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Patent Searching and Data


Title:
BELT TYPE CONTINUOUSLY VARIABLE TRANSMISSION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2010/047205
Kind Code:
A1
Abstract:
A rear case (11c) for encasing a belt type continuously variable transmission is provided with bolt holes in a region deviated from a shaft center plane α passing through the centers of a primary shaft (22) and a secondary shaft (32) and stopper plates (27, 37) which stop the outer races of bearings for supporting the respective shafts are tightened and fixed by means of bolts (28, 38) inserted into the bolt holes.  Consequently, a region near the bolt tightening position where a restriction force acting on the outer races of bearings from the stopper plates (27, 37) increases and a region where the tension of a belt or the centrifugal force acts along the shaft center plane α are prevented from overlapping, so that a minute elastic deformation or movement can be allowed within the range of fixing tolerance of the outer case, even when the bearings receive excessive forces.

Inventors:
TSUKUDA KAZUMICHI (JP)
MURATA YOICHI (JP)
SAYO SYOICHI (JP)
HABUCHI RYOJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/066519
Publication Date:
April 29, 2010
Filing Date:
September 24, 2009
Export Citation:
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Assignee:
AISIN AW CO (JP)
TOYOTA MOTOR CO LTD (JP)
TSUKUDA KAZUMICHI (JP)
MURATA YOICHI (JP)
SAYO SYOICHI (JP)
HABUCHI RYOJI (JP)
International Classes:
F16C35/077; F16H9/12; F16H57/023; F16H57/035
Foreign References:
JP2001165255A2001-06-19
JP2000220710A2000-08-08
JPH10205594A1998-08-04
Attorney, Agent or Firm:
ITEC INTERNATIONAL PATENT FIRM (JP)
Patent business corporation Itec international patent firm (JP)
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Claims:
 動力が入力されるプライマリ軸と、該プライマリ軸に平行に配置され該プライマリ軸に入力される動力がベルトを介して無段階に変速されて伝達されるセカンダリ軸とを有し、前記プライマリ軸を第1の転がり軸受けを介してケースに支持すると共に前記セカンダリ軸を第2の転がり軸受けを介して該ケースに支持してなるベルト式無段変速機であって、
 前記ケースに、前記プライマリ軸の軸中心および前記セカンダリ軸の軸中心を通る平面である軸中心面から外れた領域にボルト孔をそれぞれ偶数箇所ずつ形成し、
 前記第1および第2の転がり軸受けのアウタレースをそれぞれ押さえる第1および第2のストッパプレートが、前記ボルト孔に取り付けられるボルトによって前記ケースに固定されてなる
 ことを特徴とするベルト式無段変速機。
 前記ケースに、前記偶数箇所のボルト孔を前記プライマリ軸の軸中心または前記セカンダリ軸の軸中心を対称軸として対となるよう形成すると共に対となるボルト孔同士の中心を通る平面と前記軸中心面とのなす角度が略70度から略110度の範囲内となる領域に形成してなる請求項1記載のベルト式無段変速機。
 前記ケースに、前記ボルト孔を前記角度が略90度となる位置に一対ずつ形成してなる請求項2記載のベルト式無段変速機。
 前記第1および第2の転がり軸受けは、ボールベアリングである請求項1ないし3いずれか1項に記載のベルト式無段変速機。
 前記ベルト式無段変速機は、車載用のベルト式無段変速機である請求項1ないし4いずれか1項に記載のベルト式無段変速機。
Description:
ベルト式無段変速機

 本発明は、ベルト式無段変速機に関し、 しくは、動力が入力されるプライマリ軸と 該プライマリ軸に平行に配置され該プライ リ軸に入力される動力がベルトを介して無 階に変速されて伝達されるセカンダリ軸と 有し、前記プライマリ軸を第1の転がり軸受 けを介してケースに支持すると共に前記セカ ンダリ軸を第2の転がり軸受けを介して該ケ スに支持してなるベルト式無段変速機に関 る。

 従来、この種のベルト式無段変速機として 、エンジンからの動力が入力されるプライ リ軸とプライマリ軸に入力される動力が環 のベルトを介して無段階に変速されて伝達 れるセカンダリ軸とを備える変速機をケー に収容してなるものが提案されている。(例 えば、特許文献1参照)。この変速機では、ケ スにプライマリ軸とセカンダリ軸とを支持 るための転がり軸受けが嵌め込まれると共 各転がり軸受けのアウタレースを押さえる トッパプレートをボルトによってケースに 定するものとしている。

特開2007-113635号公報

 上述したベルト式無段変速機では、プラ マリ軸に入力された動力をベルトを介して カンダリ軸に伝達するため、プライマリ軸 軸中心とセカンダリ軸の軸中心とを通る平 である軸中心面に沿ってプライマリ軸とセ ンダリ軸とにベルトの張力やベルトの回転 伴う遠心力が掛かることになる。このため 各転がり軸受けに作用する負荷は、軸中心 に沿った方向により大きなものとなる。こ とき、ストッパプレートを固定するための ルトの締付位置によっては各転がり軸受け アウタレースに掛かる応力が部分的に集中 て作用することがあり、応力が過度に集中 るとアウタレースの変形が引き起こされて がり軸受けの寿命が低下するなどの問題が 生することがあった。

 本発明のベルト式無段変速機は、転がり 受けに過大な応力が部分的に集中して作用 るのを防止することを主目的とする。

 本発明のベルト式無段変速機は、上述の 目的を達成するために以下の手段を採った

 本発明のベルト式無段変速機は、
 動力が入力されるプライマリ軸と、該プラ マリ軸に平行に配置され該プライマリ軸に 力される動力がベルトを介して無段階に変 されて伝達されるセカンダリ軸とを有し、 記プライマリ軸を第1の転がり軸受けを介し てケースに支持すると共に前記セカンダリ軸 を第2の転がり軸受けを介して該ケースに支 してなるベルト式無段変速機であって、
 前記ケースに、前記プライマリ軸の軸中心 よび前記セカンダリ軸の軸中心を通る平面 ある軸中心面から外れた領域にボルト孔を れぞれ偶数箇所ずつ形成し、
 前記第1および第2の転がり軸受けのアウタ ースをそれぞれ押さえる第1および第2のスト ッパプレートが、前記ボルト孔に取り付けら れるボルトによって前記ケースに固定されて なる
 ことを特徴とする。

 この本発明のベルト式無段変速機では、 力が入力されるプライマリ軸を第1の転がり 軸受けを介して支持すると共にセカンダリ軸 を第2の転がり軸受けを介して支持するケー に、プライマリ軸の軸中心およびセカンダ 軸の軸中心を通る平面である軸中心面から れた領域にボルト孔をそれぞれ偶数箇所ず 形成し、第1および第2の転がり軸受けのアウ タレースをそれぞれ押さえる第1および第2の トッパプレートが、ボルト孔に取り付けら るボルトによって固定される。これにより ストッパプレート固定用のボルトの締付位 を軸中心面から外れた領域とすることがで る。ここで、ベルト式無段変速機において 、軸中心面に沿ってプライマリ軸とセカン リ軸とにベルトの張力やベルトの回転に伴 遠心力が掛かるため、各転がり軸受けが受 る負荷は、軸中心面に沿った領域において り大きなものとなる。一方、ストッパプレ トがアウタレースを押さえる力(拘束力)は ボルトの締付位置に近い領域ほどより大き ものとなり、アウタレースの弾性変形や微 な移動(ズレ)を拘束することになる。このた め、ストッパプレート固定用のボルトの締付 位置によっては、各転がり軸受けの受ける負 荷がより大きくなる領域とアウタレースに掛 かる拘束力がより大きくなる領域とが重なっ て、アウタレースに部分的に過大な応力が集 中して作用することがある。そこで、ストッ パプレート固定用のボルトの締付位置を軸中 心面から外れた領域とすることにより、各転 がり軸受けの受ける負荷がより大きくなる領 域とアウタレースに作用する拘束力がより大 きくなる領域とが重なるのを防止することが できる。この結果、転がり軸受けに部分的に 過大な応力が集中して作用するのを防止する ことができる。ここで、「第1および第2の転 り軸受け」は、ボールベアリングであるも とすることもできる。また、「ベルト式無 変速機」は、車載用のベルト式無段変速機 あるものとすることもできる。車載用のベ ト式無段変速機においては、伝達される動 が大きいために各転がり軸受けの受ける負 が大きくなる傾向にある。一方で、スペー 制約が厳しいためによりコンパクトな転が 軸受けが使用される傾向にあり、過大な応 に対して十分な余力を確保することが困難 なる場合が多いから、本発明を適用する意 が高い。

 こうした本発明のベルト式無段変速機に いて、前記ケースに、前記偶数箇所のボル 孔を前記プライマリ軸の軸中心または前記 カンダリ軸の軸中心を対称軸として対とな よう形成すると共に対となるボルト孔同士 中心を通る平面と前記軸中心面とのなす角 が略70度から略110度の範囲内となる領域に 成してなるものとすることもできる。ここ 、アウタレースに作用する拘束力はボルト 同士の中心を通る平面に沿った領域におい より大きくなる傾向にあるが、ボルト孔同 の中心を通る平面と軸中心面とのなす角度 略70度から略110度とすることにより、各転が り軸受けの受ける負荷がより大きくなる領域 とアウタレースに作用する拘束力がより大き くなる領域とが重なるのを確実に防止するこ とができる。この態様の本発明のベルト式無 段変速機において、前記ボルト孔を前記角度 が略90度となる位置に一対ずつ形成してなる のとすることもできる。

本発明の一実施例としてのベルト式無 変速機20が組み込まれた動力伝達装置10の構 成の概略を示す構成図である。 図1中のベアリング24,34の取付部分の拡 図である。 ストッパプレート27の外観を示す外観 である。 ストッパプレート27によりベアリング24 を押さえる様子を示す説明図である。 ストッパプレート27,37とプライマリシ フト22およびセカンダリシャフト32との位置 係を示す説明図である。 ボルト28,38の締付位置とプライマリプ リ23およびセカンダリプーリ33との位置関係 模式的に表した説明図である。

 次に、本発明を実施するための最良の形 を実施例を用いて説明する。

 図1は、本発明の一実施例としてのベルト 式無段変速機20が組み込まれた動力伝達装置1 0の構成の概略を示す構成図である。動力伝 装置10は、車両に搭載されて図示しないエン ジンからの動力を左右輪の車軸19a,19bに伝達 るものとして構成されており、図示するよ に、エンジンの出力軸に接続されたロック ップ機構付きのトルクコンバータ12と、トル クコンバータ12の出力軸の回転方向を前進方 と後進方向とに切り換える前後進切換ユニ ト14と、前後進切換ユニット14の出力軸であ るプライマリシャフト22と車軸19a,19bにデファ レンシャルギヤ18およびギヤ機構16を介して 結されるセカンダリシャフト32とに架け渡さ れたベルト21によりプライマリシャフト22側 動力を無段階に変速してセカンダリシャフ 32側に出力するベルト式無段変速機(以下、 CVT」)20とを備え、これらは、コンバータハ ジング11aとトランスアクスルハウジング11b リヤケース11cとからなるケース11に収容され ている。なお、トルクコンバータ12と前後進 換ユニット14との間には、エンジンからの 力を用いて図示しないオイルパンに貯留さ ている作動油を動力伝達装置10内に設けられ る油路に圧送するオイルポンプ13が配置され いる。

 CVT20は、図示するように、両端がベアリ グ24,25により回転自在に支持されたプライマ リシャフト22と、溝幅が変更可能でプライマ シャフト22に接続されたプライマリプーリ23 と、両端がベアリング34,35,36により回転自在 支持されたセカンダリシャフト32と、溝幅 変更可能でセカンダリシャフト32に接続され たセカンダリプーリ33と、プライマリプーリ2 3およびセカンダリプーリ33の溝に張力を掛け た状態で架け渡されたベルト21と、ベルト21 挟持するプライマリプーリ23の溝幅を変更す るための油圧シリンダ42と、ベルト21を挟持 るセカンダリプーリ33の溝幅を変更するため の油圧シリンダ44とを備える。このCVT20では オイルポンプ13からの油圧を用いて油圧シリ ンダ42,44を駆動してベルト21を挟持しながら ライマリプーリ23およびセカンダリプーリ33 溝幅を変更することにより、プライマリシ フト22の動力を無段階に変速してセカンダ シャフト32に出力する。なお、ベルト21が架 渡されるプライマリプーリ23およびセカン リプーリ33の近傍を支持するベアリング24,25, 34は、主としてラジアル荷重を受けることが きる深溝玉軸受けとして構成され、ベアリ グ35,36は主としてアキシアル荷重を受ける とができる円錐ころ軸受けとして構成され いる。これらのベアリングのうち、ベアリ グ24,34の取付構造について説明する。図2は 図1中のベアリング24,34の取付部分の拡大図 ある。

 ベアリング24は、図2に示すように、イン レース24aとボール24bとアウタレース24cとか 構成されている。なお、ボール24bを保持す 保持器の図示は省略した。ベアリング24は インナレース24aがプライマリシャフト22に嵌 合されると共にアウタレース24cがリヤケース 11cに嵌合されている。プライマリシャフト22 端部には、インナレース24aの内径に合わせ 外径が小さくなった段差部22aが形成されて り、この段差部22aにインナレース24aが嵌合 れている。また、プライマリシャフト22の 部には、インナレース24aが嵌合された状態 端部側に露出する図示しないネジ部が形成 れており、ベアリング24が取り付けられてか らこのネジ部にロックナット29が締め付けら る。これにより、インナレース24aは、その 方向の面のうち図中右側の面が油圧シリン 42を介して段差部22aに当接して位置決めさ ると共に図中左側の面がロックナット29に当 接することにより固定される。また、リヤケ ース11cには、アウタレース24cの外径に合わせ た内径の大内径部とそれよりも一段小さな内 径の小内径部とからなる段付きの窪み部11c1 形成されており、この窪み部11c1の大内径部 アウタレース24cが嵌合されている。また、 ヤケース11cには、窪み部11c1より外方にボル ト孔28aが形成されており、ベアリング24が窪 部11c1に取り付けられてからアウタレース24c を押さえるストッパプレート27(図中斜線で図 示)がリヤケース11cの外側からボルト孔28aに 入されるボルト28によって締め付けられて固 定される。これにより、アウタレース24cは、 その軸方向の面のうち図中左側の面が窪み部 11c1の段差に当接して位置決めされると共に 中右側の面がストッパプレート27に当接する ことにより固定される。なお、ベアリング34 構成および取付構造についても同様である ここで、ストッパプレート27の外観を図3に す。図示するように、ストッパプレート27 、中央部分にプライマリシャフト22が通るた めの軸孔27aが形成されると共に軸孔27aの中心 点(×印で図示)に対して点対称となる位置に 対のネジ孔27b,27bが形成されており、このネ 孔27bにボルト28が締め付けられる。このス ッパプレート27によりベアリング24のアウタ ース24cを押さえる様子を図4に示す。図示す るように、ストッパプレート27は、軸孔27aの でアウタレース24cの一部を覆うことにより ウタレース24cを押さえている。ここで、ボ ト孔27bに近い領域、例えば、ボルト孔27b同 の中心を結ぶ直線に沿った領域ではボルト2 8の締付によりアウタレース24cに作用する拘 力が大きく、アウタレース24cの取付公差範 内での微小な弾性変形や移動(ズレ)を過剰に 拘束することがある。この過剰な拘束を緩和 するため、この領域内の軸孔27aの縁を部分的 に切り欠いた形状としてアウタレース24cを覆 わないようにしている。ただし、このような 形状としてもボルト孔27b同士の中心を結ぶ直 線に近い領域(例えば、図中網掛け領域)では 他の領域に比してアウタレース24cに作用す 拘束力がより大きなものとなる。なお、ベ リング34を押さえるストッパプレート37の構 造についてもストッパプレート27と同様であ 。このようにして取り付けられるストッパ レート27,37とプライマリシャフト22およびセ カンダリシャフト32との位置関係を図5に示す 。図示するように、プライマリシャフト22の 中心およびセカンダリシャフト32の軸中心 通る平面を軸中心面αとしたときに、ストッ パプレート27,37を固定するボルト28,38の締付 置は軸中心面αから外れた領域にあることが わかる。言い換えれば、リヤケース11cに形成 されるボルト孔28a,38aは、軸中心面αから外れ た領域に形成されており、以下、この理由に ついて説明する。

 図6は、ボルト28,38の締付位置とプライマ プーリ23(プライマリシャフト22)およびセカ ダリプーリ33(セカンダリシャフト32)との位 関係を模式的に表した説明図である。図6(a) には実施例のCVT20における位置関係を示し、 6(b)には比較例のCVTにおける位置関係を示す 。図6においては、プライマリプーリ23および セカンダリプーリ33の軸中心をそれぞれ中心 C1,C2として上述した軸中心面αを単に軸中心 線α’(一点鎖線)として図示し、ボルト28同士 の中心を結ぶ線(二点鎖線)と軸中心線α’と なす角度を角度a1,ボルト38同士の中心を結ぶ 線(二点鎖線)と軸中心線α’とのなす角度を 度a2とした。ここで、実施例においては、角 度a1を約70~80度,角度a2を約90度とし、比較例に おいては、角度a1を0度,角度a2を約10~20度とし 。なお、ボルト28,38の締付位置は、動力伝 装置10における各構成部品のレイアウト制約 、例えば、オイルポンプ13からの作動油が圧 される油路のレイアウト制約を受けるため 角度a1,a2を同一の角度にできないことがあ 。なお、以下の説明では、軸中心線α’と軸 中心面α、ボルト28,38同士の中心を結ぶ線と ルト28,38同士の中心を通る平面とは、それぞ れ同義のものとする。また、図6には、プラ マリプーリ23とセカンダリプーリ33とに架け されるベルト21を点線で図示した。ここで ベルト21には、両プーリからの挟持力以外に 張力が掛かり、また、両プーリに挟持される 部分では円弧を描くように移動するため遠心 力が掛かる。これらの張力や遠心力の合力F 、図中矢印で示すように軸中心線α’に沿っ て作用する。このため、CVT20が動力を伝達し いる場合において、特に変速時や一時的に きな動力が掛かった場合に合力Fの反力を受 け持つための過大な力が軸中心線α’に沿っ 内側の領域(図中斜線部参照)に作用するこ があり、これに伴ってベアリング24,34が過大 な負荷を受けることがある。ここで、図6(b) 示した比較例では、実施例に比して角度a1,a2 が小さく、軸中心線α’に沿って過大な力が 用する領域とストッパプレート27,37によっ アウタレース24c,34cに作用する拘束力がより きくなる領域(図4参照)とが重なることにな 。このため、ベアリング24,34が過大な負荷 受けたときにアウタレース24c,34cはその取付 差範囲内での微小な弾性変形や移動(ズレ) 拘束されることになり、部分的に過大な応 がアウタレース24c,34cに集中して作用するこ がある。この結果、アウタレース24c,34cの変 形などの不具合が生じる場合がある。一方、 実施例においては、角度a1,a2が大きく、軸中 線α’に沿って過大な力が作用する領域と トッパプレート27,37からアウタレース24c,34c 作用する拘束力がより大きくなる領域とが なることがない。このため、ベアリング24,34 が過大な負荷を受けたときでもアウタレース 24c,34cの微小な弾性変形や移動(ズレ)を許容す ることができ、アウタレース24c,34cに部分的 過大な応力が集中して作用するのを防止す ことができる。このように、実施例におい は、リヤケース11cにボルト孔28a,38aを軸中心 α’に沿った領域から外れた領域に形成す から、軸中心線α’に沿って過大な力が作用 する領域とストッパプレート27,37からアウタ ース24c,34cに作用する拘束力がより大きくな る領域とが重なるのを防いでベアリング24,34 部分的に過大な応力が集中して作用するの 防止することができる。

 以上説明した実施例のCVT20によれば、リ ケース11cにプライマリシャフト22およびセカ ンダリシャフト32の軸中心を通る軸中心面α ら外れた領域にボルト孔28a,38aを形成し、プ イマリシャフト22およびセカンダリシャフ 32を支持するベアリング24,34を押さえるスト パプレート27,37をボルト孔28a,38aに挿入され ボルト28,38により締め付けて固定するから ストッパプレート27,37からベアリング24,34に 用する拘束力がより大きくなる領域と軸中 面αに沿って過大な力が作用する領域とが なるのを防止してベアリング24,34が過大な力 を受けるときでもアウタレース24c,34cの取付 差範囲内での微小な弾性変形や移動を許容 ることができる。この結果、ベアリング24,34 に部分的に過大な応力が集中して作用するの を防止することができる。

 実施例のCVT20では、ボルト28,38同士を結ぶ 線と軸中心線α’とのなす角度a1,a2を90度や70~ 80度としたが、この角度に限られるものでは く、ボルト28,38同士を結ぶ線と軸中心線α’ とが重なることのないよう0度を超えるある 度をもって交差していればよい。但し、軸 心線α’に沿った領域とアウタレース24c,34c 作用する拘束力がより大きくなる領域との なりを避けるため、動力伝達装置10の構成部 品のレイアウト制約の許容範囲内でできるだ け大きな角度とすることが好ましく、例えば 、角度a1,a2をそれぞれ70~110度の範囲内とする とが好ましく、その中でも90度とすること さらに好ましい。

 実施例のCVT20では、ストッパプレート27,37 をそれぞれ2本ずつのボルト28,38でリヤケース 11cに固定するものとしたが、これに限られず 、リヤケース11cに複数対のボルト孔を形成す ると共にストッパプレート27,37に対応するネ 孔を同数形成しておき、4本や6本以上の偶 本のボルトで固定するものとしてもよい。

 実施例のCVT20では、ストッパプレート27,37 にネジ孔27a,37aを形成するものとしたが、こ に限られず、ストッパプレート27,37にボルト を通す貫通孔を形成しておき別途用意したナ ットにボルト28,38を締め付けるものとしても いし、ストッパプレート27,37にボルトを通 貫通孔を形成すると共にリヤケース11cのボ ト孔にボルト締付用のネジ溝を形成してお リヤケース11cの内側からボルト28,38を締め付 けるものとしてもよい。

 実施例のCVT20では、ストッパプレート27,37 の軸孔27a,38aを単なる円形状ではなく部分的 切り欠いた形状としたが、これに限られず プライマリシャフト22およびセカンダリシャ フト32を通すことができ且つベアリング24,34 アウタレース24c,34cを確実に押さえることが きる形状であればよく、単なる円形状に形 するものとしてもよい。ただし、アウタレ ス24c,34cに作用する拘束力を過剰なものとし ないためにボルト孔同士の中心を結ぶ直線上 の領域ではアウタレース24c,34cを押さえない うな形状とすることが好ましい。

 実施例のCVT20では、ベアリング24,34は転動 体がボール(玉)であるボールベアリング(深溝 玉軸受け)として構成するものとしたが、こ に限られず、例えば、転動体がころである ろ軸受けなどの他の転がり軸受けとしても い。

 以上、本発明を実施するための最良の形 について実施例を用いて説明したが、本発 はこうした実施例に何ら限定されるもので なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内に いて、種々なる形態で実施し得ることは勿 である。

 本出願は、2008年10月20日に出願された日 国特許第2008-270055号を優先権主張の基礎とし ており、引用によりその内容の全てが本明細 書に含まれる。

 本発明は、自動車産業などに利用可能で る。