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Title:
ADHESIVE COMPOSITION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/078331
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a moisture-curable adhesive composition which is applicable to production of automobile interior parts. This moisture-curable adhesive composition has excellent adhesion to polyolefins such as polypropylene and polyethylene, while having excellent heat resistance. Specifically disclosed is an adhesive composition containing a styrene block copolymer (A) containing at least one unsaturated bond, a hydrogenated styrene block copolymer (B) having a styrene content of not less than 15% by weight, a silane compound (C) having an unsaturated bond, an acid-modified polyolefin resin (D) and a polymerization initiator (E).

Inventors:
UNO ATSUSHI (JP)
SHIBATA YOSHIMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/072503
Publication Date:
June 25, 2009
Filing Date:
December 11, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SUNSTAR ENGINEERING INC (JP)
UNO ATSUSHI (JP)
SHIBATA YOSHIMI (JP)
International Classes:
C09J153/02; C09J4/06; C09J11/06; C09J123/26; C09J151/00
Domestic Patent References:
WO2003020825A12003-03-13
Foreign References:
JPS4839537A1973-06-11
JPH01141969A1989-06-02
JP2007023225A2007-02-01
JP2000034454A2000-02-02
JP2002527568A2002-08-27
JP2000512333A2000-09-19
Attorney, Agent or Firm:
TANAKA, Mitsuo et al. (IMP Building 3-7,Shiromi 1-chome,Chuo-ku, Osaka-shi, Osaka 01, JP)
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Claims:
(A)少なくとも1つの不飽和結合を含有するスチレンブロック共重合体と、
(B)スチレン含有量が15重量%以上である水添スチレンブロック共重合体と、
(C)不飽和結合を有するシラン化合物と、
(D)酸変性ポリオレフィン樹脂と、
(E)重合開始剤と、
を含んでなる接着剤組成物。
 上記シラン化合物(C)の少なくとも一部が上記スチレンブロック共重合体(A)にグラフトされている、請求項1に記載の接着剤組成物。
 上記重合開始剤(E)はラジカルを生成する重合開始剤である、請求項1に記載の接着剤組成物。
 上記スチレンブロック共重合体(A)と上記水添スチレンブロック共重合体(B)の重量比(A)/(B)が100/10~100/100である、請求項1に記載の接着剤組成物。
 上記スチレンブロック共重合体(A)と上記シラン化合物(C)の重量比(A)/(C)が100/1~100/50である、請求項1に記載の接着剤組成物。
 上記スチレンブロック共重合体(A)と上記酸変性ポリオレフィン樹脂(D)の重量比(A)/(D)が100/10~100/100である、請求項1に記載の接着剤組成物。
 上記酸変性ポリオレフィン樹脂(D)は、10,000以上の重量平均分子量を有する、請求項1に記載の接着剤組成物。
 上記酸変性ポリオレフィン樹脂(D)は、0.5重量%以上の酸変性量を有する、請求項1に記載の接着剤組成物。
Description:
接着剤組成物

 本特許出願は、日本国特許出願第2007-322877 (出願日2007年12月14日)について優先権を主張 るものであり、ここに参照することによっ 、それらの全体が本明細書中へ組み込まれ ものとする。
 本発明は、接着剤組成物、さらに詳細には ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリ レフィンよりなる材料の接着に特に有用な 耐熱性に優れた接着剤組成物に関する。

 自動車内装材(例えば、天井、ドアトリム 、インパネ、ダッシュサイレンサー、センタ ーコンソール、ピラー、オーナメント、リア パーセル、座席シートなど)は、一般に、ポ プロピレン、ポリエチレンなどのポリオレ ィンよりなる成型品に、ポリオレフィンよ なる表皮材またはファブリックなどの加飾 が、真空成形工法、プレス圧着工法などに いて、接着剤によって接着されたものであ 。従来、このような接着には、クロロプレ 系接着剤が使用されてきた。しかしながら 環境安全性上、クロロプレン系接着剤から ロゲンを含有しない接着剤への代替が望ま ている。

 クロロプレン系接着剤の代替としてスチレ 共重合体をベースポリマーとした接着剤が 在するが、耐熱性が低く、自動車内装材の 着用途には適していない。また、その耐熱 の向上を図るため、スチレン共重合体をシ ン変性することも行われている(特許文献1 よび2)が、これらの接着剤は、ポリオレフィ ンに対する耐熱接着性が十分ではなく、さら に、耐熱接着性を改良すべくオレフィン系密 着剤を添加した場合、相分離が起こる問題が あった。

特開2000-303047号公報

特開平06-33027号公報

 本発明は、自動車内装材の製造に適用可 な、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの リオレフィンに対して優れた接着性を有し 耐熱性にも優れた湿気硬化型接着剤組成物 提供することにある。

 本発明者らは、ベースポリマーとしての( A)少なくとも1つの不飽和結合を含有するスチ レンブロック共重合体と、これにグラフトす る(C)不飽和結合を有するシラン化合物と、当 該グラフトに使用する(E)重合開始剤と、特に ポリオレフィンに対する密着剤としての(D)酸 変性ポリオレフィン樹脂と、さらに、相分離 を防止するための(B)スチレン含有量が15重量% 以上である水添スチレンブロック共重合体と を含有する接着剤組成物によって、上記課題 を解決できることを見出し、本発明を完成さ せるに至った。

 すなわち、本発明には、以下のものが含ま る。
〔1〕(A)少なくとも1つの不飽和結合を含有す スチレンブロック共重合体と、
(B)スチレン含有量が15重量%以上である水添ス チレンブロック共重合体と、
(C)不飽和結合を有するシラン化合物と、
(D)酸変性ポリオレフィン樹脂と、
(E)重合開始剤と、
を含んでなる接着剤組成物。
〔2〕上記シラン化合物(C)の少なくとも一部 上記スチレンブロック共重合体(A)にグラフ されている、上記〔1〕に記載の接着剤組成 。
〔3〕上記重合開始剤(E)はラジカルを生成す 重合開始剤である、上記〔1〕または〔2〕に 記載の接着剤組成物。
〔4〕上記スチレンブロック共重合体(A)と上 水添スチレンブロック共重合体(B)の重量比(A )/(B)が100/10~100/100である、上記〔1〕~〔3〕の ずれかに記載の接着剤組成物。
〔5〕上記スチレンブロック共重合体(A)と上 シラン化合物(C)の重量比(A)/(C)が100/1~100/50で る、上記〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の接 剤組成物。
〔6〕上記スチレンブロック共重合体(A)と上 酸変性ポリオレフィン樹脂(D)の重量比(A)/(D) 100/10~100/100である、上記〔1〕~〔5〕のいず かに記載の接着剤組成物。
〔7〕上記酸変性ポリオレフィン樹脂(D)は、10 ,000以上の重量平均分子量を有する、上記〔1 ~〔6〕のいずれかに記載の接着剤組成物。
〔8〕上記酸変性ポリオレフィン樹脂(D)は、0. 5重量%以上の酸変性量を有する、上記〔1〕~ 7〕のいずれかに記載の接着剤組成物。

 本発明の接着剤組成物は、ポリプロピレ 、ポリエチレンなどのポリオレフィンに対 て優れた接着性を有し、かつ、耐熱性にも れているので、自動車内装材の製造におけ ポリオレフィン成形品とポリオレフィン表 材の接着に特に有用である。

 本発明の接着剤組成物は、(A)少なくとも1つ の不飽和結合を含有するスチレンブロック共 重合体をベースポリマーとして含有する。
 上記スチレンブロック共重合体(A)としては 例えば、一般式A-B-AまたはA-B〔式中、Aはポ スチレン部を示し、Bはジエン重合体を示す 〕で示される共重合体が挙げられ、具体的に は、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック 重合体(SBS)、スチレン-ヘキサジエン-スチレ ン、スチレン-ペンタジエン-スチレンなどが げられる。また、Bはポリオレフィンを不飽 和結合を含有する化合物で変性した重合体で もよく、例えば、アクリル酸変性ポリオレフ ィン、マレイン酸変性ポリオレフィンなどが 挙げられる。これらは、1種単独で用いても く、2種以上を併用してもよい。

 上記スチレンブロック共重合体(A)として 、ポリオレフィン樹脂など、極性の低い被 体への接着性、および不飽和結合を有する ラン化合物(C)との反応性の点から、スチレ -ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS) が好ましい。

 本発明の接着剤組成物は、(B)スチレン含有 が15重量%以上である水添スチレンブロック 重合体を、上記スチレンブロック共重合体( A)と下記酸変性ポリオレフィン樹脂(D)の相溶 剤として含有する。
 上記水添スチレンブロック共重合体(B)とし は、例えば、スチレン-エチレン-ブテン-ス レンブロック共重合体(SEBS)、スチレン-エチ レン-プロピレン-スチレンブロック重合体、 チレン-ブタジエン-スチレンブロック共重 体(SBS)の水添物、スチレン-イソプレン-スチ ンブロック共重合体(SIS)の水添物などが挙 られ、さらに、上記スチレン共重合体を無 マレイン酸やアクリル酸などで変性したも も含まれる。これらは、1種単独で用いても く、2種以上を併用してもよい。

 上記水添スチレンブロック共重合体(B)のス レン含有量(ポリスチレン部の含有量)は、15 重量%以上、より好ましくは30重量%以上であ 。スチレン含有量が15重量%未満の場合、ス レンブロック共重合体(A)と酸変性ポリオレ ィン樹脂(D)の相溶化剤としての効果が不十 になる。一方、スチレン含有量の上限は、 に限定されないが、含有量が多くなると接 剤のポリオレフィンへの接着性が低下し、 着剤硬化物の柔軟性が損なわれる為、ポリ レフィンからの界面破壊が生じやすくなる この点から、好ましくは70重量%以下、より ましくは50重量%以下である。
 ここで、スチレン含有量は、重合時の配合 率により決定される値を意味する。

 上記水添スチレンブロック共重合体(B)と ては、スチレンブロック共重合体(A)と酸変 ポリオレフィン樹脂(D)の相溶化剤としての 果の点から、スチレン-エチレン-ブテン-ス レンブロック共重合体(SEBS)であることが好 しい。

 本発明の接着剤組成物において、上記ス レンブロック共重合体(A)と上記水添スチレ ブロック共重合体(B)の重量比(A)/(B)は、好ま しくは100/10~100/100、より好ましくは100/30~100/80 である。上記スチレンブロック共重合体(A)100 重量部に対して上記水添スチレンブロック共 重合体(B)が10重量部未満の場合、酸変性ポリ レフィン樹脂(D)の相溶性が低下し、分離が こりやすくなる虞がある。一方、上記スチ ンブロック共重合体(A)100重量部に対して上 水添スチレンブロック共重合体(B)が100重量 を超える場合、接着剤組成物の耐熱性が低 する虞がある。

 本発明の接着剤組成物における(C)不飽和結 を有するシラン化合物は、上記スチレンブ ック共重合体(A)に湿気架橋基を付与するた に使用される。すなわち、上記シラン化合 (C)は、下記重合開始剤(E)の作用により上記 チレンブロック共重合体(A)にグラフトして 気架橋基を形成する。
 上記シラン化合物(C)としては、例えば、ビ ルシラン(例えば、ビニルトリメトキシシラ ン、ビニルトリエトキシシランなど)、スチ ルシラン(例えば、p-スチリルトリメトキシ ランなど)、メタクリロキシシラン(例えば、 3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシ ラン、3-メタクリロキシプロピルトリメト シシラン、3-メタクリロキシプロピルメチル ジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピ トリエトキシシランなど)、アクリロキシシ ラン(例えば、3-アクリロキシプロピルトリメ トキシシランなど)などが挙げられる。これ は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用 してもよい。

 上記シラン化合物(C)としては、上記スチ ンブロック共重合体(A)との反応性の点から メタクリロキシシランが好ましい。

 本発明の接着剤組成物において、上記ス レンブロック共重合体(A)と上記シラン化合 (C)の重量比(A)/(C)は、好ましくは100/1~100/50、 より好ましくは100/5~100/15である。上記スチレ ンブロック共重合体(A)100重量部に対して上記 シラン化合物(C)が1重量部未満の場合、本発 の接着剤組成物の耐熱性が不足する虞があ 。一方、上記スチレンブロック共重合体(A)10 0重量部に対して上記シラン化合物(C)が50重量 部を超える場合、スチレンブロック共重合体 (A)と未反応の上記シラン化合物(C)が多く接着 剤組成物内に残り、沈降物の発生原因となる 虞がある。

 本発明の接着剤組成物における(D)酸変性ポ オレフィン樹脂は、本発明の接着剤組成物 ポリオレフィンに対する密着性を向上させ 密着剤として作用する。
 上記酸変性ポリオレフィン樹脂(D)としては 例えば、酸変性ポリプロピレン、酸変性ポ エチレン、酸変性ポリブテン、酸変性ポリ ロピレン-エチレン、酸変性ポリプロピレン -ブテン、酸変性ポリエチレン-ブテン、酸変 ポリプロピレン-エチレン-ブテンであるも が挙げられ、具体的には、マレイン酸変性 リオレフィン樹脂などが挙げられる。これ は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用 してもよい。

 上記酸変性ポリオレフィン樹脂(D)の重量平 分子量は、好ましくは10,000以上、より好ま くは50,000以上である。重量平均分子量が10,0 00未満の場合、本発明の接着剤の耐熱性が著 く低下する虞がある。一方、重量平均分子 の上限は、特に限定されないが、溶剤への 解性の点から、好ましくは100,000以下、より 好ましくは70,000以下である。
 ここで、重量平均分子量は、酸変性ポリオ フィン樹脂(D)の液体クロマトグラフによる 量平均分子量測定により決定される値を意 する。

 上記酸変性ポリオレフィン樹脂(D)の酸変性 は、好ましくは0.5重量%以上、より好ましく は1.0重量%以上である。酸変性ポリオレフィ 樹脂(D)の酸変性量が0.5重量%未満の場合、溶 性および他の樹脂との相溶性が低下する虞 ある。一方、酸変性量の上限は、特に限定 れないが、接着剤組成物のポリオレフィン 脂など、極性の低い被着体への接着性の点 ら、好ましくは5.0重量%以下、より好ましく は3.5重量%以下である。
 ここで、酸変性量は、上記酸変性ポリオレ ィン樹脂(D)の製造時の配合量により決定さ る値を意味する。

 本発明の接着剤組成物において、上記ス レンブロック共重合体(A)と上記酸変性ポリ レフィン樹脂(D)の重量比(A)/(D)は、好ましく は100/10~100/100、より好ましくは100/25~100/50であ る。上記スチレンブロック共重合体(A)100重量 部に対して上記酸変性ポリオレフィン樹脂(D) が10重量部未満の場合、本発明の接着剤組成 のポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン )への接着性が不足する虞がある。一方、上 スチレンブロック共重合体(A)100重量部に対 て上記酸変性ポリオレフィン樹脂(D)が100重 部を超える場合、本発明の接着剤組成物の 熱性が低下する虞がある。

 本発明の接着剤組成物における(E)重合開始 は、上記スチレンブロック共重合体(A)に上 シラン化合物(C)をグラフトするために使用 れる。
 上記重合開始剤(E)としては、例えば、加熱 よりラジカルを生成する化合物が挙げられ 例えば、ハイドロパーオキサイド、ジアル ルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサ ド、パーオキシケタール、パーオキシケタ ルなどの過酸化物、2,2-アゾビスイソブチロ ニトリルなどのアゾ系開始剤などが挙げられ る。これらは、1種単独で用いてもよく、2種 上を併用してもよい。

 上記重合開始剤(E)としては、重合性と取 扱い時の安全性の点から、60~100℃で半減期 有するものが好ましい。

 本発明の接着剤組成物において、上記ス レンブロック共重合体(A)と上記重合開始剤( E)の重量比(A)/(E)は、好ましくは100/0.05~100/10、 より好ましくは100/0.1~100/5である。上記スチ ンブロック共重合体(A)100重量部に対して上 重合開始剤(E)が0.05重量部未満の場合、上記 ラン化合物(C)が重合せず、および上記スチ ンブロック共重合体(A)にグラフトされず、 着性組成物の湿気硬化性を損なう虞がある 一方、上記スチレンブロック共重合体(A)100 量部に対して上記重合開始剤(E)が10重量部 超える場合、合成時に反応が過剰となり、 記スチレンブロック共重合体(A)が高分子量 して溶剤への溶解性が低下する虞がある。

 本発明の接着剤組成物は、上記シラン化合 (C)の少なくとも一部、例えば、上記シラン 合物(C)全体の5~100重量%、好ましくは20~100重 %が上記スチレンブロック共重合体(A)に予め グラフトされていることが好ましい。上記シ ラン化合物(C)がグラフトされていることによ り、湿気硬化性が可能となり耐熱性も付与で きる。また、この場合、接着剤組成物のコス トの点でも有利となる。
 上記シラン化合物(C)の上記スチレンブロッ 共重合体(A)へのグラフトは、例えば、上記 合開始剤(E)を使用して組成物を加熱攪拌(例 えば、60~90℃にて60~360分)することにより行う ことができる。

 本発明の接着剤組成物は、上記各成分の か、さらに必要に応じて溶剤、粘着剤、粘 付与樹脂、老化防止剤、脱水剤、着色剤な の各種添加剤を適量含有していてもよい。

 本発明の接着剤組成物は、上記成分(A)~(E) およびその他の添加剤を常法にしたがって順 次添加し、混合することによって製造するこ とができる。

 本発明の接着剤組成物は、通常、これを 法(例えば、スプレー法)にしたがって被着 上に塗布し、乾燥(通常、室温~120℃にて数秒 ~10分)し、空気中の湿気により硬化(通常、5~10 0%RH(相対湿度)、-10~100℃にて2~48時間)させるこ とができる。本発明の接着剤組成物が適用さ れる被着体としては、特にポリプロピレン、 ポリエチレンなどのポリオレフィンよりなる 材料が挙げられるが、ポリオレフィン以外の 材料、例えば、ウレタン、ナイロン、ファブ リック、ABS樹脂、PVCなどに対しても適用する ことができる。

 特に、本発明の接着剤組成物は、ポリオ フィンに対して優れた接着性を有し、かつ 耐熱性にも優れているので、自動車内装材 例えば、天井、ドアトリム、インパネ、ダ シュサイレンサー、センターコンソール、 ラー、オーナメント、リアパーセル、座席 ートなどの製造において、ポリオレフィン 形品とポリオレフィン表皮材を真空成形法 圧着工法などを用いて接着するのに特に適 ている。

 次に、実施例および比較例を挙げて、本 明をより具体的に説明する。なお、実施例 よび比較例の接着剤組成物の評価項目およ 評価方法を以下に示す。

〔評価項目および評価方法〕
[相溶性]
 接着剤組成物の各成分を配合し、40℃で10日 間放置した後、目視にて溶液状態を確認した 。

[接着性]
(1)常態剥離
 下記の条件にて接着剤組成物を塗布および 燥して被着体と表皮材を貼り合せ、20℃、65 %RH(相対湿度)にて24時間養生した後の剥離状 を確認し、次のように評価した。
FMB:表皮材の材料破壊
FAF:表皮側からの界面破壊
(2)耐熱クリープ
 下記の条件にて接着剤組成物を塗布および 燥して被着体と表皮材を貼り合せ、20℃、65 %RH(相対湿度)にて24時間養生し、80℃にて24時 (荷重:100g)後の剥離長さ(mm)を測定した。
(貼り合せ条件)
被着体:PP(ポリプロピレン)×PPF(フィラー入りP P)
接着剤組成物の塗布量:200g/m 2
乾燥:80℃×2分間
表皮材(PPF)加熱条件:120℃×1分間
圧締:0.05MPa×15秒間

〔実施例1~4および比較例1~5〕
 下記表1に示す各成分(重量部)を配合し、各 着剤組成物を製造した。得られた各接着剤 成物について、上記のように評価を行った その結果を表1に示す。

(A)D-1101:SBS(クレイトンポリマージャパン株式 社製)
(B)S-8007:SEBS(スチレン含有量30重量%;株式会社 ラレ製)
(B’)H-1221:SEBS(スチレン含有量12重量%;旭化成 ミカルズ株式会社製)
(D)酸変性ポリプロピレン:無水マレイン酸変 オレフィン樹脂(重量平均分子量60,000、酸変 量1.0重量%;東洋化成工業株式会社製)
(E)ナイパーFF:ベンゾイルパーオキサイド(日 油脂株式会社製)
(C)KBM-503:3-メタクリロキシプロピルトリメト シシラン(信越化学工業会社製)
・石油系粘着剤:脂環族系飽和炭化水素樹脂( 川化学工業株式会社製)

 上記表1に示されるように、実施例の接着 剤組成物においては、常温および加熱時にお いて良好な接着性が得られることが明らかと なった。