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Patent Searching and Data


Title:
LASH ADJUSTER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/101907
Kind Code:
A1
Abstract:
A lash adjuster in which, when a plunger descends, a valve element moves to a valve closing position without delay. A check valve (27) has a valve hole (28) penetrating through a bottom wall (17) of a plunger (12), a retainer (30) placed in a high-pressure chamber (25) and vertically moving together with the plunger (12), and a valve element (29) capable of vertically moving in the high-pressure chamber (25), between a valve opening position at which the valve element (29) is separated from the valve hole (28) to be placed on the retainer (30) and a valve closing position which is located above the valve opening position and at which the valve element (29) closes the valve hole (28). When the plunger (12) is at a standstill, the valve element (29) is held at the valve opening position by the weight of the valve element itself.

Inventors:
FUJII HIROKI (JP)
TODO KIMIHIKO (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/052072
Publication Date:
August 20, 2009
Filing Date:
February 06, 2009
Export Citation:
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Assignee:
OTICS CORP (JP)
FUJII HIROKI (JP)
TODO KIMIHIKO (JP)
International Classes:
F01L1/24
Foreign References:
JPS58178812A1983-10-19
JPH09324609A1997-12-16
JPH05288020A1993-11-02
Other References:
See also references of EP 2256308A4
Attorney, Agent or Firm:
GRANDOM PATENT LAW FIRM (8-24 Marunouchi 1-chome,Naka-ku, Nagoya-sh, Aichi 02, JP)
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Claims:
 有底筒状のボディと、
 前記ボディの内周面に摺接しつつ上下移動可能であって、リターンスプリングによって上方へ付勢された有底筒状のプランジャと、
 前記プランジャ内に設けられて作動油が貯留される低圧室と、
 前記ボディの中空内下端部に形成され、前記プランジャの底壁によって前記低圧室との間を仕切られるとともに前記作動油が充填される高圧室と、
 開弁状態では前記低圧室から前記高圧室への前記作動油の流入を許容し、閉弁状態では前記高圧室から前記低圧室への前記作動油の流入を遮断する逆止弁とを備えたラッシュアジャスタにおいて、
 前記逆止弁は、
 前記プランジャの前記底壁を貫通する弁口と、
 前記高圧室内に配されて前記プランジャと一体的に上下動するリテーナと、
 前記高圧室内において、前記弁口から離間して前記リテーナに載置される開弁位置と、前記開弁位置よりも上方であって前記弁口を閉塞する閉弁位置との間で上下移動可能な弁体とを備えており、
 前記プランジャが静止している状態では、前記弁体がその自重により前記開弁位置に保持されるようになっていることを特徴とするラッシュアジャスタ。
 前記弁口における前記高圧室側の開口縁には、前記高圧室側に向かって拡径する形態のシート面が形成されていることを特徴とする請求項1記載のラッシュアジャスタ。
 前記弁体が開弁位置と閉弁位置との間のいずれの位置にあっても、前記弁体の上端部は前記シート面によって囲まれた状態に保たれていることを特徴とする請求項2記載のラッシュアジャスタ。
 前記リテーナは、
 開弁位置にある前記弁体を載置させる基板部と、
 前記基板部の外周縁から上方へ延出した形態であって前記弁体を包囲する形態の筒状部とを備えて構成されていることを特徴とする請求項1記載のラッシュアジャスタ。
 前記基板部のうち開弁位置にある前記弁体が載置する領域には、部分的に盛り上げた形態の厚肉部が形成されていることを特徴とする請求項4記載のラッシュアジャスタ。
Description:
ラッシュアジャスタ

 本発明は、油圧式のラッシュアジャスタ 関するものである。

 特許文献1には、動弁装置に用いられる油 圧式のラッシュアジャスタが開示されている 。このラッシュアジャスタは、有底筒状のボ ディと、そのボディ内に上下移動可能に収容 された有底筒状のプランジャとを備え、プラ ンジャにおけるボディから突出した上端部に おいてロッカアームを支承するようになって いる。

 プランジャの中空内は低圧室とされ、ボ ィの下端部空間はプランジャの底壁によっ 区画された高圧室とされ、プランジャの底 には逆止弁の弁口が開口されている。低圧 内には作動油が供給され、低圧室内の作動 の一部が、弁口を通して高圧室に満たされ いる。また、高圧室内には、逆止弁を構成 る弁体と、弁体を弁口側(閉弁方向)へ付勢 る弁バネとが収容されており、プランジャ 静止している状態では、弁バネの付勢によ 弁体が弁口を閉塞する閉弁位置に保持され ので、逆止弁は閉弁状態となる。

 プランジャが上昇する際には、弁体が弁バ の付勢に抗して下動することにより逆止弁 開弁し、低圧室内の作動油が高圧室内に流 する。一方、プランジャが下降する際には 逆止弁が閉弁状態に保たれたままで、高圧 内の作動油が、ボディの内壁とプランジャ 外壁との僅かな隙間を通って流出し、高圧 から流出した作動油は、プランジャの周壁 貫通する連通孔を通って低圧室内に戻され 。

特開平05-288020号公報

 このようなラッシュアジャスタにおいて 弁装置の回転数が上昇した場合には、弁体 移動速度が速くなることから、プランジャ 上昇時には、弁体がその慣性力によって弁 から大きく離間し、その結果、プランジャ 下降時に弁体の閉弁位置への移動が遅れ、 ランジャの下降量が大きくなり過ぎること 懸念される。

 尚、弁体の閉弁位置への戻りを促進する 段としては、弁バネの付勢力を高めること 考えられるが、その場合、プランジャの上 時に弁体が弁口を閉じたままになったり、 口の開度が不十分となり、プランジャの円 な上昇動作に支障を来す虞がある。

 本発明は上記のような事情に基づいて完 されたものであって、プランジャの下降時 おける弁体の閉弁位置への移動の遅れを回 することを目的とする。

 上記の目的を達成するための手段として 請求項1の発明は、有底筒状のボディと、前 記ボディの内周面に摺接しつつ上下移動可能 であって、リターンスプリングによって上方 へ付勢された有底筒状のプランジャと、前記 プランジャ内に設けられて作動油が貯留され る低圧室と、前記ボディの中空内下端部に形 成され、前記プランジャの底壁によって前記 低圧室との間を仕切られるとともに前記作動 油が充填される高圧室と、開弁状態では前記 低圧室から前記高圧室への前記作動油の流入 を許容し、閉弁状態では前記高圧室から前記 低圧室への前記作動油の流入を遮断する逆止 弁とを備えたラッシュアジャスタにおいて、 前記逆止弁は、前記プランジャの前記底壁を 貫通する弁口と、前記高圧室内に配されて前 記プランジャと一体的に上下動するリテーナ と、前記高圧室内において、前記弁口から離 間して前記リテーナに載置される開弁位置と 、前記開弁位置よりも上方であって前記弁口 を閉塞する閉弁位置との間で上下移動可能な 弁体とを備えており、前記プランジャが静止 している状態では、前記弁体がその自重によ り前記開弁位置に保持されるようになってい るところに特徴を有する。

 <請求項1の発明>
 プランジャが上昇する際には、弁体がその 重により開弁位置に保持されたままの状態 、低圧室内の作動油が弁口を通って高圧室 に流入する。このとき、プランジャの上昇 度が高速であっても、弁体はリテーナに載 された状態に保たれるので、弁体と弁口と 距離が大きくなることはない。したがって その後にプランジャが下降を開始したとき は、弁体が速やかに閉弁位置へ移動して弁 を閉塞する。

実施形態1のラッシュアジャスタの断面 図 逆止弁が開弁している状態をあらわす 分拡大断面図 逆止弁が閉弁している状態をあらわす 分拡大断面図

符号の説明

 10…ラッシュアジャスタ
 11…ボディ
 12…プランジャ
 17…底壁
 24…低圧室
 25…高圧室
 26…リターンスプリング
 27…逆止弁
 28…弁口
 29…弁体
 30…リテーナ

 <実施形態1>
 以下、本発明を具体化した実施形態1を図1~ 3を参照して説明する。本実施形態の油圧式 のラッシュアジャスタ10が適用される内燃機 の動弁装置(図示せず)について説明すると 動弁装置は、バルブ、ラッシュアジャスタ10 、ロッカアーム、及びカムを備えて構成され 、カムの回転に伴い、ロッカアームがラッシ ュアジャスタ10の上端を支点として上下方向 揺動しつつバルブを上下動させるようにな ている周知の構造のものである。

 次に、ラッシュアジャスタ10について説明 る。ラッシュアジャスタ10は、ボディ11とプ ンジャ12と逆止弁27とを備えて構成される。
 ボディ11は、円形の底面壁13の周縁から円筒 状の周面壁14を立ち上げた有底筒状をなし、 リンダヘッド(図示せず)の上面に開口させ 取付孔(図示せず)内に固定されている。ボデ ィ11の周面壁14における上端に近い位置には その内外両周面間に貫通する外部連通孔15が 形成されている。この外部連通孔15は、シリ ダヘッド内に設けた作動油供給路(図示せず )に連通している。

 プランジャ12は、円形の底壁17の周縁から 円筒状の周壁18を立ち上げた有底筒状をなし おり、上からボディ11内に嵌め込まれ、双 の周面同士を摺接させつつ上下移動するよ になっている。プランジャ12の上端部はボデ ィ11の上端から上方へ突出されており、この ランジャ12の上端部には、略半球状(ドーム )の支承部19が形成されている。この支承部1 9の外面(上面)にはロッカアームが上から当接 され、この支承部19においてロッカアームの 動支点を支持するようになっている。つま 、プランジャ12には、ロッカアームから下 きの荷重が作用するようになっている。

 プランジャ12の周壁18には、外周から内周 まで貫通させた形態の内部連通孔23が形成さ ている。この内部連通孔23と上記したボデ 11の外部連通孔15は、ボディ11の周面壁14の内 周とプランジャ12の周壁18の外周との間に形 した周方向の連通路22を介して、互いに連通 している。また、プランジャ12の底壁17の下 には、その外周縁から下方へ同心円形状に 出させた形態のリブ21が形成されている。プ ランジャ12の中空内は低圧室24となっている また、ボディ11の中空下端部には、プランジ ャ12の底壁17によって低圧室24との間を仕切ら れた高圧室25が構成されている。

 逆止弁27は、開弁状態では低圧室24から高圧 室25への作動油の流入を許容し、閉弁状態で 高圧室25から低圧室24への作動油の流入を遮 断するようにしたものであって、弁口28とリ ーナ30と弁体29とを備えて構成されている。
 弁口28は、プランジャ12の底壁17に形成され 底壁17の中心に同心に配置されていて底壁17 を上下に貫通する形態である。弁口28におけ 下側(高圧室25側)の開口縁には、下広がり( 圧室25側に向かって拡径するような形態)で って断面が略四半円弧状をなすシート面31が 形成されている。

 リテーナ30は、金属製であって、弁口28と 同心の円形をなす基板部32と、基板部32の外 縁から上方へ延出した円筒状の筒状部33と、 筒状部33の上端縁から外周側へ同心状に且つ 半円弧状に折り返すように延出したバネ受 部34とを備えて構成され、全体として有底 状をなしている。基板部32の直径は弁体29の 径よりも大きく、基板部32の中央部(即ち、 弁位置の弁体29が載置する領域)には、その 面を同心円形状に盛り上げた形態の厚肉部3 5が形成されている。厚肉部35の直径は、後述 する弁体29の直径よりも少し小さい寸法であ 。また、筒状部33は、リテーナ30内に収容さ れている弁体29を包囲する形態である。さら 、筒状部33には、その内周面から外周面に 通する複数の開口部36が周方向に等角度間隔 を空けて形成されている。

 かかるリテーナ30は、高圧室25内に配され 、プランジャ12に対し、バネ受け部34をリブ21 の内周に嵌合させるとともに底壁17の下面に 接させた状態で取り付けられている。また 高圧室25内には、弁口28と同軸状の圧縮コイ ルバネからなるリターンスプリング26が収容 れている。リターンスプリング26のコイル は、リブ21の内径よりも小さく、リテーナ30 筒状部33の外径よりも大きい寸法である。 かるリターンスプリング26は、その下端部を 高圧室25の底面(底面壁13の上面)に当接させる とともに、上端部をバネ受け部34の凹んだ下 に当接させることにより、リテーナ30とボ ィ11の底面壁13との間に弾性撓みさせられた 態(弾性復元力が蓄勢された状態)で装着さ ている。このリターンスプリング26の弾性復 元力により、プランジャ12とリテーナ30が一 となってボディ11に対して相対的に上昇する ように付勢されている。

 弁体29は、鋼製(SUJ2)製の球体からなり、 圧室25内に配されている。弁体29は、リテー 30の筒状部33内における底壁17と厚肉部35(基 部32)との間で挟まれた範囲内で、開弁位置( 図2を参照)と開弁位置よりも上方の閉弁位置( 図3を参照)との間で僅かな寸法だけ上下動し るように設けられている。開弁位置は、弁 29が厚肉部35の上面に載置される位置であり 、閉弁位置は、弁体29がシート面31に対して 密状に当接して弁口28を閉塞する位置である 。

 また、弁体29が、開弁位置と閉弁位置と 間のいずれの位置にあっても、弁体29の上端 部は、シート面31によって囲まれた状態に保 れる。弁体29が開弁位置にあるときには、 体29とシート面31との間の水平方向(弁体29の 弁位置と閉弁位置との間の移動方向と直角 方向)の間隔が最大となるのであるが、この ときの間隔は僅かなので、弁体29が水平方向 大きくぶれたり弁口28から大きく外れたり る虞はない。つまり、シート面31は弁体29を イドする機能を発揮する。

 本実施形態では、弁口28の内径Aは、2~2.2mm であり、弁体29の直径Bは、弁口28の内径より 大きく、3mmである。弁体29の開弁位置と閉 位置との間の上下動ストロークCは、0.05~0.2mm である。弁体29が閉弁位置にあるときの、弁 29とシート面31との当接領域(当接円)の直径D は、2.38mmである。弁体29が開弁位置にあると の弁体29とシート面31との間の最小間隔Eは 0.05~0.2mmである。また、弁体29の比重は、7.8 ある。

 シリンダヘッドの作動油供給路からラッ ュアジャスタ10に供給された作動油は、外 連通孔15、連通路22、内部連通孔23を順に通 て低圧室24内に貯留され、さらに逆止弁27の 口28を通して高圧室25内に充填されている。

 次に、本実施形態の作用を説明する。
 プランジャ12が上下動せずに静止している 態では、図2に示すように、弁体29は、その 重により、リテーナ30の厚肉部35の上面に載 された開弁位置にあり、逆止弁27は開弁状 に保たれている。

 プランジャ12が静止している状態におい ロッカアームからの負荷が増大すると、プ ンジャ12が下降を開始する。すると、高圧室 25内の作動油が、弁体29とシート面31との僅か な隙間及び弁口28を通って低圧室24内に流入 、弁体29とシート面31との隙間の流体圧が低 するので、その瞬間、弁体29がシート面31に 吸い寄せられて閉弁位置へ上昇し、図3に示 ように、弁口28が閉塞されて逆止弁27が閉弁 態となる。

 弁体29が上昇するときには、弁体29の上端 部がシート面31で包囲されているので、弁体2 9は、水平方向(開弁位置と閉弁位置との間で 移動方向と直角な方向)へ大きく位置ずれす ることなく、シート面31に確実に当接するこ ができる。また、シート面31は、弁口28に向 かって径が小さくなるような形態となってい るので、弁体29は、シート面31によって弁口28 に接近するようにガイドされる。したがって 、弁体29は、確実に弁口28を閉じること(閉弁 置に到達すること)ができる。さらに、リテ ーナ30の内部において筒状部33で包囲されて るので、この筒状部33の存在によっても弁体 29の水平方向への位置ずれが防止されている

 プランジャ12が下降を開始してから逆止 27が閉弁状態に切り替わるまでに要する時間 は、ごく僅かである。逆止弁27が閉弁した後 、プランジャ12が下降するのに伴い、高圧 25内の作動油が、プランジャ12の外周面とボ ィ11の内周面との間の僅かな隙間を通って 出し、内部連通孔23から低圧室24内に流入す 。

 プランジャ12が下降している状態におい 、ロッカアームからプランジャ12への負荷が 解除されると、プランジャ12がリターンスプ ング26の付勢によって上昇を開始する。す と、高圧室25内が負圧となって弁体29が閉弁 置から開弁位置へ下降し、弁口28が開放さ て逆止弁27が開弁状態に切り替わる。これに より、プランジャ12の上昇に伴って、低圧室2 4内の作動油が、弁口28とリテーナ30の内部空 と、開口部36を順に通って高圧室25内に流入 する。

 また、プランジャ12が上昇している状態 おいて、ロッカアームからプランジャ12への 負荷が増大し、プランジャ12が下降を開始す と、上記と同様に、高圧室25内の作動油が 瞬弁口28を通って低圧室24内に流入し、その 後、開弁位置にあった弁体29が閉弁位置ま 上昇する。弁体29が開弁位置にある状態では 、弁体29はリテーナ30の厚肉部35の上面に載置 されている。換言すると、プランジャ12の動 が下降から上昇に転じるのに伴って、弁体2 9が閉弁位置から開弁位置に向かって下降し ときに、弁体29は厚肉部35に突き当たること よって確実に閉弁位置で停止することにな 。つまり、弁体29は、所定の開弁位置を通 して過剰に下降することがない。したがっ 、プランジャ12が上昇から下降に転じたとき には、弁体29の閉弁位置への戻り動作が遅れ ことがなく、弁体29は速やかに閉弁位置に 達することができる。また、開弁位置に変 した弁体29が当接する厚肉部35は、剛性が高 ので、弁体29が当接(衝突)しても変形を生じ 難い。

 上述のように本実施形態のラッシュアジ スタ10の逆止弁27は、プランジャ12の底壁17 貫通する弁口28と、高圧室25内に配されてプ ンジャ12と一体的に上下動するリテーナ30と 、高圧室25内において開弁位置と閉弁位置と 間で上下移動可能な弁体29とを備えており プランジャ12が静止している状態では、弁体 29がその自重によりリテーナ30に載置されて 弁位置に保持されるようになっている。

 そして、プランジャ12が上昇する際には 弁体29がその自重により閉弁位置に保持され たままの状態で、低圧室24内の作動油が弁口2 8を通って高圧室25内に流入するのであるが、 このとき、プランジャ12の上昇速度が高速で っても、弁体29はリテーナ30に載置された状 態に保たれるので、弁体29と弁口28との距離 大きくなることはない。したがって、その にプランジャ12が下降を開始したときには、 弁体29が速やかに閉弁位置へ移動して弁口28 閉塞することができる。

 尚、弁体29の閉弁位置への戻りを促進す 手段としては、弁体29を閉弁位置側へ付勢す る弁バネを設け、その弁バネの付勢力を高め ることが考えられるが、その場合、プランジ ャ12の上昇時に弁体29が弁口28を閉じたままに なったり、弁口28の開度が不十分となり、プ ンジャ12の円滑な上昇動作に支障を来す虞 ある。その点、本実施形態では、弁バネを いていないので、弁バネを用いたことに起 してプランジャ12の上昇動作に支障を来す虞 はない。

 また、弁体29を閉弁位置側へ付勢する弁 ネを用いない構造としたことにより、部品 数が削減される効果の他に、次の効果が期 できる。即ち、カムのカムベース円がロッ アームを押圧してプランジャ12が静止してい る状態においては、逆止弁27が開弁状態に保 れて、弁口28における作動油の流動が許容 れるので、カムベース円の寸法公差や動弁 置の急激な温度変化等に起因してロッカア ムからプランジャ12に付与される荷重が僅か に変動した場合には、逆止弁27が開弁状態に たれたままでプランジャ12の上下動が許容 れる。これにより、バルブ、ロッカアーム カム、プランジャ12等における負荷の軽減及 び応力集中の回避を図ることが可能である。

 <他の実施形態>
 本発明は上記記述及び図面によって説明し 実施形態に限定されるものではなく、例え 次のような実施態様も本発明の技術的範囲 含まれる。 
 (1)上記実施形態では弁体を鋼製(SUJ2)とした 、本発明によれば、弁体を、鋼以外の金属 であってもよく、金属よりも比重の小さい 化ケイ素を含むセラミックス製であっても い。 
 (2)上記実施形態では弁体の直径を3mmとした 、本発明によれば、弁体の直径は、3mmより さくてもよく、3mmより大きくてもよい。 
 (3)上記実施形態では、弁体の開弁位置と閉 位置との間の上下動ストロークを0.05~0.2mmと したが、本発明によれば、弁体の上下動スト ロークは、0.05mmより小さくてもよく、0.2mmよ 大きくてもよい。