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Title:
BIAXIALLY ORIENTED POLYESTER FILM, AND PRODUCTION METHOD FOR BIAXIALLY ORIENTED POLYESTER FILM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175064
Kind Code:
A1
Abstract:
A biaxially oriented polyester film including a polyester resin composition that contains a polybutylene terephthalate resin (A) at a proportion of 75-100 mass%, said biaxially oriented polyester film satisfying the following requirements: (1) the puncture strength of the biaxially oriented polyester film as measured by a puncture test conforming to JIS-Z1707 is 0.50 N/μm or greater; (2) the highest value among the densities measured in accordance with JIS-K7112 for samples at positions 10 mm towards the center from the left and right ends of the biaxially oriented polyester film in the width direction is 1.40 g/cm3 or less; and (3) the intrinsic viscosity of the biaxially oriented polyester film is 0.7 dl/g or higher.

Inventors:
TAMARI NOBORU (JP)
GOTO TAKAMICHI (JP)
HARUTA MASAYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/004362
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 05, 2020
Export Citation:
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Assignee:
TOYO BOSEKI (JP)
International Classes:
B29C48/08; B29C55/12; B29C48/88; C08J5/18
Domestic Patent References:
WO2018179726A12018-10-04
WO2013172214A12013-11-21
Foreign References:
JP2007185898A2007-07-26
Attorney, Agent or Firm:
UNIUS PATENT ATTORNEYS OFFICE (JP)
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Claims:
\¥02020/175064 35 卩(:171?2020/004362 請求の範囲

[請求項 1] ポリプチレンテレフタレート樹脂 (八) を 75〜 1 00質量%含有 するポリエステル樹脂組成物を含み、

下記要件 (1) 〜 (3) を満たすことを特徴とする二軸配向ポリエ ステルフイルム。

(1) 」 1 3-71 707に準じた突き刺し試験で測定した二軸配 向ポリエステルフィルムの突き刺し強度が 0. 501\1/ 以上。

(2) 二軸配向ポリエステルフィルムの幅方向において、 左右の端 からそれぞれ中央部に向かって 1 0 の位置でサンプリングをし、 それぞれ」 丨 1 1 2に準じて測定した密度のうち最も高い方 の値が 1. 409/〇〇13以下。

(3) 二軸配向ポリエステルフィルムの固有粘度が〇. 7 丨 /9 以上。

[請求項 2] 前記ポリエステル樹脂組成物は、 ポリブチレンテレフタレート樹脂

(八) 以外のポリエステル樹脂 (巳) を含有することを特徴とする請 求項 1 に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。

[請求項 3] 二軸配向ポリエステルフィルムの幅方向において、 左右の端からそ れぞれ中央部に向かって 1 0 の位置でサンプリングをし、 それぞ れフーリエ変換型赤外分光法スぺクトル強度における全反射法を用い

も高い値が 0. 62以下であることを特徴とする請求項 1又は 2に記 載の二軸配向ポリエステルフィルム。

[請求項 4] 二軸配向ポリエステルフィルムの面配向度△ が 0. 1 45~0.

1 60であることを特徴とする請求項 1〜 3のいずれか 1 に記載の二 軸配向ポリエステルフイルム。

[請求項 5] 二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂組成物を冷却口ールに キャストして未延伸シートを形成する工程八と、 \¥02020/175064 36 卩(:171?2020/004362

前記冷却口ール上の前記未延伸シートに風を吹き付ける工程巳とを 有し、

前記工程巳は、 未延伸シート全幅を 1 0 0 %としたとき、 中央に吹 き付ける風の温度を X、 両方の端部に吹き付けられる温度を丫とした ときに、 前記 Xが 1 5 °〇以下であり、 且つ、 前記丫が前記 Xよりも低 い温度であり、

前記端部は、 少なくとも端縁から 1 〇%以内の領域を含むことを特 徴とする二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。

[請求項 6] 前記丫は、 1 0 °〇以下であることを特徴とする請求項 5に記載の二 軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。

Description:
\¥02020/175064 1 卩(:17 2020 /004362 明 細 書

発明の名称 :

二軸配向ポリエステルフイルム、 及び、 二軸配向ポリエステルフイルムの 製造方法

技術分野

[0001] 本発明は、 二軸配向ポリエステルフィルム、 及び、 二軸配向ポリエステル フィルムの製造方法に関する。

背景技術

[0002] ポリブチレンテレフタレート (以下、 ポリプチレンテレフタレートを 巳 丁と略す) 樹脂は、 ポリエチレンテレフタレート (以下、 ポリエチレンテレ フタレ—卜を 巳丁と略す) 樹脂より耐衝撃性が優れることから、 食品包装 用フィルム、 真空断熱材の外装材、 絞り成形用フィルム、 缶の内袋用フィル ムなどの分野においても応用が検討されてい る。

[0003] 例えば、 特許文献 1では、 巳丁樹脂に対して 巳丁樹脂を 40〜 80重 量%とし、 長手方向および幅方向の引張弾性率を 2. 3〜 3. 5〇 3 とす ることで缶の内袋用ポリエステルフィルムと して好適に用いられることがで きると開示されている。

[0004] 特許文献 2では、 4方向 (0° (長手方向) 、 45° 、 90° (幅方向)

、 1 35° ) の引張破断強度がそれぞれ 以上、 2281\/1? 3 以 上、 2401\/1 3以上および 22 1 IV! 3以上であり、 かつ 4方向 (0° ( 長手方向) 、 45 ° 、 90 ° (幅方向) 、 1 35 ° ) の引張破断強度のうち 、 最大値と最小値との比が 1. 1 2以下である、 巳丁樹脂からなる二軸延 伸フィルムが開示されている。 また、 当該二軸延伸フィルムを基材層として 用い、 外側から基材層 _ ガスバリア層 _ シーラント層の構成からなる包材が 開示されている。 そして、 当該包材の、 51X40%[¾ 1 ~ 1条件下で 1 000 回屈曲した際のピンホール数を 3個以下とすることで、 保香性に優れた液体 充填用包材として好適に用いられることがで きると開示されている。 \¥02020/175064 2 卩(:171?2020/004362

[0005] 特許文献 3では、 巳丁樹脂が 6 0質量%以上であり、 長手方向および幅 方向の降伏応力が 7 0 IV! ? 3 以上、 破断強度が 1 6 0 IV! ? 3 以上、 破断伸度 が 1 0 0 %以上とすることでナイロンフィルムやその 柔軟フィルム用途に 好適に用いられることができると開示されて いる。

先行技術文献

特許文献

[0006] 特許文献 1 :特許第 6 1 9 5 7 6 5号公報

特許文献 2 :特許第 6 3 4 7 4 9 9号公報

特許文献 3 :特許第 5 9 9 4 8 6 4号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007] 巳丁樹脂は結晶化速度が速いため、 キャスト時にも結晶化が進行する。

特に、 キャストして得られるフィルムの端部は、 製造上の理由で中央部に比 較して厚くなる傾向にある。 そのため、 キャストして得られるフィルムの端 部において、 結晶化はより顕著となる。

上記の特許文献 1、 3ではキャスト時に冷却口ールによる急冷処 は行つ ているが、 フィルム中央部と端部で同じ冷却条件である ため、 厚みの厚い端 部は中央部と比較すると徐冷状態となり、 結晶化がより進行する。 そのため 、 その後に続く延伸工程で端部の延伸応力が大 きくなり、 破断につながりや すいと推測される。 また特許文献 2では冷却水が 2 0 °〇と比較的高温である ため、 冷却が不十分で結晶化が進行しているものと 推測され、 その後に続く 延伸工程で延伸応力が大きくなり破断につな がりやすいものと推測される。

[0008] 本発明は、 上述した課題に鑑みてなされたものである。 すなわち、 本発明 の目的は、 良好な耐破袋性を有し、 且つ、 製膜性に優れる二軸配向ポリエス テルフィルムを提供することにある。 また、 当該二軸配向ポリエステルフィ ルムを得ることが可能な二軸配向ポリエステ ルフィルムの製造方法を提供す ることにある。 \¥02020/175064 3 卩(:171?2020/004362

課題を解決するための手段

[0009] 本発明者らは、 二軸配向ポリエステルフィルムについて鋭意 検討を行った 。 その結果、 下記構成を採用することにより、 良好な耐破袋性を有し、 且つ 、 製膜性に優れる二軸配向ポリエステルフィル ムが得られること見出し、 本 発明を完成するに至った。

[0010] すなわち、 本発明に係る二軸配向ポリエステルフィルム は、

ポリプチレンテレフタレート樹脂 (八) を 7 5〜 1 0 0質量%含有するポ リエステル樹脂組成物を含み、

下記要件 (1) 〜 (3) を満たすことを特徴とする。

(1) 」 1 3 - 7 1 7 0 7に準じた突き刺し試験で測定した二軸配向 リ エステルフィルムの突き刺し強度が 0 . 5 0 1\1 / 以上。

(2) 二軸配向ポリエステルフィルムの幅方向にお いて、 左右の端からそ れぞれ中央部に向かって 1 の位置でサンプリングをし、 それぞれ」 丨 3 _ < 7 1 1 2に準じて測定した密度のうち最も高い方の が 1 . 4 0 9 /

〇〇! 3 以下。

(3) 二軸配向ポリエステルフィルムの固有粘度が 0 . 7 丨 / 9 以上。

[001 1 ] 前記構成によれば、 ポリプチレンテレフタレート樹脂 (八) を 7 5質量% 以上含有するポリエステル樹脂組成物を含む ため、 突き刺し強度を向上させ ることができ、 耐破袋性を良好なものとすることができる。

また、 前記突き刺し強度が〇. 5 0 1\1 / 以上であるため、 耐破袋性を 良好なものとすることができる。

また、 前記密度が、 1 . 4 以下であるため、 端部の結晶化が抑制 されている。 その結果、 当該二軸配向ポリエステルフィルムを製造す る際の 延伸工程における端部での過度な応力を抑制 することができ、 製膜性を良好 とすることができる。

また、 前記固有粘度が〇. 7 丨 / 9 以上であるため、 二軸配向ポリエス テルフィルム製造用の樹脂組成物を冷却口ー ルにキャストして未延伸シート を得る際に、 未延伸シートの結晶化を抑制することができ 、 特に厚みの厚い \¥02020/175064 4 卩(:171?2020/004362

端部の降伏応力が高くなりすぎないように することができる。 その結果、 延 伸工程において破断し難くすることができる 。

[0012] なお、 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、 製造後 (キャスト及び 延伸処理後) のフィルム、 すなわち、 スリッ ト処理等のされていないフィル ム (ミルロールの状態でのフィルム) を想定している。 ただし、 本発明の二 軸配向ポリエステルフィルムは、 ポリブチレンテレフタレート樹脂 (八) を 7 5〜 1 0 0質量%含有するポリエステル樹脂組成物を み、 上記要件 (1 ) 〜 (3) を満たす限り、 フィルムの形態は特に限定されず、 例えば、 スリ ッ ト処理等により小口ールとされたフィルムや 、 枚葉のフィルムも含まれる

[0013] 前記構成において、 前記ポリエステル樹脂組成物は、 ポリプチレンテレフ タレート樹脂 (八) 以外のポリエステル樹脂 (巳) を含有することが好まし い。

[0014] 前記ポリエステル樹脂組成物が、 ポリプチレンテレフタレート樹脂 (八) 以外のポリエステル樹脂 (巳) を含有すると、 二軸延伸を行う時の製膜性や 得られたフィルムの力学特性を調整すること ができる。

[0015] 前記構成においては、 二軸配向ポリエステルフィルムの幅方向にお いて、 左右の端からそれぞれ中央部に向かって 1 0 の位置でサンプリングをし

、 それぞれフーリエ変換型赤外分光法スぺクト ル強度における全反射法を用 いて得られる 1 4 5 0 ± 1 0〇〇! のピークの吸収強度八と 1 4 1 0 ± 1 0 〇 01 - 1 のピークの吸収強度巳との比八/巳を求 たとき、 最も高い値が〇.

6 2以下であることが好ましい。

[0016] 前記吸収強度八は 巳丁の《型結晶のメチレン基に由来する吸収 であり、 前記吸収強度巳はベンゼン環の炭素結合に由 来する吸収であり、 吸収強度比 八/巳の値は配向係数を示し、 配向係数が小さいほど結晶性が低く、 高いほ ど結晶性が高いことを示す。

前記比八/巳の最も高い値が〇. 6 2以下であると、 結晶性が高くなりす ぎないため、 延伸時の応力が抑制され、 破断し難くなる。 \¥02020/175064 5 卩(:171?2020/004362

[0017] 前記構成においては、 二軸配向ポリエステルフィルムの面配向度 が 0

. 1 4 5〜〇. 1 6 0であることが好ましい。

[0018] 前記面配向度八 が〇. 1 4 5以上であると、 面配向が好適に高く、 突き 刺し強度が充分となり、 耐破袋性により優れる。

前記面配向度 が 0 . 1 6 0以下であると、 熱収縮率を低く維持するこ とができ、 熱安定性をより良好なものとすることができ る。

[0019] また、 本発明に係る二軸配向ポリエステルフィルム の製造方法は、

二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂 組成物を冷却口ールにキャス 卜して未延伸シートを形成する工程八と、

前記冷却口ール上の前記未延伸シートに風を 吹き付ける工程巳とを有し、 前記工程巳は、 未延伸シート全幅を 1 0 0 %としたとき、 中央に吹き付け る風の温度を X、 両方の端部に吹き付けられる温度を丫とした ときに、 前記 Xが 1 5 ° 〇以下であり、 且つ、 前記丫が前記 Xよりも低い温度であり、 前記端部は、 少なくとも端縁から 1 〇%以内の領域を含むことを特徴とす る。

[0020] 前記構成によれば、 冷却口ール上の未延伸シートに 1 5 °〇以下の風を吹き 付け、 未延伸シートの巳面 (冷却口ールに接した面とは反対の面) を急冷す ることによって、 結晶化度を小さく し、 製膜性を良好とすることができる。 また、 未延伸シートの端部の厚みは、 中央部よりも厚い場合が多い。 そこ で、 端部 (少なくとも端縁から 1 〇%以内の領域) を中央よりも強く急冷す ることにより、 端部を中央部相当に結晶化を抑制し、 製膜性を良好とするこ とができる。

[0021 ] 前記構成において、 前記丫は、 1 0 ° 〇以下であることが好ましい。 前記丫 が、 1 0 °〇以下であると、 未延伸シートの巳面端部の結晶化度が高くな りす ぎず、 製膜性がより良好となる。

発明の効果

[0022] 本発明によれば、 良好な耐破袋性を有し、 且つ、 製膜性に優れる二軸配向 ポリエステルフィルムを提供することができ る。 また、 当該二軸配向ポリエ \¥02020/175064 6 卩(:171?2020/004362

ステルフィルムを得ることが可能な二軸配 向ポリエステルフィルムの製造方 法を提供することができる。

図面の簡単な説明

[0023] [図 1]冷却口ール上の未延伸シートの巳面にマ チダクトからの冷却風を吹き 付ける方法を説明するための正面模式図であ る。

[図 2]図 1の側面図である。

[図 3]マルチダクトの一例を示す底面図である

発明を実施するための形態

[0024] 以下、 本発明の実施形態について説明する。

[0025] 本実施形態に係る二軸配向ポリエステルフィ ルムは、

ポリプチレンテレフタレート樹脂 (八) を 7 5〜 1 0 0質量%含有するポ リエステル樹脂組成物を含み、

下記要件 (1) 〜 (3) を満たすことを特徴とする二軸配向ポリエス テル フイルム。

(1) 」 1 3 - 7 1 7 0 7に準じた突き刺し試験で測定した二軸配向 リ エステルフィルムの突き刺し強度が 0 . 5 0 1\1 / 以上。

(2) 二軸配向ポリエステルフィルムの幅方向にお いて、 左右の端からそ れぞれ中央部に向かって 1 の位置でサンプリングをし、 それぞれ」 丨 3 _ < 7 1 1 2に準じて測定した密度のうち最も高い方の が 1 . 4 0 9 / 〇〇! 3 以下。

(3) 二軸配向ポリエステルフィルムの固有粘度が 0 . 7 丨 / 9 以上。 [0026] [二軸配向ポリエステルフィルムの組成]

前記ポリエステル樹脂組成物は、 巳丁樹脂 ( ) を主たる構成成分とす るものであり、 前記ポリエステル樹脂組成物における 巳丁樹脂 (八) の含 有率は 7 5質量%以上である。 好ましくは 8 5質量%以上であり、 より好ま しくは 9 0質量%以上である。 7 5質量%以上とすることにより、 突刺し強 度を充分なものとすることができ、 耐破袋性を向上させることができる。 主たる構成成分として用いる 巳丁樹脂 (八) は、 ジカルボン酸成分とし \¥02020/175064 7 卩(:171?2020/004362

て、 テレフタル酸が 9 0モル%以上であることが好ましく、 より好ましくは 9 5モル%以上であり、 さらに好ましくは 9 8モル%以上であり最も好まし くは 1 0 0モル%である。 グリコール成分として 1 , 4—ブタンジオールが 9 0モル%以上であることが好ましく、 より好ましくは 9 5モル%以上であ る。

[0027] 前記 巳丁樹脂 (八) の固有粘度の下限は好ましくは〇. 8 0 丨 / 9 で あり、 より好ましくは〇. 9 5 丨 / 9 であり、 更に好ましくは 1 . 0 I / 9である。 巳丁樹脂 ( ) の固有粘度を〇. 8 0 丨 / 9 以上とするこ とで、 製膜して得られるフィルムの固有粘度を高く することができ、 耐破袋 性や製膜性を向上させることができる。

前記 巳丁樹脂 ( ) の固有粘度の上限は好ましくは 1 . 3 丨 / 9 であ る。 1 . 丨 / 9 以下とすることにより、 フィルム延伸時の応力が高くな りすぎることを抑制し、 製膜性を良好とすることができる。 さらには、 固有 粘度の高い 巳丁樹脂を使用した場合、 樹脂の溶融粘度が高くなるため押出 し温度を高温にする必要があるが、 固有粘度が 1 . 3 I / 9以下の 巳丁 樹脂 (八) を用いることにより、 高温押出しなくてもよくなり、 分解物の発 生を抑制することできる。

[0028] 前記ポリエステル樹脂組成物は二軸延伸を行 う時の製膜性や得られたフィ ルムの力学特性を調整する目的で 巳丁樹脂 (八) 以外のポリエステル樹脂 (巳) を含有することが好ましい。

前記ポリエステル樹脂 (巳) としては、 巳丁、 ポリエチレンナフタレー 卜、 ポリプチレンナフタレート、 ポリプロピレンテレフタレートなどのポリ エステル樹脂、 又はイソフタル酸、 オルソフタル酸、 ナフタレンジカルボン 酸、 ビフエニルジカルボン酸、 シクロへキサンジカルボン酸、 アジピン酸、 アゼライン酸及びセバシン酸からなる郡から 選択される少なくとも 1種のジ カルボン酸が共重合された 巳丁樹脂、 エチレングリコール、 1 , 3 -プロ ピレングリコール、 1 , 2—プロピレングリコール、 ネオペンチルグリコー ル、 1 , 5—ペンタンジオール、 1 , 6—ヘキサンジオール、 ジエチレング \¥02020/175064 8 卩(:171?2020/004362

リコール、 シクロヘキサンジオール、 ポリエチレングリコール、 ポリテトラ メチレングリコール及びポリカーボネートか らなる郡から選択される少なく とも 1種のジオール成分が共重合された 巳丁樹脂、 イソフタル酸、 オルソ フタル酸、 ナフタレンジカルボン酸、 ビフエニルジカルボン酸、 シクロヘキ サンジカルボン酸、 アジピン酸、 アゼライン酸及びセバシン酸からなる郡か ら選択される少なくとも 1種のジカルボン酸が共重合された 巳丁樹脂、 若 しくは 1 , 3—ブタンジオール、 1 , 3—プロピレングリコール、 1 , 2— プロピレングリコール、 ネオペンチルグリコール、 1 , 5—ペンタンジオー ル、 1 , 6—ヘキサンジオール、 ジエチレングリコール、 シクロへキサンジ オール、 ポリエチレングリコール、 ポリテトラメチレングリコール及びポリ 力ーボネートからなる郡から選択される少な くとも 1種のジオール成分が共 重合された 巳丁樹脂から選ばれる少なくとも 1種の樹脂が挙げられる。

[0029] 中でも 巳丁を主成分とする樹脂は融点が高く耐熱性 に優れ、 巳丁樹脂 との相溶性が良く透明性に優れるので、 巳丁樹脂又は共重合された 巳丁 樹脂が好ましく、 特に 巳丁樹脂が好ましい。

[0030] 前記ポリエステル樹脂 (巳) の添加量としては、 前記ポリエステル樹脂組 成物全体に対して 2 5質量%以下が好ましく、 2 0質量%以下がより好まし く、 さらに好ましくは 1 5質量%以下であり、 特に好ましくは 1 0質量%以 下である。 前記ポリエステル樹脂 (巳) の添加量が 2 5質量%以下であると 、 突き刺し強度をより高めることができ、 耐破袋性により優れる。 また、 透 明性を高く保つことができる。

前記ポリエステル樹脂 (巳) の添加量は、 前記ポリエステル樹脂組成物全 体に対して 0質量%以上、 5質量%以上、 1 0質量%以上等とすることがで きる。

[0031 ] 前記ポリエステル樹脂 (巳) の固有粘度の下限は好ましくは〇. 5 I /

9であり、 より好ましくは 0 . 6 丨 / 9 であり、 更に好ましくは 0 . 8 丨 / 9である。 前記ポリエステル樹脂 (巳) の固有粘度の上限は好ましくは 1 . 3 丨 / 9 である。 前記ポリエステル樹脂 (巳) の固有粘度を上記数値 \¥02020/175064 9 卩(:171?2020/004362

範囲内とすることにより、 巳丁樹脂 (八) とより良好に混合することが可 能となる。

[0032] 前記二軸配向ポリエステルフィルムは、 前記ポリエステル樹脂組成物とは 別に、 従来公知の添加剤、 例えば、 滑剤、 安定剤、 着色剤、 酸化防止剤、 静 電防止剤、 紫外線吸収剤等を含有していてもよい。

[0033] 前記二軸配向ポリエステルフィルム全体を 1 0 0質量%としたとき、 前記 ポリエステル樹脂組成物の含有量は、 9 9 . 5質量%以上が好ましく、 9 9 . 6質量%以上がより好ましく、 9 9 . 7質量%以上がさらに好ましい。 前記ポリエステル樹脂組成物の含有量は、 前記二軸配向ポリエステルフィ ルム全体を 1 0 0質量%としたとき、 1 0 0質量%以下が好ましく、 9 9 .

9質量%以下がより好ましく、 9 9 . 8質量%以下がさらに好ましい。

[0034] 前記滑剤は、 フィルムの動摩擦係数を調整することができ るものであり、 シリカ、 炭酸カルシウム、 アルミナなどの無機系滑剤、 有機系滑剤が挙げら れる。 シリカ、 炭酸カルシウムがより好ましく、 中でもシリカがヘイズを低 減する点で特に好ましい。 これらにより透明性と滑り性と発現すること がで きる。

[0035] 前記二軸配向ポリエステルフィルムにおける 滑剤の含有量の下限は好まし くは 1 0 0質量 であり、 より好ましくは 8 0 0質量 111である。 1 0 0質量 以上とすることにより、 滑り性を向上させることができる。 前記滑剤の含有量の上限は好ましくは 2 0 0 0 0質量 111であり、 より 好ましくは 1 0 0 0質量 であり、 特に好ましくは 1 8 0 0質量 111 である。 2 0 0 0 0質量 以下とすることにより、 透明性を維持するこ とができる。

[0036] [二軸配向ポリエステルフィルムの特性]

上述したように、 前記二軸配向ポリエステルフィルムは、 下記要件 (1) を満たす。

(1) 」 1 3 - 7 1 7 0 7に準じた突き刺し試験で測定した二軸配向 リエ ステルフィルムの突き刺し強度が〇. 5 0 !\1 / 以上。 \¥02020/175064 10 卩(:171?2020/004362

前記突き刺し強度は、 好ましくは〇. 551\1/ 以上あり、 さらに好ま しくは〇. 601\1/ 以上である。 前記突き刺し強度が〇. 501\1/ 以上であるため、 耐破袋性を良好なものとすることができる。

また、 前記突き刺し強度は、 好ましくは〇. 901\1/ 以下であり、 よ り好ましくは〇. 851\1/ 以下であり、 さらに好ましくは〇. 801\1/ 以下である。 〇. 91\1/ 以下であると、 熱収縮率が抑制され、 熱安 定性により優れる。

なお、 本明細書において、 「突き刺し強度が〇. 501\1/ 以上」 とは 、 二軸配向ポリエステルフィルムのどの部分に おいても 「突き刺し強度が 0 . 501\1/ 111以上」 であることをいう。

[0037] また、 上述したように、 前記二軸配向ポリエステルフィルムは、 下記要件

(2) を満たす。

(2) 二軸配向ポリエステルフィルムの幅方向にお いて、 左右の端からそれ ぞれ中央部に向かって 1 0 の位置でサンプリングをし、 それぞれ」 丨 3 _[< 7 1 1 2に準じて測定した密度のうち最も高い方の が 1. 40 9 /〇 3以下。

前記密度 (前記密度のうち最も高い方の値) は、 好ましくは 1. 39 9 /

〇 、 3 である。 前記密度が 1.

4 3 以下であるため、 端部の結晶化が抑制されている。 その結果、 当 該二軸配向ポリエステルフィルムを製造する 際の延伸工程における端部での 過度な応力を抑制することができ、 製膜性を良好とすることができる。

また、 前記密度は、 好ましくは 1. 28 3 以上であり、 より好まし くは 1. であり、 さらに好ましくは 1.

上である。 1. 28 3 以上であると、 結晶性が適度に高く、 力学強度 がより良好となる。

なお、 端部の密度 (左右の端からそれぞれ中央部に向かって 1 置でサンプリングをした部分の密度) が、 1. 4 3 以下であれば、 当 然にサンプリング箇所よりも中央部側の密度 は、 1. 以下を満た \¥02020/175064 11 卩(:171? 2020 /004362

すことになる。

[0038] また、 上述したように、 前記二軸配向ポリエステルフィルムは、 下記要件

(3) を満たす。

(3) 二軸配向ポリエステルフィルムの固有粘度が 0. 7 丨 / 9 以上。 前記固有粘度は、 好ましくは〇. 75 丨 / 9 以上であり、 さらに好まし くは〇. 80 丨 / 9 以上である。 前記固有粘度が〇. 7 丨 / 9 以上であ るため、 二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂 組成物を冷却口ールに キャストして未延伸シートを得る際に、 未延伸シートの結晶化を抑制するこ とができ、 特に厚みの厚い端部の降伏応力が高くなりす ぎないようにするこ とができる。 その結果、 延伸工程において破断し難くすることができ る。 また、 前記固有粘度は、 好ましくは 1. 20 I /以下であり、 より好ま しくは 1. 1 5 以下であり、 さらに好ましくは 1. 1 0 丨 / 9 以 下である。 前記固有粘度が、 1. 20 丨 / 9 以下であると、 延伸時の応力 が高くなりすぎず、 製膜性がより良好となる。

[0039] 前記二軸配向ポリエステルフィルムは、 二軸配向ポリエステルフィルムの 幅方向において、 左右の端からそれぞれ中央部に向かって 1 の位置で サンプリングをし、 それぞれフーリエ変換型赤外分光法スぺクト ル強度にお ける全反射法を用いて得られる 1 450± 1 0〇 のピークの吸収強度八 巳を求めたとき、 最も高い値が 0. 62以下であることが好ましい。

前記比 /巳 (前記比 /巳の最も高い値) は、 より好ましくは 0. 6 1 以下であり、 さらに好ましくは〇. 60以下である。 前記比八/巳が 0. 6 2以下であると、 結晶性が高くなりすぎないため、 延伸時の応力が抑制され 、 破断し難くなる。

前記比 /巳は、 好ましくは〇. 52以上であり、 より好ましくは 0. 5 3以上であり、 さらに好ましくは〇. 54以上である。 〇. 52以上である と、 結晶性が低すぎず、 力学強度がより良好なものとなる。

なお、 二軸配向ポリエステルフィルムの巳面の比八 /巳が、 〇. 62以下 \¥02020/175064 12 卩(:171?2020/004362

であれば、 当然に 面の比八/巳も〇. 62以下を満たすことになる。

[0040] 前記二軸配向ポリエステルフィルムは、 面配向度八 が〇. 1 45〜〇.

1 60であることが好ましい。 前記面配向度 は、 より好ましくは〇. 1 455以上であり、 さらに好ましくは〇. 1 46以上である。 〇. 1 45以 上であると面配向が好適に高く、 突き刺し強度が充分となり、 耐破袋性によ り優れる。

前記面配向度八 は、 より好ましくは〇. 1 57以下であり、 さらに好まし くは〇. 1 54以下である。 〇. 1 60以下であると、 熱収縮率を低く維持 することができ、 熱安定性をより良好なものとすることができ る。

[0041] 前記二軸配向ポリエステルフィルムの IV! 0方向における 1 50°〇で 1 5分 間加熱後の熱収縮率の下限は〇. 5%が好ましい。 より好ましくは〇. 8% であり、 さらに好ましくは 1. 2%である。 〇. 5%以上であると、 突き刺 し強度を高めることができ、 耐破袋性を高く維持できる。

前記二軸配向ポリエステルフィルムの IV! 0方向における 1 50°〇で 1 5分 間加熱後の熱収縮率の上限は 3. 5%が好ましい。 より好ましくは 3. 0% であり、 さらに好ましくは 2. 5%である。 3. 5%以下であると、 後加工 で熱を加えた際にフィルムが大きく縮んでし まうことを抑制でき、 加工がよ り容易となる。

[0042] 前記二軸配向ポリエステルフィルムの厚みの 下限は 5 が好ましい。 よ り好ましくは 7 であり、 さらに好ましくは 9 〇!である。 5 〇!以上で あると、 フィルムとしての強度を充分なものとするこ とができる。

前記二軸配向ポリエステルフィルムの厚みの 上限は 40 が好ましい。 より好ましくは 30 であり、 さらに好ましくは 20 である。

[0043] 前記二軸配向ポリエステルフィルムは、 フィルム全域に亙って同一組成で あることが好ましい。

[0044] 前記二軸配向ポリエステルフィルムには、 印刷層を積層していてもよい。

印刷層を形成する印刷インクとしては、 水性及び溶媒系の樹脂含有印刷イ ンクが好ましく使用できる。 ここで印刷インクに使用される樹脂としては 、 \¥02020/175064 13 卩(:171?2020/004362

アクリル系樹脂、 ウレタン系樹脂、 ポリエステル系樹脂、 塩化ビニル系樹脂 、 酢酸ビニル共重合樹脂及びこれらの混合物が 例示される。 印刷インクには 、 帯電防止剤、 光線遮断剤、 紫外線吸収剤、 可塑剤、 滑剤、 フィラー、 着色 剤、 安定剤、 潤滑剤、 消泡剤、 架橋剤、 耐ブロッキング剤、 酸化防止剤等の 公知の添加剤を含有させてもよい。

[0045] 印刷層を設けるための印刷方法としては、 特に限定されず、 オフセッ ト印 刷法、 グラビア印刷法、 スクリーン印刷法等の公知の印刷方法が使用 できる 。 印刷後の溶媒の乾燥には、 熱風乾燥、 熱口ール乾燥、 赤外線乾燥等公知の 乾燥方法が使用できる。

[0046] また、 前記二軸配向ポリエステルフィルムには、 本発明の目的を損なわな い限りにおいて、 コロナ放電処理、 グロー放電処理、 火炎処理、 表面粗面化 処理が施されてもよく、 また、 公知のアンカーコート処理、 印刷、 装飾など が施されてもよい。

[0047] 前記二軸配向ポリエステルフィルムの少なく とも片面に無機薄膜層やアル ミ箔のような金属箔などのガスバリア層を設 けることができる。

[0048] ガスバリア層として無機薄膜層を用いる場合 の無機薄膜層としては、 金属 又は無機酸化物からなる薄膜である。 無機薄膜層を形成する材料は、 薄膜に できるものなら特に制限はないが、 ガスバリア性の観点から、 酸化ケイ素 ( シリカ) 、 酸化アルミニウム (アルミナ) 、 酸化ケイ素と酸化アルミニウム との混合物等の無機酸化物が好ましく挙げら れる。 特に、 薄膜層の柔軟性と 緻密性を両立できる点からは、 酸化ケイ素と酸化アルミニウムとの複合酸化 物が好ましい。

[0049] この複合酸化物において、 酸化ケイ素と酸化アルミニウムとの混合比は 、 金属分の重量比で八 丨が 2 0〜 7 0 %の範囲であることが好ましい。 八 丨濃 度を 2 0 %以上であると、 水蒸気ガスバリア性をより高くすることがで きる 。 一方、 7 0 %以下であると、 無機薄膜層を柔らかくすることができ、 印刷 やラミネートといった二次加工の際に膜が破 壊されてガスバリア性が低下す ることを抑制することができる。 なお、 ここでいう酸化ケイ素とは 3 丨 〇や \¥0 2020/175064 14 卩(:17 2020 /004362

3 I 〇 2 等の各種珪素酸化物又はそれらの混合物 であり、 酸化アルミニウムと は、 八 丨 〇や八 丨 2 3 等の各種アルミニウム酸化物又はそれら の混合物であ る。

[0050] 無機薄膜層の膜厚は、 通常 1〜 1 0 0 n m、 好ましくは 5〜 5 0 n であ る。 無機薄膜層の膜厚が 1 n m以上であると、 より満足のいくガスバリア性 が得られやすくなる。 一方、 1 〇〇门 以下であると、 耐屈曲性や製造コス 卜の点で有利となる。

[0051 ] 無機薄膜層を形成する方法としては、 特に制限はなく、 例えば真空蒸着法 、 スパッタリング法、 イオンプレーティング法等の物理蒸着法 ( 〇法)

、 あるいは化学蒸着法 (<3 0法) 等、 公知の蒸着法を適宜採用すればよい 。 以下、 無機薄膜層を形成する典型的な方法を、 酸化ケイ素 ·酸化アルミニ ウム系薄膜を例に説明する。 例えば、 真空蒸着法を採用する場合は、 蒸着原 料として 3 丨 〇 2 と八 丨 2 3 の混合物、 あるいは 3 丨 〇 2 と八 丨の混合物等が 好ましく用いられる。 これら蒸着原料としては通常粒子が用いられ るが、 そ の際、 各粒子の大きさは蒸着時の圧力が変化しない 程度の大きさであること が望ましく、 好ましい粒子径は 1 である。 加熱には、 抵抗加熱 、 高周波誘導加熱、 電子ビーム加熱、 レーザー加熱などの方式を採用するこ とができる。 また、 反応ガスとして酸素、 窒素、 水素、 アルゴン、 炭酸ガス 、 水蒸気等を導入したり、 オゾン添加、 イオンアシスト等の手段を用いた反 応性蒸着を採用することも可能である。 さらに、 被蒸着体 (蒸着に供する積 層フィルム) にバイアスを印加したり、 被蒸着体を加熱もしくは冷却するな ど、 成膜条件も任意に変更することができる。 このような蒸着材料、 反応ガ ス、 被蒸着体のバイアス、 加熱 ·冷却等は、 スパッタリング法や〇 0法を 採用する場合にも同様に変更可能である。 さらに、 上記無機薄膜層上に印刷 層を積層していてもよい。

[0052] 本実施形態においては、 前記ガスバリア層の上に保護層を設けること が好 ましい。 金属酸化物からなるガスバリア層は完全に密 な膜ではなく、 微小な 欠損部分が点在している。 金属酸化物層上に後述する特定の保護層用樹 脂組 \¥02020/175064 15 卩(:171?2020/004362

成物を塗工して保護層を形成することによ り、 金属酸化物層の欠損部分に保 護層用樹脂組成物中の樹脂が浸透し、 結果としてガスバリア性が安定すると いう効果が得られる。 加えて、 保護層そのものにもガスバリア性を持つ材料 を使用することで、 積層フィルムのガスバリア性能も大きく向上 することに なる。

[0053] 前記保護層としては、 ウレタン系、 ポリエステル系、 アクリル系、 チタン 系、 イソシアネート系、 イミン系、 ポリブタジエン系等の樹脂に、 エポキシ 系、 イソシアネート系、 メラミン系等の硬化剤を添加したものが挙げ られる 。 保護層を形成させる際に使用する溶媒 (溶剤) としては、 例えば、 ベンゼ ン、 トルエン等の芳香族系溶剤; メタノール、 エタノール等のアルコール系 溶剤; アセトン、 メチルエチルケトン等のケトン系溶剤;酢酸 エチル、 酢酸 プチル等のエステル系溶剤;エチレングリコ —ルモノメチルエ—テル等の多 価アルコール誘導体等が挙げられる。

[0054] 前記のウレタン樹脂は、 ウレタン結合の極性基が無機薄膜層と相互作 用す るとともに、 非晶部分の存在により柔軟性をも有するため 、 屈曲負荷がかか つた際にも無機薄膜層へのダメージを抑える ことができるため好ましい。 ウレタン樹脂の酸価は 1 〇〜 6 の範囲内であるのが好ま さらに好ましく 脂の酸価が前記範 囲であると、 水分散液とした際に液安定性が向上し、 また保護層は高極性の 無機薄膜上に均一に堆積することができるた め、 コート外観が良好となる。

[0055] 前記のウレタン樹脂は、 ガラス転移温度 (丁 9) が 8 0 ° 〇以上であること が好ましく、 より好ましくは 9 0 ° 〇以上である。 丁 9を 8 0 ° 〇以上にするこ とで、 湿熱処理過程 (昇温〜保温〜降温) における分子運動による保護層の 膨潤を低減できる。

[0056] 前記のウレタン樹脂は、 ガスバリア性向上の面から、 芳香族又は芳香脂肪 族ジイソシアネート成分を主な構成成分とし て含有するウレタン樹脂を用い ることがより好ましい。 \¥02020/175064 16 卩(:171?2020/004362

その中でも、 メタキシリレンジイソシアネート成分を含有 することが特に 好ましい。 上記樹脂を用いることで、 芳香環同士のスタッキング効果により ウレタン結合の凝集力を一層高めることがで き、 結果として良好なガスバリ ア性が得られる。

[0057] 本実施形態においては、 ウレタン樹脂中の芳香族又は芳香脂肪族ジイ ソシ アネートの割合を、 ポリイソシアネート成分 1 0 0モル%中、 5 0モル%以 上 (5 0〜 1 0 0モル%) の範囲とすることが好ましい。 芳香族又は芳香脂 肪族ジイソシアネートの合計量の割合は、 6 0 ~ 1 0 0モル%が好ましく、 より好ましくは 7 0〜 1 0 0モル%、 さらに好ましくは 8 0〜 1 0 0モル% である。 このような樹脂として、 三井化学株式会社から市販されている 「夕 ケラック (登録商標) \ZV P B」 シリーズは好適に用いることができる。 芳香 族又は芳香脂肪族ジイソシアネートの合計量 の割合が 5 0モル%以上である と、 より良好なガスバリア性が得られる。

[0058] 前記ウレタン樹脂は、 無機薄膜層との親和性向上の観点から、 カルボン酸 基 (カルボキシル基) を有することが好ましい。 ウレタン樹脂にカルボン酸 (塩) 基を導入するためには、 例えば、 ポリオール成分として、 ジメチロー ルプロピオン酸、 ジメチロールブタン酸等のカルボン酸基を有 するポリオー ル化合物を共重合成分として導入すればよい 。 また、 カルボン酸基含有ウレ タン樹脂を合成後、 塩形成剤により中和すれば、 水分散体のウレタン樹脂を 得ることができる。 塩形成剤の具体例としては、 アンモニア、 トリメチルア ミン、 トリエチルアミン、 トリイソプロピルアミン、 トリー 11—プロピルア ミン、 トリー 1·! -ブチルアミン等のトリアルキルアミン類、 1\1 -メチルモル ホリン、 1\1—エチルモルホリン等の 1\1—アルキルモルホリン類、 1\1—ジメチ ルエタノールアミン、 1\1 _ジエチルエタノールアミン等の 1\1 _ジアルキルア ルカノールアミン類等が挙げられる。 これらは単独で使用してもよいし、 2 種以上を併用してもよい。

[0059] 前記二軸配向ポリエステルフィルムには他素 材の層を積層しても良く、 そ の方法として、 二軸配向ポリエステルフィルムを作製後に貼 り合わせるか、 \¥02020/175064 17 卩(:171?2020/004362 製膜中に貼り合わせることができる。

[0060] 前記二軸配向ポリエステルフィルムは、 例えば、 前記二軸配向ポリエステ ルフィルムに無機蒸着層を設け、 更にシーラントと呼ばれるヒートシール性 樹脂層 (シーラント層ともいう) を形成し、 包装材料として使用することが できる。 ヒートシール性樹脂層の形成は、 通常、 押出しラミネート法あるい はドライラミネート法によりなされる。 ヒートシール性樹脂層を形成する熱 可塑性重合体としては、 シーラント接着性が充分に発現できるもので あれば よく、 巳などのポリエチレン樹脂類、 ポリプ ロピレン樹脂。 エチレンー酢酸ビニル共重合体、 エチレンー « -オレフィン ランダム共重合体、 アイオノマー樹脂等を使用できる。

[0061 ] シーラント層は、 単層フィルムであってもよく、 多層フィルムであっても よく、 必要とされる機能に応じて選択すればよい。 例えば、 防湿性を付与す る点では、 エチレンー環状オレフィン共重合体やポリメ チルペンテン等の樹 脂を介在させた多層フィルムが使用できる。 また、 シーラント層は、 難燃剤 、 スリップ剤、 アンチブロッキング剤、 酸化防止剤、 光安定剤、 粘着付与剤 等の各種添加剤が配合されてもよい。

シーラント層の厚さは、 1 0〜 1 0 0 〇1が好ましく、 2 0〜 6 0 〇!が より好ましい。

[0062] 前記二軸配向ポリエステルフィルムは、 食品、 医薬品、 工業製品等の包装 分野に用いることができる。 特に、 前記二軸配向ポリエステルフィルムは、 包装用積層体の基材フィルム (基材層) として使用することができる。 包装 用積層体の層構成としては、 /で層の境界を表わすと、 例えば、 基材層/ガ スバリア層/保護層、 基材層/ガスバリア層/保護層/接着剤層/シー ン 卜層、 基材層/ガスバリア層/保護層/接着剤層/樹脂 /接着剤層/シー ラント層、 基材層/接着剤層/樹脂層/ガスバリア層/保護 /接着剤層/ シーラント層、 基材層/ガスバリア層/保護層/印刷層/接着剤 /シーラ ント層、 基材層/印刷層/ガスバリア層/保護層/接着剤 /シーラント層 、 基材層/ガスバリア層/保護層/接着剤層/樹脂 /印刷層/接着剤層/ \¥0 2020/175064 18 卩(:171? 2020 /004362

シーラント層、 基材層/接着剤層/樹脂層/印刷層/ガスバリア /保護層 /接着剤層/シーラント層、 基材層/印刷層/ガスバリア層/保護層/接着 剤層/樹脂層/接着剤層/シーラント層、 基材層/印刷層/接着剤層/樹脂 層/ガスバリア層/保護層/接着剤層/シーラン 層、 基材層/接着剤層/ 樹脂層/ガスバリア層/保護層/印刷層/接着剤 /シーラント層、 等が挙 げられる。

[0063] 前記二軸配向ポリエステルフィルムを用いた 積層体は、 包装製品、 各種ラ ベル材料、 蓋材、 シート成型品、 ラミネートチューブ等の用途に好適に使用 することができる。 特に、 包装用袋 (例えば、 ピロー袋、 スタンディングパ ウチや 4方バウチ等のバウチ) に用いられる。 積層体の厚さは、 その用途に 応じて、 適宜決定することができる。 例えば、 5〜 5 0 0 、 好ましくは 1 0〜 3 0 0 程度の厚みのフィルムないしシート状の形態 で用いられる

[0064] [二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法]

前記二軸配向ポリエステルフィルムを得るた めの好適な方法として、 幅方 向の厚み精度の観点から丁ダイ方式が好まし い。 インフレーション方式では その製造方法に起因して延伸倍率が上がりに くく、 幅方向の厚み不良が生じ 易い。

また前記二軸配向ポリエステルフィルムを得 るための好適な方法として、 溶融ポリエステル樹脂組成物を冷却口ールに キャストする時に、 従来はスタ ティックミキサーなどで同一組成の樹脂を 8層以上に多層化することによつ て結晶化を抑えて均一な未延伸シートを得る 方法が提案されているが、 設備 の簡便さや保守性の面から以下に記載する均 質な未延伸シートを得るキャス 卜方法で、 溶融押出しする際に 8層未満の積層にすることが好ましい。 積層 数は 3層以下が更に好ましい。 設備のメンテナンスの面では、 単層が最も好 ましい。 フィルムの表面の特性を改善したい場合は、 2種 2層、 2種 3層、 あるいは 3種 3層の層構成が好ましい。

巳丁樹脂は結晶化速度が速いため、 得られる未延伸シートの固有粘度の \¥02020/175064 19 卩(:171?2020/004362

下限は好ましくは〇. 70 丨 /9であり、 より好ましくは〇. 75 丨 / 9であり、 さらに好ましくは〇. 80 丨 / 9 であり、 特に好ましくは〇.

90〇1 丨 /9である。 0. 70 ¢1 丨 /9以上であると、 キャスト時の結晶化 が抑制され、 未延伸シートの降伏応力が低くなる。 特に厚みの厚い端部の降 伏応力を低くなる。 その結果延伸時に破断が生じ難くなる傾向と なる。 得られる未延伸シートの固有粘度の上限は好 ましくは 1. 2 丨 / 9 であ り、 さらに好ましくは 1. 1 丨 / 9 である。 ·! . 2 丨 / 9 以下であると

、 延伸時の応力が高くなりすぎず、 製膜性がより良好となる。

[0065] ダイス温度の下限は好ましくは 240°〇であり、 より好ましくは 245°〇 であり、 特に好ましくは 250°〇である。 240°〇以上であると、 吐出がよ り安定し、 厚みをより均一とすることができる。

また、 240°〇以上であると、 樹脂の溶融押出し工程内で滞留した 巳丁 樹脂が未溶融物となってフィルム中に混入し 、 フィルムの品位を損ねてしま うことを防止することできる。 樹脂溶融温度の上限は好ましくは 280 ° 〇で あり、 より好ましくは 275°〇であり、 最も好ましくは 270°〇である。 2 80 ° 〇以下であると、 樹脂の分解を抑制することができ、 フィルムが脆くな ってしまうことを防止することができる。 また、 キャスト時の結晶化の進行 を抑制することができ、 製膜性をより良好とすることができる。

ダイス温度の上限は好ましくは 280 ° 〇であり、 より好ましくは 275 ° 〇 以下であり、 さらに好ましくは 270°◦以下である。 280°◦以下であると 、 厚みが不均一となることを抑制することがで きる。 また、 樹脂の劣化が起 こり、 ダイリツプ汚れなどで外観不良となることを 抑制することができる。 また、 得られるフィルムの固有粘度が低下すること を抑制することができる 。 また、 キャスト時の結晶化の進行が抑制され、 製膜性がより良好となる。

[0066] 樹脂の溶融押出し工程におけるスクリユーの 回転数の下限は好ましくは 7

0 「 であり、 より好ましくは 80 「 であり、 特に好ましくは 90 「 01である。 70 「 01以上であると吐出がより安定し、 厚みがより均一と なる。 また、 樹脂の混ざりがより十分となり、 外観不良をより抑制すること \¥02020/175064 20 卩(:171?2020/004362

ができる。

樹脂の溶融押し出し工程におけるスクリュー の回転数の上限は好ましくは 1 5 0 「 01であり、 より好ましくは 1 3 0 「 01であり、 特に好ましくは 1 1 0 「 である。 1 5 0 「 以下であると、 せん断発熱により溶融樹 脂の分解が進行することを抑制することがで き、 得られるフィルムの固有粘 度の低下を抑制できる。 また、 キャスト時の結晶化の進行が抑制され、 製膜 性がより良好となる。

[0067] 冷却口ール温度の上限は好ましくは 4 0 °〇であり、 より好ましくは 1 0 °〇 以下である。 4 0 °〇以下であると、 溶融したポリエステル樹脂組成物が冷却 固化する際の結晶化度が高くなりすぎず、 延伸がより容易となる。 また、 ラ ミネート強度を高くすることができ、 耐破袋性をより良好とすることができ る。

冷却口ール温度の下限は好ましくは 0 °〇である。 0 °〇以上であると、 溶融 したポリエステル樹脂組成物が冷却固化する 際の結晶化抑制の効果を充分に 発揮できる。 また冷却口ールの温度を上記の範囲とする場 合、 結露防止のた め冷却口ール付近の環境の湿度を下げておく ことが好ましい。

[0068] 冷却口ール表面に溶融ポリエステル樹脂組成 物をキャストした時、 表面に 高温の樹脂が接触するため冷却口ール表面の 温度が上昇する。 通常、 チルロ —ルは内部に配管を通して冷却水を流して冷 却するが、 充分な冷却水量を確 保する、 配管の配置を工夫する、 配管にスラツジが付着しないようメンテナ ンスを行う、 などして、 チルロール表面の幅方向の温度差を少なくす る必要 がある。 特に多層化 (例えば、 8層以上) することによって均一な未延伸シ -卜を得る方法を用いない場合には、 未延伸シートの結晶化が進みやすいの で注意が必要である。

このとき、 未延伸シートの厚みは 1 5〜 2 5 0 0 〇1の範囲が好適である 。 より好ましくは 5 0 0 以下であり、 さらに好ましくは 3 0 0 以下 である。

[0069] 溶融ポリエステル樹脂組成物がダイスから吐 出されてから冷却口ールに触 \¥0 2020/175064 21 卩(:171? 2020 /004362

れるまでの時間 (以下、 接触時間ともいう) は、 〇. 1〜 1 . 0秒の範囲内 が好ましく、 〇. 2〜〇. 5秒の範囲内がより好ましい。 前記接触時間は、 (エアギャップ) / (吐出速度) により得られる値である。 ここで、 エアギ ャップは、 吐出口 1 2と冷却口ール 2 0の面との距離をいう。

[0070] 未延伸シートの結晶化度を小さく して、 延伸性 (製膜性) を高める観点か ら、 二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂 組成物を冷却口ールにキャ ストした後 (工程 の後) 、 冷却口ール上の未延伸シートの巳面も急冷す る ことが好ましい。

さらに延伸性をより高めるために、 未延伸シートの巳面の端部を中央部よ りも強く急冷することが好ましい。 具体的には、 未延伸シート全幅を 1 0 0 %としたとき、 中央に吹き付ける風の温度を X、 両方の端部に吹き付けられ る温度を丫としたときに、 前記 Xが 1 5 ° 〇以下であり、 且つ、 前記丫が前記 Xよりも低い温度とすることが好ましい。 未延伸シートの端部の厚みが中央 部よりも厚い場合、

また、 未延伸シートの端部の厚みは、 中央部よりも厚い場合が多い。 そこ で、 端部を中央部よりも強く急冷することにより 、 中央部相当に結晶化を抑 制し、 製膜性を良好とすることができる。 急冷する方法は特に限定されない が、 設備の簡便さや保守性の面から、 マルチダクトによる冷却風を吹き付け る方法が好ましい。

前記 Xは、 より好ましくは 5 °〇以下である。 前記 Xは、 _ 5 °〇以上が好ま しい。 前記 Xが一 5 °〇以上であると、 未延伸シートの巳面の結晶化抑制効果 が充分に得られる。

前記端部は、 少なくとも端縁から 1 0 %以内の領域であることが好ましい 。 前記端部は、 より好ましくは端縁から 1 5 %以内の領域であり、 さらに好 ましくは端縁から 2 0 %以内の領域であり、 特に好ましくは、 端縁から 2 5 %以内の領域である。

[0071 ] 前記丫は、 1 0 °〇以下であることが好ましく、 より好ましくは 5 °〇以下で ある。 前記丫が、 1 〇 以下であると、 未延伸シートの巳面端部の結晶化度 \¥0 2020/175064 22 卩(:171? 2020 /004362

が高くなりすぎず、 製膜性がより良好となる。 前記丫は、 _ 5 ° 〇以上が好ま しい。 前記丫が一 5 °〇以上であると、 未延伸シートの巳面の結晶化抑制効果 が充分に得られる。

[0072] 図 1は、 冷却口ール上の未延伸シートの巳面にマルチ ダクトからの冷却風 を吹き付ける方法を説明するための正面模式 図であり、 図 2は、 その側面図 である。

図 1、 図 2に示すように、 ダイス 1 0は、 吐出口 1 2が冷却口ール 2 0の 面に対向するように配置されている。 吐出口 1 2と冷却口ール 2 0の面との 距離 (最短距離) は、 特に限定されないが、 一般的に、 2〇 〜 1 〇〇 程 度である。

また、 冷却口ール 2 0の外周面上には、 マルチダクト 3 0が配設されてい る。

マルチダクト 3 0の位置は、 側面図 (図 2) において、 冷却口ール 2 0の 中心に対して、 ダイス 1 0の位置を 0 ° としたときに、 冷却口ール 2 0の回 転方向 (図 2では右回転方向) に対して、 〇〜 4 5 ° の範囲に設置されてい ることが好ましく、 1 0〜 3 5 ° の範囲内に設置されていることがより好ま しい。 マルチダクト 3 0が前記範囲内に配置されていると、 冷却口ール 2 0 上にキャストされる未延伸シート 4 0の巳面を、 キャスト後すぐに冷却する ことが可能となる。

また、 二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂 組成物が冷却口ールに キャストされた時点 (触れた時点) から、 当該部分に前記風が吹き付けられ るまでの時間は、 2 . 0秒以内が好ましく 1 . 0秒以内がより好ましく、 0 . 5秒以内がさらに好ましい。 二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂 組成物が冷却口ールにキャストされた時点 (触れた時点) から、 当該部分に 前記風が吹き付けられるまでの時間 (当該部分がマルチダクト 3 0の直下に 移動するまでの時間) が、 2 . 0秒以内であると、 未延伸シート 4 0の巳面 を、 キャスト後すぐに冷却することが可能となる 。

[0073] マルチダクト 3 0の横幅 (図 1 における左右方向の長さ) は、 キャストさ \¥02020/175064 23 卩(:171?2020/004362

れる未延伸シート 4 0の幅以上となるものであることが好ましい マルチダ クト 3 0の横幅を、 キャストされる未延伸シート 4 0の幅以上とすることに より、 未延伸シート 4 0の巳面の端部まで充分に結晶化抑制効果が られや すくなる。

[0074] マルチダクト 3 0は、 未延伸シート全幅を 1 0 0 %としたとき、 中央部に 吹き付ける風の温度と、 左端部 2 0 %の部分及び右端部 2 0 %の部分に吹き 付けられる温度とを異ならせることができる 構成であることか好ましい。 具 体的には、 マルチダクト 3 0の吹き出し口を仕切り板等により複数に分 さ れた構成とし、 各吹き出し口から異なる温度の風を吹き出す 方法が挙げられ る。 吹き出し口の分割の態様は特に限定されず、 均等に分割されていてもよ く、 各吹き出し口ごとに幅が異なっていてもよい 。

[0075] マルチダクトの一例を図 3に示す。 図 3は、 マルチダクトの一例を示す底 面図 (冷却口ール面側から見た図) である。 本実施形態に係るマルチダクト 3 0では、 未延伸シート 4 0と同じ幅となるように横幅が設定されてお ( 図 2) 、 図 3に示すように、 マルチダクト 3 0の吹き出し口が仕切り板 3 2 により 5分割されている。 具体的に、 マルチダクト 3 0の吹き出し口は、 図 3の左側から右側に向かって順に吹き出し口 3 1 — 1〜吹き出し口 3 1 — 5 に分割されている。

[0076] マルチダクト 3 0の縦幅 (図 1 における上下方向の長さ) は、 3 0〇〇1以 上 8 0〇〇!以下であることが好ましく、 以下であるこ とがより好ましい。

また、 冷却口ール 2 0上において未延伸シート 4 0が移動する速度は、 2 〇|^ /分〜 1 0 0 01 /分であることが好ましく、 4 0 01 /分〜 8 0 01 /分で あることがより好ましい。

マルチダクト 3 0の縦幅を前記数値範囲内とし、 未延伸シート 4 0の速度 を前記数値範囲内とすることにより、 好適な量の冷却風を未延伸シート 4 0 の巳面に吹き付けることができる。

[0077] マルチダクト 3 0の冷却口ール 2 0からの高さの上限は 2 0〇 以下であ \¥0 2020/175064 24 卩(:171? 2020 /004362

り、 より好ましくは 1 0〇 01以下である。 2 0〇 01以下であると冷却効率が 向上し、 未延伸シート 4 0の端部の結晶化抑制効果が充分に得られる

マルチダクト 3 0の冷却口ール 2 0からの高さの下限は特に制限されない が、 未延伸シート 4 0に接触しない範囲が望ましい。

[0078] マルチダクト 3 0からの冷却風の風速の上限は好ましくは 2 1 nであり、 より好ましくは 1 8 0〇1 / |11 丨 以下である。 2 0 0 111 / 111 I 1^ 以下であると、 溶融したシート形成用樹脂組成物をキャスト する際の接地点 が冷却風によりぶれることを抑制することが できる。

冷却風の風速の下限は 5 0 111 / 111 丨 が好ましい。 5 0〇1 / |11 丨 以上で あると、 未延伸シート 4 0の端部の結晶化抑制効果が充分に得られる

[0079] 上述した中でも、 本実施形態に係る二軸配向ポリエステルフィ ルムの製造 方法は、

二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂 組成物を冷却口ールにキャス 卜して未延伸シートを形成する工程八と、

前記冷却口ール上の前記未延伸シートに風を 吹き付ける工程巳とを有し、 前記工程巳は、 未延伸シート全幅を 1 0 0 %としたとき、 中央に吹き付け る風の温度を X、 両方の端部に吹き付けられる温度を丫とした ときに、 前記 Xが 1 5 ° 〇以下であり、 且つ、 前記丫が前記 Xよりも低い温度であり、 前記端部は、 少なくとも端縁から 1 0 %以内の領域を含むことが好ましい

[0080] 次に延伸方法について説明する。 延伸方法は、 同時二軸延伸でも逐次二軸 延伸でも可能であり、 特に限定されない。

[0081 ] 長手方向 (以下、 IV! 0方向ともいう) の延伸温度の下限は好ましくは 5 5 °〇であり、 より好ましくは 6 0 °〇である。 5 5 °〇以上であると、 破断をより 抑制することができる。 また、 縦方向の配向が強くなりすぎるのを防ぎ、 IV! 〇方向の熱収縮率が大きくなることを抑制す ることができる。 IV! 0方向の延 伸温度の上限は好ましくは 1 〇〇 ° 〇であり、 より好ましくは 9 5 ° 〇である。

1 0 0 ° 〇以下であると、 配向を充分に持たせることができ、 力学特性をより \¥02020/175064 25 卩(:171?2020/004362

高めることができる。

[0082] IV! 0方向の延伸倍率の下限は好ましくは 2. 5倍であり、 特に好ましくは

2. 7倍である。 2. 5倍以上であると、 配向を充分に持たせることができ 、 力学特性をより高めることができる。 また、 2. 5倍以上であると、 厚み ムラを抑制することができ、 フィルムロールの弛みを防止することができ る

IV! 0方向の延伸倍率の上限は好ましくは 3. 8倍であり、 より好ましくは

3. 6倍であり、 特に好ましくは 3. 4倍である。 3. 8倍以下であると、 力学強度や厚みムラ改善の効果が充分に得ら れる。

[0083] 幅方向 (以下、 丁 0方向ともいう) の延伸温度の下限は好ましくは 55°〇 であり、 より好ましくは 60 ° 〇である。 55 ° 〇以上であると、 破断を起こり にくくすることができる。 また、 横方向の配向が強くなりすぎるのを防ぎ、

70方向の熱収縮率が大きくなることを抑制 ることができる。

丁 0方向の延伸温度の上限は好ましくは 1 00°〇であり、 より好ましくは 95 ° 〇である。 1 00 ° 〇以下であると、 配向を充分に持たせることができ、 力学特性をより高めることができる。

[0084] 丁 0方向の延伸倍率の下限は好ましくは 3. 5倍であり、 より好ましくは

3. 6倍であり、 特に好ましくは 3. 7倍である。 3. 5倍以上であると幅 方向の配向度を大きくすることができ、 力学強度を高くすることができる。 丁 0方向の延伸倍率の上限は好ましくは 5. 0倍であり、 より好ましくは

4. 6倍であり、 特に好ましくは 4. 3倍である。 5. 0倍以下であると、 力学強度や厚みムラ改善の効果が充分得られ る。

[0085] 熱固定温度の下限は好ましくは 1 70 ° 〇であり、 より好ましくは 1 80 ° 〇 である。 1 70°〇以上であると熱収縮率をより小さくす ことができる。 熱固定温度の上限は好ましくは 220°〇である。 220°〇以下であると、 フィルムが融けてしまうことや、 突き刺し強度が低下することを抑制するこ とができる。

[0086] リラックス率の下限は好ましくは〇. 5%である。 〇. 5%以上であると \¥02020/175064 26 卩(:171?2020/004362

丁口方向の熱収縮率を低く保つことができ る。

リラックス率の上限は好ましくは 1 0%である。 1 0%以下であるとたる みなどが生じることを防止でき、 平面性を向上させることができる。

[0087] リラックスエ程の温度の下限は好ましくは 1 30°〇であり、 より好ましく は 1 50°◦である。 1 30°◦以上であるとリラックスを行った際に ィルム が十分に縮み、 熱収縮率低減効果を十分に得ることが可能と なる。

リラックスエ程温度の上限は好ましくは 1 90 ° 〇であり、 より好ましくは 1 70°〇である。 1 90°〇以下であると、 シワ等によりフィルムの平面性の 悪化が生じることを抑制することができる。

[0088] 以上、 本実施形態に係る二軸配向ポリエステルフィ ルムの製造方法を説明 した。

実施例

[0089] 次に、 実施例により本発明をさらに詳細に説明する が、 本発明は以下の例 に限定されるものではない。 なお、 フィルムの評価は次の測定法によって行 った。

[フイルムの厚み]

」 1 3 999 八法に準拠し、 ダイアルゲージを用いて 測定した。

[0090] [フィルムの突き刺し強度]

実施例、 比較例で作製したフィルムから、 フィルム幅方向の中央位置およ び左右の端からそれぞれ中央部に向かって 1 0 〇!の位置を中心とする縦 5 111

ポリエステルフィルムの突き刺し強度は、 」 1 3-71 707に記載の試 験法で測定した値を下式により 1 換算で算出した。

突き刺し強度 (1\1/ ^0 =突き刺し強度実測値/フィルムの厚み

[0091] [フーリエ変換型赤外分光法 (全反射法) ]

実施例、 比較例で作製したフィルムから、 フィルム幅方向の左右の端部か ら中央部に向かって 1 0 〇!の位置を中心とする縦 5 〇! 横 5111111のサン \¥02020/175064 27 卩(:171?2020/004362

プルをそれぞれ切り出した。

を用い、 媒質結晶を ダイヤモンドとしてフィルム表層に密着させ 、 IV! 0方向に平行に光を入射し つつ、 全反射法によってスペクトル強度を測定した 。 分光器の分解能は 4〇 - 1 、 スペクトル積算回数は 64回として測定した。 スペクトル強度は各波 数での吸光度とする。 下式により算出した。 測定は、 巳面について行った。 吸光度比 (八/巳) =吸光度八 ピークのスぺク トル強度) /吸光度巳 ( 1 4 1 0± 1 0〇 01- 1 のピークのスぺクトル強度) [0092] [フィルムの面配向度△ ]

実施例、 比較例で作製したフィルムから、 フィルム幅方向の中央位置、 お よび、 左右の端からそれぞれ中央部に向かって 1 0 の位置を中心とする のサンプルをそれぞれ切り出した。

サンプルについて」 丨 3 < 7 1 42- 1 996 八法により、 ナトリ ウムロ線を光源として接触液としてジヨード メタンを用いてアッベ屈折率計 によりフィルム長手方向の屈折率 ( 父) 、 幅方向の屈折率 (N 7) 、 厚み 方向の屈折率 を測定し、 下式により を算出した。

面配向度 (△?) = [ ( 父十 1\1 7 ) /2] -N 2

[0093] [フィルムの固有粘度]

実施例、 比較例で作製したフィルムから、 フィルム幅方向の中央位置、 お よび、 左右の端からそれぞれ中央部に向かって 1 0 の位置を中心とする のサンプルをそれぞれ切り出した。

サンプルについて、 固有粘度は(株)紫山科学機器製作所社製、 自動粘度測 定装置 「33_600_1_ 1」 を使用して測定した。 溶媒液としては、 _ クロロフエノール/ 1 , 1 , 2, 2—テトラクロロエタン = 6/4 (質量比 ) の混合液を使用した。

[0094] [フィルムの密度]

実施例、 比較例で作製したフィルムから、 フィルム幅方向の左右の端部か ら中央部に向かって 1 0 〇!の位置を中心とする縦 5 〇! 横 5111111のサン \¥02020/175064 28 卩(:171?2020/004362

プルを切り出した。

サンプルの密度について、 」 丨 3 < 7 1 1 2の 0法 (密度勾配法) に より測定した。 測定条件は、 以下の通りとした。 表 1 には、 左端、 右端の 2 つのサンプルのうち、 測定値が最も高い方を示した。

<測定条件>

勾配液:硝酸カルシウム四水和物

勾配管内の温度: 3〇〇

サンプルサイズ: 5 111 111 X 5 111 111 111

浸潰時間: 1 6時間

[0095] [評価用ラミネート積層体の作製]

ポリエステルフィルムの巳面側にウレタン系 2液効果型接着剤 (三井化学 株式会社製 「タケラック (登録商標) 5 2 5 3」 と 「タケネート (登録商 標) 八5 0」 を 1 3 . 5 : 1 (質量比) の割合で配合) を用いてドライラミ ネート法により、 ヒートシール性樹脂層として厚さ 7〇 の無延伸ポリプ ロピレンフィルム (東洋紡株式会社製 「 1 1 4 7」 ) を貼り合わせ、 4 0 °〇にて 4日間エージングを施すことにより、 ラミネート積層体を得た。 なお 、 ウレタン系 2液硬化型接着剤で形成される接着剤層の乾 後の厚みはいず れも約 4仰 であった。

[0096] [評価用レトルト処理済み製袋品の作製]

前記のラミネート積層体の幅方向の中央位置 、 および左右の端からそれぞ れ中央部に向かって の位置を中心とする縦

サンプルをそれぞれ切り出した。

切り出したサンプルについて、 シーラントが内側になるように 2枚を重ね 合わせ、 3方を 1 6 0 °〇のシール温度、 シール幅 1 . にてヒートシー ルすることで内寸

なお、 前記 3方シール袋としては、 中央位置から切り出した 2枚を貼り合 わせもの、 左側から切り出した 2枚を貼り合わせもの、 右側から切り出した 2枚を貼り合わせものを作製した。 \¥02020/175064 29 卩(:171?2020/004362

得られた 3方シール袋に水 250〇! 1_を充填した後、 ヒートシールにて 4 方目の口を閉じ、 水が充填された 4方シール袋を作製した。

得られた水が充填された 4方シール袋を、 1 30°〇の熱水中に 30分間浸 潰してレトルト処理済みの袋を得た。

[0097] [耐破袋性の評価]

前記のレトルト処理済みの水が充填された袋 を室温 5°〇、 相対湿度 35% の環境下、 高さ 1 00〇 の位置からコンクリート板の上に袋の面を水 平に して 1 0回落下させ、 続いて袋の面を垂直にして 1 0回落下させ、 破れが発 生しなかった袋の割合を算出した。 なお、 試験に用いた袋の数は水平方向、 垂直方向ともに 20個ずつとした。

[0098] [製膜性の評価]

各実施例、 比較例のフィルムの作製時に、 30分以上破断無く、 連続製膜 が可能であった場合を〇、 30分以内に少なくとも 1回破断が生じた場合を Xとして評価した。

[0099] [実施例 1 ]

—軸押出機を用い、 巳丁樹脂 (テレフタル酸//ブタンジオール = 1 0 0//1 00 (モル%) からなる固有粘度 1. 28 I / 9 ) と 巳丁樹脂 (テレフタル酸//エチレングリコール = 1 0〇// 1 00 (モル%) から なる固有粘度〇. 62 1 /9、 シリカ粒子配合) を含む二軸配向ポリエス テルフィルム製造用の樹脂組成物を 290°〇で溶融させた後、 250°〇の丁 —ダイスからキャストし、 1 0 ° 〇の冷却口ールに静電密着法により密着 させ ながら、 巳面にマルチダクトから冷風を吹き付けて未 延伸シートを得た。 得 られた未延伸シートの幅は、 1 60〇 であった。 マルチダクトは図 1 に示 すような構造であり、 吹き出し口 3 1 - 1、 3 1 -5 (以下、 吹き出し口 1 、 5ともいう) より 1 0°〇の冷風を吹き付け、 吹き出し口 3 1 -2〜 3 1 - 4 (以下、 吹き出し口 2〜 4ともいう) から 1 5 °〇の冷風を吹き付けた。 本実施例では、 吹き出し口 1、 5の幅は、 それぞれ 吹き出し口 2〜 4の横幅は、 それぞれ した。 \¥02020/175064 30 卩(:171?2020/004362

未延伸シートのうち、 左右の端からそれぞれ中央部に向かって 3 2〇 の 位置までは、 吹き出し口 1又は吹き出し口 5からの風が吹き付けられ、 それ よりも中央部側は、 吹き出し口 2〜 4からの風が吹き付けられた。

この際、 マルチダクトの縦幅は、 5 あり、 未延伸シートの移動速 度は、 6 0 /分であった。

また、 二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂 組成物が冷却口ールに キャストされた時点 (触れた時点) から、 当該部分に風が吹き付けられるま での時間は、 〇. 5秒であった。

なお、 二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂 組成物中のシリカ粒子 の含有量は、 二軸配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂 組成物を全体 ( 1 0 0質量%) としたときにシリカ濃度として〇. 1 6質量%である。

[0100] 次いで、 得られた未延伸シートを 7 0 °〇の温度で長手方向 方向) に

3 . 3倍で延伸し、 次いで、 テンターに通して 8 0 °〇で幅方向 (丁〇方向) に 4 . 0倍で延伸し、 2 0 0 ° 〇で 3秒間の熱固定処理と 1秒間 9 %の緩和処 理を実施して、 厚さ 1 5 の二軸配向ポリエステルフィルムを得た。 二軸 配向ポリエステルフィルム製造用の樹脂組成 物中の樹脂組成、 および、 製膜 条件を表 1 に示した。 また、 得られたフィルムの物性及び評価結果を表 1 に ^した。

[0101 ] [実施例 2 - 4 ]

樹脂組成を表 1 に記載したとおり変えた以外は実施例 1 と同様に製膜して 、 厚さ 1 5 の二軸配向ポリエステルフィルムを得た。 得られたフィルム の物性及び評価結果を表 1 に示した。

[0102] [実施例 5 ]

ダイス温度を表 1 に記載したとおり変えた以外は実施例 1 と同様に製膜し て、 厚さ 1 5 の二軸配向ポリエステルフィルムを得た。 得られたフィル ムの物性及び評価結果を表 1 に示した。

[0103] [実施例 6 ]

熱処理温度を表 1 に記載したとおり変えた以外は実施例 1 と同様に製膜し \¥02020/175064 31 卩(:171?2020/004362

て、 厚さ 1 5 の二軸配向ポリエステルフィルムを得た。 得られたフィル ムの物性及び評価結果を表 1 に示した。

[0104] [実施例 7 ]

樹脂組成を表 1 に記載したとおり変えた以外は実施例 6と同様に製膜して 、 厚さ 1 5 の二軸配向ポリエステルフィルムを得た。 得られたフィルム の物性及び評価結果を表 1 に示した。

[0105] [比較例 1 ]

マルチダクトの吹き出し口 1、 5の冷風温度を表 1 に記載した温度に変更 したこと以外は実施例 1 と同様に製膜して、 厚さ 1 5 の二軸配向ポリエ ステルフィルムを得た。 得られたフィルムはフィルム端部の密度が大 きく結 晶性差が大きいため、 製膜性が不良であった。

[0106] [比較例 2 ]

溶融樹脂のダイスから冷却口ールに接触する 時間を表 1 に記載した時間に 変更したこと以外は実施例 1 と同様に製膜して、 厚さ 1 5 の二軸配向ポ リエステルフィルムを得た。 得られたフィルムはフィルム端部の密度が大 き く結晶性差が大きいため、 製膜性が不良であった。

[0107] [比較例 3 ]

ダイス温度を表 1 に記載した温度に変更したこと以外は実施例 1 と同様に 製膜して、 厚さ 1 5 の二軸配向ポリエステルフィルムを得た。 得られた フィルムはフィルムの固有粘度が低く、 フィルム端部の密度が大きく結晶性 差が大きいため、 製膜性が不良であったばかりか突き刺し強度 が低いため、 耐破袋性が不良であった。

[0108] [比較例 4 ]

熱処理温度を表 1 に記載した温度に変更したこと以外は実施例 1 と同様に 製膜して、 厚さ 1 5 の二軸配向ポリエステルフィルムを得た。 得られた フィルムは突き刺し強度が低いため、 耐破袋性が不良であった。

[0109] [比較例 5 ]

樹脂組成を表 1 に記載した比率に変更したこと以外は実施例 1 と同様に製 \¥0 2020/175064 32 卩(:171? 2020 /004362

膜して、 厚さ 1 5 の二軸配向ポリエステルフィルムを得た。 得られたフ ィルムは突き刺し強度が低いため、 耐破袋性が不良であった。

[01 10] [比較例 6 ]

樹脂組成を表 1 に記載した比率に変更したこと、 および、 マルチダクトの 吹き出し口 1、 5の冷風温度を表 1 に記載した温度に変更したこと以外は実 施例 1 と同様に製膜して、 厚さ 1 5 の二軸配向ポリエステルフィルムを 得た。 得られたフィルムはフィルム端部の密度が大 きく結晶性差が大きいた め、 製膜性が不良であった。

[01 1 1 ] [比較例 7 ]

実施例 1 において、 マルチダクトによる未延伸フィルム巳面の冷 却を行わ なかった以外は実施例 1 と同様に二軸延伸フィルムを製膜して、 厚さ 1 5 01の二軸配向ポリエステルフィルムを得た。 得られたフィルムはフィルム端 部の密度が大きく結晶性差が大きいため、 製膜性が不良であった。

[01 1 2]

〔¾二

\¥02020/175064 34 卩(:17 2020 /004362

符号の説明

[0113] 1 0 ダイス

1 2 吐出口

20 冷却口ール

30 マルチダクト

3 1 (3 1 - 1、 3 1 -2、 3 1 -3、 3 1 -4、 3 1 -5) 吹き出し

32 仕切り板

40 未延伸シート