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Patent Searching and Data


Title:
ANTIGLARE FILM AND PROCESS FOR PRODUCING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/118820
Kind Code:
A1
Abstract:
An antiglare film with which a display can be prevented from suffering reflection and inhibited from having a white blur in black images and can display high-contrast images including clear black areas. A solution which comprises a non-reactive (meth)acrylic resin having a weight-average molecular weight of 30,000-1,000,000, a (meth)acrylic resin having a weight-average molecular weight of 1,000-100,000 and having a polymerizable group, a polyfunctional (meth)acrylate, and a solvent having a boiling point of 100°C or higher is applied. The solvent is volatilized to cause convection and thereby form stringy protrusions dispersedly in the surface in random directions. Thus, an antiglare film is obtained in which the areal proportion of the stringy protrusions in the whole surface is 50% or lower. The stringy protrusions may have an average height of 0.05-10 µm and an average width of 0.1-30 µm. The stringy protrusions may have a recessed part extending in the lengthwise direction.

Inventors:
HAYASHI, Masaki (Research Center, 1239, Shinzaike, Aboshi-ku, Himeji-sh, Hyogo 83, 67112, JP)
Application Number:
JP2008/055513
Publication Date:
October 01, 2009
Filing Date:
March 25, 2008
Export Citation:
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Assignee:
DAICEL CHEMICAL INDUSTRIES, LTD. (MAINICHI INTECIO. 3-4-5, Umeda Kita-ku, Osaka-sh, Osaka 01, 53000, JP)
ダイセル化学工業株式会社 (〒01 大阪府大阪市北区梅田三丁目4番5号 毎日インテシオ Osaka, 53000, JP)
International Classes:
G02B5/02; B32B27/30; C08F290/12; G02F1/1335; G09F9/00
Attorney, Agent or Firm:
KUWATA, Mitsuo (KUWATA & CO, 6th FloorMinato Umeda Building,3-17, Nishitemma 6-chome,Kita-ku, Osaka-sh, Osaka 47, 53000, JP)
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Claims:
 重量平均分子量30,000~1,000,000の非反応性(メタ)アクリル系樹脂と、重量平均分子量1,000~100,000であり、かつ重合性基を有する(メタ)アクリル系樹脂と、多官能性(メタ)アクリレートとの硬化物で構成された防眩性膜であって、表面において紐状凸部がランダムな方向に分散して形成され、かつ前記紐状凸部の面積割合が全表面に対して50%以下である防眩性膜。
 重合性基を有する(メタ)アクリル系樹脂が、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル系樹脂である請求項1記載の防眩性膜。
 紐状凸部の平均高さが0.05~10μmであり、かつ平均幅が0.1~30μmである請求項1記載の防眩性膜。
 紐状凸部が、長さ方向に延びる凹部を有している請求項1記載の防眩性膜。
 非反応性(メタ)アクリル系樹脂、重合性基を有する(メタ)アクリル系樹脂及び多官能性(メタ)アクリレートのうち、少なくとも2つの成分がスピノーダル分解により相分離するとともに、対流を生じることにより紐状凸部が形成された請求項1記載の防眩性膜。
 重量平均分子量30,000~1,000,000の非反応性(メタ)アクリル系樹脂と、重量平均分子量1,000~100,000であり、かつ重合性基を有する(メタ)アクリル系樹脂と、多官能性(メタ)アクリレートと、沸点100℃以上の溶媒とを含む溶液を塗布し、溶媒の揮散に伴って対流を発生させる乾燥工程と、乾燥した塗膜を硬化する硬化工程とで構成された防眩性膜の製造方法。
 溶液が、さらに沸点の異なる溶媒を含有する請求項6記載の製造方法。
 乾燥工程において、非反応性(メタ)アクリル系樹脂、重合性基を有する(メタ)アクリル系樹脂及び多官能性(メタ)アクリレートのうち、少なくとも2つの成分がスピノーダル分解により相分離するとともに、溶液が対流を発生することにより表面を隆起させて紐状凸部を形成する請求項6記載の製造方法。
 硬化工程において、活性エネルギー線及び熱から選択された少なくとも一種を照射して、塗膜を硬化する請求項6記載の製造方法。
 透明性支持体の上に、請求項1記載の防眩性膜が形成されている防眩性フィルム。
 防眩性膜の上に、さらに低屈折率層が形成されている請求項10記載の防眩性フィルム。
 液晶表示装置、陰極管表示装置、プラズマディスプレイ及びタッチパネル式入力装置から選択された少なくとも一種の表示装置に用いられる請求項10記載の防眩性フィルム。
Description:
防眩性膜及びその製造方法

 本発明は、コンピュータ、ワードプロセ サ、テレビジョンなどの画像表示に用いる 種の高精細画像用ディスプレイに用いられ 防眩性膜及びその製造方法に関する。

 近年、陰極管表示装置(CRT)ディスプレイ 液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ タッチパネル式入力装置、有機又は無機EL( レクトロルミネッセンス)ディスプレイ、FED( フィールドエミッションディスプレイ)など ディスプレイにおいて、蛍光灯や太陽光な の外部光源がディスプレイ表面に映り込む 、この反射光が邪魔で画面が見えにくくな 。すなわち、このような映り込みにより視 性が著しく劣るために、各種ディスプレイ は、反射光をある程度拡散するための防眩 をディスプレイ表面に設けている。

 防眩層として、例えば、特開平6-18706号公 報(特許文献1)には、透明基板上に、屈折率1.4 0~1.60の樹脂ビーズと電離放射線硬化型樹脂組 成物から本質的に構成される防眩層が形成さ れた耐擦傷性防眩フィルムが開示されている 。また、特開平10-20103号公報(特許文献2)には 少なくとも基材フィルムと、平均粒径が0.5~ 1.5μmの透明粒子を、硬化型樹脂100重量部に対 し20~30重量部含む防眩層との積層フィルムで る防眩フィルムが開示されている。さらに 特許第3314965号公報(特許文献3)には、透明基 板上に、電離放射線硬化型樹脂組成物から構 成される表面が微細な凹凸を有する防眩層が 形成され、前記防眩層に有機フィラーが含ま れている耐擦傷性防眩フィルムが開示されて いる。その他、凝集性シリカ等の粒子の凝集 によって防眩層の表面に凹凸形状を形成する タイプの防眩層も知られている。

 しかし、これらの防眩層は、いずれもフ ラーなどによって、表面に凹凸形状を形成 るため、製造工程上、表面の凹凸形状を緻 に制御できない。また、表面の凹凸形状の 、位置、間隔、サイズなどを安定して形成 るのが困難である。その結果、表面の凹凸 状は、位置、サイズ、形、大きさ、頻度な を制御できず、得られた防眩層の防眩性は 動が大きくなる。また、防眩層として、層 面に凹凸形状を有するフィルムをラミネー して凹凸形状を転写するタイプもあるが、 造工程に転写過程が必要であり、工程が増 るとともに生産設備も必要となる。

 さらに、特開平6-16851号公報(特許文献4)に は、透明基板上に、表面が微細な凹凸を有す るマット状の賦型フィルムで賦形された電離 放射線硬化型樹脂組成物から本質的に構成さ れる防眩層が形成された耐擦傷性防眩フィル ムが開示されている。また、特開2000-206317号 報(特許文献5)には、透明基板フィルムの一 又は両方の面に、少なくとも電離線放射線 化型樹脂からなる防眩層を積層してなる防 フィルムであって、前記防眩層の表面に周 性を有する凹凸形状を設けた防眩フィルム 開示されている。これらの製造方法では、 則正しい構造を有する賦型フィルム、又は 面凹凸形状を制御したマット状賦型フィル を使用することにより、制御された良好な 面凹凸を形成することができる。

 しかし、このようなマット状賦型フィル 自身を製造することは困難であるため、量 性が低い。また、このように人工的に規則 の配列を行った場合、必然的に反射光が干 を起こし、虹色化を起こすことも知られて る。

 一方、特開2004-126495公報(特許文献6)では 少なくとも防眩層で構成された防眩性フィ ムであって、前記防眩層が、表面に凹凸構 を有しており、入射光を等方的に透過して 乱し、かつ散乱光強度の極大値を示す散乱 が0.1~10°であるとともに、全光線透過率が70~ 100%である防眩性フィルムが開示されている この文献には、複数のポリマー同士、ポリ ーと硬化性樹脂前駆体と溶媒を含む液相か 、前記溶媒の蒸発に伴うスピノーダル分解 より、規則的な相分離構造及びその相分離 造に対応した表面の凹凸構造を形成する製 方法が開示されている。この方法では、自 に生じる自己秩序形成力をうまく利用して 眩層を製造するため、表面の形状及び配列 充分に制御されているにも拘わらず、人工 に形成した微小な凹凸形状とは異なり、反 光の干渉による虹色化を起こしにくい。

 しかし、この方法においても、相分離性 制御は難しく、原料のロット、ポリマー組 などのわずかな変化により、相分離構造の イズが大きく変化してしまうため、防眩シ トの安定した製造は困難である。

 さらに、特開2006-106224号公報(特許文献7) は、少なくとも1つのポリマーと、少なくと 1つの硬化性樹脂前駆体と、沸点100℃以上の 溶媒とを含む溶液を塗布し、乾燥の過程で細 胞状回転対流を発生させた後、その塗膜を硬 化する防眩性膜の製造方法が開示されている 。この文献に記載された方法では、前記ポリ マー及び硬化性樹脂前駆体のうち少なくとも 2つの成分が、互いに相分離性を有してもよ 、乾燥過程において、細胞状回転対流によ 塗膜表面を隆起させて、表面に規則的又は 期的な凹凸形状を形成する製造方法が開示 れている。この方法においては、相分離と 流という2種類の自然に生じる自己秩序形成 をうまく組み合わせて防眩性膜を形成して るため、対流細胞のサイズ・配列に応じた 隔に制御され且つ相分離構造に伴う良好な ・高さを有する凹凸形状が形成される。す わち、形、配列、大きさともに、充分に制 された防眩性膜が得られる。

 しかし、この方法では、2つ成分の相分離性 が強く、対流によって得られた防眩性膜は、 ドメインの間隔が狭く平面部(海部)が少ない な構造となるため、反射光低減の目的で防 性膜上に塗布される低屈折率層が、防眩性 表面の凹凸形状に沿って形成できず(又は追 従して形成できず)、黒表示映像(又は画像)で の黒味をさらに向上させるのは困難であった 。

特開平6-18706号公報(請求項1)

特開平10-20103号公報(請求項1)

特許第3314965号公報(請求項1)

特開平6-16851号公報(請求項1)

特開2000-206317号公報(請求項1)

特開2004-126495号公報(請求項1、21、段落番 号[0090])

特開2006-106224号公報(請求項1、図1~4)

 従って、本発明の目的は、ディスプレイ の外光の映り込みを防止できるとともに、 表示の映像における白浮きを抑制でき、黒 が引き締まったコントラスト感の強い画像 表示できる防眩性膜、この膜を用いた防眩 フィルム及びその製造方法を提供すること ある。

 本発明の他の目的は、防眩性が高く、反 光の干渉による虹色化を抑制できる防眩性 、この膜を用いた防眩性フィルム及びその 造方法を提供することにある。

 本発明のさらに他の目的は、低屈折率層 積層しても防眩性膜の表面形状に沿って高 追従性で低屈折率層を形成でき、黒表示映 (又は画像)での黒味を向上できる防眩性膜 この膜を用いた防眩性フィルム及びその製 方法を提供することにある。

 本発明者は、前記課題を達成するため鋭 検討した結果、非反応性の(メタ)アクリル 樹脂と、重合性基を有する(メタ)アクリル系 樹脂と、多官能性(メタ)アクリレートとを含 塗膜を硬化させると、表面に紐状凸部がラ ダムな方向に分散して形成され、かつ前記 状凸部の面積割合が小さい防眩性膜を形成 き、ディスプレイへの外光の映り込みを防 できるとともに、黒表示の映像における白 きを抑制でき、黒色が引き締まったコント スト感の強い画像を表示できることを見い し、本発明を完成した。

 すなわち、本発明の防眩性膜は、重量平 分子量30,000~1,000,000の非反応性の(メタ)アク ル系樹脂と、重量平均分子量1,000~100,000であ り、かつ重合性基を有する(メタ)アクリル系 脂と、多官能性(メタ)アクリレートとの硬 物で構成された防眩性膜であって、表面に いて紐状凸部がランダムな方向に分散して 成され、かつ前記紐状凸部の面積割合が全 面に対して50%以下である。重合性基を有す (メタ)アクリル系樹脂は、側鎖に(メタ)アク ロイル基を有する(メタ)アクリル系樹脂で ってもよい。前記紐状凸部の平均高さは、 えば、0.05~10μm程度であり、かつ平均幅は、 えば、0.1~30μm程度であってもよい。前記紐 凸部は、長さ方向に延びる凹部を有してい もよい。この防眩性膜は、(メタ)アクリル 樹脂、重合性基を有する(メタ)アクリル系樹 脂及び多官能性(メタ)アクリレートのうち、 なくとも2つの成分がスピノーダル分解によ り相分離するとともに、対流を生じることに より紐状凸部が形成されてもよい。

 本発明には、重量平均分子量30,000~1,000,000 の非反応性の(メタ)アクリル系樹脂と、重量 均分子量1,000~100,000であり、かつ重合性基を 有する(メタ)アクリル系樹脂と、多官能性(メ タ)アクリレートと、沸点100℃以上の溶媒と 含む溶液を塗布し、溶媒の揮散に伴って対 を発生させる乾燥工程と、乾燥した塗膜を 化する硬化工程とで構成された防眩性膜の 造方法も含まれる。前記溶液は、さらに沸 の異なる溶媒を含んでいてもよい。前記乾 工程において、(メタ)アクリル系樹脂、重合 性基を有する(メタ)アクリル系樹脂及び多官 性(メタ)アクリレートのうち、少なくとも2 の成分がスピノーダル分解により相分離す とともに、溶液が対流を発生することによ 表面を隆起させて紐状凸部を形成してもよ 。前記硬化工程において、活性エネルギー 及び熱から選択された少なくとも一種を照 して、塗膜を硬化してもよい。

 本発明には、透明性支持体の上に、前記 眩性膜が形成されている防眩性フィルムも まれる。この防眩性フィルムにおいて、前 防眩性膜の上に、さらに低屈折率層が形成 れていてもよい。この防眩性フィルムは、 晶表示装置、陰極管表示装置、プラズマデ スプレイ、タッチパネル式入力装置などの 示装置に適している。

 なお、本明細書において、メタクリル酸 単量体及びアクリル系単量体から選択され 単量体を重合成分とする樹脂を、「(メタ) クリル系樹脂」と総称する。また、メタク ロイル基及びアクリロイル基から選択され 重合性基を有する単量体を「(メタ)アクリレ ート」と総称する。

 本発明の防眩性膜を各種表示装置に適用 ると、ディスプレイへの外光の映り込みを 止できるとともに、黒表示の映像における 浮きを抑制でき、黒色が引き締まったコン ラスト感の強い画像を表示できる。また、 眩性が高く、反射光の干渉による虹色化を 制できる。さらに、低屈折率層を積層して 防眩性膜の表面形状に沿って高い追従性で 屈折率層を形成でき、黒表示映像(又は画像 )での黒味を向上できる。

 図1は、実施例2で得られた防眩性フィル における表面凹凸形状のレーザー反射顕微 写真(倍率5倍)である。

 図2は、実施例4で得られた防眩性フィル における表面凹凸形状のレーザー反射顕微 写真(倍率5倍)である。

 図3は、比較例2で得られた防眩性フィル における表面凹凸形状のレーザー反射顕微 写真(倍率5倍)である。

発明の詳細な説明

 本発明の防眩性膜は、複数のポリマーの 分離に伴う対流(対流セル)を利用して製造 き、詳しくは、(メタ)アクリル系樹脂(「非 応性(メタ)アクリル系樹脂」と称する場合も ある)と、重合性基を有する(メタ)アクリル系 樹脂(「重合性基を有する反応性(メタ)アクリ ル系樹脂」、又は単に「反応性(メタ)アクリ 系樹脂」と称する場合もある)と、多官能性 (メタ)アクリレートと、沸点100℃以上の溶媒 を含む溶液を塗布し、溶媒の揮散に伴って 流を発生させる乾燥工程、及び乾燥した塗 を硬化する硬化工程とを経て製造できる。 り具体的には、通常、前記溶液を支持体に ーティングし、塗布層から溶媒を蒸発させ ことにより行うことができる。前記支持体 して剥離性支持体を用いる場合には、支持 から塗膜を剥離して、防眩性膜としてもよ 。

 (非反応性(メタ)アクリル系樹脂)
 非反応性(メタ)アクリル系樹脂としては、( タ)アクリル系単量体の単独又は共重合体、 (メタ)アクリル系単量体と共重合性単量体と 共重合体などが使用できる。(メタ)アクリ 系単量体には、例えば、(メタ)アクリル酸;( タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリ ル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル (メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル オクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシ ルなどの(メタ)アクリル酸C 1-10 アルキル;(メタ)アクリル酸フェニルなどの( タ)アクリル酸アリール;ヒドロキシエチル( タ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ )アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メ )アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレー ト;N,N-ジアルキルアミノアルキル(メタ)アク レート;(メタ)アクリロニトリル;トリシクロ カニル基などの脂環式炭化水素基を有する( メタ)アクリレートなどが例示できる。共重 性単量体には、スチレン系単量体、ビニル ステル系単量体(脂肪酸ビニルエステル系単 体)、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル 酸などが例示できる。これらの単量体は、単 独で又は二種以上組み合わせて使用できる。

 (メタ)アクリル系樹脂としては、例えば、 リメタクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アク リル酸エステル、メタクリル酸メチル-(メタ) アクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル-( タ)アクリル酸エステル共重合体、メタクリ ル酸メチル-アクリル酸エステル-(メタ)アク ル酸共重合体、(メタ)アクリル酸エステル- チレン共重合体(MS樹脂など)などが挙げられ 。好ましい(メタ)アクリル系樹脂としては ポリ(メタ)アクリル酸メチルなどのポリ(メ )アクリル酸C 1-6 アルキル、特にメタクリル酸メチルを主成分 (50~100重量%、好ましくは70~100重量%程度)とす メタクリル酸メチル系樹脂が挙げられる。

 (メタ)アクリル系樹脂の重量平均分子量 、例えば、30,000~1,000,000、好ましくは100,000~70 0,000、さらに好ましくは200,000~500,000(特に300,00 0~500,000)程度である。このような樹脂は、ド プ液中の溶解性と硬化後の膜強度とのバラ スが良くなる。特に、分子量が小さすぎる 、硬化反応に関与する官能基を有する(メタ) アクリル系樹脂との相溶性が向上し、相分離 及び対流の発生によるドメイン構造の形成が 困難となる。

 (メタ)アクリル系樹脂のガラス転移温度 、例えば、-100℃~250℃、好ましくは-50℃~230 、さらに好ましくは0~200℃程度(例えば、50~18 0℃程度)の範囲から選択できる。

 なお、表面硬度の観点から、ガラス転移 度は、50℃以上(例えば、70~200℃程度)、好ま しくは100℃以上(例えば、100~170℃程度)である のが有利である。

 (重合性基を有する(メタ)アクリル系樹脂)
 重合性基としては、硬化反応に関与する官 基(後述する多官能性(メタ)アクリレートと 応可能な官能基)を用いることができる。こ のような重合性基は、(メタ)アクリル系樹脂 主鎖に有していてもよく、側鎖に有してい もよい。前記重合性基は、共重合や共縮合 どにより主鎖に導入されてもよいが、通常 側鎖に導入される。このような重合性基と ては、縮合性又は反応性官能基(例えば、ヒ ドロキシル基、酸無水物基、カルボキシル基 、アミノ基又はイミノ基、エポキシ基、グリ シジル基、イソシアネート基など)、ラジカ 重合性官能基(例えば、ビニル、プロペニル イソプロペニル、ブテニル、アリルなどのC 2-6 アルケニル基、エチニル、プロピニル、ブチ ニルなどのC 2-6 アルキニル基、ビニリデンなどのC 2-6 アルケニリデン基、又はこれらのラジカル重 合性官能基を有する官能基((メタ)アクリロイ ル基など)など)などが挙げられる。これらの 能基のうち、ラジカル重合性官能基が好ま い。

 重合性基を側鎖に有する(メタ)アクリル 樹脂は、例えば、反応性基(前記縮合性又は 応性官能基の項で例示の官能基と同様の基 ど)を有する(メタ)アクリル系樹脂(i)と、こ (メタ)アクリル系樹脂の反応性基に対する 応性基と、前記重合性基とを有する化合物( 合性化合物)(ii)とを反応させ、化合物(ii)が する重合性基を(メタ)アクリル系樹脂に導 することにより製造できる。

 前記反応性基を有する(メタ)アクリル系 脂(i)としては、カルボキシル基又はその酸 水物基を有する熱可塑性樹脂[例えば、(メタ )アクリル系樹脂(メタクリル酸メチル-(メタ) クリル酸共重合体などの(メタ)アクリル酸-( メタ)アクリル酸エステル共重合体、メタク ル酸メチル-アクリル酸エステル-(メタ)アク ル酸共重合体など)、ヒドロキシル基を有す る(メタ)アクリル系樹脂[(メタ)アクリル酸エ テル-(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル ステル共重合体など]、エポキシ基を有する (メタ)アクリル系樹脂[例えば、グリシジル基 を有する(メタ)アクリル系樹脂など]などが例 示できる。なお、前記(メタ)アクリル系樹脂( i)のうち、前記共重合体は、(メタ)アクリル を50モル%以上含有するのが好ましい。前記( タ)アクリル系樹脂(i)は、単独で又は二種以 上組み合わせて使用できる。

 重合性化合物(ii)の反応性基としては、( タ)アクリル系樹脂(i)の反応性基に対して反 性の基、例えば、前記ポリマーの官能基の で例示した縮合性又は反応性官能基と同様 官能基などが挙げられる。

 前記重合性化合物(ii)としては、エポキシ基 を有する重合性化合物[例えば、エポキシ基 有(メタ)アクリレート(グリシジル(メタ)アク リレート、1,2-エポキシブチル(メタ)アクリレ ートなどのエポキシC 3-8 アルキル(メタ)アクリレート;エポキシシクロ ヘキセニル(メタ)アクリレートなどのエポキ シクロC 5-8 アルケニル(メタ)アクリレートなど)、アリル グリシジルエーテルなど]、ヒドロキシル基 有する化合物[ヒドロキシル基含有(メタ)ア リレート、例えば、ヒドロキシプロピル(メ )アクリレートなどのヒドロキシC 2-4 アルキル(メタ)アクリレート;エチレングリコ ールモノ(メタ)アクリレートなどのC 2-6 アルキレングリコールモノ(メタ)アクリレー など]、アミノ基を有する重合性化合物[例 ば、アミノ基含有(メタ)アクリレート;アリ アミンなどのC 3-6 アルケニルアミン;4-アミノスチレン、ジアミ ノスチレンなどのアミノスチレン類など]、 ソシアネート基を有する重合性化合物[例え 、イソシアネート基含有(ポリ)ウレタン(メ )アクリレートやビニルイソシアネートなど ]、カルボキシル基又はその酸無水物基を有 る重合性化合物[例えば、(メタ)アクリル酸 無水マレイン酸などの不飽和カルボン酸又 その無水物など]が例示できる。これらの重 性化合物(ii)は、単独で又は二種以上組み合 わせて使用できる。

 なお、(メタ)アクリル系樹脂(i)の反応性 と重合性化合物(ii)の反応性基との組合せと ては、例えば、以下の組合せなどが挙げら る。

 (i-1)(メタ)アクリル系樹脂(i)の反応性基:カ ボキシル基又はその酸無水物基
   重合性化合物(ii)の反応性基:エポキシ基 ヒドロキシル基、アミノ基、イソシアネー 基
 (i-2)(メタ)アクリル系樹脂(i)の反応性基:ヒ ロキシル基
   重合性化合物(ii)の反応性基:カルボキシ 基又はその酸無水物基、イソシアネート基
 (i-3)(メタ)アクリル系樹脂(i)の反応性基:ア ノ基
   重合性化合物(ii)の反応性基:カルボキシ 基又はその酸無水物基、エポキシ基、イソ アネート基
 (i-4)(メタ)アクリル系樹脂(i)の反応性基:エ キシ基
   重合性化合物(ii)の反応性基:カルボキシ 基又はその酸無水物基、アミノ基。

 重合性化合物(ii)のうち、特に、エポキシ 基含有重合性化合物(エポキシ基含有(メタ)ア クリレートなど)が好ましい。

 前記重合性基含有ポリマー、例えば、(メ タ)アクリル系樹脂のカルボキシル基の一部 重合性不飽和基を導入したポリマーは、例 ば、「サイクロマーP」などとしてダイセル 学工業(株)から入手できる。なお、サイク マーPは、(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル エステル共重合体のカルボキシル基の一部 、3,4-エポキシシクロヘキセニルメチルアク レートのエポキシ基を反応させて、側鎖に 重合性不飽和基を導入した(メタ)アクリル ポリマーである。

 (メタ)アクリル系樹脂に対する重合性基 導入量は、(メタ)アクリル系樹脂1kgに対して 、0.001~10モル、好ましくは0.01~5モル、さらに ましくは0.02~3モル程度である。

 重合性基を側鎖に導入した場合、重合性 を有する(メタ)アクリル系単量体単位(単量 に対応する単位)の割合は、全単量体単位の うち、例えば、10~90モル%、好ましくは20~60モ %、さらに好ましくは30~50モル%程度である。

 このような重合性基を有する反応性(メタ )アクリル系樹脂の重量平均分子量(重合性基 含めた総分子量)は、例えば、1,000~100,000、 ましくは5,000~50,000、さらに好ましくは10,000~3 0,000程度である。このような樹脂は、ドープ 中の溶解性と硬化反応性とのバランスが良 なる。

 対流によって隆起した表面の凹凸形状(例 えば、対流ドメインにより配列、サイズを制 御された相分離構造によって隆起した表面の 凹凸形状)は、活性光線(紫外線、電子線など) や熱などにより最終的に硬化し、硬化樹脂を 形成する。そのため、防眩性膜に耐擦傷性を 付与でき、耐久性を向上できる。

 非反応性(メタ)アクリル系樹脂と、重合 基を有する反応性(メタ)アクリル系樹脂との 割合(重量比)は、例えば、前者/後者=1/99~90/10 好ましくは3/97~70/30、さらに好ましくは5/95~5 0/50(特に10/90~40/60)程度である。

 本発明では、前記2種類の(メタ)アクリル 樹脂は、互いに非相溶で弱い相分離性を有 ており、加工温度付近で互いに非相溶であ 。このような組み合わせとすることにより 弱い相分離作用で対流を発生させることが き、膜表面における平坦部の面積を大きく きる。(メタ)アクリル樹脂は、剛性があり 耐光性も高いため、防眩性膜として非常に い耐久性を有している。

 なお、相分離構造を形成するためのポリ ーとしては、前記非相溶な2つのポリマー以 外にも、本発明の効果を損なわない範囲で、 他のポリマー、例えば、スチレン系樹脂、有 機酸ビニルエステル系樹脂、ビニルエーテル 系樹脂、ハロゲン含有樹脂、オレフィン系樹 脂(脂環式オレフィン系樹脂を含む)、ポリカ ボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポ アミド系樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂 ポリスルホン系樹脂(ポリエーテルスルホン 、ポリスルホンなど)、ポリフェニレンエー ル系樹脂(2,6-キシレノールの重合体など)、 ルロース誘導体(セルロースエステル類、セ ロースカーバメート類、セルロースエーテ 類など)、シリコーン樹脂(ポリジメチルシ キサン、ポリメチルフェニルシロキサンな )、ゴム又はエラストマー(ポリブタジエン、 ポリイソプレンなどのジエン系ゴム、スチレ ン-ブタジエン共重合体、アクリロニトリル- タジエン共重合体、アクリルゴム、ウレタ ゴム、シリコーンゴムなど)などが含まれて いてもよい。

 (多官能性(メタ)アクリレート)
 多官能性(メタ)アクリレートは、熱や活性 ネルギー線(紫外線やEB(電子線)など)などに り反応する官能基を有する化合物であり、 や活性エネルギー線などにより、前記重合 基を有する(メタ)アクリル系樹脂と硬化又は 架橋して樹脂(特に硬化又は架橋樹脂)を形成 きる。

 多官能性(メタ)アクリレートの官能基は エポキシ基、イソシアネート基、アルコキ シリル基、シラノール基、重合性基(ビニル 、アリル基、(メタ)アクリロイル基など)な であってもよく、通常、短時間で硬化でき 光硬化性基(特に紫外線硬化性基)、例えば ラジカル重合性基(ビニル基、アリル基、(メ タ)アクリロイル基など)や感光性基(シンナモ イル基など)であり、特にラジカル重合性基 好ましい。

 多官能性(メタ)アクリレートは、少なくと 2つ(好ましくは2~6、さらに好ましくは2~4程度 )の重合性不飽和結合を有しており、例えば アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート [例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリ レート、プロピレングリコールジ(メタ)アク レート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレ ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリ レート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレ トなどのC 2-10 アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート ど]、ポリオキシアルキレングリコールジ( タ)アクリレート[例えば、ジエチレングリコ ールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレング コールジ(メタ)アクリレート、ポリオキシ トラメチレングリコールジ(メタ)アクリレー トなどの(ポリ)オキシアルキレングリコール (メタ)アクリレートなど]、橋架環式炭化水 基を有するジ(メタ)アクリレート[例えば、 リシクロデカンジメタノールジ(メタ)アク レート、アダマンタンジ(メタ)アクリレート など]、3~6程度の重合性不飽和結合を有する 官能性単量体[例えば、トリメチロールプロ ントリ(メタ)アクリレート、トリメチロー エタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリ スリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタ リスリトールテトラ(メタ)アクリレート、 ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレ ート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ) クリレートなど]が例示できる。さらに、多 官能性(メタ)アクリレートは、2以上の重合性 不飽和結合を有していれば、オリゴマー又は 樹脂であってもよく、例えば、ビスフェノー ルA-アルキレンオキサイド付加体の(メタ)ア リレート、エポキシ(メタ)アクリレート(ビ フェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート ノボラック型エポキシ(メタ)アクリレートな ど)、ポリエステル(メタ)アクリレート(例え 、脂肪族ポリエステル型(メタ)アクリレート 、芳香族ポリエステル型(メタ)アクリレート ど)、(ポリ)ウレタン(メタ)アクリレート(ポ エステル型ウレタン(メタ)アクリレート、 リエーテル型ウレタン(メタ)アクリレートな ど)、シリコーン(メタ)アクリレートなどであ ってもよい。これらの多官能性(メタ)アクリ ートは単独で又は二種以上組み合わせて使 できる。これらの多官能性(メタ)アクリレ トのうち、3~6程度の重合性不飽和結合を有 る多官能性単量体、特に、ジペンタエリス トールヘキサ(メタ)アクリレートなどのジペ ンタエリスリトールテトラ乃至ヘキサ(メタ) クリレートが好ましい。

 多官能性(メタ)アクリレートの分子量と ては、ポリマーとの相溶性を考慮して5000以 、好ましくは2000以下、さらに好ましくは100 0以下程度である。なお、多官能性(メタ)アク リレートの分子量の下限値は、エチレングリ コールジ(メタ)アクリレートの分子量である

 多官能性(メタ)アクリレートは、その種 に応じて、硬化剤と組み合わせて用いても い。例えば、多官能性(メタ)アクリレートは 、アミン類、多価カルボン酸類などの硬化剤 と組み合わせて用いてもよく、光重合開始剤 と組み合わせて用いてもよい。

 前記光重合開始剤としては、慣用の成分 例えば、アセトフェノン類又はプロピオフ ノン類、ベンジル類、ベンゾイン類、ベン フェノン類、チオキサントン類、アシルホ フィンオキシド類などが例示できる。

 光硬化剤などの硬化剤の含有量は、多官 性(メタ)アクリレート100重量部に対して0.1~2 0重量部、好ましくは0.5~10重量部、さらに好 しくは1~8重量部(特に1~5重量部)程度であり、 3~8重量部程度であってもよい。

 多官能性(メタ)アクリレートは硬化促進 や架橋剤を含んでいてもよい。例えば、多 能性(メタ)アクリレートは、光硬化促進剤、 例えば、第三級アミン類(ジアルキルアミノ 息香酸エステルなど)、ホスフィン系光重合 進剤などと組み合わせてもよい。

 さらに、多官能性(メタ)アクリレートは、 官能性ビニル系化合物[(メタ)アクリル酸エ テルなどの(メタ)アクリル系単量体、例えば 、アルキル(メタ)アクリレート(メチル(メタ) クリレートなどのC 1-6 アルキル(メタ)アクリレートなど)、シクロア ルキル(メタ)アクリレート、橋架環式炭化水 基を有する(メタ)アクリレート(イソボルニ (メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)ア クリレートなど)、グリシジル(メタ)アクリレ ート;酢酸ビニルなどのビニルエステル、ビ ルピロリドンなどのビニル系単量体など]を んでいてもよい。

 (対流)
 本発明では、前記2種類の(メタ)アクリル系 脂及び多官能性(メタ)アクリレートを含む 液を塗布した後、対流により、塗膜表面を 起させて、膜表面において、紐状凸部がラ ダムな方向に分散して形成される。一般に 対流は、溶媒の蒸発乾燥とともに塗膜の表 付近が蒸発熱により冷却された結果、塗膜 上層と下層との間で限界以上の温度差が生 ることにより発生する。このような対流は ベナール型対流と称されている。また、ベ ール型対流は、ベナールによって発見され レイリーによって理論体系付けられたため ベナール・レイリー対流とも称される。そ 限界温度差δTは、塗膜の厚さd、塗膜(溶液) 動粘性係数ν、塗膜の温度伝導率κ、塗膜の 積膨張係数α、重力加速度gによって決定さ る。対流は、以下の式で定義されるレイリ 数Raが、特定の臨界値を超えると発生する

   Ra=(α・g・δT・d 3 )/(κ・ν)
 このようにして発生した対流は、規則正し 上昇運動と下降運動とが繰り返され、膜表 に略規則的又は周期的な間隔を有する凸形 がランダムな紐状ドメインとして配列され 。このドメインのアスペクト比(塗布方向/ み方向の長さ比)は2/1~3/1程度になることが知 られている。

 また、対流の方式は特に限定されず、他 対流であってもよく、例えば、表面張力の 均一分布によるマランゴニ対流(密度差対流 )であってもよい。マランゴニ対流とは、表 張力差δσを駆動力とする流れである。表面 力は一般的に温度及び濃度によって大きく 化するので、塗布薄膜表面に温度・濃度勾 が存在すると、表面張力の低い点から高い へ向かうマランゴニ流れが発生する。その 方で、乾燥による溶媒蒸発に伴う粘性抵抗 の増加はマランゴニ流れを抑制する方向に 用する。マランゴニ対流の発生臨界条件は 面張力と粘性力との比であるマランゴニ数M aで表現でき、温度T、塗布液の熱拡散率α、 厚h、粘度μによって以下の式で与えられる マランゴニ数がある臨界値Macを超えると渦 流が発生することが知られており、膜厚が きく、粘度が低い乾燥初期に現れることが い。

   Ma=δσh/(αμ)
 (対流と相分離の併用)
 本発明では、このように対流を発生させ、 流の流れ及び固形分濃度差によって生じる 面の凹凸形状を形成するが、このような対 とともに、2種類の(メタ)アクリル系樹脂及 多官能性(メタ)アクリレートを含有する溶 を用いて、これらの成分のうち少なくとも2 の成分を相分離し、相分離構造を形成して よい。対流と相分離との併用における詳し メカニズムは解明できていないが、次のよ に推定できる。

 対流と相分離とを併用することにより、 ず、塗布後に対流ドメインが発生する。次 、それぞれの対流ドメイン内で相分離が発 し、相分離の構造は時間とともに巨大化し いくが、隣接して対流するドメイン壁で相 離の成長は止まる。その結果として、対流 メインのサイズ、配列に応じた間隔にドメ ン形成が制御され、相分離構造に伴う良好 形・高さの凹凸形状が形成される。すなわ 、形、配列、大きさともに、充分に制御さ た防眩性膜が得られる。

 (溶媒)
 本発明では、2種の(メタ)アクリル系樹脂及 多官能性(メタ)アクリレートを含む溶液中 溶媒を蒸発させることにより、前記対流や 分離を行うことができる。特に、溶液に含 れる成分の中でも、溶媒は、安定的に対流 発生させるために必要不可欠である。その 由は、蒸発に伴う気化熱により塗膜表面の 度を低下させる作用を有するからであり、 らに、発生した対流を滞りなく生じさせる めの流動性の作用を有するためである。

 溶媒は、用いる(メタ)アクリル系樹脂及 多官能性(メタ)アクリレートの種類及び溶解 性に応じて選択でき、混合溶媒の場合、少な くとも1種類は固形分(2種類の(メタ)アクリル 樹脂及び多官能性(メタ)アクリレート、反 開始剤、その他添加剤)を均一に溶解できる 媒であればよい。そのような溶媒としては 例えば、ケトン類(アセトン、メチルエチル ケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ キサノンなど)、エーテル類(ジオキサン、テ ラヒドロフランなど)、脂肪族炭化水素類( キサンなど)、脂環式炭化水素類(シクロヘキ サンなど)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、ト エンなど)、ハロゲン化炭素類(ジクロロメ ン、ジクロロエタンなど)、エステル類(酢酸 メチル、酢酸エチルなど)、水、アルコール (エタノール、イソプロパノール、ブタノー 、シクロヘキサノールなど)、セロソルブ類 (メチルセロソルブ、エチルセロソルブなど) セロソルブアセテート類、アミド類(ジメチ ルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど )などが例示できる。これらの溶媒は、単独 又は二種以上組み合わせて使用できる。

 なお、特開2004-126495号公報には、本発明 同様に、少なくとも1つのポリマーと少なく も一つの硬化性樹脂前駆体とを均一に溶解 た溶液から溶媒を蒸発させてシートを製造 る方法において、適当な条件でスピノーダ 分解させ、その後前記前駆体を硬化させる とにより防眩層を作製する方法が開示され いる。この文献では、スピノーダル分解で 相分離により、防眩性フィルムの表面に凹 形状を形成する方法は開示されているが、 流については記載されていない。

 本発明では、このような対流ドメインを 生させるために、溶媒として、常圧で沸点1 00℃以上の溶媒を用いるのが好ましい。さら 、対流セルを発生させるためには、溶媒が なくとも2種類の沸点の異なる溶媒で構成さ れているのが好ましい。また、2種類の沸点 異なる溶媒を用いる場合、高沸点の溶媒の 点は100℃以上であり、通常、100~200℃程度で り、好ましくは105~150℃、さらに好ましくは 110~130℃程度である。特に、対流セルと相分 とを併用させる観点から、沸点100℃以上の 媒を少なくとも1種と、沸点100℃未満の溶媒 少なくとも1種とを組み合わせて用いるのが 好ましい。このような混合溶媒を用いると、 低沸点の溶媒が、蒸発に伴う上層と下層との 温度差を発生させ、高沸点の溶媒が塗膜中に 残留し、流動性を維持する。

 常圧で沸点100℃以上の溶媒としては、例え 、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレンな ど)、アルコール類(ブタノール、ペンチルア コール、ヘキシルアルコールなどのC 4-8 アルキルアルコールなど)、アルコキシアル ール類(メトキシエタノール、メトキシプロ ノール、ブトキシエタノールなどのC 1-6 アルコキシC 2-6 アルキルアルコールなど)、アルキレングリ ール類(エチレングリコールやプロピレング コールなどのC 2-4 アルキレングリコールなど)、ケトン類(シク ヘキサノンなど)、スルホキシド類(ジメチ スルホキシドなど)などが挙げられる。これ の溶媒は、単独で又は二種以上組み合わせ 使用できる。これらのうち、n-ブタノール どのC 4-8 アルキルアルコール、メトキシプロパノール やブトキシエタノールなどのC 1-6 アルコキシC 2-6 アルキルアルコール、エチレングリコールな どのC 2-4 アルキレングリコールなどが好ましい。

 好ましい組み合わせとしては、例えば、沸 100℃以上の溶媒(n-ブタノールなどのアルコ ル類、メトキシプロパノールなどのアルコ シアルコール類など)と、沸点100℃未満の溶 媒(アセトン、メチルエチルケトンなどのケ ン類などの低沸点溶媒)との組み合わせなど 挙げられる。沸点100℃未満の溶媒(低沸点溶 媒)としては、上記ケトン類に加えて、エタ ール、イソプロパノールなどのC 1-3 アルカノール類、アセトニトリルなどのニト リル類、ジクロロメタン、ジクロロエタンな どのハロゲン化C 1-3 アルカン類、イソプロピルエーテル、ジメト キシエタンなどのエーテル類、酢酸エチルな どの酢酸C 1-3 アルキルエステル、ヘキサン、シクロペンタ ン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類 などが挙げられる。なお、低沸点溶媒の沸点 は、例えば、50~95℃、好ましくは55~90℃、さ に好ましくは60~85℃(例えば、65~80℃)程度で ってもよい。

 沸点の異なる溶媒の比率としては、特に 定されないが、沸点100℃以上の溶媒と、沸 100℃未満の溶媒を併用した場合(それぞれ、 2種以上併用した場合は合計の重量比として) 例えば、前者/後者=10/90~70/30、好ましくは10/ 90~50/50、さらに好ましくは15/85~40/60(特に20/80~4 0/60程度)である。

 また、混合液又は塗布液を透明支持体に 布する場合、透明支持体の種類に応じて、 明支持体を溶解や侵食、又は膨潤させない 媒を選択してもよい。例えば、透明支持体 してトリアセチルセルロースフィルムを用 る場合、混合液又は塗布液の溶媒として、 えば、テトラヒドロフラン、メチルエチル トン、イソプロパノール、トルエンなどを いると、フィルムの性質を損なうことなく 防眩性膜を形成できる。

 本発明において、2種の(メタ)アクリレー 系樹脂及び多官能性(メタ)アクリレートの ち、少なくとも2成分が、加工温度付近で互 に相分離する。相分離させる両者の相溶性 低過ぎる場合、溶媒を蒸発させる過程で発 した対流ドメインの間隔が狭く密な構造と り、防眩性膜の上に低屈折率層を均一に塗 するのが困難となる。なお、非反応性(メタ )アクリル系樹脂と多官能性(メタ)アクリレー トとは、通常、互いに完全に非相溶であるか 、弱い相溶性を示す。

 多官能性(メタ)アクリレートは、重合性 を有する反応性(メタ)アクリレート系樹脂と 加工温度付近で互いに相溶する。さらに、多 官能性(メタ)アクリレートが非反応性(メタ) クリル系樹脂とも相溶する場合、前記重合 基を有する反応性(メタ)アクリル系樹脂及び 多官能性(メタ)アクリレートを主成分とした 合物と、非反応性(メタ)アクリル系樹脂及 多官能性(メタ)アクリレートを主成分とした 混合物との少なくとも二相に相分離してもよ い。この場合も、2種の(メタ)アクリル系樹脂 同士の相溶性が低すぎる場合、溶媒を蒸発さ せる過程で発生した対流ドメインの間隔が狭 く密な構造となり、防眩性膜の上に低屈折率 層を均一に塗布するのが困難となる。

 2種の(メタ)アクリル系樹脂が互いに非相 である場合、少なくとも1成分の(メタ)アク ル系樹脂と多官能性(メタ)アクリレートと 加工温度付近で互いに相溶する組合せで使 される。すなわち、多官能性(メタ)アクリレ ートは少なくともいずれかの(メタ)アクリル 樹脂と相溶すればよく、好ましくは、両方 (メタ)アクリル系樹脂と相溶してもよい。 方の(メタ)アクリル系樹脂に相溶する場合、 非反応性(メタ)アクリル系樹脂及び多官能性( メタ)アクリレートを主成分とした混合物と 反応性(メタ)アクリル系樹脂及び多官能性( タ)アクリレートを主成分とした混合物との なくとも二相に相分離する。

 なお、(メタ)アクリル系樹脂同士のポリ ー相分離性、及び(メタ)アクリル系樹脂と多 官能性(メタ)アクリレートとの相分離性は、 れぞれ双方の成分に対する良溶媒を用いて 一溶液を調製し、溶媒を徐々に蒸発させる 程で、残存固形分が白濁するか否かを目視 て確認することにより簡便に判定できる。

 さらに、通常、非反応性(メタ)アクリル 樹脂と、反応性(メタ)アクリル系樹脂及び多 官能性(メタ)アクリレートの硬化により生成 た硬化又は架橋樹脂とは互いに屈折率が異 る。また、非反応性(メタ)アクリル系樹脂 反応性(メタ)アクリル系樹脂との屈折率も互 いに異なる。非反応性(メタ)アクリル系樹脂 硬化又は架橋樹脂との屈折率の差、非反応 (メタ)アクリル系樹脂と反応性(メタ)アクリ ル系樹脂との屈折率の差は、例えば、0.001~0.2 、好ましくは0.05~0.15程度であってもよい。

 相分離の進行に伴って共連続相構造を形 し、さらに相分離が進行すると、連続相が らの表面張力により非連続化し、液滴相構 (球状、真球状、円盤状や楕円体状などの独 立相の海島構造)となる。従って、相分離の 度によって、共連続相構造と液滴相構造と 中間的構造(上記共連続相から液滴相に移行 る過程の相構造)も形成できる。本発明にお いて、防眩性膜の相分離構造は、海島構造( 滴相構造、又は一方の相が独立または孤立 た相構造)、共連続相構造(又は網目構造)で ってもよく、共連続相構造と液滴相構造と 混在した中間的構造であってもよい。これ の相分離構造により溶媒乾燥後には防眩性 の表面に微細な凹凸を形成できる。

 前記相分離構造において、表面凹凸構造 形成し、かつ表面硬度を高める点からは、 なくとも島状ドメインを有する液滴相構造 あるのが有利である。なお、非反応性(メタ )アクリル系樹脂と前記硬化又は架橋樹脂と 構成された相分離構造が海島構造である場 、非反応性(メタ)アクリル系樹脂成分が海相 を形成してもよいが、表面硬度の観点から、 非反応性(メタ)アクリル系樹脂成分が島状ド インを形成するのが好ましい。なお、島状 メインの形成により、乾燥後には防眩層の 面に微細な凹凸を形成できる。

 非反応性(メタ)アクリル系樹脂及び反応 (メタ)アクリル系樹脂の合計量(ポリマー成 の量)と、多官能性(メタ)アクリレートとの 合(重量比)は、特に制限されず、例えば、前 者/後者=5/95~95/5、好ましくは10/90~90/10、さら 好ましくは20/80~80/20(特に30/70~70/30)程度であ 。

 前記重合性基を有する反応性(メタ)アク ル系樹脂と、多官能性(メタ)アクリレートと の割合は、特に限定されないが、例えば、両 者の反応性基のモル数が等モル(例えば、0.5~1 .5倍モル、好ましくは0.8~1.2倍モル)程度に調 してもよい。さらに、前記重合性基を有す 反応性(メタ)アクリル系樹脂と多官能性(メ )アクリレートの合計量(硬化性樹脂前駆体成 分)と、非反応性(メタ)アクリル系樹脂との割 合は、特に限定されず、前者/後者=99.9/0.1~10/9 0程度の範囲から選択すればよく、例えば、99 /1~30/70(特に98/2~50/50)程度であってもよい。ま 、非反応性(メタ)アクリル系樹脂の全成分 (固形分)の割合は、例えば、1~60重量%、好ま くは3~30重量%、さらに好ましくは4~15重量%程 度である。

 (溶液の粘度及び濃度)
 本発明によれば、対流が発生した際の溶液 度が低すぎると、対流に伴い隆起した表面 凹凸形状を保持するために、溶液の粘度は 度に高いのが好ましく、かつ対流が滞りな 生じるためには適度に溶液の粘度は低いの 好ましい。このような溶液の粘度にするた に、溶液の固形分濃度は、例えば、5~50重量 %、好ましくは10~50重量%、さらに好ましくは15 ~40重量%程度である。

 (塗布厚み)
 所望のサイズの対流ドメインを発生させる めには、溶液の塗布厚みは、例えば、20~200 m、好ましくは20~100μm、さらに好ましくは20~5 0μm程度である。例えば、凹凸形状の凸間距 (特に凸部と凸部との間の平坦部としての凹 の距離)を50μm程度にする場合は、20~50μm程 の塗布厚みで、透明支持体上に溶液を塗布 れば、溶液中の低沸点溶媒の一部が蒸発す ことにより、塗膜厚みが薄くなると同時に 膜の上層と下層との間で温度差が発生し、50 μm程度のサイズを有する対流を発生させるこ とができる。

 (乾燥温度)
 前記溶液を流延又は塗布した後、溶媒の沸 よりも低い温度(例えば、高沸点溶媒の沸点 よりも1~120℃、好ましくは5~80℃、特に10~60℃ 度低い温度)で溶媒を蒸発させることにより 、対流および相分離を誘起するのが好ましい 。例えば、溶媒の沸点に応じて、30~200℃、( えば、30~100℃)、好ましくは40~120℃、さらに ましくは40~80℃程度の温度で乾燥させても い。

 特に、対流を発生させるためには、支持 上に塗布して流延又は塗布させた後、直ち オーブンなどの乾燥機に投入して乾燥させ のではなく、一定時間(例えば、1秒~1分間、 好ましくは3~30秒間、さらに好ましくは5~20秒 程度)、常温又は室温(例えば、0~40℃、好ま くは5~30℃程度)で放置した後に、乾燥機に 入するのが好ましい。また、乾燥風量は、 に限定されないが、風量が強すぎると、対 が充分に発生する前に乾燥して固化するた 、50m/分以下(例えば、1~50m/分、好ましくは1~3 0m/分、さらに好ましくは1~10m/分程度)の風量 乾燥するのが好ましい。乾燥風を防眩性膜 当てる角度は、特に限定されず、例えば、 眩性膜に対して平行であってもよいし、垂 であってもよい。

 (硬化処理)
 前記溶液を乾燥した後、熱や活性エネルギ 線(紫外線や電子線など)により、塗膜を硬 又は架橋する。硬化方法は、前記硬化性樹 前駆体成分の種類に応じて選択できるが、 常、紫外線や電子線などの光照射により硬 する方法が用いられる。汎用的な露光源は 通常、紫外線照射装置である。なお、光照 は、必要であれば、不活性ガス雰囲気中で ってもよい。

 (防眩性膜の特性)
 このようにして得られた防眩性膜は、複数 ポリマーの相分離に伴う対流により、対流 メインの配列に応じた比較的制御された間 で、その表面において、紐状(又は線状)凸 がランダムな方向に分散して形成されてい 。各紐状凸部の形状(膜表面の二次元形状)は 、通常、略直線状であるか、部分的又は全体 的に曲線部を有する紐状であり、部分的な重 複により、楕円形状や交差形状を形成してい てもよい。このような紐状凸部は、膜の表面 で満遍なく分散し、前述の如く、部分的に連 続した構造となっているため、膜の表面は、 二次元ネットワーク的に網目状構造(あたか 、マスクメロンの皮の網目状模様)を形成し いるように観察できる。なお、このような 状凸部は、おおよそ網目状構造を形成して ればよく、通常、連続部分と非連続部分と 混在した構造を形成している。

 紐状凸部の平均高さは、例えば、0.05~10μm 、好ましくは0.1~5μm、さらに好ましくは0.3~3μ m(特に0.5~2μm)程度である。紐状凸部の平均幅 、例えば、0.1~30μm、好ましくは1~20μm、さら に好ましくは3~15μm(特に5~10μm)程度である。 状凸部の高さ及び幅ともに、大きすぎると 低屈折率層に対する追従性が低下し、逆に 小さすぎると防眩性能が低下する。

 本発明では、特定の(メタ)アクリル系樹 を選定し、相分離及び対流を発生させてい ため、対流による隆起領域は、このような 状凸部となり、膜表面において占める面積 低くなる。具体的には、紐状凸部の面積割 は、全表面に対して50%以下(例えば、1~50%)で り、好ましくは10~48%、さらに好ましくは20~4 5%(特に30~45%)程度である。紐状凸部の面積は 膜表面において、このような低い範囲ある め、本発明の防眩性膜は、凹部として形成 れる平坦部の面積が大きく、防眩性膜の低 折率層に対する追従性が向上する。なお、 発明では、この紐状凸部の面積は、立体的 紐状凸部の表面積ではなく、顕微鏡写真で 察される二次元的な面積に基づいて算出さ ている。

 さらに、前記紐状凸部は、その凸部表面 おいて、凹部(又は窪地)を有していてもよ 。凹部の形状や個数は特に限定されないが 通常、紐状凸部の形状に応じた紐状凹部が 成されている。すなわち、紐状凹部が紐状 部の長さ方向に沿って形成され、紐状凸部 両側部は長さ方向に沿って堤防(土手又は畝) のように延出して形成されていてもよい。こ のような凹部が形成される理由は明確ではな いが、相分離及び対流に伴った紐状凸部の隆 起とともに形成され、このような凹部により 、ドメインの凸部間隔がより均等になり、均 一な間隔を有する凹凸形状が形成できるため 、特に好ましい。なお、凹部は、紐状凸部の 形状に応じて形成されていなくてもよく、例 えば、点状凹部が形成されていてもよい。

 凹部の平均深さは、例えば、0.001~5μm、好 ましくは0.005~3μm、さらに好ましくは0.01~2μm( に0.1~1μm)程度である。

 対流によって形成された凹凸形状は、通 、その間隔において、実質的に規則性又は 期性を有している。例えば、平均凸間距離S mが10~300μm程度であってもよく、好ましくは25 ~250μm、さらに好ましくは30~200μm程度である 平均凸間距離Smは、例えば、対流発生時の塗 膜厚みによって制御可能である。

 防眩性膜の全光線透過率は、例えば、70~1 00%、好ましくは80~100%、さらに好ましくは85~10 0%(例えば、85~95%)、特に90~100%(例えば、90~99%) 度である。

 防眩性膜のヘイズは、例えば、0.5~50%、好 ましくは1~40%、さらに好ましくは2~35%程度で る。また、防眩性膜の上に後述する低屈折 層をコーティングした場合には、ヘイズは 眩性単独のヘイズよりも一般的に1~10%程度低 下する。防眩性膜と低屈折率層とを組み合わ せた場合のヘイズは、例えば、0.5~30%、好ま くは1~25%、さらに好ましくは1~20%程度であり 通常、1~10%程度である。低屈折率層を形成 る場合には、ヘイズの低下を考慮して、防 性膜のヘイズを調節するのが好ましい。

 ヘイズ及び全光線透過率は、JIS K7105に準 拠して、日本電色工業(株)製、NDH-300Aヘイズ ーターを用いて測定できる。

 防眩性膜の透過像鮮明度は、0.5mm幅の光 櫛を使用した場合、10~100%程度の範囲から選 できるが、好ましくは10%以上90%未満であり さらに好ましくは20~80%程度である。

 透過像鮮明度とは、膜を透過した光のボ や歪みを定量化する尺度である。透過像鮮 度は、膜からの透過光を移動する光学櫛を して測定し、光学櫛の明暗部の光量により を算出する。すなわち、膜が透過光をぼや す場合、光学櫛上に結像されるスリットの は太くなるため、透過部での光量は100%以下 となり、一方、不透過部では光が漏れるため 0%以上となる。透過像鮮明度の値Cは光学櫛の 透明部の透過光最大値Mと不透明部の透過光 小値mから次式により定義される。

   C(%)=[(M-m)/(M+m)]×100
 すなわち、Cの値が100%に近づく程、防眩性 による像のボケが小さい[参考文献;須賀、三 田村,塗装技術,1985年7月号]。

 前記透過像鮮明度測定の測定装置として 、スガ試験機(株)製写像性測定器ICM-1DPが使 できる。光学櫛としては、0.125~2mm幅の光学 を用いることができる。

 防眩性膜の粗さとしては、中心線平均粗 Raが、0.01~0.25μm程度であり、好ましくは0.01~ 0.2μm、さらに好ましくは0.02~0.15μm程度である 。また、防眩性膜に低屈折率層がコートされ ている場合は、低屈折率層をコートした後の 値がこの範囲にあるのが好ましい。

 防眩性膜の厚みは、適度なハードコート と表面の凹凸形状を付与するために、例え 、0.3~25μm、好ましくは1~20μm(例えば、1~18μm) 程度であってもよく、通常、6~15μm(特に8~15μm )程度である。なお、支持体と組み合わすこ なく、防眩性膜単独で用いる場合、防眩性 の厚みは、例えば、1~100μm、好ましくは2~70μ m、さらに好ましくは3~50μm程度であってもよ 。

 [防眩性フィルム]
 前記防眩性膜の支持体として、非剥離性支 体(好ましくは透明支持体)を用いることに り、支持体と、この支持体の上に形成され 防眩性膜とで構成された積層構造の防眩性 ィルムとすることができる。また、この防 性フィルムの防眩性膜の上に、さらに低屈 率層(薄膜層)を形成することもできる。さら に、低屈折率層を防眩性膜に積層した後、支 持体を防眩性膜から剥離したり、支持体から 防眩性膜を剥離した後、低屈折率層を前記防 眩層に積層したりすることにより防眩層及び 低屈折率層で構成された積層構造の防眩性フ ィルムを得ることもできる。支持体としては 、光透過性を有する支持体、例えば、合成樹 脂フィルムなどの透明支持体が使用される。 また、光透過性を有する支持体は、光学部材 を形成するための透明ポリマーフィルムで構 成されていてもよい。

 (透明支持体)
 透明支持体(又は基材シート)としては、ガ ス、セラミックスの他、樹脂シートが例示 きる。透明支持体を構成する樹脂としては 前記防眩層と同様の樹脂が使用できる。好 しい透明支持体としては、透明性ポリマー ィルム、例えば、セルロース誘導体[セルロ ストリアセテート(TAC)、セルロースジアセ ートなどのセルロースアセテートなど]、ポ エステル系樹脂[ポリエチレンテレフタレー ト(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、 リアリレート系樹脂など]、ポリスルホン系 脂[ポリスルホン、ポリエーテルスルホン(PE S)など]、ポリエーテルケトン系樹脂[ポリエ テルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケト ン(PEEK)など]、ポリカーボネート系樹脂(PC)、 リオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプ ロピレンなど)、環状ポリオレフィン系樹脂[ ートン(ARTON)、ゼオネックス(ZEONEX)など]、ハ ロゲン含有樹脂(ポリ塩化ビニリデンなど)、( メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂(ポリ チレンなど)、酢酸ビニル又はビニルアルコ ール系樹脂(ポリビニルアルコールなど)など 形成されたフィルムが挙げられる。透明支 体は1軸又は2軸延伸されていてもよいが、 学的に等方性であるのが好ましい。好まし 透明支持体は、低複屈折率の支持シート又 フィルムである。光学的に等方性の透明支 体には、未延伸シート又はフィルムが例示 き、例えば、ポリエステル(PET、PBTなど)、セ ルロースエステル類、特にセルロースアセテ ート類(セルロースジアセテート、セルロー トリアセテートなどのセルロースアセテー 、セルロースアセテートプロピオネート、 ルロースアセテートブチレートなどのセル ースアセテートC 3-4 有機酸エステル)などで形成されたシート又 フィルムが例示できる。二次元的構造の支 体の厚みは、例えば、5~2000μm、好ましくは15 ~1000μm、さらに好ましくは20~500μm程度の範囲 ら選択できる。

 (低屈折率層)
 低屈折率層は、その材質は特に限定されず 樹脂成分や無機又は有機粒子及びこれらの み合わせなどで構成されていてもよいが、 常、低屈折率樹脂で構成されている。低屈 率層を前記防眩層の少なくとも一方の面に 層することにより、光学部材などにおいて 低屈折率層を最表面となるように配設した 合などに、外部からの光(外部光源など)が 防眩性フィルムの表面で反射するのを有効 防止できる。

 低屈折率樹脂の屈折率は、例えば、1.20~1. 49、好ましくは1.25~1.47、さらに好ましくは1.30 ~1.45程度である。

 低屈折率樹脂としては、例えば、メチル ンテン樹脂、ジエチレングリコールビス(ア リルカーボネート)樹脂、ポリビニリデンフ オライド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(PVF) などのフッ素樹脂などが挙げられる。また、 低屈折率層は、通常、フッ素含有化合物を含 有するのが好ましく、フッ素含有化合物を用 いると、低屈折率層の屈折率を所望に応じて 低減できる。

 前記フッ素含有化合物としては、フッ素 子と、熱や活性エネルギー線(紫外線や電子 線など)などにより反応する官能基(架橋性基 は重合性基などの硬化性基など)とを有し、 熱や活性エネルギー線などにより硬化又は架 橋してフッ素含有樹脂(特に硬化又は架橋樹 )を形成可能なフッ素含有樹脂前駆体が挙げ れる。

 このようなフッ素含有樹脂前駆体として 、例えば、フッ素原子含有熱硬化性化合物 は樹脂[フッ素原子とともに、反応性基(エ キシ基、イソシアネート基、カルボキシル 、ヒドロキシル基など)、重合性基(ビニル基 、アリル基、(メタ)アクリロイル基など)など を有する低分子量化合物]、活性光線(紫外線 ど)により硬化可能なフッ素原子含有光硬化 性化合物又は樹脂(光硬化性フッ素含有モノ ー又はオリゴマーなどの紫外線硬化性化合 など)などが例示できる。

 前記熱硬化性化合物又は樹脂としては、 えば、少なくともフッ素含有モノマーを用 て得られる低分子量樹脂、例えば、構成モ マーとしてのポリオール成分の一部又は全 に代えてフッ素含有ポリオール(特にジオー ル)を用いて得られるエポキシ系フッ素含有 脂;同様に、ポリオール及び/又はポリカルボ ン酸成分の一部又は全部に代えて、フッ素原 子含有ポリオール及び/又はフッ素原子含有 リカルボン酸成分を用いて得られる不飽和 リエステル系フッ素含有樹脂;ポリオール及 /又はポリイソシアネート成分の一部又は全 部に代えて、フッ素原子含有ポリオール及び /又はポリイソシアネート成分を用いて得ら るウレタン系フッ素含有樹脂などが例示で る。これらの熱硬化性化合物又は樹脂は、 独で又は二種以上組み合わせて使用できる

 前記光硬化性化合物には、例えば、単量 、オリゴマー(又は樹脂、特に低分子量樹脂 )が含まれ、単量体としては、例えば、前記 眩層の項で例示の単官能性単量体及び多官 性単量体に対応するフッ素原子含有単量体[( メタ)アクリル酸のフッ化アルキルエステル どのフッ素原子含有(メタ)アクリル系単量体 、フルオロオレフィン類などのビニル系単量 体などの単官能性単量体;1-フルオロ-1,2-ジ(メ タ)アクリロイルオキシエチレンなどのフッ アルキレングリコールのジ(メタ)アクリレー トなど]が例示できる。また、オリゴマー又 樹脂としては、前記防眩層の項で例示のオ ゴマー又は樹脂に対応するフッ素原子含有 リゴマー又は樹脂などが使用できる。これ の光硬化性化合物は単独で又は二種以上組 合わせて使用できる。

 フッ素含有樹脂の硬化性樹脂前駆体は、 えば、溶液(コート液)状の形態で入手でき このようなコート液は、例えば、日本合成 ム(株)製「TT1006A」及び「JN7215」や、大日本 ンキ化学工業(株)製「ディフェンサTR-330」な どとして入手できる。

 低屈折率層の厚みは、例えば、0.04~2μm、 ましくは0.06~0.5μm、さらに好ましくは0.08~0.3 μm程度である。

 [光学部材]
 前記防眩性膜は、対流により、各凸部の大 さ及び凸部間距離が略均一に制御された凹 形状を有するため、均質で高品位な防眩性 有している。さらに、高い耐擦傷性(ハード コート性)を有するとともに、透過散乱光の 度分布を制御できる。特に、透過光を等方 に透過して散乱させながら、特定の角度範 での散乱強度を大きくできる。さらに、透 像の鮮明性に優れており、表示面での文字 ケも少ない。また、低屈折率層を形成した 合は、その表面では、外光反射を効率よく 止できる。そのため、本発明の防眩性膜は 光学部材等の用途に適しており、前記支持 を、種々の光学部材を形成するための透明 リマーフィルムで構成することもできる。 明ポリマーフィルムと組み合わせて得られ 防眩性フィルムは、そのまま光学部材とし 用いてもよく、光学要素(例えば、偏光板、 相差板、導光板などの光路内に配設される 々の光学要素)と組み合わせて光学部材を形 成してもよい。すなわち、光学要素の少なく とも一方の光路面に前記防眩性フィルムを配 設又は積層してもよい。例えば、前記位相差 板の少なくとも一方の面に防眩性フィルムを 積層してもよく、導光板の出射面に防眩性フ ィルムを配設又は積層してもよい。

 耐擦傷性が付与されている防眩性フィル は、保護フィルムとしても機能させること できる。そのため、本発明の防眩性フィル は、偏光板の2枚の保護フィルムのうち少な くとも一方の保護フィルムに代えて、防眩性 フィルムを用いた積層体(光学部材)、すなわ 、偏光板の少なくとも一方の面に防眩性フ ルムが積層された積層体(光学部材)として 用するのに適している。

 [表示装置]
 本発明の防眩性膜及び防眩性フィルムは、 々の表示装置、例えば、液晶表示(LCD)装置 プラズマディスプレイ、タッチパネル付き 示装置などの表示装置に使用できる。これ の表示装置は、前記防眩性フィルムや光学 材(特に偏光板と防眩性フィルムとの積層体 ど)を光学要素として備えている。特に、高 精細又は高精彩液晶ディスプレイなどの大型 液晶表示装置に装着しても映り込みを防止で きるため、液晶表示装置に好ましく使用でき る。

 なお、液晶表示装置は、外部光を利用し 、液晶セルを備えた表示ユニットを照明す 反射型液晶表示装置であってもよく、表示 ニットを照明するためのバックライトユニ トを備えた透過型液晶表示装置であっても い。前記反射型液晶表示装置では、外部か の入射光を、表示ユニットを介して取り込 、表示ユニットを透過した透過光を反射部 により反射して表示ユニットを照明できる 反射型液晶表示装置では、前記反射部材か 前方の光路内に前記防眩性フィルムや光学 材(特に偏光板と防眩性フィルムとの積層体 )を配設できる。例えば、反射部材と表示ユ ットとの間、表示ユニットの前面などに前 防眩性フィルムや光学部材を配設又は積層 きる。

 透過型液晶表示装置において、バックラ トユニットは、光源(冷陰極管などの管状光 源,発光ダイオードなどの点状光源など)から 光を一方の側部から入射させて前面の出射 から出射させるための導光板(例えば、断面 楔形状の導光板)を備えていてもよい。また 必要であれば、導光板の前面側にはプリズ シートを配設してもよい。なお、通常、導 板の裏面には、光源からの光を出射面側へ 射させるための反射部材が配設されている このような透過型液晶表示装置では、通常 光源から前方の光路内に前記防眩性フィル や光学部材を配設又は積層できる。例えば 導光板と表示ユニットとの間、表示ユニッ の前面などに前記防眩性フィルムや光学部 を配設又は積層できる。

 本発明は、防眩性及び光散乱性が必要と れる種々の用途、例えば、前記光学部材や 液晶表示装置(特に高精細又は高精彩表示装 置)などの表示装置の光学要素として有用で る。

 以下に、実施例に基づいて本発明をより 細に説明するが、本発明はこれらの実施例 よって限定されるものではない。

 実施例1
 側鎖に重合性不飽和基を有するアクリル樹 [重量平均分子量:25,000、(メタ)アクリル酸-( タ)アクリル酸エステル共重合体のカルボキ シル基の一部に、3,4-エポキシシクロヘキセ ルメチルアクリレートを付加させた化合物; イセル化学工業(株)製、サイクロマーP(ACA)32 0M、固形分49.6重量%、溶剤:1-メトキシ-2-プロ ノール(MMPG)(沸点119℃)]5.65重量部、ポリメタ リル酸メチル(PMMA)(重量平均分子量480000;三 レイヨン(株)製、BR88)0.9重量部、多官能アク ル系UV硬化モノマー(ジペンタエリスリトー ヘキサアクリレート;ダイセル・ユ-シービ (株)製、DPHA)6.3重量部、光開始剤(チバスペシ ャルティーケミカルズ社製、イルガキュア184 )0.5重量部をメチルエチルケトン(MEK)(沸点80℃ )20.1重量部、1-ブタノール(BuOH)(沸点113℃)5.4重 量部、1-メトキシ-2-プロパノール(沸点119℃)1. 89重量部に溶解した。なお、PMMAと重合性不飽 和基を有するアクリル樹脂とは完全な相溶性 を示さず、この溶液は濃縮とともに弱い相分 離性を示す。この溶液を、ワイヤーバー#24を 用いてトリアセチルセルロースフィルム上に 流延した後、10秒間室温中で放置し、その後 ちに、70℃、風速3m/分の防爆オーブン内に れ、5秒間保持し、溶媒蒸発に伴う対流セル 発生させた。この塗膜をさらにオーブン中 2分間乾燥させることにより、対流セル中に 相分離構造を発生させ、表面凹凸を有する厚 さ約9μmのコート層を形成させた。そして、 ート層に、メタルハライドランプ(アイグラ ィックス社製)からの紫外線を約30秒間照射 ることによりUV硬化処理し、ハードコート および表面凹凸構造を有する防眩性フィル を作製した。

 実施例2
 実施例1の防眩性フィルムに、低屈折率層と して、熱硬化性含フッ素化合物塗工液(日産 学(株)製、LR204-6、固形分1重量%)をワイヤー ー#5を用いて塗布し、乾燥後、90℃で5分間熱 硬化させ、低反射防眩フィルムを作製した。

 実施例3
 側鎖に重合性不飽和基を有するアクリル樹 [(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸エステ 共重合体のカルボキシル基の一部に、3,4-エ ポキシシクロヘキセニルメチルアクリレート を付加させた化合物;ダイセル化学工業(株)製 、サイクロマーP(ACA)320M、固形分49.6重量%、溶 媒:1-メトキシ-2-プロパノール(沸点119℃)]5.24 量部、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)(重量平 分子量480000;三菱レイヨン(株)製、BR88)0.9重 部、多官能アクリル系UV硬化モノマー(ダイ ル・ユ-シービー(株)製、DPHA)6.5重量部、光開 始剤(チバスペシャルティーケミカルズ社製 イルガキュア184)0.5重量部をMEK(沸点80℃)36.8 量部、1-ブタノール(沸点113℃)7.73重量部に溶 解した。なお、PMMAと重合性不飽和基を有す アクリル樹脂とは完全な相溶性を示さず、 の溶液は濃縮とともに弱い相分離性を示す この溶液を、ワイヤーバー#34を用いてトリ セチルセルロースフィルム上に流延した後 10秒間室温中で放置し、その後直ちに、60℃ 風速3m/分の防爆オーブン内に入れ、5秒間保 持し、溶媒蒸発に伴う対流セルを発生させた 。この塗膜をさらにオーブン中で2分間乾燥 せることにより、対流セル中に相分離構造 発生させ、表面に凹凸形状を有する厚さ約9 mのコート層を形成させた。そして、コート に、メタルハライドランプ(アイグラフィッ クス社製)からの紫外線を約30秒間照射するこ とによりUV硬化処理し、ハードコート性およ 表面に凹凸構造を有する防眩性フィルムを 製した。

 実施例4
 実施例3の防眩性フィルムに、低屈折率層と して、熱硬化性含フッ素化合物塗工液(日産 学(株)製、LR204-6、固形分1重量%)をワイヤー ー#5を用いて塗布し、乾燥後、90℃で5分間熱 硬化させ、低反射防眩フィルムを作製した。

 比較例1
 側鎖に重合性不飽和基を有するアクリル樹 [(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸エステ 共重合体のカルボキシル基の一部に、3,4-エ ポキシシクロヘキセニルメチルアクリレート を付加させた化合物;ダイセル化学工業(株)製 、サイクロマーP(ACA)320M、固形分49.6重量%、溶 剤:1-メトキシ-2-プロパノール(MMPG)(沸点119℃)] 5.65重量部、セルロースアセテートプロピオ ート(アセチル化度=2.5%、プロピオニル化度=4 6%、ポリスチレン換算数平均分子量75000;イー トマン社製、CAP-482-20)0.9重量部、多官能ア リル系UV硬化モノマー(ダイセル・ユ-シービ (株)製、DPHA)6.3重量部、光開始剤(チバスペ ャルティーケミカルズ社製、イルガキュア18 4)0.5重量部をメチルエチルケトン(MEK)(沸点80 )20.1重量部、1-ブタノール(BuOH)(沸点113℃)5.4 量部、1-メトキシ-2-プロパノール(沸点119℃)1 .89重量部に溶解した。なお、セルロースアセ テートプロピオネートと重合性不飽和基を有 するアクリル樹脂は非相溶であり、この溶液 は濃縮とともに相分離性を示す。この溶液を 、ワイヤーバー#24を用いてトリアセチルセル ロースフィルム上に流延した後、10秒間室温 で放置し、その後直ちに、70℃、風速3m/分 防爆オーブン内に入れ、5秒間保持し、溶媒 発に伴う対流セルを発生させた。この塗膜 さらにオーブン中で2分間乾燥させることに より、対流セル中に相分離構造を発生させ、 表面凹凸を有する厚さ約9μmのコート層を形 させた。そして、コート層に、メタルハラ ドランプ(アイグラフィックス社製)からの紫 外線を約30秒間照射することによりUV硬化処 し、ハードコート性および表面凹凸構造を する防眩性フィルムを作製した。

 比較例2
 比較例1の防眩性フィルムに、低屈折率層と して、熱硬化性含フッ素化合物塗工液(日産 学(株)製、LR204-6、固形分1重量%)をワイヤー ー#5を用いて塗布し、乾燥後、90℃で5分間熱 硬化させ、低反射防眩フィルムを作製した。

 比較例3
 側鎖に重合性不飽和基を有するアクリル樹 [(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸エステ 共重合体のカルボキシル基の一部に、3,4-エ ポキシシクロヘキセニルメチルアクリレート を付加させた化合物;ダイセル化学工業(株)製 、サイクロマーP(ACA)320M、固形分49.6重量%、溶 媒:1-メトキシ-2-プロパノール(沸点119℃)]5.24 量部、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)(重量平 分子量25000;三菱レイヨン(株)製、BR87)0.9重量 部、多官能アクリル系UV硬化モノマー(ダイセ ル・ユ-シービー(株)製、DPHA)6.5重量部、光開 剤(チバスペシャルティーケミカルズ社製、 イルガキュア184)0.5重量部をMEK(沸点80℃)36.8重 量部、1-ブタノール(沸点113℃)7.73重量部に溶 した。なお、低分子量PMMAと重合性不飽和基 を有するアクリル樹脂とは完全な相溶性を示 し、この溶液は濃縮によって相分離が誘起さ れない。この溶液を、ワイヤーバー#34を用い てトリアセチルセルロースフィルム上に流延 した後、10秒間室温中で放置し、その後直ち 、60℃、風速3m/分の防爆オーブン内に入れ 5秒間保持し、溶媒蒸発に伴う対流セルを発 させた。この塗膜をさらにオーブン中で2分 間乾燥させることにより、対流セル中に相分 離構造を発生させ、表面に凹凸形状を有する 厚さ約9μmのコート層を形成させた。そして コート層に、メタルハライドランプ(アイグ フィックス社製)からの紫外線を約30秒間照 することによりUV硬化処理し、ハードコー 性および表面に凹凸構造を有する防眩性フ ルムを作製した。

 実施例1~4及び比較例1~3で得られた防眩性 ィルムの防眩性膜における全光線透過率、 イズ、透過像鮮明度を測定した結果を表1に 示す。

 実施例1~4及び比較例1~3で得られた防眩性フ ルムの性能については、防眩性、白浮き(黒 表示の沈み)、画像のコントラストは、外光 照らす光環境下で、得られた防眩性フィル を、それぞれ、正面輝度450cd/m 2 、コントラスト400対1、20型、解像度60ppiのVA( 直配向)型LCDパネルの表面に実装し、以下の 基準で目視評価した。

 (防眩性)
  A:映り込みがない
  B:わずかな映り込みがある
  C:映り込みが激しい。

 (白浮き)
  A:黒表示が鮮明に見える
  B:黒表示がやや白味がかって見える
  C:黒表示が白味がかって見える
  D:黒表示が白く見える。

 (画像のコントラスト)
  A:鮮明に見える
  B:ほぼ鮮明に見える
  C:見える
  D:見えにくい。

 表1の結果から明らかなように、実施例1~4 の防眩性フィルムは、白浮きがなく、防眩性 及び画像のコントラストも高い。これに対し て、比較例1のフィルムは、黒表示が白味が かって見え、画像のコントラストも低い。 た、比較例2のフィルムは、ヘイズ値が高く 画像鮮明度も低い。さらに、比較例3のフィ ルムは、映り込みが激しく、防眩性が低い。

 さらに、実施例2、4及び比較例2で得られ 防眩性フィルムの裏側に黒フィルムを貼り せ、レーザー反射顕微鏡にて観察すること より、表面の凹凸形状を写した写真を示す 図1~3は、それぞれ、実施例2、4、比較例2で られた防眩性フィルムにおける表面凹凸形 のレーザー反射顕微鏡による対物レンズ倍 5倍の写真である。

 図1及び2の写真から明らかなように、実 例2及び4のフィルムは、膜表面に閉じた紐状 凸部が、ランダムな方向で分散して形成され ているため、対流により凹凸形状が形成され ているのが確認できる。

 これに対して図3の写真から明らかなよう に、比較例2のフィルムでは、ドメインの間 が狭く平面部(海部)が少ない密な構造が形成 されている。