タカタ株式会社 (〒10 東京都港区六本木1丁目4番30号 Tokyo, 1068510, JP)
| シリンダ内に高圧ガスを発生させることによりピストンロッドを移動させるアクチュエータにおいて、 前記ピストンロッドの一部に、前記ピストンロッドと相対移動可能な構成部品との間で所定の抵抗力を発生させる衝撃吸収部を形成した、ことを特徴とするアクチュエータ。 |
| 前記構成部品は、所定値以上の荷重が生じた場合に前記ピストンロッドと相対移動を開始する部品である、ことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。 |
| 前記構成部品は、前記ピストンロッドに挿嵌されたストッパー、前記ピストンロッドに挿嵌されたピストン又は前記シリンダの先端に配置されたボディアッパーのいずれかである、ことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。 |
| 前記衝撃吸収部は、前記構成部品との間で塑性変形を生じうる形状である、ことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。 |
| 前記衝撃吸収部は、前記構成部品の内径よりも少なくとも部分的に拡径した部分を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。 |
| シリンダ内に高圧ガスを発生させることによりピストンロッドを移動させるアクチュエータを有し、該ピストンロッドにより車両のフードを持ち上げるフード持ち上げ装置において、 前記ピストンロッドの一部に、前記ピストンロッドと相対移動可能な構成部品との間で所定の抵抗力を発生させる衝撃吸収部を形成した、ことを特徴とするフード持ち上げ装置。 |
| 前記構成部品は、所定値以上の荷重が生じた場合に前記ピストンロッドと相対移動を開始する部品である、ことを特徴とする請求項6に記載のフード持ち上げ装置。 |
| 前記構成部品は、前記ピストンロッドに挿嵌されたストッパー、前記ピストンロッドに挿嵌されたピストン又は前記シリンダの先端に配置されたボディアッパーのいずれかである、ことを特徴とする請求項6に記載のフード持ち上げ装置。 |
| 前記衝撃吸収部は、前記構成部品との間で塑性変形を生じうる形状である、ことを特徴とする請求項6に記載のフード持ち上げ装置。 |
| 前記衝撃吸収部は、前記構成部品の内径よりも少なくとも部分的に拡径した部分を有する、ことを特徴とする請求項6に記載のフード持ち上げ装置。 |
| 車両のフードを持ち上げるフード持ち上げ装置と、車両と物体との衝突を検知又は予知する衝突検出センサと、該衝突検出センサの出力に基づいて前記フード持ち上げ装置を作動させる制御装置と、を備えたフード持ち上げシステムにおいて、 前記フード持ち上げ装置は、シリンダ内に高圧ガスを発生させることによりピストンロッドを移動させるアクチュエータを有し、該ピストンロッドにより車両のフードを持ち上げるフード持ち上げ装置であって、 前記ピストンロッドの一部に、前記ピストンロッドと相対移動可能な構成部品との間で所定の抵抗力を発生させる衝撃吸収部を形成した、ことを特徴とするフード持ち上げシステム。 |
| 前記構成部品は、所定値以上の荷重が生じた場合に前記ピストンロッドと相対移動を開始する部品である、ことを特徴とする請求項11に記載のフード持ち上げシステム。 |
| 前記構成部品は、前記ピストンロッドに挿嵌されたストッパー、前記ピストンロッドに挿嵌されたピストン又は前記シリンダの先端に配置されたボディアッパーのいずれかである、ことを特徴とする請求項11に記載のフード持ち上げシステム。 |
| 前記衝撃吸収部は、前記構成部品との間で塑性変形を生じうる形状である、ことを特徴とする請求項11に記載のフード持ち上げシステム。 |
| 前記衝撃吸収部は、前記構成部品の内径よりも少なくとも部分的に拡径した部分を有する、ことを特徴とする請求項11に記載のフード持ち上げシステム。 |
| シリンダ内に高圧ガスを発生させることによりピストンロッドを移動させるアクチュエータの衝撃吸収方法において、 前記ピストンロッドの一部に衝撃吸収部を形成し、前記ピストンロッドと相対移動可能な構成部品との間に所定値以上の荷重が生じた場合に、前記衝撃吸収部が前記構成部品との間で所定の抵抗力を発生しながら相対移動する、ことを特徴とするアクチュエータの衝撃吸収方法。 |
本発明は、シリンダ内に高圧ガスを発生 せることによりピストンロッドを移動させ アクチュエータに関し、とくに無負荷作動 に生じる衝撃を吸収するようにしたアクチ エータ、フード持ち上げ装置、フード持ち げシステム及びアクチュエータの衝撃吸収 法に関する。
シリンダ内に高圧ガスを発生させること よりピストンロッドを移動させるアクチュ ータは、瞬時にアクチュエータを作動させ ことができるため様々な安全装置等に使用 れている。例えば、自動車のフード持ち上 装置やシートベルト装置のプリテンショナ 等に使用されている。以下、フード持ち上 装置を例に説明する。
フード持ち上げ装置は、自動車等の車両 歩行者と衝突した際の二次的な衝撃を緩和 るために設けられた車両用安全装置の一つ ある。図7は、フード持ち上げ装置が作動し た状態を示す図である。本図に示すように、 フード持ち上げ装置71は、車両72のボンネッ フード73の両側部下部に設置されている。ボ ンネットフード73は、ヒンジ74により開閉可 に支持されている。フード持ち上げ装置71は 、ヒンジ74の近傍に設けられることが多い。 ード持ち上げ装置71は、車両72に設置された 衝突検出センサ(図示せず)等により作動する 衝突検出センサが車両72と歩行者との衝突 検知又は予知すると、フード持ち上げ装置71 は、ボンネットフード73を下から押し上げ、 ンネットフード73の後側をヒンジ74とともに 10cm程度だけ持ち上げるようになっている。 のようにボンネットフード73を持ち上げるこ とで、エンジンとボンネットフード73との間 十分な隙間を確保することができる。した って、ボンネットフード73に歩行者が衝突 た場合に、ボンネットフード73を変形させて 効果的に衝撃を緩和することができるととも に、ボンネットフード73がエンジンに接触す ことを防止することができる。
図8は、従来のフード持ち上げ装置の部分 断面図であり、(A)は作動前の状態、(B)は作動 後の状態を示している。本図に示すように、 フード持ち上げ装置71は、シリンダ81、ピス ン82及びピストンロッド83を有する直動型の クチュエータにより構成されている。シリ ダ81及びピストン82により囲まれた空間内に 高圧ガスを発生させることによって、ピスト ンロッド83をシリンダ81に沿って移動させて る。高圧ガスは、シリンダ81の端部に気密に 接続されたインフレータ84により供給される また、ピストンロッド83の先端には、キャ プ85が螺合されている。
フード持ち上げ装置71が作動する前の状 では、図8(A)に示すように、キャップ85は、 リンダ81の先端に接合されたボディアッパー 86の凹部に格納されている。このボディアッ ー86の凹部内にはファスナーピン87が設けら れている。キャップ85は、このファスナーピ 87に係止される段差部を有している。この ャップ85の段差部をファスナーピン87に係止 せることにより、ピストンロッド83を固定 ている。また、ピストンロッド83のピストン 82寄りの部分には、ボディアッパー86と接触 てピストンロッド83の移動を止めるための拡 径部(ストッパー88)が形成されている。スト パー88は、ピストン82側に縮径したテーパ面 有している。ストッパー88のテーパ面とピ トン82との間には、複数のボール89が挿入さ 、ボールリング90によりテーパ面に押し付 られるように支持されている。このボール89 は、ピストンロッド83が縮む方向(退動方向) 移動しようとすると、ストッパー88のテーパ 面とシリンダ81の内面との間に挟まれ、ピス ンロッド83が移動しないように位置を固定 る機能を有している。また、ボールリング90 は、シリコン等の柔軟性のある素材により形 成されており、ピストンロッド83が突出方向 移動する場合にはボール89がピストンロッ 83の移動を邪魔しないように縮み、ピストン ロッド83の移動が停止した場合にはボール89 テーパ面に押し付けるようになっている。 お、キャップ85及びボディアッパー86は、ゴ 製のアッパーカバー91により被覆されて防 されている。
そして、フード持ち上げ装置71が作動し 、シリンダ81内のガス圧が一定以上の圧力に なると、図8(B)に示すように、キャップ85がフ ァスナーピン87をせん断し、キャップ85及び ストンロッド83がアッパーカバー91を突き破 て外方に突出する。ピストンロッド83の移 に伴って、キャップ85がボンネットフード73( 図7参照)の下部に接触してボンネットフード7 3を押し上げる。ピストンロッド83の長さ分だ け移動すると、ストッパー88がボディアッパ 86に接触してピストンロッド83は静止する。
かかるフード持ち上げ装置71は、図7に示 ように、車両72に搭載された状態を想定し 製作されている。すなわち、キャップ85がボ ンネットフード73に接触した状態(負荷がかか った状態)でピストンロッド83が所定長さだけ 移動できるように、インフレータ84の発生ガ 圧や、シリンダ81、ピストンロッド83、ボデ ィアッパー86等の剛性が設計されている。し がって、フード持ち上げ装置71を車両72に搭 載していない状態(無負荷状態)において、フ ド持ち上げ装置71が作動した場合には、ピ トンロッド83が必要以上に加速されてしまう ことになる。この場合、アクチュエータ(と にボディアッパー86とストッパー88)に想定外 の衝撃が加わり、装置が破損したり飛散した りしてしまう可能性もある。
かかる衝撃を緩和する方法として、例えば
特許文献1(歩行者保護用安全装置の持上げ
ピストン・シリンダー・ユニット)に記載さ
た発明が提案されている。特許文献1に記載
された発明は、ピストンロッドに減衰リング
を嵌合し、減衰リングとシリンダとの間に生
じる摩擦力によりピストンロッドを制動する
とともに、減衰リングの弾性力によりピスト
ンがシリンダ端位置に対し衝突する際の強い
衝撃を緩衝することができるようになってい
る。
しかしながら、特許文献1に記載された発 明では、ピストンロッドが移動する通常作動 時においても摩擦力が作用してしまう。した がって、(1)フード持ち上げ完了までに要する 時間が長くなってしまい、歩行者がフードに 衝突する前にフードの持ち上げを完了させる ことができなくなってしまう、(2)フード持ち 上げ完了までに要する時間を考慮すると摩擦 力の分だけガス圧を高くする必要がありイン フレータが大きくなってしまう、(3)ガス圧を 高くすると装置全体の剛性を高くする必要が あり装置が大きくなったり重くなったりして しまう、等の問題を生じる。また、通常作動 時と無負荷作動時では、ピストンロッドの速 度が異なるため、減衰リングの圧縮性能を無 負荷作動時を基準に設定しなければならず、 通常作動時の圧縮性能が犠牲となり、有効な ピストンストロークが少なくなってしまうと いう問題もある。これらの問題点は、インフ レータを用いたアクチュエータ全てに共通す る問題点である。
本発明は上述した問題点に鑑み創案され ものであり、通常作動時の性能に影響を与 ることなく、無負荷作動時等のアクチュエ タに生じる衝撃を吸収することができるア チュエータ、フード持ち上げ装置、フード ち上げシステム及びアクチュエータの衝撃 収方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、シリンダ内に高圧ガス 発生させることによりピストンロッドを移 させるアクチュエータにおいて、前記ピス ンロッドの一部に、前記ピストンロッドと 対移動可能な構成部品との間で所定の抵抗 を発生させる衝撃吸収部を形成した、こと 特徴とするアクチュエータが提供される。
前記構成部品は、所定値以上の荷重が生 た場合に前記ピストンロッドと相対移動を 始する部品であることが好ましい。また、 記構成部品は、前記ピストンロッドに嵌合 れたストッパー、前記ピストンロッドに嵌 されたピストン又は前記シリンダの先端に 置されたボディアッパーであることが好ま い。また、前記衝撃吸収部は、前記構成部 との間で塑性変形を生じうる形状であるこ が好ましい。また、前記衝撃吸収部は、前 構成部品の内径よりも少なくとも部分的に 径した部分を有していることが好ましい。
また、本発明によれば、シリンダ内に高 ガスを発生させることによりピストンロッ を移動させ、該ピストンロッドにより車両 フードを持ち上げるフード持ち上げ装置に いて、前記ピストンロッドの一部に、前記 ストンロッドと相対移動可能な構成部品と 間で所定の抵抗力を発生させる衝撃吸収部 形成した、ことを特徴とするフード持ち上 装置が提供される。
ここで、前記構成部品は、所定値以上の 重が生じた場合に前記ピストンロッドと相 移動を開始する部品であることが好ましく とくに前記ピストンロッドに嵌合されたス ッパー、前記ピストンロッドに嵌合された ストン又は前記シリンダの先端に配置され ボディアッパーであることが好ましい。ま 、前記衝撃吸収部は、前記構成部品との間 塑性変形を生じうる形状であることが好ま く、とくに前記構成部品の内径よりも少な とも部分的に拡径した部分を有しているこ が好ましい。
また、本発明によれば、車両のフードを ち上げるフード持ち上げ装置と、車両と物 との衝突を検知又は予知する衝突検出セン と、該衝突検出センサの出力に基づいて前 フード持ち上げ装置を作動させる制御装置 、を備えたフード持ち上げシステムにおい 、前記フード持ち上げ装置は、シリンダ内 高圧ガスを発生させることによりピストン ッドを移動させ、該ピストンロッドにより 両のフードを持ち上げるフード持ち上げ装 であって、前記ピストンロッドの一部に、 記ピストンロッドと相対移動可能な構成部 との間で所定の抵抗力を発生させる衝撃吸 部を形成した、ことを特徴とするフード持 上げシステムが提供される。
ここで、前記構成部品は、所定値以上の 重が生じた場合に前記ピストンロッドと相 移動を開始する部品であることが好ましく とくに前記ピストンロッドに嵌合されたス ッパー、前記ピストンロッドに嵌合された ストン又は前記シリンダの先端に配置され ボディアッパーであることが好ましい。ま 、前記衝撃吸収部は、前記構成部品との間 塑性変形を生じうる形状であることが好ま く、とくに前記構成部品の内径よりも少な とも部分的に拡径した部分を有しているこ が好ましい。
さらに、本発明によれば、シリンダ内に 圧ガスを発生させることによりピストンロ ドを移動させるアクチュエータの衝撃吸収 法において、前記ピストンロッドの一部に 撃吸収部を形成し、前記ピストンロッドと 対移動可能な構成部品との間に所定値以上 荷重が生じた場合に、前記衝撃吸収部が前 構成部品との間で所定の抵抗力を発生しな ら相対移動する、ことを特徴とするアクチ エータの衝撃吸収方法が提供される。
上述した本発明のアクチュエータ、フー 持ち上げ装置、フード持ち上げシステム及 フード持ち上げ装置の衝撃吸収方法によれ 、ピストンロッドとストッパーやピストン の構成部品とが所定の抵抗力を発生させな ら相対移動するようにしたことにより、無 荷作動時等の通常作動時以上の衝撃を効果 に吸収することができる。また、本発明の 撃吸収部はピストンロッドとストッパーや ストン等の構成部品との間に形成されてい ため、アクチュエータの通常作動時にピス ンロッドの移動を妨げることがない。した って、ピストンロッドの移動完了までに要 る時間が長くならず、インフレータのガス を高くする必要がなく、装置全体の剛性を くする必要がなく、有効なピストンストロ クが少なくなることもない。
以下、本発明の実施形態について図1~図6 用いて説明する。ここで、図1は本発明に係 るフード持ち上げ装置を示す第1実施形態の 分断面図、図2は図1におけるII-II矢視図であ 、(A)は第1実施形態、(B)は第2実施形態、(C) 第3実施形態を示している。
図1に示すように、本発明のフード持ち上 げ装置1は、シリンダ2、ピストン3及びピスト ンロッド4を有する直動型のアクチュエータ あり、ピストンロッド4の一部に、ピストン ッド4とピストン3及びストッパー5との間で 定の抵抗力を発生させる衝撃吸収部4aを形 したものである。
前記シリンダ2は、後端にインフレータ6 接続されており、先端にボディアッパー7が 続されている。シリンダ2の後端側は、シリ ンダロッド4に対して略直角に屈曲している 、かかる形状に限定されるものではない。 えば、シリンダ2の形状は、シリンダ2の後端 側が屈曲せずに直進しているものや、シリン ダ2の後端側にインフレータ6の高圧ガスを導 流路が別途連結されたもの等であってもよ 。
前記インフレータ6は、シリンダ2及びピ トン3により形成された空間内に高圧ガスを 生させるガス発生器(マイクロガスジェネレ ータ)である。インフレータ6は、ワイヤハー ス6aを介してECU(電子制御ユニット)に接続さ れている。インフレータ6は、ECUの指令に基 いて、ワイヤハーネス6aにより着火され、高 圧ガスを発生させる。かかる高圧ガスにより 、ピストン3を押し上げ、ピストンロッド4を リンダ2に沿って移動させる。
前記ボディアッパー7は、その内周面とシ リンダ2の先端部外周面とを螺合させること よってシリンダ2に接続された構成部品であ 。ボディアッパー7は、蓋部7aによって、シ ンダロッド4を摺動可能に支持するとともに 、シリンダ2の先端を塞ぐ機能を有する。ま 、ボディアッパー7の先端側には、凹部7bが 成されている。この凹部7bの内周面には、複 数のファスナーピン8が埋設されている。凹 7bには、後述するピストンロッド4の先端部( ャップ9)が格納され、ファスナーピン8に係 される。ファスナーピン8は、所定の圧力が 加わるとピストンロッド4の先端部(キャップ9 )によりせん断される。ファスナーピン8がせ 断されるとピストンロッド4は開放され、ア ッパーカバー10を突き破って突出する。
前記ピストン3は、インフレータ6により 生された高圧ガスを受けてシリンダ2内を摺 する構成部品である。ピストン3の中央部に は貫通孔が形成されている。ピストン3は、 通孔に縮径部4bを挿入することによってピス トンロッド4に嵌め込まれ、ストッパー5と衝 吸収部4aにより係止される。また、ピスト 3の外周には溝が形成されており、その溝に ストンリング3aが嵌合されている。かかる ストンリング3aにより、ピストン3はシリン 2の内壁を摺動する。例えば、ピストン3は、 普通鋼、焼き入れ鋼等により成形されている 。
前記ピストンロッド4は、先端部にキャッ プ9が螺合されている。キャップ9には段差部9 aが形成されている。キャップ9は、前記ボデ アッパー7の凹部7bに格納可能であるととも 、段差部9aが前記ファスナーピン8に係止さ 、ピストンロッド4の位置が固定されている 。また、キャップ9の背面には、リテーナリ グ9bが嵌合されており、キャップ9の螺合時 ピストンロッド4が回転しないようにしてい 。なお、キャップ9及びボディアッパー7は ゴム製のアッパーカバー10により被覆されて 防水されている。また、ピストンロッド4の 端部には、縮径部4b、衝撃吸収部4a、フラン 部4cが形成されている。縮径部4bには、先端 側からストッパー5、ピストン3の順に構成部 が挿嵌されている。例えば、ピストンロッ 4は、普通鋼、SUS材、アルミ合金等により成 形されている。
前記ストッパー5は、ボディアッパー7と 突してピストンロッド4の移動を止めるため 構成部品である。従来のストッパーはピス ンロッドと一体に形成されているのが一般 であるが、本発明ではピストンロッド4とス トッパー5とは別の構成部品として形成され いる。ストッパー5の中央部には貫通孔5aが 成されている。ストッパー5は、貫通孔5aに 径部4bを挿入することによってピストンロッ ド4に嵌め込まれ、ピストンロッド4と縮径部4 bとの段差部及びピストン3により係止されて る。このストッパー5の係止方法は、前記段 差部に限らず、ピストンロッド4に形成され フランジ部やピストンロッド4に螺合された テーナリング等であってもよい。また、ス ッパー5はピストン3側に縮径したテーパ面 有し、テーパ面とピストン3との間には複数 ボール11が挿入されている。ボール11は、ボ ールリング12によりテーパ面に押し付けられ ように支持されており、ピストンロッド4が 突出する方向に移動する場合には邪魔になら ず、ピストンロッド4が縮む方向(退動方向)に 移動する場合にはピストンロッド4が移動し いように固定している。例えば、ストッパ 5は、普通鋼、焼き入れ鋼等により成形され いる。ここで、前記ピストン3とストッパー 5とは、別々の構成部品として説明したが、 造等により一体成型してもよいことは勿論 ある。
前記衝撃吸収部4aは、フード持ち上げ装 の通常作動時にはほとんど作用しないが、 常作動時以上の荷重がストッパー5やピスト 3等の構成部品に生じた場合に、これらの構 成部品と相対移動するようになっている。衝 撃吸収部4aは、相対移動時にストッパー5及び ピストン3により塑性変形される。この塑性 形により所定の抵抗力を発生させ、通常作 時以上の荷重により生じた衝撃を吸収して る。通常作動時以上の荷重が生じた場合に 撃吸収部4aを好適に塑性変形させるには、ス トッパー5等の構成部品と衝撃吸収部4aとの材 質の相違、衝撃吸収部4aとピストン3とのラッ プ面積、衝撃吸収部4aの形状等によって調整 行うことができ、シミュレーションや試験 繰り返すことによって最適条件を選定する とができる。なお、衝撃吸収部4aがストッ ー5やピストン3等の構成部品を塑性変形させ たり、衝撃吸収部4aと構成部品との両方が互 塑性変形し合ったりすることによって、衝 を吸収するようにしてもよい。
本発明の第1実施形態における衝撃吸収部 4aは、図2(A)に示すように、断面四角形状に形 成されており、その対角線がピストン3の貫 孔の直径(ピストン3の内径)よりも僅かに長 なっている。したがって、衝撃吸収部4aの角 部のみがピストン3の内径よりも拡径してい 。その結果、通常作動時には、衝撃吸収部4a の角部がピストン3に係止することによって 対移動しないようになっている。一方で、 常作動時以上の荷重がピストン3に生じると 衝撃吸収部4aの角部がピストン3に食い込み 塑性変形されながら相対移動する。かかる 性変形により生ずる抵抗力と通常作動時以 の荷重とのバランスがとれると相対移動は 止する。また、衝撃吸収部4aの後端部には 図1に示すようにフランジ部4cが形成されて る。最終的にフランジ部4cがピストン3に衝 することによって、ピストンロッド4が抜け いようにしている。衝撃吸収部4aの長さが ストン3の厚さよりも長い場合には、ピスト ロッド4は、ピストン3に加えてストッパー5 より塑性変形される場合もある。
ここで、図3は、衝撃吸収部4aの成形方法 示す図であり、(A)は挿嵌工程、(B)はプレス 程、(C)は完成品を示している。
図3(A)に示すように、ストッパー5及びピ トン3をピストンロッド4の縮径部4bに挿嵌す 前の状態では、ピストンロッド4に衝撃吸収 部4aは形成されていない。衝撃吸収部4aを形 する個所は、縮径部4bの延長部となっており 、縮径部4bと同じ径の大きさに形成されてい 。ストッパー5及びピストン3は、ピストン ッド4の後端側から縮径部4bに挿入される。 たがって、衝撃吸収部4aを形成する個所は、 ストッパー5及びピストン3を挿入できる形状 あればよく、例えば、縮径部4bよりも小さ 径に形成されていてもよいし、必ずしも円 形状である必要もない。
図3(B)に示すように、ストッパー5及びピ トン3を縮径部4bに挿嵌した後、衝撃吸収部4a を図3(C)に示した形状にプレス加工する。こ とき、衝撃吸収部4aを可能な限り長く形成す ることによって衝撃吸収部4aの硬度が低くて 十分に衝撃を吸収することができるため、 ストンロッド4の強度を低くすることができ 、ボンネットフードに歩行者が衝突した時の 衝撃緩和に有効である。なお、衝撃吸収部4a 形成方法は、図3に示した方法に限定される ものではなく、ピストンロッド4と別部品で 成し、ピストンロッド4(縮径部4b)の後端部に 螺合や溶接等によって接続するようにしても よいことは勿論である。
また、衝撃吸収部4aにより構成部品を塑 変形させる場合には、プレス加工後の衝撃 収部4aに熱処理を施して、ストッパー5やピ トン3を塑性変形できる硬さに硬化してもよ 。熱処理には、例えば、焼き入れ及び焼き しが用いられる。ただし、ストッパー5やピ ストン3が比較的軟らかい金属(例えば、アル 合金等)で形成されている場合には、必ずし も衝撃吸収部4aに焼き入れ等の熱処理を行う 要はない。
衝撃吸収部4aは、図2(B)及び(C)に示す形状 あってもよい。図2(B)に示す衝撃吸収部4aの 2実施形態は、断面が六角形状に形成されて いる。その他の部分は図2(A)に示す第1実施形 と同様であるので重複した説明を省略する 図2(A)及び図2(B)に示すように、衝撃吸収部4a は、対角線がピストン3の内径よりも僅かに い対角線を有する断面角形状であればよい したがって、図示した四角形状や六角形状 限定されるものではない。
図2(C)に示す衝撃吸収部4aの第3実施形態は 、断面が略歯車形状に形成されている。すな わち、衝撃吸収部4aの直径が部分的にピスト 3の内径よりも僅かに大きく形成されている 。したがって、図2(C)に示した略歯車形状に られず、波型形状であってもよい。また、 撃吸収部4aは、直径が全体としてピストン3 内径よりも僅かに大きく形成されていても いし、後端に向かって徐々に拡径するよう 形成されていてもよいし、構成部品の内面 衝撃吸収部4aの表面に螺合するネジを切るよ うにしてもよいし、衝撃吸収部4aの表面に凹 を形成したり、金属粉を溶射したりするよ にしてもよい。また、衝撃吸収を行う抵抗 は、塑性変形時に生じる抵抗力に限られず 衝撃吸収部4aとピストン3等の構成部品との に生じる摩擦力であってもよい。
図4は、本発明のフード持ち上げ装置が作 動した状態を示す図であり、(A)は通常作動時 、(B)は無負荷作動時を示している。ワイヤハ ーネス6aによりインフレータ6が着火されると 高圧ガスがシリンダ2内に供給される。高圧 スはピストン3を押し上げる。このとき、ピ トン3は、ストッパー5に係止されており、 トッパー5はピストンロッド4に係止されてい るため、ピストンロッド4を移動させること できる。そして、ストッパー5がボディアッ ー7に衝突するとピストンロッド4の移動は 止される。ストッパー5とボディアッパー7の 衝突により、ピストン3と衝撃吸収部4aとの間 に荷重が生じるが、図4(A)に示す通常作動時 は、衝撃吸収部4aはほとんど作動しないよう になっている。したがって、ピストンロッド 4は長さLだけ移動して停止する。
一方、図4(B)に示す無負荷作動時では、キ ャップ9にボンネットフード等の負荷が生じ いないため、ピストンロッド4は通常作動時 りも速い速度で移動する。したがって、ス ッパー5がボディアッパー7に衝突して生じ 衝撃は通常作動時よりも大きく、ピストン3 衝撃吸収部4aとの間に生じる荷重も大きく る。かかる場合には、衝撃吸収部4aが作動し 、ピストン3と衝撃吸収部4aとは相対移動を行 う。そして、衝撃吸収部4aは、ピストン3によ り塑性変形されながら移動し、塑性変形時に 生じる抵抗力によって衝撃を吸収する。かか る抵抗力と前記荷重とのバランスがとれると 相対移動は停止する。図4(B)では、ちょうど ランジ部4cがピストン3と衝突する位置まで 動してピストンロッド4の相対移動が停止し 場合を示している。したがって、この場合 ピストンロッド4は、通常作動時よりも長さ Sだけ余分に移動して停止する。なお、衝撃 収部4aがピストン3及びストッパー5により塑 変形される抵抗力では衝撃を吸収しきれな 場合に、ストッパー5がボディアッパー7を 性変形させることによって衝撃を吸収させ ようにしてもよい。
図5は、衝撃吸収部4aの他の配置例を示す であり、(A)は第4実施形態、(B)は第5実施形 、(C)は第6実施形態を示している。
図5(A)に示す第4実施形態では、衝撃吸収 4aをピストン3とストッパー5との間に配置し いる。この場合、衝撃吸収部4aはストッパ 5により塑性変形されながら相対移動するこ によって衝撃を吸収する。したがって、第4 実施形態では、ピストン3は衝撃吸収部4aと相 対移動させる必要がなく、ピストンロッド4 一体に形成されていてもよい。なお、スト パー5には、ボール11及びボールリング12を支 持するためのフランジ部5aを形成している。
また、図5(B)に示す第5実施形態では、ピ トン3とストッパー5との間、ストッパー5と ランジ部4cとの間の2ヶ所に配置している。 の場合、ストッパー5の直後の衝撃吸収部4a 作動した後、ピストン3とストッパー5が衝突 するとピストン3の直後の衝撃吸収部4aが作動 するようになっている。また、第5実施形態 おけるストッパー5では、ボール11及びボー リング12を用いたロック機構を採用していな いため、テーパ面が形成されていないストッ パー5を図示している。なお、他の実施形態 おいても、テーパ面が形成されていないス ッパーを使用することができることは勿論 ある。
図5(C)に示す第6実施形態では、第1実施形 の衝撃吸収部4aに加えて、ストッパー5の先 側にも衝撃吸収部4dを配置している。この 撃吸収部4dは、衝撃吸収部4aと同様にピスト ロッド4に生じる衝撃を吸収するという点に おいて同じ機能を奏するが、衝撃の発生原因 が異なっている。衝撃吸収部4dは、フード持 上げ装置が作動している状態において、ピ トンロッド4を退動させる方向に荷重が生じ た場合の衝撃を吸収する。例えば、図4(A)に す通常作動時において、物体(例えば、歩行 )がボンネットフードに衝突した際には、ピ ストンロッド4を退動させる方向に荷重が生 る。このとき、衝撃吸収部4dは、ストッパー 5により塑性変形されながら相対移動し、そ 抵抗力によって物体衝突時の衝撃を吸収す 。また、ストッパー5を退動させることなく ストンロッド4のみを退動させることができ るため、シリンダ2内に残っている火薬燃焼 の残渣の影響を受けることなく衝撃を吸収 ることができる。この衝撃吸収部4dは、図2 び図5に示した本発明の第2実施形態~第5実施 態に付加してもよいことは勿論である。
図6は、本発明のフード持ち上げシステム の全体構成図である。フード持ち上げシステ ムは、車両61のボンネットフード62を持ち上 るフード持ち上げ装置1と、車両61と物体(例 ば、歩行者)との衝突を検知又は予知する衝 突検出センサ63と、衝突検出センサ63の出力 基づいてフード持ち上げ装置1を作動させる 御装置64とを備えており、フード持ち上げ 置1は図1~図5に示した構成をなしている。
フード持ち上げ装置1は、車両61のボンネ トフード62の両側部下部に設置されている ボンネットフード62は、ヒンジ65により開閉 能に支持されている。フード持ち上げ装置1 は、ヒンジ65の近傍に設けられることが多い 衝突検出センサ63には、例えば、加速度セ サや車輪速センサ等が用いられる。衝突検 センサ63の出力は、制御装置64に送信される 制御装置64は、一般にECU(電子制御ユニット) と呼ばれている。フード持ち上げ装置1は、 かる制御装置64の指令により作動される。制 御装置64の指令に基づいてインフレータ6が着 火されると、フード持ち上げ装置1は、ピス ンロッド4の移動によりボンネットフード62 下から押し上げ、ボンネットフード62の後側 をヒンジ65とともに10cm程度だけ持ち上げる。 このボンネットフード62の持ち上げにより、 ンジンとボンネットフード62との間に十分 隙間を確保することができる。したがって ボンネットフード62に歩行者が衝突した場合 に、ボンネットフード62を変形させて効果的 衝撃を緩和することができるとともに、ボ ネットフード62がエンジンに接触すること 防止することができる。また、本発明の第6 施形態によれば、ボンネットフード62に物 が衝突した場合の衝撃に対しても効果的に 撃を吸収することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されず 例えば、シートベルト装置のプリテンショ ー等のシリンダ内に高圧ガスを発生させて ストンロッドを移動させるアクチュエータ 適用してもよい等、本発明の趣旨を逸脱し い範囲で種々変更が可能であることは勿論 ある。
