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Title:
BRANCHING FILTER, MODULE INCLUDING THE BRANCHING FILTER, COMMUNICATION DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/025057
Kind Code:
A1
Abstract:
A branching filter (10) has a common terminal (Ant), a transmission terminal (Tx) and a reception terminal (Rx) and includes a transmission filter (1) connected between the common terminal (Ant) and the transmission terminal (Tx), a reception filter (2) connected between the common terminal (Ant) and the reception terminal (Rx), and a phase shifter circuit (3) connected in series with the filter (2) between the common terminal (Ant) and the reception terminal (Rx). Part of a line extending from the phase shifter circuit (3) to the common terminal (Ant) or the transmission terminal (Tx) and part of a line extending from the phase shifter circuit (3) to the reception terminal (Rx) are coupled via reactance. Thus, a transmission signal reaching the reception circuit from the transmission filter can be fundamentally eliminated, thereby improving isolation.

Inventors:
TSUTSUMI JUN
Application Number:
PCT/JP2007/066393
Publication Date:
February 26, 2009
Filing Date:
August 23, 2007
Export Citation:
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Assignee:
FUJITSU LTD (JP)
TSUTSUMI JUN
International Classes:
H03H9/70; H03H9/72
Foreign References:
JP2004336181A2004-11-25
JP2006135447A2006-05-25
JP2006311041A2006-11-09
JP2004349893A2004-12-09
Attorney, Agent or Firm:
IKEUCHI SATO & PARTNER PATENT ATTORNEYS (OAP TOWER 8-30, Tenmabashi 1-chome, Kita-ku, Osaka-sh, Osaka 26, JP)
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Claims:
 共通端子と、送信端子と、受信端子とを有する分波器であって、
 前記共通端子と前記送信端子との間に接続される送信フィルタと、
 前記共通端子と前記受信端子との間に接続される受信フィルタと、
 前記共通端子と前記受信端子との間に前記受信フィルタと直列に接続される移相回路とを備え、
 前記移相回路より前記共通端子または前記送信端子に至る線路の一部と、前記移相回路より前記受信端子に至る線路の一部とがリアクタンスを介して結合されている、分波器。
 前記移相回路は、前記移相回路より前記共通端子または前記送信端子に至る線路の前記一部から、前記リアクタンスを介した結合を通じて前記受信端子に到達した信号と、前記移相回路を通じて前記受信端子に到達した信号との位相の差が略180度になるように位相調整する、請求項1に記載の分波器。
 前記移相回路は、前記受信フィルタより受信端子側に設けられ、
 前記受信フィルタより前記送信フィルタまたは前記共通端子へ至る線路の一部と、前記移相回路より受信端子側の線路の一部とがリアクタンスを介して結合される、請求項1または2に記載の分波器。
 前記移相回路より前記共通端子または前記送信フィルタへ至る線路の一部と、前記移相回路より受信端子へ至る線路の一部とがリアクタンスを介して結合され、
 さらに、前記送信フィルタより前記送信端子へ至る線路の一部と、前記移相回路より受信端子へ至る線路の一部とがリアクタンスを介して結合されている、請求項1または2に記載の分波器。
 前記リアクタンスを介した結合は容量結合である、請求項1~4のいずれか1項に記載の分波器。
 前記移相回路の少なくとも一部が、集中定数型の回路で構成される、請求項1~5のいずれか1項に記載の分波器。
 少なくとも一部が集中定数型の回路で構成された前記移相回路は、インダクタとキャパシタを備え、インダクタは信号線に対して並列に接続される、請求項6に記載の分波器。
 前記送信フィルタおよび前記受信フィルタはパッケージに収容されており、
 前記リアクタンスを介した結合は、前記パッケージの配線により形成される、請求項1~6のいずれか1項に記載の分波器。
 請求項1~8のいずれか1項に記載の分波器を含むモジュールであって、
 前記分波器の前記受信フィルタおよび前記送信フィルタは、前記モジュールが備える基板に搭載され、
 前記リアクタンスを介した結合は、前記基板における配線により形成される、モジュール。
 請求項9に記載のモジュールを備えた通信機器。
Description:
分波器、および分波器を含むモ ュール、通信機器

 本発明は、例えば、携帯電話に代表され 通信機器のアンテナに接続される分波器、 よび分波器を含むモジュール、および通信 器に関する。

 図14は、従来のアンテナ分波器の構成を す図である。従来のアンテナ分波器81は、共 通端子Antと送信端子Txの間に送信フィルタ82 接続され、共通端子Antと受信端子Rxとの間に 受信フィルタ83が接続された構成となってい 。アンテナ分波器81が、例えば携帯電話で われる場合には、共通端子Antはアンテナに 続され、送信端子Txは送信回路に、受信端子 Rxは受信回路に接続される。

 送信フィルタ82の通過帯域と受信フィル 83の通過帯域とは異なるので、送信端子Txに 力された送信信号は、送信フィルタ82を通 すると、受信フィルタ83側には流れずに共通 端子Antからアンテナへ出力される。そして、 送信信号はアンテナで電波に変換されて放射 される。一方、アンテナが受信した受信信号 は、受信フィルタ83を通過し、受信端子Rxか 受信回路に入力される。これが理想的なア テナ分波器内の信号の流れである。

 しかし、実際のアンテナ分波器では、送 フィルタ82から出力された送信信号の全て 共通端子Antからアンテナへ出力されるわけ はなく、その一部が受信フィルタ83に流れ込 んで受信端子Rxに到達する。そのため、受信 子Rxから受信回路に入力される受信信号は イズを含むことに成り、その結果、受信性 を劣化するという問題があった。

 ここで、送信回路から送信端子Txに入力 れた送信信号のうち、受信フィルタ83側に漏 れて受信端子Rxへ到達する送信信号をどの程 抑えられるかを示す値として使用されるの 、送信-受信間アイソレーション(以下、単 アイソレーションと称する)である。通常、 ンテナ分波器のアイソレーションは50dB程度 である。この50dBというアイソレーションの は、アンテナ分波器に求められる性能を満 すには十分な値ではない。

 従来、このような受信性能劣化を防ぐた に、受信回路内にフィルタが追加されてい が、これにより、機器の増大、コスト高、 雑化を招いていた。したがって、アンテナ 波器のアイソレーション向上は、携帯電話 計において、業界共通の課題となっていた

 そこで、送信回路から受信回路への送信信 漏れの原因の一つであるアンテナ分波器内 の不要な電磁結合を取り除くための構造が 案されている(例えば、下記特許文献1、お び特許文献2参照)。特許文献1では、不要な 磁結合を取り除くためにシールド電極を設 る構成が開示されている。特許文献2では、 ンテナ分波器パッケージのグランド端子の 続を工夫することによって、不要な電磁結 を防止する例が開示されている。

特開2006-60747号公報

特開2002-76829号公報

 しかしながら、上記特許文献1および2に 示された構成は、不要な電磁結合を取り除 ためだけのものであり、根本的に送信フィ タからの漏れ信号を減滅させ、アイソレー ョンを改善するものではなかった。

 そこで、本発明は、送信フィルタから受 フィルタ側へ漏れる送信信号を根本的に減 させ、アイソレーションを向上させること できる分波器、そのような分波器を含むモ ュールおよび通信機器を提供することを目 とする。

 本発明にかかる分波器は、共通端子と、 信端子と、受信端子とを有する分波器であ て、前記共通端子と前記送信端子との間に 続される送信フィルタと、前記共通端子と 記受信端子との間に接続される受信フィル と、前記共通端子と前記受信端子との間に 記受信フィルタと直列に接続される移相回 とを備え、前記移相回路より前記共通端子 たは前記送信端子に至る線路の一部と、前 移相回路より前記受信端子に至る線路の一 とがリアクタンスを介して結合されている

 上記分波器において、送信端子に入力さ た送信信号は、送信フィルタを通って共通 子から出力される。この際、送信信号の一 は共通端子から出力されず、受信フィルタ へ漏れる。このような受信フィルタ側に漏 てきた送信信号は、受信フィルタおよび移 回路を通って位相調整され受信端子に到達 る。これと同時に、送信信号は、リアクタ スを介した結合により、移相回路より共通 子または送信端子に至る線路の一部から取 出され、受信端子へ到達する。したがって 移相回路の移相角が適切に設定されること よって、受信端子では、リアクタンスを介 た結合によって取り出された送信信号と、 信フィルタおよび移相回路を通過して位相 整された送信信号とが互いに打ち消し合う とが可能になる。すなわち、上記分波器は 移相回路の移相角を適切に設定することに り、受信フィルタ側に漏れて受信端子に到 した送信信号を根本的に減滅させることが きる構成となっている。その結果、アイソ ーションが向上した分波器が得られる。

 本発明にかかる分波器において、前記移 回路は、前記移相回路より前記共通端子ま は前記送信端子に至る線路の前記一部から 前記リアクタンスを介した結合を通じて前 受信端子に到達した信号と、前記移相回路 通じて前記受信端子に到達した信号との位 の差が略180度になるように位相調整するこ が好ましい。

 移相回路により、移相回路を通じて受信 子へ到達した送信信号と、リアクタンスを した結合を通じて受信端子へ到達した送信 号との位相差は、略180度に調整される。そ ため、受信端子において、リアクタンスを した結合によって取り出された送信信号と 受信フィルタおよび移相回路を通過して位 調整された送信信号とが互いに打ち消し合 効果が高くなる。

 本発明にかかる分波器において、前記移 回路は、前記受信フィルタより受信端子側 設けられ、前記受信フィルタより前記送信 ィルタまたは前記共通端子へ至る線路の一 と、前記移相回路より受信端子側の線路の 部とがリアクタンスを介して結合される態 とすることができる。この構成により、よ 簡単な構成で、アイソレーションを向上さ た分波器が得られる。

 本発明にかかる分波器において、前記移 回路より前記共通端子または前記送信フィ タへ至る線路の一部と、前記移相回路より 信端子へ至る線路の一部とがリアクタンス 介して結合され、さらに、前記送信フィル より前記送信端子へ至る線路の一部と、前 移相回路より受信端子へ至る線路の一部と リアクタンスを介して結合されている態様 することができる。

 送信端子から入力された送信信号は、送 フィルタを通る前と後で若干位相がずれる 向にある。この場合、位相のずれ幅は送信 号の周波数によって異なる。通常、送信フ ルタを通過した送信信号は、送信フィルタ 通過周波数帯域内の様々な周波数の成分を んでいるので、送信信号には、様々なずれ でずれた位相の成分が含まれることになる 上記構成により、送信端子から入力され、 信フィルタに入る前の送信信号と、送信フ ルタを通った後の送信信号が、リアクタン を介した結合によって取り出され、受信端 へ到達する。これにより、位相が若干異な 送信信号がそれぞれ取り出され、受信端子 到達する。そのため、これらの位相が若干 なる送信信号が、受信フィルタおよび移相 路を通って受信端子へ到達した送信信号と ち消しあうことになる。その結果、打ち消 れる送信信号の位相の範囲が広がることに る。

 本発明にかかる分波器においては、前記 アクタンスを介した結合は容量結合である 様とすることができる。これにより、分波 の性能劣化の抑制、およびアイソレーショ の向上が可能になる。

 本発明にかかる分波器において、前記移 回路の少なくとも一部が、集中定数型の回 で構成される態様とすることができる。集 定数型の回路によって移相回路を構成する とで、分波器のサイズを小型に保ちながら イソレーション向上を実現できる。

 本発明にかかる分波器において、少なく も一部が集中定数型の回路で構成された前 移相回路は、インダクタとキャパシタを備 、インダクタは信号線に対して並列に接続 れる態様とすることができる。

 移相回路において、キャパシタよりも相 的にQが低いインダクタを信号線に対して並 列に接続にすることで、その移相回路を追加 したことによる分波器の損失劣化が抑制され る。そのため、低損失を保ちながら分波器に おけるアイソレーション向上を実現できる。

 本発明にかかる分波器において、前記送 フィルタおよび前記受信フィルタはパッケ ジに収容されており、前記リアクタンスを した結合は、前記パッケージの配線により 成される態様とすることができる。上記構 により、分波器のサイズを小型に保ちなが アイソレーションの向上が実現される。

 本発明にかかる分波器を含むモジュール あって、前記分波器の前記受信フィルタお び前記送信フィルタは、前記モジュールが える基板に搭載され、前記リアクタンスを した結合は、前記基板における配線により 成されるモジュールも本発明に含まれる。 記構成により、サイズを小型に保ちながら 、アイソレーションが向上した分波器を備 るモジュールが得られる。また、このよう モジュールを備えた通信機器も本発明に含 れる。

 本発明によれば、送信フィルタから受信 ィルタ側へ漏れる送信信号を根本的に減滅 せ、アイソレーションを向上させることが きる。

第1の実施形態にかかるアンテナ分波器 の概略構成を示す図 共通端子側と受信端子とのリアクタン を介した結合の他の構成例を示す図 第1の実施形態にかかるアンテナ分波器 の概略構成の変形例を示す図 移相回路3の具体例を示す回路図 移相回路3の具体例を示す回路図 移相回路3の具体例を示す回路図 移相回路3の具体例を示す回路図 図1に示したアンテナ分波器の具体的な 回路構成の例を示す図 アンテナ分波器における受信フィルタ の周波数特性を示す図 アンテナ分波器における送信フィルタ の周波数特性を示す図 第1の実施形態におけるアンテナ分波器 の送信端子と受信端子とのアイソレーション を示すグラフ アンテナ分波器の回路構成を示す図 第2の実施形態におけるアンテナ分波 の周波数特性の一例を示す図 第2の実施形態におけるアンテナ分波 の周波数特性の一例を示す図 第2の実施形態におけるアンテナ分波 の送信端子と受信端子とのアイソレーショ を示すグラフ パッケージで構成されたアンテナ分波 器の概略構造を示す図 図3に示す回路構成のアンテナ分波器 含む通信機器の概略構成を示す図 図3に示す回路構成のアンテナ分波器 含むモジュールの一例を示す図 従来の分波器の構成を示す図

 [第1の実施形態]
 図1は、第1の実施形態にかかるアンテナ分 器の概略構成を示す図である。アンテナ分 器10は、共通端子Antに、通過周波数帯域が互 いに異なる送信フィルタ1と受信フィルタ2と 並列に接続された構成になっている。共通 子Antと送信端子Txとの間に送信フィルタ1が 続されている。共通端子Antと受信端子Rxと 間に受信フィルタ2および移相回路3が直列に 接続されている。そして、送信フィルタ1か 共通端子Antに至るまでの線路上の一点と、 相回路3と受信端子Rxとの間の線路上の一点 がコンデンサ4を介して結合されている。

 アンテナ分波器10は、例えば、携帯電話 代表される無線通信機器のアンテナ分波器 用いられる。この場合、アンテナ分波器10の 共通端子Antは、無線通信機器のアンテナに接 続され、送信端子Txはアンテナから送出する 信信号を処理する送信回路に、受信端子Rx アンテナで受信した受信信号を処理する受 回路に接続される。

 送信回路から送信端子Txに入力された送 信号は、送信フィルタ1を通って共通端子Ant らアンテナへ出力される。また、アンテナ ら共通端子Antへ入力された受信信号は、受 フィルタ2および移相回路3を通って受信端 Rxから受信回路へ出力される。このとき、送 信フィルタ1の通過周波数帯域(送信周波数帯 )と、受信フィルタ2の通過周波数帯域(受信 波数帯域)とは異なるため、送信フィルタ1 通った送信信号は、受信フィルタ2へは流れ 、共通端子Antの方へ流れる。

 しかし、実際には、送信信号の一部は、 信フィルタ2に流れ込んで受信端子Rxに到達 、ノイズを発生させる。このように受信フ ルタ2へ漏れた送信信号は、受信フィルタ2 よび移相回路3を通ることにより、位相がシ トした状態で受信端子Rxへ到達する。

 一方で、送信フィルタ1を通って共通端子 Antへ向う送信信号の一部は、共通端子Antに至 るまでの線路上の一点で取り出され、コンデ ンサ4を通って受信端子Rxへ到達する。これに より、受信フィルタおよび移相回路3を通っ 送信信号と、受信フィルタおよび移相回路3 通っていない送信信号とが受信端子Rxへ到 することになる。

 これら双方の送信信号の位相差が略180度 なるように、移相回路3の移相角が設定され ることが好ましい。すなわち、受信フィルタ 2および移相回路3を通って受信端子Rxに到達 た送信信号の位相と、送信フィルタ1から共 端子Antに至る線路上の一点(以下、「共通端 子Ant側」と称する)からコンデンサ4を通って 信端子Rxに到達した送信信号の位相差が180 になるように、移相回路3の移相角が設定さ る。これにより、双方の送信信号が互いに ち消し合う効果が大きくなり、送信フィル 1から受信フィルタ2へ漏れてきた送信信号 根本的に減滅する。

 このような効果を得るための移相回路3に おける移相角の適切な値は、アンテナ分波器 10の回路構成に依存する。例えば、受信フィ タ2自体が移相機能を有する場合、受信フィ ルタ2を通った信号の位相はシフトする。そ ため、共通端子Ant-受信端子Rx間に受信フィ タ2および移相回路3が接続される場合には、 受信フィルタ2による位相シフト分と移相回 3による位相シフト分とが合わせたシフト量 、共通端子Ant側からコンデンサ4を介して受 信端子Rxへ到達した送信信号のシフト量との 相差が180度になるように、移相回路3の移相 角が設定されることが好ましい。なお、上記 位相差は、正確に180度になる必要はなく、120 度~240度の範囲内であれば、送信信号の打ち し効果が得られる。

 また、上記の受信フィルタ2および移相回 路3の移相機能以外の他の様々な要素も考慮 て上記移相角が決定されることが好ましい そのため、アンテナ分波器10の回路構成が決 定した後、例えば、市販の回路シミュレータ を使用することにより、上記位相差が得られ る移相回路3の移相角を計算することもでき 。具体的には、回路シミュレータの最適化 能を用いることで、最適移相角を探索する とができる。また、あらかじめ受信フィル 2およびコンデンサ4による移相分を測定する ことにより、移相回路3に必要な移相角を計 することもできる。なお、アンテナ分波器10 の回路構成の具体例については後述する。

 また、コンデンサ4の容量結合により、共 通端子Ant側から取り出されて受信端子Rxの方 送られる送信信号のパワーは、受信フィル 2へ漏れていく送信信号と同じ程度の大きさ であることが望ましい。なぜなら、共通端子 Ant側からコンデンサ4の方へ取り出される送 信号のパワーが大きすぎると、アンテナ分 器10の本来の性能を低下させる可能性があり 、逆に小さすぎると、Rx端子に到達した送信 号を完全には打ち消すことができないから ある。

 このように漏れ送信信号と同程度のパワ の信号を取り出すことを可能にする静電容 Cの小さなコンデンサ4を、実際に実装する は困難な場合もある。そのような場合にと 得る、共通端子Ant側と受信端子Rxとのリアク タンスを介した結合の構成例を図2に示す。

 図2では、共通端子Ant側と受信端子Rxを結 する線路上に直列に設けられた2つのコンデ ンサ4a、4bと、前記線路とグランドとの間に 続されたコイル5とで共通端子Ant側と受信端 Rxが結合されている。図2に示すように2つの コンデンサ4a、4bとコイル5で、図1に示すコン デンサ4のみによるリアクタンスと同程度の アクタンスを得ようとすると、コンデンサ4a 、4bの静電容量Cは、コンデンサ4の静電容量 り大きくなる。そのため、図1のように1つの 静電容量Cの小さいコンデンサ4を実装するの 困難な場合は、図2に示すように、比較的静 電容量Cの大きなコンデンサ4a、4bを用いて同 度のリアクタンスによる結合を実現するこ ができる。

 ところで、上記図1および図2に示す回路 成では、共通端子Ant側と受信端子Rxがコンデ ンサ4またはコンデンサ4a、4bとコイル5の組み 合わせによるリアクタンスを介して結合され るが、このリアクタンスを介した結合の位置 はこれに限られない。この結合は、移相回路 3よりも共通端子Ant側または送信端子Tx側の線 路上と、移相回路3よりも受信端子Rx側の線路 上とを結合するものであればよい。例えば、 図3に示すアンテナ分波器10bのように、受信 子Rxと送信端子Txが、コンデンサ4を介して結 合されてもよい。

 次に、図1に示す移相回路3の回路構成の を説明する。図4A~図4Dは、移相回路3の具体 を示す回路図である。図4Aに示す移相回路で は、入力端子Inと出力端子Outとの間にコイル6 が接続され、コイル6の両側の線路は、コン ンサ7a、7bを介して接地されている。図4Aに す移相回路は、例えば、入力端子Inから入っ た信号の位相を遅らせて出力端子Outから出力 する遅れ移相型の移相回路として用いること ができる。

 図4Bに示す移相回路は、図4Aに示す移相回 路を多段縦続接続した構成であり、この移相 回路も遅れ移相型の移相回路として用いるこ とができる。図4Bに示す構成では、入力端子I nと出力端子Outとの間に複数のコイル6a、6bが 続され、入力端子Inとコイル6aとの間、コイ ル6aとコイル6bとの間、およびコイル6bと出力 端子Outとの間の線路には、他方の端子が接地 されたコンデンサ7a、7bおよび7cがそれぞれ接 続されている。すなわち、コイル6a、6bは入 端子Inおよび出力端子Outを結ぶ信号線に対し て直列に接続され、コンデンサ7a、7bおよび7c は信号線に対して並列に接続されている。

 図4Aに示す移相回路は、位相の遅れ(遅れ 相角)が90度までの場合に適しており、図4B 示す移相回路は、移相の遅れが90度以上の場 合に適している。

 図4Cおよび図4Dに示す移相回路は、入力端 子Inから入った信号の位相を進ませて出力端 Outから出力する進み移相型の移相回路とし 用いることができる。図4Cに示す構成では 入力端子Inと出力端子Outを結ぶ信号線にはコ ンデンサ7が接続され、コンデンサ7の両側の 路はコイル6c、6dを介して接地されている。 図4Dに示す構成は、図4Cに示す移相回路を多 縦続接続した構成である。図4Dに示す構成で は、入力端子Inと出力端子Outとの間に複数の ンデンサ7f、7gが接続され、入力端子Inとコ デンサ7fとの間、コンデンサ7fとコンデンサ 7gとの間、およびコンデンサ7gと出力端子Out の間の線路は、それぞれ、コイル6e、6fおよ 6gを介して接地されている。すなわち、コ デンサ7fおよび7gが入力端子Inと出力端子Out 結ぶ信号線に直列に接続され、コイル6e、6f よび6gは、信号線に対して並列に接続され いる。

 図4Cに示す移相回路は、位相の進み(進み 相角)が-90度までの場合に適しており、図4D 示す移相回路は、移相の進みが-90度程度以 の場合に適している。

 図4A~図4Dに示した移相回路は、例えば、 中定数型の素子(コンデンサやコイル等)によ り構成することができる。この場合、図4Cお び図4Dに示すように、入力端子Inと出力端子 Outとを結ぶ信号線に対して直列にコンデンサ を接続し、信号線に対して並列にコイルを接 続する方が、図4Aおよび図4Bに示すように、 号線に対して直列にコイル、並列にコンデ サを接続するよりも、入力端子Inと出力端子 Outとの間の信号の損失が少なくなる傾向にあ る。これは、コイルの方がコンデンサよりも Q値が低いからである。

 なお、移相回路の具体的構成は、図4A~図4 Dに限定されず、その他、公知の移相回路の 成であってもよい。また、図4A~図4Dに示す移 相回路は、コイル、コンデンサ等の集中定数 型素子により構成されてもよいし、集中定数 型素子と、ストリップ線路や、マイクロスト リップ線路等の分布定数型の素子と組み合わ せにより構成されてもよい。また、図4A~図4D 示す移相回路は、チップコンデンサとチッ コイルにより構成されてもよいし、IPD(Integr ated Passive Device)を用いて構成されてもよい

 次に、図1に示したアンテナ分波器10の具 的な回路構成の例を、図5を用いて説明する 。図5に示す例では、アンテナ分波器10の送信 フィルタ1は、6段接続のラダー型フィルタの 成をとっている。すなわち、送信フィルタ1 は、共通端子Antと送信端子Txとを結ぶ線路(直 列腕)に接続された直列共振器11と、前記線路 とグランド間を結ぶ線路上(並列腕)に接続さ た並列共振器12とで構成されるフィルタが 段に接続されたものである。受信フィルタ2 、同様に、直列共振器21と並列共振器22とで 構成される6段接続のラダー型フィルタであ 。

 直列共振器11、21および並列共振器12、22 は、例えば、圧電薄膜共振器(Film Bulk Acousti c wave Resonator:FBAR)、SMR(Solidly Mounted Resonator) るいは弾性表面波(Surface Acoustic Wave:SAW)共 器を用いることができる。

 また、送信フィルタ1および受信フィルタ 2より共通端子Ant側の線路上には、整合回路8 設けられる。整合回路8は、共通端子Antから 送信フィルタ1および受信フィルタ2へ至る線 上とグランド間に接続されたコイル81によ 構成されている。なお、移相回路3は、図4B 示した回路構成を採用したものである。

 図5に示すアンテナ分波器10の用途として 例えば、W-CDMA方式(Band I)の携帯電話を想定 ると、送信周波数帯域は1920~1980MHz、受信周 数帯域は2110~2170MHzとされる。ここで、この うな周波数帯域を達成するように送信フィ タ1、受信フィルタ2における共振器11、12、2 1、22それぞれの共振周波数を設定した場合の アンテナ分波器10の周波数特性について説明 る。

 図6Aおよび図6Bは、一例として、コンデン サ4の値を15fF、移相回路の移相角を191度とし 場合の、アンテナ分波器10の周波数特性を す図である。図6A、図6Bに示すグラフにおい 縦軸は挿入損失、横軸は周波数を示す。ま 、図7は、上記アンテナ分波器10において、 信端子Txから入力される送信信号のうち受 フィルタ2へ漏れて受信端子Rxへ到達する送 信号がどの程度抑えられているかを示すア ソレーションを示すグラフである。図6Aおよ び図6Bに示す周波数特性、および図7に示すア イソレーションは、回路シミュレータにより 得られたものである。

 図6Aは、アンテナ分波器10における受信フ ィルタ2の周波数特性R1を示すグラフである。 図6Bは、アンテナ分波器10における送信フィ タ1の周波数特性T1を示すグラフである。図6A 、図6Bに示すグラフ中に、図5に示す回路構成 から、移相回路3およびコンデンサ4による容 結合を取り除いた従来の構成のアンテナ分 器(以下、従来のアンテナ分波器と称する) ついての、受信フィルタの周波数特性R0およ び送信フィルタの周波数特性T0がそれぞれ点 で示されている。

 図6Bに示すように、送信フィルタ1の周波数 性T1は、従来のアンテナ分波器の送信フィ タの周波数特性T0と略同じである。これに対 して、図6Aに示す受信フィルタ2の周波数特性 R1では、非通過周波数帯域において、従来の ンテナ分波器における受信フィルタより挿 損失が低くなっている。そのため、図7に示 すように、特に送信周波数帯域(1920~1980MHz)に いて、アイソレーションTR1が従来のアンテ 分波器のアイソレーションTR0に比べて、約2 5dB以上改善されている。なお、図7に示すア ソレーションは、送信端子Txに入力された送 信信号のパワーAと、受信フィルタ2側に漏れ 受信端子Rxに到達した送信信号のパワーBを いて、下記式1のように計算される値X(単位 dB)である。
X=(10)×log(B/A)  ・・・(式1)

 [第2の実施形態]
 第2の実施形態は、上記第1の実施形態にか るアンテナ分波器10の回路構成を変形した例 である。図8は、本実施形態にかかるアンテ 分波器100の回路構成を示す図である。図8に いて、図5と同じ部分には同じ番号を付して いる。

 図8に示すアンテナ分波器100においては、 送信フィルタ1aは、4段接続のラダー型フィル タ、受信フィルタ2aは、5段接続のラダー型フ ィルタである。整合回路8aは、送信フィルタ1 aおよび受信フィルタ2aそれぞれにおいて、線 路上に直列接続されたコイル6fと、線路とグ ンド間に配置されたコンデンサ7f、7gで構成 されている。

 図8に示すアンテナ分波器100においては、 共通端子Antと受信端子Rxはコンデンサ4を介し て結合されている。さらに、送信端子Txと受 端子Rxとの間が、コンデンサ4c、コンデンサ 4dおよびコイル5aを含む回路によって結合さ ている。この回路は、送信端子Txと受信端子 Rxとを結ぶ線路上に2つのコンデンサ4c、4dが 列に接続され、それらのコンデンサ4c、4d間 線路とグランドとの間にコイル5aが配置さ た構成となっている。

 これにより、アンテナ分波器100において 、送信端子Txおよび共通端子Antそれぞれか 送信信号が取り出され、受信端子Rxへ到達す る。そのため、送信端子Txおよび共通端子Ant 双方から取り出された送信信号が、受信フ ルタ2aへ漏れ、移相回路3を通って受信端子R xへ到達した送信信号と打ち消しあうことに る。送信フィルタ1aを通過した後に共通端子 Antから取り出される送信信号は、送信端子Tx ら取り出される送信信号に対して位相が若 ずれている。そのため、若干ずれた2つの位 相を含む送信信号と、受信フィルタ2aへ漏れ きた送信信号と打ち消しあうことになる。 の結果、打ち消される送信信号の位相の幅 広がることになる。

 例えば、送信フィルタ1aから受信フィル 2a側へ漏れる送信信号は、送信フィルタ1a、 合回路8aおよび受信フィルタ2aを通るうちに 、位相がずれる場合がある。そのずれ幅は、 送信信号の周波数によって異なる傾向がある 。そのため、受信フィルタ2aへ漏れてきた送 信号は、様々なずれ幅でずれた位相の成分 含んだ状態で受信端子Rxへ到達する場合が る。このような漏れ送信信号と、送信端子Tx と共通端子Antの双方から取り出された送信信 号とが、打ち消しあうことで、打ち消される 信号の位相の幅が広がることになる。そのた め、図8に示す回路構成において移相回路の 相角を適切に設定することにより、例えば 送信周波数帯域全体において漏れ送信信号 打ち消すことが可能になる。

 図9Aおよび図9Bは、一例として、アンテナ 分波器100の送信周波数帯域を1920~1980MHz、受信 周波数帯域を2110~2170MHzとし、コンデンサ4cお びコンデンサ4dの静電容量を0.37pF、コンデ サ4の静電容量を0.8fF、コイル5aのインダクタ ンスを0.14nH、移相回路の移相角を158度とした 場合の、アンテナ分波器100の周波数特性を示 す図である。図9A、図9Bに示すグラフにおい 縦軸は挿入損失、横軸は周波数を示す。ま 、図10は、上記アンテナ分波器10において、 信端子Txと受信端子Rxとのアイソレーション を示すグラフである。図9Aおよび図9Bに示す 波数特性、および図10に示すアイソレーショ ンは、回路シミュレータにより得られたもの である。

 図9Aは、アンテナ分波器100における受信 ィルタ2aの周波数特性R2を示すグラフである 図9Bは、アンテナ分波器100における送信フ ルタ2bの周波数特性T2を示すグラフである。 9A、図9Bに示すグラフ中に、図8に示す回路 成から、移相回路3、コンデンサ4による共通 端子Ant-受信端子Rx間の容量結合、および送信 端子Tx-受信端子Rx間の結合を取り除いた構成 すなわち従来構成のアンテナ分波器につい の、受信フィルタの周波数特性R0aおよび送 フィルタの周波数特性T0aがそれぞれ点線で されている。

 図9Bに示すように、送信フィルタ1aの周波 数特性T2は、従来のアンテナ分波器の送信フ ルタの周波数特性T0aと略同じである。これ 対して、図9Aに示す受信フィルタ2aの周波数 特性R2では、送信周波数帯域(1920~1980MHz)にお て、従来のアンテナ分波器における受信フ ルタより挿入損失が低くなっている。さら 、図10に示すように、送信周波数帯域(1920~198 0MHz)において、アイソレーションTR1が従来の ンテナ分波器のアイソレーションTR0aに比べ て、約10dB以上改善されている。

 以上、本発明の実施形態について説明し が、本発明の適用可能な範囲は、上記実施 態に限られない。例えば、アンテナ分波器 受信フィルタおよび/または送信フィルタと して、誘電体フィルタを用いても同様の効果 が得られる。また、第1の実施形態における 量結合に用いるコンデンサ4や、第2の実施形 態におけるコンデンサ4、4c、4dおよびコイル5 は、IPDを用いて構成することができる。

 また、上記実施形態では、移相回路3が、 受信フィルタ2、2aより受信端子Rx側の線路上 設けられる例を説明したが、移相回路3の位 置はこれに限られない。例えば、受信端子Rx り共通端子Ant側に設けられてもよいし、整 回路8または8aの一部として設けられてもよ 。

 また、リアクタンスを介した結合の例と て、第1の実施形態では、共通端子Ant側-受 端子Rx間の結合、第2の実施形態では、共通 子Ant-受信端子Rx間の結合および、送信端子Tx -受信端子Rx間の結合の組み合わせを説明した が、結合位置は、これに限られない。移相回 路3よりも共通端子Antまたは送信端子Txの側の 線路上と、移相回路3より受信端子Rx側の線路 上とを結合するものであればよい。

 また、例えば、送信フィルタおよび受信 ィルタをパッケージに収納してアンテナ分 器を構成する場合、上述の共通端子Ant-受信 端子Rx間や送信端子Tx-受信端子Rx間の結合に 用されるコンデンサ4、4a~4d、およびコイル5 5aの少なくとも一部をパッケージに内蔵す ことができる。

 図11は、送信フィルタおよび受信フィル が収納されたパッケージで構成されたアン ナ分波器の概略構造を示す図である。図11に 示すアンテナ分波器10bは、図3に示す回路構 のアンテナ分波器10bをパッケージで構成し ものである。図11に示す構成要素において、 図3に示す回路の構成要素と対応する部分に 、同じ番号を付す。

 図11に示すように、パッケージ20の底面上 に送信フィルタ1、受信フィルタ2、移相回路3 が設けられている。また、パッケージ20の底 には配線パターンが形成される。この配線 ターンにより、送信フィルタ1および受信フ ィルタ2と共通端子Antとの接続、送信フィル 1と送信端子Txとの接続、および受信フィル 2と受信端子Rxとの移相回路3を介した接続が されている。さらに、送信端子Txおよび受 端子Rxとのコンデンサ4を介した結合(容量結 )も、パッケージの底面における配線パター ンにより形成されている。なお、この容量結 合は、パッケージの底面における配線パター ンにより形成される場合に限られず、例えば 、上部電極と下部電極の間に誘電体を挟んだ 構造の集中定数型コンデンサとワイヤにより 形成されてもよい。

 また、上記の実施形態で示したアンテナ 波器10、10a、10bまたは100を備える通信機器 本発明の実施形態に含まれる。

 図12は、図3に示す回路構成のアンテナ分 器10bを含む通信機器30の概略構成を示す図 ある。図12に示す構成要素において、図3に す回路の構成要素と対応する部分には、同 番号を付す。図12に示す通信機器30において 、モジュール基板31上に、送信フィルタ1、 信フィルタ2、移相回路3、パワーアンプ32、 RFIC33、ベースバンドICが設けられている。

 モジュール基板31に形成された配線パタ ンにより、送信フィルタ1および受信フィル 2と共通端子Antとの接続、送信フィルタ1と 信端子Txとの移相回路3を介した接続、およ 受信フィルタ2と受信端子Rxとの接続がなさ ている。さらに、送信端子Txおよび受信端子 Rxとのコンデンサ4を介した結合(容量結合)も パッケージの底面における配線パターンに り形成されている。なお、共通端子Antは通 機器30が備えるアンテナ(図示せず)に接続さ れる。

 送信端子Txはパワーアンプ32を介してRFIC33 に接続され、受信端子RxもRFIC33に接続されて る。RFIC33はベースバンドIC34に接続されてい る。RFIC33は、半導体チップおよびその他の部 品により構成されている。RFIC33には、受信端 子から入力された受信信号を処理するための 受信回路および、パワーアンプ32を介して共 端子Antに出力する送信信号を処理するため 送信回路を含む回路を集積している。なお パワーアンプ32は、RFIC33の送信回路から出 された送信信号を増幅して送信フィルタ1の 信端子Txへ入力する回路である。

 また、ベースバンドIC34も半導体チップお よびその他の部品により構成されている。ベ ースバンドIC34には、RFIC33に含まれる受信回 から受け取った受信信号を、音声信号やパ ケットデータに変換するための回路と、音 信号やパッケットデータを送信信号に変換 てRFIC33に含まれる送信回路に出力するため 路とが集積される。

 図示しないが、ベースバンドIC34には、例 えば、スピーカ、ディスプレイ等の出力機器 が接続されており、ベースバンドIC34で受信 号から変換された音声信号やパケットデー を出力し、通信機器30のユーザに認識させる ことができる。また、マイク、ボタン等の通 信機器30が備える入力機器もベースバンドIC34 に接続されており、ユーザから入力された音 声やデータをベースバンドIC34が送信信号に 換することができる構成になっている。

 なお、通信機器30の構成は、図12に示す例 に限られない。また、通信機器30の一部に用 られる部品の集合であるモジュールであっ 、上記実施形態のアンテナ分波器10、10a、10 bまたは100を含むモジュールも本発明の実施 態に含まれる。

 図13は、図3に示す回路構成のアンテナ分 器10bを含むモジュールの一例を示す図であ 。図13に示す例では、モジュール基板31a上 、送信フィルタ1、受信フィルタ2、移相回路 3、整合回路35、パワーアンプ32が設けられて る。共通端子Ant、送信フィルタ1、受信フィ ルタ2、移相回路3、コンデンサ4、受信端子Rx よび送信端子Txの接続関係は図12に示す通信 機器と同様である。送信端子Txには、整合回 35を介してパワーアンプ32が接続されている 。なお、どの部品または回路を1つのモジュ ルにするかは任意であり、図13に示す例に限 られない。

 上記実施形態のアンテナ分波器10、10a、10 b、100に示すように、本発明によれば、受信 路に漏れる送信信号を、アンテナ分波器内 からとりだした別の送信信号を用いて打ち すことで、アイソレーションが大幅に向上 るという効果が得られる。さらには、小型 低損失を保った状態でアイソレーションを 上することができ、高性能なアンテナ分波 を提供することも可能となる。

 本発明は、アイソレーションが向上した ンテナ分波器、またはそれを用いた通信機 およびモジュールとして有用である。