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Title:
APPARATUS, METHOD AND PROGRAM FOR CREATING TOOL REFERENCE PLANE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/017169
Kind Code:
A1
Abstract:
An apparatus for creating a tool reference plane converts a machining surface model and a tool inverting model to a set of spherical domains each having the center at a cubic lattice point and identifies the nearest point on each model plane from the respective center lattice point. The apparatus first identifies the position of the tool reference plane model with accuracy of a lattice interval of the cubic lattice point by means of the machining surface model and the tool inverting model by the set of the spherical domains. Then, it identifies the position of the tool reference plane model with accuracy with which the model plane is created by means of the nearest point on each model plane. This apparatus can correctly create the tool reference plane model irrespective of a shape of the machining surface model.

Inventors:
MURABATA SHINICHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/063697
Publication Date:
February 05, 2009
Filing Date:
July 30, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOYOTA MOTOR CO LTD (JP)
MURABATA SHINICHI (JP)
International Classes:
B23Q15/00; G05B19/4097; G05B19/4093
Foreign References:
JP2005202792A2005-07-28
JPH1020919A1998-01-23
JPH06254744A1994-09-13
Attorney, Agent or Firm:
KAI-U PATENT LAW FIRM (45-14 Meieki 2-chomeNakamura-ku, Nagoya-sh, Aichi 02, JP)
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Claims:
 加工面モデルから工具形状分だけオフセットさせた工具参照面モデルを作成する装置であって、
 第1のxyz座標空間に配置された加工面モデルを記述している加工面モデルデータを記憶する加工面モデルデータ記憶手段と、
 第2のxyz座標空間に工具基準点を原点に合わせるとともに反転配置された反転工具の形状を記述している反転工具モデルデータを記憶する反転工具モデルデータ記憶手段と、
 第1のxyz座標空間及び第2のxyz座標空間に所定の格子間隔で整列する立方格子点群を設定するとともに、各立方格子点を中心格子点とする半径が前記格子間隔の3 1/2 /2倍以内の球領域を設定する格子球領域設定手段と、
 第1のxyz空間に設定された球領域のなかでその内部に加工面モデルが存在する加工面被覆球領域を特定するとともに、特定した加工面被覆球領域の中心格子点に対する加工面モデル上の最寄点を特定する加工面被覆球領域特定手段と、
 特定された加工面被覆球領域と、その中心格子点に対する加工面モデル上の最寄点を、対応付けて記憶する加工面被覆球領域データ記憶手段と、
 第2のxyz空間に設定された球領域のなかでその内部に反転工具モデルが存在する反転工具被覆球領域を特定するとともに、特定した反転工具被覆球領域の中心格子点に対する反転工具モデル上の最寄点を特定する反転工具被覆球領域特定手段と、
 特定された反転工具被覆球領域と、その中心格子点に対する反転工具モデル上の最寄点を、対応付けて記憶する反転工具被覆球領域データ記憶手段と、
 加工面被覆球領域データ記憶手段に記憶されている加工面被覆球領域群と、反転工具被覆球領域データ記憶手段に記憶されている反転工具被覆球領域群を用い、第1のxyz空間に設定された球領域のなかでその中心格子点に工具基準点を合わせて反転工具被覆球領域群を反転配置したときに反転配置した反転工具被覆球領域群が加工面被覆球領域群に外接することになる工具参照面被覆球領域を特定するとともに、その反転配置した反転工具被覆球領域群が外接する1又は複数の工具参照面被覆球領域を外接点被覆球領域として特定する工具参照面被覆球領域特定手段と、
 特定された1又は複数の外接点被覆球領域のそれぞれについて、以下の各処理を含むオフセット候補点特定処理、即ち、その中心格子点に対する加工面モデル上の最寄点を、加工面被覆球領域データ記憶手段から読み出す処理と、外接点被覆球領域の中心格子点から工具参照面被覆球領域の中心格子点への相対位置座標を計算する処理と、反転工具被覆球領域データ記憶手段に記憶されている反転工具被覆球領域のなかで、工具基準点からその中心格子点までの相対位置が計算した相対位置座標に等しい反転工具被覆球領域を特定し、その反転工具被覆球領域に対する反転工具モデル上の最寄点を、反転工具被覆球領域データ記憶手段から読み出す処理と、読み出した反転工具モデル上の最寄点の位置座標分だけ、読み出した加工面モデル上の最寄点を移動させたオフセット候補点を計算する処理とを含むオフセット候補点特定処理を実行するとともに、オフセット候補点特定処理で計算した1又は複数のオフセット候補点のなかで、工具参照面被覆球領域内に位置するとともに、工具参照面被覆球領域の中心格子点に対して最寄りに位置するものを、オフセット点として特定するオフセット点特定手段と、
 オフセット点特定手段によって特定されたオフセット点の位置座標を記憶する工具参照面モデルデータ記憶手段と、
 を備えることを特徴とする工具参照面モデルを作成する装置。
 前記加工面被覆球領域特定手段は、加工面頂点被覆球領域特定手段と加工面稜線被覆球領域特定手段と加工面面分被覆球領域特定手段を備え、
 前記加工面頂点被覆球領域特定手段は、加工面モデルデータから加工面モデルを構成する頂点を抽出し、抽出した頂点がその内部に存在する球領域を特定し、特定した球領域を抽出した頂点と併せて加工面被覆球領域データ記憶手段に記憶させるものであり、
 前記加工面稜線被覆球領域特定手段は、加工面モデルデータから加工面モデルを構成する稜線を抽出し、抽出した稜線上の任意の一点がその内部に存在する球領域を、起点とする加工面被覆球領域として特定し、特定した起点とする加工面被覆球領域球領域に隣接する26の球領域を、探索対象とする球領域に設定し、探索対象に設定されたそれぞれの球領域について以下の各処理を含む被覆球領域特定処理、即ち、その中心格子点に対する稜線上の最寄点を計算する処理と、計算した稜線上の最寄点がその内部に存在する球領域を、加工面被覆球領域として特定する処理と、特定した加工面被覆球領域が、加工面被覆球領域データ記憶手段に記憶されていなければ、特定した加工面被覆球領域を、その最寄点と併せて加工面被覆球領域データ記憶手段に記憶させる処理と、特定した加工面被覆球領域に隣接する26の球領域を、探索対象とする球領域に追加設定する処理と、を含む被覆球領域特定処理を実行するものであり、
 前記加工面面分被覆球特定手段は、加工面モデルデータから加工面モデルを構成する面分とその境界を構成する頂点及び稜線を抽出し、抽出した頂点及び/又は稜線をその内部に含む加工面被覆球領域群を、加工面被覆球領域データ記憶手段から読み出し、読み出した加工面被覆球領域群を境界球領域群に設定し、抽出した面分上の任意の一点がその内部に存在するとともに設定した境界球領域群に隣接する球領域を起点とする加工面被覆球領域として特定し、特定した起点とする加工面被覆球領域に隣接する26の球領域を探索対象とする球領域に設定し、探索対象に設定したそれぞれの球領域について以下の各処理を含む被覆球領域特定処理、即ち、その中心格子点に対する面分上の最寄点を計算する処理と、計算した面分上の最寄点がその内部に存在するとともに、設定した境界球領域に隣接する球領域を、加工面被覆球領域として特定する処理と、特定した加工面被覆球領域が、加工面被覆球領域データ記憶手段に記憶されていなければ、特定した加工面被覆球領域を、その最寄点と併せて加工面被覆球領域データ記憶手段に記憶させる処理と、特定した加工面被覆球領域に隣接する26の球領域を、探索対象とする球領域に追加設定する処理を含む被覆球領域特定処理を実行し、その被覆球領域特定処理で特定した加工面被覆球領域群を新たな境界球領域群に設定し、起点及び探索対象とする球領域を新たに特定した上で、前記被覆球領域特定処理を繰り返し実行するものである、
 ことを特徴とする請求項1に記載の工具参照面モデルを作成する装置。
 前記反転工具被覆球領域特定手段は、反転工具頂点被覆球領域特定手段と反転工具稜線被覆球領域特定手段と反転工具面分被覆球領域特定手段を備え、
 前記反転工具頂点被覆球領域特定手段は、反転工具モデルデータから反転工具モデルを構成する頂点を抽出し、抽出した頂点がその内部に存在する球領域を特定し、特定した球領域を抽出した頂点と併せて反転工具被覆球領域データ記憶手段に記憶させるものであり、
 前記反転工具稜線被覆球領域特定手段は、反転工具モデルデータから反転工具モデルを構成する稜線を抽出し、抽出した稜線上の任意の一点がその内部に存在する球領域を、起点とする反転工具被覆球領域として特定し、特定した起点とする反転工具被覆球領域球領域に隣接する26の球領域を、探索対象とする球領域に設定し、探索対象に設定されたそれぞれの球領域について、以下の各処理を含む被覆球領域特定処理、即ち、その中心格子点に対する稜線上の最寄点を計算する処理と、計算した稜線上の最寄点がその内部に存在する球領域を、反転工具被覆球領域として特定する処理と、特定した反転工具被覆球領域が、反転工具被覆球領域データ記憶手段に記憶されていなければ、特定した反転工具被覆球領域を、その最寄点と併せて反転工具被覆球領域データ記憶手段に記憶させる処理と、特定した反転工具被覆球領域に隣接する26の球領域を、探索対象とする球領域に追加設定する処理と、を含む被覆球領域特定処理を実行するものであり、
 前記反転工具面分被覆球領域特定手段は、反転工具モデルデータから反転工具モデルを構成する面分とその境界を構成する頂点及び稜線を抽出し、抽出した頂点及び/又は稜線をその内部に含む反転工具被覆球領域群を、反転工具被覆球領域データ記憶手段から読み出し、読み出した反転工具被覆球領域群を境界球領域群に設定し、抽出した面分上の任意の一点がその内部に存在するとともに、設定した境界球領域群に隣接する球領域を、起点とする反転工具被覆球領域として特定し、特定した起点とする反転工具被覆球領域に隣接する26の球領域を、探索対象とする球領域に設定し、探索対象に設定したそれぞれの球領域について以下の各処理を含む被覆球領域特定処理、即ち、その中心格子点に対する面分上の最寄点を計算する処理と、計算した面分上の最寄点がその内部に存在するとともに、設定した境界球領域に隣接する球領域を、反転工具被覆球領域として特定する処理と、特定した反転工具被覆球領域が、反転工具被覆球領域データ記憶手段に記憶されていなければ、特定した反転工具被覆球領域を、その最寄点と併せて反転工具被覆球領域データ記憶手段に記憶させる処理と、特定した反転工具被覆球領域に隣接する26の球領域を、探索対象とする球領域に追加設定する処理を含む被覆球領域特定処理を実行し、特定した反転工具被覆球領域群を、新たな境界球領域群に設定するとともに、起点及び探索対象とする球領域を新たに特定した上で、前記被覆球領域特定処理を繰り返し実行するものである、
 ことを特徴とする請求項1又は2に記載の工具参照面モデルを作成する装置。
 前記工具参照面被覆球領域特定手段は、前記工具参照面被覆球領域を特定する際に、規定の探索方向に沿って整列する球領域を処理対象に設定し、処理対象に設定した球領域のなかから少なくとも一つの前記工具参照面被覆球領域を特定し、特定した工具参照面被覆球領域に隣接する26の球領域を処理対象に設定し、処理対象に設定した球領域のなかから前記工具参照面被覆球領域を特定するとともに特定した前記工具参照面被覆球領域に隣接する26の球領域を処理対象とする球領域に追加設定することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の工具参照面モデルを作成する装置。
 前記工具参照面被覆球領域特定手段は、前記工具参照面被覆球領域を特定する際に、加工面被覆球領域データ記憶手段から任意の加工面被覆球領域及びその中心格子点に対する加工面モデル上の最寄点を抽出し、抽出した加工面被覆球領域の中心格子点及び最寄点からその最寄点における加工面モデルの法線方向を計算し、計算した法線方向に沿って整列する球領域を処理対象に設定し、処理対象に設定した球領域のなかから少なくとも一つの前記工具参照面被覆球領域を特定し、特定した工具参照面被覆球領域に隣接する26の球領域を処理対象に設定し、処理対象に設定した球領域のなかから前記工具参照面被覆球領域を特定するとともに特定した前記工具参照面被覆球領域に隣接する26の球領域を処理対象とする球領域に追加設定することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の工具参照面モデルを作成する装置。
 加工面モデルから工具形状分だけオフセットさせた工具参照面モデルを作成する方法であって、電子計算機に、
 第1のxyz座標空間に配置された加工面モデルを記述している加工面モデルデータを記憶する加工面モデルデータ記憶処理と、
 第2のxyz座標空間に工具基準点を原点に合わせるとともに反転配置された反転工具の形状を記述している反転工具モデルデータを記憶する反転工具モデルデータ記憶処理と、
 第1のxyz座標空間及び第2のxyz座標空間に所定の格子間隔で整列する立方格子点群を設定するとともに、各立方格子点を中心格子点とする半径が前記格子間隔の3 1/2 /2倍以内の球領域を設定する格子球領域設定処理と、
 第1のxyz空間に設定された球領域のなかでその内部に加工面モデルが存在する加工面被覆球領域を特定するとともに、特定した加工面被覆球領域の中心格子点に対する加工面モデル上の最寄点を特定する加工面被覆球領域特定処理と、
 特定された加工面被覆球領域と、その中心格子点に対する加工面モデル上の最寄点を、対応付けて記憶する加工面被覆球領域データ記憶処理と、
 第2のxyz空間に設定された球領域のなかでその内部に反転工具モデルが存在する反転工具被覆球領域を特定するとともに、特定した反転工具被覆球領域の中心格子点に対する反転工具モデル上の最寄点を特定する反転工具被覆球領域特定処理と、
 特定された反転工具被覆球領域と、その中心格子点に対する反転工具モデル上の最寄点を、対応付けて記憶する反転工具被覆球領域データ記憶処理と、
 加工面被覆球領域データ記憶処理で記憶した加工面被覆球領域群と、反転工具被覆球領域データ記憶処理で記憶した反転工具被覆球領域群を用い、第1のxyz空間に設定された球領域のなかでその中心格子点に工具基準点を合わせて反転工具被覆球領域群を反転配置したときに反転配置した反転工具被覆球領域群が加工面被覆球領域群に外接することになる工具参照面被覆球領域を特定するとともに、その反転配置した反転工具被覆球領域群が外接する1又は複数の工具参照面被覆球領域を外接点被覆球領域として特定する工具参照面被覆球領域特定処理と、
 特定された1又は複数の外接点被覆球領域のそれぞれについて、以下の各処理を含むオフセット候補点特定処理、即ち、その中心格子点に対する加工面モデル上の最寄点を、加工面被覆球領域データ記憶手段から読み出す処理と、外接点被覆球領域の中心格子点から工具参照面被覆球領域の中心格子点への相対位置座標を計算する処理、反転工具被覆球領域データ記憶手段に記憶されている反転工具被覆球領域のなかで、工具基準点からその中心格子点への相対位置が計算した相対位置座標に等しい反転工具被覆球領域を特定し、その反転工具被覆球領域に対する反転工具モデル上の最寄点を反転工具被覆球領域データ記憶手段から読み出す処理と、読み出した反転工具モデル上の最寄点の位置座標分だけ、読み出した加工面モデル上の最寄点を移動させたオフセット候補点を計算する処理を含むオフセット候補点特定処理を実行するとともに、オフセット候補点特定処理で計算した1又は複数のオフセット候補点のなかで、工具参照面被覆球領域内に位置するとともに、工具参照面被覆球領域の中心格子点に対して最寄りに位置するものを、オフセット点として特定するオフセット点特定処理と、
 オフセット点特定手段によって特定されたオフセット点の位置座標を記憶する工具参照面モデルデータ記憶処理と、
 を実行させる工具参照面モデルを作成する方法。
 加工面モデルから工具形状分だけオフセットさせた工具参照面モデルを作成するためのプログラムであって、電子計算機に、
 第1のxyz座標空間に配置された加工面モデルを記述している加工面モデルデータを記憶する加工面モデルデータ記憶処理と、
 第2のxyz座標空間に工具基準点を原点に合わせるとともに反転配置された反転工具の形状を記述している反転工具モデルデータを記憶する反転工具モデルデータ記憶処理と、
 第1のxyz座標空間及び第2のxyz座標空間に所定の格子間隔で整列する立方格子点群を設定するとともに、各立方格子点を中心格子点とする半径が前記格子間隔の3 1/2 /2倍以内の球領域を設定する格子球領域設定処理と、
 第1のxyz空間に設定された球領域のなかでその内部に加工面モデルが存在する加工面被覆球領域を特定するとともに、特定した加工面被覆球領域の中心格子点に対する加工面モデル上の最寄点を特定する加工面被覆球領域特定処理と、
 特定された加工面被覆球領域と、その中心格子点に対する加工面モデル上の最寄点を、対応付けて記憶する加工面被覆球領域データ記憶処理と、
 第2のxyz空間に設定された球領域のなかでその内部に反転工具モデルが存在する反転工具被覆球領域を特定するとともに、特定した反転工具被覆球領域の中心格子点に対する反転工具モデル上の最寄点を特定する反転工具被覆球領域特定処理と、
 特定された反転工具被覆球領域と、その中心格子点に対する反転工具モデル上の最寄点を、対応付けて記憶する反転工具被覆球領域データ記憶処理と、
 加工面被覆球領域データ記憶処理で記憶した加工面被覆球領域群と、反転工具被覆球領域データ記憶処理で記憶した反転工具被覆球領域群を用い、第1のxyz空間に設定された球領域のなかでその中心格子点に工具基準点を合わせて反転工具被覆球領域群を反転配置したときに反転配置した反転工具被覆球領域群が加工面被覆球領域群に外接することになる工具参照面被覆球領域を特定するとともに、その反転配置した反転工具被覆球領域群が外接する1又は複数の工具参照面被覆球領域を外接点被覆球領域として特定する工具参照面被覆球領域特定処理と、
 特定された1又は複数の外接点被覆球領域のそれぞれについて以下の各処理を含むオフセット候補点特定処理、即ち、その中心格子点に対する加工面モデル上の最寄点を、加工面被覆球領域データ記憶手段から読み出す処理と、外接点被覆球領域の中心格子点から工具参照面被覆球領域の中心格子点への相対位置座標を計算する処理と、反転工具被覆球領域データ記憶手段に記憶されている反転工具被覆球領域のなかで、工具基準点からその中心格子点への相対位置が計算した相対位置座標に等しい反転工具被覆球領域を特定し、その反転工具被覆球領域に対する反転工具モデル上の最寄点を、反転工具被覆球領域データ記憶手段から読み出す処理と、読み出した反転工具モデル上の最寄点の位置座標分だけ、先に読み出した加工面モデル上の最寄点を移動させたオフセット候補点を計算する処理を含むオフセット候補点特定処理を実行するとともに、オフセット候補点特定処理で計算した1又は複数のオフセット候補点のなかで、工具参照面被覆球領域内に位置するとともに、工具参照面被覆球領域の中心格子点に対して最寄りに位置するものを、オフセット点として特定するオフセット点特定処理と、
 オフセット点特定手段によって特定されたオフセット点の位置座標を記憶する工具参照面モデルデータ記憶処理と、
 を実行させるプログラム。
Description:
工具参照面を作成する装置と方 とプログラム

 本出願は、2007年8月1日に出願された日本国 許出願第2007-200539号に基づく優先権を主張 る。その出願の全ての内容はこの明細書中 参照により援用されている。
 本発明は、NC加工技術(数値制御加工技術)等 で用いられる面モデルを作成する技術に関す る。特に、加工面モデルから工具形状分だけ オフセットさせた工具参照面モデルを作成す る技術に関する。

 NC加工技術は、工具と素材を予め教示され 移動経路に沿って相対移動させることによ て、素材に所定の加工面を形成する。加工 の形状は、三次元CAD(Computer Aided Design)装置 を用いて作成された加工面モデルで表現さ る。NC工作機械を用いて素材に所望の加工 を形成するためには、その加工面を記述す 加工面モデルに基づいて、工具の移動経路 定める必要がある。
 NC加工技術では、工具の位置を座標で記述 るために、工具に工具基準点が定められて る。そして、工具の移動経路は、工具基準 の移動経路によって定められる。工具の移 経路は、工具の刃先面を加工面に接触させ がら移動させたときに、工具基準点が移動 る経路に等しい。そのことから、工具の移 経路は、加工面から工具形状分だけオフセ トさせた面上に位置することとなる。工具 移動経路を定めるためには、加工面を記述 る加工面モデルに基づいて、加工面から工 形状分だけオフセットさせた工具参照面モ ルを作成する必要がある。

 特許文献1には、逆オフセット法を利用して 、工具参照面モデルを作成する技術が記載さ れている。逆オフセット法は、加工面モデル と工具形状を加工時の姿勢に対して反転させ た反転工具モデルを用い、工具基準点を加工 面モデル上に配置した反転工具モデル群の包 絡面モデルを求めることによって、加工面モ デルから工具形状分だけオフセットさせた工 具参照面モデルを作成するものである。

特開平6-254744号公報

 従来の逆オフセット法は、加工面モデル上 配置した反転工具モデル群の包絡評価を、x y方向に関して平面格子状に設定した各位置 のz軸座標に基づいて行っている。そのこと ら、例えば加工面モデルに縦壁(z軸方向に びる面)が含まれていると、その位置では包 評価を行うことができなくなる。従来の逆 フセット法では、加工面モデルの形状によ て、工具参照面モデルの精度が悪化するこ がある。
 上記の問題を鑑み、本発明は、加工面モデ の形状によらず、工具参照面モデルを精度 く作成するための技術を提供する。

 本発明は、加工面モデルから工具形状分 けオフセットさせた工具参照面モデルを作 する装置に具現化される。この装置は、第1 のxyz座標空間に配置された加工面モデルを記 述している加工面モデルデータを記憶する加 工面モデルデータ記憶手段と、第2のxyz座標 間に工具基準点を原点に合わせるとともに 転配置された反転工具の形状を記述してい 反転工具モデルデータを記憶する反転工具 デルデータ記憶手段を備えている。この装 は、外部から教示された加工面モデルデー や反転工具モデルデータを記憶し、それら 加工面モデルデータや反転工具モデルデー を用いて工具参照面モデルを作成する。

 この装置はさらに、第1のxyz座標空間及び第 2のxyz座標空間に所定の格子間隔で整列する 方格子点群を設定するとともに、各立方格 点を中心格子点とする半径が前記格子間隔 3 1/2 /2倍以内の球領域を設定する格子球領域設定 段と、第1のxyz空間に設定された球領域のな かでその内部に加工面モデルが存在する加工 面被覆球領域を特定するとともに、特定した 加工面被覆球領域の中心格子点に対する加工 面モデル上の最寄点を特定する加工面被覆球 領域特定手段と、特定された加工面被覆球領 域とその中心格子点に対する加工面モデル上 の最寄点を対応付けて記憶する加工面被覆球 領域データ記憶手段と、第2のxyz空間に設定 れた球領域のなかでその内部に反転工具モ ルが存在する反転工具被覆球領域を特定す とともに、特定した反転工具被覆球領域の 心格子点に対する反転工具モデル上の最寄 を特定する反転工具被覆球領域特定手段と 特定された反転工具被覆球領域とその中心 子点に対する反転工具モデル上の最寄点を 応付けて記憶する反転工具被覆球領域デー 記憶手段とを備えている。
 それにより、外部から教示された加工面モ ルを立方格子点群の集合で記述するデータ 作成するとともに、外部から教示された反 工具モデルを立方格子点群の集合で記述す データを作成する。これらのデータは、各 方格子点に対する各モデル上の最寄点を併 て保持するので、各モデルの細かな形状に いても記述することになる。

 この装置はさらに、加工面被覆球領域デー 記憶手段に記憶されている加工面被覆球領 群と反転工具被覆球領域データ記憶手段に 憶されている反転工具被覆球領域群を用い 第1のxyz空間に設定された球領域のなかでそ の中心格子点に工具基準点を合わせて反転工 具被覆球領域群を反転配置したときに反転配 置した反転工具被覆球領域群が加工面被覆球 領域群に外接することになる工具参照面被覆 球領域を特定するとともに、その反転配置し た反転工具被覆球領域群が外接する1又は複 の工具参照面被覆球領域を外接点被覆球領 として特定する工具参照面被覆球領域特定 段を備えている。
 それにより、工具参照面モデルを立方格子 の格子間隔の精度で求めることができる。 具参照面モデルを立方格子点の格子間隔の 度で求めておくことにより、後述するオフ ット点の算出に必要となる計算処理を低減 ることができる。

 この装置はさらに、特定された1又は複数 の外接点被覆球領域のそれぞれについて以下 の各処理、即ち、その中心格子点に対する加 工面モデル上の最寄点を加工面被覆球領域デ ータ記憶手段から読み出す処理、外接点被覆 球領域の中心格子点から工具参照面被覆球領 域の中心格子点への相対位置座標を計算する 処理、工具基準点からその中心格子点への相 対位置が計算した相対位置座標に等しい反転 工具被覆球領域に対する反転工具モデル上の 最寄点を反転工具被覆球領域データ記憶手段 から読み出す処理、読み出した加工面モデル 上の最寄点を読み出した反転工具モデル上の 最寄点の位置座標分だけ移動させたオフセッ ト候補点を計算する処理を実行するとともに 、計算した1又は複数のオフセット候補点の かで工具参照面被覆球領域内に位置すると もに工具参照面被覆球領域の中心格子点に して最寄りに位置するものをオフセット点 して特定するオフセット点特定手段と、オ セット点特定手段によって特定されたオフ ット点の位置座標を記憶する工具参照面モ ルデータ記憶手段を備えている。

 この装置によると、工具参照面モデル上 点であるオフセット点を正確に特定するこ ができる。工具参照面被覆球領域の中心格 点から各オフセット候補点までの距離の比 は三次元方向に関して行われるので、いず の方向に関しても一意にオフセット点が特 される。工具参照面被覆球領域毎にオフセ ト点を特定していくことにより、特定され オフセット点群によって工具参照面モデル 規定することができる。この装置によれば 加工面モデルが例えば縦壁を含む形状であ ても、工具参照面モデルを精度よく作成す ことができる。

 上記した装置では、前記した加工面被覆球 域特定手段が、下記する加工面頂点被覆球 域特定手段と、加工面稜線被覆球領域特定 段と、加工面面分被覆球領域特定手段を備 ることが好ましい。それにより、加工面モ ルがその内部に存在するすべての加工面被 球領域を効率よく特定することが可能とな 。
 ここで、前記加工面頂点被覆球領域特定手 は、加工面モデルデータから加工面モデル 構成する頂点を抽出し、抽出した頂点がそ 内部に存在する球領域を特定し、特定した 領域を抽出した頂点と併せて加工面被覆球 域データ記憶手段に記憶させるものである

 前記加工面稜線被覆球領域特定手段は、 工面モデルデータから加工面モデルを構成 る稜線を抽出し、抽出した稜線上の任意の 点がその内部に存在する球領域を、起点と る加工面被覆球領域として特定する。次い 、特定した起点とする加工面被覆球領域に 接する26の球領域を、探索対象とする球領 に設定する。そして、探索対象に設定した れぞれの球領域について、以下の各処理を む被覆球領域特定処理を実行する。先ず、 領域の中心格子点に対する稜線上の最寄点 計算する処理を行う。次に、計算した稜線 の最寄点がその球領域の内部に存在する場 、その球領域を加工面被覆球領域として特 する。次に、特定した加工面被覆球領域が 加工面被覆球領域データ記憶手段に記憶さ ていなければ、特定した加工面被覆球領域 、その最寄点と併せて加工面被覆球領域デ タ記憶手段に記憶させる。また、それと同 に、その特定した加工面被覆球領域に隣接 る26の球領域を、探索対象とする球領域に追 加設定する処理が実行される。

 前記加工面面分被覆球特定手段は、加工 モデルデータから、加工面モデルを構成す 面分と、その面分の境界を構成する頂点及 稜線を抽出し、抽出した頂点及び/又は稜線 をその内部に含む加工面被覆球域群を、加工 面被覆球領域データ記憶手段から読み出す。 次いで、読み出した加工面被覆球領域群を、 抽出した面分の境界球領域群に設定する。次 いで、抽出した面分上の任意の一点がその内 部に存在するとともに、設定した境界球領域 群に隣接する球領域を、起点とする加工面被 覆球領域として特定する。次いで、特定した 起点とする加工面被覆球領域に隣接する26の 領域を、探索対象とする球領域に設定する そして、探索対象に設定したそれぞれの球 域について、以下の各処理を含む被覆球領 特定処理を実行する。この被覆球領域特定 理では、球領域の中心格子点に対する面分 の最寄点を計算する処理と、計算した面分 の最寄点がその内部に存在するとともに、 に設定した境界球領域に隣接する球領域を 加工面被覆球領域として特定する処理と、 定した加工面被覆球領域が、加工面被覆球 域データ記憶手段に記憶されていなければ 特定した加工面被覆球領域を、その最寄点 併せて加工面被覆球領域データ記憶手段に 憶させる処理と、特定した加工面被覆球領 に隣接する26の球領域を、探索対象とする 領域に追加設定する処理が実行される。上 した被覆球領域特定処理は、探索対象に設 された球領域がなくなるまで実行される。 の後、加工面面分被覆球特定手段は、特定 た加工面被覆球領域群を、新たな境界球領 群に設定し、上記と同様に起点及び探索対 とする球領域を新たに特定した上で、前記 覆球領域特定処理を繰り返し実行する。

 上記した装置では、前記した反転工具被覆 領域特定手段が、下記する反転工具頂点被 球領域特定手段と反転工具稜線被覆球領域 定手段と反転工具面分被覆球領域特定手段 備えることが好ましい。それにより、反転 具モデルがその内部に存在するすべての反 工具被覆球領域を効率よく特定することが 能となる。
 前記反転工具頂点被覆球領域特定手段は、 転工具モデルデータから反転工具モデルを 成する頂点を抽出し、抽出した頂点がその 部に存在する球領域を特定し、特定した球 域を抽出した頂点と併せて反転工具被覆球 域データ記憶手段に記憶させる。

 前記反転工具稜線被覆球領域特定手段は 反転工具モデルデータから反転工具モデル 構成する稜線を抽出し、抽出した稜線上の 意の一点がその内部に存在する球領域を、 点とする反転工具被覆球領域として特定す 。次いで、特定した起点とする反転工具被 球領域球領域に隣接する26の球領域を、探 対象とする球領域に設定する。そして、探 対象に設定されたそれぞれの球領域につい 、以下の各処理を含む被覆球領域特定処理 実行する。この被覆球領域特定処理では、 領域の中心格子点に対する稜線上の最寄点 計算する処理と、計算した稜線上の最寄点 その球領域の内部に存在する場合、その球 域を反転工具被覆球領域として特定する処 と、特定した反転工具被覆球領域が、反転 具被覆球領域データ記憶手段に記憶されて なければ、特定した反転工具被覆球領域を その最寄点と併せて反転工具被覆球領域デ タ記憶手段に記憶させる処理と、特定した 転工具被覆球領域に隣接する26の球領域を、 探索対象とする球領域に追加設定する処理が 実行される。

 前記反転工具面分被覆球領域特定手段は 反転工具モデルデータから、反転工具モデ を構成する面分と、その境界を構成する頂 及び稜線を抽出し、抽出した頂点及び/又は 稜線をその内部に含む反転工具被覆球領域群 を、反転工具被覆球領域データ記憶手段から 読み出す。次いで、読み出した反転工具被覆 球領域群を、抽出した面分の境界球領域群に 設定する。次いで、抽出した面分上の任意の 一点がその内部に存在するとともに、設定し た境界球領域群に隣接する球領域を、起点と する反転工具被覆球領域として特定する。次 いで、特定した起点とする反転工具被覆球領 域に隣接する26の球領域を、探索対象とする 領域に設定する。そして、探索対象に設定 たそれぞれの球領域について、以下の各処 を含む被覆球領域特定処理を実行する。こ 被覆球領域特定処理では、球領域の中心格 点に対する面分上の最寄点を計算する処理 、計算した面分上の最寄点がその球領域の 部に存在するとともに、先に設定した境界 領域に隣接する球領域を、反転工具被覆球 域として特定する処理と、特定した反転工 被覆球領域が、反転工具被覆球領域データ 憶手段に記憶されていなければ、特定した 転工具被覆球領域を、その最寄点と併せて 転工具被覆球領域データ記憶手段に記憶さ る処理と、特定した反転工具被覆球領域に 接する26の球領域を、探索対象とする球領 に追加設定する処理が実行される。上記し 被覆球領域特定処理は、探索対象に設定さ た球領域がなくなるまで実行される。その 、反転工具面分被覆球領域特定手段は、特 した反転工具被覆球領域群を、新たな境界 領域群に設定し、上記と同様に起点及び探 対象とする球領域を新たに特定した上で、 記被覆球領域特定処理を繰り返し実行する のである。

 上記した装置では、前記した工具参照面被 球領域特定手段が、前記工具参照面被覆球 域を特定する際に、規定の探索方向に沿っ 整列する球領域を処理対象に設定し、処理 象に設定した球領域のなかから少なくとも つの前記工具参照面被覆球領域を特定し、 定した工具参照面被覆球領域に隣接する26 球領域を処理対象に設定し、処理対象に設 した球領域のなかから前記工具参照面被覆 領域を特定するとともに特定した前記工具 照面被覆球領域に隣接する26の球領域を処理 対象とする球領域に追加設定することを特徴 とすることが好ましい。
 あるいは、前記した工具参照面被覆球領域 定手段が、前記工具参照面被覆球領域を特 する際に、加工面被覆球領域データ記憶手 から任意の加工面被覆球領域及びその中心 子点に対する加工面モデル上の最寄点を抽 し、抽出した加工面被覆球領域の中心格子 及び最寄点からその最寄点における加工面 デルの法線方向を計算し、計算した法線方 に沿って整列する球領域を処理対象に設定 、処理対象に設定した球領域のなかから少 くとも一つの前記工具参照面被覆球領域を 定し、特定した工具参照面被覆球領域に隣 する26の球領域を処理対象に設定し、処理 象に設定した球領域のなかから前記工具参 面被覆球領域を特定するとともに特定した 記工具参照面被覆球領域に隣接する26の球領 域を処理対象とする球領域に追加設定するこ とを特徴とするが好ましい。
 それにより、工具参照面モデルがその内部 存在するすべての工具参照面被覆球領域を 率よく特定することが可能となる。

 本発明はまた、電子計算機を用いて加工面 デルから工具形状分だけオフセットさせた 具参照面モデルを作成する方法にも具現化 れる。この方法は、電子計算機に、第1のxyz 座標空間に配置された加工面モデルを記述し ている加工面モデルデータを記憶する加工面 モデルデータ記憶処理と、第2のxyz座標空間 工具基準点を原点に合わせるとともに反転 置された反転工具の形状を記述している反 工具モデルデータを記憶する反転工具モデ データ記憶処理と、第1のxyz座標空間及び第2 のxyz座標空間に所定の格子間隔で整列する立 方格子点群を設定するとともに、各立方格子 点を中心格子点とする半径が前記格子間隔の 3 1/2 /2倍以内の球領域を設定する格子球領域設定 理を実行させる。

 この方法はさらに、電子機計算機に、第1 のxyz空間に設定された球領域のなかでその内 部に加工面モデルが存在する加工面被覆球領 域を特定するとともに特定した加工面被覆球 領域の中心格子点に対する加工面モデル上の 最寄点を特定する加工面被覆球領域特定処理 と、特定された加工面被覆球領域とその中心 格子点に対する加工面モデル上の最寄点を対 応付けて記憶する加工面被覆球領域データ記 憶処理を実行させる。また、第2のxyz空間に 定された球領域のなかでその内部に反転工 モデルが存在する反転工具被覆球領域を特 するとともに特定した反転工具被覆球領域 中心格子点に対する反転工具モデル上の最 点を特定する反転工具被覆球領域特定処理 、特定された反転工具被覆球領域とその中 格子点に対する反転工具モデル上の最寄点 対応付けて記憶する反転工具被覆球領域デ タ記憶処理を実行させる。

 この方法はさらに、電子計算機に、加工 被覆球領域データ記憶処理で記憶した加工 被覆球領域群と、反転工具被覆球領域デー 記憶処理で記憶した反転工具被覆球領域群 用い、第1のxyz空間に設定された球領域のな かでその中心格子点に工具基準点を合わせて 反転工具被覆球領域群を反転配置したときに 反転配置した反転工具被覆球領域群が加工面 被覆球領域群に外接することになる工具参照 面被覆球領域を特定するとともに、その反転 配置した反転工具被覆球領域群が外接する1 は複数の工具参照面被覆球領域を外接点被 球領域として特定する工具参照面被覆球領 特定処理と、特定された1又は複数の外接点 覆球領域のそれぞれについて以下の各処理 即ち、その中心格子点に対する加工面モデ 上の最寄点を加工面被覆球領域データ記憶 段から読み出す処理、外接点被覆球領域の 心格子点から工具参照面被覆球領域の中心 子点への相対位置座標を計算する処理、工 基準点からその中心格子点への相対位置が 算した相対位置座標に等しい反転工具被覆 領域に対する反転工具モデル上の最寄点を 転工具被覆球領域データ記憶手段から読み す処理、読み出した加工面モデル上の最寄 を読み出した反転工具モデル上の最寄点の 置座標分だけ移動させたオフセット候補点 計算する処理を実行するとともに、計算し 1又は複数のオフセット候補点のなかで工具 参照面被覆球領域内に位置するとともに工具 参照面被覆球領域の中心格子点に対して最寄 りに位置するものをオフセット点として特定 するオフセット点特定処理を実行させる。

 この方法によると、工具参照面モデル上 点であるオフセット点を正確に特定するこ ができる。工具参照面被覆球領域の中心格 点から各オフセット候補点までの距離の比 は三次元方向に関して行われるので、いず の方向に関しても一意にオフセット点が特 される。工具参照面被覆球領域毎にオフセ ト点を特定していくことにより、特定され オフセット点群によって工具参照面モデル 規定することができる。この方法によれば 加工面モデルが例えば縦壁を含む形状であ ても、工具参照面モデルを精度よく作成す ことができる。

 本発明はさらに、加工面モデルから工具 状分だけオフセットさせた工具参照面モデ を作成するためのプログラムに具現化する ともできる。このプログラムは、上記した 処理を電子計算機に実行させるためのプロ ラムである。このプログラムを用いること より、汎用の電子計算機を用いて本発明に る装置や方法を実施することが可能となる

 本発明によって工具参照面モデルを作成 ることにより、NC工作機械を用いた加工面 形成精度を向上することが可能となる。

工具参照面モデルデータの作成装置の 成を示すブロック図。 工具参照面モデルデータの作成装置の 理フローを示す図。 加工面モデルの頂点に対して工具面被 球領域を特定する状態を示す図。 加工面モデルの頂点と工具面被覆球領 の幾何的関係を説明する図。 加工面モデルの稜線に対して工具面被 球領域を特定する状態を示す図。 加工面モデルの稜線と工具面被覆球領 の幾何的関係を説明する図。 加工面モデルの面分に関する工具面被 球領域を示す図。 加工面モデルの面分と工具面被覆球領 の幾何的関係を説明する図。 反転工具モデルに対して反転工具被覆 領域群を特定した状態を示す図。 加工面モデルの外部に基準平面を定め た状態を示す図。 z軸方向に探索軸を設定する処理を説 する図。 反転配置した反転工具モデルと加工面 モデルが干渉する位置関係を示す図。 反転配置した反転工具モデルと加工面 モデルが外接する位置関係を示す図。 反転配置した反転工具モデルと加工面 モデルが離間する位置関係を示す図。 オフセット点を特定する処理を説明す る図。 加工面モデルを通過するように基準平 面を定めた状態を示す図。 加工面モデルの法線方向に探索軸を設 定する処理を説明する図。 最初の現在連結体となる工具参照面被 覆球領域群を示す図。 新規連結体として工具参照面被覆球領 域群を特定する処理を説明する図。

(実施例1)
 図1は、本発明を実施した工具参照面モデル の作成装置10(以下、単に作成装置と略す)の 能的な構成を示している。作成装置10は、例 えば加工面の形状を記述する加工面モデルか ら工具形状分だけオフセットさせた工具参照 面モデルを作成する装置である。作成装置10 作成した工具参照面モデルは、例えば数値 御(NC)工作機械を用いて素材に加工面を形成 するための工具の移動経路の作成に用いられ る。
 図1に示すように、作成装置10は、機能的に データ記憶部20と、データ作成部50と、デー タ入出力部90を備えている。作成装置10は、 ンピュータ装置を用いて構成されており、 のハードウエアやソフトウエア等によって ータ記憶部20やデータ作成部50やデータ入出 部90が構成されている。

 データ記憶部20は、加工面モデルデータ22と 、反転工具モデルデータ24と、加工面被覆球 域データ26と、反転工具被覆球領域データ28 と、工具参照面モデルデータ30を記憶するこ ができる。
 加工面モデルデータ22は、xyz空間に配置さ た加工面モデルを記述するデータであり、 部の三次元CAD装置によって作成される。加 面モデルデータ22は、xyz空間に配置された複 数の基本形状によって加工面モデルを表現す る。基本形状には、例えば頂点や稜線や面分 が用いられている。加工面モデルデータ22は データ入出力部90を介して本実施例の作成 置10に入力され、データ記憶部20に記憶され 。
 反転工具モデルデータ24は、xyz空間に工具 準点を原点合わせて反転配置された反転工 モデルを記述するデータであり、外部の三 元CAD装置によって作成される。反転工具モ ルデータ24は、加工面モデルデータ22と同様 、xyz空間に配置された複数の基本形状によ て反転工具モデルを表現する。反転工具モ ルデータ24は、データ入出力部90を介して本 実施例の作成装置10に入力され、データ記憶 20に記憶される。
 加工面被覆球領域データ26と反転工具被覆 領域データ28と工具参照面モデルデータ30は データ処理部50によって作成されるデータ ある。

 データ処理部50は、格子球領域設定処理部52 と、加工面被覆球領域特定処理部54と、反転 具被覆球領域特定処理部62と、工具参照面 覆球領域特定処理部70と、オフセット点特定 処理部72を備えている。そのなかで、加工面 覆球領域特定処理部54は、頂点被覆球領域 定処理部56と、稜線被覆球領域特定処理部58 、面分被覆球領域特定処理部60を有してい 。また、反転工具被覆球領域特定処理部62も 、頂点被覆球領域特定処理部64と、稜線被覆 領域特定処理部66と、面分被覆球領域特定 理部68を有している。
 格子球領域設定処理部52は、加工面モデル ータ22が加工面モデルを記述するxyz空間及び 反転工具モデルデータ24が反転工具モデルを 述するxyz空間に、所定の格子間隔で整列す 立方格子点群を設定する処理を行う。また 設定した各立方格子点から前記した格子間 の3 1/2 /2倍以下の距離範囲内を、各格子点を中心格 点とする球領域に設定する処理を行う。

 加工面被覆球領域特定処理部54は、加工 モデルデータ22が加工面モデルを記述するxyz 空間(第1のxyz空間)に設定された球領域のなか で、その内部に加工面モデルが存在する加工 面被覆球領域を特定する処理を行う。また、 特定した加工面被覆球領域の中心格子点に対 する加工面モデル上の最寄点を特定する処理 を行う。そして、特定した加工面被覆球領域 とその中心格子点に対する加工面モデル上の 最寄点を対応付けて記述する加工面被覆球領 域データ26を作成する。

 先に説明したように、加工面被覆球領域特 処理部54は、頂点被覆球領域特定処理部56と 稜線被覆球領域特定処理部58と面分被覆球領 特定処理部60を有している。頂点被覆球領 特定処理部56は、加工面モデルデータ22から 工面モデルを構成する頂点を抽出する処理 、抽出した頂点がその内部に存在する球領 を特定する処理と、特定した球領域を抽出 た頂点と併せて加工面被覆球領域データ26 記録する処理を行う。加工面被覆球領域特 処理部54は、上記した各処理を、加工面モデ ルを構成する全ての頂点に対して行う。それ により、加工面モデルを記述するxyz空間のな かで、加工面モデルを構成する頂点がその内 部に存在する球領域群が、加工面被覆球領域 の一部として特定される。
 稜線被覆球領域特定処理部58は、加工面モ ルデータ22から加工面モデルを構成する稜線 を抽出し、抽出した稜線上の任意の一点がそ の内部に存在する球領域を、起点とする加工 面被覆球領域として特定する処理を行う。次 いで、特定した起点とする加工面被覆球領域 球領域に隣接する26の球領域を、探索対象と る球領域に設定する。そして、探索対象に 定したそれぞれの球領域について、以下の 処理を含む被覆球領域特定処理を実行する 被覆球領域特定処理では、球領域の中心格 点に対する稜線上の最寄点を計算する処理 、計算した稜線上の最寄点がその内部に存 する球領域を、加工面被覆球領域として特 する処理と、特定した加工面被覆球領域が 加工面被覆球領域データ26に記録されてい ければ、特定した加工面被覆球領域を、そ 最寄点と併せて加工面被覆球領域データ26に 記憶させる処理と、特定した加工面被覆球領 域に隣接する26の球領域を、探索対象とする 領域に追加設定する処理が実行される。

 面分被覆球領域特定処理部60は、加工面 デルデータ22から、加工面モデルを構成する 面分と、その面分の境界を構成する頂点及び 稜線を抽出し、抽出した頂点及び/又は稜線 その内部に含む加工面被覆球領域群を、加 面被覆球領域データ26から読み出す。次いで 、読み出した加工面被覆球領域群を、抽出し た面分の境界球領域群に設定する。次いで、 抽出した面分上の任意の一点がその内部に存 在するとともに、設定した境界球領域群に隣 接する球領域を、起点とする加工面被覆球領 域として特定する。次いで、特定した起点と する加工面被覆球領域に隣接する26の球領域 、探索対象とする球領域に設定する。そし 、探索対象に設定したそれぞれの球領域に いて、以下の各処理を含む被覆球領域特定 理を実行する。この被覆球領域特定処理で 、球領域の中心格子点に対する面分上の最 点を計算する処理と、計算した面分上の最 点がその内部に存在するとともに、設定し 境界球領域に隣接する球領域を、加工面被 球領域として特定する処理と、特定した加 面被覆球領域が、加工面被覆球領域データ2 6に記録されていなければ、特定した加工面 覆球領域を、その最寄点と併せて加工面被 球領域データ26に記録させる処理と、特定し た加工面被覆球領域に隣接する26の球領域を 探索対象とする球領域に追加設定する処理 実行される。上記した被覆球領域特定処理 、探索対象に設定された球領域がなくなる で実行される。その後、面分被覆球領域特 処理部60は、特定した加工面被覆球領域群 、新たな境界球領域群に設定し、上記と同 に起点及び探索対象とする球領域を新たに 定した上で、被覆球領域特定処理を繰り返 実行する。それにより、加工面モデルデー 22から抽出した面分に対し、その面分が内部 に存在する全ての球領域が加工面被覆球領域 群の一部として特定される。面分被覆球領域 特定処理部60は、加工面モデルデータ22から ての面分を順次抽出していき、全ての面分 対して加工面被覆球領域群を特定する。

 反転工具被覆球領域特定処理部62は、反 工具モデルデータ24が反転工具モデルを記述 するxyz空間(第2のxyz空間)に設定された球領域 のなかで、その内部に反転工具モデルが存在 する反転工具被覆球領域を特定する処理を行 う。また、特定した反転工具被覆球領域の中 心格子点に対する反転工具モデル上の最寄点 を特定する処理を行う。それにより、反転工 具被覆球領域特定処理部62は反転工具被覆球 域データ28を作成する。より詳しくは、頂 被覆球領域特定処理部64と稜線被覆球領域特 定処理部66と面分被覆球領域特定処理部68が 加工面被覆球領域特定処理部54のそれらと同 様の処理を行い、反転工具モデルを構成する 頂点と稜線と面分についてそれぞれ反転工具 被覆球領域を特定する処理を行う。

 工具参照面被覆球領域特定処理部70は、加 面被覆球領域データ26と記録されている加工 面被覆球領域群と、反転工具被覆球領域デー タ28に記録されている反転工具被覆球領域群 用い、工具面モデルが配置されたxyz空間に 定された球領域のなかで、その中心格子点 工具基準点を合わせて反転工具被覆球領域 を反転配置したときに反転配置した反転工 被覆球領域群が加工面被覆球領域群に外接 ることになる工具参照面被覆球領域を特定 る処理を行う。また、その反転配置した反 工具被覆球領域群が外接する1又は複数の工 具参照面被覆球領域を外接点被覆球領域とし て特定する処理を行う。
 オフセット点特定処理部72は、特定された1 は複数の外接点被覆球領域のそれぞれにつ て以下の各処理、即ち、その中心格子点に する加工面モデル上の最寄点を加工面被覆 領域データ26から読み出す処理、外接点被 球領域の中心格子点から工具参照面被覆球 域の中心格子点への相対位置座標を計算す 処理、工具基準点からその中心格子点への 対位置が計算した相対位置座標に等しい反 工具被覆球領域に対する反転工具モデル上 最寄点を反転工具被覆球領域データ記憶手 から読み出す処理、読み出した加工面モデ 上の最寄点を読み出した反転工具モデル上 最寄点の位置座標分だけ移動させたオフセ ト候補点を計算する処理を実行する。さら 、計算した1又は複数のオフセット候補点の かで工具参照面被覆球領域内に位置すると もに工具参照面被覆球領域の中心格子点に して最寄りに位置するものをオフセット点 して特定する処理を行う。特定されたオフ ット点は、工具参照面被覆球領域の中心格 点と共に、工具参照面モデルデータ30に記 される。それにより、その内部に工具参照 モデルが存在する球領域及びその中心格子 に対する工具参照面モデル上の最寄点を対 付けて記述する工具参照面モデルデータ30が データ記憶部20内に作成される。

 図2は、作成装置10が実行する処理の流れを すフローチャートである。図2に示すフロー チャートに沿って、作成装置10が実行する処 について詳細に説明する。
 ステップS2では、作成装置10が、データ入出 力装置90から入力された加工面モデルデータ2 2を、データ記憶部20に記憶する処理を行う。
 ステップS4では、作成装置10が、データ入出 力装置90から入力された反転工具モデルデー 24を、データ記憶部20に記憶する処理を行う 。
 ステップS6では、格子球領域設定処理部52が 、加工面モデルデータ22が加工面モデルを記 するxyz空間及び反転工具モデルデータ24が 転工具モデルを記述するxyz空間に、立方格 点群および各立方格子点を中心とする球領 の設定を行う。立方格子点の格子間隔aは、 容誤差(必要精度)に基づいて、オペレータ 指定する。球領域の半径rは、格子間隔aの3 1/2 /2倍に設定される。

 ステップS8では、加工面被覆球領域特定処 部54が、先に説明した加工面被覆球領域を特 定する処理を行う。ステップS8の処理は、概 て3段階に区分することができる。
 第1段階では、頂点被覆球領域特定処理部56 、図3に示すように、加工面モデルデータ22 ら加工面モデル122を構成する頂点Vを抽出し 、抽出した頂点Vがその内部に存在する球領 を加工面被覆球領域126として特定する。図4 示すように、頂点Vは三つの面分S1、S2、S3に よって規定されることから、頂点Vの位置座 は面分S1、S2、S3の交点を解析演算すること よって算出することができる。頂点Vの位置 標が判明すれば、頂点Vと各格子点との距離 をそれぞれ計算し、球領域の半径r以内に位 する格子点を加工面被覆球領域126の中心格 点126gとして特定することができる。

 第2段階では、稜線被覆球領域特定処理部 58が、図5に示すように、加工面モデルデータ 22を構成する稜線Cがその内部に存在する球領 域を、加工面被覆球領域126として特定してい く。図6に示すように、稜線Cは二つの面分S1 S2の交線によって規定される。球領域126の中 心格子点126gに対する稜線C上の最寄点xは、中 心格子点126gと最寄点xを結ぶベクトルと最寄 xにおける稜線Cの接線ベクトルtが垂直であ ことを条件とし、解析演算によって求める とができる。なお、最寄点xにおける稜線C 接線ベクトルtは、最寄点xにおける面分S1の 線ベクトルmと最寄点xにおける面分S2の法線 ベクトルnの両者に垂直なベクトルとして求 ることができる。そして、最寄点xまでの距 が球領域126の半径以内であれば、その中心 子点126gを中心とする球領域は加工面被覆球 領域126となる。

 ここで、稜線被覆球領域特定処理部58は 稜線Cが内在する加工面被覆球領域126を以下 順序によって特定していく。以下に説明す 処理では、現在連結体と新規連結体と退避 結体の設定が適宜行われる。先ず、稜線被 球領域特定処理部58は、加工面モデルデー 22から、稜線C及びその両端に位置する頂点V 抽出する。次いで、抽出した頂点Vがその内 部に存在する加工面被覆球領域126を加工面被 覆球領域データ26から読み出し、読み出した 方の頂点Vの加工面被覆球領域126を現在連結 体に設定する。次いで、現在連結体に隣接す るとともに、その内部に稜線Cが存在する球 域を一つ特定し、新規連結体の起点となる 工面被覆球領域126として設定する。次いで 特定した起点とする加工面被覆球領域126に 接する26の球領域を探索対象に設定し、探索 対象に設定した26の球領域のなかから加工面 覆球領域126を一つ探索する。以後、加工面 覆球領域126を一つ特定するたびに、それに 接する26の球領域へ探索対象を順次移行し いく。それにより、一連に連なる加工面被 球領域126が新規連結体として特定されてい 。探索対象とした26の隣接球領域に加工面被 覆球領域126が存在しない場合、その時点の新 規連結体を現在連結体に設定し、その時点の 現在連結体を退避連結体に設定する。そして 、新たな現在連結体を基に、新たな新規連結 体の起点となる加工面被覆球領域126を探索す る。以上の処理が繰り返されることにより、 一連に連なる加工面被覆球領域126群からなる 連結体が複数特定される。そして、例えば加 工面モデル22が複雑な形状である場合、同時 複数の連結体が退避連結体として蓄積され いく。

 新規連結体の起点となる加工面被覆球領域1 26が存在しない場合、退避連結体に設定され 連結体のなかで最新のものを現在連結体に 定し、現在連結体を構成する加工面被覆球 域126を辿って、加工面被覆球領域126の探索 行う。新規連結体の起点となる加工面被覆 領域126が特定されれば、それを起点として たな新規連結体の探索を行う。新規連結体 起点となる加工面被覆球領域126が存在しな れば、その時点で最新の退避連結体を現在 結体に設定する。すべての退避連結体につ て探索が完了した時点で、加工面被覆球領 126の特定処理は終了する。
 以上により、その内部に稜線Cが存在する加 工面被覆球領域126と、その中心格子点126gに する加工面モデル122上の最寄点が特定され 加工面被覆球領域データ26に記録される。

 第3段階では、面分被覆球領域特定処理部 60が、図7に示すように、加工面モデルデータ 22を構成する面分Sがその内部に存在する球領 域を、加工面被覆球領域126として特定してい く。図8に示すように、球領域126の中心格子 126gに対する面分S上の最寄点xは、中心格子 126gと最寄点xとを結ぶベクトルと最寄点xに ける面分Sの法線ベクトルnが平行であること を条件とし、解析演算によって求めることが できる。そして、最寄点xまでの距離が球領 126の半径以内であれば、その中心格子点126g 中心とする球領域は加工面被覆球領域126と る。

 ここで、面分被覆球領域特定処理部60は、 の内部に面分Sが存在する加工面被覆球領域1 26を以下の順序によって特定していく。この 理においても、現在連結体と新規連結体と 避連結体の設定が適宜行われる。
 先ず、面分被覆球領域特定処理部60は、加 面モデルデータ22から、面分Sとその周縁に 置する頂点V及び稜線Cを抽出する。次いで、 抽出した頂点V及び/又は稜線Cがその内部に存 在する加工面被覆球領域126群を加工面被覆球 領域データ26から読み出し、読み出した加工 被覆球領域126群を現在連結体に設定する。 いで、現在連結体に隣接するとともに、そ 内部に面分Sが存在する球領域を一つ特定し 、新規連結体の起点となる加工面被覆球領域 126として設定する。次いで、特定した起点と する加工面被覆球領域126に隣接する26の球領 を探索対象に設定し、探索対象に設定した2 6の球領域のなかから、その内部に面分Sが存 するとともに現在連結体に隣接する加工面 覆球領域126を一つ特定する。以後、加工面 覆球領域126を一つ特定するたびに、それに 接する26の球領域へ探索対象を順次移行し いく。それにより、面分Sの周縁に沿って一 に連なる加工面被覆球領域126が新規連結体 して特定されていく。このとき、特定した 序を示すリンク情報が併せて保持される。
 探索対象とした26の隣接球領域に加工面被 球領域126が存在しない場合、その時点の新 連結体を現在連結体に設定し、その時点の 在連結体を退避連結体に設定する。そして 新たな現在連結体を基に、新たな新規連結 の起点となる加工面被覆球領域126を探索す 。以上の処理が繰り返されることにより、 連に連なる加工面被覆球領域126群からなる 結体が複数特定される。そして、例えば加 面モデル122が複雑な形状の場合、同時に複 の連結体が退避連結体として蓄積されてい 。

 新規連結体の起点となる加工面被覆球領域1 26が存在しない場合、退避連結体に設定され 連結体のなかで最新のものを現在連結体に 定し、現在連結体を構成する加工面被覆球 域126を辿って、加工面被覆球領域126の探索 行う。新規連結体の起点となる加工面被覆 領域126が特定されれば、それを起点として たな新規連結体の探索を行う。新規連結体 起点となる加工面被覆球領域126が存在しな れば、その時点で最新の退避連結体を現在 結体に設定する。すべての退避連結体につ て探索が完了した時点で、加工面被覆球領 126の特定処理は終了する。
 以上により、その内部に面分Sが存在する加 工面被覆球領域126と、その中心格子点126gに する加工面モデル122上の最寄点が特定され 加工面被覆球領域データ26に記録される。こ の段階で、その内部に加工面モデル122が存在 するすべての加工面被覆球領域126と、その中 心格子点126gに対する加工面モデル122上の最 点xが特定され、加工面被覆球領域データ26 記録されている。

 続いて、ステップS10では、反転工具被覆 領域特定処理部62が、図9に示すように、反 工具モデルデータ24が記述する反転工具モ ル124がその内部に存在する反転工具被覆球 域128を特定する処理を行う。ステップS10の 理は、先に説明したステップS8の加工面被覆 球領域126を特定する処理と同様に行われる。 即ち、反転工具被覆球領域128を特定する処理 は概して3段階に区分される。第1段階では、 転工具被覆球領域特定処理部62の頂点被覆 領域特定処理部64により、反転工具モデル124 を構成する頂点がその内部に存在する反転工 具被覆球領域128が特定される。第2段階では 反転工具被覆球領域特定処理部62の稜線被覆 球領域特定処理部66により、反転工具モデル1 24を構成する稜線がその内部に存在する反転 具被覆球領域128が特定される。第3段階では 、反転工具被覆球領域特定処理部62の面分被 球領域特定処理部68により、反転工具モデ 124を構成する面分がその内部に存在する反 工具被覆球領域128が特定される。それによ 、その内部に反転工具モデル124が存在する べての反転工具被覆球領域128と、その中心 子点128gに対する反転工具モデル124上の最寄 xが特定され、反転工具被覆球領域データ28 記録される。さらに、反転工具被覆球領域 定処理部62は、図9に示すように、特定した 転工具被覆球領域128群に内接する内接箱領 129aと、特定した反転工具被覆球領域128群に 外接する外接箱領域129bを特定し、反転工具 覆球領域データ28に記録する。

 ステップS12では、工具参照面被覆球領域特 処理部70が、先に説明した工具参照面被覆 領域を特定する処理を行う。工具参照面被 球領域は、加工面モデル122から工具形状分 けオフセットした工具参照面がその内部に 在する球領域である。
 先ず、工具参照面被覆球領域特定処理部70 、図10に示すように、加工面モデル122が配置 されたxyz空間に、加工面モデル122から離間し た基準平面202を設定する。次いで、工具参照 面被覆球領域特定処理部70は、基準平面202上 、基準環状線204を設定する。基準環状線204 形状は特に限定されない。次いで、基準環 線204がその内部に存在するすべての球領域2 06とその中心格子点206gを特定する。次いで、 図11に示すように、工具参照面被覆球領域特 処理部70は、基準平面202上に特定した中心 子点206g毎に、その中心格子点206gを通過して z軸に平行な探索軸208を設定する。そして、 索軸208がその内部に存在する球領域を探索 象に定め、探索対象に定めた球領域のなか ら工具参照面被覆球領域132を特定する。探 軸208がその内部に存在する球領域は、例え 3DDDA(3-D Digital Differential Analyzer)によって逐 特定していくことができる。

 工具参照面被覆球領域132は、その中心格 点に工具基準点を合わせて反転工具被覆球 域128群を反転配置したときに、反転配置し 反転工具被覆球領域128群が加工面被覆球領 126群に外接することになる球領域である。 のような球領域を特定するために、工具参 面被覆球領域132は、反転工具被覆球領域デ タ28に記録されている内接箱領域129aと外接 領域129bを反転配置して利用する。図12に示 ように、探索対象の球領域の中心格子点に わせて内接箱領域129a及び外接箱領域129bを 転配置したときに、少なくとも一つの加工 被覆球領域126の中心格子点126gが内接箱領域1 29a内に位置すれば、探索対象とした球領域は 加工面被覆球領域126群に対して近接しすぎて おり、工具参照面被覆球領域132ではないと判 定することができる。また、図14に示すよう 、すべての加工面被覆球領域126の中心格子 126gが反転配置した外接箱領域129bの外部に 置すれば、探索対象とした球領域は加工面 覆球領域126群に対して離間しすぎており、 具参照面被覆球領域132ではない判定するこ ができる。一方、図13に示すように、すべて の加工面被覆球領域126の中心格子点126gが反 配置した内接箱領域129aの外部に位置し、少 くとも一つの加工面被覆球領域126の中心格 点126gが反転配置した外接箱領域129bの内部 位置すれば、探索対象とした球領域は工具 照面被覆球領域132であると判定することが きる。このとき、反転配置した外接箱領域12 9bの内部に位置する中心格子点126gは、工具参 照面被覆球領域132群と反転配置した反転工具 被覆球領域128群の外接位置を示す外接点被覆 球領域として特定される。外接点被覆球領域 とされる工具参照面被覆球領域132は、通常、 一つの工具参照面被覆球領域132に対して複数 特定される。

 工具参照面被覆球領域132を特定した後、 くステップS14では、オフセット点特定処理 72により、特定した工具参照面被覆球領域13 2毎に、オフセット点を特定する処理が行わ る。図15に示すように、オフセット点特定処 理部72は、先ず、工具参照面被覆球領域132と もに特定された外接点被覆球領域126毎に、 フセット候補点130xを特定する。オフセット 候補点130xは、以下の手順によって求められ 。最初に、外接点被覆球領域126の中心格子 126gに対する加工面モデル122上の最寄点xを、 加工面被覆球領域データ26から読み出す。次 で、外接点被覆球領域126の中心格子点126gか ら工具参照面被覆球領域132の中心格子点132g の相対位置座標(図中h)を計算する。次いで 反転工具被覆球領域データ28から、中心格子 点128gの座標が計算した相対位置座標hと等し 反転工具被覆球領域128の最寄点xを読み出す 。次いで、読み出した加工面モデル122上の最 寄点xを、読み出した反転工具モデル124上の 寄点xの位置座標分だけ平行移動させ、その をオフセット候補点130xとする。オフセット 候補点130xは、反転工具モデル124を外接点被 球領域126の中心格子点126gに合わせて配置し ときに、工具参照面被覆球領域132の中心格 点132gに最近接する反転工具モデル124上の最 寄点xである。一又は複数のオフセット候補 130xを算出した後、オフセット点特定処理部7 2は、工具参照面被覆球領域132の中心格子点13 2gに対して最寄りに位置するものをオフセッ 点とし、工具参照面被覆球領域132とともに 具参照面モデルデータ30に記録する。特定 れたオフセット点は、工具参照面モデルを 成する点となる。

 ステップS12とステップS14の処理は繰り返 実行され、工具参照面被覆球領域132とその フセット点が逐次特定されていく。工具参 面被覆球領域132の探索は、既に特定された 具参照面被覆球領域132を基に、以下に説明 る手順で行われる。先ず、図11に示す段階 は、複数の工具参照面被覆球領域132が、工 参照面モデル130上で互いに間隔を持ちなが 周回するように特定される。従って、続く 理では、互いに離間する工具参照面被覆球 域132同士の間に存在する工具参照面被覆球 域132を特定する。そのために、探索軸を二 補完法によって定め、探索軸に沿って工具 照面被覆球領域132を探索する。二分補完法 、既に特定された二つの工具参照面被覆球 域132の中心格子点とそのオフセット点を用 、各オフセット点における工具参照面モデ の法線ベクトル(中心格子点とそのオフセッ 点を通過するベクトル)の平均ベクトルと、 二つのオフセット点の中間点を計算し、計算 した中間点を通過して計算した平均ベクトル に平行な軸を、探索軸として設定するもので ある。離間し合う二つの工具参照面被覆球領 域132毎に二分補完法によって探索軸を定めて 工具参照面被覆球領域132を特定していくこと により、工具参照面モデル130上を互いに隣接 して周回する工具参照面被覆球領域132群を特 定することができる。

 ここで、工具参照面モデル130上を互いに 接して周回する工具参照面被覆球領域132群 特定する処理は、以下に説明する手順で行 こともできる。先ず、図16に示すように、 工面モデル122を通過する基準平面302を設定 、その内部に基準平面302が存在する加工面 覆球領域126群を、加工面被覆球領域データ26 から読み出す。次いで、図17に示すように、 み出した加工面被覆球領域126毎に、その最 点xを通過する加工面モデル122の法線nを探 軸として定め、工具参照面被覆球領域132を 索する。以上によって特定される工具参照 被覆球領域132群は、工具参照面モデル130上 間隔を持って周回する。従って、図18に示す ように、互いに離間する工具参照面被覆球領 域132同士の間について、二分補完法による探 索軸の設定を行い、工具参照面被覆球領域132 を特定していく。それにより、工具参照面モ デル130上を互いに隣接して周回する工具参照 面被覆球領域132群を特定することができる。

 周回する工具参照面被覆球領域132群を特定 た後、残余の工具参照面被覆球領域132を特 する処理が行われる。この処理では、現在 結体と新規連結体と退避連結体の設定が適 行われる。先ず、上記した周回する工具参 面被覆球領域132群は、現在連結体に設定さ る。そして、現在連結体に隣接する球領域 探索対象として工具参照面被覆球領域132を つ特定する。
 次いで、特定した工具参照面被覆球領域132 新規連結体の起点とし、それに隣接する26 球領域を探索対象として、現在連結体に隣 する一つの工具参照面被覆球領域132を特定 る。工具参照面被覆球領域132を特定する度 、それに隣接する26の球領域へ探索対象を順 次移行していく。それにより、図19に示すよ に、一連に連なる工具参照面被覆球領域132 が新規連結体として特定されていく。この き、特定した順序を示すリンク情報が併せ 保持される。探索対象とした26の隣接球領 に工具参照面被覆球領域132が存在しない場 、その時点の新規連結体を現在連結体に設 し、その時点の現在連結体を退避連結体に 定する。そして、新たな現在連結体を基に 新たな新規連結体の起点となる工具参照面 覆球領域132を探索する。以上の処理が繰り されることにより、一連に連なる工具参照 被覆球領域132群からなる連結体が複数特定 れる。そして、例えば工具参照面モデル130 複雑な形状の場合(即ち、加工面モデル122が 雑な形状の場合)、複数の連結体が退避連結 体として蓄積されていく。

 新規連結体の起点となる工具参照面被覆球 域132が存在しない場合、退避連結体に設定 れた連結体のなかで最新のものを現在連結 に設定し、現在連結体を構成する工具参照 被覆球領域132を辿って、工具参照面被覆球 域132の探索を行う。新規連結体の起点とな 工具参照面被覆球領域132が特定されれば、 れを起点として新たな新規連結体の探索が われる。新規連結体の起点となる工具参照 被覆球領域132が存在しなければ、その時点 最新の退避連結体が現在連結体へ設定され 。すべての退避連結体について探索が完了 た時点で、工具参照面被覆球領域132の特定 理は終了する。
 以上により、すべての工具参照面被覆球領 132と、その中心格子点132gに対する工具参照 面モデル130上の最寄点が特定され、工具参照 面モデルデータ30に記録される。工具参照面 デルデータ30は、記録された最寄点群によ て工具参照面モデル130を記述するデータと り、NC加工装置の工具移動経路を作成するた めに好適に利用することができる。

 以上、本発明の具体例を詳細に説明したが これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を 定するものではない。特許請求の範囲に記 の技術には、以上に例示した具体例を様々 変形、変更したものが含まれる。
 本明細書または図面に説明した技術要素は 単独であるいは各種の組み合わせによって 術的有用性を発揮するものであり、出願時 請求項に記載の組み合わせに限定されるも ではない。本明細書又は図面に例示した技 は複数の目的を同時に達成するものであり そのうちの一つの目的を達成すること自体 技術的有用性を持つものである。