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Title:
AMORPHOUS TRANSPARENT CONDUCTIVE FILM FOR GALLIUM NITRIDE COMPOUND SEMICONDUCTOR LIGHT-EMITTING DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/072365
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is an amorphous transparent conductive film for gallium nitride compound semiconductor light-emitting devices, which contains an oxide of one or more metals selected from the group consisting of indium, zinc and tin and an oxide containing one or more elements selected from the group consisting of hafnium, tantalum, tungsten, bismuth and lanthanoid elements. This amorphous transparent conductive film for gallium nitride compound semiconductor light-emitting devices has a band gap of not less than 3.0 eV, a refractive index at a wavelength of 460 nm of not less than 2.1, and a work function of not less than 5.5 eV.

Inventors:
INOUE, Kazuyoshi (1280, Kamiizumi Sodegaura-sh, Chiba 93, 2990293, JP)
井上 一吉 (〒93 千葉県袖ヶ浦市上泉1280番地 Chiba, 2990293, JP)
YANO, Koki (1280, Kamiizumi Sodegaura-sh, Chiba 93, 2990293, JP)
矢野 公規 (〒93 千葉県袖ヶ浦市上泉1280番地 Chiba, 2990293, JP)
Application Number:
JP2008/069715
Publication Date:
June 11, 2009
Filing Date:
October 30, 2008
Export Citation:
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Assignee:
IDEMITSU KOSAN CO., LTD. (1-1 Marunouchi 3-chome, Chiyoda-ku Tokyo, 21, 1008321, JP)
出光興産株式会社 (〒21 東京都千代田区丸の内三丁目1番1号 Tokyo, 1008321, JP)
INOUE, Kazuyoshi (1280, Kamiizumi Sodegaura-sh, Chiba 93, 2990293, JP)
井上 一吉 (〒93 千葉県袖ヶ浦市上泉1280番地 Chiba, 2990293, JP)
YANO, Koki (1280, Kamiizumi Sodegaura-sh, Chiba 93, 2990293, JP)
International Classes:
H01L33/42; H01L33/32; H01L33/00
Attorney, Agent or Firm:
WATANABE, Kihei et al. (Shibashin Kanda Bldg. 3rd Floor, 26 Kanda Suda-cho 1-chom, Chiyoda-ku Tokyo 41, 1010041, JP)
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Claims:
 インジウム、亜鉛及びスズからなる群から選ばれる1以上の金属の酸化物と、
 ハフニウム、タンタル、タングステン、ビスマス及びランタノイド系元素からなる群から選ばれる1以上の元素を含む酸化物を含み、
 バンドギャップが3.0eV以上であり、
 波長460nmにおける屈折率が2.1以上であり、
 仕事関数が5.5eV以上である窒化ガリウム系化合物半導体発光素子用非晶質透明導電膜。
 前記インジウム、亜鉛及びスズからなる群から選ばれる1以上の金属の酸化物が、酸化インジウム-酸化亜鉛、酸化インジウム-酸化スズ、酸化亜鉛-酸化スズ又は酸化インジウム-酸化スズ-酸化亜鉛である請求項1に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子用非晶質透明導電膜。
 前記インジウム、亜鉛及びスズからなる群から選ばれる1以上の金属の酸化物が、酸化インジウム-酸化亜鉛であって、インジウム及び亜鉛の原子比がIn/(In+Zn)=0.5~0.95である請求項1又は2に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子用非晶質透明導電膜。
 前記インジウム、亜鉛及びスズからなる群から選ばれる1以上の金属の酸化物が、酸化インジウム-酸化スズであって、インジウム及びスズの原子比がIn/(In+Sn)=0.7~0.95である請求項1又は2に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子用非晶質透明導電膜。
 酸化亜鉛を主成分とする金属酸化物と、
 ハフニウム、タンタル、タングステン、ビスマス及びランタノイド系元素からなる群から選ばれる1以上の元素を含む酸化物を含み、
 バンドギャップが3.2eV以上であり、
 波長460nmにおける屈折率が2.2以上であり、
 仕事関数が5.5eV以上である窒化ガリウム系化合物半導体発光素子用非晶質透明導電膜。
 酸化スズを主成分とする金属酸化物と、
 ハフニウム、タンタル、タングステン、ビスマス及びランタノイド系元素からなる群から選ばれる1以上の元素を含む酸化物を含み、
 バンドギャップが3.5eV以上であり、
 波長380nmにおける屈折率が2.3以上であり、
 仕事関数が5.5eV以上である窒化ガリウム系化合物半導体発光素子用非晶質透明導電膜。
 さらに添加物として酸化ガリウムを含み、
 前記非晶質透明導電膜中の全金属元素に対する前記添加物のガリウム原子の原子比が1~10at%である請求項6に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子用非晶質透明導電膜。
 請求項1~7のいずれかに記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子用非晶質透明導電膜が、p型窒化ガリウム半導体に直接接合した窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
 前記窒化ガリウム系化合物半導体発光素子用非晶質透明導電膜上にさらに透明導電膜を積層してなる請求項8に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
 前記窒化ガリウム系化合物半導体発光素子用非晶質透明導電膜が、その成膜時に酸化インジウム-酸化スズ又は酸化インジウム-酸化亜鉛を同時に成膜することにより、p型窒化ガリウム半導体側から徐々に屈折率が低下する屈折率分布を有する請求項8又は9に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
Description:
窒化ガリウム系化合物半導体発 素子用非晶質透明導電膜

 本発明は、窒化ガリウム系化合物半導体 光素子用非晶質透明導電膜に関する。特に 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の駆 電圧を低下させることができる非晶質透明 電膜に関する。

 近年、短波長光発光素子用半導体材料と て、窒化物系半導体である窒化ガリウム系 合物半導体材料が注目を集めている。窒化 リウム系化合物半導体は、サファイア単結 等の酸化物又はIII-V族化合物を基板として この基板上に有機金属気相化学反応法(MOCVD )、分子線エピタキシー法(MBE法)等を用いる とにより形成できる。

 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子は 横方向への電流拡散が小さいという特徴を する。従って、窒化ガリウム系化合物半導 発光素子に電圧を印加した場合、電極直下 半導体にのみ電流が注入され、電極直下の 光層で発光した光は電極に遮られてしまい 外部に取り出すのが困難であった。そこで 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子では 通常、正極として透明電極が用いられ、発 層から発せられる光を正極を透過して取り す。

 上記透明電極としては、Ni/Au、ITO(In 2 O 3 -SnO 2 )、IZO(In 2 O 3 -ZnO)等の周知の導電材料が用いられる。これ 導電材料のうち、Ni/Au等の金属は、p型半導 層との接触抵抗は小さいものの、光の透過 が低い。一方、ITO等の酸化物は、光の透過 は高いものの、接触抵抗が大きいという問 があった。

 例えば特許文献1は、窒化ガリウム系化合 物半導体発光素子に用いる正極として、ITO等 の導電性に優れた金属酸化物層とコンタクト 金属層とを組み合わせた構成を開示している 。しかし、特許文献1に記載の窒化ガリウム 化合物半導体発光素子は、正極に用いられ いるコンタクト金属層によってp型半導体層 の接触抵抗を下げることは可能であるもの 、コンタクト金属層自体の光透過率が低い め、十分な光取出し効率を得ることができ 、発光出力が低くなるという問題があった

 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の 極としてITO等の導電酸化物膜を用いる場合 おいて、導電酸化物膜を300℃以上で熱アニ ル処理を行うことにより、導電酸化物膜の 抵抗を減少させることができる。これは、 アニール処理によって導電酸化物膜中のSn ーパントが活性化し、導電酸化物膜のキャ ア濃度が増加するためである。

 しかしながら、上記熱アニール処理を行 た場合、導電酸化物膜とp型半導体層との界 面付近で元素の相互拡散が生じ、導電酸化物 膜の比抵抗の低減の妨げになるだけでなく、 p型半導体層の比抵抗の増大や、導電酸化物 とp型半導体層との接触抵抗の増大が生じて まうといった問題があった。特に、p型半導 体層中のガリウム元素の導電酸化物膜中への 拡散は、導電性酸化物膜の比抵抗及び接触抵 抗の低減の妨げとなるという問題があった。

 上記問題を解決するため、特許文献2はp 半導体層上に透光性導電酸化物膜を成膜後 該透光性導電酸化膜にレーザーアニール処 を行う方法を開示している。この方法は、 アニール処理のみを行った場合に比べ、p型 導体層と透光性導電酸化膜との界面のGa元 の拡散を抑えることができるため、透光性 電酸化膜の比抵抗を減少させることができ 透光性導電酸化膜とp型半導体層との接触抵 を低減することができる。しかし、当該方 によってもガリウム元素の拡散を防ぐこと できなかった。

 例えば、特許文献2が開示する透明導電膜 は、ITO又はIZOであり、これらの屈折率は、InG aNが発する460nmの波長において、それぞれ、1. 92及び2.07であり、InGaNが有する屈折率約2.5よ 小さく、光取出し効率が小さかった。また GaN(In)が発する波長380nmにおいては、ITO、IZO バンドギャップがそれぞれ、3.2eV及び2.9eVで あるため、380nmの光を吸収してしまい、光取 し効率が非常に小さなものであった。また ITO、IZOの仕事関数は、それぞれ約5.0eV及び5. 2eVであり、pGaNのHOMOレベルの準位と大きく離 ており、正孔を注入するための障壁が大き 、駆動電圧も大きいままであった。

 また、特許文献2において、TiTaO 2 又はTiNbO 2 からなる透光性導電酸化膜は、TiO 2 の屈折率2.6はGaNの屈折率とほぼ等しいため、 GaN上での光取出し効率に優れた透光性導電酸 化膜として使用可能であることが提案されて いるが、TiTaO 2 及びTiNbO 2 は導電性が低く、実際に透明導電酸化膜とし て使用するには困難である。加えて、これら 酸化物は結晶質にしなければ導電率が向上し ないことから、高温での熱処理を必要とし、 実用的ではなかった。

特開平9-129919号公報

特開2007-294578号公報

 本発明の目的は、駆動電圧を低減し、光 出し効率を高めることのできる窒化ガリウ 系化合物半導体発光素子用非晶質透明導電 を提供することである。

 本発明によれば、以下の窒化ガリウム系化 物半導体発光素子用非晶質透明導電膜等が 供される。
1.インジウム、亜鉛及びスズからなる群から ばれる1以上の金属の酸化物と、
 ハフニウム、タンタル、タングステン、ビ マス及びランタノイド系元素からなる群か 選ばれる1以上の元素を含む酸化物を含み、
 バンドギャップが3.0eV以上であり、
 波長460nmにおける屈折率が2.1以上であり、
 仕事関数が5.5eV以上である窒化ガリウム系 合物半導体発光素子用非晶質透明導電膜。
2.前記インジウム、亜鉛及びスズからなる群 ら選ばれる1以上の金属の酸化物が、酸化イ ンジウム-酸化亜鉛、酸化インジウム-酸化ス 、酸化亜鉛-酸化スズ又は酸化インジウム- 化スズ-酸化亜鉛である1に記載の窒化ガリウ ム系化合物半導体発光素子用非晶質透明導電 膜。
3.前記インジウム、亜鉛及びスズからなる群 ら選ばれる1以上の金属の酸化物が、酸化イ ンジウム-酸化亜鉛であって、インジウム及 亜鉛の原子比がIn/(In+Zn)=0.5~0.95である1又は2 記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素 用非晶質透明導電膜。
4.前記インジウム、亜鉛及びスズからなる群 ら選ばれる1以上の金属の酸化物が、酸化イ ンジウム-酸化スズであって、インジウム及 スズの原子比がIn/(In+Sn)=0.7~0.95である1又は2 記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素 用非晶質透明導電膜。
5.酸化亜鉛を主成分とする金属酸化物と、
 ハフニウム、タンタル、タングステン、ビ マス及びランタノイド系元素からなる群か 選ばれる1以上の元素を含む酸化物を含み、
 バンドギャップが3.2eV以上であり、
 波長460nmにおける屈折率が2.2以上であり、
 仕事関数が5.5eV以上である窒化ガリウム系 合物半導体発光素子用非晶質透明導電膜。
6.酸化スズを主成分とする金属酸化物と、
 ハフニウム、タンタル、タングステン、ビ マス及びランタノイド系元素からなる群か 選ばれる1以上の元素を含む酸化物を含み、
 バンドギャップが3.5eV以上であり、
 波長380nmにおける屈折率が2.3以上であり、
 仕事関数が5.5eV以上である窒化ガリウム系 合物半導体発光素子用非晶質透明導電膜。
7.さらに添加物として酸化ガリウムを含み、
 前記非晶質透明導電膜中の全金属元素に対 る前記添加物のガリウム原子の原子比が1~10 at%である6に記載の窒化ガリウム系化合物半 体発光素子用非晶質透明導電膜。
8.1~7のいずれかに記載の窒化ガリウム系化合 半導体発光素子用非晶質透明導電膜が、p型 窒化ガリウム半導体に直接接合した窒化ガリ ウム系化合物半導体発光素子。
9.前記窒化ガリウム系化合物半導体発光素子 非晶質透明導電膜上にさらに透明導電膜を 層してなる8に記載の窒化ガリウム系化合物 半導体発光素子。
10.前記窒化ガリウム系化合物半導体発光素子 用非晶質透明導電膜が、その成膜時に酸化イ ンジウム-酸化スズ又は酸化インジウム-酸化 鉛を同時に成膜することにより、p型窒化ガ リウム半導体側から徐々に屈折率が低下する 屈折率分布を有する8又は9に記載の窒化ガリ ム系化合物半導体発光素子。

 本発明によれば、駆動電圧を低減し、光 出し効率を高めることのできる窒化ガリウ 系化合物半導体発光素子用非晶質透明導電 を提供することができる。

本発明の窒化ガリウム系化合物半導体 光素子の一実施形態を示す概略断面図であ 。 図1に示す窒化ガリウム系化合物半導体 発光素子の上面図である。 本発明の窒化ガリウム系化合物半導体 光素子に用いることができる窒化ガリウム 化合物半導体の一実施形態を示す概略断面 である。 本発明の窒化ガリウム系化合物半導体 光素子を用いたLEDランプ(砲弾型)の一実施 態を示す概略断面図である。

 本発明の第1の窒化ガリウム系化合物半導 体発光素子用非晶質透明導電膜(以下、単に 発明の第1の非晶質透明導電膜という場合が る)は、インジウム、亜鉛及びスズからなる 群から選ばれる1以上の金属の酸化物と、ハ ニウム、タンタル、タングステン、ビスマ 及びランタノイド系元素からなる群から選 れる1以上の元素を含む酸化物を含み、バン ギャップが3.0eV以上であり、波長460nmにおけ る屈折率が2.1以上であり、仕事関数が5.5eV以 である。

 本発明の第1の非晶質透明導電膜が含むイ ンジウム、亜鉛及びスズからなる群から選ば れる1以上の金属の酸化物(以下、単に金属酸 物と略す場合がある)は、好ましくは酸化イ ンジウム-酸化亜鉛(IZO)、酸化インジウム-酸 スズ(ITO)、酸化亜鉛-酸化スズ(ZTO)又は酸化イ ンジウム-酸化スズ-酸化亜鉛(ITZO)である。こ らの中でも、低温で成膜しても得られる導 膜の比抵抗が小さく、成膜に用いるターゲ トの異物発生が少なく、且つ安定して成膜 きることから、より好ましくはインジウム び亜鉛の原子比(In/(In+Zn))が0.5~0.95である酸 インジウム-酸化亜鉛、又はインジウム及び ズの原子比(In/(In+Sn))が0.7~0.95である酸化イ ジウム-酸化スズである。

 上記金属酸化物として、IZOを用いる場合 IZO中のZnO濃度は、好ましくは3~38重量%であ 、非晶質透明導電膜の熱安定を高める観点 ら、より好ましくは5~20重量%である。

 上記金属酸化物として、ITOを用いる場合、I TO中のSnO 2 濃度は、好ましくは5~15重量%であり、非晶質 明導電膜の比抵抗をさらに低減する観点か 、より好ましくは7.5~12.5重量%である。

 上記金属酸化物として、ZTOを用いる場合、 ましくはZTO中のZnO濃度が5~80重量%であり、ZT O中のSnO 2 濃度が20~95重量%である。非晶質透明導電膜の 熱安定性を高める観点から、より好ましくは ZTO中のZnO濃度が50~75重量%であり、SnO 2 濃度が25~50重量%である。

 上記金属酸化物として、ITZOを用いる場合、 好ましくはITZO中のIn 2 O 3 濃度が2~95重量%であり、ZnO濃度が3~95重量%で り、SnO 2 濃度が2~95重量%である。非晶質透明導電膜の 安定性を高める観点から、より好ましくはI TZO中のIn 2 O 3 濃度が10~80重量%であり、ZnO濃度が10~75重量%で あり、SnO 2 濃度が10~50重量%である。

 本発明の第1の非晶質透明導電膜が含むハ フニウム、タンタル、タングステン、ビスマ ス及びランタノイド系元素からなる群から選 ばれる1以上の元素を含む酸化物において、 ンタノイド元素とは、ランタン、セリウム ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガ リニウム、ジスプロニウム、ホルミウム、 ルビウム、ツリウム、イッテリビウム、ル ニウムであり、好ましくはランタン、セリ ム、サマリウム、イッテリビウムである。

 本発明の第1の非晶質透明導電膜は、ハフ ニウム、タンタル、タングステン、ビスマス 及びランタノイド系元素を含むことにより、 透明導電膜を非晶質にでき、また、屈折率及 び仕事関数を大きくすることができる。加え て、これら元素は、ガリウム元素と複合酸化 物を形成し、非晶質透明導電膜内にガリウム が拡散することを防ぐことができる。同様に 、複合酸化物を形成することから、例えば非 晶質透明導電膜と窒化ガリウム層との密着性 が向上し、窒化ガリウム系化合物半導体発光 素子の安定性を向上させることができる。

 ハフニウム、タンタル、タングステン、 スマス及びランタノイド系元素の含有量は 好ましくは非晶質透明導電膜中の全金属元 に対して原子比で1~30at%である。これら元素 の含有量が30at%超の場合、非晶質透明導電膜 抵抗値が大きくなり過ぎ、透明導電膜とし 機能しないおそれがある。一方、これら元 の含有量が1at%未満の場合、仕事関数が5.5eV 満となる、及び屈折率が460nmにおいて2.1未 になるおそれがある。

 本発明の第1の非晶質透明導電膜は、バンド ギャップが3.0eV以上である。窒化インジウム リウム(InGaN)半導体のバンドギャップは2.7eV 度であり、窒化ガリウム系化合物半導体発 素子の発光波長は、用いる窒化ガリウム系 合物のバンドギャップに由来する光を発光 るので、窒化インジウムガリウムのバンド ャップより大きいバンドギャップを有する 発明の第1の非晶質透明導電膜は、窒化イン ジウムガリウムを用いた半導体発光素子に対 して十分な透明性を有する。
 尚、本発明の第1の非晶質透明導電膜のバン ドギャップの上限は特に限定されないが、例 えば3.8eVである。

 本発明の第1の非晶質透明導電膜は、ハフニ ウム、タンタル、タングステン、ビスマス又 はランタノイド系元素を1以上含むので、波 460nmにおける屈折率が2.1以上となる。窒化ガ リウムの波長460nmにおける屈折率も2.1以上で るので、本発明の第1の非晶質透明導電膜を 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子に用い ることにより、当該発光素子の光取出し効率 を向上させることができる。
 尚、本発明の第1の非晶質透明導電膜の波長 460nmにおける屈折率の上限は特に限定されな が、例えば2.4である。

 本発明の第1の非晶質透明導電膜は、仕事関 数が5.5eV以上であり、後述するpGaNコンタクト 層の仕事関数と同じ又は近くなることから、 非晶質透明導電膜及びpGaNコンタクト層間の ネルギー障壁が緩和され、窒化ガリウム系 合物半導体発光素子の駆動電圧(Vf)を低減す ことができる。
 尚、本発明の第1の非晶質透明導電膜の仕事 関数の上限は特に限定されないが、例えば6.2 eVである。

 本発明の第2の窒化ガリウム系化合物半導 体発光素子用非晶質透明導電膜(以下、単に 発明の第2の非晶質透明導電膜という場合が る)は、酸化亜鉛を主成分とする金属酸化物 と、ハフニウム、タンタル、タングステン、 ビスマス及びランタノイド系元素からなる群 から選ばれる1以上の元素を含む酸化物を含 、バンドギャップが3.2eV以上であり、波長460 nmにおける屈折率が2.2以上であり、仕事関数 5.5eV以上である。

 上記において、酸化亜鉛を主成分とする 属酸化物とは、金属酸化物中の全金属元素 対する亜鉛原子の原子比(Zn/金属酸化物中の 全金属元素)が、0.5以上であることを意味す 。上記酸化亜鉛を主成分とする金属酸化物 他に、インジウム、ガリウム、アルミニウ 、スズ等を含むことができる。

 酸化亜鉛を主成分とする金属酸化物が酸 亜鉛-酸化インジウムの場合、金属酸化物中 のインジウムと亜鉛の原子比In/(Zn+In)は、好 しくは0.005~0.05であり、より好ましくは0.01~0. 03である。In/(Zn+In)が0.005未満の場合、酸化イ ジウムの添加効果が小さく、比抵抗が低下 ないおそれがある。一方、In/(Zn+In)が0.05超 場合、酸化インジウムのキャリヤー散乱効 により、比抵抗が下がらないおそれがある

 酸化亜鉛を主成分とする金属酸化物が酸 亜鉛-酸化ガリウムの場合、金属酸化物中の ガリウムと亜鉛の原子比Ga/(Zn+Ga)は、好まし は0.005~0.05であり、より好ましくは0.01~0.03で る。Ga/(Zn+Ga)が0.005未満の場合、酸化ガリウ の添加効果が小さく、比抵抗が低下しない それがある。一方、Ga/(Zn+Ga)が0.05超の場合 酸化ガリウムのキャリヤー散乱効果により 比抵抗が下がらないおそれがある。

 酸化亜鉛を主成分とする金属酸化物が酸 亜鉛―酸化アルミニウムの場合、金属酸化 中のアルミニウムと亜鉛の原子比Al/(Zn+Al)は 、好ましくは0.005~0.05であり、より好ましく 0.01~0.03である。Al/(Zn+Al)が0.005未満の場合、 化アルミニウムの添加効果が小さく、比抵 が低下しないおそれがある。一方、Al/(Zn+Al) 0.05超の場合、酸化アルミニウムのキャリヤ ー散乱効果により、比抵抗が下がらないおそ れがある。

 酸化亜鉛を主成分とする金属酸化物が酸化 鉛―酸化スズの場合、金属酸化物中のスズ 亜鉛の原子比Sn/(Zn+Sn)は、好ましくは0.05~0.5 あり、より好ましくは0.2~0.4である。原子比 Sn/(Zn+Sn)が、上記領域にあるときに、得られ 膜が非晶質となり、均一な膜としやすくな 。
 尚、Sn/(Zn+Sn)が0.05未満の場合、酸化スズの 加効果が小さく、比抵抗が低下しないおそ がある。

 本発明の第2の非晶質透明導電膜は、バンド ギャップが3.2eV以上である。上述したとおり 窒化インジウムガリウム(InGaN)半導体のバン ドギャップは2.7eV程度であるので、この非晶 透明導電膜は、窒化インジウムガリウムを いた半導体発光素子に対して十分な透明性 有する。
 尚、本発明の第2の非晶質透明導電膜のバン ドギャップの上限は特に限定されないが、例 えば4.5eVである。

 本発明の第2の非晶質透明導電膜は、ハフニ ウム、タンタル、タングステン、ビスマス又 はランタノイド系元素を1以上含むので、波 460nmにおける屈折率が2.2以上となる。窒化ガ リウムの波長460nmにおける屈折率も2.1以上で るので、本発明の第2の非晶質透明導電膜を 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子に用い ることにより、当該発光素子の光取出し効率 を向上させることができる。
 尚、本発明の第2の非晶質透明導電膜の波長 460nmにおける屈折率の上限は特に限定されな が、例えば2.5である。

 本発明の第2の非晶質透明導電膜の上記以 外の構成要件は、第1の非晶質透明導電膜と 様である。

 本発明の第3の窒化ガリウム系化合物半導 体発光素子用非晶質透明導電膜(以下、単に 発明の第3の非晶質透明導電膜という場合が る)は、酸化スズを主成分とする金属酸化物 と、ハフニウム、タンタル、タングステン、 ビスマス及びランタノイド系元素からなる群 から選ばれる1以上の元素を含む酸化物を含 、バンドギャップが3.5eV以上、波長380nmにお る屈折率が2.3以上、及び仕事関数が5.5eV以 である。

 上記において、酸化スズを主成分とする 属酸化物とは、金属酸化物中の全金属元素 対するスズ原子の原子比(Sn/金属酸化物中の 全金属元素)が、0.5以上であることを意味す 。上記酸化スズを主成分とする金属酸化物 他に、インジウム、亜鉛等を含むことがで る。

 酸化スズを主成分とする金属酸化物が酸化 ズ―酸化インジウムの場合、金属酸化物中 インジウムとスズの原子比In/(In+Sn)は、好ま しくは0.05~0.5であり、より好ましくは0.2~0.4で ある。原子比In/(In+Sn)が上記領域にあるとき 、得られる膜が非晶質となり、均一な膜と やすくなる。
 尚、In/(In+Sn)が0.05未満の場合、酸化インジ ムの添加効果が小さく、比抵抗が低下しな おそれがある。

 酸化スズを主成分とする金属酸化物が酸化 ズ―酸化亜鉛の場合、金属酸化物中の亜鉛 スズの原子比Zn/(Zn+Sn)は、好ましくは0.01~0.3 あり、より好ましくは0.05~0.25である。原子 Zn/(Zn+Sn)が上記領域にあるときに、得られる 膜が非晶質となり、均一な膜としやすくなる 。
 尚、Zn/(Zn+Sn)が0.01未満の場合、酸化亜鉛の 加効果が小さく、比抵抗が低下しないおそ がある。一方、Zn/(Zn+Sn)が0.3超の場合、酸化 鉛のキャリヤー散乱効果が大きくなり、比 抗が増大するおそれがある。

 本発明の第3の非晶質透明導電膜は、バンド ギャップが3.5eV以上である。例えば窒化ガリ ム(GaN)半導体のバンドギャップは3.4eV程度で あり窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の 発光波長は、用いる窒化ガリウム系化合物の バンドギャップに由来する光を発光するので 、窒化ガリウムのバンドギャップより大きい バンドギャップを有する本発明の第3の非晶 透明導電膜は、窒化ガリウムを用いた半導 発光素子に対して十分な透明性を有する。
 尚、本発明の第3の非晶質透明導電膜のバン ドギャップの上限は特に限定されないが、例 えば3.8eVである。

 本発明の第3の非晶質透明導電膜は、ハフニ ウム、タンタル、タングステン、ビスマス又 はランタノイド系元素を1以上含むので、波 380nmにおける屈折率が2.3以上となり、窒化ガ リウム系化合物半導体発光素子の光取出し効 率を向上させることができる。
 尚、本発明の第3の非晶質透明導電膜の波長 380nmにおける屈折率の上限は特に限定されな が、例えば2.6である。

 本発明の第3の非晶質透明導電膜の上記以 外の構成要件は、第1の非晶質透明導電膜と 様である。

 本発明の第3の非晶質透明導電膜は、好ま しくはさらに添加物として酸化ガリウムを含 む。この酸化ガリウムの添加量は、好ましく は非晶質透明導電膜中の全金属元素に対して ガリウム原子の原子比が1~10at%となる量であ 。添加量が1at%未満の場合、非晶質透明導電 のバンドギャップを広げる効果が小さくな おそれがある。一方、添加量が10at%超の場 、非晶質透明導電膜の比抵抗が上昇するお れがある。

 尚、本発明の第3の非晶質透明導電膜が酸 化ガリウムを含む場合において、ガリウム元 素が非晶質透明導電膜に拡散しても、非晶質 透明導電膜の性能への影響は少なく、問題な く窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を駆 動することができる。

 本発明の第1の非晶質透明導電膜は、イン ジウム、亜鉛及びスズからなる群から選ばれ る1以上の金属の酸化物と、ハフニウム、タ タル、タングステン、ビスマス及びランタ イド系元素からなる群から選ばれる1以上の 素を含む酸化物から実質的になる、又はこ ら成分のみからなる。「実質的になる」と 、上記成分に加えて後述するその他の成分 含みうることである。

 本発明の第2の非晶質透明導電膜は、酸化 亜鉛を主成分とする金属酸化物と、ハフニウ ム、タンタル、タングステン、ビスマス及び ランタノイド系元素からなる群から選ばれる 1以上の元素を含む酸化物から実質的になる 又はこれら成分のみからなる。「実質的に る」とは、上記成分に加えて後述するその の成分を含むうることである。

 本発明の第3の非晶質透明導電膜は、酸化 スズを主成分とする金属酸化物と、ハフニウ ム、タンタル、タングステン、ビスマス及び ランタノイド系元素からなる群から選ばれる 1以上の元素を含む酸化物に、任意に酸化ガ ウムを含んで実質的になる、又はこれら成 のみからなる。「実質的になる」とは、上 成分に加えて後述するその他の成分を含み ることである。

 本発明の第1~第3の非晶質透明導電膜(以下 、これらをまとめて本発明の非晶質透明導電 膜という場合がある)は、本発明の効果を損 わない範囲で、Ti、Zr、Nb、Mo等を含む金属酸 化物をさらに含んでもよい。

 本発明の透明導電膜は非晶質である。透 導電膜が結晶質である場合、結晶化の際に 明導電膜中の原子の再配置が起こり、接触 る窒化ガリウムとの界面に応力を発生する その結果、透明導電膜が剥離したり、接触 抗が大きくなるおそれがある。本発明の透 導電膜は非晶質であるので、上記再配置や 配列がなく、発光素子の安定した駆動が可 である。

 本発明の非晶質透明導電膜は、スパッタ ング法により成膜することができる。用い ターゲットは、所望する非晶質透明導電膜 組成を有するターゲットを用いればよい。 いるスパッタリング法としては、DCスパッ リング法又はRFスパッタリング法を適用でき 、生産性の観点から好ましくは成膜速度が速 く、装置も安価であるDCスパッタリング法を いる。

 本発明の非晶質透明導電膜は、室温で成 することができる。これにより成膜後に通 行うレーザーアニール処理を省略すること できる。尚、レーザーアニール処理を行っ もよく、この処理を行う場合、例えばp型半 導体層が含む元素の拡散が起こりにくい200~30 0℃の温度域で行うとよい。レーザーアニー 処理を行うことにより、非晶質透明導電膜 透過率を高めることができ、駆動電圧が低 、発光出力の高い窒化ガリウム系化合物半 体発光素子を得ることができる。

 インジウム、亜鉛及びスズからなる群か 選ばれる1以上の金属の酸化物を含む本発明 の非晶質透明導電膜は、酸素を混入したアル ゴンを供給しながらスパッタリングすること により、バンドギャップを3.0eV以上(本発明の 第2の非晶質透明導電膜では3.2eV以上、第3の 晶質透明導電膜では3.5eV以上)にすることが きる。酸素を含まないアルゴンを供給した 合は、バンドギャップが3.0eV未満となるおそ れがある。

 上記酸素の供給量は最適酸素量よりも多く るとよい。最適酸素量より多くの酸素を供 することにより、非晶質透明導電膜の屈折 、仕事関数の大きくすることができる。
 尚、最適酸素量とは非晶質透明導電膜の抵 値が最も低くなる酸素量であり、酸素の供 量を変化させて、導電膜の比抵抗を計測す ことにより求めることができる。

 酸素の供給量は、最適酸素量より多けれ 特に限定されないが、最適酸素量の1.01倍~2. 0倍の範囲であるとよく、好ましくは1.05倍~1.5 倍、より好ましくは1.1倍~1.5倍である。酸素 供給量が、最適酸素量の1.01倍未満の場合、 晶質透明導電膜の屈折率及び仕事関数が大 くならないおそれがある。一方、酸素の供 量が最適酸素量の2.0倍超の場合、非晶質透 導電膜の比抵抗が大きくなりすぎるおそれ ある。

 尚、ターゲットが多量の酸素を包含して る、装置のチャンバー内部に酸素や水が吸 している等が原因で、アルゴン100%が最適酸 素量となる場合がある。その場合には、スパ ッタ圧力の0.005~0.1倍の分圧となる酸素量を供 給して成膜すればよい。

 以下、本発明の窒化ガリウム系化合物半導 発光素子を図面を参照して説明する。
 図1は上記非晶質透明導電膜を含む本発明の 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の一実 施形態を示す概略断面図であり、図2は図1に す窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の 面図である。
 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子1は、 基板10上に凸形状を有するn型半導体層12が積 しており、n型半導体層12の凸部上には発光 14、p型半導体層16、非晶質透明導電膜18及び 正極ボンディングパッド20がこの順に積層し おり、n型半導体層12の凹部上には、発光層1 4等と並列に負極22が積層している。

 本発明の窒化ガリウム系化合物半導体発 素子1は、本発明の非晶質透明導電膜18がp型 半導体層16上に直接積層している。尚、本発 の非晶質透明導電膜18は、低温で成膜可能 あるので、p型半導体層16にダメージを与え ことなく積層することができる。

 本発明の非晶質透明導電膜は仕事関数が5 .5eV以上であるので、p型窒化ガリウム半導体 直接接合することにより、これら接合面に けるエネルギー障壁を小さくすることがで る。結果、窒化ガリウム系化合物半導体発 素子は低電圧で駆動可能となる。

 p型窒化ガリウム半導体が、例えばp型窒 インジウムガリウム(InGaN)半導体である場合 おいて、非晶質透明導電膜として本発明の 1の非晶質透明導電膜を用いると、当該非晶 質透明導電膜は波長460nmにおける屈折率が2.1 上であり、p型窒化インジウムガリウム半導 体の屈折率に近く、窒化ガリウム系化合物半 導体発光素子の光取出し効率を向上させるこ とができる。

 また、本発明の第1の非晶質透明導電膜は 、バンドギャップが3.0eV以上である。窒化イ ジウムガリウム半導体のバンドギャップは2 .7eV程度であり、窒化ガリウム系化合物半導 発光素子の発光波長は、用いる窒化ガリウ 系化合物のバンドギャップに由来する光を 光するので、窒化インジウムガリウムのバ ドギャップより大きいバンドギャップを有 る本発明の第1の非晶質透明導電膜は十分な 明性を有し、発光素子の光取出し効率をさ に向上させることができる。

 p型窒化ガリウム半導体が、例えばp型イ ジウムドープ窒化ガリウム半導体である場 は、p型インジウムドープ窒化ガリウム半導 のバンドギャップは3.4eV程度であり、窒化 リウム系化合物半導体発光素子の発光は波 が380nm程度まで短波長化する。この場合にお いて、非晶質透明導電膜として本発明の第2 非晶質透明導電膜を用いると、当該非晶質 明導電膜はバンドギャップが3.5eV以上、仕事 関数が5.5eV以上、及び波長380nmにおける屈折 が2.3以上であるので、上記と同様の理由で 光素子の光取出し効率を向上させることが きる。

 非晶質透明導電膜18の膜厚は、比抵抗及び 過率の観点から、好ましくは35nm~100000nmであ 、生産コストの観点から、より好ましくは3 5nm~1000nmである。具体的には非晶質透明導電 18の膜厚は、透過率が極大になるように設定 するとよい。透過率が極大となる膜厚は、下 記式により求めることができる。
 λ/n×(1/4+m/2)
[式中、λは発光素子が発する光の波長を表し 、
 nは非晶質透明導電膜の屈折率を表し、及び
 mは0以上の整数を表す。]

 例えば窒化ガリウム系化合物半導体発光 子の発する光の波長が460nmであり、非晶質 明導電膜の屈折率が2.1である場合、透過率 極大となる非晶質透明導電膜の膜厚は、55nm( m=0)、165nm(m=1)、275nm(m=3)となる。

 ちなみに非晶質透明導電膜の透過率が極小 なる膜厚は、下記式により求めることがで る。
 λ/n×(m/2)
[式中、λは発光素子が発する光の波長を表し 、
 nは非晶質透明導電膜の屈折率を表し、及び
 mは0以上の整数を表す。]

 例えば窒化ガリウム系化合物半導体発光 子の発する光の波長が460nmであり、非晶質 明導電膜の屈折率が2.1である場合には、透 率が極小となる非晶質透明導電膜の膜厚は 110nm(m=1)となる。

 本発明の窒化ガリウム系化合物半導体発 素子1において、好ましくは直接接合した非 晶質透明導電膜18及びp型半導体層16の積層体 非晶質透明導電膜18上にさらに透明導電膜 積層する。特に本発明の非晶質透明導電膜18 の比抵抗が大きく、電極として用いる場合に は、さらに透明導電膜を積層することにより 、非晶質透明導電膜18が有する光取出し効率 上効果及びエネルギー障壁低減効果はその まに、電極の抵抗を下げることができる。

 さらに積層する透明導電膜としては、例 ばITO、IZOを用いることができ、その膜厚は 上述の透過率が極大となる膜厚にするとよ 。

 また、非晶質透明導電膜18は、好ましく その成膜時に酸化インジウム-酸化スズ又は 化インジウム-酸化亜鉛を同時に成膜するこ とにより、p型半導体層16側から徐々に屈折率 が低下する屈折率分布を有する。このように して成膜して得られる非晶質透明導電膜は、 その内部に屈折率及び仕事関数の傾斜を有し 、内部における発光の損失を低減できる。そ の結果、窒化ガリウム系化合物半導体発光素 子の光取出し効率を向上させることができる 。

 上記屈折率及び仕事関数の傾斜を有する 晶質透明導電膜は、共スパッタ法を用いる とにより成膜することができる。具体的に 、本発明の第1の非晶質透明導電膜又は第2 非晶質透明導電膜を成膜するための第1のタ ゲット、及びITO又はIZOからなる第2のターゲ ットを調製し、それぞれスパッタ装置に装着 する。ターゲット装着後、成膜開始時には電 力を第1のターゲットのみに印加し、その後 第2のターゲットにも電力を徐々に印加して き、それと同時に第1のターゲットへの印加 電力を下げていく。最終的には第2のターゲ トのみに電力を印加することで、屈折率及 仕事関数の傾斜を有する非晶質透明導電膜 成膜することができる。

 基板10は周知の基板を用いることができ、 えばサファイア単結晶(Al 2 O 3 ;A面、C面、M面、R面)、スピネル単結晶(MgAl 2 O 4 )、ZnO単結晶、LiAlO 2 単結晶、LiGaO 2 単結晶、MgO単結晶等の酸化物単結晶、Si単結 、SiC単結晶、GaAs単結晶、AlN単結晶、GaN単結 晶、ZrB 2 等のホウ化物単結晶等の材料からなる基板を 用いることができ、好ましくはサファイア単 結晶又はSiC単結晶を用いた基板である。
 尚、基板10の面方位は特に限定されない。 た、基板10はジャスト基板であってもよく、 オフ角を付与した基板であってもよい。

 基板10上のn型半導体層12、発光層14及びp型 導体層16からなる積層体は、周知の各種構造 を有する積層体を用いることができる。例え ばp型半導体層は、キャリア濃度が一般的な 度であればよく、1×10 17 cm -3 程度と比較的キャリア濃度が低いp型半導体 であっても、本発明の非晶質透明導電膜を 層することができる。

 これらn型半導体層12、発光層14及びp型半導 層16を構成する窒化ガリウム系化合物半導 としては、例えば一般式Al X Ga Y In Z N 1-A M A (0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦Z≦1で且つ、X+Y+Z=1。記 Mは窒素(N)とは別の第V族元素を表し、0≦A< ;1である。)で表わされる窒化物系化合物半導 体を用いることができる。

 上記窒化ガリウム系化合物半導体の成長 法は特に限定されず、MOCVD(有機金属化学気 成長法)、HVPE(ハイドライド気相成長法)、MBE (分子線エピタキシー法)等の周知の方法を適 できる。これらの成長方法のうち、膜厚制 性、量産性の観点からMOCVD法を用いると好 しい。

 MOCVD法において、キャリアガスとして水素(H 2 )又は窒素(N 2 )を、III族原料であるGa源としてトリメチルガ リウム(TMG)又はトリエチルガリウム(TEG)を、Al 源としてトリメチルアルミニウム(TMA)又はト エチルアルミニウム(TEA)を、In源としてトリ メチルインジウム(TMI)又はトリエチルインジ ム(TEI)を、V族原料であるN源としてアンモニ ア(NH 3 )、ヒドラジン(N 2 H 4 )等を用いることができる。また、ドーパン としては、n型半導体層にはSi原料としてモ シラン(SiH 4 )又はジシラン(Si 2 H 6 )を、Ge原料としてゲルマンガス(GeH 4 )、テトラメチルゲルマニウム((CH 3 ) 4 Ge)、テトラエチルゲルマニウム((C 2 H 5 ) 4 Ge)等の有機ゲルマニウム化合物を用いること ができる。

 MBE法では、元素状のゲルマニウムもドーピ グ源として用いることができる。p型半導体 層には、Mg原料として、例えばビスシクロペ タジエニルマグネシウム(Cp 2 Mg)又はビスエチルシクロペンタジエニルマグ ネシウム(EtCp 2 Mg)を用いる。

 図3は、窒化ガリウム系化合物半導体発光素 子1に用いることができる窒化ガリウム系化 物半導体の一実施形態を示す概略断面図で る。
 窒化ガリウム系化合物半導体2は、サファイ ア基板30上に、GaN下地層32、n型GaNコンタクト 34、n型AlGaNクラッド層36、InGaN発光層38、p型A lGaNクラッド層40及びp型GaNコンタクト層42がこ の順に積層した構造を有する。

 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子1は 、例えば図3に示す窒化ガリウム系化合物半 体2のn型AlGaNクラッド層36、InGaN発光層38、p型 AlGaNクラッド層40及びp型GaNコンタクト層42の 部をエッチングによって除去することによ てn型GaNコンタクト層34を露出させ、当該n型G aNコンタクト層34の露出部に負極を設け、及 p型GaNコンタクト層42上に正極を設けること より作製できる。

 正極ボンディングパッド20は、回路基板又 リードフレームと電気接続することができ Au、Al、Ni、Cu等からなる。
 正極ボンディングパッド20の厚さは、好ま くは100~1000nmであり、膜厚が大きいほどボン ビリティーが高くなることから、より好ま くは300~1000nmであり、製造コストの観点から さらに好ましくは300~500nmである。

 負極22としては、公知材料を用いること でき、例えばTi/Auを負極として用いる。

 本発明の窒化ガリウム系化合物半導体発 素子は駆動電圧(Vf)が低く、優れた光取出し 効率を有するので、例えばLEDランプに用いる ことができる。本発明の窒化ガリウム系化合 物半導体発光素子を用いたLEDランプの形状は 特に限定されず、例えば汎用用途の砲弾型、 パソコン又は携帯電話のバックライト用途の サイドビュー型、表示器用途のトップビュー 型のいずれでもよい。

 図4は、本発明の窒化ガリウム系化合物半導 体発光素子を用いたLEDランプ(砲弾型)の一実 形態を示す概略断面図である。LEDランプ3は 凹形状の台座部を有するフレームと棒状フレ ームの2つフレーム50が対向しており、上記台 座部と窒化ガリウム系化合物半導体発光素子 1が樹脂等を介して結合している。この発光 子1と2つのフレーム50は、2つのワイヤー52を して電気的に結合しており、これらワイヤ 52を含む発光素子1周辺を透明樹脂54が覆う うにて保護している。
[実施例]

実施例1
 以下のようにして、図1の構造を有する窒化 ガリウム系化合物半導体発光素子を作製した 。
 まず、MOCVD法を用いて、基板であるサファ アのc面((0001)結晶面)上に、AlNからなるバッ ァ層を介して、順次、アンドープGaN下地層( 厚=2μm)、Siドープn型GaNコンタクト層(層厚=2 m、キャリア濃度=1×10 19 cm -3 )、Siドープn型Al 0.07 Ga 0.93 Nクラッド層(層厚=12.5nm、キャリア濃度=1×10 18 cm -3 )、6層のSiドープGaN障壁層(層厚=14.0nm、キャリ ア濃度=1×10 18 cm -3 )と5層のアンドープIn 0.20 Ga 0.80 Nの井戸層(層厚=2.5nm)とからなる多重量子構造 の発光層、Mgドープp型Al 0.07 Ga 0.93 Nクラッド層(層厚10nm)、及びMgドープp型GaNコ タクト層(層厚=100nm)を積層し、エピタキシャ ル構造を有する積層体を作製した。

 HF及びHClを用いて、上記積層体のp型GaNコ タクト層表面を洗浄した後、p型GaNコンタク ト層上に、酸化イッテリビウム(全金属元素 対するYbの原子比:Yb/全金属元素=8at%)、酸化 ンジウム(全金属元素に対するInの原子比:In/ 金属元素=80at%)及び酸化スズ(全金属元素に するSnの原子比:Sn/全金属元素=12at%)からなる 晶質透明導電膜を形成した。この非晶質透 導電膜はDCマグネトロンスパッタを用いて 膜し、膜厚は約250nmであった。

 得られた非晶質透明導電膜について、以下 評価を行った。結果を表1に示す。
(1)比抵抗
 得られた非晶質透明導電膜について、ロレ タ(三菱化学株式会社製)を用いて表面抵抗 計測し、及び触針式膜厚測定器を用いて膜 を測定し、これら測定結果を基に比抵抗を 出した。
(2)バンドギャップ
 得られた非晶質透明導電膜について、分光 度計を用いて透過率を測定して吸収係数を め、吸収系数の2乗を波長に対しプロットし 、その吸収切片をバンドギャップとした。
(3)屈折率
 反射・透過システム(Film Tek3000、ヤーマン 式会社製)を用いて、得られた非晶質透明導 膜の透過率、反射率を測定し、屈折率をフ ティングにより求めた。
(4)仕事関数
 AC1(理研計器社製)を用いて、非晶質透明導 膜の照射する光エネルギーと放出される電 の量をプロットし、電子放出の立ち上がり 片を仕事関数として求めた。

 成膜した非晶質透明導電膜は正極として 能し、460nmの波長領域で90%以上の高い透過 を有していた。尚、透過率は、同じ厚さの 晶質透明導電膜をガラス板上に積層して透 率測定用のサンプル調製し、調製したサン ルについて分光光度計を用いて測定するこ により求めた。また、調製したサンプルの 過率は、ガラス板のみで測定した光透過ブ ンク値を考慮して測定した。

 非晶質透明導電膜成膜後、エピタキシャ 構造を有する積層体に一般的なドライエッ ングを施し、Siドープn型GaNコンタクト層の 部を露出させた。その後、真空蒸着法を用 て非晶質透明導電膜(正極)上の一部及びSiド ープn型GaNコンタクト層上に、Tiからなる第1 層(層厚=100nm)、Auからなる第2の層(層厚=400nm) 順次積層した積層体を形成し、それぞれ正 ボンディングパッド及び負極とし、窒化ガ ウム系化合物半導体発光素子を作製した。

 正極ボンディングパッド及び負極を形成 た後、サファイアからなる基板の裏面をダ ヤモンド微粒等の砥粒を使用して研磨し、 終的に鏡面に仕上げた。その後、作製した 化ガリウム系化合物半導体発光素子を裁断 、350μm角の正方形チップとした。得られた ップをリードフレーム状に載置した後、金( Au)線でリードフレームと結線した。

 得られたチップを、プローブ針を用いて 電し、電流印加値20mAにおける順方向電圧( 動電圧:Vf)を測定した。その結果、駆動電圧 3.1Vであり、低電圧駆動が可能であることを 確認した。また、一般的な積分球で測定され たチップの発光出力(Po)は11mWであり、発光面 発光分布は、透光性導電酸化膜の全面で発 していることを確認した。チップを100時間 連続発光させたところ、チップ内の発光に ラツキがなく、安定した発光が確認された 非晶質透明導電膜の伝導率が2.5×10E+3(S/cm)の 時の、チップの熱拡散係数は3.5W/mK超であり 発光のバラツキは低減していた。

 断面透過電子顕微鏡のEDX分析により、p型 GaNコンタクト層及び非晶質透明導電膜(正極) 界面から透光性導電酸化膜側へ1nm及び2nmの 置でのGaの濃度を測定した。その結果、透 性導電酸化膜内のGa濃度は、界面から非晶質 透明導電膜中へのGaの拡散がほとんどないこ が確認できた。尚、この透光性導電酸化膜 のGa濃度は、非晶質透明導電膜内の界面付 に存在すると考えられる金属元素(In+Sn+Ga+Yb) の比率(at%)で定義した。

実施例2~23及び比較例1~3
 表1に示す組成を有する透明導電膜を成膜し たほかは実施例1と同様にして窒化ガリウム 化合物半導体発光素子及びチップを作製し 評価した。結果を表1に示す。

比較例4
 比較例1の窒化ガリウム系化合物半導体発光 素子は、熱アニール処理を行っていないので 、透過率が極端に低くいうえ、Poが4mWと非常 低かった。そこで、比較例1の非晶質透明導 電膜の透過率を上昇させるため、さらに約600 ℃で熱アニール処理を
1分間行った。その結果、Vfが3.5V、Poが10mWと り素子特性が向上した。しかし、これら結 は実施例の結果と比べて十分な値とは言え かった。

比較例5
 熱アニール処理後、さらにレーザーアニー 処理(エネルギー密度が150mJcm-2のKrFエキシマ レーザーを1パルス(パルス幅=20ns))を行ったほ かは比較例4と同様にして窒化ガリウム系化 物半導体発光素子を評価した。その結果そ 結果、Vfが3.5V、Poが11mWとなり素子特性が向 した。しかし、これら結果は、比較例4と同 に実施例の結果と比べて十分な値とは言え かった。

 本発明の窒化ガリウム系化合物半導体発 素子は駆動電圧低く、優れた光取出し効率 有するので、例えば照明用途、ディスプレ 用途及びバックライト用途の高輝度LEDラン に好適に用いることができる。