Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
TRAIN SLIDE CONTROL DEVICE AND TRAIN SLIDE CONTROL METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/154048
Kind Code:
A1
Abstract:
The train slide control device (200), equipped with a solenoid unit (8) having a supply valve that supplies supplied compressed air to a brake cylinder (10) and an exhaust valve that regulates the pressure of the supplied compressed air and equipped with a relay valve (9) that outputs brake cylinder pressure (9D) in response to the compressed air supplied from the solenoid unit (8), is also equipped with a slide control unit (100) that generates a pressure control signal (8D) to control the brake cylinder pressure (9D) based on a velocity signal (1D) from each wheel, a brake command (12D) for the purpose of obtaining a prescribed deceleration (4D), and the brake cylinder pressure (9D) output from the relay valve (9).

Inventors:
ITANO YASUHARU (JP)
YAMADA HIROSHI (JP)
MATSUYAMA ETSUJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/058700
Publication Date:
December 23, 2009
Filing Date:
May 08, 2009
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
MITSUBISHI ELECTRIC CORP (JP)
ITANO YASUHARU (JP)
YAMADA HIROSHI (JP)
MATSUYAMA ETSUJI (JP)
International Classes:
B61H13/30; B60T8/1766
Foreign References:
JP2000211487A2000-08-02
JPH0796826A1995-04-11
JPS6045454A1985-03-11
JP2004306865A2004-11-04
JPH08214407A1996-08-20
JP2001219839A2001-08-14
Attorney, Agent or Firm:
SAKAI, HIROAKI (JP)
Hiroaki Sakai (JP)
Download PDF:
Claims:
 供給された圧縮空気をブレーキシリンダに供給する供給弁と供給された前記圧縮空気を調圧する排気弁を有する電磁弁部と、
 前記電磁弁部から供給された前記圧縮空気に応じて前記ブレーキシリンダの圧力を出力する中継弁と、
 を備えた列車滑走制御装置において、
 各車輪の速度信号と、
 所定の減速度を得るためのブレーキ指令と、
 前記中継弁から出力される前記ブレーキシリンダの圧力と、
に基づいて前記ブレーキシリンダの圧力を制御するための圧力制御信号を生成する滑走制御部を備えたことを特徴とする列車滑走制御装置。
 前記滑走制御部は、
 前記速度信号に基づいて各車輪の速度差を検出する速度差検出部と、
 前記速度信号に基づいて列車の減速度を演算する減速度演算部と、
 前記速度差と前記減速度とに基づいて各車輪の滑走量を判断する滑走量判断部と、
 前記滑走量に基づいて前記圧力制御信号を算出するブレーキシリンダ圧力算出部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の列車滑走制御装置。
 列車の減速度を検出する減速度センサをさらに備え、
 前記滑走制御部は、
 前記速度信号に基づいて各車輪の速度差を検出する速度差検出部と、
 前記速度信号と前記減速度センサの出力とに基づいて列車の減速度を演算する減速度演算部と、
 前記速度差と前記減速度とに基づいて各車輪の滑走量を判断する滑走量判断部と、
 前記滑走量に基づいて前記圧力制御信号を算出するブレーキシリンダ圧力算出部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の列車滑走制御装置。
 前記ブレーキシリンダ圧力算出部は、
 前記滑走量と、前記ブレーキ指令と、前記圧縮空気の圧力と、前記ブレーキシリンダの圧力の圧力を示す信号とに基づいて前記圧力制御信号を算出することを特徴とする請求項2または3に記載の列車滑走制御装置。
 前記滑走制御部は、
 滑走が発生した場合、前記中継弁から出力される前記ブレーキシリンダの圧力を示す信号に基づいて前記ブレーキシリンダの圧力の値を再粘着する値として前記圧力制御信号を算出することを特徴とする請求項1に記載の列車滑走制御装置。
 列車の進行方向に対して前方側の台車に搭載される応荷重部であって車両重量に対応する第一の応荷重信号を出力する第一の応荷重部と、
 列車の進行方向に対して後方側の台車に搭載される応荷重部であって車両重量に対応する第二の応荷重信号を出力する第二の応荷重部と、
 を備え、
 前記滑走制御部は、
 後方側の台車で滑走が発生した場合、前記第二の応荷重信号と前記滑走量とで求められる滑走制御値を前記第一の応荷重信号に対応する前記圧力制御信号に加算することを特徴とする請求項1に記載の列車滑走制御装置。
 供給された圧縮空気をブレーキシリンダに供給する供給弁と供給された前記圧縮空気を調圧する排気弁とを有する電磁弁部と、
 前記電磁弁部から供給された前記圧縮空気に応じて前記ブレーキシリンダの圧力を出力する中継弁と、
 を備えた列車滑走制御装置に適用可能な列車滑走制御方法であって、
 各車輪の速度信号に基づいて各車輪の速度差と列車の減速度とを検出する検出ステップと、
 前記速度差と前記減速度とに基づいて各車輪の滑走量を算出する第1の算出ステップと、
 前記滑走量と、所定の減速度を得るためのブレーキ指令と、前記ブレーキシリンダの圧力を示す信号とに基づいて、圧力制御信号を算出する第2の算出ステップと、
 を含むことを特徴とする列車滑走制御方法。
 供給された圧縮空気をブレーキシリンダに供給する供給弁と供給された前記圧縮空気を調圧する排気弁とを有する電磁弁部と、
 前記電磁弁部から供給された前記圧縮空気に応じて前記ブレーキシリンダの圧力を出力する中継弁と、
 列車の減速度を検出する減速度センサと、
 を備えた列車滑走制御装置に適用可能な列車滑走制御方法であって、
 各車輪の速度信号と前記減速度センサの出力とに基づいて各車輪の速度差と列車の減速度とを検出する検出ステップと、
 前記速度差と前記減速度とに基づいて各車輪の滑走量を算出する第1の算出ステップと、
 前記滑走量と、所定の減速度を得るためのブレーキ指令と、前記電磁弁部から出力され前記圧縮空気の圧力を示す信号と、前記ブレーキシリンダの圧力を示す信号とに基づいて、圧力制御信号を算出する第2の算出ステップと、
 を含むことを特徴とする列車滑走制御方法。
 前記第2の算出ステップでは、前記ブレーキシリンダの圧力を示す信号を用いて前記ブレーキシリンダの圧力の値を再粘着する値として前記圧力制御信号を算出することを特徴とする請求項7または8に記載の列車滑走制御方法。
Description:
列車滑走制御装置および列車滑 制御方法

 本発明は、ブレーキ作用中における車輪 滑走を検出してブレーキ力を制御する列車 走制御装置および列車滑走制御方法に関す ものである。

 従来、例えば下記特許文献1に示される列 車滑走制御装置は、速度センサが各車輪の回 転数を検出しており、ブレーキ作用時におい て一の車輪と他の車輪の回転数に差が生じた 場合、滑走した車輪のブレーキシリンダに供 給される圧縮空気を排気または供給すること によりブレーキシリンダ圧力を増減させるこ とで滑走を防ぐように構成されている。この ブレーキシリンダ圧力は、常用ブレーキ制御 用・滑走制御用電磁弁(以下「電磁弁部」と う)の開閉動作に応じて出力される圧縮空気 中継弁により増幅されたものである。

特開2004-306865号公報

 しかし、特許文献1に示される列車滑走制 御装置は、中継弁において圧縮空気のボリュ ームが多く、ハンチング(制御量が目標値の くで変動し不安定な状態になること)が発生 るために、ブレーキシリンダ圧力の状態を 走制御に利用することができなかった。そ ため、ブレーキシリンダ圧力の変動を考慮 た滑走制御を行うことができず、滑走制御 更なる精度の向上に課題があった。

 本発明は、上記に鑑みてなされたもので って、滑走制御の更なる精度を向上するこ ができる列車滑走制御装置および列車滑走 御方法を得ることを目的とする。

 上述した課題を解決し、目的を達成する めに、本発明は、供給された圧縮空気をブ ーキシリンダに供給する供給弁と供給され 前記圧縮空気を調圧する排気弁を有する電 弁部と、前記電磁弁部から供給された前記 縮空気に応じて前記ブレーキシリンダの圧 を出力する中継弁と、を備えた列車滑走制 装置において、各車輪の速度信号と、所定 減速度を得るためのブレーキ指令と、前記 継弁から出力される前記ブレーキシリンダ 圧力と、に基づいて前記ブレーキシリンダ 圧力を制御するための圧力制御信号を生成 る滑走制御部を備えたことを特徴とする。

 この発明によれば滑走制御の更なる精度 向上することができるという効果を奏する

図1は、実施の形態1にかかる列車滑走 御装置の構成の一例を示す図である。 図2は、BC圧力低減率パターンの一例を す図である。 図3は、BC圧力低減率表の一例を示す図 ある。 図4は、ブレーキシリンダの圧力を示す 信号の決定フローの一例を示すフローチャー トである。 図5は、実施の形態3にかかる列車滑走 御装置の構成の一例を示す図である。

 1,1a,1b,1c,1d 速度センサ
 1D 速度信号
 2 速度入力部
 3 速度差検出部
 3D 速度差
 4 減速度演算部
 4D 減速度
 5 滑走量判断部
 5D 滑走量
 6 ブレーキシリンダ圧力算出部
 7 出力部
 8 常用ブレーキ制御用・滑走制御用電磁弁
 8D 圧力制御信号
 9 中継弁
 9D ブレーキシリンダの圧力を示す信号
 10 ブレーキシリンダ
 11,16 圧力センサ
 11D,16D 帰還指令
 12 ブレーキ指令部
 12D ブレーキ指令
 13 応荷重部
 13D 応荷重信号
 14 制輪子
 15 車輪
 17 減速度センサ
 17D 減速度センサ出力
 20 BC圧力低減率パターン
 30 BC圧力低減率表
 100 滑走制御部
 200 列車滑走制御装置
 F ブレーキ力

 以下に、本発明にかかる列車滑走制御装 の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明 る。なお、この実施の形態によりこの発明 限定されるものではない。

実施の形態1.
 図1は、実施の形態1にかかる列車滑走制御 置の構成の一例を示す図である。図1に示す 車滑走制御装置200は、主たる構成部として 速度センサ1、滑走制御部100、出力部7、常 ブレーキ制御用・滑走制御用電磁弁部(以下 電磁弁部」という)8、中継弁9、ブレーキシ ンダ10、圧力センサ11、ブレーキ指令部12、 荷重部13、制輪子14、および車輪15を有して 成されている。

 速度センサ1は、各車両の前後台車(計4つ) に設置され、各車輪15の速度信号1Dを取り込 ことが可能である。速度入力部2は、各車両 速度センサ1aないし速度センサ1dから速度信 号1Dを取り込むことが可能である。

 滑走制御部100は、速度入力部2、速度差検 出部3、減速度演算部4、滑走量判断部5、およ びブレーキシリンダ圧力(BC圧力)算出部6を有 て構成されている。速度差検出部3は、滑走 を生じていない車輪15と滑走を生じている車 15の速度差3Dを検出することが可能である。 減速度演算部4は、速度センサ1aないし速度セ ンサ1dから受信した速度信号1Dを微分して、 車の減速度4Dを検出することが可能である。 なお、減速度演算部4は「加速」と「減速」 両方を検出できる態様であってもよいし、 ずれか一方のみ検出できる態様であっても い。

 滑走量判断部5は、速度差検出部3および 速度演算部4の出力が、予め設定されている 定の値を越えた場合に滑走発生と判断し、 走量5Dを出力することが可能である。なお 上述した所定の値は任意に設定可能である

 応荷重部13は、各台車に設置されており 車両毎に前後台車の重量を検出し、ブレー 時の荷重変化(列車の進行方向に対して前側 台車の荷重は、後側の台車の荷重に比べて きくなる)に対応する応荷重信号13Dを出力す ることが可能である。例えば、列車の進行方 向に対して前側の台車に搭載される応荷重部 13(第一の応荷重部)は、ブレーキ指令12Dが出 された場合、当該台車に作用する車両重量 応じた応荷重信号(第一の応荷重信号)を出力 することが可能である。また、列車の進行方 向に対して後側の台車に搭載される応荷重部 13(第二の応荷重部)は、ブレーキ指令12Dが出 された場合、当該台車に作用する車両重量 応じた応荷重信号(第二の応荷重信号)を出力 することが可能である。

 ブレーキシリンダ圧力算出部6は、ブレー キ指令部12および応荷重部13からブレーキ指 12Dまたは応荷重信号13Dが出力された場合、 走量判断部5から出力された滑走量5Dに基づ 圧力制御信号8Dを算出し、滑走した車輪15の 磁弁部8を制御することで、滑走した車輪15 再粘着制御を行うことが可能である。なお ブレーキ指令12Dまたは応荷重信号13Dの取り む部分の一例としてブレーキシリンダ圧力 出部6を示したが限定されるものではない。

 また、例えば、一の車両において、列車 進行方向に対して後側の台車で滑走が発生 た場合、滑走制御部100は、上述した第二の 荷重信号13Dに対応する滑走制御値と、第一 応荷重信号13Dと滑走量5Dとで求められる圧 制御信号8Dとを算出し、第二の応荷重信号13D に対応する滑走制御値を第一の応荷重信号13D に対応する圧力制御信号8Dに加算する。その 果、滑走した後側台車の車輪15のブレーキ リンダの圧力を示す信号9D(以下単に「ブレ キシリンダの圧力」と称する)を低減し、車 15を再粘着させることができるだけでなく 滑走していない前側台車の車輪15のブレーキ シリンダの圧力9Dを増加し、車両全体でブレ キ力の有効利用が可能となる。

 ブレーキ指令部12は、所定の減速度を得 ためのブレーキ指令12Dを出力することが可 である。出力部7は、ブレーキシリンダ圧力 出部6から出力された制御信号を電磁弁部8 出力することが可能である。

 電磁弁部8は、供給された圧縮空気をブレ ーキシリンダに供給する供給弁と供給された 前記圧縮空気を調圧する排気弁とから構成さ れ、ブレーキシリンダ圧力算出部6から出力 れた制御信号を所定の圧力の圧縮空気(圧力 御信号8D)に変換することが可能である。電 弁部8は、車輪15の滑走状態に応じて、中継 9に供給される圧縮空気を排気または供給す ることが可能である。たとえば、車輪15が滑 した場合、中継弁9に供給されている圧縮空 気を排気することにより、ブレーキシリンダ の圧力9Dを低下させ、車輪15を再粘着させる とが可能である。

 中継弁9は、電磁弁部8から供給された圧 制御信号8Dを所定圧力に増幅することが可能 である。中継弁9には図示されていない元空 溜が接続され、この元空気溜には圧縮空気 貯溜されているため、中継弁9は、圧力制御 号8Dを増幅し、ブレーキシリンダ10を駆動す るブレーキシリンダ圧力9aを生成する。

 圧力センサ11は、ブレーキシリンダの圧 9D(または圧力制御信号8D)を検出し、当該ブ ーキシリンダの圧力9D(または圧力制御信号8D )に基づいて帰還指令11Dを生成し、ブレーキ リンダ圧力算出部6に当該帰還指令11Dを帰還 ることが可能である。なお、ブレーキシリ ダの圧力9D(または圧力制御信号8D)の取り込 部分の一例としてブレーキシリンダ圧力算 部6を示したが限定されるものではない。

 ブレーキシリンダ10は、ブレーキシリン の圧力9Dの強さに従って制輪子14を押圧する とが可能である。ブレーキシリンダの圧力9 Dは、計算式B=F/(k*f)(B:ブレーキシリンダの圧 9D、F:ブレーキ力、k:定数、f:制輪子14の摩擦 数)で求めることが可能である。すなわち、 摩擦係数の値が一定の場合、制輪子14に作用 るブレーキ力は、ブレーキシリンダの圧力9 Dの値に比例して変化する。

 ここで、従来の列車滑走制御装置は、中 弁9を前後台車で共用する構成であった。す なわち、各車両のブレーキシリンダの圧力9D 当該中継弁9で制御するため、本体の空気量 が多くなり、ハンチングが発生する確率が高 い状態であった。ハンチングが発生する場合 、中継弁9に供給される圧縮空気と中継弁9か 出力される圧縮空気とは相似とならず、ブ ーキシリンダの圧力9Dの応答性が悪いため 圧力センサ11を介してブレーキシリンダの圧 力9Dをブレーキシリンダ圧力算出部6に帰還し ても、正確な圧力制御信号8Dを求めることは 難であった。

 実施の形態1にかかる列車滑走制御装置200 は、中継弁9を小型化し、各台車の近傍に当 中継弁9をそれぞれ設置するように構成して るため、中継弁9内部の空気容量は従来と比 して少なくなる。圧力センサ11を用いて中継 9のヒステリシスを補正することで所定の圧 力となるように微調整するが可能である。そ の結果、ハンチングが減少し、ブレーキシリ ンダの圧力9Dの応答性を向上させることが可 である。すなわち、滑走制御部100は、速度 号1Dのみならず、ブレーキシリンダ圧力算 部6も利用し、ブレーキシリンダの圧力9Dを 成することが可能である。

 なお、滑走制御部100は、フィードバック 御として「供給」モード、「保ち」モード および「緩解」モードの3つのモードを用い ることが可能である。「供給」モードは、圧 縮空気3aを供給することが可能である。「保 」モードは、圧縮空気3aの供給と排気を停 し、常用ブレーキを一定状態に保つことが 能である。「排気」モードは、圧縮空気3aを 排気することが可能である。

 図2は、BC圧力低減率パターンの一例を示 図である。実線および破線で示されるBC圧 低減率パターン20は、滑走量判断部5が出力 る滑走量5Dに対応するBC圧力低減率を連続的 導出するために、予めブレーキシリンダ圧 算出部6に設定されているものである。例え ば、滑走が発生した場合、滑走量判断部5が 走量5Dを算出し、ブレーキシリンダ圧力算出 部6は、BC圧力低減率パターン20に当該滑走量5 Dを照合し、滑走量5Dに対応するBC圧力低減率 算出することが可能である。

 さらに、ブレーキシリンダ圧力算出部6は 、BC圧力低減率に対応する「BC圧力低減分」 導出し、「現状BC圧力9D(圧力制御信号8D)」か ら「BC圧力9D(圧力制御信号8D)の低減分」を減 て、「目標(再粘着)BC圧力9D(圧力制御信号8D) 」を算出することが可能である。

 列車滑走制御装置200は、BC圧力9Dをブレー キシリンダ圧力算出部6に帰還することがで るため、「目標BC圧力9D」に近づくようにBC 力9Dを繰り返し演算することが可能である。 また、繰り返し演算されたBC圧力9Dに応じて 磁弁部8を連続的に動作させることが可能で る。なお、BC圧力低減率パターン20は、図2 示されるパターン(直線的な実線部の傾きな )に限定されるものではない。また、BC圧力 減率パターン20は、制輪子14毎に設定するこ とも可能である。

 図4は、ブレーキシリンダ圧力の決定フロ ーの一例を示すフローチャートである。速度 差検出部3または減速度演算部4は、速度セン 1aないし速度センサ1dから速度信号1Dを受信 、各車輪15の速度差3Dなどを演算する。ブレ ーキシリンダ圧力算出部6がブレーキ指令12D 受信した場合(ステップS1,Yes)、速度差検出部 3および減速度演算部4は、速度差3Dおよび減 度4Dを算出する(ステップS2)。滑走量判断部5 、滑走が発生したと判断した場合(ステップ S3,Yes)、滑走量5Dを算出し(ステップS4)、ブレ キシリンダ圧力算出部6に滑走量5Dを出力す 。ブレーキシリンダ圧力算出部6は、滑走量 断部5から送信された滑走量5Dに基づき、目 BC圧力9Dを算出する(ステップS5)。圧力セン 11は、BC圧力9Dをブレーキシリンダ圧力算出 6に帰還する(ステップS6)。ブレーキシリンダ 圧力算出部6は、現状BC圧力9Dが目標BC圧力9Dに 近づいた場合(ステップS7,Yes)、滑走制御を終 する。

 ブレーキシリンダ圧力算出部6がブレーキ 指令12Dを受信しない場合(ステップS1,No)、速 差検出部3および減速度演算部4は、速度差3D よび減速度4Dを算出しない。また、滑走量 断部5は、滑走が発生していない場合(ステッ プS3,No)、滑走量5Dを算出しない。

 ブレーキシリンダ圧力算出部6は、現状BC 力9D(圧力制御信号8D)が目標BC圧力9D(圧力制 信号8D)に近づいていない場合(ステップS7,No) 目標BC圧力9D(圧力制御信号8D)に近づくまで テップS5以降のプロセスを繰り返し、滑走制 御を継続する。

 以上に説明したように、実施の形態1の列 車滑走制御装置200によれば、中継弁9を台車 傍に設置し、ハンチングを低減したブレー シリンダの圧力9D(または圧力制御信号8D)を レーキシリンダ圧力算出部6に帰還する構成 ある。そのため、基礎ブレーキが動作して 各車輪15の速度差3Dなどを検出してから滑走 制御を行うまでのタイムラグがなくなり、ブ レーキ力の応答性を改善することが可能であ る。また、BC圧力低減率パターン20を用いて 続的に滑走制御を行うことができるため、 来の列車滑走制御装置に比べて、再滑走を 減することができるとともに、制動距離の 伸を防止することも可能である。また、再 走を低減することができるので、各車輪15の フラット(車輪15がロックしたときに発生する 傷)の発生が減り、車輪15の切削工数および列 車走行時の騒音、振動、ならびに乗り心地の 悪化などを抑えることも可能である。また、 車輪15の切削が減るため、車輪15の長期使用 可能である。さらに、フィードバック制御 にブレーキシリンダの圧力9Dが“0”の状態 継続した場合、電磁弁部8は強制的に緩解ま は供給の状態になる。そのため、電磁弁部8 の無駄な動作が無くなり、電磁弁部8の長期 用が可能である。

実施の形態2.
 実施の形態2にかかる列車滑走制御装置200は 、車輪15の滑走回数に応じて、当該車輪15に するBC圧力低減率を演算することができるよ うに構成されている。なお、列車滑走制御装 置200の構成およびブレーキシリンダの圧力9D 決定フローは、実施の形態1における図1お び図4に示されるものと同様であり、説明を 略する。

 図3は、BC圧力低減率表の一例を示す図で る。図3に示されるBC圧力低減率表30は、車 15の滑走回数を示す項目と、BC圧力低減率の を示す項目で構成されている。

 滑走回数の項目には、滑走した回数の一 として、1回目から3回目までの滑走回数が されているが、これに限定されるものでは く、例えば滑走回数が4回以上であってもよ 。BC圧力低減率の項目には、各滑走回数に 応するBC圧力低減率の値を示している。例え ば、1回目の滑走が発生した場合、BC圧力低減 率は20%に設定されているので、ブレーキシリ ンダ圧力算出部6は、BC圧力低減率「20%」に対 応する「BC圧力9D低減分」を導出し、「現状BC 圧力9D」から当該「BC圧力9D低減分」を減じる という演算を行うことが可能である。なお、 BC圧力低減率の値は一例であり、これに限定 れるものではなく、たとえば、BC圧力低減 のステップをより細かく設定するなど、任 に設定可能である。また、BC圧力低減率表30 、制輪子14毎に設定することも可能である

 列車滑走制御装置200は、上述したように BC圧力9D(圧力制御信号8D)をブレーキシリン 圧力算出部6に帰還することができるため、2 回目の滑走が発生した場合、BC圧力9Dを再び 算することが可能である。すなわち、車輪15 の滑走が無くなるまで、滑走回数をインクリ メントし、上述した演算を繰り返し実行する ことが可能である。なお、実施の形態1にか るBC圧力低減率パターン20とBC圧力低減率表30 を組み合わせて滑走制御を行ってもよい。

 以上に説明したように、実施の形態2の列 車滑走制御装置200によれば、BC圧力低減率表3 0を用いて連続的に滑走制御を行うことがで るため、従来の列車滑走制御装置に比べて 再滑走を低減することができるとともに、 動距離の延伸を防止することも可能である また、再滑走を低減することができるので 各車輪15のフラットの発生が減り、車輪15の 削工数および列車走行時の騒音、振動、な びに乗り心地の悪化などを抑えることも可 である。また、車輪15の切削が減るため、 輪15の長期使用が可能である。さらに、フィ ードバック制御中にブレーキシリンダの圧力 9Dが“0”の状態を継続した場合、電磁弁部8 強制的に緩解または供給の状態になる。そ ため、電磁弁部8の無駄な動作が無くなり、 磁弁部8の長期使用が可能である。

実施の形態3.
 実施の形態3にかかる列車滑走制御装置は、 減速度センサに基づいて算出した減速度で最 大減速度を補正し、圧力制御信号に基づいて 生成された帰還指令をブレーキシリンダ圧力 算出部にフィードバックし、滑走制御の精度 を一層向上することができるように構成され ている。以下、第1および2の実施の形態と同 の部分については、同じ符号を付して詳細 説明は省略する。

 図5は、実施の形態3にかかる列車滑走制 装置の構成の一例を示す図である。図5に示 列車滑走制御装置200は、図1に示した列車滑 走制御装置に、さらに、減速度センサ17およ 第一の圧力センサ16を有して構成されてい 。

 減速度演算部4は、減速度センサ出力17Dに 基づいて車両の減速度を算出する。さらに、 当該減速度を正として最大減速度を補正する 。この補正は、全軸滑走時の補正に効果があ ると考えられる。滑走量判断部5は、補正さ た減速度4Dが予め設定されている所定の値を 越えた場合に滑走発生と判断し、滑走量5Dを 力する。ブレーキシリンダ圧力算出部6は、 ブレーキ指令部12および応荷重部13からブレ キ指令12Dまたは応荷重信号13Dが出力された 合、滑走量5Dに基づき圧力制御信号8Dを算出 、滑走した車輪15の電磁弁部8を制御する。

 第一の圧力センサ16は、電磁弁部8から出 され圧縮空気の圧力を示す信号(圧力制御信 号)8Dを検出し、圧力制御信号8Dに基づいて帰 指令16Dを生成し、ブレーキシリンダ圧力算 部6に帰還指令16Dを帰還する。なお、圧力制 御信号8Dを帰還する場所としてブレーキシリ ダ圧力算出部6を示したが、これに限定され るものではない。

 ここで、従来の列車滑走制御装置は、上 したように、ハンチングが発生する確率が い状態であった。ハンチングが発生する場 、ブレーキシリンダの圧力9Dの応答性が悪 ため、第一の圧力センサ16を介してブレーキ シリンダの圧力9Dをブレーキシリンダ圧力算 部6に帰還しても、正確な圧力制御信号8Dを めることは困難であった。

 本実施の形態にかかる列車滑走制御装置2 00は、実施の形態1と同様に中継弁9を小型化 、各台車の近傍に当該中継弁9をそれぞれ設 するように構成しているため、中継弁9内部 の空気容量は従来と比して少なくなる。第一 の圧力センサ16を用いて中継弁9のヒステリシ スを補正することで所定の圧力となるように 微調整するが可能である。なお、滑走制御部 100には、上述したように3つのモードが用い れているが、3つのモードを切換える条件の1 つである減速度に、減速度センサ17により補 された減速度4Dを使用する。

 以下、本実施の形態にかかる列車滑走制 装置200の動作を、上述した図4を用いて説明 する。速度差検出部3または減速度演算部4は 速度センサ1aないし速度センサ1dから速度信 号1Dを受信し、各車輪15の速度差3Dなどを演算 する。ブレーキシリンダ圧力算出部6がブレ キ指令12Dを受信した場合(ステップS1,Yes)、速 度差検出部3および減速度演算部4は、速度差3 Dおよび減速度4Dを算出する(ステップS2)。滑 量判断部5は、滑走が発生したと判断した場 (ステップS3,Yes)、滑走量5Dを算出し(ステッ S4)、ブレーキシリンダ圧力算出部6に滑走量5 Dを出力する。ブレーキシリンダ圧力算出部6 、滑走量判断部5から送信された滑走量5Dに づき、目標BC圧力9Dを算出する(ステップS5) 第二の圧力センサ11は、BC圧力9Dをブレーキ リンダ圧力算出部6に帰還し、第一の圧力セ サ16は、圧力制御信号8Dをブレーキシリンダ 圧力算出部6に帰還する(ステップS6)。ブレー シリンダ圧力算出部6は、現状BC圧力9Dが目 BC圧力9Dに近づいた場合(ステップS7,Yes)、滑 制御を終了する。なお、滑走制御のリセッ 条件として、速度差3Dと減速度センサ17によ 補正された減速度4Dを用いる。

 ブレーキシリンダ圧力算出部6は、現状BC 力9Dが目標BC圧力9Dに近づいていない場合(ス テップS7,No)、目標BC圧力9Dに近づくまでステ プS5以降のプロセスを繰り返し、滑走制御を 継続する。

 以上に説明したように、実施の形態3の列 車滑走制御装置200によれば、減速度センサ17 よび第一の圧力センサ16を備え、減速度演 部4は、減速度センサ出力17Dに基づいて算出 た減速度を正として最大減速度を補正し、 一の圧力センサ16は、圧力制御信号8Dに基づ いて生成した帰還指令16Dをブレーキシリンダ 圧力算出部6にフィードバックするようにし ので、滑走制御の精度を向上することがで る。その結果、再滑走の低減および制動距 の延伸防止を一層期待できる。

 以上のように、本発明にかかる列車滑走 御装置は、ブレーキシリンダ圧力を調整す ことにより各車輪の滑走制御を行う列車滑 制御装置に有用である。




 
Previous Patent: WO/2009/154046

Next Patent: WO/2009/154061