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Title:
ANTI-STAIN COATING COMPOSITION CONTAINING COPPER COMPOUND AND HAVING IMPROVED SLIME RESISTANCE AND STORAGE STABILITY
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/057505
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is an anti-stain coating composition which enables to form a stain-proof coating film that can impart excellent slime resistance, and in which the re-crystallization of an anti-stain agent in the coating can be prevented. The anti-stain coating composition is characterized by comprising a coating film-forming resin (A) and the following anti-stain agents (B) and (C): (B) an inorganic copper-containing anti-stain agent (e.g., copper suboxide); and (C) N,N'-dimethyl-N'-tolyl-(N-fluorodichloromethylthio)- sulfamide. The anti-stain agent (B) is preferably contained at a ratio of 60 to 1000 parts by weight relative to 100 parts by weight of the coating film-forming resin (A). The anti-stain agent (C) is preferably contained at a ratio of 1.4 to 80 parts by weight relative to 100 parts by weight of the coating film-forming resin (A). The anti-stain agent (C) is preferably contained at a ratio of 0.1 to 100 parts by weight relative to 100 parts by weight of the anti-stain agent (B).

Inventors:
TANAKA, Hideyuki (1-7, Meijishinkai, Ohtake-sh, Hiroshima 52, 7390652, JP)
Application Number:
JP2008/069231
Publication Date:
May 07, 2009
Filing Date:
October 23, 2008
Export Citation:
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Assignee:
CHUGOKU MARINE PAINTS, LTD. (1-7 Meijishinkai, Ohtake-shi Hiroshima, 52, 7390652, JP)
中国塗料株式会社 (〒52 広島県大竹市明治新開1番7 Hiroshima, 7390652, JP)
International Classes:
C09D201/00; A01K75/00; A01N25/04; A01N37/32; A01N43/36; A01N43/40; A01N43/80; A01N47/04; A01N55/02; A01N59/20; A01P3/00; C09D5/16; C09D7/12
Attorney, Agent or Firm:
SUZUKI, Shunichiro (S.SUZUKI & ASSOCIATES, Gotanda Yamazaki Bldg. 6F13-6, Nishigotanda 7-chom, Shinagawa-ku Tokyo 31, 1410031, JP)
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Claims:
 塗膜形成樹脂(A)と、
 防汚剤として、亜酸化銅、チオシアン酸銅、塩基性硫酸銅、塩化銅、酸化銅、および銅粉からなる群より選択される少なくとも1種の無機銅系防汚剤(B)とを含有する防汚塗料組成物であって、
 さらに耐スライム剤として、N,N'-ジメチル-N'-トリル-(N-フルオロジクロロメチルチオ)スルファミド(C)を含有することを特徴とする防汚塗料組成物。
 防汚剤(B)が、塗膜形成樹脂(A)100重量部に対して60~1000重量部の割合で含まれていることを特徴とする、請求項1に記載の防汚塗料組成物。
 防汚剤(C)が、塗膜形成樹脂(A)100重量部に対して1.4~80重量部の割合で含まれていることを特徴とする、請求項1に記載の防汚塗料組成物。
 防汚剤(C)が、防汚剤(B)100重量部に対して0.1~100重量部の割合で含まれていることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の防汚塗料組成物。
 塗膜形成樹脂(A)が、金属塩結合含有アクリル樹脂、トリアルキルシリル基含有アクリル樹脂、アクリル樹脂(上記金属塩結合またはトリアルキルシリル基を含有するものを除く。)、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-ビニルイソブチルエーテル共重合体、塩化ゴム系樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、合成ゴム、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、石油樹脂、油性樹脂、フッ素樹脂、ポリブテン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ケトン樹脂、アルキッド樹脂、およびクマロン樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂であることを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載の防汚塗料組成物。
 塗膜形成樹脂(A)が、さらに、ロジン、ロジンエステル系樹脂、ロジン系石鹸、ナフテン酸、バーサチック酸、およびトリフェニルイソブテニルシクロヘキセンカルボン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする、請求項1~5のいずれかに記載の防汚塗料組成物。
 さらに、防汚剤(B)および(C)以外の防汚剤(D)、着色顔料(E)、体質顔料(F)、脱水剤(G)、可塑剤(H)、タレ止め・沈降防止剤(I)のうちいずれか1種以上を含む、請求項1~6のいずれかに記載の防汚塗料組成物。
 防汚剤(D)として、銅ピリチオン、ジンクピリチオン、4,5-ジクロロ-2-n-オクチル-4-イソチアゾリン-3オン、N,N-ジメチルジクロロフェニル尿素、2,4,6-トリクロロフェニルマレイミド、2-メチルチオ-4-tert-ブチルアミノ-6-シクロプロピルSトリアジン、2,4,5,6-テトラクロロイソフタロニトリル、ビスジメチルジチオカルバモイルジンクエチレンビスジチオカーバメート、クロロメチル-n-オクチルジスルフィッド、N,N'-ジメチル-N'-フェニル-(N-フルオロジクロロメチルチオ)スルファミド、テトラアルキルチウラムジスルフィド、ジンクジメチルジチオカーバメート、ジンクエチレンビスジチオカーバメート、2,3-ジクロロ-N-(2',6'-ジエチルフェニル)マレイミド、および2,3ジクロロ-N-(2'-エチル-6'-メチルフェニル)マレイミドからなる群より選ばれた少なくとも1種の有機防汚剤を含有する、請求項7に記載の防汚塗料組成物。
 着色顔料(E)として、弁柄、チタン白、黄色酸化鉄および有機顔料からなる群より選ばれた少なくとも1種を含有する、請求項7に記載の防汚塗料組成物。
 体質顔料(F)として、タルク、シリカ、マイカ、クレー、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、カオリン、アルミナホワイト、ホワイトカーボン、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、および硫酸バリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種を含有する、請求項7に記載の防汚塗料組成物。
 脱水剤(G)として、無水石膏、半水石膏(焼石膏)、合成ゼオライト系吸着剤、オルソエステル類、シリケート類およびイソシアネート類からなる群より選ばれた少なくとも1種を含有する、請求項7に記載の防汚塗料組成物。
 さらに、可塑剤(H)として塩素化パラフィンを、防汚塗料組成物中の全固形分に対して0.5~5重量%の量で含有する、請求項7に記載の防汚塗料組成物。
 請求項1~12のいずれかに記載の防汚塗料組成物から形成された防汚塗膜。
 基材の表面が、請求項1~12のいずれかに記載の防汚塗料組成物を硬化させてなる塗膜で被覆されている塗膜付き基材。
 海水または真水と接触する基材の表面が、請求項1~12のいずれかに記載の防汚塗料組成物を硬化させてなる塗膜で被覆されている防汚性基材。
 上記基材が、水中構造物、船舶外板、漁網、漁具のいずれかである、請求項15に記載の防汚性基材。
Description:
耐スライム性および貯蔵安定性 改良された銅化合物を含有する防汚塗料組 物

 本発明は、水棲生物による基材の汚損を 止するために使用される、亜酸化銅等の防 剤を含有する防汚塗料組成物、ならびにそ ような防汚塗料組成物の用途に関する。

 現在、船底塗料としては、耐フジツボ性 優れる等の理由から、亜酸化銅等の銅化合 を含むものが広く使用されている。しかし がら、船の稼動率が低い場合や海域の条件 どによっては、珪藻類などのスライム(微生 物皮膜)が付着し、船底の色がうす緑色にな やすく、特にプレジャーボート等の見栄え 要求される船舶で問題視されることが多い

 そこで、従来の防汚塗料では、亜酸化銅 の銅化合物に加え、スライムの付着を防止 るための耐スライム剤として、N,N'-ジメチ -N'-フェニル-(N-フルオロジクロロメチルチオ )スルファミド、2,4,6-トリクロロフェニルマ イミド、2,3,5,6-テトラクロロ-4-(メチルスル ォニル)ピリジン等の有機防汚剤が配合され 用いられることがあった。

 たとえば、特開2006-152205号公報(特許文献1) 実施例には、金属塩結合を有する加水分解 アクリル樹脂等の樹脂成分と、N,N'-ジメチル -N'-フェニル-(N-フルオロジクロロメチルチオ) スルファミド、亜酸化銅等の防汚剤とを含有 する防汚塗料組成物が記載されている。特許 第3396349号公報(特許文献2)の実施例には、ト オルガノシリル基を有する加水分解性共重 体と、亜酸化銅およびN,N'-ジメチル-N'-フェ ル-(N-フルオロジクロロメチルチオ)スルファ ミドとを含有する防汚塗料組成物が記載され ている。また、特開2004-315810号公報(特許文献 3)には、酸化亜鉛等の無機担持体と、N,N'-ジ チル-N'-トリル-(N-フルオロジクロロメチルチ オ)スルファミド等の有機防汚剤とを含有す 、防汚効果持続性の向上などの効果をうた た防汚塗料の発明が記載されている。

特開2006-152205号公報

特許第3396349号公報

特開2004-315810号公報

 従来の防汚塗料組成物の耐スライム性に 改善の余地があり、また、耐スライム性を 上させようと防汚剤の塗料への配合量を増 させると、貯蔵中に再結晶して塗料性状が 良となりやすく、塗装作業中にスプレーガ の先が詰まるなどの不具合が起きるように るといった問題があった。

 本発明は、優れた耐スライム性を賦与す 防汚塗膜を形成でき、かつ、塗料中での防 剤の再結晶が抑制された防汚塗料組成物を 供することを目的とする。

 本発明者は、塗膜形成樹脂に、防汚剤と て、亜酸化銅やロダン銅などの銅化合物と N,N'-ジメチル-N'-トリル-(N-フルオロジクロロ メチルチオ)スルファミドとを組み合わせて 合することにより、貯蔵中に再結晶が起こ ず、かつ顕著な耐スライム性を有する防汚 膜を形成しうる防汚塗料組成物が得られる とを見出し、本発明を完成させるに至った

 すなわち、本発明の防汚塗料組成物は、 膜形成樹脂(A)と、防汚剤として、亜酸化銅 チオシアン酸銅、塩基性硫酸銅、塩化銅、 化銅、および銅粉からなる群より選択され 少なくとも1種の無機銅系防汚剤(B)とを含有 する防汚塗料組成物であって、さらに耐スラ イム剤として、N,N'-ジメチル-N'-トリル-(N-フ オロジクロロメチルチオ)スルファミド(C)を 有することを特徴とする。

 上記防汚剤(B)は、加水分解性共重合体(A)1 00重量部に対して60~1000重量部の割合で含まれ ていることが好ましく、上記防汚剤(C)は、塗 膜形成樹脂(A)100重量部に対して1.4~80重量部の 割合で含まれていることが好ましい。また、 上記防汚剤(C)は、防汚剤(B)100重量部に対して 0.1~100重量部の割合で含まれていることが好 しい。

 また、上記塗膜形成樹脂(A)としては、金 塩結合含有アクリル樹脂、トリアルキルシ ル基含有アクリル樹脂、アクリル樹脂(上記 金属塩結合またはトリアルキルシリル基を含 有するものを除く。)、塩化ビニル系樹脂、 化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル- ビニルイソブチルエーテル共重合体、塩化ゴ ム系樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化 ポリプロピレン樹脂、スチレン-ブタジエン 樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、 ェノール樹脂、合成ゴム、シリコーンゴム シリコーン樹脂、石油樹脂、油性樹脂、フ 素樹脂、ポリブテン樹脂、ポリウレタン樹 、ポリアミド樹脂、ケトン樹脂、アルキッ 樹脂、およびクマロン樹脂からなる群より ばれる少なくとも1種の樹脂が好ましい。塗 形成樹脂(A)は、さらに、ロジン、ロジンエ テル系樹脂、ロジン系石鹸、ナフテン酸、 ーサチック酸、およびトリフェニルイソブ ニルシクロヘキセンカルボン酸からなる群 り選ばれる少なくとも1種を含んでいてもよ い。

 本発明の防汚塗料組成物は、さらに必要 応じて、銅ピリチオン等の有機防汚剤のよ な上記防汚剤(B)および(C)以外の防汚剤(D)、 柄等の着色顔料(E)、タルク等の体質顔料(F) 無水石膏等の脱水剤(G)、または可塑剤(H)と ての防汚塗料組成物中の全固形分に対して0 .5~5重量%の量の塩素化パラフィンのうちの1種 以上を含有していてもよい。

 本発明の防汚塗料組成物を用いることに り、塗料中の再結晶物により塗料性状が不 となる、あるいはそれに伴い塗装作業に支 をきたすといった問題を引き起こすことな 、見栄えが要求される船舶等に対して、十 な耐スライム性を有する防汚塗膜を形成で るようになる。

 本発明において成分の含有量を規定する の基準となる物質の重量は、樹脂の重合用 媒や塗料の希釈用溶剤等の揮発性成分を除 た乾燥塗膜を構成しうる成分、すなわち「 形分」の重量である。

 また、本発明において「スライム」とは 藻類(ケイ藻、緑藻等)、バクテリアその他 微生物などからなる膜状の集合体であり、 耐スライム性」とは、このようなスライム 基材表面に形成されることを防止する性能 いう。

  防汚塗料組成物の成分
 < 塗膜形成樹脂(A) >
 本発明の塗膜形成樹脂(A)としては、以下に げるような、公知の防汚塗料組成物でも用 られている各種の樹脂を使用することがで る。これらの塗膜形成樹脂は、1種単独で使 用してもよく、2種以上を併用してもよい。

 たとえば、塗膜形成樹脂(A)が、所定の金 塩結合またはトリアルキルシリル基を含有 るアクリル樹脂(詳細は後述する。)のよう 、海水中等のアルカリ雰囲気下における加 分解性を有する樹脂は、防汚塗膜の自己研 性や防汚剤の徐放性などの観点から望まし 。

 また、塗膜形成樹脂(A)は、加水分解性お び水溶性樹脂の他、上記金属塩結合および リアルキルシリル基を含有しないアクリル 脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビ ニル共重合体、塩化ビニル-ビニルイソブチ エーテル共重合体、塩化ゴム系樹脂、塩素 ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレン 脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、ポリエス ル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、 成ゴム、シリコーンゴム、シリコーン樹脂 石油樹脂、油性樹脂、フッ素樹脂、ポリブ ン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹 、ケトン樹脂、アルキッド樹脂、クマロン 脂等の非水溶性ないし難水溶性の樹脂を含 でいてもよい。

 塗膜形成樹脂(A)は、さらに、ロジン類(ロ ジン、ロジンエステル系樹脂、ロジン系石鹸 等)やパインタールなどの樹脂や、ナフテン 、バーサチック酸、トリフェニルイソブテ ルシクロヘキセンカルボン酸などの一塩基 有機酸を含んでいてもよい。これらの成分 、塗膜形成樹脂(A)の溶出助剤(塗膜の溶解を ける材料)としても機能する。たとえば、ロ ジンと、所定の金属塩結合またはトリアルキ ルシリル基を含有するアクリル樹脂あるいは 塩化ビニル-ビニルイソブチルエーテル共重 体とを組み合わせて用いることが好ましい

 なお、本発明において、上記ロジン類や フテン酸等を塗膜形成樹脂(A)に配合して用 る場合は、それらの重量も、後述するよう 防汚剤(B)および(C)その他の各種成分の配合 の規定において、塗膜形成樹脂(A)の重量に 入するものとする。

 金属塩結合を含有するアクリル樹脂(金属 塩結合含有共重合体)としては、下記式(I)で される「側鎖末端型」の金属塩結合、また 下記式(II)で表される「架橋型」の金属塩結 、あるいはこの両方を含有するアクリル樹 が好適である。

 式(I)または(II)中、Mは亜鉛または銅を示し Rは水素原子またはメチル基を示し、R 1 は有機基を示す。なお、金属塩結合含有アク リル樹脂には通常、式(I)または(II)で表され 金属塩結合が複数存在するが、それぞれのR R 1 、M同士は、互いに同一でも異なっていても い。

 式(I)中の有機基R 1 としては、一塩基酸から形成される有機酸残 基であって、炭素原子数2~30の飽和もしくは 飽和脂肪族炭化水素基、炭素原子数3~20の飽 もしくは不飽和脂環式炭素水素基、炭素原 数6~18の芳香族炭化水素基、またはこれらの 置換体であることが好ましく、炭素原子数10~ 20の飽和もしくは不飽和脂肪族炭化水素基、 素原子数3~20の飽和もしくは不飽和脂肪族炭 化水素基、またはこれらの置換体であること がより好ましい。なかでも、バーサチック酸 、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸 、リノール酸、リノレン酸(これらの不飽和 肪酸の構造異性体(イソステアリン酸等)を含 む。)、アビエチン酸、ネオアビエチン酸、 マル酸、デヒドロアビエチン酸、12-ヒドロ システアリン酸またはナフテン酸から形成 れる有機酸残基を有するものが特に好まし 。このようなR 1 を有するアクリル樹脂は調製が容易であり、 また、防汚塗膜の加水分解性や重ね塗り性を 優れたものにすることができる。

 このような側鎖末端型または架橋型の金 塩結合を含有するアクリル樹脂は、たとえ 、下記式(III)で表される金属塩結合を有す 単量体、下記式(IV)で表される金属塩結合を する単量体、およびこれらの単量体と共重 し得るその他の(金属塩結合を含有しない) クリル樹脂用の重合性不飽和単量体を共重 することにより調製することができる。

   CH 2 =C(R)-COO-M-O-COR 1    ……(III)
   CH 2 =C(R)-COO-M-O-CO-C(R)=CH 2    ……(IV)
 式(III)または(IV)中、Mは亜鉛または銅を示し 、Rは水素原子またはメチル基を示し、R 1 は有機基を示す(前記式(I)および(II)と同様で る)。ただし、式(IV)で表される金属含有単 体と区別するため、式(III)におけるR 1 は、ビニル基[-CH=CH 2 ]およびイソプロペニル基[-C(CH 3 )=CH 2 ]を含まないものとする。なお、式(III)中のR 1 の好ましい種類は、前述の式(I)中の好ましい ものと同様である。

 あるいは、(メタ)アクリル酸、アルキル(メ )アクリレート、アルコキシアルキル(メタ) クリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)ア リレートアクリル等を用いてアクリル樹脂 調製した後、この樹脂の側鎖にある未だ金 塩結合を形成していないカルボキシル基に 銅または亜鉛(M)を介して有機基(R 1 )が結合した構造を導入する反応を行うこと よっても、式(I)で表される側鎖末端基を有 るアクリル樹脂を調製することができる。 お、上記の方法により導入される場合であ ても、前記式(I)におけるR 1 の好ましい種類は前述したものと同様である 。

 式(IV)で表される単量体は、たとえば、無 機金属化合物(亜鉛または銅の酸化物、水酸 物、塩化物等)と(メタ)アクリル酸またはそ エステル化合物とを、アルコール系有機溶 および水の存在下で、金属塩の分解温度以 で加熱、撹拌するなど、公知の方法により 製することができる。

 また、式(III)または(IV)で表される金属塩 合を有する単量体と共重合し得るその他の( 金属塩結合を含有しない)単量体としては、 クリル樹脂用の重合性不飽和単量体として 知のものから適宜選択することができるが アルキル(メタ)アクリレート、アルコキシア ルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアル ル(メタ)アクリレートなどが好ましく、な でも、メチル(メタ)アクリレート、エチル( タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレー 、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートな が特に好ましい。その他、スチレンおよび チレン誘導体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビ ニル等のビニルエステル;(メタ)アクリルアミ ドおよびその誘導体;(メタ)アクリロニトリル などを用いることもできる。

 上述のような金属塩結合含有共重合体は 式(I)の構造に起因する亜鉛および/または銅 の含有量が、当該共重合体の0.5~20重量%であ ことが好ましく、1~19重量%であることがより 好ましい。このような条件を満たす金属塩結 合含有共重合体を用いることにより、防汚性 および消耗性の両面に優れた防汚塗膜を形成 できるようになる。亜鉛および/または銅の 有量は、金属塩結合含有共重合体の調製に いられる、これらの金属を含有する単量体 それ以外の単量体との配合割合、あるいは アクリル樹脂に後から反応させる亜鉛およ /または銅を含有する化合物の添加量を調節 ることなどにより、上記範囲内のものとす ことが可能である。

 また、金属塩結合含有アクリル樹脂の数 均分子量(Mn:GPCによるポリスチレン換算値) よび重量平均分子量(Mw:GPCによるポリスチレ 換算値)は、防汚塗料組成物の粘度や貯蔵安 定性、防汚塗膜の溶出速度などを考慮し、適 宜調整することができるが、Mnは、通常1,000~1 00,000程度、好ましくは1,000~50,000であり、また 、Mwは、通常1,000~20,000程度、好ましくは1,000~1 0,000である。

 一方、トリアルキルシリル基を含有する クリル樹脂としては、下記式(V)で表される( メタ)アクリル酸のトリアルキルシリルエス ルから誘導される成分単位を(好ましくは20~6 5重量%の割合で、より好ましくは30~55重量%の 合で)含有するアクリル樹脂が好適である。

 式(V)中、Rは水素原子またはメチル基を示し 、R 2 、R 3 およびR 4 はそれぞれ独立に、炭素原子数1~18のアルキ 基を表す。なお、トリアルキルシリル基含 アクリル樹脂には通常、式(V)で表される構 が複数存在するが、それぞれのR 2 、R 3 およびR 4 同士は、互いに同一でも異なっていてもよい 。

 このようなトリアルキルシリル基含有ア リル樹脂は、たとえば、下記式(VI)で表され る(メタ)アクリル酸トリアルキルシリルエス ル単量体と、この単量体と共重合し得るそ 他の(トリアルキルシリル基を含有しない) クリル樹脂用の重合性不飽和単量体を共重 することにより調製することができる。

   CH 2 =C(R)-COO-SiR 2 R 3 R 4    ……(VI)
 式(VI)中、Rは水素原子またはメチル基を示 、R 2 、R 3 およびR 4 はそれぞれ独立に、炭素原子数1~18のアルキ 基を表す(前記式(V)と同様である)。

 式(VI)で表される(メタ)アクリル酸トリア キルシリルエステルとしては、たとえば、( メタ)アクリル酸トリメチルシリルエステル (メタ)アクリル酸トリエチルシリルエステル 、(メタ)アクリル酸トリプロピルシリルエス ル、(メタ)アクリル酸トリイソプロピルシ ルエステル、(メタ)アクリル酸トリブチルシ リルエステル、(メタ)アクリル酸トリイソブ ルシリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメ ルプロピルシリルエステル、(メタ)アクリル 酸モノメチルジプロピルシリルエステル、( タ)アクリル酸メチルエチルプロピルシリル ステル等が挙げられ、なかでも、(メタ)ア リル酸トリプロピルシリルエステル、(メタ) アクリル酸トリイソプロピルシリルエステル 、(メタ)アクリル酸トリブチルシリルエステ 、(メタ)アクリル酸トリイソブチルシリル ステルが好ましい。

 また、式(VI)で表される金属塩結合を有す る単量体と共重合し得るその他の(トリアル ルシリル基を含有しない)単量体としては、 述の金属塩結合含有アクリル樹脂について 同様、アクリル樹脂用の重合性不飽和単量 として公知のものから適宜選択することが きるが、アルキル(メタ)アクリレート、ア コキシアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロ キシアルキル(メタ)アクリレートなどが好ま く、なかでも、メチル(メタ)アクリレート エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)ア リレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリ レートなどが特に好ましい。その他、スチレ ンおよびスチレン誘導体;酢酸ビニル、プロ オン酸ビニル等のビニルエステル;(メタ)ア リルアミドおよびその誘導体;(メタ)アクリ ニトリルなどを用いることもできる。

 上述のようなトリアルキルシリル基含有 クリル樹脂の数平均分子量(Mn:GPCによるポリ スチレン換算値)、重量平均分子量(Mw:GPCによ ポリスチレン換算値)、分子量分布(Mw/Mn)、 ラス転移温度(Tg)、粘度などの性状は、防汚 料組成物の貯蔵安定性や塗装作業性、防汚 膜の溶出速度などを考慮し、適宜調整する とができるが、一般的には以下の通りであ 。

 数平均分子量(Mn)は、通常3,000~50,000、好ま しくは3,000~20,000、さらに好ましくは4,000~15,000 、特に好ましくは5,000~12,000である。重量平均 分子量(Mw)は、通常4,000~150,000、好ましくは4,00 0~60,000、さらに好ましくは6,000~30,000である。 子量分布(Mw/Mn)は、通常1.0~4.0、好ましくは1. 0~3.0、特に好ましくは1.0~2.5である。ガラス転 移温度(Tg)は、通常15~80℃、好ましくは25~80℃ さらに好ましくは30~70℃、特に好ましくは35 ~60℃である。50%キシレン溶液における粘度(25 ℃)は、通常30~1000CPS、好ましくは40~600CPSであ 。

 < 防汚剤 >
 本発明の防汚塗料組成物は、防汚剤として 少なくとも、亜酸化銅等の無機銅系防汚剤( B)と、N,N'-ジメチル-N'-トリル-(N-フルオロジク ロロメチルチオ)スルファミド(C)とを含有す 。

 無機銅系防汚剤(B)としては、公知の防汚 料組成物の防汚成分として使用されている のを本発明においても使用することができ たとえば、亜酸化銅、チオシアン酸銅、塩 性硫酸銅、塩化銅、酸化銅などの無機系銅 合物および銅粉が挙げられる。これらの無 銅系防汚剤は、1種単独で使用してもよく、 2種以上を併用してもよい。

 一方、防汚剤(C)として用いられるN,N'-ジ チル-N'-トリル-(N-フルオロジクロロメチルチ オ)スルファミドは、下記式(VII)で表される化 合物である。この防汚剤は、たとえばランク セス(株)製「プリベントールA-5S」として入手 できる。

 本発明の防汚塗料組成物中の防汚剤(B)の 有量は、塗膜形成樹脂(A)100重量部に対して 60~1000重量部の割合であることが好ましく、 65~900重量部の割合であることがより好ましく 、70~800重量部の割合であることが特に好まし い。

 また、防汚剤(C)の含有量は、塗膜形成樹 (A)100重量部に対して、1.4~80重量部の割合で ることが好ましく、2~75重量部の割合である ことがより好ましく、3~70重量部の割合であ ことが特に好ましい。

 さらに、防汚剤(B)および(C)の配合比は、 汚剤(B)100重量部に対して、防汚剤(C)を0.1~100 重量部とすることが好ましく、0.5~80重量部と することがより好ましく、1.0~70重量部とする ことが特に好ましい。

 このような条件を満たすことにより、本 明の防汚塗料組成物は、塗料中での再結晶 を抑制し、防汚性(耐スライム性、耐フジツ ボ性等)に優れたものとなるという効果の面 、さらに望ましいものとなる。

 本発明の防汚塗料組成物は、上記防汚剤( B)および(C)を含有することにより優れた防汚 (耐スライム性、耐フジツボ性等)を有する のであるが、このような防汚性をより一層 上させる、あるいはその他の生物の付着を 止する効果を向上させるため、必要に応じ 、上記防汚剤(B)および(C)以外のその他の防 剤(D)を含有してもよい。

 本発明で用いることのできる「その他の 汚剤」(D)としては、たとえば、2-ピリジン オール-1-オキシド亜鉛塩(「銅ピリチオン」 もいう。)、2-ピリジンチオール-1-オキシド 塩(「ジンクピリチオン」ともいう。)、4,5- クロロ-2-n-オクチル-4-イソチアゾリン-3オン 、N,N-ジメチルジクロロフェニル尿素、2,4,6- リクロロフェニルマレイミド、2-メチルチオ -4-tert-ブチルアミノ-6-シクロプロピルSトリア ジン、2,4,5,6-テトラクロロイソフタロニトリ 、ビスジメチルジチオカルバモイルジンク チレンビスジチオカーバメート、クロロメ ル-n-オクチルジスルフィッド、N,N'-ジメチ -N'-フェニル-(N-フルオロジクロロメチルチオ )スルファミド、テトラアルキルチウラムジ ルフィド、ジンクジメチルジチオカーバメ ト、ジンクエチレンビスジチオカーバメー 、2,3-ジクロロ-N-(2',6'-ジエチルフェニル)マ イミド、2,3ジクロロ-N-(2'-エチル-6'-メチルフ ェニル)マレイミドなどの有機防汚剤が挙げ れる。これらの防汚剤は、1種単独で、また 2種以上組み合わせて用いることができる。

 < その他の成分 >
 本発明の防汚塗料組成物には、上述した塗 形成樹脂(A)や防汚剤(B)~(D)の他に、(E)着色顔 料、(F)体質顔料、(G)脱水剤、(H)可塑剤、(I)タ レ止め・沈降防止剤、溶剤など、一般的な塗 料組成物に用いられている各種成分を配合す ることができる。

 ・(E)着色顔料
 本発明の防汚塗料組成物に配合することの きる着色顔料としては、たとえば、弁柄、 ライト粉(硫酸バリウム)、チタン白(酸化チ ン)、黄色酸化鉄等の無機系顔料や、カーボ ンブラック、ナフトールレッド、フタロシア ニンブルー等の有機系顔料が挙げられる。特 に、無機系顔料の内弁柄、チタン白、黄色酸 化鉄は着色力の点で好ましく、また、上記有 機系顔料は鮮やかな色彩の塗膜を提供できて 変色も少ないなどの点で好ましい。これらの 着色顔料は、1種単独で、または2種以上組み わせて用いることができる。なお、着色顔 には、さらに染料等の各種着色剤が含まれ いてもよい。また、体質顔料の配合量は適 調整することができるが、たとえば、塗膜 成樹脂(A)100重量部に対して0.05~125重量部の 合である。

 ・(F)体質顔料
 体質顔料は、屈折率が小さく、油やワニス 混練した場合に透明で被塗面を隠さないよ な顔料である。本発明の防汚塗料組成物に 合することのできる体質顔料としては、た えば、タルク、シリカ、マイカ、クレー、 化亜鉛、沈降防止剤としても用いられる炭 カルシウム、カオリン、アルミナホワイト 艶消し剤としても用いられるホワイトカー ン、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウ 、炭酸バリウム、硫酸バリウムなどが挙げ れ、なかでも、タルク、シリカ、マイカ、 レー、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、カオリ 、硫酸バリウムが好ましい。これらの体質 料は、1種単独で、または2種以上組み合わ て用いることができる。なお、体質顔料の 合量は適宜調整することができるが、たと ば、塗膜形成樹脂(A)100重量部に対して2.5~250 量部の割合である。

 ・(G)脱水剤
 脱水剤は、塗料の貯蔵安定性の向上に寄与 る成分である。本発明の防汚塗料組成物に 合することのできる脱水剤としては、たと ば、無水石膏、半水石膏(焼石膏)、合成ゼ ライト系吸着剤(商品名「モレキュラーシー 」等)などの無機系脱水剤や、オルソエステ ル類(オルソギ酸メチル、オルソ酢酸メチル オルソホウ酸エステル等)、シリケート類、 ソシアネート類などの無機系脱水剤が挙げ れる。なかでも、無機系の脱水剤である無 石膏、半水石膏(焼石膏)が好ましい。これ の脱水剤は、1種単独で、または2種以上組み 合わせて用いることができる。なお、脱水剤 の配合量は適宜調整することができるが、た とえば、塗膜形成樹脂(A)100重量部に対して1.0 ~25重量部の割合である。

 ・(H)可塑剤
 可塑剤は、防汚塗膜の耐クラック性や耐水 の向上および変色の抑制に寄与する成分で る。本発明の防汚塗料組成物に配合するこ のできる可塑剤としては、たとえば、n-パ フィン、塩素化パラフィン、テルペンフェ ール、トリクレジルフォスフェート(TCP)、ポ リビニルエチルエーテルなどが挙げられ、な かでも、塩素化パラフィン、テルペンフェノ ールが好ましく、塩素化パラフィンが特に好 ましい。これらの可塑剤は、1種単独で、ま は2種以上組み合わせて用いることができる 上記n-パラフィンとしては、日本石油化学( )製「n-パラフィン」などの商品を、上記塩 化パラフィンとしては、東ソー(株)製「ト パラックス A-40/A-50/A-70/A-145/A-150」などの商 を使用できる。なお、可塑剤の配合量は適 調整することができるが、たとえば、防汚 料組成物中の全固形分に対して0.5~5重量%の 合である。

 ・(I)タレ止め・沈降防止剤
 本発明で用いることのできるタレ止め・沈 防止剤(搖変剤)としては、たとえば、有機 土系化合物(Al、Ca、Znのアミン塩、ステアレ ト塩、レシチン塩、アルキルスルホン酸塩 )、有機系ワックス(ポリエチレンワックス 酸化ポリエチレンワックス、ポリアマイド ックス、アマイドワックス、水添ヒマシ油 ックス等)、合成微粉シリカなどが挙げられ 中でも、有機粘土系化合物、ポリアマイド ックス、酸化ポリエチレンワックス、合成 粉シリカが好ましい。これらのタレ止め・ 降防止剤は、1種単独で、または2種以上組 合わせて用いることができる。なお、タレ め・沈降防止剤の配合量は適宜調整するこ ができるが、たとえば、塗膜形成樹脂(A)100 量部に対して0.25~50重量部の割合である。

 ・溶剤
 本発明の防汚塗料組成物を構成する各種成 は、通常の防汚塗料組成物と同様、溶剤に 解もしくは分散している。本発明では、脂 族系溶剤、芳香族系溶剤(キシレン、トルエ ン等)、ケトン系溶剤(MIBK、シクロヘキサノン 等)、エステル系溶剤、エーテル系溶剤(プロ レングリコールモノメチルエーテル、プロ レングリコールモノメチルエーテルアセテ ト等)、アルコール系溶剤(イソプロピルア コール等)など、防汚塗料用の溶剤として一 的なものを用いることができる。なお、溶 の配合量は適宜調整することができるが、 とえば、防汚塗料組成物の全固形分率が20~9 0重量%となるような割合であり、作業性に応 て塗装時にさらに添加してもよい。

  防汚塗料組成物の製造方法および 用途
 本発明の防汚塗料組成物は、公知の一般的 防汚塗料と同様の装置、手段等を用いて調 することができる。たとえば、あらかじめ 膜形成樹脂(A)を調製した後、この樹脂(反応 液)と、防汚剤(B)および(C)と、必要に応じて の他の添加剤等の成分とを、一度にまたは 次溶剤に添加して、撹拌、混合するように て製造すればよい。

 また、本発明の防汚塗料組成物は、公知 一般的な防汚塗料と同様の態様で使用する とができる。たとえば、基材の表面、特に 水中構造物、船舶外板、漁網、漁具など、 水(汽水を含む。)または真水と常時または 続的に接触する基材の表面に、本発明の防 塗料組成物を塗布または含浸した後、所定 期間乾燥させることにより、基材の表面に 化した防汚塗膜を形成することができる。 のような防汚塗膜で表面を被覆することに り、水棲生物、特にフジツボやスライムな の付着による基材の汚損を、長期間にわた て防止することができる。防汚塗膜の(乾燥) 膜厚は、塗膜の消耗速度などを考慮して適宜 調整することができるが、たとえば、50~150μm 程度とすればよい。

 以下の実施例における各種物性等の測定 法は下記の通りである。

  <固形分率>
 調製した共重合体の溶液1gを平底皿にはか 取り、質量既知の針金を使って均一に広げ 。125℃で1時間乾燥し、溶剤揮発後の後残渣 よび針金の質量を測定し、算出された加熱 分(すなわち固形分)から固形分率を求めた

  <ガードナー粘度>
 ガードナー粘度は、JIS K7233の4.3に準じ、反 応液の固形分率を35重量%に調整した後、25℃ 測定した。

  <Mn・Mw>
 数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw) 、測定装置として東ソー(株)製「HLC-8120GPC」 、分離カラムとして東ソー(株)製「TSKgel α- M」2本を、また、溶離液として20mMのLiBrを添 したジメチルホルムアミド(DMF)を用いたGPCに より、いずれもポリスチレン換算値として測 定した。

  <樹脂のガラス転移温度(Tg)>
 島津示差走査熱量計DSC-60((株)島津製作所製) にて、昇温条件 -30℃から120℃まで5℃/min昇 条件で測定し、変曲点の中間点をTgとした。

 [調製例1]金属含有単量体(a)の調製
 冷却器、温度計、滴下ロートおよび撹拌機 備えた四つ口フラスコに、プロピレングリ ールモノメチルエーテル(PGM)85.4重量部およ 酸化亜鉛40.7重量部を仕込み、撹拌しながら 75℃に昇温した。続いて、メタクリル酸(MAA)43 .1重量部、アクリル酸(AA)36.1重量部および水5 量部からなる混合物を滴下ロートから3時間 かけて等速滴下した。滴下終了後、反応溶液 は乳白色状態から透明となった。さらに2時 撹拌した後、n-ブタノール6.7重量部およびキ シレン29.2重量部を添加して、固形分率44.9重 %である金属含有単量体(a)を含む反応液を得 た。調製例1に関する滴下成分・生成物の性 等を表1に示す。

 [製造例1]共重合体Aの製造
 冷却器、温度計、滴下ロートおよび撹拌機 備えた四つ口フラスコに、プロピレングリ ールモノメチルエーテル15重量部、キシレ 57重量部およびエチルアクリレート4重量部 仕込み、撹拌しながら100℃に昇温した。続 て、前記調製例1:金属含有単量体(a)の調製工 程で得られた反応液37.8重量部、メチルメタ リレート13重量部、エチルアクリレート65重 部、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(日本 ヒドラジン工業(株)製)2.5重量部、アゾビスメ チルブチロニトリル(AMBN)(日本ヒドラジン工 (株)製)7重量部、連鎖移動剤「ノフマーMSD」( 日本油脂(株)製)1重量部およびキシレン10重量 部からなる透明な混合物を、滴下ロートから 6時間かけて等速滴下した。滴下終了後、t-ブ チルパーオクトエート(TBPO)0.5重量部とキシレ ン7重量部を30分かけて滴下し、さらに1時間30 分撹拌した後、キシレンを4.4重量部添加して 、反応液中に不溶物がなく、淡黄色透明な、 金属塩結合含有共重合体Aの反応液を得た。 の反応液の固形分率は46.2重量%、ガードナー 粘度は+Yであった。また、得られた金属塩結 含有共重合体Aの数平均分子量(Mn)は2200、重 平均分子量(Mw)は5600であった。製造例1に関 る滴下成分・生成物の性状等を表2に示す。

 [製造例2]共重合体Bの製造
 冷却器、温度計、滴下ロートおよび撹拌機 備えた四つ口フラスコに、プロピレングリ ールモノメチルエーテル(PGM)30重量部および キシレン40重量部を仕込み、撹拌しながら100 に昇温した。続いて、バーサチック酸亜鉛 タクリレート35重量部、2-メトキシエチルア クリレート10重量部、3-メトキシブチルアク レート30重量部、エチルアクリレート25重量 およびt-ブチルパーオキサイド6重量部から る混合物を、滴下ロートから3時間かけて等 速滴下した。滴下終了後に追加触媒としての t-ブチルパーオクトエート1重量部とキシレン 10重量部を2時間かけて滴下し、さらに2時間 拌した後、キシレンを20重量部添加すること により、金属塩結合含有共重合体Bの反応液 得た。この反応液の固形分率は50.5重量%、ガ ードナー粘度は+Zであった。製造例2に関する 滴下成分・生成物の性状等を表3に示す。

 [製造例3]共重合体Cの製造
 撹拌機、コンデンサー、温度計、温度計、 下装置および加熱・冷却ジャケットを備え 反応容器にキシレン100重量部を仕込み、撹 しながら窒素気流下で83℃まで加熱した。 の温度を保持しつつ、滴下装置よりこの反 器内に、トリイソプロピルシリルアクリレ ト60重量部、メチルメタクリレート39.5重量 、エチルアクリレート0.5重量および2,2'-アゾ ビスイソブチロニトリル1.0重量部からなる混 合物を、4時間かけて等速滴下した。その後 同温度で4時間撹拌を続け、無色透明の共重 体Cの反応液を得た。この反応液の固形分率 は49.7重量%、粘度は160CPS(25℃)であった。また 、得られた共重合体Cの数平均分子量(Mn)は6800 、重量平均分子量(Mw)は24500、分子量分布(Mw/Mn )は3.6、ガラス転移温度(Tg)は45℃であった。 造例3に関する滴下成分・生成物の性状等を 4に示す。

 [実施例1~27]
  防汚塗料組成物の製造
 上述の製造例1~3により得られた共重合体A,B, およびC、防汚剤(B)および(C)、ならびにその の成分を、表5に示す配合組成(表中の配合量 の単位は重量部である。)で配合し、常法に い撹拌機を用いて均一に混合し、防汚塗料 成物を製造した。

  防汚剤の再結晶性試験
 上記実施例により製造した防汚塗料組成物 200gずつ分取し、5℃に設定された恒温器に1 月貯蔵した後、塗料を撹拌して、塗料貯蔵 の防汚剤の再結晶物の有無を目視で評価し 。結果は表5に示す通りである。

  <再結晶性の評価基準>
   AA……目視にて再結晶なし
   BB……目視にて再結晶が確認される
   CC……目視にて再結晶が全面的に(多量に )確認される。

  防汚塗膜の静置防汚性試験
 サンドブラスト処理鋼板(縦300mm×横100mm×厚 3.2mm)に、エポキシ系防錆塗料(エポキシAC塗 、商品名「バンノー500」、中国塗料(株)製) その乾燥膜厚が150μm厚となるように塗布し 後、エポキシ系バインダー塗料(商品名「バ ンノー500N」、中国塗料(株)製)をその乾燥膜 が100μm厚となるように塗布した。続いて、 記実施例により製造した防汚塗料組成物を の乾燥膜厚が150μmとなるように1回塗布し、 温で7日間乾燥させて、防汚塗膜付き試験板 を作成した。なお、上記の3回の塗装はいず も1day/1coatとした。

 上述のようにして作成した試験板を長崎 長崎湾内に4ヶ月間静置浸漬し、その間1ヶ 毎にスライム(ケイ藻被膜)の付着面積[%]を測 定した。そして、下記の基準に従って、防汚 塗膜の静置防汚性を評価した。結果は表5に す通りである。

  <スライムの付着面積による静置防汚性 評価基準>
   0点……スライムの付着面積が100%程度
   1点……スライムの付着面積が 90%程度
   2点……スライムの付着面積が 80%程度
   3点……スライムの付着面積が 70%程度
   4点……スライムの付着面積が 60%程度
   5点……スライムの付着面積が 50%程度
   6点……スライムの付着面積が 40%程度
   7点……スライムの付着面積が 30%程度
   8点……スライムの付着面積が 20%程度
   9点……スライムの付着面積が 10%程度
  10点……スライムの付着なし。

 [比較例1~18]
 表6に示す配合組成(表中の配合量の単位は 量部である。)に変更した以外は前記実施例 同様にして、比較例1~18の防汚塗料組成物を 製造した。また、これらの比較例の防汚塗料 組成物についても、前記実施例の場合と同様 にして、再結晶性試験および静置防汚性試験 を行った。結果は表6に示すとおりである。

 <表5および表6に記載された成分・商品名& gt;
 ・ 塗膜形成樹脂(A)/共重合体A:前記製造例1 照。

 ・ 塗膜形成樹脂(A)/共重合体B:前記製造 2参照。

 ・ 塗膜形成樹脂(A)/共重合体C:前記製造 3参照。

 ・ 塗膜形成樹脂(A)/塩化ビニル-ビニルイ ソブチルエーテル共重合体C:商品名「ラロフ ックスMP-25」(BASF社)。固形分100重量%。

 ・ 塗膜形成樹脂(A)/アクリル樹脂:商品名 「TZ-343」(大日本インキ化学工業(株))。MMAお びBMAの共重合体。固形分45重量%。

 ・ ロジン:ロジンWWグレード(中国産)。固形 分100重量%。キシレン50%溶液にして使用。
・ トリフェニルイソブテニルシクロヘキセ カルボン酸:商品名「A-3000X」(ヤスハラケミ ル(株))。

 ・ バーサチック酸:商品名「バーサチッ 10」(日本エポキシレジン(株))。

 ・ 防汚剤(B)/亜酸化銅:商品名「NC-301」(NCテ ック(株))
 ・ 防汚剤(B)/チオシアン酸銅:商品名「ロダ ン銅」(Bardyke Chemicals Ltd)
 ・ 防汚剤(C)/N,N'-ジメチル-N'-トリル-(N-フル オロジクロロメチルチオ)スルファミド:商品 「プリベントール A-5S」(ランクセス(株))。

 ・ 防汚剤(D)/4,5-ジクロロ-2-n-オクチル-4- ソチアゾリン-3-オン:商品名「シーナイン 2 11」(ロームアンドハース社)。固形分30重量%

 ・ 防汚剤(D)/2-ピリジンチオール-1-オキ ド銅塩:商品名「トミサイドCPT」(吉富ファイ ンケミカル(株))。

 ・ 防汚剤(D)/N,N'-ジメチル-N'-フェニル-(N- フルオロジクロロメチルチオ)スルファミド: 品名「プリベントール A-4S」(ランクセス( ))。

 ・ 防汚剤(D)/2,4,6-トリクロロフェニルマ イミド:商品名「IT-354」(ケイアイ化成(株))

 ・ 防汚剤(D)/2,3,5,6-テトラクロロ-4-(メチ スルフォニル)ピリジン:商品名「デンシル  S-100」(アイシーアイジャパン(株))。

 ・ 着色顔料(E)/チタン白:商品名「R-5N」( 化学工業(株))。

 ・ 着色顔料(E)/ナフトールレッド:商品名「 ナフトールレッドB7032C」(Cappelle社)
 ・ 体質顔料(F)/酸化亜鉛:商品名「亜鉛華3 」(ハクスイテック(株))。

 ・ 無機系脱水剤(G)/焼石膏:商品名「FT-2 ((株)ノリタケジプサム)。

 ・ 可塑剤(H)/塩素化パラフィン:商品名「 トヨパラックス(TOYOPARAX)A-150」(東ソー(株))。 均炭素数14.5、塩素含有率(量)50%、粘度12ポ ズ/25℃、比重1.25/25℃。

 ・ 沈降防止剤(I)/酸化ポリエチレンワッ ス:商品名「ディスパロン(Disparlon)4200-20」( 本化成(株))。キシレンペースト、固形分20%

 ・ 沈降防止剤(I)/脂肪酸アマイドワック :商品名「ディスパロン(Disparlon)A630-20X」(楠 化成(株))。キシレンペースト、固形分20%。

 ・ 溶剤/プロピレングリコールモノメチ エーテル:商品名「クラレ(Kuraray)PGM」((株)ク ラレ)。