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Patent Searching and Data


Title:
AMIDE COMPOUND
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/005076
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To provide a compound useful as a therapeutic agent for chronic renal failure or diabetic nephropathy. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] As a result of an intensive and extensive study on compounds having antagonistic activities on EP4 receptors, it is found that various amide derivatives each having a carboxyl group or an equivalent thereof have good antagonistic activities on EP4 receptors. The compounds have good antagonistic activities on EP4 receptors, and are therefore useful as prophylactic and/or therapeutic agents for chronic renal failure or diabetic nephropathy.

Inventors:
NOZAWA EISUKE (JP)
IBUKA RYOTARO (JP)
IKEGAI KAZUHIRO (JP)
MATSUURA KEISUKE (JP)
ZENKOH TATSUYA (JP)
SEO RYUSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/061943
Publication Date:
January 08, 2009
Filing Date:
July 02, 2008
Export Citation:
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Assignee:
ASTELLAS PHARMA INC (JP)
NOZAWA EISUKE (JP)
IBUKA RYOTARO (JP)
IKEGAI KAZUHIRO (JP)
MATSUURA KEISUKE (JP)
ZENKOH TATSUYA (JP)
SEO RYUSHI (JP)
International Classes:
C07C243/38; A61K31/195; A61K31/196; A61K31/235; A61K31/245; A61K31/381; A61K31/404; A61K31/416; A61K31/4192; A61K31/423; A61K31/4439; A61K31/455; A61K31/4709; A61K31/538; A61P3/10; A61P13/12; A61P43/00; C07C233/81; C07C233/87; C07D209/08; C07D213/80; C07D231/56; C07D249/18; C07D263/56; C07D263/58; C07D265/36; C07D271/06; C07D333/38; C07D401/06; C07D403/12; C07D409/06; C07D409/12; C07D413/12
Domestic Patent References:
WO2005105733A12005-11-10
WO2005021508A12005-03-10
WO2005105732A12005-11-10
WO2005105733A12005-11-10
WO2007121578A12007-11-01
WO2007143825A12007-12-21
WO2008101716A22008-08-28
Foreign References:
JP2002501502A2002-01-15
JP2002145840A2002-05-22
JP2005232149A2005-09-02
JP2007504210A2007-03-01
JPH0545790A1993-02-26
Other References:
See also references of EP 2172447A4
PROG. MED., vol. 5, 1985, pages 2157 - 2161
"Drug Design", vol. 7, 1990, HIROKAWA PUBLISHING COMPANY, article "Pharmaceutical Research and Development", pages: 163 - 198
Attorney, Agent or Firm:
MORITA, Hiroshi et al. (Intellectual Property3-11, Nihonbashi-Honcho 2-chome, Chuo-ku Tokyo 11, JP)
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Claims:
式(I)の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
(式中の記号は以下の意味を示す。
B環、D環:同一又は互いに異なって、置換されていてもよいアリール又は置換されていてもよいヘテロ環、
X:単結合、-O-、-S-、-NH-、-N(R 0 )-、-N(R 0 )-R 00 -、-O-R 00 -、-R 00 -O-、-R 00 -又は-(低級アルケニレン)-、
R 0 :低級アルキル、
R 00 :低級アルキレン、
R 1 :H又はR 0
A:-Z-R 3 、或いは下記式(II)~(VII)の何れかの式で示される基、
E環:置換されていてもよいヘテロ環又はシクロアルカンジイル、
Y:CH又はN、
R 2 :H又はR 0
m:0又は1、
Z:単結合又はR 00
但し、Aが-Z-R 3 のときZはR 00
G:O、S、-N(R 2 )-又は-(HC=CH)-、
R 3 :-CO 2 H又はその生物学的等価体。
但し、Dが置換されていてもよいフェニル又はピリジルであり、Aが上記式(II)で示される基であり、YがCHであり、かつZが単結合のとき、R 3 が-CO 2 H、テトラゾール、スルホンアミド又はカルボン酸エステルである化合物を除く。)
D環がハロゲン又はR 0 で置換されていてもよい二環性のヘテロ環であり、Aが式(II)又は式(V)で示される基であり、YがCHであり、R 2 がHである、請求項1の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
D環がハロゲン又はR 0 で置換されていてもよいインドリルであり、Aが式(II)又は式(V)で示される基であり、YがCHであり、R 2 がHである、請求項1の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
D環がハロゲン又はR 0 で置換されていてもよいインドリルであり、E環がシクロヘキサンジイルである、請求項1の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
D環がハロゲン又はR 0 で置換されていてもよいインドール-1,2-ジイル又はピロール-1,2-ジイルである、請求項1の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
Aが式(II)~(V)の何れかの式で示される基であり、YがNである、請求項1の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
請求項1記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩、及び製薬学的に許容される賦形剤を含有する医薬組成物。
請求項1記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を含有する慢性腎不全又は糖尿病性腎症の予防用若しくは治療用医薬組成物。
慢性腎不全又は糖尿病性腎症の予防若しくは治療剤の製造のための請求項1記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩の使用。
請求項1記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩の有効量を患者に投与することからなる慢性腎不全又は糖尿病性腎症の予防若しくは治療方法。
Description:
アミド化合物

 本発明は、医薬、殊に慢性腎不全又は糖 病性腎症治療剤として有用な新規なアミド 合物に関する。

 PGE2はアラキドン酸カスケードの代謝物の一 つとして知られている。PGE2は種々の活性を し、例えば発痛増強作用、炎症促進作用、 症抑制作用、子宮収縮作用、消化管蠕動運 促進作用、覚醒作用、胃酸分泌抑制作用、 圧降下作用、血小板凝集阻害作用、骨再吸 促進作用、血管新生作用などである。
 PGE2の受容体にはEP1、EP2、EP3およびEP4の4種 のサブタイプが存在し、これらは種々の組 に広く分布している。EP1受容体の活性化は 胞内Ca 2+ の増加を引き起こすと考えられている。EP3受 容体は異なった2次メッセンジャー系経路を つ受容体の一つである。EP2およびEP4受容体 活性化はアデニル酸サイクラーゼの活性化 引き起こし、細胞内のcAMPレベルを増加させ と考えられている。特にEP4受容体は平滑筋 弛緩、炎症反応の促進または抑制、リンパ 分化、メサンギウム細胞の肥大または増殖 胃腸粘液の分泌などに関わっているとされ いる。
 PGE2受容体の阻害剤、つまりPGE2アンタゴニ トはPGE2受容体に対する結合活性を持つ。つ り、PGE2アンタゴニストはPGE2アンタゴニス 活性またはPGE2阻害活性を示す。従って、PGE2 アンタゴニストはPGE2に起因する疾患を治療 る薬剤として期待されている。中でも、EP4 容体拮抗剤はEP4に関連した疾患、例えば腎 病、炎症疾患、種々の疼痛などに対するヒ および動物での治療薬として期待される。 に、EP4受容体選択的拮抗剤は他のEP1、EP2又 EP3のサブタイプに基づく副作用を回避でき 点から望ましい。

 EP4受容体拮抗作用を有する化合物として、 えば、特許文献1には下記化合物が開示され ている。
 (式中、Aはフェニル又はピリジルを示し、E 1,4-フェニレンを示し、R 5 は-CO 2 H、テトラゾール、スルホンアミド又はカル ン酸エステルを示す。詳細は当該公報参照 )
 また、特許文献2及び3には、特許文献1に包 される化合物が開示されている。

 更に、特許文献4にはEP4受容体拮抗作用を有 する化合物として、下記化合物が開示されて いる。
(式中、R 3 は、ハロゲン、C 1-4 アルキル、C 1-4 フルオロアルキル、C 1-4 アルコキシ、C 1-4 フルオロアルコキシ及びアセチルから選択さ れる基に限定されており、R 3 がHである化合物に関する示唆も開示も無い 更に、インドール-1,2-ジイルやピロール-1,2- イル、並びにヒドラジン化合物に関する示 も開示もない。詳細は当該公報参照)

 更に、特許文献6にはEP4受容体拮抗作用を有 する化合物として、下記化合物が開示されて いる。
 当該特許文献の化合物はチオフェン化合物 関するものであり、インドリル化合物に関 る示唆も開示もない。詳細は当該公報を参 。

国際公開WO2005/021508号パンフレット

国際公開WO2005/105732号パンフレット

国際公開WO2005/105733号パンフレット

国際公開WO2007/121578号パンフレット

国際公開WO2007/143825号パンフレット

国際公開WO2008/017164号パンフレット

 本発明の課題は、新規なEP4受容体拮抗作 を有する医薬、特に慢性腎不全又は糖尿病 腎症治療剤として有用な、新規な化合物の 供である。

 発明者らはEP4受容体拮抗作用を有する化合 について鋭意検討した結果、下記式(I)で示 れる化合物が良好なEP4受容体拮抗作用を示 ことを知見し、本発明を完成させた。
 即ち、本発明は、下記式(I)の化合物又はそ 製薬学的に許容される塩に関する。
(式中の記号は以下の意味を示す。
B環、D環:同一又は互いに異なって、置換され ていてもよいアリール又は置換されていても よいヘテロ環、
X:単結合、-O-、-S-、-NH-、-N(R 0 )-、-N(R 0 )-R 00 -、-O-R 00 -、-R 00 -O-、-R 00 -又は-(低級アルケニレン)-、
R 0 :低級アルキル、
R 00 :低級アルキレン、
R 1 :H又はR 0
A:-Z-R 3 、或いは下記式(II)~(VII)の何れかの式で示さ る基、
E環:置換されていてもよいヘテロ環又はシク アルカンジイル、
Y:CH又はN、
R 2 :H又はR 0
m:0又は1、
Z:単結合又はR 00
但し、Aが-Z-R 3 のときZはR 00
G:O、S、-N(R 2 )-又は-(HC=CH)-、
R 3 :-CO 2 H又はその生物学的等価体。
但し、Dが置換されていてもよいフェニル又 ピリジルであり、Aが上記式(II)で示される基 であり、YがCHであり、かつZが単結合のとき R 3 が-CO 2 H、テトラゾール、スルホンアミド又はカル ン酸エステルである化合物を除く。)

 また、本願は、式(I)の化合物又はその塩 有効成分とする医薬組成物に関し、殊にEP4 容体拮抗剤、或いは慢性腎不全又は糖尿病 腎症の予防剤及び/又は治療剤に関する。

 更に、本願は、慢性腎不全治療剤又は糖 病性腎症治療剤の製造のための、式(I)の化 物又はその製薬学的に許容される塩の使用 並びに、式(I)の化合物又はその製薬学的に 容される塩の有効量を患者に投与すること らなる、慢性腎不全又は糖尿病性腎症の治 方法にも関する。

 式(I)の化合物は、EP4受容体拮抗作用を有 ることから、腎臓病、特に慢性腎不全又は 尿病性腎症等の予防及び/又は治療剤として 有益である。

 以下、本発明を詳細に説明する。
 本明細書中、「低級アルキル」として好ま くは直鎖状又は分枝状の、炭素数が1から6( 後、C 1-6 と略す)のアルキル、具体的には、メチル、 チル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペ チル、n-ヘキシル基等である。好ましくはC 1-3 アルキルであり、より好ましくはメチル、エ チル及びイソプロピルである。
 「低級アルキレン」は、上記「低級アルキ 」の任意の水素原子1個を除去してなる二価 基(C 1-6 アルキレン)を意味し、好ましくはC 1-4 アルキレンであり、より好ましくはC 1-3 アルキレンであり、更に好ましくはメチレン である。
 「低級アルケニレン」として好ましくは直 または分枝状の、C 2-6 アルケニレン、具体的には、ビニレン、エチ リデン、プロペニレン、ブテニレン、ペンテ ニレン、ヘキセニレン、1,3-ブタジエニレン 1,3-ペンタジエニレン基等である。より好ま くはC 2-4 アルケニレンであり、特に好ましくはエチリ デンである。
 「ハロゲン」は、F、Cl、Br、Iを意味する。
 「ハロゲノ低級アルキル」とは、1個以上の ハロゲンで置換されたC 1-6 アルキルである。好ましくは1~5個のハロゲン で置換された低級アルキルであり、より好ま しくはトリフルオロメチル、2-フルオロエチ 及び3-フルオロプロピルである。

 「シクロアルカンジイル」は、C 3-10 の飽和炭化水素環基の任意の2個の水素原子 除去してなる二価基(C 3-10 シクロアルカンジイル)を意味し、架橋して てもよい。結合位置としては1,1-、1,2-、1,3- は1,4-ジイル等の何れでも良く、好ましくは クロヘキサンジイルである。
 「アリール」とは、C 6-14 の単環乃至三環式芳香族炭化水素環基であり 、その部分的に水素化された環基を包含する 。具体的には、フェニル、ナフチル、5-テト ヒドロナフチル、1-インダニル基等である 好ましくはフェニル及びナフチルであり、 り好ましくはフェニルである。

 「ヘテロ環」基とは、i) 酸素、硫黄及び窒 素から選択されるヘテロ原子を1~4個含有する 単環3~8員、好ましくは5~7員ヘテロ環、並びに 、ii) 当該単環ヘテロ環が、単環へテロ環、 ンゼン環、C 5-8 シクロアルカンおよびC 5-8 シクロアルケンからなる群より選択される1 たは2個の環と縮環し形成される、酸素、硫 および窒素から選択されるヘテロ原子を1~5 含有する二乃至三環式ヘテロ環、からなる 基を意味する。環原子である硫黄または窒 が酸化されオキシドやジオキシドを形成し もよい。
 「ヘテロ環」基として好ましくは、以下の である:
 (1) 単環式飽和へテロ環基
i) 1~4個の窒素原子を含むもの、具体的には アゼパニル、ジアゼパニル、アジリジニル アゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリ ニル、ピペリジニル、ピラゾリジニル、ピ ラジニル基等;
ii) 1~3個の窒素原子、ならびに1~2個の硫黄原 及び/又は1~2個の酸素原子を含むもの、具体 的には、チオモルホリニル、チアゾリジニル 、イソチアゾリジニル、オキサゾリジニル、 モルホリニル基等;
iii) 1~2個の硫黄原子を含むもの、具体的には 、テトラヒドロチイニル基等;
iv) 1~2個の硫黄原子および1~2個の酸素原子を むもの、具体的には、オキサチオラン基等;
v) 1~2個の酸素原子を含むもの、具体的には オキシラニル、ジオキソラニル、オキソラ ル、テトラヒドロピラニル、1,4-ジオキサニ 基等;
 (2) 単環式不飽和へテロ環基
i) 1~4個の窒素原子を含むもの、具体的には ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピ ジル、ジヒドロピリジル、ピリミジニル、 ラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル、 トラゾリル、ジヒドロトリアジニル、アゼ ニル基等;
ii) 1~3個の窒素原子、ならびに1~2個の硫黄原 および/または1~2個の酸素原子を含むもの、 具体的には、チアゾリル、イソチアゾリル、 チアジアゾリル、ジヒドロチアジニル、オキ サゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾ リル、オキサジニル基等;
iii) 1~2個の硫黄原子を含むもの、具体的には 、チエニル、チエピニル、ジヒドロジチイニ ル、ジヒドロジチオニル基等;
iv) 1~2個の硫黄原子および1~2個の酸素原子を むもの、具体的には、ジヒドロオキサチイ ル基等;
v) 1~2個の酸素原子を含むもの、具体的には フリル、ピラニル、オキセピニル、ジオキ リル基等;
 (3) 縮合多環式飽和へテロ環基
i) 1~5個の窒素原子を含むもの、具体的には キヌクリジン、7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプチ 、3-アザビシクロ[3.2.2]ノナニル基等;
ii) 1~4個の窒素原子、ならびに1~3個の硫黄原 および/または1~3個の酸素原子を含むもの、 具体的には、トリチアジアザインデニルジオ キソロイミダゾリジニル基等;
iii) 1~3個の硫黄原子および/または1~3個の酸 原子を含むもの、具体的には、2,6-ジオキサ シクロ[3.2.2]オクト-7-イル基等;
 (4) 縮合多環式不飽和へテロ環基
i) 1~5個の窒素原子を含むもの、具体的には インドリル、イソインドリル、インドリニ 、インドリジニル、ベンゾイミダゾリル、 ノリル、テトラヒドロキノリル、イソキノ ル、テトラヒドロイソキノリル、インダゾ ル、イミダゾピリジル、ベンゾトリアゾリ 、テトラゾロピリダジニル、カルバゾリル キノキサリニル、ジヒドロインダゾリル、 ンゾピリミジニル、ナフチリジニル、キナ リニル、シンノリニル基等;
ii) 1~4個の窒素原子、ならびに1~3個の硫黄原 および/または1~3個の酸素原子を含むもの、 具体的には、ベンゾチアゾリル、ジヒドロベ ンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、イ ミダゾチアゾリル、イミダゾチアジアゾリル 、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾ リル基等;
iii) 1~3個の硫黄原子を含むもの、具体的には 、ベンゾチエニル、ベンゾジチイニル基等;
iv) 1~3個の硫黄原子および1~3個の酸素原子を むもの、具体的には、ベンゾオキサチイニ 、フェノキサジニル基等;
v) 1~3個の酸素原子を含むもの、具体的には ベンゾジオキソリル、ベンゾフラニル、イ ベンゾフラニル、クロメニル、ベンゾジヒ ロフラニル基等;

 上記「アリール」及び「ヘテロ環」は一 基として記載してあるが、これらの基が例 ばD環の場合のように二価以上の基となる場 合は、任意の位置の水素原子を除去してなる 基を示す。

 「-CO 2 H又はその生物学的等価体」は、カルボン酸 若しくはカルボン酸と同等の電子的又は立 的配置を有し、共通の生物学的性質を有す 他の原子や原子団を意味する。これらは、 業者が通常用いるいわゆるカルボン酸バイ アイソスター、保護されたカルボキシル基 又はカルボン酸のプロドラッグ等であり、 えば、カルボン酸、カルボン酸エステル、 ドロキサム酸(R-CO-NH-OH)、スルホンアミド(R-NH -SO 2 -R')、アシルシアナミド(R-CO-NH-CN)、アシルス ホンアミド(R-CO-NH-SO 2 -R')、或いは、テトラゾール、オキサジアゾ ン、オキサジアゾールチオン、オキサチア アゾール、チアジアゾロン、トリアゾール オン、ヒドロキシイソキサゾール等が挙げ れ、好ましくは、カルボン酸及びオキサジ ゾロンである。
 「保護されたカルボキシル」基は、以下の を包含しうる。
 (1) エステル化されたカルボキシル基:具体 には、-CO-O-R 0 、-CO-O-(低級アルケニル)、-CO-O-(低級アルキニ ル)、-CO-OR 00 -O-R 0 、-CO-O-R 00 -(アリール)、-CO-O-R 00 -O-(アリール)基等;
 (2) アミド化されたカルボキシル基:具体的 は、-CO-NH 2 、-CO-NH-R 0 、-CO-N(R 0 ) 2 、-CO-N(R 0 )-(アリール)、-CO-N(R 0 )-R 00 -(アリール)、-CO-NH-R 00 -OH、-CO-NH-R 00 -CO 2 H基等。

 「置換されていてもよい」とは、「無置換 あるいは「同一又は異なる置換基を1~5個有 ていること」を示す。なお、複数個の置換 を有する場合、それらの置換基は同一でも いに異なっていてもよい。
 「置換されていてもよいアリール」及び「 換されていてもよいヘテロ環」における置 基として、好ましくは、-R 0 、ハロゲノ低級アルキル、-OH、-OR 0 、ハロゲン、オキソ、-NO 2 、-CN及び-S(O) 2 -R 0 から選択される基であり、より好ましくは、 -R 0 、ハロゲン及びオキソから選択される基であ る。
 「EP4受容体選択的拮抗作用」における「選 的」とは、PGE2受容体の4つのサブタイプEP1 EP2、EP3及びEP4のうち、EP4に対する親和性が の3つのサブタイプよりも高いことを意味す 。その親和性の差は好ましくは5倍、より好 ましくは10倍、更に好ましくは100倍以上であ 。

 式(I)の化合物の置換基の好ましい態様を以 に示す。
(1)B環としては、好ましくはR 0 、ハロゲン、ハロゲノ低級アルキル、-OR 0 及び-S(O) 2 R 0 からなる群より選択される基でそれぞれ置換 されていてもよいフェニル、チエニル、ピリ ジル又はキノリルであり、より好ましくはハ ロゲン又は-OR 0 でそれぞれ置換されていてもよいフェニルで あり、更に好ましくはクロロフェニルであり 、より更に好ましくは4-クロロフェニルであ 。
(2)D環としては、好ましくはハロゲン又はR 0 でそれぞれ置換されていてもよい、単環又は 二環性のヘテロ環であり、より好ましくはハ ロゲン又はR 0 でそれぞれ置換されていてもよい二環性のヘ テロ環であり、更に好ましくはハロゲンでそ れぞれ置換されていてもよいインドリル、イ ンドリニル、インダゾリル、ベンゾオキサジ ニル、ベンゾオキサゾリル又はベンゾトリア ゾリルであり、より更に好ましくはClで置換 れていてもよいインドリルである。
 D環として、別の好ましい態様としては、ハ ロゲン又はR 0 でそれぞれ置換されていてもよい、フェニル 、ピリジル、ピロリル又はチエニルである。 また、D環として更に別の好ましい態様とし は、ハロゲン又はR 0 で置換されていてもよいインドリルであり、 また更に別の好ましい態様としてはハロゲン 又はR 0 でそれぞれ置換されていてもよいインドール -1,2-ジイル又はピロール-1,2-ジイルである。
(3)Xとしては、好ましくは-O-、メチレン又は-R 00 -O-であり、より好ましくはメチレンである。
(4)Aとしては、好ましくは下記式(II)、(III)又 (V)で示される基であり、
より好ましくは式(II)で示される基である。 た、Aとして別の好ましい態様としては、式( II)又は式(V)の何れかの式で示される基である 。
(5)R 2 としては、好ましくはH又はC 1-3 アルキルであり、更に好ましくはメチルであ る。
(6)Zとしては、好ましくは単結合である。
(7)R 3 としては、好ましくは-CO 2 Hである。
(8)Yとしては、好ましくはCHであり、別の好ま しい態様としてはNである。
(9)R 2 としては、好ましくはHであり、別の好まし 態様としてはR 0 である。

 式(I)の化合物のある態様としては、上記(1)~ (9)に記載の各好ましい基の組合せからなる化 合物であり、下記の化合物又はその製薬学的 に許容される塩が挙げられる。
(10)B環がR 0 、ハロゲン、ハロゲノ低級アルキル、-OR 0 及び-S(O) 2 R 0 からなる群より選択される基でそれぞれ置換 されていてもよいフェニル、チエニル、ピリ ジル又はキノリルであり、D環がハロゲン又 R 0 でそれぞれ置換されていてもよい二環性のヘ テロ環であり、Xが-O-、メチレン又は-R 00 -O-であり、Aが式(II)、(III)又は(V)で示される である化合物。
(11)B環がハロゲン又は-OR 0 でそれぞれ置換されていてもよいフェニルで あり、D環がハロゲンでそれぞれ置換されて てもよいフェニル、ピリジル、ピロリル、 エニル、インドリル又はインドリニルであ 、Xがメチレンであり、Aが式(II)で示される であり、R 2 がH又はC 1-3 アルキルであり、Zが単結合であり、R 3 がカルボン酸である化合物。
(12)B環が4-クロロフェニルであり、D環がハロ ンで置換されていてもよいインドリルであ 、R 2 がメチルである上記(11)に記載の化合物。
(13)D環がハロゲン又はR 0 で置換されていてもよい二環性のヘテロ環で あり、Aが式(II)又は式(V)で示される基であり YがCHであり、R 2 がHである化合物。
(14)D環がハロゲン又はR 0 で置換されていてもよいインドリルであり、 Aが式(II)又は式(V)で示される基であり、YがCH あり、R 2 がHである化合物。
(15)D環がハロゲン又はR 0 で置換されていてもよいインドリルであり、 E環がシクロヘキサンジイルである化合物。
(16)D環がハロゲン又はR 0 で置換されていてもよいインドール-1,2-ジイ 又はピロール-1,2-ジイルである化合物。
(17)Aが式(II)~(V)の何れかの式で示される基で り、YがNである化合物。

 式(I)の化合物は、置換基の種類によっては の互変異性体や幾何異性体が存在する場合 ある。本明細書中、それら異性体の一形態 みで記載することがあるが、本発明にはこ らの異性体も包含し、異性体の分離したも 、あるいは混合物も包含する。
 また、式(I)の化合物は不斉炭素原子や軸不 を有する場合があり、これに基づく(R)体、( S)体などの光学異性体が存在しうる。本発明 これらの光学異性体の混合物や単離された のを全て包含する。
 更に、本発明には、式(I)の化合物の薬理学 に許容されるプロドラッグも含まれる。薬 学的に許容されるプロドラッグとは、加溶 分解により又は生理学的条件下でアミノ基 OH、CO 2 H等に変換できる基を有する化合物である。 ロドラッグを形成する基としては、例えば Prog. Med., 5, 2157-2161 (1985)や「医薬品の開発 」(廣川書店、1990年)第7巻 分子設計163-198に 載の基が挙げられる。

 また、式(I)化合物は、置換基の種類によっ は酸付加塩又は塩基との塩を形成する場合 あり、かかる塩が製薬学的に許容され得る である限りにおいて本発明に包含される。 体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素 、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸や、ギ酸 酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸 コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、 ンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホ 酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホ 酸、アスパラギン酸、又はグルタミン酸等 有機酸との酸付加塩、ナトリウム、カリウ 、マグネシウム、カルシウム、アルミニウ 等の無機塩基、メチルアミン、エチルアミ 、エタノールアミン、リシン、オルニチン の有機塩基との塩やアンモニウム塩等が挙 られる。
 更に、本発明は、式(I)の化合物及びその製 学的に許容される塩の各種の水和物や溶媒 物、及び結晶多形の物質をも包含する。ま 、本発明は、種々の放射性又は非放射性同 体でラベルされた化合物も包含する。

(製造法)
 式(I)の化合物及びその製薬学的に許容され る塩は、その基本骨格あるいは置換基の種 に基づく特徴を利用し、種々の公知の合成 を適用して製造することができる。その際 官能基の種類によっては、当該官能基を原 乃至中間体の段階で適当な保護基(容易に当 該官能基に転化可能な基)に置き換えておく とが製造技術上効果的な場合がある。この うな官能基としては例えばアミノ基、水酸 、カルボキシル基等であり、それらの保護 としては例えばグリーン(Greene)及びウッツ(Wu ts)著、「Protective Groups in Organic Synthesis(第3 、1999年)」に記載の保護基等を挙げること でき、これらを反応条件に応じて適宜選択 て用いればよい。このような方法では、当 保護基を導入して反応を行った後、必要に じて保護基を除去することにより、所望の 合物を得ることができる。
 また、式(I)化合物のプロドラッグは上記保 基と同様、原料乃至中間体の段階で特定の を導入、あるいは得られた化合物(I)を用い 応を行うことで製造できる。反応は通常の ステル化、アミド化、脱水等、当業者によ 公知の方法を適用することにより行うこと できる。
 以下、式(I)化合物の代表的な製造法を説明 る。各製法は、当該説明に付した参考文献 参照して行うこともできる。なお、本発明 製造法は以下に示した例には限定されない

(第1製法)
 本製法は、化合物(VII)と化合物(VIII)とを反 させ、式(I)の化合物を製造する方法である
 反応は、化合物(VII)と化合物(VIII)とを等量 しくは一方を過剰量用い、縮合剤の存在下 反応に不活性な溶媒中、冷却下から加熱下 好ましくは-20℃~60℃において、通常0.1時間~5 日間撹拌することによって行なわれる。ここ に、溶媒としては特に限定はされないが、例 えば、ベンゼン、トルエン若しくはキシレン 等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン(DCM) 1,2-ジクロロエタン(DCE)若しくはクロロホル 等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエー ル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン ジメトキシエタン(DME)等のエーテル類、N,N- メチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキ シド(DMSO)、酢酸エチル、アセトニトリル又は 水、或いはこれらの混合物が挙げられる。縮 合剤としては、1-[ビス(ジメチルアミノ)メチ ン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-1-イウ 3-オキシド ヘキサフルオロホスファート(HA TU)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカ ルボジイミド(WSC)、ジシクロヘキシルカルボ イミド(DCC)、1,1'-カルボニルジイミダゾール (CDI)、ジフェニルリン酸アジド、オキシ塩化 ン、または縮合剤を担持したポリスチレン 脂、例えばPS-カルボジイミド(PS-Carbodiimide)( ルゴノートテクノロジー社(Argonaut Technologie s)、米国)等を用いることが好ましい場合があ るが、これらに限定されるものではない。添 加剤(例えば1-ヒドロキシベンゾトリアゾール (HOBt)等)を用いることが反応に好ましい場合 あり、例えばトリエチルアミン、N,N-ジイソ ロピルエチルアミン(DIPEA)若しくはN-メチル ルホリン等の有機塩基、又は炭酸カリウム 炭酸ナトリウム若しくは水酸化カリウム等 無機塩基の存在下に反応させるのが、反応 円滑に進行させる上で有利な場合がある。 に反応終了後の過剰なアミンを除去する目 でイソシアナートを担持したポリスチレン 脂、例えばPS-イソシアナート(PS-Isocyanate)(ア ルゴノートテクノロジー社、米国)等を用い ことが好ましい。更に反応終了後の過剰な ルボン酸及び前述の添加剤等を除去する目 で四級アンモニウム塩を担持したポリスチ ン樹脂、例えばMP-カルボナート(MP-Carbonate)( ルゴノートテクノロジー社、米国)等を用い ことが好ましい場合がある。
 また、化合物(VII)を反応性誘導体へ導いた に化合物(VIII)と反応させる方法も用いるこ ができる。ここに化合物(VII)の反応性誘導体 としては、オキシ塩化リン、塩化チオニル等 のハロゲン化剤と反応して得られる酸ハロゲ ン化物、クロロギ酸イソブチル等と反応して 得られる混合酸無水物、HOBt等と縮合して得 れる活性エステル等が挙げられる。これら 反応性誘導体と化合物(VIII)との反応は、ハ ゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、エ テル類等の反応に不活性な溶媒中、冷却下~ 熱下、好ましくは、-20℃~60℃で行うことが きる。

(第2製法)
(式中、Lは脱離基を示す。以下同様。)
 本製法は、化合物(IX)と化合物(X)とを反応さ せ、本発明化合物(I-a)を得る方法である。こ で、脱離基としては、例えばハロゲン、メ ンスルホニルオキシ、p-トルエンスルホニ オキシ基等が挙げられる。
 反応は、化合物(IX)と化合物(X)とを等量若し くは一方を過剰量用い、反応に不活性な溶媒 中、又は無溶媒下、冷却下から加熱還流下、 好ましくは0℃から80℃において、通常0.1時間 ~5日間撹拌することによって行なわれる。こ に、溶媒としては特に限定はされないが、 えば、芳香族炭化水素類、エーテル類、ハ ゲン化炭化水素類、DMF、DMSO、酢酸エチル、 アセトニトリル或いはこれらの混合物が挙げ られる。トリエチルアミン、DIPEA若しくはN- チルモルホリン等の有機塩基、又は炭酸カ ウム、炭酸ナトリウム若しくは水酸化カリ ム等の無機塩基の存在下に反応させるのが 反応を円滑に進行させる上で有利な場合が る。
 なお、R 3 がカルボン酸エステルである式(I)の化合物の アルカリ加水分解或いはカルボン酸の脱保護 を行なうことにより、R 3 がカルボン酸である式(I)の化合物を得ること ができる。

(原料合成)
原料製法1
 化合物(XIII)は、化合物(XI)と化合物(XII)の反 により製造することができる。反応は、塩 存在下、反応に不活性な溶媒中、冷却下か 加熱還流下、好ましくは0℃~80℃において、 通常0.1時間~5日間撹拌することによって行な れる。溶媒としては特に限定はされないが 芳香族炭化水素類、エーテル類、ハロゲン 炭化水素類、DMF、DMSO、酢酸エチル、アセト ニトリル或いはこれらの混合物が挙げられる 。塩基としては、トリエチルアミン、DIPEA、1 ,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン、n-ブチ ルリチウム等の有機塩基、炭酸ナトリウム、 炭酸カリウム、水素化ナトリウム、カリウム tert-ブトキシド等の無機塩基が挙げられる。 に本反応は、塩化テトラ-n-ブチルアンモニ ム等の相間移動触媒又は銅-ヨウ化銅触媒等 の存在下で行うことが好ましい場合がある。
 生成した化合物(XIII)を加水分解することに り対応するカルボン酸を製造することがで る。

原料製法2
(P 1 及びP 2 はそれぞれアミノ基及びカルボン酸の保護基 を示す。P 1 としてはt-ブトキシカルボニル基が好ましく P 2 としてはC 1-6 アルキル又はアリルが好ましい。以下同様。 )
 化合物(XVI)は、化合物(XIV)のカルボン酸の保 護に次ぐアミノ基の脱保護により得られる化 合物(XV)のヒドラジノ化によって製造するこ ができる。

 式(I)の化合物は、遊離化合物、その製薬学 に許容される塩、水和物、溶媒和物、ある は結晶多形の物質として単離され、精製さ る。式(I)の化合物の製薬学的に許容される は、常法の造塩反応に付すことにより製造 ることもできる。
 単離、精製は、抽出、分別結晶化、各種分 クロマトグラフィー等通常の化学操作を適 して行われる。
 各種の異性体は、適当な原料化合物を選択 ることにより、あるいは異性体間の物理化 的性質の差を利用して分離することができ 。例えば、光学異性体は一般的な光学分割 (例えば、光学活性な塩基又は酸とのジアス テレオマー塩に導く分別結晶化やキラルカラ ム等を用いたクロマトグラフィー等)により 立体化学的に純粋な異性体に導くことがで る。また、適当な光学活性な原料化合物よ 製造することもできる。

 式(I)の化合物の薬理活性は以下の試験によ 確認した。
試験例1 ラットEP4受容体親和性評価試験
細胞培養およびtransfection
 コラーゲンコートの10 cm dish(Asahi Glass)を いてHEK293細胞をD-MEM培地で培養し、confluent(90 -100%密集状態)で培地を除き、リン酸緩衝食塩 水(PBS)で洗浄後、N,N,N″,N″-テトラキス(カル キシメチル)エチレンジアミン(EDTA)にて剥が した。細胞数をカウントし、70% confluentとな ようにコラーゲンコートの15 cm dishに播種 た。翌日、1.2 mL/dishのOpti-MEM培地にLipofectami ne 2000(Invitrogen)を60 μL/dishで添加し、室温で5 分間静置した。pcDNA3.1-V5-His-topoのTAクローニ グサイトにrat EP4(配列番号1)を挿入したプラ スミドを15 μg/dishとなるように添加した。室 温で30分静置した後、dishに添加して20-24時間 養した。細胞培養はCO 2 インキュベーター(37℃、5% CO 2 )内で行った。
膜画分の調製
 培地を吸引除去し、15 cm dishあたり10 mLの 却PBSを加えてcell scraper(Sumitomo Bakelite)を用 て細胞を掻きとった。冷却PBSで洗浄(1,200 rp m、4℃、5 min)した後、dishあたり6 mLの冷却20 mM Tris-HCl(pH7.4;ナカライテスク、5 mM EDTA(ナ ライテスク)を含む)に懸濁し、ポリトロン 用いてホモジナイズし、そのホモジネート 遠心(26,000 rpm、20 min、4℃)した。得られた 殿を冷却20 mM Tris-HClに再懸濁させ、再びポ トロンを用いてホモジナイズし、そのホモ ネートを遠心(26,000 rpm、20 min、4℃)した。 られた沈殿にdishあたり1 mLとなるように50  mM HEPES(pH7.5;Dojindo Laboratories)に懸濁させ、ポ トロンを用いてホモジナイズして膜画分と て-80℃凍結保存した。このとき一部をタン ク濃度の測定に用いた。タンパク濃度の測 はBio-Rad Protein assay kit(Bio-Rad Laboratories)を い、添付の標準プロトコールに従ってduplica teで行った。
Binding Assay
 [ 3 H]PGE2 50 μL(最終濃度0.3 nM;Perkin Elmer)、ラッ EP4発現細胞から調製した膜画分100 μL(20 μg /well)及び試験化合物50 μLを96 wellマイクロプ レート(Sumitomo Bakelite)上に混和し、室温にて1 時間インキュベートした後、FilterMateハーベ ター(Perkin Elmer)を用いてUniFilter-96 GF/B(Perkin Elmer)上に吸引濾過し、300 μL/wellの冷却assay  bufferにて3回洗浄した。[ 3 H]PGE2および膜画分の希釈はassay buffer(50 mM HE PES、10 mM MgCl 2 )にて、試験化合物およびunlabeled PGE2の希釈 DMSOおよびassay bufferにて行った。また、ヒト 血清アルブミン(HSA)添加の場合は4%HSA(最終濃 1%;Sigma)を含むassay bufferで希釈した。UniFilter -96 GF/Bは予め200 μL/well冷却assay bufferにて2回 洗浄して馴染ませた。濾過後のUniFilter-96 GF/B は乾燥機にて一晩乾燥させ、MicroScint20(Perkin  Elmer)50 μL/wellを加えた後、TopCount(Perkin Elmer) て放射活性を測定した。非特異的結合の測 にはunlabeled PGE2(最終濃度1 μM;Cayman)を添加 た。測定はすべてduplicateで行い、特異的結 量は総結合量から非特異的結合量を差し引 て求めた。

 上記試験方法に従い、式(I)の化合物のラ トEP4受容体親和性(Ki)を測定した。本発明の 代表的実施例化合物のKi値を下記表1に示す。 Exは実施例化合物番号を示す。

 また、特許文献3の実施例51の化合物を上 試験方法に従って評価した結果、当該化合 のラットEP4受容体親和性(Ki)は48 nMであるこ とが判明した。

試験例2:ストレプトゾトシン(STZ)誘発糖尿病 ットの尿中アルブミンに対する効果検討試
 予め8週齢の雄性Wistar (Crj)ラットを尿中ア ブミン排泄(UAE)に偏りのないよう群分けを行 い、STZ (50 mg/kg)を静脈内投与した。STZ投与 翌日より連続経口投与を行い、定期的に代 ケージにて24時間の採尿を実施し、UAEを測定 した。

 上記の各試験の結果、本発明化合物が医薬 として、殊に、EP4が関与する以下のような 々の疾患の予防及び/又は治療剤として有用 であることが確認された。例えば、腎臓病( として、急性腎炎、再発性血尿、持続性血 、慢性腎炎、急速進行性腎炎、急性腎不全 慢性腎不全、糖尿病性腎症、バーター症候 等)、炎症性皮膚疾患(例として、日焼け、火 傷、湿疹、皮膚炎等)、動脈硬化症に起因す 虚血性心疾患(特に、心筋梗塞、狭心症等)、 動脈硬化症に起因する脳血管障害(脳卒中、 クナ梗塞も含む脳卒中、脳血栓、脳出血、 も膜下出血、脳梗塞等)、消化性潰瘍(胃潰瘍 、十二指腸潰瘍等)、悪性腫瘍及びその転移( 腸癌、乳癌等)などヒトまたは動物における 同種の疾患、特に、慢性腎不全及び糖尿病性 腎症等の腎臓病の治療剤として有用である。
 式(I)の化合物またはその塩は利尿作用を持 医薬品製剤としても有益である。利尿作用 持つことは、種々の浮腫(例として、心臓性 浮腫、脳浮腫等)、悪性高血圧症などのよう 高血圧症、月経前緊張症、尿路結石、急性 たは慢性疾患によって引き起こされるよう 尿乏症、高リン血症など、これらを治療も くは予防する薬剤として有益である。

 式(I)の化合物又はその塩の1種又は2種以上 有効成分として含有する製剤は、当分野に いて通常用いられている薬剤用担体、賦形 等を用いて通常使用されている方法によっ 調製することができる。
 投与は錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、 剤、液剤等による経口投与、又は、関節内 静脈内、筋肉内等の注射剤、坐剤、点眼剤 眼軟膏、経皮用液剤、軟膏剤、経皮用貼付 、経粘膜液剤、経粘膜貼付剤、吸入剤等に る非経口投与のいずれの形態であってもよ 。

 本発明による経口投与のための固体組成物 しては、錠剤、散剤、顆粒剤等が用いられ 。このような固体組成物においては、1種又 は2種以上の有効成分を、少なくとも1種の不 性な賦形剤、例えば乳糖、マンニトール、 ドウ糖、ヒドロキシプロピルセルロース、 結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピ リドン、及び/又はメタケイ酸アルミン酸マ グネシウム等と混合される。組成物は、常法 に従って、不活性な添加剤、例えばステアリ ン酸マグネシウムのような潤滑剤やカルボキ シメチルスターチナトリウム等のような崩壊 剤、安定化剤、溶解補助剤を含有していても よい。錠剤又は丸剤は必要により糖衣又は胃 溶性若しくは腸溶性物質のフィルムで被膜し てもよい。
 経口投与のための液体組成物は、薬剤的に 容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロッ 剤又はエリキシル剤等を含み、一般的に用 られる不活性な希釈剤、例えば精製水又は タノールを含む。当該液体組成物は不活性 希釈剤以外に可溶化剤、湿潤剤、懸濁剤の うな補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防 剤を含有していてもよい。
 非経口投与のための注射剤は、無菌の水性 は非水性の溶液剤、懸濁剤又は乳濁剤を含 する。水性の溶剤としては、例えば注射用 留水又は生理食塩液が含まれる。非水溶性 溶剤としては、例えばプロピレングリコー 、ポリエチレングリコール又はオリーブ油 ような植物油、エタノールのようなアルコ ル類、又はポリソルベート80(局方名)等があ る。このような組成物は、さらに等張化剤、 防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤 、又は溶解補助剤を含んでもよい。これらは 例えばバクテリア保留フィルターを通す濾過 、殺菌剤の配合又は照射によって無菌化され る。また、これらは無菌の固体組成物を製造 し、使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に 溶解又は懸濁して使用することもできる。

 外用剤としては、軟膏剤、硬膏剤、クリー 剤、ゼリー剤、パップ剤、噴霧剤、ローシ ン剤、点眼剤、眼軟膏等を包含する。一般 用いられる軟膏基剤、ローション基剤、水 又は非水性の液剤、懸濁剤、乳剤等を含有 る。例えば、軟膏又はローション基剤とし は、ポリエチレングリコール、プロピレン リコール、白色ワセリン、サラシミツロウ ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、モノス アリン酸グリセリン、ステアリルアルコー 、セチルアルコール、ラウロマクロゴール セスキオレイン酸ソルビタン等が挙げられ 。
 吸入剤や経鼻剤等の経粘膜剤は固体、液体 は半固体状のものが用いられ、従来公知の 法に従って製造することができる。例えば 知の賦形剤や、更に、pH調整剤、防腐剤、 面活性剤、滑沢剤、安定剤や増粘剤等が適 添加されていてもよい。投与は、適当な吸 又は吹送のためのデバイスを使用すること できる。例えば、計量投与吸入デバイス等 公知のデバイスや噴霧器を使用して、化合 を単独で又は処方された混合物の粉末とし 、もしくは医薬的に許容し得る担体と組み わせて溶液又は懸濁液として投与すること できる。乾燥粉末吸入器等は、単回又は多 回の投与用のものであってもよく、乾燥粉 又は粉末含有カプセルを利用することがで る。あるいは、適当な駆出剤、例えば、ク ロフルオロアルカン、ヒドロフルオロアル ン又は二酸化炭素等の好適な気体を使用し 加圧エアゾールスプレー等の形態であって よい。

 通常経口投与の場合、1日の投与量は、体 重当たり約0.001~100 mg/kg、好ましくは0.1~30 mg/ kg、更に好ましくは0.1~10 mg/kgが適当であり、 これを1回であるいは2乃至4回に分けて投与す る。静脈内投与される場合は、1日の投与量 、体重当たり約0.0001~10 mg/kgが適当で、1日1 乃至複数回に分けて投与する。また、経粘 剤としては、体重当たり約0.001~100 mg/kgを1日 1回乃至複数回に分けて投与する。投与量は 状、年令、性別等を考慮して個々の場合に じて適宜決定される。

 式(I)の化合物は、前述の本発明化合物が 効と考えられる疾患の種々の治療又は予防 と併用することができる。当該併用は、同 投与、或いは別個に連続してもしくは所望 時間間隔をおいて投与してもよい。同時投 製剤は、配合剤であっても別個に製剤化さ ていてもよい。

 以下、実施例に基づき式(I)の化合物の製 を更に詳細に説明する。式(I)の化合物は下 実施例に記載の化合物に限定されるもので ない。また原料化合物の製法を製造例に示 。

製造例1
 2,5-ジクロロニコチン酸(0.99 g)及びDMF(15 mL) 混合物に室温下3,4-ジフルオロフェノール(0. 80 g)、炭酸カリウム(1.6 g)、銅(0.072 g)及びヨ ウ化銅(0.078 g)を加え、170℃で4時間撹拌した 反応混合物を放冷した後に酢酸エチルを加 不溶物をセライトでろ別した。ろ液を1M塩 、水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫 マグネシウムで乾燥して減圧下濃縮した。 渣にメタノール(25 mL)及び濃硫酸(1.0 mL)を加 え100℃で3時間撹拌した。次いで氷冷下飽和 曹水を加え(pH約8)、析出した固体をろ取し、 水で洗浄してシリカゲルカラムクロマトグラ フィー(ヘキサン-酢酸エチル=9:1)で精製し、5- クロロ-2-(3,4-ジフルオロフェノキシ)ニコチン 酸メチル(1.1g)を得た。
製造例2
 5-クロロ-2-(3,4-ジフルオロフェノキシ)ニコ ン酸メチル(1.0 g)、メタノール(10 mL)及びTHF( 10 mL)の混合物に、室温下1M水酸化ナトリウム 水溶液(10 mL)を加え11時間撹拌した。次いで 冷下1M塩酸(10 mL)を加え、析出した固体をろ し、水で洗浄して5-クロロ-2-(3,4-ジフルオロ フェノキシ)ニコチン酸(0.94 g)を得た。
製造例3
 4-[(tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ] 安息香酸(2.7 g)、DMF(27 mL)及び炭酸カリウム(2 .2 g)の混合物に室温下、臭化アリル(1.1 mL)を 加え15時間撹拌した。次いで水及び酢酸エチ を加え有機層を分離し、飽和重曹水、水及 飽和食塩水で順次洗浄した後に、無水硫酸 グネシウムで乾燥し減圧下濃縮した。残渣 ジオキサン(10 mL)、4M塩化水素-ジオキサン 液(30 mL)を加え30時間撹拌した。反応混合物 減圧下濃縮し、残渣にジエチルエーテルを え、析出した固体をろ取し、ジエチルエー ルで洗浄して4-(メチルアミノ)安息香酸アリ ル 塩酸塩(2.09 g)を得た。

製造例4
 4-(メチルアミノ)安息香酸アリル 塩酸塩(2.0 9 g)、濃塩酸(10 mL)及び水(10 mL)の混合物に氷 冷下、亜硝酸ナトリウム(0.67 g)の水溶液(10 m L)を滴下し、同温で3時間撹拌した。析出した 固体をろ取し1M塩酸及び水で洗浄した。固体 酢酸(10 mL)、水(5.0 mL)及び亜鉛(2.7 g)を加え 、室温で1.5時間撹拌した。不溶物をセライト でろ別し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣に酢 酸エチル及び飽和重曹水を加え、不溶物をろ 別した後に有機層を分離した。有機層を飽和 重曹水、水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無 水硫酸マグネシウムで乾燥後ろ過した。ろ液 を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムク ロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル=3:1) 精製した。得られた油状物にジオキサン及 4M塩酸-ジオキサン溶液を加え、析出した固 をろ取した。固体をジエチルエーテルで洗 し、4-(1-メチルヒドラジノ)安息香酸アリル  塩酸塩(1.3 g)を得た。
製造例5
 メチル 5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロナフタ レン-2-カルボキシレート(0.93 g)及びメタノー ル(20 mL)の混合物に室温下、ヒドロキシルア ン 塩酸塩(0.35 g)及び酢酸ナトリウム(0.41 g )を加えて11時間撹拌した。反応混合物に水を 加え、析出した固体をろ取し、水で洗浄して メチル 5-(ヒドロキシイミノ)-5,6,7,8-テトラヒ ドロナフタレン-2-カルボキシレート(0.97 g)を 得た。
製造例6
 メチル 5-(ヒドロキシイミノ)-5,6,7,8-テトラ ドロナフタレン-2-カルボキシレート(0.96 g) びメタノール(20 mL)の混合物にラネーニッ ル(1.0 mL)を加え、水素雰囲気下、室温3気圧 て24時間撹拌した。不溶物をセライトでろ し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣にメタノ ル及びジエチルエーテルを加え氷冷下4M塩化 水素-ジオキサン溶液(2.0 mL)を加えて析出し 固体をろ取し、ジエチルエーテルで洗浄し メチル 5-アミノ-5,6,7,8-テトラヒドロナフタ ン-2-カルボキシレート 塩酸塩(0.91 g)を得 。

製造例7
 3-[4-(tert-ブトキシカルボニルアミノメチル) ェニル]-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン(1.6 4 g)及び酢酸エチル(4.9 mL)の混合物に4M塩化 素-酢酸エチル溶液(21.1 mL)を加え室温で4時 撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残 をヘキサン(15 mL)で洗浄することにより、3-[ 4-(アミノメチル)フェニル]-1,2,4-オキサジアゾ ール-5(4H)-オン 塩酸塩(1.24 g)を白色固体とし て得た。
製造例8
 tert-ブチル [(1S)-1-(4-シアノフェニル)エチル ]カルバマート(2.44 g)及びヒドロキシルアミ 塩酸塩(2.07 g)のエタノール(36.6 mL)懸濁液に 温下、トリエチルアミン(4.14 mL)を加え80℃ 終夜撹拌した。次いで室温まで放冷し、水( 100 mL)を加え酢酸エチル(120 mL)で抽出した。 機層を飽和重曹水及び飽和食塩水で順次洗 後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃 してtert-ブチル [(1S)-1-{4-[アミノ(ヒドロキ イミノ)メチル]フェニル}エチル]カルバマー (2.44 g)を白色固体として得た。
製造例9
 tert-ブチル [(1S)-1-{4-[アミノ(ヒドロキシイ ノ)メチル]フェニル}エチル]カルバマート(2.4 3 g)、ピリジン(1.06 mL)及びDMF(36.5 mL)の混合 を氷冷し、2-エチルヘキシル クロロカーボ ート(1.69 mL)を徐々に加え同温で1時間撹拌 た。反応混合物に水(80 mL)を加え酢酸エチル (100 mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗 浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して減圧下濃 縮した。残渣をヘキサン(50 mL)で洗浄するこ により、tert-ブチル [(1S)-1-(4-{アミノ[({[(2- チルヘキシル)オキシ]カルボニル}オキシ)イ ノ]メチル}フェニル)エチル]カルバマート(3. 5 g)を白色固体として得た。

製造例10
 tert-ブチル [(1S)-1-(4-{アミノ[({[(2-エチルヘ シル)オキシ]カルボニル}オキシ)イミノ]メチ ル}フェニル)エチル]カルバマート(3.5 g)及び シレン(35 mL)の混合物を外温140℃で1時間撹 した。室温まで放冷後、氷冷で30分間撹拌 た。析出した固体をろ取してジエチルエー ル(10 mL)で洗浄し、tert-ブチル {(1S)-1-[4-(5-オ キソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イ ル)フェニル]エチル}カルバマート(2.2 g)を白 固体として得た。
製造例11
 2-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸メチル(2.5 g) 、炭酸カリウム(4.6 g)、ジクロロエタン(20 mL )及び水(20 mL)の混合物にクロロアセチルクロ リド(1.3 mL)を加え、70℃で終夜撹拌した。反 混合物を放冷後、クロロホルム(40 mL)及び (40 mL)を加え、分離した有機層を1M塩酸、飽 重曹水及び飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸 グネシウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残 を酢酸エチル(2 mL)で再結晶することにより 、メチル 3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾ サジン-5-カルボキシレート(746 mg)を淡赤色 晶として得た。
製造例12
 メチル 3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾ サジン-5-カルボキシレート(735 mg)及びDMF(11  mL)の混合物を氷冷し、水素化ナトリウム(156  mg)を加え30分間撹拌した。次いで4-クロロベ ジルブロミド(765 mg)を加え同温で30分、室温 で2時間撹拌した。反応混合物に水(40 mL)及び 酢酸エチル(40 mL)を加え、分離した有機層を1 M塩酸、飽和重曹水及び飽和食塩水で順次洗 し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下濃 した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ フィー(ヘキサン-酢酸エチル=3:1)で精製する とにより、メチル 4-(4-クロロベンジル)-3- キソ-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾキサジン-5-カ ボキシレート(1.07 g)を無色シロップとして た。

製造例13
 5-クロロ-1H-インドール-7-カルボン酸(500 mg) トリフェニルホスフィン(1.01 g)、エタノー (235 mg)及びトルエン(20 mL)の混合物に室温 、アゾジカルボン酸ジエチル(2.2Mトルエン溶 液、1.74 mL)を滴下し2時間撹拌した。反応混 物を減圧下濃縮し得られた残渣をシリカゲ カラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エ チル)で精製し、5-クロロ-1H-インドール-7-カ ボン酸エチル(550 mg)を白色固体として得た
製造例14
 2-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸メチル(2 g) び塩化メチレン(40 mL)の混合物を氷冷し、ト リエチルアミン(3.34 mL)、4-クロロフェニルア セチルクロリド(1.93 mL)を順次加え同温で2時 、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水(50 mL)及びクロロホルム(50 mL)を加え、分離した 有機層を1M塩酸、飽和重曹水及び飽和食塩水 順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、 圧下濃縮した。残渣をトルエン(40 mL)に溶 し、p-トルエンスルホン酸(2.47 g)を加えて4 間加熱還流した。放冷後、酢酸エチル(80 mL) で希釈し1M塩酸、飽和重曹水及び飽和食塩水 順次洗浄した。析出した固体をろ去後、ろ を硫酸マグネシウムで乾燥し減圧下濃縮し 。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ ー(ヘキサン-酢酸エチル=3:1)で精製し、メチ ル 2-(4-クロロベンジル)-1,3-ベンゾキサゾー -4-カルボキシレート(850 mg)を淡黄色シロッ として得た。
製造例15
 2-クロロ-3-ニトロ安息香酸メチル(1.50 g)及 THF(15 mL)の混合物にトリエチルアミン(1.94 mL )及びp-クロロベンジルアミン(934 μL)を室温 加え60℃で終夜撹拌した。反応液を放冷後、 減圧下濃縮し、残渣に水を加えてクロロホル ムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム で乾燥し減圧下濃縮した。エタノールから再 結晶を行い、2-[(4-クロロベンジル)アミノ]-3- トロ安息香酸メチル(1.63 g)を黄色結晶とし 得た。

製造例16
 2-[(4-クロロベンジル)アミノ]-3-ニトロ安息 酸メチル(1.43 g)、鉄(1.24 g)及び酢酸(14 mL)の 混合物を60℃で3時間撹拌した。放冷後、反応 液をエタノールで希釈し、セライトろ過によ り不溶物を除去した。ろ液を減圧下濃縮し、 残渣に酢酸エチルを加えた溶液を飽和重曹水 で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し 。更に減圧下濃縮して得られた残渣をシリ ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢 酸エチル)で精製し、3-アミノ-2-[(4-クロロベ ジル)アミノ]安息香酸メチル(1.13 g)を黄色油 状物として得た。
製造例17
 3-アミノ-2-[(4-クロロベンジル)アミノ]安息 酸メチル(200 mg)及び酢酸(4 mL)の混合物に、 温下亜硝酸ナトリウム(57 mg)を加え終夜撹 した。反応液にトルエンを加え、減圧下濃 した。得られた残渣をシリカゲルカラムク マトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精 し、1-(4-クロロベンジル)-1H-ベンゾトリアゾ ル-7-カルボン酸メチル(199 mg)を白色固体と て得た。
製造例18
 4-ヒドラジノ安息香酸(1.0 g)、酢酸 tert-ブ ル(15 mL)の混合物に室温下、三フッ化ホウ素 -ジエチルエーテル錯体(1.8 mL)を加え、室温 3時間撹拌した。反応混合物を1M水酸化ナト ウム水溶液(50 mL)に注ぎ、有機層を分離して 水及び飽和食塩水で洗浄した。次いで無水硫 酸マグネシウムで乾燥し減圧下濃縮して、残 渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー( キサン:酢酸エチル=3:1→2:1)で精製し、4-ヒド ラジノ安息香酸 tert-ブチル(0.22 g)を得た。

製造例19
 7-({(1S)-1-[4-(メトキシカルボニル)フェニル] チル}カルバモイル)インドリン-1-カルボン酸  tert-ブチル(972 mg)、メタノール(4 mL)及び4M 化水素-ジオキサン溶液(8 mL)の混合物を室温 で6時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃 し4-{(1S)-1-[(2,3-ジヒドロ-1H-インドール-7-イル カルボニル)アミノ]エチル}安息香酸メチル  酸塩(989 mg)を得た。
製造例20
 1-(4-クロロベンジル)-1H-インドール-7-カルボ ン酸メチル(200 mg)及びDMF(2 mL)の混合物に氷 下、オキシ塩化リン(110 μL)を滴下した。室 で20分間撹拌し60℃で12時間撹拌した。室温 放冷後、反応混合物を水中に注いで飽和重 水を加え中和した後、酢酸エチル及びジエ ルエーテルの混合液で抽出した。有機層を 及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナ リウムで乾燥して減圧下濃縮した。得られ 残渣に室温下、THF(2 mL)及びBH 3 ・THF錯体(1.0M THF溶液、1 mL)を加え、60℃で2 間撹拌した。反応混合物に氷冷下、メタノ ルを徐々に加え減圧下濃縮し、残渣をシリ ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢 酸エチル)で精製し、1-(4-クロロベンジル)-3- チル-1H-インドール-7-カルボン酸メチル(66 mg )を白色固体として得た。
製造例21
 1-アミノインダン-5-カルボニトリル 塩酸塩 (403 mg)及び水(4.0 mL)の混合物に、濃硫酸(0.40 mL)を加え、100℃で終夜撹拌した。放冷後、 圧下濃縮し、メタノール(10 mL)を加えて80℃ 3日間撹拌した。次いで水及び炭酸カリウム を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和 食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥 して減圧下濃縮し、メチル 1-アミノインダ -5-カルボキシレート(152 mg)を白色固体とし 得た。

製造例22
 1H-インドール-7-カルボン酸メチル(2.00 g)及 tert-ブタノール(100 mL)の混合物に室温下、N- ブロモスクシンイミド(1.10 g)を徐々に加え1 間撹拌した。更にN-ブロモスクシンイミド(2. 20 g)を加え室温で2時間撹拌した。反応混合 を減圧下濃縮した後、残渣に飽和重曹水を え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水 酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮して得 れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ ィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製し、3-ブロ モ-1H-インドール-7-カルボン酸メチル(490 mg) 白色固体として得た。
製造例23
 1-(tert-ブトキシカルボニル) インドリン-6- ルボン酸(4.58 g)にDMF(46 mL)を加え氷冷下、炭 酸カリウム(3.61 g)及び臭化アリル(2.53 g)を加 えて室温で2日間撹拌した。反応混合物に氷 下、水(50 mL)及び1M水酸化ナトリウム水溶液( 50 mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機 を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで 燥して減圧下濃縮した。得られた残渣をシ カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン- 酢酸エチル=20/1~10/1)で精製し、6-アリル 1-tert -ブチル インドリン-1,6-ジカルボキシレート( 4.95 g)を無色油状物として得た。
製造例24
 5-(1-ヒドロキシエチル)チオフェン-2-カルボ 酸エチル(1.01 g)、ジフェニルホスホリルア ド(1.67 g)及びトルエン(10 mL)の混合物に氷 下、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン (905 μL)を加え氷冷下30分、室温で15時間撹拌 た。反応液を水及び1M塩酸で順次洗浄し、 水硫酸ナトリウムで乾燥した。次いで減圧 濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラム ロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で 製し、5-(1-アジドエチル)チオフェン-2-カル ン酸エチル(1.03 g)を無色油状物として得た

製造例25
 5-(1-アジドエチル)チオフェン-2-カルボン酸 チル(1.03 g)、THF(20 mL)及び水(4 mL)の混合物 トリフェニルホスフィン(2.35 g)を室温で加 60℃で3時間撹拌した。放冷後、減圧下濃縮 、トルエンと共沸した。得られた残渣をシ カゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホ ルム-メタノール)で精製し、4M塩化水素-酢酸 チル溶液(1.5 mL)を加え3分間撹拌した後、再 度減圧下濃縮した。ジイソプロピルエーテル を加え、析出した白色固体をろ取し、5-(1-ア ノエチル)チオフェン-2-カルボン酸エチル  酸塩(979 mg)を白色固体として得た。
製造例26
 1H-インドール-7-カルボン酸メチル(100 mg)及 DMF(1 mL)の混合物に室温下、tert-ブトキシカ ウム(75 mg)を加え5分間撹拌した後、4-メト シベンジルクロリド(91 μL)を加え室温で2時 撹拌した。次いで水及び酢酸エチルを加え 分離した有機層を水及び飽和食塩水で順次 浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧 濃縮して残渣(216 mg)を得た。得られた残渣 THF(10 mL)、メタノール(5 mL)及び1M水酸化ナ リウム水溶液(2.5 mL)を加え60℃で終夜撹拌し た。放冷後、減圧下濃縮して得られた残渣に 酢酸エチルを加え水で抽出した。水層に酢酸 エチル及び1M塩酸(2.5 mL)を加え、分離した有 層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下 縮し、1-(4-メトキシベンジル)-1H-インドール -7-カルボン酸(157 mg)を淡黄色固体として得た 。
製造例27
 アルゴン雰囲気下、7-ブロモ-1-(4-クロロベ ジル)-2-メチル-1H-インドール(360 mg)及びTHF(5 mL)の混合物を-78℃に冷却しn-ブチルリチウム (1.58Mヘキサン溶液、749 μL)を滴下した。同温 で30分間撹拌した後ドライアイス(1.0 g)を加 徐々に室温まで昇温し30分間撹拌した。次い で1M塩酸を加え(pH酸性)、酢酸エチルで抽出を した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫 酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮して1-(4- ロロベンジル)-2-メチル-1H-インドール-7-カ ボン酸(310 mg)を淡黄色固体として得た。

製造例28
 3-アミノ-2-ヒドロキシ安息香酸メチル(700 mg )及びTHF(21 mL)の混合物に、4-クロロフェニル イソチオシアネート(717 mg)を加え、室温で 夜撹拌した。反応混合物にヨウ化銅(0.87 g) びトリエチルアミン(641 μL)を加え、60℃で 夜撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して タノールに溶解し、生じた黒色の沈殿物を ライトろ過し、ろ液を減圧下濃縮した。再 、残渣に酢酸エチル(20 mL)を加えて不溶物を ろ去し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をシリ カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酸エチル = 2:1)で精製した後、ヘキサン-酢 酸エチル(10:1, 11 mL)で洗浄することにより、 メチル 2-[(4-クロロフェニル)アミノ]-1,3-ベン ゾキサゾール-7-カルボキシレート(270 mg)を淡 黄色固体として得た。
製造例29
 2-(5-クロロ-1H-インドール-1-イル)ベンゾニト リル(753 mg)及びエチレングリコール(10.0 mL) 混合物に、1M水酸化ナトリウム水溶液(15.0 mL )を加え、180℃で6時間撹拌した。室温で放冷 1M塩酸(15.0 mL)を加え中和し、酢酸エチルで 出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄 、無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧下濃 して2-(5-クロロ-1H-インドール-1-イル)安息香 酸(844 mg)を得た。
製造例30
 tert-ブチル [(1R)-1-(4-ブロモフェニル)エチル ]カーバマート(1.3 g)、1,3-プロパンジイルビ (ジフェニルホスフィン)(0.18 g)、二酢酸パラ ジウム(0.10 g)、DMF(13 mL)、メタノール(20 mL) びトリエチルアミン(1.9 mL)の混合物に室温 、一酸化酸素ガスを通じ、80℃で17.5時間撹 した。放冷後、水を加えジエチルエーテル 抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸 グネシウムで乾燥後、減圧下濃縮して残渣 シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ ン:酢酸エチル=7:1)で精製し、4-{(1R)-1-[(tert- トキシカルボニル)アミノ]エチル}安息香酸 チル(1.1 g)を得た。

製造例31
 インドール-7-カルボン酸メチル(6.0 g)及びDM F(60 mL)の混合物を氷冷し、tert-ブトキシカリ ム(5.38 g)を加え同温で30分間攪拌した。次 で4-クロロベンジルブロミド(7.39 g)を加え、 室温で3時間攪拌した。反応混合物を氷冷し 水(60 mL)を加え、酢酸エチル(80 mL)で抽出し 。有機層を1M塩酸、飽和重曹水及び飽和食 水で順次洗浄して硫酸マグネシウムで乾燥 、減圧下濃縮した。残渣を3日間静置して固 させ、ヘキサン-酢酸エチル(8:1, 18 mL)で洗 することにより、メチル 1-(4-クロロベンジ ル)-1H-インドール-7-カルボキシレート(4.94 g) 淡黄色固体として得た。
製造例32
 1-メチル-2H-チエノ[3,2-d][1,3]オキサジン-2,4(1H )-ジオン(0.16 g)及びエタノール(5.0 mL)の混合 に、トリエチルアミン(0.18 mL)及び4-[(1S)-1- ミノエチル]安息香酸メチル 塩酸塩(0.22 g) 加え、13時間加熱還流した。室温で放冷後、 氷冷下10%クエン酸水溶液を加え、析出した固 体をろ取して水で洗浄し、4-[(1S)-1-({[3-(メチ アミノ)-2-チエニル]カルボニル}アミノ)エチ ]安息香酸メチル(0.23 g)を得た。

 前記製造例1~32の化合物と同様の製法によ り、後記表に示す製造例化合物を、それぞれ 対応する原料を使用して製造した。製造例化 合物の構造、製法及び物理化学的データを表 2~11に示す。

実施例1(製法A)
 5-クロロ-2-(3,4-ジフルオロフェノキシ)ニコ ン酸(0.30 g)、4-(1-メチルヒドラジノ)安息香  アリル 塩酸塩(0.28 g)及びDMF(6.0 mL)の混合 に室温下、HOBt(0.16 g)及びWSC(0.26 mL)を加え3 撹拌した。次いで水を加え、酢酸エチルで 出し、有機層を10%クエン酸水溶液、飽和重 水、水及び飽和食塩水で順次洗浄した。更 無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧 濃縮し、4-(2-{[5-クロロ-2-(3,4-ジフルオロフ ノキシ)ピリジン-3-イル]カルボニル}-1-メチ ヒドラジノ)安息香酸アリル(0.55 g)を得た。
実施例2(製法B)
 4-(2-{[5-クロロ-2-(3,4-ジフルオロフェノキシ) リジン-3-イル]カルボニル}-1-メチルヒドラ ノ)安息香酸アリル(0.54 g)及びTHF(5.0 mL)の混 物に氷冷下、テトラキス(トリフェニルホス フィノ)パラジウム(IV) (66 mg)及びモルホリン (0.50 mL)を加え、氷冷下0.5時間、室温下3時間 次いで50℃で24時間撹拌した。更にモルホリ ン(1.0 mL)及びTHF(10 mL)を加え、50℃で13時間撹 拌した。放冷後、テトラキス(トリフェニル スフィノ)パラジウム(IV) (0.13 g)を追加し、 度50℃で8時間撹拌した。反応混合物を放冷 、10%クエン酸水溶液を加え、酢酸エチルで 出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄 、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧下濃 した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ フィー(ヘキサン:THF=3:1+1%ギ酸)で精製し、得 られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、4-( 2-{[5-クロロ-2-(3,4-ジフルオロフェノキシ)ピリ ジン-3-イル]カルボニル}-1-メチルヒドラジノ) 安息香酸(0.28 g)を得た。
実施例3(製法C)
 4-(2-{[5-クロロ-2-(3,4-ジフルオロフェノキシ) リジン-3-イル]カルボニル}ヒドラジノ)安息 酸 tert-ブチル(0.13 g)及び塩化メチレン(2.0  mL)の混合物に室温下、トリフルオロ酢酸(2.0  mL)を加えて0.5時間撹拌した。反応混合物を減 圧下濃縮し、残渣に水を加えて析出した固体 をろ取した。得られた固体を水で洗浄し、酢 酸エチル-ヘキサンより再結晶し、4-(2-{[5-ク ロ-2-(3,4-ジフルオロフェノキシ)ピリジン-3- ル]カルボニル}ヒドラジノ)安息香酸(0.050 g) 得た。

実施例4(製法D)
 メチル 1-{[2-(4-クロロベンジル)ベンゾイル] アミノ}インドリン-5-カルボキシレート (308  mg)、メタノール(2 mL)及びTHF(2 mL)の混合物に 1M水酸化ナトリウム水溶液(2 mL)を加え、60 で終夜撹拌した。室温で放冷後、10%クエン 水溶液(5 mL)を加え撹拌した。析出した固体 ろ取して水で洗浄し、得られた固体を60%エ ノール水溶液で再結晶し白色固体とした。 にこれを分取高速液体クロマトグラフィー( ODS;アセトニトリル-0.1%トリフルオロ酢酸水溶 液)で精製し、1-{[2-(4-クロロベンジル)ベンゾ ル]アミノ}-1H-インドール-5-カルボン酸(5 mg) を得た。
実施例5(製法E)
 1-(4-クロロベンジル)-1H-インドール-7-カルボ ン酸(0.20 g)及びTHF(2.0 mL)の混合物に氷冷下、 塩化オキザリル(0.10 mL)、DMF一滴を加え同温 0.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮 、残渣をトルエンで共沸した。得られた残 にピリジン(4.0 mL)を加え氷冷下、4-(1-イソプ ロピルヒドラジノ)安息香酸メチル 塩酸塩(0. 19 g)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混 物に氷冷下、水を加え、酢酸エチルで抽出 た。有機層を10%クエン酸水溶液、飽和重曹 、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マ ネシウムで乾燥して減圧下濃縮した。残渣 シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸 チル-ヘキサン=0→30%)にて精製し、4-(2-{[1-(4- クロロベンジル)-1H-インドール-7-イル]カルボ ニル}-1-イソプロピルヒドラジノ)安息香酸メ ル(0.22 g)を得た。
実施例6(製法F)
 アリル インドリン-6-カルボキシレート 塩 酸塩(1.5 g)に、濃塩酸(1.5 mL)及び水(3 mL)を加 え氷冷下、亜硝酸ナトリウム(0.47g)と水(1.5 mL )の溶液をゆっくり滴下した。次いで、水(15  mL)及び濃塩酸(15 mL)を加え30分間撹拌した後 更に酢酸(20 mL)及び亜鉛(2.5 g)を加え室温で 夜撹拌した。反応混合液をセライトろ過し ろ液を酢酸エチルで洗浄した。水層を飽和 曹水で中和して酢酸エチルを加え、分離し 有機層を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸ナ リウムで乾燥し減圧下濃縮した。得られた 渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー( ヘキサン-酢酸エチル=9/1~1/1)で精製し、アリ  1-アミノインドリン-6-カルボキシレート(248  mg)を黄色油状物として得た。
 アリル 1-アミノインドリン-6-カルボキシレ ート(238 mg)、1-(4-クロロベンジル)-1H-インド ル-7-カルボン酸(260 mg)及びDMF(4 mL)の混合物 氷冷下、HATU(415 mg)及びDIPEA(190 μL)を加え、 60℃で22時間撹拌した。放冷後、10%クエン酸 溶液を加えてpH約3とし、酢酸エチルで抽出 得られた有機層を飽和重曹水、飽和食塩水 順次洗浄した。更に硫酸ナトリウムで乾燥 、減圧下濃縮して得られた残渣をシリカゲ カラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エ チル=95/5-70/30)で精製し、アリル 1-({[1-(4-クロ ロベンジル)-1H-インドール-7-イル]カルボニル }アミノ)インドリン-6-カルボキシレート(260 m g)を得た。

実施例9(製法G)
 メチル 5-({[5-クロロ-2-(3,4-ジフルオロフェ キシ)ピリジン-3-イル]カルボニル}アミノ)-5,6 ,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-カルボキシレ ト(0.30 g)、メタノール(3.0 mL)及びTHF(3.0 mL) 混合物に室温下、1M水酸化ナトリウム水溶 (3.0 mL)を加え8時間撹拌した。次いで1M塩酸(3 .0 mL)を加え、析出した結晶をろ取し、水で 浄した。得られた結晶をTHFより再結晶させ 5-({[5-クロロ-2-(3,4-ジフルオロフェノキシ)ピ ジン-3-イル]カルボニル}アミノ)-5,6,7,8-テト ヒドロナフタレン-2-カルボン酸(0.043 g)を得 た。
実施例10(製法H)
 4-{(1S)-1-[(2,3-ジヒドロ-1H-インドール-7-イル ルボニル)アミノ]エチル}安息香酸メチル 塩 酸塩(140 mg)、炭酸カリウム(134 mg)の混合物に DMF(3 mL)、p-クロロベンジルブロミド(100 mg)を 順に加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌 た後、90℃で2時間撹拌した。反応混合物を 温に放冷した後、水を加え、酢酸エチルで 出した。この有機層を無水硫酸ナトリウム 乾燥した後、減圧下濃縮して得られた残渣 シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ ン-酢酸エチル)で精製し、4-[(1S)-1-({[1-(4-ク ロベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-7-イ ]カルボニル}アミノ)エチル]安息香酸メチル (135 mg)を無色アモルファスとして得た。
実施例11(製法I)
 4-[(1S)-1-({[3-(メチルアミノ)-2-チエニル]カル ニル}アミノ)エチル]安息香酸メチル(0.22 g) び1,3-ジメチルイミダゾリジン-2-オン(2.0 mL) の混合物に、炭酸カリウム(150 mg)及び臭化4- ロロベンジル(175 mg)を加え、50℃で8時間撹 した。更に炭酸カリウム(75 mg)及び臭化4-ク ロロベンジル(88 mg)を加え50℃で14時間撹拌し た。また更に炭酸カリウム(150 mg)及び臭化4- ロロベンジル(175 mg)を追加し50℃で2日間撹 した。反応混合物に氷冷下10%クエン酸水溶 を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を1 0%クエン酸水溶液、飽和重曹水、水及び飽和 塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾 後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラ クロマトグラフィー(THF-ヘキサン=10%→30%)で 精製し、4-{(1S)-1-[({3-[(4-クロロベンジル)(メチ ル)アミノ]-2-チエニル}カルボニル)アミノ]エ ル}安息香酸メチル(0.26 g)を得た。
実施例12(製法J)
 1-(4-クロロベンジル)-1H-インドール-7-カルボ ン酸(8.6 mg)、メチル 6-アミノヘキサノアー  塩酸塩(6.4 mg)、HOBt(4.1 mg)、トリエチルア ン(9.7 μL)及びDMF(1.0 mL)の混合物に室温下、P S-カルボジイミド(100 mg)を加え終夜撹拌した 更に反応液にMP-カルボナート(50 mg)及びPS- ソシアナート(50 mg)を加え室温で4時間撹拌 、不溶物をろ過した。ろ液を減圧下濃縮し 得られた残渣をエタノール(0.5 mL)及びTHF(0.5 mL)の混合溶媒に溶解し、これに室温下、1M水 酸化ナトリウム水溶液(0.5 mL)を加え終夜撹拌 した。反応液をWaters社製OASIS(登録商標)MAX(溶 液、ギ酸:メタノール=1:49)を用いた固相抽出 により精製し、6-({[1-(4-クロロベンジル)-1H-イ ンドール-7-イル]カルボニル}アミノ)ヘキサン 酸(1.0 mg)を得た。

 前記実施例の方法と同様にして、後記表に す実施例化合物を、それぞれ対応する原料 使用して製造した。各実施例1~実施例114の 合物の構造を表12~表25に、製法及び物理化学 的データを表26~表32に示す。
 また、製造例、実施例及び後記表中以下の 号を用いる。Pre:製造例番号、Ex:実施例番号 、Str:構造式、Syn:製法(前記の実施例/製造例 うち、同様にして製造された製造例番号又 実施例の製法を示す。例えば、製造例34の化 合物は製造例5の化合物と同様にして製造し ことを示す。また、実施例の製法A~Jで製造 れた化合物は、それぞれ実施例1~6及び実施 9~12の化合物と同様にして製造されたことを 味する)、Dat:物理化学的データ(NMR1:DMSO-d 6 中の1H NMRにおけるδ(ppm)、NMR2:CDCl 3 中の1H NMRにおけるδ(ppm)、FAB+:FAB-MS (陽イオ )、FAB-:FAB-MS (陰イオン)、ESI+:ESI-MS (陽イオ )、ESI-:ESI-MS (陰イオン)、EI:EI-MS (陽イオン) CI+:CI-MS (陽イオン))、Me:メチル、Et:エチル nPr:ノルマルプロピル、nBu:ノルマルブチル、 i Pr:イソプロピル、 t Bu:tert-ブチル、Boc:tert-ブトキシカルボニル。

 以下の配列表数字見出し<400>にはラ トEP4の塩基配列(配列番号1)を記載する。