北村やよい (())
SHIRAISHI, Seigo (())
白石誠吾 (())
パナソニック株式会社 (51 大阪府門真市大字門真1006番地 Osaka, 5718501, JP)
KITAMURA, Yayoi (())
北村やよい (())
SHIRAISHI, Seigo (())
| 一般式xSrO・yEuO・MgO・zSiO 2
(2.970≦x≦3.500,0.001≦y≦0.030,1.900≦z≦2.100)で表される青色蛍光体であって、 前記青色蛍光体を波長0.774ÅのX線で測定したX線回折パターンにおいて、回折角2θで16.1~16.5度の範囲内にメインピークを有し、 且つ、以下の条件(A1)および(A2)の少なくとも1つを満たすことを特徴とする青色蛍光体。 (A1)ピークトップが回折角2θで15.3~16.1度の範囲内にある、少なくとも2つのピークが存在する; (A2)ピークトップが回折角2θで22.2~23.3度の範囲内にある、少なくとも2つのピークが存在する。 |
| 前記条件(A1)および(A2)を共に満たす請求項1に記載の青色蛍光体。 |
| 2.982≦x≦2.999,0.001≦y≦0.018,1.980≦z≦2.020である請求項1に記載の青色蛍光体。 |
| 一般式xSrO・yEuO・MgO・zSiO 2
(2.970≦x≦3.500,0.001≦y≦0.030,1.900≦z≦2.100)で表される青色蛍光体であって、 前記青色蛍光体を波長0.774ÅのX線で測定したX線回折パターンにおいて、回折角2θで16.1~16.5度の範囲内にメインピークを有し、 且つ、以下の条件(B1)および(B2)の少なくとも1つを満たすことを特徴とする青色蛍光体。 (B1)ピークトップが回折角2θで15.3~16.1度の範囲内にある、1つのピークまたは重なり合ったピークからなるピーク群を有し、前記ピークまたはピーク群の1/10価幅の値が0.13度以上0.9度以下である; (B2)ピークトップが回折角2θで22.2~23.3度の範囲内にある、1つのピークまたは重なり合ったピークからなるピーク群を有し、前記ピークまたはピーク群の1/10価幅の値が0.18度以上1.5度以下である。 |
| 前記条件(B1)および(B2)を共に満たす請求項4に記載の青色蛍光体。 |
| 2.982≦x≦2.999,0.001≦y≦0.018,1.980≦z≦2.020である請求項4に記載の青色蛍光体。 |
| 請求項1又は4に記載の蛍光体を含む蛍光体層を有する発光装置。 |
| プラズマディスプレイパネルである請求項7に記載の発光装置。 |
| 前記プラズマディスプレイパネルが、 前面板と、 前記前面板と対向配置された背面板と、 前記前面板と前記背面板の間隔を規定する隔壁と、 前記背面板または前記前面板の上に配設された一対の電極と、 前記電極に接続された外部回路と、 少なくとも前記電極間に存在し、前記電極間に前記外部回路により電圧を印加することにより真空紫外線を発生するキセノンを含有する放電ガスと、 前記真空紫外線により可視光を発する蛍光体層とを備え、 前記蛍光体層が青色蛍光体層を含み、前記青色蛍光体層が前記蛍光体を含有する請求項8に記載の発光装置。 |
本発明は、青色蛍光体、およびプラズマ ィスプレイパネル(以下、PDPと記載)などの 光装置に関するものである。
省エネルギーの蛍光ランプ用蛍光体として 様々なアルミン酸塩蛍光体が実用化されて る。例えば、青色蛍光体として(Ba,Sr)MgAl 10 O 17 :Eu(BAM:Eu)、緑色蛍光体としてCeMgAl 11 O 19 :TbまたはBaMgAl 10 O 17 :Eu,Mn等が挙げられる。
近年では、PDP用青色蛍光体に、真空紫外 励起による輝度が高いBAM:Euが使用されてい 。
しかしながら、青色蛍光体BAM:Euを用いた 光装置を長時間駆動すると、輝度が著しく 化する。そのため、発光装置用途、特にPDP 途においては長時間駆動しても輝度劣化が ない蛍光体が強く求められている。
これに対して、発光装置に、ある種の珪酸 蛍光体を用いる方法が提案されている。例 ば、特開2003-132803号公報および特開2004-176010 号公報に(Sr 1-a ,Ba a ) 3-d MgSi 2 O 8 :Eu d (ただし,0≦a≦1,0.01≦d≦0.1)を用いる方法が、 特開2006-12770号公報にM 3-e MgSi 2 O 8 :Eu e (ただし、MはSr,CaおよびBaからなる群から選択 された1種以上の元素であり、0.001≦e≦0.2)を いる方法が、特開2006-124644号公報に3M 1 O・mMgO・nSiO 2 (ただし、M 1 はSr,CaおよびBaからなる群から選択された1種 上の元素であり、1≦m≦1.5、2≦n≦2.6、3<m +n)を用いる方法が開示されている。
しかしながら、本発明者らの詳細な検討 は、前記従来の蛍光体を使用した発光装置 おいては、ほとんどの場合、高い輝度を保 ながら駆動時の蛍光体の輝度劣化を抑制す ことができないことが分かった。また、Sr イトにBaを置換しない場合には、現行のPDPで 使用される青色蛍光体BAM:Euと比較して色度y 大きく、色純度が悪い。一方、SrサイトにBa 置換する場合には、発光輝度が著しく低下 る。さらに、Srサイトを持つ前記従来の蛍 体を使用した場合には、蛍光体を有機物バ ンダーなどと一緒に塗布・焼成する製造プ セス中での輝度劣化が大きいという課題が った。
本発明は、前記従来の課題を解決するも であり、輝度が高く、発光装置駆動時およ 製造プロセス中での輝度劣化が少なく、か PDPにおいてBAM:Euと同等の色度yを有する蛍光 体を提供することを目的とする。また、当該 蛍光体を用いた長寿命の発光装置、特にPDPを 提供することを目的とする。
本発明の第一の実施態様は、一般式xSrO・yEu
O・MgO・zSiO 2
(2.970≦x≦3.500,0.001≦y≦0.030,1.900≦z≦2.100)で
される青色蛍光体であって、
前記青色蛍光体を波長0.774ÅのX線で測定し
X線回折パターンにおいて、回折角2θで16.1~1
6.5度の範囲内にメインピークを有し、
且つ、以下の条件(A1)および(A2)の少なくと
1つを満たすことを特徴とする青色蛍光体で
る。
(A1)ピークトップが回折角2θで15.3~16.1度の範
内にある、少なくとも2つのピークが存在す
;
(A2)ピークトップが回折角2θで22.2~23.3度の範
内にある、少なくとも2つのピークが存在す
。
本発明の第二の実施態様は、一般式xSrO・yEu
O・MgO・zSiO 2
(2.970≦x≦3.500,0.001≦y≦0.030,1.900≦z≦2.100)で
される青色蛍光体であって、
前記青色蛍光体を波長0.774ÅのX線で測定し
X線回折パターンにおいて、回折角2θで16.1~1
6.5度の範囲内にメインピークを有し、
且つ、以下の条件(B1)および(B2)の少なくと
1つを満たすことを特徴とする青色蛍光体で
る。
(B1)ピークトップが回折角2θで15.3~16.1度の範
内にある、1つのピークまたは重なり合った
ークからなるピーク群を有し、前記ピーク
たはピーク群の1/10価幅の値が0.13度以上0.9
以下である;
(B2)ピークトップが回折角2θで22.2~23.3度の範
内にある、1つのピークまたは重なり合った
ークからなるピーク群を有し、前記ピーク
たはピーク群の1/10価幅の値が0.18度以上1.5
以下である。
また、本発明の別の態様は、これらの青 蛍光体を含む蛍光体層を有する発光装置で り、発光装置の好適な例は、プラズマディ プレイパネルである。
当該プラズマディスプレイパネルは、例 ば、前面板と、前記前面板と対向配置され 背面板と、前記前面板と前記背面板の間隔 規定する隔壁と、前記背面板または前記前 板の上に配設された一対の電極と、前記電 に接続された外部回路と、少なくとも前記 極間に存在し、前記電極間に前記外部回路 より電圧を印加することにより真空紫外線 発生するキセノンを含有する放電ガスと、 記真空紫外線により可視光を発する蛍光体 とを備え、前記蛍光体層が青色蛍光体層を み、前記青色蛍光体層が前記蛍光体を含有 る。
本発明によれば、輝度および色度が良好 あり、かつ駆動時および製造プロセス中で 輝度劣化が少ない蛍光体が提供される。ま 、輝度および色度が良好であり、かつ長時 駆動しても輝度が劣化しない長寿命のPDP等 発光装置が提供される。
以下、本発明の実施の形態について詳細に
明する。
<蛍光体の組成>
本発明の青色蛍光体は、一般式xSrO・yEuO・Mg
O・zSiO 2
(2.970≦x≦3.500,0.001≦y≦0.030,1.900≦z≦2.100)で
される。x、yおよびzについて、好ましい範
はそれぞれ、2.982≦x≦2.999,0.001≦y≦0.018,1.980
≦z≦2.020である。zは2.00であることがより好
しい。
<蛍光体のX線回折に関する特性>
本発明の青色蛍光体は、波長0.774ÅのX線で
定したそのX線回折パターンにおいて、回折
角2θで16.1~16.5度の範囲内にメインピークを有
し、かつ、ピークトップが特定の回折角2θの
範囲内にある少なくとも2つのピークを有す
(条件A)ことを特徴とする。あるいは、回折
2θで16.1~16.5度の範囲内にメインピークを有
、かつ、ピークトップが特定の回折角2θの
囲内にある、1つのピークまたは重なり合っ
ピークからなるピーク群を有し、前記ピー
またはピーク群の1/10価幅値が、特定の範囲
内にある(条件B)ことを特徴とする。
本発明者等は、実験結果に基づく詳細な検 により、上記の組成を有し、上記の条件Aま たは条件Bを満たす青色蛍光体によれば、輝 および色度が良好であり、かつ輝度維持率 高い蛍光体が得られることを見出した。従 の一般式xSrO・yEuO・MgO・zSiO 2 で表される珪酸塩青色蛍光体は、上記の回折 角2θの範囲内にピークトップがあるピークは 1つであり、また、ピークの1/10価幅の値は、 記の範囲を外れるものであった。上記の条 Aまたは条件Bを満たす青色蛍光体の発光特 が優れたものとなる理由は定かではないが 次のように推測される。
従来の珪酸塩青色蛍光体において、ピー トップが回折角2θで15.3~16.1度の範囲内にあ ピーク(1つ)は、面間隔d=2.80Åに相当し、主 面指数(h,k,l)=(-4,0,2)と(h,k,l)=(4,1,1)のピークが 重なったものである。また、ピークトップが 回折角2θで22.2~23.3度の範囲内にあるピーク(1 )は、面間隔d=1.95Åに相当し、主に面指数(h, k,l)=(-4,2,2)と(h,k,l)=(4,0,4)のピークが重なった のである。また、理論的には上記ピークに なる面指数がさらに存在し、ピークトップ 回折角2θで15.3~16.1度の範囲内にあるピーク ついては、面指数(h,k,l)=(-4,1,1)と(h,k,l)=(4,0,2) 存在し、ピークトップが回折角2θで22.2~23.3 の範囲内にあるピークについては、面指数( h,k,l)=(-4,0,4)と(h,k,l)=(4,2,2)も存在する。さらに 、これら以外にも周辺にピークを持つ面指数 も存在する。本発明者等の実験では、条件A たは条件Bを満たす蛍光体を得るために、後 のような特殊な条件で焼成を行っており、 の焼成によって蛍光体の格子定数および上 の面指数のピークの位置が変化してピーク の増加または特定の1/10価幅を有するピーク 群の出現を招き、その結果、蛍光体の発光特 性(輝度維持率)が向上したものと考えられる 本発明におけるピーク形状の変化は、上記 件Aまたは条件Bを主とし、全ピークの形状 化を伴うものではないことからも、単なる 晶性の低下によるものではなく、珪酸塩青 蛍光体の結晶構造の変化によるものである 考えられる。
本発明において、「回折角2θで16.1~16.5度 範囲内にメインピークを有する」とは、波 0.774ÅのX線によって回折角2θで5~45度まで測 定したX線回折パターンにおいて、回折角2θ 16.1~16.5度の範囲内に、最も強度の大きいピ クを有することをいう。
条件Aにおいては、回折角2θで16.1~16.5度の範
囲内にメインピークを有し、かつ、以下の条
件(A1)および(A2)の少なくとも1つを満たすこと
を要件とする。
(A1)ピークトップが回折角2θで15.3~16.1度の範
内にある、少なくとも2つのピークが存在す
;
(A2)ピークトップが回折角2θで22.2~23.3度の範
内にある、少なくとも2つのピークが存在す
。
条件Aにおいて、条件(A1)および(A2)を共に たすことが好ましい。
本発明においては、ピークをノイズ等に るシグナル強度の変化と区別するために、 グナル強度の変化のうち、16.1~16.5度の範囲 あるメインピークの強度の1/20以上の強度を 有するものを、ピークと認めるものとする。 そして本発明において「2つのピークが存在 る」とは、スペクトルを構成している各角 点についての微分値を、指定された回折角 範囲内においてみた場合に、ノイズを除い 考えて微分値の符号が3回逆転する場合をい 。従ってここでは、2つのピークが重複して 、1つの2峰性のピークとなっている場合でも 「2つのピークが存在する」ものとする。3 以上のピークが存在する場合についても、 れと同様にして考えるものとする。
条件Bにおいては、回折角2θで16.1~16.5度の範
囲内にメインピークを有し、かつ、以下の条
件(B1)および(B2)の少なくとも1つを満たすこと
を要件とする。
(B1)ピークトップが回折角2θで15.3~16.1度の範
内にある、1つのピークまたは重なり合った
ークからなるピーク群を有し、前記ピーク
たはピーク群の1/10価幅の値が0.13度以上0.9
以下である;
(B2)ピークトップが回折角2θで22.2~23.3度の範
内にある、1つのピークまたは重なり合った
ークからなるピーク群を有し、前記ピーク
たはピーク群の1/10価幅の値が0.18度以上1.5
以下である。
条件Bにおいて、(B1)および(B2)を共に満た ことが好ましい。条件(B1)において、前記ピ ークまたはピーク群の1/10価幅の値は、好ま くは0.13度以上0.60度以下であり、より好まし くは、0.13度以上0.40度以下である。条件(B2)に おいて、前記ピークまたはピーク群の1/10価 の値は、好ましくは0.18度以上0.80度以下であ り、より好ましくは、0.18度以上0.60度以下で る。
ここで、1/10価幅とは、ピーク強度の1/10 高さにおけるピークの全幅と定義する。ま 、ここでは、いわゆるショルダーを有する ークも1つのピークとみなす。さらに、回折 2θで15.3~16.1度の範囲および22.2~23.3度の範囲 ピークトップを有する2以上のピーク(ピー 群)が出現する場合がある。この場合におい 、このピーク群のピークは通常、重なり合 て現れる。そこで、条件Bにおいてこの場合 には、1/10価幅は各ピークに分割せずに、ピ ク群(重なり合った2以上のピーク)全体を1つ ピークとみなして1/10価幅を求めるものとす る。また、ピーク群のピーク強度の値は、ピ ーク群を構成するピークのうち、強度が最も 大きいピークの値を採用するものとする。
また、ピーク群に関し、「ピークトップ 回折角2θで15.3~16.1度の範囲内にある」とは ピーク群を構成する各ピークのピークトッ が、回折角2θで15.3~16.1度の範囲内にある場 をいう。条件(B2)の「ピークトップが回折角 2θで22.2~23.3度の範囲内にある」についても同 様である。
<粉末X線回折測定>
次に、本発明の青色蛍光体に関わる粉末X線
回折測定に関して記述する。
粉末X線回折測定には、例えば、大型放射 光施設SPring8のBL19B2粉末X線回折装置(イメージ ングプレートを使用したデバイシェラー光学 系、以降BL19回折装置と呼ぶ)を使用する。内 200μmのリンデマン製のガラスキャピラリー 蛍光体粉体を隙間なく充填する。入射X線波 長をモノクロメータにより約0.774Åに設定す 。試料をゴニオメータで回転させながら回 強度をイメージングプレート上に記録する 測定時間はイメージングプレートの飽和が じないように注意して決定する。例えば5分 間とする。イメージングプレートを現像し、 X線回折スペクトルを読み取る。
なお、現像したイメージングプレートか データを読み出す際のゼロ点の誤差は、回 角2θで0.03度程度である。
なお、正確な入射X線の波長は、格子定数が
5.4111ÅであるNIST(National Institute of Standards a
nd Technology)のCeO 2
粉末(SRM No.674a)を用いて確認する。CeO 2
粉末の測定データについて格子定数(a軸長)を
動かしてリートベルト解析を行い、設定した
X線波長λ’に対して得られた値a’と真値(a=5.
4111Å)との差を元に、真のX線波長λを下記式
基づき算出する。
λ=aλ’/a’
リートベルト解析には、RIETAN-2000プログ ム(Rev.2.3.9以降,以下、RIETANと呼ぶ)を用いる( 井 泉、泉 富士夫 著、「粉末X線解析の実 際―リートベルト法入門」、日本分析化学会 X線分析研究懇談会 編、朝倉書店、2002年、 よびhttp://homepage.mac.com/fujioizumi/を参照)。
なお、X線回折は、結晶格子とX線の入射、
折の幾何的配置がブラッグの条件
2dsinθ=nλ
を満たした際に観測される現象であり、一般
的なX線回折計においてもスペクトルの観測
可能であるが、入射するX線波長により得ら
る観測強度が異なるため、観測される回折
ロファイルには差が生じる。
<蛍光体の製造方法>
以下、本発明の蛍光体の製造方法について
明するが、本発明の蛍光体の製造方法は以
に限られるものではない。
ストロンチウム原料としては、高純度(純 度99%以上)の水酸化ストロンチウム、炭酸ス ロンチウム、硝酸ストロンチウム、ハロゲ 化ストロンチウム若しくはシュウ酸ストロ チウムなど、焼成により酸化ストロンチウ になりうるストロンチウム化合物、または 純度(純度99%以上)の酸化ストロンチウムを用 いることができる。
マグネシウム原料としては、高純度(純度 99%以上)の水酸化マグネシウム、炭酸マグネ ウム、硝酸マグネシウム、ハロゲン化マグ シウム、シュウ酸マグネシウム若しくは塩 性炭酸マグネシウムなど、焼成により酸化 グネシウムになりうるマグネシウム化合物 または高純度(純度99%以上)の酸化マグネシウ ムを用いることができる。
ユーロピウム原料としては、高純度(純度 99%以上)の水酸化ユーロピウム、炭酸ユーロ ウム、硝酸ユーロピウム、ハロゲン化ユー ピウム若しくはシュウ酸ユーロピウムなど 成により酸化ユーロピウムになりうるユー ピウム化合物、または高純度(純度99%以上)の 酸化ユーロピウムを用いることができる。
シリコン原料についても同様に、酸化物 なり得る様々な原料を用いることができる
原料の混合方法としては、溶液中での湿 混合でも乾燥粉体の乾式混合でもよく、工 的に通常用いられるボールミル、媒体撹拌 ル、遊星ミル、振動ミル、ジェットミル、V 型混合機、攪拌機等を用いることができる。 なお、原料中の粗大粒子は、発光特性に悪影 響を及ぼすので、粒度を揃えるため分級を実 施しておくことが好ましい。
次に、混合粉体を、酸素分圧を調整した 還元性雰囲気で1000℃~1300℃で2~8時間焼成し 蛍光体を得る。なお、焼成温度は分級条件 より適宜調整する必要がある。酸素分圧と てはlog(PO2/atm)にて-15~-7程度とすればよい。 こで、「PO2/atm」とは、「atm単位で表した場 合の酸素分圧の値」を意味し、logは常用対数 である。
焼成に用いる炉は工業的に通常用いられ 炉を用いることができ、プッシャー炉等の 続式またはバッチ式の電気炉やガス炉を用 ることができる。
原料として水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、 ロゲン化物、シュウ酸塩など焼成により酸 物になりうるものを使用した場合、本焼成 前に仮焼することが好ましい。仮焼は大気 でも構わないが、温度は本焼成より150℃程 低くする。
そして、得られた蛍光体粉末を、さらに 機ガス濃度を調整した雰囲気中で300~600℃に て1~5時間焼成する。この焼成により、上述の 条件Aおよび/または条件Bを満たす、本発明の 蛍光体を得ることができる。有機ガス種とし ては、ブタン、オクタンを用いることができ 、メタン、エタン、プロパンなど炭素原子と 水素原子からなる分子のガス種等も同様に用 いることができると類推できる。有機ガスの 濃度としては、5~1000ppm程度とすればよい。
あるいは、上記酸素分圧を調整して得ら た蛍光体を、有機化合物と共に300~600℃にて 1~5時間焼成する。この焼成によっても、上述 の条件Aおよび/または条件Bを満たす、本発明 の蛍光体を得ることができる。有機化合物種 としては、エチルセルロースを用いることが でき、他のセルロース系樹脂やアクリル系樹 脂、ウレタン樹脂も同様に用いることができ ると類推できる。これらの有機化合物種を蛍 光体と均一に混合するには高沸点の1価アル ールや多価アルコール、アルコールをエー ル化および/またはエステル化した化合物な の溶剤を用いることができる。有機化合物 使用量としては、蛍光体1gに対し、0.05~1.0g 度でよい。
得られた蛍光体粉末を、ボールミルやジ ットミルなどを用いて再度解砕し、さらに 要に応じて洗浄あるいは分級することによ 、蛍光体粉末の粒度分布や流動性を調整す ことができる。
<蛍光体の用途>
本発明の蛍光体を、蛍光体層を有する発光
置に適用すれば、輝度、色度および輝度維
率が良好な発光装置を構成することができ
。具体的には、BAM:Euが使用される蛍光体層
有する発光装置において、BAM:Euの全部また
一部を、本発明の蛍光体に置換え、公知方
に準じて発光装置を構成すればよい。本発
の蛍光体を、発光ダイオード(LED)チップと
み合わせた発光装置とすることもできる。
光装置の例としては、PDP、蛍光パネル、蛍
ランプ等が挙げられ、これらのうち、PDPが
適である。
以下に、交流面放電型PDPを例として、本 明の青色蛍光体をPDPに適用した実施態様(本 発明のPDP)について説明する。図1は、交流面 電型PDP10の主要構造を示す斜視断面図であ 。なお、ここで示すPDPは、便宜的に、42イン チクラスの1024×768画素仕様に合わせたサイズ 設定にて図示しているが、他のサイズや仕様 に適用してもよいのは勿論である。
図1で示すように、このPDP10は、フロント ネル20とバックパネル26とを有しており、そ れぞれの主面が対向するようにして配置され ている。
このフロントパネル20は、前面基板とし のフロントパネルガラス21と、このフロント パネルガラス21の一方主面に設けられた帯状 表示電極(X電極23、Y電極22)と、この表示電 を覆う厚さ約30μmの前面側誘電体層24と、こ 前面側誘電体層24の上に設けられた厚さ約1. 0μmの保護層25とを含んでいる。
上記表示電極は、厚さ0.1μm、幅150μmの帯 の透明電極220(230)と、この透明電極上に重 設けられた厚さ7μm、幅95μmのバスライン221(2 31)とを含んでいる。また、各対の表示電極が 、x軸方向を長手方向としてy軸方向に複数配 されている。
また、各対の表示電極(X電極23、Y電極22) 、それぞれフロントパネルガラス21の幅方向 (y軸方向)の端部付近で、パネル駆動回路(図 せず)と電気的に接続されている。なお、Y電 極22は一括してパネル駆動回路に接続され、X 電極23はそれぞれ独立してパネル駆動回路に 続されている。パネル駆動回路を用いて、Y 電極22と特定のX電極23とに給電すると、X電極 23とY電極22との間隙(約80μm)に面放電(維持放 )が発生する。X電極23はスキャン電極として 動させることもでき、これにより、後述す アドレス電極28との間で書き込み放電(アド ス放電)を発生させることができる。
上記バックパネル26は、背面基板として バックパネルガラス27と、複数のアドレス電 極28と、背面側誘電体層29と、隔壁30と、赤色 (R)、緑色(G)、青色(B)の何れかに対応する蛍光 体層31~33とを含んでいる。蛍光体層31~33は、 り合う2つの隔壁30の側壁とその間の背面側 電体層29とに接して設けられており、また、 x軸方向に繰り返して配列されている。
青色蛍光体層(B)は、上述した本発明の青色 光体を含んでいる。なお、本発明の青色蛍 体を単独で使用してもよいし、これらを複 種混合してもよいし、さらには、既知のBAM: Euなどの蛍光体と混合して使用しても構わな 。他方、赤色蛍光体層および緑色蛍光体層 一般的な蛍光体を含んでいる。例えば、赤 蛍光体としては(Y,Gd)BO 3 :EuやY 2 O 3 :Euが、緑色蛍光体としてはZn 2 SiO 4 :Mn、YBO 3 :Tbおよび(Y,Gd)BO 3 :Tbが挙げられる。
各蛍光体層は、蛍光体粒子を溶解させた 光体インクを、例えばメニスカス法やライ ジェット法などの公知の塗布方法により隔 30および背面側誘電体層29に塗布し、これを 乾燥や焼成(例えば500℃で10分)することによ 形成できる。上記蛍光体インクは、例えば 積平均粒径2μmの青色蛍光体30質量%と、質量 均分子量約20万のエチルセルロース4.5質量% 、ブチルカルビトールアセテート65.5質量% を混合して作製することができる。また、 の粘度を、最終的に2000~6000cps(2~6Pas)程度とな るように調整すると、隔壁30に対するインク 付着力を高めることができて好ましい。
アドレス電極28はバックパネルガラス27の 一方主面に設けられている。また、背面側誘 電体層29はアドレス電極28を覆うようにして けられている。また、隔壁30は、高さが約150 μm、幅が約40μmであり、y軸方向を長手方向と し、隣接するアドレス電極28のピッチに合わ て、背面側誘電体層29の上に設けられてい 。
上記アドレス電極28は、それぞれが厚さ5 m、幅60μmであり、y軸方向を長手方向としてx 軸方向に複数配置されている。また、このア ドレス電極28は、ピッチが一定間隔(約150μm) なるように配置されている。なお、複数の ドレス電極28は、それぞれ独立して上記パネ ル駆動回路に接続されている。それぞれのア ドレス電極に個別に給電することによって、 特定のアドレス電極28と特定のX電極23との間 アドレス放電させることができる。
フロントパネル20とバックパネル26とは、 アドレス電極28と表示電極とが直交するよう 配置している。封着部材としてのフリット ラス封着部(図示せず)により両パネル20、26 外周縁部が封着されている。
フリットガラス封着部によって密封された フロントパネル20とバックパネル26との間の 密閉空間には、He、Xe、Ne等の希ガス成分から なる放電ガスが所定の圧力(通常6.7×10 4 ~1.0×10 5 Pa程度)で封入されている。
なお、隣接する2つの隔壁30の間に対応す 空間が、放電空間34となる。また、一対の 示電極と1本のアドレス電極28とが放電空間34 を挟んで交叉する領域が、画像を表示するセ ルに対応している。なお、本例では、x軸方 のセルピッチは約300μm、y軸方向のセルピッ は約675μmに設定されている。
また、PDP10の駆動時には、パネル駆動回 によって、特定のアドレス電極28と特定のX 極23とにパルス電圧を印加してアドレス放電 させた後、一対の表示電極(X電極23、Y電極22) 間にパルスを印加し、維持放電させる。こ により発生させた短波長の紫外線(波長約147 nmを中心波長とする共鳴線および172nmを中心 長とする分子線)を用いて、蛍光体層31~33に まれる蛍光体を可視光発光させることで、 定の画像をフロントパネル側に表示するこ ができる。
本発明の蛍光体は、公知方法に準じて、 外線により励起、発光する蛍光層を有する 光パネルに適用することができる。当該蛍 パネルは、輝度が良好であり、従来の蛍光 ネルに比して輝度劣化耐性に優れたものと る。当該蛍光パネルは、例えば液晶表示装 のバックライトとして適用することができ 。
本発明の蛍光体は、公知方法に準じて、 光ランプ(例、無電極蛍光ランプ、キセノン 蛍光ランプ、蛍光水銀ランプ)に適用するこ もでき、当該蛍光ランプは、輝度が良好で り、従来の蛍光ランプに比して輝度劣化耐 に優れたものとなる。
以下、実施例により本発明の一形態を詳 に説明する。なお、本発明は、これらの実 例によってなんら限定されるものではない
出発原料として、SrCO 3 ,Eu 2 O 3 ,MgO,SiO 2 を用い、これらを表1に示す組成比になるよ 秤量し、ボールミルを用いて純水中で湿式 合した。なお、原料中の粗大粒子は、発光 性に悪影響を及ぼすので、粒度を揃えるた 分級を実施した。
この混合物を乾燥、仮焼した後、酸素分 を調整した弱還元性雰囲気で1000℃~1300℃で4 時間焼成して蛍光体を得た。得られた蛍光体 粉末を、さらに有機ガス濃度を調整した雰囲 気中、または有機化合物を含んだ雰囲気中で 400℃にて1時間焼成し、実施例1~8の蛍光体粉 を得た。
また、同様に、原料を所定の組成にて混 ・乾燥した後、弱還元性雰囲気にて表3に記 載の温度で焼成して比較例1~5の蛍光体粉末を 得た。この比較例に示す蛍光体の内、比較例 1~3の蛍光体は、有機ガス雰囲気または有機化 合物を含んだ雰囲気中での焼成過程を経験し ていない点で、実施例のものとは異なる。
<粉末X線解析測定>
実施例および比較例の蛍光体について、大
放射光施設SPring8のBL19回折装置を用いて、
述の方法によりX線回折パターンを測定した
なお、測定時間は、5分とした。
<相対輝度の測定>
輝度の測定は、真空中で波長146nmの真空紫
光を照射し、可視領域の発光を測定するこ
で実施した。輝度は、国際照明委員会XYZ表
系における輝度Yであり、標準試料BAM:Eu(Ba 0.9
MgAl 10
O 17
:Eu 0.1
)に対する相対値として評価した。
<パネル輝度および輝度維持率>
実施例および比較例の青色蛍光体を使用し
上述した交流面放電型PDPの例と同様にして
1の構成を有するPDPパネルを作製した。完成
したパネルに対して加速劣化試験を実施し、
実時間3000時間相当での初期輝度からの輝度
下を測定し、輝度維持率を求めた。なお、
度は、国際照明委員会XYZ表色系における輝
Yであり、初期相対輝度は、標準試料BAM:Eu(Ba 0.9
MgAl 10
O 17
:Eu 0.1
)に対する相対値として評価した。
<組成、結晶構造と輝度その他の相関>
表1に、実施例および比較例の試料の組成、
(一般式xSrO・yEuO・MgO・zSiO 2
のx,yおよびz)、焼成時の酸素分圧、焼成温度
びに有機ガス雰囲気中での焼成の有り/無し
を示す。表2に、実施例および比較例の試料
X線回折測定の結果から得られた回折角2θ=15.
3~16.1度および2θ=22.2~23.3度の範囲内にあるピ
クまたはピーク群の1/10価幅の値、同回折角
囲内にあるピークの数、相対輝度、パネル
期輝度および輝度維持率の相関を示す。
なお、表1において酸素分圧が「高」とは 、log(PO2/atm)=-12程度であり、「中」とは、log(P O2/atm)=-13程度であり、「低」とは、log(PO2/atm)= -14程度である。実施例において具体的には、 一例として実施例3では、酸素分圧を中程度 し、有機ガスとしてブタンを用いて、その 度を100ppmとした。また、実施例4では、酸素 圧を中程度とし、蛍光体40質量%を、有機化 物種としてエチルセルロース12質量%および 剤としてテルピネオール48質量%と混合焼成 た。
また、色度yについては、実施例1~8の試料 は、標準試料BAM:Euと同等であった。
本発明の一例として、実施例5のX線回折 ペクトルを図2に、また、各角度領域の拡大 を図3および4に示す。また、比較例として 較例2のX線回折スペクトルも同時に示す。
相対輝度、パネル初期相対輝度および輝 維持率の全てが90%以上である青色蛍光体を 輝度が良好で輝度維持率に優れる蛍光体で るとすると、表2から、ピークトップが回折 角2θ=15.3~16.1度の範囲内にある少なくとも2つ ピークおよび/またはピークトップが回折角 2θ=22.2~23.3度の範囲内にある少なくとも2つの ークが存在する場合に、輝度が良好で輝度 持率に優れる蛍光体が得られることがわか 。
また、表2から、ピークトップが回折角2θ で15.3~16.1度の範囲内にある、1つのピークま は重なり合ったピークからなるピーク群を し、当該ピークまたはピーク群の1/10価幅の が0.13度以上0.9度以下である、および/また ピークトップが回折角2θで22.2~23.3度の範囲 にある、1つのピークまたは重なり合ったピ クからなるピーク群を有し、当該ピークま はピーク群の1/10価幅の値が0.18度以上1.5度 下である場合に、輝度が良好で輝度維持率 優れる蛍光体が得られることがわかる。
実施例の、比較例に対する、上記の回折 度範囲内にピークトップを有するピークの の増加、および上記のピークまたはピーク の1/10価幅の値の増加は、上述したように有 機物ガス雰囲気中での焼成による格子定数の 変化により引き起こされるものであると考え られる。この格子定数の変化が、蛍光体を、 輝度をさほど落とすことなく予め劣化したよ うな状態にするため、製造プロセス中での輝 度劣化の抑制となってパネル内での初期輝度 が向上し、さらにパネル内での安定性が増加 したものと考えられる。
また、組成に関しては、本質的には、表1 からは、2.982≦x≦2.999,0.001≦y≦0.018,z=2.00が好 ましいと考えられるが、Sr、Eu、Siが実際には 結晶に取り込まれていない場合や、蛍光体完 成後に混合されるなどして、同時に存在させ ても何ら悪影響を及ぼさない場合なども想定 されるので、こういった場合も含めると、本 発明では、2.970≦x≦3.500,0.001≦y≦0.030,1.900≦z ≦2.100の範囲まで許容される。
本発明の蛍光体は、発光装置、その中で 特にPDPに利用することができる。また、無 極蛍光ランプ、キセノン蛍光ランプ、蛍光 銀ランプなどの蛍光ランプ、液晶表示装置 バックライトに主に用いられる蛍光パネル の用途にも応用できる。
