Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
AUTOMATIC TRANSMISSION CONTROLLER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/084460
Kind Code:
A1
Abstract:
An automatic transmission controller (1) has a manual shift mode (Mmode) enabling a manual shift command. In the manual shift mode (Mmode), when manual down shift is effected by means of a shift lever (21), manual shift control means (51) calculates the degree of power requirement of the driver while taking into account, e.g., the drive tendency of the driver and road condition, determines the gear position after the down shift depending on the degree of power requirement, and performs down shift. Only one down shift command is manually given, and then down shift depending on the power requirement by the driver is performed. Hence, the operation is not complex, and the gear is quickly shifted down to the gear position desired by the driver.

Inventors:
SUGIURA TADASHI (JP)
TAKEI YOSUKE (JP)
OGASAWARA HIDEAKI (JP)
TSUTSUI HIROSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/073114
Publication Date:
July 09, 2009
Filing Date:
December 18, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
AISIN AW CO (JP)
SUGIURA TADASHI (JP)
TAKEI YOSUKE (JP)
OGASAWARA HIDEAKI (JP)
TSUTSUI HIROSHI (JP)
International Classes:
F16H61/02; F16H61/68; F16H61/684; F16H61/686; F16H59/10; F16H59/18; F16H59/40; F16H59/44
Foreign References:
JPH10238626A1998-09-08
JP2006038041A2006-02-09
JP2001235026A2001-08-31
JPH06241301A1994-08-30
Attorney, Agent or Firm:
CHIKASHIMA, Kazuo (9-7 Shibaura 1-chom, Minato-ku Tokyo 23, JP)
Download PDF:
Claims:
 車輌の走行状態に基づき自動的に変速比を選択する自動変速モードと、手動操作手段の手動操作によるアップシフト指令及びダウンシフト指令に基づき変速比を変更する手動変速モードと、を実行可能な自動変速機の制御装置において、
 運転操作に基づき運転者のパワー要求の度合いを算出するパワー要求度算出手段と、
 前記パワー要求の度合いに応じてダウンシフト後の変速比を変更設定するパワー要求度反映手段を有し、前記手動変速モードにあって、前記手動操作手段による前記ダウンシフト指令が操作された際、該変更設定された変速比へのダウンシフトを行う手動シフト制御手段と、を備えた、
 ことを特徴とする自動変速機の制御装置。
 前記パワー要求度反映手段は、前記パワー要求の度合いが大きいほど、ダウンシフト前後の変速比幅が大きくなるように、前記ダウンシフト後の変速比を変更設定してなる、
 ことを特徴とする請求項1記載の自動変速機の制御装置。
 前記パワー要求度算出手段は、所定時間における、車速、アクセル開度変化速度、及びアクセル開度に基づき、前記パワー要求の度合いを算出してなる、
 ことを特徴とする請求項1または2記載の自動変速機の制御装置。
 ダウンシフト前の変速比別に、パワー要求の度合いと、車速と、に対応した前記ダウンシフト後の変速比があらかじめ格納されたパワー要求度反映マップを備えてなる、
 ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか記載の自動変速機の制御装置。
 前記自動変速機は、変速歯車機構の伝達経路を変更することで複数の変速段を達成する多段式自動変速機からなり、
 前記手動シフト制御手段は、前記運転者のパワー要求の度合いに応じて、1回の前記ダウンシフト指令によりダウンシフトする変速段の段数を変更設定することで、前記ダウンシフト後の変速比を変更設定してなる、
 ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか記載の自動変速機の制御装置。
Description:
自動変速機の制御装置

 本発明は、例えば車輌等に搭載される自 変速機の制御装置に係り、詳しくは、車輌 走行状態に基づき自動的に変速を行う自動 速モードの他に、手動操作による指令に基 き変速を行う手動変速モードを実行可能な 動変速機の制御装置に関する。

 車輌等に搭載される自動変速機において 、特に前進走行中にあってアクセル開度と 速とに基づき自動的に変速比(変速段)を判 し、運転者が変速操作を行うことなく、適 な変速比で走行し得るように構成されてい が、近年、例えばスポーティな走行の要望 、エンジンブレーキの細やかな選択の要望 に応じるため、変速比(変速段)を運転者が自 由に選択し得る、いわゆるマニュアルシフト 操作も可能とするものが提案されている(日 国特開平10-324169号公報参照)。

 ところで、近年、有段式の自動変速機に っては、車輌の燃費向上等が求められ、例 ば前進6速段以上を達成するもののように、 多段化された自動変速機が主流になりつつあ り、また、ベルト式CVT等のような無断変速を 行う自動変速機にあっても、変速比を細分化 して(例えば6段階以上)、擬似的な変速段を選 択し得るように構成されている。

 しかしながら、このように細分化(多段化 )された変速比(変速段)が自動変速機に設定さ れたものにあって、降坂路走行時や急制動時 等において大きなエンジンブレーキを得よう とするためには、例えば2~3段階の変速比(変 段)の変更が必要であり、特に上述のような ニュアルシフト操作を行う場合にあっては ドライバはマニュアルシフト操作を短時間 連続して複数回行う必要が生じてしまい、 の操作が煩雑となって、車輌の操作性とし 良好でないという問題があった。

 また、上述したようなマニュアルシフト 作を行う際、例えば操作レバー等をダウン フト指令位置に継続して押圧する、いわゆ 長押し操作によって複数段の変更指令が行 るように構成することで操作の煩雑さを軽 することも考えられるが、誤操作等を生じ せないように判定するための長押し時間の 定を考慮すると、変速指令を完了するまで 時間が長くなり、レスポンスとして欠き、 にスポーティな走行に不向きになるばかり 、結局は変速指令が1段ずつ増えることにな るため、自動変速機の変速として例えば6-5-4- 3のように1段ずつ行われることになり、変速 連続的に生じて、ドライバビリティとして 好ではないという問題がある。

 そこで本発明は、手動操作手段によりダ ンシフト指令の操作を行う際に、操作の煩 さを伴うことなく、かつ運転者が要望する 速比へ迅速にダウンシフトすることが可能 自動変速機の制御装置を提供することを目 とするものである。

 本発明は(例えば図1乃至図6参照)、車輌の走 行状態(例えばアクセル開度、車速)に基づき 動的に変速比を選択する自動変速モード(Amo de)と、手動操作手段(21)の手動操作によるア プシフト指令(例えば「+」)及びダウンシフ 指令(例えば「-」)に基づき変速比を変更す 手動変速モード(Mmode)と、を実行可能な自動 速機(3)の制御装置(1)において、
 運転操作に基づき運転者のパワー要求の度 いを算出するパワー要求度算出手段(61)と、
 前記パワー要求の度合いに応じてダウンシ ト後の変速比を変更設定するパワー要求度 映手段(52)を有し、前記手動変速モード(Mmode )にあって、前記手動操作手段(21)による前記 ウンシフト指令が操作された際、該変更設 された変速比へのダウンシフトを行う手動 フト制御手段(51)と、を備えたことを特徴と する。

 これにより、手動変速モードにあって、 動シフト制御手段が、手動操作手段による ウンシフト指令が操作された際、運転者の ワー要求の度合いに応じて、ダウンシフト の変速比を変更設定し、該変更設定された 速比へのダウンシフトを行うので、手動操 手段によるダウンシフト指令の操作を1回行 うだけで、運転者のパワー要求に応じたダウ ンシフトを行うことができ、つまり操作が煩 雑になることなく、運転者が要望する変速比 へ迅速にダウンシフトすることができる。

 また、本発明は(例えば図1、図4乃至図6参 照)、前記パワー要求度反映手段(52)は、前記 ワー要求の度合いが大きいほど、ダウンシ ト前後の変速比幅が大きくなるように、前 ダウンシフト後の変速比を変更設定してな ことを特徴とする。

 これにより、パワー要求度反映手段が、 ワー要求の度合いが大きいほど、ダウンシ ト前後の変速比幅が大きくなるように、ダ ンシフト後の変速比を変更設定するので、 転者のパワー要求が大きい場合においては 動力やエンジンブレーキが大きくなるよう 、また、運転者のパワー要求が小さい場合 おいては駆動力やエンジンブレーキが小さ なるように、ダウンシフトすることができ 運転者が要望する変速比へ迅速にダウンシ トすることができる。

 具体的には、本発明は(例えば図1及び図6 照)、前記パワー要求度算出手段(61)は、前 所定時間における、車速(V)、アクセル開度 化速度(δTH)、及びアクセル開度(TH)に基づき 前記パワー要求の度合いを算出してなるこ を特徴とする。

 これにより、パワー要求度算出手段は、 定時間における、車速、アクセル開度変化 度、及びアクセル開度に基づき、パワー要 の度合いを算出するので、例えば運転者の 転志向や道路状況などを加味した運転者の ワー要求の度合いを的確に算出することが き、それによって、運転者のパワー要求に じた手動操作によるダウンシフトを的確に うことができる。

 さらに具体的には、本発明は(例えば図1 び図5参照)、ダウンシフト前の変速比別に、 パワー要求の度合いと、車速(V)と、に対応し た前記ダウンシフト後の変速比があらかじめ 格納されたパワー要求度反映マップ(53)を備 てなることを特徴とする。

 これにより、ダウンシフト前の変速比別 、パワー要求の度合いと、車速と、に対応 たダウンシフト後の変速比があらかじめ格 されたパワー要求度反映マップを備えてい ので、手動操作によるダウンシフト時に複 な演算を行うことを不要とすることができ 運転者のパワー要求に応じたダウンシフト 迅速に行うことができる。また、車速をダ ンシフト後の変速比に反映させることがで るので、車速に応じて必要な大きさの駆動 やエンジンブレーキを的確に生じさせるこ ができ、ドライバビリティを向上させるこ ができるものでありながら、手動操作のダ ンシフトに際して走行安全性も確保するこ ができる。

 また、本発明は(例えば図2及び図3参照)、前 記自動変速機(3)は、変速歯車機構(6)の伝達経 路を変更することで複数の変速段(例えば前 8速段)を達成する多段式自動変速機からなり 、
 前記手動シフト制御手段(51)は、前記運転者 のパワー要求の度合いに応じて、1回の前記 ウンシフト指令によりダウンシフトする変 段の段数を変更設定することで、前記ダウ シフト後の変速比を変更設定してなること 特徴とする。

 これにより、自動変速機は、変速歯車機 の伝達経路を変更することで複数の変速段 達成する多段式自動変速機からなり、手動 フト制御手段は、運転者のパワー要求の度 いに応じて、1回のダウンシフト指令により ダウンシフトする変速段の段数を変更設定す ることで、ダウンシフト後の変速比を変更設 定するので、手動操作手段によるダウンシフ ト指令の操作を1回行うだけで、運転者のパ ー要求に応じた変速段にダウンシフトする とができ、つまり操作が煩雑になることな 、運転者が要望する変速段へ迅速にダウン フトすることができる。

 なお、上記カッコ内の符号は、図面と対 するためのものであるが、これは、発明の 解を容易にするための便宜的なものであり 特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼす のではない。

本発明に係る自動変速機の制御装置を すブロック図。 本発明に適用し得る自動変速機を示す ケルトン図。 本自動変速機の係合表。 パワー要求度を反映するマニュアルダ ンシフト制御を示すフローチャート。 パワー要求度反映マップを示す図で、( a)は8速段時のマップ、(b)は7速段時のマップ (c)は6速段時のマップ、(d)は5速段時のマップ 、(e)は4速段時のマップ。 パワー要求度の算出手法を示すフロー ャート。

 以下、本発明に係る実施の形態を図1乃至 図6に沿って説明する。まず、本発明を適用 得る自動変速機3の概略構成について主に図2 に沿って説明する。図1に示すように、自動 速機3はエンジン(E/G)2と駆動車輪4との間に介 在されて備えられており、大まかにトルクコ ンバータ(T/C)5と自動変速機構(変速歯車機構)6 と油圧制御装置7とを有して構成されている

 図2に示すように、例えばFFタイプ(フロン トエンジン、フロントドライブ)の車輌に用 て好適な自動変速機3は、エンジン2(図1参照) に接続し得る自動変速機3としての入力軸8を している。また、該入力軸8に接続されたト ルクコンバータ5は、該入力軸8に連動するポ プインペラ5bと、作動流体を介して該ポン インペラ5bの回転が伝達されるタービンラン ナ5cとを有しており、該タービンランナ5cは 上記入力軸8と同軸上に配設された上記自動 速機構6の入力軸9に接続されている。また 該トルクコンバータ5には、ロックアップク ッチ5aが備えられており、該ロックアップ ラッチ5aが油圧制御装置7(図1参照)の油圧制 によって係合されると、上記自動変速機3の 力軸8の回転が自動変速機構6の入力軸9に直 伝達される。

 上記自動変速機構6には、入力軸9上にお て、プラネタリギヤDPと、プラネタリギヤユ ニットPUとが備えられている。該プラネタリ ヤDPは、サンギヤS1、キャリヤCR1、及びリン グギヤR1を有しており、該キャリヤCR1に、サ ギヤS1に噛合するピニオンP2及びリングギヤ R1に噛合するピニオンP1を互いに噛合する形 有する、いわゆるダブルピニオンプラネタ ギヤである。

 また、上記プラネタリギヤユニットPUは サンギヤS2、サンギヤS3、キャリヤCR2、及び ングギヤR2を有し、該キャリヤCR2に、サン ヤS3及びリングギヤR2に噛合するロングピニ ンP3と、サンギヤS2に噛合するショートピニ オンP4とを互いに噛合する形で有する、いわ るラビニヨ型プラネタリギヤである。

 上記プラネタリギヤDPのサンギヤS1は、ケ ース16に一体的に固定されており、また、上 キャリヤCR1は、上記入力軸9に接続されて、 該入力軸9の回転と同回転(以下「入力回転」 いう。)となると共に、クラッチC-4に接続さ れている。さらに上記リングギヤR1は、該固 されたサンギヤS1と該入力回転するキャリ CR1とにより、入力回転を減速した減速回転 なると共に、クラッチC-1及びクラッチC-3に 続されている。

 上記プラネタリギヤユニットPUのサンギ S3は、ブレーキB-1に接続されてケース16に対 て固定自在となっていると共に、上記クラ チC-4及びクラッチC-3に接続されて、該クラ チC-4を介して上記キャリヤCR1の入力回転が 該クラッチC-3を介して上記リングギヤR1の 速回転が、それぞれに入力自在となってい 。また、上記サンギヤS2は、クラッチC-1に接 続されており、上記リングギヤR1の減速回転 入力自在となっている。

 更に、上記キャリヤCR2は、入力軸9の回転 が入力されるクラッチC-2に接続されて、該ク ラッチC-2を介して入力回転が入力自在となっ ており、また、ワンウェイクラッチF-1及びブ レーキB-2に接続されて、該ワンウェイクラッ チF-1を介してケース16に対して一方向の回転 規制されると共に、該ブレーキB-2を介して 転が固定自在となっている。そして、上記 ングギヤR2は、例えばケース16に対して固定 された不図示のセンターサポート部材に回転 自在に支持されたカウンタギヤ10に接続され いる。

 また、該カウンタギヤ10は、カウンタシ フト部17のカウンタシャフト12の一端に固定 置された大径ギヤ11に噛合しており、該カ ンタシャフト12の他端に固定配置された小径 ギヤ12aは、ディファレンシャル部18のギヤ14 噛合している。そして、該ギヤ14は、ディフ ァレンシャルギヤ13に連動されており、該デ ファレンシャルギヤ13を介して左右の差回 を吸収し得る形で左右車軸(出力軸)15,15に接 されている。

 つづいて、上記構成に基づき、自動変速 3の作用について図2及び図3に沿って説明す 。

 例えばD(ドライブ)レンジであって、前進1 速段(1st)では、図3に示すように、クラッチC-1 及びワンウェイクラッチF-1が係合される。す ると、図2に示すように、固定されたサンギ S1と入力回転であるキャリヤCR1によって、減 速回転するリングギヤR1の回転が、クラッチC -1を介してサンギヤS2に入力される。また、 ャリヤCR2の回転が一方向(正転回転方向)に規 制されて、つまりキャリヤCR2の逆回転が防止 されて固定された状態になる。すると、サン ギヤS2に入力された減速回転が、固定された ャリヤCR2を介してリングギヤR2に出力され 前進1速段としての正回転がカウンタギヤ10 ら出力される。

 なお、エンジンブレーキ時(コースト時) は、ブレーキB-2を係止してキャリヤCR2を固 し、該キャリヤCR2の正回転を防止する形で 上記前進1速段の状態を維持する。また、該 進1速段では、ワンウェイクラッチF-1により キャリヤCR2の逆回転を防止し、かつ正回転を 可能にするので、例えば非走行レンジから走 行レンジに切換えた際の前進1速段の達成を ワンウェイクラッチF-1の自動係合により滑 かに行うことができる。

 前進2速段(2nd)では、図3に示すように、ク ラッチC-1が係合され、ブレーキB-1が係止され る。すると、図2に示すように、固定された ンギヤS1と入力回転であるキャリヤCR1によっ て減速回転するリングギヤR1の回転が、クラ チC-1を介してサンギヤS2に入力される。ま 、ブレーキB-1の係止によりサンギヤS3の回転 が固定される。すると、キャリヤCR2がサンギ ヤS2よりも低回転の減速回転となり、該サン ヤS2に入力された減速回転が該キャリヤCR2 介してリングギヤR2に出力され、前進2速段 して正転回転がカウンタギヤ10から出力され る。

 前進3速段(3rd)では、図3に示すように、ク ラッチC-1及びクラッチC-3が係合される。する と、図2に示すように、固定されたサンギヤS1 と入力回転であるキャリヤCR1によって減速回 転するリングギヤR1の回転がクラッチC-1を介 てサンギヤS2に入力される。また、クラッ C-3の係合によりリングギヤR1の減速回転がサ ンギヤS3に入力される。つまり、サンギヤS3 びサンギヤS2にリングギヤR1の減速回転が入 されるため、プラネタリギヤユニットPUが 速回転の直結状態となり、そのまま減速回 がリングギヤR2に出力され、前進3速段とし の正転回転がカウンタギヤ10から出力される 。

 前進4速段(4th)では、図3に示すように、ク ラッチC-1及びクラッチC-4が係合される。する と、図2に示すように、固定されたサンギヤS1 と入力回転であるキャリヤCR1によって減速回 転するリングギヤR1の回転が、クラッチC-1を してサンギヤS2に入力される。また、クラ チC-4の係合によりキャリヤCR1の入力回転が ンギヤS3に入力される。すると、キャリヤCR2 がサンギヤS2よりも高回転の減速回転となり 該サンギヤS2に入力された減速回転が該キ リヤCR2を介してリングギヤR2に出力され、前 進4速段としての正転回転がカウンタギヤ10か ら出力される。

 前進5速段(5th)では、図3に示すように、ク ラッチC-1及びクラッチC-2が係合される。する と、図2に示すように、固定されたサンギヤS1 と入力回転であるキャリヤCR1によって減速回 転するリングギヤR1の回転が、クラッチC-1を してサンギヤS2に入力される。また、クラ チC-2の係合によりキャリヤCR2に入力回転が 力される。すると、該サンギヤS2に入力され た減速回転とキャリヤCR2に入力された入力回 転とにより、上記前進4速段より高い減速回 となってリングギヤR2に出力され、前進5速 としての正転回転がカウンタギヤ10から出力 される。

 前進6速段(6th)では、図3に示すように、ク ラッチC-2及びクラッチC-4が係合される。する と、図2に示すように、クラッチC-4の係合に りサンギヤS3にキャリヤCR1の入力回転が入力 される。また、クラッチC-2の係合によりキャ リヤCR2に入力回転が入力される。つまり、サ ンギヤS3及びキャリヤCR2に入力回転が入力さ るため、プラネタリギヤユニットPUが入力 転の直結状態となり、そのまま入力回転が ングギヤR2に出力され、前進6速段としての 転回転がカウンタギヤ10から出力される。

 前進7速段(7th)では、図3に示すように、ク ラッチC-2及びクラッチC-3が係合される。する と、図2に示すように、固定されたサンギヤS1 と入力回転であるキャリヤCR1によって減速回 転するリングギヤR1の回転が、クラッチC-3を してサンギヤS3に入力される。また、クラ チC-2の係合によりキャリヤCR2に入力回転が 力される。すると、該サンギヤS3に入力され た減速回転とキャリヤCR2に入力された入力回 転とにより、入力回転より僅かに高い増速回 転となってリングギヤR2に出力され、前進7速 段としての正転回転がカウンタギヤ10から出 される。

 前進8速段(8th)では、図3に示すように、ク ラッチC-2が係合され、ブレーキB-1が係止され る。すると、図2に示すように、クラッチC-2 係合によりキャリヤCR2に入力回転が入力さ る。また、ブレーキB-1の係止によりサンギ S3の回転が固定される。すると、固定された サンギヤS3によりキャリヤCR2の入力回転が上 前進7速段より高い増速回転となってリング ギヤR2に出力され、前進8速段としての正転回 転がカウンタギヤ10から出力される。

 後進1速段(Rev1)では、図3に示すように、 ラッチC-3が係合され、ブレーキB-2が係止さ る。すると、図2に示すように、固定された ンギヤS1と入力回転であるキャリヤCR1によ て減速回転するリングギヤR1の回転が、クラ ッチC-3を介してサンギヤS3に入力される。ま 、ブレーキB-2の係止によりキャリヤCR2の回 が固定される。すると、サンギヤS3に入力 れた減速回転が、固定されたキャリヤCR2を してリングギヤR2に出力され、後進1速段と ての逆転回転がカウンタギヤ10から出力され る。

 後進2速段(Rev2)では、図3に示すように、 ラッチC-4が係合され、ブレーキB-2が係止さ る。すると、図2に示すように、クラッチC-4 係合によりキャリヤCR1の入力回転がサンギ S3に入力される。また、ブレーキB-2の係止 よりキャリヤCR2の回転が固定される。する 、サンギヤS3に入力された入力回転が、固定 されたキャリヤCR2を介してリングギヤR2に出 され、後進2速段としての逆転回転がカウン タギヤ10から出力される。

 なお、例えば、P(パーキング)レンジ及びN (ニュートラル)レンジでは、クラッチC-1、ク ッチC-2、クラッチC-3、及びクラッチC-4が、 放される。すると、キャリヤCR1とサンギヤS 3との間、リングギヤR1とサンギヤS3との間、 ングギヤR1とサンギヤS2との間、即ちプラネ タリギヤDPとプラネタリギヤユニットPUとの が切断状態となる。また、入力軸9とキャリ CR2との間が切断状態となる。これにより、 力軸9とプラネタリギヤユニットPUとの間の 力伝達が切断状態となり、つまり入力軸9と カウンタギヤ10との動力伝達が切断状態とな 。

 そして、以上の前進1~8速段、後進1~2速段 よってカウンタギヤ10に出力された回転は カウンタシャフト12の大径ギヤ11及び小径ギ 12aによって更に減速されると共に、ディフ レンシャルギヤ13を介して左右の差回転を 収しつつ左右車軸15,15に出力され、駆動車輪 4に伝達される。

 つづいて、本発明に係る自動変速機の制 装置1について、図1、図4乃至図6に沿って説 明する。

 図1に示すように、本自動変速機の制御装 置1は、制御部(ECU)30を有しており、該制御部3 0は、シフトレバー部20の各センサ(不図示)、 クセル開度センサ25、出力軸回転数(車速)セ ンサ26などが接続されていると共に、自動変 機3の油圧制御装置7の各ソレノイドバルブ( 図示)に接続されている。

 該制御部30には、変速指令手段31、モード 切換え手段32、自動変速モードAmodeを実行す ための自動変速判断手段41及び変速マップ42 手動変速モードMmodeを行うための手動シフ 制御手段51、パワー要求度算出手段61が備え れている。また、該手動シフト制御手段51 、パワー要求度反映手段52及びパワー要求度 反映マップ53を有して構成されていると共に 該パワー要求度算出手段61は、ファジー推 処理手段61a及びフィルタ処理手段61bを有し 構成されている。

 上記シフトレバー部20は、運転席の近傍 配置されており、図中破線で省略して示す フトレバー(手動操作手段)21の位置を運転者 選択操作し得るように構成されている。本 フトレバー部20にあっては、シフトレンジ 選択するだけの自動変速用となるレンジ選 列LAと、運転者が手動で変速段を指示するた めのマニュアルシフト選択列LMとが配置され 構成されている。即ち、レンジ選択列LAに っては、周知のように、シフトレバー21の位 置を操作することで、「P」位置(パーキング ンジ位置)、「R」位置(リバースレンジ位置) 、「N」位置(ニュートラルレンジ位置)、「D 位置(ドライブレンジ位置)、の何れかを選択 し得る。また、「D」位置からは、シフトレ ー21をマニュアルシフト選択列LMに移動する とが可能であり、「M」位置(シフト固定位 )、「+」位置(アップシフト位置)、「-」位置 (ダウンシフト位置)、を該シフトレバー21に り選択操作し得る。これらのシフトレバー21 の各位置は、図示を省略した各箇所のセンサ により検出され、制御部30に出力される。な 、シフトレバー21は、「+」位置、「-」位置 にあって例えばスプリング等により「M」位 に向けて付勢されており、運転者による操 後は「M」位置に自動的に復帰される。

 なお、本実施の形態においては、シフト バーによりマニュアルシフト指令を行うも を一例に説明するが、これに限らず、例え ハンドルにアップシフト用ボタン及びダウ シフト用ボタンを備えたもの、或いはハン ルの裏面にアップシフト用パドル及びダウ シフト用パドルを備えたもの等、マニュア シフト指令を行うことができるものであれ 、どのようなものであってもよい。

 また、以下の説明において、本実施の形 として「M」位置の場合には変速段が固定さ れるものを一例として説明するが、これに限 らず、「M」位置の場合に、アップシフト指 及びダウンシフト指令により決められた段 を上限の変速段として、その上限の変速段 間で自動変速を行うようなものであっても い。

 上記シフトレバー部20においてシフトレ ー21の位置が「D」位置に選択操作されると 上記モード切換え手段32は、自動変速モード Amodeを選択し(「M」位置から「D」位置にされ 場合は、手動変速モードMmodeから自動変速 ードAmodeに切換え)、それを受けて自動変速 断手段41は、アクセル開度センサ25により検 されるアクセル開度THと、出力軸回転数セ サ26により検出される車速Vとに基づき変速 ップ42を参照しつつ自動変速を行う。即ち、 変速マップ42には、アクセル開度THと車速Vと 対応したアップシフト変速線及びダウンシ ト変速線(変速点)が記録されており、その 点のアクセル開度TH及び車速Vがそれら変速 を越えると、自動変速判断手段41が変速を判 断する。そして、該自動変速判断手段41が変 を判断すると、それを受けて変速指令手段3 1が該判断された変速段となるように油圧制 装置7のソレノイドバルブ(不図示)を電気指 によって制御し、自動変速機3を該判断され 変速段の状態にする。

 上記シフトレバー部20においてシフトレ ー21の位置が「D」位置から「M」位置に選択 作される(切換えられる)と、上記モード切 え手段32は、手動変速モードMmodeを選択する( 自動変速モードAmodeから手動変速モードMmode 切換える)。すると、手動シフト制御手段51 、シフトレバー21が「-」位置に1回操作され 度にそれをダウンシフト指令として、詳し は後述する運転者の運転志向を反映したダ ンシフトを判断し、反対に「+」位置に1回 作される度にそれをアップシフト指令とし 1段のアップシフトを判断する。このように 動シフト制御手段51によりアップシフト判 又はダウンシフト判断がなされると、上述 同様に変速指令手段31が該判断された変速段 となるように油圧制御装置7のソレノイドバ ブ(不図示)を電気指令によって制御し、自動 変速機3を該判断された変速段の状態にする

 なお、手動シフト制御手段51は、アクセ 開度THと車速Vとに基づき、変速後の変速段 問題がある場合、即ち、変速によってエン ンのオーバーレブやエンジンストップが懸 される場合には、例えば運転席に警告音を 知する等して、運転者によるシフトレバー21 のシフト操作を無効とする。また、該手動シ フト制御手段51は、勿論であるが、上記前進8 速段(最高変速段)からのアップシフトや上記 進1速段(最低変速段)からのダウンシフトは 効にする。更に、該手動シフト制御手段51 、例えば運転者によるシフトレバー21のシフ ト操作がないまま車速Vが低下してエンジン トップが懸念される場合等、そのままの変 段に維持することが好ましくない場合には 例えば運転席に警告音を報知する等して、 制的に好ましい状態となる変速段へ変速を う。

 続いて、本発明の要部となる運転者の運 志向を加味した手動ダウンシフトについて 1を参照しつつ図4乃至図6に沿って説明する

 まず、パワー要求度の算出(設定)につい 図6に沿って説明する。例えばイグニッショ ONの状態(少なくとも手動変速モードMmodeの 態)にあって、パワー要求度算出手段61は、 クセル開度センサ25により検出されるアクセ ル開度THと、該アクセル開度THから算出され アクセル開度変化速度δTHと、出力軸回転数( 車速)センサ26により検出される車速Vとに基 き、パワー要求度(運転者のパワー要求の度 い)を随時算出する。

 詳細には、パワー要求度算出手段61が、 6に示すように、所定時間(例えば30秒間)の平 均車速を算出し(S2-1)、同時に当該所定時間に おいて、アクセル開度変化速度δTHの所定周 (例えば3秒間)毎の最大値の平均値を算出し(S 2-2)、更に同時に当該所定時間において、所 のアクセル開度を超えている時間の割合も 出する(S2-3)。

 つづいて、ステップS2-4に進み、ファジー 推論処理手段61aが、上述した「所定時間の平 均車速(以下、「平均車速」という)」、「所 時間におけるアクセル開度変化速度の所定 期毎の最大値の平均値(以下、「アクセル開 度変化値」という)」、「所定時間における 定のアクセル開度を超えている時間の割合( 下、「高開度時間」という)」の3つの値に づき、ファジー推論処理を行う。このファ ー推論処理は、上記3つの値に応じて予め設 されている各種ルールによってパワー要求 の変更設定を行う処理であり、つまり道路 況(例えば市街地、郊外、高速道路、山道な ど)や運転者の運転志向(スポーティ、ノーマ 、エコノミーなど)により変化が生じる上記 3つの値を上記各種ルールに当てはめて、パ ー要求度の値を上下させる。

 例えば「平均車速」が低車速(例えば60km/h 未満)であり、「高開度時間」が短い場合は 道路状況は「市街地」であり、「アクセル 度変化値」が市街地としての基準より高い 合は、運転者がスポーティな運転志向であ ので、パワー要求度を上げる。また反対に この「市街地」にあって「アクセル開度変 値」が市街地としての基準より低い場合は 運転者がエコノミーな運転志向であるので パワー要求度を下げる。

 また、例えば「平均車速」が中車速(例え ば60km/h~110km/h未満)であり、「高開度時間」が ある程度長い場合は、道路状況は「郊外」で あり、「アクセル開度変化値」が郊外として の基準より高い場合は、運転者がスポーティ な運転志向であるので、パワー要求度を上げ る。また反対に、この「郊外」にあって「ア クセル開度変化値」が郊外としての基準より 低い場合は、運転者がエコノミーな運転志向 であるので、パワー要求度を下げる。

 また、例えば「平均車速」が高車速(例え ば110km/h以上)である場合は、道路状況は「高 道路」であり、「高開度時間」が長かった 、「アクセル開度変化値」が高速道路とし の基準より高い場合は、運転者がスポーテ な運転志向であるので、パワー要求度を上 る。また反対に、この「高速道路」にあっ 、「高開度時間」が短かったり、「アクセ 開度変化値」が高速道路としての基準より い場合は、運転者がエコノミーな運転志向 あるので、パワー要求度を下げる。

 また、例えば「平均車速」が低車速(例え ば60km/h未満)であり、「高開度時間」が長い 合は、道路状況は「山道」であり、「アク ル開度変化値」が山道としての基準より高 場合は、運転者がスポーティな運転志向で るので、パワー要求度を上げる。また反対 、この「山道」にあって「アクセル開度変 値」が山道としての基準より低い場合は、 転者がエコノミーな運転志向であるので、 ワー要求度を下げる。

 このようにファジー推論処理によりパワ 要求度が変更設定されると(S2-4)、フィルタ 理手段61bは、上記ファジー推論処理によっ 設定されたパワー要求度が一次遅れとなる うにフィルタ処理を行う。

 具体的には、例えば運転者のパワー要求 が高い状態から一時的に交通状況などによ てパワー要求度を高く維持できない運転操 となった場合にパワー要求度の値が急に下 らないように、また反対に、例えば運転者 パワー要求度が低い状態から一時的な加速 必要となるなどによってパワー要求度を低 維持できない運転操作となった場合にパワ 要求度の値が急に上がらないように、つま 運転者の意図に反して急な変化が生じない うにフィルタ処理を行う(S2-5)。

 このフィルタの一例としては、
「今回のパワー要求度」=「前回のパワー要 度」×「1-係数」+「今回のパワー要求度」× 係数」
のように算出処理することが考えられる。

 そして、パワー要求度算出手段61は、フ ジー推論処理手段61aのファジー推論処理、 記フィルタ処理手段61bのフィルタ処理を行 たものをパワー要求度として設定する(S2-6) なお、言うまでもなく、このステップS2-1か ステップS2-6までのパワー要求度の算出は、 所定時間毎に繰り返され、最新のパワー要求 度がその都度採用される形でパワー要求度が 設定される。

 ついで、上記パワー要求度に応じたマニ アルダウンシフトについて図1、図4及び図5 沿って説明する。運転者がシフトレバー21 「D」位置から「M」位置に操作すると本制御 が開始され、例えば車輌の走行中に、運転者 がシフトレバー21を「M」位置から「-」位置 操作し、マニュアルシフトとしてのダウン フト指令(以下、「マニュアルダウンシフト という。)が制御部30に入力されると(S1-1)、 ワー要求度反映手段52は、上記パワー要求 算出手段61によって設定されたパワー要求度 を入力して参照し、該パワー要求度と、車速 Vとに基づき、図5に示すパワー要求度反映マ プ53を参照する。

 即ち、現在(ダウンシフト前)の変速段が 進8速段である場合は図5(a)に示すマップを参 照し、現在の変速段が前進7速段である場合 図5(b)に示すマップを参照し、現在の変速段 前進6速段である場合は図5(c)に示すマップ 参照し、現在の変速段が前進5速段である場 は図5(d)に示すマップを参照し、現在の変速 段が前進4速段である場合は図5(e)に示すマッ を参照する。なお、現在の変速段が前進3速 段よりも低い変速段である場合は、変速比の 差を考慮すると2段階以上のダウンシフトを う必要がなく、また、勿論であるが、前進2 段から2段階以上のダウンシフトを行うこと はできないため、パワー要求度反映マップ53 しての前進1速段~前進3速段のマップは不要 ある。

 上記図5(a)~図5(e)に示すパワー要求度反映 ップ53は、車速V[km/h]が小さくなるほど1度に ダウンシフトする変速段の数が多くなるよう に、また、上記パワー要求度が大きくなるほ ど1度にダウンシフトする変速段の数が多く るように構成されていると共に、ダウンシ ト前の変速段が高速段であるほど1度にダウ シフトする変速段の数が多くなるように構 されている。

 そして、パワー要求度反映手段52は、こ ように構成されたパワー要求度反映マップ53 を参照することにより、ダウンシフトさせる 変速段数を決定(変更設定)し(S1-2)、上記変速 令手段31に対して指令することで、その決 した変速段(ギヤ段)にするダウンシフトを実 施して(S1-3)、終了する(S1-4)。

 なお、運転者がシフトレバー21を「M」位 から「D」位置に操作すると、以上説明した 本制御は終了され、上述したモード切換え手 段32によって自動変速Amodeに移行されて、つ り自動変速の制御が開始される。

 以上のような本自動変速機の制御装置1に よると、手動変速モードMmodeにあって、パワ 要求度反映手段52が、シフトレバー21による ダウンシフト指令が操作された際、パワー要 求度に応じてダウンシフト後の変速段を変更 設定し、手動シフト制御手段51が、該変更設 された変速段へのダウンシフトを行うので シフトレバー21によるダウンシフト指令の 作を1回行うだけで、運転者のパワー要求に じたダウンシフトを行うことができ、操作 煩雑になることなく、運転者が要望する変 比へ迅速にダウンシフトすることができる

 また、パワー要求度反映手段52が、パワ 要求度が大きいほど、ダウンシフト前後の 速段数が多くなるように(変速比幅が大きく るように)、ダウンシフト後の変速段を変更 設定するので、運転者のパワー要求が大きい 場合においては駆動力やエンジンブレーキが 大きくなるように、また、運転者のパワー要 求が小さい場合においては駆動力やエンジン ブレーキが小さくなるように、マニュアルダ ウンシフトすることができ、運転者が要望す る変速段へ迅速にダウンシフトすることがで きる。

 そして、パワー要求度算出手段61は、所 時間における、車速V、アクセル開度変化速 δTH、及びアクセル開度THに基づき、具体的 は、「平均車速」、「アクセル開度変化値 、「高開度時間」に基づきパワー要求度を 出するので、例えば運転者の運転志向や道 状況などを加味した運転者のパワー要求度 的確に算出することができ、それによって 運転者のパワー要求に応じたマニュアルダ ンシフトを的確に行うことができる。

 また、ダウンシフト前の変速段別に、パ ー要求度と、車速Vと、に対応したダウンシ フト後の変速段があらかじめ格納されたパワ ー要求度反映マップ53を備えているので、マ ュアルダウンシフト時に複雑な演算を行う とを不要とすることができ、運転者のパワ 要求に応じたダウンシフトを迅速に行うこ ができる。また、車速Vをダウンシフト後の 変速段に反映させることができるので、車速 Vに応じて必要な大きさの駆動力やエンジン レーキを的確に生じさせることができ、ド イバビリティを向上させることができるも でありながら、マニュアルダウンシフトに して走行安全性も確保することができる。

 なお、以上説明した本実施の形態におい は、前進8速段及び後進2速段を達成し得る 段式の自動変速機3に本制御装置1を適用した ものを説明したが、これに限らず、例えばベ ルト式CVT等の無段変速機にも本発明を適用し 得ることは言うまでもない。この無段変速機 のマニュアルダウンシフトに際しては、変速 段を変更設定する代わりに変速比を変更設定 することになるが、この場合、運転者のパワ ー要求の度合いに応じて変更する変速比を例 えば細分化したパワー要求の度合いに比例さ せる等、無段階的に設定することも考えられ る。

 また、本実施の形態においては、パワー 求度をファジー推論処理やフィルタ処理に って精度良くパワー要求度を算出するもの 説明したが、アクセル開度や車速を基準値 と単に比較するだけでパワー要求度を設定 るようなものであってもよく、つまりパワ 要求度を反映させてマニュアルダウンシフ を行うものであれば、パワー要求度の算出 法はどのようなものであっても本発明の適 範囲内である。

 さらに、本実施の形態において、「パワ 要求度」は、「運転者の運転志向」と「道 状況」とを加味した値であるものを説明し が、特に「運転者の運転志向」だけを「パ ー要求度」として算出したものであっても く、つまり運転者の運転志向に応じてダウ シフト後の変速比を変更設定して、マニュ ルダウンシフトを行うものであっても本発 の適用範囲内である。

 また、以上説明した実施の形態において マニュアルダウンシフト指令が1回行われる 度にダウンシフトする変速段数を変更設定し て、その設定された変速段にダウンシフトす るものを説明したが、例えば運転者が複数回 連続してマニュアルダウンシフト指令を行っ て本制御を全て実行してしまうと、運転者が 意図した変速比よりも下がり過ぎる虞がある ので、所定時間内にマニュアルダウンシフト 指令が複数回行われた場合には本制御を中止 して通常通りの1段ずつのダウンシフトを行 ようにしてもよく、また、所定時間内に複 回のマニュアルダウンシフト指令が行われ も、そのうちの1回だけ(1回目だけ)を受け付 るようにしてもよい。

 本発明に係る自動変速機の制御装置は、 用車、トラック、バス、農機等に搭載され 自動変速機に用いることが可能であり、特 細分化された変速比の段階を手動によりダ ンシフト指令する際に、迅速なダウンシフ が要求されるものに用いて好適である。