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Title:
AGENT FOR PREVENTION OR TREATMENT OF IRON OVERLOAD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/123093
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is an agent for prevention or treatment of iron overload, which contains 22β-methoxyolean-12-ene-3β,24(4β)-diol or a pharmacologically acceptable salt thereof.

Inventors:
KAGEHARA, Hideaki (4-16, Kyobashi 2-chome, Chuo-k, Tokyo 02, 1048002, JP)
影原 英明 (〒02 東京都中央区京橋二丁目4番16号 明治製菓株式会社内 Tokyo, 1048002, JP)
Application Number:
JP2008/055060
Publication Date:
October 16, 2008
Filing Date:
March 19, 2008
Export Citation:
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Assignee:
Meiji Seika Kaisha, Ltd. (4-16, Kyobashi 2-chome Chuo-k, Tokyo 02, 1048002, JP)
明治製菓株式会社 (〒02 東京都中央区京橋二丁目4番16号 Tokyo, 1048002, JP)
KAGEHARA, Hideaki (4-16, Kyobashi 2-chome, Chuo-k, Tokyo 02, 1048002, JP)
International Classes:
C07J53/00; A61K31/56; A61P3/00; A61P7/00; A61P39/02; A61P43/00
Attorney, Agent or Firm:
MORITA, Kenichi (5th Fl, Itabashi-chuo Bldg. 67-8, Itabashi 2-chome, Itabashi-k, Tokyo 04, 17300, JP)
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Claims:
 22β-メトキシオレアン-12-エン-3β,24(4β)-ジオール又はその薬理学的に許容される塩を含んでなる、鉄過剰症の予防又は治療剤。
 鉄過剰症が、ヘモクロマトーシスである、請求項1に記載の予防又は治療剤。
 22β-メトキシオレアン-12-エン-3β,24(4β)-ジオール又はその薬理学的に許容される塩の、鉄過剰症の予防又は治療剤を製造するための使用。
 鉄過剰症が、ヘモクロマトーシスである、請求項3に記載の使用。
 鉄過剰症の予防又は治療用の22β-メトキシオレアン-12-エン-3β,24(4β)-ジオール又はその薬理学的に許容される塩。
 鉄過剰症が、ヘモクロマトーシスである、請求項5に記載の化合物。
 22β-メトキシオレアン-12-エン-3β,24(4β)-ジオール又はその薬理学的に許容される塩を、鉄過剰症の予防又は治療が必要な対象に、有効量で投与することを含む、鉄過剰症を予防又は治療する方法。
 鉄過剰症が、ヘモクロマトーシスである、請求項7に記載の方法。
Description:
鉄過剰症の予防または治療剤

 本発明は、22β-メトキシオレアン-12-エン- 3β,24(4β)-ジオール又はその薬理学的に許容さ れる塩を含んでなる、鉄過剰症の予防又は治 療剤に関する。

 慢性鉄過剰の特徴は、局所又は全身性の 織内鉄沈着の増加である。組織検査では一 にヘモジデローシスと呼ばれているが、過 な鉄沈着が組織損傷を伴うか、または全身 5g以上となればヘモクロマトーシスと呼ば る。(非特許文献1参照)

 鉄過剰症(iron
overload)は、成因別に分類される。具体的には 、食餌鉄の吸収増加(遺伝性ヘモクロマトー ス、慢性肝疾患、遅発性皮膚ポルフィリア 無トランスフェリン血症、経口鉄剤の過剰 与等)、非経口投与による鉄過剰負荷(輸血に よる鉄過剰、静注用鉄剤の過剰投与等)およ その両者によって起こる疾患(遺伝性チロシ 血症、脳肝腎症候群、新生児へモクロマト シス、特発性肺ヘモジデローシス、腎ヘモ デローシス等)に大別される。先天性疾患と しては、特発性ヘモクロマトーシスやサラセ ミアがよく知られている。後天性では、静注 用鉄剤の過剰投与や輸血による鉄過剰が挙げ られる。(非特許文献2参照)

 鉄過剰症は、進行すると肝、心、膵臓を 心に臓器傷害を来し、致死的病態まで進行 る。一般的な症状としては、体全体に於け 貯蔵鉄量の増加、心臓、膵臓、肝臓及びそ 他の器官の実質細胞に於けるフェリチン及 ヘモジデリンの形態で鉄の大量の沈着、並 に過剰鉄が沈着した器官及び部位に対する 態的及び機能的障害が挙げられる。例えば 血後鉄過剰症に対する治療薬としては、鉄 レート剤の注射薬が一般的である。しかし 注射薬であり、連日長時間投与しないと効 が得られにくいことから、外来患者への投 には向いておらず、最近では、経口投与可 な鉄キレート剤の開発が進められている。 れらのことから、鉄過剰症に有効で副作用 ない薬剤の開発が望まれている。

 一方、22β-メトキシオレアン-12-エン-3β,24 (4β)-ジオールは、下記の構造を示す化合物で あり、肝細胞障害抑制効果を有し、安全性の 高い化合物であることが知られている(特許 献1、2参照)。

国際公開第97/03088号パンフレット

特許第3279574号明細書 マーク・H・ビアーズ、外1名、福島雅典 「メルクマニュアル 第17版 日本語版」,日 経BP社,1999年12月10日,p.883-885 高橋正昭,「輸血後鉄過剰症と経口鉄キ ート剤」、最新医学,2006年3月,61巻,3号,p.453-45 7

 本発明者は、前記のような課題を解決す ため、鉄過剰症の予防又は治療に有効な薬 について鋭意研究した結果、22β-メトキシ レアン-12-エン-3β,24(4β)-ジオールを投与する ことにより、血清フェリチン値を減少させ、 上記鉄過剰症の予防又は治療のための優れた 医薬組成物となり得ることを見出し、本発明 を完成するに至った。

 すなわち、本発明は、
[1]22β-メトキシオレアン-12-エン-3β,24(4β)-ジ ール又はその薬理学的に許容される塩を含 でなる、鉄過剰症の予防又は治療剤、
[2]鉄過剰症が、ヘモクロマトーシスである、 [1]の予防又は治療剤、
[3]22β-メトキシオレアン-12-エン-3β,24(4β)-ジ ール又はその薬理学的に許容される塩の、 過剰症の予防又は治療剤を製造するための 用、
[4]鉄過剰症が、ヘモクロマトーシスである、 [3]の使用、
[5]鉄過剰症の予防又は治療用の22β-メトキシ レアン-12-エン-3β,24(4β)-ジオール又はその 理学的に許容される塩、
[6]鉄過剰症が、ヘモクロマトーシスである、 [5]の化合物、
[7]22β-メトキシオレアン-12-エン-3β,24(4β)-ジ ール又はその薬理学的に許容される塩を、 過剰症の予防又は治療が必要な対象に、有 量で投与することを含む、鉄過剰症を予防 は治療する方法、
[8]鉄過剰症が、ヘモクロマトーシスである、 [7]の方法
に関する。

 本発明の予防又は治療剤は、22β-メトキ オレアン-12-エン-3β,24(4β)-ジオール又はその 薬理学的に許容される塩を投与することによ り、鉄過剰症に対して高い予防又は治療効果 を得ることができる。

22β-メトキシオレアン-12-エン-3β,24(4β)- ジオール(50mg、200mg/日)経口投与後の、血清フ ェリチン値の推移(平均値)を示すグラフであ 。 22β-メトキシオレアン-12-エン-3β,24(4β)- ジオール(50mg、200mg/日)経口投与後の、血清フ ェリチン値の推移(中央値)を示すグラフであ 。

 本明細書において「鉄過剰症」とは、貯 鉄及び血清鉄が正常値よりも多い状態を意 する。本発明の鉄過剰症の具体例としては 局所性ヘモジデローシス、遺伝性ヘモクロ トーシス、続発性ヘモジデローシス、続発 ヘモクロマトーシスおよび原因不明の鉄過 (肝実質疾患、非アルコール性脂肪肝、およ び慢性C型肝炎による鉄貯蔵増加)等が挙げら 、好ましくはヘモクロマトーシスが挙げら る。

 本明細書において、「ヘモクロマトーシ 」とは、過剰な鉄沈着が組織損傷を伴うか または全身鉄5g以上となることをいう。ヘ クロマトーシスには、遺伝性鉄過剰症およ 非遺伝性鉄過剰症を含む。非遺伝性鉄過剰 とは、輸血による鉄過剰または赤血球産生 害によって鉄利用が低下して生じるもので り、続発性ヘモクロマトーシスとも称され 。ヘモクロマトーシスは鉄代謝の異常で、 取した鉄の吸収過剰、鉄結合蛋白の飽和、 に肝臓、膵臓、皮膚におけるヘモジデリン 沈着を特徴とする。肝硬変、糖尿病(青銅色 尿病)、青銅肌、末期には心不全を起こすこ とがある。経口的又は非経口的に鉄を大量に 摂取した場合や輸血を大量に行った場合に生 じることもある(ステッドマン医学大辞典 4th Edition 1998 メジカルビュー社)。

 本発明の予防又は治療剤の有効成分とし 用いる22β-メトキシオレアン-12-エン-3β,24(4 )-ジオールは公知化合物であり、例えば、WO9 7/03088号パンフレットの実施例22(化合物27)に 載の方法により得ることができる。22β-メト キシオレアン-12-エン-3β,24(4β)-ジオールは、 薬学的に許容される塩基を作用させること より容易に塩とすることができる。好まし 塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化 リウム、水酸化アルミニウム、炭酸ナトリ ム、炭酸カリウム、及び炭酸水素ナトリウ 等の無機塩基、並びにピペラジン、モルホ ン、ピペリジン、エチルアミン、及びトリ チルアミン等の有機塩基が挙げられる。

 22β-メトキシオレアン-12-エン-3β,24(4β)-ジ オール又はその薬理学的に許容される塩は、 通常、例えば、カプセル剤、マイクロカプセ ル剤、錠剤、顆粒剤、細粒剤、粉末等、慣用 の医薬製剤の形で経口投与することができる 。また、静注、筋注等の注射剤等、慣用の医 薬製剤の形で非経口(例えば、静注、筋注、 下投与、腹腔内投与、直腸投与、経皮投与) 与することもできる。各種製剤は、通常用 られている賦形剤、増量剤、結合剤、湿潤 剤、崩壊剤、表面活性剤、滑沢剤、分散剤 緩衝剤、保存剤、溶解補助剤、防腐剤、矯 矯臭剤、無痛化剤、安定化剤などを用いて 法により製造することができる。使用可能 無毒性の上記添加剤としては、例えば、乳 、果糖、ブドウ糖、でん粉、ゼラチン、炭 マグネシウム、合成ケイ酸マグネシウム、 ルク、ステアリン酸マグネシウム、メチル ルロース、カルボキシメチルセルロース又 その塩、アラビアゴム、ポリエチレングリ ール、シロップ、ワセリン、グレセリン、 タノール、プロピレングリコール、クエン 、塩化ナトリウム、亜硫酸ソーダ、リン酸 トリウムなどが挙げられる。このように、2 2β-メトキシオレアン-12-エン-3β,24(4β)-ジオー ル又はその薬理学的に許容される塩は、製剤 学的に許容される担体又は希釈剤を含む医薬 組成物の形で投与することができる。

 本発明の予防又は治療剤における22β-メ キシオレアン-12-エン-3β,24(4β)-ジオールの剤 形、投与方法、投与量、投与期間等は、例え ば、患者の体重、年齢、症状の程度等によっ て適宜設定することができる。例えば、1日1~ 1000mgを1回あるいは複数回に分けて、経口又 非経口投与される。好ましくは1日25~800mgを2 に分けて経口又は非経口投与する。

 鉄過剰症の診断に有用な検査所見として 血清フェリチン値、血清鉄、総鉄結合能(TIB C)等が知られている。鉄負荷量が増えれば、 れに比例して血清フェリチン値は増加する 鉄過剰症のモニターには血清フェリチン値 肝MRIを用いるのが簡便で、患者への負担も なく推奨されている(最新医学 61巻3号,453-45 7,2006)。

 以下、実施例によって本発明を具体的に 明するが、これらは本発明の範囲を限定す ものではない。

《実施例1》
 C型慢性肝炎の患者を対象に、22β-メトキシ レアン-12-エン-3β,24(4β)-ジオールを24週間経 口投与した。投与量は、50mg/日投与群、及び2 00mg/日投与群とした。22β-メトキシオレアン-1 2-エン-3β,24(4β)-ジオールは、各投与群ともに 、1日投与量の半量を1日2回朝夕食後経口投与 した(例:50mg/日投与群は、25mgを1日2回朝夕食 経口投与)。経口投与後、2、4、8、12、16、20 24週後に血清試料を採取し、血清フェリチ を測定した(血清試料採取人数:50mg/日投与群2 、4、8、12、16、20、24週後はそれぞれ49人、48 、47人、44人、45人、44人、40人。200mg/日投与 郡2、4、8、12、16、20、24週後はそれぞれ45人 44人、43人、43人、43人、41人、39人)。血清フ リチンの値は、化学発光免疫測定法(CLIA)に り測定した〔ケミルミACS-フェリチンII(バイ エルメディカル株式会社)の添付文書に記載 方法に準じて測定〕。

 22β-メトキシオレアン-12-エン-3β,24(4β)-ジ オール投与前の血清フェリチン値を0と規定 、各回血清試料採取時の血清フェリチン値 %で示し、全患者の平均値および中央値を算 した。その結果をそれぞれ図1及び図2に示 。

 この結果、22β-メトキシオレアン-12-エン- 3β,24(4β)-ジオールを投与することにより、血 清フェリチン値を減少させ、鉄過剰症の予防 又は治療のための優れた医薬組成物となり得 ることを確認した。

 本発明によれば、22β-メトキシオレアン-12- ン-3β,24(4β)-ジオール又はその薬理学的に許 容される塩を含んでなる、鉄過剰症の予防又 は治療剤を提供することができる。
 以上、本発明を特定の態様に沿って説明し が、当業者に自明の変形や改良は本発明の 囲に含まれる。