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Title:
4 CYCLE ENGINE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/143227
Kind Code:
A1
Abstract:
A 4 cycle engine comprises a blow down pressure wave supercharge mechanism (40) for pressure supplying exhaust gas into a second cylinder #1 by making a pressure wave (blow down pressure wave) from the combustion chamber when the exhaust valve of a first cylinder #4 is open act on the exhaust port (1e) of the second cylinder #1 during reopen period of the exhaust valve of the second cylinder #1, and a mask member (50) for suppressing mixture of exhaust gas (EGR gas) pressure supplied into the second cylinder #1 with fresh air flowing in from the intake port (1d) wherein a first temperature layer (T1) of high temperature containing a large quantity of EGR gas in fresh air, and a second temperature layer (T2) of lower temperature than the first temperature layer (T1) containing a smaller quantity of EGR gas in fresh air as compared with the first temperature layer (T1) are formed in the second cylinder #1.

Inventors:
HATAMURA KOICHI (JP)
YAMADA TOSHIO (JP)
MORITA ATSUSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/059166
Publication Date:
November 27, 2008
Filing Date:
May 20, 2008
Export Citation:
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Assignee:
CD ADAPCO JAPAN CO LTD (JP)
HATAMURA KOICHI (JP)
YAMADA TOSHIO (JP)
MORITA ATSUSHI (JP)
International Classes:
F02D13/02; F02M25/07
Domestic Patent References:
WO2006043502A12006-04-27
Foreign References:
JPH11264319A1999-09-28
JPS5726631U1982-02-12
JP2003074387A2003-03-12
EP1296043A22003-03-26
JPH05187326A1993-07-27
JP2000199440A2000-07-18
JP2005061325A2005-03-10
JP2006052653A2006-02-23
JP2001323828A2001-11-22
US6321715B12001-11-27
US6318348B12001-11-20
Other References:
See also references of EP 2148067A4
Attorney, Agent or Firm:
SHIMOICHI, Tsutomu (Utsubohonmachi 1-chome Nishi-ku Osaka-shi Osaka, 04, JP)
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Claims:
第1気筒と、該第1気筒と燃焼タイミングが異なる第2気筒とを有し、吸気弁で開閉される吸気ポートを介して気筒内に新気を導入するとともに、排気弁で開閉される排気ポートを介して気筒内に排気を再吸入するように構成された4サイクルエンジンにおいて、
上記第2気筒の排気弁を吸気行程から圧縮行程の下死点付近で再度開とする排気弁再開機構と、
上記第1気筒の排気弁開時の燃焼室内からの圧力波(ブローダウン圧力波)を上記第2気筒の排気ポートに、かつ該第2気筒の排気弁の再開期間に作用させることにより排気を第2気筒内に加圧供給するブローダウン圧力波過給機構と、
上記第2気筒内に加圧供給された排気(EGRガス)が吸気ポートから流入する新気と混合するのを抑制するマスク部材とを備え、
上記第2気筒内において、新気に多量の上記EGRガスを含む温度の高い第1温度層と、新気に該第1温度層より少量の上記EGRガスを含み、該第1温度層より温度の低い第2温度層とが形成されることを特徴とする4サイクルエンジン。
請求項1において、上記エンジンは、燃焼室内に早期に噴射された燃料を、あるいは吸気ポート内で空気に混合されて燃焼室内に導入された燃料を、圧縮による温度上昇によって圧縮上死点付近で自己着火させる予混合圧縮着火燃焼(HCCI)エンジンであることを特徴とする4サイクルエンジン。
請求項1又は2において、上記マスク部材は、円形をなす上記排気弁開口の周縁に沿う円弧状をなしており、上記加圧供給されたEGRガスが気筒内壁面の、排気弁開口の中心より排気ポート側の部分に沿って流れるようその周長及び配置位置が設定されていることを特徴とする4サイクルエンジン。
請求項3において、上記マスク部材は、その大部分が、上記排気弁開口の中心を通るクランク軸に平行な排気弁開口直線より反排気ポート側に位置するようその周長及び配置位置が設定されていることを特徴とする4サイクルエンジン。
請求項3において、上記マスク部材は、上記排気弁開口の中心を通る上記円弧の2等分線が上記排気弁開口直線より排気ポート側の気筒内壁面部分と交差するようその周長及び配置位置が設定されていることを特徴とする4サイクルエンジン。
請求項2ないし5の何れかにおいて、上記マスク部材は、排気弁開口の最も吸気ポート側に位置する部分を0°として時計回りに見たとき、マスク中心が300°~60°の範囲内に位置するよう配置され、上記マスク中心±90°~180°の周長を有することを特徴とする4サイクルエンジン。
請求項1ないし6の何れかにおいて、上記マスク部材の、排気弁軸方向における高さ寸法は、上記排気弁の再開時のリフト量以下に設定されていることを特徴とする4サイクルエンジン。
Description:
4サイクルエンジン

 本発明は、気筒(シリンダ)内に吸気ポー を介して新気を導入するとともに、排気ポ トを介して排気を再吸入するように構成さ 4サイクルエンジンに関する。

 なお、本願明細書では、吸気ポートを通 てシリンダ内に導入される空気を新気と称 、排気ポートを通してシリンダ内に再吸入 れる排気をEGRガスと称する。

 ガソリンエンジンの有する低エミッショ 特性を維持しつつディーゼルエンジン並の 燃費を実現する手段として予混合圧縮着火 焼(HCCI)エンジンが有望視されている。なお HCCIエンジンとは、通常のディーゼルエンジ ンが圧縮上死点付近で燃料を噴射供給するの に対し、燃焼室内に燃料を早期に噴射し、あ るいは吸気ポート内で燃料と空気を混合して 燃焼室に導入し、圧縮による温度上昇によっ て化学反応が進み圧縮上死点付近で予混合気 を自己着火させるエンジンである。

 本願発明者は、このHCCIエンジンの運転領 域を拡大するには、内部EGR量の制御と、過給 機無しでも過給を実現することが重要である と考え、その方法を提案した。

 上述の方法でHCCIエンジンの運転領域を拡大 できるものの、高負荷運転域ではまだ圧力上 昇率が高過ぎ、実用的なHCCI運転ができない 圧力上昇率を低下させ、通常の火花点火エ ジン並の緩慢燃焼を実現する手段として、 合気や温度分布の成層化が効果的であると れている(非特許文献1参照)
JSAE20055667

 上記非特許文献1には、2つの吸気ポート 吸気をヒータで加熱して温度差を付ける点 、その温度差が大きくなると熱発生率の大 さと期間が大きく変化する点とが示されて る。しかし上記文献1では、緩慢燃焼の実現 実験やシミュレーションによって証明され いるものの、実用的な手法とは言い難い。

 本発明は、上記従来の実情に鑑みてなさ たものであり、簡単な構造で温度分布の成 化を実現して高負荷のノッキングを防止で る4サイクルエンジンを提供することを課題 としている。

 請求項1の発明は、第1気筒と、該第1気筒 燃焼タイミングが異なる第2気筒とを有し、 吸気弁で開閉される吸気ポートを介して気筒 内に新気を導入するとともに、排気弁で開閉 される排気ポートを介して気筒内に排気を再 吸入するように構成された4サイクルエンジ において、上記第2気筒の排気弁を吸気行程 ら圧縮行程の下死点付近で再度開とする排 弁再開機構と、上記第1気筒の排気弁開時の 燃焼室内からの圧力波(ブローダウン圧力波) 上記第2気筒の排気ポートに、かつ該第2気 の排気弁の再開期間に作用させることによ 排気を第2気筒内に加圧供給するブローダウ 圧力波過給機構と、上記第2気筒内に加圧供 給された排気(EGRガス)が吸気ポートから流入 た新気と混合するのを抑制するマスク部材 を備え、上記第2気筒内において、新気に多 量の上記EGRガスを含む温度の高い第1温度層 、新気に該第1温度層より少量の上記EGRガス 含み、該第1温度層より温度の低い第2温度 とが形成されることを特徴としている。

 請求項2の発明は、請求項1において、上 エンジンは、燃焼室内に早期に噴射された 料を、あるいは吸気ポート内で空気に混合 れて燃焼室内に導入された燃料を、圧縮に る温度上昇によって圧縮上死点付近で自己 火させる予混合圧縮着火燃焼(HCCI)エンジン あることを特徴とする4サイクルエンジン。

 請求項3の発明は、請求項1又は2において 上記マスク部材は、円形をなす上記排気弁 口の周縁に沿う円弧状をなしており、上記 圧供給されたEGRガスが気筒内壁面の、排気 開口の中心より排気ポート側の部分に沿っ 流れるようその周長及び配置位置が設定さ ていることを特徴としている。

 請求項4の発明は、請求項3において、上 マスク部材は、その大部分が、上記排気弁 口の中心を通るクランク軸に平行な排気弁 口直線より反排気ポート側に位置するよう の周長及び配置位置が設定されていること 特徴としている。

 請求項5の発明は、請求項3において、上 マスク部材は、上記排気弁開口の中心を通 上記円弧の2等分線が上記排気弁開口直線よ 排気ポート側の気筒内壁面部分と交差する うその周長及び配置位置が設定されている とを特徴としている。

 請求項6の発明は、請求項3ないし5の何れ において、上記マスク部材は、排気弁開口 最も吸気ポート側に位置する部分を0°とし 時計回りに見たとき、マスク中心が300°~60° の範囲内に位置するよう配置され、上記マス ク中心±90°~180°の周長を有することを特徴と している。

 請求項7の発明は、請求項1ないし6の何れ において、上記マスク部材の、排気弁軸方 における高さ寸法は、上記排気弁の再開時 リフト量以下に設定されていることを特徴 している。

 請求項1の発明によれば、吸気行程から圧 縮行程の下死点付近において排気ポートから 温度の高い排気を気筒内に再吸入するように 構成したので、排気を再吸入した後において は新気はほとんど流入しないこととなり、EGR ガスと新気が混合するのを抑制してEGRガスを 偏在させることができ、温度差のある第1温 層と第2温度層を形成できる。

 さらに排気弁開口部分に、上記加圧供給 れたEGRガスが吸気ポートから流入した新気 混合するのを抑制するマスク部材を設けた で、この点からもEGRガスと新気とが混合す のを抑制でき、上記第1温度層と第2温度層 の温度差をより一層確実に得ることができ 。

 その結果、温度の高い第1温度層部分から 燃焼が開始され、燃焼する部分が温度の低い 第2温度層に変化していくので、圧力上昇率 低くなり、ノッキングや燃焼騒音、あるい エンジンの損傷といった問題を防止できる

 請求項2の発明によれば、HCCIエンジンに いて、吸気行程から圧縮行程の下死点付近 おいて排気ポートから温度の高い排気を気 内に再吸入するように構成するとともに、 気弁開口部分に、上記加圧供給されたEGRガ が吸気ポートから流入した新気と混合する を抑制するマスク部材を設けたので、温度 のある第1温度層と第2温度層を形成でき、圧 力上昇率が低くなり、ノッキングや燃焼騒音 、あるいはエンジンの損傷といった問題を防 止でき、HCCI運転可能領域を拡大できる。

 請求項3の発明によれば、上記マスク部材 の周長及び配置位置を、上記加圧供給された EGRガスが気筒内壁面の、排気弁開口の中心よ り排気ポート側の部分に沿って流れるよう設 定したので、具体的には、請求項4に示すよ に、マスク部材の大部分を、排気弁開口直 より反排気ポート側に位置するように配置 たので、あるいは請求項5に示すように、マ ク部材の2等分線(マスク部材の中心)が排気 開口直線より排気ポート側の気筒内壁面部 と交差するように構成したので、再吸入さ たEGRガスを、気筒内壁面の排気ポート側部 に沿って流すことができ、これにより気筒 壁面側の新気を順次内壁付近から追い出し EGRガスを気筒内壁に沿わせて存在させるこ ができる。その結果、EGRガスの排気ポート の内壁に沿った部分は新気と接触すること ないので、新気との混合を確実に抑制でき 第1温度層と第2温度層との温度差をより一 確実に得ることができる。

 請求項6の発明では、上記マスク部材の配 置位置を、マスク中心が300°~60°の範囲内に 置するよう設定し、周長を上記マスク中心± 90°~180°としたので、上記請求項2ないし4に記 載の構成を実現する具体的構成を提供でき、 上述の作用効果を得ることができる。

 請求項7の発明では、上記マスク部材の、 排気弁軸方向における高さ寸法を、上記排気 弁の再開時のリフト量以下に設定したので、 排気行程における排気の排出の抵抗になるこ となくEGRガスがマスク側を通って気筒内に流 入するを確実に防止でき、上述のようにEGRガ スを排気ポート側の気筒内壁面に沿って流入 させることができる。

本発明の一実施形態による4サイクルエ ンジンの模式構成図である。 上記エンジンの断面側面図である。 上記エンジンの動弁装置の模式平面図 ある。 上記動弁装置の切換機構の模式断面平 図である。 上記エンジンのマスク部材の配置状態 示す模式斜視図である。 上記エンジンのマスク部材の配置状態 示す模式平面図である。 上記エンジンの左側の排気弁EX2のマス 部材の周長及び配置位置の範囲を説明する めの模式平面図である。 上記排気弁EX2のマスク部材のより好適 配置位置を説明するための模式平面図であ 。 上記実施形態エンジンのシリンダボア 温度分布を示す模式断面側面図である。 上記実施形態エンジンのシリンダボア 内温度分布を示す模式断面平面図(図9のX-X線 面図)である。 上記エンジンの吸気弁,排気弁の開閉 イミング及びEGR開閉タイミングを示す図で る。 本発明の効果を確認するためのシミュ レーション方法を説明するための図である。 本発明の効果を確認するためのシミュ レーション結果を説明するための図である。

符号の説明

1 4サイクルエンジン
1a シリンダボア(気筒内壁面)
1d 吸気ポート
1e 排気ポート
1e″ 排気弁開口
9 EGR開弁機構(排気弁再開機構)
40ブローダウン圧力波過給機構
50 マスク部材
A 気筒軸線
e 排気弁開口直線
e″ 気筒直線
e1 排気弁開口の中心
EX 排気弁
f 2等分線
IN 吸気弁
T1 第1温度層
T2 第2温度層
♯1 第2気筒
♯4 第1気筒

 以下本発明の実施形態を添付図面に基づい 説明する。
 図1~図11は本発明の一実施形態による4サイ ルエンジンを説明するための図であり、図1 全体構成図、図2は該エンジンの断面側面図 、図3は動弁機構の平面模式図、図4は切換機 の模式図、図5はマスク部材の斜視図、図6~ 8はマスク部材の配置位置,周長を説明する めの図、図9,図10は温度成層を説明するため 図、図11はブローダウン圧力波過給やEGR開 動作を説明するための模式図である。

 図において、1は4気筒4バルブDOHCガソリン エンジンをベースとしたHCCIエンジンである 該エンジン1は、♯1気筒~♯4気筒を備えてお 、該♯1~♯4気筒は、それぞれ2本ずつの吸気 弁IN1,IN2と、2本ずつの排気弁EX1,EX2の合計4本 弁を備えている。また、該エンジン1はガソ ン筒内噴射弁13を備え、圧縮比は火花点火 焼に最適な12に設定されている。

 上記エンジン1の点火順序は♯1-♯3-♯4-♯ 2気筒となっている。該各気筒間の位相(点火 隔)はクランク軸角度で180度であり、従って ♯1気筒と♯4気筒の位相、及び♯2気筒と♯3 筒の位相はそれぞれ360度である。なお、♯1 筒と♯4気筒のピストン位置、及び♯2気筒 ♯3気筒のピストン位置は常に同じであり、 1気筒及び♯4気筒のピストン位置と♯2気筒 び♯3気筒のピストン位置は180度異なる。

 上記エンジン1の具体的構造を説明する。 上記♯1~♯4気筒の各シリンダボア1a内には、 ストン1bが摺動自在に挿入され、該ピスト 1bはコンロッド1fでクランク軸(図示せず)に 結されている。上記シリンダボア1aの上側に 位置する燃焼室1cには、吸気ポート1dの吸気 開口1d″、排気ポート1eの排気弁開口1e″が2 ずつ開口しており、該各開口を上記第1,第2 気弁IN1,2、第1,第2排気弁EX1,2が開閉するよう になっている。

 上記第1,第2吸気弁用吸気弁開口1d″,1d″ 二股状の吸気ポート1dでシリンダヘッド前壁 側に導出され、該前壁に開口している。

 また上記第1排気弁EX1用開口1e″,1e″は、 股状の排気ポート1eによりシリンダヘッド 壁側に導出され、該後壁に開口している。 お、1nは、上記排気ポート1eを2つに画成する 隔壁である。

 上記吸気弁IN1,2、排気弁EX1,2は、動弁装置 4により開閉駆動される。この動弁装置4は、 記吸気弁IN1,2の開期間及びリフト量を連続 に変化可能とする吸気弁駆動機構7と、上記 気弁EX1,2を開閉する排気弁駆動機構8とを備 ている。

 上記排気弁駆動機構8は、クランク軸と平 行に配置された排気カム軸6,排気ロッカ軸8c 、該排気ロッカ軸8cにより揺動可能に軸支さ れた排気ロッカアーム8a,8aと、該各ロッカア ム8aの先端部に軸支されたローラ8bとを備え ている。上記排気カム軸6には、ベース円部6b とリフト部6cとを有する排気カムノーズ6aが 記各排気弁に対応するように形成されてい 。

 上記排気カム軸6の回転により上記排気カ ムノーズ6aが上記ローラ8bを介して上記ロッ アーム8aを上下揺動させ、該ロッカアーム8a 先端部8dが上記排気弁EXを開方向に押し下げ る。

 上記吸気弁駆動機構7は、クランク軸と平 行に配置された吸気カム軸5,吸気ロッカ軸7e, び支持軸7dと、該支持軸7dに揺動可能に支持 された揺動カム7aと、該揺動カム7aにより吸 コントロールアーム7cを介して揺動駆動され る吸気ロッカアーム7bとを備えている。上記 気カム軸5には、各気筒毎に各吸気弁に対応 するように吸気カムノーズ5aが形成されてい 。該各吸気カムノーズ5aはベース円部5bと、 リフト部5cとを有する。

 上記吸気ロッカアーム7bのリング状の基 部7b″は上記吸気ロッカ軸7eにより軸支され いる。上記吸気コントロールアーム7cのリ グ状の基端部7c″は、上記吸気ロッカ軸7eの 心から偏心するアーム支持軸7e″により軸 されている。上記吸気ロッカ軸7eを回動させ ると、吸気コントロールアーム7cは前後に進 し、先端部のローラ7fの上記揺動カム7aとの 摺接開始位置が変化し、もって吸気弁の開期 間,リフト量が変化する。

 上記吸気カム軸5を回転させると、該吸気 カム軸5の吸気カムノーズ5aが上記揺動カム7a, 吸気コントロールアーム7cを介して上記吸気 ッカアーム7bを上下に揺動させ、該吸気ロ カアーム7bの先端部が吸気弁IN1,2を開方向に し下げる。

 また、図2,図5に示すように、排気弁開口1 e″には、マスク部材50が、排気弁EXの弁頭1p 外周を所定の角度範囲で覆うように配置さ ている。このマスク部材50は、排気逆流(EGR ス流)を、気筒内壁面の排気ポート側部分に って気筒軸A方向に流下させるためのもので ある。これにより該EGRガスが、吸気ポートか ら流入して気筒内壁面の排気ポート側部分に 位置している新気を順次押し出してこれと入 れ替わり、もってEGRガスの新気への混合が抑 制される。

 上記マスク部材50は、排気弁EXの弁頭1pに 体形成されるか、又はシリンダヘッドの燃 室天井壁側に一体形成されている。またこ マスク部材50は、円形をなす上記排気弁開 1e″の周縁に沿う円弧状をなしており、該マ スク部材50の、排気弁軸方向寸法(高さ寸法) 、該排気弁の後述するEGR開弁時のリフト量 略同一寸法、具体的には例えば2~3mm程度に設 定されている。

 上記マスク部材50の周長(周方向長さ),配 位置は、上記EGRガスの大部分が、気筒内壁 (シリンダボア1aの内周面)の、気筒軸線Aを通 るクランク軸と平行な気筒直線e″より排気 ート1e側の部分(図6に斜線を施した領域)Gに って、図2に破線の矢印Cに示すように流れる ように設定されている。

 換言すれば、上記マスク部材50は、その 長の大部分が、上記排気弁開口1e″,1e″の中 心e1″,e1″を結ぶ排気弁開口直線eより反排気 ポート側、つまり吸気ポート1d側に位置する うにその周長及び配置位置が設定されてい 。

 さらに換言すれば、上記マスク部材50は 上記排気弁開口の中心e1″を通る該マスク部 材の周長の2等分線fの延長線が、上記領域Gの 、上記排気弁開口直線eより排気ポート側の 分と交差するようその周長及び配置位置が 定されている。

 上記マスク部材50の周長及び配置位置の 体例を、図6~図8に基づいて詳述する。なお 左側の排気弁EX2のマスク部材50と、右側の排 気弁EXのマスク部材50とは、気筒軸線Aを通る ランク軸と直交する直線hを挟んで左右対称 形をなす周長、配置位置となっているので、 主に左側の排気弁EX2のマスク部材50について 明する。

 以下、上記マスク部材50の中心位置及び 長を、排気弁開口1e″の周縁の、最も吸気ポ ート側に位置する点g(図6参照)を0°として時 回りの角度で示す。

 図7は、本発明に含まれるマスク部材の周 長,配置位置の範囲を示し、図8はより好適な 長及び配置位置の範囲を示す。

 図7において、本実施形態のマスク部材50 周長は、排気弁EX2の弁頭1pの外周の90度~180 覆う長さに設定されている。また該マスク 材50は、これの中心線(該マスク部材の2等分 )fが300°~60°、時計で表せば10時~2時、の範囲 内に位置するように配置されている。図7に ける符号m1は最も短いマスク部材(周長90°)を 中心位置が時計回りで最も前進した位置(60°( 2時))に配置した場合を、符号m2は最も長いマ ク部材(周長180°)を最も前進した位置(60°(2 ))に配置した場合をそれぞれ示している。ま た符号m1″は最も短いマスク部材(周長90°)を 心位置が時計回りで最も後退した位置(300°( 10時))に配置した場合を、符号m2″は最も長い マスク部材(周長180°)を最も後退した位置(300 (10時))に配置した場合をそれぞれ示している 。

 図8は、上記周長90°~180°のマスク部材50を より好適な位置に配置した場合を示しており 、マスク部材50はこれの中心位置が時計回り 30°(1時)から60°(2時)の範囲内に位置するよ に配置されている。

 上記エンジン1に接続された吸気装置3は 所定の容積を有するサージタンク3eと、該サ ージタンク3eから分岐して上記♯1気筒~♯4気 のそれぞれの吸気ポート1dに接続された分 管3a~3dとを有する。上記サージタンク3eの一 に形成された吸入口3fには吸気絞り弁3gが配 設され、該吸気絞り弁3gの上流側にはエアク ーナ(図示せず)が接続されている。

 また、上記エンジン1に接続された排気装 置2は、各気筒毎の枝管2a,2d,2b,2cの長さが比較 的長く設定され、位相(点火間隔)が360度の上 ♯1気筒と♯4気筒を連結して排気する第1の 気系22と、同じく位相360度の♯2気筒と♯3気 筒を連結して排気する第2の排気系23とを備え たいわゆる4-2-1排気系となっており、高負荷 転領域において排気干渉が避けられるので 力向上に適している。

 上記第1の排気系22は、♯1気筒,♯4気筒の 気ポートの外部開口に接続された第1,第4枝 2a,2dと、該両枝管2a,2dを合流させる第1合流 2eを有する。上記第2の排気系23は、♯2気筒, 3気筒の排気ポート1eに接続された第2,第3枝 2b,2cと、該両枝管2b,2cを合流させる第2合流 2fを有する。そして上記第1,第2合流管2e,2fは イン管2gに合流している。

 また上記第1,第2合流管2e,2fには、上流側 媒2i,2iが介設され、上記メイン管2gには下流 触媒2jが介設されている。さらにまた、上 メイン管2gの下流側触媒2jより上流側には、 気ポート面積を可変制御する排気絞り弁2h 介設されている。

本実施形態エンジンは、♯4気筒(第1気筒) 膨張行程から排気行程の下死点付近の燃焼 内圧力波(排気ブローダウン圧力波)を、該♯ 4気筒と燃焼タイミングが360度異なる♯1気筒( 第2気筒)の吸気行程から圧縮行程の下死点付 において、排気ポート1eに作用させるブロ ダウン過給機構40と、上記♯1気筒の排気弁EX 1,2を吸気行程から圧縮行程の下死点付近で再 度開くEGR開弁機構(排気弁再開機構)9とを備え ている。これにより上記♯4気筒からの排気 ローダウン圧力波により、温度の高いEGRガ を上記排気ポート1eから燃焼室内に過給する ようになっている。

 なお、上記ブローダウン過給機構40及びEG R開弁機構9は、上記♯1気筒からの排気ブロー ダウン圧力波を利用してEGRガスを♯4気筒に 給するようにも構成されており、さらに♯2 筒からの排気ブローダウン圧力を利用して 3気筒にEGRガスを過給し、逆に♯3気筒から 排気ブローダウン圧力を利用して♯2気筒にE GRガスを過給するようにも構成されている。 下、上記♯1気筒と♯4気筒との関係につい 詳述する。

 上記ブローダウン過給機構40は、上記♯1 筒と♯4気筒との燃焼タイミングを360度ずら すとともに、♯4気筒からの排気ブローダウ 圧力波が♯1気筒の吸気行程下死点付近で該 1気筒の排気ポートに到達するように両気筒 間の排気枝管2a,2dの長さを設定することによ 実現される。また上記EGR開弁機構9は、吸気 カム軸5により♯1気筒の排気弁EX1,2を、図11の リフトカーブEGRに示すように、該♯1気筒の 気行程から圧縮行程の下死点付近で再度開 ように構成されている。

 上記EGR開弁機構9は、上記吸気カム軸5に 成されたEGRカムノーズ5a″と、上記支持軸7d 軸支された排気ロッカカム10と、上記排気 ッカ軸8cに軸支された中間レバー11と、該排 ロッカ軸8cの軸心から偏心するアーム支持 8c″により軸支された排気コントロールアー ム13と、上記排気カム軸6に形成されたEGRガイ ドカム6b″とを備えている。

 上記吸気カム軸5側のEGRカムノーズ5a″は 上記吸気カム軸5の2つの吸気カムノーズ5a,5a 間に形成されている。このEGRカムノーズ5a″ 、上記吸気側のベース円部5bと同一径のEGR ース円部5b″と、上記吸気側のリフト部5cよ リフト量の小さいEGRリフト部5c″とを有す 。

 また上記排気カム軸6側のEGRガイドカム6b は、上記排気カムノーズ6aのベース円部6bと 同一径を有する。なお、このEGRガイドカム6b は、ベース円部のみからなり、リフト部は しない。

 上記排気ロッカカム10の上記支持軸7dを挟 んだ一側にはローラ10aが配設され、また他側 にはカム面10bが形成されている。上記ローラ 10aは上記EGRカムノーズ5a″に転接しており、 記カム面10bには排気コントロールアーム13 ローラ13bが転接している。

 上記中間レバー11は、概ね三角形状をな 、該三角形の頂角部が上記排気ロッカ軸8cに より揺動可能に支持されている。また上記三 角形の一方の底角部にはローラ8bが軸支され 他方の底角部に続く斜辺部にはカム面11aが 成されている。上記ローラ8bは上記EGRガイ カム6b″に転接し、上記カム面11aには上記排 気コントロールアーム13の先端に形成された 圧部13aが摺接している。

 ここで、上記中間レバー11と2つの排気ロ カレバー8a,8aとの間には、該中間レバー11の 揺動を該排気ロッカレバー8a,8aに伝達するEGR 弁オン状態と上記揺動を伝達しないEGR開弁 フ状態との何れかに切替え可能の切替機構1 2が形成されている。

 上記切替機構12は、図4に示すように、上 中間レバー11の先端部及び排気ロッカレバ 8a,8aの先端部に同軸をなすように連結穴12aを 形成し、該連結穴12a内に連結ピストン12b,12c 軸方向に摺動可能に、かつ軸直角方向に相 移動可能に配置した構造のものである。

 また上記連結ピストン12bの一端面と連結 12aの一端とで油圧室12eが形成され、連結ピ トン12cの他端面と連結穴12aの他端との間に ストッパ12dを介在させてリターンスプリン 12fが配設されている。上記油圧室12eには、 記ロッカ軸8cに形成された油圧通路8dを介し て油圧を供給可能となっている。

 油圧が上記油圧室12eに供給されると、上 連結ピストン12c,12bが中間レバー11と排気ロ カレバー8aとの境界を跨ぐ位置(図4(a))に位 し、上記EGR開弁オン状態となる。そして上 油圧が開放されると、上記連結ピストン12c 上記連結ピストン12b及びストッパ12dとの接 部が上記境界に一致し(図4(b))上記EGR開弁オ 状態となる。

 さらにまた上記吸気カム軸5は、該吸気カ ム軸5の位相を自由に制御可能の吸気カム位 可変機構15を備えている。吸気カム軸5の位 を変化させると、吸気弁IN1,2の吸気行程にお ける開閉時期が変化すると同時に、排気弁EX1 ,2のEGR開弁動作における開閉時期も同じ位相 け変化する。また上記排気カム軸6は、該排 気カム軸6の位相を自由に制御可能の排気カ 位相可変機構16を備えている。

 上記♯1気筒(本発明の第2気筒に相当する) に、♯4気筒(本発明の第1気筒に相当する)か の排気ブローダウン圧力波を利用してEGRガ が過給される場合について詳細に説明する

 図11は、♯1気筒と♯4気筒の排気弁,吸気 のリフトカーブEX,IN、EGR開弁機構9による排 弁の再度の開時のリフトカーブEGRを示す。 図に示すように、排気弁は、EGR開弁機構9に り、各気筒の吸気行程から圧縮行程の下死 付近において再度開となる。

 本実施形態エンジン1では、EGRガスの過給 を行うべき所定の運転域(HCCI運転域)にあって は、上述の切替機構12の油圧室12eに油圧が供 され、連結ピストン12b,12cが図4(a)の位置に 動し、これにより吸気カム軸5のEGRカムノー 5a″によって排気弁EX1,2が開閉駆動される。 詳細には、EGRカムノーズ5a″のリフト部5c″ ローラ10aを介して排気ロッカカム10を揺動さ せると、この揺動がローラ13bを介して中間レ バー11に伝達され、該中間レバー11と共に排 ロッカレバー8aが揺動し、これにより排気弁 EX1,2は図11に示すリフトカーブEGRに基づいてEG R開弁動作を行う。

 なお、EGRガスの過給を行わない運転領域 あっては、上記油圧の供給が停止され、連 ピン12bが図4(b)の位置に移動し、中間レバー 11の揺動は排気ロッカレバー8aには伝達され 、従って排気弁はEGR開弁動作を行なわない

 本実施形態では、上記EGR開弁機構9は、高 回転領域においては、常時不作動とされる。 そのためEGRカム5a″によるバルブ加速度を高 設定することができ、EGRカム5a″は開度が いにもかかわらず比較的高いリフトが設定 れており、短時間で多くのEGRガスを導入で るようにしている。

 ♯1気筒が吸気下死点に近づくと、♯4気 の排気弁が膨張行程下死点付近で開き始め 該♯4気筒からの排気ブローダウン圧力波が 気系に排出され、該排気ブローダウン圧力 は、上記特定長さに設定された排気枝管2d,2 aを経て♯1気筒側に向かう(図11参照)。このと き♯1気筒では、吸気行程から圧縮行程の下 点付近において上記EGR開弁機構9が排気弁を フトカーブEGRに示すように再度開く。この 気弁の再度の開にタイミングを合わせて上 排気ブローダウン圧力波が、♯1気筒の排気 ポート1eに到達し、この排気ブローダウン圧 波により上記排気ポートe内のEGRガスが♯1 筒のシリンダボア1a内に押し込まれる。

 このようにして過給されたEGRガスは、排 弁開口1e″にマスク部材50が配設されており 、かつ該マスク部材50の高さ寸法がEGR開弁時 リフト量と略同一寸法に設定されているの 、該マスク部材50の存在しない部分におけ 排気弁の弁頭1pと排気弁開口1e″との隙間s( 5に斜線を施した部分)のみから気筒内に導入 される。なお、図5は、排気弁がEGR開弁して る状態を示している。

 ここで図9は、マスク部材50を、周長180° し、その中心が330°に位置するように配置し た場合に、ピストン1bが圧縮行程開始後のBTDC 120°に位置している状態で、シリンダボア1a 気筒軸Aを含むクランク軸と直角の平面で断 した時の温度分布を等温線で示す。また、 10は、図9のシリンダボア1aを高さ方向略中 にて気筒軸Aと直交する平面で断面した時の 度分布を等温線で示す。

 図9,図10に示すように、シリンダボア1a内 、新気に多量のEGRガスが含まれることによ 温度が高い第1温度層T1と、新気に該第1温度 層T1より少量のEGRガスが含まれることにより 第1温度層より温度が低い第2温度層T2が形成 される。なお、第1温度層T1では、t1の温度が も高く、t2,t3と低くなっている。同様に第2 度層T2では、t4の温度が最も高く、t5,t6と低 なっている。

 上記温度の高い第1温度層T1は、図9で見る と排気ポート側から気筒内壁面に沿って下方 に延び、さらにピストン頂面に拡がっている 。また、図10で見ると左右の排気弁開口1e″,1 e″のクランク軸方向外側部分からシリンダ ア1aの内周面に沿うように拡がっている。こ のことから、本実施形態では、EGRガスは、左 ,右の排気弁開口1e″と排気弁の弁頭1pとの隙 sのマスク部材50が存在しない部分から主に 筒内壁面に沿って新気を押し出しつつ下降 、該内壁面に沿うように分布したものと考 られる。

 本実施形態によれば、吸気行程から圧縮 程の下死点付近において排気ポートから温 の高い排気を気筒内に再吸入するように構 したので、排気を再吸入した後においては 気はほとんど流入しないこととなり、EGRガ と新気が混合するのを抑制してEGRガスを偏 させることができ、温度差のある第1温度層 T1と第2温度層T2を形成できる。

 さらに排気弁開口1e″,1e″部分に、上記 圧供給されたEGRガスが吸気ポートから流入 た新気と混合するのを抑制するマスク部材50 を設けたので、この点からもEGRガスと新気と が混合するのを抑制でき、上記第1温度層T1と 第2温度層T2との温度差をより一層確実に得る ことができる。

 その結果、温度の高い第1温度層T1部分か 燃焼が開始され、燃焼する部分が温度の低 第2温度層T2に変化していくので、圧力上昇 が低くなり、ノッキングや燃焼騒音、ある はエンジンの損傷といった問題を防止でき HCCI運転可能領域を拡大できる。

 また、上記マスク部材50の周長及び配置 置を、マスク中心が300°~60°の範囲内に位置 るよう設定し、周長を上記マスク中心±90°~ 180°としたので、上記加圧供給されたEGRガス 気筒内壁面1aの、排気弁開口1e″,1e″の中心 より排気ポート側の部分に沿って流すことが できる。

 またマスク部材50の大部分を、排気弁開 直線eより反排気ポート側に位置するよう配 でき、かつマスク部材50の2等分線(マスク部 材の中心)fが排気弁開口直線eより排気ポート 側の気筒内壁面部分と交差するように構成で き、これらの点からも再吸入されたEGRガスを 、気筒内壁面の排気ポート側部分に沿って流 すことができ、これにより気筒内壁面側の新 気を順次内壁付近から追い出してEGRガスを気 筒内壁に沿わせて存在させることができる。 その結果、EGRガスの排気ポート側の内壁に沿 った部分は新気と接触することがないので、 新気との混合を確実に抑制して新気に多量の EGRガスが含まれる温度の高い第1温度層T1を形 成でき、第2温度層T2との温度差をより確実に 得ることができる。

 さらまた上記マスク部材50の、排気弁軸 向における高さ寸法を、上記排気弁EXのEGR開 弁時のリフト量以下に設定したので、排気行 程における排気の排出の抵抗になることなく EGRガスがマスク側を通って気筒内に流入する を確実に防止でき、上述のようにEGRガスを排 気ポート側の気筒内壁面に沿って流入させる ことができる。なお、マスク部材の高さ寸法 を大きくすれば、EGRガスの流れをより一層確 実に規制できるが、排気排出抵抗が大きくな るおそれがある。

 図12,図13は、本発明における第1温度層T1 第2温度層T2との温度差を確認するためのシ ュレーション結果を示す図である。図12(b)は 、周長180°のマスク部材50をマスク中心が、 示左側310°,右側50°に位置するように配置し 本発明例を示す。図12(a)は周長80°のマスク 材50″をマスク中心が265°,95°に位置するよ 配置した比較例1を示し、図12(c)は周長180° マスク部材50″″をマスク中心が230°,130°に 置するよう配置した比較例2を示す。

 図13は、第1温度層内の高温部分相当と第2 温度層内の低温部分相当との温度差を示す。 同図から判るように、比較例1,比較例2の場合 、上記温度差は、それぞれ20℃,26℃であるの 対し、本発明例の場合は、上記温度差は35 となっている。

 なお、本発明におけるマスク部材の周長, 配置位置は、本願の各請求項に記載の発明の 趣旨に反しない範囲であらゆるものが選択可 能であり、図7に記載のものに限定されるこ はない。