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Patent Searching and Data


Title:
ARTICLE FOR DISPLAYING PICTURE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/081721
Kind Code:
A1
Abstract:
An article for displaying a picture or a photograph with higher three-dimensional effects without putting the picture or the photograph in a frame, as compared with a case where a picture or a photograph is put in a frame. A first layer composed of a flat plate on which the image of a picture or a photograph is drawn at an exposed part on the surface is provided. A second layer on which the image of a picture or a photograph is drawn at an exposed part on the surface is provided while overlapping the first layer partially. The second layer has an outline matching the outline of an object included in a picture or a photograph drawn thereon and consists of a flat plate having transparent circumferential edge portion.

Inventors:
MAMIYA JOHJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/072292
Publication Date:
July 02, 2009
Filing Date:
December 09, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MAMIYA JOHJI (JP)
International Classes:
B44C3/02; B44F7/00
Foreign References:
JPS5012990U1975-02-10
JP2006289922A2006-10-26
JPS5839899U1983-03-16
JP2000153700A2000-06-06
Attorney, Agent or Firm:
TAKADA, Mamoru et al. (Takahashi & Partners 5th Floor, Intec 88Bldg., 20, Araki-cho, Shinjuku-k, Tokyo 07, JP)
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Claims:
 透明で平行した2層または3層の平面を有した層からなり、各層の厚さが2mm以上で、上層の一部が削られていて、それと隣接する下層との間で立体構造を有し、絵画や写真などのイメージが各層の表面に印刷された絵画表示物、もしくは印刷されたシートを貼り付けた絵画表示物。
 表面の露出部に絵画又は写真のイメージが描かれた平板からなる第1層と、
 前記第1層の一部に重ねて配置され、表面の露出部に絵画又は写真のイメージが描かれ、かつ、当該絵画又は写真に含まれる対象物の外形と少なくとも一部が重なる外形を有し、周縁部が透明である透明平板状からなる第2層と、
 を備えることを特徴とする絵画表示物。
 前記第2層の一部に重ねて配置され、表面の露出部に絵画又は写真のイメージが描かれ、かつ、当該絵画又は写真に含まれる対象物の外形と少なくとも一部が重なる外形を有し、周縁部が透明である平板からなる第3層を備えることを特徴とする請求項2記載の絵画表示物。
 前記第1層は、周縁部が透明である透明平板からなることを特徴とする請求項2又は3記載の絵画表示物。
 各層の厚さが2mm以上5mm以下であることを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項記載の絵画表示物。
 各層に描かれるイメージが全体として統一された構図を形成し、
 前記統一構図中、遠くに描かれるべき対象物が下層側の層に描かれ、近くに描かれるべき対象物が上層側に描かれることを特徴とする請求項2乃至5の何れか1項記載の絵画表示物。
Description:
絵画表示物

 この発明は、絵画表示物に係り、特に、 真や絵画に立体感を加えるうえで好適な絵 表示物に関する。

 従来、絵画や写真などから受ける印象を めるものとして額縁が知られている。優れ 額縁は、絵画や写真の立体感、バランス感 色彩効果などを増強する。例えば、特許文 1には、写真や絵画とともに、それらに関連 する装飾物を収納することのできる額縁が開 示されている。この様な額縁によれば、写真 や絵画が単独で表示される場合に比して、表 示物の装飾的効果を高めることができる。

日本特開2004-313507号公報

 しかしながら、額縁を用いる場合は、表 物の形状に制限が生ずる。また、表示物を 縁に収納した場合、その表示物に手で触れ といった楽しみも制限されることになる。

 この発明は、上述のような課題を解決す ためになされたもので、絵画や写真などを 額縁に収納することなく、額縁に収納した 合以上の立体的効果を伴って表示すること できる絵画表示物を提供することを目的と る。

 第1の発明は、上記の目的を達成するため、 絵画表示物であって、
 透明で平行した2層または3層の平面を有し 層からなり、各層の厚さが2mm以上で、上層 一部が削られていて、それと隣接する下層 の間で立体構造を有し、絵画や写真などの メージが各層の表面に印刷された絵画表示 、もしくは印刷されたシートを貼り付けた とを特徴とする。

 また、第2の発明は、絵画表示物であって、
 表面の露出部に絵画又は写真のイメージが かれた平板からなる第1層と、
 前記第1層の一部に重ねて配置され、表面の 露出部に絵画又は写真のイメージが描かれ、 かつ、当該絵画又は写真に含まれる対象物の 外形と少なくとも一部が重なる外形を有し、 周縁部が透明である透明平板状からなる第2 と、
 を備えることを特徴とする。

 また、第3の発明は、第2の発明において 前記第2層の一部に重ねて配置され、表面の 出部に絵画又は写真のイメージが描かれ、 つ、当該絵画又は写真に含まれる対象物の 形と少なくとも一部が重なる外形を有し、 縁部が透明である平板からなる第3層を備え ることを特徴とする。

 また、第4の発明は、第2又は第3の発明に いて、前記第1層は、周縁部が透明である透 明平板からなることを特徴とする。

 また、第5の発明は、第2乃至第4の発明の れかにおいて、各層の厚さが2mm以上5mm以下 あることを特徴とする。

 また、第6の発明は、第2乃至第5の発明の何 かにおいて、
 各層に描かれるイメージが全体として統一 れた構図を形成し、
 前記統一構図中、遠くに描かれるべき対象 が下層側の層に描かれ、近くに描かれるべ 対象物が上層側に描かれることを特徴とす 。

 本発明では、額縁が無くても額縁以上の 果を有した展示を可能とする。これにより 縁による限られた展示だけでなく、自由な 状で、見るだけではなく手で触れるなど、 画や写真などの表現を広げることができる

本発明の実施の形態1の絵画表示物の構 成を示す図である。 図1に示す絵画表示物に描かれるイメー ジを平面的に表した図である。 本発明の実施の形態2の絵画表示物の構 成を示す図である。

符号の説明

10;30 第1層
12,16,20 周縁部
14;32 第2層
18 第3層

実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
 図1は、本発明の実施の形態1の構成を説明 るための図である。本実施形態の絵画表示 は、厚さ3mmの透明アクリル板を3層重ねた多 構造を有している。各層の表面には、絵画 は写真のイメージが描かれている。より具 的には、各層の外形は、個々の層に描かれ イメージの対象物の外形に合わせてカット れている。そして、各層には、それらの外 と同じ外形を有する対象物のイメージが描 れている。

 より具体的には、図1に示す絵画表示物は 、円形の平板で構成された第1層10を備えてい る。第1層10の表面には、丸い夕日のイメージ が描かれている。第1層は、透明なアクリル で構成されているため、その周縁部12は透明 である。

 第1層10の上層には、第2層14が貼付されて る。第2層14には、2人の子供が描かれている 。第2層14は、それらの子供の外形に沿った形 状にカットされている。第2層14は、第1層10と 同様に、厚さ3mmの透明なアクリル平板で構成 されている。このため、第2層14の表面は、透 明な周縁部16を境界として、第1層10の表面に して3mmだけ浮き上がった状態となっている

 第2層14の上層には、第3層18が貼付されて る。第3層18には犬が描かれている。第3層の 外形は、その犬の外形に沿ってカットされて いる。第3層18も、第1層10及び第2層14と同様に 、厚さ3mmの透明なアクリル平板で構成されて いる。このため、第3層18の周縁部20も透明で る。また、第3層18の表面は、第2層14の表面 対して3mmだけ浮き上がった状態となってい 。

 第1乃至第3層10,14,18に描かれたイメージは 、全体として、「夕日を背景に寄り沿う子供 達とその足下で戯れる犬」の構図として統一 されている。ここで、第1層10と第2層14の段差 (夕日と子供たちの段差)は、その構図中、上 に偏った位置に形成されている。他方、第2 層14と第3層の段差(子供たちと犬の段差)は、 の構図の下部に偏った位置に形成されてい 。

 図1では、各層に描かれたイメージの詳細 が省略されているが、現実には、第1乃至第3 10,14,18には、夕日、子供たち、犬がそれぞ 詳細に描かれている。より具体的には、例 ば、第2層14及び第3層18には、それぞれ、空 的に平らな面上に、子供たち及び犬が、遠 感を伴う手法で、細部に渡って描かれてい 。

 本実施形態の絵画表示物は、2枚のスタン ド板22を備えている。スタンド板22は、第2層1 4の下端を挟み込むように固定されている。 画表示物は、それらのスタンド板22に支持さ れた状態で自立することができる。

[平面な絵画等との比較]
 図2は、図1に示す絵画表示物に描かれるイ ージを、平面的に表した絵画又は写真24を示 す。図2に示すような平面的な絵画又は写真24 を、額縁を用いずに展示すると、平面的で存 在感の薄いものとして感じられる。例えば、 平面的な絵画や写真を透明なアクリル板に貼 り付けて額縁のない状態で展示すると、展示 物は、淡泊で物足りないものになり易い。

 この様な平面的な絵画や写真が額縁に納 られると、立体感が生まれ、また、安定し 存在感が出てくる。以下、額縁による上記 効果について説明する。人間の脳は、並列 理をしていることが知られている(参考文献 1:Unuma, H. & Tozawa, J. 1994 Perception of illu sory contour and spatio-temporal integration in the v isual system, Japanese Psychological Research, 36, 3, 188-194)。また、バインディング(参考文献1)と して扱われている様に、並列処理されている それぞれの部分の特性が結びつけられるには かなりの処理時間を要する。

 絵画の展示を観賞する際の並列処理にお て、額縁が立体構造であるという計算結果 、平面的な絵画のイメージを情報として処 するのに必要な時間に比して短時間で得ら る。すなわち、絵画に用いられる陰影等の 理は、何段ものパターン認識を経て行われ 。これに対して、実際に段差のある額縁の 造は、両眼視差などの脳の特殊な機能で処 され、立体であることが素早く認識される

 並列処理の実行中、素早く行われた処理 結果は、他の処理を行っている脳の部位に られ、その部位の活性化を促進する。つま 、額縁が立体構造であるという情報は、短 間で認識されるため、絵画自体の情報に比 て、相対的に長い時間、絵画に関する情報 して扱われる。その結果、額縁は、提示物 イメージの存在感を増大させ、或いは、記 やそれに伴う感情を強く呼び起こすといっ 効果を生み出す。額縁の効果はこれだけで ないが、これが大きな効果のひとつである

 図2に示す絵画又は写真24を、額縁に収納 て展示すれば、それ自体を単体で展示する 合に比して、展示物の存在感を高め、その 象を強めることが可能である。しかしなが 、この様な展示の手法では、絵画や写真に い立体感を与えることはできない。また、 示物を額縁に収納する以上は、展示物の大 さや外形にも制限が生ずる。

 絵画や写真の立体感を高める手法として 、額縁を用いる他、例えば、それらに描か る対象物を、ミニチュアやフィギュア等の 体構造とすることが考えられる。つまり、 面や、層の積み重ねを用いて立体構造を表 することが考えられる。このような構造に れば、絵画や写真のイメージ自体が立体構 であることは容易に理解できるが、元にな 絵画や写真とは印象が異なるものとなって まう。

[本実施形態の特徴]
 本実施形態の絵画表示物は、絵画や写真の メージの一部にのみ単純な立体構造を有し いる。具体的には、第1層10と第2層14との段 部分、及び、第2層14と第3層18との段差部分 のみ立体構造を有している。この場合、そ らの段差部分については、両眼視差などの 能により短時間で立体構造が認識される。 して、その認識が、平面的に描かれた他の 分にも立体感を与え、統一された構図を持 絵画や写真の全体に強い立体感を与える。

 より詳細には、図1に示す絵画表示物にお いて、第1乃至第3層10,14,18は、立体を認識す うえで十分な厚さ(3mm)を有し、かつ、単純な 立体構造を形成するように重ね合わされてい る。このため、各層の重ね合わせ部分では、 素早く立体構造が認識される。他方、各層に 描かれた子供達や犬などのイメージは、平面 的に描かれているものの、そのイメージを情 報として処理する際には何段ものパターン認 識を経ることが必要である。このため、本実 施形態の絵画表示物を観賞する際、各層に平 面的に描かれたイメージの認識処理が進む過 程では、多くの情報が脳内で立体として処理 される。その結果、構図全体の立体感が増し 、呼び出される記憶や印象が増すといった効 果が生ずる。

 また、本実施形態の絵画表示物において 、各層の外形が、それぞれの層に描かれる 象物の外形と同じ形状を有している。更に 各層の周縁部、特に第2層14及び第3層18の周 部は、段差部分が構図内で強い印象を与え いように透明になっている。そして、空間 に手前に位置する層には、統一構図におい 、手前に位置するべき対象物(夕日の前に子 供達、子供達の前に犬)が描かれている。

 このような構成によれば、各層の段差は 絵画や写真に含まれる個々の対象物の外形 、個々の対象物の空間的な位置関係と整合 る情報を鑑賞者に与える。この点において 、本実施形態の絵画表示物は、鑑賞者に対 て、強い立体感を与えることができる。

 以上説明した通り、本実施形態の絵画表 物は、統一された構図を持つ絵画や写真の 部について、立体認識の処理を短時間で行 せ、その立体構造の情報が他の部分の処理 利用される時間を増やすことを目指してい 。この目的を達成するためには、各層を構 する平面間に深い段差が作られ、その段差 外には、立体構造が排除されていることが ましい。

 本実施形態の絵画表示物では、各層間に3 mmの段差が確保されており、鑑賞者に、短時 で立体構造を認識させることができる。そ て、この絵画表示物によれば、夕日に対し 子供達が浮き出て感じられるだけでなく、 体に、空間的広がりと時間的広がりを感じ せることができる。

 また、第1層10と第2層14との段差が構図内 上部に偏っていることを考慮して、構図内 下部に偏った位置に第2層14と第3層18との段 を設けることとしている。この構成によれ 、最初の視点が絵画の上部に向かった場合 は、夕日(第1層10)と子供達(第2層14)の立体感 を早期に鑑賞者に感じさせることができ、最 初の視点が絵画の下部に向かった場合には、 それとは別の感覚(子供達と犬の立体感)を鑑 者に早期に感じさせることができる。

 ところで、上述した実施の形態1では、最 下層となる第1層10の周縁部も、他の層の周縁 部と同様に透明に構成することとしているが 、その構成はこれに限定されるものではない 。すなわち、第1層10の周縁部は、絵画や写真 のイメージに与えるインパクトが小さいため 、必ずしも透明で無くても良い。

 また、上述した実施の形態1では、第1乃 第3層10,14,18のそれぞれが、3mmの厚さを有す こととしているが、それらの厚さはこれに 定されるものではない。すなわち、第1層10 ついては、必要な剛性が確保できる範囲で 意の厚さとしてもよい。また、第2及び第3層 14,18については、2mm以上5mm以下の任意の厚さ 設定することができる。

 また、上述した実施の形態1では、第1乃 第3層10,14,18に、それぞれ絵画や写真のイメ ジを描くこととしているが、その手法は、 1乃至第3層10,14,18にイメージを直接印刷する 法に限られるものではない。すなわち、第1 乃至第3層10,14,18に、それぞれの外形に合わせ てカットされた印刷済みのシートを貼り付け ることとしてもよい。

 また、上述した実施の形態1では、第1乃 第3層10,14,18に、全体として統一された構図 有し、かつ、遠近感を伴う手法で描かれた メージを描くこととしているが、遠近感を う手法で描かれていることは、必ずしも必 ではない。すなわち、第1乃至第3層10,14,18に 、全体として統一感のある構図を持つイメ ジが描かれていればよい。

 また、上述した実施の形態1では、各層の 外形を、個々の層に描かれる対象物の外形と 同様にカットすることとしているが、この発 明は、これに限定されるものではない。すな わち、各層の外形は、少なくとも一部におい て、そこに描かれる対象物の外形と重なって いればよく、外形の全周が対象物の形状と完 全に重なっていることは必須ではない。

実施の形態2.
 次に、図3を参照して本発明の実施の形態2 ついて説明する。本実施形態の絵画表示物 、第1層30と第2層32を備えている。第1層30及 第2層32は、それぞれ、3mmの厚さを有する透 なアクリル平板で構成されている。第1層30 周縁部及び第2層30の周縁部は、実施の形態1 場合と同様、透明である。

 第1層30には、絵画又は写真の背景となる 色のイメージ、ここでは、帆船が点在する のイメージが、遠近感を伴う手法で描かれ いる。第2層32には、杖を持った老人、子供 犬、それらの下に広がる地面、更には老人 の手前に広がる家並みのイメージが、遠近 を伴う手法で描かれている。第1層30及び第2 層32は、2枚のスタンド板34に支持されること より自立することができる。

 本実施形態の絵画表示物においても、実 の形態1の場合と同様に、第1層30と第2層に 、立体を認識するうえで十分な3mmの厚さが えられている。このため、鑑賞者は、第1層3 0と第2層32の段差を、容易に立体構造として 識することができる。

 また、背景の海や帆船、老人達の手前に がる家並み等は、更なる段差で立体的に表 のではなく、敢えて第1層30と第2層32のみに 差を与えることとしている。この場合、更 る立体構造部分を設ける場合に比して、第1 層30と第2層32の段差を、脳内の並列処理の過 でより早く認識することができる。

 これにより、本実施形態の絵画表示物は 全体として広い空間を感じさせることがで 、また、老人が、子供と犬と一緒に遠くの を見ている様子に、強い立体感を与えるこ ができる。

 ところで、第1層30の周縁部が透明でなく もよい点、第1層30及び第2層32の膜厚が3mmに 定されない点、各層のイメージをシートの 付で付与し得る点、各層のイメージが遠近 を伴わなくてもよい点、及び、各層の外形 対象物の外形と全周において重なっている 要はない点については、本実施形態におい も、上述した実施の形態1の場合と同様であ る。

 写真や一部の絵画などに適用することに り、額縁に飾るだけではなく、卓上での自 な形状での展示を可能とし、その写真や絵 の有する印象の強化、喚起される記憶の増 、癒しなどの効果増大を可能としている。 に、ノーマン・ロックウェルに代表される 実派の絵画は、イメージのデフォルメなど 絵画手法が強くないため、本発明により非 に大きな効果を実現する。