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Patent Searching and Data


Title:
4-METHYL-1-PENTENE POLYMER, PROCESS FOR PRODUCTION THEREOF, AND USE THEREOF
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/008409
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To provide: a 4-methyl-1-pentene polymer having an excellent balance between heat resistance and stiffness; a process for producing the 4-methyl-1-pentene polymer; and a film and an LED mold produced by using the 4-methyl-1-pentene polymer. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] Disclosed is a 4-methyl-1-pentene polymer comprising 50 to 100 mass% of a constituent unit derived from 4-methyl-1-pentene and 0 to 50 mass% of a constituent unit derived from an olefin having 2 to 20 carbon atoms excluding 4-methyl-1-pentene, which is produced by feeding a monomer for producing the 4-methyl-1-pentene polymer and an organic solvent into a polymerization reactor continuously to produce a polymerization reaction mixture containing the 4-methyl-1-pentene polymer produced therein and removing the polymerization reaction mixture from the polymerization reactor continuously.

Inventors:
YASUDA KAZUAKI (JP)
TANAKA TOORU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/062287
Publication Date:
January 15, 2009
Filing Date:
July 07, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MITSUI CHEMICALS INC (JP)
YASUDA KAZUAKI (JP)
TANAKA TOORU (JP)
International Classes:
C08F10/14; C08F4/654
Domestic Patent References:
WO2006054613A12006-05-26
WO2005121192A12005-12-22
WO2006054613A12006-05-26
WO2005121192A12005-12-22
Foreign References:
JP2005089663A2005-04-07
JPS6088016A1985-05-17
JPS60104102A1985-06-08
JPS5975908A1984-04-28
JPS5975910A1984-04-28
Other References:
See also references of EP 2172496A4
Attorney, Agent or Firm:
SUZUKI, Shunichiro (Gotanda Yamazaki Bldg. 6F13-6, Nishigotanda 7-chome, Shinagawa-k, Tokyo 31, JP)
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Claims:
 4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位50~100質量%と、
 4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2~20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンから導かれる構成単位0~50質量%(ただし、4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位と、4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2~20のオレフィンから導かれる構成単位との合計は100質量%)と
を有する4-メチル-1-ペンテン系重合体であって、該4-メチル-1-ペンテン系重合体が、4-メチル-1-ペンテン系重合体形成用モノマーおよび有機溶媒を重合反応器に連続的に供給し、生成した4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む重合反応混合物を重合反応器から連続的に抜き出すことによって得られた4-メチル-1-ペンテン系重合体。
 4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位50~100質量%と、
 4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2~20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンから導かれる構成単位0~50質量%(ただし、4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位と、4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2~20のオレフィンから導かれる構成単位との合計は100質量%)と
を有する4-メチル-1-ペンテン系重合体であって、下記式(1)~(2)を満たすことを特徴とする4-メチル-1-ペンテン系重合体。
48×[Y]-7500≦[X]≦48×[Y]-7000 …(1)
160℃≦[Y]≦190℃ …(2)
(式(1)~(2)中、[X]はASTM D638法で測定した4-メチル-1-ペンテン系重合体の引張弾性率(MPa)、[Y]はASTM D1525法で測定した4-メチル-1-ペンテン系重合体のビカット軟化点(℃)を示す。)
 4-メチル-1-ペンテン系重合体形成用モノマーおよび有機溶媒を重合反応器に連続的に供給し、生成した4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む重合反応混合物を重合反応器から連続的に抜き出すことによって得られた請求項2に記載の4-メチル-1-ペンテン系重合体。
 前記重合反応混合物に含まれる溶媒可溶性重合体の量を15質量%以内に制御することにより得られた請求項1または3に記載の4-メチル-1-ペンテン系重合体。
 4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位50~99.9質量%と、
 4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2~20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンから導かれる構成単位0.1~50質量%(ただし、4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位と、4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2~20のオレフィンから導かれる構成単位との合計は100質量%)と
を有することを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の4-メチル-1-ペンテン系重合体。
 有機溶媒とともに、
 4-メチル-1-ペンテンまたは
 4-メチル-1-ペンテンと4-メチル-1-ペンテン以外のオレフィンと
を連続的に重合反応器に供給し、生成した4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む重合反応混合物を重合反応器から連続的に抜き出すことを特徴とする4-メチル-1-ペンテン系重合体の製造方法。
 前記4-メチル-1-ペンテン系重合体が、
 4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位50~100質量%と、
 4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2~20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンから導かれる構成単位0~50質量%(ただし、4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位と4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2~20のオレフィンから導かれる構成単位との合計は100質量%)と
を有することを特徴とする請求項6に記載の4-メチル-1-ペンテン系重合体の製造方法。
 前記4-メチル-1-ペンテン系重合体が、
 4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位50~99.9質量%質量%と、
 4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2~20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンから導かれる構成単位0.1~50質量%(ただし、4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位と4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2~20のオレフィンから導かれる構成単位との合計は100質量%)と
を有することを特徴とする請求項6または7に記載の4-メチル-1-ペンテン系重合体の製造方法。
 前記重合反応混合物に含まれる溶媒可溶性重合体の量を15質量%以内に制御することを特徴とする請求項6~8のいずれかに記載の4-メチル-1-ペンテン系重合体の製造方法。
 請求項1~5のいずれかに記載の4-メチル-1-ペンテン系重合体からなるフィルム。
 請求項1~5のいずれかに記載の4-メチル-1-ペンテン系重合体からなるLEDモールド。
Description:
4-メチル-1-ペンテン系重合体、 の製造方法およびその用途

 本発明は、耐熱性および剛性のバランス 優れた4-メチル-1-ペンテン系重合体、その 造方法およびその用途に関する。

 オレフィン系重合体は、加工性、耐薬品 ならびに電気的および機械的性質などに優 ているため、押出成形品、射出成形品、中 成形品、フィルムおよびシートなどに加工 れ、日用雑貨、台所用品、包装用フィルム 不織布などの繊維、家電製品、機械部品、 気部品および自動車部品など、多方面の用 に供されている。特に、4-メチル-1-ペンテ を含むオレフィン系重合体は、透明性、ガ 透過性、耐薬品性とともに耐熱性に優れた 脂として、医療器具、耐熱電線、耐熱食器 ど様々な分野で利用されている。

 特許文献1、2には、4-メチル-1-ペンテンを 含むオレフィン重合用の触媒として、マグネ シウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体 からなる固体状チタン触媒成分と有機金属化 合物からなる触媒が開示されている。これら の特許文献には、前記の触媒を用いてバッチ 重合法により4-メチル-1-ペンテン系重合体を 造することが開示されている。しかしなが 、これらの技術で得られた重合体は、用途 よっては剛性の割に耐熱性が不足する場合 あった。

 また、4-メチル-1-ペンテンを含むオレフィ 系重合体用の触媒として、最近、メタロセ 触媒も提案されている(特許文献3参照)。こ 特許文献にも、バッチ重合法により4-メチル -1-ペンテンを含むオレフィン系重合体を製造 することが開示されているが、耐熱性および 剛性のバランスにおいて未だ充分でない場合 があり、重合方法を含めた更なる改善が望ま れていた。

特開2005-89663号公報

国際公開第2006/054613号パンフレット

国際公開第2005/121192号パンフレット

 本発明はこのような現状に鑑みてなされ ものであり、耐熱性および剛性のバランス 優れた4-メチル-1-ペンテン系重合体、その 造方法およびその用途を提供することを課 とする。

 本発明の4-メチル-1-ペンテン系重合体は 4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位50~ 100質量%と、4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原 子数2~20のオレフィンから導かれる構成単位0~ 50質量%(ただし、4-メチル-1-ペンテンから導か れる構成単位と、4-メチル-1-ペンテンを除く 素原子数2~20のオレフィンから導かれる構成 単位との合計は100質量%)とを有するものであ 、4-メチル-1-ペンテン系重合体形成用モノ ーおよび有機溶媒を重合反応器に連続的に 給し、生成した4-メチル-1-ペンテン系重合体 を含む重合反応混合物を重合反応器から連続 的に抜き出すことによって得られることを特 徴としている。

 また、本発明の4-メチル-1-ペンテン系重合 は、4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単 位50~100質量%と、4-メチル-1-ペンテンを除く炭 素原子数2~20のオレフィンから導かれる構成 位0~50質量%(ただし、4-メチル-1-ペンテンから 導かれる構成単位と、4-メチル-1-ペンテンを く炭素原子数2~20のオレフィンから導かれる 構成単位との合計は100質量%)とを有するもの あり、下記式(1)~(2)を満たすことを特徴とし ている。
48×[Y]-7500≦[X]≦48×[Y]-7000 …(1)
160℃≦[Y]≦190℃ …(2)
 ただし、式(1)~(2)中、[X]はASTM D638法で測定 た4-メチル-1-ペンテン系重合体の引張弾性率 (MPa)、[Y]はASTM D1525法で測定した4-メチル-1-ペ ンテン系重合体のビカット軟化点(℃)を示す なお、上記4-メチル-1-ペンテン系重合体は 4-メチル-1-ペンテン系重合体形成用モノマー および有機溶媒を重合反応器に連続的に供給 し、生成した4-メチル-1-ペンテン系重合体を む重合反応混合物を重合反応器から連続的 抜き出すことによって得られるものである とが好ましい。

 本発明の4-メチル-1-ペンテン系重合体は 重合反応器から抜き出した重合反応混合物 含まれる溶媒可溶性重合体の量を15質量%以 に制御することにより得られるものである とが好ましい。

 前記の4-メチル-1-ペンテン系重合体は、4- メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位50~99. 9質量%と、4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原 数2~20のオレフィンから導かれる構成単位0.1~ 50質量%(ただし、4-メチル-1-ペンテンから導か れる構成単位と、4-メチル-1-ペンテンを除く 素原子数2~20のオレフィンから導かれる構成 単位との合計は100質量%)とを有することが好 しい。

 本発明の4-メチル-1-ペンテン系重合体の 造方法は、有機溶媒とともに、4-メチル-1-ペ ンテン、あるいは4-メチル-1-ペンテンおよび4 -メチル-1-ペンテン以外のオレフィンを連続 に重合反応器に供給し、生成した4-メチル-1- ペンテン系重合体を含む重合反応混合物を重 合反応器から連続的に抜き出すことを特徴と している。

 上記の製造方法において製造された4-メ ル-1-ペンテン系重合体は、4-メチル-1-ペンテ ンから導かれる構成単位50~100質量%、好まし は50~99.9質量%と、4-メチル-1-ペンテンを除く 素原子数2~20のオレフィンから導かれる構成 単位0~50質量%、好ましくは0.1~50質量%(ただし 4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位と 4-メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2~20のオ レフィンから導かれる構成単位との合計は100 質量%)とを有することが好ましい。

 上記の製造方法において、重合反応器か 抜き出した重合反応混合物に含まれる溶媒 溶性重合体の量は15質量%以内に制御される とが好ましい。

 本発明のフィルムは、上記4-メチル-1-ペ テン系重合体からなることを特徴としてい 。

 本発明のLEDモールドは、上記4-メチル-1- ンテン系重合体からなることを特徴として る。

 本発明によれば、4-メチル-1-ペンテン系 合体は、耐熱性および剛性のバランスに優 、フィルムおよびLEDモールドなどとして好 に用いられる。

図1は実施例1~10、比較例1~5の4-メチル-1- ペンテン系重合体の引張弾性率(MPa)とビカッ 軟化点(℃)を表したグラフである。

 以下、本発明の4-メチル-1-ペンテン系重 体およびその製造方法について具体的に説 する。

 〔4-メチル-1-ペンテン系重合体〕
 本発明の4-メチル-1-ペンテン系重合体は、4- メチル-1-ペンテン系重合体形成用モノマーお よび有機溶媒を重合反応器に連続的に供給し 、生成した4-メチル-1-ペンテン系重合体を含 重合反応混合物を重合反応器から連続的に き出すことによって得られることを特徴と ている。

 4-メチル-1-ペンテン系重合体形成用モノ ーとは、4-メチル-1-ペンテン1種単独か、あ いは4-メチル-1-ペンテンおよび4-メチル-1-ペ テン以外のオレフィン1種以上を組み合わせ たものである。このような連続重合方法によ り製造された4-メチル-1-ペンテン系重合体は 耐熱性を有すると同時に剛性を有する。

 本発明の製造方法において用いられる有 溶媒としては、4-メチル-1-ペンテンを連続 に重合反応器に供給することができ、遷移 属触媒成分および共触媒成分を連続的に重 反応器に供給することができるものであれ 特に制限されることはない。具体的には、 肪族炭化水素、脂環族炭化水素、芳香族炭 水素、ハロゲン化炭化水素またはこれらの 合物などが挙げられ、好ましくは脂肪族炭 水素が挙げられ、より好ましくは飽和脂肪 炭化水素、または4-メチル-1-ペンテンが挙げ られる。

 ここで、本発明でいう重合反応混合物と 、生成重合体と有機溶媒の混合物である溶 または懸濁液(スラリー)である。

 本発明の4-メチル-1-ペンテン系重合体は、4- メチル-1-ペンテンの単独重合体、あるいは4- チル-1-ペンテンとコモノマーである他のオ フィン、特にα-オレフィンとの共重合体で る。他のオレフィンとしては、エチレン、 ロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテ および1-デセンなどの炭素原子数2~20のα-オ フィン、好ましくは炭素原子数3~20のα-オレ フィン、より好ましくは炭素原子数6~20のα- レフィン、特に好ましくは炭素原子数8~20の -オレフィンである。これらのオレフィンは 一種単独で用いてもよいし、二種以上組み わせて用いてもよい。4-メチル-1-ペンテン 重合体中の4-メチル-1-ペンテンから導かれる 構成単位の含有量は、4-メチル-1-ペンテンか 導かれる構成単位と、4-メチル-1-ペンテン 除く炭素原子数2~20のオレフィンから導かれ 構成単位との合計100質量%中、50~100質量%、 ましくは50~99.9質量%、より好ましくは80~99.9 量%、特に好ましくは90~99.9質量%である。一 、4-メチル-1-ペンテン系重合体中の他のオレ フィンから導かれる構成単位の含有量は、4- チル-1-ペンテンから導かれる構成単位と、4 -メチル-1-ペンテンを除く炭素原子数2~20のオ フィンから導かれる構成単位との合計100質 %中、0~50質量%、好ましくは0.1~50質量%、より 好ましくは0.1~20質量%、特に好ましくは0.1~10 量%である。4-メチル-1-ペンテン系重合体中 4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位お よび他のオレフィンから導かれる構成単位の 含有量は 13 C-NMRにより求められる。

 本発明の4-メチル-1-ペンテン系重合体の13 5℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]は通 0.1~10dl/g、好ましくは1~10dl/gである。

 本発明の4-メチル-1-ペンテン系重合体は、 記式(1)~(2)を同時に満たすことを特徴として る。
48×[Y]-7500≦[X]≦48×[Y]-7000 …(1)
160℃≦[Y]≦190℃ …(2)
 式(1)~(2)中、[X]はASTM D638法で測定した4-メチ ル-1-ペンテン系重合体の引張弾性率(MPa)、[Y] ASTM D1525法で測定した4-メチル-1-ペンテン系 重合体のビカット軟化点(℃)を示す。

 図1は、縦軸に引張弾性率[X]、横軸にビカ ット軟化点[Y]をとった場合の[X]および[Y]の関 係を表している。

 [X]と[Y]との交点をプロットした図1のグラ フは、同じ引張弾性率[X]の重合体であれば、 [Y]が高い領域にプロットされる重合体ほど剛 性を維持しつつ高耐熱化を実現していること を示し、同じビカット軟化点[Y]の重合体であ れば、[X]が低い領域にプロットされる重合体 ほど耐熱性を維持しつつ低剛性化(柔軟化)し いることを示している。

 即ち、上記式(1)~(2)が示す領域に[X]と[Y]と の交点を持つ重合体は、バランスよく高耐熱 化、低剛性化(柔軟化)した重合体であること 示す。

 本発明の4-メチル-1-ペンテン系重合体は、 (1)~(2)を満たしており、耐熱性および剛性の ランスに優れる。一方、式(1)~(2)を満たさな い4-メチル-1-ペンテン系重合体は、離型フィ ムとして用いたときに皺の低減や形状追随 が不充分となる場合がある。本発明の4-メ ル-1-ペンテン系重合体が上記式(1)~(2)を満た 明確な理由は定かではないが、4-メチル-1- ンテン以外のオレフィンであるコモノマー 成分布が均一化していることが理由の1つで ないかと推測される。コモノマー組成分布 均一化させる手段としては特に限定はされ いが、バッチ重合法で製造する場合は、4- チル-1-ペンテンよりも他のコモノマー成分 反応性が高く、生成重合体中のコモノマー 量が経時的に変化するため、コモノマー組 分布を均一化させるには重合反応の途中で モノマー仕込量を変えて調節する必要があ 。連続重合法で製造する場合は、生成重合 中のコモノマー含量に経時変化は起こらず コモノマー組成分布は均一化するものと推 される。
本発明の式(1)~(2)を満たす4-メチル-1-ペンテン 系重合体を製造する方法として特に限定はさ れないが、連続重合法が好ましい。

 本発明の4-メチル-1-ペンテン系重合体は 4-メチル-1-ペンテン系重合体形成用モノマー および有機溶媒を重合反応器に連続的に供給 し、重合反応混合物を重合反応器から連続的 に抜き出すことによって得られるが、このと き、重合反応混合物中に含まれる溶媒可溶性 重合体の量を25質量%以内、好ましくは0~20質 %、より好ましくは0~15質量%に制御すること 好ましい。重合反応混合物に含まれる溶媒 溶性重合体の量が上記の範囲だと、重合反 器からの重合反応混合物の連続的な抜き出 が安定するので好ましい。

 溶媒可溶性重合体とは、懸濁重合(スラリー 重合)法において重合反応器内で重合反応混 物中に含まれる4-メチル-1-ペンテン系重合体 のうち、低分子量または低立体規則性のため 有機溶媒に溶解している成分であって、スラ リーの濾液を脱揮すると得られる重合体成分 をいう。溶媒可溶性重合体の量(質量%)は以下 の式により求められる。
溶媒可溶性重合体の量= 溶媒可溶性重合体の 生成量 / (重合体の生成量 + 溶媒可溶性重 体の生成量) × 100
 なお、溶媒可溶性重合体の生成量を低減す には、重合反応器に、後述する遷移金属触 成分中に含まれる電子供与体を添加すると 合体の立体規則性が向上し、溶媒への溶解 が低下するので有効である。

 〔4-メチル-1-ペンテン系重合体の製造方法
 本発明の4-メチル-1-ペンテン系重合体の製 方法は、有機溶媒とともに、上記の4-メチル -1-ペンテン系重合体形成用モノマーを連続的 に重合反応器に供給し、生成した4-メチル-1- ンテン系重合体を含む重合反応混合物を重 反応器から連続的に抜き出すことを特徴と ている。

 本発明の4-メチル-1-ペンテン系重合体の 造方法では、有機溶媒および4-メチル-1-ペン テン系重合体形成用モノマーに加えて、遷移 金属触媒成分および共触媒成分を含む重合触 媒を連続的に重合反応器に供給する。

 遷移金属触媒成分を構成する遷移金属触 としては、マグネシウム、チタン、ハロゲ および電子供与体からなる固体状チタン触 やメタロセン触媒などが挙げられる。この ち、好ましくは固体状チタン触媒が挙げら 、特に好ましくは不活性炭化水素溶媒に懸 させたマグネシウム化合物と、電子供与体 して複数の原子を間に介してエーテル結合 2以上有する化合物と、液体状態のチタン化 合物とを接触させて得られるチタン、マグネ シウム、ハロゲンおよび複数のエーテル結合 を有する化合物からなるチタン触媒が挙げら れる。不活性炭化水素溶媒としては、ヘキサ ン、デカンおよびドデカンなどが挙げられる 。電子供与体としては、複数の原子を間に介 してエーテル結合を2以上有する化合物であ 2-イソブチル-2-イソプロピル-1,3-ジメトキシ ロパンおよび2-イソペンチル-2-イソプロピ -1,3-ジメトキシプロパンなどが挙げられる。 マグネシウム化合物としては、無水塩化マグ ネシウムおよびメトキシ塩化マグネシウムな どが挙げられる。上記の固体状チタン触媒に おいて、ハロゲンおよびチタンの比率(ハロ ン / チタン)は原子比で通常2~100、好ましく は4~90であり、2以上のエーテル結合を含む化 物およびチタンの比率(2以上のエーテル結 を含む化合物 / チタン)はモル比で通常0.01~ 100、好ましくは0.2~10であり、マグネシウムお よびチタンの比率(マグネシウム / チタン) 原子比で通常2~100、好ましくは4~50である。

 共触媒成分(有機金属化合物触媒成分)とし は、有機アルミニウム化合物が挙げられ、 とえば、R a n  AlX 3-n で示される有機アルミニウム化合物が挙げら れる。R a n  AlX 3-n 中、R a  は炭素原子数1~12の炭化水素基、たとえば、 アルキル基、シクロアルキル基およびアリー ル基であり、具体的には、メチル基、エチル 基、n-プロピル基、イソプロピル基、イソブ ル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル 、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、 ェニル基およびトリル基などであり、Xはハ ロゲンまたは水素であり、nは1~3である。

 R a n  AlX 3-n で示される有機アルミニウム化合物としては 、たとえば、トリメチルアルミニウム、トリ エチルアルミニウム、トリイソプロピルアル ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ト リオクチルアルミニウムおよびトリ2-エチル キシルアルミニウムなどのトリアルキルア ミニウム;イソプレニルアルミニウムなどの アルケニルアルミニウム;ジメチルアルミニ ムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリ 、ジイソプロピルアルミニウムクロリド、 イソブチルアルミニウムクロリドおよびジ チルアルミニウムブロミドなどのジアルキ アルミニウムハライド;メチルアルミニウム スキクロリド、エチルアルミニウムセスキ ロリド、イソプロピルアルミニウムセスキ ロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリ およびエチルアルミニウムセスキブロミド どのアルキルアルミニウムセスキハライド; メチルアルミニウムジクロリド、エチルアル ミニウムジクロリド、イソプロピルアルミニ ウムジクロリドおよびエチルアルミニウムジ ブロミドなどのアルキルアルミニウムジハラ イド;ジエチルアルミニウムハイドライドお びジイソブチルアルミニウムハイドライド どのアルキルアルミニウムハイドライドな が挙げられる。これらのうち、トリエチル ルミニウムおよびトリイソブチルアルミニ ムなどのアルキルアルミニウムが好ましい

 共触媒成分(有機金属化合物触媒成分)の は、たとえば、遷移金属触媒成分が固体状 タン触媒成分である場合には、固体状チタ 触媒成分1g当たり、通常0.1~1000000g、好ましく は100~1000000gの重合体が生成するような量であ ればよく、固体状チタン触媒成分中のチタン 原子1モル当たり、通常0.1~1000モル、好ましく は約0.5~500モル、より好ましくは1~200モルの量 である。

 遷移金属触媒成分は、不活性有機溶媒(好 ましくは、飽和脂肪族炭化水素)に懸濁して 合反応器に供給するのが好ましい。

 また、遷移金属触媒成分は3-メチル-1-ペ テンまたは4-メチル-1-ペンテンなどのα-オレ フィンと予備重合した固体触媒成分として用 いることが好ましい。予備重合は、遷移金属 触媒成分1g当たり、上記のα-オレフィンを通 0.1~1000g、好ましくは0.3~500g、より好ましく 1~200gの量で重合させて行う。また、予備重 は、4-メチル-1-ペンテンの重合における反応 系内の触媒濃度よりも高い触媒濃度で行うこ とができる。

 本発明では、4-メチル-1-ペンテン系重合 を製造するに際し、溶解重合および懸濁重 (スラリー重合)などの液相重合法が用いられ るが、好ましくは懸濁重合(スラリー重合)法 用いられる。

 本発明の4-メチル-1-ペンテン系重合体は 4-メチル-1-ペンテン系重合体形成用モノマー を連続重合することにより製造される。

 連続重合における液相中の重合体濃度は 通常10~300g/L、好ましくは50~300g/Lである。

 連続重合における液相中の触媒濃度は、 移金属触媒成分として通常0.00001~1mmol/L、好 しくは0.0001~1mmol/Lである。

 連続重合における重合温度は通常0~80℃、 好ましくは20~80℃である。重合温度が上記の 囲より高いと、溶解度が上昇するため、溶 可溶性重合体の生成量が増加しすぎ、重合 応器からの重合反応混合物の連続的な抜き しが不安定化し、製品収率が低下する場合 ある。一方、重合温度が上記の範囲より低 と、重合反応の進行が不充分となる場合が る。

 連続重合における重合反応容器中の気相部 圧力は通常1~10kg/cm 2 である。

 連続重合時には、水素を連続的に重合反 器に導入してもよい。水素を連続的に重合 応器に導入することで、重合体の分子量を 節することができ、たとえば、極限粘度[η] の小さい4-メチル-1-ペンテン系重合体を得る とができる。

 重合反応器としては、ループ型および撹 槽型などが用いられるが、好ましくは撹拌 型が用いられる。また、重合反応器には液 型および気液分離型などがあるが、気液分 型を用いるのが分子量制御の点で好ましい

 重合反応器の除熱方法としては、顕熱除 およびガス潜熱除熱などが挙げられるが、 熱除熱法が好ましい。

 重合反応混合物を重合反応器から連続的 抜き出す方法としては、加圧抜き出しおよ ポンプ抜き出しが挙げられる。

   
 重合反応混合物は重合反応器下部から連続 に抜き出されるが、このときの抜き出し速 は平均滞留時間が通常0.1~10時間、好ましく 0.1~8時間となるように制御する。

 〔用途〕
 本発明4-メチル-1-ペンテン系重合体から形 されるフィルムは、従来のバッチ法で製造 れた4-メチル-1-ペンテン系重合体から形成さ れるフィルムと比べ、耐熱性を有すると同時 に剛性を有する。

 上記のフィルムは、たとえば、Tダイ装置 を用いた押出成形法、加熱プレス法および溶 媒キャスト法などの公知の方法を用いて製造 することができる。このうち、Tダイ装置を いた押出成形法が、フィルムを容易に、か 、均一に製造することができ、さらにフィ ムを幅広化できる点で特に優れている。た えば、4-メチル-1-ペンテン系重合体の単層フ ィルムを単層Tダイ付き押出成形機を用いて 造する場合、押出機およびTダイの温度を260~ 330℃に設定して押出成形すればよい。

 本発明4-メチル-1-ペンテン系重合体はま 、LEDモールド(発光ダイオードのモールド部 )として好適に用いられる。


 以下、本発明を実施例により説明するが、 発明はこれら実施例に限定されるものでは い。

 [4-メチル-1-ペンテン系重合体の評価方法]
 本発明の4-メチル-1-ペンテン系重合体の引 弾性率およびビカット軟化点の測定は下記 方法に従って行った。
(i)引張試験(MPa):ASTM D638(IV号試験片;厚さ2mm)
(ii)ビカット軟化点(℃):ASTM D1525(試験片;厚さ3 mm)
(iii) 13 CNMR測定
NMR測定装置:Varian製Mercury400型
溶媒:重水素化ベンゼン/オルトジクロロベン ン混合溶媒
サンプル濃度:50~100g/l-solvent
測定条件:パルス繰り返し時間;5.5秒 積算回 ;16000回 測定温度;120℃
 上記の条件で測定して得られた 13 CNMRスペクトルの以下の各ピークの積算値を めて、以下の式により4-メチル-1-ペンテン系 重合体中の4-メチル-1-ペンテン以外の各α-オ フィンから導かれる構成単位のモル基準の 有量(モル%)を求めた。また、得られたモル 準の含有量と、各構成成分であるα-オレフ ンの分子量とから、質量基準の含有量(質量 %)を求めた。
P1(46ppm付近):4-メチル-1-ペンテンの側鎖のメチ レン
P2(35ppm付近):主鎖メチレンに直接結合した4-メ チル-1-ペンテン以外のα-オレフィンの側鎖の メチレン炭素
4-メチル-1-ペンテン以外のα-オレフィン含有 (モル%)=[P2/(P1+P2)]×100
(iv)極限粘度[η](135℃、デカリン)
 極限粘度[η]は、デカリン溶媒を用いて135℃ で測定した値である。すなわち、重合体約20m gをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス で比粘度ηspを測定した。このデカリン溶液 にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様に して比粘度ηspを測定した。この希釈操作を らに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時の ηsp/Cの値を極限粘度として求めた([η]=lim(ηsp/ C) (C→0))。

 [調製例1]固体状チタン触媒成分の調製
 無水塩化マグネシウム75g、デカン280.3gおよ 2-エチルヘキシルアルコ-ル308.3gを130℃で3時 間加熱反応を行って均一溶液とした後、この 溶液中に2-イソブチル-2-イソプロピル-1,3-ジ トキシプロパン22.2mlを添加し、さらに100℃ 1時間撹拌混合を行った。

 得られた均一溶液を室温まで冷却した後 この均一溶液30mlを、-20℃に保持した四塩化 チタン80ml中に、撹拌下、45分間かけて全量滴 下装入した。装入終了後、この混合液を4.5時 間かけて110℃まで昇温し、110℃に達したとこ ろで2-イソブチル-2-イソプロピル-1,3-ジメト シプロパン0.52mlを添加し、その後2時間同温 で撹拌した。2時間の反応終了後、熱濾過に て固体部を採取し、この固体部を100mlの四塩 チタンにて再懸濁させた後、再び110℃で2時 間、加熱反応を行った。反応終了後、再び熱 濾過にて固体部を採取し、90℃のデカンおよ ヘキサンで、遊離したチタン化合物が検出 れなくなるまで充分に洗浄した。得られた 体状チタン触媒成分はデカンスラリ-として 保存した。

 上記の固体状チタン触媒成分のデカンス リ-の一部を乾燥し、触媒組成を調べたとこ ろ、固体状チタン触媒成分の組成は、チタン 3.0質量%、マグネシウム17.0質量%、塩素57質量% 、2-イソブチル-2-イソプロピル-1,3-ジメトキ プロパン18.8質量%および2-エチルヘキシルア コ-ル1.3質量%であった。

 [調製例2]固体状チタン触媒成分の予備重合
 撹拌装置付き200mlスケールの4つ口ガラス製 応器に乾燥窒素気流下で乾燥デカン8.36ml、 リエチルアルミニウムのデカン溶液(アルミ ニウム原子換算で1.0mol/l)を1.66ml装入した。次 いで、20℃で撹拌しながら調製例1で得られた 固体状チタン触媒成分のデカンスラリー26.5ml (チタン原子換算0.83mmol、質量で1.3gの固体状 タン触媒成分を含む)、3-メチル-1-ペンテン 4.98ml(3.3g)を加えた。その後45分間、20℃を保 して撹拌を続けたものを予備重合触媒とし 。

 予備重合触媒には固体状チタン触媒成分1 g当たり2.5gの重合体が含まれていた。

 [実施例1]
 撹拌翼を備えた内容積200Lのステンレス製重 合器を用いて、連続的に4-メチル-1-ペンテン 重合を行った。

 重合器に4-メチル-1-ペンテンを毎時50L、 のα-オレフィンとして1-デセンを毎時0.3L、 リエチルアルミニウムを毎時100mmol、水素を 時50NL、調製例2で得られた予備重合触媒の カンスラリーを固体状チタン触媒成分換算 毎時2g、2-イソブチル-2-イソプロピル-1,3-ジ トキシプロパンを毎時50mmolで加え、重合温 40℃、平均滞留時間約2時間の条件で4-メチル -1-ペンテンの連続重合を行った。重合スラリ ーは重合反応器下部から連続的に抜き出し、 濾過乾燥後、押出機で造粒した。

 4-メチル-1-ペンテン系重合体は、毎時9.2kg の量で得られた。

 4-メチル-1-ペンテン系重合体の評価結果 表1に示す。

 [実施例2]
 実施例1において、他のα-オレフィンの供給 量を毎時0.3Lに代えて、毎時0.6Lとしたこと以 は、実施例1と同様にして連続重合を行った 。

 結果を表1に示す。

 [実施例3]
 実施例1において、他のα-オレフィンを用い なかったこと以外は、実施例1と同様にして 続重合を行った。

 結果を表1に示す。

 [実施例4]
 実施例3において、重合温度を40℃に代えて 30℃としたこと以外は、実施例3と同様にし 連続重合を行った。

 結果を表1に示す。

 [実施例5]
 実施例1において、他のα-オレフィンとして 1-デセンに代えて、1-オクタデセンを用いた とと、他のα-オレフィンの供給量を毎時0.3L 代えて、毎時0.7Lとしたことと、重合温度を 40℃に代えて、30℃としたこと以外は、実施 1と同様にして連続重合を行った。

 結果を表1に示す。

 [実施例6]
 実施例5において、他のα-オレフィンの供給 量を毎時0.7Lに代えて、毎時1.0Lとしたこと以 は、実施例5と同様にして連続重合を行った 。

 結果を表2に示す。

 [実施例7]
 実施例5において、他のα-オレフィンの供給 量を毎時0.7Lに代えて、毎時1.3Lとしたこと以 は、実施例5と同様にして連続重合を行った 。

 結果を表2に示す。

 [実施例8]
 実施例1において、他のα-オレフィンとして 1-デセンに代えて、1-オクタデセンを用いた とと、他のα-オレフィンの供給量を毎時0.3L 代えて、毎時0.7Lとしたこと以外は、実施例 1と同様にして連続重合を行った。

 結果を表2に示す。

 [実施例9]
 実施例8において、他のα-オレフィンの供給 量を毎時0.7Lに代えて、毎時1.0Lとしたこと以 は、実施例8と同様にして連続重合を行った 。

 結果を表2に示す。

 [実施例10]
 実施例8において、他のα-オレフィンの供給 量を毎時0.7Lに代えて、毎時1.3Lとしたこと以 は、実施例8と同様にして連続重合を行った 。

 結果を表2に示す。


 [比較例1]
 撹拌翼を備えた内容積200Lのステンレス製重 合器を用いて、バッチ的に4-メチル-1-ペンテ の重合を行った。

 重合器に4-メチル-1-ペンテンを100L、他の -オレフィンとして1-デセンを1.0L、トリエチ アルミニウムを100mmol、水素を50NL、調製例2 得られた予備重合触媒のヘキサンスラリー 固体状チタン触媒成分換算で2g、2-イソブチ ル-2-イソプロピル-1,3-ジメトキシプロパンを5 0mmol加え、重合温度40℃で4-メチル-1-ペンテン のバッチ重合を行った。反応開始から4時間 、重合スラリーを重合反応器から抜き出し 濾過、乾燥後、押出機で造粒した。

 4-メチル-1-ペンテン系重合体は15.0kgの量 得られた。

 得られた4-メチル-1-ペンテン系重合体の 合条件および重合体の評価結果を表3に示す

 [比較例2]
 比較例1において、他のα-オレフィンを用い なかったこと以外は、比較例1と同様にして バッチ的に4-メチル-1-ペンテンの重合を行っ た。

 結果を表3に示す。

 [比較例3]
 比較例1において、他のα-オレフィンとして 1-デセンに代えて、1-オクタデセンを用いた とと、他のα-オレフィンの供給量を1.0Lに代 て、1.6Lとしたこと以外は、比較例1と同様 してバッチ的に4-メチル-1-ペンテンの重合を 行った。

 結果を表3に示す。

 [比較例4]
 比較例3において、他のα-オレフィンの供給 量を1.6Lに代えて、4.5Lとしたこと以外は、比 例3と同様にしてバッチ的に4-メチル-1-ペン ンの重合を行った。

 結果を表3に示す。

 [比較例5]
 比較例3において、他のα-オレフィンの供給 量を1.6Lに代えて、9.1Lとしたこと以外は、比 例3と同様にしてバッチ的に4-メチル-1-ペン ンの重合を行った。

 結果を表3に示す。

 バッチ重合法により製造した比較例1~5の4 -メチル-1-ペンテン系重合体は、式(1)~(2)を同 に満たしておらず、実施例1~10の連続重合品 と比べ、耐熱性および剛性のバランスにおい て劣ることがわかる。

 [比較例6]
 実施例10において、重合温度を40℃に代えて 、45℃としたこと以外は、実施例10と同様に て連続重合を行った。

 4-メチル-1-ペンテン系重合体は、毎時9.3kg の量で得られ、溶媒可溶性重合体の量は16.4 量%であった。

 [比較例7]
 実施例10において、電子供与体を用いなか たこと以外は、実施例10と同様にして連続重 合を行った。

 4-メチル-1-ペンテン系重合体は、毎時9.2kg の量で得られ、溶媒可溶性重合体の量は16.9 量%であった。

 比較例6~7では、重合反応器から重合反応 合物の連続的な抜き出しを安定して行うこ ができなかった。

 [実施例11]
 サーモ・プラスティックス工業株式会社製 Tダイ押出成形機(30mmφ、L/D=26、C1/C2/C3/C4/A1/A2 /D1/D2=300/310/310/310/310/310/310/310、スクリュー回 数60rpm)を使用して、実施例1で製造された4- チル-1-ペンテン系重合体から、幅130mmおよ 厚み50μmの単層フィルムを製造した。単層フ ィルムの製造は、チルロール温度は60℃、フ ルムの引取り速度は7m/分の条件で行った。

 製造されたフィルムは、耐熱性を有する 同時に柔軟であり、かつ、透明性に優れた のであった。

 本発明の4-メチル-1-ペンテン系重合体は 耐熱性および剛性のバランスに優れるとと に、加工性、耐薬品性ならびに電気的およ 機械的性質などに優れているため、押出成 品、射出成形品、中空成形品、フィルムお びシートなどに加工され、日用雑貨、台所 品、包装用フィルム、不織布などの繊維、 電製品、機械部品、電気部品および自動車 品など、多くの用途に好適に用いられる。