NAKAMICHI YUKINORI (JP)
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NAKAMICHI YUKINORI (JP)
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See also references of EP 2267093A4
Yoshiyuki Inaba (JP)
下記(1-A)30~90質量%と、下記(1-B)70~10質量%とを有する(1)水素添加ブロック共重合体:100質量部と、 (2)粘着付与剤:20~400質量部と、 を、含有する粘接着性組成物。 (1-A)ビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックと、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックとを有し、下記(a)~(c)の要件を満たす水素添加ブロック共重合体。 (a)共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結合のトータル水素添加率H(%)が10~80% (b)ビニル芳香族炭化水素の含有量が20~60質量% (c)ピーク分子量が3万~6万 (1-B)2個以上のビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックと、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックとを有し、下記(d)~(f)の要件を満たす水素添加ブロック共重合体。 (d)共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結合のトータル水素添加率H(%)が10~80% (e)ビニル芳香族炭化水素の含有量が20~60質量% (f)ピーク分子量が6万を超え10万未満 |
前記(1-A)水素添加ブロック共重合体が、 ビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックと、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックとを有し、共役ジエン化合物に基づくビニル結合量V(%)が10~80%であるブロック共重合体の水素添加ブロック共重合体であって、 水素添加前の共役ジエン中のビニル結合に対する水素添加率S(%)が82%以上であり、 共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結合のトータル水素添加率H(%)が、V≦H≦2×V+10(ここで10≦H≦80である。)の関係を満たし、 前記(1-B)水素添加ブロック共重合体が、 共役ジエン化合物に基づくビニル結合量V(%)が10~80%であるブロック共重合体の水素添加ブロック共重合体であって、 水素添加前の共役ジエン中のビニル結合に対する水素添加率S(%)が82%以上であり、 共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結合のトータル水素添加率H(%)が、V≦H≦2×V+10(ここで10≦H≦80である。)の関係を満たし、ピーク分子量が6.5万~9.5万である、 請求項1に記載の粘接着性組成物。 |
軟化剤をさらに含有する請求項1又は2に記載の粘接着剤組成物。 |
本発明は、所定の構造の水素添加ブロッ 共重合体と粘着付与剤とを含有する粘接着 組成物に関する。
従来から、ホットメルト型の接着剤は、環
上の観点及び利便性に優れているものとし
広く使用されている。
ホットメルト型接着剤のベースポリマーと
ては、ビニル芳香族炭化水素-共役ジエン系
ブロック共重合体(SBS)が、汎用性の高いもの
して知られている。
従来においても、前記ブロック共重合体を
いた粘接着剤組成物についての開示がなさ
ているが(例えば、特許文献1、2参照。)、SBS
は一般的に熱安定性が劣り、これを用いた粘
接着剤組成物は、保持力と粘着性とのバラン
スが不十分で、溶融粘度が高く、加工性も不
十分なものとなる傾向にあるため、これらの
改良技術として、トリブロック共重合体とジ
ブロック共重合体よりなる接着剤組成物が提
案されている(例えば、特許文献3、非特許文
1参照。)。
また、特定の2官能性カップリング剤(脂肪
系モノエステル、特定のジハロゲン化合物)
カップリングさせて得られるブロック共重
体よりなる接着剤組成物が提案されている(
例えば、特許文献4参照。)。
そして、これらの従来技術をさらに改良す
ものとして、ビニル芳香族炭化水素と共役
エン系化合物とのブロック共重合体を水添
たブロック共重合体と、粘着付与剤とを含
する組成物が提案されている(例えば、特許
文献5参照。)。
しかしながら、上記従来技術は、いずれに
いても、保持力と粘着性とを良好なバラン
に保ちつつ、同時に溶融粘度を低粘度化し
更には高温条件下で高い溶融粘度安定性を
現するという、全ての特性を満足するため
は、一層の改善を図る必要がある。
そこで本発明においては、これらの特性を
足する粘接着性組成物を提供することを目
とした。
本発明者らは、上記従来技術の問題点を解
するために鋭意研究を重ねた結果、特定構
の水素添加ブロック共重合体と粘着付与剤
を、それぞれ所定量含有する粘接着剤組成
が、上記課題を解決できることを見出し、
発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は下記の通りである。
〔1〕 下記(1-A)30~90質量%と、下記(1-B)70~10質量
%とを有する(1)水素添加ブロック共重合体:100
量部と、(2)粘着付与剤:20~400質量部とを含有
する粘接着性組成物を提供する。
(1-A)ビニル芳香族炭化水素を主体とする重
体ブロックと、共役ジエン化合物を主体と
る重合体ブロックとを有し、下記(a)~(c)の要
を満たす水素添加ブロック共重合体。
(a)共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結
のトータル水素添加率H(%)が10~80%
(b)ビニル芳香族炭化水素の含有量が20~60質
%
(c)ピーク分子量が3万~6万
(1-B)2個以上のビニル芳香族炭化水素を主体
する重合体ブロックと、共役ジエン化合物
主体とする重合体ブロックとを有し、下記(
d)~(f)の要件を満たす水素添加ブロック共重合
体。
(d)共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結
のトータル水素添加率H(%)が10~80%
(e)ビニル芳香族炭化水素の含有量が20~60質
%
(f)ピーク分子量が6万を超え10万未満
〔2〕前記(1-A)水素添加ブロック共重合体が 、ビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体 ブロックと、共役ジエン化合物を主体とする 重合体ブロックとを有し、共役ジエン化合物 に基づくビニル結合量V(%)が10~80%であるブロ ク共重合体の水素添加ブロック共重合体で って、水素添加前の共役ジエン中のビニル 合に対する水素添加率S(%)が82%以上であり、 役ジエン化合物に基づく不飽和二重結合の ータル水素添加率H(%)が、V≦H≦2×V+10(ここ 10≦H≦80である。)の関係を満たし、前記(1-B) 水素添加ブロック共重合体が、共役ジエン化 合物に基づくビニル結合量V(%)が10~80%である ロック共重合体の水素添加ブロック共重合 であって、水素添加前の共役ジエン中のビ ル結合に対する水素添加率S(%)が82%以上であ 、共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結 のトータル水素添加率H(%)が、V≦H≦2×V+10( こで10≦H≦80である。)の関係を満たし、ピ ク分子量が6.5万~9.5万である、前記〔1〕に記 載の粘接着性組成物を提供する。
〔3〕軟化剤をさらに含有する前記〔1〕又 〔2〕に記載の粘接着剤組成物を提供する。
本発明によれば、溶融粘度が低く、実用 良好な粘着力と保持力を有し、溶融粘度の 安定性が高く、ループタックが良好な、ト タルとして粘接着性能のバランスに優れて る粘接着性組成物が得られる。
以下、本発明を実施するための形態(以下 、「本実施形態」と言う。)について詳細に 明する。なお、本発明は、以下の実施形態 限定されるものではなく、その要旨の範囲 で種々変形して実施できる。
本実施形態の粘接着性組成物は、下記(1-A )30~90質量%と、下記(1-B)70~10質量%とを有する(1) 水素添加ブロック共重合体:100質量部と、(2) 着付与剤:20~400質量部とを含有する粘接着性 成物である。
〔(1):水素添加ブロック共重合体〕
前記(1-A)は、ビニル芳香族炭化水素を主体
する重合体ブロックと、共役ジエン化合物
主体とする重合体ブロックとを有し、下記(a
)~(c)の要件を満たす水素添加ブロック共重合
である。
(a)共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結
のトータル水素添加率H(%)が10~80%
(b)ビニル芳香族炭化水素の含有量が20~60質
%
(c)ピーク分子量が3万~6万
前記(1-B)は、2個以上のビニル芳香族炭化水
を主体とする重合体ブロックと、共役ジエ
化合物を主体とする重合体ブロックとを有
、下記(d)~(f)の要件を満たす水素添加ブロッ
ク共重合体である。
(d)共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結
のトータル水素添加率H(%)が10~80%
(e)ビニル芳香族炭化水素の含有量が20~60質
%
(f)ピーク分子量が6万を超え10万未満
以下、(1-A)水素添加ブロック共重合体及 (1-B)水素添加ブロック共重合体について詳細 に説明する。
前記(1-A)及び前記(1-B)の水素添加ブロック 共重合体を構成する前記ビニル芳香族炭化水 素の単量体単位としては、例えば、スチレン 、α-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p-t- ブチルスチレン等の、アルキルスチレン、パ ラメトキシスチレン、ビニルナフタレン等が 挙げられる。特にスチレンが好ましい。これ らは、単独で使用してもよく、2種以上を併 してもよい。
前記(1-A)及び前記(1-B)の水素添加ブロック共
重合体を構成する前記共役ジエン化合物は、
1対の共役二重結合を有するジオレフィンで
る。
例えば、1,3-ブタジエン、2-メチル-1,3-ブタ
エン(イソプレン)、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエ
ン、1,3-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエン等が
げられる。これらは、単独で使用してもよ
、2種以上を併用してもよい。
前記(1-A)及び前記(1-B)の水素添加ブロック共
重合体の、水素添加前におけるブロック共重
合体は、それぞれ公知の重合方法により製造
できる。
例えば、特公昭36-19286号公報、特公昭43-17979
号公報、特公昭46-32415号公報、特公昭49-36957
公報、特公昭56-28925号公報、特開昭59-166518号
公報等に開示されている方法を適用できる。
前記(1-A)水素添加ブロック共重合体の、水
添加の前段階におけるブロック共重合体は
一般式:(C-D) m
、D-(C-D) m
で表される。mは1以上、一般に1~5の整数であ
。末端がブロックDであることが粘着性の点
で好ましい。粘着性、溶融粘度の点でC-Dの構
造が最も好ましい。
ここで、Cはビニル芳香族炭化水素を主体と
する重合体ブロックであり、Dは共役ジエン
合物を主体とする重合体である。
CブロックとDブロックとの境界は必ずしも
瞭に区別される必要はない。
前記(1-B)水素添加ブロック共重合体の、水
添加の前段階におけるブロック共重合体は
一般式:(C-D) n
、C-(D-C) m
、D-(C-D) m
で表される。
ここで、Cはビニル芳香族炭化水素を主体と
する重合体ブロックであり、Dは共役ジエン
合物を主体とする重合体である。
CブロックとDブロックとの境界は必ずしも
瞭に区別される必要はない。
また、nは2以上の整数、mは1以上、一般に1~5
の整数である。
また、前記(1-B)水素添加ブロック共重合体
、水素添加の前段階におけるブロック共重
体は、一般式:[(D-C) n
] m+1
-X、[(C-D) n
] m+1
-X、[(D-C) n
-D] m+1
-X、[(C-D) n
-C] m+1
-Xで表すことができる。
ここで、Cはビニル芳香族炭化水素を主体と
する重合体ブロックであり、Dは共役ジエン
合物を主体とする重合体である。
CブロックとDブロックとの境界は必ずしも
瞭に区別される必要はない。
また、nは2以上の整数である。
Xは、例えば四塩化ケイ素、四塩化スズ、エ
ポキシ化大豆油、2~6官能のエポキシ基含有化
合物、ポリハロゲン化炭化水素、カルボン酸
エステル、ジビニルベンゼン等のポリビニル
化合物等のカップリング剤の残基又は多官能
有機リチウム化合物等の開始剤の残基を示す
。
mは1以上、一般に1~10の整数である。
なお、本明細書において、「ビニル芳香族
化水素を主体とする重合体ブロック」とは
ビニル芳香族炭化水素を50質量%以上、好ま
くは70質量%以上含有するビニル芳香族炭化
素と共役ジエン化合物との共重合体ブロッ
及び/又はビニル芳香族炭化水素単独重合体
ブロックを示す。
また、本明細書において、「共役ジエン化
物を主体とする重合体ブロック」とは、共
ジエン化合物を50質量%よりも多い量、好ま
くは70質量%以上含有する共役ジエン化合物
ビニル芳香族炭化水素との共重合体ブロッ
及び/又は共役ジエン化合物単独重合体ブロ
ックを示す。
ビニル芳香族炭化水素は、前記(1-A)水素添
ブロック共重合体の水素添加前におけるブ
ック共重合体及び前記(1-B)水素添加ブロック
共重合体の水素添加前におけるブロック共重
合体の中で、均一に分布していてもよいし、
テーパー状に分布していてもよい。
また、ビニル芳香族炭化水素が均一に分布
ている部分及び/又はテーパー状に分布して
いる部分が、それぞれ複数個共存していても
よい。
本実施形態の粘接着性組成物を構成する 素添加ブロック共重合体(1)は、上述した一 式で表されるブロック共重合体の水素添加 を、それぞれ任意に組み合わせたものであ てよい。
前記(1-A)水素添加ブロック共重合体及び 記(1-B)水素添加ブロック共重合体の、水素添 加前におけるブロック共重合体を構成する共 役ジエン化合物に基づくビニル結合量V(%)は それぞれ、10~80%が好ましく、20~70%がより好 しく、25~70%がさらに好ましく、25~37%がさら より好ましい。
ここで、「ビニル結合量」とは、ブロック
重合体中に、1,2-結合、3,4-結合及び1,4-結合
結合様式で組み込まれている共役ジエン化
物のうち、1,2-結合及び3,4-結合で組み込ま
ているものの割合を意味する。
この「ビニル結合量」が、10質量%未満であ
たり80質量%を超えたりすると、水素添加ブ
ック共重合体(1)と粘着付与剤(2)との親和性
悪くなり、最終的に目的とする粘接着性組
物において、十分な粘着性が得られなくな
。
なお、「ビニル結合量V(%)」は、ビニル化剤
として、ジメチルエーテル、ジエチルエーテ
ル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジエチレングリコールジメチルエーテル
、ジエチレングリコールジブチルエーテル等
のエーテル化合物;トリメチルアミン、トリ
チルアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルエチレ
ンジアミン、ジアゾビシクロ[2,2,2]オクタン
の第3級アミンを用いて、ブロック共重合体
製造する際に調整できる。
前記(1-A)水素添加ブロック共重合体及び前
(1-B)水素添加ブロック共重合体は、上述した
各ブロック共重合体を水添すること(水素添
反応)により得られる。
水素添加反応用の触媒としては、例えば、N
i、Pt、Pd、Ru等の金属をカーボン、シリカ、
ルミナ、ケイソウ土等に担持させた担持型
均一系触媒;Ni、Co、Fe、Cr等の有機酸塩又は
セチルアセトン塩等の遷移金属塩と有機ア
ミニウム等の還元剤とを用いる、いわゆる
ーグラー型触媒;Ti、Ru、Rh、Zr等の有機金属
合物等のいわゆる有機金属錯体等の均一触
が挙げられる。
水素添加反応の方法としては、例えば、特
昭42-8704号公報、特公昭43-6636号公報、特公
63-4841号公報、特公平1-37970号公報、特公平1-5
3851号公報、特公平2-9041号公報に記載された
法が挙げられる。
具体的には、炭化水素溶媒中で、水添触媒
存在下で水素添加することにより水素添加
が得られる。
その際、ブロック共重合体の水素添加率は
反応温度、反応時間、水素供給量、触媒量
を調整することにより制御できる。
前記(1-A)水素添加ブロック共重合体及び前
(1-B)水素添加ブロック共重合体において、共
役ジエン化合物に基づく不飽和二重結合のト
ータル水素添加率H(%)は、10~80%であり、前記
素添加前におけるブロック共重合体を構成
る共役ジエン化合物に基づくビニル結合量V(
%)との関係において、V≦H≦2×V+10の関係を満
していることが好ましく、V≦H≦V+20の関係
満たしていることがより好ましい。
ここで、H≦80であり、H≦75であることが好
しく、H≦70であることがより好ましく、H≦
65%であることがさらに好ましい。
共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結合
トータル水素添加率H(%)が10%未満であると、
最終的に得られる粘接着性組成物の熱安定性
が劣り、80%を超えると最終的に得られる粘接
着性組成物の粘着性が劣るため好ましくない
。
また、水素添加率H(%)がビニル結合量V(%)未
でも、最終的に得られる粘接着性組成物の
安定性が劣り、V≦H≦2×V+10の上限を超える
、最終的に得られる粘接着性組成物の粘着
が劣るため好ましくない。
さらに、共役ジエン化合物に基づく不飽和
重結合のトータル水素添加率H(%)が、V≦H≦2
×V+10を満たしていても、Hが80%を超えると、
終的に得られる粘接着性組成物の粘着性が
下するため、双方の条件を満たしているこ
が好ましい。
なお、共役ジエン化合物に基づく不飽和二
結合のトータル水素添加率H(%)は、赤外分光
光度計や核磁気共鳴装置(NMR)等により測定で
る。
また、水素添加前におけるブロック共重合
を構成する共役ジエン化合物に基づくビニ
結合量V(%)は、核磁気共鳴装置(NMR)により測
できる。
前記(1-A)水素添加ブロック共重合体及び前
(1-B)水素添加ブロック共重合体においては、
水素添加前の共役ジエン中のビニル結合に対
する水素添加率(S(%):共役ジエン中のビニル結
合のうち、水素添加されたビニル結合の割合
)は、82%以上が好ましく、85%以上がより好ま
く、87%以上がさらに好ましい。
この水素添加率が82%未満であると、最終的
得られる粘接着性組成物の高温加熱条件下
の溶融粘度安定性が劣化するため好ましく
い。
水素添加前の共役ジエン中のビニル結合に
する水素添加率は、赤外分光光度計や核磁
共鳴装置(NMR)等により測定できる。
前記(1-A)水素添加ブロック共重合体及び 記(1-B)水素添加ブロック共重合体において、 水素添加前のビニル芳香族炭化水素に基づく 芳香族二重結合の水素添加率は、50%以下が好 ましく、30%以下がより好ましく、20%以下がさ らに好ましい。
なお、水素添加前のビニル芳香族炭化水 に基づく芳香族二重結合の水素添加率は、 外分光光度計や核磁気共鳴装置(NMR)等によ 測定できる。
(水素添加ブロック共重合体(1-A)及び(1-B)のビ
ル芳香族炭化水素の含有量)
前記(1-A)水素添加ブロック共重合体及び前
(1-B)水素添加ブロック共重合体における、ビ
ニル芳香族炭化水素の含有量は20~60質量%であ
り、30~60質量%が好ましく、37~60質量%がさらに
好ましい。
ビニル芳香族炭化水素の含有量が20質量%未
であると、最終的に得られる粘接着性組成
の保持力が劣化し、60質量%を超えると粘着
が劣化する。
(水素添加ブロック共重合体(1-A)及び(1-B)の分
量)
前記(1-A)水素添加ブロック共重合体は、ゲ
パーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によ
る測定で、ピーク分子量が、標準ポリスチレ
ン換算で3万~6万であるものとし、3.5万~5.5万
好ましい。
前記(1-A)水素添加ブロック共重合体のピー
分子量が3万未満であると、最終的に目的と
る粘接着性組成物の保持力が劣化し、6万を
超えると溶融粘度が高くなり粘接着性組成物
の塗布性能等が劣化するため好ましくない。
また、前記(1-B)水素添加ブロック共重合体
、GPCによる測定で、ピーク分子量が、標準
リスチレン換算で6万を超え10万未満であり
6.5万~9.5万の範囲であることが好ましい。前
(1-B)水素添加ブロック共重合体のピーク分
量が6万以下であると、最終的に目的とする
接着性組成物の保持力が劣化し、10万以上
あると溶融粘度が高くなり、やはり粘接着
組成物の塗布性能等が劣化するため好まし
ない。
(水素添加ブロック共重合体(1-A)及び(1-B)の含
量)
水素添加ブロック共重合体(1)は、前記(1-A)
素添加ブロック共重合体を30~90質量%、好ま
くは40~85質量%、前記(1-B)水素添加ブロック共
重合体を70~10質量%、好ましくは65~15質量%含有
する。
これにより、保持力、粘着性、溶融粘度等
バランスに優れた粘接着性組成物が得られ
。
(水素添加ブロック共重合体(1)の分子量)
水素添加ブロック共重合体(1)の分子量(GPCに
よる測定において、標準ポリスチレン換算で
のピーク分子量)は、最終的に目的とする粘
着性組成物の保持力と粘着性とのバランス
及び溶融粘度の観点から、3.5万~9.5万が好ま
く、4万~9万がより好ましい。
〔水素添加ブロック共重合体(1)の製造方法〕
水素添加ブロック共重合体(1)は、例えば、
活性炭化水素溶媒中で、有機リチウム化合
を重合開始剤としてスチレンを重合させ、
いで、ブタジエンを重合させ、さらに場合
よりこれらの操作を繰り返す方法により、
チレンブタジエンブロックコポリマーであ
て、分子量の異なる2種類のブロック共重合
体を別々に作製しておき、水素添加反応させ
、その後、これらの水素添加ブロック共重合
体を混合させることにより得られる。
分子量は、有機リチウム化合物量を調整す
ことにより制御できる。
前記水素添加ブロック共重合体の混合は、
合反応終了後、水素添加反応を行い、水、
ルコール、酸等を添加して活性種を失活さ
た各成分の重合溶液を所定の組成でブレン
した後、例えばスチームストリッピング等
行い、重合溶媒を分離した後、乾燥するこ
により行う。
また、個別に重合溶媒を分離、乾燥して得
れたポリマーを、所定のロール等でブレン
してもよい。
水素添加ブロック共重合体(1)は、上記とは
なる製法によっても製造できる。
すなわち、(1-A)水素添加ブロック共重合体
得た後、重合系内に2官能以上の適当なカッ
リング剤を、重合開始剤として用いた有機
チウム化合物に対して所定量添加して、共
合体生成物を成分(1-B)とし、同一反応系内
、水素添加ブロック共重合体(1-A)と(1-B)とを
時に得る。
この手法によると、成分(1-B)のピーク分子
は、カップリング剤に応じて成分(1-A)のピー
ク分子量の整数倍となり、成分(1-A)と成分(1-B
)のモノアルケニル芳香族化合物含有量は同
になり構造が限定されるが、上述した方法
りも工業的に有利である。
上記製法において、カップリング剤として
、2官能、3官能、4官能、5官能、6官能性カ
プリング剤が用いられる。特に2官能性カッ
リング剤が好ましい。例えば、ジクロルジ
チルシラン、フェニルメチルジクロロシラ
のようなハロゲン化ケイ素化合物;ジメチル
ジメトキシシランのようなアルコキシケイ素
化合物;ジクロルジメチルスズのようなスズ
合物;安息香酸メチルのようなエステル化合
;ジビニルベンゼン等のようなビニルアレン
類;2官能性のエポキシ化合物等が挙げられる
上述した水素添加ブロック共重合体(1-A)、(1
-B)は、窒素、酸素、ケイ素、リン、硫黄、ス
ズから選ばれる極性基含有官能基が重合体に
結合した変性重合体や、水素添加ブロック共
重合体を無水マレイン酸等の変性剤で変性し
た変性ブロック共重合体の形態をしていても
よい。
上述した製法により製造した水素添加ブロ
ク共重合体(1)の溶液から、公知の方法で脱
剤することにより、水素添加ブロック共重
体(1)が得られる。このとき、必要に応じて
属類を脱灰してもよく、所定の反応停止剤
酸化防止剤、中和剤、界面活性剤等を使用
てもよい。
〔(2)粘着付与剤〕
本実施形態の粘接着剤組成物を構成する粘
付与剤の材料については、特に限定される
のではなく、例えば、ロジン系テルペン系
脂、水添ロジン系テルペン系樹脂、クマロ
系樹脂、フェノール系樹脂、テルペン-フェ
ノール系樹脂、芳香族炭化水素樹脂、脂肪族
炭化水素樹脂等の公知の粘着付与機能を有す
る樹脂が挙げられる。その他としては、具体
的には、「ゴム・プラスチック配合薬品」(
バーダイジェスト社編)に記載されたものが
用できる。
これらは単独で使用してもよく、2種以上を
混合して使用してもよい。
粘着付与剤(2)の使用量については、水素添
ブロック共重合体(1)を100質量部に対して、
着付与剤(2)が20~400質量部の範囲とし、50~350
量部の範囲が好ましい。
粘着付与剤(2)が20質量部未満であると、十
な粘着性が得られず、一方において400質量
を超えると保持力が劣化し、いずれの場合
粘接着性特性が悪化する。
〔軟化剤〕
また、本実施形態における粘接着性組成物
は、軟化材として、公知のナフテン系、パ
フィン系、アロマ系のプロセスオイルを用
てもよい。これらは単独で使用してもよく
合して使用してもよい。
軟化剤を使用することにより、粘接着性組
物の粘度低下、加工性の向上、及び粘着性
上効果が得られる。
但し、アロマ系オイルは、最終的に目的と
る粘接着性組成物の色調や熱安定性を損ね
傾向があるため、その使用量は目的に応じ
定める必要がある。
具体的には、本実施形態の粘接着性組成物
接着性組成物として利用する場合には、水
添加ブロック共重合体(1)100質量部に対して
化剤0~50質量部が好ましく、0~30質量部がよ
好ましく、0~20質量部がさらに好ましい。軟
剤の添加量が50質量部を超えると、粘接着
組成物において十分な接着力が得られない
それがある。
一方、本実施形態の粘接着性組成物を粘着
組成物として利用する場合には、水素添加
ロック共重合体(1)100質量部に対して軟化剤1
0~200質量部が好ましく、20~180質量部がより好
しく、30~150質量部がさらに好ましい。200質
部を超えると十分な保持力が得られないお
れがある。
〔添加剤〕
本実施形態における粘接着性組成物には、
要に応じて、酸化防止剤、光安定剤等の各
添加剤を添加してもよい。
酸化防止剤としては、例えば、2,6-ジ-t-ブチ
ル-4-メチルフェノール、n-オクタデシル-3-(4
-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-t-ブチルフェニル)プ
ピオネート、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-
t-ブチルフェノール)、2,2’-メチレンビス(4-
チル-6-t-ブチルフェノール)、2,4-ビス〔(オク
チルチオ)メチル〕-0-クレゾール、2-t-ブチル-
6-(3-t-ブチル-2-ヒドロキシ-5-メチルべンジル)-
4-メチルフェニルアクリレート、2,4-ジ-t-アミ
ル-6-〔1-(3,5-ジ-t-アミル-2-ヒドロキシフェニ
)エチル〕フェニルアクリレート、2-[1-(2-ヒ
ロキシ-3,5-ジ-tert-ぺンチルフェニル)]アクリ
ート等のヒンダードフェノール系酸化防止
;ジラウリルチオジプロビオネート、ラウリ
ルステアリルチオジプロピオネートペンタエ
リスリトールーテトラキス(β-ラウリルチオ
ロピオネート)等のイオウ系酸化防止剤;トリ
ス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4
-ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイト等のリン
酸化防止剤等が挙げられる。
光安定剤としては、例えば、2-(2’-ヒドロ
シ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-t-ブチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’,5
’-ジ-t-ブチルフェニル)-5-クロロベンゾトリ
ゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸
剤;2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン
のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;ヒンダー
ドアミン系光安定剤等が挙げられる。
また、本実施形態における粘接着性組成 には、必要に応じて、ベンガラ、二酸化チ ン等の顔料;パラフィンワックス、マイクロ クリスタンワックス、低分子量ポリエチレン ワックス等のワックス類;無定形ポリオレフ ン、エチレンーエチルアクリレート共重合 等のポリオレフィン系又は低分子量のビニ 芳香族系熱可塑性樹脂;天然ゴム;ポリイソプ レンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレンー ブタジエンゴム、エチレンープロピレンゴム 、クロロプレンゴム、アクリルゴム、イソプ レンーイソブチレンゴム、ポリペンテナマー ゴム、スチレンーイソプレン系ブロック共重 合体等の合成ゴムを添加してもよい。
〔粘接着性組成物の製造方法〕
本実施形態における粘接着性組成物は、公
の方法により製造できる。
例えば、上述した水素添加ブロック共重合
(1)と粘着付与剤(2)とを、所定の混合機、ニ
ダー等を用いて加熱条件下で均一混合する
とにより製造できる。
以下、実施例及び比較例によって、本発 をより具体的に説明するが、本発明は、下 実施例に限定されるものではない。
先ず、原料となる水素添加ブロック共重合
(1)を作製し、物性測定を行って特定し、ポ
マー1~10として分類した。
<物性測定方法>
(スチレン含有量)
紫外線分光光度計(日立製作所 UV200)を用い
、262nmの吸収強度より算出した。
(ピーク分子量及び組成比)
GPC(測定装置:ウォーターズ製、カラム:デュ
ン製のZORBAX PSM1000Sを2本と、PSM60-Sを1本の計
3本。)を使用し、溶媒にはテトラヒドロフラ
を使用し、測定条件は温度35℃とした。
ピーク分子量は、クロマトグラムのピーク
分子量を、市販の標準ポリスチレンの測定
ら求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク
分子量を使用して作成)を使用して求めた。
また、(1-A)水素添加ブロック共重合体と、(1
-B)水素添加ブロック共重合体からなる場合の
組成比は、クロマトグラムのそれぞれのピー
クの面積比により算出した。
(ビニル結合量、及び水素添加率)
核磁気共鳴装置(BRUKER社製、DPX-400)を用いて
定した。
<ブロック共重合体及びその水素添加物の
製>
攪拌機及びジャケットを具備する内容量100L
のオートクレーブを、洗浄、乾燥、窒素置換
し、予め精製処理を行ったスチレン40質量部
含むシクロヘキサン溶液を投入した。
次に、n-ブチルリチウムとテトラメチルエ
レンジアミンを添加し、70℃で重合反応を1
間行った。
その後、予め精製処理を行ったブタジエン6
0質量部を含むシクロヘキサン溶液を加えて
重合反応を1時間行った。
その後、カップリング剤として、フェニル
チルジクロロシランを添加してカップリン
させ、カップリングしたポリマーとカップ
ングしていないポリマーとの混合物を得た
得られたブロック共重合体溶液の一部をサ
プリングし、オクタデシル-3-(3,5-ジブチル-t
-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネー
をブロック共重合体100質量部に対して0.3質
部添加し、その後、溶媒を加熱除去した。
これにより得られたブロック共重合体をポ
マー1とする。
ポリマー1は、スチレン含量が40質量%、ポ
ブタジエンの1,2-ビニル結合量が34質量%、分
子量が8.8万であった。
次に、上記サンプリング前段階のブロック
重合体溶液を用いて、ジ-p-トリスビス(1-シ
ロペンタジェニル)チタニウムと、n-ブチル
チウムを水添触媒として、70℃の温度条件
で水素添加を行い、一部の重合体溶液をサ
プリングしてポリマー2を得た。
このポリマー2は、ブタジエンに基づく不飽
和二重結合のトータル水素添加率H(以後、「
素添加率H」と言う。)が41%、ビニル結合の
素添加率が92%であった。
n-ブチルリチウム、テトラメチルエチレン
アミン、フェニルメチルジクロロシランの
加量を変え、その他の条件は上述したポリ
ー1と同様の方法により重合を行い、ブロッ
共重合体溶液を得た。
続いてこのブロック共重合体溶液を用いて
上述したポリマー2と同様の方法により水素
添加を行い、ポリマー3~ポリマー12を作製し
。
ポリマー1~12の特性を下記表1に示す。
次に、上記のようにして作製したポリマ 1~12を用いて、粘接着性組成物のサンプルを 作製した。
〔実施例1~7〕、〔比較例1~5〕
(水素添加)ブロック共重合体又(ポリマー1~10):
100質量部
粘着付与剤(アルコンM100(荒川化学製)):300質
部
軟化剤(ダイアナ プロセスオイルPW-90(出光
産製)):100質量部
これらを配合し、180℃×2時間、1リットルの
攪拌機付き容器で溶融混練し、目的とするホ
ットメルト型の粘接着性組成物を得た。
なお、粘接着性組成物には、(水素添加)ブ
ック共重合体(ポリマー1~10):100質量部に対し
、安定剤として2-t-ブチル-6-(3-t-ブチル-2-ヒ
ロキシ-5-メチルベンジル)-4-メチルフェニル
アクリレート:1質量部配合した。
〔比較例6、7〕
粘着付与剤及び軟化剤の配合量を変え、そ
他の条件は、実施例1と同様の方法で粘接着
性組成物を作製した。
<粘接着性組成物の測定・評価>
実施例1~7、比較例1~7の粘接着性組成物につ
て下記の物性測定を行った。
測定結果を下記表2に示す。
(溶融粘度)
ブルックフィールド型粘度計を使用し、140
の温度条件下における、粘接着性組成物の
融粘度を測定した。
(ループタック(N/15mm))
250mm長×15mm幅のループ状の試料を用い、被
体としてはステンレス板を用いて、接触面
15mm×50mm、接着時間:3sec、接着及び引き剥が
速度:500mm/minで測定した。
(粘着力(N/10mm))
25mm幅の試料をステンレス板に貼り付け、引
き剥がし速度:300mm/minで180度剥離力を測定し
。
(保持力(分))
保持力は、JIS Z-1524に準じて測定した。
すなわち、ステンレス板に、25mm×25mmの面積
が接するように粘着テープを貼り付け、60℃
おいて1kgの荷重を与えて粘着テープがずれ
ちるまでの時間を測定した。
(溶融粘度変化率(%))
ブルッククフィールド型粘度計を使用して
180℃における混練直後の粘接着性組成物の
融粘度をη0とし、粘接着性組成物を180℃の
度雰囲気下に48時間放置後の180℃の溶融粘
をη1としたとき、以下の溶融粘度変化率を
め、熱安定性の尺度とした。
η1-η0
溶融粘度変化率(%)=――――――― ×
100
η0
溶融粘度、ループタック、粘着力、保持力
溶融粘度変化率のそれぞれについて、実用
良好なものであるとの判断基準を下記に示
。
(溶融粘度):3000cP以下とする。これを超える
、加工性が劣化する。
(ループタック):4.0N/15mm以上とする。これを
回ると初期の粘着性が劣り、接着しにくく
る。
(粘着力):5.0N/10mm以上とする。これを下回る
剥がれやすくなる。
(保持力):50分以上とする。これを下回ると
せん断力に対して、剥がれやすくなる。
(溶融粘度変化率):-35~+35%とする。これより
変化が大きいと、安定した塗工ができなく
る。
上記表2から明らかなように、成分(1)であ る所定の水素添加ブロック共重合体を100質量 部と、成分(2)である粘着付与剤を20~400質量部 の範囲で含有している実施例1~7の粘接着性組 成物は、良好な溶融粘度、ループタック、粘 着力及び保持力を示し、高温加熱下における 溶融粘度変化率も小さくバランスのとれた粘 接着特性を有することが分かった。
比較例1においては、ポリマー1が水素添 されていないブロック共重合体であるため 溶融粘度が低く加工性については良好なも となったが、保持力が著しく低くなり、実 上十分な接着性が得られなかった。
比較例2においては、ポリマー9の成分(1-B) 水素添加ブロック共重合体のピーク分子量が 高すぎるため、溶融粘度が高く、加工性が悪 化し、塗工速度が遅くなり、塗工速度を得る ために高温で塗工する必要が生じ、被着体に 損傷を与えるおそれがあるものとなり、さら には薄膜化にも対応することが困難となった 。また、水添ブロック共重合体の凝集力が高 くなりすぎ、その結果、ループタックが低い 値となってしまい、実用上十分な粘着性が得 られず、接着しにくいものとなった。
比較例3においては、ポリマー10を構成す 成分(1-A)水素添加ブロック共重合体が成分(1 -B)水素添加ブロック共重合体に比して過多で あるため、保持力が著しく低くなり、実用上 十分な接着性が得られなかった。
比較例4においては、ポリマー11を構成す 成分(1-B)水素添加ブロック共重合体のピー 分子量が低いため、保持力が著しく低くな 、実用上十分な接着性が得られなかった。
比較例5においては、ポリマー12を構成す 成分(1-B)水素添加ブロック共重合体のピー 分子量が低いため、粘着力が低く、また保 力も著しく低くなり、実用上十分な粘接着 が得られなかった。
比較例6においては、成分(2)粘着付与剤の 配合量が過多であるため、ループタック、保 持力が低い値となり、実用上十分な接着性が 得られなかった。
比較例7においては、成分(2)粘着付与剤の 配合量が過少であるため、粘着力が著しく低 くなった。また、熱安定性試験において水素 添加共重合体が一部架橋してしまい、粘度が 上昇し、溶融粘度変化率が極めて高く、熱安 定性が極めて劣るものであることが分かった 。
本出願は、2008年4月14日に日本国特許庁へ 出願された、日本特許出願(特願2008-104948)に づくものであり、その内容はここに参照と て取り込まれる。
本発明の粘接着性組成物は、極めてバラン
の良い粘接着特性を有しているため、各種
着テープ・ラベル類、感圧性薄板、感圧性
ート、各種軽量プラスチック成型品固定用
糊、カーペット固定用裏糊、タイル固定用
糊等として、産業上の利用可能性がある。