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Title:
AIR MATTRESS CONTROL DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/044515
Kind Code:
A1
Abstract:
An air mattress control device which sets the hardness of an air mattress by causing an air pressure setting section (12) to set, based on human body information inputted by an input operation panel (20), the pressure of air supplied to each air cell (51-54) of an air mattress body (50). Also, the air mattress control device causes an operation mode switching section (17) to switch the operation mode of the air mattress body (50) between a static mode and a pressure switching mode.

Inventors:
KAJIWARA RYUJI (JP)
MIMURA MAKI (JP)
SHIMADA KAZUSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/002668
Publication Date:
April 09, 2009
Filing Date:
September 25, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MOLTEN CORP (JP)
KAJIWARA RYUJI (JP)
MIMURA MAKI (JP)
SHIMADA KAZUSHI (JP)
International Classes:
A61G7/05; A47C27/10
Foreign References:
JP2007144007A2007-06-14
JP2007190150A2007-08-02
JP2006204561A2006-08-10
JP3115039U2005-11-04
JPH1014992A1998-01-20
JP2007175476A2007-07-12
Attorney, Agent or Firm:
MAEDA, Hiroshi et al. (5-7 Hommachi 2-chome, Chuo-ku, Osaka-sh, Osaka 53, JP)
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Claims:
 エアマット本体を構成する複数のエアセルに対して空気を供給するためのエアマット制御装置であって、
 利用者の身体状態を示す身体情報を入力する入力操作手段と、
 前記入力操作手段で入力された身体情報に基づいて、前記各エアセルに供給する空気圧をそれぞれ設定する空気圧設定手段と、
 前記空気圧設定手段で設定された空気圧の空気を前記各エアセルに供給する空気供給手段とを備えたことを特徴とするエアマット制御装置。
 請求項1において、
 前記入力操作手段で入力された身体情報に基づいて利用者が床ずれを起こしやすいか否かを示す床ずれ発生危険度を算出する算出手段を備え、
 前記空気圧設定手段は、前記算出手段で算出された床ずれ発生危険度に基づいて前記各エアセルに供給する空気圧を設定することで前記エアマット本体のマット硬さを調整するように構成されていることを特徴とするエアマット制御装置。
 請求項1において、
 前記各エアセルに対して略同じ空気圧の空気を供給して前記エアマット本体の表面を略平坦にする静止型モードと、複数の該エアセルに対して異なる空気圧の空気を供給して該エアマット本体の表面に凹凸部を形成する一方、複数の該エアセルに対して供給する空気圧を所定時間毎に切り替えて該エアマット本体における該凹凸部の形成位置を周期的に変更する圧切替型モードとに選択的に切り替える動作モード切替手段を備え、
 前記動作モード切替手段は、前記身体情報に基づいて前記静止型モード又は前記圧切替型モードに切り替えるように構成されていることを特徴とするエアマット制御装置。
 請求項1において、
 前記複数のエアセルのうち少なくとも1つは、前記エアマット本体のマット厚を調整するためのマット厚調整層を構成しており、
 前記入力操作手段で入力される身体情報は、前記利用者が自力で寝返り可能か否かを示す寝返り可否情報を有し、
 前記空気圧設定手段は、前記寝返り可否情報に基づいて前記利用者が寝返り可能であると判断された場合には前記マット厚調整層を構成する前記エアセルに対して供給する空気圧を少なく設定する一方、該利用者が寝返り不可であると判断された場合には該マット厚調整層を構成する該エアセルに対して供給する空気圧を多く設定するように構成されていることを特徴とするエアマット制御装置。
 請求項1において、
 前記エアマット本体の表面又は内部を除湿するための空気を送風する除湿手段を備え、
 前記入力操作手段で入力される身体情報は、前記利用者の発汗量が多いか少ないかを示す発汗情報を有し、
 前記除湿手段は、前記発汗情報に基づいて空気の送風量を調整するように構成されていることを特徴とするエアマット制御装置。
Description:
エアマット制御装置

 本発明は、特に寝たきり患者に発生しや い床ずれ(褥瘡)を防止するのに適したエア ットの制御装置に関するものである。

 床ずれとは、患者の身体の圧迫部位、主 骨突起部に起こる局部的な細胞の壊死をい 、長時間にわたる身体の局部的圧迫による 細血管への血流阻害に起因することが多く また床ずれを生じないまでも、骨突起部分 圧迫感及び苦痛を感じることが多い。

 このような症状を抑制又は軽減するため、 えば、特許文献1には、エアマットの利用者 の体重と身長から求められるBMI(Body Mass Index )値に基づいて、エアマットの内圧を設定す ことができるエアマットが開示されている ここで、利用者が肥満体である場合、身長 考慮しないで体重のみでエアマットの空気 を設定すると、人体の重さで部分的に圧迫 れて褥瘡が生じるおそれがあるが、特許文 1の技術では、エアマットの空気圧は、体重 みによらず、利用者の体型に応じた適切な 気圧に設定することができて褥瘡を抑制又 軽減できるとされている。

特開2003-290297号公報

 しかしながら、従来のエアマット制御装 では、身長と体重とに基づいたBMI値のみで アマットの硬さを決定しているため、利用 の身体状況によっては寝心地が良くないと じるおそれがあった。具体的に、利用者が 体の節々に痛みを感じていたり床ずれを起 している場合を考えると、その身体状況は 度のものから重度のものまで様々であり、 度の身体状況の利用者には寝心地の良いマ ト硬さであっても、重度の身体状況の利用 にとっては床ずれが悪化するようなマット さとなってしまうおそれがあった。

 本発明は、かかる点に鑑みてなされたも であり、その目的は、様々な身体状況の利 者に対してエアマットに供給する空気圧を 切に設定できるようにしたことにある。

 上述した目的を達成するため、本発明は 利用者の身体状態を示す身体情報に基づい 各エアセルに供給する空気圧を設定するよ にした。

 具体的に、本発明は、エアマット本体を 成する複数のエアセルに対して空気を供給 るためのエアマット制御装置を対象とし、 のような解決手段を講じた。

 すなわち、第1の発明は、利用者の身体状態 を示す身体情報を入力する入力操作手段と、
 前記入力操作手段で入力された身体情報に づいて、前記各エアセルに供給する空気圧 それぞれ設定する空気圧設定手段と、
 前記空気圧設定手段で設定された空気圧の 気を前記各エアセルに供給する空気供給手 とを備えたことを特徴とするものである。

 第1の発明によれば、利用者の身体状態を 示す身体情報に基づいて、各エアセルに供給 する空気圧をそれぞれ設定するようにしたか ら、利用者の身体状態に応じてエアマットの 空気圧をきめ細かく設定することができ、各 利用者毎に寝心地の良いエアマットを提供す ることができる。すなわち、利用者が身体の 節々に痛みを感じていたり床ずれを起こして いる場合を考えると、その身体状況は軽度の ものから重度のものまで様々であり、軽度の 身体状況の利用者には寝心地の良いマット硬 さであっても、重度の身体状況の利用者にと っては床ずれが悪化するようなマット硬さと なってしまうおそれがあるが、本発明によれ ば、例えば、利用者の様々な身体情報(拘縮 有無、浮腫の有無、床ずれの有無等)を入力 作手段で入力すれば、その身体情報に基づ て床ずれ発生危険度の高さが判定されて、 ずれ発生危険度が高い場合にはマット硬さ ソフトにする等、身体状況に合わせてエア ットに供給する空気圧を設定して自動的に ット硬さを調整することができる。

 第2の発明は、第1の発明において、
 前記入力操作手段で入力された身体情報に づいて利用者が床ずれを起こしやすいか否 を示す床ずれ発生危険度を算出する算出手 を備え、
 前記空気圧設定手段は、前記算出手段で算 された床ずれ発生危険度に基づいて前記各 アセルに供給する空気圧を設定することで 記エアマット本体のマット硬さを調整する うに構成されていることを特徴とするもの ある。

 第2の発明によれば、空気圧設定手段によ り、算出手段で算出された床ずれ発生危険度 に基づいて各エアセルに供給する空気圧を設 定してエアマット本体のマット硬さを調整す るようにしたから、例えば、利用者の様々な 身体情報(拘縮の有無、浮腫の有無、床ずれ 有無等)を入力操作手段で入力すれば、その 体情報に基づいて床ずれ発生危険度の高さ 判定されて、床ずれ発生危険度が高い場合 はマット硬さをソフトにする一方、床ずれ 生危険度が低い場合にはマット硬さをハー や標準にするように自動的に空気圧が設定 れて、身体状況に合わせたマット硬さの調 を簡単に行うことができる。

 第3の発明は、第1又は2の発明において、
 前記各エアセルに対して略同じ空気圧の空 を供給して前記エアマット本体の表面を略 坦にする静止型モードと、複数の該エアセ に対して異なる空気圧の空気を供給して該 アマット本体の表面に凹凸部を形成する一 、複数の該エアセルに対して供給する空気 を所定時間毎に切り替えて該エアマット本 における該凹凸部の形成位置を周期的に変 する圧切替型モードとに選択的に切り替え 動作モード切替手段を備え、
 前記動作モード切替手段は、前記身体情報 基づいて前記静止型モード又は前記圧切替 モードに切り替えるように構成されている とを特徴とするものである。

 第3の発明によれば、動作モード切替手段 により、身体情報に基づいて、エアマット本 体の表面を略平坦にする静止型モードと、エ アセルの内圧差によりマット表面に形成した 凹凸部の位置を周期的に変更する圧切替型モ ードとに切り替えるようにしたから、例えば 、利用者が身体に痛みを感じていることを入 力操作手段で入力したときに静止型モードが 選択されるようにすることでエアセルの膨縮 を停止して痛みを軽減することで、利用者の 身体状況に合わせて適切な動作モードが選択 されるようになり好ましい。

 第4の発明は、第1乃至3のうち何れか1つの発 明において、
 前記複数のエアセルのうち少なくとも1つは 、前記エアマット本体のマット厚を調整する ためのマット厚調整層を構成しており、
 前記入力操作手段で入力される身体情報は 前記利用者が自力で寝返り可能か否かを示 寝返り可否情報を有し、
 前記空気圧設定手段は、前記寝返り可否情 に基づいて前記利用者が寝返り可能である 判断された場合には前記マット厚調整層を 成する前記エアセルに対して供給する空気 を少なく設定する一方、該利用者が寝返り 可であると判断された場合には該マット厚 整層を構成する該エアセルに対して供給す 空気圧を多く設定するように構成されてい ことを特徴とするものである。

 第4の発明によれば、空気圧設定手段によ り、自力で寝返り可能か否かを示す寝返り可 否情報に基づいて、エアマット本体のマット 厚を調整するようにしたから、寝返り可能な 場合には寝返りがしやすいマット厚(薄手)と るようにエアセルに供給する空気圧を調整 、寝返り不可の場合には床ずれを防止する に適したマット厚(厚手)となるように空気 を調整して、様々な身体状況の利用者に対 て寝心地の良いエアマットを提供すること できる。

 第5の発明は、第1乃至4のうち何れか1つの発 明において、
 前記エアマット本体の表面又は内部を除湿 るための空気を送風する除湿手段を備え、
 前記入力操作手段で入力される身体情報は 前記利用者の発汗量が多いか少ないかを示 発汗情報を有し、
 前記除湿手段は、前記発汗情報に基づいて 気の送風量を調整するように構成されてい ことを特徴とするものである。

 第5の発明によれば、除湿手段により、利 用者の発汗量が多いか少ないかを示す発汗情 報に基づいて除湿用の空気の送風量を調整す るようにしたから、例えば、発汗量が多いこ とを入力操作手段で入力すれば、除湿手段か ら送風される空気圧が多くなるように設定し 、発汗量が少ないことを入力すれば空気圧が 少なくなるように設定して、除湿手段による 送風量を発汗量の入力により簡単に設定する ことができる。

 このように、本発明によれば、利用者の 体状態を示す身体情報(拘縮の有無、浮腫の 有無、床ずれの有無等)に基づいて、各エア ルに供給する空気圧をそれぞれ設定するよ にしたから、利用者の身体状況に応じてエ マットの空気圧をきめ細かく設定すること でき、各利用者毎に寝心地の良いエアマッ を提供することができる。

図1は、本発明の実施形態に係るエアマ ット制御装置の概略構成を示すブロック図で ある。 図2は、エアマット本体の構成を示す側 面断面図である。 図3は、エアマット本体を薄手状態にし たときの図2相当図である。 図4は、エアマット本体を圧切替型モー ドで動作させたときの図2相当図である。 図5は、入力操作パネルのスイッチ配置 の一例を示す図である。 図6は、入力操作パネルの設定例を示す 図である。 図7は、入力操作パネルの別の設定例を 示す図である。

符号の説明

 (10)  エアマット制御装置
 (11)  制御部(算出手段)
 (12)  空気圧設定部(空気圧設定手段)
 (13)  空気供給部(空気供給手段)
 (15)  除湿部(除湿手段)
 (17)  動作モード切替部(動作モード切替手 )
 (20)  入力操作パネル(入力操作手段)
 (50)  エアマット本体
 (51~54) エアセル

 以下、本発明の実施形態を図面に基づい 説明する。なお、以下の好ましい実施形態 説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、 の適用物或いはその用途を制限することを 図するものではない。

 図1は、本発明の実施形態に係るエアマッ ト制御装置の概略構成を示すブロック図、図 2はエアマット本体の構成を示す側面断面図 ある。図1及び図2に示すように、このエアマ ット制御装置10は、エアマット本体50を構成 る複数の袋状のエアセル51~54に対して空気を 供給するためのものであり、利用者の身体状 態を示す身体情報(後述する寝返りの可否、 みの有無、床ずれの有無等)を入力する入力 作パネル20(入力操作手段)と、入力操作パネ ル20で入力された身体情報に基づいて各種設 を行う制御部11(算出手段)と、入力された身 体情報に基づいて各エアセル51~54に供給する 気圧をそれぞれ設定する空気圧設定部12と 空気圧設定部12で設定された設定値に基づい て各エアセル51~54に空気を供給する空気供給 13と、空気供給部13から供給された空気を各 エアセル51~54に対して分配する分配弁14と、 アマット本体50のマット表面を除湿する除湿 部15と、エアマット本体50の動作モードを切 替える動作モード切替部17とを備えている。

 前記入力操作パネル20は、介護者や看護 等の使用者がエアマット利用者の現在の身 状態を示す身体情報を所定のスイッチ操作 入力するためのものである。詳しくは後述 るが、入力操作パネル20には利用者の身体状 態に最も適合する項目の候補を入力スイッチ 22で選択するだけで簡単に身体情報を入力す ことができるようになっている。

 前記制御部11は、中央制御装置(CPU)や制御 プログラムが格納されたメモリを備え、入力 操作パネル20で入力された身体情報に基づい 判定される床ずれ発生危険度等から各エア ル51~54に供給する空気圧の算出及びエアセ 51~54の動作モードの選択、並びに分配弁14や 磁弁16の弁の開閉動作の切り替えを行うも である。この制御部11には、各エアセル51~54 内圧を計測する図示しない圧力センサの計 値が入力され、各エアセル51~54を所定の内 に保つように制御される。

 前記空気圧設定部12は、各エアセル51~54に 供給する空気圧をそれぞれ設定するためのも のであり、具体的には、入力操作パネル20で 力された身体情報に基づいて制御部11で算 された空気圧がそれぞれ設定される。

 前記空気供給部13は、各エアセル51~54に対 して空気圧設定部12で設定された空気圧の空 を送り込むためのものであり、例えばエア ンプで構成されている。

 前記分配弁14は、弁の開閉によって各エ セル51~54に対する空気の供給を制御するもの であり、一端が各エアセル51~54に接続され、 端が空気供給部13に接続されている。

 前記除湿部15は、エアマット本体50上に寝 転がった利用者が発汗した場合にエアマット 本体50の表面又は内部に空気を送り込んで除 するためのものであり、送風用のエアポン を備え、制御部11からの除湿信号を受けて 湿を行うように構成されている。

 前記動作モード切替部17は、各エアセル53 ,54に対して略同じ空気圧の空気を供給して内 圧を一定としエアマット本体50の表面を略平 にする静止型モードと、隣接するエアセル5 3,54に対して異なる空気圧の空気を供給して アマット本体50の表面に凹凸部を形成する一 方、隣接するエアセル53,54に対して供給する 気圧を所定時間毎に切り替えてエアマット 体50における該凹凸部の形成位置を周期的 変更する圧切替型モード(図4参照)とに選択 に切り替えるものである。

 具体的に、この動作モードの切り替えは 入力操作パネル20で入力された身体情報に づいて行われ、例えば、利用者が身体に痛 を感じていたり床ずれ発生危険度の保有リ クが高いと判断された場合には静止型モー が選択され、床ずれ発生危険度の保有リス が低いと判断された場合には圧切替型モー が選択されるようにしている。このように れば、床ずれ発生危険度を低下させること できて好ましい。

 なお、本実施形態では、隣接する2系統の エアセル53,54に対して異なる空気圧の空気を 給することで圧切替型モードを実現した構 について説明したが、この形態に限定する のではなく、例えば、エアセルを3系統や4 統等、さらに多くの系統に分けることで、 アマット本体50の表面に形成する凹凸部の形 成位置や周期的な変更パターンのバリエーシ ョンを増やして、様々な身体状況の利用者に 対して最適な圧切替型モードを選択できるよ うにしても良い。

 図2に示すように、前記エアマット本体50 、最下部層をなすエアセル51と、中間層を すエアセル52と、最上部層をなすエアセル53, 54とを積層した3層構造のエアマットとされて いる。そして、最下部層のエアセル51はエア ット本体50の幅方向に延び且つエアマット 体50の長手方向に並列に配設されている。ま た、中間層のエアセル52は、エアマット本体5 0の長手方向に延びる1つのエアセル52で構成 れている。さらに、最上部層のエアセル53,54 は、エアセル53とエアセル54とがエアマット 体50の長手方向に交互に配設されている。

 ここで、最下部層のエアセル51は、停電 にマット内圧を長時間保持するための停電 策層を構成している。具体的に、エアセル51 と分配弁14との間には電磁弁16が取り付けら ており、通常動作時には制御部11からの開閉 信号を受けて弁の開閉動作をする一方、停電 時には弁が自動的に閉まるように動作してエ アセル51から空気が排気されないようにして る。

 また、中間層のエアセル52は、エアマッ 本体50のマット厚を調整するためのマット厚 調整層を構成している。具体的に、図2に示 ようにエアセル52に空気を供給して膨張させ た厚手状態と、図3に示すように分配弁14の弁 の開閉を制御して中間層のエアセル52に対し 空気を供給しないようにしてエアセル52を ませた薄手状態とに切り替えることができ 。

 このように、マット厚を調整可能な構成 すれば、利用者が寝返り可能な場合には寝 りがしやすいマット厚(薄手)となるように アセル52に供給する空気圧を調整し、寝返り 不可の場合には床ずれを防止するのに適した マット厚(厚手)となるようにエアセル52に供 する空気圧を調整して、様々な身体状況の 用者に対して寝心地の良いエアマットを提 することができる。

 なお、本実施形態では、マット厚調整層 1つのエアセル52で構成するようにしたが、 の形態に限定するものではなく、例えば、2 系統のエアセルをエアマット本体50の長手方 に交互に配設した構成としても構わない。

 また、最上部層のエアセル53,54は、利用 が就寝時に寝転がる就寝面を構成している そして、エアマット本体50の表面を略平坦に する静止型モードと、図4に示すように、エ マット本体50の表面に凹凸部を形成して所定 時間毎に内圧を切り替えて膨張収縮を繰り返 す圧切替型モードとに切り替えるように構成 されている。

 図5は、入力操作パネル20のスイッチ配置 一例を示す図である。図5に示すように、入 力操作パネル20は、左右方向の略中央位置で 右2つの領域に分割され、左側は使用者が利 用者の身体状態をパネル表示に従って入力す るための入力領域21(アセスメント&フィッ ィング設定領域)とされ、右側は使用者が手 動でエアマット本体50の動作を切り替えるた の切替領域24(マニュアル(手動)設定領域)と れている。

 具体的に、入力操作パネル20の左側の入 領域21には、利用者の身体情報を入力するた めの各種の入力スイッチ22と、入力スイッチ2 2で選択された項目を表示する表示パネル23と がそれぞれ設けられている。

 また、入力操作パネル20の右側の切替領 24には、使用者が手動でエアマット本体50の 作モードを切り替えるための各種の切替ス ッチ25と、切替スイッチ25で選択された項目 を表示する表示パネル26と、電源ON/OFFを切り える電源スイッチ27と、エアマット本体50の 動作モードの設定値が切替スイッチ25の誤操 により変更されないようにロックするロッ スイッチ28と、故障等の警告表示を行う注 表示パネル29とがそれぞれ設けられている。 電源スイッチ27及びロックスイッチ28の右上 位置には動作状態を示す表示ランプがそれ れ設けられている。

 以下、入力操作パネル20に設けられてい 各種の入力スイッチ22、表示パネル23,26、及 切替スイッチ25の詳細について説明する。

 前記入力領域21には、図5において左側か 順に、「寝返り(可動性)」、「体型(骨突出) 」、「拘縮」、「浮腫」、「痛み」、「床ず れ」、「発汗」スイッチが設けられており、 これらの入力スイッチ22を押すたび毎に、入 スイッチ22の上側に設けられている表示パ ル23の選択項目が順に点灯して、現在選択さ れている身体情報が何であるかが視認できる ようになっている。

 「寝返り(可動性)」スイッチは、利用者 自力で寝返り可能か否かを選択するもので り、対応する項目として、上側から順に「 きる」、「どちらでもない」、「できない の表示パネル23が設けられている。

 「体型(骨突出)」スイッチは、利用者の 型を選択するものであり、対応する項目と て、「太い」、「ふつう」、「やせ」の表 パネル23が設けられている。

 「拘縮」スイッチは、利用者の身体の変 具合を選択するものであり、対応する項目 して、「なし」、「あり」の表示パネル23 設けられている。

 「浮腫」スイッチは、利用者の身体のむ み具合を選択するものであり、対応する項 として、「なし」、「あり」の表示パネル2 3が設けられている。

 「痛み」スイッチは、利用者が身体に痛 を感じているかを選択するものであり、対 する項目として、「なし」、「あり」の表 パネル23が設けられている。

 「床ずれ」スイッチは、利用者が現在、 ずれを煩っているかを選択するものであり 対応する項目として、「なし」、「あり」 表示パネル23が設けられている。

 「発汗」スイッチは、利用者の発汗量を 択するものであり、対応する項目として、 なし」、「少ない」、「多い」の表示パネ 23が設けられている。

 なお、図5に示す利用者の身体状態を示す 入力スイッチ22や表示パネル23は、あくまで 一例であり、選択項目数を減らしたり新た 判断基準となる入力スイッチ22を追加しても 構わない。

 一方、前記切替領域24には、図5において 側から順に、「アシスト」、「除湿」、「 たさ」、「動作」、「厚さ」スイッチが設 られており、これらの切替スイッチ25を押 たび毎に、切替スイッチ25の上側に設けられ ている表示パネル26の選択項目が順に点灯し 、現在選択されている動作モードが何であ かが視認できるようになっている。

 「アシスト」スイッチは、利用者が上半 だけを起こして離床したいときに使用する のであり、対応する項目として、「背上げ 、「リハビリ」、「なし」の表示パネル26 設けられている。この「アシスト」スイッ で「背上げ」を選択すると、各エアセル51~54 の内圧が高くなってエアマット本体50のマッ 硬さが硬くなるように調整される。これに り、利用者が離床するときにエアマット本 50の安定感が増して起き上がりやすくなる

 「除湿」スイッチは、利用者が発汗した きに使用するものであり、対応する項目と て、「フル」、「ハーフ」、「なし」の表 パネル26が設けられている。この「除湿」 イッチは、利用者の発汗量に応じて使い分 るものであり、例えば、発汗量が多いとき すなわち、入力スイッチ22の「発汗」スイッ チで「多い」が選択されているときには、「 除湿」スイッチの「フル」が選択されるよう に制御され、除湿スピードが高まるようにな っている。また、「発汗」スイッチで「少な い」が選択されているときには、「除湿」ス イッチの「ハーフ」が選択されるように制御 され、除湿スピードが「フル」のときよりも 低くなる。さらに、「発汗」スイッチで「な し」が選択されているときには、「除湿」ス イッチの「なし」が選択されるように制御さ れ、除湿部15からエアマット本体50に対する 気の供給が停止される。

 「かたさ」スイッチは、エアマット本体5 0のマット硬さを調整するためのものであり 対応する項目として、「ハード」、「標準 、「ソフト」の表示パネル26が設けられてい る。

 「動作」スイッチは、各エアセル51~54の 作モードを静止型モードとするか又は圧切 型モードとするかを選択的に切り替えるも であり、対応する項目として、「静止」、 圧切」の表示パネル26が設けられている。

 「厚さ」スイッチは、中間層のエアセル5 2に対して空気を供給するか否かを選択する のであり、対応する項目として、「薄手」 「厚手」の表示パネル26が設けられている。 この「厚さ」スイッチは、利用者が自力で寝 返り可能か否かによって選択するものであり 、具体的に、寝返り可能であるとき、すなわ ち、入力スイッチ22の「寝返り(可動性)」ス ッチで「できる」又は「どちらでもない」 選択されているときには、「厚さ」スイッ の「薄手」が選択されるように制御して中 層のエアセル52への空気の供給を停止してエ アセル52を萎ませる。一方、「寝返り(可動性 )」スイッチで「できない」が選択されてい ときには、「厚さ」スイッチの「厚手」が 択されるように制御して中間層のエアセル52 に空気を供給して膨張させる。

 以下、本発明に係るエアマット制御装置1 0の動作手順について説明する。まず、介護 や看護者等の使用者が、エアマット利用者 現在の身体状態を把握して、入力操作パネ 20の入力領域21の各種の入力スイッチ22を入 していく。図6に示す例では、「寝返り(可動 性)」を「できない」、「体型(骨突出)」を「 やせ」、「拘縮」を「あり」、「浮腫」を「 あり」、「痛み」を「あり」、「床ずれ」を 「あり」、「発汗」を「多い」にそれぞれ設 定している。

 ここで、入力された身体情報に基づいて、 御部11において床ずれ発生危険度が算出さ る。具体的に、各種の身体情報の設定値に 重み付けがされており、例えば、寝返りが きる場合には危険度0点とし、できない場合 は危険度3点とする等、どの身体状態が床ず れになりやすいのかを予め特定しておき、床 ずれ発生危険度の高い身体状態には高得点が 付与されるようにする。そして、「寝返り( 動性)」、「体型(骨突出)」、「拘縮」、「 腫」の4項目で算出された床ずれ発生危険度 合計点に基づいて、「リスクなし」、「軽 」、「中等度」、「高度」の判定がなされ
 また、「床ずれ」、「痛み」の2項目につい ては重み付けすることなく、「あり」か「な し」によって判定される。

 そして、「床ずれ発生危険度の判定結果 、「床ずれの有無」、「痛みの有無」の3項 目の身体情報に基づいて、予め定義されて制 御部11のメモリに記憶されたマトリックステ ブルと照合することで、切替領域24の設定 自動的に決定されるようになっている。

 具体的に、図6に示す例では、「かたさ」 は「ソフト」、「動作」は「静止」となるよ うに自動的に設定されている。

 なお、「アシスト」は身体情報とは無関 に使用者が設定する項目であり、図6では「 なし」が選択されているが、使用者が任意に 変更可能である。また、「発汗」で「多い」 が選択されているので、「除湿」は「フル」 が選択され、「寝返り(可動性)」で「できな 」が選択されているので、「厚さ」は「厚 」が選択されている。また、切替領域24の 定は身体情報に基づいて自動的に決定され が、切替スイッチ25を押すことで、使用者が 任意に変更することもできる。

 また、図7に示す別の例では、「寝返り( 動性)」を「できる」、「体型(骨突出)」を 太い」、「拘縮」を「なし」、「浮腫」を なし」、「痛み」を「なし」、「床ずれ」 「なし」、「発汗」を「少ない」にそれぞ 設定しているので、「かたさ」は「標準」 「動作」は「圧切」となるように自動的に 定されている。

 なお、「アシスト」は身体情報とは無関 に使用者が設定する項目であり、図7では「 なし」が選択されているが、使用者が任意に 変更可能である。また、「発汗」で「少ない 」が選択されているので、「除湿」は「ハー フ」が選択され、「寝返り(可動性)」で「で る」が選択されているので、「厚さ」は「 手」が選択されている。

 以上のように、本発明の実施形態に係る アマット制御装置10によれば、利用者の身 状態を示す身体情報に基づいて、各エアセ 51~54に供給する空気圧をそれぞれ設定するよ うにしたから、利用者の身体状況に応じてエ アマット本体50の空気圧をきめ細かく設定す ことができ、各利用者毎に寝心地の良いエ マット本体50を提供することができる。す わち、利用者が身体の節々に痛みを感じて たり床ずれを起こしている場合を考えると その身体状況は軽度のものから重度のもの で様々であり、軽度の身体状況の利用者に 寝心地の良いマット硬さであっても、重度 身体状況の利用者にとっては床ずれが悪化 るようなマット硬さとなってしまうおそれ あるが、本発明によれば、例えば、使用者 利用者の様々な身体情報(拘縮の有無、浮腫 有無、床ずれの有無等)を入力操作パネル20 入力すれば、その身体情報に基づいて床ず 発生危険度の高さが判定されて、身体状況 合わせてエアマット本体50に供給する空気 を設定してマット硬さを「ソフト」に変更 る等の調整を自動的に行うことができる。

 以上説明したように、本発明は、様々な 体状況の利用者に対してエアマットに供給 る空気圧を適切に設定できるという実用性 高い効果が得られることから、きわめて有 で産業上の利用可能性は高い。




 
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