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Title:
BRAKE CONTROL DEVICE FOR TWO-WHEELED MOTOR VEHICLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/090783
Kind Code:
A1
Abstract:
Braking force in interlocked control between front and rear brakes is increased. A brake control device (1a) has a front wheel brake caliper (70) having at least two front wheel cylinders, a rear wheel brake caliper (72) having a rear wheel cylinder, a front wheel brake piping between a front wheel master cylinder (10) and one of the front wheel cylinders, a rear wheel brake piping between a rear wheel master cylinder (20) and the rear wheel cylinder, piping for boosting branched from a first position of the rear wheel brake piping and converging to the rear wheel brake piping at a second position downstream from the first position, piping for interlocked braking branched from a third position, located downstream from the first position, of the rear wheel brake piping and connected to the other of the front wheel cylinders, a first selection control valve (38) between the first position and third position of the rear wheel brake piping, a second selection control valve (40) in the piping for boosting, a hydraulic pump (50) in the piping for boosting, and a control device (5) for controlling the opening and closing of the valves and operation of the hydraulic pump.

Inventors:
ATSUSHI HIROAKI (JP)
MASUNO TOHRU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/050397
Publication Date:
July 31, 2008
Filing Date:
January 16, 2008
Export Citation:
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Assignee:
BOSCH CORP (JP)
ATSUSHI HIROAKI (JP)
MASUNO TOHRU (JP)
International Classes:
B60T8/26; B60T8/1761; B60T8/48; B62L3/08
Foreign References:
JP2006117233A2006-05-11
JP2005225441A2005-08-25
JP2000344173A2000-12-12
JPH1134833A1999-02-09
JP2000071962A2000-03-07
JP2003025978A2003-01-29
EP1277635A22003-01-22
EP1650093A12006-04-26
JP2006117233A2006-05-11
JP2005225441A2005-08-25
Other References:
See also references of EP 2116436A4
Attorney, Agent or Firm:
SHAMOTO, Ichio et al. (Section 206 New Ohtemachi Bldg., 2-1, Ohtemachi 2-chome, Chiyoda-k, Tokyo 04, JP)
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Claims:
 自動二輪車のブレーキ制御装置であって、
 前輪にブレーキ力を印加するための液圧を発生する少なくとも2つの前輪シリンダと、
 後輪にブレーキ力を印加するための液圧を発生する少なくとも1つの後輪シリンダと、
 前輪マスタシリンダと前記前輪シリンダの1つとの間で連結された前輪ブレーキ用管路と、
 後輪マスタシリンダと前記後輪シリンダとの間で連結された後輪ブレーキ用管路と、
 前記後輪ブレーキ用管路の第1の位置から分岐し、該第1の位置より下流の第2の位置で前記後輪ブレーキ用管路に合流する増圧用管路と、
 前記第1の位置より下流に位置する前記後輪ブレーキ用管路の第3の位置から分岐して前記前輪シリンダの他方に連結された連動ブレーキ用管路と、
 前記後輪ブレーキ用管路の前記第1の位置及び前記第3の位置の間に設けられた第1の切り替え制御弁と、
 前記増圧用管路に設けられた第2の切り替え制御弁と、
 前記増圧用管路に設けられた液圧ポンプと、
 前記ブレーキ制御装置に備えられた弁の開閉及び前記液圧ポンプの作動を制御する制御装置と、
を備える、ブレーキ制御装置。
 通常では、前記第1の切り替え制御弁は開放し、前記第2の切り替え制御弁は閉鎖しており、
 前記制御装置は、所定条件が成立したとき、前記第1の切り替え制御弁を閉鎖し、前記第2の切り替え制御弁を開放するように制御すると共に、前記液圧ポンプを駆動させる、請求項1に記載のブレーキ制御装置。
 前記制御手段は、前記前輪マスタシリンダ内の圧力が増加し、且つ、前記前輪へのブレーキ力に対する前記後輪へのブレーキ力の比率が所定の比率に合致していないとき、前記所定条件が成立したと判定し、前記後輪へのブレーキ力の比率が前記所定の比率に合致するように、前記前輪及び前記後輪へのブレーキ力を制御する、請求項2に記載のブレーキ制御装置。
 前記前輪ブレーキ用管路に設けられた第1の供給制御弁と、
 前記後輪ブレーキ用管路の前記第2の位置より下流に設けられた第2の供給制御弁と、
 前記連動ブレーキ用管路に設けられた第3の供給制御弁と、
を更に備える、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のブレーキ制御装置。
 前記第1の切り替え制御弁が開放し、前記第2の切り替え制御弁が閉鎖している状態で、前記後輪マスタシリンダ内の圧力が増加したとき、前記第3の供給制御弁は、車速に応じて開閉動作される、請求項4に記載のブレーキ制御装置。
 少なくとも1つのリザーバーを更に備えており、
 前記前輪ブレーキ用管路と前記リザーバーとの間で連結された第1の排出管路と、
 前記連動ブレーキ用管路と前記リザーバーとの間で連結された第2の排出管路と、
 前記後輪ブレーキ用管路と前記リザーバーとの間で連結された第3の排出管路と、
 前記第1の排出管路に設けられた第1の排出制御弁と、
 前記第2の排出管路に設けられた第2の排出制御弁と、
 前記第3の排出管路に設けられた第3の排出制御弁と、
を更に備える、請求項4に記載のブレーキ制御装置。
 前記制御装置は、前記第1乃至第3の供給制御弁並びに前記第1乃至第3の排出制御弁の開閉を制御することにより、アンチロックブレーキ動作を実行する、請求項6に記載のブレーキ制御装置。
 前記制御装置は、前記第1乃至第3の供給制御弁並びに前記第1乃至第3の排出制御弁の開閉を制御することにより、前輪及び後輪のブレーキ力を所定の比率に制御する、請求項6又は7に記載のブレーキ制御装置。
 前記少なくとも2つの前輪シリンダは、1つの連動ブレーキキャリパに設けられている、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のブレーキ制御装置。
 前記前輪シリンダは、前記連動ブレーキキャリパ内で少なくとも4個設けられ、
 前記連動ブレーキキャリパは、ブレーキディスクの両側に各々対向配置されたブレーキパッドと、前記前輪シリンダの各々の内部で往復運動するように構成されたピストンと、を備え、
 前記ピストンは、前記ブレーキパッドを両側から前記ブレーキディスクに押し付けることを可能にするため、一方の側のブレーキパッドと、他方の側のブレーキパッドに各々同数ずつ取り付けられ、
 前記前輪ブレーキ用管路及び前記連動ブレーキ用管路は、各管路が少なくとも2つのポートに夫々分岐し、分岐したポートの一方は、前記一方の側のブレーキパッドのピストンのためのシリンダに連結され、前記分岐したポートの他方は、前記他方の側のブレーキパッドのピストンのためのシリンダに連結される、請求項9に記載のブレーキ制御装置。
 前記連動ブレーキキャリパとは別体に前輪側に第2のブレーキキャリパを更に備え、該第2のブレーキキャリパは少なくとも1つのシリンダを備え、
 前記前輪ブレーキ用管路は、2つの管路に分岐し、一方は、前記連動ブレーキキャリパのシリンダに連結され、他方は第2のブレーキキャリパのシリンダに連結される、請求項9又は10に記載のブレーキ制御装置。
 自動二輪車のブレーキ制御装置であって、
 前輪にブレーキ力を印加するための液圧を発生する少なくとも2つの前輪シリンダと、
 後輪にブレーキ力を印加するための液圧を発生する少なくとも2つの後輪シリンダと、

 前輪マスタシリンダと前記前輪シリンダの1つとの間で連結された前輪ブレーキ用管路と、
 後輪マスタシリンダと前記後輪シリンダの1つとの間で連結された後輪ブレーキ用管路と、
 前記前輪ブレーキ用管路の第1の位置から分岐し、該第1の位置より下流の第2の位置で前記前輪ブレーキ用管路に合流する前輪側増圧用管路と、
 前記第1の位置より下流に位置する前記前輪ブレーキ用管路の第3の位置から分岐して前記後輪シリンダの他方に連結された前輪側連動ブレーキ用管路と、
 前記前輪ブレーキ用管路の前記第1の位置及び前記第3の位置の間に設けられた第1の前輪側切り替え制御弁と、
 前記前輪側増圧用管路に設けられた第2の前輪側切り替え制御弁と、
 前記前輪側増圧用管路に設けられた前輪側液圧ポンプと、
 前記後輪ブレーキ用管路の第1の位置から分岐し、該第1の位置より下流の第2の位置で前記後輪ブレーキ用管路に合流する後輪側増圧用管路と、
 前記第1の位置より下流に位置する前記後輪ブレーキ用管路の第3の位置から分岐して前記前輪シリンダの他方に連結された後輪側連動ブレーキ用管路と、
 前記後輪ブレーキ用管路の前記第1の位置及び前記第3の位置の間に設けられた第1の後輪側切り替え制御弁と、
 前記後輪側増圧用管路に設けられた第2の後輪側切り替え制御弁と、
 前記後輪側増圧用管路に設けられた後輪側液圧ポンプと、
 前記ブレーキ制御装置に備えられた弁の開閉及び前記前輪及び後輪側の液圧ポンプの作動を制御する制御装置と、
を備える、ブレーキ制御装置。
 通常では、前記第1の前輪側及び後輪側の切り替え制御弁は開放し、前記第2の前輪側及び後輪側の切り替え制御弁は閉鎖しており、
 前記制御装置は、所定条件が成立したとき、
 前記第1の前輪側切り替え制御弁を閉鎖し前記第2の前輪側切り替え制御弁を開放するように制御すると共に前記前輪側液圧ポンプを駆動させる第1の増圧制御と、前記第1の後輪側切り替え制御弁を閉鎖し前記第2の後輪側切り替え制御弁を開放するように制御すると共に前記後輪側液圧ポンプを駆動させる第2の増圧制御とのうち少なくともいずれか1つを実行する、請求項12に記載のブレーキ制御装置。
 前記制御手段は、前記前輪マスタシリンダ及び前記後輪マスタシリンダ内の両方の圧力が増加し、且つ、前記前輪へのブレーキ力に対する前記後輪へのブレーキ力の比率が所定の比率に合致していないとき、前記所定条件が成立したと判定し、前記後輪へのブレーキ力の比率が前記所定の比率に合致するように、前記第1の増圧制御と前記第2の増圧制御とのうち少なくともいずれか1つを実行する、請求項13に記載のブレーキ制御装置。
 前記前輪及び後輪ブレーキ用管路に各々設けられた第1の供給制御弁と、
 前記後輪及び後輪ブレーキ用管路の前記第2の位置より下流に各々設けられた第2の供給制御弁と、
 前記前輪及び後輪側の連動ブレーキ用管路に各々設けられた第3の供給制御弁と、
を更に備える、請求項12乃至14のいずれか1項に記載のブレーキ制御装置。
 前記第1の前輪側及び後輪側の切り替え制御弁が開放し、前記第2の前輪側及び後輪側の切り替え制御弁が閉鎖している状態で、前記後輪マスタシリンダ内の圧力が増加したとき、前記後輪側連動ブレーキ用管路に設けられた前記第3の供給制御弁は、車速に応じて開閉動作される、請求項15に記載のブレーキ制御装置。
 少なくとも1つのリザーバーを更に備えており、
 前記前輪側連動ブレーキ用管路と前記リザーバーとの間で連結された第1の排出管路と、
 前記前輪ブレーキ用管路と前記リザーバーとの間で連結された第2の排出管路と、
 前記後輪側連動ブレーキ用管路と前記リザーバーとの間で連結された第3の排出管路と、
 前記後輪ブレーキ用管路と前記リザーバーとの間で連結された第4の排出管路と、
 前記第1の排出管路に設けられた第1の排出制御弁と、
 前記第2の排出管路に設けられた第2の排出制御弁と、
 前記第3の排出管路に設けられた第3の排出制御弁と、
 前記第4の排出管路に設けられた第4の排出制御弁と、
を更に備える、請求項15に記載のブレーキ制御装置。
 前記制御装置は、前記第1乃至第4の供給制御弁並びに前記第1乃至第4の排出制御弁の開閉を制御することにより、アンチロックブレーキ動作を実行する、請求項17に記載のブレーキ制御装置。
 前記制御装置は、前記第1乃至第4の供給制御弁並びに前記第1乃至第4の排出制御弁の開閉を制御することにより、前輪及び後輪のブレーキ力を所定の比率に制御する、請求項17又は18に記載のブレーキ制御装置。
 前記少なくとも2つの前輪シリンダは、1つの連動ブレーキキャリパに設けられ、前記少なくとも2つの後輪シリンダは、他の1つの連動ブレーキキャリパに設けられている、請求項12乃至19のいずれか1項に記載のブレーキ制御装置。
 前記前輪及び後輪シリンダは、対応する前記連動ブレーキキャリパ内で少なくとも4個づつ設けられ、
 前記前輪側及び後輪側の連動ブレーキキャリパは、ブレーキディスクの両側に各々対向配置されたブレーキパッドと、前記前輪シリンダの各々の内部で往復運動するように構成されたピストンと、を各々備え、
 前記ピストンは、前記ブレーキパッドを両側から前記ブレーキディスクに押し付けることを可能にするため、一方の側のブレーキパッドと、他方の側のブレーキパッドに各々同数ずつ取り付けられ、
 前記前輪及び後輪ブレーキ用管路、並びに、前記前輪側及び後輪側の連動ブレーキ用管路は、各管路が少なくとも2つのポートに夫々分岐し、分岐したポートの一方は、前記一方の側のブレーキパッドのピストンのためのシリンダに連結され、前記分岐したポートの他方は、前記他方の側のブレーキパッドのピストンのためのシリンダに連結される、請求項20に記載のブレーキ制御装置。
Description:
自動二輪車のブレーキ制御装置

 本発明は、ブレーキ圧の増大制御を可能 した自動二輪車のためのブレーキ制御装置 関する。

 特開2003-25978には、前輪マスタシリンダと 、該前輪マスタシリンダと液接続可能とされ る前輪ホイールシリンダと、後輪マスタシリ ンダと、該後輪マスタシリンダと液接続可能 とされる後輪ホイールシリンダと、液圧ポン プとを備えた自動二輪車のブレーキ制御装置 において、該前輪マスタシリンダのみを作動 させた時に、前記前輪ホイールシリンダにブ レーキ圧液を供給すると共に、前記液圧ポン プを駆動させて、該液圧ポンプの吐出圧液を 前記後輪ホイールシリンダに供給するように したアクティブ増圧の技術が開示されている 。また、同公報の図2には、後輪マスタシリ ダと遅れ弁42を介して液接続可能とした第2 前輪ホイールシリンダを更に設けた実施例 記載されている。

 上記技術において、遅れ弁42を設けた理由 しては、前輪のブレーキ力の方が大きく設 されており、ドライバーによっては細い道 を走行するときなどに、前輪ブレーキの制 力を円滑化し、前方への急激な重心移動を 小限に抑えるためである。また、上記技術 は、アクティブ増圧された吐出圧液は、後 側の管路構成から後輪ホイールシリンダに 用されるのみであり、後輪側の管路構成か 前輪ホイールシリンダに適用されることは い。

特開2003-25978

 本発明は、上記事実に鑑みなされたもの 、前後連動ブレーキ作動において後輪側管 構成でアクティブ増圧された液圧を後輪側 みならず前輪側にも適用することによって 連動ブレーキ制御の効果を更に増大させる 共に前後輪のブレーキ力の適正な配分を図 ことをその目的とする。

 上記課題を解決するため、本発明の第1の 態様に係る自動二輪車のブレーキ制御装置は 、 前輪にブレーキ力を印加するための液圧 発生する少なくとも2つの前輪シリンダと、 後輪にブレーキ力を印加するための液圧を発 生する少なくとも1つの後輪シリンダと、前 マスタシリンダと前記前輪シリンダの1つと 間で連結された前輪ブレーキ用管路と、後 マスタシリンダと前記後輪シリンダとの間 連結された後輪ブレーキ用管路と、前記後 ブレーキ用管路の第1の位置から分岐し、該 第1の位置より下流の第2の位置で前記後輪ブ ーキ用管路に合流する増圧用管路と、前記 1の位置より下流に位置する前記後輪ブレー キ用管路の第3の位置から分岐して前記前輪 リンダの他方に連結された連動ブレーキ用 路と、前記後輪ブレーキ用管路の前記第1の 置及び前記第3の位置の間に設けられた第1 切り替え制御弁と、前記増圧用管路に設け れた第2の切り替え制御弁と、前記増圧用管 に設けられた液圧ポンプと、前記ブレーキ 御装置に備えられた弁の開閉及び前記液圧 ンプの作動を制御する制御装置と、を備え 構成したものである。

 本発明の第1の態様によれば、通常は前記 第1の切り替え制御弁は開放し、前記第2の切 替え制御弁は閉鎖している。これにより、 常では、後輪へのブレーキ操作により後輪 ブレーキが掛けられる。制御装置は、所定 件が成立したとき、前記第1の切り替え制御 弁を閉鎖し、前記第2の切り替え制御弁を開 するように制御すると共に、前記液圧ポン を駆動させる。これによって、増圧用管路 ら高圧液が連動ブレーキ用管路及び後輪ブ ーキ用管路の両方に供給され、前輪及び後 の両方に増大したブレーキ力が掛かる(アク ィブ増圧)。好ましくは、制御手段は、前輪 マスタシリンダの増圧を検知し、且つ、前輪 へのブレーキ力に対する後輪へのブレーキ力 の比率が所定の比率に合致していないとき、 所定条件が成立したと判定してアクティブ増 圧制御を実行する。このとき、後輪へのブレ ーキ力の比率が所定の比率に合致するように 、前輪及び後輪へのブレーキ力を制御する。 この後輪へのブレーキ動作中に後輪マスタシ リンダに連係するフットペダルを踏み込むと 、後輪マスタシリンダからブレーキ液が排出 されているため、フットペダルの踏み込みは 浅くなっているが、手で操作する場合よりも 感覚は鈍く、従って多少のブレーキペダルの ストロークの変化は感覚的に問題とはならな い。一方、このアクティブ増圧制御中に、前 輪マスタシリンダと連係するハンドレバーが 操作され、前輪へのブレーキ操作が実行され たとき、連動ブレーキ用管路とは別に構成さ れている前輪ブレーキ用管路が前輪マスタシ リンダと前輪シリンダの1つとの間で連結さ ているため、ハンドレバーのレバーストロ クはアクティブ増圧による影響を受けず、 定しており、よってブレーキレバー操作を 触良く行うことができる。

 更に好ましい態様のブレーキ制御装置は 前記前輪ブレーキ用管路に設けられた第1の 供給制御弁と、前記後輪ブレーキ用管路の前 記第2の位置より下流に設けられた第2の供給 御弁と、前記連動ブレーキ用管路に設けら た第3の供給制御弁と、を更に備える。第1 至第3の供給制御弁の開閉動作により、前輪 スタシリンダから前輪へのブレーキ力、後 マスタシリンダから前輪へのブレーキ力及 後輪マスタシリンダから後輪へのブレーキ を各々制御することができる。より好まし は、第1の切り替え制御弁が開放し、第2の り替え制御弁が閉鎖している通常状態で後 マスタシリンダ内の圧力が増加したとき、 3の供給制御弁は、車速に応じて開閉動作さ る。即ち、低速走行時に前輪に強いブレー が掛かると車両が不安定になるため、第3の 供給制御弁を開閉動作により絞り、前輪への 連動圧を抑制し、高速走行時には第3の供給 御弁を開放し、ブレーキ連動効率を高める

 好ましくは、少なくとも1つのリザーバー を更に備えており、前記前輪ブレーキ用管路 と前記リザーバーとの間で連結された第1の 出管路と、前記連動ブレーキ用管路と前記 ザーバーとの間で連結された第2の排出管路 、前記後輪ブレーキ用管路と前記リザーバ との間で連結された第3の排出管路と、前記 第1の排出管路に設けられた第1の排出制御弁 、前記第2の排出管路に設けられた第2の排 制御弁と、前記第3の排出管路に設けられた 3の排出制御弁と、を更に備える。第1乃至 3の排出制御弁は、通常閉鎖されているが、 レーキ圧、アクティブ増圧されたブレーキ が過大なときや車輪ロックのおそれがある 合等にこれらの排出制御弁開放動作させる とにより、リザーバーに圧液を逃がして圧 リリーフを実行することができる。

 好ましくは、前記制御装置は、前記第1乃 至第3の供給制御弁並びに前記第1乃至第3の排 出制御弁の開閉を制御することにより、アン チロックブレーキ動作を実行する。更に好ま しくは、前記制御装置は、前記第1乃至第3の 給制御弁並びに前記第1乃至第3の排出制御 の開閉を制御することにより、前輪及び後 のブレーキ力を所定の比率に制御する。こ によって、本発明において、ブレーキ力を 効に働かせることができる。

 前記少なくとも2つの前輪シリンダは、1 の連動ブレーキキャリパに設けられていて よい。この場合の好ましい態様では、前記 輪シリンダは、前記連動ブレーキキャリパ で少なくとも4個設けられ、前記連動ブレー キャリパは、ブレーキディスクの両側に各 対向配置されたブレーキパッドと、前記前 シリンダの各々の内部で往復運動するよう 構成されたピストンと、を備え、前記ピス ンは、前記ブレーキパッドを両側から前記 レーキディスクに押し付けることを可能に るため、一方の側のブレーキパッドと、他 の側のブレーキパッドに各々同数ずつ取り けられ、前記前輪ブレーキ用管路及び前記 動ブレーキ用管路は、各管路が少なくとも2 つのポートに夫々分岐し、分岐したポートの 一方は、前記一方の側のブレーキパッドのピ ストンのためのシリンダに連結され、前記分 岐したポートの他方は、前記他方の側のブレ ーキパッドのピストンのためのシリンダに連 結される。この構成によれば、ハンドレバー を操作して前輪ブレーキ用管路の圧液が上昇 したとき、ブレーキディスクの両側に対向配 置された両パッドのピストンのシリンダに圧 液が供給されるので、両側のパッドは、ブレ ーキディスクを対応する側から各々押圧する 。また、アクティブ増圧が実行されて連動ブ レーキ用管路の圧液が上昇したとき、ブレー キディスクの両側に対向配置された両パッド のピストンのシリンダに圧液が供給されるの で、両側のパッドは、ブレーキディスクを対 応する側から各々押圧する。いずれのブレー キ動作の間又は両方のブレーキ動作が同時に 起こったときでも、ブレーキディスクは、両 側からパッドにより押されるので、ブレーキ パッドの片べりを防止することができる。

 本発明の第2の態様は、上記第1の態様の 成に加えて、前記連動ブレーキキャリパと 別体に前輪側に第2のブレーキキャリパを更 備え、該第2のブレーキキャリパは少なくと も1つのシリンダを備え、前記前輪ブレーキ 管路は、2つの管路に分岐し、一方は、前記 動ブレーキキャリパのシリンダに連結され 他方は第2のブレーキキャリパのシリンダに 連結される。

 上記第1及び第2の態様では、アクティブ 圧用の管路構成は、後輪側の管路構成にの 備えられ、前輪側の管路構成には設けられ いなかった。これに対し、本発明の第3の態 は、アクティブ増圧用の管路構成を前輪側 び後輪側の両方に設け、しかもアクティブ 圧されたブレーキ圧を、前輪側及び後輪側 連動ブレーキ管路の各々を介して、後輪側 路構成から前輪側のみならず、前輪側管路 成から後輪側へも適用する双方向の構成と たものである。

 従って、本発明の第3の態様に係るブレー キ制御装置は、前輪にブレーキ力を印加する ための液圧を発生する少なくとも2つの前輪 リンダと、後輪にブレーキ力を印加するた の液圧を発生する少なくとも2つの後輪シリ ダと、前輪マスタシリンダと前記前輪シリ ダの1つとの間で連結された前輪ブレーキ用 管路と、後輪マスタシリンダと前記後輪シリ ンダの1つとの間で連結された後輪ブレーキ 管路と、前記前輪ブレーキ用管路の第1の位 から分岐し、該第1の位置より下流の第2の 置で前記前輪ブレーキ用管路に合流する前 側増圧用管路と、前記第1の位置より下流に 置する前記前輪ブレーキ用管路の第3の位置 から分岐して前記後輪シリンダの他方に連結 された前輪側連動ブレーキ用管路と、前記前 輪ブレーキ用管路の前記第1の位置及び前記 3の位置の間に設けられた第1の前輪側切り替 え制御弁と、前記前輪側増圧用管路に設けら れた第2の前輪側切り替え制御弁と、前記前 側増圧用管路に設けられた前輪側液圧ポン と、前記後輪ブレーキ用管路の第1の位置か 分岐し、該第1の位置より下流の第2の位置 前記後輪ブレーキ用管路に合流する後輪側 圧用管路と、前記第1の位置より下流に位置 る前記後輪ブレーキ用管路の第3の位置から 分岐して前記前輪シリンダの他方に連結され た後輪側連動ブレーキ用管路と、前記後輪ブ レーキ用管路の前記第1の位置及び前記第3の 置の間に設けられた第1の後輪側切り替え制 御弁と、前記後輪側増圧用管路に設けられた 第2の後輪側切り替え制御弁と、前記後輪側 圧用管路に設けられた後輪側液圧ポンプと 前記ブレーキ制御装置に備えられた弁の開 及び前記前輪及び後輪側の液圧ポンプの作 を制御する制御装置と、を備えて構成した のである。

 好ましくは、通常では、前記第1の前輪側 及び後輪側の切り替え制御弁は開放し、前記 第2の前輪側及び後輪側の切り替え制御弁は 鎖しており、前記制御装置は、所定条件が 立したとき、前記第1の前輪側切り替え制御 を閉鎖し前記第2の前輪側切り替え制御弁を 開放するように制御すると共に前記前輪側液 圧ポンプを駆動させる第1の増圧制御と、前 第1の後輪側切り替え制御弁を閉鎖し前記第2 の後輪側切り替え制御弁を開放するように制 御すると共に前記後輪側液圧ポンプを駆動さ せる第2の増圧制御とのうち少なくともいず か1つを実行する。

 より好ましくは、前記制御手段は、前記 輪マスタシリンダ及び前記後輪マスタシリ ダの両方の増圧を検知し、且つ、前記前輪 のブレーキ力に対する前記後輪へのブレー 力の比率が所定の比率に合致していないと 、前記所定条件が成立したと判定し、前記 輪へのブレーキ力の比率が前記所定の比率 合致するように、前記第1の増圧制御と前記 第2の増圧制御とのうち少なくともいずれか1 を実行する。

 ブレーキ圧を制御するため、好ましくは 前記前輪及び後輪ブレーキ用管路に各々設 られた第1の供給制御弁と、前記後輪及び後 輪ブレーキ用管路の前記第2の位置より下流 各々設けられた第2の供給制御弁と、前記前 及び後輪側の連動ブレーキ用管路に各々設 られた第3の供給制御弁と、を更に備える。 前述のように、第1の前輪側及び後輪側の切 替え制御弁が開放し、第2の前輪側及び後輪 の切り替え制御弁が閉鎖している状態で後 マスタシリンダ内の圧力が増加したとき、 輪側連動ブレーキ用管路に設けられた第3の 供給制御弁は、車速に応じて開閉動作される のが好ましい。

 更に好ましくは、少なくとも1つのリザー バーを更に備えており、前記前輪側連動ブレ ーキ用管路と前記リザーバーとの間で連結さ れた第1の排出管路と、前記前輪ブレーキ用 路と前記リザーバーとの間で連結された第2 排出管路と、前記後輪側連動ブレーキ用管 と前記リザーバーとの間で連結された第3の 排出管路と、前記後輪ブレーキ用管路と前記 リザーバーとの間で連結された第4の排出管 と、前記第1の排出管路に設けられた第1の排 出制御弁と、前記第2の排出管路に設けられ 第2の排出制御弁と、前記第3の排出管路に設 けられた第3の排出制御弁と、前記第4の排出 路に設けられた第4の排出制御弁と、を更に 備える。

 前記制御装置は、前記第1乃至第4の供給 御弁並びに前記第1乃至第4の排出制御弁の開 閉を制御することにより、アンチロックブレ ーキ動作を実行することができる。また、前 記制御装置は、前記第1乃至第4の供給制御弁 びに前記第1乃至第4の排出制御弁の開閉を 御することにより、前輪及び後輪のブレー 力を所定の比率に制御することもできる。

 前記少なくとも2つの前輪シリンダは、1 の連動ブレーキキャリパに設けられ、前記 なくとも2つの後輪シリンダは、他の1つの連 動ブレーキキャリパに設けられていてもよい 。この場合の好ましい態様では、前記前輪及 び後輪シリンダは、対応する前記連動ブレー キキャリパ内で少なくとも4個づつ設けられ 前記前輪側及び後輪側の連動ブレーキキャ パは、ブレーキディスクの両側に各々対向 置されたブレーキパッドと、前記前輪シリ ダの各々の内部で往復運動するように構成 れたピストンと、を各々備え、前記ピスト は、前記ブレーキパッドを両側から前記ブ ーキディスクに押し付けることを可能にす ため、一方の側のブレーキパッドと、他方 側のブレーキパッドに各々同数ずつ取り付 られ、前記前輪及び後輪ブレーキ用管路、 びに、前記前輪側及び後輪側の連動ブレー 用管路は、各管路が少なくとも2つのポート 夫々分岐し、分岐したポートの一方は、前 一方の側のブレーキパッドのピストンのた のシリンダに連結され、前記分岐したポー の他方は、前記他方の側のブレーキパッド ピストンのためのシリンダに連結される。 れによって、第1の態様において上述した通 り、前輪側及び後輪側の連動ブレーキキャリ パにおいて、ブレーキパッドの片べりを無く すことができる。

図1は、本発明の第1の実施例に係るブ ーキ制御装置の回路図である。 図2は、本発明の第2の実施例に係るブ ーキ制御装置の回路図である。 図3は、本発明の第3の実施例に係るブ ーキ制御装置の回路図である。 図4は、本発明の各実施例に適用可能な ブレーキキャリパの概略構成図である。

符号の説明

  1a、1b、1c ブレーキ制御装置
  2a、2b、2c ブレーキ液圧切替制御装置
  5   コントロールユニット
  10  前輪マスタシリンダ
  11  ハンドレバー
  12  前輪ホイールシリンダ
  20  後輪マスタシリンダ
  21  フットペダル
  22  後輪ホイールシリンダ
  30、42、45  込め弁
  32、46、48  弛め弁
  34、52  リザーバー
  38  電磁制御弁
  40  高圧吸入弁
  50  液圧ポンプ
  56、58、60、62  圧力センサ
  70、74、76(2ポート)  前輪ブレーキキャリ
  78(2ポート)        後輪ブレーキキャ パ
  80  ブレーキディスク
  84、85、86、87 ピストン
  88、89、90、91 シリンダ
  92、93 ブレーキパッド
  100  前輪
  102  後輪

 以下、図面を参照して本発明の各実施例を 明する。
(第1の実施例)
 図1には、本発明の第1の実施例に係るブレ キ制御装置1aが示されている。このブレーキ 制御装置1aは、自動二輪車に適用される。

 図1に示されるように、自動二輪車は、前 輪100及び後輪102を有しており、前輪100に対し ブレーキを掛けるため手で操作可能なハンド レバー11と、後輪102に対しブレーキを掛ける め足で操作可能なフットペダル21と、を備 ている。また、ハンドレバー11の操作に連動 して前輪用のブレーキ圧を発生させるための 前輪マスタシリンダ10と、ブレーキ力を前輪 印加するための前輪ホイールシリンダ12と フットペダル21の操作に連動して後輪用のブ レーキ圧を発生させるための後輪マスタシリ ンダ20と、ブレーキ力を後輪に印加するため 後輪ホイールシリンダ22と、が備えられて る。前後輪マスタシリンダ(10、20)と、前後 ホイールシリンダ(12、22)との間には、ブレ キ液圧を切り替え制御するためのブレーキ 圧切替制御装置2a(一点鎖線で囲まれた部分) 設けられている。ブレーキ液圧切替制御装 2aは、ブレーキ制御装置1aの主要構成要件で ある。

 ブレーキ制御装置1aは、ブレーキ液圧切 制御装置2a内に、込め弁30及び弛め弁32を備 る。これらの弁30、32は、公知の2ポート、2 置電磁切替弁であり、弁に備えられたソレ イドを励磁することにより、連通位置又は 断位置のいずれかを取る。込め弁30の入力ポ ートは前輪マスタシリンダ10から延びている 路aに接続されている。管路aには、前輪マ タシリンダ10からの液圧を検出するため圧力 センサ56が取り付けられている。込め弁30の 力ポートは、管路bに接続され、該管路bは、 前輪ホイールシリンダ12に接続されている。 常、込め弁30は開放状態となっているが、AB S制御時などには、込め弁30の開閉動作により 、前輪マスタシリンダ10から前輪ホイールシ ンダ12への液圧の適用を制御することがで る。管路a及び管路bには、込め弁30と並列の 路として管路cが接続されている。管路cに 、弛め弁32、逆止弁35及び液圧ポンプ36が設 られている。液圧ポンプ36はモータ37の回転 作により駆動する。また、弛め弁32と逆止 35との間から分岐した管路には、リザーバー 34が接続されている。従って、弛め弁32の開 動作により管路bの圧液はリザーバー34に流 し、これにより圧力をリリーフすることが きる。

 更に、ブレーキ制御装置1aは、ブレーキ 圧切替制御装置2a内に、電磁制御弁38、高圧 入弁40、込め弁42、込め弁45、弛め弁46及び め弁48を備える。これらの弁38、40、42、45、4 6、48は、公知の2ポート、2位置電磁切替弁で り、通常は連通位置又は遮断位置のいずれ に設定され、弁に備えられたソレノイドを 磁することにより、遮断位置又は連通位置 いずれかに変更される。通常では、電磁制 弁38が開放し、高圧吸入弁40は閉じられてい る。電磁制御弁38の入力ポートは前輪マスタ リンダ10から延びている管路dに接続されて る。管路dには、後輪マスタシリンダ20から 液圧を検出するため圧力センサ58が取り付 られている。

 電磁制御弁38の出力ポートは、管路eに接 され、管路eには、込め弁42の入力ポートが 続され、込め弁42の出力ポートは、管路fに 続され、該管路fは、前輪ホイールシリンダ 12に接続されている。従って、込め弁42の開 動作により、後輪マスタシリンダ20から前輪 ホイールシリンダ12への液圧の適用を制御す ことができる。

 管路eからは管路nが分岐しており、該管 nには、込め弁45の入力ポートが接続され、 め弁45の出力ポートは、管路oに接続され、 管路oは、後輪ホイールシリンダ22に接続さ ている。従って、込め弁45の開閉動作により 、後輪マスタシリンダ20から後輪ホイールシ ンダ22への液圧の適用を制御することがで る。

 管路dからは管路gが分岐しており、該管 gは高圧吸入弁40の入力ポートが接続され、 圧吸入弁40の出力ポートには管路hが接続さ ている。管路hは、管路i及び管路jに分岐す 。管路iは管路nの所定の箇所に接続され、管 路iには、モータ37の回転動作により駆動する 液圧ポンプ50が介在されている。これらの管 (g、h、i)、高圧吸入弁40及び液圧ポンプ50は アクティブ増圧回路を形成している。

 アクティブ増圧回路において、高圧吸入 40が開いた状態で液圧ポンプ50が駆動される と、マスタシリンダ20からの圧液が吸入され 管路d、g、高圧吸入弁40、管路h、iを介して 路nに至り、込め弁42、45を介して前後輪の イールシリンダ12、22に増大したブレーキ圧 を印加することができる。即ち、前後輪へ ブレーキ力をアクティブ増圧することがで る。管路fには、特にアクティブ増圧された 液圧を検出するため圧力センサ60が取り付け れている。

 一方、管路jには、逆止弁54を介して弛め 46の出力ポートが接続され、弛め弁46の入力 ポートには管路kが接続され、該管路kは、管 fの所定の箇所に接続される。管路jの逆止 54の入力側において、管路jにリザーバー52が 接続されている。管路oからは、管路mが分岐 ており、弛め弁48の入力ポートに接続され 該弛め弁48の出力ポートには、管路lが接続 れ、該管路lは、弛め弁46の出力側の管路jの 定の箇所に接続されている。弛め弁46、48は 、通常は閉鎖されているが、弛め弁46、48を 放することにより管路f、oの圧液は管路k、m 介してリザーバー52に流入し、これにより 路f、o内の圧力をリリーフして過大なブレー キ力の印加を防止することができる。

 更に、ブレーキ制御装置1aは、ブレーキ の制御を指令するためのコントロールユニ ト5を備えている。コントロールユニット5は 、例えば、前輪100及び後輪102の車輪速度、車 体の速度、加速度及び減速度等の外部パラメ ータ、並びに、圧力センサ56、58及び60により 検出された液圧等の内部パラメータに基づい て、所定の制御を実行する。例えば、前後輪 のブレーキを弛めるべきか、保持するべきか 、又は、増大すべきかを判断し、この判断に 基づいて、弁30、32、38、40、42、45、46及び48 ソレノイドを励磁又は非励磁に制御し、必 に応じてポンプ50を駆動してアクティブ増圧 を行ったりする。これにより、ホイールシリ ンダ12、22に供給される液圧は、保持、低下 増大され、路面μに応じたアンチロックブレ ーキ制御が実行される。更に、コントロール ユニット5は、前輪100と後輪102との間で最適 制動力の配分を実行するための制御を行う 例えば、車体減速度に応じた所定の比率(一 として7:3)で前輪ブレーキ力と後輪ブレーキ 力との間で制動力を配分する。即ち、本発明 は、連動ブレーキ制御と、アンチロックブレ ーキ制御とを合体したブレーキ制御システム を実現したものである。

 前輪100及び後輪102へのブレーキ力印加は 前輪ブレーキキャリパ70及び後輪ブレーキ ャリパ72を介して実行される。ここで、前輪 ブレーキキャリパ70は、前輪マスタシリンダ1 0から管路bを介して供給されたブレーキ圧液 後輪側から管路fを介しての供給されたブレ ーキ圧液とを1つのキャリパでブレーキディ クに印加する構成を有する。図4に、前輪ブ ーキキャリパ70の構成を示す。

 図4に示されるように、自動二輪車のブレ ーキ構成部は、ブレーキディスク80と、該ブ ーキディスク80の両側に該ディスクから離 て配置された一対のパッド92、93とを備える 前輪ブレーキキャリパ70は、液圧を用いて レーキ構成部の一対のパッド92、93をブレー ディスク80に押し付け、これにより車輪に レーキ力を印加するように構成されたもの ある。これを実現するため、前輪ブレーキ ャリパ70は、ブレーキパッド92に取り付けら た2つのピストン84、85と、ブレーキパッド93 に取り付けられた2つのピストン86、87と、こ らのピストンを摺動可能に収容するシリン 88、89、90及び91と、これらのシリンダが形 されているキャリパーハウジング81と、を備 えている。

 更に、前輪ブレーキキャリパ70は、前輪 の連動ブレーキ制御のため図1の管路fに連通 したポート82と、ハンドレバー11による通常 ブレーキ力印加のため管路bに連通したポー 83と、を備える。ポート82は、2つのポート82 a及び82bに分割され、ポート82aはシリンダ88に 接続され、ポート82bは、ブレーキディスク80 挟んで反対側に配置されたシリンダ91に接 される。また、ポート83は、2つのポート83a び83bに分割され、ポート83aはシリンダ89に接 続され、ポート83bは、ブレーキディスク80を んで反対側に配置されたシリンダ90に接続 れる。この構成によれば、通常のブレーキ 印加、並びに、前輪及び後輪の間の連動ブ ーキ制御のいずれかの場合又はそれらの両 が実行された場合であっても、ブレーキデ スク80は、両側からパッド92、93を同時に押 付けられることになり、ブレーキパッドの べりを防止することができる。

 なお、後輪ブレーキキャリパ72は、管路o みが接続された1ポート構成であるが、図4 構成と同様に、1ポートを2つのポートに分割 して、ブレーキディスクを挟んで各々反対側 に配置した2つのシリンダに連通させ、該シ ンダ内で摺動する対向2ピストン構成を採用 ることができる。この場合でも、いうまで なくブレーキパッドの片べりを防止するこ ができる。

 次に、本発明の第1の実施例に係るブレー キ制御装置1aの作用を説明する。

 ハンドレバー11が操作されたとする。こ 場合、コントロールユニット5は、圧力セン 56により検出された液圧の増大か又はハン レバーのブレーキスイッチが入ったことを 知する。このとき、コントロールユニット5 、高圧吸入弁40、込め弁42及び45を開放し、 磁切替弁38を閉鎖し、液圧ポンプ50を駆動さ せる。液圧ポンプ50の作用によって後輪マス シリンダ20から高圧吸入弁40を介して圧液が 吸入され、管路h、iを介して管路nに圧液が流 入し、管路e、込め弁42及び管路fを介して前 ブレーキキャリパ70に、込め弁45及び管路oを 介して後輪ブレーキキャリパ72にアクティブ 圧された圧液が各々供給される。即ち、前 のブレーキ動作に連動して後輪にもブレー がかけられると共に、アクティブ増圧され ブレーキ液圧が前輪ホイールシリンダにも 加される。込め弁42、45の開閉動作により、 前述したように、前後輪へのブレーキ力を適 切に配分することができる。車両条件や路面 μの状態からブレーキロックを防止する必要 あると判断した場合、アンチロックブレー 動作を行う。

 この後輪へのブレーキ動作中に前輪ブレ キキャリパ70にもアクティブ増圧された圧 が供給されている。しかし、図1に示される うに、ハンドレバー11の操作によるブレー 圧液は、管路a、bを通過し、アクティブ増圧 された圧液は別の管路fを通過する。それに えて、図4に示されるように、前輪ブレーキ ャリパ70内では、管路bからのポートと、管 fからのポートとは別々に構成され、互いに 圧液が混入されることはない。従って、アク ティブ増圧された圧液が供給されていても、 ハンドレバー11のレバーストロークは安定し おり、ブレーキレバー操作を感触良く行う とができる。一方、この後輪へのブレーキ 作中にフットペダル21を踏み込むと、後輪 スタシリンダ20からブレーキ液が排出されて いるため、フットペダル21の踏み込みは浅く っているが、手で操作する場合よりも感覚 鈍く、従って多少のブレーキペダルのスト ークの変化は感覚的に問題とはならない。

 また、アクティブ増圧されたブレーキ圧 の前輪ブレーキキャリパ70への圧力も込め 42等の開閉動作により適切に制御されるので 、上記従来技術のような遅れ弁を設ける必要 はなく、前輪側へのブレーキ力の円滑化を図 ると共に、前方への急激な重心移動を抑える ことができる。

 コントロールユニット5は、駆動輪である 後輪102にスリップが発生したと判断した場合 でも、液圧ポンプ50を駆動させて上述したア ティブ増圧制御を行い、前後輪の間の連動 レーキ制御を行うこともできる。弛め弁46 び48は、通常は閉鎖されているが、コントロ ールユニット5は、アクティブ増圧されたブ ーキ力が過大と判断した場合、込め弁45を閉 じ、弛め弁46及び48を開放してリザーバー52に 圧液を排出する。このとき、車両条件や路面 μの状態からブレーキロックを防止する必要 あると判断した場合、アンチロックブレー 動作を行う。

 一方、ハンドレバー11が操作されていな 状態でフットペダル21が操作されたとする。 この場合、コントロールユニット5は、圧力 ンサ58が検出した液圧の増大か又はフットペ ダルのブレーキスイッチが入ったことを検知 する。このとき、電磁切替弁38が開放され高 吸入弁40が閉鎖された通常の弁状態で込め 45が開放される。このため、本発明のフット ペダル21の操作量に応じたブレーキ圧が、後 ブレーキキャリパ72のみならず、連動ブレ キ用管路(e、f)を介して前輪ブレーキキャリ 70にも伝達され、前後輪の両方にブレーキ がかかる。この場合、必ずしも前後輪への レーキ力の比率が理想ブレーキ配分となる けではないが、フットペダル21のみの操作で 後輪のみにブレーキ力をかける従来技術と比 較して、より理想に近いブレーキ力配分を達 成することができる。

 また、込め弁42は、車速に応じて開閉制 されるのが好ましい。即ち低速走行時に前 100に強いブレーキがかかると車両が不安定 なるため、込め弁42を開閉動作により絞り、 前輪100への連動圧を抑制する。高速走行時に は込め弁42を開放し、ブレーキ連動効率を高 る。このように後輪マスタシリンダ20で発 したドライバの操作量に応じた圧液は込め 45を介して後輪ホイールシリンダ22に適用さ 、後輪にブレーキがかかり、前輪100には、 め弁42で調圧された圧力によりブレーキが かる。

 その後、上記ブレーキ制御の間に、ハンド バー11が操作された場合、前輪100には、上 のように後輪マスタシリンダ20からの調圧ブ レーキ圧に加えて、ドライバの操作量に応じ たブレーキ圧がかかる。このとき、後輪への ブレーキ圧が、前輪へのブレーキ圧に対して 理想配分となるターゲットブレーキ圧に既に 達していた場合には、上述したアクティブ増 圧制御は実行されない。その後、ハンドレバ ー11の操作量が増して前輪へのブレーキ圧が 昇するなど、後輪へのブレーキ圧が、ター ットブレーキ圧より低下した時点で、上述 たアクティブ増圧制御が実行され、前後輪 ブレーキ力配分が適切に制御される。
(第2の実施例)
 次に本発明の第2の実施例を図2を用いて説 する。なお、図2において、図1の構成要素と 同様の構成要素は、図1と同じ参照番号、参 記号を附して詳細な説明を省略し、異なる 分についてのみ説明する。

 図2に示されるように、第2の実施例に係 ブレーキ制御装置1bでは、前輪側に連動ブレ ーキキャリパ74と、該連動ブレーキキャリパ7 4とは別体に構成された第2のブレーキキャリ 75を更に備える。連動ブレーキキャリパ74は 、前記連動ブレーキキャリパ70と同様に、前 マスタシリンダ10から管路bを介して供給さ たブレーキ圧液と後輪側から管路fを介して の供給されたブレーキ圧液とを1つのキャリ でブレーキディスクに印加する構成を有す 。

 第2の実施例では、前記前輪ブレーキ用管路 bを、2つの管路p、qに分岐させ、一方の管路p 、連動ブレーキキャリパ74のシリンダに連 し、他方の管路qは第2のブレーキキャリパ75 シリンダに連結する。即ち、第2の実施例に 係るブレーキ制御装置1bは、ハンドペダル11 操作により発生したブレーキ液圧を2つのポ トを介して前輪に印加するようにしたもの ある。
(第3の実施例)
 次に本発明の第3の実施例を図3を用いて説 する。なお、図3において、図1の構成要素と 同様の構成及び作用を有する要素は、図1と じ参照番号、参照記号を附して詳細な説明 省略する。

 第3の実施例に係るブレーキ制御回路1cに 、前輪側のブレーキ回路にも、後輪側と同 に、アクティブ増圧及び後輪への連動ブレ キ制御を可能にした回路が設けられている 前輪側のブレーキ回路において、後輪側ブ ーキ回路と同様の構成要素については、後 側の構成要素の数字に「a」を附し、また、 後輪側ブレーキ回路と同様の管路については 、後輪側の管路のアルファベット記号に数字 の「1」を附し、詳細な説明を省略する。な 、第3の実施例に係るブレーキ制御回路1cは 管路o及びo1においても、液圧を検出するた の圧力センサ62、62aが更に設けられ、正確な 圧力制御を可能としている。

 前輪ブレーキキャリパ76は、図4に示され 構成と同様に2ポート構成であり、前輪ブレ ーキ回路の管路o1と、後輪ブレーキ回路の管 fと、が接続されている。これにより、前輪 ブレーキキャリパ76には、前輪マスタシリン 10からのブレーキ圧又は前輪ブレーキ回路 アクティブ増圧されたプレーキ圧と、後輪 スタシリンダ20からのブレーキ圧又は後輪ブ レーキ回路でアクティブ増圧されたプレーキ 圧とが適用される。後輪ブレーキキャリパ78 、図4に示される構成と同様に2ポート構成 あり、後輪ブレーキ回路の管路oと、前輪ブ ーキ回路の管路f1と、が接続されている。 れにより、後輪ブレーキキャリパ78には、後 輪マスタシリンダ20からのブレーキ圧又は後 ブレーキ回路でアクティブ増圧されたプレ キ圧と、前輪マスタシリンダ10からのブレ キ圧又は前輪ブレーキ回路でアクティブ増 されたプレーキ圧とが適用される。コント ールユニット5は、前輪ブレーキ力と、後輪 レーキ力とが最適な配分比率となるように ブレーキキャリパ76及び78を介して印加され る前後輪のブレーキ力を制御する。

 第1及び第2の実施例では、ハンドレバー 操作されたときに、後輪側のみに設けられ アクティブ増圧回路を動作させるようにし いたが、第3の実施例では、ハンドレバー及 フットペダルのいずれか一方のみの操作で 、前輪側及び後輪側のいずれのアクティブ 圧回路も動作されない。ハンドレバー11及 フットペダル21のいずれも操作された状態で 、前輪側及び後輪側のマスタシリンダ10、20 増圧が検知されると、コントロールユニッ 5は、前輪ブレーキ力と後輪ブレーキ力とが 適な配分比率となるように、前輪側及び後 側のアクティブ増圧回路の両方又はいずれ 一方を制御する。

 第3の実施例の上記アクティブ増圧制御は 、一例であって、他の制御方法も可能である 。例えば、ハンドレバー11及びフットペダル2 1のいずれか一方のみが操作され、前輪側及 後輪側のいずれか一方のマスタシリンダの 圧が検知されると、増圧された側と反対側 アクティブ増圧回路(ハンドレバー操作時で 後輪側のアクティブ増圧回路、フットペダ 操作時では前輪側のアクティブ増圧回路)が 、当該マスタシリンダの増圧値に基づいて目 標ブレーキ圧が設定され、該目標ブレーキ圧 を達成するように制御されるようにしてもよ い。

 以上が本発明の実施例であるが、本発明 上記例にのみ限定されるものではなく、請 の範囲により画定される本発明の範囲内で 意好適に変更可能である。

 例えば、上記実施例では、フットペダル2 1の操作が後輪ブレーキに連動するようにし が、フットペダルを第2のハンドレバーとし 構成することもできる。即ち、左右のハン レバーで前後輪のブレーキを制御する構成 してもよい。このようなブレーキ構成の二 車として例えばスクーターなどがある。