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Title:
BALL END MILL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/028216
Kind Code:
A1
Abstract:
A ball end mill exhibiting extremely excellent practicality in which machining surface roughness can be improved while prolonging the lifetime. On the outer circumference of a tool body (11), a plurality of spiral chip discharge grooves (12) are formed from the distal end toward the proximal end of the tool, and a ball blade (15) is provided at the intersection ridge line of the face of the chip discharge groove (12) and the flank (14) at the distal end of the tool body (11). In such a ball end mill, two or more ball blades (15) are provided at the tip of the ball end mill, and one groove (20) having a substantially V-shaped or U-shaped cross-section and extending outward from the center (O') of rotation of the tool is provided between respective ball blades (15) at the distal end of the tool.

Inventors:
KOSHIO, Jun-Ichi (Minami-Ohi 4-chome Shinagawa-k, Tokyo 13, 1400013, JP)
古塩 純一 (〒13 東京都品川区南大井四丁目15番8号 ユニオンツール株式会社内 Tokyo, 1400013, JP)
Application Number:
JP2008/052465
Publication Date:
March 05, 2009
Filing Date:
February 14, 2008
Export Citation:
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Assignee:
UNION TOOL CO. (15-8, Minami-Ohi 4-chome Shinagawa-k, Tokyo 13, 1400013, JP)
ユニオンツール 株式会社 (〒13 東京都品川区南大井四丁目15番8号 Tokyo, 1400013, JP)
KOSHIO, Jun-Ichi (Minami-Ohi 4-chome Shinagawa-k, Tokyo 13, 1400013, JP)
International Classes:
B23C5/10
Attorney, Agent or Firm:
YOSHII, Takeshi et al. (5-8 Johnai-cho 3-chome, Nagaoka-shi Niigata, 61, 9400061, JP)
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Claims:
 工具本体の外周に、工具先端から基端側に向かう螺旋状の複数の切り屑排出溝が形成され、この切り屑排出溝のすくい面と前記工具本体の先端逃げ面との交差稜線部には夫々ボール刃が設けられたボールエンドミルであって、このボールエンドミルは先端に2枚以上の前記ボール刃を有し、工具先端部には、断面視略V字状若しくは断面視略U字状にして工具回転中心から外方に延びる溝部が前記ボール刃の間に夫々1つずつ設けられていることを特徴とするボールエンドミル。
 請求項1記載のボールエンドミルにおいて、前記溝部は、夫々工具回転方向側の前記ボール刃に対して「20°」乃至「隣り合うボール刃同士のなす角マイナス20°」ずらして設けられていることを特徴とするボールエンドミル。
 請求項2記載のボールエンドミルにおいて、前記溝部の前記交点に対する没入深さは、夫々工具外径の0.2%乃至10%に設定されていることを特徴とするボールエンドミル。
 請求項3記載のボールエンドミルにおいて、前記ボール刃の工具中心側には、前記先端逃げ面同士の交差稜線部が連設されており、前記溝部は、この交差稜線部の工具外方側の一部を残すように設けられていることを特徴とするボールエンドミル。
 請求項4記載のボールエンドミルにおいて、前記先端逃げ面同士の交差稜線部と前記ボール刃との交点の回転径φD 23 が次式(1)を満たすことを特徴とするボールエンドミル。
     2×(r+0.01)×sinα≧φD 23          (1)
 ただし、α=cos -1 (r/(r+0.01))
     r:工具半径(工具外径Dの1/2)
     α:工具回転軸と該工具回転軸上の工具先端から工具半径rの距離の点a
       及び先端逃げ面同士の交差稜線部とボール刃との交点を結ぶ線とがな
       す角
 請求項5記載のボールエンドミルにおいて、前記先端逃げ面同士の交差稜線部の長さは、夫々「0.005mm」乃至「前記交点の回転径の45%」に設定されていることを特徴とするボールエンドミル。
 請求項3記載のボールエンドミルにおいて、前記ボール刃は2枚であることを特徴とするボールエンドミル。
 請求項6記載のボールエンドミルにおいて、前記ボール刃は4枚であることを特徴とするボールエンドミル。
 請求項8記載のボールエンドミルにおいて、下記第三の直線及び第四の直線が成す角γ12が70°乃至88°に設定されていることを特徴とするボールエンドミル。
                      記
 一の先端逃げ面と切り屑排出溝のすくい面との交差稜線部に設けられるボール刃と工具回転中心を中心として工具外径の10%の半径を有する円c12との交差点a12及び前記工具回転中心を通る第三の直線。
 前記交差点a12が設定されたボール刃の工具回転方向前方側に位置する先端逃げ面の工具回転方向後方側稜線部と前記円c12との交差点b12及び前記工具回転中心を通る第四の直線。
 請求項9記載のボールエンドミルにおいて、前記先端逃げ面の幅が、夫々工具回転中心から工具外径の10%の範囲において「0.005mm」乃至「工具外径の3%」に設定されていることを特徴とするボールエンドミル。
 請求項6記載のボールエンドミルにおいて、前記ボール刃は6枚であることを特徴とするボールエンドミル。
Description:
ボールエンドミル

 本発明は、ボールエンドミルに関するも である。

 例えば特許文献1に開示されているような 、一般的なボールエンドミルは、工具本体の 外周に、工具先端から基端側に向かう螺旋状 の多数の切り屑排出溝が形成され、この切り 屑排出溝のすくい面と前記工具本体の先端逃 げ面との交差稜線部には夫々ボール刃が設け られた構成であり、ボール刃によって切削さ れた切り屑は、切り屑排出溝を介して排出さ れる。

特開2005-224898号公報

 ところで、従来のボールエンドミルは、 り屑排出溝の排出性が悪く、送り速度を速 し且つ切り込み量を増すと、特に工具先端 切り屑が滞留して、切り屑の再切削による ール刃の欠損等の損傷や切り屑詰まりによ ビビリ振動を誘発し、加工精度が悪化して まう。また、切り屑が詰まることで切削抵 の増大を招き、欠損やチッピング等の原因 なっており、工具寿命が短くなる。

 本発明は、上述のような問題点を解決し もので、工具先端部に溝部を設けることで 工具中心部からも切り屑を排出できるよう して切り屑がボール刃の先端近傍に滞留す ことを阻止し、送り速度を速くし且つ切り み量を増しても良好に切り屑を排出するこ ができ、難削材の高能率加工を高精度で行 ことが可能で、更に、切り屑が詰まらない とで欠損等を抑制でき長寿命化を図ると共 加工面粗さを改善することが可能な極めて 用性に秀れたボールエンドミルを提供する のである。

 添付図面を参照して本発明の要旨を説明 る。

 工具本体11の外周に、工具先端から基端 に向かう螺旋状の複数の切り屑排出溝12が形 成され、この切り屑排出溝12のすくい面と前 工具本体11の先端逃げ面14との交差稜線部に は夫々ボール刃15が設けられたボールエンド ルであって、このボールエンドミルは先端 2枚以上の前記ボール刃15を有し、工具先端 には、断面視略V字状若しくは断面視略U字 にして工具回転中心O’から外方に延びる溝 20が前記ボール刃15の間に夫々1つずつ設け れていることを特徴とするボールエンドミ に係るものである。

 また、請求項1記載のボールエンドミルに おいて、前記溝部20は、夫々工具回転方向側 前記ボール刃15に対して「20°」乃至「隣り うボール刃15同士のなす角マイナス20°」ず して設けられていることを特徴とするボー エンドミルに係るものである。

 また、請求項2記載のボールエンドミルに おいて、前記溝部20の前記交点23に対する没 深さdは、夫々工具外径の0.2%乃至10%に設定さ れていることを特徴とするボールエンドミル に係るものである。

 また、請求項3記載のボールエンドミルに おいて、前記ボール刃15の工具中心側には、 記先端逃げ面14同士の交差稜線部21が連設さ れており、前記溝部20は、この交差稜線部21 工具外方側の一部を残すように設けられて ることを特徴とするボールエンドミルに係 ものである。

 また、請求項4記載のボールエンドミルにお いて、前記先端逃げ面14同士の交差稜線部21 前記ボール刃15との交点23の回転径φD 23 が次式(1)を満たすことを特徴とするボールエ ンドミルに係るものである。                     
      2×(r+0.01)×sinα≧φD 23          (1)
 ただし、α=cos -1 (r/(r+0.01))
     r:工具半径(工具外径Dの1/2)
     α:工具回転軸と該工具回転軸上の工 先端から工具半径rの距離の点a
       及び先端逃げ面同士の交差稜線部 ボール刃との交点を結ぶ線とがな
       す角

 また、請求項5記載のボールエンドミルに おいて、前記先端逃げ面14同士の交差稜線部2 1の長さは、夫々「0.005mm」乃至「前記交点の 転径の45%」に設定されていることを特徴と るボールエンドミルに係るものである。

 また、請求項3記載のボールエンドミルに おいて、前記ボール刃15は2枚であることを特 徴とするボールエンドミルに係るものである 。

 また、請求項6記載のボールエンドミルに おいて、前記ボール刃15は4枚であることを特 徴とするボールエンドミルに係るものである 。

 また、請求項8記載のボールエンドミルにお いて、下記第三の直線及び第四の直線が成す 角γ12が70°乃至88°に設定されていることを特 徴とするボールエンドミルに係るものである 。                                
                      記
 一の先端逃げ面14と切り屑排出溝のすくい との交差稜線部に設けられるボール刃と工 回転中心O’を中心として工具外径の10%の半 を有する円c12との交差点a12及び前記工具回 中心O’を通る第三の直線。                   
 前記交差点a12が設定されたボール刃の工具 転方向前方側に位置する先端逃げ面14の工 回転方向後方側稜線部16と前記円c12との交差 点b12及び前記工具回転中心O’を通る第四の 線。

 また、請求項9記載のボールエンドミルに おいて、前記先端逃げ面14の幅が、夫々工具 転中心O’から工具外径の10%の範囲において 「0.005mm」乃至「工具外径の3%」に設定されて いることを特徴とするボールエンドミルに係 るものである。

 また、請求項6記載のボールエンドミルに おいて、前記ボール刃15は6枚であることを特 徴とするボールエンドミルに係るものである 。

 本発明は上述のように構成したから、切 屑がボール刃の先端近傍に滞留することを 止し、送り速度を速くし且つ切り込み量を しても良好に切り屑を排出することができ 難削材の高能率加工を高精度で行うことが 能で、更に、切り屑が詰まらないことで欠 等を抑制でき長寿命化を図ると共に加工面 さを改善することが可能な極めて実用性に れたボールエンドミルとなる。

 好適と考える本発明の実施形態を、図面 基づいて本発明の作用を示して簡単に説明 る。

 工具先端部に設けた溝部20により、工具 端中心部からも良好に切り屑が排出される とになり、ボール刃15の先端近傍に切り屑が 滞留し難くなる。従って、それだけ切り屑が 詰まり難く、ボール刃15の欠損やチッピング の工具の損傷を防止して長寿命化を図るこ が可能となる。また、切り屑の噛み込みに 因する工具の逃げ面摩耗が抑制されること 加工面粗さが改善される。

 また、例えば、各先端逃げ面14間の間隔 、例えば先端逃げ面14の幅を狭くすることで 、可及的に広くすることにより、工具先端の チップポケット(切り屑排出溝12の入口部分、 後述する実施例におけるギャッシュ)を可及 に広く確保することができ、従って、高硬 の焼入れ鋼等の難削材を高能率な条件で切 しても、切り屑がボール刃15近傍に滞留せず 、良好にチップポケットを通じて切り屑排出 溝12から排出され、切削加工時のビビリ振動 抑制され、加工面のむしれを抑制でき、高 度の加工が可能となる。

 本発明の具体的な実施例について図面に づいて説明する。

 本実施例は、工具本体11の外周に、工具 端から基端側に向かう螺旋状の4つの切り屑 出溝12が形成され、この切り屑排出溝12のす くい面と前記工具本体11の先端逃げ面14との 差稜線部には夫々ボール刃15が設けられ、切 り屑排出溝12のすくい面と前記工具本体11の 周面との交差稜線部に外周刃17が形成された 4枚刃ボールエンドミルであって、基端部に ライス盤の工具取り付け部と連結するシャ ク部を有し、フライス盤に取り付けられ鉄 材料等の金属に3次元加工等の切削加工を施 ものである。

 尚、切り屑排出溝12には、すくい面の先 側に設けたギャッシュ面と、このすくい面 対向する溝壁面に設けられた前記ギャッシ 面と対向するギャッシュ対向面12aとから成 側面視略L字状のギャッシュが形成されてい (本実施例においてはギャッシュは切り屑排 出溝12の一部としている。)。

 また、本実施例の工具先端部には、図1に 図示したように、断面視略V字状若しくは断 視略U字状にして工具回転中心O’から外方に 延びる溝部20がボール刃15の間に夫々1つずつ けられている。

 各部を具体的に説明する。

 ボール刃15の工具中心側には、先端逃げ 14同士の交差稜線部21が連設されており、こ 交差稜線部21は、図2に図示したように、工 回転中心O’で連設するように構成されてい る。

 溝部20は、各交差稜線部21にして工具外方 側の一部を残すように設けられている。

 即ち、本実施例は、一般的なボールエン ミルの工具先端中心部に溝部20を設けて先 逃げ面14同士の交差稜線部21(の一部)を除去 たものであり、これにより工具回転中心O’ 近に滞留する切り屑の排出性能を高め、切 屑の噛み込みによる工具及び加工面の損傷 抑制を図ることができることになる。

 また、交差稜線部21の工具外方側の一部 残すため、溝部20を設けることで(工具回転 心O’近傍が没入することで)工具の最先端部 となる交点23の工具中心側には交差稜線部21 び該交差稜線部21を形成する先端逃げ面14が 在することになる。交差稜線部21は交点23と 同じ高さ(軸方向)であるか、または交点23か 工具中心側に没入するようにやや緩やかに 斜する稜線とされている。よって、最先端 となる交点23による切削痕が被削材の加工面 に付き難くなる。

 尚、交差稜線部21を全て除去した場合で 工具回転中心O’付近に滞留する切り屑の排 性能を高め、切り屑の噛み込みによる工具 び加工面の損傷の抑制を図ることができる 、交点23の工具中心側は急角度で切り立っ 先鋭形状となり易く、被削材の加工面に交 23による切削痕が残り易い。この場合は溝部 20を断面視略U字状として円弧状の溝底部とボ ール刃15とが交差するように溝部20部を設け 最先端部となる交点23が先鋭になりすぎない ようにすれば良い。

 また、先端逃げ面14同士の交差稜線部21とボ ール刃15との交点23の回転径φD 23 (図5参照)は次式(1)を満たすように構成されて いる。尚、図5中のr’は基準となるボール刃1 5の曲率半径rに対する誤差(以下「ボールR誤 」という。)を表し、本実施例では0.01として いる。図中、符号Dは工具外径である。            
     2×(r+0.01)×sinα≧φD 23          (1)
 ただし、α=cos -1 (r/(r+0.01))
     r:工具半径(工具外径Dの1/2)
     α:工具回転軸と該工具回転軸上の工 先端から工具半径rの距離の点a
       及び交点23を結ぶ線とがなす角

 即ち、回転径が上記数値範囲を超えて大き なると、交点23の部分のボールR誤差が0.01を 超えてしまい、一般的に要求されているボー ルR精度を満足しなくなってしまうため、上 の範囲に設定している。より好ましくは次 (2)を満たすように構成すると良い(r’を0.005 すると良い。)。この場合、交点23の部分の ールR誤差が0.005以内の高精度工具となる。                      
     2×(r+0.005)×sinα≧φD 23          (2)
 ただし、α=cos -1 (r/(r+0.005))

 また、エンドミルによる切削加工の主体 横方向加工であるが、特にボールエンドミ では工具先端部を使った平面加工の際の加 面粗さが問題となる。ここで、図2に図示し たように交差稜線部21が工具回転中心O’で連 設する構成であると、この工具回転中心O’ 加工周速0mm/minで被削材に接触するため、被 材若しくはエンドミルを移動させる際、こ 工具回転中心O’が被削材に点接触しながら 引き摺られることになり、被削材の加工面粗 さを悪化させる可能性がある。この点、本実 施例は、加工周速が0mm/minである工具回転中 O’は被削材に接触せず、また、上述のよう 切り屑の噛み込みによる損傷が抑制される め、図2に図示したような構成に比し、加工 面粗さの改善も図ることができる。

 以下、溝部20について図3,4を用いて更に 体的に説明する。

 溝部20は、上述したように工具回転中心O から外方に延びるものであり、前記ボール 15の間に夫々1つずつ計4つ設けられている。 具体的には、工具回転中心O’を通る図3中左 -右下方向に断面略V字状の砥石外縁を工具 転軸と略直交するように当接転写するか若 くは前記方向に沿う向きとした砥石を工具 転軸直角方向に移動させて溝Aを研削形成し 工具回転中心O’を通る図3中右上-左下方向 断面略V字状の砥石外縁を工具回転軸と略直 交するように当接転写するか若しくは前記方 向に沿う向きとした前記砥石を工具回転軸直 角方向に移動させて溝Bを研削形成すること 、4つの溝部20が形成される。即ち、所定方 を向いた砥石を工具先端部に対して工具軸 向に移動させて工具先端部に砥石形状を工 回転軸と略直交するように当接転写するか しくは砥石を所定方向に工具回転軸直角方 に移動させて上記溝を研削形成することで A,Bを形成することができる。よって、本実 例における溝部20の溝底部は、工具回転軸と 略直交する略直線形状となる。

 尚、本実施例においては90°間隔で4つの ール刃を設けているため、溝Aと溝Bは夫々直 交するように設けられる。この溝部20を上述 ように形成することでボールエンドミルの 数の1/2の加工回数で(刃数の1/2の数だけ工具 回転中心O’を通り直線状に延びる溝を形成 ることで)刃数と同じ数だけ溝部20を設ける とができ、極めて簡便かつ高能率に溝部20を 形成できる。また、本実施例においては溝部 20は断面視略V字状としているが、断面視略U 状としてもよい。

 これにより、工具回転中心O’を含む工具 先端中心部は軸方向に没入し、この工具先端 中心部に加工面と接触せず切り屑を排出可能 な空間が形成される。

 また、溝部20は工具回転方向側のボール 15に対して所定角度ずらして設けられている 。具体的には、工具回転方向側のボール刃15 対して、夫々「20°」乃至「工具回転方向後 方側に隣り合うボール刃15同士のなす角マイ ス20°」ずらして設けられている。即ち、本 実施例の場合20°乃至70°ずらして設けられて る。具体的には、溝部20の(工具回転中心O’ を通る)中心線P(溝底中心線P)と、先端逃げ面1 4同士の交差稜線部21とボール刃15との交点23 工具回転中心O’を通る線Qとがなす角θが、 20°」乃至「工具回転方向後方側に隣り合う ボール刃15同士のなす角マイナス20°」に設定 されている。20°未満では、ボール刃先端の ックアップ強度の低下が著しく、ボール刃15 の工具先端側がチッピングしやすくなり、工 具回転方向後方側に隣り合うボール刃15同士 なす角マイナス20°を超えるとボール刃先端 のすくい面の一部が除去されるため、切刃強 度が低下しボール刃15の工具先端側がチッピ グしやすくなる。本実施例においては4枚刃 ボールエンドミルで約40°に設定されている 特に、上記角度は、隣り合うボール刃15同士 のなす角の1/2に対して±10°の範囲に設定する のが好ましい(本実施例の場合、工具回転方 側のボール刃15に対して35°乃至55°ずらして けるのが好ましい。)。この場合、ボール刃 15間の略中央に溝部20を設けることができ、 定した切刃強度を確保できることになる。

 また、工具先端部の先端逃げ面14同士の交 稜線部21の長さは、「0.005mm」乃至「交点23の 回転径φD 23 の45%」に設定されている。この交点23(工具最 先端部)が先鋭とならないよう、0.005mm以上を 保するが、交点23を構成しているボール刃15 と逃げ面同士の交差稜線21のなす角が先鋭で ると、加工面に切削痕が残りやすいため、 及的に大きい鈍角とすることが望ましい。 た、必要な溝部20のチップポケットを確保 、切り屑排出を行うために、先端逃げ面14同 士の交差稜線部21の長さを交点23の回転径φD 23 の45%以下とした。特に、交点23の回転径φD 23 の20%乃至40%に設定するのが好ましい。この場 合、先端逃げ面14同士の交差稜線部21を確実 確保でき、この交差稜線部21が切削中の摩耗 によって容易に摩滅しない量となり、更に、 溝部20の必要な溝幅を確保して安定した切り 排出性を確保することが可能となり、切り の噛み込みによる工具の逃げ面損傷を抑制 、一層良好な加工面粗さを実現できる。

 また、溝部20のボール刃15の交点23(最先端 部)に対する没入深さd(図4参照)は夫々工具外 の0.2%乃至10%に設定されている。0.2%未満で チップポケットが不足して工具先端中心部 切屑滞留が生じやすくなり、10%を超えると 具先端部の強度が著しく低下し、欠損しや くなる。特に、0,5%乃至2%の範囲に設定する が好ましい。この場合、ボール先端中心部 安定した切り屑排出が可能な必要最低限の さとなり、それだけ能率的な生産が可能と る。本実施例では4枚刃のボールエンドミル 約1.0%に設定されている。尚、溝部20の溝底2 2は砥石R形状が転写するように加工した場合 は図4に図示したようにR形状となる(上述の うに砥石を工具回転軸直角方向に移動させ 溝部20を形成した場合には、溝底22は工具回 転軸に直交する直線状となる。)。

 更に、本実施例は、図6に図示したように 、一の先端逃げ面14と切り屑排出溝12のすく 面(ギャッシュ面)との交差稜線部に設けられ るボール刃15にして工具回転中心O’を中心と して工具外径の5%の半径を有する円c11との交 点a11及び前記工具回転中心O’を通る第一の 直線と、前記交差点a11が設定されたボール刃 15の工具回転方向前方側に位置する先端逃げ 14の工具回転方向後方側稜線部16と前記円c11 との交差点b11及び前記工具回転中心O’を通 第二の直線とが成す角γ11が、70°乃至88°に 定されている。尚、図6では説明のため溝部2 0を省略している。

 本実施例においては、前記第二の直線は 前記ボール刃15を形成する切り屑排出溝12の すくい面と対向する溝壁面(ギャッシュ対向 12a)と他の先端逃げ面14との交差稜線部16にし て前記円c11との交差点b11及び前記工具回転中 心O’を通る直線としている。図中、符号X’ 工具の回転方向である。

 また、一の先端逃げ面14と切り屑排出溝12 のすくい面との交差稜線部に設けられるボー ル刃15にして工具回転中心O’を中心として工 具外径の10%の半径を有する円c12との交差点a12 及び前記工具回転中心O’を通る第三の直線 、前記交差点a12が設定されたボール刃15の工 具回転方向前方側に位置する先端逃げ面14の 具回転方向後方側稜線部16と前記円c12との 差点b12及び前記工具回転中心O’を通る第四 直線とが成す角γ12が、70°乃至88°に設定さ ている。本実施例においては、前記第四の 線は、前記ボール刃15を形成する切り屑排 溝12のすくい面と対向する溝壁面と他の先端 逃げ面14との交差稜線部16にして前記円c12と 交差点b12及び前記工具回転中心O’を通る直 としている。

 本実施例においては、前記先端逃げ面14 幅を可及的に小さくすることにより、具体 には、工具回転中心O’から工具外径(外周刃 17の回転軌跡の径)の10%の範囲において「0.005m m」乃至「工具外径の3%」に設定することで、 上記γ11及び上記γ12を70°乃至88°に設定でき ようにし、この先端逃げ面14間に形成される 切り屑排出溝12(チップポケット)を広く確保 きるように構成している。

 尚、先端逃げ面14は、その幅が工具外方 から工具中心側に向かって緩やかに漸減し 工具回転中心近傍(工具回転中心O’から工具 外径の5%の範囲程度)では、加工誤差を除けば 略一定となる。

 具体的には、上記γ11若しくは上記γ12が70 °未満であると、すくい面に沿って排出され 切り屑の排出が良好に行われず、切り屑が くい面と対向する溝壁面側に向かって滞留 てしまうため、切り屑のすくい面に沿った れがスムーズに行かず、ボール刃15の欠損 ビビリ振動が生じ、加工精度が悪化する。

 また、上記γ11若しくは上記γ12が88°を超 ると、先端逃げ面14の幅が小さくなり過ぎ ボール刃15のバックアップ量が不足し、剛性 が低下し過ぎてしまい、また、隣り合って配 置されたボール刃15の成す角以上(例えばボー ル刃が等分割に配置された4枚刃ボールエン ミルの場合は90°以上)となると、先端逃げ面 4を形成することができなくなることで所望 形状精度を有するボール刃15の欠如に至り、 良好な切削作用を発揮できなくなってしまい 、好ましくない。

 従って、上記γ11及び上記γ12は、いずれ 上記数値範囲内とすることが好ましい。

 図7は、上記γ11及び上記γ12を種々変化さ て切削試験を行った結果を示す表である。

 切削試験に用いる工具は4枚刃R2ボールエン ミル、被削材はSKD61(50HRC)とし、加工条件は 回転速度を15,000min -1 、送り速度を4,500mm/min、軸方向の切り込み深 を1.2mm、半径方向の切り込み深さを1.2mm、切 削距離を30m、クーラントをエアブローに設定 した。

 比較例1,2を比較すると明らかなように、 記γ11及び上記γ12が大きくなるほど、底刃 チッピングが発生せず、逃げ面摩耗幅が減 し、ビビリ振動及び加工面のむしれが抑制 れる様子が確認でき、また、上記γ11及び上 γ12が上記の角度範囲を満たす実験例1,2では ビビリ振動及び加工面のむしれは全く生じな いことが確認された。

 即ち、上記γ11及び上記γ12が広くなるこ で、切り屑の排出がスムーズに行われ、こ 切り屑がボール刃近傍に滞留することで生 る切り屑の再切削や切り屑詰まりが解消さ て切削抵抗の減少に伴い、逃げ面摩耗幅の 少、ビビリ振動の抑制及び加工面のむしれ 抑制が達成されることが確認された。

 尚、本実施例は4枚刃ボールエンドミルにつ いて説明しているが、2枚刃や6枚刃等の他の 数枚刃ボールエンドミルでも同様である。 えば2枚刃の場合には、図8,9に図示したよう に、2つの溝部20を有する構成となる(上記同 に加工した場合、加工する溝は一つ)。この 合も、回転径φD 23 ,交差稜線部21の長さ,没入深さd及びボール刃1 5に対するずらし角の数値範囲については同 である。尚、ボール刃15に対するずらし角は 、2枚刃の場合、工具回転方向側のボール刃15 に対して、夫々20°乃至160°、好ましくは、80 乃至100°に設定する。

 本実施例は上述のように構成したから、 具先端部に設けた溝部20により、工具先端 心部からも良好に切り屑が排出されること なり、ボール刃15の先端近傍に切り屑が滞留 し難くなる。従って、それだけ切り屑が詰ま り難く、ボール刃15の欠損やチッピング等の 具の損傷を防止できると共に、逃げ面摩耗 も少なくでき、長寿命化を図ることが可能 なる。また、切り屑の噛み込みが抑制され ことで加工面粗さが改善される。

 更に、各先端逃げ面14間の間隔を、例え 先端逃げ面14の幅を狭くすることで、可及的 に広くすることにより、工具先端のチップポ ケット(切り屑排出溝12の入口部分、後述する 実施例におけるギャッシュ)を可及的に広く 保することができ、従って、高硬度の焼入 鋼等の難削材を高能率な条件で切削しても 切り屑がボール刃15の先端近傍に滞留せず、 良好にチップポケットを通じて切り屑排出溝 12から排出され、切削加工時のビビリ振動が 制され、加工面のむしれを抑制でき、高精 の加工が可能となる。

 また、心高さ(工具先端中心部のボール刃 15と該ボール刃15と略平行な工具回転中心O’ 通る中心線との距離)をより中心線より回転 方向側に設定する(心高さを上げる)ことで、 げ面形成の際に上記溝部20同様、工具先端 心部を前記交点23に対して没入させることは 可能ではあるが、この場合、ボール先端側ほ ど被削材に作用するすくい角が鈍角化するこ とで、切削性が悪化し、ボール刃の先端側ほ どチッピング問題が生じる。この点、本実施 例は、心高さを上げる必要なく(ボール刃15を 中心付近とし)、上記溝部20を設けることで、 逃げ面・加工面の損傷抑制効果と加工面粗さ の改善効果を得ることが可能である。

 従って、本実施例は、切り屑がボール刃 先端近傍に滞留することを阻止し、送り速 を速くし且つ切り込み量を増しても良好に り屑を排出することができ、難削材の高能 加工を高精度で行うことが可能で、更に、 り屑が詰まらないことで欠損等も抑制でき 寿命化を図ることも可能であり、且つ良好 加工仕上げ面粗さを得ることができる極め 実用性に秀れた4枚刃ボールエンドミルとな る。

本実施例の概略説明平面図である。 本実施例の溝部を設ける前の工具先端 心部の拡大概略説明平面図である。 本実施例の工具先端部の拡大概略説明 面図である。 本実施例の工具先端部の拡大概略説明 面図である。 本実施例の概略説明図である。 本実施例の概略説明平面図である。 本実施例の切削試験の結果を示す表で る。 別例の概略説明平面図である。 別例の工具先端部の拡大概略説明平面 である。