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Patent Searching and Data


Title:
BINUCLEAR RUTHENIUM COMPLEX DYE, ACIDIC AQUEOUS SOLUTION OF BINUCLEAR RUTHENIUM COMPLEX DYE, AND METHOD FOR PRODUCING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/025382
Kind Code:
A1
Abstract:
A binuclear ruthenium complex dye is obtained by reacting a ruthenium complex (1) represented by the general formula (1) below and a ruthenium complex (2) represented by the formula (2-1) below or the formula (2-2) below, and then isolating the reaction product by adding an acid so that the pH of the reaction liquid is more than 2.5 but not more than 5. (1) (In the formula, Y represents a halogen atom.) (2-1) (2-2)

Inventors:
KAKUTA, Yoshihisa (8-1, Goi-Minamikaigan, Ichihara-sh, Chiba 45, 2900045, JP)
角田 剛久 (〒45 千葉県市原市五井南海岸8-1 宇部興産株式会社内 Chiba, 2900045, JP)
IWASA, Takafumi (8-1, Goi-Minamikaigan, Ichihara-sh, Chiba 45, 2900045, JP)
Application Number:
JP2008/065126
Publication Date:
February 26, 2009
Filing Date:
August 25, 2008
Export Citation:
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Assignee:
UBE INDUSTRIES, LTD. (1978-96, Oaza Kogushi Ube-sh, Yamaguchi 33, 7558633, JP)
宇部興産株式会社 (〒33 山口県宇部市大字小串1978番地の96 Yamaguchi, 7558633, JP)
KAKUTA, Yoshihisa (8-1, Goi-Minamikaigan, Ichihara-sh, Chiba 45, 2900045, JP)
角田 剛久 (〒45 千葉県市原市五井南海岸8-1 宇部興産株式会社内 Chiba, 2900045, JP)
International Classes:
C09B57/10; H01L31/04; H01M14/00; C07F15/00
Domestic Patent References:
WO2008093742A1
WO2006038587A1
Other References:
NAZEERUDDIN M.K. ET AL.: 'Acid-base equilibria of (2,2'-bipyridyl-4,4'-dicarboxylic acid)ruthenium(II) complexes and the effect of protonation on charge-transfer sensitization of nanocrystalline titania' INORGANIC CHEMISTRY vol. 38, no. 26, 1999, pages 6298 - 6305
NAZEERUDDIN M.K. ET AL.: 'Investigation of sensitizer adsorption and the influence of protons on current and voltage of a dye-sensitized nanocrystalline TiO2 solar cell' THE JOURNAL OF PHYSICAL CHEMISTRY B vol. 107, no. 34, 2003, pages 8981 - 8987
RILLEMA D.P. ET AL.: 'Multimetallic ruthenium (II) complexes based on biimidazole and bibenzimidazole:effect of dianionic bridging ligands on redox and spectral properties' INORGANIC CHEMISTRY vol. 29, no. 2, 1990, pages 167 - 175
KALYNASUNDARAM K. ET AL.: 'Photophysics and photoredox reactions of ligand-bridged binuclear polypyridyl complexes of ruthenium (II) and of their monomeric analogues' INORGANIC CHEMISTRY vol. 29, no. 10, 1990, pages 1888 - 1897
HAGA M. ET AL.: 'Electrochemistry of symmetrical and asymmetrical dinuclear ruthenium,osmium, and mixed-metal 2,2'-bipyridine complexes bridged by 2,2'-bibenzimidazolate' INORGANIC CHEMISTRY vol. 30, no. 3, 1991, pages 475 - 480
Attorney, Agent or Firm:
ITO, Katsuhiro et al. (7F TS Bldg, 3-10-9Nihombashi-Kayabacho,Chuo-k, Tokyo 25, 1030025, JP)
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Claims:
 一般式(1)
(式中、Yは、ハロゲン原子を示す。)
で示されるルテニウム錯体(1)と、一般式(2-A)
(式中、R 111 、R 112 、R 113 及びR 114 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基またはエチル基を示し、
 R 121 、R 122 、R 123 、R 124 、R 125 、R 126 、R 127 、R 128 、R 129 、R 130 、R 131 、R 132 、R 133 、R 134 、R 135 及びR 136 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基またはエチル基を示すか、または、R 121 ~R 136 の隣接する二つ、もしくはR 124 とR 125 、R 132 とR 133 が一緒になってそれらが結合する炭素原子と共に6員の芳香族炭化水素環を形成している。
 ただし、NH基は脱プロトン化されて、N - となっていてもよい。)
または、一般式(2-B)
(式中、R 211 、R 212 、R 213 及びR 214 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基またはエチル基を示し、
 R 221 、R 222 、R 223 、R 224 、R 225 、R 226 、R 227 、R 228 、R 229 、R 230 、R 231 、R 232 、R 233 、R 234 、R 235 及びR 236 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基またはエチル基を示すか、または、R 221 ~R 236 の隣接する二つ、もしくはR 224 とR 225 、R 232 とR 233 が一緒になってそれらが結合する炭素原子と共に6員の芳香族炭化水素環を形成している。
 ただし、NH基は脱プロトン化されて、N - となっていてもよい。)
または、一般式(2-C)
(式中、R 311 、R 312 、R 313 、R 314 、R 315 及びR 316 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基またはエチル基を示し、
 R 321 、R 322 、R 323 、R 324 、R 325 、R 326 、R 327 、R 328 、R 329 、R 330 、R 331 、R 332 、R 333 、R 334 、R 335 及びR 336 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基またはエチル基を示すか、または、R 321 ~R 336 の隣接する二つ、もしくはR 324 とR 325 、R 332 とR 333 が一緒になってそれらが結合する炭素原子と共に6員の芳香族炭化水素環を形成している。)
で示されるルテニウム錯体(2)とを反応させた後、酸を加えて反応液のpHを2.5より大きく5以下となるように調整して単離させることによって得られる二核ルテニウム錯体色素。
 ルテニウム錯体(1)とルテニウム錯体(2)とを水と有機溶媒の混合溶媒中で反応させる請求項1記載の二核ルテニウム錯体色素。
 反応液に加える酸が、ヘキサフルオロリン酸、硝酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、過塩素酸、テトラフルオロホウ酸、テトラフェニルホウ酸、トリフルオロメタンスルホン酸または酢酸のいずれか1種以上である請求項1または2記載の二核ルテニウム錯体色素。
 前記ルテニウム錯体(2)が、下記式(2-1)で示されるルテニウム錯体または下記式(2-2)で示されるルテニウム錯体である請求項1~3のいずれかに記載の二核ルテニウム錯体色素。
 前記一般式(1)で示されるルテニウム錯体(1)と、前記一般式(2-A)、一般式(2-B)または一般式(2-C)で示されるルテニウム錯体(2)とを水と有機溶媒の混合溶媒中で反応させた後、酸を加えて反応液のpHを2.5より大きく5以下となるように調整して、析出した固体を取得することを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載の二核ルテニウム錯体色素の製造方法。
 ルテニウム錯体(1)とルテニウム錯体(2)との反応を塩基の存在下で行う請求項5記載の二核ルテニウム錯体色素の製造方法。
 前記一般式(1)で示されるルテニウム錯体(1)と、前記一般式(2-A)、一般式(2-B)または一般式(2-C)で示されるルテニウム錯体(2)とを反応させた後、酸を加えて反応液のpHを2.5~5となるように調整することによって二核ルテニウム錯体を単離した後、当該錯体、水及び塩基(塩基性水溶液を含む)を混合して二核ルテニウム錯体色素水溶液とし、次いで、これに酸を加えることによって得られる二核ルテニウム錯体色素酸性水溶液。
 二核ルテニウム錯体色素の濃度が0.1~1mmol/lである請求項7記載の二核ルテニウム錯体色素酸性水溶液。
 酸を加える前の二核ルテニウム錯体色素水溶液の二核ルテニウム錯体色素の濃度が0.1~1mmol/lである請求項7または8記載の二核ルテニウム錯体色素酸性水溶液。
 pHが4.0~5.0である請求項7~9のいずれかに記載の二核ルテニウム錯体色素酸性水溶液。
 加える酸が、ヘキサフルオロリン酸、硝酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、過塩素酸、テトラフルオロホウ酸、テトラフェニルホウ酸、トリフルオロメタンスルホン酸または酢酸のいずれか1種以上である請求項7~10のいずれかに記載の二核ルテニウム錯体色素酸性水溶液。
 前記ルテニウム錯体(2)が、前記式(2-1)で示されるルテニウム錯体または前記式(2-2)で示されるルテニウム錯体である請求項7~11のいずれかに記載の二核ルテニウム錯体色素酸性水溶液。
 前記一般式(1)で示されるルテニウム錯体(1)と、前記一般式(2-A)、一般式(2-B)または一般式(2-C)で示されるルテニウム錯体(2)とを反応させた後、酸を加えて反応液のpHを2.5~5となるように調整することによって二核ルテニウム錯体を単離した後、当該錯体、水及び塩基(塩基性水溶液を含む)を混合して二核ルテニウム錯体色素水溶液とし、次いで、これに酸を加えることを特徴とする、請求項7~12のいずれかに記載の二核ルテニウム錯体色素酸性水溶液の製造方法。
 ルテニウム錯体(1)とルテニウム錯体(2)との反応を塩基の存在下で行う請求項13記載の二核ルテニウム錯体色素酸性水溶液の製造方法。
 前記一般式(1)で示されるルテニウム錯体(1)と、前記一般式(2-A)、一般式(2-B)または一般式(2-C)で示されるルテニウム錯体(2)とを反応させた後、酸を加えて二核ルテニウム錯体を単離した後、当該錯体、水及び塩基(塩基性水溶液を含む)を混合して二核ルテニウム錯体色素水溶液とし、次いで、これに酸を加えることによって得られる二核ルテニウム錯体色素酸性水溶液であって、
 pHが4.0~5.0であることを特徴とする二核ルテニウム錯体色素酸性水溶液。
 加える酸が、ヘキサフルオロリン酸、硝酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、過塩素酸、テトラフルオロホウ酸、テトラフェニルホウ酸、トリフルオロメタンスルホン酸または酢酸のいずれか1種以上である請求項15記載の二核ルテニウム錯体色素酸性水溶液。
 請求項1~4のいずれかに記載の二核ルテニウム錯体色素によって増感された半導体微粒子。
 請求項7~12、15または16のいずれかに記載の二核ルテニウム錯体色素酸性水溶液を用いて色素を吸着させた、二核ルテニウム錯体色素によって増感された半導体微粒子。
 半導体微粒子が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、又はそれらの混合物である請求項17または18記載の二核ルテニウム錯体色素によって増感された半導体微粒子。
 請求項17または18記載の二核ルテニウム錯体色素によって増感された半導体微粒子を含む光電変換素子。
 請求項20記載の光電変換素子と電解質溶液を備える光化学電池。
Description:
二核ルテニウム錯体色素、二核 テニウム錯体色素酸性水溶液及びその製造 法

 本発明は、光電変換効率及び耐久性に優 た二核ルテニウム錯体色素、及び当該錯体 よって光増感された半導体微粒子を用いた 電変換素子、並びにそれを用いた光化学電 に関する。

 太陽電池はクリーンな再生型エネルギー として大きく期待されており、例えば、単 晶シリコン系、多結晶シリコン系、アモル ァスシリコン系の太陽電池や、テルル化カ ミウム、セレン化インジウム銅等の化合物 らなる太陽電池の実用化をめざした研究が されている。しかしながら、家庭用電源と て普及させるためには、いずれの電池も製 コストが高いことや、原材料の確保が困難 ことやリサイクルの問題、又、大面積化が 難であるなど克服しなければならない多く 問題を抱えている。そこで、大面積化や低 格化を目指し、有機材料を用いた太陽電池 提案されてきたが、いずれも変換効率が1% 度と実用化にはほど遠いものであった。

 こうした状況の中、グレッツェルらによ 、色素によって増感された半導体微粒子を いた光電変換素子及び太陽電池、並びにこ 太陽電池の作製に必要な材料及び製造技術 開示された(例えば、非特許文献1、特許文 1参照)。当該電池は、ルテニウム色素によっ て増感された多孔質チタニア薄膜を作用電極 とする湿式太陽電池である。この太陽電池の 利点は、安価な材料を高純度に精製する必要 がなく用いられるため、安価な光電変換素子 として提供できること、更に用いられる色素 の吸収がブロードであり、広い可視光の波長 域にわたって太陽光を電気に変換できること である。しかしながら、実用化のためには更 なる変換効率の向上が必要であり、より高い 吸光係数を有し、より高波長域まで光を吸収 する色素の開発が依然として望まれている。

 特許文献2には、光電変換素子として有用 な金属錯体色素であるジピリジル配位子含有 金属単核錯体が開示されており、非特許文献 2には、多核β-ジケトナート錯体色素が開示 れている。

 特許文献3には、光等の活性光線のエネル ギーを受けて電子を取り出す光電変換機能の 優れた新規な複核錯体として、複数の金属と 複数の配位子を有し、その複数の金属に配位 する橋かけ配位子(BL)が複素共役環を有する 位構造と複素共役環を有しない配位構造を する複核錯体が開示されている。

 又、特許文献4には、高い光電変換効率を 有する光電変換素子が得られる金属錯体色素 として、複素共役環を有する配位構造を有す る二核金属錯体が開示されており、実施例で は、合成後、反応液に酸を加えてpHを2.5とし 二核金属錯体を単離している。

 しかしながら、光電変換素子に用いる色 として、さらに高い光電変換効率を有し、 つ優れた耐久性を有する光電変換素子を実 できる金属錯体色素が望まれている。

 また、通常、色素増感された半導体微粒子 得るためには、色素の有機溶媒溶液に半導 微粒子を浸漬して、色素を半導体微粒子に 着させるが、有機溶媒の使用は環境の面か 好ましくない。そのため、有機溶媒溶液に えて、色素の水溶液を用いることが望まれ いる。

特開平1-220380号公報

特開2003-261536号公報

特開2004-359677号公報

国際公開第2006/038587号パンフレット Nature,737,353(1991) 色素増感太陽電池の最新技術,株式会社 ーエムシー発行、117頁(2001年)

 本発明の目的は、上記問題点を解決し、 電変換効率が高く、耐久性にも優れた光電 換素子及び光化学電池を実現できる二核ル ニウム錯体色素、及び当該色素によって光 感された半導体微粒子を提供することであ 。

 さらには、色素を半導体微粒子に吸着さ るのに用いられ、得られる色素によって増 された半導体微粒子を用いて光電変換効率 高い光電変換素子及び光化学電池が得られ 二核ルテニウム錯体色素酸性水溶液を提供 ることである。

 本発明は以下の事項に関する。

 1. 一般式(1)

(式中、Yは、ハロゲン原子を示す。)
で示されるルテニウム錯体(1)と、一般式(2-A)

(式中、R 111 、R 112 、R 113 及びR 114 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基ま たはエチル基を示し、
 R 121 、R 122 、R 123 、R 124 、R 125 、R 126 、R 127 、R 128 、R 129 、R 130 、R 131 、R 132 、R 133 、R 134 、R 135 及びR 136 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基ま たはエチル基を示すか、または、R 121 ~R 136 の隣接する二つ、もしくはR 124 とR 125 、R 132 とR 133 が一緒になってそれらが結合する炭素原子と 共に6員の芳香族炭化水素環を形成している
 ただし、NH基は脱プロトン化されて、N - となっていてもよい。)
または、一般式(2-B)

(式中、R 211 、R 212 、R 213 及びR 214 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基ま たはエチル基を示し、
 R 221 、R 222 、R 223 、R 224 、R 225 、R 226 、R 227 、R 228 、R 229 、R 230 、R 231 、R 232 、R 233 、R 234 、R 235 及びR 236 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基ま たはエチル基を示すか、または、R 221 ~R 236 の隣接する二つ、もしくはR 224 とR 225 、R 232 とR 233 が一緒になってそれらが結合する炭素原子と 共に6員の芳香族炭化水素環を形成している
 ただし、NH基は脱プロトン化されて、N - となっていてもよい。)
または、一般式(2-C)

(式中、R 311 、R 312 、R 313 、R 314 、R 315 及びR 316 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基ま たはエチル基を示し、
 R 321 、R 322 、R 323 、R 324 、R 325 、R 326 、R 327 、R 328 、R 329 、R 330 、R 331 、R 332 、R 333 、R 334 、R 335 及びR 336 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基ま たはエチル基を示すか、または、R 321 ~R 336 の隣接する二つ、もしくはR 324 とR 325 、R 332 とR 333 が一緒になってそれらが結合する炭素原子と 共に6員の芳香族炭化水素環を形成している )
で示されるルテニウム錯体(2)とを反応させた 後、酸を加えて反応液のpHを2.5より大きく5以 下となるように調整して単離させることによ って得られる二核ルテニウム錯体色素。

 2. ルテニウム錯体(1)とルテニウム錯体(2) とを水と有機溶媒の混合溶媒中で反応させる 上記1記載の二核ルテニウム錯体色素。

 3. 反応液に加える酸が、ヘキサフルオロ リン酸、硝酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水 素酸、過塩素酸、テトラフルオロホウ酸、テ トラフェニルホウ酸、トリフルオロメタンス ルホン酸または酢酸のいずれか1種以上であ 上記1または2記載の二核ルテニウム錯体色素 。

 4. 前記ルテニウム錯体(2)が、下記式(2-1) 示されるルテニウム錯体または下記式(2-2) 示されるルテニウム錯体である上記1~3のい れかに記載の二核ルテニウム錯体色素。

 5. 前記一般式(1)で示されるルテニウム錯 体(1)と、前記一般式(2-A)、一般式(2-B)または 般式(2-C)で示されるルテニウム錯体(2)とを水 と有機溶媒の混合溶媒中で反応させた後、酸 を加えて反応液のpHを2.5より大きく5以下とな るように調整して、析出した固体を取得する ことを特徴とする、上記1~4のいずれかに記載 の二核ルテニウム錯体色素の製造方法。

 6. ルテニウム錯体(1)とルテニウム錯体(2) との反応を塩基の存在下で行う上記5記載の 核ルテニウム錯体色素の製造方法。

 7. 前記一般式(1)で示されるルテニウム錯 体(1)と、前記一般式(2-A)、一般式(2-B)または 般式(2-C)で示されるルテニウム錯体(2)とを反 応させた後、酸を加えて反応液のpHを2.5~5と るように調整することによって二核ルテニ ム錯体を単離した後、当該錯体、水及び塩 (塩基性水溶液を含む)を混合して二核ルテニ ウム錯体色素水溶液とし、次いで、これに酸 を加えることによって得られる二核ルテニウ ム錯体色素酸性水溶液。

 8. 二核ルテニウム錯体色素の濃度が0.1~1m mol/lである上記7記載の二核ルテニウム錯体色 素酸性水溶液。

 9. 酸を加える前の二核ルテニウム錯体色 素水溶液の二核ルテニウム錯体色素の濃度が 0.1~1mmol/lである上記7または8記載の二核ルテ ウム錯体色素酸性水溶液。

 10. pHが4.0~5.0である上記7~9のいずれかに 載の二核ルテニウム錯体色素酸性水溶液。

 11. 加える酸が、ヘキサフルオロリン酸 硝酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、 塩素酸、テトラフルオロホウ酸、テトラフ ニルホウ酸、トリフルオロメタンスルホン または酢酸のいずれか1種以上である上記7~10 のいずれかに記載の二核ルテニウム錯体色素 酸性水溶液。

 12. 前記ルテニウム錯体(2)が、前記式(2-1) で示されるルテニウム錯体または前記式(2-2) 示されるルテニウム錯体である上記7~11のい ずれかに記載の二核ルテニウム錯体色素酸性 水溶液。

 13. 前記一般式(1)で示されるルテニウム 体(1)と、前記一般式(2-A)、一般式(2-B)または 般式(2-C)で示されるルテニウム錯体(2)とを 応させた後、酸を加えて反応液のpHを2.5~5と るように調整することによって二核ルテニ ム錯体を単離した後、当該錯体、水及び塩 (塩基性水溶液を含む)を混合して二核ルテ ウム錯体色素水溶液とし、次いで、これに を加えることを特徴とする、上記7~12のいず かに記載の二核ルテニウム錯体色素酸性水 液の製造方法。

 14. ルテニウム錯体(1)とルテニウム錯体(2 )との反応を塩基の存在下で行う上記13記載の 二核ルテニウム錯体色素酸性水溶液の製造方 法。

 15. 前記一般式(1)で示されるルテニウム錯 (1)と、前記一般式(2-A)、一般式(2-B)または一 式(2-C)で示されるルテニウム錯体(2)とを反 させた後、酸を加えて二核ルテニウム錯体 単離した後、当該錯体、水及び塩基(塩基性 溶液を含む)を混合して二核ルテニウム錯体 色素水溶液とし、次いで、これに酸を加える ことによって得られる二核ルテニウム錯体色 素酸性水溶液であって、
 pHが4.0~5.0であることを特徴とする二核ルテ ウム錯体色素酸性水溶液。

 16. 加える酸が、ヘキサフルオロリン酸 硝酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、 塩素酸、テトラフルオロホウ酸、テトラフ ニルホウ酸、トリフルオロメタンスルホン または酢酸のいずれか1種以上である上記15 載の二核ルテニウム錯体色素酸性水溶液。

 17. 上記1~4のいずれかに記載の二核ルテ ウム錯体色素によって増感された半導体微 子。

 18. 上記7~12、15または16のいずれかに記載 の二核ルテニウム錯体色素酸性水溶液を用い て色素を吸着させた、二核ルテニウム錯体色 素によって増感された半導体微粒子。

 19. 半導体微粒子が、酸化チタン、酸化 鉛、酸化スズ、又はそれらの混合物である 記17または18記載の二核ルテニウム錯体色素 よって増感された半導体微粒子。

 20. 上記17または18記載の二核ルテニウム 体色素によって増感された半導体微粒子を む光電変換素子。

 21. 上記20記載の光電変換素子と電解質溶 液を備える光化学電池。

 合成後、反応液のpHを2.5より大きく5以下 なるように調整して単離した本発明の二核 テニウム錯体色素を吸着させた半導体微粒 (本発明の二核ルテニウム錯体色素によって 増感された半導体微粒子)を用いることによ 、pH2.5で単離した二核ルテニウム錯体色素を 用いたものと比べて、光電変換効率が高い光 電変換素子及び光化学電池を得ることができ る。なお、当該光化学電池は、光電変換効率 が高いことに加えて、安定性が極めて高く、 高耐久性を有しており、そのために、実用化 に適したものであると考えられる。

 さらに、本発明によれば、有機溶媒の代 りに、環境適応性が優れた水を用いて、光 変換効率が高い光電変換素子及び光化学電 を製造することができる。具体的には、本 明の二核ルテニウム錯体色素の酸性水溶液 好ましくは二核ルテニウム錯体色素の濃度 0.1~1mmol/l、pHが4.0~5.0である水溶液に半導体 粒子を浸漬して、色素を半導体微粒子に吸 させて得られる色素増感半導体微粒子を用 ることにより、光電変換効率が高い光電変 素子及び光化学電池を得ることができる。

 水溶液を用いて本発明の二核ルテニウム 体色素を半導体微粒子に吸着させる場合、 成後に反応液のpHを2.5となるように調整し 単離したものを用いても、光電変換効率が い光電変換素子及び光化学電池を得ること できる。

 さらに、pHが4~5の二核ルテニウム錯体色 酸性水溶液にする場合は、二核ルテニウム 体を単離する際の反応液のpHは特に限定され ず、反応液のpHを2.5未満となるように調整し 二核ルテニウム錯体色素を単離しても、光 変換効率が高い光電変換素子及び光化学電 を得ることができる。

 本発明の二核ルテニウム錯体色素は、一 式(1)

(式中、Yは、ハロゲン原子を示す。)
で示されるルテニウム錯体(1)と、一般式(2-A)

(式中、R 111 、R 112 、R 113 及びR 114 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基ま たはエチル基を示し、R 121 、R 122 、R 123 、R 124 、R 125 、R 126 、R 127 、R 128 、R 129 、R 130 、R 131 、R 132 、R 133 、R 134 、R 135 及びR 136 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基ま たはエチル基を示すか、または、R 121 ~R 136 の隣接する二つ、もしくはR 124 とR 125 、R 132 とR 133 が一緒になってそれらが結合する炭素原子と 共に6員の芳香族炭化水素環を形成している )

または、一般式(2-B)

(式中、R 211 、R 212 、R 213 及びR 214 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基ま たはエチル基を示し、R 221 、R 222 、R 223 、R 224 、R 225 、R 226 、R 227 、R 228 、R 229 、R 230 、R 231 、R 232 、R 233 、R 234 、R 235 及びR 236 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基ま たはエチル基を示すか、または、R 221 ~R 236 の隣接する二つ、もしくはR 224 とR 225 、R 232 とR 233 が一緒になってそれらが結合する炭素原子と 共に6員の芳香族炭化水素環を形成している )

または、一般式(2-C)

(式中、R 311 、R 312 、R 313 、R 314 、R 315 及びR 316 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基ま たはエチル基を示し、R 321 、R 322 、R 323 、R 324 、R 325 、R 326 、R 327 、R 328 、R 329 、R 330 、R 331 、R 332 、R 333 、R 334 、R 335 及びR 336 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基ま たはエチル基を示すか、または、R 321 ~R 336 の隣接する二つ、もしくはR 324 とR 325 、R 332 とR 333 が一緒になってそれらが結合する炭素原子と 共に6員の芳香族炭化水素環を形成している )

で示されるルテニウム錯体(2)とを反応させ た後、酸を加えて反応液のpHを2.5より大きく5 以下となるように調整することによって得ら れるものである。ただし、前述の通り、本発 明の二核ルテニウム錯体色素酸性水溶液とし て色素を半導体微粒子に吸着させるのに用い る場合は、反応液のpHを2.5~5となるように調 する。また、pHが4~5の二核ルテニウム錯体色 素酸性水溶液にする場合は、このときの反応 液のpHは特に限定されないが、好ましくは2.5~ 5である。

 一般式(1)において、Yは、ハロゲン原子を 示すが、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭 素原子、ヨウ素原子であり、好ましくは塩素 原子、臭素原子である。なお、ふたつのYは 一でも異なっていても良い。

 一般式(2-A)において、R 111 、R 112 、R 113 及びR 114 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基ま たはエチル基を示すが、R 111 、R 112 、R 113 及びR 114 は全て水素原子であることが好ましい。

 R 121 、R 122 、R 123 、R 124 、R 125 、R 126 、R 127 、R 128 、R 129 、R 130 、R 131 、R 132 、R 133 、R 134 、R 135 及びR 136 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基ま たはエチル基を示すか、または、R 121 ~R 136 の隣接する二つ、もしくはR 124 とR 125 、R 132 とR 133 が一緒になってそれらが結合する炭素原子と 共に6員の芳香族炭化水素環を形成している

 R 123 、R 126 、R 131 及びR 134 は、水素原子、メチル基またはエチル基であ ることが好ましく、全て水素原子であること が特に好ましい。

 R 121 、R 122 、R 124 、R 125 、R 127 、R 128 、R 129 、R 130 、R 132 、R 133 、R 135 及びR 136 は、水素原子であるか、または、隣接する二 つ(R 121 とR 122 、R 127 とR 128 、R 129 とR 130 、R 135 とR 136 )もしくはR 124 とR 125 、R 132 とR 133 が一緒になってそれらが結合する炭素原子と 共に6員の芳香族炭化水素環を形成している とが好ましく、全て水素原子であることが に好ましい。また、R 121 、R 122 、R 127 、R 128 、R 129 、R 130 、R 135 及びR 136 が全て水素原子であり、R 124 とR 125 、R 132 とR 133 が一緒になってそれらが結合する炭素原子と 共に6員の芳香族炭化水素環を形成している とも特に好ましい。

 一般式(2-B)において、R 211 、R 212 、R 213 及びR 214 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基ま たはエチル基を示すが、R 211 、R 212 、R 213 及びR 214 は全て水素原子であることが好ましい。

 R 221 、R 222 、R 223 、R 224 、R 225 、R 226 、R 227 、R 228 、R 229 、R 230 、R 231 、R 232 、R 233 、R 234 、R 235 及びR 236 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基ま たはエチル基を示すか、または、R 221 ~R 236 の隣接する二つ、もしくはR 224 とR 225 、R 232 とR 233 が一緒になってそれらが結合する炭素原子と 共に6員の芳香族炭化水素環を形成している

 R 223 、R 226 、R 231 及びR 234 は、水素原子、メチル基またはエチル基であ ることが好ましく、全て水素原子であること が特に好ましい。

 R 221 、R 222 、R 224 、R 225 、R 227 、R 228 、R 229 、R 230 、R 232 、R 233 、R 235 及びR 236 は、水素原子であるか、または、隣接する二 つ(R 221 とR 222 、R 227 とR 228 、R 229 とR 230 、R 235 とR 236 )もしくはR 224 とR 225 、R 232 とR 233 が一緒になってそれらが結合する炭素原子と 共に6員の芳香族炭化水素環を形成している とが好ましく、全て水素原子であることが に好ましい。また、R 221 、R 222 、R 227 、R 228 、R 229 、R 230 、R 235 及びR 236 が全て水素原子であり、R 224 とR 225 、R 232 とR 233 が一緒になってそれらが結合する炭素原子と 共に6員の芳香族炭化水素環を形成している とも特に好ましい。

 一般式(2-C)において、R 311 、R 312 、R 313 、R 314 、R 315 及びR 316 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基ま たはエチル基を示すが、R 311 、R 312 、R 313 、R 314 、R 315 及びR 316 は全て水素原子であることが好ましい。

 R 321 、R 322 、R 323 、R 324 、R 325 、R 326 、R 327 、R 328 、R 329 、R 330 、R 331 、R 332 、R 333 、R 334 、R 335 及びR 336 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基ま たはエチル基を示すか、または、R 321 ~R 336 の隣接する二つ、もしくはR 324 とR 325 、R 332 とR 333 が一緒になってそれらが結合する炭素原子と 共に6員の芳香族炭化水素環を形成している

 R 323 、R 326 、R 331 及びR 334 は、水素原子、メチル基またはエチル基であ ることが好ましく、全て水素原子であること が特に好ましい。

 R 321 、R 322 、R 324 、R 325 、R 327 、R 328 、R 329 、R 330 、R 332 、R 333 、R 335 及びR 336 は、水素原子であるか、または、隣接する二 つ(R 321 とR 322 、R 327 とR 328 、R 329 とR 330 、R 335 とR 336 )もしくはR 324 とR 325 、R 332 とR 333 が一緒になってそれらが結合する炭素原子と 共に6員の芳香族炭化水素環を形成している とが好ましく、全て水素原子であることが に好ましい。また、R 321 、R 322 、R 327 、R 328 、R 329 、R 330 、R 335 及びR 336 が全て水素原子であり、R 324 とR 325 、R 332 とR 333 が一緒になってそれらが結合する炭素原子と 共に6員の芳香族炭化水素環を形成している とも特に好ましい。

 一般式(2-A)、一般式(2-B)または一般式(2-C) 示されるルテニウム錯体(2)としては、一般 (2-A)で示されるもの、一般式(2-B)で示される ものが好ましく、下記式(2-1)で示されるもの 下記式(2-2)で示されるものが特に好ましい

 本発明の二核ルテニウム錯体色素は、以下 ふたつの工程によって得られる。
(A)ルテニウム錯体(1)とルテニウム錯体(2)とを 反応させる第1工程。
(B)次いで、酸を加えて反応液のpHを2.5より大 く5以下(二核ルテニウム錯体色素酸性水溶 にする場合は特に限定されないが、好まし は2.5~5)となるように調整する第2工程。

(A)第1工程
 本発明の第1工程は、ルテニウム錯体(1)とル テニウム錯体(2)とを反応させる工程であり、 好ましくは水と有機溶媒の混合溶媒中で反応 を行う。

 ルテニウム錯体(2)が一般式(2-A)で示され もの、または一般式(2-B)で示されるものであ る場合、ルテニウム錯体(1)とルテニウム錯体 (2)との反応は、更に好ましくは、例えば式(3- 1)、(3-2)で示されるように、予めルテニウム 体(2)を脱プロトン化させた後に、脱プロト 化されたルテニウム錯体(2)とルテニウム錯 (1)を反応させる方法によって行われる。こ 場合、ルテニウム錯体(2)の脱プロトン化は 機溶媒中で行い、ルテニウム錯体(1)と脱プ トン化後のルテニウム錯体(2)との反応は水 有機溶媒の混合溶媒中で行うことが好まし 。

 なお、式(3-1)において、ルテニウム錯体(2) 式(2-1)で示されるものであり、式(3-2)におい 、ルテニウム錯体(2)は式(2-2)で示されるも である。また、式(3-1)及び式(3-2)において、 核ルテニウム錯体中の四つの-COOHのHの一つ 上が脱離し、COO - となっていてもよい。二核ルテニウム錯体を 単離する際の反応液のpHを高くすると、四つ カルボキシル基の水素が一つ、二つ、三つ 四つと多く脱離したものが得られる傾向が る。

 ルテニウム錯体(2)の脱プロトン化の反応 およびルテニウム錯体(1)と脱プロトン化後 ルテニウム錯体(2)との反応(あるいは、ルテ ニウム錯体(1)と脱プロトン化されていないル テニウム錯体(2)との反応)において使用する 機溶媒としては、例えば、メタノール、エ ノール、イソプロピルアルコール、t-ブチル アルコール、エチレングリコール等のアルコ ール類;アセトニトリル、プロピオニトリル のニトリル類;N,N-ジメチルアセトアミド、N,N -ジメチルホルムアミド等のアミド類;N-メチ ピロリドン等の尿素類;ジメチルスルホキシ 等のスルホキシド類が挙げられるが、ルテ ウム錯体(2)の脱プロトン化の反応において 、好ましくはアルコール類であり、更に好 しくはメタノール、エタノールが使用され 。ルテニウム錯体(1)と脱プロトン化後のル ニウム錯体(2)との反応(あるいは、ルテニウ ム錯体(1)と脱プロトン化されていないルテニ ウム錯体(2)との反応)においては、好ましく エタノール、N,N-ジメチルホルムアミドであ 、更に好ましくはエタノールが使用される なお、これらの有機溶媒は、単独又は二種 上を混合して使用しても良い。

 ルテニウム錯体(2)の脱プロトン化におけ 有機溶媒の使用量は、ルテニウム錯体(2)1ミ リモルに対して、好ましくは10~100ml、更に好 しくは20~40mlである。

 ルテニウム錯体(1)と脱プロトン化後のル ニウム錯体(2)との反応(あるいは、ルテニウ ム錯体(1)と脱プロトン化されていないルテニ ウム錯体(2)との反応)における水と有機溶媒 混合溶媒の使用量は、ルテニウム錯体(1)1ミ モルに対して、好ましくは60~360ml、更に好 しくは120~180mlであり、その混合比(容量比)は 、水1に対して、有機溶媒が好ましくは1~5倍 更に好ましくは1~2倍である。

 ルテニウム錯体(2)の使用量は、ルテニウ 錯体(1)1モルに対して、好ましくは0.9~1.5モ 、更に好ましくは1.0~1.2モル、特に好ましく 1.0~1.1モルである。

 本発明の第1工程は、塩基の存在下で行う ことが望ましい。使用される塩基としては、 例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム 、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物 ;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカ 金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素 リウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;水酸化 アンモニウム;水酸化テトラブチルアンモニ ム等の水酸化四級アンモニウム塩;ナトリウ メトキシド、カリウムメトキシド、ナトリ ムエトキシド、カリウムエトキシド、ナト ウムt-ブトキシド、カリウムt-ブトキシド等 のアルカリ金属アルコキシド;水素化リチウ 、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水 化カルシウム等のアルカリ金属水素化物ま はアルカリ土類金属水素化物;トリエチルア ン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブ ルアミン等のアミン類;ピリジン、キノリン 等の複素環式アミン類が挙げられるが、ルテ ニウム錯体(2)を脱プロトン化する際には、好 ましくはアルカリ金属アルコキシド、更に好 ましくはナトリウムメトキシド、リチウムメ トキシドが使用され、ルテニウム錯体(1)と脱 プロトン化後のルテニウム錯体(2)との反応( るいは、ルテニウム錯体(1)と脱プロトン化 れていないルテニウム錯体(2)との反応)にお ては、好ましくはアルカリ金属水酸化物、 酸化四級アンモニウム塩、更に好ましくは 酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化 リウム、水酸化テトラブチルアンモニウム 使用される。ルテニウム錯体(2)の脱プロト 化において使用する塩基と、ルテニウム錯 (1)と脱プロトン化後のルテニウム錯体(2)と 反応において使用する塩基とは同一であっ も、異なっていても良い。なお、これらの 基は、単独又は二種以上を混合して使用し も良く、水や各種有機溶媒に溶解している のを使用しても良い。

 塩基の使用量は、ルテニウム錯体(2)の脱 ロトン化においては、ルテニウム錯体(2)1モ ルに対して、好ましくは2~20モル、更に好ま くは4~10モルであり、ルテニウム錯体(1)と脱 ロトン化後のルテニウム錯体(2)との反応(あ るいは、ルテニウム錯体(1)と脱プロトン化さ れていないルテニウム錯体(2)との反応)にお ては、ルテニウム錯体(1)1モルに対して、好 しくは3~5モル、更に好ましくは3.7~4.5モルで ある。

 本発明の第1工程では、例えば、まず、ル テニウム錯体(2)、塩基及び有機溶媒を混合し て、攪拌しながら、好ましくは20~200℃、更に 好ましくは50~90℃で反応させてルテニウム錯 (2)を脱プロトン化させる。脱プロトン化さ たルテニウム錯体(2)は、例えば、反応液を 過することにより単離することができる。 いで、ルテニウム錯体(1)、脱プロトン化さ たルテニウム錯体(2)、塩基、水及び有機溶 を混合して、攪拌しながら、好ましくは50~2 00℃、更に好ましくは80~100℃で反応させるこ が好ましい。ルテニウム錯体(2)を脱プロト 化させずにルテニウム錯体(1)と反応させる 合も、同様に、ルテニウム錯体(1)、ルテニ ム錯体(2)、塩基、水及び有機溶媒を混合し 、攪拌しながら、好ましくは50~200℃、更に ましくは80~100℃で反応させることが好まし 。なお、反応圧力は特に制限されない。

 ルテニウム錯体(1)及びルテニウム錯体(2) 、公知の方法によって合成することができ (例えば、国際公開第2006/038587号参照)。

(B)第2工程
 本発明の第2工程は、第1工程で得られた反 液に酸を加えて、反応液のpHを2.5より大きく 5以下となるように調整し、二核ルテニウム 体色素を単離する工程である。ただし、二 ルテニウム錯体色素酸性水溶液にして用い 場合は、反応液のpHを好ましくは2.5~5となる うに調整して二核ルテニウム錯体色素を単 させればよい。

 使用される酸としては、例えば、ヘキサ ルオロリン酸、過塩素酸、テトラフェニル ウ酸、テトラフルオロホウ酸、トリフルオ メタンスルホン酸、チオシアン酸、硫酸、 酸、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨ 化水素酸、酢酸等が挙げられるが、好まし はヘキサフルオロリン酸、テトラフルオロ ウ酸、トリフルオロメタンスルホン酸、硝 、ヨウ化水素酸であり、更に好ましくはヘ サフルオロリン酸、テトラフルオロホウ酸 硝酸、ヨウ化水素酸が使用される。なお、 れらの酸は、単独又は二種以上を混合して 用しても良い。

 酸の使用量(加える酸の量)は、反応液のpH を2.5より大きく5以下(二核ルテニウム錯体色 酸性水溶液にする場合は2.5~5)となるように 整することができる量であれば特に制限さ ない。反応液のpHは、二核ルテニウム錯体 素酸性水溶液にする場合は2.5~5の範囲内であ れば特に制限されないが、有機溶媒溶液にす る場合は、3より大きく5以下となるように調 することが更に好ましい。さらに、pHが4~5 二核ルテニウム錯体色素酸性水溶液にする 合は、反応液のpHは2.5~5の範囲内でなくても く、例えば反応液のpHを2.5未満となるよう 調整してもよい。

 本発明の第2工程では、第1工程で得られ 反応液に酸を加えて、反応液のpHを2.5より大 きく5以下(二核ルテニウム錯体色素酸性水溶 にする場合は5以下、好ましくは2.5~5)となる ように調整する。反応液のpHをこの範囲内に 整することによって、二核ルテニウム錯体 素が析出してくる。この析出した固体を濾 等によって取得することにより、二核ルテ ウム錯体色素を単離することができる。

 本発明の二核ルテニウム錯体色素酸性水溶 は、第2工程で得られた二核ルテニウム錯体 色素から以下の工程によって得られる。
(B-2)第2工程で得られた二核ルテニウム錯体色 素、水及び塩基(塩基性水溶液を含む)を混合 て二核ルテニウム錯体色素水溶液とし、次 で酸を加えて二核ルテニウム錯体色素酸性 溶液を得る工程。

(B-2)工程
 本発明の(B-2)工程においては、まず、当該 核ルテニウム錯体色素(第2工程で取得された 二核ルテニウム錯体色素)、水及び塩基(塩基 水溶液を含む)を混合して二核ルテニウム錯 体色素水溶液を調製する。次いで、これに酸 を加えることによって、二核ルテニウム錯体 色素酸性水溶液を製造する。

 本発明の(B-2)工程において使用される塩 としては、例えば、水酸化リチウム、水酸 ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ 属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム のアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム 、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水 素塩;水酸化アンモニウム;水酸化テトラブチ アンモニウム等の水酸化四級アンモニウム ;ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシ ド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキ シド、ナトリウムt-ブトキシド、カリウムt- トキシド等のアルカリ金属アルコキシド;ト エチルアミン、ジイソプロピルエチルアミ 、トリブチルアミン等のアミン類;ピリジン 、キノリン等の複素環式アミン類が挙げられ るが、好ましくはアルカリ金属水酸化物、水 酸化四級アンモニウム塩、アミン類、複素環 式アミン類であり、更に好ましくは水酸化リ チウム、トリエチルアミン、水酸化テトラブ チルアンモニウムが使用される。なお、これ らの塩基は、単独又は二種以上を混合して使 用しても良く、水や各種有機溶媒に溶解して いるもの(例えば、アルカリ金属アルコキシ のアルコール溶液等)を使用しても良い。

 塩基の使用量(加える塩基の量)は、二核 テニウム錯体色素を完全に溶解させること できる量であれば特に制限されないが、そ 際の溶液のpHとしては、5~12とすることが好 しく、7~11とすることが更に好ましい。

 当該操作によって二核ルテニウム錯体色 水溶液が得られるが、その二核ルテニウム 体色素の濃度は、好ましくは0.001~100mmol/l、 に好ましくは0.01~10mmol/l、特に好ましくは0.1 ~1mmol/lである。この濃度の二核ルテニウム錯 色素水溶液が得られるように、加える水の は適宜調節する。

 本発明の(B-2)工程では、次いで、得られ 二核ルテニウム錯体色素水溶液に酸を加え 二核ルテニウム錯体色素酸性水溶液を得る

 本発明の(B-2)工程において使用される酸 しては、例えば、ヘキサフルオロリン酸、 塩素酸、テトラフェニルホウ酸、テトラフ オロホウ酸、トリフルオロメタンスルホン 、チオシアン酸、硫酸、硝酸、フッ化水素 、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、酢酸 が挙げられるが、好ましくはヘキサフルオ リン酸、テトラフルオロホウ酸、トリフル ロメタンスルホン酸、硝酸、ヨウ化水素酸 あり、更に好ましくはヘキサフルオロリン 、テトラフルオロホウ酸、硝酸、ヨウ化水 酸が使用される。なお、これらの酸は、単 又は二種以上を混合して使用しても良い。

 酸の使用量(加える酸の量)は、二核ルテ ウム錯体色素の水溶液のpHが、好ましくは3.5 ~7、更に好ましくは4~5となるような量であれ 特に制限されない。

 このようにして本発明の二核ルテニウム 体色素酸性水溶液が得られるが、その二核 テニウム錯体色素の濃度は、好ましくは0.00 1~100mmol/l、更に好ましくは0.01~10mmol/l、特に好 ましくは0.1~1mmol/lである。この濃度の二核ル ニウム錯体色素酸性水溶液が得られるよう 、加える水の量を適宜調節する。

 本発明の二核ルテニウム錯体色素によっ 増感された半導体微粒子は、前記の第2工程 によって得られた二核ルテニウム錯体色素を 含む溶液と半導体微粒子とを公知の方法で接 触させ、色素を半導体微粒子に吸着させるこ とによって得られる。

 半導体微粒子としては、例えば、酸化チ ン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム 酸化ニオブ、酸化タングステン、酸化バナ ウム等の金属酸化物類;チタン酸ストロンチ ウム、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウ ム、ニオブ酸カリウム等の複合酸化物類;硫 カドミウム、硫化ビスマス等の金属硫化物; レン化カドミウム等の金属セレン化物;テル ル化カドミウム等の金属テルル化物;リン化 リウム等の金属リン化物;ヒ素化ガリウム等 金属ヒ素化物が挙げられるが、好ましくは 属酸化物、更に好ましくは酸化チタン、酸 亜鉛、酸化スズが使用される。なお、半導 微粒子の一次粒子径は特に制限されないが 好ましくは1~5000nm、更に好ましくは2~500nm、 に好ましくは3~300nmのものが使用される。こ れらの半導体微粒子は、単独又は二種以上を 混合して使用しても良い。

 前記二核ルテニウム錯体色素により増感 れた半導体微粒子は、例えば、二核ルテニ ム錯体色素を溶媒に溶解した溶液を半導体 粒子に接触(例えば、塗布、浸漬等)させる とによって製造される(例えば、国際公開第2 006/038587号パンフレット参照)。本発明におい は、半導体微粒子に接触させる溶液として 二核ルテニウム錯体色素を通常使用される 機溶媒に溶解した溶液を使用することがで 、また、上記のような(B-2)工程によって得 れる二核ルテニウム錯体色素酸性水溶液を 用することもできる。なお、接触させた後 、各種溶媒で洗浄して乾燥させることが望 しい。

 本発明の光電変換素子は、先述した二核 テニウム錯体色素により増感された半導体 粒子を含むものであり、具体的には、例え 、当該ルテニウム錯体色素により増感され 半導体微粒子を電極上に固定したものであ 。

 前記電極は、導電性電極であり、好まし は透明基板上に形成された透明電極である 導電剤としては、例えば、金、銀、銅、白 、パラジウム等の金属、スズをドープした 化インジウム(ITO)に代表される酸化インジ ム系化合物、フッ素をドープした酸化スズ(F TO)に代表される酸化スズ系化合物、酸化亜鉛 系化合物などが挙げられる。

 本発明の光化学電池は、上記の二核ルテ ウム錯体色素により増感された半導体微粒 を用いて製造することができる。

 本発明の光化学電池は、具体的には、電 として上記の本発明の光電変換素子と対極 を有し、その間に電解質溶液層を有するも である。なお、本発明の光電変換素子に用 た電極と対極の少なくとも片方は透明電極 ある。

 対極は、光電変換素子と組み合わせて光 学電池としたときに正極として作用するも である。対極としては、上記導電性電極と 様に導電層を有する基板を用いることもで るが、金属板そのものを使用すれば、基板 必ずしも必要ではない。対極に用いる導電 としては、例えば、白金等の金属、炭素、 ッ素をドープした酸化スズ等の導電性金属 化物が好適に使用される。

 電解質溶液は、レドックス対(酸化還元対) 含んでいることが望ましい。使用するレド クス対は特に限定されないが、例えば、
(1)ヨウ素とヨウ化物(例えば、ヨウ化リチウ 、ヨウ化カリウム等の金属ヨウ化物;ヨウ化 トラブチルアンモニウム、ヨウ化テトラプ ピルアンモニウム、ヨウ化ピリジニウム、 ウ化イミダゾリウム等の4級アンモニウム化 合物のヨウ化物)の組み合わせ、
(2)臭素と臭化物(例えば、臭化リチウム、臭 カリウム等の金属臭化物;臭化テトラブチル ンモニウム、臭化テトラプロピルアンモニ ム、臭化ピリジニウム、臭化イミダゾリウ 等の4級アンモニウム化合物の臭化物)の組 合わせ、
(3)塩素と塩化物(例えば、塩化リチウム、塩 カリウム等の金属塩化物;塩化テトラブチル ンモニウム、塩化テトラプロピルアンモニ ム、塩化ピリジニウム、塩化イミダゾリウ 等の4級アンモニウム化合物の塩化物)の組 合わせ、
(4)アルキルビオローゲンとその還元体の組み 合わせ、
(5)キノン/ハイドロキノン、鉄(II)イオン/鉄(II I)イオン、銅(I)イオン/銅(II)イオン、マンガ (II)イオン/マンガン(III)イオン、コバルトイ ン(II)/コバルトイオン(III))等の遷移金属イ ン対、
(6)フェロシアン/フェリシアン、四塩化コバ ト(II)/四塩化コバルト(III)、四臭化コバルト( II)/四臭化コバルト(III)、六塩化イリジウム(II )/六塩化イリジウム(III)、六シアノ化ルテニ ム(II)/六シアノ化ルテニウム(III)、六塩化ロ ウム(II)/六塩化ロジウム(III)、六塩化レニウ ム(III)/六塩化レニウム(IV)、六塩化レニウム(I V)/六塩化レニウム(V)、六塩化オスミウム(III)/ 六塩化オスミウム(IV)、六塩化オスミウム(IV)/ 六塩化オスミウム(V)等の錯イオンの組み合わ せ、
(7)コバルト、鉄、ルテニウム、マンガン、ニ ッケル、レニウム等の遷移金属と、ビピリジ ンやその誘導体、ターピリジンやその誘導体 、フェナントロリンやその誘導体等の複素共 役環及びその誘導体で形成されている錯体類 、
(8)フェロセン/フェロセニウムイオン、コバ トセン/コバルトセニウムイオン、ルテノセ /ルテノセウムイオン等のシクロペンタジエ ン及びその誘導体と金属の錯体類、(9)ポルフ ィリン系化合物類
が挙げられるが、好ましくは前記(1)で挙げた レドックス対が使用される。なお、これらの レドックス対は、単独又は二種以上を混合し て使用しても良い。

 本発明の光化学電池は、従来から適用され いる方法によって製造することができ、例 ば、
(1)透明電極上に酸化物等の半導体微粒子のペ ーストを塗布し、加熱焼成して半導体微粒子 の薄膜を作製する。
(2)次いで、半導体微粒子の薄膜がチタニアの 場合、温度400~550℃で0.5~1時間焼成する。
(3)得られた薄膜の付いた透明電極を色素溶液 に浸漬し、二核ルテニウム錯体色素を担持し て光電変換素子を作製する。
(4)得られた光電変換素子と対極として白金又 は炭素を蒸着した透明電極を合わせ、その間 に電解質溶液を入れる。
という操作を行うことにより、本発明の光化 学電池を製造することが出来る。

 次に、実施例を挙げて本発明を具体的に 明するが、本発明の範囲はこれらに限定さ るものではない。なお、光化学電池の光電 換効率は、ソーラーシュミレーター(英弘精 機株式会社製)の擬似太陽光を照射して測定 た。

参考例A1(ルテニウム錯体(1)(Y=塩素原子)の合 )
 攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた 容積500mlの三口フラスコに、市販の三塩化 テニウム・三水和物3.22g(12.3mmol)、4,4’-ジカ ボキシ-2,2’-ビピリジン5.72g(23.4mmol)及びN,N -ジメチルホルムアミド300mlを加え、2.45GHzの イクロ波照射下にて、窒素雰囲気下、攪拌 ながら158~162℃で45分間反応させた。反応終 後、反応液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮 た。得られた濃縮物をアセトン/ジエチルエ ーテル(=1/4(容量比))の混合液で洗浄し、次い 、2mol/l塩酸300mlを加え、超音波攪拌を30分間 、通常の攪拌を2時間行った。攪拌終了後、 られた溶液を濾過し、濾物を2mol/l塩酸、ア トン/ジエチルエーテル(=1/4(容量比))の混合 、ジエチルエーテルの順で洗浄した後、固 を乾燥させ、暗紫色固体として、ルテニウ 錯体(1)7.23gを得た(単離収率;88.6%)。

参考例A2(ルテニウム錯体(2-2)の合成)
 攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた 容積100mlの三口フラスコに、ジクロロビス(1 ,10-フェナントロリン)ルテニウム(II)1.00g(1.76mm ol)、2,2’-ビベンズイミダゾール0.495g(2.11mmol) びエチレングリコール40mlを加え、2.45GHzの イクロ波照射下にて、窒素雰囲気下、攪拌 ながら200~204℃で5分間反応させた。反応終了 後、水80mlを加えて1時間攪拌した後、得られ 溶液を濾過し、濾液に3.52mol/lヘキサフルオ リン酸アンモニウム水溶液2mlを加え、更に1 時間攪拌した。攪拌終了後、析出した固体を 濾過し、濾物を水、アセトン/ジエチルエー ル(=1/4(容量比))の混合液、ジエチルエーテル の順で洗浄した後、固体を乾燥させ、橙色固 体として、ルテニウム錯体(2-2)1.40gを得た(単 収率;80.6%)。

参考例A3(脱プロトン化されたルテニウム錯体 (2-2)の合成)
 攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた 容積100mlの三口フラスコに、参考例A2で得ら れたルテニウム錯体(2-2)1.39g(1.41mmol)及びメタ ール28mlを加えた後、28%ナトリウムメトキシ ドメタノール溶液2.81ml(14.1mmol)を加え、窒素 囲気下、攪拌しながら82~86℃で1時間反応さ た。反応終了後、反応液を濾過し、濾物を 却したメタノール、水、ジエチルエーテル 順で洗浄した後、固体を乾燥させ、暗赤紫 固体として、脱プロトン化されたルテニウ 錯体(2-2)0.881gを得た(単離収率;83.7%)。

実施例A1(二核ルテニウム錯体色素(pH2.8)の合 )
 攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた 容積500mlの三口フラスコに、ルテニウム錯 (1)1.08g(1.55mmol)、水100ml、エタノール100ml及び1 mol/l水酸化ナトリウム水溶液6.05ml(6.05mmol)を加 えた。次いで、脱プロトン化されたルテニウ ム錯体(2-2)1.22g(1.63mmol)を加え、2.45GHzのマイク ロ波照射下にて、窒素雰囲気下、攪拌しなが ら86~90℃で90分間反応させた。反応終了後、 応液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。 縮後、得られた溶液を濾過し、濾液に0.5mol/l ヘキサフルオロリン酸水溶液を反応液のpHが2 .8になるまで加え、4℃に冷却して一晩放置し た。析出した結晶を濾過し、pH2.8のヘキサフ オロリン酸水溶液、アセトン/ジエチルエー テル(=1/4(容量比))の混合液、ジエチルエーテ の順で洗浄した後、固体を乾燥させ、暗赤 色固体として、二核ルテニウム錯体色素(pH2 .8)2.11gを得た(単離収率;93.2%)。

実施例A2~A3、比較例A1(反応液のpHを変えた二 ルテニウム錯体色素の合成)
 実施例A1において、二核ルテニウム錯体色 を単離する際の反応液のpHを3.5、3.8に変えた こと以外は実施例A1と同様に反応を行い、そ ぞれ、二核ルテニウム錯体色素(pH3.5)、二核 ルテニウム錯体色素(pH3.8)を得た。又、比較 として、反応液のpHを2.5としたこと以外は実 施例A1と同様に反応を行い、二核ルテニウム 体色素(pH2.5)も得た。

 なお、pH5.0を超える条件下においては、 核ルテニウム錯体色素の単離が困難であっ 。

実施例A4(光電変換効率の評価)
(多孔質チタニア電極の作製)
 チタニアペーストPST-18NR(触媒化成製)を透明 層に、PST-400C(触媒化成製)を拡散層に用い、 明導電性ガラス電極(旭硝子株式会社製)の上 に、スクリーン印刷機を用いて塗布した。得 られた膜を25℃、相対湿度60%の雰囲気下で5分 間エージングし、このエージングした膜を440 ~460℃で30分間焼成した。この操作を繰り返す ことで、16mm 2 の多孔質チタニア電極を作製した。

(色素を吸着した多孔質チタニア電極の作製)
 実施例A1~A3、比較例A1で合成した各種二核ル テニウム錯体色素をイソプロピルアルコール に加えて、当該ルテニウム錯体色素の飽和色 素溶液を調製した。次いで、調製した飽和色 素溶液に多孔質チタニア電極を内温30℃の恒 器中で20時間浸漬した後、乾燥させ、色素 吸着した多孔質チタニア電極を作製した。

(光化学電池の作製)
 3-メトキシプロピオニトリル、ヨウ化リチ ム、ヨウ素、4-t-ブチルピリジン及び1,2-ジメ チル-3-プロピルイミダゾリウムアイオダイド から、ヨウ化物イオンの濃度が1.0mol/lの電解 溶液を調製した。そして、前記色素吸着多 質チタニア電極と白金板(対極)を重ね合わ た後、調製した電解質溶液を両電極の隙間 毛細管現象を利用して染み込ませることに って光化学電池を作製した。各々の二核ル ニウム錯体色素を用いて作製した光化学電 の変換効率を表1に示す。

 この結果から、実施例A1~A3の二核ルテニ ム錯体色素(pH2.8)、二核ルテニウム錯体色素( pH3.5)、二核ルテニウム錯体色素(pH3.8)が、比 例A1のルテニウム錯体色素(pH2.5)よりも高い 換効率を示すことが分かる。

参考例B1(ルテニウム錯体(2-1)及び脱プロトン されたルテニウム錯体(2-1)の合成)
 攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた 容積200mlの三口フラスコに、ジクロロビス(2 ,2’-ビピリジル)ルテニウム(II)0.505g(0.97mmol)、 2,2’-ビベンズイミダゾール0.34g(1.46mmol)及び チレングリコール20mlを加え、2.45GHzのマイク ロ波照射下にて、窒素雰囲気下、攪拌しなが ら200~204℃で5分間反応させた。反応終了後、 応液に水20mlを加えて1時間攪拌した後に濾 し、濾液にヘキサフルオロリン酸アンモニ ム水溶液を加え、更に1時間攪拌した。攪拌 了後、得られた溶液を濾過し、濾液にヘキ フルオロリン酸アンモニウム水溶液を加え 更に1時間攪拌した後、析出した固体を濾過 し、濾物を水、アセトン/ジエチルエーテル(= 1/4(容量比))の混合液、ジエチルエーテルの順 で洗浄した。そして、得られた固体を乾燥さ せ、橙色固体として、ルテニウム錯体(2-1)0.90 5gを得た(単離収率;96%)。

 次いで、得られたルテニウム錯体(2-1)0.877 g(0.90mmol)、メタノール30ml及び28%ナトリウムメ トキシドメタノール溶液1.8ml(9.0mmol)を加え、 素雰囲気下、攪拌しながら85℃で1時間反応 せた。反応終了後、反応液を室温まで冷却 た後に濾過し、濾物を冷却したメタノール 水、ジエチルエーテルの順で洗浄した後、 燥させ、暗赤紫色固体として、脱プロトン されたルテニウム錯体(2-1)0.587gを得た(単離 率;96%)。

実施例B1~B5(二核ルテニウム錯体色素(pH2.5)の 成・pHの異なる二核ルテニウム錯体色素酸性 水溶液の調製)
 攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた 容積500mlの三口フラスコに、ルテニウム錯 (1)0.509g(0.73mmol)、水50ml、エタノール50ml及び1m ol/l水酸化ナトリウム水溶液3.2ml(3.20mmol)を加 た。次いで、脱プロトン化されたルテニウ 錯体(2-1)0.522g(0.77mmol)を加え、2.45GHzのマイク 波照射下にて、窒素雰囲気下、攪拌しなが 85~90℃で30分間反応させた。反応終了後、反 応液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。濃 縮後、得られた溶液を濾過し、濾液に0.5mol/l キサフルオロリン酸水溶液を反応液のpHが2. 5になるまで加え、液温を4℃に冷却して一晩 置した。析出した結晶を濾過し、pH2.5のヘ サフルオロリン酸水溶液、アセトン/ジエチ エーテル(=1/4(容量比))の混合液、ジエチル ーテルの順で洗浄した後、固体を乾燥させ 暗赤紫色固体として、二核ルテニウム錯体 素(pH2.5)0.873gを得た(単離収率;85%)。

 得られた二核ルテニウム錯体色素(pH2.5)と 水とを混合した(懸濁状態となった)後、この 濁液にトリエチルアミンをpHが10になるまで 加え、0.2mmol/l二核ルテニウム錯体色素水溶液 (pH10)を得た。次いで、得られた溶液に0.5mol/l び0.02mol/lヨウ化水素酸水溶液を適当量加え 、pH4.0、pH4.3、pH4.5、pH5.0、pH7.0の二核ルテニ ウム錯体色素酸性水溶液をそれぞれ調製した 。調製した二核ルテニウム錯体色素酸性水溶 液は全て、二核ルテニウム錯体色素の濃度を 0.2mmol/lとした。

 なお、pH4.0未満では二核ルテニウム錯体 素が析出してしまったために、当該酸性水 液を調製することはできなかった。

実施例B6(光電変換効率の評価)
(多孔質チタニア電極の作製)
 チタニアペーストPST-18NR(触媒化成製)を透明 層に、PST-400C(触媒化成製)を拡散層に用い、 明導電性ガラス電極(旭硝子株式会社製)の上 に、スクリーン印刷機を用いて塗布した。得 られた膜を25℃、相対湿度60%の雰囲気下で5分 間エージングし、このエージングした膜を440 ~460℃で30分間焼成した。この操作を繰り返す ことで、16mm 2 の多孔質チタニア電極を作製した。

(色素を吸着した多孔質チタニア電極の作製)
 実施例B1~B5で調製した二核ルテニウム錯体 素酸性水溶液に多孔質チタニア電極を内温30 ℃の恒温器中で20時間浸漬した後、乾燥させ 色素を吸着した多孔質チタニア電極を作製 た。

(光化学電池の作製)
 3-メトキシプロピオニトリル、ヨウ化リチ ム、ヨウ素、4-t-ブチルピリジン及び1,2-ジメ チル-3-プロピルイミダゾリウムアイオダイド から、ヨウ化物イオンの濃度が0.65mol/lの電解 質溶液を調製した。そして、前記色素吸着多 孔質チタニア電極に25mm 2 の孔を開けた30μm厚のスペーサーを乗せ、調 した電解質溶液を滴下した後、白金板(対極 )を重ね合わせることによって光化学電池を 製した。pHの異なる各々の二核ルテニウム錯 体色素酸性水溶液を用いて作製した光化学電 池の変換効率を表2に示す。なお、色素を吸 させる時間(吸着時間)はいずれも20時間であ 。

 又、pHが4.0、4.3、4.5の0.2mmol/l二核ルテニ ム錯体色素酸性水溶液(実施例B1~B3)を使用し 、色素を吸着させる時間を変えて光化学電 を作製し、吸着時間に対する変換効率を測 した。その結果を表3に示す。

 これらの結果から、0.2mmol/l二核ルテニウ 錯体色素酸性水溶液のうち、特にpHが4.0~4.5 範囲で高い変換効率を示すことが分かる。

 本発明の二核ルテニウム錯体色素、また 本発明の二核ルテニウム錯体色素酸性水溶 を用いることにより、光電変換効率が高い 電変換素子、及びそれを用いた光化学電池 得ることができる。