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Title:
RAPIDLY DISINTEGRATING PREPARATION CONTAINING CALCIUM CARBONATE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/151090
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a technique for producing a rapidly disintegrating preparation which contains calcium carbonate, can rapidly disintegrate with a small quantity of water or saliva in the oral cavity and has such tablet physical properties that can fully withstand the conditions for market distribution in a rotary compression molding machine without the need of employing any complicated process or any specialized production facility. Specifically disclosed is a rapidly disintegrating preparation containing calcium carbonate, which is shaped by the direct tableting of a material comprising at least the components (A) and (B) shown below in a compression molding machine, has a tablet hardness of 40 to 200 N, has a tablet wear rate of 1% or less, and requires 60 seconds or shorter for the disintegration in the oral cavity. (A) Calcium carbonate having a 50% particle diameter of 20 to 100 μm as measured on the powder particle size by a laser diffraction method. (B) A component which can increase the moldability of the whole preparation when mixed with calcium carbonate.

Inventors:
HIBINO TSUNEYUKI (JP)
KONDO MASAHIRO (JP)
ADACHI KEISUKE (JP)
OCHIAI NAOYA (JP)
SATO YUJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/060654
Publication Date:
December 17, 2009
Filing Date:
June 11, 2009
Export Citation:
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Assignee:
SANWA KAGAKU KENKYUSHO CO (JP)
HIBINO TSUNEYUKI (JP)
KONDO MASAHIRO (JP)
ADACHI KEISUKE (JP)
OCHIAI NAOYA (JP)
SATO YUJI (JP)
International Classes:
A61K33/10; A61K9/20; A61K47/32; A61K47/36; A61K47/38; A61P7/00
Domestic Patent References:
WO2005123040A12005-12-29
Foreign References:
JPH1179740A1999-03-23
JP2008500975A2008-01-17
JP2008517981A2008-05-29
JP2002529496A2002-09-10
JP2002029964A2002-01-29
JP2001224331A2001-08-21
JPH09194381A1997-07-29
Attorney, Agent or Firm:
KOBAYASHI, YOUHEI (JP)
Yohei Kobayashi (JP)
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Claims:
 少なくとも下記(A)成分及び(B)成分を含有する成型材料を圧縮成型機にて直接打錠して成型された、錠剤の硬度が40N~200N及び錠剤の摩損度が1%以下であり、口腔内での崩壊時間が60秒以内である、炭酸カルシウム含有速崩壊性製剤。
(A)レーザー回折法による粉体粒度測定をしたときの50%粒子径が20μm~100μmの炭酸カルシウム
(B)炭酸カルシウムと混合したとき製剤全体の成形性を高める成分
 前記(A)成分の含量が全製剤の70質量%~95質量%であり、前記(B)成分の含量が全製剤の2質量%~25質量%である、請求項1に記載の炭酸カルシウム含有速崩壊性製剤。
 前記(B)成分が、高成形性成分及び/又はデンプン類である、請求項1又は2に記載の炭酸カルシウム含有速崩壊性製剤。
 前記高成形性成分が、結晶セルロース、カルメロース、エチルセルロース、及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースからなる群より選ばれる1種以上の賦形剤である、請求項3に記載の炭酸カルシウム含有速崩壊性製剤。
 前記デンプン類が、バレイショデンプン、コメデンプン、小麦デンプン、及びトウモロコシデンプンからなる群より選ばれる1種以上の賦形剤である、請求項3に記載の炭酸カルシウム含有速崩壊性製剤。
 前記(B)成分が、結晶セルロース、カルメロース、エチルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、バレイショデンプン、コメデンプン、小麦デンプン、及びトウモロコシデンプンからなる群より選ばれる1種以上の賦形剤である、請求項1又は2に記載の炭酸カルシウム含有速崩壊性製剤。
 更に、速崩壊性成分を含む、請求項1又は2に記載の炭酸カルシウム含有速崩壊性製剤。
 前記速崩壊性成分がクロスポビドンである、請求項7に記載の炭酸カルシウム含有速崩壊性製剤。
 前記速崩壊性成分の含量が全製剤の20質量%以下である、請求項7に記載の炭酸カルシウム含有速崩壊性製剤。
 前記炭酸カルシウムの50%粒子径が22μm~50μmである、請求項1又は2に記載の炭酸カルシウム含有速崩壊性製剤。
 糖アルコールを含有しないことを特徴とする、請求項1又は2に記載の炭酸カルシウム含有速崩壊性製剤。
 少なくとも(A)レーザー回折法による粉体粒度測定をした時の50%粒子径が20μm~100μmの炭酸カルシウム、及び、(B)炭酸カルシウムと混合したとき製剤全体の成形性を高める成分 を混合し、圧縮成型機にて直接打錠する、錠剤の硬度が40N~200N及び摩損度が1%以下であり、口腔内での崩壊時間が60秒以内である、炭酸カルシウム含有速崩壊性製剤の製造方法。
Description:
炭酸カルシウム含有速崩壊性製

 本発明は医薬品分野に属するもので、炭 カルシウム含有速崩壊性製剤に関する。

 炭酸カルシウム製剤は、制酸剤としてだ でなく、高リン血症の治療剤としても用い れている。炭酸カルシウムは、消化管内で 物由来のリン酸イオンとリン酸カルシウム 形成し、腸管からのリンの吸収を抑制する とにより、血中リン濃度を低減させる。現 、高リン血症治療剤として上市されている 酸カルシウム製剤は、普通錠であり、服用 は水が必要である。しかしながら、水分摂 を制限されている透析患者には、少量の水 服用可能な速崩壊性製剤が求められている

 速崩壊性製剤は、唾液で容易に崩壊する うに設計されているため、一般的に硬度が く、摩損度は高い。しかし、硬度が低く、 損度が高い製剤は、割れや欠けが発生しや く、取り扱いに注意が必要である。速崩壊 と成形性とは相反するものであり、これら 共存させることは容易でなく、主薬が高含 になるに従い共存はより困難になる。そこ 、両者を共存させた錠剤の提供が望まれて る。

 速崩壊性製剤を製造する方法としては、 許文献1に、有効成分であるブロチゾラム、 ラクトース、結晶セルロース及びスターチを 直接圧縮する技術が開示されているが、実施 例記載の薬物含量は製剤全体の0.1%程度と低 量であり、この技術を高含量の炭酸カルシ ム製剤に応用すると、剤径が大きくなるか 服用量が多量となり、患者のQOLの点から好 しくない。また、特許文献2には、芳香性健 剤、制酸剤及び糖アルコールを直接圧縮し 製造する口腔内崩壊錠が開示されているが 有効性成分である芳香性健胃剤の含量は、 はり製剤全体の20%程度と少ないものである

 一方、有効成分である炭酸カルシウムを 剤化する技術に関しては、特許文献3に、カ ルシウム化合物を水溶性希釈剤及び水溶性結 合剤を用いて造粒する技術が、特許文献4に ラクトマンナン水溶液を用いて造粒する技 が開示されている。炭酸カルシウム製剤は 般的に、流動層造粒機等で造粒後整粒する 要があり、工程が煩雑で、造粒機等の特別 機械が必要であるという問題がある。

特開2005-162613号公報

特開2005-187349号公報

特表2002-529496号公報

特開2006-124321号公報

 本発明は、造粒等の煩雑な工程や特殊な 造設備を要することなく、炭酸カルシウム 有速崩壊性製剤を製造する技術の提供を目 とする。さらに、速崩壊性と成形性とを共 させた速崩壊性製剤の提供を目的とする。

 本発明者らは、炭酸カルシウムの製剤化 造粒等の煩雑な工程が必要なのは、打錠用 粒体の流動性の悪さが一因であろうとの考 の下に鋭意検討したところ、炭酸カルシウ の50%粒子径を20μm~100μmとすると、打錠用紛 体の流動性の悪さが改善され、直接打錠が 能となることを見出した。さらに、上記炭 カルシウムに成形性を高める成分を添加し 直接打錠すると、口腔内に入れたときの速 かな崩壊性(速崩壊性)と、優れた錠剤物性( 分な硬度及び摩損性)とを兼ね備えた炭酸カ ルシウム含有速崩壊性製剤が得られることを 見出し、本発明を完成させた。

 即ち、本発明の構成は次のとおりである。
(1)少なくとも下記(A)成分及び(B)成分を含有す る成型材料を圧縮成型機にて直接打錠して成 型された、錠剤の硬度が40N~200N及び錠剤の摩 度が1%以下であり、口腔内での崩壊時間が60 秒以内である、炭酸カルシウム含有速崩壊性 製剤。
(A)レーザー回折法による粉体粒度測定をした ときの50%粒子径が20μm~100μmの炭酸カルシウム
(B)炭酸カルシウムと混合したとき製剤全体の 成形性を高める成分

(2)前記(A)成分の含量が全製剤の70質量%~95質 量%であり、前記(B)成分の含量が全製剤の2質 %~25質量%である、(1)に記載の炭酸カルシウ 含有速崩壊性製剤。

(3)前記(B)成分が、高成形性成分及び/又は ンプン類である、(1)又は(2)に記載の炭酸カ シウム含有速崩壊性製剤。

(4)前記高成形性成分が、結晶セルロース、 カルメロース、エチルセルロース、及び低置 換度ヒドロキシプロピルセルロースからなる 群から選択される1種以上の賦形剤である、(3 )に記載の炭酸カルシウム含有速崩壊性製剤

(5)前記デンプン類が、バレイショデンプン 、コメデンプン、小麦デンプン、及びトウモ ロコシデンプンからなる群より選ばれる1種 上の賦形剤である、(3)に記載の炭酸カルシ ム含有速崩壊性製剤。

(6)前記(B)成分が、結晶セルロース、カルメ ロース、エチルセルロース、低置換度ヒドロ キシプロピルセルロース、バレイショデンプ ン、コメデンプン、小麦デンプン、及びトウ モロコシデンプンからなる群より選ばれる1 以上の賦形剤である、(1)又は(2)に記載の炭 カルシウム含有速崩壊性製剤。

(7)更に、速崩壊性成分を含む、(1)又は(2)に 記載の炭酸カルシウム含有速崩壊性製剤。

(8)前記速崩壊性成分がクロスポビドンであ る、(7)に記載の炭酸カルシウム含有速崩壊性 製剤。

(9)前記速崩壊性成分の含量が全製剤の20質 %以下である、(7)に記載の炭酸カルシウム含 有速崩壊性製剤。

(10)前記炭酸カルシウムの50%粒子径が22μm~50 μmである、(1)又は(2)に記載の炭酸カルシウム 含有速崩壊性製剤。

(11)糖アルコールを含有しないことを特徴 する、(1)又は(2)に記載の炭酸カルシウム含 速崩壊性製剤。

(12)少なくとも(A)レーザー回折法による粉 粒度測定をした時の50%粒子径が20μm~100μmの 酸カルシウム、及び、(B)炭酸カルシウムと 合したとき製剤全体の成形性を高める成分  を混合し、圧縮成型機にて直接打錠する、錠 剤の硬度が40N~200N及び摩損度が1%以下であり 口腔内での崩壊時間が60秒以内である、炭酸 カルシウム含有速崩壊性製剤の製造方法。

 本発明によれば、造粒等の煩雑な工程や 殊な製造設備を要することなく、また、一 的に使用されている糖アルコールを使用せ に、対象となる成型材料を直接打錠するだ で、速崩壊性と優れた錠剤物性(十分な硬度 及び摩損性)とを兼ね備えた炭酸カルシウム 有速崩壊性製剤を提供することができる。 た、炭酸カルシウムは硬い粉粒体であり、 造設備の磨耗が心配されるが、本発明にお ては特殊な製造設備を使用しなくてもいい め、これらの設備の摩耗を回避できる。さ に、本炭酸カルシウム含有速崩壊性製剤は 十分な硬度及び摩損性を有するため、製造 程や流通過程において損傷せず、自動分包 に適用することができる。

 以下、本発明の炭酸カルシウム含有速崩 性製剤(以下、「本製剤」という)及びその 造法について詳述し説明する。尚、本製剤 、主として高リン血症の治療剤又は制酸剤 して用いられるが、これらの用途に限定さ るわけではない。

 本製剤は速崩壊性製剤である。速崩壊性 剤とは、少量の水または口腔内唾液により れた崩壊性を示す製剤をいう。本製剤を口 内にて唾液で湿らせた後、舌と上顎で軽く 荷(舐める程度)をかけてから崩壊するまで 時間は、好ましくは60秒以内であり、さらに 好ましくは30秒以内である。

 本製剤をロードセル式硬度計で測定した 剤の硬度は40N~200Nであり、好ましくは50N~170N であり、更に好ましくは60N~140Nである。加え 、本製剤を第15改正 日本薬局方 錠剤の摩 度試験法で測定した錠剤の摩損度は1%以下 ある。

 本製剤の製造においては、直接打錠法を いる。ここで直接打錠法とは、目的とする 錠用紛粒体を、更なる造粒工程を経ること く、そのまま圧縮成型機により直接圧縮成 することを示す。即ち、本製剤は、造粒装 等の特殊な製造設備を要することなく、圧 成型機により、好ましくは、回転式圧縮成 機により、製造することができる。

 本製剤に用いられる炭酸カルシウムは、 販品を利用することもできるし、また、採 した石灰岩の粒状原料を粉砕し、分級した に篩過したものを利用することもできる。 該炭酸カルシウムの50%粒子径は、20μm~100μm あり、好ましくは20μm~50μmであり、更に好 しくは22μm~35μmである。50%粒子径が20μm未満 は打錠用紛粒体の流動性が悪くなる。また 50%粒子径が100μmを超えると、できあがった 剤の硬度が低くなり、錠剤物性が悪くなる けでなく、服用感が悪くなる。ここで、50% 子径とは、水に分散させてレーザー回折法 よる粉体粒度測定をした時、発生頻度の累 50%時点の粒子径をいう。

 本製剤における炭酸カルシウムの含量は 95質量%以下が好ましい。炭酸カルシウム含 が95質量%を超えると、できあがった錠剤の 度が低くなり成形性が悪くなる。錠剤の大 さを考慮すると、本製剤における炭酸カル ウムの含量は、全製剤の70質量%~95質量%が好 ましく、全製剤の75質量%~90質量%がさらに好 しい。すなわち、炭酸カルシウム製剤は、1 の投与量が多いため、炭酸カルシウム含量 70質量%未満とすると、錠剤の大きさが大き なるか、1回の服用で複数の錠剤を服用する ことになり、好ましくない。

 本製剤における(B)成分とは、本製剤の成 性を高めるために添加される成分をいう。 体的には、高成形性成分及び/又はデンプン 類である。ここで、高成形性成分とは、それ 単体に1質量%の滑沢剤(ステアリン酸マグネシ ウム)を混合し、φ10mm糖衣R(8.5R)杵を用いて10kN /杵で打錠したとき、ロードセル式硬度計で 定した錠剤の硬度が100N以上である賦形剤を す。高成形性成分の例として、結晶セルロ ス、カルメロース、エチルセルロース、及 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等 挙げられる。好ましい高成形性成分は結晶 ルロースである。また、デンプン類の例と て、バレイショデンプン、コメデンプン、 麦デンプン、トウモロコシデンプンが挙げ れる。好ましいデンプン類はバレイショデ プン又はトウモロコシデンプンである。本 、デンプン類は高成形性成分ではないが、 酸カルシウムと混合したときに、製剤全体 成形性を高めることができる。本製剤にお る(B)成分は、高成形性成分又はデンプン類 例として挙げた、前記記載の中から1種以上 の賦形剤を選択することができる。

 本製剤における(B)成分の含量は、全製剤 2質量%~25質量%が好ましく、全製剤の2質量%~2 0質量%がさらに好ましい。この(B)成分の含量 、主として(A)成分の含量との関係で決まっ くるものではあるが、(B)成分の含量が25質 %を超えると崩壊性を悪くするため、好まし ない。また、2質量%未満とすることは、成 性の問題が生じるので、好ましくない。

 本製剤において、速崩壊性成分を更に加 てもよいし、加えなくてもよい。速崩壊性 分とは、水の錠剤への浸入を促進すること より崩壊を助長する賦形剤、水を含むと膨 することにより崩壊を助長する賦形剤、あ いはその両方の性質を併せ持つ賦形剤を示 、医薬品製剤化業界で崩壊剤に分類される のである。速崩壊性成分の例として、低置 度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメ ース、カルメロースナトリウム、カルメロ スカルシウム、クロスカルメロースナトリ ム、バレイショデンプン、トウモロコシデ プン、クロスポビドン、及び部分アルファ 化デンプン等が挙げられる。このうち、低 換度ヒドロキシプロピルセルロース、カル ロース、バレイショデンプン、及びトウモ コシデンプンは、本錠剤における(B)成分と ても挙げられている。好ましい速崩壊性成 はクロスポビドンである。尚、速崩壊性成 の含量は、全製剤の20質量%以下が好ましく 全製剤の15質量%以下がさらに好ましい。

 本製剤は、糖アルコールを添加しなくて 速崩壊性製剤とすることができる。一般的 速崩壊性製剤においては、崩壊性を得るた に、糖アルコールを添加することが多い。 かし、本製剤によれば、糖アルコールを添 しなくても優れた崩壊性を得ることができ 。

 本製剤は、医薬品添加剤として一般的に 用され得る賦形剤を配合してもよい。例え 本製剤の口腔内での崩壊が速過ぎるために 快感がある場合、崩壊時間を調整するため 結合剤を配合してもよい。また、口腔内で 不快感改善のために、矯味剤、甘味剤、香 等を配合してもよい。また、打錠時の打錠 害改善のために滑沢剤を配合してもよい。 合剤としては、例えば、ヒドロキシピロピ セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセ ロース、ポビドン、プルラン、ゼラチン、 リビニルアルコール、メチルセルロース等 、矯味剤、甘味剤としては、例えば、アス ルテーム、サッカリン、サッカリンナトリ ム水和物、ステビア等が、香料としては、 えば、オレンジ香料、レモン香料、パイナ プル香料、ストロベリー香料、抹茶香料、 ョコレート香料、バニラ香料等が、滑沢剤 しては、例えば、ステアリン酸マグネシウ 、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸カ シウム等が挙げられる。これらの賦形剤は 独あるいは二つ以上を混合して使用しても い。

 以下、実施例、比較例及び実験例を挙げ 本発明を詳細に説明するが、これらは本発 をなんら制限するものではない。尚、実施 及び比較例に使用した炭酸カルシウム(備北 粉化工業(株)製:沈降炭酸カルシウム(C))の50% 子径は、28.9μmであった。50%粒子径は、レー ー回折法による粉体粒度測定をして決定し 。

(実施例1)
 炭酸カルシウム1000g(備北粉化工業(株)製:沈 炭酸カルシウム(C))、結晶セルロース194g(旭 成ケミカルズ(株)製:セオラスKG-802)をV型混 機((株)徳寿工作所製:V-5)で混合した後、ステ アリン酸マグネシウム6g(太平化学産業(株)製: ステアリン酸マグネシウム)を加えてV型混合 で混合し打錠用粉粒体を得た。打錠用粉粒 を回転式圧縮成型機((株)菊水製作所製:VIRGO) 及びφ10mm碁石R(13R)杵を用いて、圧縮圧約13kN/ にて打錠し、1錠あたり600mgの錠剤を得た。

(実施例2)
 結晶セルロースの代わりにトウモロコシデ プン(日本食品化工(株)製:コーンスターチ) 用い、圧縮圧約15kN/杵にて実施例1と同様に した。

(実施例3)
 結晶セルロースの代わりにバレイショデン ン(松谷化学工業(株)製:バレイショデンプン )を用い、圧縮圧約20kN/杵にて実施例1と同様 製した。

(実施例4)
 結晶セルロースの代わりにエチルセルロー 48.5g(The Dow Chemical Campany製:エトセル)及び ロスポビドン145.5g(BASF製:コリドンCL)を用い 圧縮圧約15kN/杵にて実施例1と同様に製した

(比較例1)
 結晶セルロースの代わりに乳糖水和物(DMV社 製:乳糖200M)を用い、圧縮圧約8kN/杵にて実施 1と同様に製した。

(比較例2)
 結晶セルロースの代わりにD-マンニトール( 和化成工業(株)製:マンニットP)を用い、圧 圧約10kN/杵にて実施例1と同様に製した。

(比較例3)
 結晶セルロースの代わりにエリスリトール( 日研化成(株)製:エリスリトール(微粉))を用い 、圧縮圧約12kN/杵にて実施例1と同様に製した 。

(比較例4)
 結晶セルロースの代わりにクロスポビドン 用い、圧縮圧約20kN/杵にて実施例1と同様に した。

〔実験例1〕
 炭酸カルシウム(旭鉱末(株)製:寒水砕石)を いた後、篩い分けにより表1に示す各粒子径 炭酸カルシウムを得た。各粒子径の炭酸カ シウムを使用し、炭酸カルシウム5000mg、結 セルロース670mg(旭化成ケミカルズ(株)製:セ ラスKG-802)、トウモロコシデンプン300mg(日本 食品化工(株)製:コーンスターチ)をビニール で混合した後、ステアリン酸マグネシウム30 mg(太平化学産業(株)製:ステアリン酸マグネシ ウム)を加えて更にビニール袋で混合し、打 用粉粒体を得た。打錠用粉粒体を油圧プレ 及びφ10mm糖衣R(8.5R)杵を用いて、圧縮圧約15kN /杵にて打錠し、1錠あたり600mgの錠剤を得た

 各錠剤の硬度及び口腔内崩壊時間を表1に 示した。硬度は50%粒子径が約29μmのときが最 高く、それより細かくても粗くても、低く った。口腔内崩壊時間は50%粒子径が約29μm~7 1μmのときが最も速く、それより細かくても くても、遅くなった。

〔実験例2〕
 市販の炭酸カルシウム(備北粉化工業(株)製: 沈降炭酸カルシウム(A)、沈降炭酸カルシウム (B)、沈降炭酸カルシウム(C))を表2に示した割 で混合して、表2に示す各粒子径の炭酸カル シウムを得た。各粒子径の炭酸カルシウムを 使用し、炭酸カルシウム1000g、結晶セルロー 194g(旭化成ケミカルズ(株)製:セオラスKG-802) V型混合機((株)徳寿工作所製:V-5)で混合した 、ステアリン酸マグネシウム6g(太平化学産 (株)製:ステアリン酸マグネシウム)を加えて 更にV型混合機で混合し、打錠用粉粒体を得 。打錠用粉粒体を回転式圧縮成型機((株)菊 製作所製:VIRGO)及び、φ10mm碁石R(13R)杵を用い 、打錠可能であるか評価した。

 打錠可否を表2に示した。50%粒子径が約15 m及び約18μmの炭酸カルシウムは、流動性不 により回転式圧縮成型機による直接打錠は きなかった。この結果から、20μm未満の炭酸 カルシウムは、回転式圧縮成型機では打錠不 可と判断した。

〔実験例3〕
 炭酸カルシウム(旭鉱末(株)製:寒水砕石)を いた後、篩い分けにより表3に示す各粒子径 炭酸カルシウムを得た。各粒子径の炭酸カ シウムを使用し、炭酸カルシウム5000mg、結 セルロース670mg(旭化成ケミカルズ(株)製:セ ラスKG-802)、トウモロコシデンプン300mg(日本 食品化工(株)製:コーンスターチ)、サッカリ ナトリウム水和物6mg(大東化学工業(株)製:サ カリンナトリウム)、粉末香料6mg(高砂香料 業(株)製:パイナップルミクロン)をビニール で混合した後、ステアリン酸マグネシウム3 0mg(太平化学産業(株)製:ステアリン酸マグネ ウム)を加えて更にビニール袋で混合し、錠 粉粒体を得た。打錠用粉粒体を油圧プレス びφ10mm糖衣R(8.5R)杵を用いて、圧縮圧約15kN/ にて打錠し、1錠あたり600mgの錠剤を得た。 錠剤を5人のパネラーにより、口腔内で崩壊 させた時の服用感を調べた結果を表3に示し 。

 服用感は、「ザラツキを感じない」を「- 」、「僅かにザラツキを感じる」を「±」、 ザラツキを感じる」を「+」、「異物感を感 じる」を「++」、「顕著な異物感を感じる」 「+++」として評価した。その結果、50%粒子 が約30~100μmでは「ザラツキを感じない」~「 ザラツキを感じる」、約150μmでは「ザラツキ を感じる」~「顕著な異物感を感じる」と判 された。本結果から、50%粒子径が100μmを超 る炭酸カルシウムは、服用感の観点から、 さないと判断した。

〔実験例4〕
 実施例1~3及び比較例1~3の錠剤について、硬 をロードセル式硬度計で測定、摩損度を第1 5改正 日本薬局方 錠剤の摩損度試験法に従 測定した。また、口腔内崩壊時間は、各錠 を口腔内にて唾液で湿らせた後、舌と上顎 軽く負荷(舐める程度)をかけてから崩壊す までの時間を測定した。尚、これらの錠剤 成分名、測定した硬度、摩損度、及び口腔 崩壊時間を表4に示した。表中の※は、錠剤 粉々に粉砕され、測定できなかったことを す。

 高成形性成分である結晶セルロースを用 た実施例1は、40N~200Nの硬度及び1%以下の摩 度を有し、かつ口腔内崩壊時間が30秒以内の 優れた特性を示した。デンプン類であるトウ モロコシデンプン又はバレイショデンプンを 用いた実施例2~3も同様に、優れた特性を示し た。また、通常使用される賦形剤(乳糖水和 、D-マンニトール、エリスリトール)を用い 比較例1~3は、いずれも硬度及び摩損度が十 ではなく、錠剤物性の問題を有していた。 た、比較例2及び3は、口腔内速崩壊錠として の特性を示さなかった。

〔実験例5〕
 実験例4と同様に、実施例4及び比較例4の錠 について、硬度、摩損度、及び口腔内崩壊 間を測定した。尚、これらの錠剤の成分名 びに、測定した硬度、摩損度及び口腔内崩 時間を表5に示した。表中の※は、錠剤が粉 々に粉砕され、測定できなかったことを示す 。

 速崩壊性成分であるクロスポビドンを用 、高成形性成分を用いなかった比較例4では 、口腔内での崩壊性は優れていたが、硬度及 び摩損度が十分ではなく、錠剤物性の問題を 有していた。しかしながら、高成形性成分と 速崩壊性成分を併せて使用した実施例4は、40 N~200Nの硬度及び1%以下の摩損度を有し、かつ 腔内崩壊時間が30秒以内の優れた特性を示 た。




 
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