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Title:
3D PRINTER DEVICE, THREE-DIMENSIONAL STRUCTURE MANUFACTURING METHOD, AND THREE-DIMENSIONAL STRUCTURE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175001
Kind Code:
A1
Abstract:
The purpose of the present invention is to provide a 3D printer device that can manufacture a three-dimensional structure in which the physical properties of the three-dimensional structure have been freely controlled. Provided is a 3D printer device comprising at least a three-dimensional structure forming fluid for forming a three-dimensional structure, a tank accommodating the three-dimensional structure forming fluid, and an electrode, wherein the electrode is disposed on the bottom surface of the tank.

Inventors:
SUWA SHUNICHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/003468
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
January 30, 2020
Export Citation:
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Assignee:
SONY CORP (JP)
International Classes:
B33Y10/00; B29C64/124; B29C64/268; B29C64/30; B33Y30/00; B33Y80/00
Foreign References:
KR20170057900A2017-05-26
US20110250467A12011-10-13
JP2017001382A2017-01-05
US20190055661A12019-02-21
JP2008010407A2008-01-17
JPH10278123A1998-10-20
JP2016117273A2016-06-30
Attorney, Agent or Firm:
WATANABE Kaoru (JP)
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Claims:
\¥02020/175001 30 卩(:17 2020/003468

請求の範囲

[請求項 1 ] 少なくとも、 三次元構造物を形成するための三次元構造物形成液と 該三次元構造物形成液を収容する槽と、

電極と、 を備え、

該槽の底面に該電極が配される、 3 0プリンタ装置。

[請求項 2] 前記槽の前記底面に少なくとも 2つの前記電極が配され、

該少なくとも 2つの電極の間に電界が発生する、 請求項 1 に記載の 3ロプリンタ装置。

[請求項 3] 前記少なくとも 2つの電極の間隔は〇. 1 以上1 0 0 〇1以下 である、 請求項 2に記載の 3 0プリンタ装置。

[請求項 4] 前記少なくとも 2つの電極のそれぞれの電極幅は、 〇. 1 以上

1 0 0 である、 請求項 2に記載の 3 0プリンタ装置。

[請求項 5] 前記少なくとも 2つの電極は樹歯電極である、 請求項 2に記載の 3 ロプリンタ装置。

[請求項 6] 前記槽の前記底面に少なくとも 2つの前記電極層が配され、

該少なくとも 2つの前記電極層の間に電界が発生する、 請求項 1 に 記載の 3 0プリンタ装置。

[請求項 7] 前記少なくとも 2つの前記電極層が積層された構成を有し、

上層の前記電極層がパターニングされている、 請求項 6に記載の 3 ロプリンタ装置。

[請求項 8] 前記上層の前記電極層がスリツ ト構造を有し、

該スリツ ト構造は複数のスリツ トから構成され、 該複数のスリツ トのうち少なくとも 2つのスリツ トの間隔は〇. 1 以上 1 〇〇 以下である、 請求項 7に記載の 3 0プリンタ装置

[請求項 9] 前記上層の前記電極層のスリツ トの幅は、 0 . 1 以上 1 0 0 以下である、 請求項 8に記載の 3 0プリンタ装置。 〇 2020/175001 31 卩(:171? 2020 /003468

[請求項 10] 前記電極が透明電極である、 請求項 1 に記載の 3 0プリンタ装置。

[請求項 1 1 ] 平坦化層を備え、

前記電極が該平坦化層中に形成される、 請求項 1 に記載の 3 0プリ ンタ装置。

[請求項 12] 前記平坦化層上に形成される表面処理層を更に備える、 請求項 1 1 に記載の 3 0プリンタ装置。

[請求項 13] 前記電極には、 アクティブ素子が設置されている、 請求項 1 に記載 の 3 0プリンタ装置。

[請求項 14] 分子及び/又は粒子を少なくとも含有する層を形成することと、 電 場をかけて該分子及び/又は粒子を並べること、 とを含み、

該分子及び/又は該粒子を含有する層を形成することと、 該電場を かけて該分子及び/該粒子を並べることと、 を複数回で繰り返す、 三 次元構造物の製造方法。

[請求項 15] 前記分子及び/又は前記粒子が誘電異方性を有する、 請求項 1 4に 記載の三次元構造物の製造方法。

[請求項 16] 前記分子及び/又は前記粒子が強誘電性を発現する、 請求項 1 4に 記載の三次元構造物の製造方法。

[請求項 17] 前記層が樹脂材料を含有し、

該樹脂材料のうち、 未硬化の該樹脂材料に対して温度制御しながら 層を形成することを含む、 請求項 1 4に記載の三次元構造物の製造方 法。

[請求項 18] 三次元構造物を形成するための三次元構造物形成液を収容する槽の 底面に配されて、 該底面の全体に電場がかけられる電極において、 該電場をかけない状態で、 前記層の少なくとも一部を選択的に硬化 させた後に、 該電場をかけた状態で、 前記層の少なくとも一部以外の 部分を硬化させる、 請求項 1 4に記載の三次元構造物の製造方法。

[請求項 19] 三次元構造物を形成するための三次元構造物形成液を収容する槽の 底面に配されて、 該底面の少なくとも一部に選択的に電場がかけられ 〇 2020/175001 32 卩(:171? 2020 /003468

る電極において、

前記層の少なくとも一部を、 選択的に電場をかけた状態で、 前記層 の全体を硬化させる、 請求項 1 4に記載の三次元構造物の製造方法。

[請求項 20] 請求項 1 8に記載の製造方法によって得られ、 前記層の領域毎に任 意の分子配向方向及び/又は任意の粒子配向方向を有する、 三次元構 造物。

[請求項 21 ] 無配向領域を有する、 請求項 2 0に記載の三次元構造物。

[請求項 22] 請求項 1 9に記載の製造方法によって得られ、 前記層の領域毎に任 意の分子配向方向及び/又は任意の粒子配向方向を有する、 三次元構 造物。

[請求項 23] 無配向領域を有する、 請求項 2 2に記載の三次元構造物。

[請求項 24] 請求項 1 8に記載の製造方法によって得られ、

第 1分子及び/又は第 1粒子を有する第 1領域と、 第 2分子及び/ 又は第 2粒子を有する第 2領域とを有し、

該第 1領域に、 第 1電場がかけられ、

該第 2領域に、 第 2電場がかけられ、

該第 1分子の分子配向方向及び/又は該第 1粒子の粒子配向方向と 、 該第 2分子の分子配向方向及び/又は第 2粒子の粒子配向方向とが 異なる、 三次元構造物。

[請求項 25] 前記第 1分子の前記分子配向方向及び/又は前記第 1粒子の粒子配 向方向と、 前記第 2分子の前記分子配向方向及び/又は前記第 2粒子 の粒子配向方向とのなす角度が略 9 0度である、 請求項 2 4に記載の 三次元構造物。

[請求項 26] 請求項 1 9に記載の製造方法によって得られ、

第 1分子及び/又は第 1粒子を有する第 1領域と、 第 2分子及び/ 又は第 2粒子を有する第 2領域とを有し、

該第 1領域に、 第 1電場がかけられ、

該第 2領域に、 第 2電場がかけられ、 〇 2020/175001 33 卩(:171? 2020 /003468

該第 1分子の分子配向方向及び/又は該第 1粒子の粒子配向方向と 、 該第 2分子の分子配向方向及び/又は前記第 2粒子の粒子配向方向 と、 が異なる、 三次元構造物。

[請求項 27] 前記第 1分子の前記分子配向方向及び/又は前記第 1粒子の粒子配 向方向と、 前記第 2分子の前記分子配向方向及び/又は前記第 2粒子 の粒子配向方向とのなす角度が略 9 0度である、 請求項 2 6に記載の 三次元構造物。

Description:
\¥0 2020/175001 1 ?01/^2020/003468

明 細 書

発明の名称 :

3 0プリンタ装置、 並びに三次元構造物の製造方法及び三次元構 造物 技術分野

[0001 ] 本技術は、 3 0プリンタ装置に関し、 より詳しくは、 3 0プリンタ装置、 並びに三次元構造物の製造方法及び三次元構 造物に関する。

背景技術

[0002] 近年、 3 0プリンタ向けに様々な材料が提案および商 化されている。 一 般的には有機材料 (高分子樹脂) であるが、 無機材料 (ガラス) や金属材料 も提案されている。

[0003] 例えば、 複数種類の樹脂材料を用いて三次元構造物を 製造する、 三次元構 造物の製造方法が提案されている (特許文献 1 を参照) 。

[0004] また、 例えば、 配向性材料を用いて三次元構造物を製造する 、 三次元構造 物の製造方法が提案されている (特許文献 2を参照) 。

先行技術文献

特許文献

[0005] 特許文献 1 :特開 2 0 1 7 _ 2 5 1 8 7号公報

特許文献 2 :特開 2 0 1 6 _ 1 1 7 2 7 3号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006] しかしながら、 特許文献 1及び 2で提案された技術では、 三次元構造物の 物性を自由にコントロールすることができな いおそれがある。

[0007] そこで、 本技術は、 このような状況に鑑みてなされたものであり 、 三次元 構造物の物性が自由にコントロールされた三 次元構造物を製造することがで きる 3 0プリンタ装置、 三次元構造物の物性を自由にコントロールす ること ができる三次元構造物の製造方法及び三次元 構造物の物性が自由にコントロ —ルされた三次元構造物を提供することを主 目的とする。 \¥02020/175001 2 卩(:17 2020/003468

課題を解決するための手段

[0008] 本発明者は、 上述の目的を解決するために鋭意研究を行っ た結果、 三次元 構造物の物性を自由にコントロールすること ができることに成功し、 本技術 を完成するに至った。

[0009] すなわち、 本技術は、

少なくとも、 三次元構造物を形成するための三次元構造物 形成液と、 該三次元構造物形成液を収容する槽と、

電極と、 を備え、

該槽の底面に該電極が配される、 3 0プリンタ装置を提供する。

[0010] 本技術に係る 3 0プリンタ装置において、

前記槽の前記底面に少なくとも 2つの前記電極が配されてよく、 該少なくとも 2つの電極の間に電界が発生してよく

前記少なくとも 2つの電極の間隔は 0 . 1 〇1以上 1 0 0 〇1以下でよく 前記少なくとも 2つの電極のそれぞれの電極幅は、 〇. 1 以上 1 0 0 でよく、

前記少なくとも 2つの電極は櫛歯電極でよい。

[001 1 ] 本技術に係る 3 0プリンタ装置において、

前記槽の前記底面に少なくとも 2つの前記電極層が配されてよく、 該少なくとも 2つの前記電極層の間に電界が発生してよく

そして、 前記少なくとも 2つの前記電極層が積層された構成を有して く この積層構成のとき、 上層の前記電極層がパターニングされてよく 、 このパターニングにより、 前記上層の前記電極層がスリツ ト構造を有して ょく、

該スリツ ト構造は複数のスリツ トから構成されてよく、

該複数のスリツ トのうち少なくとも 2つのスリツ トの間隔は〇. 1 以 上 1 0 0 111以下でよく、 〇 2020/175001 3 卩(:171? 2020 /003468

前記上層の前記電極層のスリツ トの幅は、 0 . 1 以上 1 0 0 01以下 でよい。

[0012] 本技術に係る 3 0プリンタ装置において、

前記電極が透明電極でよい。

[0013] 本技術に係る 3 0プリンタ装置は、 平坦化層を備えてよく、 前記電極が該 平坦化層中に形成されてよい。

また、 本技術に係る 3 0プリンタ装置は、 前記平坦化層上に形成される表 面処理層を更に備えてよい。

[0014] 本技術に係る 3 0プリンタ装置において、

前記電極には、 アクティブ素子が設置されていてよい。

[0015] また、 本技術は、

分子及び/又は粒子を少なくとも含有する層 形成することと、 電場をか けて該分子及び/又は該粒子を並べること、 とを含み、

該分子及び/又は該粒子を含有する層を形成 ることと、 該電場をかけて 該分子及び/又は該粒子を並べること、 とを複数回で繰り返す、 三次元構造 物の製造方法を提供する。

[0016] 本技術に係る三次元構造物の製造方法におい て、

前記分子及び/又は前記粒子が誘電異方性を してもよく、 前記分子及び /又は前記粒子が強誘電性を発現してもよい

[0017] 本技術に係る三次元構造物の製造方法におい て、

前記層が樹脂材料を含有してよく、

該樹脂材料のうち、 未硬化の該樹脂材料に対して温度制御しなが ら層を形 成することが含まれてよい。

[0018] 本技術に係る三次元構造物の製造方法におい て、

三次元構造物を形成するための三次元構造物 形成液を収容する槽の底面に 配されて、 該底面に電場がかけられる電極を用いて、

該電場をかけない状態で、 前記層の少なくとも一部を選択的に硬化させ た 後に、 該電場をかけた状態で、 前記層の少なくとも一部以外の部分を硬化さ 〇 2020/175001 卩(:171? 2020 /003468

せてよい。

[0019] 本技術に係る三次元構造物の製造方法におい て、

三次元構造物を形成するための三次元構造物 形成液を収容する槽の底面に 配されて、 該底面の少なくとも一部に選択的に電場がか けられる電極を用い て、

前記層の少なくとも一部を、 選択的に電場をかけた状態で、 前記層の全体 を硬化させてよい。

[0020] さらに、 本技術は、 本技術に係る三次元構造物の製造方法、 特には、 本技 術に係る三次元構造物の製造方法であって、 三次元構造物を形成するための 三次元構造物形成液を収容する槽の底面に配 されて、 該底面の全体に電場が かけられる電極を用いて、 該電場をかけない状態で、 前記層の少なくとも一 部を選択的に硬化させた後に、 該電場をかけた状態で、 前記層の該少なくと も一部以外の部分を硬化させることによって 得られ、

前記層の領域毎に任意の分子配向方向及び/ は任意の粒子配向方向を有 する、 三次元構造物を提供し、

前記層の領域毎に任意の分子配向方向及び/ は任意の粒子配向方向を有 し、 かつ、 無配向領域を有する、 三次元構造物を提供し、

第 1分子及び/又は第 1粒子を有する第 1領域と、 第 2分子及び/又は第 2粒子を有する第 2領域とを有し、

該第 1領域に、 第 1電場がかけられ、

該第 2領域に、 第 2電場がかけられ、

該第 1分子の分子配向方向及び/又は該第 1粒子の粒子配向方向と、 該第 2分子の分子配向方向及び/又は該第 2粒子の粒子配向方向とが異なる、 三 次元構造物を提供し、

第 1分子及び/又は第 1粒子を有する第 1領域と、 第 2分子及び/又は第 2粒子を有する第 2領域とを有し、

該第 1領域に、 第 1電場がかけられ、

該第 2領域に、 第 2電場がかけられ、 〇 2020/175001 5 卩(:171? 2020 /003468

前記第 1分子の前記分子配向方向及び/又は前記第 1粒子の前記粒子配向 方向と、 前記第 2分子の前記分子配向方向及び/又は前記第 2粒子の前記粒 子配向方向とのなす角度が略 9 0度である、 三次元構造物を提供する。

[0021 ] さらにまた、 本技術は、 本技術に係る三次元構造物の製造方法、 特には、 本技術に係る三次元構造物の製造方法であっ て、 三次元構造物を形成するた めの三次元構造物形成液を収容する槽の底面 に配されて、 該底面の少なくと も一部に選択的に電場がかけられる電極を用 いて、 前記層の少なくとも一部 を、 選択的に電場をかけた状態で、 前記層の全体を硬化させることによって 得られ、

前記層の領域毎に任意の分子配向方向及び/ は任意の粒子配向方向を有 する、 三次元構造物を提供し、

前記層の領域毎に任意の分子配向方向及び/ は任意の粒子配向方向を有 し、 かつ、 無配向領域を有する、 三次元構造物を提供し、

第 1分子及び/又は第 1粒子を有する第 1領域と、 第 2分子及び/又は第 2粒子を有する第 2領域とを有し、

該第 1領域に、 第 1電場がかけられ、

該第 2領域に、 第 2電場がかけられ、

該第 1分子の分子配向方向及び/又は該第 1粒子の粒子配向方向と、 該第 2分子の分子配向方向及び/又は該第 2粒子の粒子配向方向とが異なる、 三 次元構造物を提供し、

第 1分子を有する第 1領域と、 第 2分子を有する第 2領域とを有し、 該第 1領域に、 第 1電場がかけられ、

該第 2領域に、 第 2電場がかけられ、

前記第 1分子の前記分子配向方向及び/又は前記第 1粒子の前記粒子配向 方向と、 前記第 2分子の前記分子配向方向及び/又は前記第 2粒子の前記粒 子配向方向とのなす角度が略 9 0度である、 三次元構造物を提供する。

[0022] 本技術によれば、 三次元構造物の物性を自由にコントロールす ることがで きる。 なお、 ここに記載された効果は、 必ずしも限定されるものではなく、 〇 2020/175001 6 卩(:171? 2020 /003468

本開示中に記載されたいずれかの効果、 または、 それらと異質な効果であつ てもよい。

図面の簡単な説明

[0023] [図 1]本技術を適用した 3 0プリンタ装置の構成例を示す図である。

[図 2] 2つの電極間に発生した電場をかけて分子を べながら層が形成される ことを説明するための図である。

[図 3] 2つの電極間隔及び電極幅を説明するめの図 ある。

[図 4]樹歯電極の構成例を示す図である。

[図 5] 2つの電極層間に発生した電場をかけて分子 並べながら層が形成され ることを説明するための図である。

[図 6]電極が平坦化層中に形成されていること 説明するための図である。

[図 7]表面処理層が平坦化層上に形成されてい ことを説明するための図であ る。

[図 8]本技術を適用した三次元構造物の製造方 を説明するための図である。 [図 9]本技術を適用した三次元構造物の製造方 を説明するための図である。 [図 10]本技術を適用した三次元構造物の構成例 示す図である

[図 1 1]電極と電極に設置されたアクティブ素子 の構成例を示す図である。 [図 12]電極と電極に設置されたアクティブ素子 の構成例を示す図である。 発明を実施するための形態

[0024] 以下、 本技術を実施するための好適な形態について 説明する。 以下に説明 する実施形態は、 本技術の代表的な実施形態の一例を示したも のであり、 こ れにより本技術の範囲が狭く解釈されること はない。 なお、 図面については 、 同一又は同等の要素又は部材には同一の符号 を付し、 重複する説明は省略 する。

[0025] また、 特に断りがない限り、 図面において、 「上」 とは図中の上方向又は 上側を意味し、 「下」 とは、 図中の下方向又は下側を意味し、 「左」 とは図 中の左方向又は左側を意味し、 「右」 とは図中の右方向又は右側を意味する 〇 2020/175001 7 卩(:171? 2020 /003468

[0026] なお、 説明は以下の順序で行う。

1 . 本技術の概要

2 . 第 1の実施形態 (3 0プリンタ装置の例)

3 . 第 2の実施形態 (三次元構造物の製造方法の例)

4 . 第 3の実施形態 (三次元構造物の例)

[0027] < 1 . 本技術の概要 >

まず、 本技術の概要について説明をする。

[0028] 本技術は、 三次元構造物内部 (造形物内部) の分子構造及び/又は粒子構 造に着目し、 三次元構造物 (造形物) の物性を自由にコントロールして、 さ らにその物性を拡張するものである。

[0029] 本技術は、 3 !_八法 (3 6 「 6〇 1

1 I·! 3 ;光造形方式) で 3 0プリンティングを行う際に分子及び/又は粒 を並べる並べ方の発明である。 3 1_八法の中でさらに吊り下げ方式の槽の底 面に電極を配置し、 電場をかけることで誘電異方性のある材料な どを並べる ことができる。 この状態で樹脂を硬化させる光を当てること によって、 分子 及び/又は粒子の方向の揃った層を形成でき 。 この後、 引上げ ®電場を印 加 ®光硬化を繰り返すことで、 三次元構造物 (立体構造物) を作成すること ができる。

[0030] さらに、 電場を印加していない状態で光硬化する箇所 と電場を印加してい る状態で光硬化する箇所を作ることで、 三次元構造 (立体構造) における水 平方向の分子及び/又は粒子配向分布を作る とができる。 この場合、 光源 としては硬化する場所を選択できるレーザー 光などでスキヤンしてもよいし 、 プロジェクタ方式で選択的に照射してもよい 。 すなわち、 選択的に照射で きる方法であれば、 光源、 照射方式等は特に限定されない。 光照射するとこ ろは、 三次元構造物を造形するところであり、 光照射しないところは、 三次 元構造物を造形しないところである。 したがって、 立方体、 直方体等の三次 元構造物を作製しない限りは、 全面一括露光をすることはあり得ない場合が 多い。 [0031] さらに、 槽の底面に配置する電極について、 アクティブ素子 (例えば、 T F T素子) を付け加えることで、 三次元構造 (立体構造) における水平方向 の分子及び/又は粒子配向分布を作ることが きる。 この場合は、 面内の分 子及び/又は粒子配向状態がすべて決められ いるため、 光源としてはプロ ジエクタなどの一括露光も可能であるし、 ガルバノミラーや ME MSミラー 等を用いたレーザー光の _ 括露光も可能である。 すなわち、 _ 括露光ができ る方法であれば、 光源、 照射方式等は特に限定されない。 光照射するところ は、 三次元構造物を造形するところであり、 光照射しないところは、 三次元 構造物を造形しないところである。 したがって、 立方体、 直方体等の三次元 構造物を作製しない限りは、 全面一括露光をすることはあり得ない場合が 多 い。 一括露光は、 電場をかけないで露光した後に電場をかけて 、 再度露光す るような、 同じ層を形成する際に 2回に分けて露光をする必要がない。

[0032] 本技術によれば、 三次元構造物の物性を自由にコントロールす ることがで き、 より詳しくは、 三次元構造物における、 熱、 光、 力学等の物性値を、 分 子及び/又は粒子を並べることによって、 三次元で自由にコントロールする ことにより、 異方性を発現し、 これまでにない材料を製造することができる 。 なお、 分子を並べるということは、 分子の物性の方向を揃えることを意味 し、 さらに、 粒子を並べるということは、 粒子の物性の方向を揃えることを 意味する。

[0033] 以下に、 本技術に係る実施の形態について、 具体的、 かつ、 詳細に説明を する。

[0034] <2. 第 1の実施形態 (3 Dプリンタ装置の例) >

本技術に係る第 1の実施形態 (3 Dプリンタ装置の例) の 3 Dプリンタ装 置は、 少なくとも、 三次元構造物を形成するための三次元構造物 形成液と、 三次元構造物形成液を収容する槽と、 電極と、 を備え、 槽の底面に電極が配 される、 3 Dプリンタ装置である。

[0035] 本技術に係る第 1の実施形態の 3 Dプリンタ装置は、 数ある 3 Dプリンタ の中で、 S L A (S t e r e o l i t h o g r a p h v A p p a r a t u s 〇 2020/175001 9 卩(:171? 2020 /003468

;光造形方式) 方式 (3 1_八 (3 6 「 6〇 1 八

3 3 1: リ 3 ;光造形方式) 方式の中にも、 層を積層する方向についての 「 自由液面方式」 と 「吊り下げ方式」 、 層を形成するための露光方式としての 、 「レーザー走査方式」 と 「面露光 (プロジェクタ) 方式」 がある) の中の 「吊り下げ方式」 に焦点を当てる (例えば、 図 1) 。 露光方式については、 いずれでも適用可能であるが、 また方法が分かれてくるので後述する。

[0036] 3 !_八方式 (光造形方式) の 「吊り下げ方式」 においては、 形成される層 は常に (都度) 樹脂槽の底面に接しているという特徴がある 。 これは、 自由 液面方式と比べて、 層厚を精密に制御できるというメリッ ト、 硬化する樹脂 面に酸素が接することがないため酸素による 重合阻害を阻止できるというメ リッ トがあり、 最近では 3 !_八方式の主流は自由液面方式から吊り下げ 式 に変わりつつある。 また自由液面方式については、 吊り下げ方式に対して、 形成される層は空気 (N 2) 界面に常に接しているということになる。

[0037] 本技術では、 吊り下げ方式の形成される層は常に (都度) 槽 (樹脂槽) の 底面に接しているという特徴に着目している 。 槽 (樹脂槽) の底面に電極を 配置することで、 都度層を形成する際に形成する層に対して電 場を印加する ことができる。 よって、 樹脂として電場によって方向が揃うような分 子や粒 子を添加することで、 造形物 (三次元構造物) に様々な異方性を発現させる ことができる。

[0038] 図 1は、 本技術を適用した 3 0プリンタ装置の構成例であり、 より詳しく は、 本技術に係る第 1の実施形態の 3 0プリンタ装置 1 0 0— 1 を示す図で ある。

[0039] 3 0プリンタ装置 1 0 0 _ 1は、 三次元構造物 1 _ 1 を形成するための三 次元構造物形成液 5を収容する槽 2と、 レーザー 3 _ 1 と、 2つのガルバノ ミラー 4と、 ステージ 6と、 上下動駆動部 7 _ 1 を備える上下動駆動装置 7 と、 槽 2の底面 2 _ 1 に配される電極 (不図示) とから構成される。 三次元 構造物形成液 5は、 未硬化の樹脂 (ポリマー) でもよいし、 モノマー液でも よい。 また、 三次元構造物形成液 5は、 光重合開始剤を含有してもよい。 〇 2020/175001 10 卩(:171? 2020 /003468

[0040] 3 0プリンタ装置 1 0 0— 1は、 上下動駆動部 7 _ 1 を備える上下動駆動 装置 7により、 吊り下げ方式であり、 槽 2の底面から層 (三次元構造物 1 —

1 を構成する層) を形成するために、 レーザー 3— 1から出力された光をガ ルバノミラー 4 - 1で反射させて照射する。 すなわち、 槽 2の底面 (未硬化 の樹脂が 1層用意されている面) に対して、 レーザー 3 - 1 を走査 (スキャン ) させる。 層 (三次元構造物 1 _ 1 を構成する層) が形成されるとステージ 6を引き上げて、 底面と硬化済み樹脂層 (三次元構造物 1 _ 1 を構成する層 ) との間に未硬化の樹脂が入る。 そして、 また層 (三次元構造物 1 - 1 を構 成する層) を形成するための光が照射されるという仕組 みである。

[0041 ] 本技術に係る第 1の実施形態の 3 0プリンタ装置において、 槽の底面に少 なくとも 2つの電極が配されてよく、 その場合、 少なくとも 2つの電極の間 に電界が発生する。

[0042] 少なくとも 2つの電極は、 十極と一極であってもよいし、 交流が印加され ることによって 2つ以上の電極間に電場が発生するものでも い。

[0043] 図 2は、 2つの電極間に発生した電場をかけて分子を べながら層が形成 されることを説明するための図である。 なお、 図 2は、 分子に適用されるだ けでなく、 粒子にも適用されてよい。 図 2に示されるように、 槽 2の底面 2 - 1 に配される十極 1 1 と一極 1 2との間には電界 (電気力線 [¾ 1、 横電界 ) が発生し、 分子 1 0が並べられて、 層<3 1 0 0が形成されている。 なお、 交流が印加されれば、 十極 1 1は一極にもなり得るし、 一極 1 2は十極にも なり得る。

[0044] 本技術に係る第 1の実施形態の 3 0プリンタ装置において、 少なくとも 2 つの電極の間隔は随意でよいが、 〇. 1 〇1以上 1 0 0 〇1以下であること が好ましく、 また、 少なくとも 2つの電極のそれぞれの電極幅も随意でよい が、 〇. 1 以上 1 0 0 であることが好ましい。

[0045] 上述のとおり、 電極幅と電極間隔とについて、 好ましい態様として設計値 を限定しているが、 下限 (〇. 1 ) については、 レーザーリペア機等の 加工分解能を考慮して設定することができる 。 フォトリソグラフィーで電極 〇 2020/175001 1 1 卩(:171? 2020 /003468

を加工する場合は、 これより粗く、 2 程度である。 上限 (1 〇〇 ) については、 現行の一般的な 3 0プリンタ (3 !_八方式) の乂丫方向の分解 能を考慮している。 ところで、 様々な 3 0プリンタが製品化されているが、

1 0 0 の分解能のものが多い。

[0046] 図 3は、 2つの電極間隔及び電極幅を説明するめの図 ある。 図 3に示さ れるように、 槽 2の底面 2— 1 には、 十極 1 1 と一極 1 2とが配されている 。 図 3においては、 十極 1 1の電極幅は ¢1 1であり、 一極 1 2の電極幅は ¢1 3であり、 十極 1 1 と一極 1 2との電極間隔は 2である。 例えば、 十極 1 1の電極幅 1は、 好ましい態様として、 0 . 1 以上 1 〇〇 以下で あり、 一極 1 2の電極幅 3は、 好ましい態様として、 0 . 1 以上 1 0 0 以下であり、 十極 1 1 と一極 1 2との電極間隔 2は、 好ましい態様 として、 〇. 1 111以上 1 0 0 〇1以下である。

[0047] 槽の底面に配される電極の設計例として、 櫛歯電極が挙げられる。 櫛歯電 極をある範囲に渡って繰り返しパターンとし て配置することで、 ある範囲内 の異方性材料の方向を一方向に揃えることが できる。

[0048] 図 4は、 櫛歯電極の構成例を示す図である。 図 4に示されるように、 槽 2 の底面 2 - 1 には、 櫛歯電極 1 5が配される。 櫛歯電極 1 5は、 例えば、 十 極 1 3と一極 1 4とから構成される。

[0049] 電界 (例えば、 横電界) を発生させるための電極の設計として、 電極を 2 層の積層構造にしてもよい。 なお、 積層構造は、 電極を層構造にして、 3層 以上の積層にして構成されていてもよい。 例えば、 下層の電極をベタの面電 極とし、 上層の電極にはスリツ トを入れることによって上下電極間に電界を 発生させることができる。 この時、 電界は上下電極間に発生しているが、 こ れから形成される層 (例えば、 樹脂層) がある電極の上層には、 電界 (例え ば、 横電界) が発生することになる。 上下電極間の層は、 例えば絶縁層であ ればよく、 好ましくは無機材料で構成された硬質な膜が よい。 異物などの混 入により上下電極間の短絡を防止できるから である。

[0050] 図 5は、 2つの電極層間に発生した電場をかけて分子 並べながら層が形 〇 2020/175001 12 卩(:171? 2020 /003468

成されることを説明するための図である。

[0051] 図 5においては、 槽 2の底面 2— 1上には、 下層の電極として、 ベタの面 電極 (一極) 1 7が配され、 ベタの面電極 (一極) 1 7上には絶縁層 1 8が 配され、 絶縁層 1 8上には、 上層の電極として、 スリッ ト形状の電極 1 6— 1及び 1 6 - 2 (十極) が配されている。 なお、 図 5は、 分子に適用される だけでなく、 粒子にも適用されてよい。 図 5に示されるように、 スリッ ト形 状の電極 (十極) 1 6 _ 1 と、 ベタの面電極 (一極) 1 7との間には電界 ( 電気力線 及び[¾ 3、 横電界) が発生し、 そして、 スリッ ト形状の電極 ( 十極) 1 6— 2と、 ベタの面電極 (一極) 1 7との間には電界 (電気力線 4及び[¾ 5、 横電界) が発生し、 分子 1 0が並べられて、 層〇 2 0 0が形成 されている。

[0052] 上層の電極が、 スリッ ト形状であるとき、 上層の電極が有する複数のスリ ッ トのうち少なくとも 2つのスリッ トの間隔は、 随意でよいが、 〇. 1 以上 1 〇〇 以下であることが好ましく、 また、 複数のスリッ トのうち少 なくとも 1つのスリッ トの幅は、 随意でよいが、 0 . 1 以上 1 0 0 以下であることが好ましい。

[0053] 上述のとおり、 スリッ ト間隔とスリッ ト幅とについて、 好ましい態様とし て設計値を限定しているが、 下限 (〇. 1 ) については、 レーザーリベ ア機等の加工分解能を考慮して設定すること ができる。 フォトリソグラフィ —で電極を加工する場合は、 これより粗く、 2 程度である。 上限 (1 0 〇 ) については、 現行の一般的な 3 0プリンタ (3 !_八方式) の乂丫方 向の分解能を考慮している。 ところで、 様々な 3 0プリンタが製品化されて いるが、 1 0 0 の分解能のものが多い。

[0054] 本技術に係る第 1の実施形態の 3 0プリンタ装置において、 用いられる電 極は随意でよいが、 透明電極であることが好ましい。 透明電極を構成する材 料は随意でよいが、 透明電極を構成する材料としては、 丨 丁〇、 I 〇、 八 9ナノワイヤ、 巳〇〇丁であることが好ましい。 透明ではない金属電極の とき、 硬化する層に対して光を照射できず、 未硬化の部分ができるおそれが 〇 2020/175001 13 卩(:171? 2020 /003468

あるためである。

[0055] しかしながら、 透明電極が必須であるかというと、 そうでないときがある 。 例えば、 層厚が 1 0 の厚みで電極幅が 2 の場合、 硬化するために 照射する紫外線が回り込み効果と、 発生するラジカルが移動するため、 そこ までの問題にはならない可能性がある。

[0056] 本技術に係る第 1の実施形態の 3 0プリンタ装置において、 電極が平坦化 層中に形成されることが好ましい。 槽の底面が平坦であることが望ましいか らである。 作製される構造物を設計値とおりに作るため には、 槽の底面が平 坦であることが望ましいが、 これも程度問題で許容される場合がある。 例え ば、 都度作製される層 (例えば、 樹脂層) が 1 〇 の厚みで電極の厚みが 1 0 0 の場合、 電極の厚みのためにできる段差は層厚の 1 %に過ぎない 。 平坦化を行う場合、 平坦化層を構成する材料については、 ある程度の紫外 線透過性があれば、 材料は、 特に限定されない。

[0057] 図 6は、 電極が平坦化層中に形成されていることを説 明するための図であ る。 図 6に示されるように、 槽 2の底面 2 _ 1上には、 十極 1 1 と一極 1 2 と平坦化層 1 9とが形成されて、 十極 1 1 と一極 1 2とは、 平坦化層 1 9中 に形成されている。 十極 1 1 と一極 1 2とが平坦化層 1 9中に形成されてい ることで、 槽 2の底面 (底面 2— 1 と平坦化層 1 9とから構成されたもの) は平坦になっている。

[0058] 本技術に係る第 1の実施形態の 3 0プリンタ装置において、 平坦化層上に 、 表面処理層が形成されていることが好ましい 。 吊り下げ方式の場合は、 槽 の底面に形成された層は都度底面から剥がす 必要がある。 底面から構造物ご と剥がして、 次の層の隙間 (隙間は未硬化の樹脂で満たされる) を作るため である。 剥がすときに、 槽の底面と層 (三次元構造物) とが強く接着される ことを避けるために、 槽の底面にはフッ素などでコーティングされ た表面処 理層が形成されていることが望ましい。

[0059] また、 酸素透過性の機能を有する底面を備える槽が 用いられてもよい。 ラ ジカル重合を阻害する酸素を故意に導入する ことによって、 槽の底面に僅か に未硬化の部分を残す技術である。 なお、 表面処理層は、 平坦化層の上に形 成されることの他に、 平坦化層がなく、 電極の上に直接に表面処理層が形成 されていてもよい。

[0060] 図 7は、 表面処理層が平坦化層上に形成されているこ とを説明するための 図である。 図 7に:^されるように、 槽 2の底面 2— 1上には、 +極 1 1 と一 極 1 2と平坦化層 1 9とが形成されて、 +極 1 1 と一極 1 2とは、 平坦化層 1 9中に形成されて、 平坦化層 1 9上には、 表面処理層 2 0が形成されてい る。 なお、 表面処理層 2 0も平坦化されていることが好ましい。

[0061 ] 本技術に係る第 1の実施形態の 3 Dプリンタ装置において、 用いられる電 極には、 アクティブ素子が設置されていてもよい。 各層毎に分子を並べる領 域と無配向 (並べない) 領域を形成する場合、 アクティブ素子によって領域 毎に微細に分子を並べる領域と無配向 (並べない) 領域を制御することが可 能になる。 また、 この場合アクティブ素子は透過性がある酸化 物で構成され ることが望ましい。 アクティブ素子そのものによって硬化する層 に照射され る紫外線が遮光されてしまうためである。 アクティブ素子としては、 例えば T F T (薄膜トランジスタ) 等が挙げられる。 しかし、 アクティブ素子によ っては、 照射された紫外線によって閾値電圧がシフト するなどの不具合が起 きる場合もある。 こういった場合は、 アクティブ素子のサイズにもよるが、 アクティブ素子自体を遮光する場合もある。 アクティブ素子が小さければ、 遮光しても硬化するために照射する紫外線が 回り込み効果と、 発生するラジ カルが移動するため、 そこまでの問題にはならない可能性がある。

[0062] 図 1 1は、 電極と電極に設置されたアクティブ素子 (T F T) との構成例 を示す図であり、 より詳しくは、 図 1 1は、 櫛歯電極と、 櫛歯電極に設置さ れたアクティブ素子 (T F T) との構成例を示す図である。

[0063] 図 1 1 においては、 櫛歯電極は、 電極 2 1 (例えば、 P i x e l電極) と 、 電極 2 2 (例えば、 C o m m o n電極) とから構成されている。 電極 2 1 は、 電極 2 1 a (図 1 1中では左右方向に延在する電極) と、 電極 2 1 aと 連結している 3本の電極 2 1 b (図 1 1中では、 電極 2 1 aとの連結部から 上方向に延在する電極) とから構成されている。 また、 電極 22は、 電極 2 2 a (図 1 1中では左右方向に延在する電極) と、 電極 22 aと連結してい る 3本の電極 22 b (図 1 1中では、 電極 22 aとの連結部から下方向に延 在する電極) とから構成されている。 図 1 1では、 電極 2 1 (例えば、 P i X e I電極) と電極 22 (例えば、 Commo n電極) との電極間隔は d 4 で示されている。

[0064] アクティブ素子 (T F T) 26は、 電極 2 1 (例えば、 P i x e I電極) の電極 2 1 aと接続し、 D a t a I i n e 25と接続している。 アクティブ 素子 (T F T) 26の紙面の奥側には、 G a t eがあって、 さらに、 G a t e I i 1^ 624が図 1 1中の左右方向に配されている。

[0065] 図 1 2は、 電極と電極に設置されたアクティブ素子 (T F T) との構成例 を示す図であり、 より詳しくは、 図 1 2は、 2層の積層構造の電極と、 2層 の積層構造の電極に設置されたアクティブ素 子 (T F T) との構成例を示す 図である。

[0066] 図 1 2においては、 2層の積層構造の電極は、 上層 (紙面の手前側) の電 極 23 (例えば、 P i x e l電極) と、 下層 (紙面の奥側) の電極 24 (例 えば、 C〇 m m〇 n電極) とから構成されている。 上層の電極 23は、 スリ ッ ト形状の電極であり、 7本のスリッ ト電極 23 aと、 7本のスリッ ト電極 23 aと連結している 2本の電極 23 bとかた構成されている。 下層の電極 24は、 ベタの面電極である。 図 1 2では、 スリッ ト電極 23 aのスリッ ト 間隔は、 d 5で示されている。

[0067] アクティブ素子 (T F T) 26は、 電極 2 1 (例えば、 P i x e I電極) の電極 2 1 aと接続し、 D a t a I i n e 25と接続している。 アクティブ 素子 (T F T) 26の紙面の奥側には、 G a t eがあって、 さらに、 G a t e I i 1^ 624が図 1 2中の左右方向に配されている。

[0068] <3. 第 2の実施形態 (三次元構造物の製造方法の例) >

本技術に係る第 2の実施形態 (三次元構造物の製造方法の例) の三次元構 造物の製造方法は、 分子及び/又は粒子を少なくとも含有する層 形成する 〇 2020/175001 16 卩(:171? 2020 /003468

ことと、 電場をかけて分子及び/又は粒子を並べるこ とを含み、 分子及び /又は粒子を含有する層を形成することと、 電場をかけて分子及び/又は粒 子を並べることと、 を複数回で繰り返す、 三次元構造物の製造方法である。 ところで、 分子を並べるということは、 分子の物性の方向を揃えることを意 味し、 さらに、 粒子を並べるということは、 粒子の物性の方向を揃えること を意味する。

[0069] 本技術に係る第 2の実施形態 (三次元構造物の製造方法の例) の三次元構 造物の製造方法においては、 本技術に係る第 1の実施形態の 3 0プリンタ装 置を構成する電極を用いて、 電場をかけて分子を並べながら紫外線を照射 す ると、 電場をかけた部分の分子及び/又は粒子が並 だ状態で三次元構造物 が形成され得る。 なお、 電場をかけて分子及び/又は粒子を並べた後 、 紫 外線を照射することもできる。

[0070] 材料の粘性などにより、 電場を印加した後に分子及び/又は粒子が並 ま での時間を要することがある。 また、 このような場合にはこの現象を利用し 、 分子及び/又は粒子を並べ始めると同時に硬 させるための紫外線を領域 毎に順次照射することにより、 面内の分子配向及び/粒子配向にグラデーシ ヨンを作ることもできる。

[0071 ] 図 8は、 本技術に係る第 2の実施形態の三次元構造物の製造方法を説 す るための図であり、 より詳しくは、 本技術に係る第 1の実施形態の 3 0プリ ンタ装置 1 0 0 - 2を用いて、 三次元構造物 (層〇 1及び層〇2) が製造さ れることを説明するための図である。 なお、 図 8は、 分子に適用されるだけ でなく、 粒子にも適用されてよい。

[0072] 図 8 (a) に示されるように、 槽 2の底面 2— 1上には、 平坦化層 1 9中 に形成された十極 1 1 と一極 1 2とが配されて、 十極 1 1及び一極 1 2の上 部には分子 1 〇が存在し、 分子 1 0の上部にはステージ 6が配されている。 次に、 図 8 (匕) に示されるように、 十極 1 1及び一極 1 2により、 電場が 印加される (電気力線 8 6〜[¾ 8) 。

[0073] 図 8 (〇) に示されるように、 電場が印加されながら (電気力線 〇 2020/175001 17 卩(:171? 2020 /003468

1 1) 、 光源 3により、 光 (例えば紫外光) が分子 1 0に照射されて、 並べ られた分子 1 〇を含有する層〇 1が形成される。 そして、 図 8 ( ) に示さ れるように、 矢印!-方向 (図 8 (〇1) 中では上方向) にステージ 6を動かし て、 十極 1 1及び一極 1 2と、 層〇 1 との間に層〇 2を形成するための分子 1 〇を含有する三次元構造物形成液が配される 。 以上を繰り返して、 三次元 構造物を製造する。

[0074] 本技術に係る第 2の実施形態の三次元構造物の製造方法にお て、 電場に よって並べる分子及び/又は粒子は誘電異方 を有していてよい。 誘電異方 性を有する分子及び/又は粒子としては、 例えば、 液晶材料等が挙げられる

[0075] 本技術に係る第 2の実施形態の三次元構造物の製造方法にお て、 電場に よって並べる分子及び/又は粒子は強誘電性 発現してよい。 強誘電性を発 現する分子及び/又は粒子は、 自発分極を持つ分子及び/又は粒子であり、 例えば、 強誘電性液晶、 反強誘電性液晶等が挙げられる。

[0076] 本技術に係る第 2の実施形態の三次元構造物の製造方法は、 層が樹脂材料 を含有するとき、 樹脂材料のうち、 未硬化の該樹脂材料に対して温度制御し ながら層を形成することを含むことができる 。 この製造方法は、 槽に加温機 構を設けて、 樹脂材料を加温 (温度制御) した状態で層を形成する製造方法 である。 加温する目的は、 樹脂の粘性が高く異方性分子及び/又は異方 粒 子が動くのに時間がかかる可能性があるため と、 樹脂材料の温度を一定に保 つ機構がある方が、 設計値と構造物との一致がよくなるためであ る。 また、 温度を上げることによって、 樹脂に対する様々な分子や粒子の溶解性を上 げ ることができ、 より多くの種類の材料を取り扱うことができ る。 さらに、 液 晶性物質の場合、 液晶相の温度領域を使用した方が分子や粒子 の配向性を上 げることができる場合がある。

[0077] 本技術に係る第 2の実施形態の三次元構造物の製造方法にお て、 三次元 構造物を形成するための三次元構造物形成液 を収容する槽の底面に配されて 、 底面に電場がかけられる電極を用いて、 電場をかけない状態で、 層の少な 〇 2020/175001 18 卩(:171? 2020 /003468

くとも一部を選択的に硬化させた後に、 電場をかけた状態で、 層の少なくと も一部以外の部分を硬化させてもよい。 なお、 底面に電場をかけるとはステ —ジの範囲内で電場をかけるということであ る。 言い換えれば、 一般的には 、 槽の底面よりはステージの方が小さいので、 少なくとも底面上に配される ステージのサイズに対応する部分に電場をか ければよい。

[0078] 形成される層内で選択的に電場をかけられな い電極においても、 選択的に 分子及び/又は粒子が配向していない領域と 子及び/又は粒子が配向する 領域をそれぞれ同一面内に作成することがで きる。 初めに、 槽の底にある形 成される前の三次元構造物形成液中の分子及 び/又は粒子はランダムな状態 (配向していない状態) である。 この状態で選択的に紫外線を照射すること で、 ランダムな状態で部分的に層を形成すること ができる。 選択的に紫外線 を照射する方法は、 プロジェクタ方式であれば、 ランダム状態で形成したい 部分にのみ照射すればよく、 レーザー走査方式の場合は、 レーザーを走査し ながらランダムで形成したい部分にのみレー ザーを照射すればよい。 この後 、 電場を全体に印加する。 紫外線が照射されていない部分は材料が固ま って いないため電場によって異方性分子及び/又 異方性粒子が動くことができ るが、 ランダム状態で既に形成された部分について は材料が固まっているた め動くことができない。 電場を印加して異方性分子及び/又は異方性 子を 配向させた状態で紫外線を全体に、 またはランダム状態で固化したところを 除いて選択的に照射をすることで、 配向状態と無配向状態の領域を同一面内 に選択的に作成することができる。

[0079] 更に具体的に、 図 9を用いて説明をする。

[0080] 図 9は、 本技術に係る第 2の実施形態の三次元構造物の製造方法を説 す るための図であり、 より詳しくは、 本技術に係る第 1の実施形態の 3 0プリ ンタ装置 1 〇〇_ 3を用いて、 三次元構造物 (層〇3 (層〇3 _ 1及び層〇 3 - 2) 並びに層〇 4 (層〇4 - 1及び層〇4 - 2) ) が製造されることを 説明するための図である。 なお、 図 9は、 分子に適用されるだけでなく、 粒 子にも適用されてよい。 〇 2020/175001 19 卩(:171? 2020 /003468

[0081] 図 9 (a) に示されるように、 槽 2の底面 2— 1上には、 平坦化層 1 9中 に形成された十極 1 1 と一極 1 2とが 2組で配されて、 十極 1 1及び一極 1 2の上部には分子 1 0が存在し、 分子 1 0の上部にはステージ 6が配されて いる。 この状態で選択的に、 光源 3により光 (例えば紫外線) を照射するこ とで、 分子 1 〇がランダムな状態で部分的に層〇3 _ 2を形成することがで きる。 次に、 図 9 (b) に示されるように、 2組の十極 1 1及び一極 1 2に より、 電場が印加される (電気力線 1 4〜[¾ 1 5) 。 紫外線が照射されて いない部分 (層〇 3 _ 1 に対応する部分) は材料が固まっていないため電場 によって分子 1 0が動くことができるが、 ランダム状態で既に形成された部 分 (層〇3 _ 2) については材料が固まっているため分子 1 0は動くことが できない。

[0082] 図 9 (〇) に示されるように、 電場が印加されながら (電気力線 2及 び 8 1 3) 、 光源 3により、 選択的に、 光 (例えば紫外光) が電場によって 、 並べられた分子 1 0に照射されて、 並べられた分子 1 0を含有する層〇 3 _ 1が形成される。

[0083] そして、 図 9 (〇〇 に示されるように、 矢印!-方向 (図 9 (〇〇 中では上 方向) にステージ 6を動かして、 十極 1 1及び一極 1 2と、 層〇 1 との間に 、 分子 1 〇を含有する層〇4 _ 1及び層〇4 _ 2を形成するための三次元構 造物形成液が配される。 以上を繰り返して、 三次元構造物を製造する。

[0084] 本技術に係る三次元構造物の製造方法におい て、 三次元構造物を形成する ための三次元構造物形成液を収容する槽の底 面に配されて、 底面の少なくと も一部に選択的に電場がかけられる電極を用 いて、 層の少なくとも一部を、 選択的に電場をかけた状態で、 前記層の全体を硬化させてもよい。

[0085] 選択的に電場をかけることができる電極、 アクティブ素子、 例えば丁 丁 (薄膜トランジスタ) が設置された電極によって電場が保持される 電極で選 択的に電場をかけた後に、 光 (例えば紫外線) を照射することで、 電場をか けた領域のみ、 分子の配向した層及び/又は粒子の配向した を形成するこ とができる。 〇 2020/175001 20 卩(:171? 2020 /003468

[0086] < 4 . 第 3の実施形態 (三次元構造物の例) >

本技術に係る第 3の実施形態 (三次元構造物の例) の三次元構造物は、 本 技術に係る第 2の実施形態の三次元構造物の製造方法によ て得られる三次 元構造物である。

[0087] より具体的には、 本技術に係る第 3の実施形態 (三次元構造物の例) の三 次元構造物は、 第 1の態様として、 本技術に係る第 2の実施形態の三次元構 造物の製造方法であって、 三次元構造物を形成するための三次元構造物 形成 液を収容する槽の底面に配されて、 底面に電場がかけられる電極を用いて、 電場をかけない状態で、 層の少なくとも一部を選択的に硬化させた後 に、 電 場をかけた状態で、 層の少なくとも一部以外の部分を硬化させる ことによっ て得られ、 層の領域毎に任意の分子配向方向及び/粒子 向方向を有する、 三次元構造物である。 なお、 底面に電場をかけるとはステージの範囲内で 電 場をかけるということである。 言い換えれば、 一般的には、 槽の底面よりは ステージの方が小さいので、 少なくとも底面上に配されるステージのサイ ズ に対応する部分に電場をかければよい。

[0088] また、 本技術に係る第 3の実施形態の第 1の態様の三次元構造物は、 無配 向領域を有してもよい。

[0089] 本技術に係る第 3の実施形態 (三次元構造物の例) の三次元構造物は、 第

2の態様として、 本技術に係る第 2の実施形態の三次元構造物の製造方法で あって、 三次元構造物を形成するための三次元構造物 形成液を収容する槽の 底面に配されて、 底面の少なくとも一部に選択的に電場がかけ られる電極を 用いて、 層の少なくとも一部を、 選択的に電場をかけた状態で、 層の全体を 硬化させることによって得られ、 層の領域毎に任意の分子配向方向及び/任 意の粒子配向方向を有する、 三次元構造物である。

[0090] また、 本技術に係る第 3の実施形態の第 2の態様の三次元構造物は、 無配 向領域を有してもよい。

[0091 ] 電場を印加した部分においては、 分子及び/又は粒子が並んだ状態を作る ことができる。 そして、 印加する電場強度、 電場を印加する時間等によって 〇 2020/175001 21 卩(:171? 2020 /003468

、 分子の配向度合い及び/又は粒子の配向度合 が制御できる。

[0092] 本技術に係る第 3の実施形態 (三次元構造物の例) の三次元構造物は、 第

3の態様として、 本技術に係る第 2の実施形態の三次元構造物の製造方法で あって、 三次元構造物を形成するための三次元構造物 形成液を収容する槽の 底面に配されて、 底面に電場がかけられる電極を用いて、 電場をかけない状 態で、 層の少なくとも一部を選択的に硬化させた後 に、 電場をかけた状態で 、 層の少なくとも _ 部以外の部分を硬化させることによって 得られ、 第 1分 子及び/又は第 1粒子を有する第 1領域と、 第 2分子及び/又は第 2粒子を 有する第 2領域とを有し、 第 1領域に、 第 1電場がかけられ、 第 2領域に、 第 2電場がかけられ、 第 1分子の分子配向方向及び/又は第 1粒子の粒子配 向方向と、 第 2分子の分子配向方向及び/又は第 2粒子の粒子配向方向とが 異なる、 三次元構造物である。 なお、 底面に電場をかけるとはステージの範 囲内で電場をかけるということである。 言い換えれば、 一般的には、 槽の底 面よりはステージの方が小さいので、 少なくとも底面上に配されるステージ のサイズに対応する部分に電場をかければよ い。

[0093] また、 本技術に係る第 3の実施形態の第 3の態様の三次元構造物は、 第 1 分子及び/又は第 1粒子を有する第 1領域と、 第 2分子及び/又は第 2粒子 を有する第 2領域とを有し、 第 1領域に、 第 1電場がかけられ、 第 2領域に 、 第 2電場がかけられ、 第 1分子の分子配向方向及び/第 1粒子の粒子配向 方向と、 第 2分子の分子配向方向及び/第 2粒子の粒子配向方向とのなす角 度が略 9 0度である、 三次元構造物でもよい。

[0094] 本技術に係る第 3の実施形態の第 3の態様の三次元構造物においては、 電 場をかける領域 (例えば第 1領域、 第 2領域) を、 各ブロックとして考える ことができる。 この時に、 隣り合う分子及び/又は粒子の向きが異なる う に作成することができる。 電場の強度や印加する時間、 電極の配置によって 、 本技術に係る第 3の実施形態の第 3の態様の三次元構造物を製造すること ができる。

[0095] 本技術に係る第 3の実施形態 (三次元構造物の例) の三次元構造物は、 第 〇 2020/175001 22 卩(:171? 2020 /003468

4の態様として、 本技術に係る第 2の実施形態の三次元構造物の製造方法で あって、 三次元構造物を形成するための三次元構造物 形成液を収容する槽の 底面に配されて、 底面の少なくとも一部に選択的に電場がかけ られる電極を 用いて、 層の少なくとも一部を、 選択的に電場をかけた状態で、 層の全体を 硬化させることによって得られ、 第 1分子及び/第 1粒子を有する第 1領域 と、 第 2分子及び/第 2粒子を有する第 2領域とを有し、 第 1領域に、 第 1 電場がかけられ、 第 2領域に、 第 2電場がかけられ、 第 1分子の分子配向方 向及び/第 1粒子の粒子配向方向と、 第 2分子の分子配向方向及び/第 2粒 子の粒子配向方向とが異なる、 三次元構造物である。

[0096] また、 本技術に係る第 3の実施形態の第 4の態様の三次元構造物は、 第 1 分子及び/第 1粒子を有する第 1領域と、 第 2分子及び/又は第 2粒子を有 する第 2領域とを有し、 第 1領域に、 第 1電場がかけられ、 第 2領域に、 第 2電場がかけられ、 第 1分子の分子配向方向及び/第 1粒子の粒子配向方向 と、 第 2分子の分子配向方向及び/又は第 2粒子の粒子配向方向とのなす角 度が略 9 0度である、 三次元構造物でもよい。

[0097] 本技術に係る第 3の実施形態の第 4の態様の三次元構造物においては、 電 場をかける領域 (例えば第 1領域、 第 2領域) を、 各ブロックとして考える ことができる。 この時に、 隣り合う分子及び/又は粒子の向きが異なる う に作成することができる。 電場の強度や印加する時間、 電極の配置によって 、 本技術に係る第 3の実施形態の第 4の態様の三次元構造物を製造すること ができる。

[0098] 図 1 0は、 本技術に係る第 3の実施形態の第 4の態様の三次元構造物の構 成例を示す図である。 なお、 図 1 〇は、 分子に適用されるだけでなく、 粒子 にも適用されてよい。

[0099] 図 1 0 ( 3 ) には、 本技術に係る第 3の実施形態の第 4の態様の三次元構 造物 1 _ 1 0 _ 1の 1層分である層〇 5が示されている。 図 1 0 ( 3 ) に示 されるように、 層 0 5が含有する第 1分子及び第 2分子において、 第 1分子 の分子配向方向 と第 2分子の分子配向方向〇とのなす角度は略 9 0度であ \¥02020/175001 23 卩(:17 2020/003468

る。

[0100] 図 1 0 (匕) には、 本技術に係る第 3の実施形態の第 4の態様の三次元構 造物 1 — 1 0— 2の 4層分である層〇 5~層〇 8が示されている。 図 1 0 ( b) に示されるように、 層〇 5〜層〇 8のそれぞれの層が含有する第 1分子 及び第 2分子において、 第 1分子の分子配向方向 と第 2分子の分子配向方 向〇とのなす角度は略 90度である。

[0101] 本技術は、 上記の各実施形態に限定されるものではなく 、 本技術の要旨を 逸脱しない範囲内において変更することが可 能である。

[0102] また、 本技術は、 以下のような構成を取ることもできる。

[1 ]

少なくとも、 三次元構造物を形成するための三次元構造物 形成液と、 該三次元構造物形成液を収容する槽と、

電極と、 を備え、

該槽の底面に該電極が配される、 30プリンタ装置。

[2]

前記槽の前記底面に少なくとも 2つの前記電極が配され、

該少なくとも 2つの電極の間に電界が発生する、 [ 1 ] に記載の 30プリ ンタ装置。

[3]

前記少なくとも 2つの電極の間隔は 0. 1 〇1以上 1 〇〇 以下である 、 [2] に記載の 30プリンタ装置。

[4]

前記少なくとも 2つの電極のそれぞれの電極幅は、 〇. 1 以上 1 00 である、 [2] 又は [3] に記載の 30プリンタ装置。

[5]

前記少なくとも 2つの電極は櫛歯電極である、 [2] から [4] のいずれ か 1 つに記載の 30プリンタ装置。

[6] 〇 2020/175001 24 卩(:171? 2020 /003468

前記槽の前記底面に少なくとも 2つの前記電極層が配され、

該少なくとも 2つの前記電極層の間に電界が発生する、 [ 1] に記載の 3 ロプリンタ装置。

[7]

前記少なくとも 2つの前記電極層が積層された構成を有し、

上層の前記電極層がパターニングされている 、 [6] に記載の 3 0プリン 夕装置。

[8]

前記上層の前記電極層がスリツ ト構造を有し、

該スリツ ト構造は複数のスリツ トから構成され、

該複数のスリツ トのうち少なくとも 2つのスリツ トの間隔は〇. 1 以 上 1 0 0 以下である、 [7] に記載の 3 0プリンタ装置。

[9]

前記上層の前記電極層のスリツ トの幅は、 0 . 1 以上 1 0 0 01以下 である、 [8] に記載の 3 0プリンタ装置。

[1 0]

前記電極が透明電極である、 [1] から [9] のいずれか 1つに記載の 3 ロプリンタ装置。

[1 1]

平坦化層を備え、

前記電極が該平坦化層中に形成される、 [1] から [1 0] のいずれか 1 つに記載の 3 0プリンタ装置。

[1 2]

前記平坦化層上に形成される表面処理層を更 に備える、 [1 1] に記載の 3ロプリンタ装置。

[1 3]

前記電極には、 アクティブ素子が設置されている、 [1] から [1 2] の いずれか 1つに記載の 3 0プリンタ装置。 〇 2020/175001 25 卩(:171? 2020 /003468

[ 1 4]

分子及び又は粒子を少なくとも含有する層を 形成することと、 電場をかけ て該分子及び/又は該粒子を並べることと、 を含み、

該分子及び/又は該粒子を含有する層を形成 ることと、 該電場をかけて 該分子及び/該粒子を並べることと、 を複数回で繰り返す、 三次元構造物の 製造方法。

[ 1 5]

前記分子及び/又は前記粒子が誘電異方性を する、 [ 1 4] に記載の三 次元構造物の製造方法。

[ 1 6]

前記分子及び/又は前記粒子が強誘電性を発 する、 [ 1 4] 又は [ 1 5 ] に記載の三次元構造物の製造方法。

[ 1 7]

前記層が樹脂材料を含有し、

該樹脂材料のうち、 未硬化の該樹脂材料に対して温度制御しなが ら層を形 成することを含む、 [ 1 4] から [ 1 6] のいずれか 1 つに記載の三次元構 造物の製造方法。

[ 1 8]

三次元構造物を形成するための三次元構造物 形成液を収容する槽の底面に 配されて、 該底面に電場がかけられる電極において、

該電場をかけない状態で、 前記層の少なくとも一部を選択的に硬化させ た 後に、 該電場をかけた状態で、 前記層の該少なくとも一部以外の部分を硬化 させる、 [ 1 4] から [ 1 7] のいずれか 1 つに記載の三次元構造物の製造 方法。

[ 1 9]

三次元構造物を形成するための三次元構造物 形成液を収容する槽の底面に 配されて、 該底面の少なくとも一部に選択的に電場がか けられる電極におい て、 20/175001 26 卩(:171? 2020 /003468

前記層の少なくとも一部を、 選択的に電場をかけた状態で、 前記層の全体 を硬化させる、 [1 4] から [1 7] のいずれか 1つに記載の三次元構造物 の製造方法。

[20]

[1 8] に記載の製造方法によって得られ、 前記層の領域毎に任意の分子 配向方向及び/又は任意の粒子配向方向を有 る、 三次元構造物。

[2 1]

無配向領域を有する、 [20] に記載の三次元構造物。

[22]

[1 9] に記載の製造方法によって得られ、 前記層の領域毎に任意の分子 配向方向及び/又は任意の粒子配向方向を有 る、 三次元構造物。

[23]

無配向領域を有する、 [22] に記載の三次元構造物。

[24]

[1 8] に記載の製造方法によって得られ、

第 1分子及び/又は第 1粒子を有する第 1領域と、 第 2分子及び/又は第 2粒子を有する第 2領域とを有し、

該第 1領域に、 第 1電場がかけられ、

該第 2領域に、 第 2電場がかけられ、

該第 1分子の分子配向方向及び/又は該第 1粒子の粒子配向方向と、 該第 2分子の分子配向方向及び/又は第 2粒子の粒子配向方向とが異なる、 三次 元構造物。

[25]

前記第 1分子の前記分子配向方向及び/又は前記第 1粒子の粒子配向方向 と、 前記第 2分子の前記分子配向方向及び/又は前記第 2粒子の粒子配向方 向とのなす角度が略 90度である、 [24] に記載の三次元構造物。

[26]

無配向領域を有する、 [24] 又は [25] に記載の三次元構造物。 〇 2020/175001 27 卩(:171? 2020 /003468

[27]

[1 9] に記載の製造方法によって得られ、

第 1分子及び/又は第 1粒子を有する第 1領域と、 第 2分子及び/又は第 2粒子を有する第 2領域とを有し、

該第 1領域に、 第 1電場がかけられ、

該第 2領域に、 第 2電場がかけられ、

該第 1分子の分子配向方向及び/又は該第 1粒子の粒子配向方向と、 該第 2分子の分子配向方向及び/又は前記第 2粒子の粒子配向方向と、 が異なる 、 三次元構造物。

[28]

前記第 1分子の前記分子配向方向及び/又は前記第 1粒子の粒子配向方向 と、 前記第 2分子の前記分子配向方向及び/又は前記第 2粒子の粒子配向方 向とのなす角度が略 90度である、 [27] に記載の三次元構造物。

[29]

無配向領域を有する、 [27] 又は [28] に記載の三次元構造物。

[30]

[1 4] に記載の製造方法によって得られ、 前記層の領域毎に任意の分子 配向方向及び/又は任意の粒子配向方向を有 る、 三次元構造物。

[3 1 ]

無配向領域を有する、 [30] に記載の三次元構造物。

[32]

[1 4] に記載の製造方法によって得られ、

第 1分子及び/又は第 1粒子を有する第 1領域と、 第 2分子及び/又は第 2粒子を有する第 2領域とを有し、

該第 1領域に、 第 1電場がかけられ、

該第 2領域に、 第 2電場がかけられ、

該第 1分子の分子配向方向及び/又は該第 1粒子の粒子配向方向と、 該第 2分子の分子配向方向及び/又は第 2粒子の粒子配向方向とが異なる、 三次 〇 2020/175001 28 卩(:171? 2020 /003468

元構造物。

[33]

前記第 1分子の前記分子配向方向及び/又は前記第 1粒子の粒子配向と、 前記第 2分子の前記分子配向方向及び/又は前記第 2粒子の粒子配向とのな す角度が略 90度である、 [32] に記載の三次元構造物。

[34]

前記分子及び/又は前記粒子が誘電異方性を する、 [20] から [33 ] のいずれか 1 つに記載の三次元構造物。

[35]

前記分子及び/又は前記粒子が強誘電性を発 する、 [20] から [34 ] のいずれか 1 つに記載の三次元構造物。

[36]

前記層が樹脂材料を含有し、

該樹脂材料のうち、 未硬化の該樹脂材料に対して温度制御しなが ら層を形 成することを含む、 [20] から [35] のいずれか 1 つに記載の三次元構 造物。

符号の説明

[0103] 1 ( 1 - 1、 1 - 1 0- 1、 1 - 1 0- 2) 三次元構造物、

2 槽、

3 光源、 3— 1 レーザー、

4 _ 1 ガルバノミラー、

5 三次元構造物形成液、

6 ステージ、

7 上下動駆動装置、 7 _ 1 上下動駆動部、

1 0 · · ·分子、

1 1 · · · 電極 (十極) 、

1 2 電極 (—極) 、

1 6 ( 1 6— 1、 1 6— 2) 電極層 (上層、 十極) 、 \¥02020/175001 29 卩(:17 2020 /003468

1 7 · · ·電極層 (下層、 一極) 、

1 8 · · ·絶縁層、

1 9 · · ·平坦化層、

2〇 表面処理層、

1 00 ( 1 00- 1 , 1 00-2, 1 00-3) . 30プリンタ装置 0 (01、 02, 03- 1 , 03-2, 04- 1、 04-2, 05, 06, 07, 08) 層、

( 1、 2、 3、 4、 5、 6、 7、 8、 9、 1 〇, 1 1、 1 2, 1 3, 1 4, 1 5) -電気力線、

第 1分子の分子配向方向、

0 第 2分子の分子配向方向。