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Title:
BOILER STRUCTURE FOR VESSEL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/078191
Kind Code:
A1
Abstract:
A boiler structure for vessel in which partial progress of corrosion is improved by making temperature distribution of combustion gas passing through a superheater uniform and the NOx level of combustion gas can be reduced. In the boiler structure for vessel configured such that the combustion gas generated through combustion of a burner (3) flows from a fire furnace (2) through a superheater (5) and an evaporation pipe group (6), a bottom air port (20) for supplying a part of combustion air from the bottom (2a) of the furnace (2) as bottom air is provided, the bottom air port (20) is located closer to the superheater (5) side than the center line (CL) of the burner, and a blow-off direction of bottom air is set in a range inclining from vertical upward to the direction of the burner.

Inventors:
IMADA JUNJI (JP)
UCHIDA ISAO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/062570
Publication Date:
June 25, 2009
Filing Date:
July 11, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBISHI HEAVY IND LTD (JP)
IMADA JUNJI (JP)
UCHIDA ISAO (JP)
International Classes:
F23C99/00; F22B21/04; F22B31/00; F22B37/00; F23L9/02; F23L9/06
Foreign References:
JP2002195504A2002-07-10
JPS5390023A1978-08-08
JPS59185907A1984-10-22
JP2002243106A2002-08-28
JP2002257304A2002-09-11
JP2007101035A2007-04-19
JPS6438505A1989-02-08
JPS61170813U1986-10-23
JPH0462309A1992-02-27
JP2002243106A2002-08-28
Other References:
See also references of EP 2224166A4
Attorney, Agent or Firm:
FUJITA, Takaharu et al. (3-1 Minatomirai 3-chome, Nishi-k, Yokohama-shi Kanagawa 12, JP)
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Claims:
 バーナの燃焼で発生した燃焼ガスが、火炉から過熱器及び蒸発管群を通過して流れるように構成された舶用ボイラ構造において、
 前記火炉の底部から燃焼用空気の一部をボトム空気として供給するボトム空気ポートを設け、該ボトム空気ポートがバーナ中心線より前記過熱器側に位置するとともに、前記ボトム空気の吹出方向が鉛直上向きから前記バーナ方向へ傾斜する範囲に設定されている舶用ボイラ構造。
 バーナの燃焼で発生した燃焼ガスが、火炉から過熱器及び蒸発管群を通過して流れるように構成された舶用ボイラ構造において、
 前記火炉の上部から燃焼用空気の一部をサイド空気として供給するサイド空気ポートを設け、該サイド空気ポートがバーナ中心線より前記過熱器側に位置するとともに、前記サイド空気の吹出方向が鉛直下向きを基準にして前記過熱器及び前記バーナの両方向へ傾斜する範囲内に設定されている舶用ボイラ構造。
 前記サイド空気ポートは、前記バーナと同じ風箱内に配置されている請求項2に記載の舶用ボイラ構造。
 
Description:
舶用ボイラ構造

 本発明は、船舶に搭載される舶用ボイラ 舶用リヒートボイラ等の舶用ボイラ構造に するものである。

 従来、船舶に搭載される舶用ボイラは、発 所等で使用される陸用ボイラと比較して、 置スペースの制約が大きいことからコンパ トな構造が優先されている。
 図5に示す従来の舶用ボイラ1において、火 2の上部には1または複数のバーナ3が設置さ ている。バーナ3で燃料を燃焼させて発生し 燃焼ガスは、火炉2の下流に配設されたフロ ントバンクチューブ4、過熱器5及び蒸発管群( リアバンクチューブ)6を順番に通過してチュ ブ内を流れる水等の流体と熱交換する。こ して熱交換を終えた燃焼ガスは、出口側ガ ダクト7を通ってガス出口8から舶用ボイラ1 外部へ排出される。なお、図中の符号9は水 ドラム、10は蒸気ドラム、11及び12はヘッダで ある。

 このような舶用ボイラ1においては、バーナ 3の燃焼で発生した燃焼ガスが過熱器5及び蒸 管群6を均一に流れるようにするため、蒸発 管群6の出口側に整流板を設けることが提案 れている。(たとえば、特許文献1参照)

特開2002-243106号公報(図1参照)

 上述した従来の舶用ボイラ構造においては 燃焼ガスのガス温度分布にアンバランスが じるため、過熱器5の下部に腐食が集中する という問題がある。
 また、コンパクト化により火炉2が小さい舶 用ボイラ1は、特に、バーナ3が過熱器5側にチ ルトして設けられているような場合、バーナ 3の火炎が過熱器5側に向けて傾くので、この 炎に近い過熱器5の領域では、高温により過 熱器5を構成するチューブの減肉が促進され 原因になっている。
 また、舶用ボイラではコンパクト化のため 炉熱負荷が高く、NOxレベルが高くなるとい 問題も指摘されており、たとえば油専焼の 用ボイラ1では、300~400ppm程度になることも る。

 上述した燃焼ガス温度のアンバランスは、 中に矢印Gで示すように、燃焼ガスの大半が 火炉2の炉底部を通って流れることに起因し おり、過熱器5を通過する燃焼ガスの温度分 は、過熱器下部の中央ほど高温となる傾向 ある。また、過熱器5の温度は、チューブ内 を流れる蒸気にも温度差があるため、蒸気温 度の高い下流側ほど高温となる。
 従って、上述した舶用ボイラ1の過熱器5に いては、下部ほど腐食が大きくなり、さら 、同じ下部でもチューブ内を流れる蒸気温 の高い位置ほど腐食が大きくなる。すなわ 、過熱器5においては、高温となる領域ほど 食が大きくなるという問題がある。

 このような背景から、舶用ボイラ構造にお ては、過熱器を構成するチューブに生じる 分的な腐食・減肉の進行(腐食進行の偏り) 防止または抑制するため、火炉内の温度分 を改善し、過熱器を通過する燃焼ガスの温 分布を均一化することが求められる。また 近年の環境問題に対応するため、燃焼ガス 含まれるNOxレベルを低減できる舶用ボイラ 造が求められている。
 本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも であり、その目的とするところは、過熱器 通過する燃焼ガスの温度分布を均一化して 食進行の偏りを改善するとともに、燃焼ガ に含まれるNOxレベルを低減できる舶用ボイ 構造を提供することにある。

 本発明は、上記の課題を解決するため、下 の手段を採用した。
 本発明に係る舶用ボイラ構造の第1態様は、 バーナの燃焼で発生した燃焼ガスが、火炉か ら過熱器及び蒸発管群を通過して流れるよう に構成された舶用ボイラ構造において、前記 火炉の底部から燃焼用空気の一部をボトム空 気として供給するボトム空気ポートを設け、 該ボトム空気ポートがバーナ中心線より前記 過熱器側に位置するとともに、前記ボトム空 気の吹出方向が鉛直上向きから前記バーナ方 向へ傾斜する範囲に設定されている。

 このような舶用ボイラ構造の第1態様によ れば、火炉の底部から燃焼用空気の一部をボ トム空気として供給するボトム空気ポートを 設け、該ボトム空気ポートがバーナ中心線よ り過熱器側に位置するとともに、ボトム空気 の吹出方向が鉛直上向きからバーナ方向へ傾 斜する範囲に設定されているので、ボトム空 気の流れにより火炉内における燃焼ガスのフ ローパターンを変化させることができる。す なわち、炉底部から過熱器に向かう燃焼ガス の流れは、ボトム空気の流れを受けることに より、いったん過熱器とは逆向きに押しやら れることになるので、炉底部側に集中する流 れを解消し、過熱器に向けて略均一に流入さ せることができる。また、このようなボトム 空気の投入は、燃焼ガス中のNOx低減に有効な 燃焼用空気の2段投入となる。

 この場合、ボトム空気として使用する燃焼 空気は、火炉のコンパクト化との両立を図 ため、全空気量の30%程度以下とすることが ましい。
 また、ボトム空気ポートの吹出方向は、鉛 上向き(0度)からバーナ方向へ45度程度の範 に設定することが望ましい。
 また、ボトム空気ポートの数は、1)バーナ 数以上とするか、あるいは、2)連続的なスリ ット状とすることにより、ボトム空気には20~ 100m/s程度の高流速を確保することが望ましい 。

 本発明に係る舶用ボイラ構造の第2態様は 、バーナの燃焼で発生した燃焼ガスが、火炉 から過熱器及び蒸発管群を通過して流れるよ うに構成された舶用ボイラ構造において、前 記火炉の上部から燃焼用空気の一部をサイド 空気として供給するサイド空気ポートを設け 、該サイド空気ポートがバーナ中心線より前 記過熱器側に位置するとともに、前記サイド 空気の吹出方向が鉛直下向きを基準にして前 記過熱器及び前記バーナの両方向へ傾斜する 範囲内に設定されている。

 このような舶用ボイラ構造の第2態様によ れば、火炉の上部から燃焼用空気の一部をサ イド空気として供給するサイド空気ポートを 設け、該サイド空気ポートがバーナ中心線よ り過熱器側に位置するとともに、サイド空気 の吹出方向が鉛直下向きを基準にして過熱器 及びバーナの両方向へ傾斜する範囲内に設定 されているので、サイド空気の流れにより火 炉内における燃焼ゾーン及び燃焼ガスのフロ ーパターンを変化させることができる。すな わち、火炉内の燃焼ゾーンは、サイド空気の 流れ方向により調整可能となるので、たとえ ば燃焼ゾーンを過熱器から遠ざける方向に移 動させれば、火炎も過熱器から離れて燃焼ガ スのフローパターンが変化する。

 また、サイド空気の流れ方向を適宜調整す ことにより、コンパクトな舶用ボイラの火 においても、火炎が過熱器に向かって傾く とを防止できる。
 また、サイド空気を投入することで、燃焼 ス中のNOx低減に有効な燃焼用空気の拡散度 いを調整できる。
 また、サイド空気の投入は、過熱器チュー 側の上部にエアカーテンを形成するので、 熱器上部のバイパス流を低減することがで る。

 この場合、サイド空気として使用する燃焼 空気は、火炉のコンパクト化との両立を図 ため、全空気量の30%程度以下とすることが ましい。
 また、サイド空気ポートの吹出方向は、鉛 下向き(0度)を中心に過熱器方向及びバーナ 向へ各々30度程度の範囲(-30度~+30度)に設定 ることが望ましい。

 また、本発明のサイド空気ポートは、バー と同じ風箱内に配置されていることが好ま い。
 この場合、サイド空気ポートの数及び配置 ついては、1)バーナ本数と同一として真横 配置する、2)バーナ本数より1少ない数とし バーナ間に配置する、3)連続的なポートにス リットを設けてバーナの横に配置する、とい う3つのケースが可能であり、サイド空気に 20~60m/s程度の高流速を確保することが望まし い。

 上述した本発明によれば、舶用ボイラの火 内においては、ボトム空気やサイド空気の 響により炉底部に集中していた燃焼ガスの ローパターンを変化させることができる。 の結果、過熱器入口における燃焼ガス温度 均一化し、従来の温度アンバランスを解消 たは低減することができるので、過熱器の 部に集中していた腐食進行の偏りを改善し 舶用ボイラ構造を提供することができる。
 また、ボトム空気の採用は燃焼空気を二段 入することになるので、そして、サイド空 の投入は燃焼用空気の拡散度合いを調整可 とするので、燃焼ガスに含まれるNOxレベル 低減した舶用ボイラ構造となる。

本発明に係る舶用ボイラ構造について 第1の実施形態を示す縦断面図である。 ボトム空気ポートの配置例を示す図1 要部平面図である。 図2Aの変形例を示す要部平面図である 本発明に係る舶用ボイラ構造について 第2の実施形態を示す縦断面図である。 サイド空気ポートの配置例を示す図3 要部平面図である。 図4Aの第1変形例を示す要部平面図であ る。 図4Aの第2変形例を示す要部平面図であ る。 従来の舶用ボイラ構造例を示す縦断面 である。

符号の説明

  1A,1B  舶用ボイラ
  2  火炉
  3  バーナ
  5  過熱器
  6  蒸発管群
 20,20A  ボトム空気ポート
 30,30A  サイド空気ポート 

 以下、本発明に係る舶用ボイラ構造の一実 形態を図面に基づいて説明する。
 図1に示す舶用ボイラ1Aは、火炉2の上部に1 たは複数のバーナ3が風箱3a内に設置されて る。このバーナ3は、燃焼用空気を用いて供 された燃料を燃焼させ、燃焼ガスを生成し 下流の熱交換器に供給する。
 バーナ3で発生した燃焼ガスは、火炉2の下 に配設されている熱交換器を通過して熱交 する。図示の構成では、フロントバンクチ ーブ4、過熱器5及び蒸発管群(リアバンクチ ーブ)6の順番に熱交換器が配置され、燃焼ガ スは各熱交換器のチューブ内を流れる水等の 流体と熱交換して加熱する。こうして熱交換 を終えた燃焼ガスは、出口側ガスダクト7を ってガス出口8から舶用ボイラ1の外部へ排出 される。なお、図中の符号9は水ドラム、10は 蒸気ドラム、11及び12はヘッダである。

<第1の実施形態>
 本実施形態の舶用ボイラ構造は、図1及び図 2Aに示すように、バーナ3の燃焼で発生した燃 焼ガスが、火炉2から過熱器5及び蒸発管群6を 通過して流れるように構成された舶用ボイラ 1Aに対し、火炉2の炉底部2aから燃焼用空気の 部をボトム空気として供給するボトム空気 ート20を設けてある。このボトム空気ポー 20は、バーナ3の中心線CLより過熱器5側に位 しており、さらに、ボトム空気ポート20から 噴出するボトム空気の吹出方向は、鉛直上向 きからバーナ3の方向へ傾斜する角度範囲θ1 設定されている。
 なお、上述したボトム空気ポート20は、火 2の外部に形成されたボトム空気ダクト21に 続され、このダクトを通って供給される。

 ボトム空気ポート20は、たとえば図2Aに示す ように、バーナ3の本数と同数にして、ボト 空気が噴出する流速を高く設定している。 なわち、平面視でバーナ3の真横となる位置 ボトム空気ポート20を配置し、燃焼用空気 一部を使用するボトム空気の流速が所定値 上の高流速を維持して投入されるようにな ている。
 ここで使用可能なボトム空気量は、火炉2内 における良好な燃焼等を考慮すると、燃焼用 空気全体の30%程度以下とすることが好ましい 。なお、ボトム空気ポート20から投入される トム空気の流速は、後述する燃焼ガスのフ ーパターンに十分な影響を及ぼすためには 火炉2の大きさ等諸条件に応じて20~100m/s程度 の高流速を確保することが望ましい。

 ボトム空気ポート20の吹出方向は、バー 3より過熱器5側の位置において、鉛直上向き の0度からバーナ方向へ45度程度の範囲に設定 することが望ましい。すなわち、図1におけ 角度範囲θ1は、ボトム空気の流れが炉底部2a に集中しようとする燃焼ガスの流れ(図中の 点鎖線矢印G参照)を過熱器5から遠ざける方 へ効率よく押しやることができるように、 ね0~45度の範囲とすることが望ましい。

 上述したボトム空気ポート20を備えてい 舶用ボイラ構造においては、ボトム空気の れにより火炉2内における燃焼ガスのフロー ターンを変化させることができる。すなわ 、炉底部2aから過熱器5に向かう燃焼ガスの れは、上向きに流れるボトム空気の流れを けることにより、図中に実線矢印G1で示す うに、いったん過熱器5とは逆向きに押しや れることになる。このため、燃焼ガスの流 は、炉底部2a側へ向かう流れが一部阻止さ 、火炉2内の上方へ旋回して流れるので、炉 部2a側に集中していた従来の流れが解消さ 、過熱器5に向けて略均一に流入するように る。

 換言すれば、上述したボトム空気を投入す ことにより、燃焼ガスのフローパターンを 更し、炉底部2aから過熱器5に流れ込んでい 燃焼ガスをいったん過熱器5とは逆側へ押し やることで、過熱器5側に均一に押し込まれ 。これにより、過熱器5の炉底部2a側となる 熱器下部においては、腐食が促進される高 ガス領域が小さくなる。
 また、燃焼ガスの流れが、上向きに投入さ るボトム空気の対向流と衝突する効果によ 、燃焼ガスの混合が促進されて過熱器5にお ける入口全体の温度アンバランスを低減する という作用効果も得られる。

 このように、舶用ボイラ1Aの火炉2内におい は、過熱器5の入口における燃焼ガス温度が 均一化するので、従来の温度アンバランスを 解消または低減することができる。従って、 過熱器5の下部に集中していた腐食進行の偏 を改善し、耐久性や信頼性を向上させるこ ができる。
 また、上述したボトム空気の採用は、バー 3の燃焼空気を二段投入することを意味して いるので、燃焼ガスに含まれるNOxレベルを低 減することも可能になる。

 ところで、上述した実施形態では、ボト 空気ポート20の数はバーナ3の本数と同数に たが、投入するボトム空気の高流速を確保 るため、バーナ本数以上のポート数を設け もよい。また、図2Bに示す変形例のように 適当に仕切22を入れた連続的なスリット状の ボトム空気ポート20Aを採用してもよい。

<第2の実施形態>
 本発明による舶用ボイラ構造の第2の実施形 態を図3及び図4Aに基づいて説明する。なお、 上述した実施形態と同様の部分には同じ符号 を付し、その詳細な説明は省略する。
 この実施形態では、舶用ボイラ1Bに対し、 炉2の上部から燃焼用空気の一部をサイド空 として供給するサイド空気ポート30が設け れている。このサイド空気ポート30は、バー ナ3と同じ風箱3aの内部に設けられている。
 上述したサイド空気ポート30は、バーナ中 線CLより過熱器5側に配置されるとともに、 イド空気の吹出方向は、鉛直下向きを基準 して過熱器5及びバーナ3の両方向へ傾斜する 角度範囲±θ2内で調整可能に設定されている すなわち、この場合のθ2は30度程度に設定 ることが好ましく、従って、サイド空気ポ ト30は、吹出方向には±30度の角度範囲内で ルト可能な調整機構を設けることが望まし 。

 また、サイド空気ポート30は、たとえば図4A に示すように、バーナ3と同じ風箱3a内に、バ ーナ3の本数と同数となるように設けられて る。これは、燃焼空気の一部を使用してい サイド空気について、噴出する流速を高く 定するためである。すなわち、図示の例で 、各バーナ3の真横となる位置にサイド空気 ート30を配置し、サイド空気の流速が所定 以上の高流速を維持して投入されるように っている。
 ここで使用可能なボトム空気量は、火炉2内 における良好な燃焼等を考慮すると、燃焼用 空気全体の30%程度以下とすることが好ましい 。なお、サイド空気ポート30から投入される イド空気の流速は、後述する燃焼ガスのフ ーパターンに十分な影響を及ぼすためには 火炉2の大きさ等諸条件に応じて20~60m/s程度 高流速を確保することが望ましい。

 このような構成とすれば、サイド空気ポー 30から投入されるサイド空気の流れにより 火炉2内に形成される燃焼ゾーン及び燃焼ガ のフローパターンを変化させることができ 。すなわち、火炉2内に形成される燃焼ゾー ンは、投入されるサイド空気の流れ方向に応 じて調整可能となるので、たとえばサイド空 気の吹出方向をバーナ3側へ傾斜させれば、 炉2内の燃焼ゾーンを過熱器5から遠ざける方 向へ移動させることができる。
 この結果、バーナ3から投入した燃料が燃焼 する火炎についても、過熱器5から離れた位 に形成されることとなる。従って、過熱器5 対する火炎の直接的な影響は勿論のこと、 焼ガスのフローパターンについても、図中 矢印G2で示すように変化させることができ 。すなわち、燃焼ガスの流れは、サイド空 の影響によりいったん過熱器5から離れる方 へ向かう流れを形成するので、炉底部2aへ 中していた従来の流れが改善され、過熱器5 全面にわたって略均一に流れるように変化 る。換言すれば、上述したサイド空気の投 により、燃焼ガスのフローパターンを変更 、過熱器5の入口に生じていた温度アンバラ ンスを低減することができる。

 また、上述したサイド空気ポート30の傾斜 度θ2を変化させることにより、サイド空気 流れ方向を適宜調整することが可能になる で、コンパクトな舶用ボイラ1Bの火炉2にお ては、火炎が過熱器5に向かって傾くことを 止できる。この結果、過熱器5のチューブに 向かう方向に傾いた火炎の直接的な影響を受 けて、チューブの減肉が促進されるといった 問題を解消することができる。
 また、上述したサイド空気ポート30からサ ド空気を投入することにより、燃焼用空気 拡散度合いを調整できるので、燃焼ガス中 NOxを低減することも可能になる。

 また、上述したサイド空気の投入は、過 器5のチューブ側において、上部にサイド空 気によるエアカーテンを形成することができ る。このようなエアカーテンの形成は、過熱 器5の上部を通過して流れる燃焼ガスのバイ ス流を低減することができる。すなわち、 熱器5を通過して熱交換する燃焼ガス量を増 ことになるので、舶用ボイラ1Bの効率向上 も有効である。

 ところで、上述した実施形態では、サイド 気ポート30の数及び配置について、バーナ3 本数と同一として真横に配置しているが、 れに限定されることはない。
 図4Bに示す第1変形例では、バーナ3の本数よ り1だけ少ない数のサイド空気ポート30が、隣 接するバーナ3,3間に配置されている。また、 図4Cに示す第2変形例では、連続的なサイド空 気ポート30Aに適宜スリット31を設けて区分し バーナ3の横に配置した構成とされる。これ らの変形例においても、噴出するサイド空気 には20~60m/s程度の高流速が確保されている。

 このように、上述した本発明の舶用ボイラ 造によれば、舶用ボイラ1A,1Bの火炉2内にお ては、ボトム空気やサイド空気の影響によ 炉底部2aに集中していた燃焼ガスのフロー ターンをコントロールして変化させること できる。この結果、過熱器5の入口において 、従来の温度アンバランスが解消または低 され、燃焼ガス温度の均一化が促進される で、過熱器5の下部に集中していたチューブ の腐食進行について、偏りを改善した舶用ボ イラ構造となる。
 また、ボトム空気の採用は燃焼空気を二段 入することになるので、そして、サイド空 の投入は燃焼用空気の拡散度合いを調整可 とするので、いずれの場合においても、燃 ガスに含まれるNOxレベルを低減した舶用ボ ラ構造となる。

 すなわち、本発明の舶用ボイラ構造は、燃 用空気の投入方法を変化させることで、火 の燃焼状態、ガスフローパターンをコント ールし、過熱器5の入口温度に生じていたア ンバランスを低減するとともに、燃焼用空気 を段階的に投入することによりNOxの削減を可 能にしたものである。
 なお、本発明は上述した実施形態に限定さ るものではなく、たとえば蒸発管群6の下流 にリヒートバーナ及びリヒートファーネスを 備えた舶用リヒートボイラにも適用可能であ るなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲内に おいて適宜変更することができる。