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Patent Searching and Data


Title:
PNEUMATIC TIRE FOR TWO-WHEELED MOTOR VEHICLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/044590
Kind Code:
A1
Abstract:
A pneumatic tire for a two-wheeled motor vehicle, in which joints between regions has greater separation resistance to a larger lateral force occurring when the camber angle of the tire is large. Lines respectively approximated in a tire meridian plane to a joint line located between a center tread rubber (7a) and an intermediate tread rubber (7b) and to a joint line between the intermediate tread rubber (7b) and a shoulder tread rubber (7c) are extended such that imaginary lines extended from the approximated lines tilt in the direction in which the imaginary lines intersect, inside the tire, with the tire equatorial plane. Further, the intersection angle β on the tire equatorial plane side measured between a line (j2) approximated to the joint line between the intermediate tread rubber (7b) and the shoulder tread rubber (7c) and a line tangential to the point of joint located at a position between the tread rubber (7b, 7c) and on the ground contact surface is smaller than the intersection angle α on the tire equatorial plane side measured between a line (j1) approximated to the joint line between the center tread rubber (7a) and the intermediate tread rubber (7b) and a line tangential to the point of joint located at a position between the tread rubber (7a, 7b) and on the ground contact surface.

Inventors:
NAKAGAWA HIDEMITSU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/064873
Publication Date:
April 09, 2009
Filing Date:
August 21, 2008
Export Citation:
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Assignee:
BRIDGESTONE CORP (JP)
NAKAGAWA HIDEMITSU (JP)
International Classes:
B60C11/00; B60C5/00
Foreign References:
JP2007168531A2007-07-05
JPS6127707A1986-02-07
JP2007168531A2007-07-05
Other References:
See also references of EP 2196331A4
Attorney, Agent or Firm:
SUGIMURA, Kenji et al. (3-2-1 Kasumigaseki, Chiyoda-k, Tokyo 13, JP)
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Claims:
 一層以上の層構造になるトレッドゴムを含むトレッド部と、このトレッド部のそれぞれの側部に連続してタイヤ半径方向内側へ延びる一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ半径方向内側に連続するビード部とを具える自動二輪車用空気入りタイヤにおいて、
 前記トレッド部の接地域が、タイヤ赤道面を含む中央領域と、トレッド接地端を含む一対のショルダー領域と、中央領域とショルダー領域との間に位置する一対の中間領域との五つの領域からなり、中央領域の全体にわたって配設した中央トレッドゴムと中間領域の全体にわたって配設した中間トレッドゴム、および、中間領域の全体にわたって配設した中間トレッドゴムとショルダー領域の全体にわたって配設したショルダートレッドゴムとのそれぞれの、タイヤの子午線断面内でのそれぞれの接合線の近似直線を、それらの近似直線の仮想延長線分が、タイヤの内側でタイヤ赤道面と交差する向きに傾斜させて延在させるとともに、中間トレッドゴムとショルダートレッドゴムとの接合線の近似直線と、それらのトレッドゴムの接地表面での接合点に引いた接線とのタイヤ赤道面側の交角が、中央トレッドゴムと中間トレッドゴムとの接合線の近似直線と、それらのトレッドゴムの、接地表面での接合点に引いた接線とのタイヤ赤道面側の交角より小さいことを特徴とする自動二輪車用空気入りタイヤ。
 中央トレッドゴムと中間トレッドゴムとの接合線の近似直線と、それらのトレッドゴムの、接地表面での接合点に引いた接線とのタイヤ赤道面側の交角が35~60°の範囲であり、中間トレッドゴムとショルダートレッドゴムとの接合線の近似直線と、それらのトレッドゴムの、接地表面での接合点に引いた接線とのタイヤ赤道面側の交角が20~40°の範囲である請求項1に記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
 タイヤの子午線断面内での、中央トレッドゴムの接地表面のペリフェリ長さが、接地域の全ペリフェリ長さの10~35%の範囲であり、中間トレッドゴムの接地表面のペリフェリ長さが、接地域の全ペリフェリ長さの10~40%の範囲であり、ショルダートレッドゴムの接地表面のペリフェリ長さが、接地域の全ペリフェリ長さの5~35%の範囲である請求項1または2に記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
 自動二輪車の後輪装着用タイヤである請求項1~3のいずれかに記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
Description:
自動二輪車用空気入りタイヤ

 本発明は、自動二輪車用空気入りタイヤ 関するものである。

 自動二輪車用タイヤによるコーナリング走 に当っては、タイヤへのスリップアングル 付与を主体としてコーナリングする乗用車 トラック、バス等のいわゆる四輪車用タイ とは異なり、タイヤを路面に対して傾斜さ るキャンバー角の付与が必要となる。
 これがため、自動二輪車用タイヤでは、直 走行時とコーナリング時とではトレッド部 接地域が大きく異なることになる。

 すなわち、直進走行時には、トレッド部 、タイヤ赤道面を含む中央領域が路面に接 して、その路面に、主には、駆動力および 動力を伝達するべく機能し、コーナリング には、トレッド接地端を含むショルダー領 が路面に接地して、主には、自動二輪車用 作用する遠心力により横力を受ける機能す 。そして、これらの領域の中間に位置する 間領域は、例えばコーナーの立ち上がり走 、スラローム走行等で、路面に、駆動力お び制動力を伝えるとともに、コーナリング 際する遠心力により横力を受けるべくも機 することになる。

 したがって、自動二輪車用タイヤのトレ ド部接地域に配設されるトレッドゴムは、 一のゴム種や、単一のゴム硬度等を選択す だけでは、それぞれの接地域に、上述した うなそれぞれの機能を十分に発揮させるこ ができず、各領域ごとの用途に応じた物性 有するトレッドゴムを配置した五領域トレ ド構造とするのが好ましい。

 そこで例えば、特許文献1には、トレッド が、図5に子午線断面図で示すように、セン ー領域、一対のショルダー領域及びこのセ ター領域とショルダー領域との間に位置す 一対の中間領域を含んでおり、このセンタ 領域、ショルダー領域及び中間領域のトレ ドゴムが、架橋されたゴム組成物からなり 中間領域のゴム組成物のモジュラスが、セ ター領域のゴム組成物のモジュラスよりも さく、かつショルダー領域のゴム組成物の ジュラスよりも大きい自動二輪車用タイヤ 提案されている。

 しかるに、この特許文献1に記載された自動 二輪車用タイヤは、センター領域のトレッド ゴムと、中間領域のトレッドゴムとの接合部 の接合線j 3 および、中間領域のトレッドゴムとショルダ ー領域のトレッドゴムとの接合部の接合線j 4 が、子午線断面図で、全て同じ傾斜角度で傾 斜するため、図6に示すようにキャンバー角 大きいときに、各トレッドの接合部の受け 横力Fにより剥離抵抗が劣っていた。

特開2007-168531号公報

 そこで、本発明は、特に、キャンバー角 大きい時に、より大きな横力に対して各領 間の接合部の剥離抵抗を大きくさせること できる自動二輪車用空気入りタイヤを提供 ることにある。

 この発明にかかる自動二輪車用空気入り イヤは、一層以上の層構造になるトレッド ムを含むトレッド部と、このトレッド部の れぞれの側部に連続してタイヤ半径方向内 へ延びる一対のサイドウォール部と、これ サイドウォール部のタイヤ半径方向内側に 続するビード部とを具えるものであって、 記トレッド部の接地域が、タイヤ赤道面を む中央領域と、トレッド接地端を含む一対 ショルダー領域と、中央領域とショルダー 域との間に位置する一対の中間領域との五 の領域からなり、中央領域の全体にわたっ 配設した中央トレッドゴムと中間領域の全 にわたって配設した中間トレッドゴム、お び、中間領域の全体にわたって配設した中 トレッドゴムとショルダー領域の全体にわ って配設したショルダートレッドゴムとの れぞれの、タイヤの子午線断面内でのそれ れの接合線の近似直線を、それらの近似直 の仮想延長線分が、タイヤの内側でタイヤ 道面と交差する向きに傾斜させて延在させ とともに、中間トレッドゴムとショルダー レッドゴムとの接合線の近似直線と、それ のトレッドゴムの接地表面での接合点に引 た接線とのタイヤ赤道面側の交角が、中央 レッドゴムと中間トレッドゴムとの接合線 近似直線と、それらのトレッドゴムの、接 表面での接合点に引いた接線とのタイヤ赤 面側の交角より小さいことを特徴とする。

 ここで、「一層以上の層構造になるトレッ ゴム」とは、トレッド部のトレッドゴムが 層構造の場合のみならず、例えばキャップ ンドベース構造等の、積層構造のトレッド ムをも含む意である。
 また、「タイヤの子午線断面内での接合線 近似直線」とは、接合線の形状が直線の場 はその直線をいい、曲線等である場合は最 二乗法で近似した直線をいうものとする。
 交角とは、JATMA(日本自動車タイヤ協会) YEAR  BOOK、ETRTO(European Tyre and Rim Technical Organisa tion) STANDARD MANUAL、TRA(THE TIRE and RIM ASSOCIATI ON INC.)YEAR BOOK等に規定された空気圧(200~290Pa) における、角度をいうものとする。

 このようなタイヤにおいてより好ましく 、中央トレッドゴムと中間トレッドゴムと 接合線の近似直線と、それらのトレッドゴ の、接地表面での接合点に引いた接線との イヤ赤道面側の交角を35~60°の範囲とし、中 間トレッドゴムとショルダートレッドゴムと の接合線の近似直線と、それらのトレッドゴ ムの、接地表面での接合点に引いた接線との タイヤ赤道面側の交角を20~40°の範囲とする

 また好ましくは、タイヤの子午線断面内で 、中央トレッドゴムの接地表面のペリフェ 長さを、接地域の全ペリフェリ長さの10~35% 範囲とし、中間トレッドゴムの接地表面の リフェリ長さを、接地域の全ペリフェリ長 の10~40%の範囲とし、ショルダートレッドゴ の接地表面のペリフェリ長さを、接地域の ペリフェリ長さの5~35%の範囲とする。
 ここで、ペリフェリ長さとは、JATMA等に規 された空気圧(200~290Pa)における、トレッド表 面に沿って測定した長さ範囲をいうものとす る。

 ところで、上記タイヤを、自動二輪車の 輪装着用タイヤに用いることが好ましい。

 本発明の自動二輪車用空気入りタイヤで 、トレッド部の接地域を、タイヤ赤道面を む中央領域と、トレッド接地端を含む一対 ショルダー領域と、中央領域とショルダー 域との間に位置する一対の中間領域との五 の領域とする所要のゴムを領域ごとに使い けることにより、トレッド部のそれぞれの 地域に、使用用途に応じた最適なゴム物性 ゴムを配置することができる。

 そして、本発明の自動二輪車用空気入り イヤでは、中間トレッドゴムとショルダー レッドゴムとの接合線の近似直線と、それ のトレッドゴムの接地表面での接合点に引 た接線とのタイヤ赤道面側の交角を、中央 レッドゴムと中間トレッドゴムとの接合線 近似直線と、それらのトレッドゴムの、接 表面での接合点に引いた接線とのタイヤ赤 面側の交角より小さくすることにより、キ ンバー角が大きいコーナリング時に接地す 、ショルダートレッドゴムに、遠心力によ 路面から受ける横力に対して、接地表面で 中間トレッドゴムとショルダートレッドゴ との接合点を剥離させる方向の横力の成分 減少させ、剥離抵抗を向上することができ 。

本発明の自動二輪車用空気入りタイヤ 一の実施形態を示す子午線断面図である。 図1に示すタイヤのコーナリング時にお ける子午線断面図である。 (a)図2に示すタイヤの、中央トレッドゴ ムと中間トレッドゴムとの接合部における横 力を示す図である。(b)図2に示すタイヤの、 間トレッドゴムとショルダートレッドゴム の接合部における横力を示す図である。 自動二輪車用空気入りタイヤの比較例 イヤを示す子午線断面図である。 従来の自動二輪車用空気入りタイヤの 施形態を示す子午線断面図である。 図4に示すタイヤのコーナリング時にお ける子午線断面図である。

符号の説明

 1  トレッド部
 2  サイドウォール部
 3  ビード部
 4  ビードコア
 5  カーカスプライ
 6  ベルト
 7  トレッドゴム
 7a 中央トレッドゴム
 7b 中間トレッドゴム
 7c ショルダートレッドゴム
 8  サイドゴム
 A  中央領域
 B  中間領域
 C  ショルダー領域

 以下に、図面を参照しながら本発明の自動 輪車用空気入りタイヤを詳細に説明する。
 図1は、本発明の自動二輪車用空気入りタイ ヤの一の実施形態を示す子午線断面図である 。

 図中の1はトレッド部を、2はトレッド部1 それぞれの側部に連続して半径方向内側へ びる一対のサイドウォール部を、そして3は サイドウォール部2の半径方向内側に連続す ビード部をそれぞれ示す。

 このタイヤは、トレッド部1からサイドウ ォール部2を通りビード部3のビードコア4の周 りに折り返したカーカスプライ5を有する。 に示すところでは、一枚のカーカスプライ5 よってカーカスを構成しているが、複数枚 カーカスプライによってカーカスを構成す こともできる。

 カーカスプライ5のクラウン域の外周側には 、少なくとも一枚の周方向補強コード層から なるベルト6が配設されており、このベルト6 、例えば一本若しくは複数本のコードを、 イヤ周方向への延在姿勢で連続して巻き付 た、いわゆるスパイラルベルト構造とする とができる。
 ベルト6のさらに外周側には、タイヤの最大 幅位置まで弧状に延びてトレッド部1の接地 を形成するトレッドゴム7が設けられている また、トレッドゴム7の両側には、サイド部 を形成するサイドゴム8が設けられている。
 さらに、図1では省略しているが、トレッド ゴム7の表面には、所要の溝が形成されてい 。

 ここに示すタイヤでは、トレッド部1の接 地域を、タイヤ赤道面を中央に含んで位置す る中央領域Aと、トレッド接地端を含んで位 するショルダー領域Cと、中央領域Aとショル ダー領域Cとの間に位置する中間領域Bとの五 の領域にて形成し、ショルダー領域Cと中間 領域Bは、それぞれ赤道面を挟んで対称とな 位置に一対ずつ形成している。

 またここでは、このようなそれぞれの領域 配設したトレッドゴム7を単層構造のものと し、中央領域Aの全体にわたって配設した中 トレッドゴム7aの外表面のペリフェリ長さl a を、接地域の全ペリフェリ長さlの10~35%の範 とし、中間領域Bの全体にわたって配設した 間トレッドゴム7bの外表面のペリフェリ長 l b を、接地域の全ペリフェリ長さlの10~40%の範 とし、ショルダー領域Cの全体にわたって配 したショルダートレッドゴム7cの外表面の リフェリ長さl c を、接地域の全ペリフェリ長さlの5~35%の範囲 とする。

 そしてこの自動二輪車用空気入りタイヤで 、中央トレッドゴム7aと中間トレッドゴム7b との接合線の近似直線j 1 の仮想延長線分、および、中間トレッドゴム 7bとショルダートレッドゴム7cとの接合線の 似直線j 2 の仮想延長線分を、タイヤの内側でタイヤ赤 道面と交差する向きに傾斜させて延在させる とともに、中間トレッドゴム7bとショルダー レッドゴム7cとの接合線の近似直線j 2 と、それらのトレッドゴムの接地表面での接 合点に引いた接線とのタイヤ赤道面側の交角 βを、中央トレッドゴム7aと中間トレッドゴ 7bとの接合線の近似直線j 1 と、それらのトレッドゴムの、接地表面での 接合点に引いた接線とのタイヤ赤道面側の交 角αより小さくすることより、図2に示すよう なキャンバー角が大きいコーナリング時に接 地する、ショルダートレッドゴム7cに、遠心 により横力Fに対して、図3(b)に示すような 地表面での中間トレッドゴム7bとショルダー トレッドゴム7cとの接合点を剥離させる方向 横力Fの成分F β1 を、図3(a)に示すような中央トレッドゴム7aと 中間トレッドゴム7bとの接合点を剥離させる 向の横力Fの成分F α1 より減少することで、剥離抵抗を向上させる ことができる。

 また好ましくは、中央トレッドゴム7aと中 トレッドゴム7bとの近似直線j 1 と、それらのトレッドゴムの、接地表面での 接合点に引いた接線とのタイヤ赤道面側の交 角αを35~60°の範囲とすることにより、剛性段 差によるハンドリングの応答性の悪化を抑制 しつつ、五領域トレッドの走行の最適化を達 成させることができる。

 すなわち、それが35°未満では、各領域の トレッドゴム7が隣接する領域へ入り込む量 多くなり、五領域トレッドの性能が発揮で ない傾向がある。一方、60°を超えると剛性 差が大きくなるため、ハンドリングの応答 が悪化する傾向がある。

 併せて、中間トレッドゴム7bとショルダー レッドゴム7cとの接合線の近似直線j 2 と、それらのトレッドゴムの、接地表面での 接合点に引いた接線とのタイヤ赤道面側の交 角βを20~40°の範囲とすることにより、剛性段 差によるハンドリングの応答性の悪化を抑制 しつつ、五領域トレッドの走行の最適化を達 成させることができる。

 すなわち、それが20°未満では、各領域の トレッドゴム7が隣接する領域へ入り込む量 多くなり、五領域トレッド本来の性能が発 できない傾向がある。一方、40°を超えると 性段差が大きくなり、ハンドリングの応答 が悪化し、横力Fへの剥離耐久性も不足する 傾向がある。

 また好ましくは、中央トレッドゴム7aの外 面のペリフェリ長さl a を、接地域の全ペリフェリ長さlの10~35%の範 とし、中間トレッドゴム7bの接地表面のペリ フェリ長さl b を、接地域の全ペリフェリ長さlの10~40%の範 とし、ショルダートレッドゴム7cの接地表面 のペリフェリ長さl c を、接地域の全ペリフェリ長さlの5~35%の範囲 とすることにより、トレッド部1のそれぞれ 接地域に最適なゴム物性を配置することが きる。

 中央トレッドゴム7aの接地表面のペリフェ 長さl a が、接地域の全ペリフェリ長さlの10%未満で 、中間トレッドゴム7bが中央領域A付近に入 込んでくるため、五領域トレッド本来の性 が発揮できない傾向がある。一方、35%を超 ると、中間領域B付近に中央トレッドゴム7a 入り込んでくるため、五領域トレッド本来 性能が発揮できない傾向がある。

 中間トレッドゴム7bの接地表面のペリフェ 長さl b が、接地域の全ペリフェリ長さlの10%未満で 、中央トレッドゴム7aまたはショルダートレ ッドゴム7cが中間領域B付近に入り込んでくる ため、五領域トレッド本来の性能が発揮でき ない傾向がある。一方、35%を超えると、中間 トレッドゴム7bが中央領域Aまたはショルダー 領域Cに入り込んでくるため、五領域トレッ 本来の性能が発揮できない傾向がある。

 ショルダートレッドゴム7cの接地表面のペ フェリ長さl c が、接地域の全ペリフェリ長さlの5%未満では 、中間トレッドゴム7bがショルダー領域C付近 に入り込んでくるため、五領域トレッド本来 の性能が発揮できない傾向がある。一方、35% を超えると、ショルダートレッドゴム7cが中 領域Bに入り込んでくるため、五領域トレッ ド本来の性能が発揮できない傾向がある。

 自動二輪車の場合、後輪(リア)タイヤが 動輪となるため、本発明は後輪装着用タイ に適用することが好ましい。

 次に、図1に示すような構造を有する、リア 用タイヤのサイズが190/50ZR17で、一枚のスチ ルモノフィラメントスパイラルベルトと二 のナイロンカーカスを設けた実施例タイヤ1~ 実施例タイヤ3および、図4に示すような構造 有する比較例タイヤ1~比較例タイヤ5を試作 、それぞれの諸元を、表1~表2に示すように 化させ、それぞれにつき、剥離耐久性を評 した。
 なお、フロント用タイヤのサイズは120/70ZR17 の一枚のスチールモノフィラメントスパイラ ルベルトと二枚のレーヨンカーカスを設けた タイヤとした。
 本発明ではトレッド部以外のタイヤ構造に いては改変を要しないため、従来の自動二 車用空気入りタイヤの構造とほぼ同様とし 。

(剥離耐久性)
 実施例タイヤ1~実施例タイヤ4、比較例タイ 1~比較例タイヤ5のそれぞれを、リムサイズM T6.00のリムに装着し、内圧を290kPaとし、荷重1 50kg、試験速度100~250km/h、走行距離5kmの周回コ ースを、キャンバー角0~40°で繰り返し走行さ せ、走行後の接合部の状態から剥離耐久性を 評価して、表3に示す。
 比較例タイヤ1の値を100として指数表示した 。数値が大きいほど、良好であることを示す 。

 実施例タイヤ1~実施例タイヤ4、比較例タ ヤ1~比較例タイヤ5のそれぞれにつき、グリ プ性についての評価を行ったので、以下に 明する。

(グリップ性)
 実施例タイヤ1~実施例タイヤ4、比較例タイ 1~比較例タイヤ5のそれぞれを、リムサイズM T6.00のリムに装着し、内圧を290kPaとし、荷重1 50kg、試験速度100~250km/h、走行距離5kmの周回コ ースを、キャンバー角0~40°で繰り返し走行さ せ、評価ライダーのフィーリングで、グリッ プ性を評価して、表3に示す。
 比較例タイヤ1の値を100として指数表示した 。数値が大きいほど、良好であることを示す 。

 実施例タイヤ1~実施例タイヤ4、比較例タ ヤ1~比較例タイヤ5のそれぞれにつき、ハン リング性についての評価を行ったので、以 に説明する。

(ハンドリング性)
 実施例タイヤ1~実施例タイヤ4、比較例タイ 1~比較例タイヤ5のそれぞれを、リムサイズM T6.00のリムに装着し、内圧を290kPaとし、荷重1 50kg、試験速度100~250km/h、走行距離5kmの周回コ ースを、キャンバー角0~40°で繰り返し走行さ せ、評価ライダーのフィーリングで、ハンド リング性を評価して、表3に示す。
 比較例タイヤ1の値を100として指数表示した 。数値が大きいほど、良好であることを示す 。

 表3の結果から、実施例タイヤ1~実施例タ ヤ4は、比較例タイヤ1~比較例タイヤ5に対し 、剥離耐久性、グリップ性およびハンドリン グ性の並立が可能となった。