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Patent Searching and Data


Title:
AIR PROCESSOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/113269
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is an air processor, in which an electrically connecting part (45) is attached to a casing (11) by means of an insulation member (40) including a covering part (46) for covering the outer peripheral surface of the electrically connecting part (45) and a tubular part (41) with a tubular bottom part (41a) for supporting the power supply side-end of the covering part (46), so that the long insulation distance from a discharge spray part (20) and a charged dust collection part (30) to the casing (11) via the electrically connecting part (45) can be maintained. Consequently, the insulation performance between each electrode and the casing can be enhanced even under such a environment that water drips are supplied.

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Inventors:
TANAKA TOSHIO (JP)
MOTEGI KANJI (JP)
OHDOU TSUNAHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/000957
Publication Date:
September 17, 2009
Filing Date:
March 03, 2009
Export Citation:
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Assignee:
DAIKIN IND LTD (JP)
TANAKA TOSHIO (JP)
MOTEGI KANJI (JP)
OHDOU TSUNAHIRO (JP)
International Classes:
B03C3/41; A61L9/16; A61L9/22; B01D47/06; B01D50/00; B01D53/38; B01D53/77; B03C3/02; B03C3/16; B03C3/47; B03C3/70; B03C3/78
Foreign References:
JP2005074330A2005-03-24
JP2002260466A2002-09-13
JPH10235227A1998-09-08
JP2002204823A2002-07-23
JPS513097Y21976-01-29
JPH0631203A1994-02-08
JPS59131250U1984-09-03
JPS328888Y1
JPH06246187A1994-09-06
JPS3930752Y1
JP2007029845A2007-02-08
Other References:
See also references of EP 2253381A4
Attorney, Agent or Firm:
MAEDA, Hiroshi et al. (JP)
Hiroshi Maeda (JP)
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Claims:
 水滴が供給されるケーシング(11)内の空気通路(15)に配設され、電圧を印加することで放電を行う放電処理部(20,30)を備えた空気処理装置であって、
 前記ケーシング(11)外部の電源(23,34)と前記放電処理部(20,30)とを電気的に接続して該放電処理部(20,30)に対して電圧を印加するとともに、絶縁性を有する絶縁部材(40)を介して該ケーシング(11)に取り付けられた通電部(45)を備え、
 前記絶縁部材(40)は、
 前記通電部(45)の外周面を被覆する被覆部(46)と、
 有底筒状に形成され、その開口側端部が前記空気通路(15)内に位置するように前記ケーシング(11)に取り付けられるとともに、前記通電部(45)が筒内を通って筒軸方向に延びるように前記被覆部(46)の電源側端部が筒底部(41a)で支持された筒状部(41)とを有していることを特徴とする空気処理装置。
 請求項1において、
 前記被覆部(46)における前記筒状部(41)の開口側端部よりも筒内側の所定位置には、該被覆部(46)の外周面に沿って筒内側に向かう水の流入を抑制するフランジ部(46a)が設けられていることを特徴とする空気処理装置。
 請求項1において、
 前記絶縁部材(40)の筒状部(41)は、その開口側端部が下方に傾斜した姿勢で前記ケーシング(11)に取り付けられていることを特徴とする空気処理装置。
 請求項1において、
 前記通電部(45)は、前記絶縁部材(40)を介して水平な姿勢で前記ケーシング(11)に取り付けられ、
 前記筒状部(41)の内周面における最下部には、筒軸方向に延び且つ開口側端部に向かって下方に傾斜する排水溝(42)が形成されていることを特徴とする空気処理装置。
 請求項1において、
 前記筒状部(41)の内周面における筒軸方向の所定位置には、筒内径方向に突出して、該筒状部(41)の内周面に沿って筒内側に向かう水の流入を抑制する突出部(43)が設けられていることを特徴とする空気処理装置。
 請求項1において、
 前記筒状部(41)の筒底部(41a)には、前記ケーシング(11)外部から前記空気通路(15)内に空気を導入するための空気孔(44)が形成されていることを特徴とする空気処理装置。
Description:
空気処理装置

 本発明は、空気処理装置に関するもので る。

 従来より、空気中の塵埃や臭気物質等を 去する空気処理装置が知られており、室内 清浄化、又は厨房や工場等の排ガスの処理 の用途に広く適用されている。

 特許文献1には、厨房から排出される排ガ スを処理する空気処理装置が開示されている 。この空気処理装置は、空気が流れる空気通 路に荷電集塵部が設けられている。荷電集塵 部は、荷電部及び集塵部を有している。荷電 部では、コロナ放電が生起されており、この コロナ放電により空気中の塵埃(油煙や水蒸 等も含む)が所定の電荷に帯電される。集塵 には集塵電極が設けられており、帯電され 塵埃は集塵電極に電気的に誘引される。そ 結果、集塵電極の表面に空気中の塵埃が捕 される。

 ところで、上述のような荷電集塵部を搭 した空気処理装置では、塵埃が荷電部や集 部の各電極に付着することで集塵性能が徐 に低下してしまう。特に特許文献1のように 、厨房の排ガスを処理する空気処理装置では 、処理対象となる空気中に多量のオイルミス トが含まれているので、集塵電極等の表面に 油膜が形成され易く、集塵性能が低下し易い 。

 そこで、空気に向かって水を噴霧する噴霧 を設け、荷電集塵部において集塵側の電極 の表面に付着した塵埃を噴霧部からの噴霧 によって洗い流すことで、集塵の捕集に利 される有効な表面積を確保して、集塵性能 低下を抑制することが考えられる。

特開2007-29845号公報

 しかしながら、従来の空気処理装置では 塵埃を洗い流すためにケーシング内に水滴 供給されるから、荷電部や集塵部の各電極 ケーシングとを絶縁していたとしても、水 が各電極に付着することで、各電極に電圧 印加する通電部を介してケーシング側壁か 電流が漏電するおそれがある。

 本発明は、かかる点に鑑みてなされたも であり、その目的は、水滴が供給される環 下においても、各電極とケーシングとの絶 性能を高めることができる空気処理装置を 供することにある。

 上述した目的を達成するため、本発明は 電源と放電処理部とを電気的に接続する通 部を、絶縁性を有する絶縁部材を介してケ シングに取り付けるようにした。

 具体的に、本発明は、水滴が供給される ーシング(11)内の空気通路(15)に配設され、 圧を印加することで放電を行う放電処理部(2 0,30)を備えた空気処理装置を対象とし、次の うな解決手段を講じた。

 すなわち、第1の発明は、前記ケーシング(11 )外部の電源(23,34)と前記放電処理部(20,30)とを 電気的に接続して該放電処理部(20,30)に対し 電圧を印加するとともに、絶縁性を有する 縁部材(40)を介して該ケーシング(11)に取り付 けられた通電部(45)を備え、
 前記絶縁部材(40)は、
 前記通電部(45)の外周面を被覆する被覆部(46 )と、
 有底筒状に形成され、その開口側端部が前 空気通路(15)内に位置するように前記ケーシ ング(11)に取り付けられるとともに、前記通 部(45)が筒内を通って筒軸方向に延びるよう 前記被覆部(46)の電源側端部が筒底部(41a)で 持された筒状部(41)とを有していることを特 徴とするものである。

 第2の発明は、第1の発明において、
 前記被覆部(46)における前記筒状部(41)の開 側端部よりも筒内側の所定位置には、該被 部(46)の外周面に沿って筒内側に向かう水の 入を抑制するフランジ部(46a)が設けられて ることを特徴とするものである。

 第3の発明は、第1又は第2の発明において、
 前記絶縁部材(40)の筒状部(41)は、その開口 端部が下方に傾斜した姿勢で前記ケーシン (11)に取り付けられていることを特徴とする のである。

 第4の発明は、第1又は第2の発明において、
 前記通電部(45)は、前記絶縁部材(40)を介し 水平な姿勢で前記ケーシング(11)に取り付け れ、
 前記筒状部(41)の内周面における最下部には 、筒軸方向に延び且つ開口側端部に向かって 下方に傾斜する排水溝(42)が形成されている とを特徴とするものである。

 第5の発明は、第1乃至第4の発明のうち何れ 1つにおいて、
 前記筒状部(41)の内周面における筒軸方向の 所定位置には、筒内径方向に突出して、該筒 状部(41)の内周面に沿って筒内側に向かう水 流入を抑制する突出部(43)が設けられている とを特徴とするものである。

 第6の発明は、第1乃至第5の発明のうち何れ 1つにおいて、
 前記筒状部(41)の筒底部(41a)には、前記ケー ング(11)外部から前記空気通路(15)内に空気 導入するための空気孔(44)が形成されている とを特徴とするものである。

 第1の発明によれば、電源(23,34)と放電処 部(20,30)とを電気的に接続する通電部(45)を、 絶縁部材(40)を介してケーシング(11)に取り付 、この絶縁部材(40)を被覆部(46)と筒状部(41) で構成したから、絶縁部材(40)に水滴が付着 することで水滴を介して絶縁部材(40)の表面 電流が流れたとしても、放電処理部(20,30)と ーシング(11)との絶縁性能を十分に確保する ことができる。

 具体的に、水滴を介して絶縁部材(40)の表 面を流れる電流は、まず、放電処理部(20,30) ら被覆部(46)表面を流れて筒状部(41)の筒底部 (41a)に到達する。そして、筒状部(41)の筒内周 面を流れて開口側に向かった後、筒外周面を 流れてケーシング(11)に到達する。このため 放電処理部(20,30)から通電部(45)を介してケー シング(11)に到達するまでの絶縁距離を長く 保することができ、放電処理部(20,30)とケー ング(11)との絶縁性能を高めることができる 。

 第2の発明によれば、被覆部(46)における 状部(41)の開口側端部よりも筒内側の所定位 にフランジ部(46a)を設けたから、筒状部(41) 開口側から被覆部(46)表面を伝って筒内部に 入り込んだ水滴が、フランジ部(46a)よりも筒 側に流入することが抑制されて電流の通電 路が遮断されることとなり、放電処理部(20, 30)とケーシング(11)との絶縁性能を高めるこ ができる。

 第3の発明によれば、絶縁部材(40)の筒状 (41)を、その開口側端部が下方に傾斜した姿 でケーシング(11)に取り付けたから、開口側 から筒内部に入り込んだ水滴が、内周面に沿 って再び開口側から排水されることとなり、 筒内部での水滴の滞留を防止して、絶縁性能 を確保することができる。

 第4の発明によれば、筒状部(41)の内周面 おける最下部に、筒軸方向に延び且つ開口 端部に向かって下方に傾斜する排水溝(42)を 成したから、開口側から筒内部に入り込ん 水滴が、排水溝(42)を介して再び開口側から 排水されることとなり、筒内部での水滴の滞 留を防止して、絶縁性能を確保することがで きる。

 第5の発明によれば、筒状部(41)の内周面 おける筒軸方向の所定位置に、筒内径方向 突出した突出部(43)を設けたから、筒状部(41) の開口側から内周面に沿って筒内部に入り込 んだ水滴が、突出部(43)よりも筒内側に流入 ることが抑制されて電流の通電経路が遮断 れることとなり、放電処理部(20,30)とケーシ グ(11)との絶縁性能を高めることができる。

 第6の発明によれば、筒状部(41)の筒底部(4 1a)に空気孔(44)を形成したから、筒状部(41)の 口側から筒内部に向かう水滴が、空気孔(44) から導入される空気により開口側に押し戻さ れて電流の通電経路が遮断されることとなり 、放電処理部(20,30)とケーシング(11)との絶縁 能を高めることができる。

図1は、本発明の実施形態に係る空気処 理装置の概略の内部構造を示す断面図である 。 図2は、通電部及び絶縁部材の構成を示 す側面断面図である。 図3は、荷電集塵部を拡大した概略斜視 図である。 図4は、図2の変形例を示す側面断面図 ある。

符号の説明

 10  空気処理装置
 11  ケーシング
 15  空気通路
 20  放電噴霧部(放電処理部)
 23  電源
 30  荷電集塵部(放電処理部)
 34  電源
 40  絶縁部材
 41  筒状部
 41a  筒底部
 42  排水溝
 43  突出部
 44  空気孔
 45  通電部
 46  被覆部
 46a  フランジ部

 以下、本発明の実施形態を図面に基づい 説明する。なお、以下の好ましい実施形態 説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、 の適用物或いはその用途を制限することを 図するものではない。

 図1は、本発明の実施形態に係る空気処理 装置(10)の概略の内部構造を示す断面図であ 。図1に示すように、この空気処理装置(10)は 、レストランやホテル等の厨房空間から排出 される空気(排ガス)を処理対象とするもので り、空気中のオイルミスト(油分が微細な粒 子状になったもの)や、他の有害物質、臭気 質等を除去する。

 前記空気処理装置(10)は、縦長のケーシン グ(11)を備えている。ケーシング(11)は、中空 円筒状又は矩形筒状に形成されている。ケ シング(11)の上部には、吸込口(12)が開口し いる。吸込口(12)は、図示しないダクト等を して厨房空間と繋がっている。また、ケー ング(11)の下部の例えば側面には、吹出口(13 )が開口している。吹出口(13)は、室外空間に んでいる。また、吹出口(13)には、空気を搬 送するための送風ファン(14)が設けられてい 。

 そして、前記ケーシング(11)では、吸込口 (12)から吹出口(13)に亘って空気が流れる空気 路(15)が形成されている。すなわち、ケーシ ング(11)では、空気が下方に向かって流れる うに空気通路(15)が形成されている。また、 ーシング(11)には、その底部に貯留槽(16)が 成されている。貯留槽(16)には、後述する噴 ノズル(21)からの噴霧水が回収されて貯留さ れる。

 前記空気通路(15)では、その上側から下側 (空気流れの上流側から下流側)に向かって順 、放電処理部としての放電噴霧部(20)、荷電 集塵部(30)、及びデミスタ部(35)が設けられて る。

 前記放電噴霧部(20)には、複数の噴霧ノズ ル(21)と放電電極(22)とが設けられている。噴 ノズル(21)は、空気に向かって水を噴霧する ものであり、その噴霧口が下方を向いている 。また、噴霧ノズル(21)は、中空円錐状に噴 水を噴出するように構成されている。つま 、噴霧ノズル(21)の近傍では、噴霧水が中空 錐状の領域のみに存在し、その内部には実 的に存在しないことになる。

 前記噴霧ノズル(21)の上端には、水循環流 路(51)の流出端が接続されている。水循環流 (51)の流入端は、貯留槽(16)と繋がっている。 つまり、水循環流路(51)は、貯留槽(16)に溜ま た水を噴霧ノズル(21)へ送るための流路を構 成している。また、水循環流路(51)には、そ 流出側から流入側に向かって順に、水循環 ンプ(52)と水フィルタ(53)とが設けられている 。

 前記水循環ポンプ(52)は、貯留槽(16)に溜 った水を噴霧ノズル(21)まで汲み上げる水搬 手段を構成している。水フィルタ(53)は、水 循環流路(51)を流れる水中に含まれる微細な ミ(固形粒子)を物理的に捕捉する手段であり 、この水を浄化する水浄化手段を構成してい る。前記水循環流路(51)及び水循環ポンプ(52) 、貯留槽(16)に溜まった水を噴霧ノズル(21) 送るための水循環機構(50)を構成している。

 前記噴霧ノズル(21)の下側には、複数本の 放電電極(22)が設けられている。放電電極(22) 、針状又は棒状に形成され、鉛直な姿勢で ーシング(11)等に保持されている。放電電極 (22)は、その先端部が噴霧ノズル(21)の噴霧口 向かい合っている。また、各放電電極(22)は 、噴霧ノズル(21)の噴霧水が存在する中空円 状の領域の内部に位置している。

 前記噴霧ノズル(21)と放電電極(22)とには 通電部(45)を介して電源(23)が接続されている 。電源(23)は、高圧の直流電源であることが ましいが、交流電源やパルス電源であって 良い。また、電源(23)は、放電電極(22)からの 放電の電流値が一定となるような、いわゆる 定電流制御されるものが好ましい。

 本実施形態では、噴霧ノズル(21)が負極側 となり、放電電極(22)が正極側となっている 電源(23)からは、噴霧ノズル(21)と放電電極(22 )とに電位差が付与される。その結果、放電 霧部(20)では、放電電極(22)から噴霧水に向か ってストリーマ放電が生起する。

 図2は、通電部及び絶縁部材の構成を示す 側面断面図である。図2に示すように、通電 (45)は、放電電極(22)に対して電圧を印加する ための通電経路を構成するものであり、絶縁 性を有する絶縁部材(40)を介して水平な姿勢 ケーシング(11)に取り付けられている。

 前記絶縁部材(40)は、通電部(45)の外周面 被覆する被覆部(46)と、有底筒状に形成され その開口側端部が空気通路(15)内に位置する ようにケーシング(11)に取り付けられるとと に、通電部(45)が筒内を通って筒軸方向に延 るように被覆部(46)の電源側端部が筒底部(41 a)で支持された筒状部(41)とを有している。具 体的に、被覆部(46)の電源側端部にはネジ部(4 6b)が設けられており、筒底部(41a)の略中央位 に設けられたネジ孔(41b)に螺合させること 、被覆部(46)が筒状部(41)に支持されている。

 前記通電部(45)の両端部は、被覆部(46)の 端から突出しており、その突出部分が放電 極(22)及び電源(23)側の配線にそれぞれ接続さ れることで、電源(23)から放電電極(22)に対し 電圧が印加される。

 前記被覆部(46)における筒状部(41)の開口 端部よりも筒内側の所定位置には、被覆部(4 6)の外周面に沿って筒内側に向かう水の流入 抑制するフランジ部(46a)が設けられている これにより、筒状部(41)の開口側から被覆部( 46)表面を伝って筒内部に入り込んだ水滴が、 フランジ部(46a)よりも筒内側に流入すること 抑制されて電流の通電経路が遮断されるこ となり、放電電極(22)とケーシング(11)との 縁性能を高めることができる。

 前記筒状部(41)の外周面には、筒軸方向の 略中央位置に取付フランジ(41c)が設けられて る。また、ケーシング(11)の側壁には、筒状 部(41)を嵌合する取付孔(11a)が形成されている 。そして、筒状部(41)の筒底部(41a)をケーシン グ(11)内部から取付孔(11a)に挿通させ、取付フ ランジ(41c)をケーシング(11)の内壁面に当接さ せた状態で、図示しない締結ボルト等により 筒状部(41)を固定することで、筒状部(41)がケ シング(11)の側壁面に取り付けられている。

 前記筒状部(41)の内周面における最下部に は、筒軸方向に延び且つ開口側端部に向かっ て下方に傾斜する排水溝(42)が形成されてい 。これにより、開口側から筒内部に入り込 だ水滴が、排水溝(42)を介して再び開口側か 排水されることとなり、筒内部での水滴の 留を防止することができる。

 なお、前記筒状部(41)の内周面に排水溝(42 )を設けた構成に限定するものではなく例え 、変形例を表す図4に示すように、排水溝(42) を設けることなく、筒状部(41)をその開口側 部が下方に傾斜した姿勢でケーシング(11)の 壁面に取り付けるようにしてもよい。この うにすれば、開口側から筒内部に入り込ん 水滴が、内周面に沿って再び開口側から排 されることとなり、筒内部での水滴の滞留 防止して、絶縁性能を確保することができ 。

 また、前記筒状部(41)の内周面における筒 軸方向の所定位置には、筒内径方向に突出し て、筒状部(41)の内周面に沿って筒内側に向 う水の流入を抑制する突出部(43)が設けられ いる。この突出部(43)の先端部はテーパー状 に形成されている。これにより、筒状部(41) 開口側から内周面に沿って筒内部に入り込 だ水滴が、先端のテーパー部分に入り込む め、突出部(43)よりも筒内側に流入すること 抑制されて電流の通電経路が遮断される。

 さらに、前記筒状部(41)の筒底部(41a)には ケーシング(11)外部から空気通路(15)内に空 を導入するための空気孔(44)が形成されてい 。これにより、筒状部(41)の開口側から筒内 部に向かう水滴が、空気孔(44)から導入され 空気により開口側に押し戻されるため、筒 部(41)の内周面に水が付着することが抑制さ る。

 このような構成とすれば、絶縁部材(40)に 水滴が付着することで水滴を介して絶縁部材 (40)の表面に電流が流れたとしても、放電噴 部(20)とケーシング(11)との絶縁性能を十分に 確保することができる。

 具体的に、水滴を介して絶縁部材(40)の表 面を流れる電流は、まず、放電噴霧部(20)か 被覆部(46)表面を流れて筒状部(41)の筒底部(41 a)に到達する。そして、筒状部(41)の筒内周面 を流れて開口側に向かった後、筒外周面を流 れてケーシング(11)に到達する。このため、 電噴霧部(20)から通電部(45)を介してケーシン グ(11)に到達するまでの絶縁距離を長く確保 ることができ、放電噴霧部(20)とケーシング( 11)との絶縁性能を高めることができる。

 図1及び図3に示すように、荷電集塵部(30) は、第1電極板(31)と第2電極板(32)とイオン化 電極(33)とが設けられている。

 前記第1電極板(31)は、縦長の板状に形成 れている。空気通路(15)では、複数の第1電極 板(31)が鉛直な姿勢で保持されながら所定の 隔を介して平行に配列されている。第1電極 (31)では、その上側(上流側)寄りの略半分の 位が荷電電極部(31a)を構成し、その下側(下 側)寄りの略半分の部位が集塵電極部(31b)を 成している。つまり、第1電極板(31)には、 電電極部(31a)と集塵電極部(31b)とが一体的に 成されている。

 前記イオン化電極(33)は、隣り合う荷電電 極部(31a)の間の中間位置にそれぞれ設けられ いる。イオン化電極(33)は、第2電極板(32)の 端部を鋸歯状に形成したものである。イオ 化電極(33)は、第1電極板(31)と平行な姿勢で 上方に突出する先鋭な突起を構成している そして、前記荷電電極部(31a)とイオン化電 (33)とが、空気中の塵埃(主としてオイルミス ト)を帯電させるための荷電部を構成してい 。なお、前記イオン化電極(33)は、例えば第2 電極板(32)と別体に形成しても良いし、例え 棒状又は線状のイオン化線によって構成さ ていても良い。

 前記第2電極板(32)は、隣り合う集塵電極 (31b)の間の中間位置にそれぞれ設けられてい る。第2電極板(32)は、第1電極板(31)と平行で つ水平に延びる板状に形成されている。そ て、第2電極板(32)は、隣り合う各集塵電極部 (31b)と向かい合うように配列されている。第2 電極板(32)及び集塵電極部(31b)とは、前記荷電 部で帯電した塵埃を電気的に捕捉するための 集塵部を構成している。また、第1電極板(31) 第2電極板(32)とは、通電部(45)を介して電源( 34)が接続されている。本実施形態では、第1 極板(31)が正極側となり、第2電極板(32)が負 側となっている。

 なお、前記通電部(45)や、通電部(45)をケ シング(11)に取り付ける絶縁部材(40)の構成に ついては、放電噴霧部(20)で説明した構成と 様であるため、以下の説明を省略する。

 前記デミスタ部(35)は、空気中に含まれる 水滴を物理的に捕捉する水滴捕集手段を構成 している。

  -運転動作-
 次に、本実施形態に係る空気処理装置(10)の 運転動作について説明する。空気処理装置(10 )の運転時には、送風ファン(14)及び水循環ポ プ(52)が運転状態となる。また、電源(23)か 通電部(45)を介して噴霧ノズル(21)及び放電電 極(22)へ電圧が印加され、電源(34)から第1電極 板(31)及び第2電極板(32)へ電圧が印加される。

 前記送風ファン(14)の起動に伴い、厨房空 間から排出された空気が吸込口(12)よりケー ング(11)内へ吸い込まれる。ケーシング(11)内 の空気通路(15)を流れる空気は、下方へ流れ 放電噴霧部(20)を通過する。放電噴霧部(20)で は、噴霧ノズル(21)から噴霧された噴霧水に して、放電電極(22)からストリーマ放電が生 している。

 このようなストリーマ放電により、放電 霧部(20)では活性種(高速電子、イオン、オ ン、ラジカルや、その他励起分子(励起酸素 子、励起窒素分子、励起水分子など))が発 する。特に、放電場には多量の水が供給さ ているので、水の存在下において、OHラジカ ルの発生が促される。また、発生した活性種 が、噴霧された水に付着するようにして飛散 することで、活性種の拡散効果が増すことに なる。

 そして、空気中に含まれる有害物質や臭 物質は、前記活性種と反応することで酸化 解されて除去される。また、臭気物質のう 親水性の物質については、噴霧水に吸収さ て捕捉される。さらに、臭気物質のうち疎 性の物質については、活性種によって酸化 れて親水性に変化し易い。従って、親水性 なった臭気物質も、噴霧水に吸収されて捕 される。

 以上のように、放電噴霧部(20)では、スト リーマ放電による有害物質等の酸化分解作用 と、噴霧ノズル(21)からの噴霧水を利用した 害物質等の吸収/溶解作用(すなわち、スクラ バー作用)により、有害物質等が効果的に除 される。なお、このような有害物質等の除 は、空気通路(15)における放電噴霧部(20)の下 流側でも同様に行われることになる。

 前記放電噴霧部(20)を流出した空気は、さ らに下方に流れて荷電集塵部(30)を通過する 荷電集塵部(30)では、まず空気が荷電電極部( 31a)とイオン化電極(33)との間を通過する。こ で、イオン化電極(33)と荷電電極部(31a)との では、コロナ放電が行われている。このコ ナ放電により、空気中のオイルミスト等が イナスの電荷に帯電する。その後、空気は 2電極板(32)と集塵電極部(31b)との間を通過す る。その結果、マイナスの電荷に帯電したオ イルミスト等は、正極側となる集塵電極部(31 b)の表面に付着する。具体的に、集塵電極部( 31b)では、水平側を向く集塵面にオイルミス 等が誘引されて捕捉される。これにより、 気中のオイルミスト等が除去される。

 前記荷電集塵部(30)を流出した空気は、さ らに下方に流れてデミスタ部(35)を通過する デミスタ部(35)では、空気中に含まれる水滴 物理的に捕捉される。以上のようにして、 害物質や臭気物質、オイルミストや水分等 除去された空気は、吹出口(13)から室外へ放 出される。

 一方、デミスタ部(35)で捕捉された水は、 下方へ滴下して貯留槽(16)に回収される。貯 槽(16)に貯留された水は、水循環ポンプ(52)に よって水循環流路(51)へ吸い込まれ、水フィ タ(53)を通過した後、噴霧ノズル(21)から空気 中へ再び噴霧される。

 なお、本実施形態の空気処理装置(10)は、 厨房空間の排ガス処理に用いられるものであ るが、この空気処理装置(10)を一般家庭向け 空気清浄機として利用することもできる。

 -噴霧水の洗浄作用-
 ところで、上述した運転動作においては、 気中に含まれるオイルミストが集塵電極部( 31b)の表面に次々と付着していくため、集塵 極部(30b)の表面(特に集塵面)が油等で覆われ しまうおそれがある。このように集塵面が れてしまうと、塵埃の捕捉に寄与する有効 表面積が小さくなり、オイルミスト等の集 性能が低下してしまう。そこで、本実施形 では、噴霧ノズル(21)の噴霧水を利用して集 塵電極部(31b)を洗浄するようにしている。

 具体的には、噴霧ノズル(21)から噴霧され た噴霧水は、その自重により下方に滴下し、 さらに空気と共に下方へ流れて第1電極板(31) 第2電極板(32)の表面に積極的に送り込まれ 。その結果、集塵電極部(31b)に付着した油等 が噴霧水によって洗い流される。また、第2 極板(32)やイオン化電極(33)に油が付着した場 合には、この油も噴霧水によって洗い流され る。さらに、第1電極板(31)や第2電極板(32)は 鉛直な姿勢となっているので、噴霧水は各 極板(31,32)の表面を伝うように流下する。こ により、各電極板(31,32)の洗浄効果が増す。

 加えて、噴霧水中には、前記の活性種が まれているので、この活性種により各電極 (31,32)の表面に付着した油等が徐々に酸化分 解される。その結果、油等が親水性の物質に 変化していくので、噴霧水に溶解し易くなり 、各電極板(31,32)の洗浄効果がさらに向上す 。

 前記荷電集塵部(30)では、集塵電極部(31b) 集塵面等が適宜洗浄されることで、有効な 塵面積が確保される。これにより、荷電集 部(30)では、長期に亘って所望とする集塵性 能が維持されることになる。

 以上のように、本実施形態に係る空気処 装置(10)によれば、電源(23)と放電噴霧部(20) 並びに電源(34)と荷電集塵部(30)とをそれぞ 電気的に接続する通電部(45)を、絶縁部材(40) を介してケーシング(11)に取り付け、この絶 部材(40)を被覆部(46)と筒状部(41)とで構成し から、絶縁部材(40)に水滴が付着することで 滴を介して絶縁部材(40)の表面に電流が流れ たとしても、放電噴霧部(20)や荷電集塵部(30) ケーシング(11)との絶縁性能を十分に確保す ることができる。

 具体的に、水滴を介して絶縁部材(40)の表 面を流れる電流は、まず、放電噴霧部(20)や 電集塵部(30)から被覆部(46)表面を流れて筒状 部(41)の筒底部(41a)に到達する。そして、筒状 部(41)の筒内周面を流れて開口側に向かった 、筒外周面を流れてケーシング(11)に到達す 。このため、放電噴霧部(20)や荷電集塵部(30 )から通電部(45)を介してケーシング(11)に到達 するまでの絶縁距離を長く確保することがで き、放電噴霧部(20)及び荷電集塵部(30)とケー ング(11)との絶縁性能を高めることができる 。

 以上説明したように、本発明は、水滴が 給される環境下においても、各電極とケー ングとの絶縁性能を高めることができる空 処理装置を提供することができるという実 性の高い効果が得られることから、きわめ 有用で産業上の利用可能性は高い。