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Patent Searching and Data


Title:
BEARING STRUCTURE FOR CRANKSHAFT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/111469
Kind Code:
A1
Abstract:
A bearing structure for a crankshaft. The crankshaft is rotatably held by the lower part of a cylinder block and by a bearing cap provided below the cylinder block. Stress relaxation grooves extending along the axis of the crankshaft are formed in the upper parts on opposite sides of the bearing cap. The stress relaxation grooves are open on opposite side faces of the bearing cap. The forming of the stress relaxation grooves forms projection edges extending along the axis of the crankshaft. The projection edges are flexible against a load applied to the bearing cap when the crankshaft rotates.

Inventors:
NAKAMURE KENJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/054007
Publication Date:
September 18, 2008
Filing Date:
March 06, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOYOTA MOTOR CO LTD (JP)
NAKAMURE KENJI (JP)
International Classes:
F02F7/00
Foreign References:
JPH11107850A1999-04-20
JPH0253512U1990-04-18
JPH02114750U1990-09-13
JP2005195114A2005-07-21
Attorney, Agent or Firm:
ONDA, Hironori (Ohmiya-cho 2-chome Gifu-sh, Gifu 31, JP)
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Claims:
クランクシャフトの軸受構造であって、該クランクシャフトは、シリンダブロック下部および前記シリンダブロック下部の下方に設けられた軸受キャップによって回転自在に保持され、
 前記軸受キャップの両側上部には、前記クランクシャフトの軸線に沿うように延びる応力緩和溝が形成され、該応力緩和溝は前記軸受キャップの両側面で開口しており、
 前記応力緩和溝を形成することにより、前記軸受キャップの両側上部に前記クランクシャフトの軸線に沿うように延びる突縁部が形成され、前記突縁部は、前記軸受キャップに加わる前記クランクシャフトの回転時の荷重に対して可撓性を有する軸受構造。
請求項1に記載の軸受構造において、
 前記各突縁部は、前記シリンダブロック下部に当接する上面と、前記上面から下方に沿って所定の長さを有する側面と、前記応力緩和溝の少なくとも一部を形成する下面と、を有し、
 前記下面は、前記上面に対して傾斜する傾斜面と、前記傾斜面に連続する円弧面とを含む軸受構造。
請求項1に記載の軸受構造において、
 前記各突縁部は、前記シリンダブロック下部に当接する上面と、前記上面から下方に沿って所定の長さを有する側面と、前記応力緩和溝を形成する下面と、を有し、
 前記下面は、前記上面に対して平行な平行面と、前記平行面に連続する円弧面とを含む軸受構造。
請求項1に記載の軸受構造において、
 前記各突縁部は、前記シリンダブロック下部に当接する上面と、前記上面から下方に沿って所定の長さを有する側面と、前記応力緩和溝の少なくとも一部を形成する下面と、を有し、
 前記下面は円弧面である軸受構造。
請求項1に記載の軸受構造において、前記各突縁部は、前記シリンダブロック下部に当接する上面と、前記上面に連続する側面と、前記応力緩和溝の少なくとも一部を形成する下面と、を有し、前記下面は前記側面に連続するとともに前記上面に対して傾斜する又は平行な面を含む軸受構造。
請求項5に記載の軸受構造において、前記下面は前記側面に連続する傾斜面を含み、その傾斜面は、突縁部の先端から基端に向かうほど突縁部の厚みが大きくなるように、前記上面に対して傾斜する軸受構造。
クランクシャフトの軸受構造であって、該クランクシャフトは、シリンダブロック下部および前記シリンダブロック下部の下方に設けられた軸受キャップによって回転自在に保持され、
 前記軸受キャップの両側上部には、前記クランクシャフトの軸線に沿うように延びる突出部が形成され、該突出部は、前記クランクシャフトから離隔する方向へ前記軸受キャップの両側面から突出するとともに、前記シリンダブロック下部に当接する上面を有する軸受構造。
請求項7に記載の軸受構造において、
 前記各突出部は、前記シリンダブロック下部に当接する上面と、前記上面から下方に沿って所定の長さを有する先端面と、を有し、
 前記下面は、前記上面に対して傾斜する傾斜面と、該傾斜面に連続する円弧面とを含む軸受構造。
Description:
クランクシャフトの軸受構造

 本発明は、クランクシャフトの軸受構造 詳しくは、シリンダブロック下部とシリン ブロック下部の下方に設けられた軸受キャ プとによりクランクシャフトを回転自在に 持するクランクシャフトの軸受構造に関す 。

 一般に、クランクシャフトの軸受構造に いては、シリンダブロックに形成された半 形の凹部に収容されたメタルベアリングと 軸受キャップに形成された半円形の凹部に 容されたメタルベアリングとの間に、クラ クシャフトが回転自在に保持されている。 の軸受キャップは、該軸受キャップの凹部 両側の部位にてボルトによりシリンダブロ クに所定の締付トルクで締結されている。 ランクシャフトは、両メタルベアリングに 持されて、その軸線を中心に円滑に回転す 。

 特許文献1には、エンジンの気筒数に対応 するようにクランクシャフトに形成された複 数の軸部の各々が、軸受キャップとシリンダ ブロックの軸受とにより滑らかに回転できる ように保持された軸受構造が開示されている 。

 図8(b)に示すように、従来の軸受構造は、 シリンダブロック下部51と、軸受キャップ52 、上側メタルベアリング53と、下側メタルベ アリング54と、ボルト56,57と、結合部品とし のピンリング58,59とを含んでいる。このクラ ンクシャフトの軸受構造においては、軸受キ ャップ52とシリンダブロック下部51との互い 対向する合わせ面にそれぞれ嵌合穴が形成 れ、これらの嵌合穴にピンリング58,59が圧入 されることによって軸受キャップ52とシリン ブロック下部51とが結合される。

 しかしながら、軸受キャップ52がボルト56 ,57によりシリンダブロック下部51に所定の締 トルク(Nm)で締結されているので、シリンダ ブロック下部51の下面には、軸受キャップ52 らの応力(MPa)が加わる。該応力(MPa)は、軸受 ャップ52の側面部52a,52bにそれぞれ対応する リンダブロック下部51の下面の部分(矢印Aお よびBで示す部分)以外では、圧縮応力(MPa)と て作用するが、矢印AおよびBで示す部分では 、せん断応力(MPa)として作用する。

 このような状態でクランクシャフト55が 転すると、その回転に応じてクランクシャ ト55の半径方向に爆発荷重を伴った慣性力C 作用し、特に軸受キャップ52の下方に向かっ て作用する慣性力Cにより、軸受キャップ52が 僅かに下方にたわむ。その結果、図8(a)に示 ように、シリンダブロック下部51の下面にお ける矢印AおよびBで示す部分に応力が集中す 。

 シリンダブロック下部51と軸受キャップ52 とが前記慣性力Cを繰り返し受けると、シリ ダブロック下部51の下面と軸受キャップ52の 面とが離隔し、その結果、シリンダブロッ 下部51の下面における矢印AおよびBで示す部 分で、いわゆるフレッティング疲労などによ る亀裂が生ずる。

 この亀裂の発生を防止するため、シリン ブロック下部51の下面の矢印AおよびBで示す 部分に円弧状の溝を形成することにより、い わゆる集中応力を減少させることは可能であ る。しかしながら、このような円弧状の溝を 形成すると、シリンダブロック下部51と軸受 ャップ52とによるクランクシャフト55の保持 力が低下してしまう。

 また、シリンダブロック下部51の下面の矢 AおよびBで示す部分に円弧状の溝を形成する 場合、シリンダブロック下部51と軸受キャッ 52との接触面の面積を十分に確保するため は、軸受キャップ52自体を大きくする必要が ある。その結果、軸受構造の軽量化および省 スペース化を促進することができないという 問題がある。

特開2005-195114号公報

 本発明の目的は、シリンダブロック下部 軸受キャップとの接触面の面積を確保しつ 、シリンダブロック下部にフレッティング 労などによる亀裂が生ずることがない、耐 性の優れたクランクシャフトの軸受構造を 供することにある。

 上記目的を達成するために、本発明の第1 の態様に従い、クランクシャフトの軸受構造 が提供される。該クランクシャフトは、シリ ンダブロック下部および前記シリンダブロッ ク下部の下方に設けられた軸受キャップによ って回転自在に保持される。前記軸受キャッ プの両側上部には、前記クランクシャフトの 軸線に沿うように延びる応力緩和溝が形成さ れる。該応力緩和溝は前記軸受キャップの両 側面で開口している。前記応力緩和溝を形成 することにより、前記軸受キャップの両側上 部に前記クランクシャフトの軸線に沿うよう に延びる突縁部が形成される。前記突縁部は 、前記軸受キャップに加わる前記クランクシ ャフトの回転時の荷重に対して可撓性を有す る。

 本発明の第2の態様に従い、クランクシャ フトの軸受構造が提供される。該クランクシ ャフトは、シリンダブロック下部および前記 シリンダブロック下部の下方に設けられた軸 受キャップによって回転自在に保持される。 前記軸受キャップの両側上部には、前記クラ ンクシャフトの軸線に沿うように延びる突出 部が形成される。該突出部は、前記クランク シャフトから離隔する方向へ前記軸受キャッ プの両側面から突出するとともに、前記シリ ンダブロック下部に当接する上面を有する。

本発明の第1の実施の形態に係るクラン クシャフトの軸受構造の一部分解斜視図であ る。 図1のクランクシャフトの軸受構造の軸 受キャップの斜視図である。 (a)は、図2の3-3線断面図である。(b)は、 (a)の3b部の拡大断面図である。 (a)は、図1のクランクシャフトの軸受構 造の軸受キャップ取付部に加わる応力を説明 するための図である。(b)は、(a)に対応するク ランクシャフトの軸受構造の断面図である。 (a)は、第2の実施の形態に係るクランク シャフトの軸受構造の軸受キャップの部分断 面図である。(b)は、(a)の5b部分の拡大断面図 ある。 (a)は、第3の実施の形態に係るクランク シャフトの軸受構造の軸受キャップの部分断 面図である。(b)は、(a)の6b部分の拡大断面図 ある。 (a)は、第4の実施の形態に係るクランク シャフトの軸受構造の軸受キャップの部分断 面図である。(b)は、(a)の7b部分の拡大断面図 ある。 (a)は、従来のクランクシャフトの軸受 造の軸受キャップ取付部に加わる応力を説 するための図である。(b)は、(a)に対応する ランクシャフトの軸受構造の断面図である

 以下、本発明を具体化した第1の実施の形態 に係るクランクシャフト6の軸受構造1を図面 従って説明する。
 図1~図4は、クランクシャフト6の軸受構造1 示す図である。

 図1および図2に示すように、軸受構造1は シリンダブロック下部2と、軸受キャップ3 、上側メタルベアリング4と、下側メタルベ リング5と、クランクシャフト6と、ボルト7, 8と、ピンリング9,10とを備えている。なお、 ンジンの複数の気筒に対応するようにクラ クシャフト6に形成された複数の軸部の各々 が、図2に示される軸受構造1にて支持される すなわち、図2に示される軸受構造1は、複 の軸受構造1のうちの一つを示すものである 以下、一つの軸受け構造について説明する

 シリンダブロック下部2は、シリンダブロ ック19の気筒配列方向と直交する方向におけ 中央部分に、下側に向かって開放された半 形の凹部2aを有する。この凹部2aに前記上側 メタルベアリング4が収容される。また、シ ンダブロック下部2は、凹部2aの両側方にお て、ボルト7,8を取付けるためのボルト用ね 穴2b,2cと、位置決め用のピンリング9,10が挿 されるピンリング用穴2d,2eとを有する。シリ ンダブロック19は公知のもので、軽量なアル 合金などからなり、ピストンを収容するシ ンダボア、冷却水を通すウォータジャケッ などを有している。図1において、シリンダ ブロック19は、直列4気筒のエンジン用のシリ ンダブロックとして図示されているが、気筒 数は単数でもよく、また4気筒以外の複数で よい。またシリンダブロック19は、V型など 他の形式のエンジン用であってもよい。

 軸受キャップ3は、例えば、鋳鉄(FC)など 鉄材からなり、独立構造型の四角形のブロ クである。図2に示すように、軸受キャップ3 の上部には、下側メタルベアリング5を収容 る凹部3aが形成されている。また、軸受キャ ップ3は、凹部3aの両側方において、ボルト用 貫通孔3e,3fとピンリング用穴3g,3hとを有して る。ボルト用貫通孔3e,3fは、シリンダブロッ ク下部2のボルト用ねじ穴2b,2cと対向する位置 に設けられ、ピンリング用穴3g,3hはシリンダ ロック下部2のピンリング用穴2d,2eと対向す 位置に設けられている。

 また、軸受キャップ3の側面3cの上部には 側面3cで開口し且つクランクシャフト6の軸 に沿って延びる応力緩和溝15が形成されて る。該応力緩和溝15よりも上側の軸受キャッ プ3の部分は、シリンダブロック下部2に当接 る突縁部11を形成し、該突縁部11はクランク シャフト6の軸線方向に沿って延在している 側面3cとは反対側の軸受キャップ3の側面3bの 上部にも、前記応力緩和溝15と同様の応力緩 溝16が形成されている。該応力緩和溝16より も上側の軸受キャップ3の部分は、シリンダ ロック下部2に当接する突縁部12を形成し、 突縁部12はクランクシャフト6の軸線方向に って延在している。

 図3(a)及び図3(b)に示すように、クランク ャフト6の軸線と直交する面における応力緩 溝15の断面形状は、軸受キャップ3の上面3d ら軸受キャップ3の側面3cに沿って距離L1だけ 離隔した点P1とこの点P1から応力緩和溝15の内 方に離隔した点P2とを結ぶ線と、点P1から側 3cに沿って下方に距離L2だけ離隔した点P3と の点P3から応力緩和溝15の内方に離隔した点P 4とを結ぶ線と、点P2と点P4とを結ぶ円弧状の とで形成される。点P2と点P4とを結ぶ円弧状 の線は、曲率半径r1を有する。ここで、曲率 径とは、曲線における局所的な曲がり具合 円に近似した場合、この近似した円の半径 いう。

 また、点P1と点P2とを結ぶ線は、上面3dに して角度θ傾斜している。この角度θは、車 種、エンジンの性能、シリンダブロック19お び軸受キャップ3の材料、その他の条件によ って異なるが、応力緩和溝15の上側の突縁部1 1の剛性を低下させて該突縁部11に可撓性を与 えるように設定されればよい。すなわち、角 度θは、シリンダブロック下部2に生ずるせん 断応力を低減することができるような角度で あればよい。

 距離L1は、角度θと同様に、車種、エンジ ンの性能、シリンダブロック19および軸受キ ップ3の材料、角度θ、その他の条件によっ 異なるが、突縁部11の剛性を低下させて該 縁部11に可撓性を与える長さであればよい。 点P3と点P4とを結ぶ線は、上面3dに対して平行 であってもよく、点P3が点P4に対して上方ま は下方になるよう傾斜してもよい。点P1と点 P2とを結ぶ線は、点P2と点P4とを結ぶ曲線に対 し点P2で滑らかに接続され、点P2と点P4とを結 ぶ曲線は、点P3と点P4とを結ぶ線に対し点P4で 滑らかに接続されている。

 応力緩和溝15は、側面3cに対して深さD1を する。この深さD1は角度θおよび距離L1と同 に、車種、エンジンの性能、シリンダブロ ク19および軸受キャップ3の材料、角度θ、 離L1、その他の条件によって異なるが、突縁 部11の剛性を低下させて該突縁部11に可撓性 与える深さであればよい。また、応力緩和 15の底部はクランクシャフト6の軸線と平行 延びているが、クランクシャフト6の軸線に して所定の角度で上方向または下方向に傾 していてもよい。また、深さD1は、応力緩 溝15の長手方向において一定であることが好 ましいが、長手方向における位置によって異 なっていてもよい。

 応力緩和溝16は、前述の応力緩和溝15と同 一の配置、形状および大きさであってもよく 、異なった配置、形状および大ききであって もよい。応力緩和溝16は、例えば、クランク ャフト8の回転方向や形状などに対応して応 力緩和溝15と異なった配置、形状および大き であってもよい。クランクシャフト6に形成 された複数の軸部にそれぞれ対応する複数の 軸受キャップ3について、その各々に形成さ た応力緩和溝15,16は、軸受キャップ3毎に異 った配置、形状および大きさであってもよ 、全ての軸受キャップ3で同じ配置、形状お び大きさであってもよい。

 このように応力緩和溝15,16の配置、形状 よび大きさを適宜選択することにより、下 メタルベアリング5を介してクランクシャフ 6をシリンダブロック下部2と軸受キャップ3 により左右バランスよく支持することがで る。この結果、シリンダブロック下部3に生 ずるせん断応力を低減させることができる。

 図3(b)に示すように、突縁部11は、クラン シャフト6の軸線に沿って延在している。具 体的には、突縁部11は、シリンダブロック下 2に当接する上面42と、該上面42から下方に って所定の長さL1を有する側面43と、応力緩 溝15を形成する下面31とを有する。下面31は 上面42に対して前述の角度θで傾斜する傾斜 面31aと、該傾斜面31aに連続し且つ曲率半径r1 有する円弧面31bとを含む。傾斜面31aは、突 部11の先端から基端に向かうほど突縁部11の 厚みが大きくなるように、上面42に対して傾 している。クランクシャフト8の回転による 慣性力が軸受キャップ3の下方向に作用する 、軸受キャップ3の側面3b,3cの上部がシリン ブロック下部2を押圧することにより、シリ ダブロック下部2にせん断応力が作用する。 しかし、上述のように構成された突縁部11は そのようなせん断応力を緩和するように、 力緩和溝15に向かって変形する。

 突縁部12は、前述の突縁部11と同一の配置 、形状および大きさであってもよく、異なっ た配置、形状および大きさであってもよい。 突縁部12は、例えば、クランクシャフト6の回 転方向や形状などに対応して突縁部11と異な た配置、形状および大ききであってもよい クランクシャフト6に形成された複数の軸部 にそれぞれ対応する複数の軸受キャップ3に いて、その各々に形成された突縁部11,12は、 軸受キャップ3毎に異なった配置、形状およ 大きさであってもよく、同じ配置、形状お び大きさであってもよい。このように前述 応力緩和溝15,16と同様に、突縁部11,12の配置 形状および大きさを適宜適択することによ 、下側メタルベアリング5を介してクランク シャフト6をシリンダブロック下部2と軸受キ ップ3とにより左右バランスよく支持するこ とができる。この結果、シリンダブロック下 部2に生ずるせん断応力を低減させることが きる。

 上側メタルベアリング4および下側メタル ベアリング5は、例えば、スチールなどの金 よりなる板を円弧状に形成したもので、そ 内壁面には初期なじみ性を向上させる微細 痕や潤滑用の溝などが形成されている。

 クランクシャフト6は公知のもので、エン ジンの気筒数に応じたクランクピンを有し、 コネクティングロッドを介してピストンと連 結され、ピストンの往復運動により回転運動 するようになっている。

 ピンリング9,10は、例えば、スチール製の 円柱状のピンであり、その一端部がシリンダ ブロック下部2に形成されたピンリング用穴2d ,2eに圧入され、他端部が軸受キャップ3に形 されたピンリング用穴3g,3hに圧入される。こ のようにピンリング9,10の両端部がそれぞれ 応する穴に圧入されるので、軸受キャップ3 シリンダブロック下部2に位置決めされる。

 以上のように構成された軸受構造1におい ては、図2、図3(a)及び図3(b)に示すように、ま ず、ピンリング9,10の一端部がシリンダブロ ク下部2のピンリンダ用穴2d,2eに圧入され、 に上側メタルベアリング4がシリンダブロッ 下部2の凹部2aに収容され、さらに、クラン シャフト6の軸部が上側メタルベアリング4 収容される。次いで、下側メタルベアリン 5が軸受キャップ3の凹部3aに収容され、さら 軸受キャップ3の上面3dがシリンダブロック 部2に当接するまで軸受キャップ3のピンリ グ用穴3g,3hにピンリング9,10の他端部が圧入 れ、シリンダブロック下部2に対して軸受キ ップ3の位置決めがなされる。

 次いで、ボルト7,8がボルト用貫通孔3e,3f 通ってシリンダブロック下部2のボルト用ね 穴2b,2cに螺入され、所定の締付トルク(Nm)で 受キャップ3がシリンダブロック下部2に締 される。この締結により、クランクシャフ 6は上側メタルベアリング4および下側メタル ペアリンダ5に保持された状態で滑らかに回 することができる。

 以上説明したように、軸受キャップ3の側 面3b,3cの上部に応力緩和溝15,16を形成するこ により、シリンダブロック下部2に当接する 緑部11,12が軸受キャップ3に設けられる。従 て、シリンダブロック下部2と軸受キャップ 3との接触面の面積を確保しつつ、シリンダ ロック下部2に生ずるせん断応力を低減させ ことができる。

 具体的には、図4(a)及び図4(b)に示すよう 、軸受キャップ3の側面3b,3cにそれぞれ対応 るシリンダブロック下部2の部位にボルト7,8 締付に伴い生ずるせん断応力(MPa)は、著し 低減されている。図4(a)中、破線は従来の軸 構造において生じるせん断応力を示し、実 は本発明に係る軸受構造1において生じるせ ん断応力を示す。図4(a)に示すように、軸受 ャップ3の突縁部11,12に接触するシリンダブ ック下部2の部位に生ずるせん断応力は、従 と比較して約70%低減されている。図4(a)に示 すグラフは、CAE(Computer Aided Engineering)により シミュレーションした結果を表したものであ る。前記グラフは、図3に示す角度θ、距離L1 探さD1などをパラメータとして適宜最適な 件を選択してシミュレーションすることに って得られたものであって、シリンダブロ ク下部2における圧縮応力(MPa)およびせん断 力(MPa)を表している。すなわち、軸受キャッ プ3の側面3b,3cにそれぞれ対応するシリンダブ ロック下部2の部位にはせん断応力が生じ、 れ以外の部位には圧縮応力が生じている。

 このようにせん断応力が低減されると、 ランクシャフト6の回転によりクランクシャ フト6の半径方向に沿って慣性力が繰り返し 用しても、シリンダブロック下部2の下面と 受キャップ3の上面3dとが離隔することはな 、また、いわゆるフレッティング疲労など よる亀裂が生ずる事もない。よって、耐久 に優れた軸受構造が得られる。

 次に、本発明を具体化した第2の実施の形態 に係る軸受構造1を上記第1の実施の形態との 違点を中心に図面に従って説明する。
 図5(a)及び図5(b)は、本発明の第2の実施の形 に係る軸受構造1を示す図である。

 本実施形態の軸受キャップ23は、例えば 鋳鉄(FC)などの鉄材からなり、図2に示すもの と同様に、四角形のブロックである。軸受キ ャップ23の上部には、下側メタルベアリング5 を収容する凹部3aが形成されている。また、 受キャップ23は、凹部3aの両側部において、 ボルト用貫通孔3e,3fとピンリング用穴3g,3hと 有している。ボルト用貫通孔3e,3fは、シリン ダブロック下部2のボルト用ねじ穴2b,2cと対向 する位置に設けられ、ピンリング用穴3g,3hは リンダブロック下部2のピンリング用穴2d,2e 対向する位置に設けられている。

 また、図5(a),(b)に示すように、軸受キャ プ23の側面3cの上部には、側面3cで開口し且 クランクシャフト6の軸線に沿って延びる応 緩和溝15aが形成されている。該応力緩和溝1 5aよりも上側の軸受けキャップ3の部分には、 シリンダブロック下部2に当接する突縁部11a 形成し、該突縁部11aはクランクシャフト8の 線方向に沿って延在している。側面3cとは 対側の軸受キャップ23の側面3bの上部にも、 記応力緩和溝15aと同様の応力緩和溝16aが形 されている。該応力緩和溝16aよりも上側の 受キャップ3の部分は、シリンダブロック下 部2に当接する突縁部12aを形成し、該突縁部12 aはクランクシャフト6の軸線方向に沿って延 している。応力緩和溝16aの配置、形状およ 大きさは、クランクシャフト6の回転方向や 形状などに対応して応力緩和溝15aと異なった 配置、形状および大きさであってもよい。突 縁部12aの配置、形状および大きさは、クラン クシャフト6の回転方向や形状などに対応し 突縁部11aと異なった形状および大きさであ てもよい。また、応力緩和溝16aは、応力緩 溝15aと同じ配置、形状および大きさであっ もよい。突縁部12aは、突縁部11aと同じ配置 形状および大きさであってもよい。また、 ランクシャフト6に形成された複数の軸部に れぞれ対応する複数の軸受キャップ23につ て、その各々に形成された応力緩和溝15a,16a 、軸受キャップ23毎に異なった配置、形状 よび大きさであってもよく、全ての軸受キ ップ23で同じ配置、形状および大きさであっ てもよい。突縁部11a,12aは、軸受キャップ23毎 に異なった配置、形状および大きさであって もよく、全ての軸受キャップ23で同じ配置、 状および大きさであってもよい。

 図5(a)及び図5(b)に示すように、クランク ャフト6の軸線と直交する面における応力緩 溝15aの断面形状は、軸受キャップ23の上面3d から軸受キャップ23の側面3cに沿って距離L4だ け離間した点P5と、この点P5から側面3cに沿っ て下方に距離L5だけ離隔した点P6とを結ぶ円 状の線で形成される。点P5と点P6とを結ぶ円 状の線は、曲率半径r2を有する。距離L4の長 さは、車種、エンジンの性能、シリンダブロ ックおよび軸受キャップ23の材料その他の条 によって異なるが、突縁部11aの剛性を低下 せて該突縁部11aに可撓性を与えるように設 されればよい。また、曲率半径r2の長さは 深さD2の大ききに応じて決定される。

 応力緩和溝15aは、側面3cに対して深さD2を 有する。この深さD2は距離L4と同様に、車種 エンジンの性能、シリンダブロック19および 軸受キャップ23の材料、距離L4、その他の条 によって異なるが、突縁部11aの剛性を低下 せて該突縁部11に可撓性を与える深さであれ ばよい。

 また、本実施形態では、応力緩和構15aの 部とクランクシャフト6の軸線とは平行に形 成されているが、そうではなく、応力緩和構 15aの底部がクランクシャフト6の軸線に対し 所定の角度で上方向または下方向に傾斜し いてもよい。応力緩和構15aの底部がクラン シャフト6の軸線に対して、例えば、1~10度傾 斜していてもよい。また、深さD2は、応力緩 溝15aの長手方向において一定であることが ましいが、長手方向における位置によって なっていてもよい。

 突縁部11aは、クランクシャフト6の軸線に 沿って延在している。突縁部12aは、突縁部11a と同様に、シリンダブロック下部2に当接す 上面44と、該上面44から下方に沿って所定の さL4を有する側面45と、応力緩和溝15aを形成 する下面35とを有する。下面35は前述のよう 曲率半径r2を有する円弧面である。クランク シャフト6の回転による慣性力が軸受キャッ 23の下方向に作用する際、軸受キャップ23の 面3b、3cの上部がシリンダブロック下部2を 圧することにより、突縁部11aは、シリンダ ロック下部2に作用するせん断応力を緩和す ように、応力緩和溝15aに向かって変形する

 以上説明したように、軸受キャップ23の 面3b,3cの上部に応力緩和溝15a,16aを形成する とにより、シリンダブロック下部2に当接す 突縁部11a,12aが軸受キャップ23に設けられる 従って、シリンダブロック下部2と軸受キャ ップ23との接触面の面積を確保しつつ、シリ ダブロック下部2に生ずるせん断応力を低減 させることができる。具体的には、第1の実 の形態に係る軸受構造1と同様の効果が得ら る。

 次に、本発明を具体化した第3の実施の形態 に係る軸受構造1を上記第1の実施の形態との 違点を中心に図面に従って説明する。
 図6(a)及び図6(b)は、本発明の第3の実施の形 に係る軸受構造1を示す図である。

 本実施形態の軸受キャップ24は、例えば 鋳鉄(FC)などの鉄材からなり、図2に示すもの と同様に、四角形のブロックである。軸受キ ャップ24の上部には、下側メタルベアリング5 を収容する凹部3aが形成されている。また、 受キャップ24は、凹部3aの両側部において、 ボルト用貫通孔3e,3fとピンリング用穴3h,3iと 有している。ボルト用貫通孔3e,3fは、シリン ダブロック下部2のボルト用ねじ穴2b,2cと対向 する位置に設けられ、ピンリング用穴3h,3iは リンダブロック下部2のピンリング用穴2d,2e 対向する位置に設けられている。

 また、図6(a)及び図6(b)に示すように、軸 キャップ24の側面3cの上部には、側面3cで開 し且つクランクシャフト6の軸線に沿って延 る応力緩和溝15bが形成されている。該応力 和溝15bの上側の軸受キャップ24の部分には シリンダブロック下部2に当接する突縁部11b 形成し、該突縁部11bはクランクシャフト8の 軸線方向に沿って延在している。側面3cとは 対側の軸受キャップ24の側面3bの上部にも、 前記応力緩和溝15bと同様の応力緩和溝16bが形 成されている。該応力緩和溝16bよりも上側の 軸受キャップ24の部分は、シリンダブロック 部2に当接する突縁部12bを形成し、該突縁部 12bがクランクシャフト6の軸線方向に沿って 在している。応力緩和溝16bの配置、形状お び大きさは、クランクシャフト6の回転方向 形状などに対応して応力緩和溝15bと異なっ 配置、形状および大きさであってもよい。 縁部12bの配置、形状および大きさは、クラ クシャフト6の回転方向や形状などに対応し て突縁部11bと異なった配置、形状および大き さであってもよい。また、応力緩和溝16bは、 応力緩和溝15bと同じ配置、形状および大きさ であってもよい。突縁部12bは、突縁部11bと同 じ配置、形状および大ききであってもよい。 また、クランクシャフト6に形成された複数 軸部にそれぞれ対応する複数の軸受キャッ 24について、その各々に形成された応力緩和 溝15b,16bは、軸受キャップ24毎に異なった配置 、形状および大きさであってもよい。突縁部 11b,12bは、軸受キャップ24毎に異なった配置、 形状および大きさであってもよく、全ての軸 受キャップ24で同じ配置、形状および大きさ あってもよい。

 図6(a)及び図6(b)に示すように、クランク ャフト6の軸線と直交する面における応力緩 溝15bの断面形状は、軸受キャップ24の上面3d から軸受キャップ24の側面3cに沿って距離L6だ け離隔した点P7とこの点P7から応力緩和溝15b 内方に離隔した点P8とを結ぶ線と、点P7から 面3cに沿って下方に距離L7だけ離隔した点P10 とこの点P10から応力緩和溝15bの内方に離隔し た点P9とを結ぶ線と、点P8と点P9を結ぶ円弧状 の線とで形成される。点7と点8とを結ぶ線は 軸受キャップ24の上面3dと平行であり、点P8 点P9とを結ぶ円弧状の線は、曲率半径r3を有 する。

 距離L6は、車種、エンジンの性能、シリ ダブロック19および軸受キャップ24の材料そ 他の条件によって異なるが、突縁部11bの剛 を低下させ突縁部11bに可撓性を与える深さ あればよい。また、曲率半径r3の大きさは 距離L6と同様に、車種、エンジンの性能、シ リンダブロック19および軸受キャップ24の材 、その他の条件によって異なるが、突縁部11 bの剛性を低下させ突縁部11bに可撓性を与え 大きさであればよい。

 応力緩和溝15bは、側面3cに対して深さD3を 有する。この深さD3は距離L6と同様に、車種 エンジンの性能、シリンダブロック19および 軸受キャップ24の材料、距離L6、その他の条 によって異なるが、突縁部11bの剛性を低下 せて該突縁部11bに可撓性を与える深さであ ばよい。

 また、本実施形態では、応力緩和溝15bの 部とクランクシャフト6の軸線とは平行に形 成されているが、そうではなく、応力緩和溝 15bの底部がクランクシャフト6の軸線に対し 所定の角度で上方向または下方向に傾斜し いてもよい。また、深さD3は、応力緩和溝15b の長手方向において一定であることが好まし いが、長手方向における位置によって異なっ ていてもよい。

 突縁部11bは、クランクシャフト6の軸線方 向に沿って延在している。図6(b)に示すよう 、突縁部11bは、シリンダブロック下部2に当 する上面46と、該上面46から下方に沿って所 定の長さL4を有する側面47と、応力緩和溝15b 形成する下面32とを有する。下面32は平行面3 6と曲率半径r2の円弧面37とを有する。クラン シャフト6の回転による慣性力が軸受キャッ プ24の下方向に作用する際、軸受キャップ24 側面3b,3cの上部がシリンダブロック下部2を 圧することにより、突縁部11bは、シリンダ ロック下部2に生ずるせん断応力を緩和する うに、応力緩和溝15bに向かって変形する。

 以上説明したように、軸受キャップ24の 面3b,3cの上部に応力緩和溝15b,16bを形成する とにより、シリンダブロック下部2に当接す 突縁部11b,12bが軸受キャップ24に設けられて る。従って、シリンダブロック下部2と軸受 キャップ24との接触面の面積を確保しつつ、 リンダブロック下部2に生ずるせん断応力を 低減させることができる。具体的には、第1 実施の形態に係る軸受構造1と同様の効果が られる。

 次に、本発明を具体化した第4の実施の形態 に係る軸受構造1を上記第1の実施の形態との 違点を中心に図面に従って説明する。
 図7(a)及び図7(b)は、本発明の第4の実施の形 に係る軸受構造1を示す図である。

 本実施形態の軸受キャップ25は、例えば 鋳鉄(FC)などの鉄材からなり、図2で示すもの と同様に、四角形のブロックである。軸受キ ャップ25の上部には、下側メタルベアリング5 を収容する凹部3aが形成されている。また、 受キャップ25には、凹部3aの両側部において 、ボルト用貫通孔3e,3fとピンリング用穴3g,3h を有している。ボルト用貫通孔3e,3fは、シリ ンダブロック下部2のボルト用ねじ穴2b,2cと対 向する位置に設けられ、ピンリング用穴3g,3h シリンダブロック下部2のピンリング用穴2d, 2eと対向する位置に設けられている。

 また、図7(a)及び図7(b)に示すように、軸 キャップ25の側面3cの上部には、クランクシ フト6の軸線に沿って延びる突出部17が形成 れている。側面3cとは反対側の軸受キャッ 25の側面3bの上部にも、前記突出部17と同様 突出部18が形成されている。突出部18の配置 形状および大きさは、クランクシャフト6の 回転方向や形状などに対応して、突出部17と なった配置、形状および大きさであっても い。突出部17は、突出部18と同じ配置、形状 および大きさであってもよい。また、クラン クシャフト6に形成された複数の軸部に対応 る複数の軸受キャップ25について、その各々 に形成された突出部17,18は、軸受キャップ25 に異なった配置、形状および大きさであっ もよく、全ての軸受キャップ25で同じ配置、 形状および大きさであってもよい。

 突出部17は、クランクシャフト6の軸線方 に沿って延在している。図7(a)及び図7(b)に すように、突出部17は、シリンダ下部2に当 する上面48と、該上面48から下方に延びる側 49と、側面49に対して所定角度で傾斜する傾 斜面39および円弧面41からなる下面50とを有す る。この突出部17について、クランクシャフ 6の軸線と直交する面における突出部17の断 形状は、軸受キャップ25の上面48から軸受キ ャップ25の側面49に沿って距離L8だけ離隔した 点P11と、この点P11から内方に離隔した点P12を 結ぶ線と、点P12から下方に離隔した側面3c上 位置する点P13と点P12とを結ぶ円弧状の線と 形成される。点P11と点P12とを結ぶ線は、上 48に対して角度θ1傾斜している。点P13と点P1 2とを結ぶ円弧状の線は、曲率半径r4を有する 。

 距離L8は、車種、エンジンの性能、シリ ダブロック19および軸受キャップ25の材料、 の他の条件によって異なるが、突出部17の 性を低下させて該突出部17に可撓性を与える ように設定されればよい。前記角度θ1は、車 種、エンジンの性能、シリンダブロック19お び軸受キャップ25の材料、その他の条件に って異なるが、突出部17の剛性を低下させて 該突出部17に可撓性を与えるように設定され ばよい。また、曲率半径r4は、距離L6の長さ と同様に、車種、エンジンの性能、シリンダ ブロック19および軸受キャップ25の材料、そ 他の条件によって異なるが、突出部17の剛性 を低下させて該突出部17に可撓性を与えるよ に設定されればよい。

 突出部17の側面3cに対する先端面49の高さH は、距離L6と同様に、車種、エンジン性能、 リンダブロック19および軸受キャップ25の材 料、距離L6、その他の条件によって異なるが 突出部17の剛性を低下させて該突出部17に可 撓性を与えるように設定されればよい。また 、本実施形態では、突出部17の先端面49とク ンクシャフト6の軸線とは平行に形成されて るが、そうではなく、突出部17の先端面49が 所定の角度でクランクシャフト6の軸線に対 て所定角度で傾斜していてもよい。また、 さHは、突出部17の長手方向において一定で ることが好ましいが、長手方向における位 によって異なっていてもよい。

 以上説明したように、軸受キャップ25の 面3b,3cの上部に突出部17,18を形成することに り、シリンダブロック下部2と軸受キャップ 25との接触面の面積を確保しつつ、シリンダ ロック下部2に生ずるせん断応力を低減させ ることができる。具体的には、第1の実施の 態に係る軸受構造1と同様の効果が得られる

 以上説明したように、本発明に係る軸受 造1は、軸受キャップ3の側面3b,3cの上部に軸 受キャップ3の側面3b,3cで開口しクランクシャ フト6の軸線に沿うよう応力緩和溝15,16が形成 されている。従って、クランクシャフト6の 転による外力が軸受キャップ3の下方向に作 する際、軸受キャップ3の側面3b,3cの各上部 シリンダブロック下部2を押圧することはよ りシリンダブロック下部2に生ずる応力を緩 できる。その結果、シリンダブロックと軸 キャップとの接触面の面積を確保しつつ、 リンダブロックに生ずるせん断応力を低減 せることにより、フレッティング疲労など よる亀裂が生ずることがない耐久性を向上 せることができるという効果を奏する。ま 、本発明に係るクランクシャフトの軸受構 は、広く回転するシャフトの軸受を独立し 構造の軸受キャップで保持する軸受構造に 用である。