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Title:
BEARING EQUIPPED WITH ROTATION SENSOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/116445
Kind Code:
A1
Abstract:
A bearing equipped with a rotation sensor, wherein a circuit board, having mounted thereto a sensor array and an input-output wire, is inserted in a sealing recess in a resin ring with the input-output wire led out to the outside, the sensor array is highly accurately positioned at the sealing recess, and the sealing recess is adapted to be compact. A resin ring (31) has formed therein a sealing recess (35) having a fixed reference surface (35a) onto which a circuit board (42), having mounted thereto a sensor array (41) and an input-output wire (43), is inserted from one side surface of the resin ring. The sensor array (41) is mounted at a position separated from one end of the circuit board (42). The input-output wire (43) is connected between the other end of the circuit board (42) and the sensor array (41). A projection (35b) is formed on the sealing recess (35). The projection (35b) forms a gap between the projection (35b) and the sealing recess (35), and the end of the circuit board (42) is inserted into the gap. The fixed reference surface (35a) and the other end surface (35c) of the inner wall of the sealed recess (35) and the circuit board (42) are in contact with each other, and the projection (35b) and one end of a package of the sensor array (41) are in contact with each other. This positions magnetism sensing surfaces of magnetic sensors (41a, 41b) to a sealing position at which the magnetism sensing surfaces are radially opposed to a track (22).

Inventors:
ITO HIROYOSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/054740
Publication Date:
September 24, 2009
Filing Date:
March 12, 2009
Export Citation:
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Assignee:
NTN TOYO BEARING CO LTD (JP)
ITO HIROYOSHI (JP)
International Classes:
G01P3/487; F16C41/00; G01D5/245; G01P1/02
Foreign References:
JP2002296289A2002-10-09
JP2005249545A2005-09-15
Attorney, Agent or Firm:
KAMADA, Bunji et al. (JP)
Bunji Kamata (JP)
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Claims:
 転がり軸受で支持する回転軸と一体回転させる磁気エンコーダと、前記転がり軸受の静止側軌道輪に一側面側から装着するセンサケースとを備え、前記センサケースは、磁気センサを付けた回路基板を封止体で固定する樹脂環を有し、前記磁気エンコーダに、円周方向にS極とN極とが交互に並ぶトラックを形成し、前記複数の磁気センサの感磁面を前記トラックとラジアル方向に対向させるようにした回転センサ付軸受において、複数の前記磁気センサが1パッケージに含まれたセンサアレイを備え、前記樹脂環に、一側面に開放する入れ口から前記センサアレイ及び入出力線の付いた前記回路基板を他側面側に向かって固定基準面上に挿入可能な封止凹部を形成し、前記回路基板の挿入方向と直交する一端から離した部分に前記センサアレイを実装し、前記回路基板の他端と前記センサアレイとの間に入出力線を接続し、前記封止凹部に、前記回路基板の一端と前記センサアレイとの間の一端部が挿入される間隙を前記固定基準面との間に形成する突出部を形成し、前記固定基準面に前記回路基板が支持された状態で、その回路基板の他側端を前記封止凹部の内壁に一側面側から接触させ、かつ前記突出部と前記パッケージの一端とを接触させることにより、前記センサアレイを前記複数の感磁面が前記トラックとラジアル方向に対向させられる封止位置に決まるようにしたことを特徴とする回転センサ付軸受。
 前記樹脂環に、前記封止凹部と一連で一側面及び前記固定基準面の他端側に開放するライン取出溝を形成し、このライン取出溝の両溝壁に、溝方向に沿ってカバー部材がスライド挿入される係止溝を形成し、この係止溝に止まる前記カバー部材により前記ライン取出溝が前記回路基板の一側面側で閉じられるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の回転センサ付軸受。
 前記センサアレイのパッケージに、分解能の設定を外部からプログラム可能な信号処理回路を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の回転センサ付き軸受。
 前記センサアレイのパッケージに、前記複数の磁気センサの出力から前記回転軸の回転速度及び回転方向を検出可能な出力信号を生成する信号処理回路を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の回転センサ付き軸受。
 前記センサアレイを前記回路基板に表面実装したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の回転センサ付軸受。
 前記回路基板をガラス入りエポキシ樹脂製とし、前記センサアレイをリフロー半田により実装したことを特徴とする請求項5に記載の回転センサ付軸受。
 前記センサケースが、前記樹脂環に嵌合される磁性材料製の金属板環を有し、この金属板環が、嵌合される前記樹脂環が突き当る径差部と、周方向の複数個所に一側端から他側端に向かって切れ目を入れて形成された複数の曲げ爪とを有し、前記樹脂環が前記径差部に突き当たる状態で前記複数の曲げ爪を樹脂環の凹部に掛けることにより該樹脂環が前記金属板環に保持されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の回転センサ付軸受。
Description:
回転センサ付軸受

 この発明は、転がり軸受と、回転に関す 物理量を出力信号に変換する回転センサと 備えた回転センサ付軸受に関する。

 この種の回転センサ付軸受は、回転セン として磁気式のロータリエンコーダを採用 、モータ軸や自動車の車軸等を支持する軸 として利用されている。磁気エンコーダは 転がり軸受で支持されたモータ軸等の回転 と一体回転するように設置され、回転軸に 着されたり、回転側軌道輪に装着されたり る。磁気センサは、予めセンサケースに固 されており、そのセンサケースをモータハ ジングや自動車の懸架装置のような静止部 に装着される静止側軌道輪に装着するよう なっている。回転センサは、必要に応じて 転方向、回転速度、回転角、回転加速度等 検出を適宜に行うように構成され、その出 信号がモータ軸等の回転軸の回転制御に利 されている。近年、回転センサは、高分解 化のため、A相、B相の2相出力方式を用いた ウント逓倍や、複列磁気エンコーダの読み りに対応させられるよう、複数の磁気セン を備えるようになっている(例えば、特許文 献1、非特許文献1)。

 前掲の特許文献1のセンサケースは、複数 の磁気センサが実装された回路基板を封止体 で固定する樹脂環を有している。その回路基 板は、樹脂環の封止凹部に樹脂モールドする ことで封止されている。センサケースを装着 すると、複数の磁気センサの感磁面は、磁気 エンコーダのトラックとラジアル方向に対向 させられる。感磁面とトラックの間にエアギ ャップが設けられる。なお、センシング方向 をラジアル方向としたのは、アキシアル方向 に設定した場合と比して回転側軌道輪の回転 振れによる影響で磁極幅の見かけ上の変動が 生じ難く、高分解能化に好適だからである。

特開2005-249545号公報(図1、段落0013、0015~00 18) NTN TECHNICAL REVIEW No.75 第36頁~第41頁

 前掲の特許文献1に記載された回転センサ 付軸受は、複数の磁気センサを回路基板にそ れぞれ実装するが、これらを個々に実装する 手間を避けるため、複数の磁気センサを1パ ケージに含めたセンサアレイを採用するこ がある。本願出願人は、センサケースの組 立てを簡単にするため、回路基板にセンサ レイを実装し、そのセンサアレイの一側面 に入出力線を半田付けし、その状態の回路 板を樹脂環の一側面に開放する入れ口から 止凹部に挿入可能とし、回路基板を挿入す のと同時に入出力線を取り出すことが可能 回転センサ付軸受を提案している(特願2007-04 0616号、特願2007-218316号)。この提案の封止凹 は、センサアレイ等の付いた回路基板を固 基準面上に挿入可能になっている。さらに 封止凹部には、回路基板の挿入方向と直交 る両端とセンサアレイとの間の部分が挿入 れる間隙を固定基準面との間に形成する一 の突出部が形成されている。固定基準面に 路基板が支持された状態で、その回路基板 他側端を封止凹部の内壁に一側面側から接 させ、かつ突出部とセンサアレイのパッケ ジ両端とを接触させると、感磁面をトラッ とラジアル方向に対向させられる封止位置 決めることができる。このように、センサ レイを採用すれば、そのパッケージを利用 てセンサアレイを、全ての感磁面がトラッ とラジアル方向に対向させられる封止位置 決めることができる。回路基板を介して感 面を位置決めすると、センサアレイの実装 置の誤差、回路基板の端縁の成形誤差を含 間接的な位置決めになるため、パッケージ 直接に位置決めする方が精度に優れる。

 しかしながら、上記のように、回路基板 センサアレイの一側面側に入出力線を半田 けすると、その分、封止凹部にアキシアル 向の長さを要し、樹脂環のアキシアル方向 大型化につながる。特に、近年では、非特 文献1のように、センサアレイがパッケージ 内に高機能な信号処理回路を含むものが登場 するに至っている。そのようなセンサアレイ を採用すると、パッケージがより大型化する ため、上記提案では封止凹部のスペースが問 題になる。

 上記の事情に鑑み、この発明の課題は、 ンサアレイ及び入出力線を付けた回路基板 樹脂環の封止凹部に挿入するのと同時に入 力線を取り出すことを可能とし、かつセン アレイを封止凹部で高精度に位置決めしな ら、しかも封止凹部をコンパクト化するこ にある。

 上記の課題を達成するため、この発明は、 がり軸受で支持する回転軸と一体回転させ 磁気エンコーダと、前記転がり軸受の静止 軌道輪に一側面側から装着するセンサケー とを備え、前記センサケースは、磁気セン を付けた回路基板を封止体で固定する樹脂 を有し、前記磁気エンコーダに、円周方向 S極とN極とが交互に並ぶトラックを形成し 前記複数の磁気センサの感磁面を前記トラ クとラジアル方向に対向させるようにした 転センサ付軸受において、複数の前記磁気 ンサが1パッケージに含まれたセンサアレイ 備え、前記樹脂環に、一側面に開放する入 口から前記センサアレイ及び入出力線の付 た前記回路基板を他側面側に向かって固定 準面上に挿入可能な封止凹部を形成し、前 回路基板の挿入方向と直交する一端から離 た部分に前記センサアレイを実装し、前記 路基板の他端と前記センサアレイとの間に 出力線を接続し、前記封止凹部に、前記回 基板の一端と前記センサアレイとの間の一 部が挿入される間隙を前記固定基準面との に形成する突出部を形成し、前記固定基準 に前記回路基板が支持された状態で、その 路基板の他側端を前記封止凹部の内壁に一 面側から接触させ、かつ前記突出部と前記 ッケージの一端とを接触させることにより 前記センサアレイを前記複数の感磁面が前 トラックとラジアル方向に対向させられる 止位置に決まる構成を採用した。
 この発明において、「一側面」とは、静止 軌道輪の一側面と同側の側面のことをいい 「他側面」とは、静止側軌道輪の他側面と 側の側面のことをいう。また、「一端」は 全て、回路基板の挿入方向と直交する一端 意味する。

 センサアレイを回路基板の挿入方向と直交 る一端から離した部分に実装すれば、封止 部に回路基板を挿入するとき、回路基板の 端とセンサアレイとの間の一端部が挿入さ る間隙を固定基準面との間に形成する突出 を形成することができる。
 固定基準面に回路基板が支持された状態で その回路基板の他側端を封止凹部の内壁に 側面側から接触させれば、回路基板を介し 、センサアレイの封止位置を樹脂環に対し 他側面側に決めることができる。すなわち 回転センサ付軸受が組み立てられた状態で えると、複数の感磁面のアキシアル方向の 置を決めることができる。
 ここで、上記のように、円周方向に磁極が ぶトラックに対して複数の感磁面を所定の アギャップでラジアル方向に対向させるに 、磁極配置とトラック形状からして、複数 感磁面がラジアル方向に向くことと、及び ラック形状からエアギャップに影響するセ サアレイの樹脂環における弦方向の位置と 特に重要である。
 固定基準面で回路基板を支持すれば、その 板面の向き設定によって複数の感磁面の向 を決めることができ、回転センサ付軸受が み立てられた状態で考えると、複数の感磁 がラジアル方向に向くようにセンサアレイ 封止位置を決めることができる。パッケー の一端と突出部とを接触させれば、センサ レイの樹脂環に対する弦方向の位置を直接 決めることができる。このセンサアレイの 方向の位置決めは、パッケージの一端のみ 行っても、作業者が指で押さえながら封止 部に充填を行えばその位置に固定すること できるので、上記提案のようにパッケージ 両端を利用する必要はない。
 したがって、固定基準面に前記回路基板が 持された状態で、その回路基板の他側端を 止凹部の内壁に一側面側から接触させ、か 突出部とパッケージの一端とを接触させる うにすれば、センサアレイを複数の感磁面 前記トラックとラジアル方向に対向させら る封止位置に決めることができる。
 そして、上記のように、パッケージの一端 みで弦方向の位置決めを行うようにすれば 上記提案のようなパッケージの他端に接触 せる突出部を無くすことができ、回路基板 他端とセンサアレイとの間に入出力線を接 しても、封止凹部に、センサアレイが封止 置に決まる状態で入出力線を一側面側やラ アル方向に取り出すための空間を形成する とができ、センサアレイ及び入出力線を付 た回路基板を樹脂環の封止凹部に挿入する と同時に入出力線を取り出すことができる なお、入出力線を取り出すための空間形成 よって封止凹部の樹脂環に対する弦方向の さが大きくなるため、入出力線の接続位置 センサアレイに近づける程よい。
 上記のように、回路基板の他端とセンサア イとの間に入出力線を接続すれば、センサ レイの一側面側に接続する構成と比して、 の分、回路基板がアキシアル方向にコンパ トになり、封止凹部をアキシアル方向にコ パクトにすることができる。

 上記のように、この発明によれば、セン アレイ及び入出力線を付けた回路基板を樹 環の封止凹部に挿入するのと同時に入出力 を取り出すことができ、センサアレイを封 凹部で直接に高精度に位置決めすることが き、しかも封止凹部をコンパクト化するこ ができる。

aは、実施形態に係る回転センサ付軸受 をアキシアル平面の切断面で示した断面図、 bは、実施形態に係る回転センサ付軸受の一 面図 図1の回転センサ付軸受のセンサケース を一側面側から示した分解斜視図 aは、図1(a)の封止凹部付近の拡大図、b 、aのb-b線の切断面の拡大図

符号の説明

10 転がり軸受
11 内輪
12 外輪
20 磁気エンコーダ
22 トラック
30 センサケース
31 樹脂環
32 金属板環
33 曲げ爪
34 凹部
35 封止凹部
35a 固定基準面
35b 突出部
35c 内壁他側端面
36 ライン取出溝
37 他端側の溝壁
37a、37b 係止溝
38 カバー部材
40 センサユニット
41 センサアレイ
41a、41b 磁気センサ
41c 信号処理回路
42 回路基板
43 入出力線

 以下、この発明の実施形態を添付図面に づいて説明する。

 図1(a)、(b)に示すように、実施形態に係る センサ付軸受は、転がり軸受10と、回転軸(図 示省略)と一体回転させる磁気エンコーダ20と 、静止側軌道輪12に一側面側から装着するセ サケース30とを備えている。センサケース30 は、センサアレイ41を回路基板42に実装し、 の回路基板42に入出力線43を接続したセンサ ニット40を保持している。

 転がり軸受10の内輪11は、回転軸に装着す る回転側軌道輪に設定され、外輪12は装着す 静止側軌道輪に設定され、両輪11、12の間に 複数の転動体13、13が介在させられている。

 磁気エンコーダ20は、内輪11の外径に嵌着 される芯金21と、芯金21の外周に磁性ゴム材 で形成されたトラック22とを有している。磁 気エンコーダ20は、回転軸と一体回転する内 11に対する芯金21の嵌着により回転軸と一体 回転させられる。

 芯金21は、トラック22の内径部を取り囲む 磁気シールドとして機能させるため、磁性材 料で形成されている。なお、芯金21は、例え 、SPCC板材のプレス成形により形成すること ができる。

 トラック22としては、ゴムに磁性粉を練 込んだ磁性材料と芯金21とが加硫接着され、 円周方向にS極とN極とが交互に並ぶように着 されたものが利用されている。なお、上記 ゴムには、耐熱ニトリルゴム(HNBR)、ニトリ ゴム(NBR)、フッ素ゴム(FKM)、アクリルゴム(AC M)、シリコーンゴム(VMQ)などを所要に応じて 用することができる。上記磁性粉には、フ ライト系、希土類系、アルニコ系等のもの 所要に応じて使用することができる。希土 系(ネオジウム系、サマリウム系)や、アルニ コ系を用いることが望ましい。これらの希土 類系又はアルニコ系磁性材料は従来のフェラ イト系のものより強い磁力が得られるので、 モータ等に組み込んで用いる際にモータ等か ら発生する漏洩磁界の影響を受け難くなる。 また、希土類系磁性粉又はアルニコ系磁性粉 を用いる場合、トラック22を焼結製のリング することができる。また、トラック22は、 出成形によって成形されるプラスチックマ ネット製のリングにすることも可能である トラック22を焼結製のリング、又はプラスチ ックマグネット製のリングにする場合、芯金 21に対する圧入、又は接着剤により外嵌状態 固定されたトラック22とすることができる

 上記センサケース30は、センサユニット40 の回路基板42を封止体で固定する樹脂環31と 樹脂環31に嵌合される磁性材料製の金属板環 32とを有している。センサケース30は、金属 環32を外輪12の内径に一側面側から嵌着する とにより外輪12に固定されている。金属板 32は、センサアレイ41に外部磁界が影響する とを防止する。

 樹脂環31は、外輪12に嵌合することにより ラジアル方向及びアキシアル方向に位置決め される。このため、転がり軸受10の他側面側 シールやシールドを設けることはできても 一側面側にシールやシールドを設けること できない。そこで、樹脂環31は、断面L字状 されており、センサケース30を装着すると 樹脂環31の鍔部が磁気エンコーダ20の一側端 臨むようになっている。この樹脂環31の鍔 は、軸受内部を一側面側から防護するシー ドになる。また、磁気エンコーダ20のトラッ ク22と樹脂環31の内周及び鍔部との間に、ラ リンスシールが構成されている。

 金属板環32の径差部は、外輪12の一側面に 突き当ててセンサケース30をアキシアル方向 位置決めするために利用される。さらに、 属板環32の径差部は、樹脂環31を突き当てて 他側面側に位置決めすることができる。金属 板環32は、周方向の複数個所に一側端から他 端に向かって切れ目を入れて形成された複 の曲げ爪33を有している。樹脂環31の金属板 環32に嵌合される筒部と鍔部とをつなぐ角部 、周方向の一部を面取り状とした凹部34が 数個所に形成されている。金属板環32の径差 部に樹脂環31を突き当てた状態で、各凹部34 曲げ爪33を塑性曲げさせて一側面側から掛け ることにより、樹脂環31が金属板環32に保持 れる。

 上記のように、樹脂環31が金属板環32の径 差部に突き当たる状態で複数の曲げ爪33を凹 34に掛けるようにすれば、樹脂環31が金属板 環32に対してラジアル方向、アキシアル方向 及び円周方向に位置決めされるので、曲げ 33を曲げる単純な作業だけで樹脂環31を金属 板環32に保持させることができる。

 樹脂環31は、製造コストや部品数を抑え ため、射出成形で一体に設けられている。 脂環31には、図2、図3に示すように、一側面 開放する入れ口からセンサユニット40を、 なわち、センサアレイ41及び入出力線43、43 ・・の付いた回路基板42を他側面側に向かっ て固定基準面上に挿入可能な封止凹部35が形 されている。樹脂環31の鍔部を避けて回路 板42を樹脂環31の内周側から挿入可能な封止 部にすると、樹脂環31がアキシアル方向に くなるためである。

 具体的には、上記センサユニット40のセ サアレイ41は、複数の磁気センサ41a、41b、及 びこれら磁気センサ41a、41bの出力から前記回 転軸の回転速度及び回転方向を検出可能な出 力信号を生成する信号処理回路41cが1パッケ ジに含まれたものが利用されている。複数 磁気センサ41a、41bは、A相及びB相の2相出力 式で、A相出力信号とB相出力信号の電気的な 位相差が90度になっている。

 信号処理回路41cは、カウント逓倍やトラ ク22の磁極幅に応じた分解能の設定を外部 らプログラム可能になっている。センサア イ41は、例えば、トラック22の磁極幅が変更 れても、プログラミングで調整することが き、仕様変更に柔軟に対応することができ 。

 この実施形態では、上記の高機能を満足 るセンサアレイ41として、非特許文献1に開 されたSNR社製のMPS40Sが採用されており、ト ック22もそれに対応させて形成されている

 なお、センサアレイ41としては、他のも を採用することもでき、例えば、磁界を検 し、検出した磁界に基づくアナログ信号を 力する複数のホール素子、ホール素子とア ログ-デジタル信号変換回路とを1パッケージ 化し、検出した磁界に基づくデジタル信号を 出力するホールIC、複数のホール素子と増幅 路を1パッケージ化したリニアホールIC、複 の磁気抵抗効果のためにその抵抗値が磁界 よって変化する複数のMR素子とアナログ-デ タル信号変換回路とを1パッケージ化し、検 出した抵抗値に基づくデジタル信号を出力す るMR-IC等を使用することができる。

 回路基板42は、センサアレイ41をリフロー 半田により実装可能なガラス入りエポキシ樹 脂製とされている。センサアレイ41は、回路 板42に表面実装されている。リフロー半田 採用すれば、自動機で行うことができ、製 コストの削減に有利である。

 センサアレイ41は、回路基板42の挿入方向 と直交する一端から離した部分に、リードフ レームが並ぶ長手方向が樹脂環31の弦方向を くように実装されている。回路基板42がア シアル方向に大きくなるのを避けるためで る。

 各入出力線43は、回路基板42の他端とセン サアレイ41との間に接続されている。その分 回路基板42は、センサアレイ41の一側面側に 接続する構成と比してアキシアル方向にコン パクトになっている。

 各入出力線43は、回路基板42のセンサアレ イ41と反対側の基板面側からスルーホールに し込まれた状態で半田付けされている。各 出力線43をラジアル方向に取り出すためで る。

 入出力線43は、多芯ケーブルで複数本が とまっていてもよいし、それぞれが単芯ケ ブルであってもよい。単芯ケーブルにする 合は、全てをまとめて熱収縮チューブで外 から保護することが好ましい。

 上記センサアレイ41等の実装に使用する 田として、環境への配慮から、鉛レス半田 使用することが好ましい。

 一方、封止凹部35に、回路基板42の一端と センサアレイ41との間の一端部が挿入される 隙を固定基準面35aとの間に形成する突出部3 5bと、固定基準面35a上を滑らすようにして挿 される回路基板42の他側端が突き当る内壁 側端面35cとが形成されている。

 固定基準面35aに回路基板42が支持された 態で、その回路基板42の他側端を封止凹部35 内壁他側端面35cに一側面側から接触させれ 、回路基板42を介して、センサアレイ41の封 止位置を樹脂環31に対して他側面側に決める とができる。すなわち、図1(a)、(b)のように 、回転センサ付軸受が組み立てられた状態で 、複数の磁気センサ41a、41bの感磁面のアキシ アル方向の位置を決めることができる。ここ で、回路基板42を内壁他側端面35cに接触させ のは、センサアレイ41のパッケージのリー フレーム配置が一側面及び他側面側となっ おり、内壁他側端面35cにリードフレーム側 突き当てることができないからである。

 さらに、図2、図3に示すように、固定基 面35aによる回路基板42の基板面の向き決めに より、図1(a)、(b)のように、回転センサ付軸 が組み立てられた状態で、複数の磁気セン 41a、41bの感磁面がラジアル方向に向くよう センサアレイ41の封止位置を決めることがで きる。

 さらに、図2、図3に示すように、固定基 面35aに回路基板42が支持された状態で、セン サアレイ41のパッケージの一端と突出部35bと 接触させれば、センサアレイ41の樹脂環31に 対する弦方向の位置を直接に決めることがで きる。

 上記センサアレイ41の直接及び回路基板42 を介した間接の位置決めにより、センサアレ イ41は、図1(a)、図3に示すように、複数の磁 センサ41a、41bの感磁面がトラック22とラジア ル方向に対向させられる封止位置に決めるこ とができる。

 上記のように、センサアレイ41のパッケ ジの一端のみで弦方向の位置決めを行うよ にすれば、回路基板42の他端とセンサアレイ 41との間に各入出力線43を接続しても、セン アレイ41が封止位置に決まる状態で各入出力 線43をラジアル方向に取り出すための空間を 止凹部35に形成することができる。

 具体的には、図2、図3に示すように、樹 環31に、封止凹部35と一連で一側面及び固定 準面35aの他端側に開放するライン取出溝36 形成されている。封止凹部35と一連で一側面 及び固定基準面35aの他端側に開放するため、 センサユニット40を挿入することにより、各 出力線43の基板接続部をライン取出溝36に入 れ、各入出力線43を樹脂環31からラジアル方 に取り出すことができる。なお、ライン取 溝36は、各入出力線43をラジアル方向に方向 けるため、金属板環32の切欠きより外径側 突き出ている。

 上記のように、この実施形態は、センサ レイ41及び各入出力線43を付けた回路基板42 樹脂環31の封止凹部35に挿入するのと同時に 各入出力線43をライン取出溝36から取り出す とができ、センサアレイ41を封止凹部35の突 部35bで直接に高精度に位置決めすることが き、しかも封止凹部35をコンパクト化する とができる。

 なお、ライン取出溝36の両溝壁に、溝方 に沿ってカバー部材38がスライド挿入される 係止溝37a、37bが形成されている。係止溝37a、 37bは、ライン取出溝36の両溝壁の外径側端が 放され、内径側端が閉塞されている。カバ 部材38は、スライド挿入により、係止溝37a 37bに止まる。カバー部材38を溝方向にスライ ド挿入させれば、ライン取出溝36に入った各 出力線43を噛み込み難い。上記のようにカ ー部材38を装着することにより、ライン取出 溝36が回路基板42の一側面側で閉じられる。 のため、各入出力線43をライン取出溝36とカ ー部材38とで取出方向に保持することがで る。

 カバー部材38で各入出力線43を保持した状 態で、封止体の材料を封止凹部35、ライン取 溝36の残った開放部から充填することがで る。形成された封止体により、封止凹部35と ライン取出溝36は封され、センサユニット40 樹脂環31に固定される。なお、封止体の材料 は、特に限定されないが、絶縁性、耐水性、 衝撃吸収性、耐熱性等を考慮して適宜に選択 することができ、例えば、エポキシ樹脂、ウ レタン樹脂、シリコーンゴムなどを使用する ことができる。

 さらに、ライン取出溝36の他端側の溝壁37 は、回路基板42の一端部と突出部35bの接触高 (図3(a)中に一点鎖線で示す。)と同高さで回 基板42の他端を受け、かつ回路基板42を他端 側に位置決めするように形成されている。こ のようにライン取出溝36の他端側の溝壁37を 成すれば、回路基板42の挿入時に他端側で案 内を得られるため、作業を容易に行うことが できる。すなわち、回路基板42を挿入すると 、突出部35bと他端側の溝壁37とにより、回 基板42の両端部において固定基準面35aからの 遊離量が同じように規制され、突出部35bとセ ンサアレイ41のパッケージの一端との滑り接 、及び回路基板42の他端と他端側の溝壁37と の滑り接触により回路基板42が挿入方向に導 れる。

 また、上記のようにライン取出溝36の他 側の溝壁37を形成すれば、回路基板42の他端 介したセンサアレイ41の他端側への封止位 決めを得られるため、センサアレイ41の封止 位置決めをより確実、簡単に行なうことがで きる。特にセンサアレイ41を指で押さえずと 、上記の充填時にセンサユニット40を封止 置に保持される。

 また、この実施形態は、他端側の溝壁37 ないと仮定したとき、回路基板42が樹脂環31 外に突き出るほどに弦方向の長さを有して るが、そのような回路基板42であっても、 記のようにライン取出溝36の他端側の溝壁37 形成すれば、ライン取出溝36を利用して封 凹部35を封止体の材料を充填可能な空間にす ることができ、ライン取出溝36の溝壁37で樹 環31の強度も確保することができる。

 なお、上記他端側の溝壁37は、上記のよ に回路基板42の他端と接触可能な傾斜壁とし たが、例えば、段部で受けるような他の形態 にすることもできる。溝壁37を傾斜壁とした は、溝方向に挿入されるライン取出溝36の 形金型で上記のように回路基板42の一側面側 に及ぶ係止溝37a、37bを形成するためである。

 なお、この実施形態においては、樹脂環3 1の径と回路基板42の弦方向の長さとの関係か ら許容される場合は、ライン取出溝36を無く 、各入出力線43を封止凹部35からアキシアル 方向に取り出すようにすることもできる。ま た、この実施形態は、内外関係を逆にして外 輪回転型にも同様に適用することができる。