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Title:
APPARATUS FOR PRODUCING GAS HYDRATE PELLET AND PROCESS FOR PRODUCING GAS HYDRATE PELLET WITH THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/047845
Kind Code:
A1
Abstract:
In producing gas hydrate pellets by compacting a gas hydrate powder, heat generated at the compacting part is removed by a simple method to reduce the degree of gas hydrate decomposition and rapidly and easily remove gas hydrate aggregates which block the compacting part. A gas hydrate pellet production apparatus (A) having rolls (6a) and (6b) is provided, which is characterized by having: a roll-cooling mechanism which passes cooling water through a peripheral part and/or inner part of each roll (6a) or (6b) to cool the rolls (6a) and (6b), cools the cooling water (43) discharged after passing, and supplies the cooled cooling water to the peripheral part and/or inner part of each roll (6a) or (6b); and/or a heating means disposed in part of a hopper chamber (5) which supplies a gas hydrate powder (n) to the rolls (6a) and (6b).

Inventors:
IWASAKI TORU (JP)
YAMAKI TOSHIO (JP)
SUGANOYA KIYOAKI (JP)
OGAWA KENJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/069765
Publication Date:
April 16, 2009
Filing Date:
October 10, 2007
Export Citation:
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Assignee:
MITSUI SHIPBUILDING ENG (JP)
IWASAKI TORU (JP)
YAMAKI TOSHIO (JP)
SUGANOYA KIYOAKI (JP)
OGAWA KENJI (JP)
International Classes:
C10L3/06
Foreign References:
JP2002220353A2002-08-09
JP2007246642A2007-09-27
JP2007254503A2007-10-04
JP2007277098A2007-10-25
JP2007262186A2007-10-11
Other References:
See also references of EP 2204436A4
None
Attorney, Agent or Firm:
OGAWA, Shin-ichi et al. (37 Kowa Building4-5, Tsukiji 1-chom, Chuo-ku Tokyo 45, JP)
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Claims:
 原料ガスと原料水とを接触反応させて粉末状のガスハイドレート粉体を生成し、該ガスハイドレート粉体を略球形等のガスハイドレートペレットに圧縮成形する製造装置において、前記製造装置は、前記ガスハイドレート粉体を収容するホッパー室と、前記ホッパー室の開口部の下部に配置された一対の圧縮ロールと、前記ホッパー室内のガスハイドレート粉体を前記圧縮ロールに供給する押込み装置から構成されており、前記ホッパー室の少なくとも一面に加熱手段を設けたことを特徴とするガスハイドレートペレットの製造装置。
 前記加熱手段は、前記ホッパー室の少なくとも一面の下部より前記一対の圧縮ロールへ温水を供給すると共に、他面の下部より排水する請求項1に記載のガスハイドレートペレットの製造装置。
 前記ホッパー室の少なくとも一面の下部に前記温水または水の噴出ノズルを設けた請求項1または2に記載のガスハイドレートペレットの製造装置。
 原料ガスと原料水を接触反応させガスハイドレート粉体を生成し、該ガスハイドレート粉体を圧縮成形してガスハイドレートペレットを製造するロール式ガスハイドレートペレット製造装置において、該ガスハイドレートペレット製造装置は、前記ガスハイドレート粉体を収容するホッパー室と、前記ホッパー室の開口部の下部に配置された一対の圧縮ロールと、前記ホッパー室内のガスハイドレート粉体を前記圧縮ロールに供給する押込み装置から構成されており、前記ロールの外周部及び/又は内部に冷却水を流通させて前記ロールを冷却し、流通後の冷却排水を冷却器により冷却するロール冷却機構を有するガスハイドレートペレットの製造装置。
 前記製造装置が、前記ロールの外周部及び/又は内部に冷却水を流通させて前記ロールを冷却し、流通後の冷却排水を冷却器により冷却するロール冷却機構を有する請求項1,2または3に記載のガスハイドレートペレットの製造装置。
 原料ガスと原料水を接触反応させガスハイドレート粉体を生成し、該ガスハイドレート粉体を、ロール式ガスハイドレートペレット製造装置を使用して圧縮成形するガスハイドレートペレットの製造方法において、前記ガスハイドレートペレット製造装置のロールの外周部及び/又は内部に冷却水を流通させて前記ロールを冷却し、流通後の冷却排水を冷却器により冷却して、前記ロールの外周部及び/又は内周部に供給するガスハイドレートペレットの製造方法。
 前記ロールへ前記ガスハイドレート粉体を供給するホッパー室に前記冷却水を供給し、前記ロールの外周部に冷却水を接触させ、前記ホッパの冷却水排出口から前記冷却排水を排出する請求項6に記載のガスハイドレートペレットの製造方法。
 前記ロールの下部に冷却槽を配置し、該冷却槽へ前記冷却水を供給し、該冷却水を前記ロールの外周部に接触させる請求項6または7に記載のガスハイドレートペレットの製造方法。
 前記ロールの内部に設けられた冷却水ジャケットに前記冷却水を供給して、前記ロールを冷却する請求項6,7または8に記載のガスハイドレートペレットの製造方法。
 前記ガスハイドレートペレットの温度Tと前記ガスハイドレート粉体の温度T 0 の温度差T-T 0 を、3℃未満になるようにした請求項6~9のいずれかに記載のガスハイドレートペレットの製造方法。
 前記冷却器による除熱量を、下式(I)により求められる熱量Q1以上になるようにした請求項6~10のいずれかに記載のガスハイドレートペレットの製造方法。
 Q1=(T-T 0 )cM+qMβ/100     ・・・(I)
(式(I)中、Q1は造粒時にガスハイドレート粉体が受ける熱量[w]、cは比熱[kJ/kgK]、qは分解熱[kJ/kg]、Mはガスハイドレート粉体の造粒速度[kg/s]、βはガスハイドレート粉体の造粒時における分解率[%]である。)
Description:
ガスハイドレートペレットの製 装置およびそれを用いたガスハイドレート レットの製造方法

 本発明は、ガスハイドレートペレットの 造装置およびそれを用いたガスハイドレー ペレットの製造方法に関し、さらに詳しく 、圧縮成形に使用するロール間に生ずるガ ハイドレートの塊による閉塞栓を迅速に取 除くようにするガスハイドレートペレット 製造装置、およびガスハイドレート粉体の 粒時における分解率を低減するようにした スハイドレートペレットの製造装置および れを用いたガスハイドレートペレットの製 方法に関する。

 近年、クリーンなエネルギー源として、 タンやプロパン等を主成分とする天然ガス 注目されている。そして、このような天然 スの輸送や貯蔵のためにこれを液化して液 天然ガス(LNG)とすることが行われている。 かしながら、このLNGによるガスの輸送およ 貯蔵には極低温状態(-162℃以下)が必要であ 、そのため輸送装置や貯蔵装置が高価なも になっている。

 ガスハイドレートは、水分子と原料ガス 子からなる氷状の固体物質であり、水分子 形成する立体的なかご状構造の内部に原料 ス分子が包接した、安定な包接化合物の一 である。このガスハイドレートは、ガス包 量が比較的大きく、大きな生成・分解エネ ギーや、ハイドレート化ガスの選択性等の 徴ある性質を有しているため、例えば、天 ガス等の輸送・貯蔵手段や、蓄熱システム アクチュエータ、特定成分ガスの分離回収 の多様な用途が可能であり、盛んに研究が されている。

 ガスハイドレートは通常、高圧・低温条 の下で生成され、生成手段として例えば、 料ガスを高圧に充填した生成容器の上部か 冷却した原料水を噴霧し水滴が原料ガス中 落下する際に水滴表面にガスハイドレート 生成させる、いわゆる「水スプレー方式」 、原料ガスを原料水に気泡として導入(バブ リング)することにより、原料ガスの気泡が 中を上昇する際に気泡表面にガスハイドレ トを生成させる、いわゆる「バブリング方 」などが知られている。

 製造されたガスハイドレートは、粉雪ま はかき氷状の所謂粉末状である。このガス イドレート粉体は、自己保存性を奏する温 (例えば、-20℃程度)に保持しながら輸送し また、貯蔵することが提案されている。こ ガスハイドレート粉体は、貯蔵タンクへの 填率(ガスハイドレート粉体の体積/容器の体 積)が小さいために、その輸送または貯蔵に 、大きな容積を有するタンク等が必要にな ばかりでなく、粉末状であるから表面積が きくなってしまい、天然ガスと水とに分解 てしまう分解速度が非常に速いという問題 ある。また、大量に貯蔵すると下層のもの 岩盤状に硬化してしまい、取出しが困難に るという問題がある。

 かかることから、本発明者は、この粉末 のガスハイドレート粉体を成形装置により 縮成形して略球形状等のペレット状の成形 となし、このガスハイドレートペレットを 送し、または貯蔵することを先に提案して る(例えば、特許文献1参照。)。

 このガスハイドレートペレットの製造装 Fは、図8に示す如く、ホッパー室30に供給さ れたガスハイドレート粉体nを、対向するポ ット34(成形凹部)を有する一対のロール33a,33b に供給し、このロール33a,33bの回転と共に前 ポケット34内に充填されたガスハイドレート 粉体nを圧縮して成形するものである。そし 、前記ポケット34内にガスハイドレート粉体 nを充填するためのスクリュー型押込み装置31 が前記ホッパー室30に配置され、ガスハイド ート粉体の自重に加えて所定の圧力を付与 るようになっている。

 ところで、本発明者の知見によれば、前 したような製造装置Fによれば、粉雪状のガ スハイドレート粉体nの略生成条件下(例えば 4~6MPa、2~5℃程度)において圧縮成形すると、 この粉末nから水が染み出すということが判 した。そして、このガスハイドレート粉体n 、水よりも比重が小さいために、染み出し 水がホッパー室30内に溜まると浮き上がる いう性質があることと、成形圧力を高圧に ると染み出す水の量が増加するということ 判明した。

 前記ガスハイドレート粉体nを原料として 製造装置Fで圧縮成形を行うと、運転初期は み出した水が溜っていないので順調にペレ トpの製造ができるが、両ロール33a,33bの間隙 には圧密状態のガスハイドレートが充填され ているので、両ロール33a,33bにより絞り出さ た水(絞水)は、間隙より排水されることなく ホッパー室30内に溜まっていく。

 かかる状態で運転を続けると、ホッパー 30内の水位が上昇していくこととなり、こ に伴ってガスハイドレート粉体に浮力が生 、押込み装置31で押込まれるガスハイドレー ト粉体nと、浮上しようとするガスハイドレ ト粉体nとが押込み装置31のスクリューの先 付近に次々と滞留し圧縮されるため、これ 塊となってしまう。

 そして、押込み装置31より供給された粉 nが、ロール33a,33bの軸方向に延長する断面略 楔形の塊を成長させ、ある程度の大きさに達 した塊bとなってホッパー室30の開口部35内や ール33a,33b間に栓の如く作用してガスハイド レート粉体nがロール33a,33bに供給できなくな 、ガスハイドレートペレットpが製造できな くなるという問題があった。

 また、常圧(大気圧)において前記製造装 Fを運転する際も、ポケット34内に確実に充 するために押込み装置31の加圧力を上昇させ ると、スクリュー先端付近で粉末n同士が固 して塊bを生じ、閉止栓として作用するとい 同様の問題があった。

 このように塊bを生ずると、製造装置Fの 転を中断し、このガスハイドレートの塊bを 去する必要があり、装置Fの分解・組立・調 整といった作業をしなくてはならない。その 結果、ガスハイドレート粉体製造装置の運転 効率を著しく損なうこととなる。特に、この 製造装置Fがガスハイドレート粉体の略生成 件の高圧雰囲気(4~6MPa)下でガスハイドレート ペレットpを圧縮成形する場合は、装置全体 200mm以上の厚みのある堅牢な耐圧容器に収容 されている関係で、ガスハイドレートの塊b 除去作業は極めて困難であるという問題が り、塊bが溶解するまで長時間(例えば、24時 )を要し、その間製造装置Fは運転を停止す こととなり、ついには原料であるガスハイ レート粉体nの製造装置の生産量を極端に低 または生産を停止しなければならないとい 問題があった。

 一方、ガスハイドレート粉体を圧縮成形 てペレットに造粒するときに、回転ロール3 3a,33bの表面温度がその圧縮仕事に伴って高く なり、ガスハイドレートの分解温度になると 、ガスハイドレート粉体が分解してしまう問 題が発生する。例えば、圧力5.4MPa、温度2~3℃ の条件でガスハイドレート粉体を生成した後 、回転ロール式造粒機を用いて圧縮成形して ペレット状に造粒を続けると、ロールの表面 温度が上昇して雰囲気が圧力5.4MPa、温度8℃ 状態になると、ガスハイドレートが分解し しまうことになる。ガスハイドレートが分 すると、濃度が低下し、ガスハイドレート 利点を十分に発揮することができないとい 問題があった。

 この対策として、予め造粒機に供給する にガスハイドレート粉体の温度を低くして くことが考えられるが、ガスハイドレート 成器と造粒機との間に新たな冷却装置を配 する必要があり、製造工程が増えて、製造 ストが高くなることが懸念される。

 したがって、簡便かつコスト高とならない 法により、ガスハイドレート粉体をその分 を抑制しながら、ペレットに造粒するガス イドレートペレットの製造方法は、未だ確 されていない。

日本国特開2002-220353号公報

 本発明は、上述した問題を解決するため なされたものであって、その第1の目的は、 回転ロール式ペレット製造装置によってガス ハイドレート粉体を圧縮成形してガスハイド レートペレットを製造する時に、ロール間に 生ずるガスハイドレートの塊による閉塞栓を 迅速に融解するガスハイドレートペレットの 製造装置を提供するものである。第2の目的 、ロール表面の圧縮部で発生する熱を簡便 方法で除去し、ガスハイドレートの分解率 低減するようにしたガスハイドレートペレ トの製造装置およびそれを用いたガスハイ レートペレットの製造方法を提供すること ある。

 上記目的を達成する第1の本発明のガスハ イドレートペレットの製造装置は、原料ガス と原料水とを接触反応させて粉末状のガスハ イドレート粉体を生成し、該ガスハイドレー ト粉体を略球形等のガスハイドレートペレッ トに圧縮成形する製造装置において、前記製 造装置は、前記ガスハイドレート粉体を収容 するホッパー室と、前記ホッパー室の開口部 の下部に配置された一対の圧縮ロールと、前 記ホッパー室内のガスハイドレート粉体を前 記圧縮ロールに供給する押込み装置から構成 されており、前記ホッパー室の少なくとも一 面に加熱手段を設けたことを特徴とする。

 前記加熱手段は、前記ホッパー室の少な とも一面の下部より前記一対の圧縮ロール 温水を供給すると共に、他面の下部より排 するようにするとよい。また、前記ホッパ 室の少なくとも一面の下部に温水または水 噴出ノズルを設けるようにするとよい。

 第2の本発明のガスハイドレートペレット の製造装置は、原料ガスと原料水を接触反応 させガスハイドレート粉体を生成し、該ガス ハイドレート粉体を圧縮成形してガスハイド レートペレットを製造するロール式ガスハイ ドレートペレット製造装置において、該ガス ハイドレートペレット製造装置は、前記ガス ハイドレート粉体を収容するホッパー室と、 前記ホッパー室の開口部の下部に配置された 一対の圧縮ロールと、前記ホッパー室内のガ スハイドレート粉体を前記圧縮ロールに供給 する押込み装置から構成され、前記ロールの 外周部及び/又は内部に冷却水を流通させて 記ロールを冷却し、流通後の冷却排水を冷 器により冷却するロール冷却機構を有する とを特徴とする。

 また、第1の本発明のガスハイドレートペ レットの製造装置において、前記製造装置は 、前記ロールの外周部及び/又は内部に冷却 を流通させて前記ロールを冷却し、流通後 冷却排水を冷却器により冷却するロール冷 機構を有するようにしてもよい。

 本発明のガスハイドレートペレットの製 方法は、原料ガスと原料水を接触反応させ スハイドレート粉体を生成し、該ガスハイ レート粉体を、ロール式ガスハイドレート レット製造装置を使用して圧縮成形するガ ハイドレートペレットの製造方法において 前記ガスハイドレートペレット製造装置の ールの外周部及び/又は内部に冷却水を流通 させて前記ロールを冷却し、流通後の冷却排 水を冷却器により冷却して、前記ロールの外 周部及び/又は内周部に供給することを特徴 する。

 この製造方法は、前記ロールへ前記ガス イドレート粉体を供給するホッパー室に前 冷却水を供給し、前記ロールの外周部に冷 水を接触させ、前記ホッパの冷却水排出口 ら前記冷却排水を排出するようにするとよ 、前記ロールの下部に冷却槽を配置し、該 却槽へ前記冷却水を供給し、該冷却水を前 ロールの外周部に接触させるようにしても い。また前記ロールの内部に設けられた冷 水ジャケットに前記冷却水を供給して、前 ロールを冷却してもよい。

 前記ガスハイドレートペレットの温度Tと前 記ガスハイドレート粉体の温度T 0 の温度差T-T 0 は、3℃未満になるようにすることが好まし 、前記冷却器による除熱量は、下式(I)によ 求められる熱量Q1以上になるようにするとよ い。
 Q1=(T-T 0 )cM+qMβ/100     ・・・(I)
(式(I)中、Q1は造粒時にガスハイドレート粉体 が受ける熱量[w]、cは比熱[kJ/kgK]、qは分解熱[k J/kg]、Mはガスハイドレート粉体の造粒速度[kg /s]、βはガスハイドレート粉体の造粒時にお る分解率[%]である。)

 第1の本発明のガスハイドレートペレット の製造装置は、圧縮ロール間に生ずる略楔形 状のガスハイドレート粉体の塊(閉塞栓)を温 で直接的に融解するので、塊の融解速度が い。従って、製造装置の詰まりによるペレ ト製造の中断時間を短縮し、特に、ガスハ ドレート粉体の略生成条件下の高圧におい ペレットを製造する際の閉塞解除操作が著 く改善され、ガスハイドレートペレットの 産量が低下するのを防止する。

 さらに、温水又は水を噴出するようにし ことで、ガスハイドレートの塊に集中的に 水等が高圧で衝突するので、一層効率よく を融解することができる。

 第2の本発明のガスハイドレートペレット の製造装置は、ロールの外周部及び/又は内 に冷却水を流通させてロールを冷却すると に、流通後の冷却排水を冷却器により冷却 、再びロールの外周部及び/又は内部に流通 るように循環させるロール冷却機構を有す ので、ガスハイドレート及びロール表面の 度が、ガスハイドレートの分解温度になら いようにしガスハイドレートの分解率を低 することができる。

 本発明のガスハイドレートペレットの製 方法は、ロール式ガスハイドレートペレッ 製造装置を使用し、ガスハイドレート粉体 圧縮成形してガスハイドレートペレットを 造するときに、冷却水をガスハイドレート レット製造装置のロールの外周部及び/又は 内部に流通するように循環させて、ロール表 面を冷却するので、ガスハイドレート粉体の 造粒時の圧縮仕事により発熱しても冷却水が これを徐熱し、ガスハイドレート及びロール 表面が、ガスハイドレートの分解温度になら ないようにすることが可能となりガスハイド レートの分解率を低減することができる。

 また、冷却水をロールの外周部及び/又は 内部を流通し、ロール表面を冷やした後の冷 却排水を所定温度に冷却して、再度ロールの 外周部及び/又は内周部に循環させるように ているので、ロール表面の温度の上昇を確 に防止し簡便な方法により発生した熱量を 去しながら、かつ生産コストを抑え、固く まったガスハイドレートペレットを製造す ことができる。

図1のa及び図1のbは、第1の本発明のガ ハイドレートペレットの製造装置の一実施 様の概略構成図であり、図1のaは側面図、図 1のbは上面図である。 図2は、図1の斜視図である。 図3は、第2の本発明のガスハイドレー ペレットの製造装置の一実施形態の回転ロ ル式ガスハイドレートペレット製造装置の 要を例示する説明図である。 図4は、本発明のガスハイドレートペレ ットの製造方法におけるプロセスの一例を示 すブロックフロー図である。 図5は、本発明の製造方法の第1の実施 態に係るプロセスの一例を模式的に示す説 図である。 図6は、本発明の製造方法の第2の実施 態に係るプロセスの一例を模式的に示す説 図である。 図7は、本発明の製造方法の第3の実施 態に係るプロセスの一例を模式的に示す説 図である。 図8は、従来のガスハイドレートペレッ トの製造装置の概略構成図である。

符号の説明

 1,1a,1b 側板
 2  熱媒体管路
 3  噴出ノズル
 4  排水管(冷却水排出口)
 5  ホッパー室
 6a,6b 成形ローラ
 7  ポケット
 9a,9b ローラ軸
 10a,10b フィーダベース
 12  押込み装置
 21  生成器
 22  ガスハイドレートペレット製造装置(造 粒機)
 41,42 冷却水
 43  冷却排水
 57  冷却器
 58  冷却槽
 A   製造装置
 h1  温水
 h2  排水
 h3  絞水
 g   原料ガス
 w   原料水
 n   ガスハイドレート粉体
 p   ガスハイドレートペレット

 以下、図1および図2を参照して第1の本発 に係る製造装置Aの実施形態を説明する。

 製造装置Aは、図1ab、図2に示す如く、ガ ハイドレート粉体nを収容するホッパー室5と 、ホッパー室5の開口部5aの下部に配置された 一対の圧縮ロール6a,6bと、ホッパー室5内のガ スハイドレート粉体nを圧縮ロール6a,6bに供給 する押込み装置12から構成されている。ホッ ー室5は、ロール6a,6bの側面に対向して配置 れる側板1a,1bと、ロール6aとロール6bとの間 に向かって傾斜をつけて対向して配置され フィーダベース10a,10bとから構成される。な お、図1bおよび図2では、ホッパー室5内に配 されるスクリュー型の押込み装置12の記載を 省略している。

 そして、ホッパー室5の側板1aの下部より 対の圧縮ロール6a,6bへ温水h1を供給すると共 に、他方の側板1bの下部より排水するように ている。さらに、側板1aの下部に温水を噴 するノズル3が設けてある。

 温水h1としては、配水管4より排出される 水h2,ガスハイドレート粉体の絞水h3や、ガ ハイドレート粉体製造装置における未反応 等、またはイオン交換水や純水等の水を、 度調節し使用することができる。温水h1は、 温調装置並びに移送ポンプと貯水タンクと熱 交換器からなる恒温槽(不図示)で所定の温度( 例えば、60~80℃の範囲)に保持され、熱媒体配 管からノズル3を介してホッパー室5に供給し かつ、その供給した温水の排水h2及び絞水h3 を配水管4を介して前記恒温槽に還流するよ になっている。

 また、ガスハイドレートペレットpの圧縮 成形時には必要に応じ、側板1aの熱媒体管路2 に冷却水(例えば、1℃程度の純水等)を流通さ せ、側板1a並びにロール6a,6bを冷却すること できるようになっている。

 このように構成されたガスハイドレート レットpの圧縮製造装置Aは、ガスハイドレ ト粉体の略生成条件(例えば、5MPa、3℃程度) において、図示しないガスハイドレート粉 の製造装置から供給されるガスハイドレー 粉体nを一旦ホッパー室5内に保持し、スク ュー型の押込み装置12の作用によりホッパー 室5の開口部5aの下部に配置された一対のロー ル6a,6bに供給し、ロール6a,6bに形成されたポ ット7内に前記ガスハイドレート粉体nが確実 に充填され、ロール6a,6bの回転と共に圧縮さ てペレットpが製造される。

 ロール6a,6b間の圧縮部分では、ガスハイ レート粉体n中の水分(未反応水)が絞り出さ るようして染み出てくる。この絞水h3は、両 ロール6a,6bの間隙にガスハイドレートが圧密 態であるのでこの間隙から外部に排水され いが、ホッパー室5の側板1bの下部に設けた 水管4を介して常時排水される。

 ところで、この装置Aを用いてペレットp 製造している際に、押込み装置12の押圧力や 原料であるガスハイドレート粉体nの性状等 変動により両ロール6a,6b間及びホッパー室5 開口部5aに前述の略楔形状の塊b(閉塞栓)を生 ずることがある。

 このような際に前記恒温槽より温水h1(例 ば、60℃)を、側板1aの熱媒体管路2を介して ッパー室5内に供給する。この温水h1の供給 や温度は、ホッパー室内の大きさとロール 軸方向の長さ、供給されるガスハイドレー 粉体の温度等により、適宜調節するのが好 しい。

 そして、温水h1を供給することにより、 スハイドレート粉体の塊b(閉塞栓)は、この 水h1の熱を受熱してガス(メタン、プロパン の天然ガス)を放出しながら短時間(例えば、 3~6分)で融解(分解)する。そして、塊b(閉塞栓) に熱を付与した温水h1は排水h2として配水管4 介して排水される。塊b(閉塞栓)の融解時に 生したガスは、ガス回収管路を介してガス イドレート粉体製造装置等の原料ガスとし 再利用される。

 第1の本発明に係る製造装置Aにより、製 装置のホッパー室5内に生ずる略楔形状の塊( 閉塞栓)を除去する操作にかかる負担が著し 軽減し、かつ、その除去にかかる時間が数 間から数分にまで短縮される。

 なお、図1および2に示した実施形態では ホッパー室5内に温水を供給するものについ 説明したが、ノズル3によって塊bに高圧の 流を衝突させることも可能であり、噴流と ては温水又は冷水(例えば、1~4℃程度)を用い てもよい。

 また、ホッパー室5の側板1a,1bの下部に複 の可動ノズルを設け、これら可動ノズルに り所定の箇所に集中的に高圧の噴流を衝突 せるようにしてもよい。この場合は、さら 効果的に、塊bを溶解させることができる。

 さらにまた、配水管4のホッパー室5内側 開口部および配水管4内に、ガスハイドレー 粉体が詰まらないように、側板1b内の開口 の側部および配水管の周囲に温水h1を流通さ せる管路を設けることもできる。

 図3は、第2の本発明の製造装置の実施形 の一例を示す斜視図である。

 図3において、製造装置Aは、回転ロール ガスハイドレートペレット製造装置であり 一対の回転ロール6a,6bの上方にホッパー室5 備えた所謂ブリケッティングロール方式の スハイドレートペレット製造装置である。 ッパー室5は、図1aに示したように、その内 に供給されたガスハイドレート粉体を昇圧 ながら回転ロールへ押出すスクリュー型の 込み装置(図示せず)を備えている。ガスハイ ドレート粉体は、回転ロール6a,6bのロール表 に形成されたポケット7に食い込まれて、ロ ール間で圧縮成形してペレットに造粒される 。ポケット7の形状は、特に限定されること なく、半球状、半楕円球状、半円柱状、長 形状、アーモンド状、ピロー状を好ましく げることができ、なかでも半球状、ピロー や半楕円球状のポケット7を、その長手方向 ロールの周方向(回転方向)にほぼ平行にな ように配置すると、造粒したペレットがポ ット7から抜けやすく、すなわち、型離れが くなり好ましい。

 製造装置Aにおいて、一対の回転ロール6a, 6b間に負荷する圧力は、5MPa~200MPaが好ましい この範囲内の圧力で圧縮成形することによ 、ガスハイドレート粉体をできるだけ分解 せないようにしながらペレットを造粒する とができる。一方、このように回転ロール にかけられる圧縮仕事及び摩擦により、ガ ハイドレート粉体が発熱する熱量は、およ 1kJ/kg~100kJ/kgになる。この発熱に伴いロール 面の温度が高くなり、ロール表面に接触す ガスハイドレート粉体及びペレットの温度 高くなり、ガスハイドレートの分解温度条 に達すると、その一部が分解することにな 。

 第2の本発明において、製造装置Aは、ロ ル冷却機構を備えている。このロール冷却 構は、ロール6a,6bの外周部及び/又は内部に 却水を流通させてロールを冷却するので、 スハイドレート及びロール表面が、ガスハ ドレートの分解温度にならないようにする とが可能となりガスハイドレートの分解率 低減することができる。また、ロール冷却 構は、ロールの外周部及び/又は内部を流通 た冷却水43を、冷却水排出口4から排出し冷 水タンクに回収した後、冷却して、再びロ ルの外周部及び/又は内周部に循環させるよ うに構成されている。

 このロール冷却機構は、上述した第1の本 発明の製造装置に設置してもよく、ガスハイ ドレート粉体を圧縮成形してガスハイドレー トペレットを製造する時に、圧縮部で発生す る熱を簡便な方法で除去し、ガスハイドレー トの分解率を低減するようにし高品質のガス ハイドレートペレットを安定的に製造するこ とができる。また、外乱等により圧縮ロール 間にガスハイドレート粉体の塊(閉塞栓)が発 した場合には、冷却水の代わりに温水を供 することにより、塊(閉塞栓)を迅速に融解 、製造装置を停止させる時間を短縮し、ガ ハイドレートペレットの生産効率が低下す のを防止することができる。

 図4は、本発明のガスハイドレートペレッ トの製造方法におけるプロセスの一例を示す ブロックフロー図である。図4において、21は 生成器、22はガスハイドレートペレット製造 置(以下、「造粒機」ということがある。) 23は冷却機、24は脱圧装置、25は貯槽である 生成器21において、原料ガスgと原料水wが接 し、所定の低温高圧の条件でパウダー状の スハイドレート粉体nが生成する。このガス ハイドレート粉体nは、造粒機22へ供給されて ガスハイドレートぺレットpが製造される。 スハイドレートペレットpは、冷却機23でさ に低温に冷却され、脱圧装置24において高い 圧力が開放された後、貯槽25に低温状態で貯 される。また、造粒機22には、冷却水41が供 給され、冷却後の冷却排水43は、冷却されて 却水42として循環するようになっている。 た、冷却排水の一部は、生成器21へ原料水45 して補給されてもよい。

 生成器21におけるガスハイドレート粉体n 生成条件は、メタンハイドレートの場合を にとると概ね生成温度/生成圧力が253K/2MPa~27 3K/3.5MPa~284K/8MPaを結ぶ温度/圧力曲線より高い 力または低い温度が条件とされる。逆に、 の温度/圧力曲線より低い圧力または高い温 度にガスハイドレート粉体が晒されると、原 料ガスと水に分解してしまう。生成器21の構 は1基でもよいし複数でもよい。とりわけ2 で構成した生成器を用いてガスハイドレー 濃度を高めることが好ましい。また、生成 は、脱水手段(図示せず)を備え、ガスハイド レート濃度を高めるようにしてもよい。

 本発明のガスハイドレートペレットの製 方法は、ロール6a,6bの外周部及び/又は内部 冷却水を流通させてロールを冷却するよう している。所定の温度にした冷却水をロー 表面に直接接触させ、さらにガスハイドレ ト粉体と共存させることにより圧縮仕事及 摩擦により発生する熱量を直接的に除去し ガスハイドレート及びロール表面の温度が くならないようにすることができる。また ロールの内部に冷却水を流通させ、さらに 環させることにより、冷却水を減少させな ようにしてロール表面を所定の温度にする とができる。

 本発明において、ロールの外周部及び/又 は内部を流通した冷却水は、冷却水タンクに 回収した後、冷却して、再びロールの外周部 及び/又は内周部に循環させるようにする。 却水タンクには、回収した冷却水の他に、 たな水を補給してもよく、また、冷却タン に溜められた水は、冷却水として使用する けでなく、ガスハイドレートの原料水とし 生成器へ供給してもよい。

 本発明の製造方法の第1の実施形態は、図 5のように、ガスハイドレート粉体nが、ホッ ー室5からロール6a,6bへ供給され、圧縮成形 よりガスハイドレートペレットpに成形され 、冷却機23へ移送して冷却される。このとき ホッパー室5に冷却水42を供給し、ロール6a,6 bの外周部に冷却水を接触させ、ホッパー室5 冷却水排出口4から処理後の冷却排水43を排 するものである。すなわち、ホッパー室5に 供給された冷却水42は、ロールの外周部に接 して、圧縮仕事及び摩擦に伴う発熱を除去 るとともに、ロール表面を冷却する。冷却 理後の冷却水は、その一部がガスハイドレ ト粉体nのバインダーとして消費され、残り がホッパー室に備えられた冷却水排出口4か 排出される。この冷却排水43は、冷却水タン ク55に回収され、必要に応じて、新たな冷却 41及び/又は生成器の脱水手段等によりガス イドレートから脱水された水が補給される 冷却水タンク55に溜められた冷却水44は、ポ ンプ56を介して、冷却器57で所定の温度に冷 されて、ホッパー室5へ冷却水42として循環 る。なお、冷却水44の一部は、生成器へ原料 水45として供給してもよい。これによりガス イドレートペレットの圧縮成形時における 縮仕事及び摩擦に伴う発熱を効率的に除去 ることができ、ガスハイドレートの分解を 止することができる。

 本発明の製造方法において、ガスハイドレ トペレットpの温度Tとガスハイドレート粉 nの温度T 0 の温度差T-T 0 を、好ましくは3℃未満、より好ましくは0℃ 満になるように、すなわちペレットpの温度 Tを粉体nの温度T 0 より低くするとよい。温度差T-T 0 を、このような範囲内にすることにより、ガ スハイドレートの分解を確実に抑制すること ができる。ここで、冷却器57で除去する除熱 Q2は、造粒時にガスハイドレート粉体が受 る熱量Q1と同等以上にすることにより回転ロ ール及びガスハイドレートの温度上昇を抑制 することができる。

 なお、冷却水の温度を低くしすぎると、 却水が凍り、上述したようにガスハイドレ ト粉体の圧縮成形時のバインダーとしての 能を果たさなくなるため好ましくない。す わち、濃度が高いガスハイドレート粉体は 乾いた状態でありサラサラした雪のように 縮しても固まり難い状態になっている。こ ため、ガスハイドレート粉体に冷却水を補 することにより、冷却水の一部がガスハイ レート粉体同士のバインダーとしての作用 果たし、固く締まったガスハイドレートペ ットへと圧縮成形することができる。なお 余剰の冷却水は、一対の回転ロールの間隙 狭くなるにつれて上方に排除され、必要以 の水がガスハイドレートペレットに含まれ ことはない。また、バインダーになった水 は、造粒機22の下流に備えられた冷却機23で さらに冷却されて凍り、ガスハイドレートペ レットをさらに強固なものとすることができ る。

 本発明の製造方法において、ガスハイド ート粉体の造粒時における分解率βは、理 的には0%であるが、好ましくは10%以下、より 好ましくは0%~5%になるようにするとよい。な 、分解率βは、ガスハイドレート粉体とガ ハイドレートペレットをそれぞれサンプリ グして、水と原料ガスに分解して、それぞ の包蔵ガス量[重量%]を測定し、ガスハイド ート粉体の包蔵ガス量に対するガスハイド ートペレットの包蔵ガス量の比率[%]を分解 βとする。

 また、冷却器57による除熱量を、下式(I)に り求められる熱量Q1以上になるようにするこ とが好ましい。
 Q1=(T-T 0 )cM+qMβ/100     ・・・(I)

 ここで、Q1は造粒時にガスハイドレート粉 が受ける熱量[w]であり、cは比熱[kJ/kgK]であ 、例えば、天然ガスハイドレートの場合、1. 8~2.0kJ/kgKである。qは分解熱[kJ/kg]であり、例 ば、天然ガスハイドレートの場合、440kJ/kg程 度である。Mはガスハイドレート粉体の造粒 度[kg/s]である。ガスハイドレートペレットp 温度T、造粒器に供給する前のガスハイドレ ート粉体nの温度T 0 及び分解率βは実測する値である。

 具体的には、造粒機に供給する前のガスハ ドレート粉体nの温度T 0 及びガスハイドレートペレットpの温度Tを測 し、分解率βを前述した方法により測定し 求め、熱量Q1を前記式(I)により算出し、冷却 器の除熱量Q2を熱量Q1以上になるように冷却 57の冷媒温度及びポンプ56の流量を調節すれ よい。

 本発明の製造方法の第2の実施形態は、図 6のように、ロール6a,6bの下部に冷却槽58を配 し、この冷却槽58へ冷却水42を循環させ、冷 却水42をロール6a,6bの外周部に接触させるよ にしてロール表面を冷却しながらガスハイ レートペレットを製造する方法である。冷 槽58へ供給された冷却水42に、ロールの下部 浸漬するとロール表面に水膜が形成され、 れによりロール表面が効果的に冷却される また、ロール表面が濡れた状態で回転して ッパー室5内でガスハイドレート粉体を巻き 込んで圧縮成形するため、上述した製造方法 の第1の実施形態と同様に冷却水がバインダ としての機能も果たすことができる。

 また、冷却槽にロールの下部を浸漬させ 代わりに、ロール表面に冷却水をスプレー て除熱することもできる。スプレーした冷 水の余剰分は、下部に冷却槽を配置して回 することが好ましい。さらに、ロールの下 を冷却槽に浸漬させる冷却と、スプレーに る冷却を併用してもよい。これらの方法に っても、ロール表面を効果的に除熱しつつ かつ適当量の水をバインダーとして補給す ことが可能となり好ましい。

 なお、冷却処理後の冷却排水43の処理工程 冷却器57における除熱量Q2は、本発明の製造 法の第1の実施形態と同様に行うことが好ま しい。また、造粒機に供給する前のガスハイ ドレート粉体nの温度T 0 とガスハイドレートペレットpの温度Tの温度 T-T 0 及びガスハイドレートの分解率βについても 第1の実施形態と同様に設定することが好ま しい。

 本発明の製造方法の第3の実施形態は、図 7のように、ロール6a,6bの内部に設けられた冷 却水ジャケットに冷却水42を供給し、ロール6 a,6bを内部から冷却しながらガスハイドレー ペレットを製造する方法である。冷却水は ロール軸59から内部へ導入され、ロールの内 部に設けられた冷却水ジャケットを流通する 。ロールの内部に冷却水を流通させ、これを 冷却器で所定の温度に冷却しながら循環させ ることにより、冷却水を減少させないように してロール表面を所定の温度にすることがで きる。

 なお、冷却処理後の冷却排水43の処理工程 冷却器57における除熱量Q2は、第1の実施形態 と同様に行うことが好ましい。また、造粒機 に供給する前のガスハイドレート粉体nの温 T 0 とガスハイドレートペレットpの温度Tの温度 T-T 0 及びガスハイドレートの分解率βについても 第1の実施形態と同様に設定することが好ま しい。

 上述した実施形態は、脱圧装置24による 気圧への開放前に、冷却水を供給しながら ガスハイドレート粉体nをガスハイドレート レットpへ造粒するものであったが、本発明 のガスハイドレートペレットの製造方法は、 これに限定されるものではなく、脱圧後、例 えば大気圧下におけるガスハイドレートペレ ットの製造時においても有効である。すなわ ち、ガスハイドレートが分解しない雰囲気を 設定してガスハイドレートペレットの製造す る際に、圧縮仕事及び摩擦に伴って発生する 熱量により設定した雰囲気の条件が変化しガ スハイドレートが分解しやすい状態になるの を防止して、ガスハイドレート分解率を低減 しながら、より強固なガスハイドレートペレ ットを製造することができる。

 以下、実施例によって本発明をさらに説 するが、本発明の範囲をこれらの実施例に 定されるものではない。

  〔比較例〕
 図5のガスハイドレートペレットの製造プロ セスにおいて、冷却水を供給しないようにし て、天然ガスを原料ガスとして生成し、温度 T 0 が6℃のガスハイドレート粉体(平衡温度7℃) 、造粒速度Mを0.06kg/sで圧縮成形したところ ガスハイドレートペレットの温度Tは7℃とな り、温度差T-T 0 は1℃で、前述した方法により測定した分解 βは、3.2%であった。このとき、比熱cを1.6kJ/k gK、分解熱qを440kJ/kgとして、前式(I)により算 される熱量Q1は、1.8kwであった。

  〔実施例〕
 図5のガスハイドレートペレットの製造プロ セスにおいて、冷却器による除熱量Q2が1.8kw なるように冷却水を冷却しながら回転ロー 式造粒機のホッパー室に循環させたことを いて、比較例と同様にしてガスハイドレー ペレットを製造した。この結果、ガスハイ レート粉体とペレットの造粒前後の温度差T- T 0 は0℃となり、ガスハイドレートの分解率βは 、0%であった。また、実施例により得られた スハイドレートペレットは、比較例により られたものよりも固く締められていた。