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Patent Searching and Data


Title:
BLOOD PRESSURE INFORMATION MEASURING DEVICE CAPABLE OF ACQUIRING INDEX FOR DECIDING THE HARDENING DEGREE OF ARTERIES
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/145027
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a blood pressure information measuring device including an airbag wound on the center side of a measurement portion and used for pulse wave measurements, and an airbag wound on the peripheral side and used for blood pressure measurements.  The blood pressure measuring airbag is pressurized to a level higher than the highest blood pressure so that the blood pressure is measured (at S3).  After this, the internal pressure of the airbag is kept, and the pulse wave in the avascularization is measured, so that the feature point necessary for calculating an index to decide the hardening degree of arteries is extracted (at S11) from the pulse wave.  If the feature point is not extracted from the pulse wave, the internal pressure of the blood pressure measuring airbag is made lower than the highest blood pressure (at S15), and the pulse wave in the non-avascularization is measured so that the feature point necessary for calculating the index to decide the hardening degree of arteries is extracted (at S17) from the pulse wave.

Inventors:
KOBAYASHI TATSUYA (JP)
OGURA TOSHIHIKO (JP)
SATO HIRONORI (JP)
ABE TOSHIHIKO (JP)
YOSHIDA HIDEAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/058341
Publication Date:
December 03, 2009
Filing Date:
April 28, 2009
Export Citation:
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Assignee:
OMRON HEALTHCARE CO LTD (JP)
KOBAYASHI TATSUYA (JP)
OGURA TOSHIHIKO (JP)
SATO HIRONORI (JP)
ABE TOSHIHIKO (JP)
YOSHIDA HIDEAKI (JP)
International Classes:
A61B5/02; A61B5/0245
Foreign References:
JP2004113593A2004-04-15
Attorney, Agent or Firm:
FUKAMI, Hisao et al. (JP)
Hisao Fukami (JP)
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Claims:
 第1の流体袋(13B)および第2の流体袋(13A)と、
 前記第1の流体袋および前記第2の流体袋のそれぞれの内圧を測定するための第1のセンサ(23B)および第2のセンサ(23A)と、
 前記第2の流体袋の内圧を調整するための第1の調整部(21A,22A,26A,27A)と、
 動脈硬化度を判定するための指標を算出する演算、および前記第1の調整部での調整を制御するための制御部(40)とを備え、
 前記制御部は、
 前記第1の流体袋が測定部位に巻き付けられ、前記第2の流体袋が前記第1の流体袋よりも末梢側に巻き付けられ、前記第2の流体袋が最高血圧よりも高い内圧で、前記第1の流体袋の巻き付けられている前記測定部位の末梢側を圧迫している、第1の状態での、前記第1の流体袋の内圧変化に基づいて前記測定部位の第1の脈波を検出するための演算と、
 前記第1の流体袋が測定部位に巻き付けられ、前記第2の流体袋が前記第1の流体袋よりも末梢側に巻き付けられ、前記第2の流体袋が少なくとも最高血圧よりも低い内圧で、前記第1の流体袋の巻き付けられている前記測定部位の末梢側を圧迫している、第2の状態での、前記第1の流体袋の内圧変化に基づいて第2の脈波を検出するための演算と、
 前記第1の脈波から抽出される第1の特徴点と、前記第2の脈波から抽出される第2の特徴点とのうちの少なくとも一方の特徴点を用いて前記指標を算出するための演算とを行なう、血圧情報測定装置。
 第1の流体袋(13B)および第2の流体袋(13A)と、
 前記第1の流体袋および前記第2の流体袋のそれぞれの内圧を測定するための第1のセンサ(23B)および第2のセンサ(23A)と、
 前記第2の流体袋の内圧を調整するための第1の調整部(21A,22A,26A,27A)と、
 動脈硬化度を判定するための指標を算出する演算、および前記第1の調整部での調整を制御するための制御部(40)とを備え、
 前記制御部は、
 前記第1の流体袋が測定部位に巻き付けられ、前記第2の流体袋が前記第1の流体袋よりも末梢側に巻き付けられ、前記第2の流体袋が、前記第1の流体袋の巻き付けられている前記測定部位の末梢側を圧迫している状態での、前記第1の流体袋の内圧変化に基づいて前記測定部位の脈波を検出するための演算と、
 前記脈波が検出された際の前記第2の流体袋の内圧と最高血圧とを比較することで、前記検出された脈波が、前記第2の流体袋の内圧が最高血圧よりも高い圧力で前記測定部位の末梢側を圧迫している第1の状態のときに検出された前記第1の脈波であるか、前記第2の流体袋の内圧が少なくとも最高血圧よりも低い圧力で前記測定部位の末梢側を圧迫している第2の状態のときに検出された前記第2の脈波であるか、を判別するための演算と、
 前記第1の脈波から抽出される第1の特徴点と、前記第2の脈波から抽出される第2の特徴点とのうちの少なくとも一方の特徴点を用いて前記指標を算出するための演算とを行なう、血圧情報測定装置。
 前記制御部は、
 前記第2の流体袋の内圧を少なくとも最高血圧よりも高くなるまで加圧させ、前記第1の状態とするための前記第1の調整部の制御と、
 前記加圧の後、前記第2の流体袋の内圧を減圧させるための前記第1の調整部の制御と、
 前記第1の状態のときに検出された前記第1の脈波から前記第1の特徴点が抽出されなかった場合に、前記減圧過程の前記第2の状態のときに検出された前記第2の脈波から前記第2の特徴点を抽出し、前記第2の特徴点を用いて前記指標を算出するための演算とを行なう、請求の範囲第1項または第2項に記載の血圧情報測定装置。
 前記指標は、
 駆出波の立ち上がりの出現時間と反射波の立ち上がりの出現時間との時間差であるTr(Traveling time to reflected wave)と、
 駆出波のピークの出現時間と反射波のピークの出現時間との時間差であるTppと、
 駆出波のピークでの振幅と反射波のピークでの振幅の割合であるAI(Augmentation Index)とのうちの少なくとも1つを含む、請求の範囲第1項または第2項に記載の血圧情報測定装置。
 第3の流体袋(13C)と、
 前記第3の流体袋の内圧を調整するための第2の調整部(21C,22C,26C,27C)とをさらに含み、
 前記制御部は、前記第2の状態のときに、前記測定部位から末梢側に所定長さの位置に巻き付けられる前記第3の流体袋の内圧を少なくとも最高血圧よりも高い圧力として、前記測定部位から末梢側に前記所定長さの位置を圧迫するよう、前記第2の調整部を制御する、請求の範囲第1項または第2項に記載の血圧情報測定装置。
 前記測定部位に巻き付けられた前記第1の流体袋から、前記測定部位から末梢側に巻き付けられた前記第3の流体袋までの、前記測定部位に連続する生体の長さを入力するための入力部(3)をさらに備える、請求の範囲第5項に記載の血圧情報測定装置。
 前記測定部位としての上腕から、駆出波の反射位置としての掌までの長さを入力するための入力部(3)をさらに備える請求の範囲第1項または第2項に記載の血圧情報測定装置。
 血圧情報測定装置(1)で測定された脈波より動脈硬化度を判定するための指標を取得する方法であって、
 前記血圧情報測定装置は、
 第1の流体袋(13B)および第2の流体袋(13A)と、
 前記第1の流体袋および前記第2の流体袋のそれぞれの内圧を測定するための第1のセンサ(23B)および第2のセンサ(23A)と、
 前記第2の流体袋の内圧を調整するための第1の調整部(21A,22A,26A,27A)とを含み、
 前記第2の流体袋の内圧を、最高血圧よりも高い圧力にするよう制御するステップ(S5~S9)と、
 前記第1の流体袋が測定部位に巻き付けられ、前記第2の流体袋が前記第1の流体袋よりも末梢側に巻き付けられ、前記第2の流体袋が最高血圧よりも高い内圧で、前記第1の流体袋の巻き付けられている前記測定部位の末梢側を圧迫している第1の状態での、前記第1の流体袋の内圧変化に基づいて、前記測定部位の第1の脈波を検出するステップ(S11)と、
 前記第1の脈波より前記指標を算出するステップ(S11,S19-1)と、
 前記第1の脈波より前記指標が算出されなかった場合に、前記第2の流体袋の内圧を減圧するよう制御するステップ(S15~S16)と、
 前記第1の流体袋が測定部位に巻き付けられ、前記第2の流体袋が前記第1の流体袋よりも末梢側に巻き付けられ、前記第2の流体袋が少なくとも最高血圧よりも低い圧力で前記測定部位の末梢側を圧迫している状態での、前記第1の流体袋の内圧変化に基づいて、前記測定部位の第2の脈波を検出するステップ(S17)と、
 前記第2の脈波より前記指標を算出するステップ(S17,S19-1)とを備える、指標取得方法。
Description:
動脈硬化度を判定するための指 が得られる、血圧情報測定装置

 この発明は血圧情報測定装置および指標 得方法に関し、特に、流体袋を内包するカ を利用して血圧情報を測定する装置および 血圧情報から動脈硬化度を判定するための 標を取得する方法に関する。

 血圧や脈波などの血圧情報を測定すること 、動脈硬化度を判定に有用である。
 従来、動脈硬化度を判定する装置として、 とえば特開2000-316821号公報(以下、特許文献1 )は、心臓から駆出された脈波の伝播する速 (以下、PWV:pulse wave velocity)を調べることに って動脈硬化度を判定する装置を開示して る。動脈硬化が進むほどに脈波伝播速度は くなるので、PWVは動脈硬化度を判定するた の指標となる。PWVは、上腕および下肢など 少なくとも2箇所以上に脈波を測定するカフ を装着して同時に脈波を測定し、それぞれ 箇所での脈波の出現時間差と、脈波を測定 るカフ等を装着した2点間の動脈の長さとか ら算出される。PWVは測定部位によって値が異 なる。代表的なPWVとしては、測定部位が上腕 と足首とである場合のbaPWV、頚動脈と大腿動 とである場合のcfPWVが挙げられる。

 上腕の脈波から動脈硬化度を判定する技 として、特開2007-44362号公報(以下、特許文 2)は、血圧測定用のカフと脈波測定用のカフ との二重構造を備えた技術を開示している。

 また、特開2004-113593号公報(以下、特許文 3)は、心臓から駆出された駆出波と腸骨動 分岐部および動脈中の硬化部位からの反射 とを分離して、それぞれの振幅差や振幅比 出現時間差等により動脈硬化度を判定する 術を開示している。

特開2000-316821号公報

特開2007-44362号公報

特開2004-113593号公報

 しかしながら、特許文献1に開示される装 置を用いてPWVを測定するためには、先述のよ うに上腕および下肢などの少なくとも2箇所 カフ等を装着する必要がある。そのため、 許文献1に開示されている装置を用いたとし も、家庭で簡便にPWVを測定することは難し という問題点があった。

 これに対して特許文献2によって上腕の脈 波から動脈硬化度を判定する技術が開示され ている。特許文献2では血圧測定用のカフと 波測定用のカフとの二重構造を備えた装置 成となっている。しかしながら、脈波測定 フのみでは、末梢からの反射などが重畳す ため、反射波を正しく分離できない可能性 ある。したがって、精度のよい動脈硬化度 判定が得難いという問題がある。

 また、被験者によっては、特許文献3に開 示された装置で測定される、末梢側を駆血し た脈波だけでは、動脈硬化度を判定するため の特徴点が見えにくい場合があるという問題 がある。

 本発明はこれらの問題に鑑みてなされた のであって、測定された血圧情報から精度 く動脈硬化度を判定するための指標を得る とのできる血圧情報測定装置および指標取 方法を提供することを目的の1つとしている 。

 上記目的を達成するために、本発明のあ 局面に従うと、血圧情報測定装置は、第1の 流体袋および第2の流体袋と、第1の流体袋お び第2の流体袋のそれぞれの内圧を測定する ための第1のセンサおよび第2のセンサと、第2 の流体袋の内圧を調整するための第1の調整 と、動脈硬化度を判定するための指標を算 する演算、および第1の調整部での調整を制 するための制御部とを備え、制御部は、第1 の流体袋が測定部位に巻き付けられ、第2の 体袋が第1の流体袋よりも末梢側に巻き付け れ、第2の流体袋が最高血圧よりも高い内圧 で、第1の流体袋の巻き付けられている測定 位の末梢側を圧迫している、第1の状態での 第1の流体袋の内圧変化に基づいて測定部位 の第1の脈波を検出するための演算と、第1の 体袋が測定部位に巻き付けられ、第2の流体 袋が第1の流体袋よりも末梢側に巻き付けら 、第2の流体袋が少なくとも最高血圧よりも い内圧で、第1の流体袋の巻き付けられてい る測定部位の末梢側を圧迫している、第2の 態での、第1の流体袋の内圧変化に基づいて 2の脈波を検出するための演算と、第1の脈 から抽出される第1の特徴点と、第2の脈波か ら抽出される第2の特徴点とのうちの少なく も一方の特徴点を用いて指標を算出するた の演算とを行なう。

 本発明の他の局面に従うと、血圧情報測 装置は、第1の流体袋および第2の流体袋と 第1の流体袋および第2の流体袋のそれぞれの 内圧を測定するための第1のセンサおよび第2 センサと、第2の流体袋の内圧を調整するた めの第1の調整部と、動脈硬化度を判定する めの指標を算出する演算、および第1の調整 での調整を制御するための制御部とを備え 制御部は、第1の流体袋が測定部位に巻き付 けられ、第2の流体袋が第1の流体袋よりも末 側に巻き付けられ、第2の流体袋が、第1の 体袋の巻き付けられている測定部位の末梢 を圧迫している状態での、第1の流体袋の内 変化に基づいて測定部位の脈波を検出する めの演算と、脈波が検出された際の第2の流 体袋の内圧と最高血圧とを比較することで、 検出された脈波が、第2の流体袋の内圧が最 血圧よりも高い圧力で測定部位の末梢側を 迫している第1の状態のときに検出された第1 の脈波であるか、第2の流体袋の内圧が少な とも最高血圧よりも低い圧力で測定部位の 梢側を圧迫している第2の状態のときに検出 れた第2の脈波であるか、を判別するための 演算と、第1の脈波から抽出される第1の特徴 と、第2の脈波から抽出される第2の特徴点 のうちの少なくとも一方の特徴点を用いて 標を算出するための演算とを行なう。

 本発明のさらに他の局面に従うと、指標 得方法は血圧情報測定装置で測定された脈 より動脈硬化度を判定するための指標を取 する方法であって、前記血圧情報測定装置 、第1の流体袋および第2の流体袋と、第1の 体袋および第2の流体袋のそれぞれの内圧を 測定するための第1のセンサおよび第2のセン と、第2の流体袋の内圧を調整するための第 1の調整部とを含み、第2の流体袋の内圧を、 高血圧よりも高い圧力にするよう制御する テップと、第1の流体袋が測定部位に巻き付 けられ、第2の流体袋が第1の流体袋よりも末 側に巻き付けられ、第2の流体袋が最高血圧 よりも高い内圧で、第1の流体袋の巻き付け れている測定部位の末梢側を圧迫している 1の状態での、第1の流体袋の内圧変化に基づ いて、測定部位の第1の脈波を検出するステ プと、第1の脈波より指標を算出するステッ と、第1の脈波より指標が算出されなかった 場合に、第2の流体袋の内圧を減圧するよう 御するステップと、第1の流体袋が測定部位 巻き付けられ、第2の流体袋が第1の流体袋 りも末梢側に巻き付けられ、第2の流体袋が なくとも最高血圧よりも低い圧力で測定部 の末梢側を圧迫している状態での、第1の流 体袋の内圧変化に基づいて、測定部位の第2 脈波を検出するステップと、第2の脈波より 標を算出するステップとを備える。

 本発明による血圧情報測定装置を用いる とで、測定された血圧情報から精度よく動 硬化度を判定するための指標を得ることが きる。

第1の実施の形態にかかる測定装置の外 観の具体例を示す斜視図である。 第1の実施の形態にかかる測定装置を いて血圧情報を測定する際の測定姿勢の具 例を示す図である。 第1の実施の形態にかかる、腕帯の構 の具体例を示す模式断面図である。 動脈硬化度を判定するための指標と脈 波形との関係を説明する図である。 駆出波と反射波との間の時間差TrとPWV の相関の具体例を示す図である。 末梢側が駆血された状態で測定される 波と、駆血されていない状態で測定される 波とを表わす図である。 第1の実施の形態にかかる測定装置の機 能ブロックを示す図である。 第1の実施の形態にかかる測定装置での 測定動作の第1の具体例を示すフローチャー である。 第1の実施の形態にかかる測定装置での 測定動作中の各空気袋内の圧力変化を示す図 である。 第1の実施の形態にかかる測定装置での 測定動作の第2の具体例を示すフローチャー である。 第1の実施の形態にかかる測定装置で 測定動作の第3の具体例を示すフローチャー である。 第1の実施の形態にかかる測定装置で 測定動作の第4の具体例を示すフローチャー である。 第2の実施の形態にかかる測定装置の 能ブロックを示す図である。 第2の実施の形態にかかる測定装置で 測定動作の第1の具体例を示すフローチャー である。 第2の実施の形態にかかる測定装置で 測定動作中の各空気袋内の圧力変化を示す である。 第2の実施の形態にかかる測定装置で 測定動作の第2の具体例を示すフローチャー である。 第2の実施の形態にかかる測定装置で 測定動作の第2の具体例の変形例を示すフロ チャートである。 第2の実施の形態にかかる測定装置で 測定動作中の各空気袋内の圧力変化を示す である。 第2の実施の形態にかかる測定装置で 測定動作の第3の具体例を示すフローチャー である。 第3の実施の形態にかかる測定装置を いて血圧情報を測定する際の測定姿勢の具 例を示す図である。 第3の実施の形態にかかる、腕帯の構 の具体例を示す模式断面図である。 第3の実施の形態にかかる測定装置の 能ブロックを示す図である。 第3の実施の形態にかかる測定装置で 測定動作の第1の具体例を示すフローチャー である。 第3の実施の形態にかかる測定装置で 測定動作中の各空気袋内の圧力変化を示す である。 第3の実施の形態にかかる測定装置で 測定動作の第2の具体例を示すフローチャー である。 第3の実施の形態にかかる測定装置で 測定動作の第3の具体例を示すフローチャー である。 第3の実施の形態にかかる測定装置で 測定動作の第4の具体例を示すフローチャー である。

 以下に、図面を参照しつつ、本発明の実 の形態について説明する。以下の説明では 同一の部品および構成要素には同一の符号 付してある。それらの名称および機能も同 である。

 ここで「血圧情報」とは、生体から測定 て得られる、血圧に関連する情報を指し、 体的には、血圧値、脈波波形、心拍数、な が該当する。

 [第1の実施の形態]
 図1を参照して、第1の実施の形態にかかる 圧情報測定装置(以下、測定装置と略する)1A 、基体2と、基体2に接続され、測定部位で る上腕に装着される腕帯9とを含み、これら エアチューブ10で接続されている。基体2の 面には、測定結果を含む各種の情報を表示 るための表示部4および測定装置1Aに対して 種の指示を与えるために操作される操作部3 が配される。操作部3は電源をON/OFFするため 操作されるスイッチ31、および測定の開始を 指示するために操作されるスイッチ32を含む

 測定装置1Aを用いて脈波を測定する際に 、図2Aに示すように、腕帯9を測定部位であ 上腕100に巻き回す。その状態でスイッチ32が 押下されることで、血圧情報が測定される。

 図2Aを参照して、腕帯9は、生体を圧迫す ための流体袋としての空気袋を備える。空 袋は、血圧情報としての血圧を測定するた に用いられる流体袋である空気袋13A、およ 血圧情報としての脈波を測定するために用 られる流体袋である空気袋13Bとを含む。図2 Bに示されるように、空気袋13Bのサイズは一 として20mm×200mm程度である。また、好ましく は、空気袋13Bの空気容量は、図2Bにも示され ように、空気袋13Aの空気容量に比べ、1/5以 である。

 測定装置1Aは、1箇所の測定部位から得ら た血圧情報としての脈波波形に基づいて、 脈硬化度を判定するための指標を得る。動 硬化度の判定を行なうための指標としては Tpp(δTpとも表わされる)や、Tr(Traveling time to  reflected wave)や、AI(Augmentation Index)が挙げら る。Tppは、進行波である駆出波のピーク(最 大点)の出現時間と反射波のピーク(最大点)の 出現時間との時間間隔で表わされる指標であ る。図3の波形では、A点とB点との間の時間間 隔で表わされる。Trは、駆出波の出現時間と 行波が腸骨動脈の分岐部から反射して戻っ くる反射波の出現時間との間の時間間隔で わされる指標である。図3の波形では、駆出 波の立ち上がり点からA点までの時間間隔で わされる。図4に表わされるように、指標Tr PWVとは相関を有している。測定部位を上腕 し、反射波が末梢としての足首からの反射 である場合、指標Trと測定部位が上腕と足首 とである場合のPWVであるbaPWVとの相関は、身 や性別などの個人パラメータが得られるこ が、Londonら著の文献「Hypertension 1992 Jul;20(1 ):」(1992年7月20日発行)のp10-p19に記載されてい る。したがって、出現時間差Trを動脈硬化度 判定を行なうための指標とすることができ 。Tppについても同様である。AIは、主に動 硬化に対応する脈波の反射強度を反映する 徴量を指標化したものである。脈波の反射 度は、脈波の反射現象の指標であって、血 の送出しやすさや、血流量の受入れやすさ 表わしている。AIは、進行波である駆出波の 最大点での振幅に対する反射波の最大点での 振幅の割合で表わされる指標である。図3の 形では、A点での振幅P1に対するB点での振幅P 2の割合で表わされる。

 測定された脈波からこれら指標を得るに 、測定された脈波から、駆出波のピーク(図 3のA点)、および反射波のピーク(図3のB点)を 出することが必要となる。図3のA点およびB は脈波波形の変局点であり、これらを「特 点」と称する。変局点であるA点およびB点は 、測定された脈波波形の多次微分(たとえば4 微分)を演算するなどによって得られる。

 測定によって得られる脈波波形から変曲 である上述の特徴点を得るためには、精度 よい脈波波形を得る必要がある。そこで、 1の実施の形態で、上述の生体圧迫用の空気 袋は、測定部位の動脈の方向に沿って並べて 配置された2つの空気袋13A,13Bを含む、二重構 である。腕帯9が上腕100に巻き回された際、 空気袋13Aは上腕100の末梢側(心臓に遠い側)に 置される。腕帯9が上腕100に巻き回された際 、空気袋13Bは中枢側(心臓に近い側)に配置さ る。上腕100が圧迫固定された後、これら空 袋13A,13Bが膨張・収縮する。空気袋13Aは、膨 張することで上腕100に押付けられる。動脈圧 の変化は、空気袋13Aの内圧に重畳して検出さ れる。また、空気袋13Aは、膨張することで動 脈の末梢側を駆血状態とする。その状態で空 気袋13Bが膨張することで、駆血状態において 動脈内に生じる動脈圧脈波が検出される。つ まり、末梢側を駆血しながら脈波測定が可能 となる。これにより、精度のよい脈波を測定 することが可能とする。その結果、測定され た脈波波形より特徴点が精度よく得られ、精 度のよい指標を得ることができる。

 しかしながら、被験者によっては、末梢 を駆血して検出された脈波から特徴点が見 にくい場合がある。すなわち、図5のような 脈波が検出された場合、駆血された状態で測 定される「脈波1」からは、駆出波のピーク あるA1点は抽出される。反射波のピークであ るB1点は見え難く、抽出されない。しかしな ら、駆血されない状態で測定される「脈波2 」には末梢側からの反射波が駆血されている 状態よりも多く影響するため、駆出波のピー クであるA2点と共に反射波のピークであるB2 が抽出される。被験者が同一人である場合 は、これらの脈波を図5のように重ねた場合 は、A1点の発生時間とA2点の発生時間とは、 ほぼ同じであると考えられる。同様に、B1点 発生時間とB2点の発生時間とも、ほぼ同じ あると考えられる。

 図6を参照して、測定装置1Aは、空気袋13A エアチューブ10を介して接続されるエア系20 A、および空気袋13Bにエアチューブ10を介して 接続されるエア系20Bと、CPU(Central Processing Un it)40とを含む。

 エア系20Aは、エアポンプ21Aと、エアバル 22Aと、圧力センサ23Aとを含む。エア系20Bは エアバルブ22Bと、圧力センサ23Bとを含む。

 エアポンプ21Aは、CPU40からの指令を受け 駆動回路26Aによって駆動されて、空気袋13A 圧縮気体を送り込む。これにより、空気袋13 Aが加圧される。

 エアバルブ22A,22Bは、CPU40からの指令を受 た駆動回路27A,27Bによってその開閉状態が制 御される。エアバルブ22A,22Bの開閉状態が制 されることで、空気袋13A,13B内の圧力が制御 れる。

 圧力センサ23A,23Bは、各々、空気袋13A,13B の圧力を検出し、その検出値に応じた信号 増幅器28A,28Bに対して出力する。増幅器28A,28B は、各々、圧力センサ23A,23Bから出力される 号を増幅し、A/D変換器29A,29Bに出力する。A/D 換器29A,29Bは、各々、増幅器28A,28Bから出力 れたアナログ信号をデジタル化し、CPU40に出 力する。

 空気袋13Aと空気袋13Bとは2ポート弁51で接 されている。2ポート弁51は駆動回路53に接 されて、弁の開閉が制御される。駆動回路53 はCPU40に接続されて、CPU40からの制御信号に って、2ポート弁51の上記2つの弁の開閉を制 する。

 CPU40は、測定装置の基体2に設けられた操 部3に入力された指令に基づいてエア系20A,20 Bおよび駆動回路53を制御する。また、測定結 果を表示部4やメモリ41に出力する。メモリ41 、測定結果を記憶する。また、CPU40で実行 れるプログラムを記憶する。

 図7を用いて、測定装置1Aの動作の第1の具 体例を説明する。第1の具体例は、第1の演算 ルゴリズムでの演算がなされるときの測定 作例である。図7に示される動作は、被験者 等が基体2の操作部3に設けられた測定ボタン 押下することにより開始する。この動作は CPU40がメモリ41に記憶されるプログラムを読 み出して図6に示される各部を制御すること よって実現される。また、図8の(A)は空気袋1 3B内の圧力P1の時間変化を示し、図8の(B)は空 袋13A内の圧力P2の時間変化を示している。 8の(A),(B)で時間軸に付してあるS3~S17は、測定 装置1Aでの測定動作の各動作と一致している

 図7を参照して、動作が開始すると、始め に、CPU40において、各部の初期化が行なわれ (ステップS1)。次に、CPU40はエア系20Aに対し 制御信号を出力して空気袋13Aの加圧を開始 、加圧過程において血圧を測定する(ステッ プS3)。ステップS3での血圧の測定は、通常の 圧計で行なわれている測定方法が採用され る。具体的には、CPU40は、圧力センサ23Aか 得られる圧力信号に基づいて、最高血圧(SYS) および最低血圧(DIA)を算出する。図8の(B)の例 では、空気袋13A内の圧力P2は、ステップS3の 間で最高血圧を超えるまで増加している。 気袋13B内の圧力P1は、図8の(A)に示されるよ に、上記区間では初期の圧力が維持されて る。

 ステップS3での血圧の測定が完了すると CPU40は駆動回路53に制御信号を出力して2ポー ト弁51の空気袋13A側の弁と空気袋13B側の弁と 両方を開放させる(ステップS5)。これにより 、空気袋13A内の空気の一部が空気袋13Bに移動 し、空気袋13Bが加圧される。

 図8の(A)の例では、上記ステップS5で2ポー ト弁51の上記弁が開放されることで、空気袋1 3A内の空気の一部が空気袋13Bに移動して、圧 P2が減少している。同時に、図8の(B)に示さ るように、空気袋13B内の圧力P1が急激に増 している。そして、圧力P1と圧力P2とが一致 た時点で、つまりこれら空気袋13A,13Bの内圧 がつりあった時点で、空気袋13Aから空気袋13B への空気の移動が終了する。この時点で、CPU 40は、駆動回路53に制御信号を出力して、上 ステップS5で開放した2ポート弁51の上記弁を 閉塞する(ステップS7)。図8の(A),図8(B)におい 、ステップS7の時点で圧力P1と圧力P2とが一 していることが示されている。

 その後、CPU40は駆動回路27Bに制御信号を 力して、空気袋13B内の圧力P1を減圧調整する (ステップS9)。ここでの減圧調整量は、好ま くは5.5mmHg/sec程度である。また、好ましくは 、圧力P1が脈波測定に適した圧力である50~150m mHg内となるよう減圧調整する。また、このと き、空気袋13Aの圧力P2は、最大圧迫圧である 少なくとも最高血圧よりも高い圧力が維持 れている。これにより、空気袋13Aは測定部 の末梢側で動脈を駆血する。この状態を駆 状態と称する。言い換えると、駆血状態と 、空気袋13A内の圧力P2が少なくとも最高血 よりも高い圧力で測定部位の末梢側を圧迫 ている状態を指す。その後、つまり、駆血 態で、CPU40は、圧力センサ23Bからの圧力信号 に基づいて空気袋13B内の圧力P1を測定するこ で脈波を測定し特徴点を抽出する(ステップ S11)。図5の例では、ステップS11では駆血中の 波である脈波1が測定され、脈波1より、特 点であるA1点およびB1点が抽出される。なお 以降の説明では、ステップS11で測定される 波を脈波1とし、抽出される特徴点を特徴点 1とする。

 ステップS11において脈波1から特徴点1が 出されなかった場合には(ステップS13でNO)、C PU40は、次のような制御を行なう。ここでは 先述のように、特に反射波のピークであるB1 点が抽出されないことが考えられる。そこで 、CPU40は駆動回路27Aに制御信号を出力して、 気袋13A内の圧力P2をさらに減圧調整する(ス ップS15)。または、エアバルブ22Aを開放して もよい。ステップS15でCPU40は、圧力P2が少な と最高血圧よりも低くなるよう、たとえば55 mmHg程度となるよう減圧調整する。これによ 、空気袋13Aは動脈を駆血していない状態、 たは、上記ステップS11の時点よりも弱い圧 での駆血状態となる。これらの状態を非駆 状態と称する。言い換えると、非駆血状態 は、空気袋13A内の圧力P2が少なくとも最高血 圧よりも低い圧力で測定部位の末梢側を圧迫 している状態を指す。図8の(B)の例では、空 袋13Aの圧力P2は、ステップS15の区間で最高血 圧よりも低くなるまで減少している。その後 、つまり、非駆血状態で、CPU40は、ステップS 11と同様にして、圧力センサ23Bからの圧力信 に基づいて空気袋13B内の圧力P1を測定する とで脈波を測定し、特徴点を抽出する(ステ プS17)。図5の例では、ステップS17では非駆 中の脈波である脈波2が測定され、脈波2より 、特徴点であるA2点およびB2点が抽出される 以降の説明では、ステップS17で測定される 波を脈波2とし、抽出される特徴点を特徴点2 とする。なお、ステップS17でCPU40は、ステッ S11で抽出されなかった特徴点のみを脈波2か ら抽出するようにしてもよい。ステップS11で は、脈波1からB1点が抽出されないことが考え られる。その場合、ステップS17でCPU40は、脈 2から特徴点2としてB2点のみを抽出するよう にしてもよい。上記ステップS15,S17は、ステ プS11において特徴点1がすべて抽出された場 には(ステップS13でYES)スキップされる。

 CPU40は、上記ステップS11で特徴点1が抽出 れた場合には特徴点1より、上記ステップS11 で特徴点1が抽出されずにステップS17で特徴 2が抽出された場合には特徴点2より、先述の 指標を算出し、動脈硬化度を判定する(ステ プS19-1)。その後、CPU40は駆動回路27A,27Bに制 信号を出力してエアバルブ22A,20Bを開放し、 気袋13A,13Bの圧力を大気圧に解放する(ステ プS21)。図8の(A),(B)の例では、空気袋13A,13B内 圧力P1,P2は、ステップS21の区間で、大気圧 で急速に減少している。

 その後、CPU40は、算出された最高血圧(SYS) および最低血圧(DIA)や測定された脈波などの 定結果や動脈硬化度の判定結果などを基体2 に設けられた表示部4で表示するための処理 行ない、測定結果を表示する(ステップS23)。

 第1の具体例にかかる測定動作では、上記 ステップS17で特徴点2が抽出されなかった場 に、さらに空気袋13Bの内圧P1が減圧調整され てもよい。つまり、すべての特徴点が抽出さ れるまで減圧調整が繰り返されてもよい。さ らにその際、内圧P1が所定圧に達したら測定 作を終了するようにしてもよいし、所定回 減圧調整された時点で測定動作を終了する うにしてもよい。

 測定装置1Aで図7に示される第1の具体例に かかる測定動作が実現されることで、特徴点 が見え難く、駆血状態で測定された図5の脈 1から特徴点が抽出されなかった場合に、非 血状態での脈波(脈波2)が測定される。特に 梢側が駆血された状態では末梢からの反射 の大部分が遮断されてしまうために、反射 のピークに相当する特徴点(B1点)が抽出され ない場合が有り得る。しかしながら、測定装 置1Aでは、その場合に末梢側を非駆血状態と て脈波を測定するため、特に反射波のピー に相当する特徴点(B2点)を抽出しやすくなる 。そのため、指標を精度よく算出することが でき、動脈硬化度の判定に有用な指標を得る ことができる。

 図9を用いて、測定装置1Aの動作の第2の具 体例を説明する。第2の具体例は、第2の演算 ルゴリズムでの演算がなされるときの測定 作例である。図9に示される動作もまた、被 験者等が基体2の操作部3に設けられた測定ボ ンを押下することにより開始する。この動 は、CPU40がメモリ41に記憶されるプログラム を読み出して図6に示される各部を制御する とによって実現される。図9において、図7の フローチャートに示された第1の具体例にか る測定動作と同様の測定動作については、 じステップ番号が付されている。そのため 図8の(A),(B)で時間軸に付してあるS3~S17は、図 9に示される測定動作の各動作にも一致して る。

 図9を参照して、第2の具体例にかかる測 動作では、上記ステップS11で駆血状態にお て脈波1が測定され、脈波1から特徴点1が抽 された後、上記ステップS15の動作がなされ 空気袋13B内の圧力P1がさらに減圧調整される 。そして、ステップS17で非駆血状態において 脈波2が測定され、脈波2から特徴点2が抽出さ れる。次に、第2の具体例にかかる測定動作 は、第1の具体例にかかる測定動作とは異な 、CPU40は、上記ステップS11で抽出された特 点1と、上記ステップS17で抽出された特徴点2 との平均値を算出し、該平均値より、先述の 指標を算出して動脈硬化度を判定する(ステ プS19-2)。つまり、指標としてTppを算出する 合、CPU40は、ステップS11で脈波1から抽出さ たA1点の発生時間とステップS17で脈波2から 出されたA2点の発生時間との平均、およびス テップS11で脈波1から抽出されたB1点の発生時 間とステップS17で脈波2から抽出されたB2点の 発生時間との平均を算出し、これらの差分で Tppを得る。指標としてAIを算出する場合、CPU4 0は、ステップS11で脈波1から抽出されたA1点 振幅とステップS17で脈波2から抽出されたA2 の振幅との平均、およびステップS11で脈波1 ら抽出されたB1点の振幅とステップS17で脈 2から抽出されたB2点の振幅との平均を算出 、これらの割合でAIを得る。以降、上記ステ ップS21,S23の動作が行なわれる。

 測定装置1Aで図9に示される第2の具体例に かかる測定動作が実現されることで、駆血状 態で測定された脈波(脈波1)から抽出された特 徴点(A1点、B1点)と非駆血状態で測定された脈 波(脈波2)から抽出された特徴点(A2点、B2点)と の平均を用いて指標が算出される。そのため 、より精度の高い指標を算出することができ 、動脈硬化度の判定により有用な指標を得る ことができる。

 図10を用いて、測定装置1Aの動作の第3の 体例を説明する。第3の具体例は、第3の演算 アルゴリズムでの演算がなされるときの測定 動作例である。図10に示される動作もまた、 験者等が基体2の操作部3に設けられた測定 タンを押下することにより開始する。この 作は、CPU40がメモリ41に記憶されるプログラ を読み出して図6に示される各部を制御する ことによって実現される。図10において、図7 のフローチャートに示された第1の具体例に かる測定動作、図9のフローチャートに示さ た第2の具体例にかかる測定動作と同様の測 定動作については、同じステップ番号が付さ れている。そのため、図8の(A),(B)で時間軸に してあるS3~S17は、図10に示される測定動作 各動作にも一致している。

 図10を参照して、第3の具体例にかかる測 動作では、上記ステップS11で駆血状態にお て脈波1が測定され、脈波1から特徴点1が抽 された後、上記ステップS15の動作がなされ 用空気袋13B内の圧力P1がさらに減圧調整さ る。そして、上記ステップS17で非駆血状態 おいて脈波2が測定され、脈波2から特徴点2 抽出される。次に、第3の具体例にかかる測 動作では、第1,第2の具体例にかかる測定動 とは異なり、CPU40は、上記ステップS11で抽 された特徴点1と上記ステップS17で抽出され 特徴点2とを比較して、これらの差分が許容 値以上であるか否かを判断する(ステップS18A) 。具体的には、ステップS11で脈波1から抽出 れたA1点の発生時間とステップS17で脈波2か 抽出されたA2点の発生時間との差分、および /またはステップS11で脈波1から抽出されたB1 の発生時間とステップS17で脈波2から抽出さ たB2点の発生時間との差分が許容値以上で るか否かを判断する。ここでの許容値とし は、たとえば10ms程度が挙げられ、予めCPU40 記憶されているものとする。または、所定 操作(たとえば医師等の予め指定されたユー にのみ知らされている操作方法)によって、 登録や更新がされるものであってもよい。先 述のように、被験者が同一人である場合には 、A1点の発生時間とA2点の発生時間とは、ほ 同じであると考えられる。同様に、B1点の発 生時間とB2点の発生時間とも、ほぼ同じであ と考えられる。そのため、これら発生時間 差分が許容値以上である場合には、いずれ の脈波が正しく測定されていない、または しく特徴点が抽出されていないことが考え れる。

 そこで、ステップS18Aにおいて、特徴点1 特徴点2との差分が許容値以上であると判断 れた場合、または特徴点1と特徴点2との一 でも抽出されなかった場合には(ステップS18A でNO)、CPU40は再測定を報知する画面を表示部4 で表示するための動作を行なう。そしてCPU40 、再測定を報知した後(ステップS18B)、測定 作をステップS5に戻して、再度、2ポート弁5 1を開放させる。

 上記ステップS11で特徴点1が抽出され、上 記ステップS17で特徴点2が抽出され、かつそ らの差分が上述の許容値以内である場合に (ステップS18AでYES)、CPU40は、第2の具体例に かる測定動作と同様に、上記ステップS11で 出された特徴点1と、上記ステップS17で抽出 れた特徴点2との平均値を算出し、該平均値 より、先述の指標を算出して動脈硬化度を判 定する(ステップS19-2)。または、上記ステッ S11で抽出された特徴点1と、上記ステップS17 抽出された特徴点2とのいずれか一方を用い て先述の指標を算出してもよいし、上記ステ ップS11で駆血状態で測定された脈波1から抽 された特徴点1を用いて先述の指標を算出し もよい。

 測定装置1Aで図10に示される第3の具体例 かかる測定動作が行なわれることで、駆血 態で測定された脈波(脈波1)から抽出された 徴点(A1点、B1点)と非駆血状態で測定された 波(脈波2)から抽出された特徴点(A2点、B2点) の差分が許容値以上である場合には、再測 が行なわれる。そのため、より精度の高い 標を算出することができ、動脈硬化度の判 により有用な指標を得ることができる。

 図11を用いて、測定装置1Aの動作の第4の 体例を説明する。第4の具体例は、第4の演算 アルゴリズムでの演算がなされるときの測定 動作例である。図11に示される動作もまた、 験者等が基体2の操作部3に設けられた測定 タンを押下することにより開始する。この 作は、CPU40がメモリ41に記憶されるプログラ を読み出して図6に示される各部を制御する ことによって実現される。図11において、図7 のフローチャートに示された第1の具体例に かる測定動作、図9のフローチャートに示さ た第2の具体例にかかる測定動作、および図 10のフローチャートに示された第3の具体例に かかる測定動作と同様の測定動作については 、同じステップ番号が付されている。そのた め、図8の(A),(B)で時間軸に付してあるS3~S17は 図11に示される測定動作の各動作にも一致 ている。

 図11を参照して、第4の具体例にかかる測 動作では、ステップS18Aにおいて、特徴点1 特徴点2との差分が許容値以上であると判断 れた場合、または特徴点1と特徴点2との一 でも抽出されなかった場合には(ステップS18A でNO)、CPU40は、判定結果の信頼性が低い旨を 知する画面を表示部4で表示するための処理 を行なう。そしてCPU40は、その旨を報知した で(ステップS18C)、測定動作を進める。CPU40 、第2の具体例にかかる測定動作、および第3 の具体例にかかる測定動作と同様に、上記ス テップS11で抽出された特徴点1と、上記ステ プS17で抽出された特徴点2との平均値を算出 、該平均値より、先述の指標を算出して動 硬化度を判定する(ステップS19-2)。

 測定装置1Aで図11に示される第4の具体例 かかる測定動作が実現されることで、駆血 態で測定された脈波(脈波1)から抽出された 徴点(A1点、B1点)と非駆血状態で測定された 波(脈波2)から抽出された特徴点(A2点、B2点) の差分が許容値以上であった場合にも、信 性が低い旨が報知された上でこれら特徴点 用いて指標が算出される。そのため、たと ば第3の具体例にかかる測定動作により得ら る指標よりも信頼性は低い指標が算出され ことにはなるが、再測定が行なわれず、1回 の測定動作で指標が算出されるために、動脈 硬化度の判定に要する時間を短縮することが できる。

 さらに、上述のように、測定装置1Aでは 空気袋13Aと空気袋13Bとが2ポート弁51を介し 接続されている。そして、ステップS3で血圧 測定が完了すると、上記ステップS5で2ポート 弁51を開放することで、空気袋13A内の空気を 気袋13Bに移動させている。2ポート弁51が開 されることで、空気袋13A内の空気は、圧力 をなくすために空気袋13Bに急速に流入する これにより、空気袋13Bに空気をポンプによ て流入するために要する時間を大幅に短縮 ることができ、全体の測定時間を短縮する とができる。従って、被験者の負担を軽減 ることができる。また、測定に要する時間 長くなることで長時間動脈が圧迫されるこ になって交感神経が刺激され、血管の特性 損なわれてしまうおそれがあるものである 、測定に要する時間を短縮することで動脈 圧迫される時間を短縮することができる。 らに、測定に要する時間が長くなることで 動が発生する可能性が高くなるものである 、測定に要する時間を短縮することで、体 が発生する可能性も抑えることができる。 れにより、脈波等の血圧情報の測定精度を 上させることができる。また、測定結果か 得られる動脈硬化の指標の精度も向上させ ことができる。

 また、図6にも示されるように、空気袋13B に空気を流入するための機構(エアポンプ、 アポンプ駆動回路)を搭載しなくてもよい。 れにより、装置の小型化、軽量化、低価格 にも貢献できる。

 しかしながら、上述の測定動作は、図6に 示されたような構成の測定装置のみならず、 図12に示されたような、通常の構成の測定装 でも行なうことができる。そこで、第2の実 施の形態として、図12に示される構成の測定 置1Bでの測定動作について説明する。

 [第2の実施の形態]
 測定装置1Bの概観は、図1に示された測定装 1Aの概観と同様である。図12を参照して、測 定装置1Bは、図6に示された測定装置1Aの構成 うち、2ポート弁51および駆動回路53に加え 、エア系30Bにエアポンプ21Bが含まれ、エア ンプ21Bを駆動するための駆動回路26Bを含む エアポンプ21Bは、CPU40からの指令を受けた駆 動回路26Bによって駆動されて、空気袋13B内に 圧縮気体を送り込む。

 図13を用いて、測定装置1Bの動作の第1の 体例を説明する。第1の具体例は、第1の実施 の形態で説明された第1の演算アルゴリズム の演算がなされるときの測定動作を表わし いる。図13に示される動作は、被験者等が基 体2の操作部3に設けられた測定ボタンを押下 ることにより開始する。この動作は、CPU40 メモリ41に記憶されるプログラムを読み出し て図12に示される各部を制御することによっ 実現される。また、図14の(A)は空気袋13B内 圧力P1の時間変化を示し、図14の(B)は空気袋1 3A内の圧力P2の時間変化を示している。図14の (A),(B)で時間軸に付してあるS103~S121は、測定 置1Bでの測定動作の各動作と一致している。

 図13を参照して、動作が開始すると、始 に、CPU40において、各部の初期化が行なわれ る(ステップS101)。次に、CPU40はエア系20Bに対 て制御信号を出力して空気袋13Bを所定圧と るまで加圧する(ステップS103)。図14の(A)の では、空気袋13B内の圧力P1はステップS103の 間で増加している。そして、それ以降、圧 P1が維持されている。ステップS103では、圧 P1が脈波測定に適した圧力である50~150mmHgの 囲となるよう加圧される。圧力P1が所定圧に 達した時点で、CPU40はエア系20Aに対して制御 号を出力して空気袋13Aの圧力P2を所定圧と るまで加圧して、空気袋13Aで測定部位の末 側を圧迫する(ステップS105)。図14の(B)の例で は、空気袋13A内の圧力P2はステップS105の区間 で増加している。ステップS105でCPU40は、圧力 P2が一般的な最高血圧値よりも高くなるまで 圧する。好ましくは、最高血圧値+40mmHg程度 の圧力に達するまで加圧する。これにより、 空気袋13Aは動脈を駆血する。その後、CPU40は ア系20Aに対して制御信号を出力して空気袋1 3A内の圧力P2の減圧を開始する(ステップS107) ここでの減圧調整量は、好ましくは4mmHg/sec 度であり、徐々に減圧される。

 空気袋13A内の圧力P2の減圧過程において 空気袋13A内の圧力P2が最大圧から最高血圧に 達するまでの間(ステップS111でYES)で、つまり 、駆血状態で、CPU40は圧力センサ23Bからの圧 信号に基づいて空気袋13B内の圧力P1を測定 ることで脈波を測定し特徴点を抽出する(ス ップS109)。図14の(A),(B)にステップS109に示さ る区間において、脈波が測定されて特徴点 抽出される。図5の例では、ステップS109で 駆血中の脈波である脈波1が測定され、脈波1 より、特徴点であるA1点およびB1点が抽出さ る。なお、以降の説明のために、ステップS1 09で測定される脈波を脈波1とし、抽出される 特徴点を特徴点1とする。

 空気袋13A内の圧力P2の減圧過程において 空気袋13A内の圧力P2が最高血圧値に達するま での間に脈波1から特徴点1が抽出されなかっ 場合には(ステップS113でNO)、空気袋13A内の 力P2の減圧過程において、空気袋13A内の圧力 P2が最高血圧値よりも低くなっている間で、 まり、非駆血状態で、CPU40は圧力センサ23B らの圧力信号に基づいて空気袋13B内の圧力P1 を測定することで脈波を測定し特徴点を抽出 する(ステップS115)。図14の(A),(B)にステップS11 5に示される区間において、脈波が測定され 特徴点が抽出される。図5の例では、ステッ S115では非駆血中の脈波である脈波2が測定 れ、脈波2より、特徴点であるA2点およびB2点 が抽出される。以降の説明のために、ステッ プS115で測定される脈波を脈波2とし、抽出さ る特徴点を特徴点2とする。上記ステップS11 5は、上記ステップS109において特徴点1がすべ て抽出された場合には(ステップS113でYES)スキ ップされる。

 CPU40は、上記ステップS109以降の、空気袋1 3Aの内圧が最高血圧値に達した時点付近から 減圧過程において、上記脈波の測定と共に 圧を測定している。血圧の測定は、通常の 圧計で行なわれている測定方法が採用され る。具体的には、CPU40は、圧力センサ23Aか 得られる圧力信号に基づいて、最高血圧(SYS) および最低血圧(DIA)を算出する。CPU40は、最 血圧値および最低血圧値が算出された時点 または空気袋13Aの内圧が最低血圧値よりも くなった時点などで、血圧の測定を完了す (ステップS117)。

 CPU40は、上記ステップS109で特徴点1が抽出 された場合には特徴点1より、上記ステップS1 09で特徴点1が抽出されずにステップS115で特 点2が抽出された場合には特徴点2より、先述 の指標を算出し、動脈硬化度を判定する(ス ップS119)。その後、CPU40は駆動回路27A,27Bに制 御信号を出力してエアバルブ22A,20Bを開放し 空気袋13A,13Bの圧力を大気圧に解放する(ステ ップS121)。図14の(A),(B)の例では、空気袋13A,13B 内の圧力P1,P2は、ステップS121の区間で、大気 圧まで急速に減少している。

 その後、CPU40は、算出された最高血圧(SYS) および最低血圧(DIA)や測定された脈波などの 定結果や動脈硬化度の判定結果などを基体2 に設けられた表示部4で表示するための処理 行ない、測定結果を表示する(ステップS123)

 測定装置1Bで図13に示される第1の具体例 かかる測定動作が実現されることで、特徴 が見え難く、駆血状態で測定された図5の脈 1から特徴点が抽出されなかった場合に、非 駆血状態での脈波(脈波2)が測定される。特に 末梢側が駆血された状態では末梢からの反射 波の大部分が遮断されてしまうために、反射 波のピークに相当する特徴点(B1点)が抽出さ ない場合が有り得る。しかしながら、測定 置1Bでは、その場合に末梢側を非駆血状態と して脈波を測定するため、特に反射波のピー クに相当する特徴点(B2点)を抽出しやすくな 。そのため、指標を精度よく算出すること でき、動脈硬化度の判定に有用な指標を得 ことができる。

 図15を用いて、測定装置1Bの動作の第2の 体例を説明する。第2の具体例は、第1の実施 の形態で説明された第2の演算アルゴリズム の演算がなされるときの測定動作を表わし いる。図15に示される動作もまた、被験者等 が基体2の操作部3に設けられた測定ボタンを 下することにより開始する。この動作は、C PU40がメモリ41に記憶されるプログラムを読み 出して図12に示される各部を制御することに って実現される。図15において、図13のフロ ーチャートに示された第1の具体例にかかる 定動作と同様の測定動作については、同じ テップ番号が付されている。

 図15を参照して、第2の具体例にかかる測 動作では、上記ステップS107で空気袋13A内の 圧力P2の減圧が開始されると、CPU40は、減圧 程において圧力センサ23Bからの圧力信号に づいて空気袋13B内の圧力P1を測定することで 脈波を測定する(ステップS108)。その際、CPU40 、圧力センサ23Aから得られる圧力信号に基 いて空気袋13A内の圧力P2を測定し、測定さ た脈波を、測定時の空気袋13A内の圧力P2と共 にメモリ41の所定領域に記憶する。図14の(A),( B)の例では、上記ステップS108はステップS109,S 115の区間に相当する。

 上記ステップS108での脈波の測定が終了す ると、CPU40は最高血圧(SYS)を取得する。最高 圧(SYS)は、圧力センサ23Aから得られる圧力信 号に基づいて算出することで取得されてもよ いし、操作部3に設けられた所定のボタン等 の入力を受付けることで取得されてもよい 、予め一般的な値としてメモリ41に記憶され ていて、メモリ41から取得されてもよい。CPU4 0は、測定された脈波に関連付けて記憶され いる測定時の空気袋13A内の圧力P2と、取得し た最高血圧とを比較することで、測定された 脈波が、駆血状態で測定されたものであるか 、非駆血状態で測定されたものであるかを判 別する。つまり、最高血圧は、駆血状態であ るか非駆血状態であるかを判別するためのし きい値として用いられる。なお、空気袋13A内 の圧力P2が最高血圧よりも低い最低血圧(DIA) りも低い場合を非駆血状態としてもよい。 の場合には、しきい値として最低血圧も用 て、最低血圧とを比較することで、測定さ た脈波が、非駆血状態で測定されたもので ることを判別するものとする。

 そして、CPU40は、測定された脈波から特 点を抽出し(ステップS118)、その特徴点より 先述の指標を算出し、動脈硬化度を判定す (ステップS119)。ここでは、先述の第1の演算 ルゴリズムでの演算と同様に、駆血状態で 定された脈波1から特徴点であるA1点およびB 1点が抽出されると、それらを用いて指標を 出してもよい。また、先述の第2の演算アル リズムでの演算と同様に、駆血状態で測定 れた脈波1から抽出された特徴点であるA1点 よびB1点と、非駆血状態で測定された脈波2 ら抽出された特徴点であるA2点およびB2点と の、各々の平均を用いて指標を算出してもよ い。また、第3の演算アルゴリズムでの演算 同様に、駆血状態で測定された脈波1から抽 された特徴点であるA1点およびB1点と、非駆 血状態で測定された脈波2から抽出された特 点であるA2点およびB2点との、各々の差分が 容値内である場合に、いずれかの特徴点、 たはこれらの平均値を用いて指標を算出し もよい。以降、上記ステップS121,S123の動作 行なわれる。

 測定装置1Bで図15に示される第2の具体例 かかる測定動作が実現されることで、測定 位の抹消側が駆血状態となるよう、または 駆血状態となるように、空気袋13A内の圧力P2 を所定圧力とするための調整をする必要がな い。つまり、たとえば4mmHg/sec程度などの一定 の減圧調整量で圧力P2を減圧し、その過程で 定した脈波を、測定時の圧力P2と血圧値と 比較することで、駆血中の脈波(脈波1)であ か非駆血中の脈波(脈波2)であるかが判定さ る。そのため、煩雑な制御を必要とせずに 精度の高い指標を算出することができ、動 硬化度の判定により有用な指標を得ること できる。また圧力P2を調整する時間が不要と なるために、測定動作に要する時間を短縮す ることができる。

 なお、上述の第2の具体例にかかる測定動 作の変形例として、測定装置1Bで、図16に示 れるような測定動作が行なわれてもよい。 定動作の第2の具体例の変形例は、第2の実施 の形態で説明された第1の演算アルゴリズム の演算がなされるときの測定動作の変形例 表わしている。図16に示される動作もまた、 被験者等が基体2の操作部3に設けられた測定 タンを押下することにより開始する。この 作は、CPU40がメモリ41に記憶されるプログラ ムを読み出して図12に示される各部を制御す ことによって実現される。また、図17の(A) 空気袋13B内の圧力P1の時間変化を示し、図17 (B)は空気袋13A内の圧力P2の時間変化を示し いる。図17の(A),(B)で時間軸に付してあるS103~ S121は、測定装置1Bでの測定動作の各動作と一 致している。

 図16を参照して、第2の具体例の変形例に かる測定動作では、上記ステップS103で空気 袋13B内の圧力P1が、脈波測定に適した圧力で る50~150mmHgの範囲となるよう加圧された状態 であって、その後のステップS105で空気袋13A 測定部位の末梢側を圧迫するよりも前の段 で、つまり非駆血状態で、CPU40は圧力センサ 23Bからの圧力信号に基づいて空気袋13B内の圧 力P1を測定することで脈波を測定する(ステッ プS104)。ステップS105で測定される脈波は上述 のように非駆血中の脈波である。測定される 脈波を説明では脈波2とする。図17の(A),(B)の では、ステップS104の区間において脈波2が測 定される。図17の(B)に示されるように、空気 13A内の圧力P2は、ステップS104の区間では、 圧されずに初期の圧力が維持されている。

 その後、CPU40はエア系20Aに対して制御信 を出力して空気袋13Aの圧力P2を所定圧となる まで加圧して、空気袋13Aで測定部位の末梢側 を圧迫する(ステップS105)。上記所定圧は、上 述のように、好ましくは最高血圧値+40mmHg程 の圧力である。圧力P2が上記所定圧に達した 後、CPU40はエア系20Aに対して制御信号を出力 て空気袋13A内の圧力P2の減圧を開始する(ス ップS107)。ここでの減圧調整量は、好まし は4mmHg/sec程度である。

 空気袋13A内の圧力P2の減圧過程において CPU40は圧力センサ23Bからの圧力信号に基づい て空気袋13B内の圧力P1を測定することで脈波 測定し特徴点を抽出する(ステップS108’)。 の際、CPU40は、圧力センサ23Aから得られる 力信号に基づいて空気袋13A内の圧力P2を測定 し、測定された脈波を、測定時の空気袋13A内 の圧力P2と共にメモリ41の所定領域に記憶す 。なお、ステップS108’での測定動作は、上 ステップS104で非駆血状態での脈波2が測定 れているため、駆血状態での脈波1を測定す ことを主な目的としている。そのため、上 ステップS108’での測定動作は、上述のステ ップS108に比べて短い区間、好ましくは空気 13A内の圧力P2が最大圧から最高血圧に達する までの間に行なわれる。図17の(A),(B)の例では ステップS108’の区間に脈波の測定が行なわ ている。ステップS108’の区間は、図14の(A),( B)の例ではステップS109の区間に相当する。一 方、先述のように、上述のステップS108は図14 の(A),(B)の例ではステップS109,S115の区間に相 する。つまり、図14,図17にも示されているよ うに、ステップS108’の測定動作はステップS1 08の測定動作よりも短い区間で行なわれる。

 その後の減圧過程においては、つまり、 気袋13A内の圧力P2が最低血圧に達するまで 減圧過程において、CPU40は血圧測定のみを行 なう。そのため、上記ステップS108’よりも の減圧過程において、CPU40は、減圧調整量を 増加させる。好ましくは減圧調整量を4mmHg/sec 以上とする。血圧測定が完了すると(ステッ S117)、CPU40は、上記ステップS108’で測定され た脈波に関連付けて記憶されている測定時の 空気袋13A内の圧力P2と、取得した最高血圧(SYS )および最低血圧(DIA)とを比較することで、測 定された脈波が、駆血状態で測定されたもの であるか、非駆血状態で測定されたものであ るかを判別する(ステップS118’)。そして、測 定された脈波から特徴点を抽出し(ステップS1 18)、その特徴点より、先述の指標を算出し、 動脈硬化度を判定する(ステップS119)。先述の ように、上記ステップS104において非駆血状 での脈波2が測定されている。従って、上記 テップS118’でCPU40は、ステップS108’で測定 された脈波の中から駆血状態で測定された脈 波1を抽出してもよい。以降、上記ステップS1 19,S121,S123の測定動作が行なわれる。

 測定装置1Bで図16に示される第2の具体例 変形例にかかる測定動作が実現されること 、さらに、上記ステップS108’で脈波の測定 終了した後には、空気袋13A内の圧力P2の減 速度を速めることができる。そのため、測 動作に要する時間をより短縮することがで る。

 図18を用いて、測定装置1Bの動作の第3の 体例を説明する。第3の具体例は、第1の実施 の形態で説明された第4の演算アルゴリズム の演算がなされるときの測定動作を表わし いる。図18に示される動作もまた、被験者等 が基体2の操作部3に設けられた測定ボタンを 下することにより開始する。この動作は、C PU40がメモリ41に記憶されるプログラムを読み 出して図12に示される各部を制御することに って実現されるものである。図18において 図13のフローチャートに示された第1の具体 にかかる測定動作、図15のフローチャートに 示された第2の具体例にかかる測定動作と同 の測定動作については、同じステップ番号 付されている。

 図18を参照して、第3の具体例にかかる測 動作では、CPU40は、上記ステップS108と同様 して、空気袋13A内の圧力P2の減圧過程にお て脈波を測定し、測定時の空気袋13A内の圧 P2と共にメモリ41の所定領域に記憶する。そ て、CPU40は、上記ステップS109と同様にして 測定時の圧力P2と最高血圧(SYS)および最低血 圧(DIA)とを比較することで、測定された脈波 、駆血状態で測定されたものであるか、非 血状態で測定されたものであるかを判別す 。そして、測定された脈波から特徴点を抽 する(ステップS118)。さらに、第3の具体例に かかる測定動作では、CPU40は、上記ステップS 18Aと同様に、駆血状態で測定された脈波から 抽出された特徴点1と非駆血状態で測定され 脈波から抽出された特徴点2とを比較して、 れらの差分が許容値以上であるか否かを判 する(ステップS118-1)。ステップS118-1におい 、特徴点1と特徴点2との差分が許容値以上で あると判断された場合には(ステップS118-1でNO )、CPU40は、上記ステップS18Cと同様に、判定 果の信頼性が低い旨を報知する画面を表示 4で表示するための処理を行ない、その旨を 知した上で(ステップS118-2)、測定動作を進 、第2の具体例にかかる測定動作と同様に、 出された特徴点より、先述の指標を算出し 動脈硬化度を判定する。

 測定装置1Bで図18に示される第3の具体例 かかる測定動作が実現されることで、駆血 態で測定された脈波(脈波1)から抽出された 徴点(A1点、B1点)と非駆血状態で測定された 波(脈波2)から抽出された特徴点(A2点、B2点) の差分が許容値以上であった場合にも、信 性が低い旨が報知された上でこれら特徴点 用いて指標が算出される。そのため、再測 が行なわれず、1回の測定動作で指標が算出 れるために、動脈硬化度の判定に要する時 を短縮することができる。

 なお、測定装置1Aおよび測定装置1Bでは、 空気袋13Aが駆血用と血圧値算出用とに兼用さ れている。そして、空気袋13Aの内圧変化に基 づいて血圧値が算出され、空気袋13Bの内圧変 化に基づいて脈波を測定されている。しかし ながら、空気袋13Aは駆血用にのみ用いられて 、空気袋13Bの内圧変化に基づいて血圧値が算 出されてもよい。

 [第3の実施の形態]
 測定部位の末梢側を駆血して反射波の影響 抑えた状態で測定された脈波(脈波1)からは 特に、反射波に由来する特徴点が抽出され くい場合があるために、第1の実施の形態、 および第2の実施の形態においては、末梢側 駆血しない非駆血状態で脈波(脈波2)を測定 、非駆血状態での脈波から特徴点を抽出す ものとしている。その場合、心臓からの駆 波に掌部などの末梢からの反射波が合成さ た脈波波形が測定される。しかしながら、 定部位である上腕から掌までの長さは被験 によって異なる。測定部位である上腕から までの長さは、駆出波と反射波との位置関 、つまり合成波である測定される脈波の波 に影響する。これにより、得られる指標の 度が影響を受け、動脈硬化度の判定にも影 することもある。

 この影響を抑える1つの方法として、操作 部3などにより、予め測定部位である上腕か 大きな反射が発生する位置である掌までの さを入力し、該長さを用いて測定された脈 を補正する方法が挙げられる。他の方法と て、測定部位から反射位置までの長さを所 の長さに固定する方法が挙げられる。

 そこで、第3の実施の形態にかかる測定装 置1Cは、測定部位から反射位置までの長さを 定の長さに固定し、駆出波に測定部位から 定された長さにある末梢からの反射波を合 させるために、測定部位に装着する測定用 空気袋とは別に、末梢に装着するカフを備 る。

 図19Aを参照して、測定装置1Cは、測定部 よりも末梢側として、たとえば手首に巻き ける腕帯8を備える。腕帯8は、図19Bに示され るように空気袋13Cを含む。腕帯8は、先述の うに、空気袋13Aおよび空気袋13Bを含む腕帯9 ら末梢側に所定の長さの位置である手首に 着される。装着位置は、測定者によって判 されるものであってもよい。好ましくは、 帯8と腕帯9とを接続する上記所定の長さの ルトなど、腕帯8の装着位置を特定し得る部 を含む。空気袋13Cは、膨張することによっ 手首を圧迫する。

 図20を参照して、測定装置1Cは、図5に示 れた測定装置1Aの構成に加えて、空気袋13Cに エアチューブを介して接続されるエア系20Cを 含む。

 エア系20Cは、エアポンプ21Cと、エアバル 22Cと、圧力センサ23Cとを含む。エアポンプ2 1Cは、CPU40からの指令を受けた駆動回路26Cに って駆動されて、空気袋13C内に圧縮気体を り込む。これにより、空気袋13Cが加圧され 。

 エアバルブ22Cは、CPU40からの指令を受け 駆動回路27Cによってその開閉状態が制御さ る。エアバルブ22Cの開閉状態が制御される とで、空気袋13C内の圧力が制御される。

 圧力センサ23Cは、空気袋13C内の圧力を検 し、その検出値に応じた信号を増幅器28Cに して出力する。増幅器28Cは、圧力センサ23C ら出力される信号を増幅し、変換器29Cに出 する。変換器29Cは、増幅器28Cから出力され アナログ信号をデジタル化し、CPU40に出力 る。

 CPU40は、測定装置の基体2に設けられた操 部3に入力された指令に基づいてエア系20A,20 B,20Cおよび駆動回路53を制御する。

 さらに、測定装置1Cは、好ましくは、空 袋13Bから空気袋13Cまで動脈の長さを入力す ための装置を備える。空気袋13Bから空気袋13 Cまで動脈の長さは、簡単には、空気袋13Bか 空気袋13Cまでの腕の長さ、つまり腕帯8と腕 9との間の腕の長さとすることができる。こ の長さを入力する装置の具体的な構成は限定 されない。たとえば、操作部3に含まれる、 該長さを入力するためのスイッチであって よい。測定者が当該スイッチを用いて入力 ることで、当該長さが入力される。またた えば、腕帯8と腕帯9とはベルトで接続されて 、上記ベルトに設けられる、長さを検出する 機構であってもよい。腕帯8と腕帯9とを装着 た後に当該ベルトを腕に沿って弛まないよ に長さを調整することで、上記機構によっ 腕帯8と腕帯9との間の腕の長さが入力され 。

 図21を用いて、測定装置1Cでの測定動作の 第1の具体例を説明する。第1の具体例は、第1 の実施の形態で説明された第1の演算アルゴ ズムでの演算がなされるときの測定動作を わしている。図21に示される動作は、被験者 等が基体2の操作部3に設けられた測定ボタン 押下することにより開始する。この動作は CPU40がメモリ41に記憶されるプログラムを読 み出して図20に示される各部を制御すること よって実現されるものである。また、図22 (A)は空気袋13C内の圧力P3の時間変化を示し、 図22の(B)は空気袋13B内の圧力P1の時間変化を し、図22の(C)は空気袋13A内の圧力P2の時間変 を示している。図22の(A),(B),(C)で時間軸に付 してあるS3~S21は、後述する測定装置1Cでの測 動作の各動作と一致している。

 図21を参照して、測定装置1Cでは、測定装 置1Aでの測定動作の第1の具体例での、ステッ プS1~S13と同様の動作が行なわれる。その間、 測定装置1Cでは、図22の(A)に示されるように 空気袋13C内の圧力P3は初期の圧力が維持され ている。

 ステップS11で駆血中の脈波1から特徴点1 抽出されなかった場合(ステップS13でNO)、CPU4 0はステップS15で空気袋13Aの圧力P2が少なくと 最高血圧よりも低くなるよう、たとえば55mmHg 程度となるよう減圧調整すると共に、エア系 20Cに対して制御信号を出力して、空気袋13C内 の圧力P3を所定圧となるよう加圧する(ステッ プS16)。ステップS16でCPU40は、圧力P3が少なく も最高血圧よりも高くなるよう、たとえば 高血圧+40mmHg程度の圧力となるよう加圧する 。これにより、空気袋13Aは測定部位近傍の末 梢側の動脈を駆血しておらず、空気袋13Cは測 定部位から所定の長さの位置に装着された腕 帯8の位置で動脈を駆血している状態となる その後、つまり、測定部位から末梢側に上 所定長さの分だけ駆血されていない状態で ステップS17でCPU40は、圧力センサ23Bからの圧 力信号に基づいて空気袋13B内の圧力P1を測定 ることで脈波を測定し特徴点を抽出する。 降、測定装置1Aと同様の測定動作が行なわ る。

 測定装置1Cでの測定動作の、第1の実施の 態で説明された第2の演算アルゴリズム~第4 演算アルゴリズムがなされるときの測定動 でも同様にすることができる。

 図23~図25をそれぞれ用いて、測定装置1Cで の測定動作の第2~第4の具体例を説明する。こ れらフローチャートに示された測定動作は、 各々、図9~図11に示された測定装置1Aでの測定 動作の第2の具体例~第4の具体例にかかる測定 動作とほぼ同様である。いずれも、ステップ S17で非駆血状態での脈波2を測定する際に、 テップS16で空気袋13C内の圧力P3を少なくとも 最高血圧よりも高くなるよう加圧して、空気 袋13Aは測定部位近傍の末梢側の動脈を駆血し ておらず、空気袋13Cは測定部位から所定の長 さの位置に装着された腕帯8の位置で動脈を 血している状態としている。

 測定装置1Cで図21,図23~図25に示される測定 動作が実現されることで、非駆血状態として 脈波(脈波2)を測定する際、駆出波が反射する 位置を調整することができる。これにより、 非駆血状態で測定される脈波の波形から、被 験者ごとに異なる、測定部位から駆出波が反 射する位置までの長さに由来する影響を抑え ることができる。そのため、指標をより精度 よく算出することができ、動脈硬化度の判定 に有用な指標を得ることができる。

 なお、上の例では、上腕を測定部位とし 、上腕から所定の長さの位置に該当する手 にのみ駆血用の空気袋を含む腕帯を装着す ものとしているが、測定部位が異なるなど て抹消側の反射位置が複数想定される場合 、各々駆血用の空気袋を含む複数の腕帯を 着するようにしてもよい。そのようにする とで、指標をより精度よく算出することが きる。

 さらに、上の例では、測定装置1Cは測定 置1Aの構成に加えて空気袋13Cを含んでいる。 しかしながら、測定装置1Cは、測定装置1Bの 成に加えて空気袋13Cを含んでもよい。この 合、空気袋13A内の圧力P2が最高血圧よりも低 くなった場合(ステップS111でNO)や、ステップS 104で加圧過程において脈波を測定する際に、 空気袋13C内の圧力P3を少なくとも最高血圧よ も高くし、測定部位から所定の長さの位置 駆血する。

 今回開示された実施の形態はすべての点 例示であって制限的なものではないと考え れるべきである。本発明の範囲は上記した 明ではなくて請求の範囲によって示され、 求の範囲と均等の意味および範囲内でのす ての変更が含まれることが意図される。

 1A,1B,1C 測定装置、2 基体、3 操作部、4  表示部、8,9 腕帯、10 エアチューブ、13A,13B,1 3C 空気袋、20A,20B,20C エア系、21A,21B,21C エア ポンプ、22A,22B,22C エアバルブ、23A,23B,23C 圧 センサ、26A,26B,26C,27A,27B,27C,53 駆動回路、28A ,28B,28C 増幅器、29A,29B,29C A/D変換器、31,32 ス イッチ、40 CPU、41 メモリ、51 2ポート弁、10 0 上腕。




 
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