Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
DISPLAY DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/072225
Kind Code:
A1
Abstract:
A display device is provided with a first substrate and a second substrate which face each other, and a rectangular-frame- shaped sealing material which bonds the first substrate and the second substrate. The first substrate is provided with a wiring layer overlapping the corner section of the sealing material; a multilayer insulating film, which includes an inorganic insulating film and an organic insulating film sequentially laminated on the wiring layer; and a transparent conductive layer, which is arranged on the multilayer insulating film and is connected to the wiring layer through a contact hole formed on the interlayer insulating film. The second substrate has an electrode layer electrically connected to the transparent conductive layer. The inorganic insulating film has an exposed section which is exposed from the organic insulating film at the corner section of the sealing material, and the exposed section is entirely exposed from the transparent conductive layer. A through hole is formed on the wiring layer at the exposed section, and the inorganic insulating film is arranged to cover the through hole.

Inventors:
KITA MAKOTO
Application Number:
PCT/JP2008/002159
Publication Date:
June 11, 2009
Filing Date:
August 07, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
SHARP KK (JP)
KITA MAKOTO
International Classes:
G09F9/30; G02F1/1339; G02F1/1368
Foreign References:
JPH0933933A1997-02-07
JP2006091434A2006-04-06
JPH07199209A1995-08-04
JPH0324634U1991-03-14
JP2000347173A2000-12-15
JP2002365653A2002-12-18
JPH09244055A1997-09-19
JP2006119667A2006-05-11
Attorney, Agent or Firm:
MAEDA, Hiroshi et al. (5-7 Hommachi 2-chome,Chuo-ku, Osaka-sh, Osaka 53, JP)
Download PDF:
Claims:
 互いに対向して配置された第1基板及び第2基板と、
 上記第1基板及び上記第2基板を互いに接着する矩形枠状のシール材とを備え、
 上記第1基板は、上記シール材の隅部に重なるように設けられた配線層と、該配線層に重なるように順に積層された無機絶縁膜及び有機絶縁膜を含む積層絶縁膜と、該積層絶縁膜に設けられ、該積層絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して上記配線層に接続された透明導電層とを有し、
 上記第2基板は、上記シール材に含有された導電粒子を介して上記透明導電層に接続された電極層を有し、
 上記無機絶縁膜は、上記シール材の隅部において、上記有機絶縁膜から露出する露出部を有する表示装置であって、
 上記露出部は、全体が上記透明導電層から露出し、
 上記露出部において、上記配線層には、貫通孔が形成され、該貫通孔を覆うように上記無機絶縁膜が設けられている
ことを特徴とする表示装置。
 請求項1に記載の表示装置において、
 上記露出部は、上記シール材の四隅部に設けられている
ことを特徴とする表示装置。
 請求項1に記載の表示装置において、
 上記第1基板と上記第2基板との間で枠状のシール材の内側に封入された液晶層を有する
ことを特徴とする表示装置。
Description:
表示装置

 本発明は、液晶表示装置等の表示装置に するものである。

 液晶表示装置は、従来から、薄型で低消 電力であるという特徴を生かして、パーソ ルコンピュータ等のOA(Office Automation)機器や 携帯電話及びPDA(Personal Digital Assistant)等の携 帯情報機器のディスプレイとして広く用いら れている。

 液晶表示装置は、TFT(Thin Film Transistor)基 と、TFT基板に対向して配置された対向基板 、これらTFT基板と対向基板との間で矩形枠 のシール材によって封入された液晶層とを えている。

 対向基板には、TFT基板側に共通電極層等 形成されている。TFT基板には、複数のソー 配線層、複数のゲート配線層、及び共通電 層に信号を供給するための共通配線層等を む複数の配線層が形成されている。そして TFT基板には、上記複数の配線層を覆うよう 順に積層された無機絶縁膜及び有機絶縁膜 含む積層絶縁膜が形成されていることが多 。

 ところで、TFT基板と対向基板とはシール によって固定されているので、これらTFT基 及び対向基板とシール材との接着性が高い とが望ましい。

 例えば、TFT基板とシール材との接着性を高 る方法として、特許文献1には、有機絶縁膜 を一部除去することにより、シール材に対す る接着性が比較的高い無機絶縁膜にシール材 を直接に接着させることが開示されている。

特開2006-91434号公報

 図13は、従来の液晶表示装置におけるシ ル材115の隅部を拡大して概略的に示す平面 である。また、図14は、図13のXIV-XIV線に沿っ たシール材115の隅部の断面図である。

 液晶表示装置は、図14に示すように、TFT 板100及び対向基板110が矩形枠状のシール材11 5を介して互いに貼り合わせられて形成され いる。

 対向基板110は、ガラス基板111に複数のカ ーフィルタ層(図示省略)と、各カラーフィ タ層を区画するブラックマトリクス層112と 形成され、これら各カラーフィルタ層及び ラックマトリクス層112を覆うように共通電 層113が形成されている。

 TFT基板100は、ガラス基板101の表面に絶縁 102が形成され、絶縁膜102上には共通電極層1 13に信号を供給するための共通配線層103が形 されている。共通配線層103は、第1共通配線 層103a及び第2共通配線層103bを有している。

 第1共通配線層103aは、図13に示すように、 シール材115の隅部に重なるように絶縁膜102上 に形成され、図14に示すように、コンタクト ール105が形成された無機絶縁膜104aによって 覆われている。第2共通配線層103bは、コンタ トホール105を介して第1共通配線層103aに接 され、図13に示すように、シール材115に沿っ て延びている。

 無機絶縁膜104aの一部には、図14に示すよ に、有機絶縁膜104bが積層されている。この 有機絶縁膜104bは、TFT基板100と対向基板110と 貼り合わせたときにシール材115が押し潰さ て外側に広がることを抑制するために、シ ル材115が配置された領域で一部除去されて る。そのことにより、無機絶縁膜104aは、有 絶縁膜104bから露出する露出部106を有してい る。

 また、積層絶縁膜104には、共通配線層103 共通電極層113に電気的に接続するための共 電極端子層107がシール材115に重なるように 成されている。この共通電極端子層107は、 層絶縁膜104に形成されたコンタクトホール1 09を介して共通配線層103に接続されている。 して、共通電極端子層107は、シール材115中 導電粒子116を介して共通電極層113に接続さ ている。

 このように、露出部106及び共通電極端子 107は、ドライバ回路を配置する領域をTFT基 100に確保する観点から、シール材115の隅部 設けられていることが好ましい。

 しかし、図中に示すように、シール材115 設けられた領域に露出部106が設けられた領 120と共通電極端子層107が設けられた領域121 が重なる領域(図13では斜線で示す領域)122を 含む場合には、その領域122において、有機絶 縁膜104bから露出した無機絶縁膜104aが共通電 端子層107に覆われ、シール材115の接着面が 通電極端子層107になる。共通電極端子層107 、ITO(Indium Tin Oxide)等からなる透明導電層 あり、シール材115に対する接着性が比較的 い。したがって、TFT基板100とシール材115と 接着性が低くなってしまう。

 また、特許文献1の方法によっても、上述 のようにシール材が設けられた領域に有機絶 縁膜が除去された領域と共通電極端子層が形 成された領域とが重なる領域を含む場合には 、せっかく有機絶縁膜を除去しても、有機絶 縁膜を除去した領域の一部では、共通電極端 子層にシール材が接着することになるため、 TFT基板とシール材との接着性が低くなる。

 本発明は、斯かる諸点に鑑みてなされた のであり、その目的とするところは、対向 る基板の電極層に信号を供給するための透 導電層が形成された基板とシール材との接 性を高めることにある。

 上記の目的を達成するために、この発明 は、有機絶縁膜から露出した無機絶縁膜の 出部の全体を透明導電層から露出させ、露 部において、透明導電層に接続された配線 に貫通孔を形成し、その貫通孔を覆うよう 無機絶縁膜を設けるようにした。

 具体的に、本発明に係る表示装置は、互 に対向して配置された第1基板及び第2基板 、上記第1基板及び上記第2基板を互いに接着 する矩形枠状のシール材とを備え、上記第1 板は、上記シール材の隅部に重なるように けられた配線層と、該配線層に重なるよう 順に積層された無機絶縁膜及び有機絶縁膜 含む積層絶縁膜と、該積層絶縁膜に設けら 、該積層絶縁膜に形成されたコンタクトホ ルを介して上記配線層に接続された透明導 層とを有し、上記第2基板は、上記シール材 含有された導電粒子を介して上記透明導電 に接続された電極層を有し、上記無機絶縁 は、上記シール材の隅部において、上記有 絶縁膜から露出する露出部を有する表示装 であって、上記露出部は、全体が上記透明 電層から露出し、上記露出部において、上 配線層には、貫通孔が形成され、該貫通孔 覆うように上記無機絶縁膜が設けられてい 。

 上記露出部は、上記シール材の四隅部に けられていることが好ましい。

 上記第1基板と上記第2基板との間で枠状 シール材の内側に封入された液晶層を有し いてもよい。

   -作用-
 次に、本発明の作用について説明する。

 まず、表示装置を構成する配向膜、透明 電層、有機絶縁膜、無機絶縁膜及びガラス 板に対するシール材の接着性を測定するた に行った十字剥離強度試験について、図9及 び図10を参照しながら説明する。図9及び図10 、十字剥離強度試験に用いた試験装置及び の動作を概略的に示す斜視図である。

 この十字剥離強度試験では、配向膜、透 導電層、有機絶縁膜及び無機絶縁膜にそれ れ対応するPI(Poly Imide)膜、ITO膜、アクリル 樹脂膜及びSiN膜、並びにガラス基板(SiO)に するシール材(エポキシ系樹脂)の剥離強度を 測定した。ここで、剥離強度とは、シール材 が接着された上記各膜及びガラス基板からシ ール材を剥離するために必要とする力の度合 をいう。

 この試験は、図9に示すように、固定して 設置されたステージ40と、ステージ40上に配 された押圧回転治具41とを有する十字剥離強 度試験装置を用いて行った。ステージ40には 試験体43が載せられる。押圧回転治具41は、 図10に示すように、ステージ41に載せられた 験体43に対してステージ40側へ加重を加えな ら、ステージ40の表面に垂直な軸41aを回転 として回転して試験体43に回転方向の力を加 えることが可能に構成されている。図10の矢 47は押圧回転治具41が試験体43に加重を加え 方向を示し、矢印48は押圧回転治具41が回転 する方向を示している。

 上記試験体43は、1つの点状のシール材44 介して互いに十字に交差するように一対の 板45,46が重ねられて形成されている。PI膜、I TO膜、アクリル系樹脂膜及びSiN膜に対するシ ル材44の剥離強度を測定する場合には、両 板45,46の表面にシール材44を挟み込むように 膜(PI膜、ITO膜、アクリル系樹脂膜及びSiN膜) が形成された試験体43をそれぞれ作製し、そ ら各試験体43に対して試験を行った。また ガラス基板に対するシール材44の剥離強度を 測定する場合には、両基板45,46をガラス基板 してガラス基板の表面でシール材44が挟み まれた試験体43を作製し、その試験体43に対 て試験を行った。

 そして、この試験によって、押圧回転治 41が試験体43に加えた加重及び回転方向の力 と、シール材44の直径と、シール材44に対す 基板45,46の変位量とに基づいて各膜及びガラ ス基板とシール材44との剥離強度を測定し、 れらの剥離強度をそれぞれ各膜及びガラス 板とシール材44との接着性とした。

 このようにして得られたPI膜、ITO膜、ア リル系樹脂膜、SiN膜及びガラス基板に対す シール材(エポキシ系樹脂)の剥離強度(接着 )を図11に示す。

 SiN膜及びガラス基板(SiO)に対するシール の剥離強度は、図11に示すように、その他の 膜(PI膜、ITO膜及びアクリル系樹脂膜)に対す シール材のいずれの剥離強度よりも4倍以上 きい値が測定された。特に、SiN膜に対する ール材の剥離強度は、ITO膜及びアクリル系 脂膜に対するシール材の剥離強度に比べて1 0倍以上も大きい値が測定された。

 以上のようにして、十字剥離強度試験に って表示装置を構成する配向膜、透明導電 、有機絶縁膜、無機絶縁膜及びガラス基板 対するシール材の剥離強度を複数回測定す ことにより、図12に示す結果が得られた。 12は、表示装置を構成する配向膜、透明導電 層、有機絶縁膜、無機絶縁膜及びガラス基板 に対するシール材の接着性の関係を示す図で ある。無機絶縁膜に対するシール材の接着性 は、図12に示すように、有機絶縁膜及び透明 電層に対するシール材の接着性よりも著し 高い。

 そこで、本発明に係る表示装置では、有 絶縁膜から露出した無機絶縁膜の露出部の 体が透明導電層から露出している。そのこ により、シール材に重なる露出部の全体に いて、シール材が無機絶縁膜に直接に接着 る。

 それに加えて、露出部において、配線層 は、貫通孔が形成され、その貫通孔を覆う うに無機絶縁膜が設けられていることによ 、無機絶縁膜が貫通孔を覆う部分で凹部を すため、シール材に接着する無機絶縁膜の 面積が増大する。また、第1基板側からシー ル材を露光するときに、配線層によって遮ら れる光が低減し、上記露光によるシール材へ の光の透過率が高められるため、シール材が より確実に硬化する。したがって、第1基板 シール材との接着性が高められる。

 特に、露出部がシール材の四隅部に設け れている場合には、シール材の四隅部の全 に露出部が設けられていない場合に比べて シール材が接着する無機絶縁膜の表面積が 大すると共に、第1基板側からの露光による シール材への光の透過率が高められるため、 第1基板とシール材との接着性がより高めら る。

 第1基板と第2基板との間で枠状のシール の内側に封入された液晶層を有する場合も 本発明の作用効果が具体的に奏される。

 本発明によれば、有機絶縁膜から露出し 無機絶縁膜の露出部におけるシール材に重 る領域全体において、シール材を無機絶縁 に直接に接着できる。そのことに加えて、 ール材に接着する無機絶縁膜の表面積を増 させることができ、第1基板側からの露光に よるシール材への光の透過率を高めてシール 材をより確実に硬化できる。その結果、第1 板とシール材との接着性を高めることがで る。

図1は、実施形態1の液晶表示装置を概 的に示す平面図である。 図2は、図1のII-II線断面を概略的に示す 図である。 図3は、液晶表示装置におけるシール材 の隅部を概略的に示す平面図である。 図4は、図3のIV-IV線断面を概略的に示す 図である。 図5は、ゲート絶縁膜が形成された状態 のガラス基板におけるシール材の隅部が形成 される領域を拡大して概略的に示す断面図で ある。 図6は、無機絶縁膜が形成された状態の ガラス基板におけるシール材の隅部が形成さ れる領域を拡大して概略的に示す断面図であ る。 図7は、第2共通配線層が形成された状 のガラス基板におけるシール材の隅部が形 される領域を拡大して概略的に示す断面図 ある。 図8は、共通電極端子層が形成された状 態のガラス基板におけるシール材の隅部を拡 大して概略的に示す断面図である。 図9は、試験体が配置された十字剥離強 度試験装置を概略的に示す斜視図である。 図10は、十字剥離強度試験装置の動作 概略的に示す斜視図である。 図11は、PI膜、ITO膜、アクリル系樹脂 、SiN膜及びガラス基板(SiO)に対するシール材 (エポキシ系樹脂)の剥離強度(接着性)を示す である。 図12は、液晶表示装置(表示装置)を構 する配向膜、透明導電層、有機絶縁膜、無 絶縁膜及びガラス基板に対するシール材の 着性の関係を示す図である。 図13は、従来の液晶表示装置における ール材の隅部を拡大して概略的に示す平面 である。 図14は、図13のXIV-XIV線断面を概略的に す図である。

符号の説明

 (S) 液晶表示装置(表示装置)
 (A) シール材の隅部
 (10) TFT基板(第1基板)
 (13) 共通配線層(配線層)
 (13a) 第1共通配線層(配線層)
 (13b) 第2共通配線層(配線層)
 (14) 積層絶縁膜
 (14a) 無機絶縁膜
 (14b) 有機絶縁膜
 (16) 露出部
 (17) 貫通孔
 (18) コンタクトホール
 (19) 共通電極端子層(透明導電層)
 (30) 対向基板(第2基板)
 (33) 共通電極層(電極層)
 (34) シール材
 (35) 導電粒子

 以下、本発明の実施形態を図面に基づい 詳細に説明する。尚、本発明は、以下の各 施形態に限定されるものではない。

 《発明の実施形態1》
 図1~図8は、本発明の実施形態1を示している 。図1は、液晶表示装置Sを概略的に示す平面 である。図2は、図1のII-II線に沿って液晶表 示装置Sを概略的に示す断面図である。図3は 液晶表示装置Sにおけるシール材34の隅部の 域Aを拡大して概略的に示す平面図である。 図4は、図3のIV-IV線に沿って領域Aを概略的に す断面図である。尚、図4では、偏光板39,40 図示を省略している。

 表示装置である液晶表示装置Sは、図1及 図2に示すように、互いに対向して配置され 第1基板である矩形状のTFT(Thin Film Transistor) 基板10及び第2基板である矩形状の対向基板30 、これらTFT基板10及び対向基板30を互いに接 着する矩形枠状のシール材34とを備えている TFT基板10と対向基板30との間には、シール材 34の内側に封入された液晶層36が形成されて る。

 TFT基板10及び対向基板30は、シール材34よ も内側の液晶層36側の表面にPI(Poly Imide)樹 からなる配向膜37,38がそれぞれ形成されてい ると共に、液晶層36とは反対側の表面に偏光 39,40がそれぞれ設けられている。この液晶 示装置Sは、シール材34の内側に設けられた 数の画素からなる表示領域と、表示領域の 側の非表示領域とを有している。

 上記対向基板30は、図4に示すように、SiO 2 等から形成されたガラス基板31を有している ガラス基板31には、表示領域において、複 のカラーフィルタ層(図示省略)及び各カラー フィルタ層を区画して樹脂材料からなるブラ ックマトリクス層32が形成されている。そし 、これら各カラーフィルタ層及びブラック トリクス層32を覆うように電極層である共 電極層33が形成されている。共通電極層33は ITO(Indium Tin Oxide)から形成されている。

 上記TFT基板10は、SiO 2 等から形成されたガラス基板11を有し、ガラ 基板11上には、図示は省略するが、表示領 において、複数のゲート配線層及び複数の ース配線層が形成されている。各ゲート配 層と各ソース配線層とは互いに交差して延 、これら各ゲート配線層及び各ソース配線 の交差部には複数のTFTが形成されている。 TFTは、例えばトップゲート型のTFTである。

 また、TFT基板10は、図3及び図4に示すよう に、上記共通電極層32に電圧を印加するため 配線層である共通配線層13と、その共通配 層13に重なるように順に積層された無機絶縁 膜14a及び有機絶縁膜14bを含む積層絶縁膜14と その積層絶縁膜14上に設けられた透明導電 である共通電極端子層19とを有している。

 共通配線層13は、シール材34に沿って矩形 環状に形成され、図3に示すように、シール 34の四隅部に重なるように設けられている。 この共通配線層13は、第1共通配線層13a及び第 2共通配線層13bを有している。

 第1共通配線層13aは、Al、MoW合金又はCr等 金属材料によって形成され、図3及び図4に示 すように、ガラス基板11に形成された上記各T FTのゲート絶縁膜12上にシール材34の各隅部に 重なるように複数形成されている。各第1共 配線層13aには、図4に示すように、無機絶縁 14aが積層されている。

 無機絶縁膜14aは、例えばTEOS(Tetra-Ethyl-Ortho-Si licate)又はSiN X 等から形成されている。この無機絶縁膜14aは 、図示は省略するが、上記各ゲート配線層を 覆うように形成され、各ゲート配線層と各ソ ース配線層との交差部において、これら各ゲ ート配線層と各ソース配線層を絶縁している 。また、無機絶縁膜14aには、図4に示すよう 、各第1共通配線層13aが底に露出する複数の ンタクトホール15が形成されている。

 第2共通配線層13bは、Al、MoW合金又はCr等 金属材料によって形成され、各第1共通配線 13aの間で図3に示すようにシール材34に沿っ 延びるように複数形成されている。各第2共 通配線層13bは、一端部が無機絶縁膜14aに形成 されたコンタクトホール15を介してそれら各 2共通配線層13bが沿うシール材34の一方の隅 における第1共通配線層13aに接続されている 。そして、各第2共通配線層13bの他端部は、 れら各第2共通配線層13bが沿うシール材34の 方の隅部における各第1共通配線層13aにコン クトホール15を介して接続されている。こ ように、各第2共通配線層13bは、シール材34 互いに異なる隅部における各第1共通配線13a 互いに電気的に接続するように設けられて る。これら各第2共通配線層13bは、図4に示 ように、上記各ソース配線層と共に有機絶 膜14bに覆われている。

 有機絶縁膜14bは、アクリル系樹脂等から 成されている。この有機絶縁膜14bは、TFT基 10の略全面に形成されており、シール材34の 各隅部において、図3及び図4に示すように、 ール材34の外縁部分に重なる領域が一部除 されている。そのことにより、無機絶縁膜14 aは、シール材34の各隅部における外縁部分に 重なる領域に有機絶縁膜14bから露出する露出 部16を有している。

 この露出部16において、第1共通配線層14a は、複数の貫通孔17が形成され、それら各 通孔17を覆うように無機絶縁膜14aが設けられ ている。また、第1共通配線層13aには、有機 縁膜14bに覆われた領域にも複数の貫通孔17が 形成されている。

 共通電極端子層19は、シール材34の各隅部 に重なるように有機絶縁膜14bの表面に複数形 成されている。積層絶縁膜14には各第1共通配 線層13aを底で露出する複数のコンタクトホー ル18が形成され、各共通電極端子層19は各コ タクトホール18を介して共通配線層(第1共通 線層13a)13に接続されている。

 各共通電極端子層19は、有機絶縁膜14bが 去された領域、つまり無機絶縁膜14aの露出 16には形成されず、露出部16とは別個の領域 形成されている。すなわち図4に示すように 、露出部16が設けられた領域20と各共通電極 子層19が設けられた領域21とはTFT基板10にお る異なる領域であり、露出部16は全体が共通 電極端子層19から露出している。

 また、有機絶縁膜14bには、図示は省略す が、各TFTのドレイン電極が底で露出する複 のコンタクトホールが形成されており、各 ンタクトホールを介してTFTにそれぞれ接続 れた複数の画素電極層がマトリクス状に設 られている。これら各画素電極層は、配向 37によって覆われている。

 上記シール材34は、エポキシ系樹脂等に って形成され、導電粒子35を含有している。 導電粒子35は、例えば弾性を有する樹脂材料 からなる球状の粒子の表面をニッケル又は 等の導電性材料によって被覆する等して形 されたニッケルメッキ粒子又は金メッキ粒 や、カーボン粒子、銀粒子等が適用される そして、共通電極層33は、シール材34に含有 された導電粒子35を介して共通電極端子層19 接続されている。

 このように、液晶表示装置Sは、共通配線 層13を介して共通電極層33に所定の信号を供 しながら、各ソース配線層及び各ゲート配 層に所定の信号を供給することにより、各TF Tのドレイン電極を介して各画素電極層に所 の電荷を書き込み、これにより各画素電極 と共通電極層33との間で液晶層36に所定の電 を印加することによって、液晶分子の配向 制御して所望の表示を行うように構成され いる。

  -製造方法-
 次に、TFT基板10の作製方法及び液晶表示装 Sの製造方法について説明する。

 液晶表示装置Sを製造するには、まず、TFT 基板10及び対向基板30をそれぞれ作製した後 これら両基板10,30をシール材34を介して互い 貼り合わせると共に、そのシール材34によ てTFT基板10と対向基板30との間に液晶層36を 入し、シール材34をTFT基板10側から露光して 化させる。その後、両基板10,30に偏光板39,40 をそれぞれ設ける。本発明に係る液晶表示装 置Sは、特に、TFT基板10の構造に特徴があるた め、TFT基板10の作製方法について以下に図5~ 8を参照しながら詳述する。図5~図8は、TFT基 10の作製工程を説明するための図であり、 ラス基板11におけるシール材34の隅部が形成 れる領域を拡大して概略的に示す断面図で る。

 TFT基板10を作製するときには、図示は省 するが、まず、予め洗浄したガラス基板11上 にCVD(Chemical Vapor Deposition)法等によってアモ ファスシリコン等からなる半導体膜を形成 る。次に、レーザーアニール法等によって 導体膜を結晶化した後、その半導体膜をエ チング等によってパターニングすることよ 複数の半導体層を形成する。次に、各半導 層を覆うようにゲート絶縁膜12をCVD法等に って形成する。このとき、図5に示すように シール材34の隅部が形成される領域にもゲ ト絶縁膜12が形成される。

 次に、スパッタ法等によってAl、MoW合金 はCr等の金属膜を成膜した後、金属膜をエッ チング等によってパターニングすることによ り、図6に示すように、第1共通配線層13aを形 すると共に各ゲート配線層及び各ゲート電 を形成する。次に、イオン注入法等によっ 各ゲート配線層をマスクとして各半導体層 不純物を注入する。その後、CVD法等によっ 第1共通配線層13a、各ゲート配線層及び各ゲ ート電極を覆うように無機絶縁膜14aを形成す る。

 次に、図7に示すように、エッチング等に よって、無機絶縁膜14aに各コンタクトホール 15,18aを形成すると共に、ゲート絶縁膜12及び 機絶縁膜14aに対して各ゲート電極の両側に 半導体層が底でそれぞれ露出する一対のコ タクトホールを形成する。その後、スパッ 法等によってAl、MoW合金又はCr等の金属膜を 形成し、その金属膜をエッチング等によって パターニングすることにより、第2共通配線 13bを形成すると共に各ソース配線層、各ソ ス電極及び各ドレイン電極を形成する。

 次に、無機絶縁膜14a及び各ソース配線層 覆うように有機絶縁材料を塗布して有機絶 膜を形成した後、図8に示すように、シール 材34の隅部が形成される領域において、エッ ング等によって有機絶縁膜を一部除去する とにより、有機絶縁膜14bを形成すると共に 機絶縁膜14aに露出部16を設ける。このとき 有機絶縁膜14bに対し、上記各ドレイン電極 底で露出する複数のコンタクトホールを形 すると共に、各第1共通配線層13が底で露出 る複数のコンタクトホール18bを形成して積 絶縁膜14にコンタクトホール18を形成する。

 次に、スパッタ法によってITO膜を積層絶 膜14に成膜した後、そのITO膜をエッチング によってパターニングすることにより、各 通電極端子層19を形成すると共に各画素電極 層を形成する。このとき、露出部16に形成さ たITO膜を除去し、露出部16の全体を共通電 端子層19から露出させる。そうして、露出部 16の全体が共通電極端子層19から露出したTFT 板10を作製する。

  -実施形態1の効果-
 図12は、液晶表示装置Sを構成する配向膜37,3 8、共通電極端子層19、共通電極層33、有機絶 膜14b、無機絶縁膜14a及びガラス基板11,31に するシール材34の接着性の関係を示す図であ る。無機絶縁膜13aに対するシール材34の接着 は、図12に示すように、有機絶縁膜13b及び 通電極端子層19に対するシール材34の接着性 りも著しく高い。この実施形態1によると、 有機絶縁膜14aから露出した無機絶縁膜14bの露 出部16の全体が共通電極端子層19から露出し いるため、図3及び図4に示すように、シール 材34に重なる露出部16の領域(図3では斜線で示 す領域)25全体において、シール材34を無機絶 膜13aに直接に接着できる。

 それに加えて、露出部16において、第1共 配線層13aには、複数の貫通孔17が形成され それら各貫通孔17を覆うように無機絶縁膜14a が設けられていることにより、図4に示すよ に、無機絶縁膜14aが貫通孔17を覆う部分で凹 部をなすため、シール材34に接着する無機絶 膜14aの表面積を増大させることができる。 た、TFT基板10側からシール材34を露光すると きに、第1共通配線層13aによって遮られる光 低減でき、上記露光によるシール材34への光 の透過率を高めることができるため、シール 材34をより確実に硬化できる。その結果、TFT 板10とシール材34との接着性を高めることが できる。

 さらに、露出部16がシール材34の四隅部に 設けられているため、シール材34の四隅部の てに露出部16が設けられていない場合に比 て、シール材34が接着する無機絶縁膜14aの表 面積を増大させることができると共に、TFT基 板10側からの露光によるシール材34への光の 過率をより高めることができるため、TFT基 10とシール材34との接着性をさらに高めるこ ができる。

 《その他の実施形態》
 上記実施形態1では、無機絶縁膜14aの露出部 16がシール材34の四隅部に設けられていると たが、本発明はこれに限られず、露出部16は 、シール材34の各隅部の少なくともいずれか 設けられていればよい。

 上記実施形態1では、液晶表示装置Sにつ て説明したが、本発明はこれに限られず、 機エレクトロルミネッセンス表示装置等の の表示装置であってもよく、一対の基板が ール材を介して互いに貼り合わされてなる 示装置に適用することが可能である。

 以上説明したように、本発明は、表示装 について有用であり、特に、対向する基板 電極層に信号を供給するための透明導電層 形成された基板とシール材との接着性を高 ることが要望される表示装置に適している