Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
ASBESTOS-TREATING AGENT, METHOD OF TREATING ASBESTOS, AND METHOD OF UTILIZING ASBESTOS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/146876
Kind Code:
A1
Abstract:
An asbestos-treating agent with which asbestos can be treated without especially conducting incineration with a high-temperature melting furnace or a deterioration treatment with hydrogen fluoride. This asbestos-treating agent contains an alkoxysilane or alkoxyketone and a salt of at least one metal which has higher ionization tendency than magnesium and is selected among alkali metals and alkaline earth metals.

Inventors:
TAMARU, Shigeru (Kanazawa-ku Yokohama-sh, Kanagawa 13, 2360013, JP)
田丸 滋 (〒13 神奈川県横浜市金沢区海の公園1-1 株式会社スタイ・ラボ内 Kanagawa, 2360013, JP)
Application Number:
JP2008/059900
Publication Date:
December 04, 2008
Filing Date:
May 29, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
STY. Labo (1-1 Uminokoen, Kanazawa-ku Yokohama-sh, Kanagawa 13, 2360013, JP)
株式会社スタイ・ラボ (〒13 神奈川県横浜市金沢区海の公園1-1 Kanagawa, 2360013, JP)
TAMARU, Shigeru (Kanazawa-ku Yokohama-sh, Kanagawa 13, 2360013, JP)
International Classes:
B09B3/00; A62D3/30; C02F1/48; A62D101/41; B09B3/00; A62D3/00; C02F1/48
Attorney, Agent or Firm:
ISHIKAWA, Yasuo (Park Shiba Building 2F, 17-11 Shiba 2-chom, Minato-ku Tokyo 14, 1050014, JP)
Download PDF:
Claims:
 アルコキシシランまたはアルコキシケトンと、
 マグネシウムよりもイオン化傾向の高い、アルカリ金属およびアルカリ土類金属のうち少なくとも1つの金属の塩と、
 を含有することを特徴とするアスベスト処理剤。
 更に水と、
 水溶性の有機溶媒と、
を含有することを特徴とする請求項1に記載のアスベスト処理剤。
 前記有機溶媒が、前記アルコキシシランまたはアルコキシケトンのアルコキシ基に対応するアルキル基を有するアルコールと異なる有機溶媒であることを特徴とする請求項2に記載のアスベスト処理剤。
 前記水が放電により処理された放電処理水であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のアスベスト処理剤。
 前記放電処理水は、
 先端が針形状の第1電極と、前記第1電極と対になる第2電極と、前記第1電極および第2電極の間に高電圧放電を発生させる高電圧放電手段と、を備え、前記第1電極および第2電極の間に配置された水を放電処理する放電処理水生成装置により生成されたことを特徴とする請求項4に記載のアスベスト処理剤。
 前記放電処理水生成装置は、前記第1電極および第2電極の間の水を移動させる水移動手段を更に備えたことを特徴とする請求項5に記載のアスベスト処理剤。
 前記金属の塩の種類が、2種以上であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のアスベスト処理剤。
 前記金属の塩が、カリウム、カルシウムおよびナトリウムのうち少なくとも1種の強酸塩であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のアスベスト処理剤。
 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のアスベスト処理剤を、アスベストに加えるアスベスト添加手順と、
 前記アスベスト処理剤が加えられたアスベストを加熱または減圧する加熱・減圧手順と、
 を備えたことを特徴とするアスベスト処理方法。
 アスベスト構成分子内のマグネシウム原子の少なくとも一部をカルシウム原子と置換する反応と、前記アスベスト構成分子内の水酸基にアルコキシシランを結合させる反応とに基づいて、アスベストの針状結晶を膨張させてゲル化させ、そのゲル化後にガラス化することにより、アスベストを処理することを特徴とするアスベスト処理方法。
 アルコキシシランをアルコール系溶剤に混ぜた溶液中に、カルシウム塩と、マグネシウムよりもイオン化傾向の高いカリウム、カルシウムまたはナトリウムのうちの少なくとも1種の強酸塩とを混ぜて得られる処理溶液を作成し、この処理溶液をアスベストに添加させ、更にそのアスベストに放電処理された水を作用させることにより、前記アスベストの針状結晶を膨張させてゲル化させ、そのゲル化後にガラス化して、アスベストを処理することを特徴とするアスベスト処理方法。
 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のアスベスト処理剤により処理されたアスベストからマグネシウムを除去してシリコンを取り出すシリコン取出手順を備えたことを特徴とするアスベスト利用方法。
 請求項9から請求項11のいずれか1項に記載のアスベスト処理方法により処理されたアスベストからマグネシウムを除去してシリコンを取り出すシリコン取出手順を備えたことを特徴とするアスベスト利用方法。
Description:
アスベスト処理剤、アスベスト 理方法およびアスベスト利用方法

 本発明は、高温溶融炉による燃焼処理を うことなくアスベストを処理するアスベス 処理剤、アスベスト処理方法およびアスベ ト利用方法に関する。

 建物や各種配管設備、プラント設備等にお て従来より広く使用されてきたアスベスト 社会問題となっている。アスベストの生産 販売は禁止されたが、既に使用されている スベストをいかに確実に回収し、廃棄処理 るかが緊急の課題となっている。そのため 高温溶融炉による処理など、様々な処理方 が提案されている(例えば、特許文献1)。

特開平8-141537号公報

 しかしながら、高温溶融炉はその絶対数 足りない上、燃焼温度が高く(1300~1800°C)、 転コストが嵩む等の問題がある。

 また上記高温溶融炉の燃焼温度を600°C前 に下げるために、フッ化水素によりアスベ トを燃焼前に予め劣化させて比較的低温で 燃焼しやすくしておくことが考えられる。 かし、その場合には、燃焼処理時にフッ化 素ガスが発生するといった別の問題がある

 本発明は、このような問題を解決するた になされたもので、高温溶融炉による燃焼 理やフッ化水素による劣化処理を特別に行 ことなくアスベストを処理することを目的 する。

 上記の課題を解決するために、請求項1に 記載の発明は、アルコキシシランまたはアル コキシケトンと、マグネシウムよりもイオン 化傾向の高い、アルカリ金属およびアルカリ 土類金属のうち少なくとも1つの金属の塩と を含有することを特徴とする。

 よって、25℃ほどの室温でも、アルコキ シラン等がアスベストにまず反応してから 金属の塩により、金属の塩の金属原子と、 スベスト構成分子内のマグネシウム原子と 置換してアスベストをゲル化して分解する とができる。したがって、高温溶融炉によ 燃焼処理やフッ化水素による劣化処理を特 に行うことなくアスベストを分解して、無 化できる。また、水等の溶媒を加えていな ため、アスベストを処理する段階で、溶媒 加えればよいので、輸送コストが低減でき 。さらに、従来の高温溶融炉による燃焼処 とは異なり、他の物質が溶け合ったりしな ため、分解され無害化したアスベストを再 用しやすい。

 また、請求項2に記載の発明は、更に水と 、水溶性の有機溶媒と、を含有することを特 徴とする。

 この場合、アスベスト処理剤は、流動性 高い液体状であり、そのまま、アスベスト 添加することにより、すぐにアスベスト処 剤として使える。また、液体状であるため 大量のアスベストに均一にアスベスト処理 を接触させることができる。

 また、請求項3に記載の発明は、前記有機 溶媒が前記アルコキシシランまたはアルコキ シケトンのアルコキシ基に対応するアルキル 基を有するアルコールと異なる有機溶媒であ ることを特徴とする。

 この場合、アルコキシシランまたはアル キシケトンとアスベストとが反応して発生 るアルコキシ基に対応するアルキル基を有 るアルコールと、有機溶媒が異なるので、 スベストの分解反応を阻害しない。また、 生するアルコールに比べ、有機溶媒の分子 が大きく、沸点が高い場合、発生するアル ールの沸点以上、有機溶媒以下の温度に加 すると、発生するアルコールを蒸発させて 応を促進させることができる。

 また、請求項4に記載の発明は、前記水が 放電により処理された放電処理水であること を特徴とする。

 この場合、アスベストの分解処理速度を げることができる水を簡易に生成できる。 スベスト表面部への高い浸透性と親油性を 揮して、種々の汚れ(例えば油、車の排気ガ ス等)で表面が覆われるアスベストに対して 処理剤の液を十分且つ迅速に浸透させるこ ができる。

 また、請求項5に記載の発明は、前記放電 処理水は、先端が針形状の第1電極と、前記 1電極と対になる第2電極と、前記第1電極お び第2電極の間に高電圧放電を発生させる高 圧放電手段と、を備え、前記第1電極および 第2電極の間に配置された水を放電処理する 電処理水生成装置により生成されたことを 徴とする。

 この場合、先端が針形状の第1電極により 、放電が効率的に行われ、効率的に放電処理 水が生成される。

 また、請求項6に記載の発明は、前記放電 処理水生成装置は、前記第1電極および第2電 の間の水を移動させる水移動手段を更に備 たことを特徴とする。

 この場合、水が循環して水が流れている ころに放電をするので、効率よく、水を放 処理できる。

 また、請求項7に記載の発明は、前記金属 の塩の種類が、2種以上であることを特徴と る。

 この場合、アスベストのマグネシウム原 と置換した、金属の塩の金属を、他の金属 塩における金属により、マグネシウム原子 の置換のために前記金属を供給することが きる。そして、他の金属の塩を価格の安い のを使用することにより、アスベスト処理 のコストを抑えることができる。

 また、請求項8に記載の発明は、前記金属 の塩が、カリウム、カルシウムおよびナトリ ウムのうち少なくとも1種の強酸塩であるこ を特徴とする。

 この場合、リチウムやルビジウム等に比 て、低コストの強酸塩となる。また、強酸 の強酸により、アスベストの分解の反応が 進する。

 また、請求項9に記載の発明は、前記アス ベスト処理剤を、アスベストに加えるアスベ スト添加手順と、前記アスベスト処理剤が加 えられたアスベストを加熱または減圧する加 熱・減圧手順と、を備えたことを特徴とする 。

 この場合、アスベスト処理剤が加えられ アスベストを加熱したり、減圧したりする とにより、発生した副生成物を除去するこ ができ、反応が促進し、分解したアスベス がガラス化しやすくなる。

 また、請求項10に記載の発明は、アスベ ト構成分子内のマグネシウム原子の少なく も一部をカルシウム原子と置換する反応と 前記アスベスト構成分子内の水酸基にアル キシシランを結合させる反応とに基づいて アスベストの針状結晶を膨張させてゲル化 せ、そのゲル化後にガラス化することによ 、アスベストを処理することを特徴とする

 また、請求項11に記載の発明は、アルコ シシランをアルコール系溶剤に混ぜた溶液 に、カルシウム塩と、マグネシウムよりも オン化傾向の高いカリウム、カルシウムま はナトリウムのうちの少なくとも1種の強酸 とを混ぜて得られる処理溶液を作成し、こ 処理溶液をアスベストに添加させ、更にそ アスベストに放電処理された水を作用させ ことにより、前記アスベストの針状結晶を 張させてゲル化させ、そのゲル化後にガラ 化して、アスベストを処理することを特徴 する。

 また、請求項12に記載の発明は、請求項1 ら請求項10のいずれか1項に記載のアスベス 処理剤により処理されたアスベストからマ ネシウムを除去してシリコンを取り出すシ コン取出手順を備えることを特徴とする。

 また、請求項13に記載の発明は、請求項11 から請求項13のいずれか1項に記載のアスベス ト処理方法により処理されたアスベストから マグネシウムを除去してシリコンを取り出す シリコン取出手順を備えたことを特徴とする 。

 これらの場合、処理したアスベストを資 として再利用できる。

 本発明によれば、アルコキシシランまた アルコキシケトンと、マグネシウムよりも オン化傾向の高い、アルカリ金属およびア カリ土類金属のうち少なくとも1つの金属の 塩と、を含有するアスベスト処理剤により、 高温によりアスベストを溶かすことなく、ア スベストをゲル化して分解することができる 。したがって、高温溶融炉による燃焼処理や フッ化水素による劣化処理を特別に行うこと なくアスベストを無害化することができる。

本発明における実施形態のアスベスト 理剤の作成手順の一例を示すフローチャー である。 本実施形態のアスベスト処理剤による 理手順の一例を示すフローチャートである 本実施形態のアスベスト処理剤により 理されたアスベストの利用方法を示すフロ チャートである。 本実施形態のアスベスト処理剤とアス ストとの反応のプロセスの一例を示すフロ チャートである。 本実施形態のアスベスト処理剤とアス ストとの反応の初期段階の一例を示す模式 である。 アスベストの針状結晶の一例を示す模 図である。 本実施形態のアスベスト処理剤による スベストの分解の様子の一例を示す模式図 ある。 本実施形態のアスベスト処理剤等の実 に用いるプラズマ放電処理水を生成するた のプラズマ放電処理水生成装置を示す全体 断面図である。 図8のプラズマ放電処理水生成装置の横 断面であり、図8のIX-IX線における断面図であ る。 図8のプラズマ放電処理水生成装置の 電極部分の拡大縦断面図である。 図8のプラズマ放電処理水生成装置に けるプラズマ放電の原理を説明するための 験モデル図である。 図8のプラズマ放電処理水生成装置に ける陽電極と陰電極間でのプラズマ放電流 発生状態を簡略的に示す説明図である。 図8のプラズマ放電処理水生成装置の 1変形例を示す全体縦断面図である。 図8のプラズマ放電処理水生成装置の 2変形例を示す全体縦断面図である。 図8のプラズマ放電処理水生成装置の 3変形例を示す全体縦断面図である。 図15のプラズマ放電処理水生成装置の 面図である。 図15のプラズマ放電処理水生成装置の 部を示す斜視図である。 図15のプラズマ放電処理水生成装置に ける陽電極と陰電極間でのプラズマ放電流 発生状態を簡略的に示す説明図である。 図8のプラズマ放電処理水生成装置の 4変形例の概要を示す模式図である。 図8のプラズマ放電処理水生成装置の 5変形例の概要を示す模式図である。 本実施形態のアスベスト処理剤によ 処理される処理前のクリソタイルの状態を す顕微鏡写真である。 図6Aのクリソタイルが処理されている 処理中の状態を示す顕微鏡写真である。 図6Aのクリソタイルが処理された処理 後の状態を示す顕微鏡写真である。 本実施形態のアスベスト処理剤によ クリソタイルの針状結晶が分解した直後の 態を示す顕微鏡写真である。 図7Aの針状結晶が分解後、ガラス化し た状態を示す顕微鏡写真である。

符号の説明

A1、A2、A3、A4、A5、A6・・・プラズマ放電処理 水生成装置
C1・・・第1室
C2・・・第2室
E・・・高周波高電圧パルス放電用電源(高電 放電手段)
Ea・・・印加側端子
Eb・・・グランド側端子
G・・・接地
M・・・陰電極
P・・・陽電極
V1、V2、V3、V4・・・水槽
W・・・水
Wf・・・水面
F・・・プラズマ放電流
7・・・放電用針
40・・・堰板(堰)
41・・・ポンプ(還流手段、水移動手段)

 以下、本願の最良の実施形態を添付図面 基づいて説明する。

 まず、本発明の好ましい実施形態におけ アスベスト処理剤について説明する。

 本実施形態のアスベスト処理剤は、アル キシシランまたはアルコキシケトンと、マ ネシウムよりもイオン化傾向の高い、アル リ金属およびアルカリ土類金属のうち少な とも1つの金属の塩と、を含有する。

 アルコキシシランまたはアルコキシケトン 、アスベスト構成分子内の水酸基と反応す 機能を有する。このような機能を有するも であれば特に限定されるものではなく、例 ば、テトラメトキシシランSi(OCH 3 ) 4 やメチルトリメトキシシランCH 3 Si(OCH 3 ) 3 やジメトキシケトンCO(OCH 3 ) 2 やメチルメトキシケトンCH 3 CO(OCH 3 )を例示できる(詳細に後述する)。

 前記金属の塩(金属塩)は、アスベスト構 分子内のマグネシウム原子の少なくとも一 を当該金属塩の金属の原子と置換する反応 起こさせる物質であり、例えば、マグネシ ムよりもイオン化傾向の高い、アルカリ金 およびアルカリ土類金属として、リチウム(L i)、ルビジウム(Rb)、カリウム(K)、バリウム(Ba )、ストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)、ナト リウム(Na)が例示できる。

 これらアルコキシシランまたはアルコキ ケトンと金属の塩とにより、アスベストの 状結晶を膨張させ、ゲル化させる。このよ にアスベストを分解する原理については後 詳細に述べる。

 ここで、アスベストとしては、例えば、白 綿と呼ばれるクリソタイルすなわちMg 6 Si 4 O 10 (OH) 8 、青石綿と呼ばれるクロシドライトすなわち Na 2 (Fe 2+ ,Mg) 3 (Fe 3+ ) 2 Si 8 O 22 (OH) 2 、茶石綿と呼ばれるアモサイトすなわち(Fe 2+ ,Mg) 7 Si 8 O 22 (OH) 2 が挙げられ、これらアスベストを構成する分 子内にはマグネシウム原子が存在している。 なお、クロシドライトの一部には、マグネシ ウムが含まれず、主に鉄イオンにより構成さ れるアスベストがある。しかし、鉄は、マグ ネシウムよりイオン化傾向が小さいため、ア ルコキシシランと前記金属の塩とによりクロ シドライトを分解することができる。

 さらに、実際にアスベストを処理する際 、アルコキシシランまたはアルコキシケト と前記金属の塩とに、水と、水溶性の有機 媒と、を加えた、すなわち、水と、水溶性 有機溶媒と、アルコキシシランまたはアル キシケトンと、前記金属の塩と、を含有す アスベスト処理剤を使用する。

 前記水溶性の有機溶媒は、アルコキシシ ンやアルコキシケトンを溶かす溶剤である

 また、水は、アルコキシシランまたはア コキシケトンの有機溶媒溶液や前記金属の を分散させたり、前記金属の塩がイオン化 てアスベストのマグネシウム原子に作用す 働きを助けたりする機能を有する。

 次に、本実施形態のアスベスト処理剤を 成する、アルコキシシランまたはアルコキ ケトン、前記金属の塩および水溶性の有機 媒についてそれぞれ詳細に説明する。

 まず、アルコキシシランまたはアルコキ ケトンは、水溶性の有機溶媒の沸点以下に いて、アスベスト構成分子内の水酸基と反 してアスベストと結合する反応物質の一例 ある。

 そして、アルコキシシランとは、ケイ素(Si) がアルコキシ基(C n H 2n+1 O-)と結合した化合物である。例えば、アルキ ルアルコキシシランとして、Si(O・R1) 4 、R2・Si(O・R1) 3 、(R2) 2 Si(O・R1) 2 の一般式で表すことができる。なお、R1、R2 アルキル基であり、R1とR2とは同種であって よい。

 具体的には、テトラメトキシシラン、メチ トリメトキシシランの他に、ジメチルジメ キシシラン (CH 3 ) 2 Si(OCH 3 ) 2 、フェニルトリメトキシシラン C 6 H 5 Si(OCH 3 ) 3 、ジフェニルジメトキシシラン (C 6 H 5 ) 2 Si(OCH 3 ) 2 、ヘキシルトリメトキシシラン CH 3 (CH 2 ) 5 Si(OCH 3 ) 3 、ヘキシルトリエトキシシラン CH 3 (CH 2 ) 5 Si(OCH 2 CH 3 ) 3 、デシルトリメトキシシラン CH 3 (CH 2 ) 9 Si(OC 2 H 5 ) 3 、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン  CF 3 CH 2 CH 2 Si(OCH 3 ) 3 、テトラエトキシシラン Si(OC 2 H 5 ) 4 、メチルトリエトキシシラン CH 3 Si(OC 2 H 5 ) 3 、ジメチルジエトキシシラン (CH 3 ) 2 Si(OC 2 H 5 ) 2 、フェニルトリエトキシシラン C 6 H 5 Si(OC 2 H 5 ) 3 、ジフェニルジエトキシシラン (C 6 H 5 ) 2 Si(OC 2 H 5 ) 2 、テトラプロポキシシラン Si(OC 3 H 7 ) 4 、メチルトリプロポキシシラン CH 3 Si(OC 3 H 7 ) 3 、ジメチルジプロポキシシラン (CH 3 ) 2 Si(OC 3 H 7 ) 2 等が挙げられる。

 さらに例えば、メタルアルコキシシランと て、チタンオキサイドトリメトキシシランT iOSi(OCH 3 ) 3 やチタンオキサイドエトキシシランTiOSi(OC 2 H 5 ) 3 等が挙げられる。

 また、アルコキシケトンとは、アルコキシ ランのケイ素(Si)が炭素(C)と入れ替わった物 質であり、炭素(C)がアルコキシ基(C n H 2n+1 O-)と結合した化合物である。例えば、アルキ ルアルコキシケトンとして、C(O・R1) 4 、R2・C(O・R1) 3 、(R2) 2 C(O・R1) 2 の一般式で表すことができる。

 例えば、ジメトキシケトンCO(OCH 3 ) 2 、メチルメトキシケトンCH 3 CO(OCH 3 )、フェニルメトキシケトンC 6 H 5 C(OCH 3 )、ヘキシルメトキシケトンCH(CH 2 ) 5 CO(OCH 3 )、デシルメトキシケトンCH 3 (CH 2 ) 9 CO(OCH 3 )、トリフルオロプロピルメトキシケトン CF 3 CH 2 CH 2 CO(OCH 3 )、ジエトキシケトンCO(OC 2 H 5 ) 2 、メチルエトキシケトンCH 3 CO(OC 2 H 5 )、フェニルエトキシケトンC 6 H 5 CO(OC 2 H 5 )、ジプロポキシケトンCO(OC 3 H 7 ) 2 、メチルプロポキシケトンCH 3 CO(OC 3 H 7 )等が挙げられる。

 またアルコキシシランのSiの数は1~3程度 好ましい。アスベスト分子内の水酸基と反 して、アルコールを生成する過程で、アス ストの針状結晶の基礎構造である、マグネ ウムSiの環状結晶を破壊する反応が発生する ためには、アルコキシシランのSiの数は少な 方が、反応が促進する。アルコキシシラン Siの数が多いと、直接マグネシウムおよびSi の環状結晶中の水酸基に反応しなかったSiが スベストの針状結晶の基礎構造であるSiの 状構造のSiに直接反応してSiの直鎖結合を作 、マグネシウムおよびSiの環状結晶を破壊 る反応を阻害する。

 なお、これらアルコキシシランの類のう 、アスベストと反応して分解させる反応速 やコストの点からテトラメトキシシランま はメチルトリメトキシシランが最も好まし 。または、アルコキシケトンの類の場合、 スベストと反応してメタノールを生成する トキシ基を有するジメトキシケトンやメチ メトキシケトン等のアルコキシケトンが好 しい。

 次に、マグネシウムよりもイオン化傾向 高い、アルカリ金属およびアルカリ土類金 のうち少なくとも1つの金属の塩ついては、 強酸塩が好ましい。

 ここで、強酸とは、ブレーンステッド酸性 強い酸である場合、通常は溶液系では酸解 指数pKが3以下であり、例えば、FClO 4 、HClO 4 、HF、HCl、H 2 SO 4 、HNO 3 等が挙げられる。ケイ酸(メタケイ酸H 2 SiO 3 )より酸性力の強い酸ならばよい。

 そして、前記強酸塩は、例えば、CaF 2 、CaCl 2 、CaSO 4 、Ca(NO 3 ) 2 、KF、KCl、K 2 SO 4 、KNO 3 、NaF、NaCl、Na 2 SO 4 、NaNO 3 等が挙げられる。コスト面から、カリウム、 カルシウムおよびナトリウムのうち少なくと も1種の強酸塩が更に好ましい。

 さらに、金属の塩の種類は、2種以上が好ま しい。特に、フッ化カルシウムCaF 2 および硫酸カルシウムCaSO 4 (石膏)が例示できる。フッ化カルシウムは単 でもよいが、アスベスト処理剤のコストを えるため、石膏と共に使用すること好まし 。主にフッ化カルシウムが反応に寄与し、 膏はカルシウムの供給源としての機能があ 。

 したがって、前記強酸塩のうち、特に、ア コキシシランまたはアルコキシケトンと共 アスベストと反応して分解させる反応速度 コストの点からフッ化カルシウムCaF 2 と、硫酸カルシウムCaSO 4 (石膏)または塩化カルシウムCaCl 2 と、がより好ましい。

 次に、前記水溶性の有機溶媒ついては、 ルコールやケトン、カルボン酸、カルボン エステル等が例示できる。

 好ましくは、アルコールとして、メチル ルコール、エチルアルコール、n-プロピル ルコール、イソプロピルアルコール、n‐ブ ルアルコール、イソブチルアルコール、s‐ ブチルアルコール、t‐ブチルアルコール等 炭素数が1~4の1価のアルコールが例示できる さらに、アルコールとして、エチレングリ ール、プロピレングリコール、ジエチレン リコール等の炭素数が2~4の2価のアルコール を例示できる。またさらに、アルコールとし て、グリセリン等の炭素数が3の3価のアルコ ルを例示できる。

 また、好ましくは、ケトンとして、アセ ン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン の炭素数が3~5のケトンを例示できる。

 また、好ましくは、カルボン酸として、 酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸等の炭素数 1~4のカルボン酸が例示できる。

 また、好ましくは、カルボン酸エステル して、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチ 、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等の炭素数 2~6のカルボン酸エステルが例示できる。

 さらに、前記水溶性の有機溶媒として、 スベストを分解する反応を妨げないように アルコキシシランまたはアルコキシケトン アルコキシ基に対応したアルキル基を有す アルコールと異なる水溶性の有機溶媒が好 しい。

 特に、テトラメトキシシランまたはメチ トリメトキシシランを用いた場合、メチル ルコール以外の水溶性の有機溶媒が好まし 。

 さらにまた、水溶性の有機溶媒がアルコ ルの場合、前記メチルアルコールより沸点 高いn-プロピルアルコール、イソプロピル ルコール、n‐ブチルアルコール、イソブチ アルコール、s‐ブチルアルコール、t‐ブ ルアルコール等がより好ましい。

 次に、水は、水道水でもよいが、マグネ ウム原子に対する作用を更に高めるため、 電により処理された水(放電処理水)がより ましい。

 放電処理水(プラズマ放電処理水)は、本実 形態のプラズマ放電処理水生成装置(後述)に より、水道水などの水に対して放電を行い、 水酸基ラジカル(OH・)とヒドロキシルラジカ (H 3 O 2 ・)および(H 3 O・)の濃度が増加させられた水である。

 次に、アスベスト処理剤の成分比率につ て説明する。

 アスベスト処理剤の成分比率は、粉末の 記強酸塩を有機溶媒や水に撹拌して分散で る比率が好ましい。さらに、このアスベス 処理剤をアスベストに加えた際、アスベス に含浸できる程度の粘性をアスベスト処理 が有する成分比率が好ましい。

 例えば、水溶性の有機溶媒が、イソプロ ルアルコールで、前記強酸塩が、フッ化カ シウムおよび石膏の場合、成分比率(重量比 )は、アルコキシシランを1に対して、フッ化 ルシウムが0.1~2.5、石膏が0.1~5、イソプロピ アルコールが0.5~3、水が1と例示できる。

 さらに、反応速度やコスト面を考慮して より好ましい成分比率は、アルコキシシラ を1に対して、フッ化カルシウムが1、石膏 2、イソプロピルアルコールが2、水が1と例 できる。

 次に、本発明の好ましい実施形態のアス スト処理剤の作成手順について1図に基づき 説明する。なお、アルコキシシランは、テト ラメトキシシランまたはメチルトリメトキシ シラン、前記金属の塩は、フッ化カルシウム および石膏、水溶性有機溶媒は、イソプロピ ルアルコール、水はプラズマ放電処理水の場 合を一例として説明する。

 図1は、本実施形態におけるアスベスト処 理剤の作成手順の一例を示すフローチャート である。

 まず、アルコール系溶剤の一例であるイ プロピルアルコールにアルコキシシランの 例であるテトラメトキシシランまたはメチ トリメトキシシランを混合し、アルコキシ ランのアルコール溶液を作成する(ステップ S1)。

 次に、このアルコキシシランのアルコー 溶液に、粉末状の石膏とフッ化カルシウム を加えて混合する(ステップS2)。そして、プ ラズマ放電処理水を加え、撹拌する(ステッ S3)。なお、これら混合するとき撹拌機を使 て強制的に石膏やフッ化カルシウムを混合 分散させる。

 このように、アスベストを分解するアス スト処理剤が作成される。

 次に、図2に基づき、本発明の好ましい実 施形態のアスベスト処理剤によるアスベスト の処理手順の一例について説明する。なお、 アルコキシシランは、テトラメトキシシラン またはメチルトリメトキシシラン、前記金属 の塩は、フッ化カルシウムおよび石膏、水溶 性有機溶媒は、イソプロピルアルコール、水 はプラズマ放電処理水の場合を一例として説 明する。

 図2は、本実施形態のアスベスト処理剤に よる処理手順を示すフローチャートである。

 まず、回収されたアスベストが詰められ ビニール等の袋に、アスベスト処理剤を注 して添加する(ステップS5)。数時間、25℃ほ の室温で放置して、アスベストをゲル化さ る(ステップS6)。反応が進むとメチルアルコ ールが発生する。

 次に、副生成物であるメチルアルコール 除去して反応を進めるため、加熱する(ステ ップS7)。加熱温度は、メチルアルコールの沸 点64.7℃以上で、水溶性の有機溶媒の一例で るイソプロピルアルコールの沸点82.4℃以下 好ましい。減圧した場合は、加熱しなくて よい。但し、減圧のもと、メチルアルコー の沸点以上で、水溶性の有機溶媒の一例で るイソプロピルアルコールの沸点以下が好 しい。

 アスベストが完全に分解したら、更に高 にして加熱して、イソプロピルアルコール 除去しガラス化する。

 分解してガラス化した無害化アスベスト 回収する(ステップS8)。

 なお、発生したメチルアルコールに点火 て、メチルアルコールを燃焼させてもよい

 次に、本発明の好ましい実施形態におけ 無害化されたアスベストの利用方法につい 図3に基づき説明する。

 図3は、本実施形態のアスベスト処理剤に より処理されたアスベストの利用方法を示す フローチャートである。

 まず、アスベストにアスベスト処理剤を え、12時間間ほどかけてアスベストをゲル して無害化する(ステップS10)。なお、図2の テップS7のように副生成物のメタノールを除 去し回収することにより、反応を早めてもよ い。

 次に、無害化されたアスベストを低温減圧 却炉で燃焼させる(ステップS11)。減圧して 機溶媒のイソプロピルアルコールを蒸発さ 回収する。さらに温度を上げて、水を蒸発 せ、ゲル化したアスベストをガラス化する 反応して生成したシリカ(SiO 2 )や2MgO・3SiO 2 や、未反応の硫酸カルシウム等が残る。

 ガラス化した無害化アスベストに塩酸を え、マグネシウムやカルシウムを除去する( ステップS12)。

 次に、シリカを炭素により還元し、金属 リコンを取り出す(ステップS13)。なお、一 のシリカからアルコキシシランを生成し、 利用してもよい。

 そして、取り出した金属シリコンを精製 、太陽電池グレードのシリコンの多結晶イ ゴットを取り出す(ステップS14)。このシリ ンから太陽電池を作製する。

 このように、処理したアスベストを捨て のではなく太陽電池の資源として利用でき 。また、アスベストの処理に処理費用が得 れる場合、アスベスト利用システム全体と て、低コストで太陽電池等に利用できるシ コンを得ることができる。なお、太陽電池 使われるシリコンの純度は、純度99.99999%を 求されるが、IC等に使われるシリコンの半 体グレード(純度99.999999999%)ほど高純度を必 としない。

 次に、一例を用いて、本発明の好ましい 施形態のアスベスト処理剤の作用機序につ て、図4から図7に基づき説明する。なお、 ルコキシシランは、テトラメトキシシラン 前記金属の塩は、フッ化カルシウムおよび 膏、水溶性有機溶媒は、イソプロピルアル ール、水はプラズマ放電処理水の場合を一 として説明する。

 図4は、本実施形態のアスベスト処理剤と アスベストとの反応のプロセスの一例を示す フローチャートである。

 図5は、本実施形態のアスベスト処理剤と アスベストとの反応の初期段階の一例を示す 模式図である。

 図6は、アスベストの針状結晶の一例を示 す模式図である。

 図7は、本実施形態のアスベスト処理剤に よるアスベストの分解の様子を示す模式図で ある。

 まず、アルコキシシランが、アスベスト 成分子内の水酸基(-OH)と反応する(ステップS 15)。図5に示すように、アルコキシシラン(テ ラメトキシシラン)のアルコキシ基が水酸基 と反応してアスベストと結合し、アルキルア ルコール(メチルアルコール)が発生する。な 水酸基は、マグネシウムに結合している水 基でもよい。

 ここで、図6に示すように、アスベスト( リソタイル)のマグネシウム原子は6員の環状 結晶構造を形成し、ケイ素原子は4員の環状 晶構造を形成し、強固な構造になっている これら環状結晶構造が、直列に交互になら 、強固な針状結晶を形成している。しかし アルコキシシランがアスベストの水酸基に 応して結び付くことにより、環状結晶構造 形成するマグネシウム原子の結合が弱まる 考えられる。

 次に、フッ化カルシウムのカルシウムイ ンと、アスベストのマグネシウム原子の置 が起こる(ステップS16)。強酸塩と弱酸塩と 混合すると、弱酸塩分子中の金属原子が遊 してイオン化する。この化学反応で強酸塩 子中の金属原子のイオン化傾向が弱酸塩分 中の金属原子のイオン化傾向より高い場合 強酸塩分子中の金属原子と弱酸塩分子中の 属原子が入れ替わる(置換する)。したがって 、カルシウムは、マグネシウムよりもイオン 化傾向が高いので、アスベストのマグネシウ ム原子の置換が起きやすくなる。

 そして、アスベスト環状結晶構造の分解 起こる(ステップS17)。分解の様子を顕微鏡 観察すると、図7のP1に示すように、まずア ベストの針状結晶の一部に、気泡が現れる うに突然、球状の粒が析出する。析出した の直径は、およそ5~10μmである。なお、アス ストの針状結晶の長さが5μmほどである場合 は、針状結晶全体が膨張して球状になること が観察された。マグネシウム原子とカルシウ ム原子の大きさの違いに起因してアスベスト の針状結晶構造に物理的変化を生じさせて針 状結晶の膨張を容易にしていると考えられる 。

 そして、図7のP2に示すように、時間の経 につれて、針状結晶に球状の粒が次々と現 る。

 この環状結晶構造の分解により、アスベ トがゲル化して無害化される(ステップS18) 図7のP3に示したように、球状の粒が針状結 の全体に出現し、最終的に針状結晶がばら らになる。

 次に、副生成物のメチルアルコールやイ プロピルアルコールや水が蒸発することに り、ゲル化したアスベストがガラス化する( ステップS19)。

 ここで、クリソタイルにテトラメトキシシ ンを加える反応は、
 Mg 6 Si 4 O 10 (OH) 8  + 4CH 3 OSi(CH 3 O) 3 ・・・(1)
である。このようにアルコキシ基が、アスベ ストの水酸基と反応して、アスベストが分解 して、酸化マグネシウムトリシリケート(2MgO 3SiO 2 ),酸化ケイ素(SiO 2 )と、アルキルアルコール(メチルアルコール) 等が生じる。

 なお、アルコキシケトンの場合、アルコキ ケトン自体からSiO 2 が生成されないので、アルコキシシランの反 応(アスベストの針状結晶を膨張させ、ゲル させる。そのゲル化後のガラス化反応で前 針状結晶を溶解させた状態でガラス化する) 違い、アスベストの針状結晶を膨張させ、 スベストと反応してメタノールを生成し燃 することにより無害化する反応となる。一 としてクリソタイルとメチルメトキシケト CH 3 CO(OCH 3 )を反応させると無害化されたあとの生成物 して炭酸マグネシウム(Mg 2 CO 3 )と、酸化ケイ素(SiO 2 )と、アルキルアルコール(メチルアルコール) 等が生じる。

 以上、アスベスト構成分子内のマグネシ ム原子の少なくとも一部をカルシウム原子 置換する反応と、前記アスベスト構成分子 の水酸基にアルコキシシランまたはアルコ シケトンを結合させる反応とに基づいて、 記アスベスト構成分子内のマグネシウム原 の環状結晶構造とケイ素の環状結晶構造の 部を分断することにより、アスベストの針 結晶構造を分解して、ゲル化させアスベス を無害化する。このゲル化後、有機溶媒や や副生成物のアルキルアルコール(例えばメ チルアルコール)等を蒸発させてガラス化す 。そして、環状結晶構造の一部を分断する 程で、アスベストの針状結晶の一部が膨張 る。

 これらアスベストの針状結晶を膨張、ゲ 化させ、且つそのゲル化後のガラス化反応 より、針状結晶を溶解(分解)させた状態で ラス化してアスベストを無害化するために 本実施形態では、アスベスト構成分子内の グネシウム原子の少なくとも一部をカルシ ム原子と置換する反応と、アスベスト構成 子内の水酸基にアルコキシシランまたはア コキシケトンを結合させる反応とが利用さ る。このようなアスベスト分子内部でのマ ネシウム原子からカルシウム原子への置換 よれば、その両原子の大きさの違いに起因 てアスベストの針状結晶構造に物理的変化 生じさせて針状結晶の膨張を容易にする。 たアスベスト構成分子内の水酸基に結合し アルコキシシランまたはアルコキシケトン ガラス化する過程で、アスベストの膨張、 ル化した針状結晶が容易に溶解(分解)し、そ の後にガラス化(固化)する。

 そして、このようなアスベスト無害化の めの一連の処理に際しては、従来のように 温処理炉や高温溶融炉による燃焼処理やフ 化水素による劣化処理を特別に行う必要は くなるため、作業環境を良好に保ちつつコ ト節減を図ることができる。またこのよう して無害化(すなわち針状結晶構造が完全に 溶解)され、ガラス化されたアスベストは、 害の建設資材として利用できる他、土中に のまま廃棄しても周囲環境を汚染する心配 ない。

 ところで、アスベストの構成分子内のマ ネシウム原子をカルシウム原子と置換する 当り、例えば水溶液中での弱酸塩および強 塩の金属相互の置換反応が利用される。そ ため、マグネシウム原子とカルシウム原子 の上記置換を容易に行うことができる。

 また特に本実施形態では、アルコキシシラ (例えば、テトラメトキシシランSi(OCH 3 ) 4 やメチルトリメトキシシランCH 3 Si(OCH 3 ) 3 )を、アルコール系溶剤、例えばイソプロピ アルコール:(CH 3 ) 2 CHOHに混ぜた溶液中に、水と反応して固化す カルシウム塩、例えば石膏:CaSO 4 ・2H 2 Oと、マグネシウムよりもイオン化傾向の高 K、CaまたはNaのうちの少なくとも1種の強酸 、例えばフッ化カルシウム:CaF 2 (ホタル石)を混ぜて処理溶液を作成する。そ て、この処理溶液をアスベスト、例えばク ソタイル(白石綿)Mg 6 Si 4 O 10 (OH) 6 に接触、吸収させ、更にそのクリソタイルに 水、好ましくは放電処理水を作用させること により、そのクリソタイルの有害とされる針 状結晶を膨張、ゲル化させる。そして、その ゲル化後のガラス化反応で前記針状結晶を溶 解させた状態でガラス化できるため、このク リソタイルが無害化される。

 また前記処理溶液は、これをアスベスト、 えばクリソタイル(白石綿)Mg 6 Si 4 O 10 (OH) 8 に対し図示しない噴霧手段により噴霧しまた は図示しない塗布手段により塗布することで 、クリソタイルに接触、吸収させた後、これ に更に水、好ましくはプラズマ放電水を噴霧 し、あるいは塗布するようにしてもよい。あ るいは、処理タンク内で作成、貯溜した前記 処理溶液中に、処理すべきクリソタイルを投 入、撹拌した後、その処理溶液に前記プラズ マ放電水を添加、撹拌するようにしてもよい 。

 また本実施形態では、前記処理溶液が接 、吸収されたアスベストに作用させる水と て、後述するプラズマ放電処理水生成装置A 1を用いて得られたプラズマ放電処理水が使 される。このようなプラズマ放電処理水を いると、そのプラズマ放電処理水がアスベ ト表面部への高い浸透性と親油性を発揮し 、種々の汚れ(例えば油、車の排気ガス等)で 表面が覆われるアスベストに対しても処理溶 液を十分且つ迅速に浸透させることができる 。その上、このプラズマ放電処理水が、アル コキシシランおよびアルコール系溶剤(例え イソプロピルアルコール)の混合溶液よりな 処理溶液のゾルゲル反応を効果的に促進し 、反応時間の短縮が図られる。それらの結 、処理作業の効率を高めることができる。 の場合、プラズマ放電水の添加量は多けれ 多いほど反応時間の短縮化が図られるが、 理すべきクリソタイル(白石綿)とほぼ同じ 量が適量である。

 なお、前記無害化処理において、水と反応 て固化するカルシウム塩としての石膏に代 て、例えば塩化カルシウム:CaCl 2 ・2H 2 Oを用いてもよい。さらにマグネシウムより イオン化傾向の高いK、CaまたはNaのうちの少 なくとも1種の強酸塩を作るための酸として 、ケイ酸SiO 3 2- より酸性力の強い酸、例えばフッ酸が用いら れる。この場合、フッ化カルシウムCaF 2 に代えて、例えばホウフッ化カリウムKBF 4 を用いてもよい。

 次に、本実施形態のプラズマ放電処理水 成装置について、図面に基づき詳細に説明 る。

 添付図面において、図8~図13は、本実施形 態のアスベスト処理剤やアスベスト無害化処 理方法等の実施に用いるプラズマ放電処理水 を生成するためのプラズマ放電処理水生成装 置を示すものである。

 図8は、本実施形態のアスベスト処理剤等 の実施に用いるプラズマ放電処理水生成装置 を示す全体縦断面図である。

 図8に示すように、プラズマ放電処理水生 成装置A1は、先端が針形状の第1電極の一例で ある陽電極Pと、第1電極と対になる第2電極の 一例である陰電極Mと、第1電極および第2電極 の間に高電圧放電を発生させる高電圧放電手 段の一例である高周波高電圧パルス放電用電 源E、を備える。

 陽電極Pは、先端が針形状の放電用針7を し、水を貯えた容器(水槽)V1の上方に設置さ る。

 陰電極Mは、コイル状で容器V1の底に設置 れる。

 高周波高電圧パルス放電用電源Eは、直流 電源のように図示されているが、実用的に適 用する場合は、陽電極Pおよび陰電極Mに交流 印加する。そして、第1電極および第2電極 間、すなわち、陽電極Pおよび陰電極Mの間に 配置された水を放電処理する。

 次に、図8~図12を参照して、前記したアス ベスト処理剤やアスベスト無害化処理方法の 実施に用いるプラズマ放電処理水を生成する ためのプラズマ放電処理水生成装置A1の実施 態について詳細に説明する。

 図9は、図8のプラズマ放電処理水生成装 の横断面であり、図8のIX-IX線における断面 である。

 図10は、図8のX矢視部の拡大縦断面図であ り、すなわち、図8のプラズマ放電処理水生 装置の陽電極部分の拡大縦断面図である。

 図11は、プラズマ放電の原理を説明する めの実験モデル図である。

 図12は、陽電極と陰電極間でのプラズマ 電流の発生状態を簡略的に示す説明図であ 。

 このプラズマ放電処理水生成装置A1にお て、固定ベース1上には、水槽支持台2と、そ の1側に起立する支柱3とが固定的に設けられ おり、これら固定ベース1、支持台2および 柱3はいずれも絶縁体より構成される。水槽 持台2上には、銅線を渦巻き状に且つ多層に 巻き回してなる扁平円板状の渦巻きコイル4 設置、固定されている。更にその渦巻きコ ル4の上面に、絶縁体または誘電体製(例えば ガラス、PET樹脂等)の水槽Vが設置、固定され いる。

 その水槽V1内には、プラズマ放電処理す き水Wが入れられており、その水中に浸漬さ てマイナス電荷、すなわち電子を帯電可能 帯電部材(蓄電部材)5が、水槽Vの底壁Va上に 置、固定される。この帯電部材5は、図示例 では活性炭素繊維を平板状の所定形状に成形 して構成され、その活性炭素繊維の正孔(OH基 が除去された空間)に電子を帯電し得るよう なっている。そしてこの実施形態では、絶 体または誘電体よりなる水槽底壁Vaと、帯電 部材5と、渦巻きコイル4とが互いに協働して 発明の陰電極Mを構成している。

 また支柱3の上部には、水槽V1の上部空間 向かって延びる支持腕3aが連なって設けら ている。この支持腕3aの先部には、水槽V1の 面Wf上の空中に配置した放電用の陽電極Pが 持される。

 次に、この放電用の陽電極Pの構造の一例 を、図10を併せて参照して具体的に説明する

 その陽電極Pは、水槽V1の水面Wf上の空中 相互に間隔をおいて並べて設けられると共 各先端が水槽V1内の水面に向かって下向きに 延びる多数の放電用針7と、それら放電用針7 上部が貫通、支持される絶縁性基板8と、そ の絶縁性基板8の上面と各放電用針7の膨大頭 との間に備え付けられて各放電用針7を絶縁 性基板8上に安定よく支持させるワッシャリ グ9と、絶縁性基板8の下面に重ねられて各放 電用針7相互を電気的に接続する平板状の導 部材10と、絶縁性基板8の上下両面にそれぞ 接着または接合されて各放電用針7の上半部 、ワッシャリング9と導電部材10とを覆う上 一対の絶縁性カバー11と、より構成される その絶縁性カバー11の下面からは各放電用針 7の先鋭な下半部7aが突出して延びている。ま た、導電部材10の一部は、絶縁カバー11の側 から外部に引き出されている。その引き出 部には、後述する高周波高電圧パルス放電 電源Eの印加側端子Eaから延びる印加側の外 配線Laが接続される。

 前記放電用針7の構成材料としては、導電 性を有する金属、望ましくは耐腐食性の金属 (例えばステンレス)が選択される。また前記 縁性基板8の構成材料としては、絶縁性材料 、例えばガラスエポキシ基板、ポリアミド基 板、石英ガラス基板等が挙げられる。また前 記ワッシャリング9の構成材料としては、放 用針7の頭部に対する固定、支持に適した材 であれば、導電性の有無に関係なく選択さ る。さらに前記導電部材10の構成材料とし は、導電性を有し且つ放電用針7と接続、固 が可能であり且つ外部配線Laとの接続、固 が可能な材料であればよく、例えば、種々 導電性金属、活性炭素繊維成形体、導電性 属メッキ材等が挙げられる。さらに前記絶 性カバー11としては、絶縁性を有し且つ絶縁 性基板8に接着または接合可能な材料、例え エポキシ系樹脂やポリアミド樹脂が挙げら る。

 固定ベース1の一側には、高電圧放電手段 としての高周波高電圧パルス放電用電源Eが 置されており、この電源Eの印加側端子Eaに 続した印加側の外部配線Laが、導電部材10を して前記陽電極Pの放電用針7に接続される また同電源Eのグランド側端子Ebに接続した ランド側の外部配線Lbは接地Gされており、 の外部配線Lbの途中には前記渦巻きコイル4 備え付けられる。すなわち、電源Eのグラン 側端子Ebは、渦巻きコイル4を介して接地Gさ れる。

 前記高周波高電圧パルス放電用電源Eは、 図示例では周波数が高く(例えば10kHz)、電圧 高い(例えば10kV)の高周波高電圧パルスを少 くとも所定時間(例えば10分)以上放電し得る うに構成され、その放電出力波形はサイン に、電極波形は矩形波に調整される。

 そして水槽V1内に水を入れた場合におい 、その水槽V1の水面Wf上の空中に存する前記 電極Pと、水槽V1の水中に少なくとも一部(図 示例では水槽底壁Vaの上面および帯電部材5) 浸漬させた陰電極Mとの間で、高周波高電圧 ルス放電用電源Eにより高周波高電圧パルス を放電させると、後述するように陽電極Pと 面Wfとの間でプラズマ放電流Fが生じる。そ て、このプラズマ放電流Fを水槽V1内の水Wに 用させることにより、この水が、プラズマ 電前の状態よりもオゾン濃度が高く且つ酸 還元電位が低く且つまた溶存酸素量が少な プラズマ放電処理水となる。

 ここで、プラズマ放電の形態には、暗放 、火花放電、コロナ放電、グロー放電、ア ク放電等がある。またプラズマ放電は温度 より、低温プラズマ放電と高温プラズマ放 とに分けられる。

 次に本実施形態のプラズマ放電処理水生 装置A1による作用を説明する。

 まず、前記プラズマ放電の原理を、図11 併せて参照して説明する。

 図11に示す実験モデルでは、前記実施形 における陰電極Mの構造(すなわち渦巻きコイ ル4と水槽底壁Vaと蓄電部材5相互のサンドイ チ構造)を模して、渦巻きコイル4と絶縁体ま たは誘電体製の平板20(図示例ではガラス板) 、蓄電部材5相互のサンドイッチ構造体とが 持台21の上面に設置、固定されている。そ 渦巻きコイル4と電池22(例えば8ボルト)と開 スイッチ23とが閉回路24で直列に接続される

 このモデルにおいて、開閉スイッチ23を 動で小刻み(毎秒数回程度)に開閉操作したと きの電子の放出状況を、陰電極Mの上方空間 配した電子測定器25により確認すると、2~3kV/ mの数値が測定された。このことから、次の うな事象の発生が推測される。すなわち、 記スイッチ23の開閉に伴い渦巻きコイル4の 方空間に発生する磁場の強弱が、ガラス板20 を隔ててコンデンサ作用を起こす。そして、 そのガラス板20の下面(コイル接触面)にはプ ス電荷が、また同ガラス板20の上面にはマイ ナス電荷、すなわち電子がそれぞれ集まり、 そのガラス板20の上面に集まった電子がガラ 板20上の蓄電部材5すなわち活性炭素繊維の 孔(OH基が除去された空間)に蓄電される。こ のため、スイッチ23の開閉を繰り返すと、蓄 された電子が活性炭素繊維において過飽和 なって、その正孔から外部(上方空間)に放 されているものと考えられる。

 そして、本実施形態のプラズマ放電処理 生成装置A1において、その高周波高電圧パ ス放電用電源Eにより高周波高電圧パルス放 を実施した場合には、その電源Eのグランド 側端子Ebに連なる渦巻きコイル4には高周波の マイナスパルスが印加される。すなわち、マ イナスの直流電圧が断続的に渦巻きコイル4 通電されることとなり、結果的には、前記 験モデルで開閉スイッチ23を断続的に開閉し た状態と同じになる。しかもその開閉の回数 は10kHzと極めて高速である。

 したがって、水槽V1内に水が貯溜される 合において、陰電極Mにおける蓄電部材5を構 成する活性炭素繊維の正孔には、上記高周波 高電圧パルス放電に伴い短時間のうちに極め て多数の電子が水槽V1内の水中に放出される とになる。しかし、その放出電子が、水の 持できるマイナス電荷数を超えると(すなわ ち水中への電子の放出が過度になされて、水 中の電子が過飽和となると)、その放出電子 、水面Wfよりその上方の陽電極Pの放電用針7 向かって空中に飛び出す。そして、この飛 出した多数の電子は、空中の酸素分子と衝 して、例えばマイナス電荷を有する酸素ラ カルと、プラス電荷を有するスーパーオキ イト群を生じさせる。そして、それらが同 空間に同時に多数混在分布することで、図1 2に模式的に示すような発光状態のプラズマ 電流Fが、各放電用針7とその直下の水面Wfと 間でそれぞれ発生する。このとき、水面Wf は、各プラズマ放電流Fに対応してすり鉢状 凹部sが形成されており、この凹部sの存在 らも、プラズマ放電流Fのエネルギーが放電 針7から水面Wf側に向かい、その水面下に入 込む様子が容易に窺い知れる。

 なお、「水中に電子を過度に放出させ」 は、水槽内の水が電子を保持できるマイナ 電荷数を超えて水中に多数の電子を放出さ ること、すなわち水中に電子を過飽和状態 なってもなお放出させることを意味してい 。この電子の過度の放出により、余剰の電 は水面から空中の放電用陽電極に向かって び出し可能となる。

 なお、空気の主要成分である窒素分子は 酸素分子に比べ安定度が高く、本条件によ 電子衝突エネルギーではラジカル分子を発 せず、上記プラズマ放電流Fの発生によって もNOx等の有害成分を生じさせないことが確認 された。

 そして、上記プラズマ放電流Fは、放電用針 7から水面Wf側に向かう途中でその周囲空間の 酸素分子や上記スーパーオキサイト群を巻き 込んでオゾンや酸素ラジカルを生じさせると 共に、そのオゾンや酸素ラジカルを水中に強 力に引擦り込んでオゾンの水中への分子レベ ルでの溶解を起こす。またそれと同時に、水 中に元々溶解していた一部の酸素分子が空中 に放出される。そして、その水に溶解した一 部のオゾンと酸素ラジカルが水分子と反応す ると、水酸基ラジカル(OH・)とヒドロキシル ジカル(H 3 O 2 ・)および(H 3 O・)が発生する。

 このようにして得られたプラズマ放電処理 は、溶存酸素量がプラズマ放電処理前と比 て大幅に減少(例えば750ppm→500ppm)すると共 、酸化還元電位がプラズマ放電処理前と比 て大幅に減少(例えば700mV→400mV)する。また ラズマ放電処理水は、オゾン濃度が大幅に 加して0.1ppm~3ppm程度含まれるようになる。そ して、このプラズマ放電処理水は、界面活性 効果が高く、灯油等の油とエマルジョンを形 成可能な程度の高い親油性を発揮する。また 上記ヒドロキシルラジカル(H 3 O 2 ・)および(H 3 O・)は、前述のようなアスベスト無害化のた の弱酸塩および強酸塩の金属相互の置換反 の反応速度を上げる強酸の代替手段となり る。
 こうして、前記プラズマ放電処理水生成装 A1により、水槽V内の水(例えば水道水)に対 所定時間(例えば10分間)に亘り上記のプラズ 放電処理を行えば、その水は、プラズマ放 前の状態よりもオゾン濃度が高く且つ酸化 元電位が低く且つまた溶存酸素量が少なく つまた油との親和性が良好なプラズマ放電 理水となる。しかも、このプラズマ放電処 水は、生成後、比較的長期(約1カ月以上)に って水中にオゾンを高い濃度のまま溶解さ ておくことができることが確認された。こ は、前述のようにプラズマ放電流Fによりオ ゾンを水中に強力に引擦り込んで、オゾンの 水中への分子レベルでの溶解を促進できるた めと考えられる。したがって、上記プラズマ 放電処理水は、長期の保存に適したオゾン水 となるものであり、しかもこれを生成後すぐ に使用する必要がないことから、プラズマ放 電処理水生成装置A1を処理水の使用現場(すな わちアスベストの無害化処理施設)近くに設 する必要がなく、利便性や量産性に優れて る。

 次に、図13を参照して本実施形態の第1変 例を説明する。

 図13は、図8のプラズマ放電処理水生成装 A1の第1変形例を示す全体縦断面図である。

 この変形例のプラズマ放電処理水生成装 A2は、本実施形態における活性炭素繊維か なる蓄電部材5を省略したものであり、その の構成は、本実施形態と同じであるので、 構成部材には、本実施形態と同じ参照符号 付した。

 そして本実施形態では、水槽底壁Vaのコ デンサ的な作用を強化して陰電極Mから水槽V 1内の水中への電子放出を効率よく行わせる めに、活性炭素繊維からなる蓄電部材5を水 底壁Vaを挟んで渦巻きコイル4上に近接配置 ている、しかし、この蓄電部材5を第1変形 のように省略しても、水槽底壁Va自体のコン デンサ的な作用は得られ、電子の放出効率が 多少低下するだけであることから、プラズマ 放電流F自体の発生は可能である。この第1変 例では、蓄電部材5の省略によりそれだけ構 造簡素化が図られる。

 次に、図14を参照して本発明の第2変形例 説明する。

 図14は、図8のプラズマ放電処理水生成装 A1の第2変形例を示す全体縦断面図である。

 この変形例のプラズマ放電処理水生成装 A3は、高電圧放電手段としての高周波高電 パルス放電用電源Eのグランド側端子Ebに接 したグランド側の外部配線Lbを水槽V内に直 引き込むように配線すると共に、その端末 を、水槽V2内底部に設置した導電材製の陰電 極Mに接続したものであって、本実施形態の 電極Mにおける渦巻きコイル4や蓄電部材5は 略されている。その他の構成は、本実施形 と同じであるので、各構成部材には、本実 形態と同じ参照符号を付した。

 そして本実施形態や第1変形例の陰電極M 造では、水槽V1内の水中へ引き込む配線部分 を無くして感電のリスクを軽減し得る効果が あるが、そのリスクに対し万全の措置をとれ れば、本第2変形例のような陰電極構造とし も、プラズマ放電流F自体の発生は可能であ 、実用上問題はない。この第2変形例では、 陰電極構造が簡素化されてコスト節減が図ら れる。

 次に、図15を参照して本実施形態の第3変 例を説明する。

 図15~図17は、図8のプラズマ放電処理水生 装置A1の第3変形例を示すものである。

 図15は、図8のプラズマ放電処理水生成装 の第3変形例を示す全体縦断面図である。

 図16は、図15のXVI矢視方向から見た図であ り、プラズマ放電処理水生成装置A4の平面図 ある。

 図17は、プラズマ放電処理水生成装置A4の 要部を示す斜視図である。すなわち、図15のX VII矢視方向より見た斜視図である。

 図18は、陽電極と陰電極間でのプラズマ 電流の発生状態を簡略的に示す説明図であ 、図17のXVIII-XVIII線における拡大断面図であ 。

 プラズマ放電処理水生成装置(放電処理水 生成装置)A4は、図15に示すように、第1電極お よび第2電極の間の水を移動させる水移動手 を備えている。すなわち、陽電極Pと陰電極M との間に水が流れる。そして、この変形例の プラズマ放電処理水生成装置A4は、量産性を めるためにプラズマ放電処理を連続的且つ 率よく行えるようにした装置である。

 プラズマ放電処理水生成装置A4は、水Wを 留する水槽V3の内部に堰としての鉛直平板 の堰板40が一体に設けられ、この堰板40によ 水槽V3内が少なくとも2室(図示例では第1室C1 と第2室C2)に画成される。その第1、第2室C1、C 2間には、その各々の底部に両端が開口する 通路42が接続される。その連通路42には、第1 室C1から第2室C2に向けて水を強制的に還流さ る還流手段としてのポンプ41が備え付けら ていて、そのポンプ41の運転により第2室C2に 還流された水が堰板40の上端部を超えて第1室 C1側にオーバフロー可能となっている。堰板4 0の上端部には、そこをオーバフローしよう する水の中に浸漬されるように陰電極Mが該 端部の長手方向に沿って設けられる。

 なお、還流手段は、水移動手段の一例で る。また、堰板40と、第1室C1および第2室C2 、ポンプ41と、連通路42等も、全体で、水移 手段の一例として機能する。

 前記陰電極Mは、図示例では導電性の金網 で堰板40の上端部にこれを跨ぐように逆U字状 に形成されている。一方、陽電極Pは、陰電 Mの斜め上方空間に堰板40の上端部の長手方 に沿って互いに間隔をおいて並べて設けら て各々の先端が該陰電極Mに向かって延びる 電性材料よりなる多数の放電用針7…を備え る。なお、それら放電用針7…の取付構造は 本実施形態と基本的に同様であるので、説 を省略する。

 水槽V3の外には、本実施形態と同様、高 圧放電手段としての高周波高電圧パルス放 用電源Eが設置されており、この電源Eの印加 側端子Eaに接続した印加側の外部配線Laが前 陽電極Pの放電用針7に接続される。また同電 源Eのグランド側端子Ebに接続したグランド側 の外部配線Lbは接地Gされており、その外部配 線Lbの途中に前記陰電極Mが備え付けられる。 なお、図15に鎖線で示すように、前記外部配 La,Lbの途中(特に高周波高電圧パルス放電用 源Eと陽電極P、陰電極Mとの間)には必要に応 じて電圧調整用のトランスTを備え付けても い。

 そして、この第3変形例においては、水槽 V3内にプラズマ放電処理すべき水Wを予め入れ ておき、還流手段としてのポンプ41を連続運 すると、第1室C1内の水Wがポンプ41で第2室C2 に強制的に圧送される。これにより、第2室 C2内の水面が上昇して堰板40を超えるように ると、その水Wが堰板40の上部からオーバフ ーして第1室C1に流れ下る。このようにして 1室C1と第2室C2間で水槽V3内の水Wが強制循環 れる。この水循環状態において、堰板40の斜 め上方で水槽V3内の上部空間に存する前記陽 極Pと、水槽V3の水中(図示例では堰板40の上 部近傍)に浸漬させた陰電極Mとの間で、高 波高電圧パルス放電用電源Eにより高周波高 圧パルスを放電させると、本実施形態と同 にして、陽電極P(放電用針7)と、堰板40をオ バフローしようとする水の表面との間でプ ズマ放電流Fが生じる。そして、このプラズ マ放電流Fを、堰板40をオーバフローしようと する水Wに直接作用させることにより、この Wが、本実施形態で得られるプラズマ放電処 水と同様のプラズマ放電処理水となる。

 この第3変形例によれば、水槽V3の第1室C1 第2室C2間で水を循環させながらその水に対 プラズマ放電処理を継続的且つ十分に行う とができるため、プラズマ放電処理水の量 化やコスト節減を図る上で有利である。し も図示例では、堰板40の上端部長手方向に って配列された多数の放電用針7…から堰板4 0のオーバフロー流に向かって多数の(したが て広範囲に亘り)プラズマ放電流Fを生じさ ることができるから、プラズマ放電処理を 続的に効率よく行うことができる。すなわ 、水を循環させ、水が流れているところに 電をするので、効率よく、水を放電処理で る。

 次に図19を参照して本実施形態の第4変形 を説明する。

 図19は、図8のプラズマ放電処理水生成装 A1の第4変形例の概要を示す模式図である。

 図19に示すように、プラズマ放電処理水 成装置A5は、陰電極M5と、陽電極Pと、ポンプ 51と、連通路(パイプ)52と、を有する。

 陰電極M5は、板状の金属板であり、水面Wf の上方に傾斜させて設置されている。

 陽電極Pは、陰電極M5の傾斜に合わせて、 電用針7の先端が陰電極M5の上面とほぼ平行 るように設置されている。

 陰電極M5と陽電極Pとは、高周波高電圧パ ス放電用電源E2に接続されている。

 ポンプ51は、パイプ52を介して、水槽V4か 水をくみ上げる。そして、ポンプ51は、く 上げた水を、パイプ52の先端から陰電極M5の 面に注ぐ。

 陰電極M5の上面に注がれた水は、陰電極M5 の上面を流れ下り、陰電極M5の水面Wf側の下 から、水面Wfに流れ落ちる。このように水は 循環し、ポンプ51と、パイプ52とが、第1電極 よび第2電極の間の水を移動させる水移動手 段の一例として機能する。

 陽電極Pと陰電極M5との間に、高周波高電 パルス放電用電源E2により放電を行い、プ ズマ放電処理水を生成する。

 本変形例は、第3変形例と異なり、堰板40 設けたり、水槽V3の底に孔を開けたりする 要がないので、簡易な構成になる。

 なお、陰電極M5は傾いているが、水平で っても、ポンプ51からの水圧により、陰電極 M5の上面を流れるようにしてもよい。

 次に図20を参照して本実施形態の第5変形 を説明する。

 図20は、図8のプラズマ放電処理水生成装 A1の第5変形例の概要を示す模式図である。

 図20に示すように、プラズマ放電処理水 成装置A6は、陰電極M6と、陽電極Pと、撹拌子 55と、を有する。

 陰電極M6は、例えば、金網であり、水槽V4 の水Wの流れを妨げない構造ならよい。

 陽電極Pは、水面Wfの上方に、水槽V4の中 からずれた位置に設置されている。放電用 7の先端は水面Wfに向いている。

 陰電極M5と陽電極Pとは、高周波高電圧パ ス放電用電源E2に接続されている。

 撹拌子55は、プラスチックで覆われた磁 である。撹拌子55は、水槽V4の底面の外側に 置された撹拌装置(図示せず)により、回転 る。

 撹拌子55が回転することにより、水槽V4の 水Wが、水槽V4の円周方向に流れて、循環する 。円周方向に流れる水Wにより、陰電極M6の上 面を水Wが流れる。円周方向に流れる水Wによ 、水面Wfは、遠心力により水槽V4の内壁側が 盛り上がる。

 このように水は循環し、撹拌子55が、第1 極および第2電極の間の水を移動させる水移 動手段の一例として機能する。

 陽電極Pと陰電極M6との間に、高周波高電 パルス放電用電源E2により放電を行い、プ ズマ放電処理水を生成する。

 本変形例は、第3変形例と異なり、堰板40 設けたり、水槽V3の底に孔を開けたりする 要がないので、簡易な構成になる。さらに 第3変形例や第4変形例と異なり、ポンプも必 要がないため、さらに簡易な構成になる。

 以上、本発明の好ましい実施形態やその 形例は、アルコキシシランまたはアルコキ ケトン(例えば、テトラメトキシシランやメ チルトリメトキシシラン)と、マグネシウム りもイオン化傾向の高い、アルカリ金属お びアルカリ土類金属のうち少なくとも1つの 属の塩(例えば、フッ化カルシウムおよび硫 酸カルシウム)と、水溶性の有機溶媒(例えば イソプロピルアルコール)と、水(例えば、 電処理水)とを含有する本実施形態のアスベ ト処理剤により、高温溶融炉による燃焼処 やフッ化水素による劣化処理を特別に行う となく、前記有機溶媒の沸点以下である25 ほどの室温でアスベストを分解して、無害 できる。

 さらに、放電処理水や水溶性の有機溶媒 加えない本実施形態のアスベスト処理剤に り、輸送すれば、輸送コストの低減が図れ 。特に、アスベスト処理剤をアスベストに える少し前に、放電処理水を作製し、加え 場合、活性が高く、反応が早く進む。

 また、アルコキシシランまたはアルコキ ケトンと、水溶性有機溶媒と、前記金属の とを予め混合しておいて、作業現場で、水 加えてもよい。この場合も、水がない分、 送コストの低減が図れる。この加える水が 電処理水の場合、活性が高く、反応が早く む。

 さらにまた、本実施形態やその変形例は 分解され無害化したアスベストを再利用し すい。従来の高温溶融炉による燃焼処理や フッ化水素による劣化処理後の燃焼処理の 合は、吹き付け剤としてセメントや塩素を む材料等が溶け合っていたため、再利用す ことが難しかった。フッ化水素による劣化 理の場合は、フルオル酸マグネシウムが発 するため、再利用が難しく、そのまま産業 棄物として捨てられていた。

 また、水と、水溶性の有機溶媒とを含有 るアスベスト処理剤は、流動性が高い液体 であり、そのまま、アスベストに添加する とにより、すぐに処理剤として使える。ま 、液体状であるため、大量のアスベストに 一にアスベスト処理剤を接触させることが きる。

 また、金属の塩の種類が、フッ化カルシ ムおよび硫酸カルシウムの2種以上であり、 硫酸カルシウムは、アスベストのマグネシウ ム原子と置換したフッ化カルシウムのカルシ ウム原子を補うことで、フッ化カルシウム単 独よりも、処理剤のコストを抑えることがで きる。早急に処理すべきアスベストは大量に あるので、コストを抑えることは産業上重要 な要素である。なお、硫酸カルシウムや塩化 カルシウムの他に、燐酸カルシウムや酢酸カ ルシウムでもよい。

 また、フッ化カルシウムおよび硫酸カル ウムは、金属の塩が、カリウム、カルシウ およびナトリウムのうち少なくとも1種の強 酸塩であるので、リチウムやルビジウム等に 比べて、低コストの強酸塩となる。

 また、有機溶媒がイソプロピルアルコール 場合、メトキシ基(CH 3 O-)を有するアルコキシシランとアスベストが 反応して発生するメチルアルコールと異なる ので、反応を阻害しない。また、メチルアル コールに比べ、イソプロピルアルコールの分 子量が大きく、沸点が高いので、メチルアル コールの沸点以上、イソプロピルアルコール 以下の温度に加熱すると、メチルアルコール を蒸発させて反応を促進させることができる 。

 また、従来、例えばアスベストの回収現 において、アスベストを、これが付着した スベスト施工壁面から人手により剥離し、 れらを纏めて高温溶融炉で加熱してアスベ トの針状結晶構造を溶融、無害化すること 行われている。この場合には、回収現場で スベストを施工壁面より剥離する際に有害 アスベストが飛散するため、その飛散を防 手だてが必要で作業が非常に煩雑になり、 た高温溶融炉はその絶対数が足りない上、 焼温度が高く(1300~1600°C)、その運転コスト 嵩む等の問題があった。

 しかし、本実施形態やその変形例により アスベストを回収せず、直接、本実施形態 アスベスト処理剤を散布して、アスベスト 分解できる。そのため、アスベストを飛散 せずに、アスベストを処理できる。また、 散を防ぐ大掛かりな作業が不要になる。さ に、高温で処理する必要がないので、運転 ストも下げることができる。

 また従来、高温溶融炉の燃焼温度を600°C 後に下げるために、フッ化水素によりアス ストを燃焼前に予め劣化させて比較的低温 も燃焼しやすくしておくことが考えられて た。この場合には、燃焼処理時にフッ化水 ガスが発生するといった別の問題がある。

 しかし、本実施形態やその変形例におい 、フッ化水素ガスは発生しないため、取り いが容易である。

 さらに従来、長年使用されてきた建物や 種設備の壁面に付着しているアスベストに 、使用に伴う種々の汚れ(例えば油、車の排 気ガス等)で表面が覆われ、各種の処理薬剤 アスベストに浸透しにくい問題もある。

 しかし、本実施形態やその変形例におけ プラズマ放電処理水を使用することにより 表面が汚れたアスベストでも、25℃程度の 温でも、本実施形態のアスベスト処理剤が 透しやすくなる。

 また、本実施形態やその変形例は、アス スト構成分子内のマグネシウム原子の少な とも一部をカルシウム原子と置換する反応 、前記アスベスト構成分子内の水酸基にア コキシシランを結合させる反応とに基づい 、アスベストの針状結晶を膨張させ、ゲル させ、固化させ且つその固化後のガラス化 応で前記針状結晶をゲル化により溶解させ 状態でガラス化できるようにしたので、ア ベストの有害な針状結晶構造を簡単に消滅 せてアスベストを無害化できる。そして、 の無害化のために高温溶融炉による燃焼処 やフッ化水素による劣化処理を特別に行う 要はなくなり、処理コストの節減を図るこ ができる。しかも、その無害化されたアス ストは、建設資材として有効に利用できる 、土中にそのまま廃棄しても周囲環境を汚 する心配がない。

 また本実施形態やその変形例は、アルコ シシランをアルコール系溶剤に混ぜた溶液 に、水と反応して固化するカルシウム塩と マグネシウムよりもイオン化傾向の高いカ ウムK、カルシウムCaまたはナトリウムNaの ちの少なくとも1種の強酸塩とを混ぜて得ら る処理溶液を作成し、この処理溶液をアス ストに接触、吸収させ、更にそのアスベス に水を作用させることにより、該アスベス の針状結晶を膨張させ、ゲル化させ、そし 固化させる。その固化後のガラス化反応で 記針状結晶をゲル化して溶解させた状態で ラス化して、アスベストを無害化する。

 また本実施形態やその変形例は、予めプ ズマ放電処理された水を、前記アスベスト 作用させる前記水として用いる。

 また本実施形態やその変形例は、水(W)を 留した水槽(V)と、この水槽(V)の水面(Wf)上の 空間に配設される放電用の陽電極(P)と、この 水槽(V)の水中に少なくとも一部を臨ませた陰 電極(M)と、その陰電極(M)より水中に電子を過 度に放出させて陽電極(P)と水面(Wf)との間で ラズマ放電を生じさせ得るように該陽電極(P )と陰電極(M)との間で高電圧放電を行うため 高電圧放電手段(E)とを少なくとも備えたプ ズマ放電処理水生成装置を用いてプラズマ 電処理水を作成し、そのプラズマ放電処理 を、前記アスベストに作用させる前記水と て用いる。

 また本実施形態やその変形例は、前記処 溶液中にアスベストを投入、撹拌した後、 の処理溶液に前記プラズマ放電水を添加、 拌することにより、アスベストの針状結晶 膨張させ、ゲル化させ、固化させる。その 化後のガラス化反応で前記針状結晶を溶解 せた状態でガラス化する。

 これらプラズマ放電処理水を用いる場合 予めプラズマ放電処理された水を、アスベ トに作用させる水として用いるので、その ラズマ放電処理水がアスベスト表面部への い浸透性と親油性を発揮して、種々の汚れ( 例えば油、車の排気ガス等)で表面が覆われ アスベストに対しても処理溶液を十分且つ 速に浸透させることができる。その上、こ プラズマ放電処理水が、アルコキシシラン 含む処理溶液のゾルゲル反応を効果的に促 して、反応時間の短縮を図ることができ、 れらの結果、処理作業の効率向上に大いに 与することができる。

 また本実施形態やその変形例は、アスベ ト処理方法の実施に用いるプラズマ放電処 水生成装置であって、前記水槽(V)が、その 部を少なくとも2室(C1,C2)に分割する堰(40)を え、その2室(C1,C2)間には、その第1室(C1)から 第2室(C2)に向けて水を強制的に還流させる還 手段(41)が設けられていて、その第2室(C2)に 流された水が前記堰(40)の上端部を超えて第 1室(C1)側にオーバフロー可能であり、前記堰( 40)の上端部には、そこをオーバフローしよう とする水の中に少なくとも一部が浸漬される ように前記陰電極(M)が該上端部の長手方向に 沿って配設される。

 この場合、水槽の第1室と第2室間で水を 続的に循環させながらその水に対しプラズ 放電処理を継続的且つ十分に行うことがで るため、プラズマ放電処理水の量産化やコ ト節減を図る上で有利である。

 さらに本実施形態やその変形例は、前記 ラズマ放電処理水生成装置の構成に加えて 前記陰電極(M)は、金網で前記堰(40)の上端部 にこれを跨ぐように形成され、前記陽電極(P) は、前記陰電極(M)の上方空間に前記堰(40)の 端部の長手方向に互いに間隔をおいて並設 れて各々の先端が該陰電極(M)に向かって延 る導電性材料よりなる多数の放電用針(7)を える。

 この場合、多数の放電用針から水面に向 って多数の(したがって広範囲に亘り)プラ マ放電流を発生させることができ、そのプ ズマ放電効果によりプラズマ放電処理を効 よく行うことができる。

 なお、本実施形態やその変形例を詳述し が、本実施形態はその要旨を逸脱しない範 で種々の設計変更を行うことが可能である 例えば、本実施形態の方法は、建物や種々 設備の壁面に付着したアスベストを無害化 理するのに実施可能であることは勿論のこ 、他物に固定されていないアスベスト、例 ば建物や種々の設備の壁面より分離、回収 れて特定場所に集められたアスベストを無 化処理するのにも実施可能である。なお、 こでいうアスベストには、アスベスト単体 態で使用されるものが含まれることは元よ 、ロックウール、スレートその他の建築資 と混在した状態で使用されているアスベス も含まれる。

 またプラズマ放電処理水生成装置A1の実 形態では蓄電部材5として活性炭素繊維から る繊維成形体を用いたが、この活性炭素繊 に代えて、水槽底壁Vaの上面側に集まるマ ナス電荷(電子)を蓄電可能であり且つ水中へ 放出可能な種々の素材を使用することができ る。

 次に、図に基づき、実施例について説明 る。

 図21は、光学顕微鏡(倍率1000倍)により撮 したクリソタイルを示す光学顕微鏡写真で る。

 図21Aは、無害化処理前の状態、すなわち 本実施形態のアスベスト処理剤により処理 れる処理前のクリソタイルの状態を示す顕 鏡写真である。

 図21Bは、図21Aのクリソタイルが処理され いる処理中の状態を示す顕微鏡写真である

 図21Cは、無害化処理後の状態、すなわち 図21Aのクリソタイルが処理された処理後の 態を示す顕微鏡写真である。

 また、図22は、クリソタイルの針状結晶 状態変化を示すための光学顕微鏡写真の拡 写真である。

 図22Aは、本実施形態のアスベスト処理剤 よりクリソタイルの針状結晶が溶解(分解) た直後の状態を示す顕微鏡写真である。な 、処理の開始から2時間後の顕微鏡写真であ 。

 図22Bは、針状結晶が溶解(分解)後、ガラ 化した状態を示す顕微鏡写真である。なお 処理の開始から3日後の顕微鏡写真である。

 まず、使用した、アスベスト処理剤の成 および割合について説明する。

 アルコキシシラン(メチルトリメトキシシラ ンCH 3 Si(OCH 3 ) 3 )が1に対して、イソプロピルアルコールが2、 フッ化カルシウムが1、硫酸カルシウムが2、 ラズマ放電処理水が1の割合(重量比)で混合 て、アスベスト処理剤とした。なお、温度 、25℃ほどの室温状態で行った。また混合 順は、図1のフローチャートに従った。

 このアスベスト処理剤を、スライドガラ 上に載せたクリソタイル(白石綿)に加え、 微鏡により観察を行った。

 そして、クリソタイル(白石綿)を無害化 理前から処理後にかけて、光学顕微鏡によ 撮影した結果、本実施形態の無害化処理方 によりクリソタイルの膨張、固化(ゲル化)し た針状結晶が溶解(分解)した後、ガラス化さ ることが確認できた。

 すなわち、図21(A)は、光学顕微鏡(倍率1000 倍)により撮影した無害化処理前のクリソタ ルを示した。

 また、図21(B)は、倍率3000倍で、クリソタ ルの一部が分解されている様子を撮影した 微鏡写真である。図7のP1かP2に対応する。 状の物質がクリソタイルであり、線状の物 の上に、膨張して、球状の粒に見えるとこ が、分解され始めたところである。

 また、図21(C)は、倍率5000倍で、本実施形 の方法によりクリソタイルの針状結晶がガ ス化した状態を示す。完全に線状の物質が え、粒上のガラス玉のような物質が見える

 次に、クリソタイルが分解される前と後 を拡大した顕微鏡写真を示す。

 図22(A)は、本実施形態の方法によりクリ タイルの針状結晶が溶解した直後の状態(処 の開始から2時間後)を示す光学顕微鏡写真 拡大写真である。また図22(B)は、同方法によ りクリソタイルの針状結晶が溶解(分解)後、 ラス化した状態(処理の開始から3日後)を示 同様の拡大写真である。これら写真によれ 、クリソタイル(白石綿)の針状結晶が本実 形態の方法により徐々に溶解(分解)し、最終 的にはガラス化して、無害化されたことが窺 い知れる。

 次に、アルコキシシランとして、テトラメ キシシランSi(OCH 3 ) 4 、メチルトリメトキシシランCH 3 Si(OCH 3 ) 3 、ジメチルジメトキシシラン(CH 3 ) 2 Si(OCH 3 ) 2 、テトラエトキシシランSi(OC 2 H 5 ) 4 、メチルトリエトキシシランCH 3 Si(OC 2 H 5 ) 3 、ジメチルジエトキシシラン(CH 3 ) 2 Si(OC 2 H 5 ) 2 、チタンオキサイドトリメトキシシランTiOSi( OCH 3 ) 3 をそれぞれ用い場合において、図9における 状の粒子が析出する時間を測定した。なお 実験条件は前記のメチルトリメトキシシラ を用いた場合と同じである。

 メチルトリメトキシシランの場合、3~15分 ほどで、テトラメトキシシランの場合、2~6分 ほど、ジメチルジメトキシシランの場合、10~ 30分ほどで、チタンオキサイドトリメトキシ ランの場合、3~15分で、球状の粒子が析出し た。

 一方、テトラエトキシシランや、メチル リエトキシシランや、ジメチルジエトキシ ランの場合は、球状の粒子が析出するまで 、30分以上かかった。

 本明細書は、2007年5月30日出願の特願2007-1 44074に基づく。この内容はすべてここに含め おく。