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Patent Searching and Data


Title:
APPARATUS FOR REDUCING SURFACE TENSION OF SERVICE WATER, FOR USE IN OFFSET PRINTING, I.E., THE SO-CALLED LITHOGRAPHIC PRINTING, FOR USE AS DAMPENING WATER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/096516
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To render waste disposal unnecessary by reducing the surface tension of service water, without use of any of IPA, an etching liquid, or an alternative chemical additive, and by degrading organic matter and organisms such as microorganisms contained in the service water to solve an environment pollution problem, and to provide an apparatus for reducing the surface tension of service water used in offset printing, i.e., the so-called lithographic printing, for use as dampening water, whereby each constituent material in a service water circulation apparatus can be used for a long period of time and can easily realize high-quality printing. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] A service water within a circulation tank (1) is supplied to a photocatalyst apparatus (3) through a water supply pump (2). Organic matter and organisms such as microorganisms contained in the service water are degraded during passage of the service water through the photocatalyst apparatus (3). The treated water is supplied into a magnetic water activating apparatus (5) through a circulation pipe system, and a magnetic line is applied orthogonally to the service water being passed within the magnetic water activating apparatus (5) to reduce the surface tension of the water.

Inventors:
TAKEI MITSURU (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/075317
Publication Date:
August 14, 2008
Filing Date:
December 28, 2007
Export Citation:
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Assignee:
NIPPON LITHOGRAPH INC (JP)
TAKEI MITSURU (JP)
International Classes:
B41N3/08; B41F7/24
Foreign References:
JP2003211624A2003-07-29
JP2005288837A2005-10-20
JP2005103784A2005-04-21
JP2001327961A2001-11-27
JPS63302093A1988-12-08
Attorney, Agent or Firm:
ITOH, Atsushi (1-1 Shinkawa 2-chome, Chuo-ku, Tokyo 33, JP)
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Claims:
 オフセット印刷いわゆる平版印刷方式の使用水循環型給水設備において、
 循環タンクから送水ポンプを経て送水する循環パイプ系に、
 該循環パイプ内を通過する使用水に直交するように磁力線を印加して表面張力を低減する磁気活水装置と、
 前記循環パイプ内を通過する使用水が含有する有機物ならびに微生物等の生態を分解するための光触媒装置とを配備し、
 化学薬品を使用しない湿し水とすることを特徴とする、オフセット印刷いわゆる平版印刷方式用使用水の表面張力を低減し、湿し水とする装置。
 前記磁気活水装置は、循環パイプ内を通過する使用水に対し、異磁極又は同磁極の永久磁石を対向するように配設したことを特徴とする、請求項1記載のオフセット印刷いわゆる平版印刷方式用使用水の表面張力を低減し、湿し水とする装置。
 前記光触媒装置は、筒状ケース内に複数の光触媒繊維不織布及び紫外線照射ランプを配備したことを特徴とする、請求項1~請求項2の何れかに記載のオフセット印刷いわゆる平版印刷方式用使用水の表面張力を低減し、湿し水とする装置。
 前記紫外線照射ランプで照射される紫外線が短波長紫外線であることを特徴とする、請求項1~請求項3の何れかに記載のオフセット印刷いわゆる平版印刷方式用使用水の表面張力を低減し、湿し水とする装置。
Description:
オフセット印刷いわゆる平版印 方式用使用水の表面張力を低減し、湿し水 する装置

 本発明は、オフセット印刷いわゆる平版 刷方式用使用水の表面張力を低減し、湿し とする装置に係り、ポスター、カレンダー カタログ、ちらし、雑誌、包装紙、地図、 ベル等商業印刷に適し、かつ環境汚染を最 限にする、水有り式オフセット印刷いわゆ 平版印刷方式用使用水の表面張力を低減し 湿し水とする装置に関する。

 オフセット印刷いわゆる平版印刷方式に 用される印刷版は、文字や絵柄に対応する 油性の画像部と空白部に対応する親水性の 画像部とから形成されている。親油性の画 部へ油脂性インキを付着させると共に、親 性の非画像部へ水を付着させ、インキと水 の相互反発作用を利用して紙面へ画像部の 刷がなされる。

 オフセット印刷いわゆる平版印刷方式用 用水の表面張力を低減し、湿し水とする装 は、まず水着けローラーにより刷版に水を けた後、インキ着けローラーによって版の 像部へ油脂性インキを付着させ、つぎに当 版の油脂性インキをブランケットに転移し 該ブランケットと圧胴との間へ印刷用紙を 過させることにより、印刷が行なわれる。

 印刷用紙には、白色度を高めるために炭 カルシウム等が塗工されており、水の酸性 が高くなれば、紙面の炭酸カルシウム等が に溶けこみ、また循環パイプ系、ローラー に付着したり、循環タンク内に混入して印 障害の原因ともなっている。

 オフセット印刷いわゆる平版印刷を行う めに、従来から、湿し水としての表面張力 低減するために、使用水に有機溶剤である えば、イソプロピルアルコール(以下、IPAと いう)が添加されている。また使用水にエッ 液と呼ばれる、整面・防錆・pH調整等を行う 添加剤も混入されている。

 図5は、従来のオフセット印刷いわゆる平 版印刷方式における使用水循環型給水設備の 概略図で、100は循環タンク、101は送水ポンプ 、102は印刷機、103は、戻り水を循環タンク100 に回収する回収パイプ、104は濾過装置、105は 回収パイプである。IPAとエッチ液等は、適宜 循環タンク100内に混入され、ミキサー106で攪 拌され、使用水Wは、連続的に上述した循環 路で連続的に繰り返し使用されている。

 しかしながら、上記のIPAは、消防法に規 する危険物であると共に、労働安全衛生法 有機溶剤中毒予防規則の規制対象物であり 身体に有害であるだけでなく、環境汚染の 因ともなるものである。また、エッチ液は 比較的高価なものであって、エッチ液の大 使用は、印刷コストの上昇を招くことにな 。即ち、従来の湿し水とされる使用水W(図5 参照)は、IPAやエッチ液の混入を必要とする ので印刷コストを高め、また施設外への排出 に際しては、COD、BOD等を規制数値以下に適合 させるための浄化処理、産業廃棄物処理装置 等を必要とし、そのためにランニングコスト が高騰するという問題点がある。

 上記のIPA及びエッチ液の代替添加剤とし 、エチレングリコールエーテル、プロピレ グリコールエーテルの他、水溶性高沸点溶 をエッチ液に添加した発明、例えば、特開 10-337975、特開平6-206391、特開平5-112085等が提 案、開示されている。

 上記の公開公報においては、1液で整面・防 錆・pH調整と表面張力低減機能を期待するも であるが、使用現場では、印刷機の給水装 ・水質・環境(温度、湿度)等の違いにより 面・防錆・pH調整機能と表面張力低下の要求 量は必ずしも一致しない。これを1液で管理 るために煩雑な管理基準の作成を強いられ り、また印刷トラブルの原因ともなってい 。したがって、上記のIPA及びエッチ液の代 添加剤は、実使用には不向きで、IPA削減の 体策とはなり得ていない。

特開平10-337975号公報

特開平6-206391号公報

特開平5-112085号公報

 本発明における第1の課題は、IPA、エッチ 液又は他の化学薬品を全く使用しないで、使 用水の表面張力を低減すると共に、使用水が 含有する有機物ならびに微生物等の生体を分 解して環境汚染問題を解決し、産廃処理を不 要とすることである。第2の課題は、使用水 環装置における各構成機材の長期使用を可 とし、高品質の印刷が容易に達成できる、 フセット印刷いわゆる平版印刷方式用使用 の表面張力を低減し、湿し水とする装置を 供することにある。

 本発明者は、上記従来技術が有する各種の 題点に鑑み、上記課題を解決するために、 年、有害物質の分解、防汚等の環境浄化技 として内外国で急成長している光触媒に着 し、さらに当印刷業界では全く想定外の分 である、磁気流体活性原理の活用に鋭意研 を重ねた結果、本発明を完成させたもので る。
 課題を解決するための手段は、本願発明の 許請求の範囲の各請求項に記載の発明であ 、その具体的な解決手段は、以下の通りで る。
**********************************
 特許請求の範囲、明細書等に記載している たる用語の解釈上の疑義を解消すべく、以 のように用語の定義、用語の説明を行う。
○光触媒とは-光を吸収することにより、触 として作用する物質をいう。光触媒機能を する金属として酸化チタン(TiO 2 )、酸化亜鉛(ZnO 2 )等の各種金属酸化物があるが、現今におい 、実用化しているのは酸化チタン(TiO 2 )のみである。光触媒の機能は、酸素や水か 活性物質を生成させ、有機物(印刷インキを む)、臭気物質、細菌、ウィルス等を分解し 、無害化する。またその特徴は、半永久的に 機能することである。
○磁気流体活性原理とは-MHD発電の原理、フ ミングの法則及びローレンツ力を総称し、MH D発電の原理とは、「ファラデーの電磁誘導 法則」に基づいて、流体の持つすべてのエ ルギーを、電力に変換する発電原理をいい 電気を通す流体が、磁場を直角に横切る際 電子励起作用が起きるとしている。
○フレミングの法則とは-MHD発電の原理には 方向の法則があり、電気が流れる物質が磁 を直角に横切る際、右手の人差し指を磁界 向、親指を導線の運動方向に向けると、誘 電流はこれらに垂直に向けた中指の方向に れるとする。
○ローレンツ力とは-水の中には、帯電性物 が多数あり、例えば、カルシウム、カリウ 、マグネシウム等のイオンがその代表で、 ーレンツ力とは、電気を帯びた物質が磁界 横切る際に作用する力をいう。該ローレン 力は、運動方向に垂直に作用し、プラスと イナスの電気を帯びた物質をそれぞれ別の 道に曲げる。軌道を曲げる際に、水分子同 の結合がはずれ、集団構造が小さくなる。
○水和現象とは-紫外線により細菌細胞が分 又は中和することをいう。
○ダイマー形成とは-紫外線の照射により、DN Aの分子の複製機構が停止することをいう。
○芽胞とは-菌糸類の胞子をいう。
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 課題を解決するための第1の発明は、請求 項1に記載の発明であり、オフセット印刷い ゆる平版印刷方式の使用水循環型給水設備 おいて、循環タンクから送水ポンプを経て 水する循環パイプ系に、該循環パイプ内を 過する使用水に直交するように磁力線を印 して表面張力を低減する磁気活水装置と、 記循環パイプ内を通過する使用水が含有す 有機物ならびに微生物等の生体を分解する めの光触媒装置とを配備し、化学薬品を使 しない湿し水とすることを特徴としている

 課題を解決するための第2の発明は、請求 項2に記載の発明であり、前記磁気活水装置 、循環パイプ内を通過する使用水に対し、 磁極又は同磁極の永久磁石を対向するよう 配設したことを特徴としている。

 課題を解決するための第3の発明は、請求 項3に記載の発明であり、前記光触媒装置は 筒状ケース内に複数の光触媒繊維不織布及 紫外線照射ランプを配備したことを特徴と ている。

 課題を解決するための第4の発明は、請求 項4に記載の発明であり、前記紫外線照射ラ プで照射される紫外線が、短波長紫外線で ることを特徴としている。

 本発明に係る、オフセット印刷いわゆる 版印刷方式用使用水の表面張力を低減し、 し水とする装置によれば、以下の効果を奏 ることができた。即ち第1~第3の発明によれ 、オフセット印刷いわゆる平版印刷方式に ける使用水循環型給水設備において、循環 ンクから送水ポンプを経て送水する循環パ プ系に、該循環パイプ内を通過する使用水 直交するように磁力線を印加して表面張力 低減する磁気活水装置と、前記循環パイプ を通過する使用水が含有する有機物ならび 微生物等の生体を分解するための光触媒装 とを配備し、化学薬品を使用しない湿し水 するので、まず、IPA、エッチ液又はこれら 代替化学薬品添加剤を全く使用することな 、磁気活水装置により使用水の表面張力を 減し、オフセット印刷に好適な湿し水に改 することができた。また光触媒装置により 使用水が含有する有機物ならびに微生物等 生体を分解するので、環境汚染問題を解決 、産廃処理への処理費用を不要とする本発 の第1課題を解決することができた。さらに 本発明を実施化することにより、炭酸カルシ ウム等による印刷機、湿し水管理等の障害を なくし、正常に印刷作業を継続して行うこと ができるので、循環装置各構成機材の長期使 用が可能となる。また印刷インキの過剰な乳 化を防止し、インキ膜厚を薄くすることで乾 燥を迅速にし、後加工が容易となる。これに より、第2の課題をも解決することができた また、表面張力を低減する磁気活水装置と 機物・微生物等の生体を分解する光触媒装 とを1ユニットとして製作し、貯水容量の大 に関係なく既設の循環タンク等に簡便に組 込むことができる。

 また磁気活水装置は、循環パイプ内を通 する使用水に対し、異磁極又は同磁極の永 磁石を対向するように配設し、循環パイプ を通過する使用水に直交するように磁力線 印加するので、該使用水は、磁気流体活性 原理で表面張力が低減した状態で循環タン に送水され、給水装置及び印刷機を経て回 されて循環タンクに戻り、再び送水ポンプ 光触媒装置、磁気活水装置、循環タンク、 水装置、印刷機及び濾過装置を経て循環タ クに回収する循環工程が、連続的に繰り返 て行われる。循環工程の繰り返しにより、 用水の表面張力74dyne/cm(mN/m)を約12~18%(65.2~60.7 dyne/cm)低減することに成功した。使用水の表 張力低減により以下の効果も奏することが きた。即ち、(1)印刷インキが不必要に乳化 なくなり、着肉性が良好になった。(2)紙面 色度が向上した。(3)インキのバランスが良 なり、三原色印刷への可能性が開けた。(4) 刷インキの膜厚が薄くなり、ブランケット の転移性が向上し、印刷紙面及び印刷イン 乾燥の時間が短縮された。(5)使用水中に薬 添加の必要がないので、ゴムローラーは化 変化が少なく、長期の使用が可能となった (6)また刷版においても同様に薬物の影響が いので、耐刷力が増した。(7)使用水のpHが 性(pH7)前後になり、紙面の炭酸カルシウム等 が溶解せず、循環タンク内又は循環パイプ等 に炭酸カルシウム等の流入がなくなり、同時 に印刷ローラーや刷版への付着等炭酸カルシ ウム等による印刷障害が全て排除された。(8) 印刷インキその他の薬品によって生じる水質 汚濁がなくなり、COD又はBOD等排水処理に関す る制限がなくなった。(9)上述した消防法、労 働安全衛生法・有機溶剤中毒予防規則等の制 約を受けることがない。(10)循環パイプ等印 機内の配管の汚物の清浄化も行え、パイプ のクリーニングも不要となる。

 第4の発明によれば、紫外線照射ランプで 照射される紫外線は、200~290nmの短波長紫外線 であるから、細菌細胞中のDNA(デオキシリボ 酸)の光吸収スペクトルである260nm波長近傍 吸収帯に近似するので、細菌細胞中のDNAに 用し、水和現象、ダイマー形成、分解等の 化学反応により、芽胞を含む細菌、カビ類 死減させるので、印刷機械が長期間停止し も、循環タンク内等に藻やカビ等の発生を 止できる。

 以下、図面を参照しながら、本発明に係 、オフセット印刷いわゆる平版印刷方式用 用水の表面張力を低減し、湿し水とする装 に関する最良の実施形態について説明する 図1は、実施形態の1例を示す概略説明図、 2(a)は、光触媒装置の縦断面図、図2(b)は、光 触媒装置の他の実施態様を示す縦断面図、図 3(a)は、磁気活水装置の1例を示す概略断面図 図3(b)は、同A-A線断面図、図4(a)は、磁気活 装置の他の例を示す一部切欠概略断面図、 4(b)は、同B-B線断面図、図5は、従来のオフセ ット印刷における使用水循環型給水設備の概 略図である。

 図1において、Sはオフセット印刷いわゆ 平版印刷方式用使用水の表面張力を低減し 湿し水とする装置で、1は循環タンク、2は送 水ポンプ、3は光触媒装置、4は流量計、5は磁 気活水装置、Paは循環パイプ、6は送水ポンプ 、Pbは送水パイプ、7は印刷機、8は濾過装置 、回収パイプPcと回収パイプPd間に配備され いる。なお、流量計4は、循環タンク1の貯 容量、送水ポンプ2の処理能力等を考慮して 置しない場合もある。

 循環タンク1に供給された使用水は、送水ポ ンプ2で光触媒装置3に送られる。光触媒装置3 は、図2(a)に示すように、ステンレス製筒状 ース3a内の軸線中央には紫外線照射ランプ3b 装着され、該紫外線照射ランプ3bの外周面 は石英管3cが垂設されている。筒状ケース3a 内周壁から石英管3cの外周壁には上向き漏 状に複数の光触媒繊維不織布3dが階段状に取 り付けられている。光触媒繊維不織布3dには 化チタン(TiO 2 )が含浸され、通水可能とされている。3eは、 送水ポンプ2からの使用水を受容する入水口 、3fは、流量計4に送水する送出口である。

 図2(b)は、光触媒装置31の他の実施態様を し、石英管からなる筒状ケース31aの外周面 は複数本の紫外線照射ランプ31bが垂設され いる。該筒状ケース31aの左右内周壁から軸 中心線上に向けて約30度の上向き角度で、 数枚の光触媒繊維不織布31dが階段状にかつ 互になるように配設されている。31eは、送 ポンプ2からの使用水を受容する入水口で、3 1fは、流量計4に送水する送水口である。なお 、図示していないが紫外線照射ランプ31bの外 側周面には、紫外線用保護筒状ケースが装着 されている。

 図3(a)は、磁気活水装置5の1例を示す概略 造を示し、5a及び5bは、フェライト系の永久 磁石で、図3(b)に示すように、円筒状パイプ 形成し、5a及び5bが、異磁極であれば破線で すように、円筒状パイプ内を流れる使用水( 実線矢印)に直交するように磁力線が印加さ 、使用水の表面張力が低減され、印刷機7に 適な湿し水MWとなって循環タンク1内に送水 れる。また図示しないが、循環パイプPcの 周面に異磁極の永久磁石を装着して、循環 イプPc内を流通する使用水に直交するように 磁力線を印加して、該使用水の表面張力を低 減することもできる。

 図4(a)は、磁気活水装置5における他の例 示す概略構造を示し、5c及び5dは、フェライ 系の永久磁石で、図4(b)に示すように、略円 筒状パイプを形成しているが、5c及び5dは、 磁極であるために反撥し平行破線で示すよ に、円筒状パイプ内を流れる使用水(実線矢 )に直交するように磁力線が印加され、使用 水の表面張力が低減され、印刷機7に好適な し水MWとなって循環タンク1内に送水される なお、5fは保護ケースである。 

 つぎに、図1~図4を参照して、本願発明のオ セット印刷用使用水の表面張力低減装置の 動態様について説明する。容量30L~500Lの循 タンク1内に供給された使用水は、約11℃前 に冷却されている。送水ポンプ2により約13L/ minの流量で光触媒装置3に送水される。使用 は、光触媒装置3又は31内の光触媒繊維不織 3d又は31dを通水しながら紫外線照射ランプ3b は31bから照射される、200~290nmの短波長紫外 を浴びる。これにより、使用水中の有機物 び雑菌類は、二酸化炭素(CO 2 )と水(H 2 O)に分解されて無害化する。

 図2に示す、光触媒装置3又は31を出た使用 水は、循環パイプPaで流量計4を経て磁気活水 装置5に送水される。使用水は、図3及び図4に 示すように、磁気活水装置5内を通水しなが 永久磁石5a、5b又は5c、5dからの磁力線を印加 され、表面張力が低減されて下流の循環タン ク1内に送水される。図1に示す1aは、循環タ ク1の出水口で、図示するように、磁気活水 置5の循環パイプPaの先端部が出水口1a近傍 配設され、表面張力が低減された湿し水MWの 水質が迅速に均質化するように設定されてい る。

 循環タンク1内の湿し水MWは、送水ポンプ6 により送水パイプPbを経て印刷機7により所定 の印刷が行われた後、回収パイプPcにより収 され、濾過装置8により濾過された後、戻り 水となって回収パイプPdにより循環タンク1に 環流される。

 循環タンク1に環流された湿し水MWは、再 送水ポンプ2、光触媒装置3、流量計4、磁気 水装置5、循環パイプPaを経て循環タンク1に 送水され、送水ポンプ6から送水パイプPb、印 刷機7による印刷、回収パイプPbによる回収、 濾過装置8による濾過を経て、回収パイプPdか ら循環タンク1に環流される循環工程が、印 機7が作動している間、連続的に繰り返し行 れる。

 図1に示す、貯水量300Lの循環タンク1に240L の使用水(水道水)を給水し、該使用水(水道水 )にはIPA、エッチ液又はそれらの代替物は全 投入しないで、循環パイプ系Paに送水ポンプ 2、光触媒装置3、流量計4、磁気活水装置5、 水ポンプ6、印刷機7、回収パイプPc及び濾過 置8を配備し、以下に示す実機印刷条件下で 使用水の表面張力低減測定及び印刷適性評価 を実施した。

 実機印刷条件:印刷機-オフセット印刷機((株 )小森コーポレーション社製)
         :印刷速度-8000rpm
         :印刷インキ-油性インキ(大日本 インキ化学工業(株)社製)
         :使用水一水道水(水温11℃)
         :用紙-コート紙(93.5Kg、菊全判)
         :テスト時間-3H
         :着色数等-4色刷
         :環境条件-温度25℃、湿度50~60%
         :表面張力側定法-白金環法(デュ ヌィ式)

 その結果、使用水の表面張力は:本願発明を 作動させると、循環タンク1内の静的表面張 は、約18%低減し、60.7mN/mとなった。
また、その印刷適性評価は:従来の印刷適性 価を上回った。

は、本発明に係る、オフセット印刷い ゆる平版印刷方式用使用水の表面張力を低 し、湿し水とする装置における実施形態を す概略図である。 (a)は、光触媒装置の縦断面図である。( b)は、光触媒装置の他の実施態様を示す縦断 図 (a)は、磁気活水装置の1例を示す概略断 面図である。(b)は、同A-A線断面図である。 (a)は、磁気活水装置の他の例を示す概 一部切欠概略断面図である。(b)は、同B-B線 面図である。 は、従来のオフセット印刷いわゆる平 印刷方式における使用水循環型給水設備の 略図である。

符号の説明

S         オフセット印刷いわゆる平版 刷方式用使用水の表面張力を低減
          し、湿し水とする装置
MW       湿し水(使用水)
1         循環タンク
2         送水ポンプ
3         光触媒装置
3a、31a    筒状ケース
3b、31b    紫外線照射ランプ
3c        石英管
3d、31d    光触媒繊維不織布
4         流量計
5         磁気活水装置
5a、5b     永久磁石
5c、5d     永久磁石
6         送水ポンプ
7         印刷機
8         濾過装置
Pa        循環パイプ
Pb        送水パイプ
Pc、Pd     回収パイプ