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Title:
BASE MATERIAL SHEET FOR PROCESS STRIPPABLE SHEET, PROCESS STRIPPABLE SHEET, AND PROCESS FOR PRODUCING SYNTHETIC LEATHER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/050951
Kind Code:
A1
Abstract:
This invention provides a base material sheet which, when used in a process strippable sheet, can improve the strippability of a synthetic leather from the process strippable sheet. There is also provided a process strippable sheet which can improve the strippability of a synthetic leather. The base material sheet for a process strippable sheet comprises a cast coated paper comprising a support and a cast coating layer containing a binder and a pigment for a coating layer. The binder contains a styrene-butadiene copolymer comprising more than 40% by mass of butadiene units. The process strippable sheet comprises the base material sheet for a process strippable sheet and a strippable layer provided on the cast coating layer on its side remote from the support in the base material sheet. The strippable layer contains a stripping agent component and a silica-containing pigment for a strippable layer.

Inventors:
GOTO, Takashi (R & D Center, 10-6, Shinonome 1-chome, Koto-k, Tokyo 58, 1358558, JP)
Application Number:
JP2008/065767
Publication Date:
April 23, 2009
Filing Date:
September 02, 2008
Export Citation:
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Assignee:
OJI TAC Co., Ltd. (12-8, Ginza 5-chome Chuo-k, Tokyo 61, 1040061, JP)
王子タック株式会社 (〒61 東京都中央区銀座5丁目12番8号 Tokyo, 1040061, JP)
Oji Paper Co., Ltd. (7-5 Ginza 4-chome, Chuo-ku Tokyo, 61, 1040061, JP)
International Classes:
B32B27/00; C08J7/04; D06N3/00; D21H19/48; B32B27/00; C08J7/00; D06N3/00; D21H19/00
Attorney, Agent or Firm:
SHIGA, Masatake et al. (1-9-2, Marunouchi Chiyoda-k, Tokyo 20, 1006620, JP)
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Claims:
 支持体と、バインダおよび塗工層用顔料を含有するキャスト塗工層とを有するキャスト塗工紙からなる工程剥離シート用基材シートであって、
 バインダは、ブタジエン単位を40質量%より多く含むスチレン・ブタジエン共重合体を含有することを特徴とする工程剥離シート用基材シート。
 バインダにおけるスチレン・ブタジエン共重合体の含有量は、バインダ全体を100質量%とした際の50質量%以上である請求項1に記載の工程剥離シート用基材シート。
 バインダがカゼインを含有する請求項1または2に記載の工程剥離シート用基材シート。
 請求項1~3のいずれかに記載の工程剥離シート用基材シートと、前記基材シートのキャスト塗工層の、支持体と反対側の面に形成された剥離層とを有する工程剥離シートであって、剥離層は、剥離剤成分と、シリカを含む剥離層用顔料とを含有することを特徴とする工程剥離シート。
 剥離剤としては、ホルマリン吸着剤を添加したアルキド樹脂である請求項4に記載の工程剥離シート。
 剥離層用顔料に含まれるシリカは、平均粒子径が1~3μmかつ最大粒子径が10μm以下である請求項4に記載の工程剥離シート。
  剥離層における工程剥離シート用基材シートと反対側の表面は、JIS Z 8741に準じて測定した75度光沢度が30~90%である請求項4または5に記載の工程剥離シート。
   請求項4~7のいずれかに記載の工程剥離シート上に、合成皮革用樹脂塗料を塗工して皮革層を形成する工程と、前記工程剥離シートを合成皮革の皮革層から剥離する工程とを有することを特徴とする合成皮革の製造方法。
Description:
工程剥離シート用基材シート、 程剥離シートおよび合成皮革の製造方法

 本発明は、合成皮革の製造に使用される工 剥離シート、工程剥離シートに用いられる 程剥離シート用基材シートおよび工程剥離 ートを用いる合成皮革の製造方法に関する
 本願は、2007年10月17日に、日本に出願され 特願2007-270432号に基づき優先権を主張し、そ の内容をここに援用する。

 ポリウレタンレザー、塩化ビニルレザー等 合成皮革は、天然皮革に比べて一定品質の のを大量に製造でき、形状の制約が少ない め、衣類や靴、鞄、ソファー等の幅広い分 で使用されている。
 合成皮革の製造方法としては、例えば、工 剥離シートの上に、ウレタン樹脂、塩化ビ ル樹脂、アミド樹脂、アミノ樹脂などを含 合成皮革製造用塗料を塗工し、乾燥硬化さ 、次いで、塗工した合成皮革製造用塗料に 接着剤を介して織布等を貼り合わせた後、 却ロール間を通過させ、その後、工程剥離 ートを剥離する方法が挙げられる。
 このような工程剥離シートを用いる合成皮 の製造方法では、工程剥離シートの表面状 が合成皮革に転写されるため、工程剥離シ トの表面状態を変えることによって、風合 の異なる各種合成皮革を得ることができる

 上記合成皮革の製造方法で使用される工程 離シートとしては、基材シート上に、合成 革製造用塗料が塗工される剥離層が形成さ ているものが一般的に使用される。基材シ トとしては、例えば、バインダと顔料とを 成分として含むキャスト塗工層が設けられ キャスト塗工紙が使用されることがある(特 許文献1参照)。

特開2001-98495号公報

 しかしながら、特許文献1に記載の工程剥離 シートを用いて合成皮革を製造すると、工程 剥離シートから合成皮革が剥離しにくくなる ことがあった。
 本発明は、前記事情を鑑みてなされたもの あり、工程剥離シートに用いた際に、工程 離シートからの合成皮革の剥離性を向上さ ることができる基材シートを提供すること 目的とする。さらには、合成皮革の剥離性 向上させることができる工程剥離シートを 供することを目的とする。

[1] 支持体と、バインダおよび塗工層用顔料 含有するキャスト塗工層とを有するキャス 塗工紙からなる工程剥離シート用基材シー であって、
 バインダは、ブタジエン単位を40質量%より く含むスチレン・ブタジエン共重合体を含 することを特徴とする工程剥離シート用基 シート。
[2] バインダにおけるスチレン・ブタジエン 重合体の含有量は、バインダ全体を100質量% とした際の50質量%以上である[1]に記載の工程 剥離シート用基材シート。
[3] バインダがカゼインを含有する[1]または[ 2]に記載の工程剥離シート用基材シート。
[4] [1]~[3]のいずれかに記載の工程剥離シート 用基材シートと、前記基材シートのキャスト 塗工層の、支持体と反対側の面に形成された 剥離層とを有する工程剥離シートであって、
 剥離層は、剥離剤成分と、シリカを含む剥 層用顔料とを含有することを特徴とする工 剥離シート。
[5] 剥離剤としては、ホルマリン吸着剤を添 したアルキド樹脂である[4]に記載の工程剥 シート。
[6] 剥離層用顔料に含まれるシリカは、平均 子径が1~3μmかつ最大粒子径が10μm以下であ [4]に記載の工程剥離シート。
[7] 剥離層における工程剥離シート用基材シ トと反対側の表面は、JIS Z 8741に準じて測 した75度光沢度が30~90%である[4]または[5]に 載の工程剥離シート。
[8] [4]~[7]のいずれかに記載の工程剥離シート 上に、合成皮革用樹脂塗料を塗工して皮革層 を形成する工程と、前記工程剥離シートを合 成皮革の皮革層から剥離する工程とを有する ことを特徴とする合成皮革の製造方法。

 本発明の基材シートを工程剥離シートに用 た際には、工程剥離シートからの合成皮革 剥離性を向上させることができる。
 本発明の工程剥離シートによれば、合成皮 の剥離性を向上させることができる。

本発明の基材シートの一実施形態を示 断面図である。 本発明の工程剥離シートの一実施形態 示す断面図である。

符号の説明

 1 工程剥離シート
 10 基材シート(工程剥離シート用基材シー )
 11 支持体
 12 キャスト塗工層
 13 バリア層
 20 剥離層

<工程剥離シート用基材シート>
 本発明の工程剥離シート用基材シート(以下 、基材シートと略す。)の一実施形態につい 説明する。
 図1に、本実施形態の基材シートを示す。本 実施形態の基材シート10は、支持体11とキャ ト塗工層12とがバリア層13を介して積層され キャスト塗工紙からなる。

(支持体)
 支持体11としては、紙類またはフィルム類 が使用される。
 紙類としては、例えば、上質紙、中質紙、 紙、アート紙用基材、コート紙用基材、キ ストコート紙用基材、クラフト紙、グラシ 紙等が挙げられる。プラスチックフィルム しては、例えば、ポリプロピレン、ポリエ レン、ポリエチレンテレフタレートやポリ チレンテレフタレート等のポリエステル、 リ塩化ビニル等の各種高分子フィルムが挙 られる。また、蒸着紙、合成紙、布、不織 、金属ホイル等も使用できる。さらに、こ らの積層体などを適宜採用することもでき 。これらの中でも、漆黒性に優れた合成皮 が得られる工程剥離シートを容易に形成で ることから、アート紙用基材、コート紙用 材、キャストコート紙用基材が好ましい。 らに、合成皮革のエンボス加工適性に優れ 等の理由から、キャストコート紙用基材が り好ましい。

 支持体11の坪量は50~400g/m 2 であることが好ましい。支持体11の坪量が50g/ m 2 以上であれば、繰り返し再利用できる工程剥 離シートを容易に製造でき、400g/m 2 以下であれば、取り扱い性に優れた工程剥離 シートを製造できる。

(キャスト塗工層)
 キャスト塗工層12は、バインダおよび塗工 用顔料を含み、キャストドラム等、通常適 される方法によって鏡面仕上げされた塗工 である。
 キャスト塗工層12に含まれるバインダは、 チレン単位およびブタジエン単位を必須成 として含むスチレン・ブタジエン共重合体 含有する。

[バインダ]
 バインダに含まれるスチレン・ブタジエン 重合体は、ブタジエン単位を40質量%より多 、好ましくは45質量%以上、より好ましくは5 0質量%以上含むものである。スチレン・ブタ エン共重合体のブタジエン単位が40質量%以 であると、前記基材シート10を用いた工程 離シートによって合成皮革を製造する際に 工程剥離シートから合成皮革が剥離しにく なる。また、合成皮革の表面の外観に不良 生じやすくなる。
 また、スチレン・ブタジエン共重合体のブ ジエン単位は、塗工適性に優れる等の理由 ら、60質量%以下であることが好ましく、58 量%以下であることがより好ましく、55質量% 下であることが特に好ましい。
 また、スチレン・ブタジエン共重合体は、( メタ)アクリル酸エステル単位、シアン化ビ ル単位等の他の単量体単位を含有してもよ 。

 スチレン・ブタジエン共重合体のゲル分率 90~100質量%であることが好ましい。スチレン ・ブタジエン共重合体のゲル分率が90質量%以 上であれば、前記基材シート10を用いた工程 離シートによって合成皮革を製造する際に 合成皮革の剥離性がより高くなる。また、 成皮革の表面の外観不良がより生じにくく る。
 ここで、ゲル分率とは、以下の方法により られる値である。
 すなわち、ポリ四フッ化エチレンのシート 上に、スチレン・ブタジエン共重合体のラ ックスを塗布し、50℃で24時間乾燥して、膜 厚が0.3~0.5mm(乾燥後)の皮膜を形成する。次い 、前記皮膜を3cm角に切り、その質量を測定 た後、トルエンに24時間浸漬する。その後 105℃で3時間以上乾燥してトルエンを完全に 散させ、得られた固形物の質量を測定する そして、式(1)により、ゲル分率を求める。
 式(1) ゲル分率=(トルエン浸漬後の質量/ト エン浸漬前の質量)×100(%)

 スチレン・ブタジエン共重合体のゲル分率 、例えば、スチレン・ブタジエン共重合体 ブタジエン単位、スチレン・ブタジエン共 合体の重合条件(重合温度、重合圧力、架橋 剤の添加量など)を変えることによって調整 れる。
 具体的には、スチレン・ブタジエン共重合 のブタジエン単位を多くする程、ゲル分率 高くなる。
 重合温度を高くする程、ゲル分率が高くな 。
 架橋剤を添加し、その添加量を多くする程 ゲル分率が高くなる。

 また、キャスト塗工層12には、スチレン ブタジエン共重合体以外のその他のバイン が含まれてもよい。その他のバインダとし は、例えば、カゼイン、ポリビニルアルコ ル、酵素変性澱粉や酸化変性澱粉、カチオ 化澱粉等の澱粉類;カルボキシメチルセルロ ス、ヒドロキシエチルセルロース等のセル ース誘導体等が挙げられる。これらの中で 、工程剥離シートの繰り返し使用適性を向 させることができることから、カゼインが ましい。

 バインダにおけるスチレン・ブタジエン共 合体の含有量は、バインダ全体を100質量%と した際の50質量%以上であることが好ましく、 60質量%以上であることがより好ましく、70質 %以上であることが特に好ましい。スチレン ・ブタジエン共重合体の含有量が50質量%以上 であれば、前記基材シート10を用いた工程剥 シートによって合成皮革を製造した際に、 成皮革の表面外観が良好になる。
 また、スチレン・ブタジエン共重合体の含 量は、キャスト適性が良好であることから 95質量%以下であることが好ましく、90質量% 下であることがより好ましく、80質量%以下 あることが特に好ましい。

 キャスト塗工層12におけるバインダ含有 は、塗工層用顔料100質量部に対して5~50質量 であることが好ましく、10~30質量部である とがより好ましい。バインダ含有量が5質量 以上であれば、キャスト塗工層12の強度が 上し、50質量部以下であれば、キャスト塗工 層12上に工程剥離シートに適した剥離層を容 に形成できる。

[塗工層用顔料]
 塗工層用顔料としては、例えば、クレー、 オリン、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カ シウム、二酸化チタン、サチンホワイト、 酸バリウム、水酸化アルミニウム、酸化亜 、プラスチックピグメント等が挙げられる
 これらの中でも、塗工面が平滑になること ら、カオリン、軽質炭酸カルシウムが好ま い。さらには、カオリンと軽質炭酸カルシ ムを併用することがより好ましい。
 塗工層用顔料は1次粒子、2次粒子のいずれ あってもよいが、2次粒子であれば、キャス 塗工層12上に工程剥離シートに適した剥離 を容易に形成できる。

 塗工層用顔料の平均粒子径は0.01~10μmである ことが好ましい。塗工層用顔料の平均粒子径 が0.01μm以上であれば、塗膜の乾燥性に優れ 10μm以下であれば、塗膜の表面平滑性に優れ る。
 塗工層用顔料の平均粒子径は、顔料が1次粒 子である場合には1次粒子の平均粒子径であ 、2次粒子である場合には2次粒子の平均粒子 径である。また、塗工層用顔料の平均粒子径 は、レーザー回折式粒度分布計を用いて測定 された50%体積積算値の粒子径である。

[厚さ]
 キャスト塗工層12の厚さは5~50μmであること 好ましい。キャスト塗工層12の厚さが5μm以 であれば、キャスト塗工層12上に工程剥離 ートに適した剥離層を容易に形成でき、50μm 以下であれば、キャスト塗工層12を容易に形 できる。

 キャスト塗工層12は、支持体11と反対側の 表面12aの75度光沢度が80~99%であることが好ま い。ここで、75度光沢度はJIS Z 8741に準じ 測定した値である。キャスト塗工層12の光沢 度が80%以上であれば、キャスト塗工層12上に 程剥離シートに適した剥離層を容易に形成 きるが、99%を超えるものは製造が簡便でな 。

(バリア層)
 バリア層13を形成する材料としては、例え 、カルボキシメチルセルロース、カゼイン デキストリン、澱粉、変性澱粉、ポリビニ アルコール、変性ポリビニルアルコール、 リエチレンオキサイド、ポリビニルピロリ ン、ポリビニルメチルエーテル、ポリアク ル酸、ポリアクリルアミド、アクリル樹脂 ポリエステル、ポリウレタンなどが挙げら る。
 これらの中でも、溶剤に対するバリア性に れ、また、キャスト塗工層12との相性が良 ことから、澱粉、変性澱粉、ポリビニルア コールが好ましい。
 バリア層13が形成されていることにより、 材シート10製造時に、キャスト塗工層12を形 するバインダおよび塗工層用顔料が支持体1 1に染み込むことを防止できる。

 バリア層13の厚さは1~10μmであることが好 しい。バリア層13の厚さが1μm以上であれば 染み込みをより防止でき、10μm以下であれ 、コストを抑えることができる。

(坪量)
 基材シート10全体の坪量は50~500g/m 2 であることが好ましい。合成皮革を製造する 際には150℃以上の高温で乾燥される場合があ るため、基材シート10には耐熱性が要求され また工程剥離シートは繰り返し使用される め、基材シート10にはある程度の強度が求 られる。基材シート10全体の坪量が50~500g/m 2 であれば、耐熱性および強度を確保すること ができる。

(基材シートの製造方法)
 基材シート10になるキャスト塗工紙の製造 法としては、代表的なものとして、以下の3 の方法が挙げられる。
(1)湿潤状態にあるキャスト塗工層を、加熱さ れた鏡面仕上げドラム(キャストドラム)の表 に圧接し、乾燥させた後、離型して光沢仕 げするウェットキャスト法。
(2)湿潤状態の塗工層を一旦乾燥した後、再湿 潤液により再び湿潤させ、可塑化させた後、 加熱されたキャストドラムの表面に圧接し、 乾燥させた後、離型して光沢仕上げするリウ ェットキャスト法。
(3)湿潤状態の塗工層をゲル化させた後、加熱 されたキャストドラムの表面に圧接し、乾燥 させた後、離型して光沢仕上げするゲル化キ ャスト法。
 これらキャスト仕上げ方法は、いずれも、 潤、可塑化状態にある塗工層を、加熱され キャストドラムの表面に圧接し、乾燥させ 後、離型して、キャストドラムの鏡面を転 させる点で共通している。
 (1)~(3)の中でも、工程剥離シート用基材シー トとして優れた品質が得られることから、(2) の製造方法が好ましい。以下に、(2)の製造方 法の一例について説明する。

 まず、支持体11の片面に、バリア層13を形 成する成分を含む塗工液を塗布してバリア層 13を形成する。次いで、バリア層13の表面に バインダおよび塗工層用顔料を含むキャス 塗工層形成用塗工液を塗工・乾燥して塗工 を形成する。その後、塗工層に再湿潤液を 布し、加熱したキャストドラムの鏡面状金 面に圧接することで乾燥し、キャスト塗工 12を形成して、基材シート10を得る。

 バリア層を形成する成分を含む塗工液を塗 する際には、ロールコーター、ナイフコー ー、バーコーター、エアーナイフコーター グラビアコーター、カーテンコーター、リ プコーター、ダイコーター等の公知の塗工 を適用できる。
 バリア層13の塗工量は、乾燥塗工量で1~20g/m 2 であることが好ましい。バリア層13の乾燥塗 量が1g/m 2 以上であれば、バインダおよび塗工層用顔料 を含む塗工液の支持体11への染み込みをより 止でき、20g/m 2 以下であれば、基材シート10を薄くできる。

 キャスト塗工層12の塗工量は、乾燥塗工量 5~50g/m 2 であることが好ましい。キャスト塗工層12の 燥塗工量が5g/m 2 以上であれば、工程剥離シートにより適した キャスト塗工紙を得ることができ、50g/m 2 以下であれば、基材シート10を薄くできる。

 再湿潤液によってキャスト塗工層12の表面 再湿潤した後、下記温度でキャストドラム 圧接、乾燥し、キャストドラムから剥離す ことによって、キャスト仕上げする。
 再湿潤液としては特に制限されるものでは く、例えば、ポリエチレンエマルジョン、 肪酸石鹸、ステアリン酸カルシウム、ステ リン酸アンモニウム、マイクロクリスタリ ワックス、界面活性剤、ロート油等の離型 を0.01~3.0質量%含有する水溶液、硫酸亜鉛、 ン酸カルシウム、ポリリン酸ナトリウム、 キサメタリン酸ナトリウム、ギ酸ナトリウ 、ギ酸アンモニウム、酒石酸カリウム、ク ン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、ジオ チルスルホコハク酸ナトリウム等の無機塩 または有機塩類を0.01~3.0質量%含有する水溶 などが挙げられる。
 再湿潤した塗工層をキャストドラムに圧接 る際の温度は50~150℃であることが好ましい 圧接の際の温度が50℃以上であれば、再湿 した塗工層を充分にかつ速やかに乾燥させ ことができ、150℃以下であれば、キャスト 工層12の表面状態をより良好にできる。
 さらに、スーパーカレンダーを用いてカレ ダー処理をしてもよい。

 以上説明した基材シート10はキャスト塗工 からなるため、厚みがあり、紙力が高い。 のため、合成皮革製造用の工程剥離シート 適している。
 また、キャスト塗工層12のバインダが、ブ ジエン単位を40質量%より多く含むスチレン ブタジエン共重合体を含有するため、キャ ト塗工層12の耐溶剤性に優れる。そのため、 工程剥離シートを得るために、キャスト塗工 層12に剥離剤塗工液を塗工した際にキャスト 工層12の溶解を防止できる。その結果、キ スト塗工層12の成分が剥離層に混じりにくい 上に、キャスト塗工層12の表面状態が良好に るため、基材シート10を工程剥離シートに いた際に、工程剥離シートから合成皮革を 易に剥離できる。さらに、ブタジエン単位 50質量%以上含むスチレン・ブタジエン共重 体を含有することにより、剥離後の風合い 良い傾向があると推測される。

 なお、本発明の基材シートは上記実施形 に限定されない。例えば、本発明の基材シ トは、支持体11とキャスト塗工層12の間にバ リア層13が形成されていなくてもよい。

<工程剥離シート>
 本発明の工程剥離シートの一実施形態につ て説明する。
 図2に、本実施形態の工程剥離シートを示す 。本実施形態の工程剥離シート1は、上記基 シート10と、基材シート10のキャスト塗工層1 2の、支持体11と反対側の面に形成された剥離 層20とを有するものである。

(剥離層)
 剥離層20は、剥離剤成分と、シリカを含む 離層用顔料とを含有する。
 剥離剤成分としては、例えば、シリコーン アルキド樹脂、アルキド・シリコーン共重 体、シリコーン変性アミノアルキド樹脂、 リコーン変性アミノアクリル樹脂、及びこ らの混合物等を使用できる。
 これらの中でも、合成皮革製造用の工程剥 シートとしての耐熱性、塗工面の均一性に れることから、アルキド樹脂が好ましい。 らに樹脂を重合する際、ホルマリンと化学 応を起こす物質をホルマリン吸着剤として 加するのが好ましい。吸着剤としては例え 、アミノ基、アミド基、イミド基、イミノ 、ヒドラジン基、ヒドラジド基、ヒドラゾ 基を含有する化合物である。これにより副 成物として発生するホルマリンを除去する とができるとともに、剥離層20の表面20aの 沢度を下げることができるため、剥離層用 料の含有量を減らして、塗工適性を改善す ことができるので、好ましい態様である。

 剥離層用顔料に含まれるシリカは、平均粒 径が1~3μmかつ最大粒子径が10μm以下である とが好ましい。シリカの平均粒子径が1μm以 であれば、所望の光沢値を調整することが 易になり、シリカの平均粒子径が3μm以下で あれば、安定した均一な塗工面が得られる。 また、最大粒子径が10μm以下であれば、合成 革の表面外観が良好になる。
 シリカの平均粒子径は1.5~2.5μmであることが より好ましく、1.7~2.2μmであることが特に好 しい。また、シリカの最大粒子径は8μm以下 あることがより好ましい。
 シリカの平均粒子径は、シリカが1次粒子で ある場合には1次粒子の平均粒子径であり、2 粒子である場合には2次粒子の平均粒子径で ある。また、シリカの平均粒子径は、レーザ ー回折式粒度分布計を用いて測定された50%体 積積算値の粒子径である。

 シリカは1次粒子、2次粒子のいずれであ てもよいが、2次粒子であれば、エンボス加 した際に剥離層20の表面光沢の調整が容易 なる。

 剥離層20における剥離層用顔料の含有量 、剥離剤成分100質量部に対して1~20質量部で ることが好ましく、3~15質量部であることが より好ましい。剥離層用顔料含有量が1質量 以上であれば、光沢を容易に90%以下にでき 20質量部以下であれば、均一な塗工面が容易 に得られる。

 剥離層用顔料には、必要に応じて、シリカ 外の顔料が含まれてもよい。シリカ以外の 料としては、例えば、カオリン、タルク、 膏、バライト粉、アルミナホワイト、二酸 チタン、炭酸カルシウムなどが挙げられる
 シリカ以外の顔料の含有量は、剥離層用顔 全体を100質量%とした際の5~50質量%であるこ が好ましい。シリカ以外の顔料の含有量が5 質量%以上であれば、シリカ以外の顔料によ て剥離層20の特性を容易に調整でき、50質量% 以下であれば、シリカ以外の顔料が本発明の 効果を阻害することを防止できる。

 剥離層20には、本発明の効果を妨げない 囲で、染料、紫外線吸収剤、消泡剤、レベ ング剤、帯電防止剤等の各種助剤が含まれ もよい。

 剥離層20においては、基材シート10と反対側 の表面20aの75度光沢度が30~90%であることが好 しい。ここで、75度光沢度はJIS Z 8741に準 て測定した値である。
 剥離層20の表面20aの光沢度が30~90%であれば 光沢を適度に抑えた高級感のある合成皮革 得ることができる。

(使用方法)
 本発明の合成皮革の製造方法は、上記工程 離シート上に、合成皮革用樹脂塗料を塗工 て皮革層を形成する工程と、前記工程剥離 ートを合成皮革の皮革層から剥離する工程 を有する方法である。
 ここで、合成皮革用樹脂塗料に含まれる樹 としては、例えば、ウレタン樹脂、塩化ビ ル樹脂、アミド樹脂、アミノ酸樹脂などが げられる。合成皮革用樹脂塗料を塗工する には、上記剥離剤塗料の塗工で用いる装置 同じものを適用することができる。
  例えば、ロールコーター、ナイフコータ 、バーコーター、エアーナイフコーター、 ラビアコーター、カーテンコーター、リッ コーター、ダイコーター等の公知の塗工機 使用できる。また、印刷機を用いてもよく これらに限定されない。
(合成皮革の製造方法)
 本発明の合成皮革の製造方法においては、 革層を形成した後、皮革層に織布や不織布 どの基布を貼り合わせてもよい。その際に 、皮革層と基布との間に周知の各種接着剤 介在させてもよい。
 このような製造方法により得られた合成皮 は、中間光沢調の上記工程剥離シートの表 が転写されたものであるから、均一な中間 沢調の風合いを有している。また、上記工 剥離シートの剥離性は高く、工程剥離シー から容易に合成皮革を剥離することができ ため、合成皮革を簡便に製造できる。

(工程剥離シートの製造方法)
 工程剥離シート1の製造方法の一例を説明す る。
 本例の工程剥離シート1の製造方法は、上記 基材シート10のキャスト塗工層12の表面12aに 剥離剤塗工液を塗工し、乾燥して剥離層20を 形成し、必要に応じて、剥離層20をエンボス 工する方法である。

 剥離剤塗工液は、上記剥離剤成分が溶剤に 解または分散したものである。溶剤として 、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン メタノール、エタノール、イソブタノール ノルマルブタノール、メチルエチルケトン アセトン、テトラヒドロフラン等が挙げら る。溶剤は1種を単独で使用してもよいし、 2種以上を混合して使用してもよい。
 剥離剤塗工液の固形分濃度は、生産性およ 塗工性の両立の点から、10~60質量%であるこ が好ましい。 
 剥離剤塗工液を塗工する装置としては、合 皮革製造の際に合成皮革用樹脂塗料の塗工 用いる装置と同じものを適用することがで る。

 剥離剤塗工液の塗工量としては、乾燥塗工 で1~10g/m 2 であることが好ましい。剥離剤塗工液の塗工 量が1g/m 2 以上であれば、得られた工程剥離シート1の 離性が十分であり、一方、10g/m 2 以下であれば剥離性が飽和しないため経済性 に優れる。

 塗工後の乾燥方法としては、例えば、熱 乾燥、赤外線乾燥などが適用される。乾燥 度は使用する溶剤に応じて適宜選択される 、80~250℃であることが好ましい。乾燥温度 80℃以上であれば、速やかに乾燥でき、250 以下であれば、剥離層20の熱劣化を抑制でき る。

 以上説明した工程剥離シート1によれば、 合成皮革を容易に剥離できる。これは、基材 シート10のキャスト塗工層12の耐溶剤性が優 るため、剥離剤塗工液を塗布しても、キャ ト塗工層12が溶解せず、剥離層20にキャスト 工層12の成分が混じりにくい上に、表面状 が良くなるためと思われる。

 以下、実施例および比較例により本発明 具体的に説明するが、本発明はこれらに限 されるものではない。なお、例中の「部」 「%」は、光沢度の単位の「%」を除き、そ ぞれ「質量部」、「質量%」である。

(実施例1)
[原紙の作製]
 酸素-オゾン-水酸化ナトリウム-過酸化水素- 二酸化塩素の順で多段漂白された広葉樹晒ク ラフトパルプ(CSF430mL)85質量%と、酸素-オゾン- 水酸化ナトリウム-過酸化水素-二酸化塩素の で多段漂白された針葉樹晒クラフトパルプ( CSF450mL)15質量%とを含むパルプスラリーを調製 した。このパルプスラリーに、填料として軽 質炭酸カルシウム(奥多摩工業社製、商品名 マパールTP-121)を原紙灰分が10質量%になるよ に添加した後、パルプ固形分に対して硫酸 ルミニウム0.5質量%、カチオン澱粉(王子コ ンスターチ社製、商品名エースK-100)0.5質量% アルキルケテンダイマーサイズ剤(荒川化学 工業社製、商品名サイズパインK-287)0.1質量% ポリアクリルアミド(荒川化学工業社製、商 名ポリストロン851)0.02質量%を順次添加して 紙料を調製した。得られた試料をオントッ ツインワイヤー抄紙機で抄紙し、さらにゲ トロールサイズプレス装置で酸化澱粉(王子 コーンスターチ社製、商品名エースA)を両面 1.5g/m 2 (固形分換算)で塗布し、乾燥した。その後、 シンカレンダーで平滑化処理を施して、実 119g/m 2 、緊度0.75g/cm 3 、紙面pH7.6の原紙を得た。

[バリア層の形成]
 上記原紙の上に、ポリビニルアルコール(ク ラレ社製、商品名PVA110)を含む塗工液を乾燥 工量10g/m 2 になるようにブレードコーターにより塗工し 、200℃で熱風乾燥して、バリア層を形成した 。

[キャスト塗工層形成用塗工液の調製]
 カオリン(エンゲルハード社製、商品名UW-90) 85質量部、軽質炭酸カルシウム(白石工業社製 、商品名PX)15質量部、ポリアクリル酸ナトリ ム0.5質量部をコーレス分散機を用いて水中 分散して、固形分濃度65質量%の顔料スラリ を調製した。この顔料スラリーに、顔料100 量部に対して、離型剤としてステアリン酸 ンモニウム1.0質量部、バインダとして、ア モニアを用いて溶解させた15質量%カゼイン 溶液6.25質量部(固形分換算)、および、ブタ エン含有率が41質量%のスチレン・ブタジエ 共重合体のラテックス18.75質量部(固形分換 )を添加して、固形分濃度が54質量%のキャス ト塗工層形成用塗工液を調製した。その際、 スチレン・ブタジエン共重合体とカゼインと の質量比率(スチレン・ブタジエン共重合体/ ゼイン)は75/25とした。

 上記バリア層の上に、上記キャスト塗工層 成用塗工液をロールコーターにより乾燥塗 量が10g/m 2 になるように塗工・乾燥した後、再湿潤液を 塗布し、表面温度が80℃のキャストドラムか 剥離して、キャスト仕上げをした。
 これにより、キャスト塗工層(75度光沢度93%) を形成して、坪量157g/m 2 のキャスト塗工紙を得た。

 また、アミノシリコーン変性アルキド樹脂( 信越化学工業社製、商品名KS883)100部に、平均 粒径2.0μm、最大粒径10μmの粒状シリカ(水澤化 学工業社製、商品名P527)を5部、酸触媒として パラトルエンスルホン酸を3部配合し、溶媒 してトルエンを固形分濃度30%になるように 加して、剥離剤塗工液を調製した。
 次いで、キャスト塗工紙のキャスト塗工層 、前記剥離剤塗工液をグラビアコーターに り乾燥塗工量6g/m 2 になるように塗工し、150℃で乾燥して剥離層 を形成した。
 そして、剥離層をエンボスロールによりエ ボス加工して工程剥離シートを得た。
  得られた工程剥離シートの剥離剤表面に ウレタン樹脂を含む合成皮革製造用塗料を イフコートで塗工し、乾燥して皮革層を設 た。その後、皮革層上にポリウレタン接着 をナイフコートで塗工、乾燥して接着剤層 形成し、次いで、この接着剤層上に基布を り合わせ、乾燥した。これにより、工程剥 シート上に、皮革層と基布とが接着剤層を して接着された合成皮革を形成して、工程 離シート付き合成皮革を得た。そして、合 皮革を工程剥離シートから剥離した。

(実施例2)
 キャスト塗工紙のキャスト塗工層に含まれ スチレン・ブタジエン共重合体を、ブタジ ン含有率が45%のものに変更した以外は実施 1と同様にして工程剥離シートおよび合成皮 革を得た。

(実施例3)
 キャスト塗工紙のキャスト塗工層に含まれ スチレン・ブタジエン共重合体を、ブタジ ン含有率が50%のものに変更した以外は実施 1と同様にして工程剥離シートおよび合成皮 革を得た。

(実施例4)
 キャスト塗工紙のキャスト塗工層に含まれ スチレン・ブタジエン共重合体を、ブタジ ン含有率が55%のものに変更した以外は実施 1と同様にして工程剥離シートおよび合成皮 革を得た。

(実施例5)
 粒状シリカを、平均粒子径1.0μm、最大粒子 8μmのものに変更した以外は実施例3と同様 して工程剥離シートおよび合成皮革を得た

(実施例6)
 粒状シリカを、平均粒子径1.8μm、最大粒子 8μmのものに変更した以外は実施例3と同様 して工程剥離シートおよび合成皮革を得た

(実施例7)
 キャスト塗工紙のキャスト塗工層に含まれ スチレン・ブタジエン共重合体を、ブタジ ン含有率が61%のものに変更した以外は実施 1と同様にして工程剥離シートおよび合成皮 革を得た。

 (実施例8)
 キャスト塗工紙のキャスト塗工層に含まれ スチレン・ブタジエン共重合体とカゼイン 質量比率を40/60に変更した以外は実施例4と 様にして工程剥離シートおよび合成皮革を た。

(実施例9)
 粒状シリカを、平均粒子径3.6μm、最大粒子 15μmのものに変更した以外は実施例3と同様 して工程剥離シートおよび合成皮革を得た

(実施例10)
 キャスト塗工紙のキャスト塗工層に含まれ スチレン・ブタジエン共重合体とカゼイン 質量比率を40/60に変更した以外は実施例1と 様にして工程剥離シートおよび合成皮革を た。

(実施例11)
 粒状シリカを、平均粒子径0.6μm、最大粒子 6μmのものに変更した以外は実施例3と同様 して工程剥離シートおよび合成皮革を得た

(実施例12)
 粒状シリカを、平均粒子径1.8μm、最大粒子 15μmのものに変更した以外は実施例3と同様 して工程剥離シートおよび合成皮革を得た

(実施例13)
 アミノシリコーン変性アルキド樹脂重合時 ホルマリン吸着剤としてジシアノジアミド( 関東化学社製 特級試薬)を0.1部添加した以外 は実施例3と同様にして工程剥離シートおよ 合成皮革を得た。

(実施例14)
 粒状シリカの添加部数を4部に変更した以外 は実施例13と同様にして工程剥離シートおよ 合成皮革を得た。

(比較例1)
 キャスト塗工紙のキャスト塗工層に含まれ スチレン・ブタジエン共重合体を、ブタジ ン含有率が38%のものに変更した以外は実施 1と同様にして工程剥離シートおよび合成皮 革を得た。

(比較例2)
 基材シートとして、顔料塗工層中のバイン としてブタジエン含有率が38%のスチレン・ タジエン共重合体および塗工層用顔料とし カオリンを含有する塗工層を有し、塗工層 スーパーカレンダーによって鏡面仕上げさ た坪量157g/m 2 のカレンダー仕上げ塗工紙を用いた以外は実 施例1と同様にして工程剥離シートおよび合 皮革を得た。

 実施例1~14および比較例1~2の工程剥離シート における、スチレン・ブタジエン共重合体(SB R)のブタジエン単位含有量、SBRのゲル分率、 材シートの種類、他のバインダの種類、ス レン・ブタジエン共重合体と他のバインダ 質量比、シリカの平均粒子径および最大粒 径、剥離層表面のJIS Z 8741に準じて測定し 75度光沢度を、表1にまとめて示す。
 なお、ゲル分率は、以下の方法により測定 た。
 すなわち、ポリ四フッ化エチレンのシート 上に、スチレン・ブタジエン共重合体のラ ックスを塗布し、50℃で24時間乾燥して、膜 厚が0.3~0.5mm(乾燥後)の皮膜を形成した。次い 、前記皮膜を3cm角に切り、その質量を測定 た後、トルエンに24時間浸漬した。その後 105℃で3時間以上乾燥してトルエンを完全に 散させ、得られた固形物の質量を測定した そして、式(1)により、ゲル分率を求めた。
 式(1) ゲル分率=(トルエン浸漬後の質量/ト エン浸漬前の質量)×100(%)

 実施例1~14および比較例1~2の工程剥離シート を用い、以下の方法により合成皮革を製造し た。
 工程剥離シートの剥離層の表面に、合成皮 表皮用のポリウレタンの溶液(大日精化工業 社製NE310)をナイフコートにより乾燥塗工量25g /m 2 で塗工し、100℃で熱風乾燥して、表皮を作製 した。次いで、得られた表皮にポリウレタン 接着剤(大日精化工業社製UD603)をナイフコー で塗布し、その接着剤を介して基布(アキレ 社製NTベース)を貼り合わせ、150℃で乾燥し 。そして、工程剥離シートから剥離して、 成皮革を得た。

 以上の実施例、比較例及び参考例で得ら た工程剥離シート、およびこれら工程剥離 ートを使用して作製した合成皮革について 記評価を実施した。その結果を表2に示す。

[剥離剤塗工液の塗工適性]
 剥離剤塗工液を塗工して形成した剥離層の 面状態を目視により観察し、剥離剤塗工液 塗工適性を評価した。
 ○:塗工スジの無い均一な塗工面であった。
 △:塗工スジが一部見られたが、実用レベル であった。
 ×:塗工スジがあり、不均一な塗工面であっ 。

[合成皮革の剥離性]
 合成皮革を工程剥離シートから剥離する際 剥離性を目視により評価した。
 ○:実用上問題ない剥離性を有していた。
 △:剥離が重く、実用上問題になる可能性が ある剥離性であった。

[合成皮革の表面外観]
 得られた合成皮革の表面外観を目視により 察し、評価した。
 ◎:均一で、かつ漆黒性に優れる。
 ○:ほとんどムラがなく、かつ漆黒性が良好 であった。
 △:ムラまたはスジが若干見られた。
 ×:不均一なムラまたはスジが見られた。
 なお、△以上であれば、実用性を有する。

[繰り返し使用適性]
 1回目剥離後、および2回目剥離後で得られ 合成皮革の表面に、暗室にてカドニカライ の光を照射し、目視により外観を評価し、 定した。
 ○:白化、曇り、剥離ムラが見られなかった 。
 ×:白化、曇り、剥離ムラが見られた。

 基材シートのキャスト塗工層のバインダが ブタジエン単位を40%より多く含むスチレン ブタジエン共重合体を50質量%以上含有する 施例1~14の工程剥離シートによれば、合成皮 革を容易に剥離できた。また、繰り返し使用 適性にも優れていた。
 特に、スチレン・ブタジエン共重合体のブ ジエン単位が45%以上であった実施例2~7,13,14 工程剥離シートを用いた場合には、合成皮 の表面外観がより優れていた。
 また、剥離層中のシリカの最大粒子径が10μ m以下であった実施例1~8,10,11,13,14の工程剥離 ートでは、基材シートに剥離剤塗工液を塗 する際に容易に塗工できた。すなわち、塗 適性に優れていた。

 これに対し、キャスト塗工層のバインダ 含まれるスチレン・ブタジエン共重合体の タジエン単位が40%以下であった比較例1,2の 程剥離シートでは、合成皮革の剥離性が低 った。とりわけ、基材シートとして、スー ーカレンダー仕上げ塗工紙を用いた比較例2 では、繰り返し使用適性を有していなかった 。

 本発明の基材シートは、工程剥離シートに いることができ、工程剥離シートから合成 革を剥離する際に、剥離性の向上を実現で る。
 本発明の工程剥離シートを用いることによ 、合成皮革の剥離性の向上を実現できる。