坪田 隆之 (())
OHWAKI, Takeshi (())
株式会社神戸製鋼所 (〒85 兵庫県神戸市中央区脇浜町二丁目10番26号 Hyogo, 6518585, JP)
TSUBOTA, Takayuki (())
坪田 隆之 (())
| 光情報記録媒体に用いられるAg合金反射膜であって、Pr、Ho、Yb、Sm、Er、Tm、Tbから選択される元素の一種または二種以上を合計で0.1~5原子%含有し、残部がAgおよび不可避的不純物からなることを特徴とする耐環境性に優れた光情報記録媒体用Ag合金反射膜。 |
| 前記元素が、Pr、Ho、Ybから選択されるものである請求項1記載の光情報記録媒体用Ag合金反射膜。 |
| 前記元素が、Sm、Er、Tm、Tbから選択されるものであるものである請求項1記載の光情報記録媒体用Ag合金反射膜。 |
| 前記Ag合金反射膜が、更にBiを0.01~1 原子%含有する請求項1~3のいずれか1項に記載の光情報記録媒体用Ag合金反射膜。 |
| 前記Ag合金反射膜が、更にCu、Auの一種または二種を合計で0.3~5原子%含有する請求項1~4のいずれか1項に記載の光情報記録媒体用Ag合金反射膜。 |
| 請求項1~5のいずれかのAg合金反射膜を有していることを特徴とする耐環境性に優れた光情報記録媒体。 |
| 前記光情報記録媒体が、透明基板と、金属反射膜層と、この金属反射膜層と直接接する、紫外線硬化樹脂層または有機色素記録層とを有している請求項6に記載の光情報記録媒体。 |
| Pr、Ho、Yb、Sm、Er、Tm、Tbから選択される元素の一種または二種以上を合計で0.1~5原子%含有し、残部がAgおよび不可避的不純物からなるスパッタリングターゲット。 |
| 更にBiを0.01~1.5原子%含有する請求項8に記載のスパッタリングターゲット。 |
| 更にCu、Auの一種または二種を合計で0.3~5原子%含有する請求項8または9に記載のスパッタリングターゲット。 |
| 用途が光情報記録媒体に用いられるAg合金反射膜形成用である請求項8~10のいずれか1項に記載のスパッタリングターゲット。 |
本発明は、光情報記録媒体用Ag合金反射 、このAg合金反射膜を有している光情報記録 媒体およびこのAg合金反射膜形成用のスパッ リングターゲットに関する。本発明で言う 射膜とは、反射膜および半透過反射膜(半透 過膜)を含む包括的な表現である。本発明は 特に耐光性や耐湿熱性などの耐環境性が優 、この耐環境性が要求される、反射膜、こ 反射膜を備えた光情報記録媒体、及びこの 射膜の形成用のスパッタリングターゲット 好適である。
Ag合金系の反射膜材料は、光ディスク(以 、光情報記録媒体とも言う)などの反射膜と して、他の材料に比して、高反射率、高透過 率、低吸収率〔吸収率=100%-(反射率+透過率)〕 、高熱伝導率などの優れた特性を有する。
ただ、このようなAg合金反射膜を有する ディスクにおいては、これら高性能を長期 亙って維持できる、長期信頼性を向上させ ことが重要な技術課題となっている。そし 、この長期信頼性に最も影響を与えるのが Ag合金反射膜の耐湿熱性や耐光性などの耐環 境性の向上である。
例えば、光ディスクの使用が、高温高湿 環境下になるほど、Ag合金反射膜から、反 膜に接する樹脂層側へのAgの拡散、凝集が生 じやすくなる。このAgの拡散、凝集は、Ag合 反射膜の表面の粗度増加や不連続膜化を生 、反射率が低下して、反射膜や半透過反射 としての機能が著しく劣化する、という問 がある。
また、光ディスクの使用が、蛍光灯など 紫外線の光照射環境下になっても、この光 射によって、上記Ag合金反射膜から、反射 に接する樹脂層側へのAgの拡散、凝集が生じ やすくなる。このAgの拡散、凝集は、やはり 射率の低下を招き、反射率の低下が、再生 号を検出可能な反射率の下限を下回った時 で、信号を再生することが不可能となる、 いう問題がある。
反射膜としてのAgの特定の希土類元素の 有による合金化、あるいはAg合金の改良によ り特性を向上させることは、従来から種々提 案されている。例えば、Ag-Cu-Au-(Nd、Sn、Ge)な のAg合金反射膜、Ag-(Bi、Sb)-(Cu、Au)、Ag-(Bi、S b)-(希土類:Nd、Y)-(Cu、Au)などのAg合金反射膜が 提案されている(特許文献1、2参照)。
また、レーザーマーキングのパワーを低 させるために、反射膜であるAg合金の熱伝 率を低減させることも提案されている。具 的には、Agに、Ge、Si、Sn、Pb、Ga、In、Tl、Sb Biを添加して熱伝導率を低減するものである (特許文献3参照)。また、同様に、Agに、Cr、Ti 、Si、Ta、Nb、Pt、Ir、Fe、Re、Sb、Zr、Sn、Niを 加して熱伝導率を低減する方法も提案され いる(特許文献4参照)。
しかしながら、これら従来のAg合金から る反射膜は、耐湿熱性や耐光性などの耐環 性を向上させる目的の開示がない。また、 述するごとく、光情報記録媒体において、 に、金属反射膜と紫外線硬化樹脂層または 機色素記録層とが直接接触する場合に、従 のAg合金からなる反射膜は、これら耐環境性 が劣化しやすい。
この金属反射膜と紫外線硬化樹脂層または
機色素記録層とが直接接触する場合のAg合
反射膜の耐環境性低下の課題に対して、Li
含有させたAg合金反射膜とすることが提案
れている(特許文献5)。ここでは、より具体
には、Li を0.01~10原子%含有するAg 合金とす
ことが提案されている。また、更に、Bi:0.
005~0. 8原子%、希土類金属元素(Sc、Y、La、Ce、
Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、
Lu)を合計で0.1~2原子%、Cu、Au、Rh、Pd、Ptから
ばれる1種以上を合計で0. 1~3原子%、各々選
的に含有することも開示されている。
しかしながら、本発明者らが知見したと ろによれば、この特許文献5のLiを含有させ Ag合金からなる反射膜は、これに更に、Bi、 希土類金属元素、Cu、Auなどの貴金属類元素 どを含有させたとしても、より長期に亙る 用を想定した光ディスクの耐湿熱性や耐光 などの耐環境性が不十分である。即ち、Liを 含有させたAg合金からなる反射膜は、確かに 環境性が向上するものの、比較的短時間で 環境性が低下して、優れた耐湿熱性や耐光 などの耐環境性を長期に亙って維持できな という課題がある。
この理由は、特許文献5における耐湿熱性 や耐光性などの耐環境性の試験時間が短過ぎ ることが大きな一因である。このように耐環 境性の評価試験時間が短いと、実際に長期に 亙って使用された際の光ディスクの耐環境性 と、正確に相関させることができないことと なる。
例えば、特許文献5では、耐光性の評価を、 成膜されたAg合金薄膜の上層に紫外線硬化樹 膜を積層したものについて、紫外・可視光 照射試験によって、分光反射率と分光透過 との変化率を測定している。ただ、その照 条件は、照射照度:120W/m 2 、照射温度:80℃、照射時間:144時間であり、 の照射試験時間が短過ぎる。
また、この特許文献5では、耐凝集性(耐 熱性)の評価を、成膜されたAg合金薄膜の上 に紫外線硬化樹脂膜を積層したものについ 、高温高湿(温度:80℃、湿度:90%RH、保持時間: 48時間での試験を施しているものの、この保 試験時間が短過ぎる。
このため、Ag合金反射膜を備えた光ディ クにおいて、Ag合金反射膜と前記樹脂層とが 直接接触する場合でも、優れた耐湿熱性や耐 光性などの耐環境性を長期に亙って維持でき るという意味での、耐環境性の向上が求めら れている。
本発明はこのような事情に着目してなさ たもので、その目的は、特に金属反射膜と 記樹脂層とが直接接触する場合でも、優れ 耐湿熱性や耐光性などの耐環境性を長期に って維持できる、光情報記録媒体用Ag合金 射膜、この反射膜を備えた光情報記録媒体 及び、この反射膜形成用のスパッタリング ーゲットを提供しようとするものである。
この目的を達成するための本発明耐環境 に優れた光情報記録媒体用Ag合金反射膜の 旨は、Pr、Ho、Yb、Sm、Er、Tm、Tbから選択され る元素の一種または二種以上を合計で0.1~5原 %含有し、残部がAgおよび不可避的不純物か なることである。
より具体的には、前記元素が、Pr、Ho、Yb ら選択されるAg合金反射膜である。また、 記元素が、Sm、Er、Tm、Tbから選択されるAg合 反射膜である。
上記耐環境性を満足するために、前記Ag 金反射膜が、更にBiを0.01~1原子%含有するか および/または、Cu、Auの一種または二種を合 計で0.3~5原子%含有することが好ましい。
上記目的を達成するための本発明光情報 録媒体は、上記要旨あるいは下記する好ま い要旨のいずれかのAg合金反射膜を有して ることである。そして、より好ましくは、 明基板と、金属反射膜と、この金属反射膜 直接接する、紫外線硬化樹脂層または有機 素記録層とを有しているような、耐環境性 特に要求される光情報記録媒体である。
本発明におけるAg合金反射膜を形成する めのスパッタリングターゲットは、上記要 あるいは上記した乃至下記する好ましい要 のいずれかのAg合金反射膜と同じあるいは近 似する組成範囲のAg合金からなることである
より具体的には、Pr、Ho、Yb、Sm、Er、Tm、T bから選択される元素の一種または二種以上 合計で0.1~5原子%含有し、残部がAgおよび不可 避的不純物からなるスパッタリングターゲッ トである。また、更にBiを0.01~1.5原子%含有す スパッタリングターゲットである。また、 にCu、Auの一種または二種を合計で0.3~5原子% 含有するスパッタリングターゲットである。 そして、スパッタリングターゲットの用途が 光情報記録媒体に用いられるAg合金反射膜形 用であることが好ましい。
本発明では、優れた耐湿熱性や耐光性な の耐環境性を長期に亙って維持できること 、耐環境性の向上という。本発明では、光 報記録媒体に用いられるAg合金反射膜につ て、特定の選択された元素(Pr、Ho、Yb、Sm、Er 、Tm、Tb)を含むAg合金反射膜とすることによ て、この効果を達成する。
これら特定の選択された元素を含むAg合 反射膜では、反射膜側や半透過膜側のAgが、 隣接する紫外線硬化樹脂層または有機色素記 録層などの樹脂層側へ拡散、凝集する劣化モ ードが抑制される。これによって、本発明Ag 金反射膜は、耐湿熱性と耐光性とを合わせ 耐環境性を向上させ、この優れた耐湿熱性 耐光性などの耐環境性を長期に亙って維持 ることができる。
実際の再生専用型光ディスクの断面構造 は、ポリカーボネート(以下、単にPCとも言 )基体上にAg合金の反射膜を成膜し、この反 膜の上に紫外線(UV)で硬化する樹脂層をスピ ンコートし、PC基体(以下、基板とも言う)と り合わせる。また追記型光ディスクでは、PC 基板上に有機色素記録層をスピンコートし、 この上にAg合金の反射膜を成膜し、さらにこ 反射膜の上に紫外線(UV)で硬化する樹脂層を スピンコートし、PC基板と貼り合わせる。
また、上記断面構造を互いに貼り合わせ 記録層を2層とし記録容量を増やしたタイプ もある。即ち、再生専用光ディスクでは、基 板上にAg合金の半透過反射膜を成膜し、この 射膜の上に紫外線(UV)で硬化する樹脂層をス ピンコートし、Ag合金またはAl合金の反射膜 成膜した基板と貼り合わせて、互いに積層 る。追記型光ディスクも同様に、PC基板上に 有機色素記録層とAg合金の半透過膜を積層し ものを、Ag合金の反射膜と有機色素記録層 を成膜した基板と貼り合わせて、互いに積 したり、PC基板上に有機色素記録層とAg合金 半透過膜を積層したものの上に有機色素記 層やAg合金反射膜を積層したりする。
このように、上記樹脂層に対してAg半透 膜およびAg反射膜(以下、両者をまとめて単 Ag反射膜と言う)が直接接する光ディスクの 合には、湿熱環境や光照射環境のいずれで 、反射膜側のAgが上記樹脂層側へ拡散し、凝 集する、Ag反射膜の劣化モードが存在する。 い換えると、Ag反射膜や、これを用いた光 報記録媒体の耐久性を向上させるためには このような、反射膜側のAgが樹脂層側へ拡散 、凝集する、前記劣化モードを抑制すること が必要である。
従来において、前記特許文献5を除いて、 光ディスクの耐湿熱性や耐光性を向上させた Ag合金反射膜が提案されてこなかった、ある は、耐湿熱性や耐光性を向上できなかった は、Ag合金からなる反射膜を有する光ディ クの耐湿熱性や耐光性の評価試験の方法に よる。
即ち、従来から、Ag合金からなる反射膜 有する光ディスクの耐湿熱性や耐光性の評 試験では、ポリカーボネートなどの基板上 Ag薄膜のみを形成した単層膜が用いられてい た。しかし、このようなポリカーボネートな どの基板上にAg薄膜のみを形成した単層膜に る試験評価では、反射膜のAgが直接接する 脂層側へ拡散して凝集する前記した劣化モ ドが存在乃至発生しない。このため、この うな従来の単層膜による評価試験条件では 当然ながら、耐湿熱性や耐光性の評価を正 にできない。
これに対して、光情報記録媒体の耐環境 を正確に評価するためには、Ag合金と接す 樹脂層を形成した形状(状態)とし、Agが樹脂 側へ拡散して凝集する劣化モードが発生可 な状態で試験を実施する必要がある。そし 、この時の反射特性の変化を測定、評価す 必要がある。
即ち、Ag合金薄膜と樹脂層とを互いに接 させた状態で順にポリカーボネートなどの 板上に積層した光情報記録媒体(試験体)に対 して、耐光性としては紫外線などの特定波長 の光を照射し、この照射前後での光情報記録 媒体の反射率の変化(反射率の絶対値変化)を 定、評価する。また、耐湿熱性としては、 記光情報記録媒体を湿熱環境下に置き、光 報記録媒体の反射率の変化を測定、評価す 。この耐光性と耐湿熱性とを両者とも有す ことが耐環境性として必要である。
本発明Ag合金反射膜に含まれるPr、Ho、Yb Sm、Er、Tm、Tbから選択される特定元素は、こ れら耐光性と耐湿熱性との後述する評価基準 を基に、これを満たさない、他の希土類元素 の種類やその含有量などに対して、選択、区 別されたものであると言える。言い換えると 、従来のポリカーボネートなどの基板上にAg 膜のみを形成した単層膜による試験では、 発明におけるPr、Ho、Yb、Sm、Er、Tm、Tbから 択される特定の元素と、他の希土類元素と 耐環境性に対する有意差はつかない。この 、前記した劣化モードが存在乃至発生する 上記本発明に係る試験条件によって始めて 本発明におけるPr、Ho、Yb、Sm、Er、Tm、Tbから 選択される特定元素の効果の優位性が、他の 元素と区別した上で認識できるとも言える。
本発明は、このように、前記した劣化モ ドが生じる光情報記録媒体での反射特性を 確に評価した上で、上記要旨のように、Ag 金反射膜の組成を決定している。このため 前記したAgが紫外線硬化樹脂層側へ拡散して 凝集する劣化モードを抑制して、光情報記録 媒体用Ag合金反射膜の耐湿熱性と耐光性とを わせた耐環境性を向上させ、この優れた耐 熱性や耐光性などの耐環境性を長期に亙っ 維持することができる。
また、このような反射膜を備えた光情報 録媒体では、記録媒体自体の耐湿熱性や耐 性などの耐環境性を向上させ、この優れた 湿熱性や耐光性などの耐環境性を長期に亙 て維持することが可能となる。更に、反射 形成用のスパッタリングターゲットを、こ Ag反射膜と同じあるいは近似する組成範囲 Ag合金とすることによって、耐湿熱性や耐光 性などの耐環境性を向上させた本発明Ag合金 射膜の成膜が可能となる。
1…ポリカーボネート基板、2…半透明反射 (Ag合金)、3…樹脂層、4…全反射膜(Ag合金)、 5…ポリカーボネート基板
本発明の要件の意味や実施態様につき以 に順に説明する。
(光情報記録媒体)
本発明が対象とする光情報記録媒体につき
明する。本発明が対象とする光情報記録媒
は、前提として光ディスクを意味する。こ
光ディスクにはいくつかの種類があるが、
録再生原理から大きくは、再生専用型、追
型、書換型の3種類に分類される。本発明は
、反射膜の成分組成に特徴があり、光情報記
録媒体としての前提となる、あるいは具備す
べき光ディスクの構造や形状自体は、市販乃
至公知のものが選択、適用できる。
この中、再生専用型光ディスクは、例え ポリカーボネートなどの透明プラスチック (透明樹脂) 基板上に設けた凹凸の記録ピッ によって記録データを形成した後に、Ag合 反射膜を設けた構造を有している。なお、 射膜としては、Ag以外にも、Al、Au等を主成 とする反射膜があるが、本発明では対象と しない。また、基板は、ポリカーボネート どの樹脂基板でなくても、ガラス、アルミ カーボンなどの基板でも良い。
図1は、この再生専用型光ディスクの断面 構造の1例を示す模式図である。図1において 1と5とはポリカーボネート(PC)基板、2は本発 明が対象とするAg合金の半透明反射膜、3は紫 外線(UV)で硬化する樹脂接着剤層、4は本発明 対象とするAg合金の全反射膜である。
再生専用型光ディスクにおいて、データ み出しは、ディスクに照射されたレーザー の位相差や反射差を検出することにより行 。それぞれ個別の記録ピットを形成した透 プラスチック基板5上に反射膜4を設けたも が、前記した断面構造として、PC基板5上にAg 合金の反射膜4を成膜し、この反射膜4の上に 外線(UV)で硬化する樹脂接着剤層3をスピン ートしたものである。
図1では、これに、更に、半透明反射膜 ( 半透過膜) を設けた透明プラスチック基板1 貼り合わせて2層に記録したデータを読み出 タイプを示している。これは、図1に示すよ うに、断面構造として、PC基板1上に、Ag合金 半透過膜2を成膜し、この半透過膜2を、紫 線(UV)で硬化する樹脂層を介して前記PC基板5 のAg合金全反射膜4に貼り合わせて積層した のである。
(Ag合金反射膜組成)
本発明Ag合金反射膜の化学成分組成につい
、以下に説明する。本発明Ag合金反射膜の化
学成分組成は、上記の通り説明した、光情報
記録媒体用反射膜として、耐環境性や初期反
射率などの基本的特性を有するために、Pr、H
o、Yb、Sm、Er、Tm、Tbから選択される元素の一
または二種以上を合計で0.1~5原子%含有し、
部がAgおよび不可避的不純物からなるもの
する。これに更に、選択的に、Biを0.01~1原子
%、Cu、Auの一種または二種を合計で0.3~5原子%
有しても良い。
Pr、Ho、Yb、Sm、Er、Tm、Tb:
Pr、Ho、Yb、Sm、Er、Tm、Tbの特定元素は、後
する実施例で裏付ける通り、他の希土類元
などに比して、前記したAgが紫外線硬化樹脂
層側へ拡散して凝集する劣化モードの抑制効
果が大きい。しかもこの効果を長期間に亙っ
て持続する作用がある。この結果、Ag合金反
膜の優れた耐湿熱性や耐光性などの耐環境
を長期に亙って維持でき、本発明で言う耐
境性が向上する。
この効果を発揮させるためには、Pr、Ho、 Yb、Sm、Er、Tm、Tbから選択される一種または 種以上を合計で0.1~5原子%の範囲でAgに含有さ せる。
Pr、Ho、Yb、Sm、Er、Tm、Tbの含有量が合計 0.1原子%未満では、含有量が少な過ぎて、前 した劣化モードの抑制効果、Ag合金反射膜 耐環境性向上効果が小さくなる。このため Pr、Ho、Yb、Sm、Er、Tm、Tbから選択される元素 の含有量の下限は、合計で0.1原子%とする。
一方、Pr、Ho、Yb、Sm、Er、Tm、Tbから選択 れる元素の含有量は、合計で5原子%を越える 必要は無い。これら元素の含有量が多過ぎる と、初期反射率などの反射性能や半透過性能 などの基本膜特性を低下させる。このため、 Pr、Ho、Yb、Sm、Er、Tm、Tbから選択される元素 含有量の上限は合計で5原子%とする。
この他、耐環境性を向上させるために、 射膜としてのAg合金に、更にBiを0.01~1原子% 有するか、および/または、Cu、Auの一種また は二種を合計で0.3~5原子%含有しても良い。
Bi:
Biは、Pr、Ho、Yb、Sm、Er、Tm、Tbから選択され
る特定の元素と共存(併用)することにより、
記したAgが紫外線硬化樹脂層側へ拡散して
集する劣化モードを抑制して、Ag合金反射膜
の耐環境性を向上させる効果がある。選択的
にBiを含有させる場合には、その効果を発揮
せるために0.01原子%以上含有させる。しか
、Biが多過ぎると、初期反射率などの反射性
能や半透過性能などの基本的な反射膜特性を
低下させる。このため、Biを1原子%を超えて
有させる必要は無い。
Cu、Au:
Cu、Auは、Pr、Ho、Yb、Sm、Er、Tm、Tbから選択
れる特定の元素と共存(併用)することによ
、前記したAgが紫外線硬化樹脂層側へ拡散し
て凝集する劣化モードを抑制して、Ag合金反
膜の耐環境性を向上させる効果がある。選
的に、これら元素を含有させる場合には、
の効果を発揮させるために、Cu、Auの一種ま
たは二種を合計で0.3原子%以上含有させる。
かし、これら元素が多過ぎると、初期反射
などの反射性能や半透過性能などの基本的
反射膜特性を低下させる。このため、Cu、Au
一種または二種を合計で5 原子%を超えて含
有させる必要は無い。
本発明Ag合金反射膜では、これら以外の 素は基本的に不純物であり、混入が不可避 な不純物について、本発明で目的とする耐 境性向上効果や反射膜としての基本的な特 を阻害しない範囲での含有は許容する。し がって、本発明Ag合金反射膜では、上記元素 以外の組成は、残部がAgおよび不可避的不純 とする。
(Ag合金反射膜の成膜)
本発明Ag合金反射膜は、PCなどの基板表面に
、Ag合金からなるスパッタリングターゲット
スパッタリング乃至蒸着して成膜される。
の際、スパッタリングターゲットを、本発
スパッタリングターゲットとして、前記し
本発明組成のAg反射膜と同じあるいは近似
る組成範囲のAg合金からなるものとすれば、
本発明組成のAg反射膜が得られやすい。
即ち、Ag合金反射膜をPr、Ho、Yb、Sm、Er、T m、Tbを含有するAg合金として成膜するスパッ リングターゲットとしては、Ag合金反射膜 Pr、Ho、Yb、Sm、Er、Tm、Tb含有量に対応して、 Pr、Ho、Yb、Sm、Er、Tm、Tbから選択される元素 一種または二種以上を合計で0.1~5原子%の範 で含有し、残部がAgおよび不可避的不純物 らなるものとすることが好ましい。
また、Ag合金反射膜に更にBiを選択的に含 有させる場合には、Ag合金反射膜のBi含有量 応じて、上記Pr、Ho、Yb、Sm、Er、Tm、Tbに加え 、Biを更に0.01~1.5原子%含有するスパッタリン ターゲットとすることが好ましい。この際 Bi特有の問題として、反射膜の膜厚が厚い どスパッタリングされるBiがロスしやすくな り、Ag合金反射膜のBi含有量の方がターゲッ のBi含有量よりも少なくなりやすい。このた め、このロス分を見込んで、反射膜の膜厚に よって、ターゲットの方のBi含有量を、Ag合 反射膜のBi含有量よりも多めにすることが好 ましい。したがって、ターゲットの方の上記 Bi含有量の上限はAg合金反射膜のBi含有量の上 限よりも多めに設定している。
また、Ag合金反射膜に更にCu、Auを選択的 含有させる場合には、Ag合金反射膜のCu、Au 各含有量に対応して、上記Pr、Ho、Yb、Sm、Er 、Tm、TbあるいはBiに加え、更にCu、Auの一種 たは二種を合計で0.3~5原子%含有するスパッ リングターゲットとすることが好ましい。
なお、成膜可能であれば、Agと、Pr、Ho、Y b、Sm、Er、Tm、Tbなどの合金元素、Bi、Cu、Auな どの合金元素から各々別々になるか、あるい は、それらを含む、複数のスパッタリングタ ーゲットを用い、成膜の結果として、本発明 組成のAg反射膜を得るようにしても良い。
スパッタリング乃至蒸着方法は、これら 膜の成膜法として公知および汎用されてい 方法が適宜使用できる。しかし、成膜の安 性では、DCマグネトロンスパッタリング法 用いることが好ましい。
使用するスパッタリングターゲットは、 記した本発明組成のAg反射膜と同じか、あ いはこれに近似する組成範囲のAg合金や、各 合金要素から各々なる純金属、あるいは合金 を一旦溶解して、板状など適宜の形状に鋳造 するか、スプレイフォーミングなどの溶製法 あるいは粉末冶金法によって、板状など適宜 の形状に製造できる。
成膜された本発明Ag合金反射膜は、前記し 、本発明光情報記録媒体として、光情報記 媒体として必要な断面構造や表面構造に、 に製作される。
(耐光性評価試験)
このように、本発明が対象とする光情報記
媒体 (光ディスク) は幾つかの種類がある
のの、本発明における前記耐光性評価試験
、これら光情報記録媒体の種類にかかわら
、再現性のために、共通する条件とする。
た、前記したAgが紫外線硬化樹脂層側へ拡
して凝集する劣化モードが発生しやすく、
つ、この劣化モードを長期に亙り抑制でき
耐環境性向上効果が検証できる条件とする
このような条件とすれば、本発明が対象と
る光情報記録媒体 (光ディスク) への適用
否の評価基準として、再現性良く適用でき
。この点は、後述する耐湿熱性評価試験も
様である。
本発明における耐光性評価試験は、Ag合 薄膜と紫外線硬化樹脂層とを接触させた状 で、順にポリカーボネート基板上に積層し 光情報記録媒体に対して、波長がより短い 世代向けの波長405nmの光と、現行向けの波長 650nmの光とを少なくとも200時間照射し、この 射後の光情報記録媒体の反射率の変化を測 する。
そして、この照射前後での光情報記録媒 の反射率の変化が、半透過膜として平均膜 が15nmのAg合金薄膜(反射膜)では、波長405nmの 光の照射前後での光情報記録媒体の反射率の 変化が3.5%以下であることを必須とし、好ま くは2%以下として、本発明の耐環境性性能の 選択基準とする。また、波長650nmの光の反射 変化が1.5%以下であることを必須とし、好ま しくは1.0%以下として、本発明の耐環境性性 の選択基準とする。
全反射膜として平均膜厚が60nmと比較的厚 いAg合金薄膜(反射膜)では、波長405nmの光の照 射前後での光情報記録媒体の反射率の変化が 3%以下であることを必須とし、好ましくは1% 下として、本発明の耐環境性の耐光性性能 選択基準とする。また、波長650nmの光の反射 率変化が1.0%以下であることを必須とし、好 しくは0.5%以下として、本発明の耐環境性性 の選択基準とする。
耐光性評価試験において、積層した光情 記録媒体に対して蛍光灯光を照射するに際 、反射率の測定波長は、上記した通り、次 代光ディスク(Blue-ray Disc、HD DVD)でデータ 読み出し書き込みに使用される405nm、及び現 行DVD に使用される650nmとする。耐光性評価 験の条件は、上記波長の光を照射できる色 度6700Kの蛍光灯をディスクから60mmの距離に 持して、蛍光灯光を照射する。試験温度は25 ℃で、上記した通り、照射保持時間は最低で も200時間を目安とし、これよりも長い400時間 などを併用して評価しても良い。
そして、この照射前後での光情報記録媒 の反射率の測定を、日本分光 (株) 製のV-57 0可視・紫外分光光度計を用い、次世代光デ スクおよび現行DVDでのデータの読み出し書 込み波長にて測定する。
(耐湿熱性評価試験)
耐湿熱性試験の条件は、耐光性に使用した
と同じ積層条件からなる光情報記録媒体を
温度80℃、湿度90%RHの湿熱環境下に、少なく
とも200時間保持する。そして、この保持前後
での光情報記録媒体の反射率の変化(反射率
絶対値変化)が、半透過膜として平均膜厚が1
5nmのAg合金薄膜(反射膜)では、波長405nmの光で
湿熱環境保持前後での光情報記録媒体の反射
率の変化が2%以下であることを必須とし、好
しくは1%以下として、本発明の耐環境性性
の選択基準とする。また、波長650nmの光で湿
熱環境保持前後での光情報記録媒体の反射率
の変化が1%以下であることを必須とし、好ま
くは0.5%以下として、本発明の耐環境性性能
の選択基準とする。
全反射膜として平均膜厚が60nmと比較的厚 いAg合金薄膜(反射膜)では、波長405nmの光で湿 熱環境保持前後での光情報記録媒体の反射率 の変化(反射率の絶対値変化)が、1%以下であ ことを必須とし、好ましくは0.5%以下として 本発明の耐環境性の耐湿熱性性能の選択基 とする。また、波長650nmの光で湿熱環境保 前後での光情報記録媒体の反射率の変化が0. 5%以下であることを必須とし、好ましくは0.3% 以下として、本発明の耐環境性性能の選択基 準とする。
この湿熱環境照射前後での光情報記録媒 の反射率の測定は、耐光性と同様に、日本 光 (株) 製V-570可視・紫外分光光度計を用 、次世代光ディスクおよび現行DVDでのデー の読み出し、書き込み波長にて測定する。
(その他の評価試験条件)
これら耐光性と耐湿熱性の両評価試験に使
する光情報記録媒体試験体は、再現性のた
に同じものを使用することが好ましい。ま
、基板は再現性のためには、対象とする光
報記録媒体 (光ディスク) に使用されてい
基板と同じ基板を選択することが好ましい
これは基板の種類だけでなく、厚み×直径
同様である。例えば、光情報記録媒体に汎
されるポリカーボネート基板では、厚み×直
径は、汎用されている0.6~1.1mm厚×8~12cm直径の
囲で良い。
また、Ag合金反射膜の上層に積層させて いに接触させる、紫外線硬化樹脂層も、再 性のためには、対象とする光情報記録媒体 (光ディスク) に使用されている紫外線硬化 脂と同じ樹脂を選択することが好ましい。 れは紫外線硬化樹脂の種類だけでなく層の みも同様である。例えば、前記した再生専 型光ディスクのタイプでポリカーボネート 板の場合に汎用されている、紫外線硬化樹 の厚み30~120μmの範囲で良い。
(初期反射率:基本特性)
本発明が対象とする光情報記録媒体 (光デ
スク) では、以上説明した耐環境性もさる
とながら、基本的な特性として、当然なが
高い初期反射率が要求される。この点、本
明反射膜も、この要求を満たす高い初期反
率を有することが好ましい。
光情報記録媒体の初期反射率の測定は、 本分光(株)製V-570可視紫外分光光度計を用い 、現行DVD及び次世代DVDの読み取り波長にて絶 対反射率を測定し、初期反射率とする。
このように測定した初期反射率として、 発明Ag合金反射膜では、半透過膜として平 膜厚が15nmのAg合金薄膜(反射膜)では、405nm波 の光照射では20%以上、650nm波長の光照射で 58%以上を各々合格ラインの選択基準とする また、全反射膜として平均膜厚が60nmと比較 厚いAg合金薄膜(反射膜)では、405nm波長の光 射では77%以上、650nm波長の光照射では90%以 を各々合格ラインの選択基準とする。
以下に、本発明の実施例を説明する。表1 ~16に示す各Ag-X合金薄膜を、各例とも共通し 、ポリカーボネート樹脂基板上に、DCマグネ トロンスパッタリング法を用いて各々成膜し 、この上層に紫外線硬化樹脂層を積層したも のの耐久性を試験、評価した。これらの結果 を表1~16の各表に、発明例、比較例別に各々 す。
Ag-X合金薄膜の膜組成:
各表に示す、各Ag-X合金薄膜の膜組成は、誘
導結合プラズマ(Inductively Couple d Plasma:ICP)質
量分析法によって分析した。詳細には、Ag合
薄膜を分析試料として、これを硝酸:純水=1:
1の酸溶液中に溶解し、この酸溶液を200℃の
ットプレート上で加熱し、分析試料が酸溶
中に完全に溶解したことを確認してから室
まで冷却して、セイコーインスツルメント
ICP質量分析装置SPQ-8000を使用してAg合金薄膜
に含まれる各合金元素量を測定した。
成膜:
各例とも共通して、ポリカーボネート樹脂
板は、0.6mm厚×12cm直径のものを用いた。ス
ッタリングに用いたターゲットは、表1~16に
す各Ag-X合金薄膜と同じ組成のものを溶製、
製作して各々用いた。各Ag-X合金薄膜は平均
厚15nmと60nmとに成膜した。このAg-X合金薄膜
上層に、Ag-X合金薄膜と接触する形で、市販
ソニーケミカル社製: 紫外線硬化樹脂、型
:SK6500の層を50μm積層したものを、耐光性お
び耐湿熱性の評価試験用試料に各々用いた
Unaxis社製、商品名:Cube Starである、DCマグネ トロンスパッタリング装置による各Ag-X合金 膜成膜条件は、共通して、基板温度:22℃、Ar ガス圧:2mTorr、成膜パワー密度1W/cm 2 、背圧:5×10 -6 Torr以下とし、成膜時間によって膜厚を制御 た。
初期反射率(純Ag反射膜の反射率に対する 合:%)、耐光性と耐湿熱性の反射率(試験前後 での反射率の変化:%)は、各々前記した具体的 な条件、方法で測定した。
初期反射率:
表1、3、5、7、9、11、13、15の初期反射率評
では、半透過膜として平均膜厚が15nmのAg合
薄膜(反射膜)で、405nm波長の光照射で、初期
射率が20%以上を○、20%未満を×、650nm波長の
光照射で、初期反射率が58%以上を○、58%未満
を×として評価した。
表2、4、6、8、10、12、14、16の初期反射率 価では、全反射膜として平均膜厚が60nmと比 較的厚いAg合金薄膜(反射膜)で、405nm波長の光 照射で、初期反射率が77%以上を○、77%未満を ×、650nm波長の光照射で、初期反射率が90%以 を○、90%未満を×として評価した。
耐光性:
表1、3、9、11の耐光性評価では、半透過膜
して平均膜厚が15nmのAg合金薄膜(反射膜)の、
405nm波長の光照射400時間後で、反射率変化が2
%以内を◎、2~3.5%の範囲を○、3.5%を超えるも
を×、として評価した。また、650nm波長の光
照射400時間後で、反射率変化が1%以内を◎、1
~1.5%の範囲を○、1.5%を超えるものを×、とし
各々評価した。
表2、4、10、12の耐光性評価では、全反射 として平均膜厚が60nmのAg合金薄膜(反射膜) 、405nm波長の光照射400時間後で、反射率変化 が1%以内を◎、1~3%の範囲を○、3%を超えるも を×、として評価した。また、650nm波長の光 照射400時間後で、反射率変化が0.5%以内を◎ 0.5~1%の範囲を○、1%を超えるものを×、とし 各々評価した。
耐湿熱性:
表5、7、13、15の耐湿熱性評価では、半透過
として平均膜厚が15nmのAg合金薄膜(反射膜)
、湿熱環境200時間保持後で、405nm波長の光反
射率変化が1%以内を◎、1~2%の範囲を○、2%を
えるものを×、として評価した。また、湿
環境200時間保持後で、650nm波長の光反射率変
化が0.5%以内を◎、0.5~1%の範囲を○、1%を超え
るものを×、として各々評価した。
表6、8、14、16の耐湿熱性評価では、全反 膜として平均膜厚が60nmのAg合金薄膜(反射膜 )の、湿熱環境200時間保持後で、405nm波長の光 反射率変化が0.5%以内を◎、0.5~1%の範囲を○ 1%を超えるものを×、として評価した。また 湿熱環境200時間保持後で、650nm波長の光反 率変化が0.3%以内を◎、0.3~0.5%の範囲を○、0. 5%を超えるものを×、として各々評価した。
表1、5の各発明例1-1~1-24、及び表2、6の各 明例2-1~2-24は、Pr、Ho、Ybを必須として適正 有量含む、同じ反射膜組成の発明例である 表3、4、7、8の各比較例1-1~1-3、2-1~2-3は、Pr、 Ho、Ybを含むが、含有量が下限を下回って少 過ぎ、各比較例1-4~1-6、2-4~2-6はPr、Ho、Ybを含 むが、含有量が上限を上回って多すぎる反射 膜組成の比較例である。各比較例1-7~1-19、2-7~ 2-19は、Pr、Ho、Ybを含まず、他の希土類元素 あるNd、Y、Sc、La、Se、Eu、Dyなどを含有量だ は適正量含む同じ反射膜組成の比較例であ 。また、表3、4、7、8の各比較例1-20、2-20は 前記特許文献5に相当する、Liを含有するAg 射膜例である。
これら表1、2の発明例1-1~1-24、2-1~2-24と、 3、4の比較例1-1~1-20、2-1~2-20との対比、表5、 6の発明例1-1~1-24、2-1~2-24と、表7、8の比較例1- 1~1-20、2-1~2-20との対比の通り、発明例は比較 に比して、耐環境性が優れている。即ち、P r、Ho、Ybを必須として適正含有量含む上記各 明例は、上記各比較例に比して、初期反射 が同等であっても、耐光性試験と耐湿熱性 験とにおける反射率変化が著しく低く、耐 境性が優れている。
上記発明例は、耐光性や耐湿熱性などは 験時間が200時間もの長期に亙っても、また 特に耐光性試験時間が400時間もの長期に亙 ても、耐環境性が優れている。しかも、こ らの結果は、平均膜厚が異なる15nmの半透過 膜と平均膜厚が60nmの全反射膜の場合、ある は波長が異なる405nmと650nm波長の紫外線照射 場合でも、全て共通している。
表9、13の各発明例3-1~3-33、表10、14の各発 例4-1~4-33は、Sm、Er、Tm、Tbを必須として適正 含有量含む、同じ反射膜組成の発明例である 。表11、12、15、16の各比較例3-1~3-4、4-1~4-4は Sm、Er、Tm、Tbを含むが、含有量が下限を下回 って少な過ぎ、各比較例3-5~3-8、4-5~4-8は、Sm Er、Tm、Tbを含むが、含有量が上限を上回っ 多すぎる反射膜組成の比較例である。表11、 12、15、16の各比較例3-9~3-21、4-9~4-21は、Sm、Er Tm、Tbを含まず、他の希土類元素であるNd、Y 、Sc、La、Se、Eu、Dyなどを含有量だけは適正 含む同じ反射膜組成の比較例である。また 表11、12、15、16の各比較例3-22、4-22は、前記 許文献5に相当する、Liを含有するAg反射膜 である。
これら表9、10の発明例3-1~3-33、4-1~4-33と、 表11、12の比較例3-1~3-22、4-1~4-22との対比、表1 3、14の発明例3-1~3-33、4-1~4-33と、表15、16の比 例3-1~3-22、4-1~4-22との対比の通り、発明例は 比較例に比して、耐環境性が優れている。即 ち、Sm、Er、Tm、Tbを必須として適正含有量含 上記各発明例は、上記各比較例に比して、 期反射率が同等であっても、耐光性試験と 湿熱性試験とにおける反射率変化が著しく く、耐環境性が優れている。
上記発明例は、耐光性や耐湿熱性などは 験時間が200時間もの長期に亙っても、また 特に耐光性試験時間が400時間もの長期に亙 ても、耐環境性が優れている。しかも、こ らの結果は、平均膜厚が異なる15nmの半透過 膜と平均膜厚が60nmの全反射膜の場合、ある は波長が異なる405nmと650nm波長の光照射の場 でも、全て共通している。
したがって、これらの実施例の結果から 発明例1-1~1-24、2-1~2-24、3-1~3-33、4-1~4-33のAg合 金反射膜では、反射膜側のAgが隣接する紫外 硬化樹脂層側へ移行、凝集する劣化モード 抑制され、耐湿熱性と耐光性とを合わせた 環境性を向上させ、これら優れた耐環境性 長期に亙って維持できることが裏付けられ 。また、本発明において、希土類元素の内 も、Pr、Ho、Yb、Sm、Er、Tm、Tbの特定元素を 反射膜の耐環境性の長期維持の観点から選 、選択することの意義も、その適正含有量 囲の意義を含めて裏付けられる。
本発明によれば、特に金属反射膜と前記 脂層とが直接接触する場合でも、優れた耐 熱性や耐光性などの耐環境性を長期に亙っ 維持できる、光情報記録媒体用Ag合金反射 、この反射膜を備えた光情報記録媒体、及 、この反射膜形成用のスパッタリングター ットを提供できる。したがって、このよう 耐環境性が特に要求される、反射膜、この 射膜を備えた光情報記録媒体、及びこの反 膜の形成用のスパッタリングターゲットに 適、有用である。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参 して説明したが、本発明の精神と範囲を逸 することなく様々な変更や修正を加えるこ ができることは当業者にとって明らかであ 。本出願は2006年8月28日出願の日本特許出願 (特願2006-230930)、および2006年10月25日出願の日 本特許出願(特願2006-290238)に基づくものであ 、その内容はここに参照として取り込まれ 。
Next Patent: HETEROACENE DERIVATIVE, TETRAHALOTERPHENYL DERIVATIVE, AND THEIR PRODUCTION METHODS
