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Title:
BENZYL PHENYL GLUCOPYRANOSIDE DERIVATIVE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/096503
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a compound having a novel structure, few adverse side effects and an excellent inhibitory activity on human SGLT1 and/or SGLT2, or a hydrate of the compound. Also disclosed is a pharmaceutical composition for treating and/or preventing type-1 diabetes, type-2 diabetes, gestational diabetes, hyperglycemia induced by other factor, impaired glucose tolerance (IGT), diabetes-related diseases or diabetic complications, which comprises the compound or the hydrate as an active ingredient. Specifically disclosed is a compound represented by the formula shown below or a hydrate thereof.

Inventors:
YAMANOI SHIGEO
MORI KAZUKI
IWAMOTO MITSUHIRO
NAKASHIMA ATSUKO
HONDA TAKESHI
IZUMI MASANORI
OGATA TSUNEAKI
OKUYAMA RYO
Application Number:
PCT/JP2009/051532
Publication Date:
August 06, 2009
Filing Date:
January 30, 2009
Export Citation:
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Assignee:
DAIICHI SANKYO CO LTD (JP)
YAMANOI SHIGEO
MORI KAZUKI
IWAMOTO MITSUHIRO
NAKASHIMA ATSUKO
HONDA TAKESHI
IZUMI MASANORI
OGATA TSUNEAKI
OKUYAMA RYO
International Classes:
C07H15/203; A61K31/7034; A61P1/16; A61P3/04; A61P3/06; A61P3/10; A61P7/10; A61P9/04; A61P9/10; A61P9/12; A61P13/12; A61P19/06; A61P25/00; A61P27/12; A61P31/04; A61P43/00
Domestic Patent References:
WO2005095429A12005-10-13
WO2001068660A12001-09-20
WO2002028872A12002-04-11
WO2002044192A12002-06-06
WO2002064606A12002-08-22
WO2008016132A12008-02-07
Foreign References:
JP2007515441A2007-06-14
JP2004500416A2004-01-08
Attorney, Agent or Firm:
ISHIBASHI, Koki et al. (LIMITED1-16-13, Kitakasai, Edogawa-k, Tokyo 81, JP)
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Claims:
 一般式(I):

(式中、R 1 は水素原子または水酸基であり、
R 2 はフッ素原子または塩素原子であり、
R 3 はハロゲン原子で置換されていてもよいメチル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいエチル基、シクロプロピル基、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいメトキシ基であり、
R 4 は水素原子またはメチル基であり、
nは1または2であり、
mは0または1である、
但し、R 1 が水素原子である場合、R 4 は水素原子であり、R 1 が水酸基である場合、R 4 はメチル基である)
で表される化合物またはその水和物。
 一般式(II):

[式中、R 1 は水素原子または水酸基であり、
R 2 はフッ素原子または塩素原子であり、
R 3 はハロゲン原子で置換されていてもよいメチル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいエチル基、シクロプロピル基、または、ハロゲン原子で置換されていてもよいメトキシ基であり、
R 4 は水素原子またはメチル基であり、
nは1または2であり、
mは0または1である、
但し、R 1 が水素原子である場合、R 4 は水素原子であり、R 1 が水酸基である場合、R 4 はメチル基である
(但し、(イ)R 1 が水酸基であり、R 2 がフッ素原子であり、mが0であり、かつ、nが1である場合、R 3 はメチル基、エチル基、シクロプロピル基またはメトキシ基ではない、
(ロ)R 1 が水酸基であり、R 2 が塩素原子であり、mが0であり、かつ、nが1である場合、R 3 はメトキシ基ではない、あるいは、
(ハ)R 1 が水素原子であり、R 2 がフッ素原子または塩素原子であり、mが0であり、かつ、nが1である場合、R 3 はメトキシ基ではない)]
で表される化合物またはその水和物。
 R 1 が水酸基である、請求項2に記載の化合物。
 R 3 がハロゲン原子で置換されていてもよいメチル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいメトキシ基である、請求項2または3に記載の化合物。
 R 4 がメチル基である、請求項2~4いずれか1項に記載の化合物。
 nが1である、請求項2~5いずれか1項に記載の化合物。
 3-クロロ-2-[4-(2-フルオロエチル)ベンジル]-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-クロロ-2-(4-エチルベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
2-[4-(ジフルオロメトキシ)ベンジル]-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-クロロ-5-ヒドロキシメチル-2-(4-メチルベンジル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-フルオロ-2-(3-フルオロ-4-メチルベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-クロロ-2-(3-フルオロ-4-メチルベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-フルオロ-2-(3-フルオロ-4-メトキシベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-クロロ-2-(3-フルオロ-4-メトキシベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-フルオロ-2-(2-フルオロ-4-メトキシベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-クロロ-2-[4-(ジフルオロメトキシ)ベンジル]-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-フルオロ-2-[4-(2-フルオロエチル)ベンジル]-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-フルオロ-5-ヒドロキシメチル-2-[(4-トリフルオロメトキシ)ベンジル]フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-フルオロ-5-ヒドロキシメチル-2-(4-メチルベンジル)フェニル 4-デオキシ-β-D-グルコピラノシド;
3-クロロ-5-ヒドロキシメチル-2-(4-メチルベンジル)フェニル 4-デオキシ-β-D-グルコピラノシド;
2-(4-エチルベンジル)-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 4-デオキシ-β-D-グルコピラノシド;
3-クロロ-2-(4-エチルベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 4-デオキシ-β-D-グルコピラノシド;
2-(4-シクロプロピルベンジル)-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 4-デオキシ-β-D-グルコピラノシド;
3-フルオロ-5-ヒドロキシメチル-2-[4-(2,2,2-トリフルオロエチル)ベンジル]フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-クロロ-2-(4-エチル-3-フルオロベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-フルオロ-5-(2-ヒドロキシエチル)-2-(4-メトキシベンジル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-クロロ-5-(2-ヒドロキシエチル)-2-(4-メチルベンジル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-クロロ-5-(2-ヒドロキシエチル)-2-(4-メトキシベンジル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-クロロ-5-(ヒドロキシメチル)-2-[4-(2,2,2-トリフルオロエチル)ベンジル]フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-クロロ-2-(2-フルオロ-4-メチルベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-クロロ-2-(4-エチル-2-フルオロベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)-2-[(4-トリフルオロメチル)ベンジル]フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-クロロ-5-(ヒドロキシメチル)-2-[(4-トリフルオロメチル)ベンジル]フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
2-[4-(2,2-ジフルオロエチル)ベンジル]-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-クロロ-2-[4-(2,2-ジフルオロエチル)ベンジル]-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;
3-フルオロ-2-(2-フルオロ-4-メチルベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド;および
2-(4-エチル-2-フルオロベンジル)-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
からなる群より選択される化合物またはその水和物。
 請求項1~7いずれか1項に記載の化合物またはその水和物を有効成分として含有する医薬組成物。
 ヒトSGLT1および/またはヒトSGLT2活性を阻害するための、請求項8に記載の医薬組成物。
 1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病、その他の要因による高血糖症、耐糖能不全、糖尿病関連疾患もしくは糖尿病合併症の治療または予防のための、請求項8または9に記載の医薬組成物。
 糖尿病関連疾患が、肥満、高脂血症、高コレステロール血症、脂質代謝異常、高血圧症、脂肪肝、メタボリックシンドローム、浮腫、心不全、狭心症、心筋梗塞、動脈硬化症、高尿酸血症または痛風であり、あるいは、糖尿病合併症が、網膜症、腎症、神経障害、白内障、足壊疽、感染症またはケトーシスである、請求項10に記載の医薬組成物。
 医薬組成物を製造するための、請求項1~7いずれか1項に記載の化合物またはその水和物の使用。
 請求項1~7いずれか1項に記載の化合物またはその水和物の治療有効量を哺乳動物に投与することを含む、ヒトSGLT1および/またはヒトSGLT2活性を阻害する方法。
 請求項1~7いずれか1項に記載の化合物またはその水和物の治療有効量を哺乳動物に投与することを含む、疾病の治療または予防方法。
 哺乳動物がヒトである、請求項14に記載の方法。
 
Description:
ベンジルフェニルグルコピラノ ド誘導体

 本発明は、ヒトSGLT1および/またはSGLT2活 阻害作用を有する化合物に関する。

 糖尿病は、インスリン作用不足による慢 の高血糖状態を主たる特徴とする代謝疾患 である。糖尿病治療には、食事療法、運動 法と共に薬物療法が施され、糖尿病治療薬 しては、インスリン抵抗性を改善するビグ ナイド剤やチアゾリジンジオン剤、膵臓β 胞からのインスリン分泌を促進するスルホ ルウレア剤やグリニド系薬剤、糖吸収を阻 するα-グルコシダーゼ阻害剤などが使用さ ている。しかし、ビグアナイド剤は乳酸ア ドーシス、チアゾリジンジオン剤は体重増 と浮腫、スルホニルウレア剤やグリニド系 剤は低血糖や長期使用による2次無効、α-グ コシダーゼ阻害剤には下痢といった副作用 あることが報告されており、このような問 を解決した新しい作用機序の抗糖尿病薬の 発が望まれている。

 近年、腎臓において糖再吸収を阻害する とによって、尿中への糖排泄を増加させ、 糖値を低下させる新しい機序の薬剤の研究 発が進められている(例えば、非特許文献1 どを参照)。本薬剤は、腎臓の近位尿細管に 在するナトリウム依存性グルコース供輸送 2(Sodium-dependent glucose cotransporter 2:以下、SGL T2という。)を阻害することで、原尿からの糖 の再吸収を抑制し、体外への糖排泄を増加さ せることで血糖値を低下させることが示され ている(例えば、非特許文献2などを参照)。こ うした背景から、ヒトSGLT2を阻害する化合物 、尿中糖排泄量を増加させることで血糖値 正常化させることが期待され、1型および2 糖尿病、また高血糖に付随して起こる各種 連疾患に有効な薬剤となる。また、糖の排 を増すことで、体内の糖蓄積を減らすこと よる抗肥満効果も期待される。

 一方、SGLTの別のサブタイプであるSGLT1(Sod ium-dependent glucose cotransporter 1:以下、SGLT1と う。)は、主に小腸に発現し、食物から糖(グ ルコース、ガラクトース)を体内に吸収する ランスポーターとして働いている(例えば、 特許文献3などを参照)。SGLT1が先天的に欠損 しているヒトでは糖吸収不良が起こることが 知られている(例えば、非特許文献4などを参 )。こうした知見から、SGLT1を阻害する薬剤 、小腸からの糖の吸収を阻害・遅延させる とで、食後過血糖抑制作用を示すと考えら る。また、体内への糖の流入を抑制するこ で抗肥満効果も期待出来る。

 以上から、ヒトSGLT1および/またはSGLT2活 を抑制する薬剤は、尿中への糖排泄増加作 と小腸からの糖吸収阻害作用を併せ持つ強 な1型および2型糖尿病治療薬、抗肥満薬、高 血糖に付随して起こる各種関連疾患に有効な 薬剤となることが期待される。

 O-アリールグルコシド化合物がヒトSGLT2阻害 作用を有することは知られている(例えば、 許文献1~5などを参照)。

国際公開第01/68660号パンフレット

国際公開第02/28872号パンフレット

国際公開第02/44192号パンフレット

国際公開第02/64606号パンフレット

国際公開第08/016132号パンフレット J. Clin. Invest., Vol.79, pp. 1510-1515(1987) J. Clin. Invest., Vol.93, pp. 397-404(1994) Am J Clin Nutr. Vol.59(3 Suppl) pp.690S-698S(199 4) Nature, Vol.350, pp.354-356(1991)

 しかしながら、上記特許文献1~4にはいず も、糖部分に置換基を有する化合物につい は全く記載されておらず、さらにそのよう 化合物がヒトSGLT1阻害作用を有することは 載も示唆もされていない。一方、上記特許 献5には糖部分に置換基を有する化合物につ て開示され、SGLT1阻害作用を有することも 載されているが、本願の優先日前に出願さ 、優先日後に公開された特許文献である。

 従って、本発明は、新規な構造を有し、 作用が低く優れたヒトSGLT1および/またはSGLT 2阻害活性を有する化合物またはその水和物 それらを有効成分として含有する、1型糖尿 、2型糖尿病、妊娠糖尿病、その他の要因に よる高血糖症、耐糖能不全(impaired glucose tole rance:IGT)、糖尿病関連疾患(例えば、肥満、高 血症、高コレステロール血症、脂質代謝異 、高血圧症、脂肪肝、メタボリックシンド ーム、浮腫、心不全、狭心症、心筋梗塞、 脈硬化症、高尿酸血症、痛風など)または糖 尿病合併症(例えば、網膜症、腎症、神経障 、白内障、足壊疽、感染症、ケトーシスな )を治療および/または予防するための医薬組 成物を提供することを目的とする。

 本発明は、
(1)一般式(I):


(式中、R 1 は水素原子または水酸基であり、
R 2 はフッ素原子または塩素原子であり、
R 3 はハロゲン原子で置換されていてもよいメチ ル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい エチル基、シクロプロピル基、または、ハロ ゲン原子で置換されていてもよいメトキシ基 であり、
R 4 は水素原子またはメチル基であり、
nは1または2であり、
mは0または1である、
但し、R 1 が水素原子である場合、R 4 は水素原子であり、R 1 が水酸基である場合、R 4 はメチル基である)
で表される化合物またはその水和物、
(2)一般式(II):


[式中、R 1 は水素原子または水酸基であり、
R 2 はフッ素原子または塩素原子であり、
R 3 はハロゲン原子で置換されていてもよいメチ ル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい エチル基、シクロプロピル基、または、ハロ ゲン原子で置換されていてもよいメトキシ基 であり、
R 4 は水素原子またはメチル基であり、
nは1または2であり、
mは0または1である、
但し、R 1 が水素原子である場合、R 4 は水素原子であり、R 1 が水酸基である場合、R 4 はメチル基である
(但し、(イ)R 1 が水酸基であり、R 2 がフッ素原子であり、mが0であり、かつ、nが 1である場合、R 3 はメチル基、エチル基、シクロプロピル基ま たはメトキシ基ではない、
(ロ)R 1 が水酸基であり、R 2 が塩素原子であり、mが0であり、かつ、nが1 ある場合、R 3 はメトキシ基ではない、あるいは、
(ハ)R 1 が水素原子であり、R 2 がフッ素原子または塩素原子であり、mが0で り、かつ、nが1である場合、R 3 はメトキシ基ではない)]
で表される化合物またはその水和物、
(3)R 1 が水酸基である、前記(2)に記載の化合物、
(4)R 3 がハロゲン原子で置換されていてもよいメチ ル基またはハロゲン原子で置換されていても よいメトキシ基である、前記(2)または(3)に記 載の化合物、
(5)R 4 がメチル基である、前記(2)~(4)いずれか1つに 載の化合物、
(6)nが1である、前記(2)~(5)いずれか1つに記載 化合物、
(7)3-クロロ-2-[4-(2-フルオロエチル)ベンジル]-5 -(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D- リセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド、3-ク ロ-2-(4-エチルベンジル)-5-(ヒドロキシメチル )フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ- ヘプトピラノシド、2-[4-(ジフルオロメトキシ )ベンジル]-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル) ェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘ プトピラノシド、3-クロロ-5-ヒドロキシメチ -2-(4-メチルベンジル)フェニル 7-デオキシ-D -グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド、3- ルオロ-2-(3-フルオロ-4-メチルベンジル)-5-(ヒ ドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリ ロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド、3-クロロ- 2-(3-フルオロ-4-メチルベンジル)-5-(ヒドロキ メチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D- グルコ-ヘプトピラノシド、3-フルオロ-2-(3-フ ルオロ-4-メトキシベンジル)-5-(ヒドロキシメ ル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グ コ-ヘプトピラノシド、3-クロロ-2-(3-フルオ -4-メトキシベンジル)-5-(ヒドロキシメチル) ェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘ プトピラノシド、3-フルオロ-2-(2-フルオロ-4- トキシベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェ ル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプ ピラノシド、3-クロロ-2-[4-(ジフルオロメト シ)ベンジル]-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピ ノシド、3-フルオロ-2-[4-(2-フルオロエチル) ンジル]-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デ キシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシ ド、3-フルオロ-5-ヒドロキシメチル-2-[(4-トリ フルオロメトキシ)ベンジル]フェニル 7-デオ キシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシ 、3-フルオロ-5-ヒドロキシメチル-2-(4-メチル ベンジル)フェニル 4-デオキシ-β-D-グルコピ ノシド、3-クロロ-5-ヒドロキシメチル-2-(4- チルベンジル)フェニル 4-デオキシ-β-D-グル コピラノシド、2-(4-エチルベンジル)-3-フルオ ロ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 4-デオキシ -β-D-グルコピラノシド、3-クロロ-2-(4-エチル ンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 4-デ オキシ-β-D-グルコピラノシド、2-(4-シクロプ ピルベンジル)-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメ ル)フェニル 4-デオキシ-β-D-グルコピラノシ ド、3-フルオロ-5-ヒドロキシメチルフェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピ ノシド、3-クロロ-2-(4-エチル-3-フルオロベン ジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオ シ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド 3-フルオロ-5-(2-ヒドロキシエチル)-2-(4-メト シベンジル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセ -β-D-グルコ-ヘプトピラノシド、3-クロロ-5-(2 -ヒドロキシエチル)-2-(4-メチルベンジル)フェ ニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプ ピラノシド、3-クロロ-5-(2-ヒドロキシエチ )-2-(4-メトキシベンジル)フェニル 7-デオキ -D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド、3 -クロロ-5-(ヒドロキシメチル)-2-[4-(2,2,2-トリ ルオロエチル)ベンジル]フェニル 7-デオキ -D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド、3 -クロロ-2-(2-フルオロ-4-メチルベンジル)-5-(ヒ ドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリ ロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド、3-クロロ- 2-(4-エチル-2-フルオロベンジル)-5-(ヒドロキ メチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D- グルコ-ヘプトピラノシド、3-フルオロ-5-(ヒ ロキシメチル)-2-[(4-トリフルオロメチル)ベ ジル]フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グ ルコ-ヘプトピラノシド、3-クロロ-5-(ヒドロ シメチル)-2-[(4-トリフルオロメチル)ベンジ ]フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ -ヘプトピラノシド、2-[4-(2,2-ジフルオロエチ )ベンジル]-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル) フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ- プトピラノシド、3-クロロ-2-[4-(2,2-ジフルオ ロエチル)ベンジル]-5-(ヒドロキシメチル)フ ニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプ トピラノシド、3-フルオロ-2-(2-フルオロ-4-メ ルベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピ ノシド、および、2-(4-エチル-2-フルオロベン ジル)-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)フェニ ル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプト ラノシド、からなる群より選択される化合 またはその水和物、
(8)前記(1)~(7)いずれか1つに記載の化合物また その水和物を有効成分として含有する医薬 成物、
(9)ヒトSGLT1および/またはヒトSGLT2活性を阻害 るための、前記(8)に記載の医薬組成物、
(10)1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病、その 他の要因による高血糖症、耐糖能不全、糖尿 病関連疾患もしくは糖尿病合併症の治療また は予防のための、前記(8)または(9)に記載の医 薬組成物、
(11)糖尿病関連疾患が、肥満、高脂血症、高 レステロール血症、脂質代謝異常、高血圧 、脂肪肝、メタボリックシンドローム、浮 、心不全、狭心症、心筋梗塞、動脈硬化症 高尿酸血症または痛風であり、あるいは、 尿病合併症が、網膜症、腎症、神経障害、 内障、足壊疽、感染症またはケトーシスで る、前記(10)に記載の医薬組成物、
(12)医薬組成物を製造するための、前記(1)~(7) ずれか1つに記載の化合物またはその水和物 の使用、
(13)医薬組成物が、ヒトSGLT1および/またはヒ SGLT2活性を阻害するための組成物である、前 記(12)に記載の使用、
(14)医薬組成物が、1型糖尿病、2型糖尿病、妊 娠糖尿病、その他の要因による高血糖症、耐 糖能不全、糖尿病関連疾患もしくは糖尿病合 併症の治療または予防のための組成物である 、前記(12)または(13)に記載の使用、
(15)糖尿病関連疾患が、肥満、高脂血症、高 レステロール血症、脂質代謝異常、高血圧 、脂肪肝、メタボリックシンドローム、浮 、心不全、狭心症、心筋梗塞、動脈硬化症 高尿酸血症または痛風であり、あるいは、 尿病合併症が、網膜症、腎症、神経障害、 内障、足壊疽、感染症またはケトーシスで る、前記(14)に記載の使用、
(16)前記(1)~(7)いずれか1つに記載の化合物また はその水和物の治療有効量を哺乳動物に投与 することを含む、ヒトSGLT1および/またはヒト SGLT2活性を阻害する方法、
(17)前記(1)~(7)いずれか1つに記載の化合物また はその水和物の治療有効量を哺乳動物に投与 することを含む、疾病の治療または予防方法 、
(18)疾病が、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿 病、その他の要因による高血糖症、耐糖能不 全、糖尿病関連疾患または糖尿病合併症であ る、前記(17)に記載の方法、
(19)糖尿病関連疾患が、肥満、高脂血症、高 レステロール血症、脂質代謝異常、高血圧 、脂肪肝、メタボリックシンドローム、浮 、心不全、狭心症、心筋梗塞、動脈硬化症 高尿酸血症または痛風であり、あるいは、 尿病合併症が、網膜症、腎症、神経障害、 内障、足壊疽、感染症またはケトーシスで る、前記(18)に記載の方法、ならびに、
(20)哺乳動物がヒトである、前記(17)~(19)いず か1つに記載の方法、
を提供する。

 本発明により、副作用が低く優れたヒトS GLT1および/またはSGLT2阻害活性を有する化合 またはその水和物を提供することができる また、本発明により、これらの化合物また その水和物を有効成分として、含有する、1 糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病、その他の 要因による高血糖症、耐糖能不全、糖尿病関 連疾患(例えば、肥満、高脂血症、高コレス ロール血症、脂質代謝異常、高血圧症、脂 肝、メタボリックシンドローム、浮腫、心 全、狭心症、心筋梗塞、動脈硬化症、高尿 血症、痛風など)または糖尿病合併症(例えば 、網膜症、腎症、神経障害、白内障、足壊疽 、感染症、ケトーシスなど)を治療および/ま は予防するための医薬組成物を提供するこ ができる。

 本明細書において、「ハロゲン原子」と 、フッ素原子、塩素原子、臭素原子または ウ素原子をいう。

 一般式(I)または(II)におけるR 1 、R 2 、R 3 、R 4 、nおよびmの好ましい組み合わせを表1に示す 。

 本明細書において「水和物」とは、本発 の化合物の薬学的に許容され得る水和物を う。本発明の化合物は、大気中に放置され り、再結晶することにより、水分を吸収し 、吸着水が付いたり、水和物となる場合が る。かかる水和物も本明細書における「水 物」に包含される。

 本発明の化合物は、その分子内に不斉炭 原子を有するので、光学異性体が存在する れらの異性体、およびこれらの異性体の混 物がすべて単一の式、すなわち一般式(I)ま は(II)で表されている。従って、本発明は光 学異性体および光学異性体の任意の割合の混 合物をもすべて包含するものである。

 本発明の化合物(I)または(II)は、例えば、 後述するA法に従って製造することができる

 なお、A法および後述のB法~D法において、 各反応終了後、各反応の目的化合物は常法に 従って、反応混合物から採取される。例えば 、反応混合物を適宜中和し、また、不溶物が 存在する場合には濾過により除去した後、水 と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を 加え、目的化合物を含む有機層を分離し、水 などで洗浄後、無水硫酸ナトリウムなどで乾 燥後、溶剤を留去することによって得られる 。得られた化合物は、必要ならば、常法、例 えばシリカゲルカラムクロマトグラフィーで 分離・精製することができる。

 さらに、A法および後述のB法~D法において 、反応基質となる化合物が、アミノ基、ヒド ロキシ基、カルボキシル基などの目的の反応 を阻害する基を有する場合、必要に応じて適 宜、それらの基への保護基の導入および導入 した保護基の除去を行なってもよい。かかる 保護基としては、通常用いられる保護基であ れば特に限定はなく、例えば、T. H. Greene, P . G. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis. T hird Edition, 1999年, John Wiley & Sons, Inc.な どに記載された保護基が挙げられる。かかる 保護基の導入反応および除去反応は、上記文 献に記載された方法のような常法に従って行 うことができる。

(式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、nおよびmは前記の通りであり、R 11 、R 12 およびR 13 は、同一または異なって、水素原子または保 護基である。)

 A1工程は、化合物(2)を製造する工程であ 、不活性溶媒中、塩基の存在下、化合物(1) トリクロロアセトニトリルと反応させるこ により行われる。

 上記反応に使用される不活性溶媒として 、例えば、ハロゲン化炭化水素類、エーテ 類などが挙げられ、好ましくはハロゲン化 化水素、より好ましくはメチレンクロリド ある。

 上記反応に使用される塩基としては、例 ば、有機アミン類などが挙げられ、好まし は1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセンで る。

 反応温度は、原料化合物、塩基、不活性 媒などにより異なるが、通常、-20℃~還流温 度、好ましくは0℃~室温である。

 反応時間は、原料化合物、塩基、不活性 媒、反応温度などにより異なるが、通常、1 5分間~48時間、好ましくは30分間~5時間である

 A2工程は、化合物(I)を製造する工程であり 不活性溶媒中、ルイス酸の存在下、化合物(2 )を化合物(3)と反応させた後、所望により、R 11 、R 12 およびR 13 で表される保護基を除去することにより行わ れる。

 保護基の除去はその種類によって異なる 、上述したように、一般に有機合成化学の 術において周知の方法、例えば、T. H. Green e, P. G. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesi s. Third Edition, 1999年, John Wiley & Sons, In c.などに記載された方法のような常法に従っ 行うことができる。

 化合物(2)を化合物(3)と反応させる際に使 される不活性溶媒としては、例えば、ハロ ン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、エー ル類、ニトリル類などが挙げられ、好まし はハロゲン化炭化水素、より好ましくはメ レンクロリドである。

 上記反応に使用されるルイス酸としては 例えば、三フッ化ホウ素-ジエチルエーテル 錯体、トリフルオロメタンスルホン酸トリメ チルシリルなどが挙げられ、好ましくは三フ ッ化ホウ素-ジエチルエーテル錯体である。

 反応温度は、原料化合物、ルイス酸、不 性溶媒などにより異なるが、通常、-30℃~還 流温度、好ましくは0℃~室温である。

 反応時間は、原料化合物、ルイス酸、不 性溶媒、反応温度などにより異なるが、通 、5分間~24時間、好ましくは10分間~12時間で る。

 A3工程は、化合物(4)を製造する工程であ 、不活性溶媒中、化合物(1)を臭化水素酢酸 反応させることにより行われる。

 上記反応に使用される不活性溶媒として 、例えば、ハロゲン化炭化水素類などが挙 られ、好ましくはメチレンクロリドである

 反応温度は、原料化合物、不活性溶媒な により異なるが、通常、0℃~還流温度、好 しくは室温である。

 反応時間は、原料化合物、不活性溶媒、 応温度などにより異なるが、通常、5~50時間 、好ましくは15~35時間である。

 A4工程は、化合物(I)を製造する工程であり 不活性溶媒中、炭酸銀の存在下、化合物(4) 化合物(3)と反応させた後、所望により、R 11 、R 12 およびR 13 で表される保護基を除去することにより行わ れる。

 保護基の除去はA2工程と同様に行えばよ 。

 上記反応に使用される不活性溶媒として 、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族 化水素類、エーテル類、ニトリル類などが げられ、好ましくはハロゲン化炭化水素、 り好ましくはメチレンクロリドである。

 反応温度は、原料化合物、不活性溶媒な により異なるが、通常、0℃~還流温度、好 しくは室温である。

 反応時間は、原料化合物、不活性溶媒、 応温度などにより異なるが、通常、5~150時 、好ましくは10~50時間である。

 A法の原料化合物である化合物(1)は例えば 下記B法、化合物(3)は例えば下記C法またはD法 によって製造することができる。

(式中、R 1 、R 4 、R 11 、R 12 およびR 13 は前記の通りであり、R 14 は水素原子または保護基である。)

 B1工程は、化合物(1)を製造する工程であり R 14 で表される保護基を除去することにより行わ れる。

 保護基の除去はA2工程と同様に行えばよ 。

 例えば、R 14 で表される保護基がベンゾイル基である場合 、不活性溶媒中、ヒドラジン酢酸塩を作用さ せることにより行われる。

 上記反応に使用される不活性溶媒として 、例えば、アミド類などが挙げられ、好ま くはジメチルホルムアミドである。

 反応温度は、原料化合物、不活性溶媒な により異なるが、通常、0~50℃、好ましくは 室温である。

 反応時間は、原料化合物、不活性溶媒、 応温度などにより異なるが、通常、30分間~3 5時間、好ましくは1~24時間である。

 B2工程は、化合物(6)を製造する工程であり 不活性溶媒中、酸触媒の存在下、化合物(5) おけるR 14 をアセチル化することにより行われる。

 上記反応に使用される不活性溶媒として 、例えば、カルボン酸類などが挙げられ、 ましくは酢酸である。

 上記反応に使用される酸触媒は、好まし は無機酸、より好ましくは硫酸である。

 反応温度は、原料化合物、酸触媒、不活 溶媒などにより異なるが、通常、0~50℃、好 ましくは室温である。

 反応時間は、原料化合物、酸触媒、不活 溶媒、反応温度などにより異なるが、通常 3~48時間、好ましくは6~24時間である。

 B3工程は、化合物(1)を製造する工程であ 、不活性溶媒中、化合物(6)をヒドラジン酢 塩と反応させることにより行われる。本工 は、B1工程と同様に行うことができる。

 次に、C法について説明する。下記スキー ム中の化合物(14)は化合物(3)におけるnが1であ る化合物である。

(式中、R 2 、R 3 およびmは前記の通りである。)

 C1工程は、化合物(9)を製造する工程であ 、不活性溶媒中、塩基の存在下、化合物(7) 化合物(8)と反応させ、さらに触媒量のトリ チルシリルシアニドを添加し、反応させる とにより行われる。

 上記反応に使用される不活性溶媒として 、例えば、ハロゲン化炭化水素類、炭化水 類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ニト ル類などが挙げられ、好ましくはニトリル 、より好ましくはアセトニトリルである。

 上記反応に使用される塩基としては、例 ば、有機アミン類などが挙げられ、好まし はトリエチルアミンである。

 反応温度は、原料化合物、塩基、不活性 媒などにより異なるが、通常、0℃~還流温 、好ましくは室温~60℃である。

 反応時間は、原料化合物、塩基、不活性 媒、反応温度などにより異なるが、通常、1 0分間~12時間、好ましくは2~4時間である。

 C2工程は、化合物(10)を製造する工程であ 、不活性溶媒中、化合物(9)をハロゲン化剤 反応させることにより行われる。

 上記反応の第一段階であるハロゲン化反 に使用される不活性溶媒としては、例えば ハロゲン化炭素類などが挙げられ、好まし は塩化メチレンである。

 上記反応に使用されるハロゲン化剤として 、R 2 がフッ素の場合には、例えば、ジメチルアミ ノ硫黄三フッ化物、2,2-ジフルオロ-1,3-ジメチ ルイミダゾリジン、フッ化水素-ピリジンな が挙げられ、好ましくはジメチルアミノ硫 三フッ化物であり、R 2 が塩素の場合には、例えば、二塩化オキサリ ル、塩化チオニル、オキシ塩化リンなどが挙 げられ、好ましくは二塩化オキサリルである 。

 反応温度は、原料化合物、ハロゲン化剤 不活性溶媒などにより異なるが、通常、-30~ 100℃、好ましくは0℃~室温である。

 反応時間は、原料化合物、ハロゲン化剤、 活性溶媒、反応温度などにより異なるが、R 2 がフッ素の場合には、通常、30分間~12時間、 ましくは3時間であり、R 2 が塩素の場合には、通常、30分間~24時間、好 しくは1~3時間である。

 C3工程は、化合物(11)を製造する工程であ 、塩基性溶媒中、化合物(10)を酸化剤と反応 させることにより行われる。

 上記反応に使用される塩基性溶媒として 、例えば、有機アミン類などが挙げられ、 ましくはN-メチルモルホリンである。

 上記反応に使用される酸化剤としては、 えば、過マンガン酸やクロム酸などの重金 塩、臭素やヨウ素などのハロゲン、2,3-ジク ロロ-5,6-ジシアノ-p-ベンゾキノンなどが挙げ れ、好ましくはハロゲン、より好ましくは ウ素である。

 反応温度は、原料化合物、塩基性溶媒、 化剤の種類などにより異なるが、通常、0~10 0℃、好ましくは室温である。

 反応時間は、原料化合物、塩基性溶媒、 化剤、反応温度などにより異なるが、通常 15分間~12時間、好ましくは30分間~2時間であ 。

 C4工程は、化合物(12)を製造する工程であ 、不活性溶媒中、化合物(11)を還元剤と反応 させることにより行われる。

 上記反応に使用される不活性溶媒として 、例えば、エーテル類、アルコール類など 挙げられ、好ましくはエーテル類、より好 しくはテトラヒドロフランである。

 上記反応に使用される還元剤としては、 えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホ 素リチウムなどの水素化ホウ素アルカリ金 、水素化アルミニウムリチウム、水素化リ ウムトリエトキシドアルミニウムなどの水 化アルミニウム化合物、水素化テルルナト ウムなどのヒドリド試薬などが挙げられ、 ましくは水素化アルミニウム化合物、より ましくは水素化アルミニウムリチウムであ 。

 反応温度は、原料化合物、還元剤、不活 溶媒などにより異なるが、通常、-30℃~還流 温度、好ましくは0℃~室温である。

 反応時間は、原料化合物、還元剤、不活 溶媒、反応温度などにより異なるが、通常 10分間~10時間、好ましくは30分間~1時間であ 。

 C5工程は、化合物(13)を製造する工程であ 、不活性溶媒中、ビス(ジブチル塩化スズ) キシド触媒の存在下、化合物(12)に酢酸ビニ を反応させることにより行われる。

 上記反応に使用される不活性溶媒として 、例えば、エーテル類などが挙げられ、好 しくはテトラヒドロフランである。

 反応温度は、原料化合物、不活性溶媒な により異なるが、通常、0~50℃、好ましくは 室温~35℃である。

 反応時間は、原料化合物、不活性溶媒、 応温度などにより異なるが、通常、1~100時 、好ましくは24~48時間である。

 C6工程は、化合物(14)を製造する工程であ 、不活性溶媒中、酸またはルイス酸の存在 、化合物(13)を還元剤と反応させることによ り行われる。

 上記反応に使用される不活性溶媒として 、例えば、ハロゲン化炭化水素類、炭化水 類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ニト ル類などが挙げられ、好ましくはニトリル 、より好ましくはアセトニトリルである。

 上記反応に使用される酸またはルイス酸 しては、例えば、トリフルオロ酢酸、三フ 化ホウ素-ジエチルエーテル錯体、塩化アル ミニウムなどが挙げられ、好ましくは三フッ 化ホウ素-ジエチルエーテル錯体である。

 上記反応に使用される還元剤としては、 えば、トリアルキルシラン、水素化ホウ素 ルカリ金属、水素化アルミニウム化合物な が挙げられ、好ましくはトリアルキルシラ 、より好ましくはトリエチルシランである

 反応温度は、原料化合物、酸またはルイ 酸、還元剤、不活性溶媒などにより異なる 、通常、-20~50℃、好ましくは0℃~室温であ 。

 反応時間は、原料化合物、酸またはルイ 酸、還元剤、不活性溶媒、反応温度などに り異なるが、通常、30分間~10時間、好まし は1~2時間である。

 最後に、D法について説明する。下記スキ ーム中の化合物(22)は化合物(3)におけるnが2で ある化合物である。

(式中、R 2 、R 3 およびmは前記の通りである。)

 D1工程は、化合物(15)を製造する工程であ 、不活性溶媒中、塩基の存在下、化合物(14) をベンジル化試薬と反応させることにより行 われる。

 上記反応に使用される不活性溶媒として 、例えば、アミド類などが挙げられ、好ま くはジメチルホルムアミドである。

 上記反応に使用される塩基としては、例 ば、無機塩基類などが挙げられ、好ましく 炭酸カリウムである。

 上記反応に使用されるベンジル化試薬と ては、例えば、ハロゲン化ベンジル、アリ ルスルホン酸ベンジル、アルキルスルホン ベンジルなどが挙げられ、好ましくはハロ ン化ベンジル、より好ましくは臭化ベンジ である。

 反応温度は、原料化合物、塩基、ベンジ 化試薬、不活性溶媒などにより異なるが、 常、0~100℃、好ましくは室温である。

 反応時間は、原料化合物、塩基、ベンジ 化試薬、不活性溶媒、反応温度などにより なるが、通常、30分間~48時間、好ましくは2~ 4時間である。

 D2工程は、化合物(16)を製造する工程であ 、不活性溶媒中、化合物(15)を塩基と反応さ せることにより行われる。

 上記反応に使用される不活性溶媒として 、例えば、水、アルコール類などが挙げら 、好ましくはアルコール類、より好ましく メタノールである。

 上記反応に使用される塩基としては、例 ば、無機塩基類などが挙げられ、好ましく 炭酸カリウムである。

 反応温度は、原料化合物、塩基、不活性 媒などにより異なるが、通常、0℃~還流温 、好ましくは室温である。

 反応時間は、原料化合物、塩基、不活性 媒、反応温度などにより異なるが、通常、1 0分間~24時間、好ましくは1~18時間である。

 D3工程は、化合物(17)を製造する工程であ 、不活性溶媒中、化合物(16)を酸化剤と反応 させることにより行われる。

 上記反応に使用される不活性溶媒として 、例えば、炭化水素類、ハロゲン化炭化水 類、芳香族炭化水素類、エーテル類、エス ル類などが挙げられ、好ましくはハロゲン 炭化水素、より好ましくはクロロホルムで る。

 反応温度は、原料化合物、酸化剤、不活 溶媒などにより異なるが、通常、0~200℃、 ましくは還流温度である。

 反応時間は、原料化合物、酸化剤、不活 溶媒、反応温度などにより異なるが、通常 30分間~48時間、好ましくは2~4時間である。

 D4工程は、化合物(18)を製造する工程であ 、不活性溶媒中、ホスホニウム塩を塩基と 応させた後、さらに化合物(17)と反応させる ことにより行われる。

 上記反応に使用される不活性溶媒として 、例えば、エーテル類などが挙げられ、好 しくはテトラヒドロフランである。

 上記反応に使用されるホスホニウム塩と ては、例えば、ハロゲン化(メトキシメチル )トリフェニルホスホニウムなどが挙げられ 好ましくは塩化(メトキシメチル)トリフェニ ルホスホニウムである。

 上記反応に使用される塩基としては、例 ば、アルカリ金属ビス(トリメチルシリル) ミド類、アルカリ金属ジアルキルアミド類 どが挙げられ、好ましくはアルカリ金属ビ (トリメチルシリル)アミド、さらに好ましく はリチウム ビス(トリメチルシリル)アミド ある。

 反応温度は、原料化合物、ホスホニウム 、塩基、不活性溶媒などにより異なるが、 常、-78℃~還流温度、好ましくは0℃~室温で る。

 反応時間は、原料化合物、(メトキシメチ ル)ホスホニウム塩、塩基、不活性溶媒、反 温度などにより異なるが、通常、30分間~24時 間、好ましくは1~2時間である。

 D5工程は、化合物(19)を製造する工程であ 、不活性溶媒中、酸触媒存在下、化合物(18) を加水分解することにより行われる。

 上記反応に使用される不活性溶媒として 、例えば、エーテル類などが挙げられ、好 しくは1,4-ジオキサンである。

 上記反応に使用される酸触媒としては、 えば、無機酸、アリールスルホン酸などが げられ、好ましくは無機酸、より好ましく 塩酸である。

 反応温度は、原料化合物、酸触媒、不活 溶媒などにより異なるが、通常、0℃~還流 度、好ましくは室温である。

 反応時間は、原料化合物、酸触媒、不活 溶媒、反応温度などにより異なるが、通常 5分間~10時間、好ましくは10分間~1時間であ 。

 D6工程は、化合物(20)を製造する工程であ 、不活性溶媒中、化合物(19)を還元剤と反応 させることにより行われる。

 上記反応に使用される不活性溶媒として 、例えば、エーテル類、アルコール類など 挙げられ、好ましくはアルコール類、より ましくはメタノールである。

 上記反応に使用される還元剤としては、 えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホ 素リチウムなどの水素化ホウ素アルカリ金 、水素化アルミニウムリチウム、水素化リ ウムトリエトキシドアルミニウムなどの水 化アルミニウム化合物、水素化テルルナト ウムなどのヒドリド試薬などが挙げられ、 ましくは水素化ホウ素アルカリ金属、より ましくは水素化ホウ素ナトリウムである。

 反応温度は、原料化合物、還元剤、不活 溶媒などにより異なるが、通常、-30℃~還流 温度、好ましくは0℃~室温である。

 反応時間は、原料化合物、還元剤、不活 溶媒、反応温度などにより異なるが、通常 10分間~10時間、好ましくは30分間~1時間であ 。

 D7工程は、化合物(21)を製造する工程であり R 2 がフッ素の場合には、不活性溶媒中、水素お よび金属触媒存在下、化合物(20)を接触還元 ることにより行われる。一方、R 2 が塩素の場合には、不活性溶媒中、化合物(20 )をルイス酸と反応させることにより行われ 。

 上記反応に使用される不活性溶媒としては R 2 がフッ素の場合には、例えば、エーテル類、 アルコール類などが挙げられ、好ましくはア ルコール類、より好ましくはメタノールであ り、R 2 が塩素の場合には、例えば、ニトリル類など が挙げられ、好ましくはアセトニトリルであ る。

 R 2 がフッ素の場合に使用される金属触媒として は、例えば、白金、パラジウム、ロジウム、 ニッケルなどの金属触媒などが挙げられ、好 ましくはパラジウム触媒、さらに好ましくは パラジウム炭素触媒である。

 R 2 が塩素の場合に上記反応に使用されるルイス 酸としては、例えば、ハロゲン化トリアルキ ルシリルなどが挙げられ、好ましくはヨウ化 トリメチルシリルである。

 反応温度は、R 2 がフッ素の場合には、原料化合物、金属触媒 、不活性溶媒などにより異なるが、通常、0~1 00℃、好ましくは室温であり、R 2 が塩素の場合には、原料化合物、ルイス酸、 不活性溶媒などにより異なるが、通常、0~100 、好ましくは40℃である。

 反応時間は、R 2 がフッ素の場合には、原料化合物、金属触媒 、不活性溶媒、反応温度などにより異なるが 、通常、10分間~24時間、好ましくは30分間~2時 間であり、R 2 が塩素の場合には、原料化合物、ルイス酸、 不活性溶媒、反応温度などにより異なるが、 通常、30分間~24時間、好ましくは1~3時間であ 。

 D8工程は、化合物(22)を製造する工程であ 、不活性溶媒中、ビス(ジブチル塩化スズ) キシド触媒の存在下、化合物(21)を酢酸ビニ と反応させることにより行われ、本工程は C5工程における化合物(12)の一級水酸基をア チル基で保護する方法と同様に行われる。

 本発明の化合物は、上記方法を用いて製 できる他、公知の化合物から後述する実施 または当該分野で周知の方法(例えば、Chem.B er,71,1938,1843-1849、Carbohydr.Res.1995,273,249-254、Bull .Chem.Soc.Jpn.,1982,55,938-942、Bull.Chem.Soc.Jpn.,1976,49, 788-790、Org.Lett.,2003,5,3419-3421、Org.Biomol.Chem,2003, 1,767-771、J.Chem.Soc.,1956,2124-2126、国際公開02/0646 06号パンフレット、Liebigs Ann.Chem,GE,1992,7,747-75 8などを参照のこと)に従って、容易に製造す ことができる。

 本発明の化合物またはその水和物は、副 用が低く優れたヒトSGLT1および/またはSGLT2 害活性を示し、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠 糖尿病、その他の要因による高血糖症、耐糖 能不全、糖尿病関連疾患(例えば、肥満、高 血症、高コレステロール血症、脂質代謝異 、高血圧症、脂肪肝、メタボリックシンド ーム、浮腫、心不全、狭心症、心筋梗塞、 脈硬化症、高尿酸血症、痛風など)、または 尿病合併症(例えば、網膜症、腎症、神経障 害、白内障、足壊疽、感染症、ケトーシスな ど)の治療または予防のための医薬組成物の 効成分として有用である。

 かかる医薬組成物は哺乳動物(例えば、ヒ ト、ウマ、ウシ、ブタ、好ましくはヒト)に 与することができる。

 その投与形態は、例えば、錠剤、カプセ 剤、顆粒剤、散剤もしくはシロップ剤など よる経口的投与または注射剤もしくは坐剤 どによる非経口的投与のいずれでもよい。

 これらの製剤は、賦形剤(例えば、乳糖、 トウモロコシデンプン、結晶セルロース、D- ンニトール、無水リン酸水素カルシウム、 糖など)、崩壊剤(例えば、トウモロコシデ プン、カルメロースカルシウム、低置換度 ドロキシプロピルセルロース、クロスカル ロースナトリウム、カルボキシメチルスタ チナトリウムなど)、結合剤(例えば、ヒドロ キシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ ルメチルセルロース、ポピドン、トウモロコ シデンプン、メチルセルロースなど)、滑沢 (例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステ リン酸カルシウム、タルク、ステアリン酸 ど)、流動化剤(例えば、軽質無水ケイ酸、 ルク、含水二酸化ケイ素など)、コーティン 剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセル ロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポ リビニルアセタールジエチルアミノアセテー ト、アミノアルキルメタアクリレートコポリ マーE、メタアクリル酸コポリマーL、メタア リル酸コポリマーLD、ヒドロキシプロピル チルセルロースフタレート、ヒドロキシプ ピルメチルセルロースアセテートサクシネ ト、エチルセルロース、アミノアルキルメ アクリレートコポリマーRSなど)、懸濁化剤( えば、アルギン酸ナトリウム、カルメロー ナトリウム、メチルセルロース、ポリソル ート80など)、乳化剤(例えば、モノステアリ ン酸グリセリン、ショ糖脂肪酸エステルなど )、安定化剤(例えば、ジブチルヒドロキシト エン、トコフェロール、亜硫酸塩など)、保 存剤(例えば、パラオキシ安息香酸エステル など)、等張化剤(例えば、塩化ナトリウム、 グリセリンなど)、嬌味剤(例えば、白糖、D- ルビトール、キシリトール、カンゾウ、サ カリンナトリウム、アスパルテーム、ステ アなど)などの添加剤を用いて当該分野で周 の方法で製造される。

 本発明の化合物またはその水和物の使用 は、症状、年齢などにより異なるが、経口 与の場合には、1日1~2000mg、好ましくは10~400m gを、静脈内投与の場合には、1日0.1~500mg、好 しくは1~300mgを成人に対して、1日あたり1~数 回に分けて、症状に応じて投与することが望 ましい。

(実施例1)3-クロロ-2-[4-(2-フルオロエチル)ベ ンジル]-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デ キシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシ (表1のNo.12)

 (実施例1a)塩化4-(2-フルオロエチル)ベンゾイ ル
 4-(2-フルオロエチル)安息香酸(Bioorg.Med.Chem.,2 005,13,77-78.)(1.8g、11mmol)を塩化メチレンに溶解 、氷冷下、塩化オキサリル(1.1mL、13mmol)およ びN,N-ジメチルホルムアミド(0.1mL、1.3mmol)を加 え、室温に昇温しつつ3時間半撹拌した。反 終了後、減圧下溶媒を除去し、標記化合物 粗生成物(2.1g)を無色油状物質として得た。

 (実施例1b)4-[4-(2-フルオロエチル)ベンゾイル ]-3-ヒドロキシ-5-オキソシクロヘキサ-3-エン ルボン酸エチル
 3-ヒドロキシ-5-オキソシクロヘキサ-3-エン ルボン酸エチル(EP1571148A1)(2.0g、11mmol)および 施例1aで得られた粗生成物(2.1g、11mmol)をア トニトリル(20mL)に溶解し、氷冷下、トリエ ルアミン(4.6mL、33mmol)を滴下した。10分後に 応の終了を確認し、この懸濁液にトリメチ シリルシアニド(0.21mL、1.6mmol)を加え60℃で2 間撹拌した。反応液を室温に冷却後、酢酸 チル(50mL)で希釈し、2M塩酸(20mL)および飽和食 塩水(20mL、2回)で順次洗浄した。有機層を無 硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留 して、標記化合物の粗生成物(4.3g)を得た。

 (実施例1c)3-クロロ-4-[4-(2-フルオロエチル)ベ ンゾイル]-5-オキソシクロヘキサ-3-エンカル ン酸エチル
 実施例1bで得られた粗生成物(2.1g、6.5mmol)を 化メチレン(20mL)に溶解し、氷冷下、2-メチ -2-ブテン(2.8mL、26mmol)、二塩化オキサリル(0.8 3mL、9.8mmol)およびN,N-ジメチルホルムアミド(0. 1mL、0.13mmol)を順次加え、室温まで昇温しつつ 2時間撹拌した。反応液を室温に冷却後、塩 メチレン(20mL)で希釈し、飽和食塩水(20mL、2 )で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム 乾燥後、減圧下溶媒を留去し、トルエン(10m L)共沸下で2回減圧濃縮を行って、標記化合物 の粗生成物(2.2g)を得た。

 (実施例1d)3-クロロ-4-[4-(2-フルオロエチル)ベ ンゾイル]-5-ヒドロキシ安息香酸エチル
 実施例1cで得られた粗生成物(2.2g、6.5mmol)をN -メチルモルホリン(26mL)に溶解し、無水硫酸 トリウム(1.1g)およびヨウ素(2.0g、7.8mmol)を加 て室温で1時間撹拌した。暗褐色の懸濁液を セライトで濾過し、酢酸エチル(50mL)で希釈後 、2M塩酸(50mL、2回)、30%チオ硫酸ナトリウム水 溶液(20mL)および飽和食塩水(20mL)で順次洗浄し た。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、 減圧下溶媒を留去して、標記化合物の粗生成 物(2.2g)を得た。

 (実施例1e)3-クロロ-2-{1-[4-(2-フルオロエチル) フェニル]-1-ヒドロキシメチル}-5-(ヒドロキシ メチル)フェノール
 実施例1dで得られた粗生成物(2.2g、6.5mmol)を トラヒドロフラン(65mL)に溶解し、気相を窒 置換後、氷冷下、水素化アルミニウムリチ ム(1.0g、26mmol)を少量ずつ加えた。室温に昇 しつつ1時間撹拌し、氷冷下、水(1mL)を滴下 て反応を停止した。混合物を酢酸エチル(50m L)で希釈後、2M塩酸(20mL、2回)および飽和食塩 (20mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナ リウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、得 れた残渣をシリカゲルフラッシュクロマト ラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1:1、V/V)を いて精製して、標記化合物(1.0g)を得た。

 (実施例1f)酢酸 3-クロロ-4-{1-[4-(2-フルオロ チル)フェニル]-1-ヒドロキシメチル}-5-ヒド キシベンジル
 実施例1eで得られた化合物(1.0g、3.2mmol)を酢 ビニル(10mL)およびジイソプロピルエーテル( 10mL)からなる溶液に溶解し、ブタ膵臓リパー (1.0g)を加えた。この懸濁液を37℃で8時間撹 し、セライトで濾過し、酢酸エチル(5mL、2 )で洗浄した。得られた濾液を減圧下濃縮し 、標記化合物(1.1g)の粗生成物を得た。

 (実施例1g)酢酸 3-クロロ-2-[4-(2-フルオロエ ル)ベンジル]-5-ヒドロキシベンジル
 実施例1fで得られた粗生成物(0.90g、2.5mmol)を アセトニトリル(10mL)に溶解し、氷冷下、トリ エチルシラン(1.2mL、7.6mmol)および三フッ化ホ 素-ジエチルエーテル錯体(0.47mL、3.8mmol)を加 え、0℃で1時間半撹拌した。反応液を酢酸エ ル(20mL)で希釈後、飽和炭酸水素ナトリウム 溶液(10mL、2回)および飽和食塩水(10mL)で順次 洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾 燥後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー( キサン:酢酸エチル、5:1、V/V)を用いて精製し て、標記化合物(0.76g、ただし20%程度の原料を 含む)を得た。

 (実施例1h)5-アセトキシメチル-3-クロロ-2-[4-( 2-フルオロエチル)ベンジル]フェニル 7-デオ シ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリセロ-β- D-グルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-α,β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(WO2008/01 6132(PCT/JP2007/65231))(1.1g、1.8mmol)を塩化メチレン (10mL)に溶解し、氷冷下、トリクロロアセトニ トリル(0.50mL、5.41mmol)および1,8-ジアザビシク [5.4.0]-7-ウンデセン(7.5μL、0.05mmol)を加え、1 間攪拌した。この溶液を塩化メチレン(20mL) 希釈後、飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL) よび飽和食塩水(10mL)で順次洗浄した。有機 を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶 を留去した。トルエン(2mL)を加え、減圧下 沸を行って、相当するイミダートの粗生成 を黄色アモルファスとして得た。

 このイミダート(1.36g、1.8mmol)および実施 1gで得られた粗生成物(0.66g、1.8mmol)を塩化メ レン(5mL)に溶解し、氷冷下、三フッ化ホウ -ジエチルエーテル錯体(0.11mL、0.90mmol)を加え 、0℃で30分間撹拌した。混合物にトリエチル アミン(0.14mL、1.0mmol)を加えて反応を停止し、 酢酸エチル(20mL)で希釈後、飽和塩化アンモニ ウム水溶液(10mL)および飽和食塩水(10mL)で順次 洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾 燥後、減圧下溶媒を留去して、標記化合物の 粗生成物を得た。

 (実施例1i)3-クロロ-2-[4-(2-フルオロエチル)ベ ンジル]-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デ キシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシ
 実施例1hで得られた粗生成物(1.8mmol)をテト ヒドロフラン(6mL)およびメタノール(6mL)から る溶液に溶解し、2M水酸化ナトリウム水溶 (6mL、12mmol)を加えて室温で30分間撹拌した。 合物に水(20mL)を加えた後、酢酸エチル(20mL 3回)で抽出し、有機層を飽和食塩水(10mL)で2 洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで 燥後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣 シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー( 化メチレン:メタノール、10:1、V/V)を用いて 製した。得られた固体を酢酸エチル:ジイソ プロピルエーテル:ヘキサン(1:1:2、V/V)に溶解 た後、冷却して沈殿物を得た。この沈殿物 回収し、標記化合物(0.19g)を無色固体として 得た。
1 H NMR (500 MHz, CDCl 3 ):δ 1.20 (3H, d, J = 6.4 Hz), 2.91 (2H, dt, J =  22.9, 6.6 Hz), 3.32-3.45 (4H, m), 4.04-4.06 (1H, m ), 4.12 (1H, d, J = 14.6 Hz), 4.25 (1H, d, J =  14.6 Hz), 4.53 (2H, dt, J = 47.4, 6.6 Hz), 4.55 ( 2H, s), 4.93 (1H, d, J = 6.8 Hz), 7.07 (2H, d, J  = 7.8 Hz), 7.09 (1H, s), 7.12 (1H, s), 7.18 (2H,  d, J = 8.3 Hz);
MS (FAB) m/z: 471 (M+H) + , 493 (M+Na) + .。

(実施例2)3-クロロ-2-(4-エチルベンジル)-5-( ドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリ セロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(表1のNo.13)

 (実施例2a)(2-クロロ-4,6-ジヒドロキシフェニ )(4-エチルフェニル)メタノン
 1-クロロ-3,5-ジメトキシベンゼン(8.11g、47.0mm ol)をトルエン(40mL)に溶解し、塩化アルミニウ ム(6.26g、46.9mmol)および塩化4-エチルベンゾイ (6.89mL、47.0mmol)を加え、室温で15分攪拌した に、85℃で3時間攪拌した。室温に冷却後、 応液を氷冷下、1N塩酸水溶液(300mL)に加えた トルエン(100mL)で抽出後、飽和食塩水(100mL) 洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで 燥後、減圧下、溶媒を除去した。残渣をヘ サンで洗浄し、濾過して、固体の粗生成物(1 0.3g)を得た。

 得られた粗生成物(10.3g)を塩化メチレン(10 0mL)に溶解して-78℃に冷却後、1mol/L三臭化ホ 素塩化メチレン溶液(106mL、106mmol)を加え、室 温で16時間攪拌した。反応液を氷冷下、氷(300 g)に加えた。塩化メチレン(100mL、2回)で抽出 、水(200mL)および飽和炭酸水素ナトリウム溶 (200mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナ トリウムで乾燥後、減圧下、溶媒を除去した 。残渣を塩化メチレン/ヘキサンで洗浄し、 過して、標記化合物の粗生成物(7.53g)を固体 して得た。

 (実施例2b)5-クロロ-2,2-ジメチル-4-(4-エチル ェニル)-4H-ベンゾ[1,3]ジオキシン-7-オール
 実施例2aで得られた粗生成物(1.59g、5.75mmol) メタノール(15mL)に溶解し、氷冷下、水素化 ウ素ナトリウム(326mg、8.62mmol)を加え、室温 30分攪拌した。0℃に冷却後、飽和塩化アン ニウム水溶液(1mL)を加え、減圧下、溶媒を除 去した。残渣を酢酸エチル(20mL)で溶解し、飽 和塩化アンモニウム水溶液(20mL)および飽和食 塩水(20mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸 ナトリウムで乾燥後、減圧下、溶媒を除去し て、粗生成物(1.17g)を得た。

 粗生成物(1.17g)をアセトン(25mL)に溶解し、 パラトルエンスルホン酸一水和物(0.24g、1.26mm ol)を加え、室温で14時間攪拌した。セライト 濾過後、適量のトリエチルアミンを加え、 圧下、溶媒を除去した。残渣を酢酸エチル( 20mL)で溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶 (20mL)および飽和食塩水(20mL)で順次洗浄した 有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減 下、溶媒を除去した。最後にシリカゲルフ ッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸 チル、19:1~5:1、V/V)を用いて精製して、アモ ファス状の標記化合物(620mg)を得た。

 (実施例2c)5-クロロ-2,2-ジメチル-4-(4-エチル ェニル)-4H-ベンゾ[1,3]ジオキシン-7-カルボン メチル
 実施例2bで得られた化合物(620mg、1.94mmol)を 化メチレン(10mL)に溶解し、ピリジン(0.235mL、 2.91mmol)を加え、0℃に冷却後、無水トリフル ロメタンスルホン酸(0.390mL、2.32mmol)を加え、 20分攪拌した。さらに、塩化メチレン(20mL)を え、水(20mL、3回)で洗浄した。有機層を無水 硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下、溶媒を除 去した。トルエン共沸を行って、トリフラー ト体の粗生成物(790mg)を得た。

 得られた粗生成物(790mg)をN,N-ジメチルホ ムアルデヒド(8mL)に溶解し、メタノール(1.42m L、35.0mmol)、酢酸パラジウム(39mg、0.17mmol)、1,3 -ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(72mg、0 .17mmol)およびトリエチルアミン(4.86mL、35.0mmol) を加え、一酸化炭素雰囲気下、55℃で3時間攪 拌した。室温に冷却後、反応液に酢酸エチル (60mL)で希釈し、1mol/L塩酸水溶液(30mL)および飽 和食塩水(20mL)で順次洗浄した。有機層を無水 硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下、溶媒を除 去した。最後にシリカゲルフラッシュクロマ トグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、19:1~4:1 V/V)を用いて精製して、油状の標記化合物(584 mg)を得た。

 (実施例2d)3-クロロ-2-[1-(4-エチルフェニル)-1- メトキシメチル]-5-(ヒドロキシメチル)フェノ ール
 水素化リチウムアルミニウム(103mg、2.71mmol) テトラヒドロフラン(3mL)に溶解し、氷冷下 実施例2cで得られた化合物(651mg、1.80mmol)を溶 解させたテトラヒドロフラン溶液(4mL)を加え 。反応液を室温で30分攪拌した後に、0℃に 却後、水(0.1mL)、5mol/L水酸化ナトリウム水溶 液(0.1mL)および水(0.3mL)を順次加え、室温で1時 間攪拌し、室温で、14時間静置した。セライ で濾過後、減圧下溶媒を除去して、油状の ルコール体粗生成物(470mg)を得た。

 得られた粗生成物(470mg)をメタノール(10mL) に溶解し、パラトルエンスルホン酸一水和物 (130mg、0.68mmol)および水(1mL)を加え50℃で3時間 拌した。反応液を減圧下濃縮後、残渣を酢 エチル(20mL)に溶解し、炭酸水素ナトリウム 溶液(20mL)および飽和食塩水(20mL)で順次洗浄 た。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後 減圧下、溶媒を除去した。最後にシリカゲ フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン: 酸エチル、9:1~3:2、V/V)を用いて精製して、油 状の標記化合物(401mg)を得た。

 (実施例2e)酢酸 3-クロロ-4-[1-(4-エチルフェ ル)-1-メトキシメチル]-5-ヒドロキシベンジル
 実施例2dで得られた化合物(401mg、1.31mmol)を トラヒドロフラン(4mL)に溶解し、酢酸ビニル (4mL)およびビス(ジブチル塩化スズ)オキシド(1 44mg、0.26mmol)を加え、室温で、72時間攪拌した 。減圧下溶媒を除去し、最後にシリカゲルフ ラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸 チル、19:1~3:1、V/V)を用いて精製して、油状 標記化合物(380mg)を得た。

 (実施例2f)酢酸 3-クロロ-4-(4-エチルベンジ )-5-ヒドロキシベンジル
 実施例2eで得られた化合物(380mg、1.09mmol)を セトニトリル(8mL)に溶解し、0℃に冷却後、 リエチルシラン(0.520mL、3.26mmol)および三フッ 化ホウ素-ジエチルエーテル錯体(0.210mL、1.67mm ol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液を 酸エチル(40mL)で希釈し、炭酸水素ナトリウ 水溶液(40mL)および飽和食塩水(40mL)で順次洗 した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥 、減圧下、溶媒を除去した。最後にシリカ ルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル、19:1~2:1、V/V)を用いて精製して、 標記化合物(293mg)を白色固体として得た。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ): δ 1.20 (3H, t, J = 7.7 Hz), 2.11 (3H, s), 2. 60 (2H, q, J = 7.7 Hz), 4.15 (2H, s), 5.00 (2H,  s), 6.72 (1H, d, J = 1.6 Hz), 7.02 (1H, d, J =  1.6 Hz), 7.11 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.18 (2H, d,  J = 8.0 Hz);
MS (EI) m/z: 318, 320 (M) + .。

 (実施例2g)5-アセトキシメチル-3-クロロ-2-(4- チルベンジル)フェニル 7-デオキシ-2,3,4,6- トラ-O-ベンゾイル-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘ トピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-α,β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(722mg、1 .18mmol)を塩化メチレン(8mL)に溶解し、0℃に冷 後、トリクロロアセトニトリル(0.597mL、5.91m mol)および1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセ ン(0.018mL、0.12mmol)を加え、氷冷下1時間攪拌し た。反応液を酢酸エチル(20mL)で希釈し、飽和 塩化アンモニウム水溶液(20mL)および飽和食塩 水(20mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナ トリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。 トルエン(2mL)を加え、減圧下共沸を行って、 当するイミダートを黄色アモルファスとし 得た。

 実施例2fで得られた化合物(290mg、0.91mmol) よびイミダート(890mg、1.18mmol)を塩化メチレ (8mL)に溶解し、モレキュラーシーブ4A(ナカラ イテスク社製、以下、MS4Aという。)を加え、 フッ化ホウ素-ジエチルエーテル錯体(0.148mL 1.18mmol)を氷冷下滴下し、氷冷下15分、次い 、室温で15分攪拌した。反応液に飽和炭酸水 素ナトリウム(5mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で 釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水(20mL)およ 飽和食塩水(20mL)で順次洗浄した。有機層を 水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を 去して、標記化合物の粗生成物(850mg)を得た 。

 (実施例2h)3-クロロ-2-(4-エチルベンジル)-5-( ドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリ セロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
 実施例2gで得られた粗生成物(850mg)をメタノ ル/塩化メチレン(16mL/4mL)に溶解し、炭酸カ ウム(1.63g、11.8mmol)を加え、室温で一晩攪拌 た。セライトで濾過を行い過剰の炭酸カリ ムを除去した後、適量の酢酸を加え中和し 減圧下メタノールを除去した。残渣を酢酸 チル(20mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウ 水(20mL)および飽和食塩水(20mL)で順次洗浄し 。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、 圧下溶媒を留去した。残渣をヘキサン/酢酸 チル/メタノールから固体化し、標記化合物 (196mg)を無色固体として得た。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 1.17 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.21 (3H, d, J  = 6.3 Hz), 2.56 (2H, q, J = 7.5 Hz), 3.36-3.38  (2H, m), 3.44-3.46 (2H, m), 4.05 (1H, dd, J = 6.3,  3.5 Hz), 4.11 (1H, d, J = 14.5 Hz), 4.24 (1H, d , J = 14.5 Hz), 4.55 (2H, s), 4.93 (1H, d, J =  7.8 Hz), 7.02 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.10 (1H, s), 7.12 (1H, s), 7.15 (2H, d, J = 8.2 Hz);
MS (FAB) m/z: 475 (M+Na) + .。

(実施例3)2-[4-(ジフルオロメトキシ)ベンジ ]-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル  7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラ ノシド(表1のNo.1)

 (実施例3a)4-[4-(ジフルオロメトキシ)ベンゾ ル]-3-ヒドロキシ-5-オキソシクロヘキサ-3-エ カルボン酸エチル
 3-ヒドロキシ-5-オキソシクロヘキサ-3-エン ルボン酸エチル(2.0g、11mmol)および塩化4-(ジ ルオロメトキシ)ベンゾイル(J.Org.Chem.USSR,1981, 1470-1475.)(2.3g、11mmol)を用い、実施例1bと同様 方法により標記化合物の粗生成物(3.3g)を得 。

 (実施例3b)4-[4-(ジフルオロメトキシ)ベンゾ ル]-3-フルオロ-5-オキソシクロヘキサ-3-エン ルボン酸エチル
 実施例3aで得られた粗生成物(1.6g、4.4mmol)を 化メチレン(10mL)に溶解し、氷冷下、ジエチ アミノ硫黄三フッ化物(1.7mL、13mmol)を加え、 室温まで昇温しつつ5時間撹拌した。反応液 酢酸エチル(30mL)で希釈し、飽和食塩水(10mL) 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL、2回)お び飽和食塩水(10mL)で順次洗浄した。有機層 無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒 留去し、得られた残渣をシリカゲルフラッ ュクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチ 、3:1、V/V)を用いて精製して、標記化合物(1.5 g)を得た。

 (実施例3c)4-[4-(ジフルオロメトキシ)ベンゾ ル]-3-フルオロ-5-ヒドロキシ安息香酸エチル
 実施例3bで得られた化合物(1.2g、3.4mmol)をN- チルモルホリン(15mL)に溶解し、室温で無水 酸ナトリウム(1.2g)およびヨウ素(0.97g、3.8mmol) を加えて室温で1時間撹拌した。暗褐色の懸 液をセライトで濾過し、酢酸エチル(50mL)で 釈後、2M塩酸(50mL、2回)、30%チオ硫酸ナトリ ム水溶液(20mL)および飽和食塩水(20mL)で順次 浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾 後、減圧下溶媒を留去して、標記化合物の 生成物(1.2g)を得た。

 (実施例3d)4-{1-[4-(ジフルオロメトキシ)フェ ル]-1-ヒドロキシメチル}-3-フルオロ-5-ヒドロ キシ安息香酸エチル
 実施例3cで得られた粗生成物(1.5g、4.1mmol)を タノール(20mL)に溶解し、氷冷下、水素化ホ 素ナトリウム(0.31g、8.2mmol)を加えた。室温 昇温しつつ2時間撹拌し、氷冷下、飽和塩化 ンモニウム水溶液(1mL)を滴下して反応を停 した。混合物を酢酸エチル(50mL)で希釈後、 和炭酸水素ナトリウム(20mL、2回)および飽和 塩水(20mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫 ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し 得られた残渣をシリカゲルフラッシュクロ トグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:1、V/ V)を用いて精製して、標記化合物(0.82g)を無色 固体として得た。

 (実施例3e)4-[4-(ジフルオロメトキシ)ベンジ ]-3-フルオロ-5-ヒドロキシ安息香酸エチル
 実施例3dで得られた化合物(0.82g、2.3mmol)をエ タノール(8mL)に溶解し、溶液中に窒素を吹き みながら10分間撹拌した。この溶液に2M塩酸 (0.57mL、1.1mmol)および10%パラジウム炭素触媒( 水、0.5g)を窒素気流下で加え、気相を水素置 換後、室温で6時間撹拌した。混合物をセラ トで濾過し、減圧下溶媒を除去して、標記 合物の粗生成物(0.76g)を無色固体として得た

 (実施例3f)2-[4-(ジフルオロメトキシ)ベンジ ]-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)フェノー
 実施例3eで得られた粗生成物(0.76g、2.2mmol)を テトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、気相を窒 素置換後、氷冷下、水素化アルミニウムリチ ウム(0.25g、6.6mmol)を少量ずつ加えた。室温に 温しつつ1時間撹拌し、氷冷下、水(1mL)を滴 して反応を停止した。混合物を酢酸エチル( 30mL)で希釈後、2M塩酸(10mL、2回)および飽和食 水(10mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸 トリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して 標記化合物の粗生成物(0.65g)を無色固体とし て得た。

 (実施例3g)酢酸 4-[4-(ジフルオロメトキシ)ベ ンジル]-3-フルオロ-5-ヒドロキシベンジル
 実施例3fで得られた粗生成物(0.65g、2.2mmol)を 酢酸ビニル(5mL)およびジイソプロピルエーテ (5mL)からなる溶液に溶解し、ブタ膵臓リパ ゼ(1.0g)を加えた。この懸濁液を37℃で8時間 拌し、懸濁液をセライトで濾過し、酢酸エ ル(5mL、2回)で洗浄した。得られた濾液を減 下濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュク マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1、 V/V)を用いて精製して、標記化合物(0.75g、quant .)を微黄色固体として得た。
1 H NMR (500 MHz, CDCl 3 ): δ 2.11 (3H, s), 3.98 (2H, s), 5.00 (2H, s), 6 .45 (1H, t, J = 74.2 Hz), 6.60 (1H, s), 6.69 (1H,  d, J = 9.3 Hz), 7.01 (2H, d, J = 7.3 Hz), 7.27  (2H, d, J = 7.3 Hz);
MS (FAB) m/z: 340 (M) + .。

 (実施例3h)5-アセトキシメチル-2-[4-(ジフルオ ロメトキシ)ベンジル]-3-フルオロフェニル 7- デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリセ ロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-α,β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(0.37g、0 .60mmol)を塩化メチレン(4mL)に溶解し、トリク ロアセトニトリル(0.18mL、1.8mmol)および1,8-ジ ザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(2.7μL、0.018mmo l)を用いて実施例1hと同様の方法により、イ ダートを調製した。得られたイミダート(0.45 g、0.60mmol)、実施例3gで得られた化合物(0.20g、 0.60mmol)および三フッ化ホウ素-ジエチルエー ル錯体(37μL、0.30mmol)を用いて実施例1hと同様 の方法により、標記化合物を含む混合物を得 た。

 (実施例3i)2-[4-(ジフルオロメトキシ)ベンジ ]-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル  7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラ ノシド
 実施例3hで得られた混合物(0.60mmol)をテトラ ドロフラン(2mL)およびメタノール(2mL)からな る溶液に溶解し、2M水酸化ナトリウム水溶液( 2mL、4mmol)を加えて室温で30分間撹拌した。混 物に水(10mL)を加えた後、酢酸エチル(20mL、3 )で抽出し、有機層を飽和食塩水(10mL)で2回 浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾 後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を リカゲルフラッシュクロマトグラフィー(塩 メチレン:メタノール、10:1、V/V)を用いて精 して、標記化合物(0.11g)を無色固体として得 た。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 1.21 (3H, d, J = 6.6 Hz), 3.36-3.51 (4H,  m), 4.00 (1H, d, J = 15.1 Hz), 4.06-4.07 (1H, m), 4.08 (1H, d, J = 15.1 Hz), 4.55 (2H, s), 4.95 (1 H, d, J = 7.4 Hz), 6.71 (1H, t, J = 74.5 Hz), 6 .80 (1H, d, J = 9.8 Hz), 6.98 (2H, d, J = 8.6 H z), 6.99 (1H, s), 7.32 (2H, d, J = 8.6 Hz);
MS (FAB) m/z: 497 (M+Na) + .。

(実施例4)3-クロロ-5-ヒドロキシメチル-2-(4- チルベンジル)フェニル 7-デオキシ-D-グリ ロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(表1のNo.9)

 (実施例4a)3-ヒドロキシ-4-(4-メチルベンゾイ )-5-オキソシクロヘキサ-3-エンカルボン酸エ チル
 3-ヒドロキシ-5-オキソシクロヘキサ-3-エン ルボン酸エチル(3.0g、16.3mmol)をアセトニトリ ル(50mL)に溶解し、トリエチルアミン(6.8mL、48. 8mmol)および塩化p-トルオイル(2.26mL、17.1mmol)を 加え、室温で10分間撹拌した。さらに、トリ チルシリルシアニド(260μL、1.95mmol)を加え、 60℃で2時間撹拌した。減圧下溶媒を留去した 後、残渣を酢酸エチル(30mL)に溶解し、1M塩酸( 10mL)および飽和食塩水(10mL)で順次洗浄した。 機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧 溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフラッ ュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢 エチル、3:1、V/V)を用いて精製して、標記化 物(3.47g)を褐色油状物質として得た。

 (実施例4b)3-クロロ-4-(4-メチルベンゾイル)-5- オキソシクロヘキサ-3-エンカルボン酸エチル
 実施例4aで得られた化合物(1.0g、3.3mmol)を塩 メチレン(10mL)に溶解し、氷冷下、二塩化オ サリル(300μL、3.5mmol)、2-メチル-2-ブテン(1.4m L、13.2mmol)およびN,N-ジメチルホルムアミド(100 μL、1.29mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。 応液に蒸留水(5mL)を加え、塩化メチレン(10mL) で希釈し、蒸留水(10mL、2回)および飽和食塩 (10mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナ リウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。 渣にトルエン(10mL)を加えて減圧下溶媒留去 2回行い、標記化合物の粗生成物(1.2g)を褐色 状物質として得た。

 (実施例4c)3-クロロ-5-ヒドロキシ-4-(4-メチル ンゾイル)安息香酸エチル
 実施例4bで得られた粗生成物(1.2g)に、N-メチ ルモルホリン(10mL)およびヨウ素(1.68g、6.6mmol) 加え、室温で2時間攪拌した。セライトで濾 過後、トルエン(10mL)で希釈し、亜硫酸ナトリ ウム水溶液(10mL)および飽和食塩水(10mL)で順次 洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾 燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカ ゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー( キサン:酢酸エチル、5:1~4:1~3:1、V/V)を用いて 製して、標記化合物(0.77g)を黄色固体として 得た。

 (実施例4d)3-クロロ-5-ヒドロキシ-4-[1-ヒドロ シ-1-(4-メチルフェニル)メチル]安息香酸エ ル
 実施例4cで得られた化合物(0.77g、2.4mmol)をメ タノール(6mL)およびテトラヒドロフラン(1mL) らなる溶液に溶解し、氷冷下、水素化ホウ ナトリウム(137mg、3.6mmol)を加え、0℃で1時間 拌した。氷冷下、反応液に飽和塩化アンモ ウム水溶液(5mL)を加え、減圧下溶媒を留去 た。得られた残渣を酢酸エチル(10mL)に溶解 、飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL)、飽和炭 酸水素ナトリウム水溶液(5mL)および飽和食塩 (5mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナ リウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。 渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマト ラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、6:1~5:1、V/V) 用いて精製して、標記化合物(0.57g)を無色固 体として得た。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ): δ 1.38 (3H, t, J = 7.3 Hz), 2.34 (3H, s), 2. 97 (1H, brs), 4.36 (2H, q, J = 7.2 Hz), 6.47 (1H,  s), 7.17 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.32 (2H, d, J =  8.0 Hz), 7.51 (1H, s), 7.56 (1H, s), 9.15 (1H, b rs).。

 (実施例4e)5-クロロ-2,2-ジメチル-4-(4-メチル ェニル)-4H-ベンゾ[1,3]ジオキシン-7-カルボン エチル
 実施例4dで得られた化合物(0.57g、1.8mmol)をア セトン(6mL)に溶解し、-10℃で、三フッ化ホウ -ジエチルエーテル錯体(220μL、1.8mmol)を加え 、0℃までゆっくりと昇温しながら3時間撹拌 た。氷冷下、反応液に飽和炭酸水素ナトリ ム水溶液(5mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で希 し、飽和食塩水(10mL)で洗浄した。有機層を 水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を 去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラ クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、 10:1、V/V)を用いて精製して、標記化合物(0.65g quant.)を無色油状物質として得た。

 (実施例4f)5-クロロ-2,2-ジメチル-4-(4-メチル ェニル)-4H-ベンゾ[1,3]ジオキシン-7-イルメタ ール
 実施例4eで得られた化合物(0.65g、1.8mmol)をテ トラヒドロフラン(10mL)に溶解し、氷冷下、水 素化アルミニウムリチウム(101mg、2.7mmol)を加 、室温で2時間撹拌した。氷冷下、反応液に 蒸留水(5mL)を加え、酢酸エチル(10mL)で希釈し 2M塩酸(10mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶 (10mL)および飽和食塩水(10mL)で順次洗浄した 有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減 下溶媒を留去して、標記化合物の粗生成物(0 .55g)を無色固体として得た。

 (実施例4g)酢酸 5-クロロ-2,2-ジメチル-4-(4-メ チルフェニル)-4H-ベンゾ[1,3]ジオキシン-7-イ メチル
 実施例4fで得られた粗生成物(0.55g、1.8mmol)を 塩化メチレン(7mL)に溶解し、氷冷下、無水酢 (200μL、2.1mmol)、ピリジン(350μL、3.5mmol)およ 4-ジメチルアミノピリジン(65mg、0.5mmol)を加 、室温で20時間撹拌した。反応液を酢酸エ ル(15mL)で希釈し、2M塩酸(10mL)、飽和炭酸水素 ナトリウム水溶液(10mL)および飽和食塩水(10mL) で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウ ムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して、標記化 合物の粗生成物(0.65g)を無色油状物質として た。

 (実施例4h)酢酸 3-クロロ-5-ヒドロキシ-4-(4- チルベンジル)ベンジル
 実施例4gで得られた粗生成物(0.65g、1.8mmol)を アセトニトリル(7mL)に溶解し、氷冷下、トリ チルシラン(850μL、5.3mmol)および三フッ化ホ 素-ジエチルエーテル錯体(340μL、2.7mmol)を加 え、0℃で1時間撹拌した。氷冷下、反応液に 和炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)を加え、 酸エチル(10mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナト ウム水溶液(10mL)および飽和食塩水(10mL)で順 洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで 燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリ ゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー( キサン:酢酸エチル、8:1~6:1~4:1、V/V)を用いて 精製して、標記化合物(376mg)を無色固体とし 得た。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ): δ 2.12 (3H, s), 2.30 (3H, s), 4.14 (2H, s), 4 .93 (1H, s), 5.00 (2H, s), 6.72 (1H, s), 7.02 (1H,  s), 7.09 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.15 (2H, d, J =  7.8 Hz);
MS (EI) m/z: 304 (M) + .。

 (実施例4i)5-アセトキシメチル-3-クロロ-(4-メ チルベンジル)フェニル 7-デオキシ-2,3,4,6-テ ラ-O-ベンゾイル-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプ トピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-D-グルコ-ヘプトピラノシド(WO2008/016132(P CT/JP2007/65231))(240mg、0.39mmol)を塩化メチレン(5mL )に溶解し、氷冷下、トリクロロアセトニト ル(120μL、1.20mmol)および1,8-ジアザビシクロ[5. 4.0]-7-ウンデセン(6μL、0.04mmol)を加えて、0℃ 1時間撹拌した。反応液を塩化メチレン(10mL) 希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL) よび飽和食塩水(5mL)で順次洗浄した。有機層 を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒 を留去して、相当するイミダートの粗生成物 を黄色アモルファスとして得た。

 得られたイミダートを塩化メチレン(5mL) 溶解し、氷冷下、実施例4hで得られた化合物 (100mg、0.33mmol)および三フッ化ホウ素-ジエチ エーテル錯体(50μL、0.39mmol)を加えて、0℃で2 時間撹拌した。反応液にトリエチルアミン(10 0μL、0.72mmol)を加えた後に、酢酸エチル(10mL) 希釈し、飽和食塩水(10mL)で洗浄した。有機 を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶 を留去して、標記化合物の粗生成物(350mg)を た。

 (実施例4j)3-クロロ-5-ヒドロキシメチル-2-(4- チルベンジル)フェニル 7-デオキシ-D-グリ ロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
 実施例4iで得られた粗生成物(350mg、0.33mmol) テトラヒドロフラン(1mL)およびメタノール(4m L)からなる溶液に溶解し、炭酸ナトリウム(46m g、0.33mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。減 下溶媒を留去した後、得られた残渣を酢酸 チル(10mL)に溶解し、飽和塩化アンモニウム 溶液(10mL)および飽和食塩水(5mL)で順次洗浄 た。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後 減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲル ラッシュカラムクロマトグラフィー(塩化メ レン:メタノール、20:1~15:1~10:1、V/V)を用いて 精製して、標記化合物(76mg)を無色固体として 得た。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 1.21 (3H, d, J = 6.3 Hz), 2.25 (3H, s),  3.37-3.38 (2H, m), 3.43-3.45 (2H, m), 4.05 (1H, dd, J = 6.7 Hz, 3.5 Hz), 4.10 (1H, d, J = 14.4 Hz),  4.23 (1H, d, J = 14.4 Hz), 4.55 (2H, s), 4.92 ( 1H, d, J = 7.4 Hz), 7.00 (2H, d, J = 7.9 Hz), 7 .09-7.12 (4H, m);
MS (FAB) m/z: 438 (M+Na) + .。

(実施例5)3-フルオロ-2-(3-フルオロ-4-メチル ンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デ オキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノ ド(表1のNo.7)

 (実施例5a)4-(3-フルオロ-4-メチルベンゾイル) -3-ヒドロキシ-5-オキソシクロヘキサ-3-エンカ ルボン酸エチル
 3-ヒドロキシ-5-オキソシクロヘキサ-3-エン ルボン酸エチル(0.35g、1.9mmol)をアセトニトリ ル(4mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.79mL、5.7 mmol)、塩化3-フルオロ-4-メチルベンゾイル(J.Me d.Chem.,1997,40,2064-2084.)(0.33g、1.9mmol)およびトリ チルシリルシアニド(0.030mL、0.23mmol)を用い 実施例1bと同様の方法により、粗生成物を得 た。この粗生成物をシリカゲルフラッシュカ ラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタ ール、10:1、V/V)を用いて精製して、標記化 物(0.61g)を得た。

 (実施例5b)4-(3-フルオロ-4-メチルベンゾイル) -3-フルオロ-5-オキソシクロヘキサ-3-エンカル ボン酸エチル
 実施例5aで得られた化合物(0.61g、1.9mmol)を塩 化メチレン(8mL)に溶解し、ジエチルアミノ硫 三フッ化物(0.75mL、5.7mmol)を用いて、実施例3 bと同様の方法により、標記化合物(0.31g)を得 。

 (実施例5c)4-(3-フルオロ-4-メチルベンゾイル) -3-フルオロ-5-ヒドロキシ安息香酸エチル
 実施例5bで得られた化合物(0.31g、0.96mmol)を セトニトリル(3mL)に溶解し、氷冷化、トリエ チルアミン(0.40mL、2.9mmol)およびヨウ化トリメ チルシリル(0.34mL、2.4mmol)を加え、室温で2時 撹拌した。反応終了後、氷冷下、反応液を ルエン(10mL)で希釈し、リン酸緩衝溶液(pH7、5 mL)で2回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリ ムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して、得ら た残渣をトルエン(10mL)で希釈した。この溶 に、シリカゲル(関東化学社製、シリカゲル6 0(球状)、40~100μm、1g)を加え、室温で1時間撹 した。この混合物をセライトで濾過して、 圧下溶媒を留去し、エタノール(10mL)および 酸カリウム(0.41g、3.0mmol)を加えて、50℃で1時 間撹拌した。反応液を室温に冷却後、酢酸エ チル(20mL)で希釈し、1M塩酸(10mL)、飽和炭酸水 ナトリウム水溶液(5mL)および飽和食塩水(5mL) で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウ ムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られ た残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマ トグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:1、V/V) を用いて精製して、標記化合物(0.17g)を得た

 (実施例5d)3-フルオロ-2-[1-(3-フルオロ-4-メチ フェニル)-1-ヒドロキシメチル]-5-(ヒドロキ メチル)フェノール
 実施例5cで得られた化合物(0.17g、0.53mmol)を トラヒドロフラン(5mL)に溶解し、水素化アル ミニウムリチウム(60mg、1.6mmol)を用いて、実 例1eと同様の方法により、標記化合物(0.13g) 粗生成物として得た。

 (実施例5e)酢酸 3-フルオロ-4-[1-(3-フルオロ-4 -メチルフェニル)-1-ヒドロキシメチル]-5-ヒド ロキシベンジル
 実施例5dで得られた粗生成物(0.13g、0.46mmol) 酢酸ビニル(3mL)およびジイソプロピルエーテ ル(3mL)からなる溶液に溶解し、ブタ膵臓リパ ゼ(0.13g)を加え、室温で2日間撹拌した。反 終了後、混合物をセライトで濾過し、減圧 溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲ フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキ ン:酢酸エチル、4:1、V/V)を用いて精製して 標記化合物(0.12g)を得た。

 (実施例5f)酢酸 3-フルオロ-4-(3-フルオロ-4- チルベンジル)-5-ヒドロキシベンジル
 実施例5eで得られた化合物(0.12g、0.37mmol)を セトニトリル(3mL)に溶解し、-40℃でトリエチ ルシラン(0.18mL、1.1mmol)および三フッ化ホウ素 -ジエチルエーテル錯体(70μL、0.56mmol)を加え 室温まで昇温しながら1時間撹拌した。反応 了後、氷冷下、反応液にトリエチルアミン( 0.15mL、1.1mmol)を加え、酢酸エチル(10mL)で希釈 、飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL)および 和食塩水(5mL)で順次洗浄した。有機層を無水 硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去 して得られた残渣をシリカゲルフラッシュカ ラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチ 、5:1、V/V)を用いて精製して、油状の標記化 合物(85mg)を得た。
1 H NMR (500 MHz, CDCl 3 ): δ 2.12 (3H, s), 2.22 (3H, s), 3.96 (2H, s), 5 .01 (2H, s), 6.61 (1H, s), 6.68 (1H, d, J = 9.8  Hz), 6.91-6.97 (2H, m), 7.07 (1H, m);
MS (EI) m/z: 306 (M) + .。

 (実施例5g)5-アセトキシメチル-3-フルオロ-2-( 3-フルオロ-4-メチルベンジル)フェニル 7-デ キシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリセロ- -D-グルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-α,β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(0.37g、0 .60mmol)を塩化メチレン(4mL)に溶解し、トリク ロアセトニトリル(0.18mL、1.8mmol)および1,8-ジ ザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(2.7μL、0.018mmo l)を用いて実施例1hと同様の方法により、イ ダートを調製した。このイミダート(0.45g、0. 60mmol)、実施例5fで得られた化合物(85mg、0.28mmo l)および三フッ化ホウ素-ジエチルエーテル錯 体(37μL、0.30mmol)を用いて実施例1hと同様の方 により、標記化合物を含む混合物を得た。

 (実施例5h)3-フルオロ-2-(3-フルオロ-4-メチル ンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デ オキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノ ド
 実施例5gで得られた混合物(0.28mmol)をテトラ ドロフラン(2mL)およびメタノール(1mL)からな る溶液に溶解し、2M水酸化ナトリウム水溶液( 2mL、4mmol)を加えて実施例3iと同様の方法によ 標記化合物(84mg)を無色固体として得た。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 1.20 (3H, d, J = 6.7 Hz), 2.17 (3H, s),  3.38-3.47 (4H, m), 3.97 (1H, d, J = 14 Hz), 4.03-4 .05 (1H, m), 4.05 (1H, d, J = 14 Hz), 4.56 (2H,  s), 4.95 (1H, d, J = 7.4 Hz), 6.80 (1H, d, J =  9.3 Hz), 6.91(1H, d, J = 11 Hz), 6.96-7.06 (3H, m) ;
MS (FAB) m/z: 441 (M+H) + , 463 (M+Na) + .。

(実施例6)3-クロロ-2-(3-フルオロ-4-メチルベ ジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオ キシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシ (表1のNo.17)

 (実施例6a)塩化3-フルオロ-4-メチルベンゾイ
 3-フルオロ-4-メチル安息香酸(880mg、5.71mmol) 二塩化オキサリル(0.50mL、5.71mmol)、触媒量のN ,N-ジメチルホルムアミドおよびテトラヒドロ フラン(10mL)を用いて実施例1aと同様の方法に り、標記化合物の粗生成物(950mg)を無色油状 物質として得た。

 (実施例6b)4-(3-フルオロ-4-メチルベンゾイル) -3-ヒドロキシ-5-オキソシクロヘキサ-3-エンカ ルボン酸エチル
 3-ヒドロキシ-5-オキソシクロヘキサ-3-エン ルボン酸エチル(950mg、5.16mmol)、実施例6aで得 られた粗生成物(950mg、11mmol)、アセトニトリ (10mL)、トリエチルアミン(2.27mL、1.63mmol)およ トリメチルシリルシアニド(0.087mL、0.65mmol) 用いて実施例1bと同様の方法により、標記化 合物の粗生成物(1.65g)を得た。

 (実施例6c)3-クロロ-4-(3-フルオロ-4-メチルベ ゾイル)-5-オキソシクロヘキサ-3-エンカルボ ン酸エチル
 実施例6bで得られた粗生成物(1.65g、5.15mmol) 塩化メチレン(20mL)、2-メチル-2-ブテン(2.19mL 20.6mmol)、二塩化オキサリル(0.46mL、5.36mmol)お び触媒量のN,N-ジメチルホルムアミドを用い 実施例1cと同様の方法により、標記化合物の 生成物(1.75g)を得た。

 (実施例6d)3-クロロ-4-(3-フルオロ-4-メチルベ ゾイル)-5-ヒドロキシ安息香酸エチル
 実施例6cで得られた粗生成物(1.75g、5.15mmol) N-メチルモルホリン(20mL)、無水硫酸ナトリウ ム(14.6g)およびヨウ素(1.43g、5.63mmol)を用い、 施例1dと同様の方法により、標記化合物の粗 生成物を得た。次いで、シリカゲルフラッシ ュクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル 19:1~3:1、V/V)を用いて精製して、アモルファ 状の標記化合物(1.28g)を得た。

 (実施例6e)5-クロロ-2,2-ジメチル-4-(3-フルオ -4-メチルフェニル)-4H-ベンゾ[1,3]ジオキシン- 7-安息香酸エチル
 実施例6dで得られた化合物(1.28g、3.80mmol)、 タノール(12mL)および水素化ホウ素ナトリウ (290mg、7.67mmol)を用い、実施例2bと同様の方法 により、ジオール体粗生成物(1.28g)を得た。-1 0℃に冷却した三フッ化ホウ素-ジエチルエー ル錯体(0.475mL、3.78mmol)をアセトン(10mL)に溶 し、ジオール体粗生成物(1.28g)を溶解させた セトン溶液(15mL)をゆっくり加えた。その後1 時間かけて反応液を10℃まで昇温した。反応 に酢酸エチル(50mL)を加え、飽和炭酸水素ナ リウム水溶液(30mL)および飽和食塩水(30mL)で 次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム 乾燥後、減圧下、溶媒を除去した。最後に リカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘ キサン:酢酸エチル、19:1~5:1、V/V)を用いて精 して、油状の標記化合物(964mg)を得た。

 (実施例6f)5-クロロ-2,2-ジメチル-4-(3-フルオ -4-メチルフェニル)-4H-ベンゾ[1,3]ジオキシン- 7-イルメタノール
 実施例6eで得られた化合物(960mg、2.53mmol)、 素化リチウムアルミニウム(96mg、2.53mmol)およ びテトラヒドロフラン(5mL)を用い、実施例2d 同様の方法により、標記化合物の粗生成物(8 60mg)をアモルファスとして得た。

 (実施例6g)酢酸 5-クロロ-2,2-ジメチル-4-(3-フ ルオロ-4-メチルフェニル)-4H-ベンゾ[1,3]ジオ シン-7-イルメチル
 実施例6fで得られた粗生成物(860mg)をピリジ (8.6mL)に溶解し、氷冷下、無水酢酸(2.2mL)を え、室温で1時間攪拌した。反応液にメタノ ル(2.2mL)を加え、15分間攪拌した後に、酢酸 チル(40mL)を加え、30%クエン酸水溶液(10mL、2 )、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)およ び飽和食塩水(20mL)で順次洗浄した。有機層を 無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下、溶媒 を除去した。最後にシリカゲルフラッシュク ロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、19:1 ~3:1、V/V)を用いて精製して、油状の標記化合 (900mg)を得た。

 (実施例6h)酢酸 3-クロロ-4-(3-フルオロ-4-メ ルベンジル)-5-ヒドロキシベンジル
 実施例6fで得られた化合物(900mg、2.38mmol)、 セトニトリル(15mL)、トリエチルシラン(1.14mL 7.09mmol)およびフッ化ホウ素-ジエチルエーテ ル錯体(0.450mL、3.58mmol)を用い、実施例2fと同 の方法により、標記化合物(631mg)を無色固体 して得た。
1 H NMR (500 MHz, CDCl 3 ): δ 2.11 (3H, s), 2.21 (3H, s), 4.12 (2H, s), 5 .00 (2H, s), 5.28 (1H, brs), 6.71 (1H, s), 6.89 (1 H, d, J = 10.8 Hz), 6.94 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7 .01 (1H, s), 7.06 (1H, t, J = 8.0 Hz);
MS (FAB) m/z: 345 (M+Na) + .

 (実施例6i)5-アセトキシメチル-3-クロロ-2-(3- ルオロ-4-メチルベンジル)フェニル 7-デオ シ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリセロ-β-D -グルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-α,β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(250mg、0 .41mmol)、塩化メチレン(4mL)、トリクロロアセ ニトリル(0.210mL、2.08mmol)および1,8-ジアザビ クロ[5.4.0]-7-ウンデセン(6μL、0.04mmol)を用い 実施例2gと同様の方法により、イミダートを 調製した。得られたイミダート(309mg)、実施 6hで得られた化合物(100mg、0.41mmol)、塩化メチ レン(4mL)、MS4Aおよび三フッ化ホウ素-ジエチ エーテル錯体(0.051mL、0.41mmol)を用い、実施例 2gと同様の方法により、標記化合物の粗生成 (280mg)を得た。

 (実施例6j)3-クロロ-2-(3-フルオロ-4-メチルベ ジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオ キシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシ
 実施例6iで得られた粗生成物(280mg)、メタノ ル/塩化メチレン(8mL/2mL)および炭酸カリウム (566mg、4.10mmol)を用い、実施例2hと同様の方法 より、標記化合物(76mg)を無色固体として得 。ただし、固体化はヘキサン/酢酸エチルか ら行った。
1 H NMR (500 MHz, CD 3 OD): δ 1.21 (3H, d, J = 6.3 Hz), 2.18 (3H, s),  3.35-3.41 (2H, m), 3.44-3.46 (2H, m), 4.03-4.08 (1H, m), 4.12 (1H, d, J = 15.0 Hz), 4.24 (1H, d, J =  15.0 Hz), 4.56 (2H, s), 4.94 (1H, d, J = 7.8 Hz ), 6.87 (1H, d, J = 11.2 Hz), 6.95 (1H, d, J =  7.9 Hz), 7.04 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.11 (1H, s), 7.14 (1H, s);
MS (FAB) m/z: 479 (M+Na) + .。

(実施例7)3-フルオロ-2-(3-フルオロ-4-メトキ ベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7- デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラ シド(表1のNo.8)

 (実施例7a)3,5-ジフルオロ-4-[1-(3-フルオロ-4- トキシフェニル)-1-ヒドロキシメチル]ベンゾ ニトリル
 ジイソプロピルアミン(1.20mL、8.49mmol)をテト ラヒドロフラン(7mL)に溶解し、氷冷下、n-ブ ルリチウム(2.60mL、7.19mmol、2.77M n-ヘキサン 液)を滴下した。同じ温度で10分間攪拌した 、-78℃に冷却し、3,5-ジフルオロベンゾニト ル(1.00g、7.19mmol)を溶解させたテトラヒドロ ラン溶液(5mL)を反応液にゆっくりと滴下し 。同じ温度で1時間攪拌した後、3-フルオロ-4 -メトキシベンズアルデヒド(1.11g、7.20mmol)を 解させたテトラヒドロフラン溶液(5mL)を反応 液にゆっくりと滴下し、同温度で2時間攪拌 た。-20℃まで昇温した後、反応液に0.5M塩酸 加えて反応を停止した。反応液を酢酸エチ (60mL)で希釈し、水(30mL)および飽和炭酸水素 トリウム水溶液(30mL)で順次洗浄した。有機 を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下 媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルフ ッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸 チル、3:1~2:1、V/V)を用いて精製して、油状の 標記化合物を(1.59g)を得た。

 (実施例7b)3,5-ジフルオロ-4-(3-フルオロ-4-メ キシベンジル)ベンゾニトリル
 実施例7aで得られた化合物(1.59g、5.42mmol)を セトニトリル(16mL)に溶解し、氷冷下、トリ チルシラン(2.6mL、16mmol)および三フッ化ホウ -ジエチルエーテル錯体(1.0mL、7.9mmol)を加え 。室温で2時間半撹拌した後、反応液に飽和 炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応を停 止した。反応液を酢酸エチル(60mL)で希釈し、 有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減 圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカ ゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサ :酢酸エチル、9:1~2:1、V/V)を用いて精製して 標記化合物(1.05g)を無色固体として得た。

 (実施例7c)3-ベンジルオキシ-5-フルオロ-4-(3- ルオロ-4-メトキシベンジル)ベンゾニトリル
 実施例7bで得られた化合物(1.05g、3.79mmol)お びベンジルアルコール(0.53g、4.9mmol)をN,N-ジ チルホルムアミド(11mL)に溶解し、氷冷下、 素化ナトリウム(63%、0.22g、5.7mmol)を加えた。 同温度で2時間撹拌した後、反応液に2M塩酸を 滴下して反応を停止した。反応液を酢酸エチ ル(100mL)で希釈し、水(50mL、2回)で洗浄し、有 層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減 下溶媒を留去した後、得られた残渣をシリ ゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサ ン:酢酸エチル、4:1~2:1、V/V)を用いて精製して 、標記化合物を含む混合物(1.05g)を得た。

 (実施例7d)3-ベンジルオキシ-5-フルオロ-4-(3- ルオロ-4-メトキシベンジル)安息香酸
 実施例7cで得られた混合物(1.04g、2.85mmol)を タノール(14.5mL)に溶解し、室温で5M水酸化ナ リウム水溶液(2.9mL、15mmol)を加えた。加熱還 流条件下で2時間撹拌した後、室温まで冷却 、反応液に2M塩酸(8mL)を加えた(pH=1)。析出し 固体を濾取し、水で洗浄した後、減圧下乾 して、標記化合物を含む混合物を得た。

 (実施例7e)3-フルオロ-4-(3-フルオロ-4-メトキ ベンジル)-5-ヒドロキシ安息香酸
 実施例7dで得られた混合物(2.85mmol)をテトラ ドロフラン(10mL)およびメタノール(10mL)から る溶液に溶解し、攪拌しながら窒素置換を なった。反応液に10%パラジウム炭素触媒(含 水、0.20g)を加え、気相を水素置換した後、室 温で40分間撹拌した。混合物をメンブレンフ ルターで濾過して触媒を除去した後、減圧 溶媒を留去して標記化合物を含む混合物(0.9 0g)を無色固体として得た。

 (実施例7f)3-フルオロ-2-(3-フルオロ-4-メトキ ベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェノール
 水素化アルミニウムリチウム(0.27g、7.1mmol) テトラヒドロフラン(2mL)に懸濁し、氷冷下、 実施例7eで得られた混合物(0.90g、2.85mmol)を溶 させたテトラヒドロフラン溶液(28mL)を滴下 た。50℃で2時間撹拌した後、氷冷下、反応 に水および2M塩酸を滴下して反応を停止し 。反応液を酢酸エチル(60mL)で希釈し、飽和 塩水(20mL、2回)で洗浄した後、有機層を無水 酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を 去して得られた残渣をシリカゲルフラッシ クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル 1:1、V/V)を用いて精製して、標記化合物(0.61g) を無色固体として得た。

 (実施例7g)酢酸 3-フルオロ-4-(3-フルオロ-4- トキシベンジル)-5-ヒドロキシベンジル
 実施例7fで得られた化合物(0.60g、2.14mmol)を トラヒドロフラン(3mL)に溶解し、酢酸ビニル (3mL)およびビス(ジブチル塩化スズ)オキシド(0 .35g、0.63mmol)を加え、室温で3日間攪拌した。 圧下溶媒を除去し、シリカゲルフラッシュ ロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、2: 1~1:1、V/V)を用いて精製して、標記化合物を(0. 69g)を無色固体として得た。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ): δ 2.11 (3H, s), 3.85 (3H, s), 3.93 (2H, s), 5 .00 (2H, s), 5.17 (1H, d, J = 1.2 Hz), 6.60 (1H, brs), 6.69 (1H, dd, J = 9.5 Hz, 1.4 Hz), 6.86 (1 H, t, J = 8.6 Hz), 6.97-7.03 (2H, m);
MS (FAB) m/z: 322 (M) + .

 (実施例7h)5-アセトキシメチル-3-フルオロ-2-( 3-フルオロ-4-メトキシベンジル)フェニル 7- オキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリセ -β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-α,β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(0.68g、1 .1mmol)、塩化メチレン(14mL)、トリクロロアセ ニトリル(0.34mL、3.4mmol)および1,8-ジアザビシ ロ[5.4.0]-7-ウンデセン(15μL、0.10mmol)を用い、 実施例1hと同様の方法により、イミダートを 製した。得られたイミダート(1.1mmol)、実施 7gで得られた化合物(300mg、0.931mmol)、塩化メ レン(5mL)および三フッ化ホウ素-ジエチルエ テル錯体(60μL、0.47mmol)を用い、実施例1hと 様の方法により、標記化合物の粗生成物を た。

 (実施例7i)3-フルオロ-2-(3-フルオロ-4-メトキ ベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7- デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラ シド
 実施例7hで得られた粗生成物をテトラヒド フラン(2mL)およびメタノール(6mL)からなる溶 に溶解し、ナトリウムメトキシド(28%メタノ ール溶液、0.36g、1.9mmol)を溶解させたメタノ ル溶液(3mL)を室温で加えて終夜静置した。氷 冷下、反応液に2M塩酸(0.95mL、1.9mmol)および飽 食塩水を加えた後、酢酸エチル(50mL、2回)で 抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾 燥した。減圧下溶媒を留去した後、得られた 残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフ ィー(塩化メチレン:メタノール、9:1~5:1、V/V) 用いて精製して、標記化合物(343mg)を無色固 として得た。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 1.21 (3H, d, J = 6.6 Hz), 3.37-3.40 (2H,  m), 3.44-3.51 (2H, m), 3.80 (3H, s), 3.94 (1H, d,  J = 14.5 Hz), 3.99-4.08 (2H, m), 4.55 (2H, s), 4.9 5 (1H, d, J = 7.4 Hz), 6.80 (1H, dd, J = 10.4 H z, 1.0 Hz), 6.91 (1H, t, J = 8.8 Hz), 6.98-7.03 ( 3H, m);
MS (FAB) m/z: 479 (M+Na) + .。

(実施例8)3-クロロ-2-(3-フルオロ-4-メトキシ ンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デ オキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノ ド(表1のNo.19)

 (実施例8a)4-(3-フルオロ-4-メトキシベンゾイ )-3-ヒドロキシ-5-オキソシクロヘキサ-3-エン カルボン酸エチル
 3-ヒドロキシ-5-オキソシクロヘキサ-3-エン ルボン酸エチル(800mg、4.34mmol)、塩化3-フルオ ロ-4-メトキシベンゾイル(819mg、4.34mmol)、アセ トニトリル(14mL)、トリエチルアミン(1.82mL、13 .1mmol)およびトリメチルシリルシアニド(0.070mL 、0.52mmol)を用い、実施例1bと同様の方法によ 、標記化合物の粗生成物(1.30g)を得た。

 (実施例8b)3-クロロ-4-(3-フルオロ-4-メトキシ ンゾイル)-5-オキソシクロヘキサ-3-エンカル ボン酸エチル
 実施例8aで得られた粗生成物(1.30g、3.87mmol) 塩化メチレン(18mL)、2-メチル-2-ブテン(1.74mL 16.4mmol)、二塩化オキサリル(0.348mL、4.06mmol)お よび触媒量のN,N-ジメチルホルムアミドを用 、実施例1cと同様の方法により、標記化合物 の粗生成物(1.37g)を得た。

 (実施例8c)3-クロロ-4-(3-フルオロ-4-メトキシ ンゾイル)-5-ヒドロキシ安息香酸エチル
 実施例8bで得られた粗生成物(1.37g、3.86mmol) N-メチルモルホリン(15.6mL)、無水硫酸ナトリ ム(11.0g)およびヨウ素(1.18g、4.65mmol)を用い、 実施例1dと同様の方法により標記化合物の粗 成物を得た。次いで、シリカゲルフラッシ クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル 19:1~3:1、V/V)を用いて精製してアモルファス の標記化合物(672mg)を得た。

 (実施例8d)3-クロロ-4-(3-フルオロ-4-メトキシ ンジル)-5-ヒドロキシ安息香酸エチル
 実施例8cで得られた化合物(670mg、1.90mmol)、 タノール(8mL)および水素化ホウ素ナトリウム (144mg、3.81mmol)を用い、実施例2bと同様の方法 より、3-クロロ-4-[1-(3-フルオロ-4-メトキシ ェニル)-1-ヒドロキシメチル]-5-ヒドロキシ安 息香酸エチル(670mg)を粗生成物として得、精 せずに次の反応に用いた。

 この粗生成物(670mg、1.89mmol)をアセトニト ル(8mL)に溶解し、トリエチルシラン(0.900mL、 5.65mmol)を加え、0℃に冷却後、三フッ化ホウ -ジエチルエーテル錯体(0.356mL、2.87mmol)をさ に加え、室温で3時間攪拌した。反応液に酢 エチル(40mL)を加え、飽和炭酸水素ナトリウ 水溶液(20mL)および飽和食塩水(20mL)で順次洗 した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥 、減圧下、溶媒を除去して、標記化合物と3 -クロロ-4-[1-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)- 1-ヒドロキシメチル]-5-ヒドロキシ安息香酸エ チルとを含む混合物(525mg)を得た。

 (実施例8e)酢酸 3-クロロ-4-(3-フルオロ-4-メ キシベンジル)-5-ヒドロキシベンジル
 実施例8dで得られた混合物(525mg)、水素化リ ウムアルミニウム(118mg、3.11mmol)およびテト ヒドロフラン(8mL)を用い、実施例2dと同様の 方法により混合物(333mg)をアモルファスとし 得た。得られた混合物(333mg)、テトラヒドロ ラン(4mL)、酢酸ビニル(4mL)およびビス(ジブ ル塩化スズ)オキシド(186mg、0.34mmol)を用い、 施例2eと同様の方法により、標記化合物お び酢酸 3-クロロ-4-[1-(3-フルオロ-4-メトキシ ェニル)-1-ヒドロキシメチル]-5-ヒドロキシ ンジルを含む混合物(322mg)を得た。

 さらにこの混合物(322mg)をアセトニトリル(4m L)に溶解し、トリエチルシラン(0.430mL、2.70mmol )を加え、0℃に冷却後、三フッ化ホウ素-ジエ チルエーテル錯体(0.170mL、1.35mmol)を加え、室 で3時間攪拌した。反応液に酢酸エチル(40mL) を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL) および飽和食塩水(20mL)で洗浄した。有機層を 無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下、溶媒 を除去し、最後にシリカゲルフラッシュクロ マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、19:1~2: 1、V/V)を用いて精製して、標記化合物(252mg)を 無色固体として得た。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ): δ 2.12 (3H, s), 3.85 (3H, s), 4.09 (2H, s), 5 .00 (2H, s), 5.19 (1H, s), 6.72 (1H, d, J = 1.5  Hz), 6.86 (1H, t, J = 8.6 Hz), 6.98-7.02 (3H, m);
MS (FAB) m/z: 377 (M+K) + .。

 (実施例8f)5-アセトキシメチル-3-クロロ-2-(3- ルオロ-4-メトキシベンジル)フェニル 7-デ キシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリセロ- -D-グルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-α,β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(328mg、0 .54mmol)、塩化メチレン(5mL)、トリクロロアセ ニトリル(0.272mL、2.69mmol)および1,8-ジアザビ クロ[5.4.0]-7-ウンデセン(7μL、0.05mmol)を用い 実施例2gと同様の方法により、イミダートを 調製した。得られたイミダート(406mg)、実施 8eで得られた化合物(140mg、0.41mmol)、塩化メチ レン(5mL)、MS4Aおよび三フッ化ホウ素-ジエチ エーテル錯体(0.068mL、0.54mmol)を用い、実施例 2gと同様の方法により、標記化合物の粗生成 (540mg)を得た。

 (実施例8g)3-クロロ-2-(3-フルオロ-4-メトキシ ンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デ オキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノ ド
 実施例8fで得られた粗生成物(540mg)、メタノ ル/塩化メチレン(10mL/5mL)および炭酸カリウ (570mg、4.12mmol)を用い、実施例2hと同様の方法 により、標記化合物(73mg)を無色固体として得 た。ただし、固体化はヘキサン/酢酸エチル/ タノールから行った。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ): δ 1.21 (3H, d, J = 6.2 Hz), 3.35-3.42 (2H, m) , 3.45-3.47 (2H, m), 3.80 (3H, s), 4.06 (1H, dd, J  = 6.5 Hz, 3.7 Hz), 4.09 (1H, d, J = 14.5 Hz),  4.20 (1H, d, J = 14.5 Hz), 4.55 (2H, s), 4.95 (1H , d, J = 7.5 Hz), 6.89-7.02 (3H, m), 7.11 (1H, s) , 7.13 (1H, s);
MS (FAB) m/z: 495 (M+Na) + .。

(実施例9)3-フルオロ-2-(2-フルオロ-4-メトキ ベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7- デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラ シド(表1のNo.8)

 (実施例9a)3,5-ジフルオロ-4-[1-(2-フルオロ-4- トキシフェニル)-1-ヒドロキシメチル]ベンゾ ニトリル
 ジイソプロピルアミン(1.20mL、8.49mmol)、n-ブ ルリチウム(2.60mL、7.19mmol、2.77M n-ヘキサン 液)、3,5-ジフルオロベンゾニトリル(1.00g、7. 19mmol)、2-フルオロ-4-メトキシベンズアルデヒ ド(1.11g、7.20mmol)およびテトラヒドロフラン(17 mL)を用い、実施例7aと同様の方法により標記 合物(1.66g)を淡黄色固体として得た。なお、 精製はシリカゲルフラッシュクロマトグラフ ィー(ヘキサン:酢酸エチル、9:1~4:1~2:1、V/V)を いて行った。

 (実施例9b)3,5-ジフルオロ-4-(2-フルオロ-4-メ キシベンジル)ベンゾニトリル
 実施例9aで得られた化合物(1.66g、5.66mmol)、 リエチルシラン(2.7mL、17mmol)、三フッ化ホウ -ジエチルエーテル錯体(1.1mL、8.7mmol)および セトニトリル(17mL)を用い、実施例7bと同様 方法により標記化合物(1.29g)を無色固体とし 得た。なお、精製はシリカゲルフラッシュ ロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、9: 1、V/V)を用いて行った。

 (実施例9c)3-ベンジルオキシ-5-フルオロ-4-(2- ルオロ-4-メトキシベンジル)ベンゾニトリル
 実施例9bで得られた化合物(1.28g、4.62mmol)、 素化ナトリウム(63%、0.26g、6.8mmol)、ベンジル アルコール(0.66g、6.1mmol)およびN,N-ジメチルホ ルムアミド(13mL)を用い、実施例7cと同様の方 により標記化合物の粗生成物(0.95g)を淡黄色 固体として得た。

 (実施例9d)3-ベンジルオキシ-5-フルオロ-4-(2- ルオロ-4-メトキシベンジル)安息香酸
 実施例9cで得られた粗生成物(0.95g、2.6mmol)、 5M水酸化ナトリウム水溶液(2.6mL、13mmol)および エタノール(13mL)を用い、実施例7dと同様の方 により標記化合物の粗生成物(0.97g)を淡黄色 固体として得た。

 (実施例9e)3-フルオロ-4-(2-フルオロ-4-メトキ ベンジル)-5-ヒドロキシ安息香酸
 実施例9dで得られた粗生成物(0.97g、2.5mmol)、 10%パラジウム炭素触媒(含水、0.20g)、テトラ ドロフラン(10mL)、メタノール(10mL)および水 を用い、実施例7eと同様の方法により標記化 合物の粗生成物(0.75g)を淡黄色固体として得 。

 (実施例9f)3-フルオロ-2-(2-フルオロ-4-メトキ ベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェノール
 実施例9eで得られた粗生成物(465mg、1.58mmol) 水素化アルミニウムリチウム(0.12g、3.2mmol)お よびテトラヒドロフラン(12mL)を用い、実施例 7fと同様の方法により標記化合物(0.37g)を無色 固体として得た。なお、精製はシリカゲルフ ラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸 チル、1:1~2:3、V/V)を用いて行った。

 (実施例9g)酢酸 3-フルオロ-4-(2-フルオロ-4- トキシベンジル)-5-ヒドロキシベンジル
 実施例9fで得られた化合物(0.37g、1.32mmol)、 ス(ジブチル塩化スズ)オキシド(0.22g、0.40mmol) 、酢酸ビニル(2mL)およびテトラヒドロフラン( 2mL)を用い、実施例7gと同様の方法により標記 化合物(0.39g)を淡黄色固体として得た。なお 精製はシリカゲルフラッシュクロマトグラ ィー(ヘキサン:酢酸エチル、2:1~3:2、V/V)を用 て行った。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ):δ 2.11 (3H, s), 3.76 (3H, s), 3.93 (2H, s), 5.0 1 (2H, s), 5.20-5.21 (1H, m), 6.59-6.64 (3H, m), 6. 69 (1H, dd, J = 9.6 Hz, 1.3 Hz), 7.06 (1H, t, J = 8.8 Hz);
MS (FAB) m/z: 332 (M) + .。

 (実施例9h)5-アセトキシメチル-3-フルオロ-2-( 2-フルオロ-4-メトキシベンジル)フェニル 7- オキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリセ -β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-α,β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(0.74g、1 .2mmol)、塩化メチレン(7.5mL)、トリクロロアセ ニトリル(0.36mL、3.6mmol)および1,8-ジアザビシ クロ[5.4.0]-7-ウンデセン(20μL、0.13mmol)を用い 実施例1hと同様の方法により、イミダートを 調製した。得られたイミダート(1.2mmol)、実施 例9gで得られた化合物(300mg、0.931mmol)、塩化メ チレン(7mL)および三フッ化ホウ素-ジエチルエ ーテル錯体(60μL、0.47mmol)を用い、実施例1hと 様の方法により、標記化合物の粗生成物を た。

 (実施例9i)3-フルオロ-2-(2-フルオロ-4-メト シベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピ ノシド

 実施例9hで得られた粗生成物、ナトリウム トキシド(28%メタノール溶液、0.36g、1.9mmol)、 テトラヒドロフラン(2mL)およびメタノール(6mL )を用い、実施例7iと同様の方法により標記化 合物(342mg)を無色固体として得た。なお、精 はシリカゲルフラッシュクロマトグラフィ (塩化メチレン:メタノール、7:1~5:1、V/V)を用 て行った。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 1.19 (3H, d, J = 6.3 Hz), 3.34-3.39 (2H,  m), 3.42-3.48 (2H, m), 3.73 (3H, s), 3.97 (1H, d,  J = 14.9 Hz), 4.01-4.07 (2H, m), 4.56 (2H, s), 4.9 3-4.95 (1H, m), 6.56 (1H, dd, J = 8.6 Hz, 2.4 Hz) , 6.60 (1H, dd, J = 11.8 Hz, 2.3 Hz), 6.80 (1H,  d, J = 9.8 Hz), 6.99-7.03 (2H, m);
MS (FAB) m/z: 479 (M+Na) + .。

(実施例10)3-クロロ-2-[4-(ジフルオロメトキ )ベンジル]-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7- デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラ シド(表1のNo.10)

 (実施例10a)3-クロロ-4-[4-(ジフルオロメトキ )ベンゾイル]-5-オキソシクロヘキサ-3-エンカ ルボン酸エチル
 実施例3bで得られた化合物(1.7g、5.0mmol)を塩 メチレン(20mL)に溶解し、2-メチル-2-ブテン(2 .2mL、20mmol)、塩化オキサリル(0.45mL、5.2mmol)お びN,N-ジメチルホルムアミド(0.1mL、0.13mmol)を 用いて、実施例1cと同様の方法により標記化 物の粗生成物(1.8g)を得た。

 (実施例10b)3-クロロ-4-[4-(ジフルオロメトキ )ベンゾイル]-5-ヒドロキシ安息香酸エチル
 実施例10aで得られた粗生成物(1.8g、6.5mmol)を N-メチルモルホリン(20mL)に溶解し、無水硫酸 トリウム(1.8g)およびヨウ素(1.5g、6.0mmol)を用 いて、実施例1dと同様の方法により標記化合 の粗生成物(1.9g)を得た。

 (実施例10c)3-クロロ-2-{1-[4-(ジフルオロメト シ)フェニル]-1-ヒドロキシメチル}-5-(ヒドロ シメチル)フェノール
 実施例10bで得られた粗生成物(1.8g、4.9mmol)を テトラヒドロフラン(55mL)に溶解し、水素化ア ルミニウムリチウム(0.57g、15mmol)を用いて、 施例1eと同様の方法により、標記化合物(1.3g) を黄色固体として得た。

 (実施例10d)酢酸 3-クロロ-4-{1-[4-(ジフルオロ メトキシ)フェニル]-1-ヒドロキシメチル}-5-ヒ ドロキシベンジル
 実施例10cで得られた化合物(1.3g、4.0mmol)を酢 酸ビニル(5mL)およびジイソプロピルエーテル( 5mL)からなる溶液に溶解し、ブタ膵臓リパー (0.6g)を用いて、実施例1fと同様の方法により 得られた粗生成物をシリカゲルフラッシュク ロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1 V/V)を用いて精製して、標記化合物(0.99g)を た。

 (実施例10e)酢酸 3-クロロ-4-[4-(ジフルオロメ トキシ)ベンジル]-5-ヒドロキシベンジル
 実施例10dで得られた化合物(0.99g、2.56mmol)を セトニトリル(10mL)に溶解し、トリエチルシ ン(1.3mL、7.9mmol)および三フッ化ホウ素-ジエ ルエーテル錯体(0.49mL、3.9mmol)を用いて、実 例1gと同様の方法により、標記化合物(0.58g ただし28%程度の原料を含む)を得た。

 (実施例10f)5-アセトキシメチル-3-クロロ-2-[4- (ジフルオロメトキシ)ベンジル]フェニル 7- オキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリセ -β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-α,β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(0.61g、1 .0mmol)を塩化メチレン(4mL)に溶解し、トリクロ ロアセトニトリル(0.3mL、3.0mmol)および1,8-ジア ザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(4.3μL、0.03mmol) 用いて、実施例1hと同様の方法により、イ ダートを調製した。このイミダート(0.76g、1. 0mmol)および実施例10eで得られた化合物(0.20g、 実質0.40mmol)を塩化メチレン(5mL)に溶解し、三 ッ化ホウ素-ジエチルエーテル錯体(63μL、0.5 0mmol)を用いて、実施例1hと同様の方法により 標記化合物を含む混合物を得た。

 (実施例10g)3-クロロ-2-[4-(ジフルオロメトキ )ベンジル]-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7- デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラ シド
 実施例10fで得られた混合物(0.40mmol)をテトラ ヒドロフラン(3mL)およびメタノール(3mL)から る溶液に溶解し、2M水酸化ナトリウム水溶液 (3.0mL、6.0mmol)を用いて、実施例3iと同様の方 により、標記化合物(32mg)を無色固体として た。
1 H NMR (500 MHz, CD 3 OD): δ 1.21 (3H, d, J = 6.4 Hz), 3.34-3.46 (4H,  m), 4.15(1H, d, J = 14.3 Hz), 4.25 (1H, d, J = 1 4.3 Hz), 4.55 (2H, s), 4.95 (1H, d, J = 7.3 Hz), 6.70 (1H, t, J = 74.4 Hz), 6.96 (2H, d, J = 8.6  Hz), 7.10 (1H, s), 7.13 (1H, s), 7.29 (2H, d, J = 8.6 Hz);
MS (FAB) m/z: 491 (M+H) + , 513 (M+Na) + .。

(実施例11)3-フルオロ-2-[4-(2-フルオロエチル )ベンジル]-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7- オキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノ シド(表1のNo.2)

 (実施例11a)3-フルオロ-4-[4-(2-フルオロエチル )ベンゾイル]-5-オキソシクロヘキサ-3-エンカ ボン酸エチル
 実施例1bで得られた粗生成物(2.0g、6.2mmol)を 化メチレン(18mL)に溶解し、ジエチルアミノ 黄三フッ化物(2.5mL、19mmol)を用いて、実施例 3bと同様の方法により、標記化合物(1.6g)を得 。

 (実施例11b)3-フルオロ-4-[4-(2-フルオロエチル )ベンゾイル]-5-ヒドロキシ安息香酸エチル
 実施例11aで得られた化合物(1.6g、4.9mmol)をN- チルモルホリン(16mL)に溶解し、無水硫酸ナ リウム(1.6g)およびヨウ素(1.4g、5.4mmol)を用い て、実施例3cと同様の方法により標記化合物 粗生成物(1.6g)を得た。

 (実施例11c)3-フルオロ-4-{1-[4-(2-フルオロエチ ル)フェニル]-1-ヒドロキシメチル}-5-ヒドロキ シ安息香酸エチル
 実施例11bで得られた粗生成物(1.6g、4.9mmol)を エタノール(20mL)に溶解し、水素化ホウ素ナト リウム(0.37g、9.8mmol)を用いて、実施例3dと同 の方法により標記化合物(0.83g)を無色固体と て得た。

 (実施例11d)3-フルオロ-4-[4-(2-フルオロエチル )ベンジル]-5-ヒドロキシ安息香酸エチル
 実施例11cで得られた化合物(0.83g、2.5mmol)を タノール(15mL)に溶解し、10%塩化水素メタノ ル(0.5mL、2.5mmol)および10%パラジウム炭素触媒 (含水、0.5g)を用い、実施例3eと同様の方法に り、標記化合物の粗生成物を得た。得られ 粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマト ラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1、V/V)を いて精製して、標記化合物(0.37g)を無色固体 として得た。

 (実施例11e)3-フルオロ-2-[4-(2-フルオロエチル )ベンジル]-5-(ヒドロキシメチル)フェノール
 実施例11dで得られた化合物(0.37g、1.2mmol)を トラヒドロフラン(15mL)に溶解し、水素化ア ミニウムリチウム(0.13g、3.5mmol)を用い、実施 例3fと同様の方法により標記化合物(0.33g)を粗 生成物として得た。

 (実施例11f)酢酸 3-フルオロ-4-[4-(2-フルオロ チル)ベンジル]-5-ヒドロキシベンジル
 実施例11eで得られた粗生成物(0.33g、1.2mmol) 酢酸ビニル(5mL)およびジイソプロピルエーテ ル(5mL)からなる溶液に溶解し、ブタ膵臓リパ ゼ(1.0g)を用い、実施例3gと同様の方法によ 標記化合物(0.35g)を微褐色固体として得た。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ):δ 2.11 (3H, s), 2.97 (2H, dt, J = 22.8, 6.5 Hz ), 3.99 (2H, s), 4.60 (2H, dt, J = 46.9, 6.5 Hz),  5.01 (2H, s), 6.60 (1H, s), 6.69 (1H, d, J = 9. 8 Hz), 7.14 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.23 (2H, d, J = 8.1 Hz);
MS (FAB) m/z: 320 (M) + .。

 (実施例11g)5-アセトキシメチル-3-フルオロ-2- [4-(2-フルオロエチル)ベンジル]フェニル 7-デ オキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリセロ -β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-α,β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(0.61g、1 .0mmol)を塩化メチレン(4mL)に溶解し、トリクロ ロアセトニトリル(0.30mL、3.0mmol)および1,8-ジ ザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(4μL、0.03mmol) 用いて実施例1hと同様の方法により、イミダ ートを調製した。このイミダート(0.75g、1.0mmo l)、実施例11fで得られた化合物(0.25g、0.78mmol) よび三フッ化ホウ素-ジエチルエーテル錯体 (39μL、0.39mmol)を用いて実施例1hと同様の方法 より、標記化合物を含む混合物を得た。

 (実施例11h)3-フルオロ-2-[4-(2-フルオロエチル )ベンジル]-5-ヒドロキシメチル-フェニル 7- オキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノ ド
 実施例11gで得られた混合物(0.78mmol)をテトラ ヒドロフラン(3mL)およびメタノール(3mL)から る溶液に溶解し、2M水酸化ナトリウム水溶液 (3.0mL、6.0mmol)を用いて、実施例3iと同様の方 により、標記化合物(0.21g)を無色固体として た。
1 H NMR (500 MHz, CD 3 OD): δ 1.20 (3H, d, J = 6.4 Hz), 2.90 (2H, dt,  J = 22.9, 6.6 Hz), 3.34-3.50 (4H, m), 3.97 (1H, d,  J = 14.2 Hz), 4.05-4.06 (1H, m), 4.07 (1H, d, J = 7.8 Hz), 4.52 (2H, dt, J = 47.4, 6.6 Hz), 4.54  (2H, s), 4.93 (1H, d, J = 7.4 Hz), 6.78 (1H, d,  J = 9.8 Hz), 6.97 (1H, s), 7.08 (2H, d, J = 7. 9 Hz), 7.21 (2H, d, J = 7.9 Hz);
MS (FAB) m/z: 493 (M+K) + .。

(実施例12)3-フルオロ-5-ヒドロキシメチル-2- (4-トリフルオロメトキシベンジル)フェニル  7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラ ノシド(表1のNo.3)

 (実施例12a)3-ヒドロキシ-5-オキソ-4-[4-(トリ ルオロメトキシ)ベンゾイル]シクロヘキサ-3- エンカルボン酸エチル
 3-ヒドロキシ-5-オキソシクロヘキサ-3-エン ルボン酸エチル(1.3g、7.3mmol)および塩化4-(ト フルオロメトキシ)ベンゾイル(J.Med.Chem.,45(14 ),2002,3112-3129.)(1.6g、7.3mmol)を用い、実施例1bと 同様の方法により、標記化合物の粗生成物(2. 4g)を得た。

 (実施例12b)3-フルオロ-5-オキソ-4-[4-(トリフ オロメトキシ)ベンゾイル]シクロヘキサ-3-エ ンカルボン酸 エチルエステル
 実施例12aで得られた粗生成物(1.8g、5.4mmol)を 塩化メチレン(15mL)に溶解し、ジエチルアミノ 硫黄三フッ化物(2.1mL、16mmol)を用いて実施例3b と同様の方法により標記化合物(1.5g)を黄色油 状物質として得た。

 (実施例12c)3-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-[4-(ト フルオロメトキシ)ベンゾイル]安息香酸エチ ル
 実施例12bで得られた化合物(1.5g、4.5mmol)をN- チルモルホリン(18mL)に溶解し、無水硫酸ナ リウム(1.5g)およびヨウ素(1.3g、5.0mmol)を用い て、実施例1dと同様の方法により、標記化合 の粗生成物(1.5g)を得た。

 (実施例12d)3-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-{1-ヒド ロキシ-1-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル] メチル}安息香酸エチル
 実施例12cで得られた粗生成物(1.5g、4.5mmol)を エタノール(15mL)に溶解し、水素化ホウ素ナト リウム(0.34g、9.0mmol)を用いて実施例3dと同様 方法により標記化合物(1.0g)を得た。

 (実施例12e)3-フルオロ-5-ヒドロキシメチル-2- {1-ヒドロキシ-1-[4-(トリフルオロメトキシ)フ ニル]メチル}フェノール
 実施例12dで得られた化合物(1.0g、3.0mmol)をテ トラヒドロフラン(20mL)に溶解し、水素化アル ミニウムリチウム(0.46g、12mmol)を用いて、実 例1eと同様の方法(ただし、精製は行ってい い。)により、標記化合物(1.0g)を粗生成物と て得た。

 (実施例12f)酢酸 3-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-{ 1-ヒドロキシ-1-[4-(トリフルオロメトキシ)フ ニル]メチル}ベンジル
 実施例12eで得られた粗生成物(1.0g、3.0mmol)を 酢酸ビニル(5mL)およびジイソプロピルエーテ (5mL)からなる溶液に溶解し、ブタ膵臓リパ ゼ(1.0g)を用いて、実施例1fと同様の方法によ り得られた粗生成物をシリカゲルフラッシュ クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4 :1、V/V)を用いて精製して、標記化合物(0.65g) 得た。

 (実施例12g)酢酸 3-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-[ 4-(トリフルオロメトキシ)ベンジル]ベンジル
 実施例12fで得られた化合物(0.65g、1.7mmol)を セトニトリル(10mL)に溶解し、トリエチルシ ン(0.83mL、5.2mmol)および三フッ化ホウ素-ジエ ルエーテル錯体(0.33mL、2.6mmol)を用いて実施 1gと同様の方法により、標記化合物(0.18g)を た。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ): δ 2.11 (3H, s), 4.00 (2H, s), 5.01 (2H, s), 5 .19 (1H, brs), 6.60 (1H, s), 6.70 (1H, dd, J = 9. 6, 1.4 Hz), 7.11 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.30 (2H,  d, J = 8.1 Hz);
MS (FAB) m/z: 358 (M) + .。

 (実施例12h)5-アセトキシメチル-3-フルオロ-2- [4-(トリフルオロメトキシ)ベンジル]フェニル  7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-α,β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(0.61g、1 .0mmol)を塩化メチレン(4mL)に溶解し、トリクロ ロアセトニトリル(0.3mL、3.0mmol)および1,8-ジア ザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(4.3μL、0.03mmol) 用いて実施例1hと同様の方法により、イミ ートを調製した。このイミダート(0.76g、1.0mm ol)および実施例12gで得られた化合物(0.18g、0.5 0mmol)を塩化メチレン(5mL)に溶解し、三フッ化 ウ素-ジエチルエーテル錯体(63μL、0.50mmol)を 用いて実施例1hと同様の方法により、標記化 物を含む混合物を得た。

 (実施例12i)3-フルオロ-5-ヒドロキシメチル-2- [4-(トリフルオロメトキシ)ベンジル]フェニル  7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピ ノシド
 実施例12hで得られた混合物(0.50mmol)をテトラ ヒドロフラン(3mL)およびメタノール(3mL)から る溶液に溶解し、2M水酸化ナトリウム水溶液 (3.0mL、6.0mmol)を用いて実施例3iと同様の方法 より、標記化合物(0.12g)を無色固体として得 。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ): δ 1.20 (3H, d, J = 6.7 Hz), 3.36-3.51 (4H, m) , 4.04 (1H, d, J = 14.2 Hz), 4.06-4.07 (1H, m), 4 .11 (1H, d, J = 14.2 Hz), 4.55 (2H, s), 4.96 (1H,  d, J = 7.5 Hz), 6.81 (1H, d, J = 10.2 Hz), 7.0 0 (1H, s), 7.11 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.38 (2H, d , J = 8.8 Hz);
MS (FAB) m/z: 515 (M+Na) + .。

(実施例13)3-フルオロ-5-ヒドロキシメチル-2- (4-メチルベンジル)フェニル 4-デオキシ-β-D- ルコピラノシド(表1のNo.25)

 (実施例13a)5-アセトキシメチル-3-フルオロ-2- (4-メチルベンジル)フェニル 4-デオキシ-2,3,6- トリ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシド
 4-デオキシ-2,3,6-トリ-4-O-ベンゾイル-D-グル ピラノシド(Liebig Ann.Chem.,1992,7,747-758.)(200mg、 0.42mmol)、トリクロロアセトニトリル(125μL、1. 25mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン (6μL、0.04mmol)および塩化メチレン(5mL)を用い 実施例4iと同様の方法によりイミダートを調 製し、酢酸 3-フルオロ-4-(4-メチルベンジル)- 5-ヒドロキシベンジル(WO2008/016132(PCT/JP2007/65231 ))(100mg、0.35mmol)、三フッ化ホウ素-ジエチルエ ーテル錯体(44μL、0.35mmol)および塩化メチレン (5mL)を用い、実施例4iと同様の方法により、 記化合物の粗生成物(285mg)を得た。

 (実施例13b)3-フルオロ-5-ヒドロキシメチル-2- (4-メチルベンジル)フェニル 4-デオキシ-β-D- ルコピラノシド
 実施例13aで得られた粗生成物(285mg、0.35mmol) テトラヒドロフラン(1mL)、メタノール(4mL)お よび炭酸カルシウム(48mg、0.35mmol)を用い、実 例4jと同様の方法により、標記化合物(90mg) 無色固体として得た。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 1.47 (1H, q, J = 11.8 Hz), 1.95-2.00 (1H, m), 2.25 (3H, s), 3.39 (1H, dd, J = 9.0, 7.8 Hz) , 3.57-3.59 (2H, m), 3.66-3.74 (2H, m), 3.94 (1H, d , J = 13.7 Hz), 4.06 (1H, d, J = 13.7 Hz), 4.55 (2H, s), 4.89 (1H, d, J = 7.4 Hz), 6.78 (1H, d, J = 9.8 Hz), 6.98 (1H, s), 7.00 (2H, d, J = 8.0  Hz), 7.14 (2H, d, J = 8.0 Hz);
MS (FAB) m/z: 393 (M+H) + , 415 (M+Na) + .。

(実施例14)3-クロロ-5-ヒドロキシメチル-2-(4- メチルベンジル)フェニル 4-デオキシ-β-D-グ コピラノシド(表1のNo.26)

 (実施例14a)5-アセトキシメチル-3-クロロ-2- (4-メチルベンジル)フェニル 4-デオキシ-2,3,6- トリ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシド

 4-デオキシ-2,3,6-トリ-4-O-ベンゾイル-D-グ コピラノシド(188mg、0.39mmol)、トリクロロア トニトリル(120μL、1.20mmol)、1,8-ジアザビシク ロ[5.4.0]-7-ウンデセン(6μL、0.04mmol)および塩化 メチレン(5mL)を用い、実施例4iと同様の方法 よりイミダートを調製し、実施例4hで得られ た化合物(100mg、0.33mmol)、三フッ化ホウ素-ジ チルエーテル錯体(41μL、0.33mmol)および塩化 チレン(5mL)を用い、実施例4iと同様の方法に り、標記化合物の粗生成物(291mg)を得た。

 (実施例14b)3-クロロ-5-ヒドロキシメチル-2-(4- メチルベンジル)フェニル 4-デオキシ-β-D-グ コピラノシド
 実施例14aで得られた粗生成物(291mg、0.33mmol) テトラヒドロフラン(1mL)、メタノール(4mL)お よび炭酸カリウム(46mg、0.33mmol)を用い、実施 4jと同様の方法により、標記化合物(106mg)を 色固体として得た。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 1.46 (1H, q, J = 11.8 Hz), 1.95-2.00 (1H, m), 2.25 (3H, s), 3.37 (1H, dd, J = 9.0, 7.8 Hz) , 3.57-3.59 (2H, m), 3.66-3.72 (2H, m), 4.09 (1H, d , J = 14.5 Hz), 4.24 (1H, d, J = 14.5 Hz), 4.55 (2H, s), 7.00 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.10 (2H, J  = 7.8 Hz), 7.13 (2H, s);
MS (FAB) m/z: 431 (M+Na) + .。

(実施例15)2-(4-エチルベンジル)-3-フルオロ-5 -(ヒドロキシメチル)フェニル 4-デオキシ-β-D -グルコピラノシド(表1のNo.24)

 (実施例15a)5-アセトキシメチル-2-(4-エチルベ ンジル)-3-フルオロフェニル 4-デオキシ-2,3,6- トリ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシド
 4-デオキシ-2,3,6-トリ-4-O-ベンゾイル-D-グル ピラノシド(189mg、0.40mmol)、トリクロロアセ ニトリル(120μL、1.20mmol)、1,8-ジアザビシクロ [5.4.0]-7-ウンデセン(6μL、0.04mmol)および塩化メ チレン(5mL)を用い、実施例4iと同様の方法に りイミダートを調製し、酢酸 4-(4-エチルベ ジル)-3-フルオロ-5-ヒドロキシベンジル(WO200 8/016132(PCT/JP2007/65231))(100mg、0.33mmol)、三フッ化 ホウ素-ジエチルエーテル錯体(42μL、0.33mmol) よび塩化メチレン(5mL)を用い、実施例4iと同 の方法により、標記化合物の粗生成物(323mg) を得た。

 (実施例15b)2-(4-エチルベンジル)-3-フルオロ-5 -(ヒドロキシメチル)フェニル 4-デオキシ-β-D -グルコピラノシド
 実施例15aで得られた粗生成物(323mg、0.33mmol) テトラヒドロフラン(1mL)、メタノール(4mL)お よび炭酸カルシウム(46mg、0.33mmol)を用い、実 例4jと同様の方法により、標記化合物(100mg) 無色固体として得た。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 1.17 (3H, t, J = 7.6 Hz), 1.47 (1H, q, J  = 11.7 Hz), 1.95-2.00 (1H, m), 2.56 (2H, q, J = 7.6 Hz), 3.40 (1H, dd, J = 9.0, 7.8 Hz), 3.57-3.5 9 (2H, m), 3.67-3.74 (2H, m), 3.95 (1H, d, J = 14 .5 Hz), 4.07 (1H, d, J = 14.5 Hz), 4.55 (2H, s), 4.90 (1H, d, J = 7.5 Hz), 6.78 (1H, d, J = 9.7 Hz), 6.99 (1H, s), 7.03 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.1 7 (2H, d, J = 8.0 Hz);
MS (FAB) m/z: 407 (M+H) + , 429 (M+Na) + .。

(実施例16)3-クロロ-2-(4-エチルベンジル)-5-( ドロキシメチル)フェニル 4-デオキシ-β-D- ルコピラノシド(表1のNo.27)

 (実施例16a)5-アセトキシメチル-3-クロロ-2-(4- エチルベンジル)フェニル 4-デオキシ-2,3,6-ト リ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシド
 4-デオキシ-2,3,6-トリ-4-O-ベンゾイル-D-グル ピラノシド(190mg、0.40mmol)、塩化メチレン(4mL) 、トリクロロアセトニトリル(0.200mL、1.98mmol) よび1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(6 μL、0.04mmol)を用い、実施例2gと同様の方法に り、イミダートを調製した。得られたイミ ート(248mg)、実施例2fで得られた化合物(100mg 0.31mmol)、塩化メチレン(4mL)、MS4Aおよび三フ 化ホウ素-ジエチルエーテル錯体(0.050mL、0.40 mmol)を用い、実施例2gと同様の方法により、 記化合物の粗生成物(270mg)を得た。

 (実施例16b)3-クロロ-2-(4-エチルベンジル)-5-( ドロキシメチル)フェニル 4-デオキシ-β-D- ルコピラノシド
 実施例16aで得られた粗生成物(270mg)、メタノ ール/塩化メチレン(8mL/2mL)および炭酸カリウ (550mg、3.98mmol)を用い実施例2hと同様の方法に より、標記化合物(126mg)を無色固体として得 。ただし、固体化はヘキサン/酢酸エチルか 行った。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 1.18 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.46 (1H, q, J  = 11.8 Hz), 1.95-2.00 (1H, m), 2.56 (2H, q, J = 7.5 Hz), 3.37 (1H, dd, J = 9.0, 7.8 Hz), 3.57-3.5 9 (2H, m), 3.66-3.72 (2H, m), 4.10 (1H, d, J = 14 .5 Hz), 4.25 (1H, d, J = 14.5 Hz), 4.55 (2H, s), 4.89 (1H, d, J = 7.4 Hz), 7.03 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.09 (1H, s), 7.13 (1H, s), 7.15 (2H, d, J  = 8.4 Hz);
MS (FAB) m/z: 445 (M+Na) + .。

(実施例17)2-(4-シクロプロピルベンジル)-3- ルオロ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 4-デ キシ-β-D-グルコピラノシド(表1のNo.23)

 (実施例17a)5-アセトキシメチル-2-(4-シクロプ ロピルベンジル)-3-フルオロフェニル 4-デオ シ-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノ シド
 4-デオキシ-2,3,6-トリ-4-O-ベンゾイル-D-グル ピラノシド(192mg、0.40mmol)、トリクロロアセ ニトリル(120μL、1.20mmol)、1,8-ジアザビシクロ [5.4.0]-7-ウンデセン(6μL、0.04mmol)および塩化メ チレン(5mL)を用い、実施例4iと同様の方法に りイミダートを調製し、酢酸 4-(4-シクロプ ピルベンジル)-3-フルオロ-5-ヒドロキシベン ジル(WO2008/016132(PCT/JP2007/65231))(100mg、0.32mmol)、 三フッ化ホウ素-ジエチルエーテル錯体(40μL 0.32mmol)および塩化メチレン(5mL)を用い、実施 例4iと同様の方法により、標記化合物の粗生 物(301mg)を得た。

 (実施例17b)2-(4-シクロプロピルベンジル)-3- ルオロ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 4-デ キシ-β-D-グルコピラノシド
 実施例17aで得られた粗生成物(301mg、0.32mmol) テトラヒドロフラン(1mL)、メタノール(4mL)お よび炭酸カリウム(44mg、0.32mmol)を用い、実施 4jと同様の方法により、標記化合物(107mg)を 色固体として得た。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 0.57-0.61 (2H, m), 0.85-0.90 (2H, m), 1.47  (1H, q, J = 11.8 Hz), 1.78-1.85 (1H, m), 1.95-2.00 (1H, m), 3.39 (1H, dd, J = 9.0 Hz, 7.8 Hz), 3.57 -3.59 (2H, m), 3.66-3.74 (2H, m), 3.93 (1H, d, J =  14.5 Hz), 4.05 (1H, d, J = 14.5 Hz), 4.55 (2H,  s), 4.89 (1H, d, J = 7.8 Hz), 6.77 (1H, d, J =  10.2 Hz), 6.91 (2H, d, J = 8.0 Hz), 6.98 (1H, s),  7.14 (2H, d, J = 8.0 Hz);
MS (FAB) m/z: 419 (M+H) + , 441 (M+Na) + .。

(実施例18)3-フルオロ-5-ヒドロキシメチル-2- [4-(2,2,2-トリフルオロエチル)ベンジル]フェニ ル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプト ラノシド(表1のNo.4)

 (実施例18a)塩化4-(2,2,2-トリフルオロエチル) ンゾイル
 4-(2,2,2-トリフルオロエチル)安息香酸(Liebigs Ann.Chem.,1983,9,1510-1523.)(786mg、3.85mmol)、二塩化 キサリル(0.385mL、4.42mmol)、触媒量のN,N-ジメ ルホルムアミドおよびテトラヒドロフラン( 6mL)を用いて実施例1aと同様の方法により、標 記化合物の粗生成物(857mg)を得た。

 (実施例18b)3-ヒドロキシ-5-オキソ-4-[4-(2,2,2- リフルオロエチル)ベンゾイル]シクロヘキサ -3-エンカルボン酸エチル
 3-ヒドロキシ-5-オキソシクロヘキサ-3-エン ルボン酸エチル(709mg、3.85mmol)、実施例18aで られた粗生成物(857mg、3.85mmol)、アセトニト ル(10mL)、トリエチルアミン(1.61mL、11.5mmol)お びトリメチルシリルシアニド(0.062mL、0.46mmol )を用いて、実施例1bと同様の方法により、標 記化合物の粗生成物(1.42g)を得た。

 (実施例18c)3-フルオロ-5-オキソ-4-[4-(2,2,2-ト フルオロエチル)ベンゾイル]シクロヘキサ-3- エンカルボン酸エチル
 実施例18bで得られた粗生成物(1.42g、3.61mmol) 塩化メチレン(15mL)およびジエチルアミノ硫 三フッ化物(1.51mL、11.5mmol)を用い、実施例3b 同様の方法により標記化合物(953mg)を白色固 体として得た。

 (実施例18d)3-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-[4-(2, 2,2-トリフルオロエチル)ベンゾイル]安息香酸 エチル

 実施例18cで得られた化合物(953mg、2.56mmol) N-メチルモルホリン(12mL)、無水硫酸ナトリ ム(7.27g)およびヨウ素(779mg、3.07mmol)を用い、 施例1dと同様の方法により標記化合物の粗 成物を得た。得られた粗生成物を、シリカ ルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル、19:1~3:1、V/V)を用いて精製してア モルファス状の標記化合物(614mg)を得た。

 (実施例18e)3-フルオロ-5-ヒドロキシメチル-2- [1-ヒドロキシ-1-{4-(2,2,2-トリフルオロエチル) ェニル}メチル]フェノール
 実施例18dで得られた化合物(610mg、1.65mmol)を トラヒドロフラン(15mL)に溶解して0℃に冷却 後、水素化リチウムアルミニウム(187mg、4.93mm ol)を加え、室温で30分間攪拌した。再び0℃に 冷却後、反応液に水(0.19mL)、5mol/L水酸化ナト ウム水溶液(0.19mL)および水(0.57mL)を順次加え 、室温で1時間攪拌した。反応液に酢酸エチ (20mL)を加え、2mol/L塩酸(20mL)および飽和食塩 (20mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナ リウムで乾燥後、減圧下、溶媒を除去して 標記化合物の粗生成物(540mg)を得た。

 (実施例18f)3-フルオロ-5-ヒドロキシメチル-2- [1-メトキシ-1-{4-(2,2,2-トリフルオロエチル)フ ニル}メチル]フェノール
 実施例18eで得られた粗生成物(540mg、1.64mmol) メタノール(10mL)に溶解し、パラトルエンス ホン酸一水和物(157mg、0.83mmol)を加え、50℃ 2時間攪拌した。反応液を室温に冷却後、ト エチルアミンを加え、減圧下濃縮した。残 をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィ (ヘキサン:酢酸エチル、9:1~1:4、V/V)を用いて 精製して、油状の標記化合物(508mg)を得た。

 (実施例18g)酢酸 3-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-{ 1-メトキシ-1-[4-(2,2,2-トリフルオロエチル)フ ニル]メチル}ベンジル
 実施例18fで得られた化合物(508mg、1.48mmol)、 トラヒドロフラン(5mL)、酢酸ビニル(5mL)およ びビス(ジブチル塩化スズ)オキシド(325mg、0.59 mmol)を用い実施例2eと同様の方法により、油 の標記化合物(525mg)を得た。

 (実施例18h)酢酸 3-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-[ 4-(2,2,2-トリフルオロエチル)ベンジル]ベンジ
 実施例18gで得られた化合物(525mg、1.36mmol)、 セトニトリル(10mL)、トリエチルシラン(0.650m L、4.08mmol)および三フッ化ホウ素-ジエチルエ テル錯体(0.256mL、2.04mmol)を用い、実施例2fと 同様の方法により標記化合物(363mg)を白色固 として得た。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ):δ 2.11 ( 3H, s ), 3.32 (2H, q, J = 10.8 Hz), 4.00 (2H, s), 5.01 (2H, s), 5.06 (1H, brs), 6.61  (1H, s), 6.70 (1H, d, J = 9.4 Hz ), 7.20 (2H, d,  J = 7.8 Hz), 7.27 (2H, d, J = 7.8 Hz);
MS (FAB) m/z: 356 (M) + .。

 (実施例18i)5-アセトキシメチル-3-フルオロ-2- [4-(2,2,2-トリフルオロエチル)ベンジル]フェニ ル 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D- リセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-α,β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(267mg、0 .44mmol)、塩化メチレン(5mL)、トリクロロアセ ニトリル(0.221mL、2.19mmol)および1,8-ジアザビ クロ[5.4.0]-7-ウンデセン(7μL、0.05mmol)を用い 実施例2gと同様の方法により、イミダートを 調製した。得られたイミダート(330mg)、実施 18hで得られた化合物(120mg、0.34mmol)、塩化メ レン(5mL)、MS4Aおよび三フッ化ホウ素-ジエチ エーテル錯体(0.055mL、0.44mmol)を用い、実施 2gと同様の方法により、標記化合物の粗生成 物(460mg)を得た。

 (実施例18j)3-フルオロ-5-ヒドロキシメチル-2- [4-(2,2,2-トリフルオロエチル)ベンジル]フェニ ル 7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプト ラノシド
 実施例18iで得られた粗生成物(460mg)、メタノ ール/塩化メチレン(8mL/2mL)および炭酸カリウ (604mg、4.34mmol)を用い実施例2hと同様の方法に より、標記化合物(58mg)を白色固体として得た 。ただし、固体化はヘキサン/酢酸エチル/メ ノールから行った。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ): δ 1.20 (3H, d, J = 6.3 Hz), 3.34-3.49 (6H, m) , 4.01 (1H, d, J = 14.5 Hz), 4.06 (1H, dd, J =  6.3 Hz, 3.7 Hz), 4.09 (1H, d, J = 14.5 Hz), 4.55 (2H, s), 4.95 (1H, d, J = 7.5 Hz), 6.80 (1H, d, J = 9.8 Hz), 6.99 (1H, s), 7.17 (2H, d, J = 8.2  Hz), 7.28 (2H, d, J = 8.2 Hz);
MS (FAB) m/z: 529 (M+K) + .。

(実施例19)3-クロロ-2-(4-エチル-3-フルオロベ ンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デ キシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシ (表1のNo.18)

 (実施例19a)4-アセチル-3-フルオロ安息香酸メ チル
 トリフルオロメタンスルホン酸 4-アセチル -3-フルオロフェニル(Org.Lett.,2002,4(26),4717-4718.) (8.69g、30.4mmol)をN,N-ジメチルホルムアルデヒ (120mL)に溶解させ、メタノール(24.6mL、606mmol) 酢酸パラジウム(682mg、3.03mmol)、1,3-ビス(ジ ェニルホスフィノ)プロパン(1.25g、3.03mmol)お びトリエチルアミン(84.0mL、606mol)を加え、 酸化炭素雰囲気下、室温で16時間攪拌した。 減圧下溶媒をある程度除去し、反応液に酢酸 エチル(300mL)を加え、1mol/L塩酸水溶液(150mL)お び飽和食塩水(100mL)で順次洗浄した。有機層 を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下、溶 媒を除去した。最後にシリカゲルフラッシュ クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1 9:1~3:1、V/V)を用いて精製して、標記化合物(3.6 7g)を白色固体として得た。

 (実施例19b)3-フルオロ-4-(1-ヒドロキシエチル )安息香酸メチル
 実施例19aで得られた化合物(3.67g、18.7mmol)を タノール(40mL)に溶解して0℃に冷却後、水素 化ホウ素ナトリウム(850mg、22.5mmol)を加え、0 で1時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモ ウム水溶液(2mL)を加え、減圧下、溶媒を除 した。残渣に酢酸エチル(50mL)を加え、飽和 化アンモニウム水溶液(50mL)、飽和水酸化ナ リウム水溶液(50mL)および飽和食塩水(50mL)で 次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム 乾燥後、減圧下、溶媒を除去した。最後に リカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘ サン:酢酸エチル、19:1~3:2、V/V)を用いて精製 して、油状の標記化合物(3.59g)を得た。

 (実施例19c)4-エチル-3-フルオロ安息香酸
 実施例19bで得られた化合物(3.67g、18.7mmol)を タノール(35mL)に溶解し、2mol/L塩酸(1.09mL)お び10%wetパラジウム/炭素(600mg)を加え、水素雰 囲気下、室温で3時間攪拌した。反応液に対 てセライトで濾過を行うことでパラジウム 除去した。続いて、反応液に5mol/L水酸化ナ リウム水溶液(8mL)と適量のテトラヒドロフラ ンを加え、50℃で1時間攪拌した。反応液を0 に冷却後、適量の2mol/L塩酸を加えてpHを3未 に調製し、減圧下溶媒を除去した。残渣に 酸エチル(50mL)を加え、飽和食塩水(50mL)で洗 した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥 、減圧下、溶媒を除去した。得られた残渣 ヘキサンで洗浄し、濾過して得られた固体 減圧下乾燥して、標記化合物(2.98g)を白色固 として得た。

 (実施例19d)塩化4-エチル-3-フルオロベンゾイ ル
 実施例19cで得られた化合物(730mg、4.34mmol)、 塩化オキサリル(0.43mL、4.95mmol)、触媒量のN,N -ジメチルホルムアミドおよびテトラヒドロ ラン(6mL)を用いて実施例1aと同様の方法によ 、標記化合物の粗生成物(810mg)を無色油状物 質として得た。

 (実施例19e)4-(4-エチル-3-フルオロベンゾイル )-3-ヒドロキシ-5-オキソシクロヘキサ-3-エン ルボン酸エチル
 3-ヒドロキシ-5-オキソシクロヘキサ-3-エン ルボン酸エチル(800mg、4.34mmol)、実施例19dで られた粗生成物(810mg、4.34mmol)、アセトニト ル(9mL)、トリエチルアミン(1.82mL、13.1mmol)お びトリメチルシリルシアニド(0.070mL、0.52mmol) を用いて、実施例1bと同様の方法により、標 化合物の粗生成物(1.45g)を得た。

 (実施例19f)3-クロロ-4-(4-エチル-3-フルオロベ ンゾイル)-5-オキソシクロヘキサ-3-エンカル ン酸エチル
 実施例19eで得られた粗生成物(1.45g、4.34mmol) 塩化メチレン(18mL)、2-メチル-2-ブテン(1.84mL 17.3mmol)、二塩化オキサリル(0.39mL、4.55mmol)お よび触媒量のN,N-ジメチルホルムアミドを用 、実施例1cと同様の方法により標記化合物の 粗生成物(1.52g)を得た。

 (実施例19g)3-クロロ-4-(4-エチル-3-フルオロベ ンゾイル)-5-ヒドロキシ安息香酸エチル
 実施例19fで得られた粗生成物(1.52g、4.34mmol) N-メチルモルホリン(18mL)、無水硫酸ナトリ ム(12.3g)およびヨウ素(1.32g、5.20mmol)を用い、 施例1dと同様の方法により標記化合物の粗 成物を得た。得られた粗生成物を、シリカ ルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル、19:1~3:1、V/V)を用いて精製してア モルファス状の標記化合物(1.04g)を得た。

 (実施例19h)5-クロロ-4-(4-エチル-3-フルオロフ ェニル)-2,2-ジメチル-4H-ベンゾ[1,3]ジオキシン -7-安息香酸エチル
 実施例19gで得られた化合物(1.04g、2.96mmol)、 タノール(12mL)および水素化ホウ素ナトリウ (220mg、5.82mmol)を用い、実施例2bと同様の方 により、ジオール体粗生成物(1.04g)を得た。

 三フッ化ホウ素-ジエチルエーテル錯体(0. 370mL、2.95mmol)、ジオール体粗生成物(1.04g、2.95 mmol)およびアセトン(16mL)を用い、実施例6eと 様の方法により、油状の標記化合物(730mg)を た。

 (実施例19i)5-クロロ-4-(4-エチル-3-フルオロフ ェニル)-2,2-ジメチル-4H-ベンゾ[1,3]ジオキシン -7-イルメタノール
 実施例19hで得られた化合物(730mg、1.86mmol)、 素化リチウムアルミニウム(71mg、1.87mmol)お びテトラヒドロフラン(8mL)を用い、実施例2d 同様の方法により、油状の標記化合物の粗 成物(664mg)を得た。

 (実施例19j)酢酸 5-クロロ-4-(4-エチル-3-フル ロフェニル)-2,2-ジメチル-4H-ベンゾ[1,3]ジオ シン-7-イルメチル
 実施例19iで得られた粗生成物(664mg)、ピリジ ン(6.6mL)および無水酢酸(1.7mL)を用いて、実施 6gと同様の方法により、油状の標記化合物(7 20mg)を得た。

 (実施例19k)酢酸 3-クロロ-4-(4-エチル-3-フル ロベンジル)-5-ヒドロキシベンジル
 実施例19jで得られた化合物(720mg、1.83mmol)、 セトニトリル(12mL)、トリエチルシラン(0.880m L、5.47mmol)および三フッ化ホウ素-ジエチルエ テル錯体(0.350mL、2.79mmol)を用いて、実施例2f と同様の方法により、標記化合物(491mg)を無 固体として得た。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ): δ 1.19 (3H, t, J = 7.7 Hz), 2.12 (3H, s), 2. 61 (2H, q,  J= 7.7 Hz), 4.13 (2H, s), 5.00 (2H,  s), 6.72 (1H, d, J = 1.5 Hz), 6.90 (1H, dd, J = 11.2 Hz, 1.8 Hz), 6.98 (1H, dd, J = 7.8 Hz, 1.8 Hz), 7.02 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.09 (1H, t, J =  7.8 Hz);
MS (FAB) m/z: 336 (M) + .。

 (実施例19l)5-アセトキシメチル-3-クロロ-2-(4- エチル-3-フルオロベンジル)フェニル 7-デオ シ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリセロ-β- D-グルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-α,β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(WO2008/01 6132(PCT/JP2007/65231))(318mg、0.52mmol)、塩化メチレ (5mL)、トリクロロアセトニトリル(0.263mL、2.6 0mmol)および1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデ ン(7μL、0.05mmol)を用い、実施例2gと同様の方 法により、イミダートを調製した。得られた イミダート(393mg)、実施例19kで得られた化合 (135mg、0.40mmol)、塩化メチレン(5mL)、MS4Aおよ 三フッ化ホウ素-ジエチルエーテル錯体(0.065m L、0.52mmol)を用い、実施例2gと同様の方法によ り、標記化合物の粗生成物(380mg)を得た。

 (実施例19m)3-クロロ-2-(4-エチル-3-フルオロベ ンジル)-5-ヒドロキシメチルフェニル 7-デオ シ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
 実施例19lで得られた粗生成物(380mg)、メタノ ール/塩化メチレン(8mL/2mL)および炭酸カリウ (720mg、5.21mmol)を用い実施例2hと同様の方法に より、標記化合物(67mg)を白色固体として得た 。ただし、固体化はヘキサン/酢酸エチル/メ ノールから行った。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 1.16 (3H, t, J = 7.6 Hz), 1.20 (3H, d, J  = 6.6 Hz), 2.58 (2H, q, J = 7.6 Hz), 3.35-3.42  (2H, m), 3.44-3.46 (2H, m), 4.06 (1H, dd, J = 6.6 Hz, 3.6 Hz), 4.12 (1H, d, J = 14.5 Hz), 4.24 (1H , d, J = 14.5 Hz), 4.56 (2H, s), 4.95 (1H, d, J = 7.5 Hz), 6.89 (1H, d, J = 1.2 Hz), 6.99 (1H,  dd, J = 7.9 Hz, 1.6 Hz), 7.06 (1H, t, J = 7.9 H z), 7.11 (1H, d, J = 1.6 Hz), 7.14 (1H, d, J =  1.2 Hz);
MS (FAB) m/z: 509 (M+K) + .。

(実施例20)3-フルオロ-5-(2-ヒドロキシエチル )-2-(4-メトキシベンジル)フェニル 7-デオキシ -D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(表1 のNo.6)

 (実施例20a)3-ベンジルオキシ-5-フルオロ-4-(4- メトキシベンジル)ベンジルアルコール
 酢酸 3-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-(4-メトキシ ベンジル)ベンジル(WO2008/016132(PCT/JP2007/65231))(1 .0g、3.3mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に 溶解し、氷冷下、臭化ベンジル(0.58mL、4.9mmol) および炭酸カリウム(2.3g、17mmol)を加えた。懸 濁液を室温に昇温しつつ1時間撹拌し、メタ ール(1.0mL)を加えてさらに1時間半撹拌した。 反応液を酢酸エチル(50mL)で希釈後、10%食塩水 (10mL、3回)および飽和食塩水(10mL)で順次洗浄 た。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後 減圧下溶媒を留去して、標記化合物の粗生 物(1.2g)を得た。

 (実施例20b)3-ベンジルオキシ-5-フルオロ-4-(4- メトキシベンジル)ベンズアルデヒド
 実施例20aで得られた粗生成物(1.2g、3.3mmol)を クロロホルム(12mL)に溶解し、二酸化マンガン (4.3mL、50mmol)を加えて、加熱還流下、2時間半 拌した。この懸濁液をセライトで濾過した 、濾液を減圧下濃縮して、標記化合物の粗 成物(1.2g)を得た。

 (実施例20c)1-ベンジルオキシ-3-フルオロ-2-(4- メトキシベンジル)-5-(2-メトキシビニル)ベン ン
 塩化(メトキシメチル)トリフェニルホスホ ウム(3.4g、10mmol)をテトラヒドロフラン(8mL)に 懸濁し、氷冷下、撹拌を行った。この懸濁液 にリチウム ビス(トリメチルシリル)アミド(1 Mテトラヒドロフラン溶液、10mL、10mmol)を滴下 し、室温まで昇温しつつ30分間撹拌を行った 実施例20bで得られた粗生成物(1.2g、3.3mmol)を 溶解させたテトラヒドロフラン溶液(8mL)をこ 反応混合物に滴下し、室温で3時間撹拌した 。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液 (10mL)を加えた後、酢酸エチル(20mL、2回)で抽 し、有機層を飽和食塩水(10mL、2回)で洗浄し 。この有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥 、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシ カゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキ サン:酢酸エチル、10:1、V/V)で精製して、標記 化合物(0.92g)を得た。

 (実施例20d)3-ベンジルオキシ-5-フルオロ-4-(4- メトキシベンジル)フェニルアセトアルデヒ
 実施例20cで得られた化合物(0.92g、2.4mmol)を1, 4-ジオキサン(10mL)に溶解し、氷冷下、水(0.43mL 、24mmol)および4M塩化水素1,4-ジオキサン溶液(6 .0mL、24mmol)を加えた後、室温まで昇温しつつ1 時間撹拌した。この溶液を酢酸エチル(50mL)で 希釈し、10%食塩水(10mL、2回)、飽和炭酸水素 トリウム水溶液(10mL)および飽和食塩水(10mL) 順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウ で乾燥後、減圧下溶媒を留去して、標記化 物の粗生成物(0.87g)を得た。

 (実施例20e)2-[3-ベンジルオキシ-5-フルオロ-4- (4-メトキシベンジル)フェニル]エタノール
 実施例20dで得られた粗生成物(0.87g、2.4mmol) テトラヒドロフラン(4mL)およびメタノール(4m L)からなる溶液に溶解し、氷冷下、水素化ホ 素ナトリウム(0.14g、3.6mmol)を加えた。反応 を室温に昇温しつつ40分間撹拌し、氷冷下、 飽和塩化アンモニウム水溶液(1mL)を滴下して 応を停止した。混合物を酢酸エチル(40mL)で 釈後、飽和炭酸水素ナトリウム(10mL、2回)お よび飽和食塩水(10mL)で順次洗浄した。有機層 を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒 を留去し、得られた残渣をシリカゲルフラッ シュクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチ 、3:1、V/V)を用いて精製して、標記化合物(0. 57g)を得た。

 (実施例20f)3-フルオロ-5-(2-ヒドロキシエチル )-2-(4-メトキシベンジル)フェノール
 実施例20eで得られた化合物(0.57g、1.6mmol)を トラヒドロフラン(3mL)およびメタノール(3mL) らなる溶液に溶解し、溶液中に窒素を吹き みながら10分間撹拌した。この溶液に10%パ ジウム炭素触媒(含水、0.12g)を窒素気流下で え、気相を水素置換後、室温で1時間撹拌し た。混合物をセライトで濾過し、減圧下溶媒 を除去して、標記化合物の粗生成物(0.44g)を た。

 (実施例20g)酢酸 2-[3-フルオロ-5-ヒドロキシ- 4-(4-メトキシベンジル)フェニル]エチル
 実施例20fで得られた粗生成物(0.44g、1.6mmol) コリジン(5.0mL)に溶解し、-20℃で塩化アセチ (0.11mL、1.6mmol)を加えて0℃まで昇温しつつ2 間撹拌した。反応液に水(1mL)を加え、酢酸エ チル(30mL)で希釈後、30%クエン酸水溶液(10mL、2 回)および飽和食塩水(10mL)で順次洗浄した。 機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧 溶媒を留去して、標記化合物の粗生成物(0.51 g、ただし原料を含む)を得た。

 (実施例20h)5-(2-アセトキシエチル)-3-フルオ -2-(4-メトキシベンジル)フェニル 7-デオキシ -2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリセロ-β-D-グ ルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-α,β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(0.43g、0 .71mmol)を塩化メチレン(4mL)に溶解し、トリク ロアセトニトリル(0.20mL、2.1mmol)および1,8-ジ ザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(3μL、0.02mmol) 用いて実施例1hと同様の方法により、イミ ートを調製した。このイミダート(0.75g、1.0mm ol)、実施例11fで得られた化合物(0.51g、1.6mmol) よび三フッ化ホウ素-ジエチルエーテル錯体 (0.05mL、0.4mmol)を用いて実施例1hと同様の方法 より、標記化合物を含む混合物を得た。

 (実施例20i)3-フルオロ-5-(2-ヒドロキシエチル )-2-(4-メトキシベンジル)フェニル 7-デオキシ -D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
 実施例20hで得られた混合物(1.6mmol)をテトラ ドロフラン(3mL)およびメタノール(3mL)からな る溶液に溶解し、2M水酸化ナトリウム水溶液( 3.0mL、6.0mmol)を用いて実施例3iと同様の方法に より、標記化合物(64mg)を無色固体として得た 。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 1.21 (3H, d, J = 6.7 Hz), 2.77 (2H, t, J  = 6.8 Hz), 3.35-3.51 (4H, m), 3.72 (3H, s), 3.75 (2H, t, J = 6.8 Hz), 3.91 (1H, d, J = 14.7 Hz),  4.00 (1H, d, J = 14.7 Hz), 4.05-4.07 (1H, m), 4. 93 (1H, d, J = 7.4 Hz), 6.67 (1H, d, J = 9.4 Hz ), 6.75 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.88 (1H, s), 7.19  (2H, d, J = 8.8 Hz);
MS (FAB) m/z: 475 (M+Na) + .。

(実施例21)3-クロロ-5-(2-ヒドロキシエチル)-2 -(4-メチルベンジル)フェニル 7-デオキシ-D-グ リセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(表1のNo. 15)

 (実施例21a)酢酸 3-ベンジルオキシ-5-クロロ- 4-(4-メチルベンジル)ベンジル
 実施例4hで得られた化合物(500mg、3.3mmol)をN,N -ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、臭化 ンジル(430μL、3.6mmol)および炭酸カリウム(680m g、4.9mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。反 液を酢酸エチル(30mL)で希釈し、蒸留水(10mL) よび飽和食塩水(10mL)で洗浄した。有機層を 水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を 去して、標記化合物の粗生成物(1.13g)を黄色 状物質として得た。

 (実施例21b)3-ベンジルオキシ-5-クロロ-4-(4-メ チルベンジル)ベンジルアルコール
 実施例21aで得られた粗生成物(1.13g、2.9mmol) メタノール(12mL)に溶解し、1M水酸化カリウム 水溶液(3.3mL、3.3mmol)を加え、室温で18時間攪 した。減圧下溶媒を留去し、残渣を酢酸エ ル(10mL)で希釈し、蒸留水(10mL)および飽和食 水(10mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸 トリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して 標記化合物の粗生成物(0.91g)を黄色油状物質 して得た。

 (実施例21c)3-ベンジルオキシ-5-クロロ-4-(4-メ チルベンジル)ベンズアルデヒド
 実施例21bで得られた粗生成物(0.91g、2.6mmol) クロロホルム(10mL)に溶解し、二酸化マンガ (2.85g、32.8mmol)を加え、60℃で4時間攪拌した セライトで濾過後、減圧下溶媒を留去して 標記化合物の粗生成物(0.68g)を褐色固体とし 得た。

 (実施例21d)1-ベンジルオキシ-3-クロロ-5-(2-メ トキシビニル)-2-(4-メチルベンジル)ベンゼン
 塩化(メトキシメチル)トリフェニルホスホ ウム(2.0g、5.4mmol)にトルエン(5mL)を加え、減 下溶媒を留去した。残渣に、氷冷下、テト ヒドロフラン(4mL)およびリチウム ビス(トリ メチルシリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン 液、5.9mL、5.9mmol)を加え、室温で1時間撹拌し た。さらに、実施例21cで得られた粗生成物(0. 68g、1.9mmol)を溶解させたテトラヒドロフラン 液(6mL)を反応液に滴下し、室温で1時間攪拌 た。反応液を酢酸エチル(10mL)で希釈し、蒸 水(10mL)および飽和食塩水(5mL)で順次洗浄し 。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、 圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフ ッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル、20:1~5:1、V/V)を用いて精製して、 標記化合物(0.95g、quant.)を黄色固体として得 。

 (実施例21e)3-ベンジルオキシ-5-クロロ-4-(4-メ チルベンジル)フェニルアセトアルデヒド
 実施例21dで得られた化合物(0.95g、1.9mmol)を1, 4-ジオキサン(5mL)に溶解し、蒸留水(350μL)およ び4N塩酸 1,4-ジオキサン溶液(5mL)を加え、室 で10分撹拌した。反応液を酢酸エチル(10mL)で 希釈し、蒸留水(5mL)および飽和食塩水(10mL)で 次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム 乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシ カゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ (ヘキサン:酢酸エチル、20:1~10:1~4:1、V/V)を用 いて精製して、標記化合物(0.48g)を黄色油状 質として得た。

 (実施例21f)2-[3-ベンジルオキシ-5-クロロ-4-(4- メチルベンジル)フェニル]エタノール
 実施例21eで得られた化合物(0.48g、1.3mmol)を タノール(5mL)に溶解し、氷冷下、水素化ホウ 素ナトリウム(60mg、1.6mmol)を加え、0℃で30分 撹拌した。氷冷下、反応液に飽和塩化アン ニウム水溶液(5mL)を加え、酢酸エチル(10mL)で 希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)、 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)および飽 和食塩水(10mL)で順次洗浄した。有機層を無水 硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去 し、標記化合物の粗生成物(0.41g)を無色固体 して得た。

 (実施例21g)3-クロロ-5-(2-ヒドロキシエチル)-2 -(4-メチルベンジル)フェノール
 実施例21fで得られた粗生成物(0.41g、1.1mmol) アセトニトリル(5mL)に溶解し、ヨウ化トリメ チルシリル(320μL、2.2mmol)を加え、40℃で2時間 撹拌した。室温に冷却後、反応液を酢酸エチ ル(15mL)で希釈し、2M塩酸(10mL)、飽和炭酸水素 トリウム水溶液(10mL)および飽和食塩水(10mL) 順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウ で乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣を リカゲルフラッシュカラムクロマトグラフ ー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1~3:1~2:1、V/V)を いて精製して、標記化合物(122mg)を無色固体 して得た。

 (実施例21h)酢酸 2-{[3-クロロ-5-ヒドロキシ-4- (4-メチルベンジル)]フェニル}エチル
 実施例21gで得られた化合物(122mg、0.4mmol)を トラヒドロフラン(2mL)に溶解し、酢酸ビニル (2mL、21.6mmol)およびビス(ジブチル塩化スズ)オ キシド(24mg、0.04mmol)を加え、室温で24時間撹 した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカ ルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘ サン:酢酸エチル、5:1~4:1、V/V)を用いて精製 て、標記化合物(111mg)を無色固体として得た 。

 (実施例21i)5-(2-アセトキシエチル)-3-クロロ-2 -(4-メチルベンジル)フェニル 7-デオキシ-2,3,4 ,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリセロ-β-D-グルコ -ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-D-グルコ-ヘプトピラノシド(255mg、0.42mmo l)、トリクロロアセトニトリル(125μL、1.25mmol) 、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(6μL 0.04mmol)および塩化メチレン(5mL)を用いて、実 施例4iと同様の方法によりイミダートを調製 、実施例21hで得られた化合物(111mg、0.35mmol) 三フッ化ホウ素-ジエチルエーテル錯体(44μL 、0.35mmol)および塩化メチレン(5mL)を用い、実 例4iと同様の方法により、標記化合物の粗 成物(391mg)を得た。

 (実施例21j)3-クロロ-5-(2-ヒドロキシエチル)-2 -(4-メチルベンジル)フェニル 7-デオキシ-D-グ リセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
 実施例21iで得られた化合物(391mg、0.35mmol)、 トラヒドロフラン(1mL)、メタノール(4mL)およ び炭酸カルシウム(48mg、0.35mmol)を用い、実施 4jと同様の方法により、標記化合物(104mg)を 色固体として得た。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 1.21 (3H, d, J = 6.2 Hz), 2.25 (3H, s),  2.77 (2H, t, J = 6.9 Hz), 3.35-3.36 (2H, m), 3.43- 3.45 (2H, m), 3.76 (2H, t, J = 6.9 Hz), 4.03-4.05 (1H, m), 4.08(1H, d, J = 14.9 Hz), 4.21 (1H, d,  J = 14.9 Hz), 4.91 (1H, d, J = 7.4 Hz), 6.99 (2H , s), 7.02 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.12 (2H, d, J  = 7.8 Hz);
MS (FAB) m/z: 453 (M+H) + , 475 (M+Na) + .。

(実施例22)3-クロロ-5-(2-ヒドロキシエチル)-2 -(4-メトキシベンジル)フェニル 7-デオキシ-D- グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(表1の No.16)

 (実施例22a)3-クロロ-4-(4-メトキシベンジル)-5 -(メトキシメトキシ)ベンジルアルコール
 酢酸 3-クロロ-5-ヒドロキシ-4-(4-メトキシベ ンジル)ベンジル(WO2008/016132(PCT/JP2007/65231))(500m g、1.6mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)に溶 解し、氷冷下、クロロメチルメチルエーテル (180μL、2.4mmol)および炭酸カルシウム(1.08g、7.8 mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。反応液に メタノール(5mL)を加え、室温で1時間撹拌した 。減圧下溶媒を留去した後、残渣を酢酸エチ ル(10mL)で希釈し、蒸留水(10mL)および飽和食塩 水(10mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナ トリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、標 記化合物の粗生成物(511mg)を無色固体として た。

 (実施例22b)3-クロロ-4-(4-メトキシベンジル)-5 -(メトキシメトキシ)ベンズアルデヒド
 実施例22aで得られた粗生成物(511mg、1.6mmol) クロロホルム(10mL)および二酸化マンガン(1.36 g、15.6mmol)を用い、実施例21cと同様の方法に り、標記化合物の粗生成物(480mg)を淡黄色油 物質として得た。

 (実施例22c)1-クロロ-2-(4-メトキシベンジル)-3 -メトキシメトキシ-5-(2-メトキシビニル)ベン ン
 実施例22bで得られた粗生成物(480mg、1.5mmol) 塩化(メチルメトキシ)トリフェニルホスホニ ウム(1.60g、4.8mmol)、リチウム ビス(トリメチ シリル)アミド(1Mテトラヒドロフラン溶液、 4.7mL、4.7mmol)およびテトラヒドロフラン(8mL)を 用い、実施例21dと同様の方法により、標記化 合物(810mg、quant.)を黄色油状物質として得た なお、精製はシリカゲルフラッシュカラム ロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、20: 1~15:1~10:1、V/V)を用いて行った。

 (実施例22d)3-クロロ-5-ヒドロキシ-4-(4-メトキ シベンジル)フェニルアセトアルデヒド
 実施例22cで得られた化合物(810mg、1.5mmol)、4N 塩酸 1,4-ジオキサン溶液(4mL)、蒸留水(280μL) よび1,4-ジオキサン(4mL)を用い、実施例21eと 様の方法により、標記化合物(210mg)を黄色油 物質として得た。なお、精製はシリカゲル ラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサ ン:酢酸エチル、8:1~6:1~4:1、V/V)を用いて行っ 。

 (実施例22e)3-クロロ-5-(2-ヒドロキシエチル)-2 -(4-メトキシベンジル)フェノール
 実施例22dで得られた化合物(210mg、0.72mmol)、 素化ホウ素ナトリウム(33mg、0.87mmol)および タノール(2.5mL)を用い、実施例21fと同様の方 により、標記化合物(157mg)を無色油状物質と して得た。

 (実施例22f)酢酸 2-{[3-クロロ-5-ヒドロキシ-4- (4-メトキシベンジル)]フェニル}エチル
 実施例22eで得られた化合物(157mg、0.54mmol)、 酸ビニル(2mL、21.61mmol)、ビス(ジブチル塩化 ズ)オキシド(38mg、0.07mmol)およびテトラヒド フラン(2mL)を用い、実施例21hと同様の方法 より、標記化合物(218mg)を無色固体として得 。なお、精製はシリカゲルフラッシュカラ クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル 4:1~3:1、V/V)を用いて行った。

 (実施例22g)5-アセトキシメチル-3-クロロ-2-(4- メトキシベンジル)フェニル 7-デオキシ-2,3,4, 6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリセロ-β-D-グルコ- ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-D-グルコ-ヘプトピラノシド(220mg、0.36mmo l)、トリクロロアセトニトリル(110μL、1.10mmol) 、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(6μL 0.04mmol)および塩化メチレン(5mL)を用いて、実 施例4iと同様の方法によりイミダートを調製 、実施例22fで得られた化合物(100mg、0.30mmol) 三フッ化ホウ素-ジエチルエーテル錯体(38μL 、0.40mmol)および塩化メチレン(5mL)を用い、実 例4iと同様の方法により、標記化合物の粗 成物(320mg)を得た。

 (実施例22h)3-クロロ-5-(2-ヒドロキシエチル)-2 -(4-メトキシベンジル)フェニル 7-デオキシ-D- グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
 実施例22gで得られた粗生成物(320mg、0.30mmol) テトラヒドロフラン(1mL)、メタノール(4mL)お よび炭酸カルシウム(41mg、0.30mmol)を用い、実 例4jと同様の方法により、標記化合物(81mg) 無色固体として得た。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 1.21 (3H, d, J = 6.6 Hz), 2.76 (2H, t, J  = 6.6 Hz), 3.35-3.38 (2H, m), 3.44-3.49 (2H, m),  3.72 (3H, s), 3.75 (2H, t, J = 6.6 Hz), 4.03-4.09 (1H, m), 4.06 (1H, d, J = 14.5 Hz), 4.18 (1H, d,  J = 14.5 Hz), 4.93 (1H, d, J = 4.3 Hz), 6.75 ( 2H, d, J = 9.0 Hz), 6.98 (1H, d, J = 1.6 Hz), 7 .03 (1H, d, J = 1.6 Hz), 7.18 (2H, d, J = 9.0 H z);
MS (FAB) m/z: 469 (M+H) + , 491 (M+Na) + .。

(実施例23)3-クロロ-2-[4-(2,2,2-トリフルオロ チル)ベンジル]-5-(ヒドロキシメチル)フェニ  7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプト ラノシド(表1のNo.14)

 (実施例23a)3-クロロ-5-オキソ-4-[4-(2,2,2-トリ ルオロエチル)ベンゾイル]シクロヘキサ-3-エ ンカルボン酸エチル
 実施例18bで得られた粗生成物(1.34g、3.61mmol) 塩化メチレン(15mL)、2-メチル-2-ブテン(1.54mL 14.5mmol)、二塩化オキサリル(0.32mL、3.73mmol)お よび触媒量のN,N-ジメチルホルムアミドを用 、実施例1cと同様の方法により標記化合物の 粗生成物(1.40g)を得た。

 (実施例23b)3-クロロ-5-ヒドロキシ-4-[4-(2,2,2- リフルオロエチル)ベンゾイル]安息香酸エチ ル
 実施例23aで得られた粗生成物(1.40g、3.60mmol) N-メチルモルホリン(16mL)、無水硫酸ナトリ ム(10.3g)およびヨウ素(1.10g、4.33mmol)を用い、 施例1dと同様の方法により標記化合物の粗 成物を得た。得られた粗生成物を、シリカ ルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル、19:1~3:1、V/V)を用いて精製してア モルファス状の標記化合物(1.02g)を得た。

 (実施例23c)3-クロロ-5-ヒドロキシメチル-2-[1- ヒドロキシ-1-{4-(2,2,2-トリフルオロエチル)フ ニル}メチル]フェノール
 実施例23bで得られた化合物(1.02g、2.64mmol)、 トラヒドロフラン(30mL)および水素化リチウ アルミニウム(300mg、7.91mmol)を用い、実施例1 8eと同様の方法により標記化合物の粗生成物( 866mg)を得た。

 (実施例23d)3-クロロ-5-ヒドロキシメチル-2-[1- メトキシ-1-{4-(2,2,2-トリフルオロエチル)フェ ル}メチル]フェノール
 実施例23cで得られた粗生成物(866mg、2.50mmol) メタノール(16mL)およびパラトルエンスルホ 酸一水和物(238mg、1.25mmol)を用い、実施例18f 同様の方法により、油状の標記化合物(654mg) を得た。

 (実施例23e)酢酸 3-クロロ-4-[1-メトキシ-1-{4-( 2,2,2-トリフルオロエチル)フェニル}メチル]-5- ヒドロキシベンジル
 実施例23dで得られた化合物(654mg、1.81mmol)、 トラヒドロフラン(6mL)、酢酸ビニル(6mL)およ びビス(ジブチル塩化スズ)オキシド(302mg、0.55 mmol)を用い実施例2eと同様の方法により、油 の標記化合物(703mg)を得た。

 (実施例23f)酢酸 3-クロロ-4-[4-(2,2,2-トリフル オロエチル)ベンジル]-5-ヒドロキシベンジル
 実施例23eで得られた化合物(703mg、1.75mmol)、 セトニトリル(15mL)、トリエチルシラン(0.834m L、5.24mmol)および三フッ化ホウ素-ジエチルエ テル錯体(0.329mL、2.62mmol)を用い、実施例2fと 同様の方法により標記化合物(306mg)を白色固 として得た。

 (実施例23g)5-アセトキシメチル-3-クロロ-2-[4- (2,2,2-トリフルオロエチル)ベンジル]フェニル  7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-α,β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(213mg、0 .35mmol)、塩化メチレン(4mL)、トリクロロアセ ニトリル(0.176mL、1.74mmol)および1,8-ジアザビ クロ[5.4.0]-7-ウンデセン(5μL、0.03mmol)を用い 実施例2gと同様の方法により、イミダートを 調製した。得られたイミダート(263mg)、実施 23fで得られた化合物(105mg、0.23mmol)、塩化メ レン(4mL)、MS4Aおよび三フッ化ホウ素-ジエチ エーテル錯体(0.044mL、0.34mmol)を用い、実施 2gと同様の方法により、標記化合物の粗生成 物(280mg)を得た。

 (実施例23h)3-クロロ-5-ヒドロキシメチル-2-[4- (2,2,2-トリフルオロエチル)ベンジル]フェニル  7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピ ノシド
 実施例23gで得られた粗生成物(280mg)、メタノ ール/塩化メチレン(8mL/2mL)および炭酸カリウ (480mg、3.47mmol)を用い実施例2hと同様の方法に より、標記化合物(84mg)を白色固体として得た 。ただし、固体化はヘキサン/酢酸エチルか 行った。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 1.20 (3H, d, J = 6.4 Hz), 3.34-3.46 (6H,  m), 4.06 (1H, dd, J = 6.4 Hz, 3.7 Hz), 4.17 (1H, d, J = 14.5 Hz), 4.28 (1H, d, J = 14.5 Hz), 4.5 5 (2H, s), 4.95 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.11 (1H, s ), 7.13 (1H, s), 7.16 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.26  (2H, d, J = 8.3 Hz);
MS (FAB) m/z: 545 (M+K) + .。

(実施例24)3-クロロ-2-(2-フルオロ-4-メチルベ ンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デ キシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシ (表1のNo.17)

 (実施例24a)塩化2-フルオロ-4-メチルベンゾイ ル
 2-フルオロ-4-メチル安息香酸(500mg、3.24mmol) 二塩化オキサリル(0.31mL、3.57mmol)および触媒 のN,N-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロ フラン(10mL)を用いて実施例1aと同様の方法に り、標記化合物の粗生成物(560mg)を無色油状 物質として得た。

 (実施例24b)(2-クロロ-6-ヒドロキシ-4-メトキ フェニル)(2-フルオロ-4-メチルフェニル)メタ ノン
 1-クロロ-3,5-ジメトキシベンゼン(560mg、3.24mm ol)、トルエン(3mL)、塩化アルミニウム(480mg、3 .60mmol)および実施例24aで得られた粗生成物(560 mg、3.24mmol)を用いて実施例2aと同様の方法を いて標記化合物の粗生成物(630mg)を固体とし 得た。

 (実施例24c)(2-クロロ-4,6-ジヒドロキシフェニ ル)(2-フルオロ-4-メチルフェニル)メタノン
 実施例24bで得られた粗生成物(510mg、1.73mmol) 1,2-ジクロロエタン(5mL)に溶解し、塩化アル ニウム(460mg、3.45mmol)を加え、80℃で1.5時間 拌した。反応液を0℃に冷却後、適量の氷を え5分間攪拌し、酢酸エチル(40mL)で抽出後、 2mol/L塩酸(10mL)および飽和炭酸水素ナトリウム 溶液(20mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナト リウムで乾燥後、減圧下、溶媒を除去した。 残渣を塩化メチレン/ヘキサンで洗浄し、濾 後、標記化合物の粗生成物(366mg)を固体とし 得た

 (実施例24d)5-クロロ-4-(2-フルオロ-4-メチルフ ェニル)-2,2-ジメチル-4H-ベンゾ[1,3]ジオキシン -7-オール
 実施例24cで得られた粗生成物(366mg、1.30mmol) メタノール(5mL)および水素化ホウ素ナトリ ム(123mg、3.25mmol)を用いて、実施例2bと同様の 方法によりトリオール体の粗生成物(360mg)を た。

 粗生成物(360mg)、アセトン(5mL)および三フ 化ホウ素-ジエチルエーテル錯体(0.160mL、1.27 mmol)を用い、実施例6eと同様の方法により、 記化合物(310mg)をアモルファスとして得た。

 (実施例24e)5-クロロ-4-(2-フルオロ-4-メチルフ ェニル)-2,2-ジメチル-4H-ベンゾ[1,3]ジオキシン -7-カルボン酸メチル
 実施例24dで得られた化合物(310mg、0.96mmol)、 化メチレン(6mL)、ピリジン(0.120mL、1.49mmol)お よび無水トリフルオロメタンスルホン酸(0.190 mL、1.13mmol)を用いて、実施例2cと同様の方法 よりトリフラート体の粗生成物(437mg)を得た

 得られた粗生成物(437mg、0.96mmol)、N,N-ジメ チルホルムアルデヒド(4mL)、メタノール(0.780m L、19.2mmol)、酢酸パラジウム(22mg、0.10mmol)、1,3 -ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(40mg、0 .10mmol)、トリエチルアミン(2.66mL、19.2mmol)およ び一酸化炭素を用いて、実施例2cと同様の方 により、アモルファス状の標記化合物(261mg) を得た。

 (実施例24f)5-クロロ-4-(2-フルオロ-4-メチル フェニル)-2,2-ジメチル-4H-ベンゾ[1,3]ジオキシ ン-7-イルメタノール

 実施例24eで得られた化合物(261mg、0.72mmol) 水素化リチウムアルミニウム(41mg、1.08mmol) よびテトラヒドロフラン(4mL)を用い、実施例 2dと同様の方法により標記化合物の粗生成物( 241mg)をアモルファスとして得た。

 (実施例24g)3-クロロ-2-{[1-(2-フルオロ-4-メチ フェニル)-1-メトキシ]メチル}-5-(ヒドロキシ チル)フェノール
 実施例24fで得られた粗生成物(241mg、0.72mmol) メタノール(5mL)に溶解し、パラトルエンス ホン酸一水和物(68mg、0.36mmol)を加え50℃で2時 間攪拌した。反応液にトリエチルアミンを加 え、減圧下、溶媒を除去した。最後にシリカ ゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサ :酢酸エチル、9:1~3:2、V/V)を用いて精製して 油状の標記化合物(210mg)を得た。

 (実施例24h)酢酸 3-クロロ-4-{[1-(2-フルオロ-4- メチルフェニル)-1-メトキシ]メチル}-5-ヒドロ キシベンジル
 実施例24gで得られた化合物(210mg、0.68mmol)、 トラヒドロフラン(2mL)、酢酸ビニル(2mL)およ びビス(ジブチル塩化スズ)オキシド(112mg、0.20 mmol)を用いて、実施例2eと同様の方法により アモルファス状の標記化合物(238mg)を得た。

 (実施例24i)酢酸 3-クロロ-4-(2-フルオロ-4-メ ルベンジル)-5-ヒドロキシベンジル
 実施例24hで得られた化合物(238mg、0.67mmol)、 セトニトリル(5mL)、トリエチルシラン(0.322mL 、2.01mmol)および三フッ化ホウ素-ジエチルエ テル錯体(0.127mL、1.01mmol)を用いて、実施例2f 同様の方法により、標記化合物(96mg)を白色 体として得た。

 (実施例24j)5-アセトキシメチル-3-クロロ-2-(2- フルオロ-4-メチルベンジル)フェニル 7-デオ シ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリセロ-β- D-グルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-α,β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(236mg、0 .39mmol)、塩化メチレン(4mL)、トリクロロアセ ニトリル(0.195mL、1.93mmol)および1,8-ジアザビ クロ[5.4.0]-7-ウンデセン(6μL、0.04mmol)を用い 実施例2gと同様の方法により、イミダートを 調製した。得られたイミダート(292mg)、実施 24iで得られた化合物(96mg、0.30mmol)、塩化メチ レン(4mL)、MS4Aおよび三フッ化ホウ素-ジエチ エーテル錯体(0.049mL、0.39mmol)を用い、実施例 2gと同様の方法により、標記化合物の粗生成 (435mg)を得た。

 (実施例24k)3-クロロ-2-(2-フルオロ-4-メチルベ ンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デ キシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシ
 実施例24jで得られた粗生成物(435mg)、メタノ ール/塩化メチレン(8mL/2mL)および炭酸カリウ (534mg、3.89mmol)を用い実施例2hと同様の方法に より、標記化合物(86mg)を白色固体として得た 。ただし、固体化はヘキサン/酢酸エチル/メ ノールから行った。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 1.20 (3H, d, J = 6.4 Hz), 2.27 (3H, s),  3.34-3.43 (4H, m), 4.05 (1H, dd, J = 6.4 Hz, 3.6  Hz), 4.15 (1H, d, J = 15.4 Hz), 4.23 (1H, d, J =  15.4 Hz), 4.58 (2H, s), 4.93 (1H, d, J = 7.4 Hz ), 6.75-6.76 (2H, m), 6.85 (1H, d, J = 11.3 Hz),  7.13 (1H, s), 7.15 (1H, s);
MS (FAB) m/z: 495 (M+K) + .。

(実施例25)3-クロロ-2-(4-エチル-2-フルオロベ ンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デ キシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシ (表1のNo.18)

 (実施例25a)(2-クロロ-6-ヒドロキシ-4-メトキ フェニル)(4-エチル-2-フルオロフェニル)メタ ノン
 1-クロロ-3,5-ジメトキシベンゼン(855mg、4.95mm ol)、トルエン(5mL)、塩化アルミニウム(727mg、5 .45mmol)および塩化4-エチル-2-フルオロベンゾ ル(US2006/20146A1)(918mg、4.92mmol)を用いて実施例2 aと同様の方法により標記化合物の粗生成物(1 .02g)を固体として得た。

 (実施例25b)(2-クロロ-4,6-ジヒドロキシフェニ ル)(4-エチル-2-フルオロフェニル)メタノン
 実施例25aで得られた粗生成物(1.02g、3.30mmol) 1,2-ジクロロエタン(10mL)および塩化アルミニ ウム(880mg、6.60mmol)を用いて、実施例24cと同様 の方法により、標記化合物の粗生成物(824mg) 固体として得た。

 (実施例25c)5-クロロ-2,2-ジメチル-4-(4-エチル- 2-フルオロフェニル)-4H-ベンゾ[1,3]ジオキシン -7-オール
 実施例25bで得られた粗生成物(815mg、2.77mmol) メタノール(10mL)および水素化ホウ素ナトリ ム(262mg、6.93mmol)を用いて、実施例2bと同様 方法によりトリオール体の粗生成物(564mg)を た。

 粗生成物(564mg)、アセトン(6mL)および三フ 化ホウ素-ジエチルエーテル錯体(0.300mL、2.39 mmol)を用い、実施例6eと同様の方法により、 記化合物(515mg)をアモルファスとして得た。

 (実施例25d)5-クロロ-2,2-ジメチル-4-(4-エチル- 2-フルオロフェニル)-4H-ベンゾ[1,3]ジオキシン -7-カルボン酸メチル
 実施例25cで得られた化合物(515mg、1.53mmol)、 化メチレン(10mL)、ピリジン(0.185mL、2.29mmol) よび無水トリフルオロメタンスルホン酸(0.30 8mL、1.83mmol)を用いて、実施例2cと同様の方法 よりトリフラート体の粗生成物(717mg)を得た 。

 得られた粗生成物(717mg、1.53mmol)、N,N-ジメ チルホルムアルデヒド(6.4mL)、メタノール(1.24 mL、30.5mmol)、酢酸パラジウム(34mg、0.15mmol)、1, 3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(63mg、 0.15mmol)、トリエチルアミン(4.24mL、30.6mmol)お び一酸化炭素を用いて、実施例2cと同様の方 法により、標記化合物(465mg)を白色固体とし 得た。

 (実施例25e)5-クロロ-4-(4-エチル-2-フルオロ フェニル)-2,2-ジメチル-4H-ベンゾ[1,3]ジオキシ ン-7-イルメタノール

 実施例25dで得られた化合物(465mg、1.23mmol) 水素化リチウムアルミニウム(70mg、1.84mmol) よびテトラヒドロフラン(7mL)を用い、実施例 2dと同様の方法により標記化合物の粗生成物( 432mg)をアモルファスとして得た。

 (実施例25f)3-クロロ-2-[1-(4-エチル-2-フルオロ フェニル)-1-メトキシメチル]-5-(ヒドロキシメ チル)フェノール
 実施例25eで得られた粗生成物(430mg、1.23mmol) メタノール(10mL)およびパラトルエンスルホ 酸一水和物(116mg、0.61mmol)を用い、実施例24g 同様の方法により、油状の標記化合物(377mg) を得た。

 (実施例25g)酢酸 3-クロロ-4-[1-(4-エチル-2-フ オロフェニル)-1-メトキシメチル]-5-ヒドロ シベンジル
 実施例25fで得られた化合物(377mg、1.16mmol)、 トラヒドロフラン(4mL)、酢酸ビニル(4mL)およ びビス(ジブチル塩化スズ)オキシド(192mg、0.35 mmol)を用いて、実施例2eと同様の方法により 油状の標記化合物(414mg)を得た。

 (実施例25h)酢酸 3-クロロ-4-(4-エチル-2-フル ロベンジル)-5-ヒドロキシベンジル
 実施例25gで得られた化合物(414mg、1.13mmol)、 セトニトリル(8mL)、トリエチルシラン(0.539mL 、3.38mmol)および三フッ化ホウ素-ジエチルエ テル錯体(0.213mL、1.70mmol)を用いて、実施例2f 同様の方法により、標記化合物(271mg)を白色 固体として得た。

 (実施例25i)5-アセトキシメチル-3-クロロ-2-(4- エチル-2-フルオロベンジル)フェニル 7-デオ シ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリセロ-β- D-グルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-α,β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(236mg、0 .39mmol)、塩化メチレン(4mL)、トリクロロアセ ニトリル(0.195mL、1.93mmol)および1,8-ジアザビ クロ[5.4.0]-7-ウンデセン(6μL、0.04mmol)を用い 実施例2gと同様の方法により、イミダートを 調製した。得られたイミダート(292mg)、実施 25hで得られた化合物(100mg、0.30mmol)、塩化メ レン(4mL)、MS4Aおよび三フッ化ホウ素-ジエチ エーテル錯体(0.049mL、0.39mmol)を用い、実施 2gと同様の方法により、標記化合物の粗生成 物(409mg)を得た。

 (実施例25j)3-クロロ-2-(4-エチル-2-フルオロベ ンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7-デ キシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシ
 実施例25iで得られた粗生成物(409mg)、メタノ ール/塩化メチレン(8mL/2mL)および炭酸カリウ (534mg、3.89mmol)を用い実施例2hと同様の方法に より、標記化合物(52mg)を白色固体として得た 。ただし、固体化はヘキサン/酢酸エチル/メ ノールから行った。
1 H NMR (400MHz, CD 3 OD): δ 1.17-1.20 (6H, m), 2.58 (2H, q, J = 7.6 H z), 3.34-3.43 (4H, m), 4.05 (1H, dd, J = 6.4 Hz,  3.7 Hz), 4.15 (1H, d, J = 15.2 Hz), 4.24 (1H, d, J = 15.2 Hz), 4.57 (2H, s), 4.93 (1H, d, J = 7. 4Hz), 6.77-6.79 (2H, m), 6.87 (1H, d, J = 11.3 Hz) , 7.13 (1H, s), 7.15 (1H, s);
MS (FAB) m/z: 509 (M+K) + .。

(実施例26)3-フルオロ-2-(4-トリフルオロメチ ル)ベンジル-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7 -デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラ シド(表1のNo.5)

 (実施例26a)3-ヒドロキシ-5-オキソ-4-[4-(トリ ルオロメチル)ベンゾイル]シクロヘキサ-3-エ ンカルボン酸エチル
 3-ヒドロキシ-5-オキソシクロヘキサ-3-エン ルボン酸エチル(1.0g、5.4mmol)、塩化4-トリフ オロメチル安息香酸(1.16g、5.6mmol)、トリエチ ルアミン(2.3mL、16.5mmol)、トリメチルシリルシ アニド(90μL、0.67mmol)およびアセトニトリル(15 mL)を用いて、実施例4aと同様の方法により、 記化合物の粗生成物(2.25g)を淡黄色固体とし て得た。

 (実施例26b)3-フルオロ-5-オキソ-4-[4-(トリフ オロメチル)ベンゾイル]シクロヘキサ-3-エン カルボン酸エチル
 実施例26aで得られた粗生成物(2.25g、5.4mmol) 塩化メチレン(20mL)に溶解し、氷冷下、ジエ ルアミノ硫黄三フッ化物(2.2mL、16.7mmol)を加 、室温で2時間攪拌した。反応液に蒸留水(5mL )を滴下し、塩化メチレン(10mL)で希釈し、蒸 水(10mL、2回)および飽和食塩水(10mL)で順次洗 した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥 、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲ フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキ サン:酢酸エチル、6:1~5:1~4:1、V/V)を用いて精 して、標記化合物(1.31g)を黄色固体として得 。

 (実施例26c)3-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-[4-(ト フルオロメチル)ベンゾイル]安息香酸エチル
 実施例26bで得られた化合物(1.31g、3.7mmol)、 リエチルアミン(1.5mL、10.8mmol)、アセトニト ル(13mL)およびヨウ化トリメチルシラン(1.3mL 9.1mmol)を用い、実施例5cと同様の方法により 油状粗生成物であるシリルエノールエーテ 体を得た。さらに実施例5cと同様の方法に い、得られた油状粗生成物を、トルエン(13mL )、シリカゲルSK-85(5.2g)、炭酸カリウム(506mg、 3.7mmol)およびエタノール(13mL)で順次処理し、 リカゲルフラッシュカラムクロマトグラフ ー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1~4:1、V/V)を用い て精製して標記化合物(0.82g)を淡黄色個体と て得た。

 (実施例26d)3-フルオロ-5-ヒドロキシメチル-2- {1-ヒドロキシ-1-[4-(トリフルオロメチル)フェ ル]メチル}フェノール
 実施例26cで得られた化合物(0.82g、2.3mmol)を トラヒドロフラン(12mL)に溶解し、氷冷下、 素化リチウムアルミニウム(0.26g、6.5mmol)を加 え、室温で15分間攪拌した。氷冷下、反応液 2M塩酸(5mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で希釈し 、2M塩酸(10mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶 (10mL)および飽和食塩水(5mL)で順次洗浄し、 記化合物の粗生成物(0.66g)を褐色油状物質と て得た。

 (実施例26e)3-フルオロ-5-ヒドロキシメチル-2- {1-メトキシ-1-[4-(トリフルオロメチル)フェニ ]メチル}フェノール
 実施例26dで得られた粗生成物(0.66g、2.1mmol) メタノール(10mL)に溶解し、パラトルエンス ホン酸一水和物(0.2g、1.1mmol)を加え、50℃で4 間撹拌した。氷冷下、反応液にトリエチル ミン(290μL、2.1mmol)を加えた。減圧下溶媒を 去した後、残渣を酢酸エチル(20mL)で希釈し 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)および 和食塩水(10mL)で順次洗浄した。有機層を無 硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留 し、標記化合物の粗生成物(0.74g)を黄色油状 物質として得た。

 (実施例26f)酢酸 3-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-{ 1-メトキシ-1-[4-(トリフルオロメチル)フェニ ]メチル}ベンジル
 実施例26eで得られた粗生成物(0.74g、2.1mol)を ジイソプロピルエーテル(4mL)に溶解し、酢酸 ニル(4mL、43.2mmol)およびブタ膵臓リパーゼ(0. 37g)を加え、35℃で24時間撹拌した。濾過後、 圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルフ ッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン :酢酸エチル、5:1~4:1~2:1、V/V)を用いて精製し 、標記化合物(0.43g)を淡黄色油状物質として た。

 (実施例26h)酢酸 3-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-[ 4-(トリフルオロメチル)ベンジル]ベンジル
 実施例26gで得られた化合物(0.43g、1.2mmol)を セトニトリル(5mL)に溶解し、氷冷下、トリエ チルシラン(550μL、3.5mmol)および三フッ化ホウ 素-ジエチルエーテル錯体(440μL、3.5mmol)を加 、50℃で4時間撹拌した。氷冷下、反応液に 和炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)を加え、酢 酸エチル(20mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリ ウム水溶液(10mL)および飽和食塩水(10mL)で順次 洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾 燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカ ゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー( キサン:酢酸エチル、6:1~5:1~4:1、V/V)を用いて 製して、標記化合物(0.14g)を無色固体として 得た。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ): δ 2.12 (3H, s), 4.05 (2H, s), 5.01 (2H, s), 5 .13 (1H, brs), 6.61 (1H, s), 6.71 (1H, d, J = 9.8  Hz), 7.39 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.52 (2H, d, J  = 8.0 Hz);
MS (FAB) m/z: 342 (M) + .

 (実施例26i)5-アセトキシメチル-3-フルオロ-[4 -(トリフルオロメチル)ベンジル]フェニル 7- オキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリセ -β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-D-グルコ-ヘプトピラノシド(275mg、0.45mmo l)、トリクロロアセトニトリル(135μL、1.35mmol) 、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(7μL 0.05mmol)および塩化メチレン(5mL)を用い、実施 例4iと同様の方法によりイミダートを調製し 実施例26hで得られた化合物(0.14g、0.41mmol)、 フッ化ホウ素-ジエチルエーテル錯体(51μL、 0.41mmol)および塩化メチレン(5mL)を用い、実施 4iと同様の方法により、標記化合物の粗生 物(339mg)を得た。

 (実施例26j)3-フルオロ-5-ヒドロキシメチル-2- [4-(トリフルオロメチル)ベンジル]フェニル 7 -デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラ シド
 実施例26iで得られた粗生成物(339mg、0.36mmol) テトラヒドロフラン(1mL)、メタノール(4mL)お よび炭酸カリウム(56mg、0.41mmol)を用い、実施 4jと同様の方法により、標記化合物(100mg)を 色固体として得た。
1 H NMR (500 MHz, CD 3 OD): δ 1.19 (3H, d, J=6.4 Hz), 3.33-3.40 (2H, m), 3.43-3.49 (2H, m), 4.03-4.07 (1H, m), 4.10 (1H, d, J = 14.6 Hz), 4.16 (1H, d, J = 14.6 Hz), 4.55 ( 2H, s), 4.95 (1H, d, J = 7.3 Hz), 6.81 (1H, d, J  = 10.3 Hz), 7.00 (1H, s), 7.46 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.49 (2H, d, J = 8.3 Hz);
MS (FAB) m/z: 477 (M+H) + , 499 (M+Na) + .。

(実施例27)3-クロロ-2-(4-トリフルオロメチル )ベンジル-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7- オキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノ ド(表1のNo.11)

 (実施例27a)3-クロロ-5-オキソ-4-[4-(トリフル ロメチル)ベンゾイル]シクロヘキサ-3-エンカ ルボン酸エチル
 実施例26aで得られた粗生成物(2.25g、5.4mmol) 二塩化オキサリル(500μL、3.8mmol)、2-メチル-2- ブテン(2.3mL、21.7mmol)、N,N-ジメチルホルムア ド(100μL、1.29mmol)および塩化メチレン(20mL)を い、実施例4bと同様の方法により、標記化 物の粗生成物(2.5g)を褐色油状物質として得 。

 (実施例27b)3-クロロ-5-ヒドロキシ-4-[4-(トリ ルオロメチル)ベンゾイル]安息香酸エチル
 実施例27aで得られた粗生成物(2.5g)、N-メチ モルホリン(10mL)およびヨウ素(1.65g、6.5mmol)を 用い、実施例4cと同様の方法により、標記化 物(1.66g)を褐色固体として得た。ただし、精 製はシリカゲルフラッシュカラムクロマトグ ラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1~4:1~3:1、V/ V)を用いて行った。

 (実施例27c)3-クロロ-5-ヒドロキシメチル-2-{1- ヒドロキシ-1-[4-(トリフルオロメチル)フェニ ]メチル}フェノール
 実施例27bで得られた化合物(1.66g、4.5mmol)、 素化リチウムアルミニウム(0.51g、13.4mmol)お びテトラヒドロフラン(17mL)を用い、実施例26 dと同様の方法により、標記化合物の粗生成 (1.44g)を無色固体として得た。

 (実施例27d)3-クロロ-5-ヒドロキシメチル-2-{1- メトキシ-1-[4-(トリフルオロメチル)フェニル] メチル}フェノール
 実施例27cで得られた粗生成物(1.44g、4.3mmol) パラトルエンスルホン酸一水和物(0.41g、2.2mm ol)およびメタノール(15mL)を用いて、実施例26e と同様の方法により、標記化合物の粗生成物 を得た。次いで、シリカゲルフラッシュカラ ムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル 4:1~3:1~2:1、V/V)を用いて精製して標記化合物( 0.31g)を無色油状物質として得た。

 (実施例27e)酢酸 3-クロロ-5-ヒドロキシ-4-{1- トキシ-1-[4-(トリフルオロメチル)フェニル] チル}ベンジル
 実施例27dで得られた化合物(0.31g、0.89mmol)、 酸ビニル(3mL、32.4mmol)、ブタ膵臓リパーゼ(0. 16g)およびジイソプロピルエーテル(3mL)を用い て、実施例26fと同様の方法により、標記化合 物(0.33g)を黄色油状物質として得た。なお、 製はシリカゲルフラッシュカラムクロマト ラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、6:1~5:1~4:1、V /V)を用いて行った。

 (実施例27f)酢酸 3-クロロ-5-ヒドロキシ-2-[4-( トリフルオロメチル)ベンジル]ベンジル
 実施例27eで得られた化合物(0.33g、0.85mmol)、 リエチルシラン(400μL、2.5mmol)、三フッ化ホ 素-ジエチルエーテル錯体(320μL、2.5mmol)およ びアセトニトリル(3mL)を用いて、実施例26hと 様の方法により、3-クロロ-5-ヒドロキシメ ル-2-[4-(トリフルオロメチル)ベンジル]フェ ール(100mg)を得た。この化合物、酢酸ビニル( 2mL、21.6mmol)、ビス(ジブチル塩化スズ)オキシ (16mg、0.03mmol)およびテトラヒドロフラン(2mL) を用いて、実施例21hと同様の方法により、標 記化合物(95mg)を無色固体として得た。なお、 精製はシリカゲルフラッシュカラムクロマト グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、6:1~5:1、V/V )を用いて行った。
1 H NMR (500 MHz, CDCl 3 ): δ 2.12 (3H, s), 4.21 (2H, s), 5.00 (2H, s), 5 .09 (1H, s), 6.72 (1H, s), 7.02 (1H, s), 7.37 (2H,  d, J = 8.0 Hz), 7.50 (2H, d, J = 8.0 Hz);
MS (FAB) m/z: 358 (M) + .。

 (実施例27g)5-アセトキシメチル-3-クロロ-2-[4- (トリフルオロメチル)ベンジル]フェニル 7- オキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリセ -β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-D-グルコ-ヘプトピラノシド(194mg、0.32mmo l)、トリクロロアセトニトリル(95μL、0.95mmol) 1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(5μL、 0.03mmol)および塩化メチレン(5mL)を用い、実施 4iと同様の方法によりイミダートを調製し 実施例27fで得られた化合物(95mg、0.26mmol)、三 フッ化ホウ素-ジエチルエーテル錯体(33μL、0. 26mmol)および塩化メチレン(5mL)を用い、実施例 4iと同様の方法により、標記化合物の粗生成 (313mg)を得た。

 (実施例27h)3-クロロ-5-ヒドロキシメチル-2-[4- (トリフルオロメチル)ベンジル]フェニル 7- オキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノ ド
 実施例27gで得られた粗生成物(313mg、0.26mmol) テトラヒドロフラン(1mL)、メタノール(4mL)お よび炭酸カリウム(36mg、0.26mmol)を用い、実施 4jと同様の方法により、標記化合物(84mg)を 色固体として得た。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 1.20 (3H, d, J = 6.7 Hz), 3.34-3.46 (4H,  m), 4.03-4.09 (1H, m), 4.26 (1H, d, J = 14.8 Hz), 4.35 (1H, d, J = 14.8 Hz), 4.56 (2H, s), 4.96 (1 H, d, J = 7.5 Hz), 7.13 (1H, s), 7.16 (1H, s), 7 .44 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.50 (2H, d, J = 8.2 H z);
MS (FAB) m/z: 493 (M+H) + , 515 (M+Na) + .。

(実施例28)2-[4-(2,2-ジフルオロエチル)ベンジ ル]-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル  7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピ ノシド(表1のNo.20)

 (実施例28a)4-(2,2-ジフルオロアセチル)安息香 酸メチル
 4-アセチル安息香酸メチル(1.0g、5.6mmol)をベ ゼン(28mL)およびヘキサン(56mL)からなる溶液 溶解し、モルホリン(2.3mL、26mmol)および三塩 化チタン(0.42mL、3.9mmol)を溶解させたヘキサン 溶液(15mL)を用いて、文献既知(J.Org.Chem.,2005,70( 14),5763.)の方法により、相当するエナミンの 生成物を黄色油状物質として得た。このエ ミンを精製せず、アセトニトリル(120mL)に溶 し、MS4A(10g)および1-クロロメチル-4-フルオ -1,4-ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン ビス (テトラフルオロホウ酸)(Aldrich社から購入、Se lectfluor、3.9g、11mmol)を用いて、上記文献に従 、標記化合物の粗生成物(1.2g)を得た。

 (実施例28b)4-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエ ル)安息香酸メチル
 実施例28aで得られた粗生成物(1.2g、5.6mmol)を メタノール(5mL)およびテトラヒドロフラン(5mL )からなる溶液に溶解し、氷冷下、水素化ホ 素ナトリウム(0.32g、8.4mmol)を加えた。反応液 を室温に昇温しつつ2時間撹拌し、氷冷下、 和塩化アンモニウム水溶液(1mL)を滴下して反 応を停止した。混合物を酢酸エチル(50mL)で希 釈後、飽和炭酸水素ナトリウム(20mL、2回)お び飽和食塩水(20mL)で順次洗浄した。有機層 無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒 留去し、得られた残渣をシリカゲルフラッ ュクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル 、3:1、V/V)を用いて精製して、標記化合物(0.74 g)を無色固体として得た。

 (実施例28c)4-(2,2-ジフルオロエチル)安息香酸 メチル
 実施例28bで合成した化合物(0.69g、3.2mmol)を トラヒドロフラン(10mL)に溶解し、室温でチ カルボニルジイミダゾール(0.86g、4.8mmol)を加 え、加熱還流下、1時間撹拌した。混合物を 却後、酢酸エチル(50mL)で希釈し、1M塩酸(5mL) 飽和炭酸水素ナトリウム(10mL)および飽和食 水(10mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸 トリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、 サンタートの粗生成物を得た。この粗生成 を精製せずトルエン(10mL)に溶解し、脱気後 窒素気流下で水素化トリブチルスズ(1.2mL、4 .6mmol)およびアゾビスイソブチロニトリル(0.10 g、0.61mmol)を加えた。混合物を90℃で2時間撹 し、反応液を直接シリカゲルフラッシュク マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、10:1 V/V)を用いて精製して、標記化合物(0.54g)を無 色固体として得た。

 (実施例28d)4-(2,2-ジフルオロエチル)安息香酸
 実施例28cで得られた化合物(0.53g、2.6mmol)を1, 4-ジオキサン(3.4mL)に溶解し、室温で2M水酸化 トリウム水溶液(3.4mL、6.8mmol)を加えて35℃で 1時間撹拌した。反応液を1M塩酸(20mL)に注ぎ、 酢酸エチル(50mL)で抽出後、有機層を飽和食塩 水(10mL)で洗浄した。これを無水硫酸ナトリウ ムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、標記化合 物の粗生成物(0.48g)を無色固体として得た。

 (実施例28e)塩化4-(2,2-ジフルオロエチル)ベン ゾイル
 実施例28dで得られた粗生成物(0.48g、2.6mmol) 塩化メチレンに溶解し、氷冷下、塩化オキ リル(1.1mL、13mmol)およびN,N-ジメチルホルムア ミド(0.1mL、1.3mmol)を加え、室温に昇温しつつ3 時間半撹拌した。反応終了後、減圧下溶媒を 除去し、標記化合物の粗生成物(0.53g)を無色 状物質として得た。

 (実施例28f)4-[4-(2,2-ジフルオロエチル)ベンゾ イル]-3-ヒドロキシ-5-オキソシクロヘキサ-3- ンカルボン酸エチル
 3-ヒドロキシ-5-オキソシクロヘキサ-3-エン ルボン酸エチル(EP1571148A1)(0.48g、2.6mmol)およ 実施例28eで得られた粗生成物(0.53g、2.6mmol)を 用い、実施例1bと同様の方法で標記化合物の 生成物(0.92g)を得た。

 (実施例28g)4-[4-(2,2-ジフルオロエチル)ベンゾ イル]-3-フルオロ-5-オキソシクロヘキサ-3-エ カルボン酸エチル
 実施例28fで得られた粗生成物(0.95g、2.7mmol) 塩化メチレン(10mL)に溶解し、ジエチルアミ 硫黄三フッ化物(1.1mL、8.1mmol)を用いて実施例 3bと同様の方法により、標記化合物(0.47g)を得 た。

 (実施例28h)4-[4-(2,2-ジフルオロエチル)ベンゾ イル]-3-フルオロ-5-ヒドロキシ安息香酸エチ
 実施例28gで得られた化合物(0.47g、1.3mmol)をN- メチルモルホリン(6mL)に溶解し、無水硫酸ナ リウム(0.47g)およびヨウ素(0.40g、1.6mmol)を用 て実施例3cと同様の方法により標記化合物 粗生成物(0.46g)を得た。

 (実施例28i)4-{1-[4-(2,2-ジフルオロエチル)フェ ニル]-1-ヒドロキシメチル}-3-フルオロ-5-ヒド キシ安息香酸エチル
 実施例28hで得られた粗生成物(0.46g、1.3mmol) テトラヒドロフラン(3mL)およびメタノール(2m L)からなる溶液に溶解し、水素化ホウ素ナト ウム(98mg、2.6mmol)を用いて実施例3dと同様の 法により標記化合物(0.33g)を無色固体として 得た。

 (実施例28j)4-[4-(2,2-ジフルオロエチル)ベンジ ル]-3-フルオロ-5-ヒドロキシ安息香酸エチル
 実施例28iで得られた化合物(0.33g、0.93mmol)を タノール(10mL)に溶解し、10%塩化水素メタノ ル(0.33mL、0.93mmol)および10%パラジウム炭素触 媒(含水、0.5g)を用い実施例3eと同様の方法に り、標記化合物の粗生成物(0.31g)を得た。

 (実施例28k)2-[4-(2,2-ジフルオロエチル)ベンジ ル]-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)フェノー ル
 実施例28jで得られた粗生成物(0.31g、0.93mmol) テトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、水素化 ルミニウムリチウム(0.14g、3.7mmol)を用い実 例3fと同様の方法により標記化合物の粗生成 物(0.31g)を無色固体として得た。

 (実施例28l)酢酸 4-[4-(2,2-ジフルオロエチル) ンジル]-3-フルオロ-5-ヒドロキシベンジル
 実施例28kで得られた粗生成物(0.31g、0.93mmol) 酢酸ビニル(3mL)およびジイソプロピルエー ル(3mL)からなる溶液に溶解し、ブタ膵臓リパ ーゼ(1.0g)を用い実施例3gと同様の方法により 記化合物(0.30g)を微褐色固体として得た。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ): δ 2.11 (3H, s), 3.09 (2H, dt, J = 17.4, 4.3  Hz), 3.99 (2H, s), 5.01 (2H, s), 5.88 (1H, tt, J  = 56.7, 4.1 Hz), 6.60 (1H, s), 6.70 (1H, d, J =  9.4 Hz), 7.16 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.26 (2H, d,  J = 7.8 Hz).。

 (実施例28m)5-アセトキシメチル-3-フルオロ-2- [4-(2,2-ジフルオロエチル)ベンジル]フェニル  7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリ ロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-α,β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(WO2008/01 6132(PCT/JP2007/65231))(0.61g、1.0mmol)を塩化メチレ (4mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(0. 30mL、3.0mmol)および1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7- ンデセン(4μL、0.03mmol)を用いて実施例1hと同 様の方法により、イミダートを調製した。こ のイミダート(0.75g、1.0mmol)、実施例28lで得ら た化合物(0.30g、0.89mmol)および三フッ化ホウ -ジエチルエーテル錯体(56μL、0.44mmol)を用い て実施例1hと同様の方法により、標記化合物 含む混合物を得た。

 (実施例28n)3-フルオロ-2-[4-(2,2-ジフルオロエ ル)ベンジル]-5-(ヒドロキシメチル)フェニル  7-デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピ ノシド
 実施例28mで得られた混合物(0.89mmol)をテトラ ヒドロフラン(3mL)およびメタノール(3mL)から る溶液に溶解し、2M水酸化ナトリウム水溶液 (3.0mL、6.0mmol)を用いて実施例3iと同様の方法 より、標記化合物(0.12g)を無色固体として得 。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 1.21 (3H, d, J = 6.3 Hz), 3.05 (2H, dt,  J = 17.5, 4.6 Hz), 3.33-3.50 (4H, m), 3.99 (1H, d,  J = 14.5 Hz), 4.03-4.08 (1H, m), 4.08 (1H, d, J = 14.5 Hz), 4.55 (2H, s), 4.94 (1H, d, J = 7.5  Hz), 5.92 (1H, tt, J = 56.8, 4.6 Hz), 6.79 (1H, d , J = 10.1 Hz), 6.99 (1H, s), 7.12 (2H, d, J =  8.2 Hz), 7.25 (2H, d, J = 8.2 Hz);
MS (FAB) m/z: 495 (M+Na) + .。

(実施例29)3-クロロ-2-[4-(2,2-ジフルオロエチ )ベンジル]-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7 -デオキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラ シド(表1のNo.21)

 (実施例29a)3-クロロ-4-[4-(2,2-ジフルオロエチ )ベンゾイル]-5-オキソシクロヘキサ-3-エン ルボン酸エチル
 実施例28fで得られた粗生成物(0.92g、2.6mmol) 塩化メチレン(10mL)に溶解し、2-メチル-2-ブテ ン(1.1mL、10mmol)、二塩化オキサリル(0.23mL、2.7m mol)およびN,N-ジメチルホルムアミド(0.05mL、0.0 7mmol)を用いて実施例1bと同様の方法により、 記化合物の粗生成物(0.96g)を得た。

 (実施例29b)3-クロロ-4-[4-(2,2-ジフルオロエチ )ベンゾイル]-5-ヒドロキシ安息香酸エチル
 実施例29aで得られた粗生成物(0.96g、2.6mmol) N-メチルモルホリン(12mL)に溶解し、無水硫酸 ナトリウム(0.96g)およびヨウ素(0.79g、3.1mmol)を 用いて実施例3cと同様の方法により標記化合 の粗生成物(0.96g)を得た。

 (実施例29c)3-クロロ-2-{1-[4-(2,2-ジフルオロエ ル)フェニル]-1-ヒドロキシメチル}-5-(ヒドロ キシメチル)フェノール
 実施例29bで得られた粗生成物(0.96g、2.6mmol) テトラヒドロフラン(30mL)に溶解し、水素化 ルミニウムリチウム(0.38g、10mmol)を用いて実 例1eと同様の方法により、標記化合物(0.85g) 粗生成物として得た。

 (実施例29d)酢酸 3-クロロ-4-{1-[4-(2,2-ジフル ロエチル)フェニル]-1-ヒドロキシメチル}-5- ドロキシベンジル
 実施例29cで得られた粗生成物(0.85g、2.6mmol) 酢酸ビニル(5mL)およびジイソプロピルエーテ ル(5mL)からなる溶液に溶解し、ブタ膵臓リパ ゼ(2.0g)を用い実施例3gと同様の方法により 記化合物(0.51g)を無色固体として得た。

 (実施例29e)酢酸 3-クロロ-4-[4-(2,2-ジフルオ エチル)ベンジル]-5-ヒドロキシベンジル
 実施例29dで得られた化合物(0.40g、1.1mmol)を セトニトリル(10mL)に溶解し、トリエチルシ ン(0.53mL、3.3mmol)および三フッ化ホウ素-ジエ ルエーテル錯体(0.28mL、2.2mmol)を用いて実施 5fと同様の方法(ただし、精製は行っていな 。)により、標記化合物を含む混合物を得た 。

 得られた混合物をメタノール(2.5mL)に溶解 し、p-トルエンスルホン酸一水和物(72mg、0.38m mol)を加え50℃で1時間半撹拌し、酢酸エチル(2 0mL)で希釈後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶 (5mL)および飽和食塩水(5mL)で順次洗浄した。 機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧 溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲル ラッシュカラムクロマトグラフィー(塩化メ チレン:メタノール、98:2、V/V)を用いて精製し 、標記化合物の脱アセチル体(0.16g)を無色固 として得た。

 この脱アセチル体を酢酸ビニル(5mL)および イソプロピルエーテル(5mL)に溶解し、ブタ膵 臓リパーゼ(2.0g)を用い、実施例3gと同様の方 により標記化合物(0.13g)を無色固体として得 た。
1 H NMR (500 MHz, CDCl 3 ): δ 2.11 (3H, s), 3.09 (2H, dt, J = 17.4, 4.6  Hz), 4.15 (2H, s), 5.00 (2H, s), 5.05 (1H, s), 5.8 8 (1H, tt, J = 56.7, 4.6 Hz), 6.72 (1H, d, J =  1.5 Hz), 7.02 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.15 (2H, d,  J = 8.3 Hz), 7.23 (2H, d, J = 8.3 Hz);
MS (FAB) m/z: 354 (M) + .。

 (実施例29f)5-アセトキシメチル-3-クロロ-2-[4- (2,2-ジフルオロエチル)ベンジル]フェニル 7- オキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリセ -β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-α,β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(WO2008/01 6132(PCT/JP2007/65231))(0.37g、0.60mmol)を塩化メチレ (4mL)に溶解し、トリクロロアセトニトリル(0 .18mL、1.8mmol)および1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7- ウンデセン(2μL、0.02mmol)を用いて実施例1hと 様の方法により、イミダートを調製した。 のイミダート(0.45g、0.60mmol)、実施例29eで得 れた化合物(0.13g、0.36mmol)および三フッ化ホ 素-ジエチルエーテル錯体(46μL、0.37mmol)を用 て実施例1hと同様の方法により、標記化合 を含む混合物を得た。

 (実施例29g)3-クロロ-2-[4-(2,2-ジフルオロエチ )ベンジル]-5-ヒドロキシメチル-フェニル 7- デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリセ ロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
 実施例29fで得られた混合物(0.37mmol)をテトラ ヒドロフラン(3mL)およびメタノール(3mL)に溶 し、2M水酸化ナトリウム水溶液(3.0mL、6.0mmol) 用いて実施例3iと同様の方法により、標記 合物(0.12g)を無色固体として得た。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 1.21 (3H, d, J = 6.3 Hz), 3.05 (2H, dt,  J = 17.5, 4.6 Hz), 3.34-3.46 (4H, m), 4.03-4.09 (1H , m), 4.14 (1H, d, J = 14.7 Hz), 4.27 (1H, d, J = 14.7 Hz), 4.55 (2H, s), 4.94 (1H, d, J = 7.5  Hz), 5.93 (1H, tt, J = 56.7, 4.7 Hz), 7.10-7.13 (4 H, m), 7.22 (2H, d, J = 8.2 Hz);
MS (FAB) m/z: 511 (M+Na) + .。

(実施例30)3-フルオロ-2-(2-フルオロ-4-メチル ベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7- オキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノ ド(表1のNo.7)

 (実施例30a)3,5-ジフルオロ-4-[1-(2-フルオロ-4- チルフェニル)-1-ヒドロキシメチル]ベンゾ トリル
 ジイソプロピルアミン(1.12mL、7.92mmol)、n-ブ ルリチウム(2.59mL、7.17mmol、2.77M n-ヘキサン 液)、3,5-ジフルオロベンゾニトリル(1.00g、7. 19mmol)、2-フルオロ-4-メチルベンズアルデヒド (1.00g、7.24mmol)およびテトラヒドロフラン(20mL) を用い、実施例7aと同様の方法で標記化合物( 1.44g)を淡黄色固体として得た。

 (実施例30b)3,5-ジフルオロ-4-(2-フルオロ-4-メ ルベンジル)ベンゾニトリル
 水素化ホウ素ナトリウム(1.69g、44.7mmol)をト フルオロ酢酸(30mL)に溶解して0℃に冷却後、 実施例30aで得られた化合物(1.24g、4.47mmol)を溶 解させた塩化メチレン溶液(7mL)を加えた。そ 後、反応液を室温で30時間攪拌した。ただ 、その間、反応が終了するまで、数回に分 て水素化ホウ素ナトリウム(2.00g、52.9mmol)お びトリフルオロ酢酸(20mL)を追加した。続い 、反応液を、0℃に冷却した10%水酸化ナトリ ム水溶液(300mL)に加えた。ジエチルエーテル (300mL)で抽出し、水(100mL)、飽和塩化アンモニ ム水溶液(100mL)および飽和食塩水(100mL)で順 洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで 燥後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣 シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー( キサン:酢酸エチル、19:1~10:1、V/V)を用いて 製して、標記化合物(756mg)を白色固体として た。

 (実施例30c)3-ベンジルオキシ-5-フルオロ-4-(2- フルオロ-4-メチルベンジル)ベンゾニトリル
 実施例30bで得られた化合物(756mg、2.89mmol)、 素化ナトリウム(63%、165mg、4.33mmol)、ベンジ アルコール(387mg、3.58mmol)およびN,N-ジメチル ホルムアミド(10mL)を用い、実施例7cと同様の 法で、標記化合物(768mg)を白色固体として得 た。なお、精製はシリカゲルフラッシュクロ マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル19:1~10:1 V/V)を用いて行った。

 (実施例30d)3-ベンジルオキシ-5-フルオロ-4-(2- フルオロ-4-メチルベンジル)安息香酸
 実施例30cで得られた化合物(768mg、2.20mmol)、5 M水酸化ナトリウム水溶液(2.2mL、11.0mmol)およ エタノール(10mL)を用い、実施例7dと同様の方 法で標記化合物の粗生成物(740mg)を得た。

 (実施例30e)3-フルオロ-4-(2-フルオロ-4-メチル ベンジル)-5-ヒドロキシ安息香酸
 実施例30dで得られた粗生成物(740mg、2.01mmol) 10%パラジウム炭素触媒(含水、150mg)、テトラ ヒドロフラン(7mL)、メタノール(7mL)および水 を用い、実施例7eと同様の方法で標記化合物 の粗生成物(553mg)を得た。

 (実施例30f)3-フルオロ-2-(2-フルオロ-4-メチル ベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェノール
 実施例30eで得られた粗生成物(553mg、1.99mmol) 水素化アルミニウムリチウム(188mg、4.95mmol) よびテトラヒドロフラン(20mL)を用い、実施 7fと同様の方法で標記化合物の粗生成物(498m g)を得た。

 (実施例30g)酢酸 3-フルオロ-4-(2-フルオロ-4- チルベンジル)-5-ヒドロキシベンジル
 実施例30fで得られた粗生成物(498mg、1.88mmol) ビス(ジブチル塩化スズ)オキシド(312mg、0.56m mol)、酢酸ビニル(5mL)およびテトラヒドロフラ ン(5mL)を用い、実施例7gと同様の方法で標記 合物(522mg)を得た。
1 H NMR (500 MHz, CDCl 3 ): δ 2.11 (3H, s), 2.29 (3H, s), 3.96 (2H, s), 5 .00 (2H, s), 5.22 (1H, d, J = 3.9 Hz), 6.63 (1H, s), 6.68 (1H, d, J = 9.2 Hz), 6.83-6.87 (2H, m), 7.03 (1H, t, J = 7.9 Hz);
MS (EI) m/z: 306 (M) + .。

 (実施例30h)5-アセトキシメチル-3-フルオロ-2- (2-フルオロ-4-メチルベンジル)フェニル 7-デ キシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリセロ- β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-α,β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(WO2008/01 6132(PCT/JP2007/65231))(311mg、0.51mmol)、塩化メチレ (6mL)、トリクロロアセトニトリル(0.257mL、2.5 6mmol)および1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデ ン(8μL、0.05mmol)を用い、実施例1hと同様の方 法で、イミダートを調製した。

 実施例30gで得られた化合物(122mg、0.40mmol) イミダート(0.51mmol)、塩化メチレン(6mL)およ 三フッ化ホウ素-ジエチルエーテル錯体(0.064 mL、0.51mmol)を用い、実施例1hと同様の方法で 標記化合物の粗生成物を得た。

 (実施例30i)3-フルオロ-2-(2-フルオロ-4-メチル ベンジル)-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7- オキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノ ド
 実施例30hで得られた粗生成物、メタノール/ 塩化メチレン(10mL/2.5mL)および炭酸カリウム(70 0mg、5.06mmol)を用い、実施例2hと同様の方法で 標記化合物の粗生成物を得た。得られた粗 成物を、シリカゲルフラッシュクロマトグ フィー(ヘキサン:酢酸エチル、1:1~塩化メチ ン:メタノール、10:1、V/V)を用いて精製して 記化合物(87mg)を得た。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 1.19 (3H, d, J = 6.6 Hz), 2.27 (3H, s),  3.33-3.38 (2H, m), 3.43-3.45 (2H, m), 3.98-4.05 (3H, m), 4.57 (2H, s), 4.93 (1H, d, J = 7.4 Hz), 6.78 -6.84 (3H, m), 6.95 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.00 (1H , s);
MS (FAB) m/z:479 (M+K) + .。

(実施例31)2-(4-エチル-2-フルオロベンジル)-3 -フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7- オキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノ ド(表1のNo.22)

 (実施例31a)(4-エチル-2-フルオロフェニル)メ ノール
 塩化4-エチル-2-フルオロベンゾイル(US2006/201 46 A1)(200mg、1.19mmol)、水素化アルミニウムリ ウム(90mg、2.37mmol)およびテトラヒドロフラン (20mL)を用い、実施例2dと同様の方法により標 化合物の粗生成物(194mg)を得た。

 (実施例31b)4-エチル-2-フルオロベンズアルデ ヒド
 実施例31aで得られた粗生成物(194mg)を塩化メ チレン(10mL)に溶解し、氷冷下、クロロクロム 酸ピリジニウム(540mg、2.51mmol)を加え、室温で 2時間攪拌した。反応液をセライトで濾過後 減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリ ゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサ :酢酸エチル、9:1、V/V)を用いて精製し、油 の標記化合物(158mg)を得た。

 (実施例31c)3,5-ジフルオロ-4-[1-(4-エチル-2-フ オロフェニル)-1-ヒドロキシメチル]ベンゾ トリル
 ジイソプロピルアミン(0.85mL、6.01mmol)、n-ブ ルリチウム(1.97mL、5.46mmol、2.77M n-ヘキサン 液)、3,5-ジフルオロベンゾニトリル(759mg、5. 46mmol)、実施例31bで得られた化合物(830mg、5.45m mol)およびテトラヒドロフラン(12mL)を用い、 施例7aと同様の方法で油状の標記化合物(1.49g )を得た。

 (実施例31d)3,5-ジフルオロ-4-(4-エチル-2-フル ロベンジル)ベンゾニトリル
 水素化ホウ素ナトリウム(1.94g、51.2mmol)をト フルオロ酢酸(35mL)に溶解し、0℃に冷却後、 実施例31cで得られた化合物(1.49g、5.12mmol)を溶 解させた塩化メチレン溶液(7mL)を加えた。そ 後、室温で30時間攪拌した。ただし、その 、反応が終了するまで、数回に分けて水素 ホウ素ナトリウム(1.94g、51.2mmol)およびトリ ルオロ酢酸(20mL)を追加した。続いて、反応 液を、0℃に冷却した10%水酸化ナトリウム水 液(330mL)に加えた。ジエチルエーテル(300mL) 抽出し、水(100mL)、飽和塩化アンモニウム水 液(100mL)および飽和食塩水(100mL)で順次洗浄 た。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後 減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリ ゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサ :酢酸エチル、19:1~10:1、V/V)を用いて精製し 標記化合物(947mg)を白色固体として得た。

 (実施例31e)3-ベンジルオキシ-4-(4-エチル-2-フ ルオロベンジル)-5-フルオロベンゾニトリル
 実施例31dで得られた化合物(940mg、3.41mmol)、 素化ナトリウム(63%、195mg、5.12mmol)、ベンジ アルコール(0.46mL、4.47mmol)およびN,N-ジメチ ホルムアミド(12mL)を用い、実施例7cと同様の 方法で、標記化合物(1.11g)を白色固体として た。なお、精製はシリカゲルフラッシュク マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル19:1~10:1 、V/V)を用いて行った。

 (実施例31f)3-ベンジルオキシ-4-(4-エチル-2-フ ルオロベンジル)-5-フルオロ安息香酸
 実施例31eで得られた化合物(1.11g、3.05mmol)、5 M水酸化ナトリウム水溶液(3.37mL、16.8mmol)およ エタノール(10mL)を用い、実施例7dと同様の 法で標記化合物の粗生成物(1.01g)を得た。

 (実施例31g)4-(4-エチル-2-フルオロベンジル)-3 -フルオロ-5-ヒドロキシ安息香酸
 実施例31fで得られた粗生成物(1.01g、2.64mmol) 10%パラジウム炭素触媒(含水、300mg)、テトラ ヒドロフラン(10mL)、メタノール(10mL)および水 素を用い、実施例7eと同様の方法で標記化合 の粗生成物(806mg)を得た。

 (実施例31h)2-(4-エチル-2-フルオロベンジル)-3 -フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)フェノール
 実施例31gで得られた粗生成物(806mg、2.76mmol) 水素化アルミニウムリチウム(342mg、9.0mmol) よびテトラヒドロフラン(10mL)を用い、実施 7fと同様の方法で標記化合物の粗生成物(827mg )を得た。

 (実施例31i)酢酸 2-(4-エチル-2-フルオロベン ル)-3-フルオロ-5-ヒドロキシベンジル
 実施例31hで得られた粗生成物(827mg、2.97mmol) ビス(ジブチル塩化スズ)オキシド(164mg、0.30m mol)、酢酸ビニル(10mL)およびテトラヒドロフ ン(10mL)を用い、実施例7gと同様の方法で標記 化合物(871mg)を得た。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ): δ 1.20 (3H, t, J = 7.6 Hz), 2.11 (3H, s), 2. 60 (2H, q, J = 7.4 Hz), 3.97 (2H, s), 5.01 (2H,  s), 5.38 (1H, brs), 6.64 (1H, s), 6.69 (1H, d, J  = 9.4 Hz), 6.88-6.90 (2H, m), 7.06 (1H, t, J =8.0 Hz).。

 (実施例31j)5-アセトキシメチル-2-(4-エチル-2- フルオロベンジル)-3-フルオロフェニル 7-デ キシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グリセロ- β-D-グルコ-ヘプトピラノシド
 7-デオキシ-2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グ セロ-α,β-D-グルコ-ヘプトピラノシド(WO2008/01 6132(PCT/JP2007/65231))(2.5g、4.08mmol)、塩化メチレ (20mL)、トリクロロアセトニトリル(1.2mL、12.2m mol)および1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセ ン(61μL、0.41mmol)を用い、実施例1hと同様の方 で、イミダートを調製した。

 実施例31iで得られた化合物(870mg、2.7mmol) イミダート(4.1mmol)、塩化メチレン(30mL)およ 三フッ化ホウ素-ジエチルエーテル錯体(0.38mL 、3.0mmol)を用い、実施例1hと同様の方法で、 記化合物の粗生成物を得た。

 (実施例31k)2-(4-エチル-2-フルオロベンジル)-3 -フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル 7- オキシ-D-グリセロ-β-D-グルコ-ヘプトピラノ ド
 実施例31jで得られた粗生成物、メタノール/ 塩化メチレン(16mL/4mL)およびナトリウムメト シド(162.1mg、3.0mmol)を用い、実施例2hと同様 方法で、標記化合物の粗生成物を得た。得 れた粗生成物を、シリカゲルフラッシュク マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1:1~ 化メチレン:メタノール、10:1、V/V)を用いて 製して標記化合物(829.5mg)を得た。
1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD): δ 1.18 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.19 (3H, d, J  = 6.6 Hz), 2.58 (2H, q, J = 7.4 Hz), 3.33-3.36  (2H, m), 3.43-3.45 (2H, m), 3.99-4.09 (2H, m), 4.57 (2H, s), 4.93-4.95 (1H, m), 6.79-6.87 (3H, m), 6.97  (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.00 (1H, s);
MS (FAB) m/z:477 (M+Na) + .。

(試験例1)ヒトSGLT1発現細胞を用いたSGLT1阻害 性の測定
1)ヒトSGLT1 cDNAの動物細胞発現用ベクターの 成
 ヒトSGLT1のcDNAクローン(Origene社Clone Number:TC1 19918;GenBank accession number:NM_000343)を鋳型としPC R法を用いて増幅した。PCR法のセンス・オリ ヌクレオチド・プライマーとして、
5’-ttaagcttaccatggacagtagcacctggagccc-3’(Primer 1:配 表の配列番号1)、
アンチセンス・オリゴヌクレオチド・プライ マーとして、
5’-ttctcgagtcaggcaaaatatgcatggcaa-3’(Primer 2:配列表 の配列番号2)
を用いた。PCR反応産物をアガロース電気泳動 後、2013塩基に相当する単一バンドより目的 DNA断片を回収し、制限酵素HindIII、XhoIで切断 した後、ベクターpCMV-Script(Stratagene社)のHindIII /XhoIサイトに導入し、SGLT1発現プラスミドpCMV- SGLT1とした。pCMV-SGLT1よりHindIII/XhoIフラグメン トを切り出し、pENTR1A(Gateway、Invitrogen社)のBamH I/XhoIサイトへ導入し、pENTR-SGLT1を作成した。G ateway Vector Conversion System Cassette A(Invitrogen )を導入したレトロ・ウイルス・ベクターpLPC X(Clontech社)をDestination Plasmidとして、SGLT1発現 レトロ・ウイルス・ベクターpLPCX-SGLT1を作成 た。

2)ヒトSGLT1発現細胞の樹立
 1)で得られたレトロ・ウイルスpLPCX-SGLT1をイ ンテグリンαvβ3発現HEK-293細胞にトランスフ クションした後、抗生物質G418(商品名:Genetici n、Invitrogen社製)、puromycin(Clontech社製)で細胞 処理し、耐性を有する目的ベクターの安定 現細胞HEK-SGLT1を取得した。安定発現細胞の 養、維持は、250mg/ml G418、1mg/ml puromycin、3mM KGT-1075、10%FBS含有DMEM培地を用いて行った。

3)SGLT1阻害活性の測定
 HEK-SGLT1細胞を250mg/ml G418、1mg/ml puromycin、10% FBS含有DMEM培地で10 6 cells/mlの密度で懸濁し、タイプIコーラゲンコ ートした96穴培養プレート(コーニング社製) 各ウェルに100μlずつ播種した。翌日に培地 糖取り込みバッファー(10mM HEPES(pH7.5)、5mM Tr is-HCl(pH7.5)、140mM NaCl、2mM KCl、1mM CaCl 2 、1mM MgCl 2 )に換え、1mM [ 14 C]-α-methyl-D-glucopyranoside(0.1m Ci)および評価化 物と共に30分間37℃培養した後、洗浄バッフ ー(10mM HEPES(pH7.5)、5mM Tris-HCl(pH7.5)、140mM Cho line Chloride、2mM KCl、1mM CaCl 2 、1mM MgCl 2 )で3回洗浄した。96穴プレートの各ウェルに10 0μlずつ液体シンチレーションカクテル(商品 :Supermix、パーキンエルマー社製)を加え、10 間攪拌した後、液体シンチレーションカウ ターの一種であるマイクロβ(パーキンエル ー社製)により、放射活性を測定した。過剰 量のSGLT1阻害化合物存在下での放射活性をバ クグランドとして各測定値から差し引いた を糖取り込み活性とし、試験化合物を用い に求めたコントロールの糖取り込み活性と 定濃度の試験化合物を用いた時の糖取り込 活性から阻害率(%)を求め、糖取り込み活性 50%阻害する試験化合物の濃度を調べた。そ 結果を表2に示す。下記結果より、本発明の 化合物は優れたSGLT1阻害活性を示した。

(試験例2)ヒトSGLT2発現細胞を用いたSGLT2阻害 性の測定
1)ヒトSGLT2 cDNAの動物細胞発現用ベクターへ 作成
 ヒトSGLT2のcDNAクローン(Origene社Clone Number:TC3 03267;GenBank accession number:NM_003041)を鋳型としPC R法を用いて増幅した。PCR法のセンス・オリ ヌクレオチド・プライマーとして、
5’-ttaagcttaccatggaggagcacacagaggcagg-3’(Primer 3:配 表の配列番号3)、
アンチセンス・オリゴヌクレオチド・プライ マーとして、
5’-ttctcgagttaggcatagaagccccagagg-3’(Primer 4:配列表 の配列番号4)
を用いた。PCR反応産物をアガロース電気泳動 後、2037塩基に相当する単一バンドより目的 DNA断片を回収し、制限酵素HindIII、XhoIで切断 した後、ベクターpCMV-Script(Stratagene社)のHindIII /XhoIサイトに導入した。SGLT2発現プラスミドpC MV-SGLT2とした。pCMV-SGLT2よりHindIII/XhoIフラグメ ントを切り出し、pENTR1A(Gateway、Invitrogen社)のB amHI/XhoIサイトへ導入し、pENTR-SGLT2を作成した Gateway Vector Conversion System Cassette A(Invitroge n社)を導入したレトロ・ウイルス・ベクターp LPCX(Clontech社)をDestination Plasmidとして、SGLT2発 現レトロ・ウイルス・ベクターpLPCX-SGLT2を作 した。

2)ヒトSGLT2発現細胞の樹立
 1)で得られたレトロ・ウイルスpLPCX-SGLT2をイ ンテグリンαvβ3発現HEK-293細胞にトランスフ クションした後、抗生物質G418(商品名:Genetici n、Invitrogen社製)、puromycin(Clontech社製)で細胞 処理し、耐性を有する目的ベクターの安定 現細胞HEK-SGLT2を取得した。安定発現細胞の 養、維持は、250mg/ml G418、1mg/ml puromycin、3mM KGT-1075、10%FBS含有DMEM培地を用いて行った。

3)SGLT2阻害活性の測定
 HEK-SGLT2細胞を250mg/ml G418、1mg/ml puromycin、10% FBS含有DMEM培地で10 6 cells/mlの密度で懸濁し、タイプIコーラゲンコ ートした96穴培養プレート(コーニング社製) 各ウェルに100μlずつ播種した。翌日に培地 糖取り込みバッファー(10mM HEPES(pH7.5)、5mM Tr is-HCl(pH7.5)、140mM NaCl、2mM KCl、1mM CaCl 2 、1mM MgCl 2 )に換え、1mM [ 14 C]-α-methyl-D-glucopyranoside(0.1m Ci)および評価化 物と共に30分間37℃培養した後、洗浄バッフ ー(10mM HEPES(pH7.5)、5mM Tris-HCl(pH7.5)、140mM Cho line Chloride、2mM KCl、1mM CaCl 2 、1mM MgCl 2 )で3回洗浄した。96穴プレートの各ウェルに10 0μlずつ液体シンチレーションカクテル(商品 :Supermix、パーキンエルマー社製)を加え、10 間攪拌した後、液体シンチレーションカウ ターの一種であるマイクロβ(パーキンエル ー社製)により、放射活性を測定した。過剰 量のSGLT2阻害化合物存在下での放射活性をバ クグランドとして各測定値から差し引いた を糖取り込み活性とし、試験化合物を用い に求めたコントロールの糖取り込み活性と 定濃度の試験化合物を用いた時の糖取り込 活性から阻害率(%)を求め、糖取り込み活性 50%阻害する試験化合物の濃度を調べた。そ 結果を表3に示す。下記結果より、本発明の 化合物は優れたSGLT2阻害活性を示した。

(試験例3)in vivo試験
 各被検化合物を溶媒(0.5%メチルセルロース )に10mL/kgの投与容量になるように懸濁あるい は溶解し、複数用量(好ましくは0.03~10mg/kgの 囲に含まれる)を一晩絶食したC57BL/6NCrlCrljマ ス(7~10週齡、雄性)に経口投与する。対照群 は溶媒を10mL/kg経口投与する。投与10分後に ルコースを2g/10mL/kg経口投与する。血糖値を 経時的(グルコース投与前、投与20、40、60、12 0分後)に測定し、血糖値の曲線下面積を算出 、各群の血糖値曲線下面積の対照群からの 下率を指標に50%有効用量ED50を求めることで 各被検化合物の生体での有効性を評価する。

(製剤例)錠剤
 実施例の化合物5g、乳糖90g、トウモロコシ ンプン34g、結晶セルロース20gおよびステア ン酸マグネシウム1gをブレンダーで混合した 後、打錠機で打錠することにより、錠剤が得 られる。

 本発明の化合物またはその水和物は、副 用が低く優れたヒトSGLT1および/またはSGLT2 害活性を示し、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠 糖尿病、その他の要因による高血糖症、耐糖 能不全(impaired glucose tolerance:IGT)、糖尿病関 疾患(例えば、肥満、高脂血症、高コレステ ール血症、脂質代謝異常、高血圧症、脂肪 、メタボリックシンドローム、浮腫、心不 、狭心症、心筋梗塞、動脈硬化症、高尿酸 症、痛風など)、または糖尿病合併症(例え 、網膜症、腎症、神経障害、白内障、足壊 、感染症、ケトーシスなど)の治療薬または 防薬として有用であり、哺乳動物(例えば、 ヒト、ウマ、ウシまたはブタ、好ましくはヒ ト)の予防もしくは治療のための医薬組成物 して有用である。

配列番号1:ヒトSGLT1のPCRセンスプライマー
配列番号2:ヒトSGLT1のPCRアンチセンスプライ ー
配列番号3:ヒトSGLT2のPCRセンスプライマー
配列番号4:ヒトSGLT2のPCRアンチセンスプライ ー