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Patent Searching and Data


Title:
ADSORPTION CARRIER CONTAINING COMPOSITE FIBER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/026667
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is an adsorption carrier which can remove a cell occurring in the blood, preferably an activated leukocyte such as a granulocyte or a monocyte or a cancer cell, more preferably a cytokine present in an excessive amount, and which has a significantly increased cytokine-adsorbing ability compared to a conventional technique. The adsorption carrier comprises a fiber A having a diameter of 0.5 to 8 μm inclusive and a fiber B having a diameter of 8 to 50 μm inclusive, wherein the diameter of the fiber B is larger than that of the fiber A, and the fiber B comprises a sheath-core-type or island-sea-type composite fiber.

Inventors:
SHIMAGAKI, Masaaki (Toray Industries Inc., 1-1, Sonoyama 1-chome, Otsu-sh, Shiga 58, 5208558, JP)
Application Number:
JP2007/066831
Publication Date:
March 06, 2008
Filing Date:
August 30, 2007
Export Citation:
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Assignee:
TORAY INDUSTRIES, INC. (1-1 Nihonbashi-Muromachi 2-chome, Chuo-ku, Tokyo 66, 1038666, JP)
東レ株式会社 (〒66 東京都中央区日本橋室町2丁目1番1号 Tokyo, 1038666, JP)
International Classes:
A61M1/36; B01J20/26; D04H1/42
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Claims:
 直径0.5μm以上8μm以下の繊維Aと直径8μm以上50μm以下の繊維Bを含み、繊維Aの直径より繊維Bの直径が大きく、前記繊維Bが芯鞘型または海島型複合繊維であることを特徴とする吸着担体。
 前記繊維Aおよび前記繊維Bの両方が芯鞘型または海島型複合繊維であることを特徴とする請求項1記載の吸着担体。
 前記繊維Aおよび/または前記繊維Bが少なくとも表面にアミノ基を有することを特徴とする請求項1または2に記載の吸着担体。
 前記アミノ基が4級アンモニウム基であることを特徴とする請求項3記載の吸着担体。
 前記4級アンモニウム基のカウンターイオンが、実質上塩素であることを特徴とする請求項4記載の吸着担体。
 被吸着物質が生体由来物質であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の吸着担体。
 被吸着物質として直径1μm以上の物質が含まれている液体および/または気体を流す用途に用いることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の吸着担体。
 前記繊維Aおよび前記繊維Bを含むシート状物の層と任意の100mm 2 中に10mm 2 以上の空隙を有するネットの層との少なくとも2層構造からなることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の吸着担体。
 前記繊維Aおよび/または前記繊維Bが架橋構造を少なくとも表面に含むことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の吸着担体。
 嵩密度が0.02~0.5g/cm 3 であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の吸着担体。
 前記シート状物の形態が織物、編み物、不織布、多孔質体から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の吸着担体。
 請求項1ないし11のいずれかに記載の吸着担体を充填してなる吸着体モジュール。
 請求項10または11に記載の吸着担体が筒状に巻かれて、両端部に血液入口と血液出口とを有する円筒状容器に納められていることを特徴とする吸着体モジュール。
Description:
複合繊維を含む吸着担体

 本発明は、新規な吸着担体、特に血液成 を通過させて使用する血液処理カラムに適 た吸着担体に関するものである。さらに本 明の吸着担体を組み込んだ、血中に存在す 細胞や液性因子を吸着、除去するのに適し 吸着体モジュールとしての血液処理カラム 関するものである。

 近年、様々な血液処理カラムが研究され 例えば、白血球除去や、顆粒球除去を目的 したカラム(特許文献1,2)、毒素やサイトカ ン吸着を目的としたカラム(特許文献3,4)、白 血球と毒素を同時に吸着することを目的とし たカラム(特許文献5)等がそれぞれ開発されて きた。これらは、通常、カラム内部にそれぞ れ目的とする物質を除去・吸着するための濾 過材または吸着担体を有している。これら濾 過材または吸着担体としては様々な物質、形 状のものが用いられているが、それぞれ一長 一短がある。例えば、ポリエステル不織布か らなる白血球除去担体(特許文献1)では、3μm 下の繊維径を有する繊維からなる不織布を 製し、白血球除去フィルターを実現してい 。しかし、嵩密度の設定が高い領域にあり 処理する血液の目詰まりを伴うものであっ 。

 また、直径2-3mm程度の酢酸セルロースビ ズからなる吸着担体(特許文献2)においては 圧力損失の懸念はあまりないものの、吸着 面積を大きくすることに不向きであり、吸 担体としては非効率的である。かといって 吸着表面積を大きくするために粒子径を小 くすることは、処理する血液の圧力損失増 につながるため、採用し難い。

 また、特許文献3、4においては、用いる 維の直径は30μm程度のものである。ここでは 、毒素やサイトカインの吸着については提案 されているものの、細胞の吸着のための機能 付与がされていない。

 一方、吸着担体の嵩密度は、大きすぎると 理する血液が目づまりしやすく、逆に小さ ぎると吸着担体の形態保持性が悪くなるの 、0.05~0.15g/cm 3 であることが重要であり、好ましくは0.10~0.15 g/cm 3 であるものが使用されることが開示されてい る(特許文献6)が、0.05~0.10g/cm 3 の範囲で形態安定性が悪く、0.10~0.15g/cm 3 の範囲ではなお実用的なものは開発されてい ない。また10μm以下の繊維径を有する、芯鞘 または海島型複合繊維である繊維と、10μm 上の繊維径を有する、通常の繊維からなる 胞吸着材が開示されており、前者によって 胞を吸着しているが、繊維径が小さいため 吸着された細胞により吸着機能を有する部 がマスクされ、吸着機能が短時間で低下す 点が問題である。

特開昭60-193468号公報

特開平5-168706号公報

特開平10-225515号公報

特開平12-237585号公報

特開平14-113097号公報

特開平14-172163号公報

 本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑 、血液中に存在する細胞、特に顆粒球や単 などの活性化した白血球、ガン細胞などを くための吸着担体であって、圧力損失が少 く、かつ担体自体の形状安定性を付与した 着担体を提供することを課題とする。さら 過剰に存在するサイトカインや毒素などの 性因子の除去容量を改善し単位体積あたり 吸着除去能力が優れた吸着担体を提供する とを課題とする。

1. 直径0.5μm以上8μm以下の繊維Aと直径8μm以 50μm以下の繊維Bを含み、繊維Aの直径より繊 Bの直径が大きく、前記繊維Bが芯鞘型また 海島型複合繊維であることを特徴とする吸 担体。
2. 前記繊維Aおよび前記繊維Bの両方が芯鞘型 または海島型複合繊維であることを特徴とす る前記1記載の吸着担体。
3. 前記繊維Aおよび/または前記繊維Bが少な とも表面にアミノ基を有することを特徴と る前記1または2に記載の吸着担体。
4. 前記アミノ基が4級アンモニウム基である とを特徴とする前記3記載の吸着担体。
5. 前記4級アンモニウム基のカウンターイオ が、実質上塩素であることを特徴とする前 4記載の吸着担体。
6. 被吸着物質が生体由来物質であることを 徴とする前記1ないし5のいずれかに記載の吸 着担体。
7. 被吸着物質として直径1μm以上の物質が含 れている液体および/または気体を流す用途 に用いることを特徴とする前記1ないし6のい れかに記載の吸着担体。
8. 前記繊維Aおよび前記繊維Bを含むシート状 物の層と任意の100mm 2 中に10mm 2 以上の空隙を有するネットの層との少なくと も2層構造からなることを特徴とする前記1な し7のいずれかに記載の吸着担体。
9. 前記繊維Aおよび/または前記繊維Bが架橋 造を少なくとも表面に含むことを特徴とす 前記1ないし8のいずれかに記載の吸着担体。
10. 嵩密度が0.02~0.5g/cm 3 であることを特徴とする前記1ないし9のいず かに記載の吸着担体。
11. 前記シート状物の形態が織物、編み物、 織布、多孔質体から選ばれる少なくとも一 であることを特徴とする前記1ないし10のい れかに記載の吸着担体。
12. 前記1ないし11のいずれかに記載の吸着担 を充填してなる吸着体モジュール。
13. 前記10または11に記載の吸着担体が筒状に 巻かれて、両端部に血液入口と血液出口とを 有する円筒状容器に納められていることを特 徴とする吸着体モジュール。

 本発明の吸着担体は、血液成分を通過さ て使用する際の圧力損失が少なく、かつ形 安定性に優れることから、各種血液処理カ ムに好適に使用することができる。芯鞘型 たは海島型複合繊維である直径8μm以上50μm 下の繊維B表面に吸着官能基の導入を行うた め、官能基導入量を格段に増やすことができ る。従来技術ではこの繊維上に吸着官能基を 導入した直径0.5以上8μm以下の細胞が付着し すい繊維Aでは細胞が付着したときに官能基 液体成分との接触から物理的に遮断するた 、毒素やサイトカインなどの吸着特性が不 しがちであったが、機能分担を変えること 、過剰に存在する人体に不要な白血球やガ 細胞などと、サイトカインなどの生体由来 質を同時に除去する性能を従来技術に比べ 上させることができため、自己免疫疾患、 ん、アレルギーなどの血液処理や治療に有 である。またコンパクトな吸着器の設計が 能になる。

 本発明は、前記課題、つまり血液中に過 に存在する白血球やガン細胞などの細胞と イトカインなどの生体由来物質との両方を い効率で選択的に吸着除去して、かつ、安 に体外循環できる吸着担体について、鋭意 討し、従来技術の吸着担体の問題について 嵩密度が大きすぎるために目詰まりを生じ すいことと、単に嵩密度の小さい不織布を たとしても、形態保持性を伴わなければ、 局は血液等が目詰まり等を生じてしまうこ について、改善を検討した結果、成し遂げ ものである。また、繊維によって形成され 空隙を変化させることなく、細胞やサイト インなどの生体由来物質を吸着しうる特異 官能基を大量に吸着担体に導入することを 能にしたものである。すなわち、従来技術 比べてより嵩密度を小さくし、かつ形態保 性を付与することに成功したものである。

 生体由来物質としては、上述のサイトカ ン以外にも、走化因子、抗体、補体、リン ォカインなど、生物由来の蛋白質や脂質、 質、ホルモン類などが含まれ、特に、構造 析や、パターン解析などのため除去作業を う対象や、治療目的等のターゲットとして 定された物質は対象となる。その他にも、 体にとって悪影響を及ぼす、細菌、細菌毒 、ウイルスなども生体由来物質として取り う。細胞については、主に、血球細胞、癌 細胞などであり、血液やリンパ液、腹水、 水などの滲出液中に出てくる物質を対象と る。研究における培養細胞、酵母、細菌類 対象となる。

 本発明の吸着担体は、繊維直径が0.5以上8 μm以下の繊維Aおよび繊維直径が8μm以上50μm 下の繊維Bの2種の繊維を少なくとも含むもの である。繊維Aと繊維Bとはシート状物を形成 せて使用すること等が好ましい。繊維Aは、 かかる繊維直径を有することにより、白血球 やガン細胞等の細胞を吸着除去することに効 果を発揮する。より具体的な直径は、目的と する吸着性能を考慮した上で決められるべき ものである。たとえば、顆粒球の除去のため には0.5μm以上であることが好ましく、より好 ましくは1μm~8μmのものが使用される。0.5~4μm 繊維を用いればリンパ球の除去にも好適に える。一方で、4~8μmの繊維、更に好ましく 、4.5~8μmの繊維を用いることで、顆粒球を ンパ球に対し選択的に除去する機能を付与 ることができる。なお、0.5μm未満の繊維を らに混合して用いれば、嵩密度を大きく変 させることなく生体由来物質の除去効率を げることが可能となる。血球数の定量、ヘ トクリット値の測定は、シスメックス社XT-18 00iV等を用いて行うことが可能である。ここ 、顆粒球数は、好中球数を以て計算するも とする。

 しかしながら、繊維Aのみを用いてシート 状物を作製して吸着担体とした場合、繊維直 径が小さいために、形態保持性を保持するこ とが困難である。そこで、より繊維径の大き い繊維Bと混合した繊維をシート状物等とし 用いることで、かかる問題を解決可能であ 。形態保持性が十分でない部分が一部でも 在すると、血液等を流したときの目詰まり 原因となることがあるため、繊維Aと繊維Bと は、ブレンダー等を用いて、十分に混合分散 させることが好ましい。なお、ここでいう繊 維の直径は、吸着担体からランダムに小片サ ンプル10個を採取し、走査型電子顕微鏡等で1 000~3000倍の写真を撮影し、各サンプルから10 ずつ、計100本の繊維の直径を測定し、それ の平均値について、10μm以上の場合は小数点 以下第一位を四捨五入し、10μm未満の場合は 数点以下第二位を四捨五入して算出するも とする。なお、繊維Aと繊維Bとの直径の差 小さく、かつ広い分布を有し、さらには構 的な相違がない場合は、繊維AとBとの区別が 困難になるが、下記の考え方で直径を求め、 繊維Aおよび繊維Bを区別する。すなわち、繊 Aおよび繊維Bの直径の分布が2群を形成する 合、その各分布に属する繊維の平均値を求 、小さい方を繊維Aの直径、繊維Bの直径と る。また、繊維Aと繊維Bのそれぞれが異なる 直径の分布を示す繊維の混合体である場合等 は、各分布に属する繊維の平均値が0.5~8μmの 合は繊維Aとし、8~50μmの場合は繊維Bとする なお、異なる繊維の分布同士が一部重なる 合は、公知のピーク分割手段を用いる。

 なお、本発明における直径は、円柱状の ののみ適用されるものではなく、たとえば 面が楕円や矩形、多角形の形状のものにも 用される。それらの場合、最外層を結んで きた図形の面積を求め、その面積に相当す 円の直径を求めて繊維の直径とする。ただ 、例えば5つの突起部分が存在する星形の場 合は、その5つの頂点を結ぶ図形を考え、そ 面積を算出し、対応する円の直径を本発明 言う直径とする。

 また、繊維Bは芯鞘型または海島型の複合 繊維である。ここで、海島型の複合繊維は、 海島型の繊維における島構造が芯鞘型繊維で あってもよい。このような繊維は、芯・鞘・ 海がそれぞれ異なる3種以上のポリマー組成 らなる複合繊維として、それぞれのポリマ の特徴を発揮できるため、効果的である。 の場合、使用するポリマーの組み合わせに り、導入し得る特異官能基を個別に選定で るため、2種類以上の官能基をポリマー別に 入することも可能となる。例えば、鞘成分 用いたポリマーと海成分に用いたポリマー に対し、それぞれ別の官能基を導入するこ が可能である。

 上記した芯鞘型または海島型の複合繊維 、通常単独でも官能基導入が容易だが、脆 ために使用が困難であるポリマー、たとえ ポリスチレンなどを用いた場合でも、繊維 に加工することができるため、血液等から イトカイン等を吸着除去する機能を有する 能基の付与が容易である。従って、芯鞘型 たは海島型の複合繊維であり、繊維直径が8 μm以上50μm以下である繊維Bに適切な官能基を 付与すると、吸着担体によるサイトカイン等 の吸着除去のために大きな効果を発揮する。 繊維Bの直径は、吸着単体の嵩高さを保持さ るために、12μm以上50μm以下であることがさ に望ましい。繊維Bについて、繊維直径が100 μm程度に大きいものは嵩密度を小さく保ち、 形態保持性を高くするためには好都合ではあ るが、大きすぎることで繊維Aとの混合性が 好でないために繊維Aの分散が悪くなり、担 としての均一性を損なうことにつながる。 た、サイトカイン等を吸着する担体として 表面積を効率的に大きくできなくなるため 50μm以下がよい。一方、繊維径が小さくな ば、担体としての比表面積を増大できるた 、吸着担体として高都合ではあるが、繊維A 繊維Bとを混合したシート状物の嵩密度を小 さく保つことは不可能になるため、8μm以上 好ましい。これらの観点から、15μm以上40μm 下であることが好ましく、使用のし易さか は17μm以上30μm以下であることがさらに好ま しい。ただし、繊維Bは繊維Aより大きな直径 有するものであることが好ましい。一方で 繊維Aは、白血球やガン細胞等の細胞を吸着 除去することに効果を発揮する。すなわち、 本発明においては、繊維Aと繊維Bとが機能を 率的に分担して血液から有害成分を吸着除 する吸着担体を得ることができる。これに し、繊維Aのみが芯鞘型または海島型の複合 繊維である場合、繊維Aが白血球等とサイト インの両方の吸着除去のための効果を発揮 るための主要部分となるが、繊維径が小さ ため、主に吸着された細胞により吸着機能 有する部分が容易にマスクされ、サイトカ ンの吸着機能が短時間で低下するという問 がある。

 さらには、繊維Aと繊維Bの両方が芯鞘型 たは海島型の繊維であることは、官能基を 与することが可能な部分が増加し、血液等 らのサイトカインの吸着容量が増加するた 、より好ましい。同様に細胞の吸着容量に いても増加が期待できる。繊維Aと繊維Bの混 合比率については、以下の指針に倣い実施す ると良い。繊維Aの直径が5μm以下の場合、繊 Aの混合比率は80wt%以下が好ましく、さらに7 0wt%以下が好ましい。この場合、繊維Bの持つ 高さ保持機能が特に必要なためである。繊 Bの直径が15μm以下の場合は繊維Aの比率はさ らに低く、60wt%以下がさらに好ましい。一方 繊維Aの比率が高すぎると血液等の目詰まり の危険が生じるので注意を要するが、40wt%以 が好ましい。繊維Aが5μmを超える場合にお て繊維Bの直径が15μm以下の場合は繊維Aの比 はさらに低く20wt%程度まで低くしてもよい 繊維Bの直径が15μmを超える場合は、繊維Aの 率は25から80wt%程度の範囲で調節可能である 。AおよびBの繊維径が近い場合は繊維Aの比率 は1から99wt%の範囲で簡便に使用できる。実際 は上記範囲にとらわれるものではなく求める 性能を考慮し、上記指針によって最適値を決 めればよい。

 本発明の吸着担体は、特に好ましくは芯 ポリプロピレン(以下、PP)、鞘がポリスチレ ン(以下、PS)、海がポリエチレンテレフタレ トなどの多芯海島型複合繊維や、島がPPであ り海がポリスチレンなどの海島型繊維などか らつくられる。素材の組み合わせは、製糸性 が良好であれば、いかなる組み合わせも実現 できるが、特に鞘としてポリスチレンを用い ると鞘構造に官能基導入を行いやすくなるた め、特に好ましい。この場合、アミドメチル 化法を適用することで、上記アミノ基を有す る官能基を簡便に導入できる。従来から、環 状ペプチド(ポリミキシンB、ポリミキシンS) ポリエチレンイミン、4級アンモニウム塩な の導入が行われている。

 PSなどのように芳香環を有するポリマー は芳香環の反応性を簡便に利用できる為、 異官能基を導入しやすい。しかし、逆に脆 を有していたり、場合によっては耐熱性に 題があったり、製造プロセスにおける洗浄 の有機溶媒の種類に制限がある等、取り扱 にくい性質も有している。この場合、ホル アルデヒドやパラホルムアルデヒドなどに り表面に架橋構造を導入することで脆さや 熱性などの上記の問題を解決することがで る。ここで、架橋構造を導入するとは、吸 担体の素材自体を架橋させて導入すること もよく、また、他のポリマー等を皮膜させ ことによって形成させてもよい。

 前述の通り、本発明においては、主に繊 Aと繊維Bとからなる部分によって白血球や ン細胞などを吸着または濾過によって除去 ることができる。さらに、繊維の素材や繊 径を適宜選択することにより、これら白血 やガン細胞などと共にサイトカインなどの 体由来物質をも吸着・除去することが可能 ある。白血球やガン細胞などと共にサイト インなどの生体由来物質をも効率よく吸着 除去するには、当該吸着担体に特定の官能 を導入、固定化することが好ましい。吸着 体、特に不織布等を構成する繊維の部分を 成する素材を適宜選択することにより、特 の官能基を導入せずともサイトカインなど 生体由来物質の吸着・除去能を付与するこ はできるが、特定の官能基の導入によって 体由来物質をより効率的に吸着することが きるようになる。

 かかる官能基としてはアミノ基を有する のが好ましく、従って、繊維Aおよび繊維B 、その少なくとも表面にアミノ基を有する とが好ましい。表面にアミノ基が固定化さ た繊維は、血液等からサイトカインを効率 に吸着することが可能である。

 かかるアミノ基としては、その具体例と て、アミノ基を有する環状ペプチド残基、 リアルキレンイミン残基、ベンジルアミノ 、1級、2級、3級のアルキルアミノ基を使用 ることができる。そのなかでも、好ましく アミノ基を有する環状ペプチド残基、ポリ ルキレンイミン残基、さらに好ましくはア ノ基を有する環状ペプチド残基が、生体由 物質に対する吸着性能が高いため、好まし 。

 より具体的には、アミノ基を有する環状 プチドは、2個以上、より好ましくは4個以 、かつ50個以下、より好ましくは16個以下の ミノ酸からなる環状ペプチドであって、そ 側鎖に1個以上のアミノ基を有するものであ ればよく、特に制限はない。その具体例とし ては、ポリミキシンB、ポリミキシンE、コリ チン、グラミシジンSあるいはこれらのアル キルあるいはアシル誘導体などを使用するこ とができる。

 また、本発明で言うポリアルキレンイミ 残基とは、ポリエチレンイミン、ポリヘキ メチレンイミンおよびポリ(エチレンイミン ・デカメチレンイミン)共重合体で代表され ポリアルキレンイミンまたはその窒素原子 一部を、n-ヘキシルブロマイド、n-デカニル ロマイド、n-ステアリルブロマイドなどで 表されるハロゲン化炭化水素の単独または 合物でアルキル化したもの、または、酪酸 バレイン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、 ノレイン酸、ステアリル酸などの脂肪酸で シル化したものを意味する。

 また、導入すべきアミノ基としては4級化 された4級アンモニウム基であることが好ま い。固定化される官能基である4級アンモニ ム塩および/または直鎖状アミノ基として、 アンモニア、また1~3級アミノ基がポリマーに 化学的に結合した状態のものが好適に用いら れる。かかる1~3級アミノ基としては、炭素原 子数で言うと、窒素原子1個当たり炭素原子 18以下であるものが反応率向上のために好ま しい。さらに、1~3級アミノ基の中でも、窒素 原子1個当たり炭素数3以上、好ましくは4以下 、かつ18以下、好ましくは14以下のアルキル を持つ3級アミノ基から得られる4級アンモニ ウム基を結合したものがサイトカイン吸着性 の観点で優れている。そのような第3級アミ 基の具体例としては、トリメチルアミン、 リエチルアミン、N,N-ジメチルヘキシルアミ 、N,N-ジメチルオクチルアミン、N,N-ジメチ ラウリルアミン、N-メチル-N-エチル-ヘキシ アミンなどがあげられる。本発明における4 アンモニウム塩および直鎖状アミノ基の結 の密度は、水不溶性担体の化学構造および 途により異なるが、少なすぎるとその機能 発現しない傾向にあり、一方、多すぎると 固定化後の担体の物理的強度が悪くなり、 着材としての機能も下がる傾向にあるので 該密度は水不溶性担体の繰り返し単位あた 0.01モル以上が好ましく、0.1モル以上がより 好ましく、2.0モル以下が好ましく、1.0モル以 下がより好ましい。

 アミノ基の4級化は、アミノ基導入反応時 にヨウ化カリウムのようなヨウ素を含む化合 物を触媒的に用いることで達成されるが、そ の他の公知技術も好適に使用できる。ただし 、サイトカインの吸着性に関しては、作用機 序は不明確ではあるが、残存するヨウ素濃度 が高いと性能発現が抑制されることがあるの で、4級アンモニウム基のカウンターイオン しては製造プロセス上の簡便さの観点から 塩素が好ましい。残存ヨウ素濃度を減少さ るもっとも簡便な方法として、生理食塩水 各種濃度の食塩水などで洗浄し塩素に置き えておくことが好ましい。すなわち、水と 親和性を考慮すると、このような塩素化合 (塩化物)を含む処理液によって処理する方法 が最も好ましい。

 上記のとおり、残存するヨウ素の濃度は いことが好ましいが、吸着担体に残存する ウ素量を1.4wt%以下とすることでインターロ キン-6(以下、IL-6)などのサイトカインの吸 性能を向上かつ安定させることに成功して る。ここで言うヨウ素の残存形態としては ヨウ素、ヨウ素イオンの両方が含まれるも であり、ヨウ素、ヨウ化物イオン、三ヨウ 物イオン等があげられる。吸着担体にカチ ンが含まれる場合、そのカウンターイオン してヨウ化物イオン、あるいは、三ヨウ化 イオンとして存在することがある。また、 れらが酸化された場合、表面にヨウ素とし 析出したものでもかまわない。また、ここ 言うヨウ素残存量の測定にはいかなる測定 をも用いることができ、たとえば、元素分 、蛍光X線分析、滴定などを用いることがで る。ただし、ヨウ素がイオンでなくヨウ素 子として残存し、吸着担体を使用するまで 乾燥工程が含まれない場合、測定試料調製 にのみ真空乾燥などの工程が含まれると、 ウ素が昇華する可能性があり、吸着担体使 時の正確なヨウ素残存量を測定することが きない。そのため、このような吸着担体に いては、その製造プロセスにおけるヨウ素 存量測定試料調製時に乾燥工程があっては らない。このようにカウンターイオンとし 塩素以外のイオンの濃度がヨウ素の場合は に1.4wt%以下、すなわち、98.6wt%以上が塩素に 置き換わった状態、その他のハロゲン系イオ ンでは5wt%以下、すなわち、95wt%以上が塩素に 変わった状態をカウンターイオンが実質上塩 素である状態という。

 上述の繊維Aおよび繊維Bを含むシート状 の形態としては、織物、編み物、不織布、 孔質体の形態があげられる。これらの内、 なくとも1種を含むものであればよい。繊維 合体から形成される繊維間の空隙は,形態に よりそれぞれ制御可能な範囲の大きさが異な るが、不織布の形態とすると繊維間空隙の大 きさを変化させ得る範囲が大きい為、実用上 好ましい。

 本発明における繊維の素材としては、ポ アミド、ポリエステル、ポリアクリロニト ル系ポリマー、ポリエチレン、PPなどの公 のポリマーを使用することができる。糸の 類については、繊維A、繊維Bについては上記 のとおりであるが、その他の繊維が含まれる 場合、その種類については、これらのポリマ ーの単独糸であっても、芯鞘型、海島型また はサイドバイサイド型の複合繊維であっても かまわない。なお、繊維の断面形状は円形断 面であっても、それ以外の異形断面であって もかまわない。吸着担体は、通常、上記した 形態のシート状物を形成し、所定の官能基を 導入することによって作製されるが、シート 状物の製造方法は公知技術を使えばよく、例 えば不織布の製造方法としては、公知の不織 布の製造方法、例えば湿式法、カーディング 法、エアレイ法、スパンボンド法、メルトブ ロー法等を用いることができる。

 このようなシート状物について、特に不 布とした場合、その形態保持性の向上のた には、ネットとの2層以上の構造とすること が好ましい。かかる2層以上の構造とは、主 積層構造を指す。不織布とネットの2層構造 もよく、不織布の間にネットを挟み込んだ 状、すなわち不織布-ネット-不織布のサン イッチ構造をとることがより好ましい。も ろん、後述する吸着担体の嵩密度を考慮し 被処理媒体を通過させたときの吸着担体前 での圧力損失に影響のない範囲でさらに多 構造とすることも可能である。

 本発明におけるネットの素材としては、 リアミド、ポリエステル、ポリアクリロニ リル系ポリマー、ポリエチレン、PPなどの 知のポリマーを使用することができる。後 するように、不織布と一体化した後に官能 導入のための有機合成反応に供する場合は 用いる溶媒の種類や、反応温度に応じて適 素材を選択すればよい。特に、生体適合性 面や、耐蒸気滅菌性の面からは、PPが特に好 ましい。放射線滅菌を行う場合にはポリエス テルやポリエチレンが好ましい。

 複数の繊維が合糸された糸や紡績糸によ てネット構造が形成されていると、合糸さ た糸状間等を血液などの被処理媒体が通過 ることによる圧力損失上昇の懸念があるた 、ネットはモノフィラメントで形成されて ることが好ましい。またモノフィラメント あれば、1本あたりの機械的な強力も保持し やすい。

 モノフィラメントの直径は好ましくは50μ m以上1mm以下であり、同様にネットの厚みは ましくは50μm以上1.2mm以下である。これ以上 きな範囲でも可能であるが、単位体積あた の吸着担体そのものの分量を減らすことに り、好ましくはない。

 ネットの構成としては、特に限定されず 結節網、無結節網、ラッシェル網等を用い ことができる。網み目の形状も特に限定さ ず、長方形、菱形、亀甲形等を用いること できる。さらに、ネットの構成材のシート 物に対する位置的な関係を、例えばネット 空隙形状が四角形の場合、シート状物の長 または短軸方向に対し角度90度±10度の方向 なすようにすることにより、シート状物を 層したときの強度や、ハンドリング性能が り向上する。

 ネットを用いることで、不織布により形態 持性を付与することができ、嵩密度が小さ ても形態の安定した吸着担体とすることが きる。なお、ネット自体が被処理媒体の圧 損失に影響を与えるので、ネットとしては るべく開孔部が大きい方が望ましい。この めには任意の100mm 2 中に、10mm 2 以上の空隙を有するものであることが望まし く、特に好ましくは、3mm角程度の開孔部を有 するものであると、形態保持性も良好となり 、好適に使用できる。

 吸着担体の1枚当たりの厚みについては、 特に限定するものではないが、シート状物と した場合は0.1mm以上10cm以下のものが取り扱い 上、好ましい。例えば、東レ社製のトレミキ シン(登録商標)のようなラジアルフロータイ のモジュールに組み込む場合は、シート状 吸着担体を中心パイプに巻き付けるため、 きはじめと巻き終わり部分に段差を生じや い。そのため厚みは1cm以下であることが好 しい。単純に吸着担体を積層してカラムに 填する場合、厚みはカラムの大きさに従っ 自由に決めることができる。吸着担体全体 厚みについては、2mm以上であることが好ま く、性能ばらつきを抑えるためには積層し 用いることが簡便に用いられる。この場合 厚みとして3cm程度が扱いやすいが、10cm程度 までは問題なく取り扱える。

 本発明における吸着担体の嵩密度は、0.02g/c m 3 以上であることが好ましく、0.05g/cm 3 以上であることがより好ましく、また、0.5以 下であることが好ましく、0.15g/cm 3 以下であることがより好ましい。ここで言う 嵩密度とは、フエルト状に加工したシートで あり、所望の官能基導入反応等を実施した後 の最終段階におけるシート状物の嵩密度を指 す。嵩密度を大きくすると白血球や細胞など の大きな物質を濾過する能力が向上するが、 大きすぎると血液循環時に目詰まりしやすく なるため、前記の範囲が好ましい。ただし、 0.15g/cm 3 を超えるものはあえて本発明の構成、すなわ ちネットと不織布の積層構造を取らずとも、 不織布のみで十分に形態安定性が保たれると いうメリットがある。嵩密度の測定は、吸着 担体を3cm角の正方形の小片に切断後、5cm角で 1mm厚のPP製の板を厚み方向に重ねるように上 ら載せた状態で吸着担体の厚みを測定し、 を外して再度載せてから吸着担体の厚みを 定することを5回繰り返し、その平均値を厚 みとする。この小片の重さを、体積で割るこ とで嵩密度を求め、これを5サンプルで実施 、平均値を嵩密度とする。ネットを有する 合は上記の方法で測定した後、ネットのみ 除き、小片の重さからネット重量を差し引 て同様に計算で求める。

 本発明の吸着担体の製造方法について、 体の形態として不織布を例に取り説明する 繊維Aおよび繊維Bを目的の混合比率になる う計量し、混合した状態でカードを通過さ 相互に十分分散させ綿状にする。この綿状 を目標の目付になるよう秤量後クロスラッ ーに通しニードルパンチして不織布を作成 る。この不織布と、別途作製したネットを サーマルボンド法、カレンダー法、ニード パンチ法等の公知のウエブ接着方法で積層 造とする。また、積層構造にするためのよ 好ましい方法は、あらかじめ、プレパンチ グを施した綿状物を作成し、その間にネッ を挟み込んでパンチングして不織布-ネット- 不織布の層構造を有する吸着担体を作製する 方法であり、簡便であるため、連続生産に適 している。なお、プレパンチングした綿状物 の片面にネット1枚を載せた2層構造のものを 層して多層構造の吸着担体を製造すること 可能である。

 本発明の吸着体モジュールは、上記吸着 体を容器、特に好ましくは円筒状容器に充 することによって製造することができる。

 かかる吸着体モジュールとしては、吸着 体をシート状に形成してこれを複数層も重 てカラムに充填してなるものがあげられる また、吸着担体を芯材に、もしくは芯材な で円筒形状に巻いて構成した円筒状フィル ーが両端部に血液入口と血液出口とを有す 円筒状容器に納められているカラムもあげ れる。さらに、吸着担体が円筒状に巻かれ なる中空円筒状フィルターがその両端部を 止された状態で血液入口と血液出口とを有 る円筒状容器に納められており、容器の血 出口が中空円筒状フィルターの外周部に通 る部位(すなわち、血液は中空円筒状フィル ターの内側から外側に向けて流れる。)また 中空円筒状フィルターの内周部に通じる部 (すなわち、血液は中空円筒状フィルターの 側から内側に向けて流れる。)のいずれかに 設けられているカラム等があげられる。その なかでも、中空円筒状フィルターを用いたカ ラムは、容器の血液出口が中空円筒状フィル ターの内周部に通じる部位に設けられている と、血液中の炎症性白血球の大部分が円筒形 状フィルターの外周部の大きな面積の不織布 で迅速かつ十分に除去され、除去されずに残 ったわずかな炎症性白血球は、円筒形状フィ ルターの内周部に到って、その小さな面積の 不織布により除去されることから、効率的な 炎症性白血球除去が可能であるので、最も好 ましい。

 本発明の吸着担体は、被吸着物質として 径1μm以上の物質が含まれている液体および /または気体を流す用途に用いることが可能 ある。直径1μm以上の物質とは、たとえば血 、血漿等があげられる。すなわち、本発明 吸着担体は、医療用途に好適に用いること できる。したがって、本発明に係る吸着体 ジュールは、治療を目的とした体外循環用 ラムや研究目的に用いる灌流用カラムなど して使用することができる。

[測定方法]
(繊維直径)
 作製例にて作製した吸着担体からランダム 小片サンプル10個を採取し、走査型電子顕 鏡等で1000~3000倍の写真を撮影し、各サンプ から10本ずつ、計100本の繊維の直径を測定し 、それらの平均値について、10μm以上の場合 小数点以下第一位を四捨五入し、10μm未満 場合は小数点以下第二位を四捨五入して算 した。

 なお、断面が楕円や矩形、多角形の形状の のの場合、最外層を結んでできた図形の面 を求め、その面積に相当する円の直径を求 て繊維の直径とした。ただし、例えば5つの 突起部分が存在する星形の場合は、その5つ 頂点を結ぶ図形を考え、その面積を算出し 対応する円の直径を本発明で言う直径とし 。
(嵩密度)
 作製例にて作製した吸着担体を任意の3cm角 正方形の小片に切断後、5cm角で1mm厚のPP製 板を厚み方向に重ねるように上から載せた 態で吸着担体の厚みを測定し、板を外して 度載せてから吸着担体の厚みを測定するこ を5回繰り返し、その平均値を厚みとした。 の小片の重さを、体積で割ることで嵩密度 求め、これを5サンプルで実施し、平均値を 嵩密度とした。ネットを有する場合は上記の 方法で測定した後、ネットのみを除き、小片 の重さからネット重量を差し引いて同様に計 算で求めた。
(血球数の測定)
 血液中の血球数の定量、ヘマトクリット値 測定は、シスメックス社XT-1800iVを用いて行 た。ここで、顆粒球数は、好中球数を以て 算した。
(サイトカイン吸着評価)
 サイトカイン吸着評価は、EIA 法を用い、 販のキットIL-6:鎌倉テクノサイエンス製)を いて行った。

 サイトカイン吸着率(%)=[(振盪前の血清中の イトカイン濃度)-(振盪後の血清中のサイト イン濃度)]/(振盪前の血清中のサイトカイン 濃度)×100
[作製例1]
(吸着担体1)
 32島の海島複合繊維(繊維A1)および16島の海 複合繊維(繊維B1)を、次の成分を用いて、紡 速度800m/分、延伸倍率3倍の製糸条件で得た
(繊維A1)
島成分;PP
海成分;「エチレンテレフタレート単位を主 る繰り返し単位とし、共重合成分として5-ナ トリウムスルホイソフタル酸3重量%含む共重 ポリエステル」(PETIFA)
複合比率(重量比率);島:海=80:20
(繊維B1)
島成分;PP
海成分;PS90wt%、PP10wt%を混合したもの
複合比率(重量比率);島:海=20:80
 この繊維A1:65wt%と繊維B1:35wt%とをタフトブレ ンダーを用い十分に混合分散し、カードを通 過させシート状物を作製した後、クロスラッ パーに通して目標の目付になるよう秤量後、 ニードルパンチすることによって不織布形態 の吸着担体を得た。次に、この不織布を90℃ 水酸化ナトリウム水溶液(3wt%)で処理して海 分を溶解することによって不織布を作製し (吸着担体1)。
(中間体1)
 次に、ニトロベンゼン600mLと硫酸390mLの混合 液にパラホルムアルデヒド3gを20℃で溶解し 後、0℃に冷却し、75.9gのN-メチロール-α-ク ルアセトアミドを加えて、5℃以下で溶解さ た。これに5gの上記吸着担体1を浸し、室温 2時間静置した。その後、繊維を取り出し、 大過剰の冷メタノール中に入れ、洗浄した。 繊維をメタノールで十分に洗った後、水洗し 、乾燥して、6.5gのα-クロルアセトアミドメ ル化PS繊維(中間体1)を得た。
(官能基を導入した吸着担体1)
 N,N-ジメチルオクチルアミン50gとヨウ化カリ ウム8gを400mLのジメチルホルムアミド(DMF)に溶 かした溶液に5gの上記中間体1を浸し、85℃の ス中で3時間加熱した。加熱後の繊維を取り 出してメタノールで洗浄した後、1mol/L濃度の 食塩水に浸漬した。浸漬後の繊維を水洗し、 真空乾燥して、6.8gのジメチルオクチルアン ニウム化繊維(官能基を導入した吸着担体1:AC -1(adsorption carrier-1))を得た。この担体1の厚み は1.8mmであった。
[作製例2]
(吸着担体2)
 36島の海島複合繊維であって、島成分が更 芯鞘複合繊維であるもの(繊維A2)および海島 合繊維でも芯鞘複合繊維でもない繊維(繊維 B2)を、次の成分を用いて、作製例1と同一の 糸条件で得た。
(繊維A2)
島の芯成分;PP
島の鞘成分;PS90wt%、PP10wt%を混合したもの
海成分;PETIFA
複合比率(重量比率);芯:鞘:海=40:40:20
(繊維B2)
成分;PP
繊維直径:25μm
 この繊維A2:65wt%と、繊維B2:35wt%を用いて、作 製例1と同一の条件により不織布を作製した( 着担体2)。
(中間体2)
 次に、上記吸着担体2を用いて、作製例1と 一の条件により、6.6gのα-クロルアセトアミ メチル化PS繊維(中間体2)を得た。
(官能基を導入した吸着担体2)
 上記中間体2を用いて、作製例1と同一の条 により、6.9gの官能基を導入した吸着担体2(AC -2)を得た。官能基を導入した吸着担体2の厚 は1.9mmであった。
[実施例1]
 健常者ボランティアの血液50ml(ヘマトクリ ト値:43%)をヘパリン採血(ヘパリン濃度10U/ml) 、その中へ、鎌倉テクノサイエンス社製ヒ 天然型IL-6をその濃度が500pg/mlになるように 解した。

 140mgのAC-1を内容積が2ml、軸方向と垂直の方 の断面の直径が1cmである円筒形状のカラム 、その軸方向に積層して充填し、37℃で1時 、流速2.0ml/minで上記血液25mlを循環した後、 血球の組成を自動血液分析器で調べ、また、 IL-6量を定量した。以降の定量には、東レ鎌 テクノサイエンス社製IL?6定量キットを用い 。その結果、循環前の血液に比べ、循環後 血液中のリンパ球数、顆粒球数、単球数、I L-6の減少率(除去率)は表1に示す通りであった 。また、循環の際、血液のカラム圧力損失( 液の有する圧力のカラム通過前からカラム 過後までの損失、1時間内に100mmHg以上となっ た場合、不適とした。)の上昇は過大になる とはなく、1時間循環した時点でのカラム圧 損失の最大値は終了時点の58mmHgであった。
[比較例1]
 作製例2で作成したAC-2を、実施例1と同様に 量カラムに充填し、実施例1で採取した血液 の残りの25mlの血液を用いて、実施例1と同条 にてカラムを循環させた後、血球の組成を 動血液分析器で調べ、また、IL-6量をEIA法に て定量した。その結果、各物質の除去率は表 1の通りであり、IL-6は43%しか減少していなか た。また、循環の際、カラムの圧損上昇は 大になることはなく、1時間循環した時点で のカラム圧力損失の最大値は終了時点の76mmHg であった。しかし、カラム構成はほぼ同じに もかかわらず、サイトカイン吸着性が低く、 同じ吸着担体量ではより少量の除去しかでき なかった。
[実施例2]
 190mgのAC-1および実施例1と同じカラムを用い て実施例1と同様に担体が充填されたカラム 作成し、実施例1と同一の条件にて実験を行 た。その結果、各物質の除去率は表1の通り であった。また、1時間循環した時点でのカ ム圧力損失の最大値は終了時点の68mmHgであ た。
[比較例2]
 作製例2で作成したAC-2を、実施例2と同様に1 90mgカラムに充填し、実施例2で調製した血液 残りの25mlを用いて実施例2と同一の条件に 検討を行った。各物質の除去率は表1の通り あった。このとき、1時間循環した時点での カラム圧力損失の最大値は終了時点の126mmHg あり、基準としている100mmHgを上回り、カラ としては不適であった。また、白血球除去 はほぼ実施例2と同じであったが、サイトカ イン吸着性が低く、同じ吸着担体量でより少 量の除去しかできなかった。
[作製例3]
(吸着担体3)
 32島の海島複合繊維であって、島が更に芯 複合繊維であるもの(繊維A3)および16島の海 複合繊維(繊維B3)を次の成分を用いて、作製 1と同一の製糸条件で得た。
(繊維A3)
島の芯成分;PP
島の鞘成分;PS90wt%、PP10wt%を混合したもの
海成分;PETIFA
複合比率(重量比率);芯:鞘:海=42:43:15
(繊維B3)
島成分;PP
海成分;PS90wt%、PP10wt%
複合比率(重量比率);島:海=20:80
 この繊維A3:65wt%と、繊維B3:35wt%をタフトブレ ンダーを用い十分に混合分散して、カードを 通過させシート状物を作製した後、開孔部が 2mm角のポリエステル製ネット(厚み0.4mm、モノ フィラメントの径0.3mm、目付75g/m 2 )をシート状物の両端軸に対しネットの繊維 向が5度を為すようシート状物の間に挟み、 ロスラッパーに通して目標の目付になるよ 秤量後、ニードルパンチすることによって 層構造の吸着担体を得た。次に、この不織 を90℃の水酸化ナトリウム水溶液(3wt%)で処 して海成分を溶解することによって不織布 作製した(吸着担体3)。
(中間体3)
 次に、上記吸着担体3を用いて、作製例1と 一の条件により、6.8gのα-クロルアセトアミ メチル化PS繊維(中間体3)を得た。
(架橋繊維)
 吸着担体3について、N-メチロール-α-クロル アセトアミドを加えないこと以外は上記(中 体3)と同一の方法にて処理して、同様に室温 で2時間静置し反応させた。その後、繊維を り出し、大過剰の冷メタノール中に入れ、 浄した。繊維をメタノールで十分に洗った 、水洗し、乾燥して、5.5gのPS架橋繊維(架橋 維)を得た。
(官能基を導入した吸着担体3)
 上記中間体3を用いて、作製例1と同一の条 により、7.2gの官能基を導入した吸着担体3(AC -3)を得た。残存ヨウ素は蛍光X線分析の結果 塩素イオンに対し0.9wt%であった。

 得られたAC-3は、ネットを含むため、変形せ ず、良好な形状を保った。
(作製例4)
(吸着担体4)
 作製例1における16島の海島複合繊維(繊維B1) の代わりに、直径19μmのPP繊維(繊維B4)を用い 繊維A1とともに、作製例3と同様の手法にて 層構造の吸着担体を得た。次に、この不織 を90℃の水酸化ナトリウム水溶液(3wt%)で処 して海成分を溶解することによって不織布 作製した(吸着担体4)。

 得られた吸着担体は、ネットを含むため、 形せず、良好な形状を保った。
[実施例3]
 150mgのAC-3を、実施例1と同じ円筒形カラムに 、実施例1と同様にして充填し、実施例1と同 の条件にて実験を行った。その結果、各物 の除去率は表1の通りであった。このとき、 1時間循環した時点でのカラム圧力損失の最 値は終了時点の52mmHgであり、問題はなかっ 。
[比較例3]
 作製例4で作成した「吸着担体4」を、実施 1と同じ円筒形カラムに、実施例1と同様にし て充填し、実施例3で調製した血液の残りの25 mlを用いて、実施例1と同様の方法にて検討を 行った。

 その結果、各物質の除去率は表1の通りであ った。このときカラム圧力損失の上昇は過大 になることはなかった。白血球除去性はほぼ 実施例2と同じであったが、サイトカイン吸 性が低く、同じ吸着担体量でより少量の除 しかできなかった。また、1時間循環した時 でのカラム圧力損失の最大値は終了時点の4 5mmHgであった。
[実施例4]
 「架橋繊維」を1g採り、生理食塩水の中に 漬し、121℃で40分間高圧蒸気滅菌を施した。 この吸着担体表面にはPSが使われているにも かわらず、走査型電子顕微鏡でその表面を 察したところ熱によって溶融などの形跡が められず、吸着担体が高い耐熱性を有する とが認められた。これはPS表面が架橋され いるためである。
[作製例5]
(吸着担体5)
 32島の海島複合繊維であって、島が更に芯 複合繊維であるもの(繊維A5)および16島の海 複合繊維(繊維B5)を次の成分を用いて、紡糸 度800m/分、延伸倍率3倍の製糸条件で得た。
(繊維A5)
島の芯成分;PP
島の鞘成分;PS90wt%、PP10wt%を混合したもの
海成分;PETIFA
複合比率(重量比率);芯:鞘:海=42:40:18
(繊維B5)
島成分;PP
海成分;PS90wt%、PP10wt%
複合比率(重量比率);島:海=20:80
 この繊維A5:62wt%と、繊維B5:38wt%を用いて、作 製例3と同一の条件により不織布を作製した( 着担体5)。
(中間体5)
 次に、上記吸着担体3を用いて、作製例1と 一の条件により、6.8gのα-クロルアセトアミ メチル化PS繊維(中間体5)を得た。
(官能基を導入した吸着担体5)
 上記中間体5を用いて、作製例1と同一の条 により、7.2gの官能基を導入した吸着担体5(AC -5)を得た。残存ヨウ素は蛍光X線分析の結果 塩素イオンに対し0.8wt%であった。

 得られたAC-5は、ネットを含むため、変形せ ず、良好な形状を保った。
[実施例5]
 健常者ボランティアの血液50ml(ヘマトクリ ト41%)をヘパリン採血(ヘパリン濃度10U/ml)し その中へ、500pg/mlになるようにヒト天然型IL- 6を溶解した。

 160mgの「官能基を導入した吸着担体5」を、 施例1と同じ円筒形カラムに、実施例1と同 にして充填し、実施例1と同一の条件にて実 を行った。その結果、各物質の除去率は表1 の通りであった。このとき、1時間循環した 点でのカラム圧力損失の最大値は終了時点 81mmHgであり、問題はなかった。
[作製例6]
(吸着担体6)
 32島の海島複合繊維であって、島が更に芯 複合繊維であるもの(繊維A6)および16島の海 複合繊維(繊維B6)を次の成分を用いて、作製 1と同一の製糸条件で得た。
(繊維A6)
島の芯成分;PP
島の鞘成分;PS90wt%、PP10wt%を混合したもの
海成分;PETIFA
複合比率(重量比率);芯:鞘:海=42:40:18
芯鞘繊維直径:7.8μm
(繊維B6)
島成分;PP
海成分;PS90wt%、PP10wt%
複合比率(重量比率);島:海=20:80
 この繊維A6:30wt%と、繊維B6:70wt%を用いて、作 製例3と同一の条件により、芯鞘繊維の直径 7.9μmの不織布を作製した(吸着担体6)。
(中間体6)
 次に、上記吸着担体3を用いて、作製例1と 一の条件により、6.8gのα-クロルアセトアミ メチル化PS繊維(中間体6)を得た。
(官能基を導入した吸着担体6)
 上記中間体5を用いて、作製例1と同一の条 により、7.2gの官能基を導入した吸着担体6(AC -6)を得た。残存ヨウ素は蛍光X線分析の結果 塩素イオンに対し0.8wt%であった。

 得られた官能基を導入した吸着担体6は、ネ ットを含むため、変形せず、良好な形状を保 った。
[実施例6]
 実施例5の残りの血液(25ml)を用い以下の検討 を行った。

 160mgのAC-6を、実施例1と同じ円筒形カラム に、実施例1と同様にして充填し、実施例1と 一の条件にて実験を行った。その結果、各 質の除去率は表1の通りであった。このとき 、1時間循環した時点でのカラム圧力損失の 大値は終了時点の48mmHgであり、問題はなか た。