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Title:
BATTERY AND MEMBRANE ELECTRODE ASSEMBLY
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2021/033102
Kind Code:
A1
Abstract:
The present invention provides a battery or membrane electrode assembly having high durability. A battery (100) which has a multilayer structure including a pair of electrode layers (1), while comprising a reinforcement material (20) that is provided within one or more layers or between layers.

Inventors:
TAKAMUKU SHOGO (JP)
MAKINO SHINICHI (JP)
Application Number:
PCT/IB2020/057664
Publication Date:
February 25, 2021
Filing Date:
August 14, 2020
Export Citation:
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Assignee:
BOSCH GMBH ROBERT (DE)
International Classes:
H01M8/1004; H01M4/86; H01M8/102; H01M8/1041
Foreign References:
JP2006155924A2006-06-15
JP2009064777A2009-03-26
CN107652381A2018-02-02
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Claims:
\¥02021/033102 卩(:17132020 /057664

21

【書類名】請求の範囲

【請求項 1】

1対の電極 ( 1) の層を含む多層構造の電池 ( 1 0 0) であって、

1つ以上の層内又は層間に設けられる強化材 (2 0) を備える、電池 ( 1 0 0) 。

【請求項 2】 前記強化材 (2 0) は、高シスジェン系重合体を含み、 前記高シスジェン系重合体のシス- 1, 4結合量が 8 5 %以上である、 請求項 1に記載の電池 ( 1 0 0) 。

【請求項 3】 前記高シスジェン系重合体のシス- 1, 4結合量が 9 5 %以上である、 請求項 2に記載の電池 ( 1 0 0) 。

【請求項 4】 前記層内に設けられる強化材 (2 0) は、前記層の成分と混合されて前記層を構成するか、又は前 記層内(こ含浸する、 請求項 1〜 3のいずれか一項に記載の電池 ( 1 0 0) 。

【請求項 5】 前記層間に設けられる強化材 (2 0) は、空隙を有するシ -卜材であるか、両側の層のうちの少なくと も —方の表面を被覆する塗工膜である、 請求項 1〜 4のいずれか一項に記載の電池 ( 1 0 0) 。

【請求項 6】 前記電池 ( 1 0 0) は、固体高分子型燃料電池であり、 前記 1対の電極 ( 1) 間に電解質膜 (2) と、 前記 1対の電極 ( 1) の両側にセ八 °レ-夕 (4) と、を備え、 前記電極 ( 1) は、 \¥02021/033102 卩(:17132020 /057664

22 触媒層 ( 1 1) 及びガス拡散層 ( 1 2) を備え、 前記強化材 (2 0) は、前記電解質膜 (2) 、触媒層 ( 1 1) 及びガス拡散層 ( 1 2) のうち の 1つ以上の層内又は層間に設けられる、 請求項 1〜 5のいずれか一項に記載の電池 ( 1 0 0) 。

【請求項 7】 前記強化材 (2 0) は、イオン交換基を有する、 請求項 6に記載の電池 ( 1 0 0) 。

【請求項 8】 前記 1対の電極 ( 1) のうち、アノ-ドである電極 ( 1) 側の層内又は層間に設けられる前記強化 材 (2 0) は、イオン交換基を有する、 請求項 6に記載の電池 ( 1 0 0) 。

【請求項 9】

1対の電極 ( 1) 間に電解質膜 (2) を備える膜電極接合体 (3) であって、 前記電極 ( 1) は、多層構造を有し、 前記電極 ( 1) と前記電解質膜 (2) の各層のうち、 1つ以上の層内又は層間に設けられる強化 材 (2 0) を備える、膜電極接合体 (3) 。

Description:
【書類名】明細書

【発明の名称】電池及び膜電極接合体 【技術分野】

[ 0001] 本発明は、 電池及び膜電極接合体に関する。

【背景技術】

[ 0 0 02 ] 従来、車両に電力を供給する電池として、 リチウムイオン電池、 固体高分子型燃料電池 (P E F C : Polymer Electrolyte Fuel Cell) 等の化学電池が使用されている。化学電池は 、通常積層構造を 有する。例えば、 P E F Cは、膜電極接合体にセパレ-夕が積層され、 電極接合体も 1対の電極間に 固体高分子の電解質膜が設けられた積層体で ある。電極も、触媒層やガス拡散層等の複数 層から構 成されていることが多い。

【 0 0 0 3】 電解質膜は、抵抗を下げるために薄膜化が望 まれるが、薄すぎるとビンホ-ルや破れが生 ることがある 。そのため、機械的強度に優れた電解質膜の 研究開発が行われている (例えば、特許文献 1及び 2参 照。 ) 。

【先行技術文献】

【特許文献】

【 0 0 0 4】

【特許文献 1】国際公開第 2 0 1 0 / 0 4 4 4 3 6号 【特許文献 2】特開 2 0 1 1 - 2 1 1 7 6号公報 【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

[ 0 0 0 5 ] \¥0 2021/033102 卩(:17132020 /057664

2 しかしながら、積層構造を有する電池全体の 耐久性を高めるのであれば、機械的強度が望 まれるのは 電解質膜だけではない。特に、 車両に搭載される電池は、環境条件が変化し やすぐ高い耐久性が求め られる。例えば、温度変化によって加温と冷 却のサイクルが繰り返され、湿度変化(こよ って湿潤と乾燥のサ イクルが繰り返される。また、 大気圧の変化や走行中の衝撃等によって、各 層に対する加圧と減圧のサイ クルが繰り返される。

[ 0 0 0 6 ] この間、電池の各層が膨張と収縮を繰り返し 、亀裂等の破壊が生じることがある。また、 電池の各層に 用いられる材料の熱膨張係数や引張強度等の 物性の違いによって、歪む、変形する、 隣接する層に引っ 張られる等して破壊が生じることもある。そ れ以外にも、混入した不純物による破壊や繊 維状の物質が突 き刺さる等の破壊が生じることもある。

[ 0 0 0 7 ] 本発明は、耐久性の高い電池又は膜電極接合 体の提供を目的とする。

【課題を解決するための手段】

【0 0 0 8】 本発明の一態様によれば、 1対の電極 ( 1) の層を含む多層構造の電池 ( 1 0 0) であって、 1つ 以上の層内又は層間(こ設けられる強化材 (2 0) を備える、 電池 ( 1 0 0) が提供される。

[ 0 0 0 9 ] 本発明の一態様によれば、 1対と電極 ( 1) 間に電解質膜 ( 2) を備える膜電極接合体 (3) であって、前記電極 ( 1) は、 多層構造を有し、前記電極 ( 1) と前記電解質膜 ( 2) の各層のう ち、 1つ以上の層内又は層間に設けられる強化材 ( 2 0) を備える、膜電極接合体 (3) が提供さ れる。

【発明の効果】

[ 0 0 1 0 ] 本発明によれば、 耐久性の高い電池又は膜電極接合体を提供で きる。

【図面の簡単な説明】 【0011 】

【図 1】本実施形態の固体高分子型燃料電池の構 を示す断面図である。

【図 2】固体高分子型燃料電池における破壊箇所 一例を示す断面図である。

【発明を実施するための形態】

[0012 】 以下、本発明の電池及び膜電極接合体の実施 の形態について、 図面を参照して説明する。以下に 説明する構成は、本発明の一実施態様として の一例 (代表例) であり、本発明は以下に説明する構 成に限定されない。

【 0 0 1 3】 本発明の電池は、 1対の電極を含む化学電池又は物理電池であ 、 電極を含む複数の層が積層さ れた多層構造を有する。化学電池としては、 例えばアルカリマンガン電池、ニッケル水素 電池、 リチウムイオ ンニ次電池、燃料電池等の化学電池が挙げら れ、物理電池としては例えば太陽電池等が挙 げられる。

【 0 0 1 4】 以下、本発明の電池の一実施形態として、 固体高分子型燃料電池 (P E F C : Polymer Electrolyte Fuel Cell) を説明するが、 上述した 1対の電極を含む多層構造の電池であれば、 P E F C と同様に本発明を適用できる。

[ 0 0 1 5】

( P E F C) 図 1は、本発明の一実施形態である P E F C 1 0 0の構成を示す。 図 1に示すように、 P E F C 1 0 0は、膜電:極接合体 (M E A : Membrane Electrode Assembly) 3と、 M E A 3の両側に設けられた 2つのセパレータ 4とを備える。

[ 0 0 1 6 ]

(M E A)

M E A 3は、 1対の電極 1と、 1対の電極 1 間に設けられた電解質膜 2とを備える。

[0017] \¥0 2021/033102 卩(:17132020 /057664

4

(電極)

1対のうち、一方の電極 1はアノ-ドであり、燃料極とも呼ばれる。他 の電極 1はカツ-ドであり、空 気極とも呼ばれる。アノ-ドでは、セパレー 4を介して供給された水素ガス (1 ~ 1 2 ) から電子 (6 —) とプ □トン (㈠つ を生成する反応が生じる。電子は外部回路を 経由してカツ-ドへ移動する。この電子の移 動により外部回路では電流が発生する。プロ トンは電解質膜 2を経由してカソードへ移動する。カソード は、セパレ-夕 3を介して酸素ガス (0 2 ) が供給され、外部回路から異動してきた電子 により酸素イオン (0 2 一) が生成される。酸素イオンは、電解質膜 2から異動してきたプロトン (2 H十) と結合して、水 (1·! 2 0) になる。

【0 0 1 8】 電極 1は、少なくとも触媒層 1 1を備える。電極 1は、多層構造を有することができ、例えば スの拡 散性向上のため、ガス拡散層 1 2と多孔質層 1 3とを備えることができる。

[ 0 0 1 9 ] 触媒層 1 1は、触媒によって水素ガス及び酸素ガスの 応を促進する。触媒層 1 1は、触媒と、触 媒を担持する担体及びこれらを被覆するアイ オノマーを含む。 触媒としては、例えば白金 ( 七) 、ルテニウム (R u) 、イリジウム ( I 「) 、ロジウム ( ) 、パ ラジウム ( 〇1) 、タングステン 等の金属、これら金属の混合物、合金等が挙 げられる。なかでも、 触媒活性、 _酸化炭素に対する耐被毒性、耐熱性等の観 から、 白金、 白金を含む混合物、合金 等が好ましい。

[ 0 0 2 0 ] 担体としてはメソポ-ラスカ-ボン、 セブラック等の細孔を有する導電性の多孔性 金属化合物が挙げ られる。分散性が良好で表面積が大きく、触 媒の担持量が多い場合でも高温での粒子成長 が少ない観 点からは、メソポーラスカーボンが好ましい 。 アイオノマーとしては、後述する電解質膜 2と同様のイオン伝導性の高分子電解質を使 することがで ぎる。

[ 0 0 2 1 ] \¥0 2021/033102 卩(:17132020 /057664

5 ガス拡散層 1 2は、セパレータ 4を介して供給されたガスを触媒層 1 1に均一に拡散することができる。 ガス拡散層 1 2としては、例えば力-ボン繊維等の導電性、 ス透過性及びガス拡散性を有する多孔性 繊維シート ; 発泡金属、エキスパンドメタル等の金属板等 を用いることができる。

[ 0 0 2 2 ] 多孔質層 1 3は、触媒層 1 1とガス拡散層 1 2間の中間層として設けられ、 電極 1の電気抵抗を 下げ、ガスの流れを良化することができる。 また、 多孔質層 1 3は、電解質膜 2において生成した水の排 出を促して、逆拡散を抑えることができる。 多孔質層 1 3としては、例えば導電性の力-ボンと撥水性 パ インダ-樹脂を混合した多孔質シ-卜等が挙げ れる。水の輸送性からは、平均孔径が 1〜 1 0 n の 多子し質体であることが好ましい。力ーボン としては、例えば黒鉛、力ーボンブラック、 グラフエン、力ーボンナノチュ -プ、力ーボン繊維等を用いることができる

【 0 0 2 3】

(電解質膜) 電解質膜 2は、イオン伝導性の高分子電解質の膜であ 。電解質膜 2としては、例えばナフイオン ( 登録商標) 、アクイヴイオン (登録商標) 等のパ-フルオ □スルホン酸ポリマ- ; スルホン化ポリエ-テルエ_ テルケトン ( 已 已 ) 、スルホン化ポリイミド等の芳香族系ポリマ - ; ポリビニルスルホン酸、ポリビニル リン酸等の脂肪族系ポリマ-等が挙げられる

【 0 0 2 4】 電解質膜 2は、 耐久性向上の観点から、 多孔質基材 2 3 に高分子電解質を含浸させた複合膜で あってもよい。 多孔質基材 2 3としては、高分子電解質を担持できるので れば特に限定されず、 多孔質 、織布状、不織布状、フイブリル状等の膜を 用いることができる。多子し質基材 2 3の材料としても特に限 定されないが、イオン伝導性を高める観点か ら、上述したような高分子電解質を用いるこ とができる。なか でも、 フッ素系ポリマーであるポリテトラフルオ □エチレン、ポリテトラフルオ □エチレンーク □ □トリフルオ □エチレン 共重合体、ポリクロ □トリフルオ □エチレン等は、強度及び形状安定性に優れ る。

[ 0 0 2 5 ]

(セ八。レ-夕) \¥0 2021/033102 卩(:17132020 /057664

6 セ八 °レータ 4は、ガスの流路 4 3を形成するリブ 4 匕が表面に設けられたプレートであり、パ ' イボーラブレート とも呼ばれる。セパレ-夕 4の材料としては、一般的に金属が用いられ 。例えば、軽量化の観点からは力 -ボン等が用いられ、厚みを薄くする観点か はステンレス鋼等が用いられる。

[ 0 0 2 6 ]

(強化材) 巳 「 0 1 0 0は、電極 1の層を含む 1つ以上の層内又は層間に、機械的強度に優 た強化材 2 0を備える。 温度、湿度、圧力等の環境条件が変化し、加 温と冷却、湿潤と乾燥、加圧と減圧等のサイ クルが繰 り返されると、 がある。このような負荷が生じても、強化材 2 0により負荷を緩和して、各層の破壊を減ら ことができる。

[ 0 0 2 7 ] 図 2は、 已 「 0 1 0 0の破壊箇所の一例を、三角形のマ-力- 1〜 7により示す。 上述した加熱と冷却、湿潤と乾燥、加圧と減 圧等のサイクルが繰り返されると、電極 1を構成する触 媒層 1 1、ガス拡散層 1 2、多孔質層 1 3、電解質膜 2及びセパレ-夕 4は、歪むか又は変形して、マ -力- 1〜 5が示す各層の内部において亀裂等の破壊が じることがある。また、各層と隣接する層 との熱膨張係数、引張強度等の物性の違いに より、各層が隣接する層に引っ張られる等し て、マ-力- 1 〜 5が示す各層の内部において破壊が生じるこ がある。

【0 0 2 8】 なかでも、電解質月莫 2は、運転時の湿潤膨潤と停止時の乾燥収縮 サイクルを繰り返すことによって、 マ-力- 1が示すように内部の破壊が生じやすい。電 質膜 2の膨張時には、隣接する触媒層 1 1と の特性の違いによって、触媒層 1 1と触媒層 1 1から突出する電解質膜 2との境界位置、すなわちマ- 力一 7が示す位置において破壊することもある。

[ 0 0 2 9 ] \¥0 2021/033102 卩(:17132020 /057664

7 また、外部から衝撃が加わった際、セ八 °レ-夕 4の表面のリブ 4 13とガス拡散層 1 2との接触部分、特 にリブ 4 13の角と接触する部分に負荷がかかり、マ-力 - 5及び卩 6が示す位置においてガス拡散層 1 2 の破壊が生じることがある。

【0 0 3 0】 マーカー 1〜 7が示す破壊箇所において強化材 2 0を適宜使用することで、各層の破壊を減ら ことができる。なお、図 2中のマ-力- 1〜 7が示す位置は破壊箇所の一例であり、これ 限定されな い。

【0 0 3 1】 各層内に設けられる強化材 2 0は、電極 1の触媒層 1 1、ガス拡散層 1 2、多孔質層 1 3及び電 解質膜 2の各層の成分と混合されて各層を構成して よいし、各層内に含浸していてもよい。例 ば、高 分子電角军質と強化材 2 0を混合して製月莫することにより、電角军 月莫 2を形成してもよい。また、電角军質 膜 2の多孔質基材 2 3を強化材 2 0により構成してもよいし、基材 2 3に強化材 2 0を含浸させても よい。また、強化材 2 0の液槽に触媒層 1 1、ガス拡散層 1 2又は多孔質層 1 3を浸潰し、各層の 多孔質の材料中に強化材 2 0を含浸させてもよい。

【0 0 3 2】 各層間に設けられる強化材 2 0は、空隙を有するシート材であってもよい 、各層の表面を被覆する塗 エ膜であってもよい。このような強化材 2 0であれば、導電性の低下を防止することが きる。空隙を有す るシ-卜材の形状は特に限定されず、多孔質 、ネット状、織布状、不織布状、フィブリ 状等が挙げら れる。シ -卜材は、接着剤を使用して各層に貝占り付 られてもよい。強化材 2 0の塗工膜は、例えば両側 の層のうちの少なくとも一方の表面に強化材 2 0を含浸させるか、塗布する等により設ける とができる。 塗工膜は薄く、例えば塗工した層が多孔質で ある場合は多孔質の形状は変わらず維持でき る。

【0 0 3 3】 強化材 2 0の機械的強度は、高い構造規貝 I」性を有する高分子設計を行うことで高め ことができる。 例えば、シス配置の増加、高分子鎖の分子量 分布のシヤ-プ化、規則的な折り畳み構造の 加、高分 \¥0 2021/033102 卩(:17162020 /057664

8 子鎖の伸長等、結晶性が増カロするように設 計することで、強化材 2 0の機械的強度を高めることができ る。

【0 0 3 4】 強化材 2 0は、イオン伝導性を有していても有してい くてもよいが、イオン伝導性を有する強化 2 0 は、例えば触媒層 1 1のアイオノマ-や電解質膜 2の高分子電解質の一部又は全部として使用 ること ができる。また、イオン伝導性を有する強化 材 2 0は、 _見水性を付与することができる。よって、 オン交換 機能を付与する観点、又は親水性を付与して 強化材 2 0が存在する層の水の排出性又は湿潤性を 高める観点からは、強化材 2 0はイオン交換基を有して、イオン伝導性を することが好ましい。

【0 0 3 5】 強化材 2 0は、アノ-ド側とカソ-ド側のいずれか一方側 の層内又は層間に設けることもできるし、両 側 の層内又は層間に設けることもできるが、ア ノード側に設けられる強化材 2 0はイオン交換基を有して、イオ ン伝導性を有することが好ましい。アノード 側はドライアウトによってイオン伝導性が低 下しやすいが、強化材 2 0によって各層のイオン伝導性を補うことが きる。

【0 0 3 6】 本実施形態の 巳 「 0 1 0 0では、アノード側のガス拡散層 1 2とセパレータ 4の間と、カソード很 I]のガ ス拡散層 1 2とセパレ-夕 4の間の両方(こ、ネット状のシ-卜材である 化材 2 0が設けられている。また、 アノ-ド側の多孔質層 1 3内にイオン伝導性を有する強化材 2 0が含浸している。

【0 0 3 7】 強化材 2 0のイオン伝導度は、電解質膜 2と強化材 2 0の位置関係に応じて勾配を有してもよい。 例えば、強化材 2 0のイオン伝導度は、強化材 2 0の位置が電解質膜 2に近いほど高いことが好ましい 。強化材 2 0のイオン伝導度が高いほど、アノードで生 たプロトンがカソードへ移動しやすく、発 効率が 高まりやすくなる。 強化材 2 0のイオン伝導度は、 」 I 8 1 6 6 1 : 2 0 0 4に従い、強化材 2 0により形成 した膜から測定することができる。

【0 0 3 8】 \¥0 2021/033102 卩(:17132020 /057664

9 イオン伝導性を有する強化材 2 0の具体例としては、シス— 1, 4結合量が 8 5 %以上であってイオ ン交換基を有する高シスジェン系重合体、国 際公開 2 0 1 0 / 0 4 4 4 3 6に記載された延伸ポリテ トラフルオ □ェチレン ( 丁 巳) 膜、特開 2 0 1 1 - 2 1 1 7 6号公報に記載されたポリウレア電解 質等が挙げられるが、機械的強度に優れた材 料であれば、これらに限定されない。これら のうちの 1種を単 独で、又は 2種以上を組み合わせて強化材 2 0として使用することができる。また、強化 2 0としては 市販品を使用することもできる。市販品とし ては、例えば (登録商標) (自己強化型ポリ フェニレン、 5 〇 丨 V 3 ソ社) \ Kapton (登録商標) (耐熱性及び耐寒性ポリイミドフィルム、デ ュポン 社) 等が挙げられる。

【0 0 3 9】

<髙シスジェン系重合体> なかでも、シス- 1, 4結合量が 8 5 %以上の高シスジェン系重合体が、高い引張 度を有し、耐 久性に優れる点で、好ましい。通常、ジェン 系重合体は、モノマ-単位間にシス- 1, 4結合、 トランス- 1 , 4結合及びトランス — 1, 2結合を有するが、本発明に用いる高シスジ ン系重合体のシスー 1,

4 結合量は、伸長結晶性、ひいては機械的強度 を高める観点から、 9 0 %以上が好ましぐ 9 5 %以 上がより好ましく、 9 7 %以上がさら(こ好ましぐ 9 9 %以上が特に好ましい。 なお、上記シス- 1, 4結合量は、フ-リェ変換赤外分光法 (F T - 丨 8) により測定することがで 含る。

【0 0 4 0】 上記高シスジェン系重合体の分子量としては 、特に限定されるものではないが、高分子電 解質膜とし ての利用であるのならば、ポリスチレン換算 の数平均分子量で表して、 1, 〇 〇 0以上が好ましく、 1 0 , 0 0 0以上がより好ましく、 1 0 0 , 0 0 0以上が特に好ましい。上記下限以上であれ 、十分な 機械的強度が得られやすい。また、燃料電池 用途の触媒層内での高分子電解質としての利 用であるの ならば、 5, 0 0 0, 0 0 0以下が好ましく、 1, 0 0 0, 0 0 0以下がより好ましく、 5 0 0, 0 0 0 以下が特に好ましい。上記上限以下であれば 十分な酸素透過性及びイオン伝導性が得られ やすく、 また、触媒層用インク調製時の溶解性も得ら れやすい。数平均分子量は、ゲル浸透クロマ トグラフィ _ ( G P C ) により算出することができる。

【0 0 4 1】 上記高シスジェン系重合体を含む電解質膜 2は、機械的耐久性に優れるため、膜厚を小 くしても 長期間の連続使用に耐えられる。このため、 高シスジェン系重合体は、従来の高分子電解 質と比較して 相対的にイオン交換容量 ( I E C : Ion Exchange Ca pacity) が小さくても、 P E F C用途に好適に 用いることができる。

【0 0 4 2】 上記高シスジェン系重合体の I E Cとしては、イオン伝導性の向上の観点から 、 0 . l meq/g以 上であることが好ましく、 0 . 5 meq/g以上がより好ましく、 1 . 0 meq/g以上がさらに好ましい。また、 高シスジェン系重合体の 丨 E Cとしては、吸水時の寸法安定性の観点から 、 3 meq/g以下であること が好ましく、 2 . 5 meq/g以下がより好ましく、 2 meq/g以下がさらに好ましい。したがって、高 スジェン 系重合体の I E Cとしては、 0 . 1〜 3 meq/gが好ましく、 0 . 5〜 2 . 5 meq/gがより好ましく、 1 . 〇〜 2 meq/gがさらに好ましい。

【0 0 4 3】 シスー 1, 4結合量が 8 5 %以上であってイオン交換基を有する高シス ェン系重合体は、高シスジ ェン系重合体成分と、イオン交換基を有する 重合体成分とを含む共重合体である。 高シスジェン系重合体成分とイオン交換基を 有する重合体成分との共重合体としては、例 えぱグラフト 共重合体、統計共重合体、ブロック共重合体 及びこれらの組み合わせ等が挙げられる。ブ ロック共重合 体としては、例えばジブロック共重合体、 トリブロック共重合体、マルチブロック共重 合体等が挙げられる。

【0 0 4 4】 高シスジェン系重合体成分の含有量に対する イオン交換基を有する重合体成分の含有量の 比率 [ (高シスジェン系重合体成分の含有量) / (イオン交換基を有する重合体成分の含有量) ] は、上 述した 丨 E Cの範囲内であればとのような比率でも構わ い。すなわち、 目的に応じて、上述した 丨 E Cの 範囲内で当該比率を適宜調整すればよい。例 えば、機械的強度をより高める観点からは、 高シスジェン \¥0 2021/033102 卩(:17132020 /057664

11 系重合体成分の比率を高めればよぐイオン伝 導性の向上の観点からは、イオン交換基を有 する重合体 成分の比率を高めればよい。

【0 0 4 5】

<高シスジェン系重合体成分> 高シスジェン系重合体成分は、伸長結晶化す るため、引張強度や耐摩耗性等の優れた機械 的強度 を強化材 2 0に付与する。

【0 0 4 6】 高シスジェン系重合体成分は、機械的強度向 上の観点から、炭素数が 4〜 1 2の共役ジェンである ことが好ましい。炭素数が 4〜 1 2の共役ジェンとしては、例えば 1, 3 -ブタジェン、 1, 3 -ペンタジ ェン、 1, 3 -へキサジェン、 2, 3 -ジメチルー 1, 3 -ブタジェン、 2 _ェチルー 1, 3 -ブタジェン、

2 —メチルー 1, 3 —ペンタジェン、 3 —メチルー 1, 3 —ペンタジェン、 4 —メチルー 1, 3 —ペンタジ ェン、 2, 4 -へキサジェン等が挙げられる。これらは、 独で、又は 2種以上を組み合わせて用いること ができる。なかでも、 1, 3 —ブタジェン又は 2 —メチルー 1, 3 —ブタジェンが好ましく、 1, 3 —プタジェ ンがより好ましい。

【0 0 4 7】 高シスジェン系重合体成分としては、上記共 役ジ Iン以外(こ共役ジェンと共重合体を形成可 な他 の成分を含むことができる。他の成分として は、耐熱性向上や、共重合体の主鎖中に占め る二重結合の 割合を減らし、結晶性を低下させることでェ ラストマ-としての設計自由度を高める観点 ら、非共役オレ フィンを含むことが好ましい。非共役オレフ ィンは、非環状オレフィンであって炭素数が 2〜 1 0であることが 好ましい。そのような非共役オレフィンとし ては、例えばェチレン、プロピレン、 1 -プテン、 1 -ペンテン、 1 - ヘキセン、 1 -ヘプテン、 1 -オクテン等の(¾ -オレフィンが好ましい。 0( -オレフィンはオレフィンの(X位に二重 結合を有するため、共役ジェンとの共重合を 効率良く行うことができる。上記〇( -オレフィンのなかでも、ェチ レン、プロピレン又は 1 -プテンがより好ましく、エチレンがさらに ましい。これらの非共役オレフインは、そ ぞ れ単独で、又は 2種以上を組み合わせて用いることができる

【0 0 4 8】 \¥0 2021/033102 卩(:17132020 /057664

12 上記非共役オレフイン以外に、 共役ジェンと共重合体を形成可能な他の成分 としては、例えばスチレン

、 〇 —メチルスチレン、 卩 ーメチルスチレン、 111 —メチルスチレン、 2, 4 —ジメチルスチレン、 ェチルスチレン、 卩ー セ 6 「 セ ーブチルスチレン、〇( -メチルスチレン、〇( -メチルー 卩ーメチルスチレン、 〇 -ク □ルスチレン、 ーク □ルスチレン、 卩ーク □ルスチレン、 卩ーブ □モスチレン、 2 -メチルー 1, 4 -ジク □ルスチレン、 2,

4 -ジブ □モスチレン、 ビニルナフタレン等の芳香族ビニル、シク □ペンテン、ジシク □ペンタジェン、 2 -ノルボ ルネン、 5 —ェチリデンー 2 —ノルボルネン等の環状オレフィン、 1, 5 —へキサジェン、 1, 6 —ヘプタジェ ン、 1, 7 -オクタジェン等の非共役ジェン、 (メタ) アクリル酸メチル、 (メタ) アクリロニトリル、 (メタ) アクリルアミド等が挙げられる。

【 0 0 4 9】 重合結果として得られる髙シスジェン系重合 体成分としては、例えばブタジェン重合体や ブタジェンーェ チレン共重合体等が挙げられる。

[ 0 0 5 0 ]

<イオン交換基を有する重合体成分> イオン交換基を有する重合体成分は、強化材 2 0にイオン伝導性を付与する。 イオン交換基としては、特に限定されず、ア ニオン性基でもカチオン性基でもよい。

[ 0 0 5 1 ] アニオン性基としては、例えばスルホン酸基 、 リン酸基、カルボン酸基、ボロン酸基、スル ホニルイミド基等 が挙げられる。これらのなかでもイオン伝導 性に優れることから、スルホン酸基が好まし い。カウンターのカチオ ンとしては特に限定されないが、アルカリ金 属イオン、 1·! + 、 4級アンモニウムイオン等の 1価のカチオンが好ま しい。

[ 0 0 5 2 ] カチオン性基としては、 無置換アミノ基、 ーアルキルアミノ基、 1\1 -ジアルキルアミノ基等のアミノ基、 ピリ ジル基、イミダゾリル基等の含窒素複素環や 、 ートリアルキルアンモニウム基、 1\1 -アルキルピリジニウム基 アルキルイミダゾリウム基、チオウ □ニウム基、イソチオウ □ニウム基等の四級アンモニウム基が挙げら れる 。四級アンモニウム基のカウンターのアニオ ンとしては牛寺に限定されないが、 「 6 — 、 5 匕 「 6 — 、 八 3 「 6 — \¥02021/033102 卩(:17132020 /057664

13 等の 5 巳族元素のハ □ゲン化アニオン、 巳 4 一等の 3 巳族元素のハ □ゲン化アニオン、 I — ( I 3 — ) 、 巳

「 —、 (: I 等のハ □ゲンアニオン、 0 I 0 4 等のハ □ゲン酸アニオン、 八 1 0 1 4 — \ F e C l 4 — 、 5 (1 0 I 5 — 等の金属八 □ゲン化物アニオン、 1\1 0 3 — で示、される硝酸アニオン、 卩 ートルェンスルホン酸アニオン 、ナフタレンスルホン酸アニオン、 C H 3 S 0 3 s C F 3 S 0 3 — 等の有機スルホン酸アニオン、 0 「 3 00 〇 —、 (: 6 !! 5 (: 0〇 —等のカルボン酸アニオン、 0 1·! —等の 1価のアニオンが好ましい。

【 0 0 5 3】 イオン交換基が導入される重合体成分として は、イオン交換基を導入でき、かつ高シスジ ェン系重合体 成分と共重合体を形成可能な化合物であれば 、特に限定されない。例えば、 1, 3 -ブタジェン、 1,

3 —ペンタジェン、 1, 3 —へキサジェン、 2, 3 —ジメチルー 1, 3 —ブタジェン、 2 —ェチルー 1, 3 - ブタジェン、 2 -メチルー 1, 3 -ペンタジェン、 3 -メチルー 1, 3 -ペンタジェン、 4 -メチルー 1,

3 -ペンタジェン、 2, 4 -へキサジェン等の共役ジェン、 ェチレン、プロピレン、 1 -プテン、 4 -メチルー 1 - ペンテン、 1 -ヘキセン、 1 -オクテン、 1 -デセン等のオレフイン、スチレン、 〇 -メチルスチレン、 卩 ーメチ ルスチレン、 ーメチルスチレン、 2, 4 ージメチルスチレン、 ェチルスチレン、 卩 ー セ 6 「 セ ープチルスチレン、 0( —メチルスチレン、 0( —メチルー 卩 ーメチルスチレン、 0 —ク □ルスチレン、 111 —ク □ルスチレン、 卩 ーク □ルス チレン、 卩 ーブ □モスチレン、 2 -メチルー 1, 4 -ジク □ルスチレン、 2, 4 -ジブ □モスチレン、 ビニルナフタ レン等の芳香族ビニル、シク □ペンテン、 ジシク □ペンタジェン、 2 -ノルボルネン、 5 -ェチリデンー 2 -ノル ボルネン等の環状オレフイン、 1, 5 —へキサジェン、 1, 6 —へブタジェン、 1, 7 —オクタジェン等の非 共役ジェン、 (メタ) アクリル酸メチル、 (メタ) アクリロニトリル、 (メタ) アクリルアミド等が挙げられる。

【 0 0 5 4】 以下、イオン交換基を有する重合体成分の例 示化合物 ( 1) 〜 (4) を示すが、これらに限定され ない。

[ 0 0 5 5 ]

【化 1】 \¥0 2021/033102 卩(:17162020 /057664

14

[式中、 IV!は水素原子又はアルカリ金属原子である] [ 0 0 5 6]

【化 2】

[式中、 IV!は水素原子又はアルカリ金属原子である] [ 0 0 5 7]

【化 3】 . . . ⑶

[式中、 IV!は水素原子又はアルカリ金属原子である] 【 0 0 5 8】

【化 4】 (4)

[式中、 IV!は水素原子又はアルカリ金属原子である]

[ 0 0 5 9] 重合結果として得られるイオン交換基を有す る重合体としては、例えばイオン交換基を有 するフッ素系 重合体、イオン交換基を有する脂肪族系重合 体、及びイオン交換基を有する芳香族系重合 体等が挙 げられる。換言すれば、イオン交換基を有す る重合体成分は、これ 6重合体と重合体を構成する単量体 も む。

[ 0 0 6 0 ] イオン交換基を含むフッ素系重合体としては 、例えばパ-フルオロスルホン酸重合体等が げられる。八 °

-フルオ □スルホン酸重合体は、ポリテトラフルオ □エチレン (P T F E) ユニットと、パーフルオ □スルホン酸ユ ニットと、を有する。八ーフルオ □スルホン酸重合体としては、市販品も使用 することができる。使用できる市 ,販品としては、例えばナフィオン (Nafion :登録商標、 DuPont社製) 、アクイヴィオン (Aquivion :登 録商標、 Solvay社製) 、フレミオン (Flemion :登録商標、旭硝子社製) 、アシブレックス (Aciplex :登録商標、旭化成社製) 等が挙げられる。

[ 0 0 6 1】 八-フルオ □スルホン酸重合体の例示化合物 (5) 〜 (7) を下記に示すが、これらに限定されない。 例示化合物 (5) 及び (6) は、それぞれナフィオン (登録商標) 及びアクイヴィオン (登録商標) で ある。例示化合物 (7) は、 3 M社が提案するアイオノマーである。

[ 0 0 6 2]

【化 5】

[式中、 nは 1以上の整数である]

【0 0 6 3】

【化 6】

— (CF 2 CF 2 n CF 2 CF—

OCF2CF2SO 3 H (ø)

[式中、 nは 1以上の整数である]

【0 0 6 4】

【化 7】 \¥0 2021/033102 卩(:17132020 /057664

16

[式中、 门は 1以上の整数である]

[ 0 0 6 5 ] イオン交換基を有する脂肪族系重合体として は、例えばポリビニルスルホン酸、ポリビニ ルリン酸等が挙 げられる。

[ 0 0 6 6 ] イオン交換基を有する芳香族系重合体として は、例えばスルホン化ポリエ-テルエ-テルケ ン (5 已 巳 1〇 、スルホン化ポリエーテルスルホン ( 已 5) 、スルホン化ポリフ Iニルスルホン ( 、 スルホン化ポリイミド、スルホン化ポリエー テルイミド、スルホン化ポリスルホン、スル ホン化ポリスチレン等が挙 げられる。

[ 0 0 6 7 ] 下記にイオン交換基を含む芳香族系重合体の 例示化合物 (8) 〜 ( 1 0) を示すが、これらに限 定されない。 例示化合物 (8) は 巳 巳 、例示化合物 ( 9) は 巳 、例示化合物 ( 1 0) はスルホ ン化ポリエーテルイミドである。

【0 0 6 8】

【化 8】

[式中、 nは 1以上の整数である]

[ 0 0 6 9 ]

【化 9】 \¥0 2021/033102 卩(:17132020 /057664

17

[式中、 nは 1以上の整数である] [ 0 0 7 0 ]

【化 1 〇】

[式中、 、 111及び [1は 1以上の整数である]

[ 0 0 7 1 ]

<高シスジェン系重合体の製造方法> 上述した高シスジェン系重合体は、従来公知 の方法に従って製造することができる。通常 は、チ-グラ_ · ナッタ触媒、ニッケル系触媒、アルミニ ウム系触媒、ランタニド系触媒組成物系の触 媒、メタ □セン錯体 系触媒等の触媒存在下で各成分を重合させる ことにより得られる。これらの触媒のなかで も、ランタニド系 触媒組成物系、メタ □セン錯体系触媒を用いるのが好ましい。

[ 0 0 7 2 ] ランタニド系触媒組成物系の触媒としては、 特に限定されず、例えば特開 2 0 1 5 - 5 0 8 8 4 3 等に記載の公知のランタニド系触媒組成物系 の触媒を用いることができる。

[ 0 0 7 3 ] \¥0 2021/033102 卩(:17132020 /057664

18 メタ □セン錯体系触媒としては、特に限定されず 、例えば特開 2 0 1 2 1 6 2 6 2 7や特開 2 0

1 2 - 1 8 0 4 5 7等に記載の公矢口のメタ □セン錯体系角虫媒を用いることができる。 メタ □セン錯体系 角虫媒のなかでもランタノイド元素としてガ ドリニウムを用いた、ガドリニウムメタ □セン錯体系角虫媒がより好まし い。ガドリニウムメタ □セン錯体系角虫媒は非常に高活性であるた め、 当該角虫媒を用いることによりシスー 1、 4 結合量が高い高分子電解質が得られる。また 、非常に高活性であるため触媒の使用量を大 幅に低 減することが可能となる。

【 0 0 7 4】 また高シスジェン系童合体成分として共役ジ ェン及び非共役オレフインを含む場合であつ ても、ランタニド 系触媒組成物系、メタ □セン錯体系触媒が好ましく、特に上述した ガドリニウムメタ □セン錯体系触媒が 好ましい。ガドリニウムメタ □セン錯体系角虫媒を用いることにより効率 良く、共役ジェンーオレフイン共童合 体を合成できる。

[ 0 0 7 5 ] 重合方法としては、溶液重合法、懸濁重合法 、 液相塊状重合法、乳化重合法、 気相重合法、 固 相重合法等の任意の方法を用いることができ る。また、重合反応に溶媒を用いる場合、用 いられる溶媒 は重合反応において不活性であればよく、例 えば 1^, 1\1 -ジメチルホルムアミド、 1\1 , 1\1 -ジメチルアセトア ミド、 ーメチルー 2 -ピ □リドン、ジメチルスルホキシド等の非プロ トン性極性溶媒 ; ジク □ □メタン、ク □口 ホルム、 1, 2 -ジク □ □ェタン、ク □ □ベンゼン、 ジク □ □ペンゼン等の塩素系溶媒 ; メタノール、ェタノール、 プ □パノール等のアルコール類 ; ェチレングリコールモノメチルェーテル、ェ チレングリコールモノェチルェーテル、プロ ピレングリコールモノメチルェーテル、プロ ピレングリコールモノェチルェーテル等のア ルキレングリコールモノアルキル ェ-テル等が挙げられる。これらは単独で用 ることもできるが、必要に応じて 2種以上の溶媒を混合して 用いることもできる。

[ 0 0 7 6 ] 上記方法を用い、添加方法、加熱条件等を適 宜調整することにより、統計共重合体、グラ フト共重 合体、ブロック共重合体、及びこれらの組み 合わせ等の共重合体を製造することができる 。上記方法によ \¥0 2021/033102 卩(:17132020 /057664

19 り製造した、シス- 1, 4結合量が 8 5 %以上の高シスジェン系重合体は、高い引張 度を有し、優 れた機械的耐久性を有する。

[ 0 0 7 7 ] 高シスジェン系重合体は、機械的強度向上の 観点から、架橋体であってもよい。架橋方法 としては、 例えば架橋剤の使用、電子線、放射線等のェ ネルギ-線の照射等が挙げられる。架橋剤を 用した架 橋方法としては、例えば高シスジェン系重合 体と架橋剤とを溶媒中に溶解させた組成物を 得て、加熱又 は光の照射によって架橋する方法等が挙げら れる。架橋剤としては特に限定されず、公知 の架橋剤を用 いることができる。

【0 0 7 8】

< M E八の製造方法 > まず、高分子電解質を製膜して電解質膜 2を形成するか、多孔質基材 2 3中に高分子電解質を 含浸させて電解質膜 2を得る。この電解質膜 2の両面に、触媒、担体及びアイオノマ-を含 触媒層用 インクを塗工して触媒層 1 1を形成する。次いで、強化材 2 0の液槽に浸潰して層内に強化材 2 0を 含浸させた多孔質層 1 3をアノ-ド側に貝占り合わせ、強化材 2 0を含浸させていない多孔質層 1 3を力 ソード側(こ貝占り合わせる。多孔質層 1 3上にさらにガス拡散層 1 2を貼り合わせて、 M £ A 3を得る。

[ 0 0 7 9 ]

< ? E F (:の製造方法 > 巳 「 0 1 0 0は、例えば次のようにして製造することが きる。 上述のようにして製造された IV!巳八 3のガス拡散層 1 2の表面に、ネット状のシ-卜材である強化材 2 0 を貝占り合わせる。さらにセパレータ 4を貼り合わせて、 ? E F 0 1 0 0を得る。

【実施例】

【0 0 8 0】 以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、 本発明はこれらにより何ら限定されない。

【0 0 8 1】 \¥0 2021/033102 卩(:17132020 /057664

20 上述した方法により、シスー 1, 4結合量が 8 5 %である高シスジェン系重合体を得た。この シスジ ェン系重合体を用いてネット状のシート材を 形成し、図 1に示す 巳 「 (: 1 0 0と同様の構成の 巳 「 0 のガス拡散層上に貝占り付けて、ガス拡散層 とセパレータの層間に強化材を設けた。

【0 0 8 2】 強化材を設けた 巳 「 (:と設けていない 已 「 (:を、恒湿槽において一 3 〇 で 1時間保持した後 、 1 0 0 °(:で 1時間保持する温冷試験を繰り返し行った。 冷試験を 5サイクル行うごとに 巳 「(3の 各層の破壊の有無を目視で確認したところ、 強化材を設けていない 巳 「 0の方が強化材を設けた方よ りも早く破壊が認められ、強化材を設けた 巳 「 (3の耐久性が高いことが確認された。 また、シスー 1, 4結合量が 9 5 %である高シスジェン系重合体を用いて同様 試験を行ったところ、 シスー 1, 4結合量が 8 5 %である髙シスジェン系重合体よりも破壊が 認されるまでのサイクル数が多 く、より耐久性が高いことが分かった。

【0 0 8 3】 以上、本発明の好ましい実施形態について説 明したが、本発明は、これらの実施形態に限 定されず、 その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可 能である。 例えば、上述した 巳 ド 0 1 0 0(こ限らず、リチウムイオン電池、太陽電 等も 1対の電極の層を含 む多層構造の電池である。 已 「 0 1 0 0以外の電池であっても、本発明によれば、 層の層内又は 層間に強化材 2 0を備えることにより、積層体である電池全 の耐久性を高めることができる。

【符号の説明】

【0 0 8 4】 已八、 1 1 . · · 触媒層、 1 2 . · · ガス拡散層、 1 3 . · · 多 孔質層、 4 . · · セパレ-夕、 2 0 . · · 強化材