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Patent Searching and Data


Title:
AIR MATTRESS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/072253
Kind Code:
A1
Abstract:
An air mattress (1) having vertically stacked air mattress layers (5, 7). Each air mattress layer (5, 7) is constructed from flexible hollow air cells (43, 23) parallelly arranged in the longitudinal direction of the air mattress (1) with air cells (43, 23) extending in the lateral direction of the air mattress (1). The air cells (43, 23) of the upper air mattress layer (7) and the lower air mattress layer (5) are divided into groups. Air is supplied to and discharged from the air cells on a group-by-group basis to inflate and contract the air cells on a group-by-group basis.

Inventors:
KAJIWARA RYUJI (JP)
MIMURA MAKI (JP)
HAMA SHUNJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/003478
Publication Date:
June 11, 2009
Filing Date:
November 26, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MOLTEN CORP (JP)
KAJIWARA RYUJI (JP)
MIMURA MAKI (JP)
HAMA SHUNJI (JP)
International Classes:
A61G7/05; A47C27/08
Foreign References:
JPH09140510A1997-06-03
JPH03244457A1991-10-31
JPH0898860A1996-04-16
JP3115039U2005-11-04
JP2002065405A2002-03-05
Attorney, Agent or Firm:
MAEDA, Hiroshi et al. (5-7 Hommachi 2-chome, Chuo-ku, Osaka-sh, Osaka 53, JP)
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Claims:
 上下方向に積層された複数段のエアマット層を備えたエアマットにおいて、
 前記複数段のエアマット層の各層は、前記エアマットの幅方向に延びる可とう性中空エアセルが、前記エアマットの長手方向に並列することによって構成され、
 前記複数段のエアマット層の上段エアマット層及び下段エアマット層の各層における該エアセルは、複数のグループに分けられて、グループごとに空気が供給・排気されることで、グループごとに膨張・収縮するようになっていることを特徴とするエアマット。
 弾性を有し、所定厚さに調整されたベースマット層をさらに備え、
 前記エアマット層は、前記ベースマット層の上に積層されることを特徴とする請求項1に記載のエアマット。
 前記ベースマット層は、1以上の可とう性中空エアセルによって構成され、該エアセルの内部が所定の空気圧に保たれることで前記所定厚さに調整されていることを特徴とする請求項2に記載のエアマット。
 前記下段エアマット層のエアセルは、各グループの空気が同時に排気されることで各グループが同時に収縮するようになっていることを特徴とする請求項2に記載のエアマット。
 前記エアマット層において、該複数段のエアマット層の上段エアマット層のエアセルは、下段エアマット層のエアセルよりも幅が小さいことを特徴とする請求項1に記載のエアマット。
 前記上段エアマット層のエアセルは、前記下段エアマット層側に位置する下部シートと、その上の上部シートとが、前記エアマットの長手方向に間隔をおいて接合されることで形成され、該エアセルの断面では、該下部シートで形成された下面部よりも、該上部シートで形成された上面部が長いことを特徴とする請求項1に記載のエアマット。
 前記上段エアマット層と前記下段エアマット層との少なくとも一方において、所定位置で隣接する2つのエアセルの間には、前記エアマットの幅方向に延びるスリットが形成されていることを特徴とする請求項1に記載のエアマット。
Description:
エアマット

 本発明は、寝たきりの患者等のように病 が長時間、褥瘡がなく使用するのに適した アマットに関する。

 寝たきりの患者等に使用されるエアマット して、例えば特許文献1には、上層の可変セ ル部と下層の固定セル部とからなる2層構造 有するエアマットが開示されている。この アマットでは、可変セル部と固定セル部と 、いずれも細長いエアセルが多数並列する とで構成され、固定セル部では、全てのエ セルが連通しているのに対して、可変セル では、エアセルは複数のグループに分けら て、グループごとに連通している。そして 使用の際には、固定セル部は、全てのエア ルに給気が行われて常に膨張した状態にな 、可変セル部は、各グループに交互にエア 給排気して、グループごとに膨張と収縮と 繰り返す。この結果、前記可変セル部の膨 及び収縮によって、エアマットに負荷され 患者の体圧が分散されて床擦れが防止され と共に、膨張状態にある固定セル部が可変 ル部を支持することで、患者がエアマット で座位の姿勢を取った場合でも、患者の臀 がベッドの床面に着く底着き現象が防止さ るとしている。

特開平8-164169号公報

 しかしながら、特許文献1では、固定セル 部の上に設けた可変セル部が膨張・収縮を行 うことで床擦れを防止するようにしているが 、可変セル部が一層構造を有していることか ら、エアマットの空気圧分布は単純なものに しかならない。このため、可変セル部を単に 膨張・収縮するだけでは、寝ている患者ごと に対応した圧力調整はできず、いろいろの患 者に対応したエアマットとすることができな いことから、患者の床擦れ防止機能としては 不満足なものであった。

 本発明は、患者がベッド上等に横臥した に、患者の床擦れを確実に防止することが きるエアマットを提供することを目的とす 。

 第1の発明は、上下方向に積層された複数 段のエアマット層を備えたエアマットにおい て、前記複数段のエアマット層の各層は、前 記エアマットの幅方向に延びる可とう性中空 エアセルが、前記エアマットの長手方向に並 列することによって構成され、前記複数段の エアマット層の上段エアマット層及び下段エ アマット層の各層における該エアセルは、複 数のグループに分けられて、グループごとに 空気が供給・排気されることで、グループご とに膨張・収縮するようになっている。

 本発明によれば、エアマット層における 段エアマット層及び下段エアマット層のエ セルは、それぞれ前記グループごとに空気 供給・排気されるようになっているから、 ループごとに適当な時間間隔をもって給排 することで、上段エアマット層、下段エア ット層は、グループごとに膨張と収縮とを り返す。そして、前記上段エアマット層及 下段エアマット層の膨張及び収縮を組み合 せて使用することにより、患者の体格や姿 、体調等に応じた緻密な空気圧状態を実現 ることができるので、患者の床擦れが確実 防止される。特に、下段エアマット層がグ ープごとに膨張及び収縮し、上段エアマッ 層もグループごとに膨張及び収縮するので これらの膨張及び収縮の組み合わせにより 患者に応じた空気圧状態を設定することが きると共に、上段エアマット層の表面にバ エーション豊かな凹凸を形成することがで る。これにより、エアマットは、その表面 患者の身体状況や姿勢等に適した凹凸状態 なったエアマットとして機能する。

 また、下段エアマット層が常時所定以上 厚さを有するように下段エアマット層のエ セルに空気が供給・排気されるようにした 合には、患者の体重が局所的にエアマット 負荷されても底着きの発生が防止される。

 第2の発明は、第1の発明において、弾性 有し、所定厚さに調整されるベースマット をさらに備え、前記エアマット層は、前記 ースマット層の上に積層されることを特徴 する。

 本発明によれば、ベースマット層がエア ット層を支持することにより、前記底着き 発生がより確実に防止される。

 第3の発明は、第2の発明において、前記 ースマット層は、1以上の可とう性中空エア ルによって構成され、該エアセルの内部が 定圧に保たれることで、前記所定厚さに調 されることを特徴とする。

 本発明によれば、前記可とう性中空エア ルによって構成されたベースマット層によ て、前記底着きの発生が防止される。また ベースマット層のエアセルの空気圧が高く ースマット層の感触が硬くなっている一方 、最上層のエアマット層(すなわち上段エア マット層)のエアセルの空気圧が低く該最上 のエアマット層の感触が柔らかくなってい 場合でも、ベースマット層と最上層のエア ット層との間に他のエアマット層(すなわち 段エアマット層)が配置されているため、ベ ースマット層の硬い感触が患者に伝わること が抑えられて、良好な寝心地が得られる。

 第4の発明は、第2又は3の発明において、 記下段エアマット層のエアセルは、各グル プの空気が同時に排気されることで各グル プが同時に収縮するようになっていること 特徴とする。

 本発明によれば、上段エアマット層につ ては、グループごとに空気を供給・排気し 、グループごとに膨張・収縮を行わせ、下 エアマット層については、各グループの空 を同時に排気するようにエアマットを使用 ることで、前記上段エアマット層の膨張・ 縮により床擦れの防止が図られると共に、 段エアマット層の収縮によりエアマットの さを小さくすることができる。また、この うに下段エアマット層を収縮したとしても 下段エアマット層の下に前記ベースマット が配置されていることから、前記底着きの 生も防止することができる。

 第5の発明は、第1~4のいずれか1つの発明 おいて、前記エアマット層において、該複 段のエアマット層の上段エアマット層のエ セルは、下段エアマット層のエアセルより 幅が小さいことを特徴とする。

 本発明によれば、上段エアマット層は下 エアマット層によって安定して支持される また、上段エアマット層では、隣接するエ セルの間隔が密になることから、上段エア ット層の膨張・収縮と下段エアマット層の 張・収縮の組み合わせ方が多くなり、エア ルの空気圧を患者に応じたものにすること でき、床擦れを防止することができると共 、エアマットの表面に更に緻密な凹凸を作 出すことができる。特に患者に接する上段 アマット層のエアセルの幅が小さくなるこ で、寝心地を大幅に良くすることができる

 第6の発明は、第1~5のいずれか1つの発明 おいて、前記上段エアマット層のエアセル 、前記下段エアマット層側に位置する下部 ートと、その上の上部シートとが、前記エ マットの長手方向に間隔をおいて接合され ことで形成され、該エアセルの断面では、 下部シートで形成された下面部よりも、該 部シートで形成された上面部が長いことを 徴とする。

 本発明によれば、上段エアマット層のエ セル内のエアが排気される際に、患者の自 によりエアセルを大きく収縮させることが きる。これにより、上段エアマット層を大 く収縮することができる。

 第7の発明は、第1~6のいずれか1つの発明 おいて、前記上段エアマット層と下段エア ット層との少なくとも一方において、所定 置で隣接する2つのエアセルの間には、前記 アマットの幅方向に延びるスリットが形成 れていることを特徴とする。

 本発明によれば、前記2つのエアセルの間 にスリットが形成されていることで、エアマ ットに患者の自重が負荷された際に、前記2 のエアセルの移動量を大きく確保すること できる。これにより、エアマットの表面を 用者の身体状況に適した凹凸の状態にする とに有利になる。

 このように本発明によれば、エアマット の上段エアマット層及び下段エアマット層 、それぞれグループごとに適当な時間間隔 もって給排気することで、上段エアマット 及び下段エアマット層のエアセルの膨張・ 縮の各種組み合わせを実現することができ ので、エアマット層は、様々な凹凸形状及 空気圧分布を得ることができる。これによ 、患者の体は異なる部位ごとに又は異なる 体状態に応じて押圧、開放されるため、床 れが確実に防止される。

 また、上段エアマット層の膨張収縮と下 エアマット層の膨張収縮との組み合わせに り、エアマットにおける空気圧分布のバリ ーションが増加するので、エアマットは、 々な患者に適したエアセルを有するエアマ トとして機能する。

図1は、本発明の第1実施形態に係るエ マットを示す斜視図である。 図2は、図1のII-II線断面図である。 図3は、第1実施形態におけるベースマ ト層の内部を示す平面図である。 図4は、第1実施形態における下段エア ット層の内部を示す平面図である。 図5は、第1実施形態における上段エア ット層の内部を示す平面図である。 図6は、第2実施形態におけるエアマッ の図2対応断面図である。 図7は、第2実施形態における上段エア ット層の内部を示す平面図である。 図8は、図7のVIII-VIII線断面図である。 図9は、第3実施形態における下段エア ット層の内部を示す平面図である。

符号の説明

1     エアマット 
3     ベースマット層
5,7   エアマット層
17    可とう性中空エアセル(ベースマット )
23,43 可とう性中空エアセル(エアマット層)
42    スリット
57    下面部
59    上面部

 以下、本発明の第1実施形態について図面 を参照して説明する。

 図1は、本発明の第1実施形態におけるエ マット1の斜視図である。

 エアマット1は、ベースマット層3と、該 ースマット層3上に積層される2つのエアマッ ト層(下段エアマット層5、上段エアマット層7 )とを備えている。ベースマット層3と下段エ マット層5とは一体に形成され、上段エアマ ット層7は、ベースマット層3及び下段エアマ ト層5とは独立して形成されている。

 図2は、図1のII-II線断面図である。

 ベースマット層3及び下段エアマット層5 、可とう性を有する第1シート9、中間シート 11及び第2シート13が重ね合わされることで形 されており、第1シート9が中間シート11の上 面側に、第2シート13が中間シート11の下面側 位置している。

 15は、中間シート11と第2シート13との接合 部(以下、第1接合部)を示している。隣接する 第1接合部15間にエアマット1の幅方向に延び 可とう性中空第1エアセル17が複数形成され 該第1エアセル17がエアマット1の長手方向に 列することでベースマット層3が構成されて いる。

 図3は、ベースマット層3の内部を示す平 図であり、中間シート11側から第2シート13側 を視た状態を示している。

 ベースマット層3では、第1接合部15の両端 が開放されることで第1空気通路19が形成され ており、この第1空気通路19により全ての第1 アセル17は連通している。また、第2シート13 には、第1エアセル17に空気を供給するための 連結口20が設けられている。

 次に下段エアマット層5の詳細構造を説明 する。図2に示すように、21は、第1シート9と 間シート11との接合部(以下、第2接合部)を している。隣接する第2接合部21間にエアマ ト1の幅方向に延びる可とう性中空第2エアセ ル23が複数形成され、該第2エアセル23がエア ット1の長手方向に並列することによって下 段エアマット層5が構成されている。第2エア ル23の幅は、第1エアセル17の幅の2分の1に設 定されており、1つの第1エアセル17の上に2つ 第2エアセル23が形成されている。

 図4は、下段エアマット層5の内部を示す 面図であり、第1シート9側から中間シート11 を視た状態を示している。図2及び図4に示 ように、第2エアセル23は、第2接合部21を介 て交互に位置する2つのグループ25,27に分け れると共に、第2及び第3空気通路29,31によっ グループ25,27ごとに連通し、中間シート11に は各グループ25,27に属する第2エアセル23に空 を供給するための連結口33,35がそれぞれ設 られている。

 次に上段エアマット層7の詳細構造を説明 する。図2に示すように、上段エアマット層7 、可とう性を有する第3及び第4シート37,39が 重ね合わされてなり、第3シート37は上段エア マット層7の上面側に、第4シート39は上段エ マット層7の下面側に位置している。

 41は、第3シート37と第4シート39との接合 (以下、第3接合部)を示している。隣接する 3接合部41間にエアマット1の幅方向に延びる とう性中空第3エアセル43が複数形成され、 第3エアセル43がエアマット1の長手方向に並 列することで上段エアマット層7が構成され いる。第3エアセル43の幅は、第2エアセル23 幅の2分の1に設定されており、1つの第2エア ル23の上に2つの第3エアセル43があるように 段エアマット層7は下段エアマット層5上に 置されている。また、隣接する2つの第3エア セル43の間には、いずれの箇所においても、 3シート37と第4シート39とを貫通するスリッ 42が形成されている。スリット42は、エアマ ット1の幅方向(第3接合部41に沿う方向)に延び るものであって、その長さはエアマット1の 端部を除くエアマット1の幅略全体に亘って る。

 図5は、上段エアマット層7の内部を示す 面図であり、第3シート37側から第4シート39 を視た状態を示している。図2及び図5に示す ように、第3エアセル43は、第3接合部41を介し て交互に位置する2つのグループ45,47に分けら れると共に、第4及び第5空気通路49,51によっ グループ45,47ごとに連通している。第4シー 39には、各グループ45,47に属する第3エアセル 43に空気を供給するための連結口53,55がそれ れ設けられている。

 また、エアマット1では、図2に示すよう 、第2エアセル23を形成する第1シート9は中間 シート11よりも長くなっている。これらのシ トが第2接合部21でエアマット1の長手方向に 間隔をおいて接合された結果、第2エアセル23 の断面では、下方に位置する中間シート11で 成された下面部57よりも、上方に位置する 1シート9で形成された上面部59が長くなって る。

 また、第3エアセル43を形成する第3シート 37は第4シート39よりも長くなっている。これ のシートが第3接合部41でエアマット1の長手 方向に間隔をおいて接合された結果、第3エ セル43の断面では、第4シート39で形成された 下面部57よりも、第3シート37で形成された上 部59が長くなっている。

 以上の構成を有するエアマット1が使用さ れる際には、図1に示すように、連結口20,33,35 ,53,55には、一端がエアポンプ61に接続された ューブ63,65,67,69,71の他端が接続される。そ て、介護者や看護者等のスイッチ操作によ てエアポンプ61が作動すると、第1エアセル17 にはチューブ63を通過した空気が供給されて ベースマット層3は、第1エアセル17の内部が 所定の空気圧に保たれることで、弾性を有す ると共に所定厚さに調整される。また、下段 エアマット層5では、チューブ65,67を通じてグ ループ25,27(図4参照)ごとに適当な時間間隔を って給排気がなされる。また、上段エアマ ト層7では、チューブ69,71を通じてグループ4 5,47(図5参照)ごとに適当な時間間隔をもって 排気がなされる。これにより、エアマット 5,7は、グループごと(下段エアマット層5では グループ25,27ごと,上段エアマット層7ではグ ープ45,47ごと)に膨張と収縮とが行われる。 お、各エアセル17,23,43の排気については、通 常に知られている方法であり、各チューブ63, 65,67,69,71とエアポンプ61との接続を中断して 大気に解放することで行われるものであり 詳細な説明は省略する。なお、エアポンプ61 を逆回転して排気するようにしても良い。

 本実施形態によれば、以上のようにエア ット1が使用されることで、下段エアマット 層5の膨張・収縮と上段エアマット層7の膨張 収縮との様々な組み合わせによって、エア ット1における緻密な空気圧分布の調整が可 能となり、この結果、患者の体は異なる部位 ごと又は異なる身体状態ごとに押圧、開放さ れるため、床擦れが確実に防止される。特に 、下段エアマット層5の第2エアセル23の上に 上段エアマット層7の第3エアセル43が2つ位置 するように設計されていることから、患者に 応じた緻密な空気圧分布の調整を行うことが でき、床擦れを確実に防止することができる 。また、ベースマット層3が常時膨張し続け エアマット層5,7を支持するため、ベースマ ト層3の厚みが適切に調節されることで、患 の体重が局所的にエアマット1に負荷されて も底着きの発生が防止される。

 また、最上層のエアマット層(すなわち上 段エアマット層7)とベースマット層3との間に 他のエアマット層(すなわち下段エアマット 5)が配置されていることから、図2に示した 1エアセル17の空気圧が高くベースマット層3 感触が硬くなっている場合でも、該ベース ット層3の硬い感触が患者に伝わることが抑 えられる。これにより、良好な寝心地が得ら れる。

 また、下段エアマット層5がグループ25,27 とに膨張及び収縮し、上段エアマット層7も グループ45,47ごとに膨張及び収縮するので、 れらの膨張・収縮の組み合わせにより、上 エアマット層7の表面にバリエーション豊か な凹凸を形成することができる。これにより 、エアマット1は、患者の身体状況や姿勢等 適したエアマットとして機能する。

 また、第2エアセル23が第1エアセル17の2分 の1の幅を有し、第3エアセル43が第2エアセル2 3の2分の1の幅を有していることから、エアマ ット1では上側のエアセルは下側のエアセル りも幅が小さくなっている。これにより、 者が接する上段エアマット層7では第3エアセ ル43の間隔が密になることから、上段エアマ ト層7の膨張・収縮と下段エアマット層5の 張・収縮との組み合わせ方が多くなり、エ マット1の表面に更に緻密な凹凸を作り出す とができる。また、患者に接する上段エア ット層7の第3エアセル43の幅が小さくなるこ とで、患者に接触する部分を微細な面積で圧 力調整することができるので、寝心地を大幅 に良くすることができる。

 また、図2に示したように、第2エアセル23 の断面では、下面部57よりも上面部59が長く っていることから、第2エアセル23が第3エア ル43下面に接する面積が多くなる。また、 3エアセル43の断面においても、下面部57より も上面部59が長くなっていることから、第3エ アセル43が患者に接する面積が多くなる。こ 結果、第2及び第3エアセル23,43内のエアが排 気される際に、患者の自重により第2及び第3 アセル23,43を大きく収縮させることができ ため、上段エアマット層7を大きく収縮させ ことができる。

 また、上段エアマット層7の第3エアセル43 間の全箇所にスリット42が形成されているこ で、エアマット1に患者の自重が負荷された 際に、各第3エアセル43の移動量を大きく確保 することができる。これにより、エアマット 1の表面を利用者の身体状況に適した凹凸の 態にすることに有利になる。

 次に本発明の第2実施形態について説明す る。なお、第2実施形態では、エアマット層5, 7に係る構成が第1実施形態とは異なっており 以下の説明では、この相違点を中心に説明 る。

 図6は、第2実施形態におけるエアマット1 図2対応断面図である。第2実施形態では、 段エアマット層7の第3エアセル43の幅は、下 エアマット層5の第2エアセル23の幅の3分の1 設定されており、1つの第2エアセル23の上に 3つの第3エアセル43がある。

 図7は、第2実施形態における上段エアマ ト層7の内部を示す平面図であり、図8は、図 7のVIII-VIII線断面図である。

 上段エアマット層7において、第3エアセ 43は第3接合部41によって3つのグループ91,92,93 に分けられており、グループ91,93の第3エアセ ル43は、それぞれ、第6及び第7空気通路94,95に よって連通している。第4シート39には各グル ープ91,92,93に空気を供給するための連結口96,9 7,98がそれぞれ設けられている。99は、連結口 97に一端99aが接続されたブリッジパイプを示 ている。ブリッジパイプ99は、前記一端99a らエアマット1の長手方向に延びて、他端99b 、グループ92に属する第3エアセル43のうち 結口97から最も離れた第3エアセル43内に位置 しており、前記一端99aから他端99bに至る途中 に存在する第3接合部41を貫通している。ブリ ッジパイプ99では、グループ92の各第3エアセ 43内を通過する部分に孔87が形成されており 、ブリッジパイプ99を介してグループ92の第3 アセル43は連通している。また、図8に示す うに、ブリッジパイプ99が第3接合部41を貫 する箇所にはシール89が施されており、この シール89により、グループ91,92,93の第3エアセ 43は、他のグループの第3エアセル43と連通 ないようになっている。

 上記構成を有する第2実施形態のエアマッ ト1が使用される際には、連結口20,33,35(図1、 3、図4参照),96,97,98には、一端がエアポンプ6 1に接続されたチューブの他端が接続される そして、エアポンプ61の作動により、ベース マット層3の第1エアセル17は、第1実施形態と 様に常に膨張した状態に保たれる一方で、 アマット層5,7では、チューブからグループ と(下段エアマット層5ではグループ25,27ごと 、上段エアマット層7ではグループ91,92,93ごと )に適当な時間間隔をもって給排気がなされ 。これにより、エアマット層5,7は、前記グ ープごとに膨張と収縮とを繰り返す。

 本実施形態におけるエアマット1によれば 、第1実施形態に比して、上段エアマット層7 第3エアセル43はより多くのグループに分け れて、そのグループごとに膨張と収縮を行 ようになっていることから、エアセルの空 圧を患者に適したものにすることができる 共に、患者が接する上段エアマット層7の表 面に更にバリエーション豊かな凹凸を形成す ることができる。これにより、患者の床擦れ を防止することができると共に、上段エアマ ット層7の表面を患者の身体状況に適した凹 の状態にする上で一層有利になる。

 次に本発明の第3実施形態について説明す る。なお、第3実施形態では、下段エアマッ 層5に係る構成が第1実施形態とは異なってお り、以下の説明では、この相違点を中心に説 明する。なお、本実施形態では、第1実施形 と同様に、下段エアマット層5の1つの第2エ セル23の上に上段エアマット層7の2つの第3エ アセルがあり、第3エアセル43は、2つのグル プに分けられて、グループごとに連通して る。

 図9は、第3実施形態における下段エアマ ト層5の内部を示す平面図である。

 下段エアマット層5の第2エアセル23は、第 2接合部21によって3つのグループ73,75,77に分け られて、グループ73,77の第2エアセル23は、そ ぞれ、第8及び第9空気通路82,84によって連通 している。第2シート11には、グループ73,75,77 空気を供給するための連結口79,81,83が設け れている。グループ75の第2エアセル23は、第 2実施形態におけるグループ92の第3エアセル43 と同様に(図7参照)、連結口81に接続されたブ ッジパイプ85を介して連通している。

 上記構成を有する第3実施形態のエアマッ ト1が使用される際には、連結口20,53,55(図1、 3、図5参照),79,81,83には、一端がエアポンプ6 1に接続されたチューブの他端が接続される そして、エアポンプ61の作動により、ベース マット層3の第1エアセル17は、第1実施形態と 様に常に膨張した状態に保たれる一方で、 アマット層5,7では、チューブからグループ と(下段エアマット層5ではグループ73,75,77ご と、上段エアマット層7ではグループ45,47ごと )に適当な時間間隔をもって給排気がなされ 。これにより、エアマット層5,7は、前記グ ープごとに膨張と収縮とを繰り返す。

 本実施形態におけるエアマット1によれば 、第1実施形態に比して、下段エアマット層5 第2エアセル23はより多くのグループに分け れて、そのグループごとに膨張と収縮を行 ようになることから、エアセルの空気圧を 者に適したものにすることができると共に 患者が接する上段エアマット層7の表面に更 にバリエーション豊かな凹凸を形成すること ができる。これにより、患者の床擦れを防止 することができると共に、前記上段エアマッ ト層7の表面を患者の身体状況に適した凹凸 状態にする上で一層有利になる。

 本発明は、上述した実施形態のみに限定 れるものではなく、特許請求の範囲内にお て、種々改変することができる。

 例えば、下段エアマット層5とベースマッ ト層3とは、独立して形成されても良い。こ 場合、下段エアマット層5とベースマット層3 とは、それぞれ2つのシートを重ね合わせた 態で上述した第1及び第2接合部15,21に対応す 接合部を形成することで構成される。また 下段エアマット層5と上段エアマット層7と 一体に成形し、これらをベースマット層3と 体或いはベースマット層3とも一体に形成し ても良い。

 また、スリット42は、第3エアセル43間の 箇所に形成されずに、例えば、体重が良く かる中央部分等のように、所定位置におけ 第3エアセル43間のみに形成されても良い。 た、所定間隔ごとにスリット42を設けても良 い。

 また、スリット42は、エアマット1の幅略 体に亘るような長いものではなく、エアマ ト1の中央のみに形成される短いものであっ ても良い。このようにスリット42の形成位置 長さが調整されることで、床擦れの生じや い背中などが載る部分のエアマット1表面を 利用者の身体状況に適した凹凸状態にしなが ら、エアマット1の強度を確保することがで る。なお、本実施形態では、スリット42を設 けたが、看護を要する患者によっては、スリ ット42はエアマット1に全く設けられなくても 良い。

 また、上段エアマット層7と下段エアマッ ト層5とのいずれもが独立して形成されるよ な場合には、スリット42は、上段エアマット 層7と下段エアマット層5とのいずれにも形成 れても良く、或いは上段エアマット層7と下 段エアマット層5とのいずれか一方のみに形 されても良い。

 また、ベースマット層3に積層されるエア マット層の数は、上述のように上段エアマッ ト層7及び下段エアマット層5の2つに限られな い。例えば、図1、図2に示した上段エアマッ 層7のごとく下段エアマット層5と独立して 成された上段エアマット層7を複数個設けて 下部エアマット層5の上に順次配置していく ことで、任意の数のエアマット層をベースマ ット層3に積層するようにしても良い。

 また、第1及び第2実施形態では、上段エ マット層7の第3エアセル43を下段エアマット 5の1つの第2エアセル23の上に2つ或いは3つ設 けたものであるが、下段エアマット層5の1つ エアセル23の上に設置される上段エアマッ 層7のエアセル43の数は、これらの数に限ら るものではなく、上段エアマット層7のエア ル43の数を下段エアマット層5のエアセル23 数よりも多くしたり、或いは下段エアマッ 層5のエアセル23と同じ数にしても良い。ま 、下段エアマット層5の1つのエアセル23の上 上段エアマット層7のエアセル43の2.5コ分が 層されて、残りの0.5コ分は隣接する下段エ マット層5のエアセル23の上に積層されるよ にしても良い。

 また、第1実施形態においては、上段エア マット層7の第3エアセル43を2つのグループに けたが、このグループ数に限られるもので なく、例えば、3つや4つの多グループに分 て、各グループに供給するエアの給排気を 整するようにしても良い。同様に、下段エ マット層5の第2エアセル23も3つや4つのグル プに分けて、各グループへのエアの給排気 調整するようにしても良い。

 また、前述の実施形態では、下段エアマ ト層5の第2エアセル23及び上段エアマット層 7の第3エアセル43を、それぞれグループ別に 張・収縮させているが、本発明においても 変エアセルを1段として使用したい場合には 下段エアマット層5の第2エアセル23或いは上 段エアマット層7の第3エアセル43内の空気を 気することで、対応することもできる。例 ば、周囲の環境によって、エアマット層の さを高くできない場合等では、下段エアマ ト層5の第2エアセル23或いは上段エアマット 7の第3エアセル43の一方に空気を入れないよ うにして、低い高さのエアマット層とするこ とも出きる。或いは、下段エアマット層5の 2エアセル23に供給するエア圧を半分位に少 くして、エアマット1の高さを低く抑えるよ にしても良い。また、この場合においても 上段エアマット層7については、グループご とに空気を供給・排気してグループごとに膨 張・収縮を行わせることで、床擦れの防止が 図られる。また、下段エアマット層5の下に 、常時膨張した状態にあるベースマット層3 配置されていることから、底着きの発生も 止することができる。

 また、上述の実施形態では、下段エアマ ト層5の第2エアセル23と上段エアマット層7 第3エアセル43とは、ベッドの長手方向に同 形状、大きさで設けられているが、頭部、 中、臀部、脚部などの部位に応じて、下段 アマット層5の第2エアセル23と上段エアマッ 層7の第3エアセル43の大きさや数量を変える ようにしても良い。例えば、床擦れが生じや すい部位のみ上段エアマット層7の第3エアセ 43を多くし、他の部位は上段エアセルを少 くするようにしても良い。

 また、ベースエアマット層3は、エアセル によって構成されるものに限られず、例えば ゴムやウレタンなどの弾性を有する材料によ り形成されたものでも良い。このようなベー スマット層3を使用する場合でも、ベースマ ト層3が適切な厚みに形成されることで、底 きの発生は防止される。

 また、ベースマット層3は省略されても良 い。この場合においても、下段エアマット層 5が常時所定以上の厚さを有するように下段 アマット層5の第2エアセル23に空気が供給・ 気されることで、底着きの発生は防止され 。