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Patent Searching and Data


Title:
BLENDED TEA BEVERAGE PACKED IN CONTAINER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/123214
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a blended tea beverage packed in a container, which has a dark color (particularly a dark brown color), has no bitter or astringent taste, has a refreshing taste, and produces a reduced amount of a precipitate during the storage for a long period. Specifically disclosed is a blended tea beverage comprising an extract from at least one raw material selected from each of two or more groups selected among the following five groups (A) to (E): (A): a stem leaf of a plant Camellia sinensis; (B) a stem leaf of a plant other than Camellia sinensis; (C) a grain seed; (D) a plant-derived raw material other than a stem leaf and a crop seed; and (E) a bacterium-derived raw material. The blended tea beverage has the following characteristic properties (i) to (iv): (i) the caffeine content is 150 ppm or less; (ii) the Brix value is 0.5% or less; (iii) the Haze value is less than 10; and (iv) the color tone value is 0.8 or more as measured at a wavelength of 420 nm.

Inventors:
OIE KENTARO (JP)
NAGAO KOJI (JP)
YOKOO YOSHIAKI (JP)
TAKAHASHI KENZO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/055489
Publication Date:
October 16, 2008
Filing Date:
March 25, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SUNTORY LTD (JP)
OIE KENTARO (JP)
NAGAO KOJI (JP)
YOKOO YOSHIAKI (JP)
TAKAHASHI KENZO (JP)
International Classes:
A23F3/14; A23L2/38
Foreign References:
JP2001112449A2001-04-24
JP2001069917A2001-03-21
JP2007068464A2007-03-22
JP2007014283A2007-01-25
JP2006271401A2006-10-12
JP2006067828A2006-03-16
JP2005102606A2005-04-21
JP2005021040A2005-01-27
JP2002238518A2002-08-27
JP2002272373A2002-09-24
JP2005531310A2005-10-20
JPS63208532A1988-08-30
Attorney, Agent or Firm:
SHAMOTO, Ichio et al. (Section 206 New Ohtemachi Bldg.,2-1, Ohtemachi 2-chom, Chiyoda-ku Tokyo 04, JP)
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Claims:
 以下の(A)~(E):
(A) カメリア・シネンシス種の茎葉;
(B) カメリア・シネンシス種以外の植物の茎葉;
(C) 穀物の種子;
(D) 茎葉及び穀物の種子以外の植物由来原料;及び
(E) 菌類由来原料;
の5つの群のうち、2つ以上の群からそれぞれ1種以上選択した原料の抽出液を含む混合茶飲料であって、
(イ) カフェイン含有量が150ppm以下;
(ロ) Brixが0.5%以下;
(ハ) Haze値が10未満;及び
(ニ) 色調が波長420nmで測定して0.8以上である、
前記混合茶飲料。
(イ) カフェイン含有量が110ppm以下;
(ロ) Brixが0.45%以下;
(ハ) Haze値が7未満;及び
(ニ) 色調が波長420nmで測定して1.0以上である、
請求項1の混合茶飲料。
 前記(A)~(E)の5つの群のうち、(A)及び(C)を含む3つ以上の群からそれぞれ1種以上選択した3種以上の原料の抽出液を含む、請求項1又は2の混合茶飲料。
 3種以上の焙煎処理済原料の抽出液を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の混合茶飲料。
 全粒焙煎ハトムギを高温高圧下で水蒸気処理し、粉砕処理した原料の抽出液を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の混合茶飲料。
 透明容器に容器詰された、請求項1~5のいずれか1項に記載の混合茶飲料。
 以下の(A)~(E):
(A) カメリア・シネンシス種の茎葉;
(B) カメリア・シネンシス種以外の植物の茎葉;
(C) 穀物の種子;
(D) 茎葉及び穀物の種子以外の植物由来原料;及び
(E) 菌類由来原料;
の5つの群のうち、3つ以上の群からそれぞれ1種以上選択した、3種以上の原料を溶媒で抽出し、得られた抽出液を濾過して濾過液を得ることを含む、混合茶飲料の製造方法であって、前記混合茶飲料において
(イ) カフェイン含有量が100ppm以下、
(ロ) Brixが0.5%以下、又は
(ハ) Haze値が10未満であり、
(ニ) 色調が波長420nmで測定して0.8以上であることを特徴とする、前記の製造方法。
 混合茶飲料の、(イ) カフェイン含有量、(ロ) Brix、(ハ) Haze値及び(ニ) 色調(波長420nmで測定)を測定することを特徴とする、混合茶飲料の判定方法。
Description:
容器詰混合茶飲料

 本発明は、容器詰混合茶飲料に関する。 り特定すれば、本発明は茶褐色色調が濃く かつ、苦渋味が無くすっきり感を保ちなが 長期保存時の沈殿を抑制した容器詰混合茶 料に関する。

 近年、飲料業界においても、健康志向・高 加価値志向が高まりつつある。茶系飲料の ち、特に複数の茶葉や穀物を原料とする混 茶飲料は、単一の原料では表現できない様 な香味を表現することが可能であり、また 種類の自然素材の成分を摂取できるという 点がある。しかし、複数の原料を使用する とで、香味が苦渋味や雑味を帯びるという 題や、特に容器詰で販売される混合茶飲料 ついては長期保存時の沈殿抑制が困難とい 問題等が生じることがある。複数の原料を いた混合茶飲料に関しては様々な工夫が凝 されてきた。特許文献1は、複数の原料につ いて異なる抽出時間を設定することで、香味 豊かな混合茶飲料を得る方法を記載する。特 許文献2は、ウーロン茶独特の渋味を抑える く、ウーロン茶葉と、白茶葉及び/又は清茶 の抽出液よりなる混合茶飲料を記載する。

特開2003-310160号公報

特開平7-111858号公報(特許第2725985号)

 市場には多くの混合茶飲料が存在するが これらの中で、他の飲料との差別化が図れ 飲料であることも望ましい。このような背 の中、本発明者らは、色調の濃い容器詰混 茶飲料は存在しないことに着目した。色調( 特に茶褐色色調)が濃いことは、混合茶飲料 おいて、多種類の素材、多種類の成分が高 度に含まれている印象をあたえ、健康感・ 級感というイメージを想起させ、新しい価 を混合茶飲料に付与することができると本 明者らは考えた。しかし、混合茶飲料にお て、色調を濃くしようとすると、苦渋味を びる場合や、味わいが濃厚となり過ぎてす きり感を損なう場合がある。また、特定原 の香味特徴が強く出すぎて、味が単調にな こともある。

 従って、本発明は、色調(特に茶褐色色調 )が濃く、かつ、苦渋味が無くすっきり感を ちながら、長期保存時の沈殿を抑制した容 詰め混合茶飲料を提供することを課題とす 。

 上記課題を解決するために鋭意研究を行 た結果、本発明者らは、混合茶飲料におい 用いられる複数の原料は、その収穫の季節 より味、香り、成分に変化があること、原 の処理方法(焙煎方法、発酵方法、焙煎・発 酵の程度等)の違いにより、さらに味、香り 成分に変化があることも考慮し、原料の選 方法や処理方法について検討した。また、 合茶飲料において測定することができる様 な特性及び成分のうち、特定のものが、上 課題を解決した混合茶飲料を得るための指 となることを見出した。そして、混合茶飲 のカフェイン量、Brix、Haze値等を制御するこ とにより、色調が濃く、かつ苦渋味が無くす っきり感を保ちながら長期保存時の沈殿を抑 制した容器詰め混合茶飲料が得られることを 見出し、本発明を完成させた。

 すなわち本発明は、以下の(A)~(E):
(A) カメリア・シネンシス種の茎葉;
(B) カメリア・シネンシス種以外の植物の茎 ;
(C) 穀物の種子;
(D) 茎葉及び穀物の種子以外の植物由来原料; 及び
(E) 菌類由来原料;
の5つの群のうち、2つ以上の群(好ましくは3 以上の群、より好ましくは4つ以上の群、さ に好ましくは5つの群)からそれぞれ1種以上 択した原料の抽出液を含む混合茶飲料であ て、
(イ) カフェイン含有量が150ppm以下(好ましく 110ppm以下、より好ましくは80ppm以下、さら 好ましくは50ppm以下);
(ロ) Brixが0.5%以下(好ましくは0.45%以下、より 好ましくは0.4%以下、さらに好ましくは0.35%以 下);
(ハ) Haze値が10未満(好ましくは7未満、より好 ましくは5未満、さらに好ましくは3未満);及
(ニ) 色調が波長420nmで測定して0.8以上(好ま くは1.0以上、より好ましくは1.1以上、さら 好ましくは1.2以上)である、前記混合茶飲料 提供する。
本発明はまた、
(イ) カフェイン含有量が110ppm以下;
(ロ) Brixが0.45%以下;
(ハ) Haze値が7未満;及び
(ニ) 色調が波長420nmで測定して1.0以上である 、前記の混合茶飲料を提供する。
本発明はまた、前記(A)~(E)の5つの群のうち、( A)及び(C)を含む3つ以上の群(例えば、(A)、(C) び(D)を含む3つ以上の群)からそれぞれ1種以 選択した3種以上の原料の抽出液を含む、前 の混合茶飲料を提供する。
本発明はまた、3種以上(好ましくは5種以上) 焙煎処理済原料の抽出液を含む、前記の混 茶飲料を提供する。
本発明はまた、全粒焙煎ハトムギを高温高圧 下で水蒸気処理し、粉砕処理した原料(これ 上記(C)群に属する原料である)の抽出液を含 、前記の混合茶飲料を提供する。
本発明はまた、透明容器(例えばPET容器)に容 詰された、前記の混合茶飲料を提供する。

 本発明はまた、以下の(A)~(E):
(A) カメリア・シネンシス種の茎葉;
(B) カメリア・シネンシス種以外の植物の茎 ;
(C) 穀物の種子;
(D) 茎葉及び穀物の種子以外の植物由来原料; 及び
(E) 菌類由来原料;
の5つの群のうち、3つ以上の群からそれぞれ1 種以上選択した、3種以上の原料を溶媒で抽 し、得られた抽出液を濾過して濾過液を得 ことを含む、混合茶飲料の製造方法であっ 、前記混合茶飲料において
(イ) カフェイン含有量が100ppm以下、
(ロ) Brixが0.5%以下、又は
(ハ) Haze値が10未満であり、
(好ましくは前記(イ)~(ハ)のいずれか2つを満 し、より好ましくは(イ)~(ハ)の全てを満たし )
(ニ) 色調が波長420nmで測定して1.0以上である ことを特徴とする、前記の製造方法を提供す る。
本発明はまた、混合茶飲料の、(イ) カフェ ン含有量、(ロ) Brix、(ハ) Haze値及び(ニ) 色 調(波長420nmで測定)を測定することを特徴と る、混合茶飲料の判定方法を提供する。

 さらに本発明は、5種以上(好ましくは10種以 上、より好ましくは15種以上、さらに好まし は20種以上)の原料を含む、前記の混合茶飲 を提供する。
さらに本発明は、抽出液のBrix及びOD 420値(420 nmで測定した色調)を測定し、算出したOD 420 /Brixの値を指標として原料を選択する工程を 含む、前記混合茶飲料の製造方法を提供する 。
さらに本発明は、いずれも焙煎処理済である 、クコの葉、カワラケツメイ、コフキサルノ コシカケ、タンポポの根、サンザシ、桑の葉 、甘草、スイカズラ、バンザクロの実、カモ ミール、シイタケ、ドクダミ、ハブ茶から選 択される原料、好ましくは、いずれも焙煎処 理済である、コフキサルノコシカケ、桑の葉 、バンザクロの実、ドクダミ、ハブ茶から選 択される原料の2種以上、好ましくは3種以上 抽出液を含む、前記の混合茶飲料を提供す 。
さらに本発明は、原料の90w/w%以上(好ましく 95w/w%以上、例えば全ての原料)が、焙煎処理 である、前記の混合茶飲料を提供する。

 本明細書中において、「混合茶飲料」と 、複数の茶葉、穀物、その他の原料の抽出 を含有する茶系飲料全般を指す。抽出液に えて原料の微粉砕物等を含有するものであ ても良い。複数の原料由来の抽出液等を含 することにより、単一の原料では表現でき い様々な香味を表現することが可能であり また複数の自然素材の成分を摂取すること 可能となる。

 本発明の混合茶飲料は、単一種では表現 きない様々な香味を表現し、多種類の素材 成分を摂取することを可能とすべく、以下 (A)~(E)の群:(A) カメリア・シネンシス種の茎 葉;(B) カメリア・シネンシス種以外の植物の 茎葉;(C) 穀物の種子;(D) 茎葉及び穀物の種子 以外の植物由来原料;及び(E) 菌類由来原料、 の5つの群のうち、2つ以上の群、好ましくは3 つ以上の群、より好ましくは4つ以上の群、 らに好ましくは5つの群から、それぞれ1種以 上選択した原料の抽出液を用いる。好ましく は(A)及び(C)を含む3つ以上の群、例えば、(A) (C)及び(D)を含む3つ以上の群から、それぞれ1 種以上選択した3種以上の原料の抽出液を用 る。(A)~(E)の各群に関しては後述する。

 単一種では表現できない様々な香味を表 し、多種類の素材の成分の摂取を可能とす という観点から、本発明の混合茶飲料は2種 以上、例えば3種以上、好ましくは5種以上、 り好ましくは10種以上、さらに好ましくは15 種以上、とりわけ20種以上の原料の、抽出液 微粉砕物等を含む。

 なお、本明細書中において、容器詰混合 飲料とは希釈せずに飲用できる、容器詰め れた混合茶飲料を指す。

 本発明者らは、混合茶飲料において測定 ることができる様々な特性及び成分のうち (イ) カフェイン含有量、(ロ) Brix、(ハ) Haz e値及び(ニ) OD 420値(波長420nmで測定した色調 )等を制御することにより、色調が濃く、か 苦渋味が無くすっきり感を保ちながら長期 存時の沈殿を抑制した容器詰混合茶飲料が られることを見出した。なお、得ようとす 混合茶飲料の所望の香味に合わせて、上記( )~(ハ)の全てを制御することも出来るし、1 は2つのみを制御することも出来るが、苦渋 が無くすっきり感を保ちながら長期保存時 沈殿を抑制した容器詰混合茶飲料を提供し うとする場合には、上記(イ)~(ハ)の全てを 御することが望ましい。

 (イ) カフェイン含有量
 本発明の混合茶飲料におけるカフェイン含 量は、150ppm以下、好ましくは110ppm以下、よ 好ましくは80ppm以下、さらに好ましくは50ppm 以下である。カフェイン含有量が多いと苦渋 味の顕著な飲料となる。混合茶飲料中のカフ ェイン含有量を少なくするために、上記(A)群 のカメリア・シネンシス種の葉等、カフェイ ンを多く含む原料の配合量を抑えることがで きる。カフェイン含有量の測定は汎用的な手 法を用いて行うことができ、例えば後述の実 施例に記載の手法を参照して測定することが 出来る。

 (ロ) Brix
 本発明の混合茶飲料におけるBrixとは、可溶 性固形分のことであり、この値は0.5%以下、 ましくは0.45%以下、より好ましくは0.4%以下 さらに好ましくは0.35%以下である。Brixが高 と、後味が残りすっきり感が乏しい香味の 合茶飲料となる。ただし、飲料としての香 を考慮すれば0.1%以上であることが望ましい 混合茶飲料中のBrixを低くするための手法と して、例えば原料配合率を低くしたり、原料 の選択、原料の焙煎処理条件、抽出処理条件 その他の処理(後述の高温高圧下での水蒸気 理、濾過処理など)条件を変更する等の手法 挙げられる。Brixの測定は汎用的な手法を用 いて行うことができ、例えば後述の実施例に 記載の手法を参照して測定することが出来る 。

 (ハ) Haze値
 本発明の混合茶飲料におけるHaze値とは、飲 料の濁りの程度を示す指標であり、この値は 10未満、好ましくは7未満、より好ましくは5 満、さらに好ましくは3未満である。Haze値が 高いと、長期保存時の沈殿生成が多くなるた め、特に透明容器詰混合茶飲料においては望 ましくない。混合茶飲料中のHaze値を低くす ための手法として、遠心分離やフィルター 過によって不溶性の微粒子を除去する手法 が挙げられる。Haze値の測定は汎用的な手法 用いて行うことができ、例えば後述の実施 に記載の手法を参照して測定することが出 る。

 (ニ) 色調
 本発明の混合茶飲料における色調とは、飲 の色の濃さを示す指標である。飲料の色調 特に茶褐色色調が濃いことにより、多種類 素材、多種類の成分が高濃度に含まれてい 飲料である印象を需要者に与え、健康感・ 級感というイメージを想起させる、新しい 値を混合茶飲料に付与することができる。 明細書中において、色調は分光光度計で波 420nmの吸光度を測定した値で判断する。こ ように測定した波長420nmにおける色調を、本 明細書中において、「OD 420値」ということ ある。420nmは一般に「茶褐色」色調を測定す る際に用いられる波長である。緑茶に代表さ れる茶系飲料の緑色等、他の色調の測定には 他の波長での測定が必要であるが、本発明の 混合茶飲料においては、特に緑茶等の色調は 上記のカフェイン含有量とも関連し得ること を考慮し、OD 420値で色調を判断する。

 本発明の混合茶飲料における色調は、OD  420値で0.8以上、好ましくは1.0以上、より好ま しくは1.1以上、さらに好ましくは1.2以上であ り、約3.5以下が望ましい。色調の測定は汎用 的な手法を用いて行うことができ、例えば後 述の実施例に記載の手法を参照して、波長420 nmで測定することが出来る。

 混合茶飲料中の色調を高めるための手法 しては、後述の実施例に記載のように、原 選定と原料処理方法(焙煎・粉砕等)の組み わせによって、抽出液の(茶褐色)色調の濃い 原料及び処理方法を選択する手法が挙げられ る。

 適度な焙煎処理を施した原料を用いるこ も茶褐色色調の濃い混合茶飲料の提供に繋 るため、例えば、3種以上、より特定すれば 5種以上の焙煎処理済原料の抽出液を含む混 茶飲料も本発明の好ましい一態様である。 料の例えば90w/w%以上、より特定すれば95w/w% 上が焙煎処理済である原料の抽出液を含む 合茶飲料もまた、本発明の好ましい一態様 ある。

 さらに、各原料をそれぞれ単独で抽出し 得た抽出液について測定したBrix及びOD 420 を、茶褐色色調の濃い混合茶飲料を得るた の原料選択の判断基準とすることも出来る 例えば、後述の実施例に記載のように、様 な種類の原料及び様々な処理方法で処理し 原料について同一の抽出条件で抽出液を得 、それぞれの抽出液のBrix及びOD 420値を測定 し、OD 420値/Brixの値を算出する。このOD 420 /Brix値が高い原料を選択し、香味品質を考慮 して配合比を設定することで、茶褐色色調が 濃く、かつ所望の香味品質を備えた混合茶飲 料を提供することが出来るであろう。OD 420 /Brix値が高い原料には、例えば、いずれも焙 煎処理済である、クコの葉、カワラケツメイ 、コフキサルノコシカケ、タンポポの根、サ ンザシ、桑の葉、甘草、スイカズラ、バンザ クロの実、カモミール、シイタケ、ドクダミ 、ハブ茶等が挙げられ、特に、いずれも焙煎 処理済である、コフキサルノコシカケ、桑の 葉、バンザクロの実、ドクダミ、ハブ茶等が 挙げられる。

 本発明の容器詰混合茶飲料は、以下の(A)~ (E)の5つの群のうち、2つ以上の群からそれぞ 1種以上選択した原料の抽出液を含む。いず れの原料に関しても、天然に存在する素材を 採取し、乾燥、焙煎、粉砕等適宜処理を施し た原料であってもよく、所望により前記処理 を既に施した市販の原料であってもよく、該 市販の原料にさらに、焙煎、粉砕、後述する 高温高圧下での水蒸気処理を施してもよい。

 (A)群
 本発明の混合茶飲料において、(A)群に属す 原料は、カメリア・シネンシス種の茎葉で る。該茎葉は発酵条件の違いによって、発 茶(紅茶)、半発酵茶(ウーロン茶等)、不発酵 茶(緑茶等)、後発酵茶(プアール茶等)、香味 質の異なる茶葉となることが知られる。こ らの異なる発酵条件は、当業者によく知ら たものである。発酵条件の異なるそれぞれ 茎葉についても、例えば紅茶はダージリン ウバ、キーマン等に、ウーロン茶は鉄観音 色種、黄金桂、武夷岩茶等に、緑茶は煎茶 番茶、玉露、釜煎り茶等に、原料の原産地 処理方法の違いにより、さらに細かく香味 異なる原料に分類することが出来る。本明 書中においては、上記のような原料の原産 や処理方法の異なる原料はそれぞれ別種と える。(A)群に属する原料として、例えば、 茶、好ましくは焙煎処理済緑茶を用いるこ ができる。原料の発酵、焙煎、粉砕、乾燥 の処理は、当業者に公知の手法で行うこと 出来る。高温高圧下で水蒸気処理を施すこ も出来る。これら(A)群に属する原料を配合 ることにより、本発明の混合茶飲料に、紅 の香味、ウーロン茶の香味、緑茶の香味、 、消費者になじみがあり受け入れられ易い 飲料の基盤となる香味を与えることが可能 ある。(A)群に属する原料は一般にカフェイ 含有量が高いため、所望の飲料の香味、特 苦渋味を考慮して配合量等を決定する。

 (B)群
 本発明の混合茶飲料において、(B)群に属す 原料は、カメリア・シネンシス種以外の植 の茎葉である。これらは一般に飲食品の製 に用いられるものであれば限定されず、例 ば、イチョウの葉、柿の葉、ビワの葉、桑 葉、クコの葉、杜仲の葉、小松菜、クマザ 、ドクダミ、アマチャヅル、スイカズラ、 キミソウ、カキドオシ、カワラケツメイ、 ムネマ・シルベスタ、黄杞茶(クルミ科)、 茶(バラ科)、キダチアロエ等を用いることが できる。また、レモングラス等、各種ハーブ も用いることが出来る。大麦若葉等穀物の種 子から出芽したものを摘み取って用いること も出来る。(B)群に属する原料として、例えば 、桑の葉、クコの葉、ドクダミ、スイカズラ 、等を用いることができる。これらはそれぞ れ、所望の時期に収穫後、乾燥、焙煎、粉砕 等の処理を行うことが出来る。高温高圧下で 水蒸気処理を施すことも出来る。このような 、カメリア・シネンシス種以外の植物の茎葉 を原料として用いることにより、混合茶飲料 に複雑で奥行きのある香味を付与することが でき、また、漢方に用いられるような原料で あればその薬効を期待することもでき、混合 茶飲料に高級感、健康感、個性ある豊かな香 りを付与することが出来る。

 (C)群
 本発明の混合茶飲料において、(C)群に属す 原料は、穀物の種子である。これらは一般 飲食品の製造に用いられるものであれば限 されず、例えば、ハトムギ、大麦、小麦、 米、大豆、とうもろこし、黒豆、そば、ケ メイシ(ハブ茶)、麦芽等が含まれる。これ の原料は、他の群の原料と比較して一般に く、焙煎の程度を高める、焙煎後ロールク ッシャーで粉砕して抽出に用いる、殻つき ものについては脱穀する、等の処理を適宜 す必要があることが知られる。特に、多種 の原料を混合後、一度に抽出工程に付す場 には、他の原料と同じ抽出時間で所望の香 の抽出液を得ることが出来るよう、配慮が 要である。(C)群の原料は、発芽させたもの( えば、発芽大麦(麦芽))を用いてその栄養価 香味を変化させることも可能であるし、後 のハトムギに関する記載を参照して、高温 圧下で水蒸気処理を施すこともできる。本 細書中において、発芽前後の大麦のように 処理の異なる原料は、別種と考える。(C)群 属する原料として、例えば、ハブ茶、ハト ギ、高温高圧水蒸気処理ハトムギ、大麦、 芽等を用いることができる。このような、 物の種子を原料として用いることにより、 合茶飲料に、特に香ばしさや甘さ等の香味 付与することができ、栄養価の面でも健康 の付与に役立つ。

 (D)群
 本発明の混合茶飲料において、(D)群に属す 原料は、茎葉及び穀物の種子以外の植物由 原料である。これらは一般に飲食品の製造 用いられるものであれば限定されず、例え 、植物の実、果実の皮、根、花、藻類等が げられる。なお、藻類は分類学上は植物と なる生物群に属するが、混合茶飲料の香味 質に与える影響を考慮し、本明細書中にお ては、藻類由来原料はいずれの部位であっ も(D)群に属する原料とする。具体的には、 ニバナ、カミツレ(カモミール)、クコの実 ヤマハマナスの実(ローズヒップ)、サンザシ 、ウコン(根)、タンポポの根、ナルコユリ、 ンザクロの実、ミカンの皮、高麗人参、サ マイモ、タマネギ、ナツメ、レモンピール コンブ、ヒジキ等が挙げられる。これらは れぞれ所望の時期に収穫後、乾燥、焙煎、 砕等の処理を行うことが出来る。高温高圧 で水蒸気処理を施すことも出来る。特に根 用いる場合には、土など付着物を洗い流し 後、所望により乾燥させ、特有の臭いを焙 によって除去後、粉砕することが一般的に われる。特に実を用いる場合には、小さな であればそのまま、大きなものは粉砕後、 燥、焙煎等の工程に付す。特に花を用いる 合には、乾燥品をそのまま原料とすること できる。(D)群に属する原料として、例えば タンポポの根、サンザシ、バンザクロの実 カモミール、ヤマハマナスの実等を用いる とができる。このような、茎葉及び穀物の 子以外の植物由来原料を用いることにより 混合茶飲料に、特徴のある香味や甘み、コ を付与することができ、また、漢方に用い れるような原料であればその薬効を期待す こともでき、混合茶飲料に高級感、健康感 付与することが出来る。

 (E)群
 本発明の混合茶飲料において、(E)群に属す 原料は、菌類由来原料である。これらは一 に飲食品の製造に用いられるものであれば 定されず、例えば、しいたけ、レイシ、サ ノコシカケ等が挙げられる。これらはそれ れ所望の時期に収穫後、乾燥、焙煎、粉砕 の処理を行うことが出来る。高温高圧下で 蒸気処理を施すことも出来る。(E)群に属す 原料として、例えば、しいたけ、コフキサ ノコシカケ等を用いることができる。この うな菌類由来原料を用いることにより、混 茶飲料に、特徴のある香味、旨味、適度な 味を付与することができ、また、漢方に用 られるような原料であればその薬効を期待 ることもでき、混合茶飲料に高級感、健康 を付与することが出来る。

  焙煎
 上記の各原料の焙煎に関し、焙煎機、焙煎 法は特に限定されない。一般的な焙煎機と て、連続流動式焙煎機や回転ドラム方式の 煎機等があり、焙煎方法は、加熱方法によ 分類すれば、直火、熱風、遠赤外線、マイ ロウェーブなどの方法がある。飲料に用い 原料の焙煎管理では、焙煎の程度を示す指 として、いずれの焙煎方法においても、L値 、かさ比重、水分量、Brix等がしばしば用い れる。焙煎方法の違いにより、同一のL値を する原料から得られる抽出液でも、その外 、色調は大きく異なることが知られる。焙 処理においては、原料の焙煎度が高くなる つれ、香ばしい香味が付与される反面、苦 も出てくる傾向があるため、香味を考慮し 焙煎度の設定が必要である。

  粉砕
 上記の原料は、所望により粉砕して用いる とができる。特に、上記(C)群の原料に関し は、粉砕して抽出を行うことで、充分に原 の成分を抽出することが可能となるであろ 。原料の粉砕の程度は、作業効率や所望の 出液の濃度を基準に、当業者であれば適宜 定することができる。粉砕の程度が高すぎ と抽出液の香味に雑味が混ざることがあり また、抽出液を得るために加工品粉砕物の 過をする際時間がかかることがある。粉砕 程度が低いと、抽出液を得る際抽出の程度 充分でなくなることがある。粉砕は、例え 、ロールクラッシャーにて粉砕し、原料を 開き2mmメッシュの通過率:約50%になるよう行 うことができる。

  高温高圧下での水蒸気処理
 上記の原料は、所望により高温高圧下で水 気処理して用いることができる。特に、上 (C)群に属する原料であるハトムギの場合を に、高温高圧下での水蒸気処理について以 に説明する。他の原料の高温高圧下での水 気処理の際には、以下のハトムギの例を適 参照することが出来る。

 ハトムギは様々な薬効が知られているが 飲料の原料として用いる場合には抽出液が 快臭や苦味を有するという問題があるため 特に苦渋味のない混合茶飲料の提供の際に 、香味品質の面から、全粒焙煎ハトムギを 高温高圧下、有効処理流量の水蒸気で、有 処理時間、処理したハトムギ(以下、「高温 高圧水蒸気処理ハトムギ」ということもある 。) を用いることが好ましい。

 上記の処理におけるハトムギは、高温高 下での処理中に溶融成分が系外へ流出する とを防ぐべく、未脱穀、殻付であって、粉 工程を経ない全粒ハトムギを用い、さらに 味品質の面から、これを焙煎することが好 しい。焙煎機、焙煎方法等は、上述したよ に特に限定されない。焙煎度も適宜設定す ことができ、例えばL20(焙煎度高)~L50(焙煎度 低)、特にL30~L40のL値の全粒焙煎ハトムギを用 いることができる。その後の高温高圧下での 水蒸気処理は、水蒸気(例えば、純水の飽和 蒸気)を用いて、約150℃~210℃、約0.35MPa~1.8MPa 行うことが出来る。処理温度が低すぎると クや甘み、香ばしい香りの付与効果や不快 ・苦味の除去効果が少なく、処理温度が高 ぎるとコゲ臭が強くなることを考慮する。 力に関しては、圧力が高いほど酸味・雑味 分の除去率が上がるが、一方で、圧力が高 ぎるとコゲや新たな酸味成分が発生するこ を考慮する。上記圧力は「ゲージ圧力」を 味し、飽和水蒸気圧であることが好ましい

 高温高圧下での水蒸気処理の有効処理流 は、原料ハトムギの単位重量あたりに接触 る水の単位時間当たりの重量によって規定 ることができ、例えばハトムギ1kgあたり0.5~ 10kg/hrとすることできる。また、処理の際の 効処理時間は、所望の香味向上効果を許容 るような処理時間であり、処理温度、処理 力によっても異なるが、例えば約3分~約10分 することができる。

 上記の処理によって得られた高温高圧水 気処理ハトムギは、処理前と比較して、香 の面では刺激的な香りが除かれて香ばしい りが付与され、特にピラジン類、とりわけ2 -エチル-3-メチルピラジンを中心とした香気 分の含有量及びその種類が増加している。 らには、処理前と比較して食物繊維・デン ン含有量が減少(例えば90wt%以下、好ましく 75wt%以下に減少)し、糖質、例えばマルトー オリゴ糖(マルトトリオース、マルトテトラ ース、マルトペンタオース、マルトヘキサ ースなど)等のオリゴ糖の含有量が増加(例 ば10wt%以上、好ましくは30wt%以上増加)してい るという特徴を有する。これは、ハトムギ中 のデンプン等が水熱反応によって加水分解し 、単糖、二糖、オリゴ糖等が生成しているた めと考えられ、このことによりハトムギ及び その抽出液に甘みが付与される。また、高温 高圧水蒸気処理ハトムギは、処理前と比較し て抽出率が向上するという特徴を有すること から、抽出液の味わいに厚み(コク)や甘みが わり、また、少ない原料でより多くの固形 を得ることができるため、生産性の向上効 も期待できる。

  混合茶飲料の製造
 容器詰混合茶飲料の製造工程の概略を以下 示す。焙煎、粉砕等適切な処理を施した原 に対し、熱水や温水等の溶媒を加えて抽出 、得られた抽出液に対し濾過処理等の清澄 処理・冷却処理を施す。次いで、副原料や 理水を加え規定の濃度に調合し、殺菌・冷 工程を経て、充填密封される。殺菌や充填 方法によっては、殺菌・冷却工程と充填密 工程とが前後することもある。これらの工 は、用いる容器によっても異なり、例えば PET容器詰飲料は特にその大半が無菌充填で 造される。

 上記原料のそれぞれを個別に抽出した抽 液を混合することも、原料を全て混合した に抽出して抽出液を得ることも可能である 、多種類の原料を用いる場合においては、 者の手法を用いることが簡便であろう。更 は、各抽出物の濃縮エキス、精製物等が配 されていてもよい。

  抽出
 上記の製造工程における抽出方法には、大 く分けて浸漬抽出とドリップ抽出とがある 浸漬抽出とは、抽出中に抽出溶媒である熱 又は温水の出入りの無い抽出方法であり、 定量の熱水(又は温水)に、一定時間、茶葉 の抽出原料を接触させる方法である。抽出 料が抽出装置の全体に存在し得る方式と、 ゴなどに抽出原料を入れ、場合によりこれ が抽出操作中に上下方向等に移動する方式 がある。装置としては前者にニーダー型・ ンク型の多機能抽出機が、後者にバスケッ 型抽出機が使用され、装置により抽出原料 分離方法が異なる。このような浸漬抽出は 「茶(カメリア・シネンシス種の植物の茎葉) 」を単一原料として使用する飲料において主 に用いられる方法である。一方、ドリップ抽 出は、「コーヒー飲料」において一般的に用 いられる方法であり、抽出中連続的に熱水ま たは温水を抽出原料の入れられた抽出機に供 給し、連続的に抽出液を回収する方法である 。抽出開始後、浸漬状態を作り出してから上 述の操作を行う浸漬ドリップ方式と、これを 行わない完全ドリップ方式とがある。装置と しては多機能抽出機やコーヒー用の抽出機が 用いられる。また、いくつかの小型のタンク 型抽出釜を連続して操作するバッチ連続の方 法をとることもある。本発明においては抽出 方法は特に限定されず、いずれの抽出機を用 いることもできる。ドリップ抽出の際には、 目詰まりを防止すべく、原料の特性(粒度、 度等)や、抽出条件(温度、流量等)を適正に 整することに留意が必要である。また窒素 ス等の不活性ガスを通気して溶存酸素を除 しつつ、いわゆる非酸化的雰囲気下で抽出 る方法を併用してもよい。

 抽出時の溶媒は、抽出に適する任意の溶 であれば特に限定されないが、好ましくは 性溶媒であり、最も簡便には水を用いるこ が出来る。水は、食品の処理に使用可能な 質であればよく、例えば、蒸留水、脱塩水 水道水、アルカリイオン水、海洋深層水、 オン交換水、脱酸素水あるいは水溶性の有 化合物(例えば、アルコール等)や無機塩類 含む水などを用いることが出来るが、好ま くは純水を用いる。抽出の際、必要に応じ 、重曹やアスコルビン酸ナトリウム等の有 酸又は有機酸塩類等、抽出効率を上げるた に効果的な物質があれば、予めそれらを添 しても良い。

 上記原料の抽出溶媒に対する配合量(原料 配合率)は、抽出溶媒に対し1~20質量%、より特 定すれば2~10質量%とすることが、苦渋味なく っきり感を有する混合茶飲料を得るために 好ましい。

 抽出時間は、所望の抽出液を得られる時 であればよく、例えば1~60分、好ましくは3~3 0分、さらに好ましくは5~20分である。一般に 抽出時間が短すぎると香味成分の抽出が不 分となり、長すぎると抽出液の苦渋味が強 なるため好ましくない。

 本発明における抽出温度は、抽出溶媒の 度を指す。苦渋味を抑えた抽出液を得るた に穏やかな抽出を行うという観点からは、 えば30~100℃であり、好ましくは50~95℃であ 、さらに好ましくは70~95℃である。

 抽出後の抽出液の濾過は、当業者に公知 手法を用いて行うことができ、濁りや澱の 止としては、例えば、遠心分離、濾布、珪 土濾過やフィルター濾過等を用いて行うこ が出来る。飲料のHaze値を下げるためにはフ ィルター濾過等の精密濾過が好ましい。濾過 処理の際には、香味に寄与する成分の過剰な 除去を防ぐべく、補足粒子径の適切な設定を 行うことが望ましい。

  評価方法
 本発明はまた、混合茶飲料の、カフェイン 有量、Brix、Haze値、OD 420値を測定すること 特徴とする、混合茶飲料の判定方法を提供 る。苦渋味についてはカフェイン含有量を すっきり感についてはBrixを、保存時の安定 性についてはHaze値を、そして、茶褐色色調 ついてはOD 420値を測定すれば、苦渋味が無 すっきり感を有し、長期保存時の沈殿が抑 された、色調が濃い混合茶飲料であって、 級感、健康感を有する容器詰混合茶飲料に した飲料であるか否かを判定することが出 ることを、本発明者らは見出した。最終的 混合茶飲料についてのみならず、例えば混 茶飲料の製造に使用しようとする原料を単 又は複数組合せて得られた抽出液について カフェイン含有量、Brix、Haze値、OD 420値等 測定することで、所望の混合茶飲料を得る の原料の選択や配合比の決定における指標 することもできる。

 本発明の容器詰混合茶飲料には、所望の 味品質、商品品質を得るために、通常茶系 料において用いられている、酸化防止剤、 料、色素類、乳化剤、保存料、調味料、甘 料、酸味料、エキス類、pH調整剤、品質安 剤等の添加剤を、単独又は併用して配合し も良い。また、嗜好に応じて加熱してもよ し、ミルクや砂糖を添加してもよい。

 本発明の容器詰混合茶飲料の装容器に特 制限はなく、瓶、缶、紙、ペットボトル(PET )等、種々の形態の容器を利用することがで る。飲料の色調が濃いという本発明の混合 飲料の特徴をより際立たせるという観点か 、容器の一部分又は全部が透明である、透 容器に充填した透明容器詰飲料とすること 好ましい。

 本発明によれば、これまでにない、色調 濃い容器詰混合茶飲料であって、香味の面 は苦渋味が無くすっきり感を有し、長期保 時の沈殿が抑制された容器詰混合茶飲料を 供することができる。色調(特に茶褐色色調 )が濃いことは、混合茶飲料において、多種 の素材、多種類の成分が高濃度に含まれて る印象をあたえ、健康感・高級感といった メージの想起につながり、新しい価値を混 茶飲料に付与することができる。また、本 明の混合茶飲料は、苦渋味が無くすっきり を有するため、毎日飽きなく飲みやすく、 らにカフェインの含有量も抑えられている め、就寝前でも問題なく飲むことが出来る また、本発明によれば、多種類の素材を様 な処理方法で処理し、様々な配合比率で配 して得ることができる混合茶飲料において 例えば上記の特性を有するという点で好ま い混合茶飲料であるか否かを簡便に評価で る方法が提供できる。このような評価指標 用いることで上記の特性を有する容器詰混 茶飲料を容易に提供することが可能となる

 以下、本発明を実施例に基づいてより具 的に説明する。なお、本発明はこれらの実 例に限定されるものではない。

  実施例1 各種市販飲料の香味評価 及び成分分析
 新規混合茶飲料として好ましい香味品質及 成分について検討すべく、市販の容器詰茶 飲料(緑茶飲料3種、穀物茶飲料2種、混合茶 料2種、烏龍茶飲料1種)を用意した。緑茶A~C 、それぞれ濃度の異なる容器詰緑茶飲料で る。穀物茶A及びBは、大麦を原料とし、そ ぞれ濃度の異なる容器詰穀物茶飲料である 混合茶A及びBは、共にハトムギ、大麦、玄米 、ハブ茶を含む10種以上の原料を原材料とす 容器詰混合茶飲料である。烏龍茶は、烏龍 を原料とする容器詰烏龍茶飲料である。

 まずカフェイン含有量、Brix、Haze値、OD 420 (420nmで測定した茶褐色色調)を測定した。そ れぞれの測定条件は次の通りである。測定結 果を以下の表1に示す。
<<カフェイン含有量>>
分析装置:東ソー株式会社製 TOSOH HPLCシステ  LC8020 model II
[マルチステーション:LC-8020、ポンプ:CCPM-II、 ートサンプラ:AS-8021、検出器:UV-8020、カラム オーブン:CO-8020、オンラインデガッサ:SD-8023]
分析条件 [カラム:TSKgel ODS-80Ts QA、溶離液A:1 0%アセトニトリル/水 0.05%TFA、溶離液B:80%アセ トニトリル/水 0.05%TFA、流速:1.0ml/min、温度:40 ℃、検出:UV 275nm]
<<Brix>>
分析装置:アタゴ株式会社製 ATAGO Differential  Refractomater DD-7
<<Haze値>>
分析装置:日本電色工業株式会社製 NIPPON DENS HOKU Haze Meter NDH2000
使用セル:角セル、(10mm x 40mm)
<<OD 420値>>
分析装置:島津製作所製 SHIMADZU UV-VISIBLE SPECT ROPHOTO METER UV-1600
使用セル:角セル、光路長10mm
測定波長:420nm
<<L値>>
測定装置:日本電色工業株式会社製 Spectro Col or Meter SE2000
 次に、それぞれの茶系飲料について、専門 ネラー3人による香味の評価を、すっきり感 (非常にすっきり感を感じられるものを5点、 常にすっきり感に欠けるものを1点とし、5 階評価)、及び苦渋味の無さ(苦渋味の全く感 じられないものを5点、苦渋味をしっかり感 るものを1点とし、5段階評価)について行っ 。パネラー全員の結果の平均値を以下の表1 示す。

 さらに、安定性について、40℃で14日静置 保存後、目視観察することによって、安定性 を確認した。安定性の良いもの(オリや沈殿 見られないもの)を5点、安定性の悪いもの( リや沈殿が見られるもの)を1点、安定性のや や悪いもの(若干オリや沈殿の見られるもの) 3点とし、結果を以下の表1に示す。

 上記表1の結果から、以下の考察を得た。
[カフェイン] カフェイン含有量が多いと、 渋味を顕著に感じる傾向があることが明ら になった。消費者が嗜好に応じて烏龍茶や 茶等を選択して飲む場合には問題がなくと 、混合茶飲料として苦渋味の無いものを提 しようとする際には、カフェイン含有量は いことが望ましいと考えられた。
[Brix] Brixの値が高いものは、すっきり感に乏 しい傾向があることが明らかになった。飲用 後の後味を楽しみたい場合には問題が無くと も、混合茶飲料としてすっきり感を有するも のを提供しようとする際には、Brixの値は低 ことが望ましいと考えられた。
[Haze値] Haze値が高いものは、安定性が悪い傾 向があることが明らかになった。抽出後すぐ に飲用する場合には問題が無くとも、特に容 器詰混合茶飲料として長期保存時の安定性を 確保したい場合、Haze値は低いことが望まし と考えられた。
[色調] 測定した飲料において、OD420値とL値 は相関しなかった。また、緑茶飲料につい 、カフェイン含有量と緑色色調の濃さとは 相関があることが明らかになった。さらに 茶褐色色調の濃い飲料に関しては、混合茶 料という概念と結びつけると、特に、高級 、沢山の原料が含まれる(健康感にも結びつ )というイメージを与えることも消費者調査 により明らかになった。

 全体として、市販の容器詰茶系飲料にお て、OD 420値が高く茶褐色色調の濃いものは 、カフェイン含有量が高く苦渋味が強いか、 又はBrix値が高くすっきり感が乏しいことが らかになった。

 これらの結果から、色調が濃く、苦渋味 無くすっきり感を有する飲料は、特徴ある 規な飲料となり得ることが予想され、また 混合茶飲料としてこのような特徴を有する 料を提供することで、茶褐色色調の濃さと う外観から、特に、高級感、健康感という メージを与えることも可能になると考えら た。さらに、容器詰飲料としては長期保存 の沈殿を抑制することが望ましい。これら 性質を備えた容器詰混合茶飲料を提供しよ とする場合に、カフェイン含有量が低く(苦 渋味に関与)、Brixが低く(すっきり感に関与) Haze値が低く(安定性に関与)、OD 420値の高い( 茶褐色色調の濃さに関与)混合茶飲料を得る とが一解決策となり得ると考えられた。

  実施例2 原料処理方法と茶褐色色 調との関係
 混合茶飲料の茶褐色色調を濃くするための 料の処理方法に関して検討した。茶系飲料 よく用いられる原料である、麦芽、大麦、 茶の3種について、焙煎条件を変化させ、そ れぞれ3段階の異なる焙煎度の原料を得た。 芽、大麦に関しては、焙煎後の原料のL値を 実施例1と同様の測定装置によりそれぞれ測 定した。緑茶に関しては、強火、中火、弱火 の3段階の焙煎処理を行った。焙煎後、それ れの原料を、等しい抽出条件(90℃熱水、配 量3g/150g、15分、浸漬抽出)で抽出し、抽出液 得た。抽出液について、実施例1と同様の手 法を用いてOD 420値を測定した。結果を以下 表2に示す。

 焙煎度の違いにより、同じ原料から同じ 出条件で得られた抽出液でも、異なる濃度 茶褐色色調を呈することが明らかになった 同一原料では、焙煎度が高くなるにつれ、 られる抽出液の茶褐色色調が濃くなる傾向 見られた。また、得られた抽出液について 飲したところ、いずれの原料についても、 煎度が高くなるにつれ、すっきり香ばしい 味が付与される反面、苦味も出てくる傾向 あることが明らかになった。従って、抽出 の色調及び香味を考慮した焙煎度の設定が 要になると考えられた。

  実施例3 高温高圧水蒸気処理ハト ムギの製造
 混合茶飲料の原料となり得るものの1つにハ トムギがある。ハトムギは様々な薬効が知ら れているが、飲料の原料として用いる場合に 抽出液が不快臭や苦味を有するという問題等 があったため、ハトムギの処理方法について 検討した。

 水蒸気入口配管、水蒸気出口配管を有す 耐圧3.0MpaのSUS316製圧力容器((株)日阪製作所 製高温湿熱処理装置HTS-70/160、容器容量200L) 、75kgの全粒焙煎ハトムギ(焙煎度:L35)を入れ 、蒸気入口配管より1.4Mpa、約200℃の高温高圧 飽和水蒸気を、焙煎ハトムギ1kgあたり1.5kg/hr 流量にて連続的に通気し、5分の処理を行い 、高温高圧水蒸気処理ハトムギを得た。

 得られた高温高圧水蒸気処理ハトムギは 通常の焙煎処理を行ったものと比較して、 物繊維が減少し糖質が増加しており、特に 質については、各種のマルトースオリゴ糖 増加し、一方デンプンが減少していること 認められた。さらに香気成分をGC/MSを用い 分析したところ、通常の焙煎処理を行った のと比較して、ナッツ様の甘く香ばしい加 香気を有することが知られる2-エチル-3-メチ ルピラジン等特徴的な香気成分を含むこと、 検出されなくなる香気成分が存在することが 分かった。

 さらに、得られた高温高圧水蒸気処理ハ ムギ200gを粉砕し、90℃の熱水5Lを用い、15分 間ドリップ抽出の後、固液分離を行って、抽 出液を得た。通常の焙煎処理を行ったものか ら同様の抽出条件で得た抽出液と比較したと ころ、抽出率(%)( = [(抽出液Brix í 100)x回収 量(g) í 原料ハトムギ重量(g)] x 100)が向上 していた。

 さらに、上記の抽出液2Lに重曹2g及びビタ ミンC 2gを加え、さらに純水を加えて8Lとし これを120℃、4分同等以上の条件で殺菌した 、500mlPET容器に充填し、飲料を得た。専門 ネラーによる香味評価を行ったところ、通 の焙煎処理を行ったハトムギから同様の手 で得られた飲料と比較して、甘く香ばしい りを有し、コクがあり厚みがあるという評 を得た。さらに、不快臭・苦味が少ないと う評価を得た。

 上記の結果から、高温高圧水蒸気処理を たハトムギを原料として用いることで、香 が向上し、ハトムギ固有の不快臭・苦味が 減された飲料を得ることが出来ると考えら た。

  実施例4 茶褐色色調を呈する原料 の選択
 混合茶飲料の製造に用い得る様々な原料に いて、それぞれ、等しい抽出条件(90℃熱水 配合量3g/150g、15分、浸漬抽出)で抽出液を得 た。原料は全て焙煎済のものを用い、市販の 原料に焙煎処理を加えたもの、又は既に焙煎 済の市販原料を用いた。例えば、タンポポの 根を焙煎処理したもの(焙煎処理をしないと が薄く、また、苦渋味が残る)、クコの実を 煎処理したもの(焙煎処理をしないと色が薄 い。クコの実はもともと甘いので苦渋味には さほど影響はない)等を用いた。また、上記 施例2及び3で得た各原料についても、同様の 抽出条件で抽出液を得た。なお、本実施例に おける抽出条件で得られた抽出液は、実際の 飲料と比較して濃度の高い液となっている。 得られた抽出液の各々について、上記実施例 1と同様の手法を用いて、Brix及びOD 420値を測 定した。

 測定結果を、表3-1及び表3-2に示す。また それぞれの原料について、OD 420値/Brixの値 計算した結果を、表4に示す。

 表3-1及び表3-2より、等しい抽出条件で得 れた抽出液であっても、原料の違いによっ 、そのOD 420値及びBrixの値が大きく異なる とがわかる。

 また、表4に示した、等しい抽出条件で得 た抽出液についてのOD 420値/Brixの値は、茶褐 色色調が濃い抽出液を得るための原料を選択 する指標となる。表4より、茶褐色色調が濃 混合茶飲料に用いるための原料として、特 コフキサルノコシカケ、桑の葉、バンザク の実、ドクダミ及びハブ茶が好ましいと考 られた。また、クコの葉、カワラケツメイ タンポポの根、サンザシ、甘草、スイカズ 、カモミール、シイタケ、ヤマハマナスの 、実施例2の緑茶も好ましいと考えられた。

 上記の単独の原料の抽出液について、そ ぞれ試飲したところ、味のはっきりしない の、非常にキレのあるシャープな味のもの ど様々な味の抽出液が得られたが、いずれ 単独では味や香りが単調であり、飽きやす ことが予想された。

  実施例5 混合茶飲料の製造1
 上記実施例で得られた結果を踏まえ、混合 飲料を製造した。

  実施例 5-1
まず、実施例3の結果から、抽出液が濃い茶 色色調を呈すると考えられた原料(緑茶、桑 葉、ハブ茶、バンザクロの実、シイタケ)を 選択した。これらの原料は実施例3と同様の 理をしたものを用いた。単調でなく、かつ すっきり感を有し、苦渋味がない飲料を得 れるよう、香味を考慮してこれらの原料の 合比を決定した。原料を混合し、90℃熱水、 15分、浸漬抽出にて抽出し、これをフィルタ 濾過し(0.8μm)、最終的に600gとなるよう、熱 で希釈した。混合茶飲料を得た。得られた 合茶飲料について、実施例1と同様の手法を 用いて、OD 420値、Brix、カフェイン含有量、H aze値を測定し、実施例1と同様の手法を用い 香味評価を行った。原料の配合比及び結果 表5に示す。

 表5から、カフェイン含有量が低く(苦渋 に関与)、Brixが低く(すっきり感に関与)、Haze 値が低く(安定性に関与)、OD420値の高い(茶褐 色調の濃さに関与)、苦渋味がなく、すっき り感を有し、安定性がよく、茶褐色色調の濃 い、実施例1の考察で得ることを目的とした うな混合茶飲料が得られたことがわかる。 お、この混合茶飲料について、周知の方法 ビタミンC等を添加し、殺菌充填処理を行え 、容器詰混合茶飲料が得られる。

  実施例 5-2
 実施例3で得られた高温高圧水蒸気処理ハト ムギを、上記実施例5-1のハブ茶の代わりに用 いて、香味を考慮して、5種の原料の配合比 決定した。最終的に550gとなるよう、熱水で 釈した以外は、実施例5-1と同様の手法を用 て抽出し、濾過し、混合茶飲料を得た。得 れた混合茶飲料について、実施例1と同様の 手法を用いて、OD 420値、Brix、カフェイン含 量、Haze値を測定し、実施例1と同様の手法 用いて香味評価を行った。原料の配合比及 結果を表5に示す。

 表5から、実施例3の高温高圧水蒸気処理 トムギを用いることで抽出率が上がり、Brix 増加することがわかる。また、香味評価で 、実施例5-1と比較すると、香味に甘みとコ が付与されたことが明らかになった。高温 圧水蒸気処理ハトムギを適量、混合茶飲料 原料として用いることで、混合茶飲料の香 をより充実させることが出来ると考えられ 。

  実施例 5-3
 上記実施例5-1において、緑茶の配合量を増 し、5種の原料の配合比を決定した。最終的 に700gとなるよう、熱水で希釈した以外は、 施例5-1と同様の手法を用いて抽出し、濾過 、混合茶飲料を得た。得られた混合茶飲料 ついて、実施例1と同様の手法を用いて、OD  420値、Brix、カフェイン含有量、Haze値を測定 、実施例1と同様の手法を用いて香味評価を 行った。原料の配合比及び結果を表5に示す

 表5から、混合茶飲料中の緑茶を増加させ ると、カフェイン含有量が高まり、それに伴 い実施例1で予想されたように、飲料の苦渋 が増加することが確認された。香味評価で 、実施例5-1と比較すると、緑茶のシャープ 切れ感が飲料に付与され、需要者の嗜好に わせて、このような混合茶飲料を提供する とも可能であるが、苦渋味のない飲料を提 しようとする場合には望ましくないと考え れた。

  実施例 5-4
 実施例2で得られた大麦を、上記実施例5-1の ハブ茶の代わりに用い、香味を考慮して5種 原料の配合比を決定した。最終的に700gとな よう熱水で希釈した以外は、実施例5-1と同 の手法を用いて抽出し、濾過し、混合茶飲 を得た。得られた混合茶飲料について、実 例1と同様の手法を用いて、OD 420値、Brix、 フェイン含有量、Haze値を測定し、実施例1 同様の手法を用いて香味評価を行った。原 の配合比及び結果を表5に示す。

 表5から、得られた混合茶飲料中のBrix値 高く、それに伴い実施例1で予想されたよう 、飲料のすっきり感が低下し、安定性も悪 なることがわかる。原料の選択及び処理方 も、飲料のBrixの値、すっきり感、安定性に 関与すると考えられた。

  実施例 5-5
 実施例5-1で用いた原料のうち、緑茶、ハブ 及びバンザクロの実の3種のみを用いて、香 味を考慮し、3種の原料の配合比を決定した 最終的に600gとなるよう熱水で希釈した以外 、実施例5-1と同様の手法を用いて抽出し、 過し、混合茶飲料を得た。得られた混合茶 料について、実施例1と同様の手法を用いて 、OD 420値、Brix、カフェイン含有量、Haze値を 測定し、実施例1と同様の手法を用いて香味 価を行った。原料の配合比及び結果を表5に す。

 表5から、カフェイン含有量が低く(苦渋 に関与)、Brixが低く(すっきり感に関与)、Haze 値が低く(安定性に関与)、OD 420値の高い(茶 色色調の濃さに関与)、苦渋味がなく、すっ り感を有し、安定性がよく、茶褐色色調の い、実施例1の考察で得ることを目的とした ような混合茶飲料が、3種の原料の組合せで 得られたことがわかる。本願の全ての実施 の結果を考慮し、他の原料の組合せでも実 例1の考察で得ることを目的としたような混 茶飲料が得られることが予想される。

  比較例9
 濾過処理を行わない以外は、上記実施例5-1 同様の手法を用いて、混合茶飲料を得た。 られた混合茶飲料について、実施例1と同様 の手法を用いて、OD 420値、Brix、カフェイン 有量、Haze値を測定し、実施例1と同様の手 を用いて香味評価を行った。原料の配合比 び結果を表5に示す。

 表5から、実施例5-1と比較すると、濾過処 理を行わない場合、Haze値が高くなり、それ 伴い実施例1で予想されたように、飲料のす きり感が低下し、安定性も悪くなることが 認された。容器詰飲料としてすっきり感を し、安定性の高い飲料を得ようとする場合 は、Haze値が低いことが好ましいと考えられ た。

  実施例6 混合茶飲料の製造2
 上記実施例で得られた結果を踏まえ、多種 の成分の摂取を可能とすべく、より多くの 料を用いて混合茶飲料を製造した。

 原料は、カメリア・シネンシス種の茎葉 1種(緑茶);桑の葉、ドクダミを含む、カメリ ア・シネンシス種以外の植物の茎葉を8種;ハ 茶、ハトムギ(実施例4の手法で処理したも )を含む、穀物の種子を5種;バンザクロの実 クコの実を含む、茎葉及び穀物の種子以外 植物由来原料を7種;及びサルノコシカケを含 む、菌類由来原料を3種用いて、実施例5-1の 法に準じて、混合茶飲料を得た(実施例6)。 られた混合茶飲料について、実施例1と同様 手法を用いて、OD 420値、Brix、カフェイン 有量、Haze値を測定し、実施例1と同様の手法 を用いて香味評価を行った。原料の配合比及 び結果を表6に示す。

 カフェイン含有量、Brix及びHaze値が低く OD420値の高い、苦渋味がなくすっきり感を有 し安定性が高く、茶褐色色調の濃い、実施例 1の考察で得ることを目的としたような混合 飲料が得られた。香味評価の結果、多種類 原料を含むことで、味にコクや甘み、深み 加わり、しかも苦渋味はなくすっきり感は 持されたままであった。このような混合茶 料は、毎日継続して多種類の成分の摂取す ために好ましいと考えられた。また、カフ インの含有量も抑えられているため、就寝 でも問題なく飲むことができ、さらに、茶 色色調が濃いことで、多種類の素材、多種 の成分が高濃度に含まれている印象を需要 に与えることができ、健康感・高級感とい たイメージを有する混合茶飲料であると考 られた。