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Title:
BRAKING FORCE BOOSTER DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2017/158467
Kind Code:
A1
Abstract:
[Problem] To improve the accuracy of detecting a reciprocating stroke of an input member, and to suppress noise generated by collision of the input member against a housing during cancelling of the operation of a brake pedal or the like. [Solution] This braking force booster device 1 boosts the operation force of a brake pedal 100 in accordance with the movement amount of an input member 4 that moves in a reciprocating manner due to operation of the brake pedal 100, and drives a master cylinder, the braking force booster device 1 being provided with: the input member 4, of which one end is linked to the brake pedal 100 and which is inserted into a control housing 3 installed in a housing 2 and provided so as to be capable of sliding relatively in the axial direction; and damping members 22, 31, 32 provided at sites abutting the input member 4 and the housing 2, or at positions linked to or capable of abutting parts of the input member, the braking force booster device 1 being configured such that, when the input member 4 moves in a returning manner during cancelling of the operation of the brake pedal 100, the damping members 22, 31, 32 execute a shock-absorbing damping operation once the input members 4 abut the housing 2.

Inventors:
TAKASAKI YOSHIYASU (JP)
NAKA JOHJI (JP)
Application Number:
PCT/IB2017/051285
Publication Date:
September 21, 2017
Filing Date:
March 06, 2017
Export Citation:
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Assignee:
BOSCH GMBH ROBERT (DE)
International Classes:
B60T13/577; B60T13/573
Domestic Patent References:
WO2001012484A12001-02-22
WO2002044000A12002-06-06
Foreign References:
EP1470980A12004-10-27
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Claims:
【書類名】 特許請求の範囲

【請求項 1】 ブレーキペダル (1 00) の操作によって往復移動する入力部材 (4) の移動量に応じて該ブレーキペダル (1 00) の操作力を倍力してマスタシリ ンダを駆動するブレーキ力の倍力装置であって、

ブレーキペダル (loo) に一端が連結され、 ハウジング (2) 内に配設された制 御ハウジング (3) 内に揷嵌されて軸方向に相対スライ ド自在に設けられる前記入力 部材 (4) と、

前記入力部材 (4) が軸方向に戻り移動する際に、 ハウジングに当接する衝撃を吸 収減衰するように所定位置に設けられた減衰部材 (2 2、 3 1、 3 2) と、 を備え、 前記ブレーキペダル (1 00) が操作されていない状態において、 前記入力部材 (4) は前記ハウジング (2) に当接しており、

前記ブレーキペダル (1 00) の操作により前記入力部材 (4) を第 1の方向

(A) に移動させた後、 前記ブレーキペダル (1 00) の操作を解除することにより 前記入力部材 (4) が前記制御ハウジング (3) 内に設けられている、 ばね (7) の 付勢力によって前記第 1の方向 (A) と逆方向の第 2の方向 (B) に戻り移動して、 前記入力部材 (4) がハウジング (2) に当接する際に、 前記減衰部材 (2 2、 3 1、 3 2) 、 前記入力部材 (4) がハウジング (2) に当接する際の衝撃を吸収し 減衰するようにしたことを特徴とするブレーキ力の倍力装置。

【請求項 2】 請求項 1に記載のブレーキ力の倍力装置 (1) において、 前記減衰部材は、 屈曲ないし回転する屈曲部 (2 2 e) と、 該屈曲部 (2 2 e) か ら前記入力部材 (4) を軸直交方向に貫通して延びる第 1のアーム部 (22 a) と、 前記屈曲部 (22 e) から前記入力部材 (4) の軸方向に沿って延びる第 2のアーム 部 (2 2 b) と、 を備えた可撓性ダンパー (2 2) によって構成されていることを特 徴とする、 ブレーキ力の倍力装置。

【請求項 3】 請求項 2に記載のブレーキ力の倍力装置 (1) において、 前記第 1のアーム部 (22 a) の中間部には、 前記入力部材 (4) の一部に係合され る第 1の係合部 (2 2 d) が設けられ、 前記第 1のアーム部 (22 a) の先端部には 前記制御ハウジング (3) の一部又は該制御ハウジング (3) に設けたリテーナ部材

(2 1) に係合される第 2の係合部 (22 c) が設けられると共に、

前記第 2のアーム部 (2 2 b) の先端部には、 前記入力部材 (4) と制御ハウジン グ (3) との間に相対変位が発生した時、 前記第 1のアーム部 (2 2 a) と第 2のァ ーム部 (2 2 b) のレバー比によって前記入力部材 (4) の当接面 (4 b) を超えて ハウジング (2) 側に突出する当接部 (2 2 f ) が設けられていることを特徴とす る、 ブレーキ力の倍力装置。

【請求項 4】 請求項 3に記載のブレーキ力の倍力装置 (1) において、 前記第 1のアーム部 (2 2 b) における第 1の係合部 (2 2 d) と第 2の係合部 (2 2 c) との中間には、 前記入力部材 (4) に形成した軸直交方向貫通穴 (4 c) の内縁部に係合して回動支点となる支点 (2 2 g) が設けられていることを特徴とす る、 ブレーキ力の倍力装置。

【請求項 5】 請求項 1に記載のブレーキ力の倍力装置 (1) において、 前記減衰部材は、 液体を充填するシリンダ (3 1 a) と、 該シリンダ (3 1 a) 内 に収納され、 軸方向にスライ ド自在に設けられる、 一部絞り連通穴 (3 1 e) が形成 されたビストン (3 1 b) と、 該ピストン (3 1 b) に一端が接続され、 他端が前記 シリンダ (3 1 a) の一方の端面を貫いてハウジング (2) の開口部 (2 a) を通つ て前記入力部材 (4) の当接面 (4 b) と対向する位置まで延びるスリーブ状のビス トンロッド (3 1 c) と、 を備えた液体式ダンパ (3 1) によって構成されているこ とを特徴とする、 ブレーキ力の倍力装置。

【請求項 6】 請求項 5に記載のブレーキ力の倍力装置 (1) において、 前記流体式ダンパ (3 1) には、 前記シリンダ (3 1 a) の他方の端面と前記ビス トン (3 1 b) との間に設けられ、 常時前記ピストンロッ ド (3 1 c) を突出方向に 付勢する、 ばね (3 I d) が設けられていることを特徴とする、 ブレーキ力の倍力装

【請求項 7】 請求項 1に記載のブレーキ力の倍力装置 (1) において、 前記減衰部材は、 前記入力部材 (4) の当接面 (4 b) に埋め込まれた永久磁石

(3 2 a) と、 該永久磁石 (3 2 a) と対向する位置のハウジング (2) の被当接面

(2 b) に埋め込まれたソレノィ ド (3 2 b) と、 該ソレノイ ド (3 2 b) に電力を 供給する電源 (3 2 c) と、 該電源 (3 2 c) の ON、 OF Fを切り換えるスィッチ

(3 2 d) と、 これらを接続する電気回路 (3 2 e) と、 を備えた電磁式ダンパ (3 2) によって構成されており、

前記ブレーキペダル (1 00) を操作しない待機時には、 前記スィッチ (3 2 d) を OF Fにして前記永久磁石 (3 2 a) とソレノイ ド (3 2 b) との間に磁力を発生 させない状態にし、

前記ブレーキペダル (1 00) を操作する操作時と、 前記ブレーキペダル (1 0 0) の操作を解除する操作解除時には、 前記スィッチ (3 2 d) を ONにして前記永 久磁石 (3 2 a) とソレノイ ド (3 2 b) との間に反発方向の磁力を発生させるよう にしたことを特徴とする、 ブレーキ力の倍力装置。

【請求項 8】 ブレーキペダル (1 00) の操作によって往復移動する入力部材 (4) の移動量に応じて該ブレーキペダル (1 00) の操作力を倍力してマスタシリ ンダを駆動するブレーキ力の倍力装置であって、 ブレーキペダル (loo) に一端が連結され、 ハウジング (2) 内に配設された制 御ハウジング (3) 内に揷嵌されて軸方向に相対スライ ド自在に設けられる入力部材 (4) と、

前記入力部材 (4) の一部に連結された状態で設けられる減衰部材として、 屈曲な いし回転する屈曲部 (22 e) と、 該屈曲部 (22 e) から前記入力部材 (4) を軸 直交方向に貫通して変位可能に延びる第 1のアーム部 (2 2 a) と、 前記屈曲部 (2 2 e) から前記入力部材 (4) の軸方向に沿って延びる第 2のアーム部 (2 2 b) と、 を備えた可撓 ダンパ (2 2) とを具備し、

前記ブレーキペダル (1 00) の操作により前記入力部材 (4) が第 1の方向

(A) に移動して車輪にブレーキ力を与えた後、 前記ブレーキペダル (1 00) の操 作を解除することにより、 前記入力部材 (4) がばね (7) の付勢力によって前記第 1の方向 (A) と逆方向の第 2の方向 (B) に戻り移動するとき、 前記入力部材

(4) がハウジング (2) に当接する際に、 前記可撓性ダンパ (2 2) 前記入力 部材 (4) がハウジング (2) に当接する際の衝撃を吸収し減衰するようにしたこと を特徴とする、 ブレーキ力の倍力装置。

【請求項 9】 請求項 8に記載のブレーキ力の倍力装置 (1) において、 前記第 1のアーム部 (2 2 a) の中間部には、 前記入力部材 (4) の一部に係合さ れる第 1の係合部 (2 2 d) が設けられ、 前記第 1のアーム部 (2 2 a) の先端部に は、 前記制御ハウジング (3) の一部又は該制御ハウジング (3) に設けたリテーナ 部材 (2 1) に係合される第 2の係合部 (2 2 c) が設けられると共に、

前記第 2のアーム部 (2 2 b) の先端部には、 前記入力部材 (4) と制御ハウジン グ (3) との間に相対変位が発生した時、 前記第 1のアーム部 (2 2 a) と、 第 2の アーム部 (2 2 b) のレバー比によって前記入力部材 (4) の当接面 (4 b) を超え てハウジング (2) 方向へ突出する当接部 (2 2 f ) が設けられていることを特徴と する、 ブレーキ力の倍力装置。

【請求項 1 0】 請求項 9に記載のブレーキ力の倍力装置 (1) において、 前記第 1のアーム部 (2 2 a) における第 1の係合部 (2 I d) と第 2の係合部

(2 2 c) との中間には、 前記入力部材 (4) に形成した貫通穴 (4 c) の縁に係合 して回動支点となる支点 (2 2 g) が設けられていることを特徴とする、 ブレーキ力 の倍力装置。

【請求項 1 1】 ブレーキペダル (1 00) の操作によって往復移動する入力部材 (4) の移動量に応じて該ブレーキペダル (1 00) の操作力を倍力してマスタシリ ンダを駆動するブレーキ力の倍力装置であって、

ブレーキペダル (loo) に一端が連結され、 ハウジング (2) 内に配設された制 御ハウジング (3) 内に揷嵌されて軸方向に相対スライ ド自在に設けられる入力部材 (4) と、 前記入力部材 (4) に当接可能な位置に設けられる減衰部材として、 液体を充填す るシリンダ (31 a) と、 該シリンダ (3 1 a) 内に収納され、 軸方向にスライ ド自 在に設けられる、 一部に絞り連通穴 (31 e) が形成されたピストン (31 b) と、 該ピストン (31 b) に一端が接続され、 他端が前記シリンダ (3 1 a) の一方の端 面を貫いてハウジング (2) の開口部 (2 a) 通って、 前記入力部材 (4) の当接面

(4 b) と対向する位置まで延びるスリーブ状のピストンロッド (3 1 c) と、 を備 えた液体式ダンパ (3 1) と、 を具備し、

前記ブレーキペダル (100) の操作により前記入力部材 (4) が第 1の方向

(A) に移動して車輪にブレーキ力を与えた後、 前記ブレーキペダル (100) の操 作を解除することにより、 前記入力部材 (4) が前記制御ハウジング (3) 内に設け られている、 ばね (7) の付勢力によって前記第 1の方向 (A) と逆方向の第 2の方 向 (B) に戻り移動するとき、 前記入力部材 (4) がハウジング (2) に当接する際 に、 前記流体式ダンパ (3 1) 前記入力部材 (4) がハウジング (2) に当接す る際の衝撃を吸収し減衰するようにしたことを特徴とする、 ブレーキ力の倍力装置。

【請求項 1 2】 請求項 1 1に記載のブレーキ力の倍力装置 (1) において、 前記流体式ダンパ (31) には、 前記シリンダ (3 1 a) の他方の端面と前記ビス トン (31 b) との間に設けられ、 常時前記ピストンロッド (31 c) を突出方向に 付勢する、 ばね (3 I d) が設けられていることを特徴とする、 ブレーキ力の倍力装 m.0

【請求項 1 3】 ブレーキペダル (100) の操作によって往復移動する入力部材 (4) の移動量に応じて該ブレーキペダル (100) の操作力を倍力してマスタシリ ンダを駆動するブレーキ力の倍力装置であって、

ブレーキペダル (loo) に一端が連結され、 ハウジング (2) 内に配設された制 御ハウジング (3) 内に揷嵌されて軸方向に相対スライ ド自在に設けられる入力部材 (4) と、

前記入力部材 (4) とハウジング (2) との当接部位に設けられる減衰部材とし て、 前記入力部材 (4) の当接面 (4 b) に埋め込まれた永久磁石 (32 a) と、 該 永久磁石 (32 a) と対向する位置のハウジング (2) の被当接面 (2 b) に埋め込 まれたソレノイド (32 b) と、 該ソレノイ ド (32 b) に電力を供給する電源 (3 2 c) と、 該電源の ON、 OF Fを切り換えるスィッチ (32 d) と、 これらを接続 する電気回路 (32 e) と、 を備えた電磁式ダンパ (32) と、 を具備し、

前記ブレーキペダル (100) を操作しない待機時には、 前記スィッチ (32 d) を OF Fにして前記永久磁石 (32 a) とソレノイ ド (32 b) との間に磁力を発生 させない状態にし、

前記ブレーキペダル (100) を操作する操作時と、 前記ブレーキペダル (10 0) の操作を解除する操作解除時には、 前記スィッチ (32 d) を ONにして前記永 久磁石 (32 a) とソレノイ ド (32 b) との間に反発方向の磁力を発生させる状態 にし、

前記ブレーキペダル (100) の操作により前記入力部材 (4) が第 1の方向

(A) に移動して車輪にブレーキ力を与えた後、 前記ブレーキペダル (100) の操 作を解除することにより前記入力部材 (4) が前記制御ハウジング (3) 内に設けら れている、 ばね (7) の付勢力によって前記第 1の方向 (A) と逆方向の第 2の方向

(B) に戻り移動するとき、 前記入力部材 (4) がハウジング (2) に当接する際 に、 前記電磁式ダンパ (32) 、 前記入力部材 (4) がハウジング (2) に当接す る際の衝撃を吸収し減衰するようにしたことを特徴とする、 ブレーキ力の倍力装置。

Description:
【書類名】 明細書

【発明の名称】 ブレーキ力の倍力装置

【技術分野】

【0 0 0 1】

本発明は、 ブレーキペダルの操作によって往復移動する 入力部材の移動量に応じて 該ブレーキペダルの操作力を倍力してマスタ シリンダを駆動するブレーキ力の倍力装 置に関し、 特にブレーキペダルの操作解除時に入力部材 がハウジングに衝突すること によって発生する打音を抑制するようにした ブレーキ力の倍力装置に係るものであ

【背景技術】

【0 0 0 2】

下記の特許文献 1に示すように、 従来からブレーキペダルの操作によって往復 移動 する入力部材の移動量に応じて該ブレーキペ ダルの操作力を倍力してマスタシリンダ を駆動するブレーキ力の倍力装置が知られて いる。 そして、 該ブレーキ力の倍力装置 では、 ブレーキペダルの操作解除時に入力部材がハ ゥジングに衝突することによって 発生する打音を軽減するためにストッパ部に 弾性部材を介在させた構成が採用されて いる。

【0 0 0 3】

即ち、 特許文献 1では、 ブレーキペダル (入力ロッド 3 4の右方に接続されている が図示されていない) を踏むと、 その力の伝達により、 入力ロッド 3 4及び入力ビス トン 3 2 (バネ 3 7、 3 8の付勢力がバランスする中立位置にある) がー体的に図 1 中、 バネ 7 2の付勢力に抗して左方へ移動し、 入力ピストン 3 2の移動量がセンサに より検出されてモータ 4 0を作動させる。 モータ 4 0が作動するとナツト部材 4 6と ネジ軸 4 7とによって構成されるボールネジ機構 4 1によりプライマリピストン 1 0 を左方へ押圧しプライマリ室 1 6に液圧を発生させる。

【0 0 0 4】

また、 この液圧がセカンダリピストン 1 1を介してセカンダリ室 1 7へ伝達され、 かく してマスタシリンダ 2で発生したブレーキ液圧が各車輪に伝達さ てブレーキ力 を発生させる。 一方、 ブレーキペダルのブレーキ力を解除すると、 入力ピストン 3 2、 プライマリピストン 1 0、 セカンダリピストン 1 1が図 1中、 右方へ移動復帰し てマスタシリンダ 2のブレーキ液圧が減圧されて制動力が解除 れる。

【0 0 0 5】

このとき、 入力ロッド 3 4は右方へ移動復帰するが、 図 2及び図 3中、 ストッパ部 9 0の可動部材 9 2がハウジング 4の規制部 3 9に当接する際衝撃があっても、 可動 部材 9 2が Oリング 9 3を介して固定フランジ 9 1に当接する衝撃吸収減衰作用によ り、 その衝撃を吸収して減衰させることによって 打音の発生を軽減させるようにして いた。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0006】

【特許文献 1】 特開 2014— 8869号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0007】

しかし、 上記特許文献 1によれば次の問題点が生じる。

即ち、 上記特許文献 1によれば、 ブレーキ操作解除時に入力ロッド 34が後退して ハウジング 4の規制部 39に当接することによって発生する打音を軽 できるが、 弾 性部材である Oリング 93を介在させて入力ロッド 34の戻りストロークを決めてい るため、 入力ロッド 34の往復ストロークの検出にばらつきが生じ いという問題点 があつた。

【0008】

そして、 上記入力ロッド 34の往復ストロークの検出にばらつきが発生 ると、 ば らつきの大きさ次第で ECU (エレク トリ ックコントロールユニット) の判断や制御 に不具合が起こる可能性があり、 E C Uの誤作動やこれに伴う不具合の要因になっ しまう。

【0009】

そこで本発明は、 上記従来のブレーキ力の倍力装置が抱えてい るこのような問題点 を解決すベく、 入力部材の往復ストロークの検出のばらつき を少なくすることで E C Uの誤作動やこれに伴う不具合を防止するこ ができ、 しかもブレーキペダルの操作 解除時等に入力部材がハゥジングに衝突する ことによつて発生する打音を抑制するこ とを目白勺とする。

【課題を解決するための手段】

【0010】

本発明のブレーキ力の倍力装置は、 ブレーキペダル (100) の操作によって往復 移動する入力部材 (4) の移動量に応じて該ブレーキペダル (100) の操作力を倍 力してマスタシリンダを駆動するブレーキ力 の倍力装置であって、 ブレーキペダル (100) に一端が連結され、 ハウジング (2) 内に配設された制御ハウジング (3) 内に揷嵌されて軸方向に相対スライ ド自在に設けられる入力部材 (4) と、 前 記入カ部材 (4) とハウジング (2) との当接部位又は前記入力部材 (4) の一部に 連結又は当接可能な位置に設けられる減衰部 材 (22、 3 1、 32) と、 を備え、 前 記ブレーキペダル (100) の操作により前記入力部材 (4) が第 1の方向 (A) に 移動して車輪にブレーキ力を与えた後、 前記ブレーキペダル (1 00) の操作を解除 することにより前記入力部材 (4) が前記制御ハウジング (3) 内に設けられてい る、 ばね (7) の付勢力によって前記第 1の方向 (A) と逆方向の第 2の方向 (B) に戻り移動するとき、 前記入力部材 (4) がハウジング (2) に当接する際に、 前記 減衰部材 (2 2、 3 1、 3 2) 、 前記入力部材 (4) がハウジング (2) に当接す る際の衝撃を吸収し減衰するように構成され ている。

【00 1 1】

また、 前記減衰部材は、 屈曲ないし回転する屈曲部 (2 2 e) と、 該屈曲部 (2 2 e) から前記入力部材 (4) を軸直交方向に貫通して変位可能に延びる第 1のアーム 部 (2 2 a) と、 前記屈曲部 (2 2 e) から前記入力部材 (4) の軸方向に沿って延 びる第 2のアーム部 (22 b) と、 を備えた可撓性ダンパー (22) によって構成さ れている。

【00 1 2】

また、 前記第 1のアーム部 (2 2 a) の中間部には、 前記入力部材 (4) の一部に 係合される第 1の係合部 (2 2 d) が設けられ、 前記第 1のアーム部 (22 a) の先 端部には前記制御ハウジング (3) の一部又は該制御ハウジング (3) に設けたリテ 一ナ部材 (2 1) に係合される第 2の係合部 (22 c) が設けられると共に、 前記第 2のアーム部 (2 2 b) の先端部には、 前記入力部材 (4) と制御ハウジング (3) との間に相対変位が発生した時、 前記第 1のアーム部 (2 2 a ;即ち、 第 2及び第 1 の係合部 2 2 d及び 2 2 c間の距離) と第 2のアーム部 (2 2 b ;即ち、 第 2の係合 部 2 2 c及び当接部 2 2 f 間の距離) のレバー比によって前記入力部材 (4) の当接 面 (4 b) を超えてハウジング (2) 側に突出する当接部 (2 2 f ) が設けられてい てもよい。

【00 1 3】

また、 前記第 1のアーム部 (2 2 b) における第 1の係合部 (2 2 d) と第 2の係 合部 (22 c) との中間には、 前記入力部材 (4) に形成した軸直交方向貫通穴 (4 c) の内縁部に係合して回動支点となる支点 (22 g) が設けられていてもよい。

【00 14】

また、 前記減衰部材は、 液体を充填するシリンダ (3 1 a) と、 該シリンダ (3 1 a) 内に収納され、 軸方向にスライ ド自在に設けられる、 一部絞り連通穴 (3 1 e) が形成されたビストン (3 1 b) と、 該ピストン (3 1 b) に一端が接続され、 他端 が前記シリンダ (3 1 a) の一方の端面を貫いてハウジング (2) の開口部 (2 a) を通って前記入力部材 (4) の当接面 (4 b) と対向する位置まで延びるスリーブ状 のピストンロッド (3 1 c) と、 を備えた液体式ダンパ (3 1) によって構成されて いてもよい。

【00 1 5】 また、 前記流体式ダンパ (3 1) には、 前記シリンダ (3 1 a) の他方の端面と前 記ピストン (3 1 b) との間に設けられ、 常時前記ピストンロッド (3 1 c) を突出 方向に付勢する、 ばね (3 I d) が設けられていてもよい。 【00 1 6】 また、 前記減衰部材は、 前記入力部材 (4) の当接面 (4 b) に埋め込まれた永久 磁石 (3 2 a) と、 該永久磁石 (3 2 a) と対向する位置のハウジング (2) の被当 接面 (2 b) に埋め込まれたソレノィ ド (3 2 b) と、 該ソレノイ ド (3 2 b) に電 力を供給する電源 (3 2 c) と、 該電源 (3 2 c) の ON、 OFFを切り換えるスィ ツチ (3 2 d) と、 これらを接続する電気回路 (3 2 e) と、 を備えた電磁式ダンパ (3 2) によって構成されており、 前記ブレーキペダル (1 00) を操作しない待機 時には、 前記スィッチ (3 2 d) を OFFにして前記永久磁石 (3 2 a) とソレノィ ド (3 2 b) との間に磁力を発生させない状態にし、 前記ブレーキペダル (1 00) を操作する操作時と、 前記ブレーキペダル (1 00) の操作を解除する操作解除時に は、 前記スィッチ (3 2 d) を ONにして前記永久磁石 (3 2 a) とソレノイ ド (3 2 b) との間に反発方向の磁力を発生させるように してもよい。

【00 1 7】

また、 本発明のブレーキ力の倍力装置 (1) は、 ブレーキペダル (1 00) の操作 によって往復移動する入力部材 (4) の移動量に応じて該ブレーキペダル (1 00) の操作力を倍力してマスタシリンダを駆動す るブレーキ力の倍力装置であって、 ブレ ーキペダル (1 00) に一端が連結され、 ハウジング (2) 内に配設された制御ハウ ジング (3) 内に揷嵌されて軸方向に相対スライ ド自在に設けられる入力部材 (4) と、 前記入力部材 (4) の一部に連結された状態で設けられる減衰部 材として、 屈曲 ないし回転する屈曲部 (2 2 e) と、 該屈曲部 (2 2 e) から前記入力部材 (4) を 軸直交方向に貫通して変位可能に延びる第 1のアーム部 (2 2 a) と、 前記屈曲部

(2 2 e) から前記入力部材 (4) の軸方向に沿って延びる第 2のアーム部 (2 2 b) と、 を備えた可撓性ダンパ (22) とを具備し、 前記ブレーキペダル (1 00) の操作により前記入力部材 (4) が第 1の方向 (A) に移動して車輪にブレーキ力を 与えた後、 前記ブレーキペダル (1 00) の操作を解除することにより、 前記入力部 材 (4) がばね (7) の付勢力によって前記第 1の方向 (A) と逆方向の第 2の方向

(B) に戻り移動するとき、 前記入力部材 (4) がハウジング (2) に当接する際 に、 前記可撓性ダンパ (2 2) 、 前記入力部材 (4) がハウジング (2) に当接す る際の衝撃を吸収し減衰するようにしてもよ い。

【00 1 8】

また、 前記第 1のアーム部 (2 2 a) の中間部には、 前記入力部材 (4) の一部に 係合される第 1の係合部 (2 2 d) が設けられ、 前記第 1のアーム部 (22 a) の先 端部には、 前記制御ハウジング (3) の一部又は該制御ハウジング (3) に設けたリ テーナ部材 (2 1) に係合される第 2の係合部 (2 2 c) が設けられると共に、 前記 第 2のアーム部 (2 2 b) の先端部には、 前記入力部材 (4) と制御ハウジング

(3) との間に相対変位が発生した時、 前記第 1のアーム部 (22 a) と、 第 2のァ ーム部 (2 2 b) のレバー比によって前記入力部材 (4) の当接面 (4 b) を超えて ハウジング (2) 方向へ突出する当接部 (2 2 f ) が設けられていてもよい。

【00 1 9】

また、 前記第 1のアーム部 (2 2 a) における第 1の係合部 (2 I d) と第 2の係 合部 (22 c) との中間には、 前記入力部材 (4) に形成した貫通穴 (4 c) の縁に 係合して回動支点となる支点 (2 2 g) が設けられていてもよい。

【00 20】

また、 本発明のブレーキ力の倍力装置 (1) は、 ブレーキペダル (1 00) の操作 によって往復移動する入力部材 (4) の移動量に応じて該ブレーキペダル (1 00) の操作力を倍力してマスタシリンダを駆動す るブレーキ力の倍力装置であって、 ブレ ーキペダル (1 00) に一端が連結され、 ハウジング (2) 内に配設された制御ハウ ジング (3) 内に揷嵌されて軸方向に相対スライ ド自在に設けられる入力部材 (4) と、 前記入力部材 (4) に当接可能な位置に設けられる減衰部材とし て、 液体を充填 するシリンダ (3 1 a) と、 該シリンダ (3 1 a) 内に収納され、 軸方向にスライ ド 自在に設けられる、 一部に絞り連通穴 (3 1 e) が形成されたピストン (3 1 b) と、 該ピストン (3 1 b) に一端が接続され、 他端が前記シリンダ (3 1 a) の一方 の端面を貫いてハウジング (2) の開口部 (2 a) 通って、 前記入力部材 (4) の当 接面 (4 b) と対向する位置まで延びるスリーブ状のピス トンロッド (3 1 c) と、 を備えた液体式ダンパ (3 1) と、 を具備し、 前記ブレーキペダル (1 00) の操作 により前記入力部材 (4) が第 1の方向 (A) に移動して車輪にブレーキ力を与えた 後、 前記ブレーキペダル (1 00) の操作を解除することにより、 前記入力部材

(4) が前記制御ハウジング (3) 内に設けられている、 ばね (7) の付勢力によつ て前記第 1の方向 (A) と逆方向の第 2の方向 (B) に戻り移動するとき、 前記入力 部材 (4) がハウジング (2) に、 前記流体式ダンパ (3 1) が衝撃吸収減衰作用を 実行して、 前記入力部材 (4) がハウジング (2) に当接する際の衝撃を吸収し減衰 するようにしてもよい。

【00 2 1】

また、 前記流体式ダンパ (3 1) には、 前記シリンダ (3 1 a) の他方の端面と前 記ピストン (3 1 b) との間に設けられ、 常時前記ピストンロッド (3 1 c) を突出 方向に付勢する、 ばね (3 I d) が設けられていてもよい。

【00 22】

また、 本発明のブレーキ力の倍力装置 (1) は、 ブレーキペダル (1 00) の操作 によって往復移動する入力部材 (4) の移動量に応じて該ブレーキペダル (1 00) の操作力を倍力してマスタシリンダを駆動す るブレーキ力の倍力装置であって、 ブレ ーキペダル (100) に一端が連結され、 ハウジング (2) 内に配設された制御ハウ ジング (3) 内に揷嵌されて軸方向に相対スライ ド自在に設けられる入力部材 (4) と、 前記入力部材 (4) とハウジング (2) との当接部位に設けられる減衰部材とし て、 前記入力部材 (4) の当接面 (4 b) に埋め込まれた永久磁石 (32 a) と、 該 永久磁石 (32 a) と対向する位置のハウジング (2) の被当接面 (2 b) に埋め込 まれたソレノイド (32 b) と、 該ソレノイ ド (32 b) に電力を供給する電源 (3 2 c) と、 該電源の ON、 OF Fを切り換えるスィッチ (32 d) と、 これらを接続 する電気回路 (32 e) と、 を備えた電磁式ダンパ (32) と、 を具備し、 前記ブレ ーキペダル (100) を操作しない待機時には、 前記スィッチ (32 d) を OFFに して前記永久磁石 (32 a) とソレノイド (32 b) との間に磁力を発生させない状 態にし、 前記ブレーキペダル (100) を操作する操作時と、 前記ブレーキペダル

(100) の操作を解除する操作解除時には、 前記スィッチ (32 d) を ONにして 前記永久磁石 (32 a) とソレノイド (32 b) との間に反発方向の磁力を発生させ る状態にし、 前記ブレーキペダル (100) の操作により前記入力部材 (4) が第 1 の方向 (A) に移動して車輪にブレーキ力を与えた後、 前記ブレーキペダル (10 0) の操作を解除することにより前記入力部材 (4) が前記制御ハウジング (3) 内 に設けられている、 ばね (7) の付勢力によって前記第 1の方向 (A) と逆方向の第 2の方向 (B) に戻り移動するとき、 前記入力部材 (4) がハウジング (2) に当接 する際に、 前記電磁式ダンパ (32) 前記入力部材 (4) がハウジング (2) に 当接する際の衝撃を吸収し減衰するようにし てもよい。

【発明の効果】

【0023】

本発明のブレーキ力の倍力装置 (1) によれば次に示す効果がある。

(1) まず、 入力部材がとハウジング等との間に減衰部材 を設け、 ブレーキペダルの 操作を解除して入力部材が軸方向に戻り移動 するとき、 入力部材がハウジングに当接 する際の衝撃を吸収減衰するから、 従来例特許文献 1の如く入力部材の往復ストロー クの検出精度を低下させることなく、 且つ入力部材がハウジングに衝突することに よ り発生する打音も抑制することが可能になる 。

また、 従来例に比して、 入力部材の往復ストロークの検出のばらつき を小さくする ことで ECUの誤作動やこれに伴う不具合を防止するこ とができる。

【0024】

(2) また、 減衰部材として屈曲ないし回転する支点と、 該支点から入力部材を貫通 して変位可能にその軸交差方向に延びる第 1のアーム部と、 前記支点から入力部材の 軸方向に沿って延びる第 2のアーム部と、 を備えた可撓性ダンパを採用した場合に は、 比較的簡単な構成でコンパク ト且つ安価な減衰部材を提供することが可能 にな 【0 0 2 5】

また、 前記第 1のアーム部の中間部に入力部材の一部に係 される第 1の係合部を 設け、 前記第 1のアーム部の先端部に制御ハウジングの一 又は該制御ハウジングに 取り付けられる部材に係合される第 2の係合部を設け、 前記第 2のァーム部の先端部 に入力部材と制御ハゥジングとの間の相対変 位発生時に前記第 1のアーム部と第 2の アーム部のレバー比によって入力部材の当接 面よりもハウジング側に突出する当接部 を設けた場合には、 前記第 1の係合部と第 2の係合部が順次、 入力部材又は制御ハゥ ジング (制御ハウジングに取り付けられる部材を含 む) に当接することで第 1のァー ム部に回転変位を生じさせ、 前記支点を介してその動きを第 2のアーム部に伝えるこ とによって第 2のアーム部に橈み変形を生じさせて第 2のアーム部の当接部が入力部 材の先端部を超えてハウジング方向へ突出さ せることが可能になる。

【0 0 2 6】

また、 前記第 1のアーム部における第 1の係合部と第 2の係合部との中間に、 入力 部材に形成した軸直交方向貫通穴の縁部に係 合して回動支点となる支点を設けた場合 には、 当該支点が回動支点となって第 1のアーム部が回動するため、 当該回動時の第 1のアーム部の軸交差方向と軸方向のずれが 止されて第 1のアーム部の回転変位が 安定する。

【0 0 2 7】

( 3 ) また、 減衰部材として、 液体を充填するシリンダと、 該シリンダ内に収納さ れ、 軸方向にスライ ド自在に設けられる、 一部に絞り連通穴が形成されたピストン と、 該ピストンに一端が接続され、 他端がシリンダの一方の端面を貫いて入力部 材の 当接面と対向する位置まで延びるスリーブ状 のビストンロッドと、 を備えた流体式ダ ンパを採用した場合には、 シリンダ内に充填された液体が作動液となっ て前記絞り連 通穴を通ってビストンによって隔てられた左 室と右室を行き来できるから、 前記絞り 連通穴のォリフィス効果によつて入力部材の 運動エネルギーを吸収して所望の衝撃吸 収減衰作用を発揮することができる。

【0 0 2 8】

また、 前記シリンダの他方の端面とビストンとの間 に常時ビストン口ッドを突出方 向に付勢する、 ばねを縮設した場合には、 別途、 液圧回路を設けなくても当該ばねの 付勢力によつて前記ピストンロッドを突出さ せることが可能になるから構造が簡単で コンパクトな流体式ダンパを提供することが できる。 また、 これにより入力部材の衝 突時の荷重を小さくすることが可能になる。

【0 0 2 9】

( 4 ) また、 減衰部材として、 入力部材の当接面に埋め込まれた永久磁石と 、 該永 久磁石と対向する位置のハウジングの被当接 面に埋め込まれたソレノィ ドと、 電源、 スィッチ、 電気回路と、 を備えた電磁式ダンパを採用した場合には、 ブレーキペダル の操作解除時にスィツチを O Nにして永久磁石とソレノイ ドとの間に反発方向の磁力 を発生させることによって、 入力部材の戻り移動時の衝撃を磁力によつて 吸収し減衰 することが可能になり、 極めて効果的に打音の発生を抑制することが できる。

【0 0 3 0】

また、 前記スィッチの O N、 O F F動作とソレノイ ドに供給する電流の大きさを調 節することによつて磁力を制御することがで きるから、 入力部材とハウジングの相対 位置の変化に応じて上記スィッチの動作を切 り替えたり、 磁力を徐々に小さく したり 大きくすることができる。 また、 戻り移動時の入力部材の衝撃荷重が異なる種 々のブ レーキ力の倍力装置に対応して磁力の大きさ を調節することもできるようになる。 【図面の簡単な説明】

【0 0 3 1】

【図 1】

図 1は、 本発明の第 1の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置を す側断面図であ

【図 2】

図 2は、 本発明の第 1の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置を す図で、 入力部 材が待機ポジシヨンに位置している時の可撓 性ダンパの作動状態を示す側断面図であ

【図 3】

図 3は、 本発明の第 1の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置を す図で、 入力部 材が戻り移動時の可撓性ダンパの作動状態を 示す側断面図である。

【図 4】

図 4は、 本発明の第 1の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置を す図で、 図 2中 の I V— I V断面図である。

【図 5】

図 5は、 本発明の第 1の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置を す図で、 図 2中 の V— V断面図である。

【図 6】

図 6は、 本発明の第 1の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置を す図で、 図 2中 の V I — V I断面図である。

【図 7】

図 7は、 本発明の第 1の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置を す図で、 図 2中 の V I I—V I I断面図である。

【図 8】 図 8は、 本発明の第 2の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置を す図で、 入力部 材が待機ポジションに位置している時の流体 式ダンパの作動状態を示す側断面図であ

【図 9】

図 9は、 本発明の第 2の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置を す図で、 ブレー キペダル操作時の流体式ダンパの作動状態を 示す側断面図である。

【図 1 0】

図 1 0は本発明の第 2の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置を す図で、 入力部 材が戻り移動時の流体式ダンパの作動状態を 示す側断面図である。

【図 1 1】

図 1 1は、 本発明の第 3の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置を す図で、 入力 部材が待機ポジションに位置している時の電 磁式ダンパの作動状態を示す側断面図で める。

【図 1 2】

図 1 2は、 本発明の第 3の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置を す図で、 ブレ ーキペダル操作時の電磁式ダンパの作動状態 を示す側断面図である。

【図 1 3】

図 1 3は、 本発明の第 3の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置を す図で、 入力 部材が戻り移動時の電磁式ダンパの作動状態 を示す側断面図である。

【発明を実施するための形態】

【0 0 3 2】

以下、 本発明に係るブレーキ力の倍力装置 1を図 1乃至図 7に示す第 1の実施形態 と、 図 8乃至図 1 0に示す第 2の実施形態と、 図 1 1乃至図 1 3に示す第 3の実施形 態と、 に基づいて具体的に説明する。 最初に、 図 1に基づいて本発明のブレーキ力の 倍力装置 1の全体構成の概略について説明し、 続いて図 1乃至図 7に基づいて本発明 の第 1の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置 1 Aの具体的構成とその作動状態につ いて説明する。

【0 0 3 3】

( 1 ) ブレーキ力の倍力装置の全体構成 (図 1参照)

本発明のブレーキ力の倍力装置 1は、 ブレーキペダル 1 0 0の操作によって往復移 動する入力部材 4の移動量に応じて該ブレーキペダル 1 0 0の操作力を倍力してマス タシリンダを駆動するブレーキ力の倍力装置 である。

【0 0 3 4】

具体的には、 ブレーキペダル 1 0 0に入力ロッド 6を介して連結された入力部材 4 は、 ハウジング 2内に配設された制御ハウジング 3内に揷嵌されて軸方向に相対スラ ィ ド自在に設けられる一体のプランジャ 4 1と連結へッド 4 2とを備える。 なお、 入 カ部材 4、 プランジャ 1及び連結へッド 4 2は同一部材である。 またこの入力部材 4 が戻り移動してハウジング 2に当接する際の衝撃を吸収減衰する減衰部 (2 2、 3 1、 3 2 ) が所定位置に設けられ、 これにより本発明のブレーキ力の倍力装置 1は基 本的に構成されている。

【0 0 3 5】

更に、 図示の如く、 本発明のブレーキ力の倍力装置 1には、 略 U字形のキー 5であ つて、 入力部材 4に形成した溝部 4 aに対して軸方向ギャップ G A (図 2中、 キー 5 の図中右側面 5 aと制御ハゥジング 3の基準面 3 bとの間に形成される) を有して軸 直交方向に係合している前記キー 5 (図 2及び図 6参照) と、 上記制御ハウジング 3 と一体になつて移動するブースタ本体 5 1 (図 1に示す如く、 ラック 5 2を一体的に 有する) と、 該ラック 5 2と嚙合するピニオンギヤ 5 3と、 該ピニオンギヤ 5 3を駆 動する図示しないモータと、 上記制御ハウジング 3内に縮設されて上記入力部材 4を 後述する第 2の方向 Bとなる戻し移動方向に付勢する、 ばね 7と、 上記入力部材 4の 先端の同一軸線上に配置されるリァクション ディスク 8と、 該リアクションディスク 8に連結されてマスタシリンダを駆動するた の出カストロークを生成する出力部材 9と、 上記リアクションディスク 8を覆うようにその周囲に配置される、 ばね座を兼 ねたカバー 1 0と、 一端が上記出力部材 9の一部に当接され、 他端が上記カバー 1 0 に当接されて上記出力部材 9を後述する第 1の方向 Aとなる操作方向に付勢する、 ば ね 1 1と、 上記入力部材 4のストローク量、 上記ブースタ本体 5 1 (図 1 ) のスト口 ーク量及び上記出力部材 9のストローク量や前記モータの出力軸回転 度を検出する ための図示しないセンサと、 該センサによって得られた情報を E C Uに送って一連の 制御を実行する制御装置と、 が備えられている。

【0 0 3 6】

そして、 本発明では、 上記ブレーキペダル 1 0 0の操作により上記入力部材 4が第 1の方向 Aに移動して車輪にブレーキ力を与えた後、 ブレーキペダル 1 0 0の操作を 解除することにより上記入力部材 4が制御ハウジング 3内に縮設されている上記ばね の付勢力によつて上記第 1の方向 Aと逆方向の第 2の方向 Bに戻り移動するとき、 上記入力部材 4がハウジング 2に当接する際に、 上記減衰部材 2 2、 3 1、 3 2カ^ 上記入力部材 4がハウジング 2に当接する際の衝撃を吸収し減衰するよう 構成され ている。

【0 0 3 7】

( 2 ) 第 1の実施形態の具体的構成 (図 1乃至図 7参照)

本発明の第 1の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置 1 Aは、 前記減衰部材として の可撓 ダンパ 2 2 (図 2及び図 3参照) を備え、 該可撓 ダンパ 2 2は、 例えばプ ラスチック等の可撓性材料からなり、 屈曲ないし回転する屈曲部 2 2 eと、 該屈曲部 2 2 eから上記入力部材 4を貫通して変位可能にその軸交差方向に延 る第 1のァー ム部 2 2 aと、 上記屈曲部 2 2 eから上記入力部材 4の軸方向に沿って延びる第 2の アーム部 2 2 bと、 を備える。

【0 0 3 8】

そして、 上記第 1のアーム部 2 2 aの中間部には、 上記入力部材 4の一部に係合さ れる第 1の係合部としての第 1の係合凸部 2 2 dが設けられ、 上記第 1のアーム部 2 2 aの先端部には、 上記制御ハウジング 3に取り付けられるリテーナ 2 1に係合され る第 2の係合部としての第 2の係合凸部 2 2 cが設けられている。

【0 0 3 9】

また、 上記第 2のアーム部 2 2 bの先端部には、 上記入力部材 4と制御ハウジング 3との間に相対変位が発生した時、 上記第 1のアーム部 2 2 aと第 2のアーム部 2 2 bのレバー比、 (即ち、 第 2及び第 1の係合部 2 2 d及び 2 2 c間の距離と第 2の係 合部 2 2 c及び当接部 2 2 f 間の距離との比) によつて上記入力部材 4の右側端面で ある当接面 4 bを図中右方へ超えてハウジング 2側へ突出する当接部 2 2 f が設けら れている。

【0 0 4 0】

尚、 上記リテーナ 2 1は、 図 5及び図 6に示すような略半円形状を有しており、 上 述した可撓性ダンパ 2 2を上記入力部材 4に組み付ける際の組付け性を考慮して設け られている。 従って、 上記リテーナ 2 1の替わりに上記制御ハウジング 3の一部を上 記入カ部材 4側に代替リテーナ手段として突出させるこ により上記第 2の係合凸部 2 2 cを係合させるようにすることも可能である そして、 本実施形態では上記リテ ーナ 2 1に対して上記入力部材 4が軸方向へ相対変位することにより上記可 性ダン パ 2 2を変位させて上記当接部 2 2 f を上記入力部材 4の当接面 4 bを超えて図中右 方へ突出させるように構成されている。

【0 0 4 1】

また、 上記第 1のアーム部 2 2 aにおける第 1の係合凸部 2 2 dと第 2係合凸部 2 2 cとの中間には、 上記入力部材 4の軸直交方向貫通穴 4 c (図 2及び図 5参照) の 縁部に係合して回動支点となる一例としてク ランク状に折り曲げられた支点 2 2 gが 設けられている。

【0 0 4 2】

( 3 ) 第 1の実施形態の作動状態 (図 2乃至図 3参照)

次に、 本発明の第 1の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置 1 Aの作動状態を (A) 待機時と、 (B ) 操作時と、 (C ) 操作解除時と、 に分けて説明する。

(A) 待機時 (図 2参照)

上記入力部材 4が待機ポジションに位置している時は、 入力部材 4は図 2中の右方 向移動限界に位置し、 左右方向移動可能の入力部材 4の連結八ッド 4 2の図中右端に 形成された当接面 4 bがハウジング 2の内壁面の被当接面 2 bに当接した状態になつ ている。

【0 0 4 3】

この状態では、 上記第 1のアーム部 2 2 aの中間部に設けられる第 1の係合凸部 2 2 dは、 上記入力部材 4の貫通穴 4 cの図中左方の内縁部に当接係合した状態に つ ており、 上記第 1のアーム部 2 2 aの先端部に設けられる第 2の係合凸部 2 2 cは、 上記リテーナ 2 1に当接係合した状態になっている。

【0 0 4 4】

そして、 第 1のアーム部 2 2 aは図示のように軸直交方向に沿う直立姿勢 保持さ れており、 上記第 2のアーム部 2 2 bは屈曲部 2 2 eを中心に上記第 1のアーム部 2 2 aに対し直角な方向に延び、 その先端の当接部 2 2 f とハウジング 2の図中左側被 当接面 2 bとの間には僅かな軸方向ギャップ G Bが形成されている。

【0 0 4 5】

( B ) 操作時 (図 1及び図 2参照)

ブレーキペダル 1 0 0が踏み込まれると、 ブレーキペダル 1 0 0の操作量は入力口 ッド 6を介して入力部材 4に伝達され、 上記入力部材 4は図 2中、 左方の第 1の方向 Aに移動する。 入力部材 4が第 1の方向 Aに移動すると、 その移動ストローク量が図 示しないセンサによって検出され、 これによりモータが駆動してラック 5 2 (ブース ター本体 5 1と一体) とピニオンギヤ 5 3とを備えるラック · ピニオン機構によりブ ースタ本体 5 1及び制御ハウジング 3を上記入力部材 4と同じ第 1の方向 Aに所定ス 卜ローク移動させる。

【0 0 4 6】

尚、 この状態でも上記第 1のアーム部 2 2 aは、 上記待機時と同じ直立姿勢を保つ て入力部材 4と一体に第 1の方向 Aに移動する。 そして、 出力部材 9には、 上記入力 部材 4の移動ストローク量とブースタ本体 5 1の移動ストローク量が組み合わさって 倍力されたストローク量がリアクションディ スク 8を介して伝達され、 そのストロー ク量でマスタシリンダを駆動してホイールシ リンダにより車輪にブレーキ力を作用さ せる。

( C ) 操作解除時 (図 3参照)

ブレーキペダル 1 0 0の踏み込みを緩め、 ブレーキペダル 1 0 0から足を離して操 作を解除すると、 入力部材 4は、 ばね 7の付勢力によって勢いよく第 2の方向 Bに戻 り移動する。 この状態では、 第 1のアーム部 2 2 aの支点 2 2 gが入力部材 4の貫通 穴 4 cの縁に係合して、 該支点 2 2 gを回動支点として第 1のアーム部 2 2 aを図 3 中、 反時計方向に回転させて傾斜姿勢にする。 【0 0 4 7】

また、 上記入力部材 4の第 2の方向 Bへの戻り移動によって、 図 3に示す如く、 リ テーナ 2 1とキー 5との間の離間寸法は図 2に示す待機時よりも狭まる。 このときキ 一 5は、 第 1のアーム部 2 2 aの第 1の係合凸部 2 2 dを図中右方向 (矢印 B方向) へ押圧するため、 該第 1のアーム部 2 2 aは、 第 1の係合凸部 2 2 dを支点として反 時計方向へ回転して図 3の位置に至り、 これにより屈曲部 2 2 eも図 3に示す如く右 方向 (矢印 B方向) へ移動する。 同時に、 キー 5の図中右方向移動により、 上記ギヤ ップ G Aは図 3に示す如く僅少になる。

【0 0 4 8】

これにより、 可撓性ダンパ 2 2の第 2のアーム部 2 2 bの先端当接部 2 2 f が上記 入力手段 4右端の当接面 4 bを図中右方へ超えて突出してハウジング 2の被当接面 2 bに対して可撓的又は弾性的変形を伴いつつ 接し、 これにより入力部材 4の戻り運 動に減衰作用を付与する。 このとき、 図 3に示す如く軸方向ギャップ G Bは常に正確 にゼロになる。 続いて入力部材 4の当接面 4 bはハウジング 2の被当接面 2 bに対し て近接し、 上記可撓性ダンパ 2 2の減衰作用に起因して衝撃的でなく緩やか 当接す る。 このとき当接面 4 b及び被当接面 2 b及びその近傍部は可撓性を有さない剛体で あるから、 入力部材 4の往復ストロークはばらつきが生じない良 な精度なものにな

【0 0 4 9】

かく して、 上記第 1の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置 1 Aによれば、 従来例 の特許文献 1の如く入力部材 4の往復ストロークの検出精度を低下させる となく、 且つブレーキペダル 1 0 0の操作解除時に入力部材 4がハウジング 2に衝突すること によって発生する衝撃、 及び該衝撃に伴う打音の発生を抑制すること が可能になる。 また、 入力部材 4の往復ストロークの検出のばらつきを小さ することで E C Uの誤 作動やこれに伴う不具合を防止することがで きる。

【0 0 5 0】

( 4 ) 第 2の実施形態の具体的構成 (図 8乃至図 1 0参照)

本発明の第 2の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置 1 Bは、 減衰部材の構成を除 いて前記第 1の実施形態と同様の構成を有している。 従って、 ここでは前記第 1の実 施形態と同様の構成については説明を省略し 、 前記第 1の実施形態と相違する減衰部 材の構成とその作動状態に絞って説明する。

【0 0 5 1】

即ち、 本実施形態では、 流体式ダンパ 3 1が設けられ、 該流体式ダンパ 3 1は、 減 衰部材が液体 (例えばオイル) を充填するシリンダ 3 1 aと、 該シリンダ 3 1 a内に 収納され、 軸方向にスライ ド自在に設けられた、 一部に絞り連通穴 3 1 eが形成され た一例として平板状のビストン 3 1 bと、 該ピストン 3 1 bに一端が接続され、 他端 が上記シリンダ 3 1 aの一方の端面を貫いてハウジング 2のブレーキペダル 1 0 0側 の開口部 2 aを通って、 上記入力部材 4の当接面 4 bと対向する位置まで延びるスリ ーブ状のピストンロッド 3 1 cと、 を備えている。 【0 0 5 2】

そして、 上記流体式ダンパ 3 1には、 上記シリンダ 3 1 aの他方の内部端面と上記 ピストン 3 1 bとの間に、 ばね 3 1 dが縮設されており、 上記ビストンロッ ド 3 1 c は、 当該ばね 3 1 dの付勢力によって常時突出方向に付勢され いる。

( 5 ) 第 2の実施形態の作動態様 (図 8乃至図 1 0参照)

次に、 このようにして構成される本発明の第 2の実施形態に係るブレーキ力の倍力 装置 1 Bの作動状態を (A) 待機時と、 (B ) 操作時と、 (C ) 操作解除時と、 に分 けてを説明する。

(A) 待機時 (図 8参照)

上記入力部材 4が待機ポジションに位置している時は、 入力部材 4は図 8中の右方 向移動限界に位置し、 入力部材 4の連結へッド 4 2における基端側端面に形成された 当接面 4 bがハウジング 2の左側被当接面 2 bに当接した状態になっている。

【0 0 5 3】

また、 シリンダ 3 1 a内のピストン 3 1 bは、 ばね 3 1 dの付勢力によって第 1の 方向 Aに付勢されており、 該ピストン 3 1 bから第 1の方向 Aに延びるビストン口ッ ド 3 1 cの先端は、 上記入力部材 4の当接面 4 bに当接した状態になっている。

( B ) 操作時 (図 9参照)

ブレーキペダル 1 0 0が踏み込まれて操作が開始されると、 ブレーキペダル 1 0 0 の操作量は入力ロッド 6を介して入力部材 4に伝達され、 前記第 1の実施形態と同 様、 ブースタ本体 5 1及び制御ハウジング 3を入力部材 4と同方向 Aに移動させ、 更 に出力部材 9を所定ストローク移動させてマスタシリン を駆動して車輪にブレーキ 力を作用させる。

【0 0 5 4】

この状態では、 入力ロッド 6による第 1の方向 Aの押込み動作によって上記入力部 材 4と制御ハウジング 3は、 図 9中、 左方に移動し、 入力部材 4の当接面 4 bがハウ ジング 2の被当接面 2 bから離れる。 また、 上記ビストン 3 1 bは、 ばね 3 1 dの付 勢力によって更に第 1の方向 Aに移動してビストンロッド 3 1 cの先端部がハウジン グ 2の内部スペースに達するまでピストンロッ 3 1 cを突出させている。 尚、 図 9 は、 当該ビストンロッド 3 1 cがストロークー杯まで左方へ移動した状態 ある。

【0 0 5 5】

( C ) 操作解除時 (図 1 0参照)

ブレーキペダル 1 0 0の踏み込みを緩め、 ブレーキペダル 1 0 0から足を離して操 作を解除すると、 入力部材 4は、 ばね 7の付勢力によって勢いよく第 2の方向 Bに戻 り移動する。 この状態では、 入力部材 4の当接面 4 bは、 ハウジング 2の被当接面 2 bに当接する前に上記ビストンロッ ド 3 1 cの先端部に当接し、 該ピストンロッ ド 3 1を、 ばね 3 1 dの付勢力に抗して第 2の方向 Bに押し戻すように作用する。 【0 0 5 6】

上記ビストン 3 1 bが第 2の方向 Bに移動すると、 図 1 0に示す如く、 該ピストン 3 1 bの右室に存していた液体が絞り連通穴 3 1 eを通って該ピストン 3 1 bの左室 に移動する。 そして、 液体が絞り連通穴 3 1 eを通る時のオリフィス効果により入力 部材 4の運動エネルギーが吸収されて入力部材 4の戻り運動に対して減衰効果を付与 する。

【0 0 5 7】

そして、 このようにして構成される第 2の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置 1 Bによっても、 前記第 1の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置 1 Aと同様の作用、 効果が発揮される。

【0 0 5 8】

( 6 ) 第 3の実施形態の具体的構成 (図 1 1乃至図 1 3参照)

本発明の第 3の実施形態の形態に係るブレーキ力の倍力 置 1 Cは、 減衰部材の構 成を除いて前記第 1の実施形態と同様の構成を有している。 従って、 ここでは前記第 1の実施形態と同様の構成については説明を 略し、 前記第 1の実施形態と相違する 減衰部材の構成とその作動状態に絞って説明 する。

【0 0 5 9】

即ち、 本実施形態では、 減衰部材が、 上記入力部材 4の右側当接面 4 bに埋め込ま れた永久磁石 3 2 aと、 該永久磁石 3 2 aと対向する位置のハウジング 2の左側被当 接面 2 bに埋め込まれたソレノィ ド 3 2 bと、 該ソレノイ ド 3 2 bに電力を供給する 電源 3 2 cと、 該電源 3 2 cの O N、 O F Fを切り換えるスィツチ 3 2 dと、 これら を接続する電気回路 3 2 eと、 を備えた電磁式ダンパ 3 2によって構成されている。

【0 0 6 0】

( 7 ) 第 3の実施形態の作動状態 (図 1 1乃至図 1 3参照)

次に、 このようにして構成される本発明の第 3の実施形態に係るブレーキ力の倍力 装置 1 Cの作動状態を (A) 待機時と、 (B ) 操作時と、 (C ) 操作解除時と、 に分 けて説明する。

【0 0 6 1】

(A) 待機時 (図 1 1参照)

上記入力部材 4が待機ポジションに位置している時は、 入力部材 4は図 1 1中の右 方向移動限界に位置し、 入力部材 4の連結へッド 4 2の右側当接面 4 bがハウジング 2の左側被当接面 2 bに当接した状態になっている。

【0 0 6 2】

そして、 この状態ではスィッチ 3 2 dは O F F状態に設定されており、 ソレノイ ド 3 2 bには電源 3 2 cから電流が供給されていない。 従って、 永久磁石 3 2 aとソレ ノイ ド 3 2 bとの間には磁力は発生していない。 【0 0 6 3】

( B ) 操作時 (図 1 2参照)

ブレーキペダル 1 0 0が踏み込まれると、 ブレーキペダル 1 0 0の操作量は入力口 ッド 6を介して入力部材 4に伝達され、 前記第 1の実施形態と同様、 ブースタ本体 5 1及び制御ハウジング 3を入力部材 4と一体的に同方向 Aへ移動させ、 更に出力部材 9を所定ストローク移動させてマスタシリン を駆動して車輪にブレーキ力を作用さ せる。

【0 0 6 4】

この状態では、 入力ロッド 6による第 1の方向 Aへの押込み動作によって上記入力 部材 4と制御ハウジング 3は、 図 1 2中、 左方に移動し、 入力部材 4の当接面 4 bが ハウジング 2の被当接面 2 bから離れる。 また、 スィッチ 3 2 dは O N状態になり、 ソレノイド 3 2 bに電源 3 2 cから電流が供給されて永久磁石 3 2 aとソレノイ ド 3

2 bとの間には反発方向の磁力が発生している

【0 0 6 5】

( C ) 操作解除時 (図 1 3参照)

ブレーキペダル 1 0 0の踏み込みを緩め、 ブレーキペダル 1 0 0から足を離して操 作を解除すると、 入力部材 4は、 ばね 7の付勢力によって勢いよく第 2の方向 Bに戻 り移動する。 この状態でもスィッチ 3 2 dは引き続き O N状態であり、 入力部材 4の 右側当接面 4 bは、 ハウジング 2の左側被当接面 2 bに当接する際に、 上記永久磁石

3 2 a及びソレノィ ド 3 2 bの磁力による反発作用によって入力部材 4の戻り運動に 減衰作用が付与され、 該入力部材 4の戻り移動速度が減速されてその衝撃力が めら れる。

【0 0 6 6】

かく して、 上記第 3の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置 1 Cによっても、 前記 第 1の実施形態に係るブレーキ力の倍力装置 1 Aと同様の作用、 効果が発揮される。 更に本実施形態では、 スィッチ 3 2 dの O N、 O F Fの切換え動作とソレノイ ド 3 2 bに供給する電流の大きさを調節することに って磁力の大きさが制御できるから、 入力部材 4の当接面 4 bがハウジング 2の被当接面 2 bに近付くに連れて徐々に磁力 を弱めて行き、 上記当接面 4 bが被当接面 2 bに当接したタイミングでスィッチ 3 2 dが O F F状態になつて磁力が 0になるように制御することも可能になる。

【0 0 6 7】

( 7 ) 他の実施形態

以上が本発明の基本的な実施形態であるが、 本発明のブレーキ力の倍力装置 1は前 述した実施形態に限定されるものではなく、 本発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分 的構成の変更や省略、 あるいは当業者において周知、 慣用の技術を追加することが可 能である。 【0 0 6 8】

例えば、 前記第 1の実施形態において採用した可撓性ダンパ 2 2 (図 2 ) に代え て、 該可撓性ダンパ 2 2と同様の作用を奏するリンク機構等によっ 構成される機械 式ダンパを適用することが可能である。 また、 前記第 2の実施形態において採用した 液圧を利用した流体式ダンパ 3 1 (図 8 ) に代えてエア圧を利用した流体式ダンパ 3 1を採用することも可能である。 また、 前記第 3の実施形態において採用した電磁式 ダンパ 3 2 (図 1 1 ) の永久磁石 3 2 aとソレノイ ド 3 2 bの配置を逆にして、 入力 部材 4側にソレノィ ド 3 2 b、 ハウジング 2側に永久磁石 3 2 aを夫々配置する構成 を採用することも可能である。

【符号の説明】

【0 0 6 9】

1 ブレーキ力の倍力装置

2 ノヽゥジング

2 a 開口部

2 b 被当接面

3 制御ハウジング

3 a 第 1の嚙合部

4 入力部材

4 a 溝部

4 b 当接面

4 c 貫通穴

5 キー

6 入力口ッド

7 ばね

8 リアクションディスク

9 出力部材

1 0 カノく一

1 1 ばね

2 1 リテーナ

2 2 可撓性ダンパ

2 2 a 第 1のアーム部

2 2 b 第 2のアーム部

2 2 c 第 2の係合凸部

2 2 d 第 1の係合凸部

2 2 e 屈曲部

2 2 f 当接部 g 支点

流体式ダンパ a シリンダ b ピス トン c ピス トンロッド d ばね

e 絞り連通穴 電磁式ダンノ a 水久 fe石 b ソレノイ ド c 電源

d スィツチ e 電気回路

フ°ランジャ 連結 ッド ブースタ本体 ラック ピニオンギヤ ブレーキペダル ギャップ 第 1の方向 第 2の方向