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Title:
BURNER FOR PRODUCTION OF INORGANIC SPHERICALIZED PARTICLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/146373
Kind Code:
A1
Abstract:
A burner for production of inorganic sphericalized particles comprising a raw material powder supply channel for supplying of raw material powder with the use of oxygen or an oxygen-enriched air as a carrier gas; a powder dispersion plate with a multiplicity of small perforations fitted to a downstream end of the raw material powder supply channel; a raw material dispersion chamber defined by a dispersion pipe fitted to a downstream end of the powder dispersion plate; a fuel supply channel disposed around the outer circumference of the raw material powder supply channel; an oxygen supply channel disposed around the outer circumference of the fuel supply channel; and a combustion chamber disposed downstream of the raw material dispersion chamber, the combustion chamber having its inside diameter increasing along the downstream direction and communicating with the fuel supply channel and oxygen supply channel.

Inventors:
HAGIWARA YOSHIYUKI (JP)
SUZUKI KAZURO (JP)
MIYAKE SHINICHI (JP)
YAMAMOTO YASUYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/061008
Publication Date:
December 04, 2008
Filing Date:
May 30, 2007
Export Citation:
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Assignee:
TAIYO NIPPON SANSO CORP (JP)
HAGIWARA YOSHIYUKI (JP)
SUZUKI KAZURO (JP)
MIYAKE SHINICHI (JP)
YAMAMOTO YASUYUKI (JP)
International Classes:
F23D14/24; B01J2/16
Foreign References:
JP3331491B22002-10-07
JP3312228B22002-08-05
JP2000205523A2000-07-25
Attorney, Agent or Firm:
SHIGA, Masatake et al. (Yaesu Chuo-k, Tokyo 53, JP)
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Claims:
 酸素又は酸素富化空気をキャリアガスとして用いて原料粉体を供給する原料粉体供給路と、
 前記原料粉体供給路の下流端に取り付けられた、多数の小孔を有する粉体分散板と、
 前記粉体分散板の下流端に取り付けられた分散管によって形成される原料分散室と、
 前記原料粉体供給路の外周に配置された燃料供給路と、
 前記燃料供給路の外周に配置された酸素供給路と、
 前記原料分散室の下流側に配置され、下流方向に沿って内径が拡大し、かつ、前記燃料供給路及び前記酸素供給路に連通する燃焼室とを備え、
 前記燃料供給路は、燃焼室の側面からバーナの中心軸に対して平行に燃料を噴出する複数の燃料噴出孔を有し、
 前記酸素供給路は、燃焼室の側面から燃焼室内に旋回流を形成する方向に酸素を噴出する複数の第1酸素噴出孔と、該第1酸素噴出孔の下流側に位置し、燃焼室の側面からバーナの中心軸に対して平行に酸素を噴出する複数の第2酸素噴出孔とを備えた無機質球状化粒子製造用バーナ。
 前記酸素供給路における酸素の供給量を制御する制御手段をさらに備え、
 前記酸素供給路は、前記第1酸素噴出孔に連通する1次酸素供給路と、前記第2噴出孔に連通する2次酸素供給路とを有し、
 前記1次酸素供給路及び前記2次酸素供給路における酸素の供給量が、前記制御手段によって個別に制御される請求項1記載の無機質球状化粒子製造用バーナ。
 前記粉体分散板の小孔は、下流方向に沿って放射状に広がるように形成されている請求項1記載の無機質球状化粒子製造用バーナ。
 請求項1記載の無機質球状化粒子製造用バーナを炉頂部に垂直下向きに備えた竪型炉と、その下流側に配置されたサイクロン及びバグフィルターとを備えた無機質球状化粒子製造装置。
 請求項2記載の無機質球状化粒子製造用バーナを用いて無機質球状化粒子を製造するとともに、
 1次酸素と2次酸素の流量比を、1次酸素が50%未満となるように調整することで、ガラス化率98%以上の無機質球状化粒子を得る無機質球状化粒子の製造方法。
 請求項4記載の無機質球状化粒子製造装置を用いて、竪型炉の下流側に配置されたサイクロンにて粗粒子を捕集し、該サイクロンの下流側に配置されたバグフィルターにて微粒子を捕集する無機質球状化粒子の製造方法。
 請求項5又は6記載の無機質球状化粒子製造方法によって得られた無機質球状化粒子。
 
Description:
無機質球状化粒子製造用バーナ

 本発明は、無機質球状化粒子を製造する に使用されるバーナ、このバーナを使用し 無機質球状化粒子製造装置、並びにこの装 を使用した無機質球状化粒子の製造方法及 得られる球状粒子に関する。

 無機質球状化粒子は、粉砕した原料粉体を 温の火炎中で溶融し、表面張力により球状 させたものである。例えば、原料として珪 を用いる高純度の球状シリカは、半導体素 のエポキシ封止材用の充填材として広く使 されており、球状化により充填材の流動性 向上、高充填、耐磨耗性向上など様々なメ ットを得ることができる。なお、本明細書 おいては、無機質球状化粒子を単に球状化 子と記すことがある。
 無機質球状化粒子の製造に関し、従来技術 して、特許文献1~4に開示されている方法が る。原料粉体の球状化には、高温の火炎が 要であることから、通常は、酸素・ガス燃 方式のバーナが用いられている。

 これらのバーナには、予混合型バーナと 拡散型バーナがある。予混合型とは、酸素 燃焼ガスとを予め混合させて燃焼場に噴出 せるものであり、拡散型とは酸素と燃焼ガ とを別々に噴出し、燃焼場で混合させるも である。特許文献2には、予混合型バーナが 開示されており、特許文献1、3、4には、拡散 型バーナが開示されている。

 特許文献1の拡散型バーナは、同心円状の二 重管であって、その内管と外管との間に多数 の小管を設けてある。このバーナを竪型炉に 設置し、珪素質原料をバーナの中心管(内管) ら自然流化(又は加圧流下)させ、小管から 可燃ガスと外管からの酸素ガスとで形成し 火炎中に原料粉体を投入し、溶融シリカ球 体を製造するものである。
 特許文献2に記載の予混合型バーナは、バー ナ内で、原料粉体、酸素、LPGが充分に混合さ れ、バーナ先端に形成される火炎中に原料粉 体が供給されるものである。

 特許文献3、4に記載の拡散型バーナは、同 の四重管構造であり、中心から酸素ガス又 酸素富化ガスを搬送ガス(キャリアガス)とし て原料粉体を燃焼室に供給し、その外周から 燃料ガスを、更にその外周から1次酸素と2次 素を供給するように形成され、最外周には バーナを冷却する冷却水通路が設けられて る。
 また、特許文献3、4には、拡散型バーナを いて無機質球状化粒子を製造する装置が開 されている。

 特許文献4に開示されている無機質球状化粒 子製造装置においては、図3に示すように、 料粉体が通常の原料供給機Aから切り出され 経路A’から供給されるキャリアガスに同伴 されてバーナBに搬送される。この、バーナB は、酸素供給設備Cからの酸素と、LPG供給設 備Dからの燃焼ガスとが供給されており、竪 炉E内の火炎中で球状化された粒子は、経路F から竪型炉Eに導入された空気により温度希 され、後段のサイクロンGや、バグフィルタ Hで回収される。

特開昭58-145613号公報

特開昭62-241543号公報

特許第3331491号公報

特許第3312228号公報

 特許文献2に開示されている予混合型バーナ は、酸素等とLPG等の燃料流体とを、バーナ内 で予め混合している。このようなバーナは、 ノズルの先端から、支燃性ガスと燃焼ガスと の混合物が噴出するので、バーナ内へ逆火す る可能性がある。
 一方、特許文献1に記載された拡散型バーナ においては、逆火の心配は無いが、原料噴出 孔と燃料噴出孔が隣接しているため、原料粒 子は酸素との混合が不十分で、温度の低い燃 料ガス中に噴出される。このために、酸素燃 焼火炎による十分な加熱を得ることができず 、溶融状態が不十分になるといった不都合が 見られた。

 ところで、原料粉体は、火炎中で、主に火 からの強制対流熱伝達により加熱・溶融さ 、表面張力によって球状化する。特許文献3 、4に記載された構造の拡散型バーナにおい は、燃焼室が設けられ、特許文献1に記載の ーナに比べ、製造した無機質球状化粒子の 集状態に改善がみられる。
 しかし、種々の平均粒径を持つ原料粉体を 一燃焼量で球状化処理したところ、平均粒 が小さくなるにつれて、凝集がすすみ、球 化処理できる量が減少する傾向がみられた また、火炎中で処理された後の球状粒子の 均粒径が、原料粉体の平均粒径より大きく る傾向が見られた。

 したがって、平均粒径が、より小さい球状 粒子を得るためには、特許文献3、4に記載 れたバーナでは不充分であることがわかっ 。
 そこで本発明は、逆火を生じる恐れが無く 効率よく無機質球状化粒子を製造すること でき、さらに、原料粉体の平均粒径に適合 た球状化処理を行うことが出来る無機質球 化粒子製造用バーナを提供することを目的 している。

 本発明者らは、球状化処理できる量が減 したり、火炎中で処理された後の球状化粒 の平均粒径が原料粉体の平均粒径より大き なる原因が、原料粉体の凝集状態にあるこ を見出した。具体的には、原料粉体は、原 粉体供給管において凝集状態を形成してい 。そして、原料粉体が燃焼室に導入された 階で、この原料粉体の凝集状態が解消され 。すなわち、原料粉体の分散が開始する。 の後、分散した原料粉体が加熱されて球状 される。よって、燃焼室における原料粉体 分散が不充分であると、原料粉体同士が融 し、得られる球状化粒子の平均粒径が増大 ることになる。例えば、特許文献3、4に記 のバーナでは、原料噴出孔と燃料噴出孔が 同一面上に配置されているため、燃焼室に ける原料粉体の分散が不充分であったと思 れる。本発明者らは、このような知見に基 いて本発明を完成した。

 すなわち、本発明の第1の態様は、
 酸素又は酸素富化空気をキャリアガスとし 用いて原料粉体を供給する原料粉体供給路 、前記原料粉体供給路の下流端に取り付け れた、多数の小孔を有する粉体分散板と、 記粉体分散板の下流端に取り付けられた分 管によって形成される原料分散室と、前記 料粉体供給路の外周に配置された燃料供給 と、前記燃料供給路の外周に配置された酸 供給路と、前記原料分散室の下流側に配置 れ、下流方向に沿って内径が拡大し、かつ 前記燃料供給路及び前記酸素供給路に連通 る燃焼室とを備え、前記燃料供給路は、燃 室の側面からバーナの中心軸に対して平行 燃料を噴出する複数の燃料噴出孔を有し、 記酸素供給路は、燃焼室の側面から燃焼室 に旋回流を形成する方向に酸素を噴出する 数の第1酸素噴出孔と、該第1酸素噴出孔の 流側に位置し、燃焼室の側面からバーナの 心軸方向に対して平行に酸素を噴出する複 の第2酸素噴出孔とを備える無機質球状化粒 製造用バーナである。

 本発明においては、前記酸素供給路にお る酸素の供給量を制御する制御手段をさら 備え、前記酸素供給路は、前記第1酸素噴出 孔に連通する1次酸素供給路と、前記第2噴出 に連通する2次酸素供給路とを有し、前記1 酸素供給路及び前記2次酸素供給路における 素の供給量が、前記制御手段によって個別 制御されることが好ましい。

 また、本発明においては、前記粉体分散 に設けられた小孔は、下流方向に沿って放 状に広がるように形成されていることが好 しい。

 本発明の第2の態様は、本発明の第1の態 の無機質球状化粒子製造用バーナを炉頂部 垂直下向きに備えた竪型炉と、その下流側 配置されたサイクロン及びバグフィルター を備えた無機質球状化粒子製造装置である

 本発明の第3の態様は、本発明の第1の態 の無機質球状化粒子製造用バーナを用いて 機質球状化粒子を製造するとともに、1次酸 と2次酸素の流量比を、1次酸素が50%未満と るように調整することで、ガラス化率98%以 の無機質球状化粒子を得る無機質球状化粒 の製造方法である。

 本発明の第4の態様は、本発明の第2の態様 無機質球状化粒子製造装置を用いて、竪型 の下流側に配置されたサイクロンにて粗粒 を捕集し、該サイクロンの下流側に配置さ たバグフィルターにて微粒子を捕集する無 質球状化粒子の製造方法である。
 なお、本発明において、粗粒子とは、粒径 約10μmを超えた粒子のことを意味し、微粒 とは、粒径が約10μm以下の粒子のことを意味 する。

 本発明の第5の態様は、本発明の無機質球 状化粒子製造方法によって得られた無機質球 状化粒子である。

 本発明では、無機質球状化粒子製造用バ ナが燃料と酸素とを燃焼室内で混合して燃 する拡散型であるので、逆火が起こること ない。また、酸素又は酸素富化空気をキャ アガスとして用いて原料粉体を供給するの 、配管の自然磨耗によるリークが発生する とを抑制することができる。よって、安全 が高く、取り扱いが容易である。

 また、本発明では、粉体分散板と原料分 室を併用しているので、原料粉体が粉体分 板に形成された多数の小孔(すなわち、原料 噴出孔)から原料分散室に噴出した際に、原 粉体の凝集状態が解消されるとともに、原 粉体が原料分散室内において良好に分散さ ることになる。そして、原料粉体はこの分 状態を保持したまま燃焼室に供給されるこ になる。よって、火炎中での原料粉体の分 が良好となり、原料粉体同士の融着が抑制 れる。すなわち、大きな径の球状化粒子が 造されることが抑制され、原料粉体の粒子 とほぼ同じ程度の粒子径の球状化粒子が得 れる。また、球状化処理できる量が減少す ことが防止される。

 また、本発明では、第2酸素噴出孔がバー ナの中心軸方向に対して平行に酸素を噴出す るため、粉体分散板及び原料分散室による原 料粉体の分散効果を阻害することのない、最 適な火炎を形成することができる。また、1 酸素供給路及び2次酸素供給路における酸素 給量を個別に制御できるので、球状化粒子 製造する際の最適な燃焼状態を調整するこ ができる。

本発明のバーナの一例を示す概略断面 である。 本発明のバーナの一例を示す概略側面 である。 本発明の無機質球状化粒子の製造装置 例を示す概略構成図である。 実施例における一次酸素の流量割合と ラス化率との関係を示したグラフである。 実施例における一次酸素の流量割合と ラス化率との関係を示したグラフである。

符号の説明

 1A・・原料供給路、2・・粉体分散板、4A ・原料分散室、5A・・燃料供給路、5B・・燃 噴出孔、6A・・1次酸素供給路、6B・・第1酸 噴出孔、7A・・2次酸素供給路、7B・・第2酸 噴出孔、8・・燃焼室、6D、7D・・流量調整 、10・・酸素供給量制御部

 図1及び図2は、本発明の無機質球状化粒子 造用バーナ(以下、単にバーナと記すことが る。)の一例を示すものである。図1は、バ ナの中心軸に沿って切断した断面図である 図2は、バーナの先端側から眺めた側面図で り、原料粉体、燃料、及び酸素の噴出孔の を示してある。
 これらの図において、符号1は、原料供給管 を示し、その内部は原料粉体とキャリアガス との混合物が供給される原料粉体供給路1Aと っている。キャリアガスとしては酸素ある は酸素濃度20vol%以上の酸素富化空気が用い れる。原料粉体としては、酸化ケイ素、酸 アルミニウム、ガラスなどの無機質粉末で って、その粒子形態が角を有する非球形の 子であるものが用いられる。
 なお、図1においては、原料粉体は右側から 左側へと流れる。

 この原料供給管1の下流端には、粉体分散 板2が一体に取り付けられている。この粉体 散板2は、原料粉体とキャリアガスとの混合 体を下流方向に沿って放射状に広がるよう 噴出させるもので、斜め外方に向けた複数 小孔3、3・・が円周上に等間隔に形成され いる。なお、本発明においては、小孔は原 噴出孔と同意義である。

 粉体分散版2の下流端には、分散管4が一体 取り付けられている。この分散管4は前記粉 分散板2とともに原料分散室4Aを形成してい 。この原料分散室4Aは、小孔3、3・・から噴 出された原料粉体が、充分に分散するための 空間を提供する。
 分散管4の形状は、原料粉体が充分に分散で きるような原料分散室4Aを形成できるもので ればよい。例えば、原料供給管1と同じ形状 や、小孔3、3・・と同様に下流方向に沿って 射状に広がるような形状が挙げられるが、 発明はこれらに限定されない。

 分散管4のバーナの中心軸方向に対する長さ は、あまり長過ぎると、小孔3、3・・から噴 された原料粉体が分散管4に接触してしまい 、分散効果が阻害されてしまうので、適当な 長さに設定する必要がある。具体的な長さは バーナの規模や形状によって変化し得るもの であるが、当業者であれば、全体のバランス を考慮して容易に設定できる。
 原料分散室4A内の温度は、原料粉体同士が 着することを防止するため、原料粉体の融 よりも低く調整する必要がある。温度の調 方法としては、火炎を形成する燃料の流量 対して、キャリアガスの流量を低く調整し 、燃焼温度を低下させる方法が挙げられる これにより、万一燃料が原料分散室4A内に混 入されて、火炎が発生したとしても、原料分 散室4A内の温度が原料粉体の融点に到達する とを防止することができる。
 なお、キャリアガスの流量に関しては、原 粉体の量に応じた最適な値が存在する。よ て、原料分散室4A内の温度調整方法として ャリアガスの流量を調整する場合には、当 最適な値を大きく逸脱しないことが好まし 。

 原料供給管1の外側には、燃料供給管5が 軸的に設けられており、原料供給管1と燃料 給管5との間の空隙は、燃料供給路5Aとなっ いる。この燃料供給路5Aにおいては、LPGな のガス状の燃料が供給される。燃料供給路5A の出口端は複数の燃料噴出孔5B、5B・・とな ており、バーナ中心軸に対して平行に燃料 噴出するように形成されている。これら複 の燃料噴出孔5B、5B・・は、円周上に等間隔 形成されている。

 燃料供給管5の外側には1次酸素供給管6が同 的に設けられており、燃料供給管5と1次酸 供給管6との間の空隙は、1次酸素供給路6Aと っている。1次酸素供給路6Aの出口部分は、 ーナ中心軸に向けてほぼ直角に曲げられて 複数の第1酸素噴出孔6B、6B・・が形成され バーナ中心軸に向けて直角に酸素が噴出し 後述する燃焼室8内で旋回流を形成するよう なっている。
 複数の第1酸素噴出孔6B、6B・・は、円周上 等間隔に形成されており、隣り合う2つの前 燃料噴出孔5Bのほぼ中間の位置に個々の第1 素噴出孔6Bが位置するようにして配されて る。

 1次酸素供給管6の外側には2次酸素供給管7が 同軸的に設けられており、1次酸素供給管6と2 次酸素供給管7との間の空隙は、2次酸素供給 7Aとなっている。この2次酸素供給路7Aは、1 酸素供給路6Aに比較してその断面積が広く っており、多くの酸素を供給できるように っている。2次酸素供給路7Aの出口端は、複 の第2酸素噴出孔7B、7B・・となっており、バ ーナ中心軸に対して平行に酸素を噴出するよ うに形成されている。これら複数の第2酸素 出孔7B、7B・・は円周上に等間隔に形成され いる。
 なお、図1においては、第1酸素噴出孔及び 2酸素噴出孔が1次酸素供給管6及び2次酸素供 管7にそれぞれ連通する例を示したが、第1 素噴出孔及び第2酸素噴出孔が共通の酸素供 管に連通する例も、本発明に含まれる。

 また、2次酸素供給管7は、その厚さが厚く っており、その内部には冷却水が循環して れる冷却水通路71が形成され、バーナ自体を 冷却できるようになっている。
 さらに、バーナの先端部分は、外方に拡が たすり鉢状に凹んでおり、この部分が燃焼 8となっている。すなわち、燃焼室8の傾斜 た壁の部分は、2次酸素供給管7と1次酸素供 管6の先端部分を斜めに形成することで構成 れる。また、燃焼室8の底の部分は原料分散 室4Aの下流端に対応する。

 1次酸素供給路6A及び2次酸素供給路7Aには、 れぞれ酸素供給源9から酸素を送給する配管 6C、7Cが接続されており、これら配管6C、7Cに 、酸素の供給量を検知しかつ供給量を制御 る流量制御弁6D、7Dがそれぞれ設けられてい る。これらの流量制御弁6D、7Dは、酸素供給 制御部10からの制御信号に基づいてその開度 が制御され、1次酸素供給路6A及び2次酸素供 路7Aへの酸素供給量が独立して調整されるよ うになっている。このように、流量制御弁6D 7Dと酸素供給量制御部10は、酸素の供給量を 制御する制御手段を構成している。
 なお、燃焼室8における酸素の供給量に関し ては、燃料の供給量に応じた最適な値が存在 する。すなわち、酸素の供給量と燃料の供給 量には、煤が発生しないような良好な火炎を 形成するための最適な割合が存在する。よっ て、1次酸素及び2次酸素の供給量の和は、燃 の供給量及びキャリアガスにおける酸素の 給量を考慮して最適に決定される。

 本発明の無機質球状化粒子製造用バーナ 以上のような構造を有するので、原料粉体 、粉体分散板2及び原料分散室4Aを通過した 良好に分散し、この分散状態を保持したま 燃焼室8に供給されることになる。よって、 火炎中での原料粉体の分散が良好となり、粉 体粒子同士の融着が抑制される。

 また、本発明では、第2酸素噴出孔7Bがバ ナの中心軸方向に対して平行に酸素を噴出 るため、粉体分散板2及び原料分散室4Aによ 原料粉体の分散効果を阻害することなく、 適な火炎を形成することができる。上記従 技術においては、最外周に配置された酸素 給路の酸素噴出孔から噴出する酸素は、バ ナの中心軸に向かって収斂する方向に噴出 れていた。これは、燃焼室内に噴出する原 粉体、燃料、及び酸素を狭い空間内にまと ることにより、燃焼効率を向上させるため ある。しかしながら、この噴出方法では、 発明の上記分散効果が阻害される恐れがあ 。よって、本発明においては、酸素の噴出 向をバーナの中心軸に向かわせないことが 要である。

 また、第1酸素噴出孔6B、第2酸素噴出孔7Bか 噴出される酸素ガスは、それぞれ独立に流 を制御することが可能であるため、球状化 子を製造する際の最適な燃焼状態を調整す ことができる。
 例えば、第1酸素噴出孔6Bから噴出される酸 の割合を、第2酸素噴出孔7Bから噴出される 素の割合よりも小さくすることで、燃料噴 孔5Bから噴出される燃料と第1酸素噴出孔6B ら噴出される酸素との混合が緩慢になる。 のため、火炎の直進性が増し、比較的長い 炎を形成することができる。よって、火炎 での粒子の滞留時間を長く取ることが出来 粒子の加熱時間を長くすることができる。 果、原料粉体のガラス化率を高めることが きる。
 なお、ガラス化率とは、原料粉体の非晶質 に対する球状化粒子の非晶質量の割合を意 する。

 逆に、第1酸素噴出孔6Bから噴出される酸素 割合を、第2酸素噴出孔から噴出される酸素 の割合よりも大きくすることで、燃料噴出孔 5Bから噴出される燃料と第1酸素噴出孔6Bから 出される酸素との混合が促進され、第2酸素 噴出孔7Bから噴出される酸素の流れが緩慢と る。このため、旋回成分の多い比較的短い 炎を形成することができる。よって、火炎 での粒子の滞留時間を短くすることができ 粒子の融着を抑制することができる。結果 原料粉体の粒子径とほぼ同じ程度の粒子径 球状化粒子が得られる。
 このように、本発明では、用途に応じて球 化粒子を容易に製造し分けることができる

 本発明の無機質球状化粒子製造装置は、 発明のバーナを、図3に示すような無機質球 状化粒子製造装置の竪型炉Eの炉頂部に、燃 室4Aが鉛直下向きになるように配置し、この 竪型炉Eの下流側にサイクロンG及びバグフィ ターHを配置したものである。本発明の無機 質球状化粒子製造装置によれば、原料供給機 Aから切り出された原料粉体を、バーナBに供 して竪型炉E内で球状化し、サイクロンG及 バグフィルターHで球状化粒子を回収するこ で、原料粉体の粒径とほぼ同じ程度の粒径 球状化粒子を得ることができ、かつ、球状 処理できる量が減少することを防止するこ ができる。

 本発明の無機質球状化粒子の製造方法は、 発明のバーナ及び無機質球状化粒子製造装 を用いて球状化粒子を製造するものであり 球状化粒子の製造過程は、上述の通りであ 。
 後述する実施例に記載の通り、一次酸素を5 0%以下(二次酸素を50%以上)に調整することに り、98%以上のガラス化率を得ることができ 。よって、本発明の無機質球状化粒子の製 方法においては、一次酸素を50%以下に調整 ることが好ましい。

 以下、実施例を参照して本発明をさらに 細に説明するが、本発明はこれら実施例に 定されない。

 図1及び図2に示す本発明のバーナを、図3に す無機質球状化粒子製造装置の竪型炉Eの炉 頂部に配置し、原料供給機Aから切り出され 原料粉体を、バーナBに供給して竪型炉E内で 球状化した。
 具体的には、原料供給路1Aから、原料粉体 して20kg/hのシリカ粉末を7.5Nm 3 /hの酸素(キャリアガス)で搬送して粉体分散 2を経て原料分散室4Aに導入した。また、燃 供給路5Aから燃料ガスとしてLPGを5Nm 3 /hで燃焼室8に導入し、1次酸素供給路6A及び2 酸素供給路7Aから酸素を20Nm 3 /hで燃焼室8に導入した。そして、燃料ガスと 酸素とで形成した火炎中に原料粉体を搬送し て球状化粒子を製造した。製造された球状化 粒子は、サイクロンG及びバグフィルターHで れぞれ回収した。
 なお、1次酸素供給路6A及び2次酸素供給路7A らの酸素とは、1次酸素(第一酸素噴出孔6Bか ら噴出される酸素)と2次酸素(第2酸素噴出孔7B から噴出される酸素)の合計を意味し、シリ 粉末を搬送するキャリアガスの酸素は含ま ない。

 このとき、前記一次酸素及び二次酸素の供 量の割合を、一次酸素0~100%、二次酸素100~0% 範囲で変え、98%以上のガラス化率が達成で る条件を検討した。
 図4は、原料粉体の平均粒径が30μmである場 の、一次酸素の割合とガラス化率との関係 示したグラフである。このグラフから、一 酸素の割合が25%のときに最適なガラス化率 得られることがわかった。
 図5は、原料粉体の平均粒径が10μmである場 の、一次酸素の割合とガラス化率との関係 示したグラフである。このグラフから、一 酸素の割合が40%のときに最適なガラス化率 得られることがわかった。

 以上の結果から、一次酸素と二次酸素の 合には、ガラス化率を98%以上とするための 適な値が、平均粒径に応じて存在すること わかった。また、その割合は、原料粉体の 均粒径によって若干異なることがわかった 平均粒径が10~50μmの場合、一次酸素50%以上( 次酸素50%以下)の条件では98%以上のガラス化 率が得られることはなかった。すなわち、一 次酸素50%以下(二次酸素50%以上)の条件におい 98%以上のガラス化率が得られることがわか た。

 比較のため、特許文献4に開示された分散 室を有さないバーナを用い、本実施例と同様 の実験を行った。このバーナは、分散室を有 さないことを除いては、本発明のバーナとほ ぼ同じ構造である。実験結果を図3及び4に示 。これらのグラフから、特許文献4に開示さ れたバーナにおいても、本発明のバーナとほ ぼ同じような傾向を示すことがわかった。

 次に、それぞれのバーナにおいて、一次 素及び二次酸素の最適な割合において、同 原料粉体を使って得られた球状化粒子の平 粒径を比較した。表1に、原料粉体の平均粒 径が30μmと10μmの場合の結果を示す。従来の ーナを用いた場合、得られた球状化粒子の 径は、原料粉体の平均粒径より大きくなっ 。一方、本発明のバーナを用いた場合、原 粉体とほぼ同じ粒径の球状粒子が得られた

 本実施例より、本発明のバーナを用いる とで、従来技術よりも原料粉体の平均粒径 近い無機質球状化粒子を得ることが出来る とが確認された。

 本発明によれば、原料粉体の粒子径とほ 同じ程度の粒子径の球状化粒子を効率良く 造することができる。よって、本発明は産 上有用である。