NISHIMURA EIJI (JP)
KAKIZAWA YASUSHI (JP)
HASHIMOTO YUYA (JP)
NISHIMURA EIJI (JP)
KAKIZAWA YASUSHI (JP)
JP2006136360A | 2006-06-01 | |||
JP2000060640A | 2000-02-29 | |||
JP2002078761A | 2002-03-19 |
少なくとも一端側の形状がテーパ状とされ、先端部が頭皮毛穴よりも細い直径とされた用毛が複数束ねられてなる毛束と、該毛束が植毛される植毛穴が複数設けられた植毛面を有する基台とを具備し、前記植毛穴に、該植毛穴内部が外部から観察されない状態の密度で前記毛束が植毛されてなる頭皮毛穴洗浄用ブラシであって、 前記植毛面上において、前記複数の毛束の先端部が略一つの平面をなしており、且つ、前記植毛穴が密集する植毛領域と無植毛領域とが各々配されてなることを特徴とする頭皮毛穴洗浄用ブラシ。 |
前記基台に備えられる植毛面において、前記植毛穴を2~6個で1ユニットとし、1ユニット内における任意の2箇所の植毛穴の中心間距離が、最短部で2mm以上、最長部で7mm未満とされ、且つ、任意のユニットの中心点から、最も近いユニットの中心点までの距離が7mm以上10mm未満の範囲とされていることを特徴とする請求項1に記載の頭皮毛穴洗浄用ブラシ。 |
さらに、開口部を有する中空状に形成された筐体が備えられるとともに、該筐体の前記開口部に前記基台が一体に取り付けられており、 前記植毛面の略中央部及び/又は周縁部に、前記基台を貫通するように、少なくとも一以上の貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の頭皮毛穴洗浄用ブラシ。 |
請求項1~3の何れか1項に記載の頭皮毛穴洗浄用ブラシが備えられ、頭皮の毛穴洗浄に用いられる頭皮毛穴洗浄用具であって、 液温25℃における粘度が15Pa・s以上40Pa・s未満の洗浄剤組成物を、頭皮毛穴洗浄用ブラシに備えられ、略一つの平面をなす複数の毛束の先端部に保持した構成とされて用いられることを特徴とする頭皮毛穴洗浄用具。 |
本発明は、先端部が頭皮毛穴よりも細い 径とされた用毛を用いて、頭皮表面のみな ず毛穴内部の汚れも効果的に除去すること できる頭皮毛穴洗浄用ブラシに関し、特に 頭髪や頭皮地肌を洗浄するための洗浄剤と に使用した場合に、高い洗浄効果と優れた 用性が得られる頭皮毛穴洗浄用ブラシ及び 皮毛穴洗浄用具に関する。
従来から、頭髪や頭皮を洗浄するためのブ
シとして種々のものが知られており、例え
、ブリッスル(用毛)先端に球状体を有する
ラシ(特許文献1を参照)や、球状体を有する
毛と球状体を有しない用毛を組合せたもの(
許文献2を参照)、長さ方向の外周面が凹曲
である略円錐形の用毛を有するもの(特許文
3を参照)、用毛先端が頭皮に触れて柔軟に
曲する小突起のあるもの(特許文献4を参照)
用毛先端が開口しているもの(特許文献5を参
照)等が提案されている。
しかしながら、これら従来のブラシでは、
れも、洗髪時において用毛先端の頭皮に対
るマッサージ効果を有するものの、用毛先
が太いために頭皮の毛穴内部を洗浄するこ
ができず、毛穴から排出されて汚れや匂い
原因となる皮脂を除去することができない
いう問題があった。
また、先端が細い用毛と太径用毛とが組み
わせられてなる頭皮毛穴洗浄用ブラシとし
、第1の基板に直径が1~200μmの樹脂製の細径
毛の束と太径用毛用の挿通穴を交互に形成
、第2の基板に直径1~5mm程度の樹脂製の太径
毛を形成し、第1の基板の挿通穴に第2の基
の太径用毛を挿通して第1、第2の基板を組み
合わせた構成のものが提案されている(例え
、特許文献6を参照)。
また、くし通りが良好で容易に頭髪の絡み
解くことができ、特に、シャンプーや育毛
等と併用することにより、頭髪や頭皮表面
みならず毛穴内の洗浄をも可能とする頭皮
穴洗浄用ブラシとして、基台上に断面楕円
状の用毛を定間隔で複数並設し、これら断
楕円形状の用毛の間に細径用毛の束が植毛
れてなるものが提案されている(例えば、特
許文献7、8を参照)。
特許文献6~8に記載の頭皮毛穴洗浄用ブラ によれば、太径の用毛が植毛されてなるも なので、高い頭皮のマッサージ効果が得ら る。しかしながら、特許文献6~8の頭皮毛穴 浄用ブラシでは、太径用毛の先端部が毛穴 りも大きな直径であるため、毛穴内に侵入 せるのが困難となり、毛穴洗浄効果が得ら にくいという問題がある。また、太径用毛 間に設けられている細径用毛の植毛密度が いために洗浄力が不足し、頭皮の毛穴内部 洗浄することができず、特許文献1~5に記載 頭皮毛穴洗浄用ブラシと同様、毛穴から排 されて汚れや匂いの原因となる皮脂を除去 ることができないという問題があった。
このような、毛穴内部の洗浄力の問題を 決するため、先端部が頭皮毛穴よりも細い 径とされた用毛を用いることにより、毛穴 部の汚れを効果的に除去できるとともに、 毛が複数束ねられてなる毛束の間が3~30mmの 囲で等間隔とされた頭皮毛穴洗浄用ブラシ 提案されている(例えば、特許文献9)。しか ながら、特許文献9に記載の頭皮毛穴洗浄用 ブラシでは、細径用毛が用いられることによ り、毛穴内部の洗浄効果に優れるものの、頭 皮に対するマッサージ効果が低いという問題 がある。
また、頭皮に当接する突起物が備えられ 基台が筐体に取り付けられてなる構造の頭 毛穴洗浄用ブラシでは、筐体内部が中空状 形成されている場合、洗浄水の他シャンプ や育毛剤等の組成物が内部に浸入して滞留 るため、筐体内部の汚染やカビ等が発生す 他、基台表面側の用毛等にも汚染が生じる があり、頭皮毛穴洗浄用ブラシを清潔に保 のが困難になるという問題がある。
ここで、基台における突起物が取り付けら
る部分、つまり用毛が植毛される植毛部の
質を変形自在な材質とし、筐体に対して容
に脱着可能な構成とすることにより、筐体
部に滞留した水や組成物を用意に排水する
とができ、清潔に保つことが可能となる。
しかしながら、用毛が複数束ねられてなる毛
束を用いてブラシを構成する場合、植毛部(
台)の材質として、ポリプロピレン等に代表
れる硬質の樹脂を使用する必要があり、上
のような、部材の変形による脱着を行なう
とが困難となる。
このような問題を解決するため、例えば、
空上に構成される頭皮毛穴洗浄用ブラシの
合部位等を完全に塞ぎ、密封状態として内
への水や組成物の浸入を防止することが考
られるが、このような密封された構成の基
を製造する場合、技術的難易度が高く、ま
、製造コストが上昇するため、商品として
実用化が困難であるという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもの あり、頭皮のマッサージ効果と毛穴内部の 浄効果の両方を同時に満足することができ さらに、内部を中空状に構成した場合であ ても、内部に浸入した水等を容易に排水す ことが可能な頭皮毛穴洗浄用ブラシ及び頭 毛穴洗浄用具を提供することを目的とする
上記問題を解決するため、本発明者等が 意検討した結果、用毛が複数束ねられてな 毛束の植毛面において、植毛が密な領域と な領域とを適宜配することにより、頭皮の ッサージ効果と毛穴内部の洗浄効果の両方 同時に満足することができることを見出し また、基台内部と外部との間を貫通して設 られる貫通孔を、適正位置に配した構成と ることにより、内部への浸入水等を効果的 排出することが可能となることを見出し、 発明を完成した。
即ち、本発明は、少なくとも一端側の形状
テーパ状とされ、先端部が頭皮毛穴よりも
い直径とされた用毛が複数束ねられてなる
束と、該毛束が植毛される植毛穴が複数設
られた植毛面を有する基台とを具備し、前
植毛穴に、該植毛穴内部が外部から観察さ
ない状態の密度で前記毛束が植毛されてな
頭皮毛穴洗浄用ブラシであって、前記植毛
上において、前記複数の毛束の先端部が略
つの平面をなしており、且つ、前記植毛穴
密集する植毛領域と無植毛領域とが各々配
れてなることを特徴とする頭皮毛穴洗浄用
ラシを提供する。
また、本発明の頭皮毛穴洗浄用ブラシは、
記基台に備えられる植毛面において、前記
毛穴を2~6個で1ユニットとし、1ユニット内
おける任意の2箇所の植毛穴の中心間距離が
最短部で2mm以上、最長部で7mm未満とされ、
つ、任意のユニットの中心点から、最も近
ユニットの中心点までの距離が7mm以上10mm未
満の範囲とされていることが好ましい。
また、本発明の頭皮毛穴洗浄用ブラシは さらに、開口部を有する中空状に形成され 筐体が備えられるとともに、該筐体の前記 口部に前記基台が一体に取り付けられてお 、前記植毛面の略中央部及び/又は周縁部に 、前記基台を貫通するように、少なくとも一 以上の貫通孔が設けられていることが好まし い。
本発明は、上記頭皮毛穴洗浄用ブラシが えられ、頭皮の毛穴洗浄に用いられる頭皮 穴洗浄用具であって、液温25℃における粘 が15Pa・s以上40Pa・s未満の洗浄剤組成物を、 皮毛穴洗浄用ブラシに備えられ、略一つの 面をなす複数の毛束の先端部に保持した構 とされて用いられることを特徴とする頭皮 穴洗浄用具を提供する。
本発明の頭皮毛穴洗浄用ブラシによれば、
毛面上において、毛束の先端部が略一つの
面をなしており、且つ、植毛穴が密集する
毛領域と無植毛領域とが各々配されてなる
成により、頭皮に適度な刺激感が与えられ
ので、植毛穴、つまり複数の毛束が基台上
おいて均等に分布された場合に比べ、高い
ッサージ効果が得られるとともに、高い頭
毛穴洗浄効果が得られる。
また、中空状に形成された筐体の開口部に
記基台が一体に取り付けられ、植毛面の略
央部及び/又は周縁部に、基台を貫通するよ
うに少なくとも一以上の貫通孔が設けられた
構成とすることにより、内部に浸入した洗浄
水や洗浄液を容易に排出することができるの
で、汚れやカビの発生を抑制することができ
、清潔な状態を保持することが可能な頭皮毛
穴洗浄用ブラシが実現できる。
また、本発明の頭皮毛穴洗浄用具によれば
植毛面上において、植毛穴が密集する植毛
域と無植毛領域とが各々配されてなる上記
成の頭皮毛穴洗浄用ブラシが備えられ、液
25℃における粘度が15Pa・s以上40Pa・s未満の
浄剤組成物を、頭皮毛穴洗浄用ブラシにお
て略一つの平面をなす複数の毛束の先端部
保持した構成とされて用いられるものなの
、洗浄剤組成物が毛束の先端部から流下す
のが抑制され、使用性が向上するとともに
頭皮毛穴内部の汚れ等を効果的に除去する
とが可能となる。
1 頭皮毛穴洗浄用ブラシ
2 基台
21 植毛面
21a 貫通孔
21b、21c 切り欠き部(貫通穴)
22 植毛穴
3 毛束
31 用毛
31a 先端部
31b 端面
4 筐体
4a 中空部
41 開口部
42 把持部
以下、本発明に係る頭皮毛穴洗浄用ブラシ(
以下、洗浄用ブラシと略称することがある)
び頭皮洗浄用器具の一実施形態について、
1~5を適宜参照しながら説明する。
図1A、図1Bは、本発明に係る洗浄用ブラシの
一例を示す模式図であり、図2は、図1Bの主要
部を拡大して詳細に示した図である。
また、図3は、頭皮毛穴洗浄用ブラシの用毛
に用いられるフィラメントの一例を示す概略
図であり、図4は、基台上に植毛された状態
用毛(毛束)を示す概略図である。また、図5A~
図5Hは、頭皮毛穴洗浄用ブラシの植毛面にお
る用毛の配列パターンの他例を示す図であ
。
[頭皮毛穴洗浄用ブラシ]
本実施形態の頭皮毛穴洗浄用ブラシ1は、少
なくとも一端側の形状がテーパ状とされ、先
端部31aが頭皮毛穴よりも細い直径とされた用
毛31が複数束ねられてなる毛束3と、該毛束3
植毛される植毛穴22が複数設けられた植毛面
21を有する基台2とを具備し、植毛穴22に、該
毛穴22内部が外部から観察されない状態の
度で毛束3が植毛されてなり、植毛面21上に
いて、複数の毛束3の先端部(用毛31の先端部3
1aを参照)が略一つの平面をなしており、且つ
、植毛穴22が密集する植毛領域Aと無植毛領域
B(図2参照)とが各々配されて概略構成されて
る。
また、本実施形態の洗浄用ブラシ1は、図1A
び図1Bに示すように、さらに、開口部41を有
する中空状(図1A及び図1B、図2の中空部4a参照)
に形成された筐体4が備えられるとともに、
筐体4の開口部41に、基台2が一体に取り付け
れてなる。また、基台2には、植毛面21の略
央部に、基台2を貫通する貫通孔21aが設けら
れており、また、植毛面21の周縁部に切り欠
部21b、21cが形成されることにより、この切
欠き部21b、21cと筐体4の開口部41とからなる
通孔が構成される。
基台2は、用毛31からなる複数の毛束3が取り
付けられるもので、植毛面21に、毛束3を植毛
するため植毛穴22が複数形成される。また、
示例の基台2は、平面視略楕円形の平板状に
形成されている。
基台2の材質としては、ポリプロピレン等、
一般的な硬質樹脂材料を何ら制限無く用いる
ことができる。
植毛穴22の大きさや形状は特に制限され 、例えば、一穴あたり10~50本程度の用毛を植 毛するのに必要な大きさであれば良い。また 、植毛穴22の形状としては、一般的に円形と ることができるが、例えば、特開2000-50955号 公報等に示されているように、ブラシの品質 向上や製造効率の向上を目的として、非円形 状に形成しても良い。
また、植毛穴22は、植毛面21上における配 列パターンを毛束3の植毛パターンに応じて 成する必要があり、例えば、図2に示す例で 、所定間隔で組み合わされた植毛穴22が4穴 1ユニットとされており、これら各ユニット が、植毛面21上において適宜配列され、本実 形態では、詳細を後述するが、植毛穴22が 集する植毛領域Aと無植毛領域Bとが各々配さ れている。
また、図示例の基台2には、後述の筐体4 取り付けるための嵌合爪23が、楕円形状とさ れた基台2の短寸側の経線上で向かい合うよ に配置されているが、基台2を筐体4に取り付 けるための手段はこれには限定されない。例 えば、嵌合爪が、基台上において図示例とは 異なる位置に配置されていても良いし、基台 をねじ止め等によって筐体に取り付ける構成 としても良い。
また、図示例の基台2には、上述したよう に、貫通孔21aが基台2を貫通するように設け れており、また、植毛面21の周縁部に切り欠 き部21b、21cが形成されることにより、この切 り欠き部21b、21cと筐体4の開口部41とからなる 貫通孔が構成され、後述の筐体4に基台2を取 付けた際、洗浄用ブラシ1の内部(図1A及び図 1Bに示す内部空間4a参照)が外部に開放される うに構成されている。
毛束3は、用毛31が複数束ねられてなる。
用毛31は、図3に示すように、少なくとも一
側の形状がテーパ状とされ、図示例では、
端の先端部31aがテーパ状に形成されている
また、先端部31aは、少なくともその端面31b
近における直径dが、頭皮の毛穴よりも細い
径とされている。
図示例のように、用毛31をなすフィラメン
について、各々の先端部31aをテーパ形状に
成することにより、頭皮上の毛髪に先端部31
aの毛先(端面31b参照)が当たった際に生じる微
弱な力であっても先端部31aが容易に曲がるの
で、毛先が毛髪間をすり抜けるように頭皮の
毛穴に到達することが可能となる。
なお、テーパ形状とされた用毛は先端部の
度が弱いため、極度に強い力を加えて頭皮
洗浄やマッサージを行った際に毛先が曲が
てしまい、毛穴の洗浄を行うことが困難と
ることがある。このため、頭皮洗浄時に使
者がブラシに加える荷重としては、概ね300~
1000g程度とすることが好ましい。
用毛31は、上記した先端部31aの端面31bか 0.1mmの位置における直径dが、5μm~50μmの範囲 あることが好ましい。先端部31aの端面31b付 における直径dをこの範囲とすることにより 、用毛31が効率良く毛髪の毛穴内部に入り込 、効果的に洗浄することが可能となる。
ここで、従来の構成の頭皮毛穴用洗浄ブラ
においても、太径の用毛を使用せずに細径
用毛のみが密に植毛された構成とすれば、
皮毛穴を洗浄することは可能と考えられる
しかしながら、人間の毛髪の直径は、人種
性別、年齢、くせ毛の有無などによって異
るものの、一般的な日本人では40~100μm程度
あり、平均70μm程度であるので、数本の毛
が生える1つの毛穴の大きさは、毛髪の直径
同等かそれ以上の大きさと考えられ、平均7
0μm以上であると考えられる。
しかしながら、上述のような、毛穴のサイ
よりも細い直径とされ、毛穴に挿入可能な
とされた細径用毛を植毛面に対して密に植
してブラシを構成した場合、洗髪時等に頭
の毛根にブラシの毛束を押しつけようとし
も、通常のサイズの毛髪を有する人にあっ
は、多数の毛髪が細径用毛の進行の阻害と
り易い。このため、細径用毛が容易に撓ん
しまい、細径用毛が毛穴に到達できる本数
少なくなるので、目的の毛穴洗浄効果が得
れにくいという問題があった。
本発明の頭皮毛穴洗浄用ブラシでは、毛穴
部の脂質等の汚れを除去するため、先端部3
1aが毛穴の直径より細いブラシ用毛を使用し
且つ、用毛31が束ねられてなる毛束3を、詳
を後述するパターンで植毛することにより
用毛31(毛束3)が毛髪に動きを阻害されるこ
なく頭皮の毛穴に行き届き易くなり、優れ
洗浄効果が得られる。また、頭皮から抜け
毛髪が用毛31に絡み難く、仮に絡んだ場合で
あっても容易に解除することができるので、
優れたメンテナンス性が得られる。
毛束3をなす用毛31の毛丈は、5~50mmの範囲と
ることが好ましい。より好ましくは、5~30mm
範囲である。
用毛の毛丈が5mmよりも短いと、毛髪が障害
なって用毛(毛束)が頭皮毛穴に届かない虞
ある。また、用毛31の毛丈が50mmよりも長い
、用毛が曲がりやすくなり、先端部が頭皮
地肌や毛穴に届き難くなる。
なお、植毛された用毛31(毛束3)の毛丈に多
のばらつきが生じる場合もあるが、植毛さ
た全用毛31の内の概ね9割以上が、上記5~50mm
毛丈の範囲に入っていることが品質上好ま
い。
植毛穴22の一穴あたりの用毛の植毛数は、
毛穴22内部が外部から観察できない状態の密
度とすることが好ましく、具体的には、一穴
あたりの用毛31の植毛数が10~50本であること
好ましい。用毛31の植毛数が、植毛穴32内部
外部から観察できる程度の少ない状態にな
と、毛束3に抜けた毛髪が絡みやすくなり、
また、毛髪を除去し難くなるので好ましくな
い。また、植毛穴22内に、洗髪時に使用する
浄剤やリンス剤等が浸入して詰まり易くな
ので、頭皮毛穴洗浄用ブラシの衛生上好ま
くない。
これに対し、植毛穴22内部が外部から観察
きない状態の密度となる本数の用毛が植毛
れてなる本発明に係る頭皮毛穴洗浄用ブラ
では、毛束3内に抜けた毛髪が絡みつくこと
なく、また、植毛穴22内部に観察可能な隙
がないので、洗浄剤等が浸入して詰まるの
抑制される。
なお、植毛穴22の断面積に対して用毛31( 束3)の植毛数が少ないと、用毛31間に僅かな 間が生じ、頭皮毛穴洗浄用ブラシの使用者 よって個人差があるものの概ね70μmの太さ ある毛髪が用毛31間の僅かな隙間に挟まれて しまい、極めて除去し難い状態となる虞があ る。
以下に、植毛穴22に対する用毛31の植毛密度
の参考例を説明する。
例えば、直径が1.5mmとされた植毛穴22に、フ
ィラメント中央部の直径が190μmの用毛31を植
する場合、21本の用毛31を、厚さ0.25mmの平線
で用毛31の中央部で固定して植毛すると、植
穴22内部が外部から観察できない状態の密
とすることができる。このような植毛穴22内
の状態について、断面積で検討すると、植毛
穴22の断面積=0.75×0.75×3.14=1.77mm 2
に対し、用毛31が占める断面積は、0.095×0.095
3.14×21×2=1.19mm 2
となり、植毛穴22の断面積の内の67%が用毛31
占められている状態となる。
また、本発明者等が鋭意実験した結果、用
31の植毛数を13本とした場合は、植毛穴22の
面積に対して用毛31の断面積が占める割合
42%となり、この42%という割合が、植毛穴22内
部が外部から観察されない状態と観察可能な
状態との境界となることが見出された。植毛
穴22の断面積に対する用毛31の断面積の占め
割合が、境界である42%未満になると、植毛
22内部が外部から観察可能な状態となり、こ
のような状態においては、直径が概ね70μm程
である毛髪が、用毛31に絡みつきやすくな
。
毛髪の絡み易さの点から考慮した場合、植
穴22の断面積に対する用毛31の断面積の割合
が、上記境界である42%を下回ると毛髪が用毛
31に絡みつきやすくなることから、上記割合
42%以上85%以下とすることが好ましい。用毛2
1が植毛穴22内において占める割合が85%を超え
ると、植毛穴22を起点として基台2が割れやす
くなるうえ、植毛された用毛31が開く虞があ
好ましくない。
また、植毛穴22に対する植毛数が10本よりも
少ないと頭皮毛穴の洗浄効果が低下し、植毛
数が50本よりも多いと、径の大きな植毛穴を
台2に形成する必要があるため、植毛穴22内
、洗髪時に使用する洗浄剤やリンス剤等が
入して詰まり易くなり、頭皮毛穴洗浄用ブ
シの衛生上好ましくない。
また、上記植毛数にばらつきが生じる場合
あるが、用毛31(毛束3)が植毛された植毛穴22
内の概ね9割以上において、用毛31の植毛数が
10~50本の範囲内とされていることが、品質上
ましい。
本実施形態で用いられる用毛31を構成する
ィラメントの材料については、特に制限さ
ないが、一般的な樹脂材質であるポリブチ
ンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレ
ト(PTT)、ナイロン、ポリエステル等を用い
ことが好適である。また、例えば、特開平11
-253236に記載されているような、美観向上等
目的として、合成樹脂主体の素材に他成分
混合したものや、耐久性の向上を目的とし
抗菌剤等を添加したものを使用することも
能である。
なお、用毛31の材質として金属等の硬い素
を用いる場合、フィラメント径が細いもの
も強度を確保することができるため、図3又
図4に示すようなテーパ形状のフィラメント
のみならず直毛状のものを用いることも可能
である。しかしながら、このような直毛状の
金属製フィラメントを用いた場合、ブラシ使
用時に用毛が折れた際に欠損切断面が鋭利な
形状となり、マッサージ時に頭皮の地肌を傷
つけるため、安全性上好ましくない。
なお、用毛31に用いるフィラメントを図3 示すようなテーパ形状に加工する方法とし は、特に制限されない。例えば、直毛形状 フィラメントを用い、薬品等を用いる従来 知の化学的方法で樹脂を溶解して先端をテ パ状に加工しても良いし、また、直毛形状 用毛の先端部周囲を機械加工によって研削 ることでテーパ状に加工することも可能で る。
また、上記用毛31が複数束ねられてなる 束3を、基台2の植毛穴22に植毛する方法とし は、例えば、一般的に歯刷子製造等に用い れる植毛装置を転用し、何ら制限なく用い ことが可能であり、このような植毛装置の 態についても何ら制限されない。このよう 植毛装置としては、例えば、特開2000-93233号 公報等に記載の製造装置を使用することが可 能である。
そして、毛束3(用毛31)が植毛された基台2 、通常、取っ手等の把持部材が取り付けら 、包装されてブラシ製品とされるが、本実 形態では、基台2を後述の筐体4に取り付け ことにより、洗浄用ブラシ1とする。ここで 例えば、特開2001-46149号公報等に示されるよ うに、植毛後のブラシ(毛束3)の品質を向上さ せる等の目的で、中間品である毛束3植毛後 基台2に対して、冷却或いは加熱による熱処 を施す等、何らかの処理を施す方法につい も、本発明の効果を損なわない範囲で適用 ることが可能である。
筐体4は、開口部41を有するとともに、内部
中空部4aとされた中空状に形成され、図示
では、開口部41と反対側に把持部42が形成さ
てなる。また、開口部41には、上述した基
2に備えられる嵌合爪23が嵌め込まれる嵌合
41aが、基台2組み付け時の嵌合爪23の位置に
わせるように配されている。
筐体4は、上述したように、開口部41に基台2
が一体に取り付けられることにより、頭皮毛
穴洗浄用ブラシ1の本体或いは把持部材とし
機能するものであり、ポリスチレン系樹脂
、従来公知の材料を何ら制限無く用いて構
することができる。
また、図示例の把持部42は、使用者が片手
掴んで操作することができるように、先端
に膨らみが持たされた形状とされているが
これには限定されず、把持部の形状や大き
については、適宜決定することができる。
「毛束の配列形態(植毛穴の配列パターン)」
本実施形態の頭皮毛穴洗浄用ブラシ1では、
上述したように、植毛面21上において、複数
毛束3の先端部(用毛31の先端部31a参照)が略
つの平面をなしており、且つ、植毛面21にお
いて、植毛穴22が密集する植毛領域Aと無植毛
領域Bとが各々配されて構成される。
本実施形態では、植毛面21上において、 毛穴22を2~6個で1ユニットとし、1ユニット内 おける任意の2箇所の植毛穴22の中心間距離 、最短部距離L1で2mm以上、最長部距離L2で7mm 未満とされ、且つ、任意のユニットの中心点 から、最も近いユニットの中心点までの最短 中心点距離が7mm以上10mm未満の範囲として構 されることが好ましい。図2に示す例では、 毛穴22が正方形状に四穴配置されることで1 ニットとされ、1ユニット内における任意の 2箇所の植毛穴22の中心間距離が、最短部距離 L1で3mm、最長部距離L2で約4.24mmとされ、最も いユニット中心点間の最短中心点距離L3が、 最短部で9mmとされており、次いで近い距離に あるユニット中心点間の次短中心点距離L4が 12.7mmとされている。また、図示例では、各 ニット間の隙間寸法Sが、植毛穴22の中心間 離で6mmとされている。
本実施形態では、上述のような植毛穴22の
列形態とすることにより、図2に例示するよ
に、植毛面21上において、植毛領域Aと無植
領域Bとが配される構成とすることが好まし
い。
本発明で説明する植毛領域Aとは、植毛穴22
密集する領域、つまり、植毛穴22に毛束3(用
毛31)が植毛されることによって該毛束3が密
する領域であり、上述のように、植毛穴22が
比較的近距離のユニット単位で配されること
で構成される。
一方、無植毛領域Bとは、植毛面21上におい
、植毛穴22が設けられていない領域あるい
植毛穴22が疎な状態で配されている領域であ
り、毛束3(用毛31)が植毛されていないか、あ
いは、疎な状態で植毛された領域である。
つまり、図2に示す例では、四穴の植毛穴22
らなる各ユニットが植毛領域Aであり、各ユ
ニットからなる植毛領域A間の隙間領域が無
毛領域Bである。
本発明では、上述のように、植毛面21上に
いて植毛領域Aと無植毛領域Bとが配された構
成により、植毛穴22、つまり複数の毛束3が均
等に分布された場合に比べ、高いマッサージ
効果が得られるとともに、高い頭皮毛穴洗浄
効果が得られる。
従来の構成の頭皮毛穴洗浄用ブラシのよう
、植毛穴を密集させ過ぎた状態で均等配置
ると、毛束の頭皮への当たり心地が弱すぎ
洗浄感が得られ難い。逆に、無植毛領域が
過ぎると、頭皮への当たりが強すぎて使用
が痛みを感じ、使い心地が良くないうえに
洗浄剤等を用毛の先端部に保持させること
困難となり、用毛の先端部が頭皮毛穴に入
込む際に洗浄剤を伴わないため、汚れの洗
実感が得られないという問題がある。
本発明者等が鋭意研究したところ、充分な
れの洗浄実感とマッサージ効果を同時に得
れる条件として、3~5穴の植毛穴22、より好
しくは4~5穴の植毛穴22を1ユニットとし、こ
場合の1ユニット内における任意の2つの植毛
穴22の中心間距離最短部L1を2mm以上、最長部L2
を7mm未満、より好ましくは最短部を2.5mm以上
最長部を4.5mm未満に構成するとともに、任
のユニットの中心点から最も近いユニット
中心点までの距離L3を7mm以上10mm未満、より
ましくは8mm以上9.5mm未満で構成することが重
要であることが明らかとなった。
1ユニットあたりの植毛穴22の穴数が2未満 の場合、頭皮への当たり心地が悪く充分なマ ッサージ効果が得られない。逆に、1ユニッ あたりの植毛穴22の穴数を7以上にすると、 毛面21上に配される各ユニット内の毛束3が 面接触状態で頭皮に接するためにマッサー 効果が得られず、また、用毛が効率的に頭 毛穴に進入できないため、毛穴汚れの除去 洗浄効果が充分に得られない。
1ユニット内における任意の2つの植毛穴22 の中心間の距離L1の最短部が2mm未満だと、各 ニット内の毛束3が面接触状態で頭皮に接す るためにマッサージ効果が得られず、また、 用毛が効率的に頭皮毛穴に進入できないため 、毛穴汚れの除去、洗浄効果が充分に得られ ない。1ユニット内の任意の2つの植毛穴22の 心間の距離の最長部L2が7mm以上だと、頭皮へ の当たり心地が低下する。
任意のユニットの中心点から最も近いユニ
トの中心点までの距離L3が7mm未満の場合、
毛穴を密集させ過ぎた状態となり、毛束の
皮への当たり心地が弱すぎて洗浄感が得ら
難い。また、任意のユニットの中心点から
も近いユニットの中心点までの距離が10mm以
の場合には、無植毛領域Bが広くなりすぎ、
洗浄剤等を用毛31(毛束3)の先端部31aに保持さ
ることが困難となる。
また、さらに、最も近いユニットに次いで
い距離にあるユニット、つまり2番目に近い
ユニットの中心点までの距離L4が10mm以上15mm
満として構成されていることが、より好ま
く、このような構成とした場合には非常に
いマッサージ効果が得られる。
なお、図1A、図1B、及び図2に示す例の洗 用ブラシ1では、植毛穴22が正方形状に四穴 置されることで1ユニットに構成されている 、これには限定されない。例えば、図5Aに すように、植毛穴22が正三角形状に三穴配置 されたユニットとしても良いし、図5Bに示す うに、中心に一穴が配された五穴の植毛穴2 2からなるユニットとしても良い。また、図5D に示すように、植毛穴22が正方形状に四穴配 されてなる1ユニットの各々を、植毛面上に おいて図2に比べて短めの中心間距離で配し 構成としても良く、図5Fに示すように、長め の中心間距離で配した構成としても良い。ま た、図5Gに示すように、植毛穴22が二穴配置 れたユニットとしても良いし、図5Hに示すよ うに、植毛穴22が三穴ずつ並行で計6穴配され たユニットとすることもでき、適宜決定する ことが可能である。
「貫通孔」
本実施形態の頭皮毛穴洗浄用ブラシ1は、植
毛面21の略中央部及び/又は周縁部に、基台2
貫通するように、少なくとも一以上の貫通
が設けられた構成とされ、図1Bに示す例では
、植毛面21の略中央部に円形状の貫通孔21aが
けられており、さらに、植毛面21の周縁部
円弧状の切り欠き部21b、21cが形成されるこ
により、この切り欠き部21b、21cと筐体4の開
部41とからなる貫通孔が構成される。
本実施形態のように、頭皮に接触する毛束
植毛された基台と把持部を備えた筐体とが
み合わされ、内部が中空状とされた構成の
浄用ブラシでは、内部に洗浄水や洗浄剤等
嵌合部等の隙間から浸入した場合、外部に
れら洗浄剤等が排出され難いため、内部汚
やカビが生じ、清潔に保つことが困難とな
虞がある。
このような場合、例えば、毛束が植毛され
基台を自在変形可能な材質から構成し、筐
に対して容易に脱着が可能な構造とするこ
により、適宜基台を脱着することで内部に
入した洗浄剤等を排出し、内部を清潔に保
ことが可能になる。しかしながら、本発明
ような用毛(毛束)が用いられた洗浄用ブラ
の場合には、植毛される基台の材質として
リプロピレン等のような硬質樹脂を用いる
要があるため、基台が容易に変形せず、脱
が困難となる。また、洗浄用ブラシの各接
部位を完全にシールすることにより、洗浄
ブラシ内部を密封状態として、内部への洗
液等の浸入を防止する方法もあるが、技術
難易度が高く、また、製造コストが上昇す
ため、商品としての実用化が困難である。
本実施形態では、植毛面21の略中央部及 /又は周縁部に、基台2を貫通するように少な くとも一以上の貫通孔が設けられた構成とす ることにより、例えば、接合部位等から洗浄 液等が浸入した場合でも、貫通孔から容易に 排出させることができ、内部に滞留すること がない。これにより、洗浄用ブラシを常に清 潔に保持することが可能となる。
基台2を貫通するように設けられる上記貫通
孔は、植毛面21上において2箇所以上に設けら
れることがより好ましい。上述したように、
図1Bに示す例では、植毛面21上の3箇所に、貫
孔21a、21b、21cがそれぞれ設けられている。
上記貫通孔を、植毛面21上において2箇所以
に設けた構成とすることにより、例えば、
浄用ブラシ1の内部、つまり中空部4aを洗浄
る際、該中空部4a内において洗浄水を循環
せるのが容易になる。
また、上記貫通孔の面積は、植毛面21の総
積に占める割合が3%以上20%未満とされている
ことが好ましい。
貫通孔の面積の、植毛面21総面積に占める
合が3%未満だと、中空部4a内に浸入した洗浄
等を排出する効果が低下する虞があり、ま
、20%以上だと、植毛面21上における植毛部
が少なくなり、頭皮毛穴の洗浄効果が充分
発現しなくなる虞がある。
なお、図示例では、上述したように、植 面21の略中央部に円形状の貫通孔21aが設け れており、また、植毛面21の周縁部に円弧状 の切り欠き部21b、21cが形成されることにより 、この切り欠き部21b、21cと筐体4の開口部41と からなる貫通孔が構成されているが、これは 限定されず、貫通孔の形状や位置、大きさ等 は適宜決定することが可能である。
以上説明したように、本実施形態の頭皮毛
洗浄用ブラシ1によれば、植毛面21上におい
、複数の毛束3を構成する用毛31の先端部31a
略一つの平面をなしており、且つ、植毛穴2
2が密集する植毛領域Aと無植毛領域Bとが各々
配されてなる構成により、頭皮に適度な刺激
感が与えられるので、植毛穴22、つまり複数
毛束3が基台2上において均等に分布された
合に比べ、高いマッサージ効果が得られる
ともに、高い頭皮毛穴洗浄効果が得られる
また、複数の毛束3を構成する用毛31の先端
31aが略一つの平面を構成しているので、特
の用毛31のみが頭皮に強く接触するのが抑制
され、頭皮を傷めることがなく、また、使い
心地が向上する。
また、本実施形態の頭皮毛穴洗浄用ブラシ1
は、中空状に形成された筐体4の開口部41に基
台2が一体に取り付けられ、植毛面21の略中央
部及び/又は周縁部に、基台2を貫通するよう
貫通孔21a(切り欠き部21b、21cも参照)が設け
れた構成とすることにより、洗浄用ブラシ1
部の中空部4aに浸入した洗浄水や洗浄液等
容易に排出することができる。従って、汚
やカビの発生を抑制することができ、清潔
状態を保持することが可能な頭皮毛穴洗浄
ブラシ1が実現できる。
[頭皮毛穴洗浄用具]
本実施形態の頭皮洗浄用器具10は、図6A及び
図6Bに示すように、上記本発明に係る頭皮毛
洗浄用ブラシ1が備えられ、頭皮の毛穴洗浄
に用いられるものであり、液温25℃における
度が15Pa・s以上40Pa・s未満の洗浄剤組成物50
、頭皮毛穴洗浄用ブラシ1に備えられ、略一
つの平面をなし、複数の毛束3を構成する用
31の先端部31aに保持した構成とされて用いら
れるものである。
「洗浄剤組成物」
洗浄剤組成物50を用毛3の先端部31aもしくは
面31bに保持させることにより、用毛31の先
部31aが頭皮毛穴に入り込む際に、より効果
に毛穴内部の汚れを除去することが可能と
る。
(保持時間)
洗浄剤組成物50の具体的な保持時間として
、実用上不具合のない程度の時間で保持出
れば良いが、使用者が洗浄処理を行う場合
目安となる保持時間として、10秒以上の時間
で保持させることが好ましい。保持時間が10
以上であれば、用毛31の先端部31aが頭皮毛
に入り込む際に、洗浄剤組成物50を伴って毛
穴に入り込むので、毛穴内部を効果的に洗浄
することができる。
(粘度)
洗浄剤組成物50を、用毛31に10秒以上の時間
保持させるためには、洗浄剤組成物50の粘
を、15Pa・s以上40Pa・s未満の範囲とすること
、10秒以上の保持時間が確実に得られる点
ら好ましく、18Pa・s以上30Pa・s未満の範囲と
ることがより好ましい。
洗浄剤組成物50の粘度が15Pa・s未満だと、洗
浄剤組成物50が用毛31の先端部31aに保持され
、直ぐに流下してしまう。また、洗浄剤組
物50の粘度が40Pa・s以上だと、使用時に洗浄
ブラシ1を傾けた際、洗浄剤組成物50が用毛3
1の先端部31aから固体状(ゲル状)のまま脱落し
てしまい、この場合も確実に保持することが
困難となる。また、洗浄剤組成物50の粘度が
すぎると、該洗浄剤組成物50が頭皮表面に
いて延び難いので、頭皮全体を均一に泡立
るような洗浄処理を行うことが困難となる
(組成)
洗浄剤組成物50の粘度を、上述したような15
Pa・s以上40Pa・s未満の範囲にするためには、
ニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カ
オン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤
ポリマー、あるいは無機塩の配合量及び配
比率を調整する方法がある。一例として、
ニオン性界面活性剤と両性界面活性剤の合
量を18wt%以上35wt%未満、より好ましくは20wt%
上30wt%未満の範囲とするとともに、アニオ
性界面活性剤と両性界面活性剤の比率を1/2~5
/1(wt%)の範囲、より好ましくは1/1~3/1の範囲と
ることにより、目的とする範囲の製剤粘度
得られるが、この限りではなく、上記範囲
粘度が得られる組成であれば、何れの組成
採用することが可能である。
本実施形態の洗浄剤組成物50に配合する とができるアニオン性界面活性剤の代表例 しては、ポリオキシアルキレンアルキルエ テル硫酸塩が挙げられ、1種を単独又は2種以 上を適宜組み合わせて用いることができる。 ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸 塩としては、ポリオキシエチレンラウリルエ ーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル (12,13)エーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン ルキル(11,15)エーテル硫酸塩等が挙げられる 工業的に製造される原料にはポリオキシエ レンの付加モル数に幅があるが、0モル~15モ ル程度の分布の通常グレードのものや0モル~7 モル程度と比較的分布が狭いもののいずれも 適している。このポリオキシエチレンの付加 モル数の平均は1~4の範囲のものが泡立ちや洗 浄力の点で好適である。アルキル部分は、パ ーム核油やヤシ油由来のPG1214、PG1270(P&G社 )、石油由来のネオドール(登録商標:シェル 製)、サフォール(登録商標:サソール社製)等 を使用したものがあり、いずれも問題なく使 用できるが、環境問題等を考慮した場合、再 生可能な植物が用いられてなる前者の天然植 物由来のものが好ましい。また、製造方法と しては、アルコールのエチレンオキサイド付 加物を硫酸化した後に中和するのが一般的で あるが、その品質を維持並びに向上させるた め、不純物等を除去するためのトッピング処 理、ハンドリング性を高めるための精製水添 加による低濃度化並びに低粘度化、原料保存 時の分解抑制のためのpH緩衝剤(バッファー剤 )の添加、pH調整のための酸やアルカリの添加 、腐敗防止のための防腐剤の添加等の方法を 採用した、何れの原料も使用することができ る。塩としては、ナトリウム塩、アンモニウ ム塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられ る。
本実施形態の洗浄剤組成物50に配合する とができる両性界面活性剤の代表例として 、ベタイン型両性界面活性剤が挙げられ、1 を単独又は2種以上を適宜組み合わせて用い ることができる。アルキルベタイン系界面活 性剤、アミドベタイン系界面活性剤、スルホ ベタイン系界面活性剤、ヒドロキシスルホベ タイン系界面活性剤、アミドスルホベタイン 系界面活性剤、ホスホベタイン系界面活性剤 、イミダゾリニウムベタイン系界面活性剤等 が挙げられる。より具体的には、例えば、N- シルベタイン、セチルベタイン、ステアリ ベタイン、ヤシ油アルキルベタイン、ラウ ルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキ ベタイン系界面活性剤、ヤシ油脂肪酸アミ プロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロ ルベタイン、ラウリン酸アミドメチルベタ ン、ミリスチン酸アミドメチルベタイン、 ルミチン酸アミドメチルベタイン、ステア ン酸アミドメチルベタイン等のアミドベタ ン系界面活性剤、ヤシ油アルキルジメチル ルホプロピルベタイン、ステアリルジメチ スルホプロピルベタイン、ヤシ油アルキル ミノメチルスルホプロピルベタイン、ステ リルアミノメチルジメチルスルホプロピル タイン、ミリスチルアミノメチルジメチル ルホプロピルベタイン等のスルホベタイン 界面活性剤、ラウリルヒドロキシスルホベ イン、ラウリルアミノメチル-ビス-(2-ヒド キシエチル)-スルホプロピルベタイン等のヒ ドロキシスルホベタイン系界面活性剤、2-ヤ 油アルキル-N-カルボキシエチル-N-ヒドロキ エチルイミダゾリニウムベタイン、2-ラウ ル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチル ミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリニ ムベタイン系等が挙げられる。これらの中 も、ヤシ油アルキルベタイン、ヤシ油脂肪 アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミ プロピルベタイン、ラウリルジメチルアミ 酢酸ベタインが好ましい。
本実施形態の洗浄剤組成物50に配合するこ
ができるカチオン性界面活性剤の代表例と
ては、塩化ステアリルトリメチルアンモニ
ム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩
ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アル
ルアンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、
ンゼトニウム塩、ピリジニウム塩、イミダ
リニウム塩等が挙げられる。これらのカチ
ン性界面活性剤の対イオン(陰イオン)として
は、ハロゲンイオン等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤の配合量は特に限定
れないが、洗浄剤組成物50中において0~10質
%の範囲が好ましく、より好ましくは0~5質量
%の範囲である。カチオン性界面活性剤の配
量が10質量%を超えると、製剤粘度が低くな
、用毛31の先端部31aに保持できなくなる虞が
ある。
本実施形態の洗浄剤組成物50に配合するこ
ができるノニオン性界面活性剤の代表例と
ては、ポリグリセリン脂肪酸エステルが挙
られ、モノラウリン酸デカグリセリル(HLB15.5
)、モノオレイン酸デカグリセリル(HLB13.0~15.0)
、モノステアリン酸デカグリセリル(HLB15.0)、
モノイソステアリン酸デカグリセリル(HLB14.9)
等が挙げられ、これらの中でもモノラウリン
酸デカグリセリルが特に好ましい。また、こ
れらの内の1種を単独又は2種以上を適宜組み
わせて用いることができる。シャンプー等
用いた頭皮の洗浄時、地肌の余分な皮脂や
れは、指先で地肌を擦る等の物理的な力で
部分を除去することができる。しかしなが
、頭皮の地肌全体を隅々まで洗うのは難し
、毛穴付近の汚れは指が行き届かないため
落とし難いが、ノニオン性界面活性剤を配
することにより、余分な皮脂や汚れをより
去することができる。また、POE(20)硬化ヒマ
シ油、ラウリン酸モノエタノールアミド等も
粘度調整剤として配合できる。
ノニオン性界面活性剤の配合量は特に限定
れないが、洗浄剤組成物50中において0.1~10
量%の範囲が好ましく、より好ましくは1~5質
%の範囲である。ノニオン性界面活性剤の配
合量が0.1質量%未満では、皮脂除去力が弱く
る場合があり、一方、10質量%を超えると製
粘度が低くなり、用毛31の先端部31aに保持で
きなくなる虞がある。
本実施形態の洗浄剤組成物50に配合するこ
ができるポリマーの代表例としては、糖骨
を有するカチオン化ポリマーが挙げられ、1
を単独又は2種以上を適宜組み合わせて用い
ることができる。具体的には、塩化O-[2-ヒド
キシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒ
ロキシエチルセルロース(カチオン化セルロ
ース)、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルア
モニオ)プロピル]グァーガム(カチオン化グ
ーガム)、カチオン化タマリンドガム、カチ
ン化フェヌグリークガム、カチオン化タラ
ム、カチオン化ローカストビーンガム等が
げられる。カチオン化セルロースとしては
レオガードシリーズ(GP、KGP、LP、MGP、MLP)(登
録商標:ライオン社製)、Ucare polymerシリーズ(J
R-125、JR-400、JR-30M、LR-400、LR-30M)(登録商標:ダ
ケミカル社製)、カチナールHC-100(東登録商
:邦化学工業社製)が好ましい。なお、カチオ
ン化グァーガムには透明に溶解するものと透
明になりにくいグレードが販売されており、
透明になるタイプであるラボールガムCG-M8M(
日本住友製薬社製)、ジャガーエクセル(登録
商標:ローディア社製)が最も適している。カ
オン化タマリンドガムとしてはカチナールC
TM-200S(登録商標:東邦化学工業社製)、カチオ
化フェヌグリークガムとしてはカチナールCF
-100又はカチナールCF-200(登録商標:東邦化学工
業社製)、カチオン化タラガムとしてはカチ
ールCTR-100又はカチナールCTR-200(登録商標:東
化学工業社製)、カチオン化ローカストビー
ンガムとしてはカチナールCL-200(登録商標:東
化学工業社製)が挙げられる。
ポリマーの配合量は特に限定されないが、
常は、洗浄剤組成物50中において0~3質量%の
囲であり、より好ましくは0~1質量%の範囲で
ある。ポリマーの配合量が3質量%を超えると
製剤粘度が高くなり、洗浄剤組成物を容器
ら取り出すのが困難になる。
本実施形態の洗浄剤組成物50に配合する無
塩としては、水に溶解する無機塩が好まし
。このような無機塩について、1種を単独又
2種以上を適宜組み合わせて用いることがで
きる。具体的には、硫酸塩、塩酸塩等の塩類
で、対イオンはナトリウム、カリウム、マグ
ネシウム等や、硫酸水素ナトリウム等の部分
中和塩が好ましい。特に、水への溶解度や経
済性の点から、硫酸ナトリウム、塩化ナトリ
ウムが好ましい。
無機塩の配合量は特に限定されないが、洗
剤組成物50中において0~5質量%の範囲が好ま
く、より好ましくは0~3質量%の範囲である。
無機塩の配合量が5質量%を超えると、製剤粘
が低くなり、用毛31の先端部31aに保持でき
くなる虞がある。
また、任意成分としては、頭皮環境を正 に保つ作用を有する成分としてピロクトン ラミン、グリチルリチン酸ジカリウム、グ チルレチン酸、甘草抽出末、ジンクピリチ ン等、頭皮の保湿効果が得られる成分とし 海藻エキス{トロロコンブ属ガゴメコンブエ キス:TaKaRa海藻エキス(BG30)(登録商標):タカラ イオ(株)製、又は、紅藻エキス:ピュアポル ィラF AR(登録商標):(株)白子製}、コレウスエ キス、メリッサエキス、ゼニアオイエキス等 、頭皮毛穴の汚れ落ち実感を高める効果のあ る成分として1-メントール、メンチルグリセ ルエーテル、バニリルブチルエーテル、唐 子エキス等、頭皮に適度な刺激感を与える クラブ剤としてポリエチレンビーズ、マイ ロクリスタインワックスビーズ、アルミナ 軽石、シリカや木くず等、乾燥後の毛髪の 合いをよくするための成分として高重合ジ チルポリシロキサン、低重合ジメチルポリ ロキサン、メチルフェニルポリシロキサン ポリエーテル変性シリコーン、アモジメチ ン(アミノエチルアミノプロピルシロキサン ・ジメチルシロキサン共重合体)等のポリア ノ変性シリコーン、べタイン変性シリコー 、アルコール変性シリコーン、フッ素変性 リコーン、エポキシ変性シリコーン、メル プト変性シリコーン、カルボキシ変性シリ ーン、脂肪酸変性シリコーン、シリコーン ラフトポリマー、環状シリコーン、アルキ 変性シリコーン、トリメチルシリル基末端 メチルポリシロキサン、シラノール基末端 メチルポリシロキサン等を挙げることがで 、これらの内の1種を単独又は2種以上を適宜 組み合わせて使用することができる。また、 シリコーン化合物としては、界面活性剤によ り乳化し、エマルション化したものも使用す ることができる。なお、このようなエマルシ ョンは、乳化剤や乳化方法に特に制限はなく 、種々使用することができる。
本実施形態の洗浄剤組成物50で用いるこ ができる溶剤としては、水、エタノール、 ソプロパノール等の低級アルコール類、エ レングリコール、プロピレングリコール、 リセリン、ソルビトール、ポリエチレング コール等の多価アルコール類、キレート剤 してEHDP、EDTA等が挙げられ、その他にも、色 素、香料、防腐剤、防黴剤等が挙げられ、こ れらを自由に配合することができる。
本実施形態の洗浄剤組成物50に香料を配合
る場合、使用される香料としては、特開2003-
300811号公報において段落[0021]~[0035]に記載し
香料成分等が挙げられ、さらに、同[0050]に
載した香料用溶剤等が挙げられる。香料用
剤は、香料組成物中において0.1~99質量%の範
で配合されるが、好ましくは、1~50質量%の
囲である。また、香料安定化剤としては、
ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロ
シアニソール、ビタミンEとその誘導体、カ
キン化合物、フラボノイド化合物、ポリフ
ノール化合物等が挙げられ、香料組成物中
おいて0.0001~10質量%の範囲で配合されるが、
より好ましくは0.001~5質量%の範囲である。こ
らの中で、好ましい安定化剤としては、ジ
チルヒドロキシトルエンが挙げられる。
ここで、上記した香料組成物とは、上述の
うな香料成分、溶剤、香料安定化剤等から
る混合物である。本実施形態の洗浄剤組成
50中においては、上記香料組成物が0.005~40質
量%の範囲で配合されるが、より好ましくは0.
01~10質量%の範囲である。
本実施形態の洗浄剤組成物50は、従来公 の通常の方法に従って、上記必須成分、任 成分及び水(残部、好適には60~90質量%の範囲) を混合し、各成分を混合撹拌することにより 製造される。
なお、本実施形態の洗浄剤組成物50とし は、上記組成の他、「ポリオキシアルキレ アルキルエーテル硫酸塩」としてポリオキ エチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(2 E.O.)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル 酸アンモニウム(2E.O.)、ポリオキシエチレン ラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン 、「ベタイン型両性界面活性剤」としてラウ リン酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪 酸アミドプロピルベタイン、2-アルキル-N-カ ボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾ ニウムベタイン、ヤシ油アルキルベタイン 「糖骨格を有するカチオン化ポリマー」と てカチオン化グァーガム、カチオン化セル ース、「無機塩」として硫酸ナトリウム、 化ナトリウム、無水硫酸ナトリウム、「ポ グリセリン脂肪酸エステル」としてモノラ リン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デ グリセリル、モノラウリン酸グリセリル、 ノイソステアリン酸デカグリセリルの各々 適宜選択して配合し、さらに、任意成分と て、ピロクトンオラミン、安息香酸ナトリ ム、プロピレングリコール、1-メントール ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(20E.O.)、グ リチルリチン酸ジカリウム、海藻エキス、バ ニリルブチルエーテル、香料組成物、及び水 等の内から適宜選ばれる成分を、各々混合し て用いることも可能である。
以上説明したように、本実施形態の頭皮 穴洗浄用具10によれば、植毛面21上において 、植毛穴22が密集する植毛領域Aと無植毛領域 Bとが各々配されてなる上記構成の頭皮毛穴 浄用ブラシ1が備えられ、液温25℃における 度が15Pa・s以上40Pa・s未満の洗浄剤組成物50 、頭皮毛穴洗浄用ブラシ1において略一つの 面をなす複数の毛束3の先端部、つまり用毛 31の先端部31aに保持した構成とされて用いら るものなので、洗浄剤組成物50が用毛31の先 端部31aから流下するのが抑制され、洗浄剤組 成物50を確実に保持することができる。これ より、頭皮を洗浄する際の使用性が向上す とともに、頭皮毛穴内部の汚れ等を効果的 除去することが可能となる。
以下に、本発明の頭皮毛穴洗浄用ブラシ び頭皮毛穴洗浄用具を実証するための実施 について説明するが、本発明は本実施例に って限定されるものではない。
[頭皮毛穴洗浄用ブラシの作製]
以下の手順で、図3に示すような用毛を作製
し、この毛束が植毛された基台を筐体に取り
付けることにより、図1A及び図1Bに示すよう
頭皮毛穴洗浄用ブラシのサンプルを作製し
。
(基台の作製)
まず、図1A及び図1B中に示すような、79.3×64.
3mmの平面視略楕円形状とされ、厚さが8.7mmの
台2上において、直径が1.5mmの植毛穴22を正
形状に四穴配置して1ユニットとし、計18ユ
ット(植毛穴の合計数:72穴)を配置した。この
際、1ユニット内における任意の2箇所の植毛
22の中心間距離は、最短部距離L1で3mm、最長
部距離L2で約4.24mmとし、また、最も近いユニ
ト中心点間の最短中心点距離L3を9mm、次い
近い距離にあるユニット次短中心点距離L4を
約12.7mmとした。
また、基台2上において、植毛面21の略中央
に円形状の貫通孔21aを設け、また、植毛面2
1の周縁部に円弧状の切り欠き部21b、21cを設
ることにより、これら切り欠き部21b、21cと
体4の開口部41とからなる貫通孔が形成され
ように構成した。また、各貫通孔の総面積
、植毛面21の総面積に占める割合で15%とした
。
(用毛の作製)
ポリブチレンテレフタレート(PBT)とポリエ
レンテレフタレート(PET)とが、PBT:PET=7:3の比
混合された樹脂材料が用いられてなる、直
190μmの用毛の原糸を等寸法にカットし、規
温度に加温した高濃度NaCl溶液中に浸漬して
薬品加工を施す従来公知の方法を用い、両端
部をテーパ状に加工することにより、図3に
すような頭皮毛穴洗浄用ブラシ用の用毛を
た。この際、用毛の毛先から0.1mmの位置にお
ける毛径は20μmであった。
(用毛の植毛)
そして、基台2の各植毛穴22に、一穴あたり2
1本の用毛31を植毛することにより、核植毛穴
22に毛束3が取り付けられた状態とした。この
際、用毛31(毛束3)の毛丈は、基台2の植毛面21
ら端面31bまでの寸法の平均で、12mm±0.5mmの
囲とした。
(頭皮毛穴洗浄用ブラシの作製)
上記手順で得られた、植毛面21に複数の毛
3が植毛された基台2を、図1A及び図1Bに示す
体4の開口部41に嵌め込んで一体に取付け、
施例1の頭皮毛穴洗浄用ブラシを得た。
また、1ユニット当たりの植毛穴の穴数や 各寸法を、下記表1及び図5A~図5H並びに図7A、 7Bに示すような仕様とした点を除き、上記 様の手順によって実施例2~10、及び比較例1~2 頭皮毛穴洗浄用ブラシを得た。
[洗浄剤組成物の作製]
下記表2及び表3に示すような成分組成を有
る組成例1~9の洗浄剤組成物を、各々従来公
の方法で製造した。また、これら各成分組
を有する各例の粘度についても、下記表2及
表3中に記載した。
ここで、組成例1~6の洗浄剤組成物は、製剤
度が15Pa・s以上40Pa・s未満とされた洗浄剤組
成物の本発明例(実施例)であり、組成例7~9の
浄剤組成物は、製剤粘度が本発明の規定範
外とされた比較例である。
なお、上記各組成例の製剤粘度の測定では
化粧品原料基準第2法で規定される方法に従
い、予め25℃の温度に調整した製剤を、(株)
京計器製のブルックフィールド型粘時計(BM
)を用いて、No.4ローターにより、回転数6rpm
60秒の処理を行った後の数値を製剤粘度の値
とした。
[評価方法]
上述のようにして得られた各実施例及び比
例の頭皮毛穴洗浄用ブラシを用いるととも
、また、各組成例の洗浄剤組成物を用い、
毛穴内部洗浄感」、「頭皮当たり心地」、
洗浄剤組成物の保持性」及び「排出性」に
いて、以下の方法で評価した。
ここで、頭皮毛穴洗浄用ブラシの使用方法
しては、各例の頭皮毛穴洗浄用ブラシの用
先端部に、上記各組成例の洗浄剤組成物を
10g載せ、水で湿らせた頭髪と頭皮地肌全体
対し、約3分間、均一に洗浄用ブラシを動か
して泡立てながら洗浄する方法とした。そし
て、通常のシャンプー等による洗浄処理と同
様、お湯で頭髪及び頭皮全体をすすいだ後、
頭髪を乾燥させた。
なお、「毛穴内部洗浄感」及び「頭皮当た
心地」の各官能評価試験におけるパネル(被
験者)としては、頭髪が耳に少しかかる程度
長さで、所謂脱毛症等の状態が見られない
性パネル(n=30名)を用い、同条件で評価を行
った。
(毛穴内部洗浄感)
上記頭皮毛穴洗浄用ブラシの各サンプル(実
施例1~10、比較例1~2)について、下記表2に示す
組成例1の洗浄剤組成物を用いて、各パネラ
(n=30名)が頭皮洗浄操作を行い、穴内部の洗
感を良好と感じたパネラーの人数に応じて
以下に示すような4段階の基準で評価した。
た、頭皮毛穴洗浄用ブラシの実施例1のサン
プルを用い、下記表2に示す組成例1~10の洗浄
組成物の各々を用いて同様の評価を行なっ
。
これらの評価結果について、下記表1~3にそ
ぞれ示した。
(1)◎:良好と答えたパネラーが25名以上(大き
効果あり)(2)○:良好と答えたパネラーが15~24
(効果あり)(3)△:良好と答えたパネラーが5~14
名(あまり効果なし)(4)×:良好と答えたパネラ
が5名未満(効果なし)
(頭皮当たり心地)
上記頭皮毛穴洗浄用ブラシの各サンプル(実
施例1~10、比較例1~2)について、下記表2に示す
組成例1の洗浄剤組成物を用いて、各パネラ
(n=30名)が頭皮洗浄操作を行い、洗浄用ブラ
先端(用毛の先端部)の頭皮への当たり心地が
良好と感じたパネラーの人数に応じて、以下
に示すような4段階の基準で評価した。また
頭皮毛穴洗浄用ブラシの実施例1のサンプル
用い、下記表2に示す組成例1~9の洗浄剤組成
物の各々を用いて同様の評価を行なった。
これらの評価結果について、下記表1~3にそ
ぞれ示した。
(1)◎:良好と答えたパネラーが25名以上(大き
効果あり)(2)○:良好と答えたパネラーが15~24
(効果あり)(3)△:良好と答えたパネラーが5~14
名(あまり効果なし)(4)×:良好と答えたパネラ
が5名未満(効果なし)
(洗浄剤組成物の保持性)
上記頭皮毛穴洗浄用ブラシの各サンプル(実
施例1~10、比較例1~2)について、下記表2に示す
組成例1の洗浄剤組成物を用毛の先端部に載
、この状態で保持できる時間を計測して、
下に示すような4段階の基準で評価した。ま
、頭皮毛穴洗浄用ブラシの実施例1のサンプ
ルを用い、下記表2に示す組成例1~9の洗浄剤
成物の各々を用いて同様の評価を行なった
これらの評価結果について、下記表1~3にそ
ぞれ示した。
(1)◎:保持時間が10秒以上(充分保持できる:大
な効果あり)(2)○:保持時間が5秒以上10秒未
(保持できる:効果あり)(3)△:保持時間が3秒以
上5秒未満(やや保持性に劣る:あまり効果なし
)(4)×:保持時間が3秒未満(保持できない:効果
し)
(排出性)
頭皮毛穴洗浄用ブラシの実施例1のサンプル
を用い、下記表2に示す組成例1~9の洗浄剤組
物の各々を用いて、まず、上述のような頭
洗浄操作を行った。そして、洗浄用ブラシ
基台側を下方に向けることにより、内部に
入した洗浄水及び洗浄剤組成物を、基台に
成された貫通孔から排出させ、内部に残留
る洗浄水及び洗浄剤組成物の有無並びに残
を目視確認し、以下に示すような4段階の基
で評価した。
これらの評価結果について、下記表2~3にそ
ぞれ示した。
(1)◎:特別な操作を行うことなく完全に排出
きる(大きな効果あり)(2)○:簡単な操作で容
に完全に排出できる(効果あり)(3)△:完全に
出できるが操作に手間がかかる(あまり効果
し)(4)×:排出が非常に困難である(効果なし)
頭皮毛穴洗浄用ブラシの各サンプルにお る植毛穴配置仕様並びに評価結果を表1に示 すとともに、組成例1~5及び7~9の成分組成並び に評価結果を表2に示し、また、組成例6の成 組成並びに評価結果を表3に示す。
[評価結果]
上記表1~3に記載の結果に示すように、植毛
上において用毛(毛束)が適正に配置され、
発明で規定するように、毛束が密集する植
領域と無植毛領域とが各々配されてなる実
例1~10の頭皮毛穴洗浄用ブラシは、上記「毛
内部洗浄感」及び「頭皮当たり心地」の各
能試験における評価が、何れも「◎」又は
○」の評価結果となり、優れた洗浄感と使
時の心地よさが得られることが明らかとな
た。
また、組成例1の洗浄剤組成物を、実施例1~1
0の頭皮毛穴洗浄用ブラシの用毛先端部に載
て行なった保持性の評価においても、何れ
サンプルも「◎」又は「○」の評価結果と
り、洗浄剤組成物の保持性に優れているこ
が明らかとなった。
また、本発明で規定する範囲の製剤粘度特
を有する組成例1~6の洗浄剤組成物は、上記
施例1の頭皮毛穴洗浄用ブラシのサンプルを
用いた試験において、上記「毛穴内部洗浄感
」の官能試験による評価が、何れも「◎」又
は「○」の評価結果となり、優れた洗浄感が
得られることが明らかとなった。
同様に、組成例1~6の洗浄剤組成物を、実施
1の頭皮毛穴洗浄用ブラシの用毛先端部に載
せて行なった保持性の評価においても、何れ
のサンプルも「◎」又は「○」の評価結果と
なり、洗浄剤組成物の保持性に優れているこ
とが明らかとなった。
また、実施例1の頭皮毛穴洗浄用ブラシを用
いた排出性の評価においても、本発明の実施
例である組成例1~6の洗浄剤を用いた全ての試
験において、「◎」又は「○」の評価結果と
なり、内部の洗浄水及び洗浄剤組成物の排出
性に優れていることが明らかとなった。実施
例1の頭皮毛穴洗浄用ブラシは、植毛面の総
積に対する貫通孔の総面積の割合が、15%と
れており、筐体の内部に浸入した線浄水及
洗浄剤組成物を効率良く排出することがで
た。
これに対し、植毛面上において植毛穴がユ
ット単位とされず、等間隔で疎らに配され
比較例1の頭皮毛穴洗浄用ブラシは、上記「
毛穴内部洗浄感」及び「頭皮当たり心地」の
各官能試験における評価が、何れも「×」の
価結果となった。
また、植毛面上において植毛穴がユニット
位とされず、等間隔で密に配された比較例2
の頭皮毛穴洗浄用ブラシは、上記「毛穴内部
洗浄感」及び「頭皮当たり心地」の各官能試
験における評価が、何れも「×」の評価結果
なった。
なお、組成例1の洗浄剤組成物を、比較例1
頭皮毛穴洗浄用ブラシの用毛先端部に載せ
行なった保持性の評価においても「×」の評
価結果となったが、比較例2の頭皮毛穴洗浄
ブラシでは、植毛面上において植毛穴が密
配され、毛束が密に植毛されていることか
、保持性の評価については「◎」の評価結
となっている。
また、製剤粘度特性が2Pa・sと、本発明の規
定範囲を下回る組成例7の洗浄剤組成物は、
記実施例1の頭皮毛穴洗浄用ブラシのサンプ
を用いた試験において、排出性については
◎」の評価結果だったものの、上記「毛穴
部洗浄感」の官能試験による評価が「△」
あり、洗浄剤組成物の保持性については「
」の評価結果となった。
また、製剤粘度特性が9Pa・sと、本発明の規
定範囲を下回る組成例8の洗浄剤組成物は、
記実施例1の頭皮毛穴洗浄用ブラシのサンプ
を用いた試験において、排出性については
◎」であり、上記「毛穴内部洗浄感」の官
試験による評価が「○」の評価結果だった
のの、洗浄剤組成物の保持性については「
」の評価結果となった。
また、製剤粘度特性が50Pa・sと、本発明の
定範囲を超える組成例8の洗浄剤組成物は、
記実施例1の頭皮毛穴洗浄用ブラシのサンプ
ルを用いた試験において、洗浄剤組成物の保
持性については「◎」の評価結果だったもの
の、上記「毛穴内部洗浄感」の官能試験及び
排出性については「×」の評価結果となった
以上の結果により、本発明の頭皮毛穴洗 用ブラシ及び頭皮毛穴洗浄用具が、頭皮の ッサージ効果と毛穴内部の洗浄効果の両方 同時に満足することができ、また、使用性 優れていることが明らかとなった。
本発明の頭皮毛穴洗浄用ブラシによれば、
毛面上において、毛束の先端部が略一つの
面をなしており、且つ、植毛穴が密集する
毛領域と無植毛領域とが各々配されてなる
成により、頭皮に適度な刺激感が与えられ
ので、植毛穴、つまり複数の毛束が基台上
おいて均等に分布された場合に比べ、高い
ッサージ効果が得られるとともに、高い頭
毛穴洗浄効果が得られる。
また、中空状に形成された筐体の開口部に
記基台が一体に取り付けられ、植毛面の略
央部及び/又は周縁部に、基台を貫通するよ
うに少なくとも一以上の貫通孔が設けられた
構成とすることにより、内部に浸入した洗浄
水や洗浄液を容易に排出することができるの
で、汚れやカビの発生を抑制することができ
、清潔な状態を保持することが可能な頭皮毛
穴洗浄用ブラシが実現できる。
また、本発明の頭皮毛穴洗浄用具によれば
植毛面上において、植毛穴が密集する植毛
域と無植毛領域とが各々配されてなる上記
成の頭皮毛穴洗浄用ブラシが備えられ、液
25℃における粘度が15Pa・s以上40Pa・s未満の
浄剤組成物を、頭皮毛穴洗浄用ブラシにお
て略一つの平面をなす複数の毛束の先端部
保持した構成とされて用いられるものなの
、洗浄剤組成物が毛束の先端部から流下す
のが抑制され、使用性が向上するとともに
頭皮毛穴内部の汚れ等を効果的に除去する
とが可能となる。