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Patent Searching and Data


Title:
BUMPER STRUCTURE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/101981
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a bumper structure capable of coping with a vertically offset collision without increasing the weight of a bumper more than necessary, and being manufactured without using a large extruder. A bumper structure (B1) includes a bumper reinforcement (1) formed of a hollow extruded member of aluminum alloy, and a height increasing part (2) formed of a hollow extruded member of aluminum alloy attached to an upper surface of the bumper reinforcement (1), wherein the length of the height increasing part (2) is shorter than the length of the bumper reinforcement (1).

Inventors:
SHIMANO YASUTOSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/052316
Publication Date:
August 20, 2009
Filing Date:
February 12, 2009
Export Citation:
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Assignee:
NIKKEIKIN ALUMINIUM CORE TECH (JP)
SHIMANO YASUTOSHI (JP)
International Classes:
B60R19/04
Foreign References:
JP2004262300A2004-09-24
JPH06286536A1994-10-11
Attorney, Agent or Firm:
ISONO, Michizo (Sabo Kaikan Annex7-4, Hirakawa-cho 2-chome,Chiyoda-ku, Tokyo 93, JP)
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Claims:
 アルミニウム合金製の中空押出形材からなるバンパーリインフォースメントと、
 前記バンパーリインフォースメントの上面または下面に取り付けられたアルミニウム合金製の中空押出形材からなる嵩上げ部材と、を備えるバンパー構造であって、
 前記嵩上げ部材が、前記バンパーリインフォースメントよりも短尺であることを特徴とするバンパー構造。
 前記嵩上げ部材は、その素となる前記中空押出形材の押出方向が車体前後方向となるように配置されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のバンパー構造。
 前記嵩上げ部材は、外殻部と、前記外殻部の内部空間を仕切る少なくとも一つの仕切壁とを具備することを特徴とする請求の範囲第2項に記載のバンパー構造。
 前記外殻部の少なくとも一部分の高さ寸法を、連続的にもしくは階段状に変化させたことを特徴とする請求の範囲第3項に記載のバンパー構造。
 前記嵩上げ部材は、前記外殻部の外側に延出した平板部を具備しており、
 前記外殻部および前記平板部が前記バンパーリインフォースメントに固着されていることを特徴とする請求の範囲第2項に記載のバンパー構造。
 前記バンパーリインフォースメントの車幅方向の中央部に一対の前記嵩上げ部材が配置されていることを特徴とする請求の範囲第2項に記載のバンパー構造。
 前記各嵩上げ部材は、中空の外殻部と、前記外殻部の端部から他方の前記嵩上げ部材に向って張り出す平板部とを具備しており、
 前記外殻部および前記平板部が前記バンパーリインフォースメントに固着されていることを特徴とする請求の範囲第6項に記載のバンパー構造。
 前記バンパーリインフォースメントの上面または下面の車体側の縁部に、前記嵩上げ部材を車体側から支持する支持部が突設されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のバンパー構造。
 前記支持部によって、前記嵩上げ部材の上下方向への移動が阻止されていることを特徴とする請求の範囲第8項に記載のバンパー構造。
Description:
バンパー構造

 本発明は、バンパー構造に関する。

 アルミニウム合金製の中空押出形材からな バンパーリインフォースメントを備えたバ パー構造が、特許文献1などに開示されてい る。

特開2007-261427号公報

 従来のバンパー構造は、衝突相手の高さ 置が自車のバンパーリインフォースメント 高さ位置と一致している場合を想定してお 、衝突相手の高さ位置が上下にオフセット る場合を想定していないのが通常である。 お、以下では、衝突相手の高さ位置が上下 オフセットした状態での衝突を、「上下オ セット衝突」と称する場合がある。

 バンパーリインフォースメントの桁高を きくしておけば、上下オフセット衝突に対 することができるが、このようにすると、 量化の要請に反して重量が嵩んでしまうし 大型の押出装置が必要になるので、製造コ トが上昇してしまう。

 このような観点から、本発明は、上下オ セット衝突に対応可能なバンパー構造であ て、大型の押出装置を使用せずとも製造す ことが可能で、かつ、重量が必要以上に増 することのないバンパー構造を提供するこ を課題とする。

 このような課題を解決する本発明のバン ー構造は、アルミニウム合金製の中空押出 材からなるバンパーリインフォースメント 、前記バンパーリインフォースメントの上 または下面に取り付けられたアルミニウム 金製の中空押出形材からなる嵩上げ部材と を備えるバンパー構造であって、前記嵩上 部材が、前記バンパーリインフォースメン よりも短尺であることを特徴とする。

 このようなバンパー構造であれば、衝突 ネルギーを吸収可能な範囲が上下方向に拡 ることになるので、上下オフセット衝突に 応することが可能になるが、バンパーリイ フォースメントと嵩上げ部材とに別れてい ので、各部材の断面が大型化するのを避け ことが可能となる。つまり、本発明によれ 、大型の押出装置によらずとも、上下オフ ット衝突に対応可能なバンパー構造を得る とが可能となる。また、バンパーリインフ ースメントよりも短尺の嵩上げ部材を使用 ているので、バンパー構造の重量が必要以 に増加することもない。

 また、押出形材によれば、その断面形状( 押出方向に垂直な切断面の形状)を比較的自 に設定することができるので、剛性や圧潰 度(座屈強度)などを容易に調節することが可 能となる。

 前記嵩上げ部材は、その素となる前記中 押出形材の押出方向が車幅方向あるいは上 方向となるように配置してもよいが、押出 向が車体前後方向となるように配置すると ボディのデザイン等との兼ね合いから嵩上 部材の高さ寸法を車幅方向に変化させたい うな場合であっても、容易に対応すること 可能となる。すなわち、押出形材であれば 外殻部の少なくとも一部分の高さ寸法を連 的にもしくは階段状に変化させたような形 の嵩上げ部材を容易に製造することができ ところ、このような嵩上げ部材を、その押 方向が車体前後方向となるようにバンパー インフォースメントに設置すれば、外殻部 高さ寸法が車幅方向に連続的または段階的 変化するようになるので、嵩上げ部材の存 がボディの形状等に及ぼす影響を小さくす ことができ、さらには、バンパー周辺に設 られる部品等との干渉を容易に避けること できる。

 押出方向が車体前後方向となるように嵩 げ部材を配置する場合には、前記嵩上げ部 に、外殻部と、前記外殻部の内部空間を仕 る少なくとも一つの仕切壁とを具備させる とが望ましい。すなわち、嵩上げ部材の内 空間に、車体前後方向に延在する仕切壁を けることが望ましい。このようにすると、 上げ部材の圧潰強度が高まり、嵩上げ部材 車体前後方向に潰れ難くなる。

 なお、嵩上げ部材が無い場合、もしくは 上げ部材の圧潰強度が小さい場合において 上下オフセット衝突によりバンパーリイン ォースメントの上部または下部に衝突荷重 作用すると、バンパーリインフォースメン の上部または下部に局部的な圧潰が発生し 衝突相手の下に潜り込むような動きか、若 くは上に乗り上げるような動きが発生する があるが、圧潰荷重の高い嵩上げ部材を配 しておけば、上下オフセット衝突時の衝突 重が嵩上げ部材で受け止められ、バンパー インフォースメントに局部的な圧潰が発生 難くなるので、衝突相手の下に潜り込むよ な動きや上に乗り上げるような動きを抑制 ることが可能となる。

 なお、ボディのデザインやフロントグリ などとの関係で、嵩上げ部材の高さ寸法を 分的に小さくしたいような場合には、前記 殻部の外側に延出した平板部を設け、前記 殻部および前記平板部を前記バンパーリイ フォースメントに固着するとよい。嵩上げ 材の平板部をバンパーリインフォースメン に固着することでも、上下オフセット衝突 起因するバンパーリインフォースメントの 部的な圧潰を抑制することができるので、 突相手の下に潜り込むような動きや上に乗 上げるような動きを抑制することが可能と る。

 嵩上げ部材の個数や位置に制限はないが 前記バンパーリインフォースメントの車幅 向の中央部に一対の前記嵩上げ部材を配置 ると、車幅方向の中央部での上下オフセッ 衝突に対応することが可能となる。この場 には、前記各嵩上げ部材に、中空の外殻部 、前記外殻部の端部から他方の前記嵩上げ 材に向って張り出す平板部とを具備させる よい。このようにすると、一方の嵩上げ部 の外殻部と他方の嵩上げ部材の外殻部との に凹状の空間が形成されるようになるので フロントグリル等と干渉し難くなるととも 、デザインの自由度が増すようになる。

 なお、前記バンパーリインフォースメン の上面または下面の車体側の縁部に、前記 上げ部材を車体側から支持する支持部を突 するとよい。このようにすると、嵩上げ部 に作用した衝突荷重をしっかりと受け止め ことが可能となる。

 本発明に係るバンパー構造によれば、大 の押出装置を使用せずとも製造することが き、重量の増加を最小限に抑えることもで る。

本発明の第一の実施形態に係るバンパ 構造を示す斜視図である。 (a)はバンパーリインフォースメントの 面図、(b)は嵩上げ部材の断面図である。 本発明の第一の実施形態に係るバンパ 構造の変形例を示す斜視図である。 本発明の第一の実施形態に係るバンパ 構造の他の変形例を示す断面図である。 本発明の第二の実施形態に係るバンパ 構造を示す斜視図である。 本発明の第二の実施形態に係るバンパ 構造の車幅方向中央における断面図である 本発明の第二の実施形態に係るバンパ 構造の嵩上げ部材を示す図であって、(a)は 面図、(b)は正面図である。 (a)は嵩上げ部材の製造方法を説明する めの斜視図、(b)は平面図である。 (a)は嵩上げ部材の変形例を示す正面図 (b)は嵩上げ部材の他の変形例を示す正面図 (c)は嵩上げ部材のさらに他の変形例を示す 面図である。

符号の説明

 B1  バンパー構造
  1   バンパーリインフォースメント
  13  支持部
  2   嵩上げ部材
  3   バンパーステイ
 B2  バンパー構造
  4   バンパーリインフォースメント
  5   嵩上げ部材
  51  外殻部
  52  仕切壁
  53  平板部

(第一の実施形態)
 図1に示すように、第一の実施形態に係るバ ンパー構造B1は、バンパーリインフォースメ ト1と、嵩上げ部材2と、を備えている。な 、本実施形態では、バンパー構造B1がフロン トバンパーを構成する場合を例示し、「前後 」、「右左」、「上下」は車体に取り付けた 状態を基準にする。

 バンパーリインフォースメント1は、車体 に取り付けられた左右一対のバンパーステイ 3,3に架設されるものであり、アルミニウム合 金製の中空押出形材からなる。図示のバンパ ーリインフォースメント1は、その両端部が 体側(後方)に傾斜している。ちなみに、この ようなバンパーリインフォースメント1は、 ルミニウム合金製の中空押出形材に曲げ加 を施すことにより得ることができる。

 バンパーリインフォースメント1は、その 外殻となる角筒状の本体部11と、この本体部1 1の内部に配置された補強部12と、本体部11の 面に突設された支持部13とを備えている。

 本体部11は、図2の(a)に示すように、下壁1 aと、この下壁1aの端部から立ち上がる側壁1b, 1cと、側壁1b,1cを繋ぐ上壁1dとを備えている。

 補強部12は、バンパーリインフォースメ ト1の断面剛性を向上させる目的で配置され ものであり、本実施形態では、本体部11の 部空間を上下二つに分割するように配置さ ている。

 支持部13は、嵩上げ部材2を車体側(後側) ら支持する部位であり、本体部11と一体成形 されている。支持部13は、バンパーリインフ ースメント1の後側(車体側)の縁部に突設さ ており、本実施形態では、本体部11の縁部 ら立ち上がる立上片1eと、この立上片1eの上 から前側に向って張り出す張出片1fとを備 ている。すなわち、支持部13は、断面横L字 を呈しており、本体部11の上面とともに、前 側に開口する溝条1gを形成している。張出片1 fは、嵩上げ部材2の上方への移動(バンパーリ インフォースメント1から離れるような動き) 阻止する。なお、支持部13は、本体部11の全 長に亘って形成されている(図1参照)。

 嵩上げ部材2は、バンパーリインフォース メント1の上面に取り付けられるものであっ 、アルミニウム合金製の中空押出形材から る。図1に示すように、嵩上げ部材2は、バン パーリインフォースメント1よりも短尺であ 、本実施形態では、バンパーリインフォー メント1の長手方向(車幅方向)の中央部に配 されている。

 嵩上げ部材2は、その外殻となる外殻部21 、この外殻部21の前面に突設された突部22と 、バンパーリインフォースメント1の支持部13 と係合する係合部23とを備えている。

 外殻部21は、図2の(b)に示すように、バン ーリインフォースメント1の上面に載置され る下壁2aと、この下壁2aの前端部から立ち上 る側壁2bと、係合部23から立ち上がる側壁2c 、側壁2b,2cを繋ぐ上壁2dとを備えている。な 、車体側の側壁2cは、バンパーリインフォ スメント1の車体側の側壁1c(図2の(a)参照)と 一となる。

 突部22は、外殻部21の下壁2aを側壁2bより 前方に延出させたものであり、突部22の下面 は、バンパーリインフォースメント1の上面 当接する。

 係合部23は、バンパーリインフォースメ ト1の溝条1g(図2の(a)参照)に入り込む挿入片2e と、この挿入片2eの上面と側壁2cとを繋ぐ連 片2fとを備えて構成されている。挿入片2eは バンパーリインフォースメント1の溝条1gと 同一の断面形状に成形されている。また、 入片2eの下面は、下壁2aの下面と面一になっ ていて、バンパーリインフォースメント1の 面に当接する。連結片2fは、挿入片2eの上側 配置されており、挿入片2eとともに、後側 開口する溝条2gを形成している。なお、溝条 2gは、バンパーリインフォースメント1の張出 片1f(図2の(a)参照)と略同一の断面形状に成形 れている。

 バンパーリインフォースメント1に嵩上げ 部材2を取り付けるには、図1に示すように、 ンパーリインフォースメント1の支持部13と 上げ部材2の係合部23とを係合させつつ、バ パーリインフォースメント1の上面に嵩上げ 部材2を載置し、バンパーリインフォースメ ト1の上面と嵩上げ部材2の突部22との境界部 対して溶接(図示略)を施せばよい。すなわ 、バンパーリインフォースメント1の支持部1 3を嵩上げ部材2の車体側に当接させた状態で 嵩上げ部材2をバンパーリインフォースメン ト1に溶接すればよい。このようにすると、 上げ部材2が、支持部13によって車体側から 持された状態でバンパーリインフォースメ ト1に固定されることになる。なお、バンパ リインフォースメント1の支持部13と嵩上げ 材2の係合部23とを係合させると、バンパー インフォースメント1の張出片1f(図2の(a)参 )が嵩上げ部材2の溝条2g(図2の(b)参照)に嵌合 れるとともに、嵩上げ部材2の挿入片2e(図2 (b)参照)がバンパーリインフォースメント1の 溝条1g(図2の(a)参照)に嵌合される。すなわち バンパーリインフォースメント1の張出片1f よって、嵩上げ部材2の挿入片2eが上側から さえ込まれ、嵩上げ部材2の上下方向への移 動が阻止(拘束)されるようになる。

 以上説明したバンパー構造B1によれば、 突エネルギーを吸収可能な範囲が上下方向 拡がることになるので、上下オフセット衝 に対応することが可能になるが、バンパー インフォースメント1と嵩上げ部材2とに別れ ているので、各部材の断面が大型化するのを 避けることが可能となる。つまり、バンパー 構造B1によれば、大型の押出装置によらずと 、上下オフセット衝突に対応可能なバンパ 構造B1を得ることが可能となる。また、バ パーリインフォースメント1よりも短尺の嵩 げ部材2を使用しているので、バンパー構造 の重量が必要以上に増加することもない。

 また、本実施形態では、バンパーリイン ォースメント1の上面の車体側の縁部に、嵩 上げ部材2を車体側から支持する支持部13を突 設しているので、嵩上げ部材2に作用した前 からの衝突荷重をしっかりと受け止めるこ が可能となる。

 なお、バンパー構造B1の構成は、適宜変更 ても差し支えない。
 例えば、図1の形態においては、一つの嵩上 げ部材2をバンパーリインフォースメント1に り付けた場合を例示したが、図3に示すよう に、複数の嵩上げ部材2,2,…を互いに間隔を けた状態で取り付けてもよい。

 また、図1においては、嵩上げ部材2をバ パーリインフォースメント1の中央部(車体と 平行になっている部分)のみに配置したバン ー構造B1を例示したが、図3に示すように、 ンパーリインフォースメント1の両端部(車体 側に傾斜している部分)に配置しても差し支 ない。バンパーリインフォースメント1の両 部にも嵩上げ部材2を配置することにより、 斜め方向からの上下オフセット衝突に対して も有効に作用する。

 なお、図3の形態においては、バンパーリ インフォースメント1の中央部に二つの嵩上 部材2,2を配置し、両端部にそれぞれ一つの 上げ部材2を配置したバンパー構造B1を例示 ているが、嵩上げ部材2の個数や取付位置を 定する趣旨ではない。

 また、図4に示すように、バンパーリイン フォースメント1の前側の縁部に、嵩上げ部 2の前端縁(突部22)に突き合わされる掛止部14 突設してもよい。掛止部14は、嵩上げ部材2 突部22と略同じ高さ寸法に成形されていて 図示は省略するが、本体部11の全長に亘って 支持部13と対峙している。なお、掛止部14の さ寸法を嵩上げ部材2の突部22と略同じ高さ 法にすると、掛止部14と突部22とを突き合わ たときに、その境界線が上側に現れること なる。

 掛止部14を設けると、嵩上げ部材2の位置 めが容易になる。すなわち、嵩上げ部材2の 下部が、支持部13と掛止部14とによって形成 れた溝状部分に収容されることになるので 嵩上げ部材2をバンパーリインフォースメン 1に仮組みしただけで、嵩上げ部材2の前後 向の位置決めが完了することになる。

 また、図4の形態においては、掛止部14と 部22との境界線が上側に現れるので、溶接 摩擦攪拌接合を上側から行うことが可能と り、ひいては、嵩上げ部材2の取付作業を効 よく行うことが可能となる。ちなみに、掛 部14と突部22とに対して溶接等を行えば、本 体部11や外殻部21に熱影響が及び難くなるの 、本体部11や外殻部21の強度低下等を防止す ことが可能となる。

 バンパーリインフォースメント1の支持部 13の断面形状を変更しても勿論差し支えない 例えば、図示は省略するが、図2の(a)に示す 張出片1fを省略した形態の支持部13であって 差し支えない。この場合、図2の(b)に示す嵩 げ部材2の溝条2gは不要となる。

 なお、バンパーリインフォースメント1に 曲げ加工を要する場合には嵩上げ部材2をバ パーリインフォースメント1の素となる押出 材に固定した後に曲げ加工をしてもよいし バンパーリインフォースメント1に対する曲 げ加工と嵩上げ部材2に対する曲げ加工を別 に行った後に両者を組み合わせてもよい。

 また、本実施形態では、嵩上げ部材2をバ ンパーリインフォースメント1の上面に取り ける場合を例示したが、下面に取り付けて よいし、上下両面に取り付けてもよい。バ パーリインフォースメント1の下面に嵩上げ 材2を取り付ける場合には、バンパーリイン フォースメント1の下面の車体側の縁部に、 上げ部材2を車体側から支持する支持部を突 するとよい。

(第二の実施形態)
 第一の実施形態のバンパー構造B1では、中 押出形材からなる嵩上げ部材2を、その押出 向が車幅方向となるように配置した場合を 示したが、図5に示す第二の実施形態に係る バンパー構造B2のように、中空押出形材から る嵩上げ部材5を、その押出方向が車体前後 方向となるように配置してもよい。

 図5に示すように、バンパー構造B2は、バ パーリインフォースメント4と、バンパーリ インフォースメント4の車幅方向(長手方向)の 中央部に配置された左右一対の嵩上げ部材5,5 と、を備えている。なお、本実施形態では、 バンパー構造B2がフロントバンパーを構成す 場合を例示し、「前後」、「右左」、「上 」は車体に取り付けた状態を基準にする。

 バンパーリインフォースメント4は、車体 に取り付けられた左右一対のバンパーステイ 3,3に架設されるものであり、曲げ加工が施さ れたアルミニウム合金製の中空押出形材にて 構成されている。バンパーリインフォースメ ント4は、その素となる中空押出形材の押出 向が車幅方向(左右方向)となるように配置さ れている。

 バンパーリインフォースメント4は、図6 も示すように、その外殻となる角筒状の本 部41と、この本体部41の内部に配置された補 部42とを備えている。

 本体部41は、下壁4aと、この下壁4aの端部 ら立ち上がる側壁4b,4cと、側壁4b,4cを繋ぐ上 壁4dとを備えている。

 補強部42は、バンパーリインフォースメ ト4の断面剛性を向上させる目的で設けられ ものであり、本実施形態では、本体部41の 部空間を上下二つに分割するように配置さ ている。

 嵩上げ部材5は、アルミニウム合金製の中 空押出形材にて構成されており、バンパーリ インフォースメント4の上面に取り付けられ いる。図5に示すように、嵩上げ部材5の車幅 方向(左右方向)の長さ寸法は、バンパーリイ フォースメント4の長さ寸法よりも短くなっ ている。

 嵩上げ部材5は、その素となる中空押出形 材の押出方向が車体前後方向となるように配 置されている。すなわち、バンパーリインフ ォースメント4の中空部が車幅方向に連続し いるのに対し、嵩上げ部材5の中空部は、車 前後方向に連続している。

 図7の(a)に示すように、嵩上げ部材5の前 縁(前側の縁辺)5fは、バンパーリインフォー メント4の車幅方向中央部の前端縁に沿う形 状に成形されていて、本実施形態では、図6 示すように、バンパーリインフォースメン 4の前側の側壁4bの前面と一致するように位 合わせされている。嵩上げ部材5の後端縁(後 側の縁辺)5rは、図7の(a)に示すように、前端 5fと平行になるように成形されている。

 なお、本実施形態では、嵩上げ部材5の車 体前後方向の長さ寸法が車幅方向のいずれの 箇所においても一定になるように、前端縁5f 後端縁5rとを平行に成形したが、嵩上げ部 5の形態を限定する趣旨ではない。図示は省 するが、嵩上げ部材5の後端縁を、前端縁と 平行しないように成形し、嵩上げ部材5の車 前後方向の長さ寸法を車幅方向に変化させ もよい。また、本実施形態では、嵩上げ部 5の前端縁5fを、バンパーリインフォースメ ト4の車幅方向中央部の前端縁に一致させて るが、前後にオフセットさせてもよい。

 嵩上げ部材5の具体的構成をより詳細に説 明する。本実施形態の嵩上げ部材5は、図7の( b)に示すように、外殻部51と、外殻部51の内部 空間を仕切る仕切壁52と、外殻部51の端部か 他方の嵩上げ部材5に向かって張り出す平板 53とを備えている。

 外殻部51は、バンパーリインフォースメ ト4の上面に載置される下壁5aと、この下壁5a の車幅方向外側の端部から立ち上がる側壁5b, 5cと、側壁5b,5cを繋ぐ上壁5dとを備えている。 本実施形態の外殻部51は、横長の台形状を呈 ている。すなわち、側壁5b,5cが下壁5aに対し て傾斜し、上壁5cと下壁5aとが平行になって る。

 仕切壁52は、外殻部51の圧潰強度や座屈強 度の大きさを調整する目的で配置されたもの であり、車体前後方向(紙面垂直方向)に延在 ている。本実施形態では、複数(五枚)の仕 壁52,52,…が設けられているが、いずれも下 5aと上壁5cとを繋ぐように設けられていて、 殻部51の内部空間を左右に分割している。 なわち、複数の仕切壁52,52,…は、車幅方向 間隔をあけて並設されており、外殻部51の内 部空間を車幅方向に並ぶ複数の小空間に分割 している。なお、本実施形態の仕切壁52は、 壁5aから垂直に立ち上がるように形成され いるが、下壁5aから斜めに立ち上がるように 形成してもよい。

 平板部53は、外殻部51の端部からバンパー リインフォースメント4の車幅方向の中央Cに って張り出している。平板部53の下面は、 殻部51の下面(下壁5aの下面)と面一になって て、バンパーリインフォースメント4の上面 当接する。

 嵩上げ部材5は、図8の(a)に示すように、 上げ部材5と同じ断面形状を具備する中空押 形材50を、その押出方向と交差する方向に 断することで得ることができる。切断ライ Lは、図8の(b)にも示すように、バンパーリイ ンフォースメント4(図5参照)の車幅方向中央 における前端縁の線形と一致させるとよい なお、図示は省略するが、嵩上げ部材5より 奥行き寸法が大きい平面視長方形の素形材 切り出し、得られた素形材に対して切削加 を施して嵩上げ部材5を製造しても差し支え ない。

 バンパーリインフォースメント4に嵩上げ 部材5,5を取り付けるには、図5に示すように まず、バンパーリインフォースメント4の中 Cを挟んで両側に嵩上げ部材5,5を配置する。 このとき、両嵩上げ部材5,5の平板部53,53の先 部同士をバンパーリインフォースメント4の 中央C上で突き合わせるとともに、嵩上げ部 5の前端縁5fをバンパーリインフォースメン 4の前端縁に一致させる。なお、平板部53,53 先端同士を突き合わせた状態で一対の嵩上 部材5,5を配置すると、外殻部51,51の間に凹状 の空間が形成される。その後、たとえば、各 嵩上げ部材5の前端縁5fおよび後端縁5r(図7の(a )参照)の全長に亘って溶接を行い、外殻部51 下壁5aおよび平板部53をバンパーリインフォ スメント4の上面に固着すると、バンパー構 造Bが得られる。

 なお、本実施形態のように、左右に隣り う嵩上げ部材5,5の端部同士(本実施形態では 平板部53の端縁同士)を突き合わせた場合には 、突合部に沿って溶接を行うなどして嵩上げ 部材5,5を接合してもよい。

 以上説明したバンパー構造B2によれば、 突エネルギーを吸収可能な範囲が上下方向 拡がることになるので、上下オフセット衝 に対応することが可能になる。しかも、バ パー構造B2によれば、バンパーリインフォー スメント4と嵩上げ部材5とに別れているので 大型の押出装置が不要になる。また、バン ーリインフォースメント4よりも短尺の嵩上 げ部材5を使用しているので、バンパー構造B2 の重量が必要以上に増加することもない。

 また、バンパー構造B2は、第一の実施形 のバンパー構造B1と同様に、二種類の中空押 出形材によって構成されているが、押出形材 によれば、その断面形状(押出方向に垂直な 断面の形状)を比較的自由に設定することが きるので、剛性や圧潰強度(座屈強度)など 容易に調節することが可能となる。

 特に、嵩上げ部材5は、その押出方向が車 体前後方向となるように配置されており、か つ、車体前後方向に延在する仕切壁52を具備 ているので、押出方向が車幅方向となるよ に配置した場合に比べて、車体前後方向の 潰強度・座屈強度(車体前後方向に作用する 衝突荷重への抵抗性)が高く、車体前後方向 潰れ難い。

 なお、嵩上げ部材が無い場合、もしくは 上げ部材の圧潰強度が小さい場合において 上下オフセット衝突によりバンパーリイン ォースメントの上部または下部に衝突荷重 作用すると、バンパーリインフォースメン の上部または下部に局部的な圧潰が発生し 衝突相手の下に潜り込むような動きか、若 くは上に乗り上げるような動きが発生する があるが、本実施形態のように、圧潰荷重 高い嵩上げ部材5を配置しておけば、上下オ フセット衝突時の衝突荷重が嵩上げ部材5で 受け止められ、バンパーリインフォースメ ト4に局部的な圧潰が発生し難くなるので、 突相手の下に潜り込むような動きや上に乗 上げるような動きを抑制することが可能と る。

 なお、本実施形態では、嵩上げ部材5の高 さ寸法が平板部53の位置において小さくなっ いるものの、平板部53をバンパーリインフ ースメント4に固着しているので、バンパー インフォースメント4の中央C付近において 、バンパーリインフォースメント4の局部的 圧潰を抑制することができる。

 本実施形態では、車幅方向の中央部に二 の嵩上げ部材5,5を併設しているものの、平 部53,53を向かい合わせて凹状の空間を形成 たので、デザインの自由度が増すとともに バンパー周辺に設けられる部品やフロント リル等との干渉を容易に避けることができ さらには、フロントグリルでの空気の取り みを阻害することなく、空気をスムーズに ンジンルーム内に通流させることが可能と る。

 なお、押出形材は、その断面形状を比較 自由に設定することができるので、押出方 が車体前後方向となるように嵩上げ部材5を 配置する場合には、ボディのデザイン等との 兼ね合いから嵩上げ部材5の高さ寸法を車幅 向に変化させたいような場合であっても、 易に対応することが可能となる。

 例えば、図9の(a)に示すように、押出形材 であれば、外殻部51の上壁5cの一部を傾斜さ たような形態の嵩上げ部材5を容易に製造す ことができる。このような嵩上げ部材5を、 その押出方向が車体前後方向となるようにバ ンパーリインフォースメント(図示略)に設置 れば、外殻部51の高さ寸法が車幅方向に連 的に変化するようになるので、嵩上げ部材5 存在がボディのデザイン等に及ぼす影響を さくすることができ、さらには、バンパー 辺に設けられる部品との干渉を容易に避け ことができる。

 また、例えば、図9の(b)に示すように、押 出形材であれば、外殻部51の上壁5cを階段状 成形したような形態の嵩上げ部材5を容易に 造することができる。このような嵩上げ部 5を、その押出方向が車体前後方向となるよ うにバンパーリインフォースメント(図示略) 設置すれば、外殻部51の高さ寸法が車幅方 に段階的に変化するようになるので、嵩上 部材5の存在がボディのデザイン等に及ぼす 響を小さくすることができ、さらには、バ パー周辺に設けられる部品との干渉を容易 避けることができる。

 なお、嵩上げ部材5の断面形状は、図示し たものに限定されることはなく、適宜変更し てもよい。例えば、本実施形態では、外殻部 51の内部空間が左右に仕切られている場合を 示したが、内部空間を左右に仕切る仕切壁5 2に代えて、もしくは仕切壁52に加えて、内部 空間を上下に仕切る仕切壁を設けてもよい。 また、本実施形態では、外殻部51の内部空間 、下壁5aから垂直に立ち上がる仕切壁52によ って仕切られている場合を例示したが、仕切 壁52に代えて、もしくは仕切壁52に加えて、 壁5aから斜めに立ち上がる仕切壁を設けて、 嵩上げ部材5にトラス構造を形成してもよい

 また、本実施形態では、外殻部51の車幅 向の中央C側の端部に平板部53を設けた場合 例示したが、平板部53に代えて、車幅方向の 外側の端部に平板部を設けてもよいし、外殻 部51の左右両側に平板部を設けても勿論差し えない。

 また、本実施形態では、外殻部51の断面 状を閉断面形状(ホロー)とした場合を例示し たが、図9の(c)に示すように、開断面形状(セ ホロー)としてもよい。なお、図9の(c)では 外殻部51の下壁51aの一部を開口させた場合を 例示しているが、上壁51dの一部を開口させて も勿論差し支えない。




 
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