Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
CAGE FOR CIVIL ENGINEERING WORKS, METHOD OF PRODUCING CAGE FOR CIVIL ENGINEERING WORKS, AND INSTALLATION KIT FOR CAGE FOR CIVIL ENGINEERING WORKS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/153108
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] A cage for civil engineering works can be easily constructed and easily adjusted in capacity. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] The cage (A) for civil engineering works is formed in a box shape having six faces including four side faces. The four side faces have a tortoise shell pattern having hexagonal units each including two spirally twisted sections (4) facing each other. Each spirally twisted section (4) is formed by arranging wire materials, which are synthetic resin monofilaments, in the vertical direction and twisting adjacent wire materials together, and each wire material can pivot relative to each other about the spirally twisted section (4).

Inventors:
MINAMIMOTO MASASHI (JP)
INOUE KAZUNORI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/060794
Publication Date:
December 18, 2008
Filing Date:
June 12, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
MAEDA KOSEN CO LTD (JP)
MINAMIMOTO MASASHI (JP)
INOUE KAZUNORI (JP)
International Classes:
E02B3/08
Foreign References:
JPS6318555U1988-02-06
JPS5951819U1984-04-05
JPH11101026A1999-04-13
JP2002069969A2002-03-08
JP2004132162A2004-04-30
Attorney, Agent or Firm:
SHIRASAKI, Shinji et al. (29-21 Takadanobaba 1-chom, Shinjuku-ku Tokyo 75, JP)
Download PDF:
Claims:
 6面からなる箱型に形成された土木用籠材であって、
 4つの側面部が、対向する2つの螺旋撚合部を有する6角形ユニットを複数個備えた亀甲面であり、
 該螺旋撚合部が、合成樹脂モノフィラメントからなる線材を、縦方向に複数配列し、隣合う前記線材同士を撚合することにより形成されており、螺旋撚合部を軸に前記線材が相互に回動可能となっているものであることを特徴とする土木用籠材。
 前記螺旋撚合部が上下方向に配置されていることを特徴とする請求項1記載の土木用籠材。
 1つの側面部を構成する第1分割体、2つの側面部と底面部を構成する第2分割体、1つの側面部と上面部とを構成する第3分割体、の3つの部品よりなることを特徴とする請求項1記載の土木用籠材。
 隣合う面同士の衝合部分において6角形ユニットの空隙部に、連結棒が挿入され隣合う面同士が連結されていることを特徴とする請求項1記載の土木用籠材。
 隣合う面同士の衝合部分において一方の面の一部を折り曲げて他方の面に添わせて重ね隣合う面同士を連結することを特徴とする請求項1記載の土木用籠材。
 側面部が、前記螺旋撚合部で折り畳まれた補強部を有することを特徴とする請求項1記載の土木用籠材。
 前記補強部には棒状の面補強具が挿通されていることを特徴とする請求項6記載の土木用籠材。
前記6面がすべて前記亀甲面であることを特徴とする請求項1記載の土木用籠材。
 前記線材が、断面直径2mm以上のポリエステルモノフィラメントであることを特徴とする請求項1記載の土木用籠材。
 前記線材には、紫外線吸収剤又は紫外線反射剤が付与されていることを特徴とする請求項1記載の土木用籠材。
 6面からなる箱型に形成された土木用籠材の製造方法であって、
 複数の合成樹脂モノフィラメントからなる線材を、縦方向に複数配列し、隣合う前記線材同士を撚合することにより、螺旋撚合部を有する分割体を複数形成し、そのうちの一部の分割体を螺旋撚合部の部分で折り曲げて立体化し、各分割体を箱形に組み付けることを特徴とする土木用籠材の製造方法。
 組み付けることにより6面からなる箱型の土木用籠材となる組み付けキットであって、複数の分割体と該分割体を連結する連結具とよりなり、分割体が螺旋撚合部を有する6角形ユニットを複数個備えた亀甲面であり、該螺旋撚合部が、合成樹脂モノフィラメントからなる線材を、縦方向に複数配列し、隣合う前記線材同士を撚合することにより形成されていることを特徴とする土木用籠材の組み付けキット。
 前記螺旋撚合部で折り畳まれた補強部に挿通させるための面補強具を更に備えることを特徴とする請求項12記載の土木用籠材の組み付けキット。
Description:
土木用籠材、土木用籠材の製造 法及び土木用籠材の組み付けキット

 本発明は、土木用籠材、土木用籠材の製 方法及び土木用籠材の組み付けキットに関 る。

 土木業界においては、河川護岸の根固め工 法覆い工、道路法面盛土又は切り土法尻押 え等に土木用籠材が用いられている。
 かかる土木用籠材は、亜鉛メッキを施した 鉄線からなる立方形の篭体内に栗石などの 材を充填したものが一般的である。

 ところが、上記土木用籠材は強度に優れ ものの、鋼鉄線が錆びると急激に強度が低 する点、及び、重量が大きくなるので施工 が悪い点、が問題となっている。

 これに対し、鋼鉄線の代わりに、樹脂を用 る方法が検討されている。
 具体的には、樹脂を用いることにより、軽 化を図り、何らかの方法で土木用籠材の強 を高める方法が提供されている。

 例えば、樹脂製ネットで箱形に形成され、 部に栗石などの石材を充填する篭体の内部 、上記樹脂製ネットで形成した仕切板を所 の間隔で多段に設置したふとん籠(土木用籠 材)(例えば、特許文献1参照)、樹脂製ネット 箱形に形成され、内部に栗石などの石材を 填する篭体の少なくとも1面を、不織布製の ィルターシートにより被覆したふとん籠(土 木用籠材)(例えば、特許文献2参照)がある。
 また篭体本体の箱型形状を拘束ロープおよ 拘束ロープ兼吊りロープによって保持する とん篭用篭体(土木用籠材)(例えば、特許文 3参照)も知られている。

特開平10-37155号公報

特開2000-136517号公報

特開2001-348833号公報

 しかしながら、上記特許文献1~3に記載の土 用籠材においては、樹脂製ネットや無結節 (又は結節網)で構成されているので、側面 どの方向にも曲がり易く、そのため、別に 切板、拘束ロープ等の部材を設けることに り、籠体の変形を抑制している。
 従って、上記土木用籠材を施工する際に、 記部材の施工が別途必要となるので、施工 煩雑となり、特に大型の籠材である場合は 施工が困難である。
 また、上記土木用籠材の製造も複雑であり 運搬や保管が嵩張る欠点がある。

 本発明は上記事情に鑑みてなされたもの あり、容易に施工でき、且つ容易に容量を 整することができる土木用籠材、土木用籠 の製造方法及び土木用籠材の組み付けキッ を提供することを目的とする。

 本発明者らは、上記課題を解決するため 意検討したところ、複数の合成樹脂モノフ ラメントからなる線材同士を撚合して、土 用籠材の面を形成することにより、上記課 を解決し得ることを見出し、本発明を完成 るに至った。

 すなわち、本発明は、(1)、6面からなる箱 型に形成された土木用籠材であって、4つの 面部が、対向する2つの螺旋撚合部を有する6 角形ユニットを複数個備えた亀甲面であり、 該螺旋撚合部が、合成樹脂モノフィラメント からなる線材を、縦方向に複数配列し、隣合 う前記線材同士を撚合することにより形成さ れており、螺旋撚合部を軸に前記線材が相互 に回動可能となっているものである土木用籠 材に存する。

 本発明は、(2)、前記螺旋撚合部が上下方 に配置されている上記(1)記載の土木用籠材 存する。

 本発明は、(3)、1つの側面部を構成する第 1分割体、2つの側面部と底面部を構成する第2 分割体、1つの側面部と上面部とを構成する 3分割体、の3つの部品よりなる上記(2)記載の 土木用籠材に存する。

 本発明は、(4)、隣合う面同士の衝合部分 おいて6角形ユニットの空隙部に、連結棒が 挿入され隣合う面同士が連結されている上記 (1)記載の土木用籠材に存する。

 本発明は、(5)、隣合う面同士の衝合部分 おいて一方の面の一部を折り曲げて他方の に添わせて重ね隣合う面同士を連結する上 (1)記載の土木用籠材に存する。

 本発明は、(6)、側面部が、前記螺旋撚合 で折り畳まれた補強部を有する上記(1)記載 土木用籠材に存する。

 本発明は、(7)、前記補強部には棒状の面 強具が挿通されている上記(6)記載の土木用 材に存する。

 本発明は、(8)、前記6面がすべて前記亀甲 面である上記(1)記載の土木用籠材に存する。

 本発明は、(9)、前記線材が、断面直径2mm 上のポリエステルモノフィラメントである 記(1)記載の土木用籠材に存する。

 本発明は、(10)、前記線材には、紫外線吸 収剤又は紫外線反射剤が付与されている上記 (1)記載の土木用籠材に存する。

 本発明は、(11)、6面からなる箱型に形成 れた土木用籠材の製造方法であって、複数 合成樹脂モノフィラメントからなる線材を 縦方向に複数配列し、隣合う前記線材同士 撚合することにより、螺旋撚合部を有する 数の分割体を複数形成し、そのうちの一部 分割体を螺旋撚合部の部分で折り曲げて立 化し、各分割体を箱形に組み付ける土木用 材の製造方法に存する。

 本発明は、(12)、組み付けることにより6 からなる箱型の土木用籠材となる組み付け ットであって、複数の分割体と該分割体を 結する連結具とよりなり、分割体が螺旋撚 部を有する6角形ユニットを複数個備えた亀 面であり、該螺旋撚合部が、合成樹脂モノ ィラメントからなる線材を、縦方向に複数 列し、隣合う前記線材同士を撚合すること より形成されている土木用籠材の組み付け ットに存する。

 本発明は、(13)、前記螺旋撚合部で折り畳 まれた補強部に挿通させるための面補強具を 更に備える上記(12)記載の土木用籠材の組み けキットに存する。

 なお、本発明の目的に添ったものであれ 、上記(1)~(13)を適宜組み合わせた構成も採 可能である。

 本発明の土木用籠材は、合成樹脂モノフィ メントからなる線材により形成され4つの側 面部が、対向する2つの螺旋撚合部を有する6 形ユニットを複数個備えた亀甲面であるの 、強度に優れると共に、十分に軽量化が図 る。
 したがって大型であったとしても、施工が 易である。

 また、上記土木用籠材においては、合成樹 モノフィラメント同士の撚合で螺旋撚合部 形成されており、螺旋撚合部を軸に回動可 となっているので、折り畳み又は折り曲げ 容易に可能である。
 そのため折り畳み又は折り曲げにより簡単 補強部を形成することができる。
また螺旋撚合部が上下方向に配置されている ことにより、側面部の撓みが防止できる。

 隣合う面同士の衝合部分において6角形ユ ニットの空隙部に、連結棒が挿入されて隣合 う面同士が連結されるので、連結自体が容易 で、且つ連結強度も向上する。

 隣合う面同士の衝合部分において一方の の一部を折り曲げて他方の面に添わせて重 隣合う面同士を連結することにより、添わ た部分が多重となり更により多くの線材が 置することになるので、より強度が向上す ことになる。

 すべての6面(上面部P6、底面部P5及び4つの側 面部P1~P4)が亀甲面である場合は、土木用籠材 としてより軽量化が図れる。
 また、螺旋撚合部を軸に回動し、折れ曲が ことができるので、底面部が地盤の凹凸に った形に馴染み易い。
 そのため地盤に施工載置された際、地盤に って滑るようなことがなく、施工後の位置 定性がでる。

 また、線材が、断面直径2mm以上のポリエ テルモノフィラメントであると、十分な強 が保証されると共に、安価且つ容易に土木 籠材を製造できる。

 また、線材に紫外線吸収剤又は紫外線反 剤が付与されていると、これらの効果を土 用籠材に付加することができる。

 側面部が、前記螺旋撚合部で折り畳まれた 強部を有することで曲がり難くなり、また 強部には棒状の面補強具が挿通されている とにより、より一層曲がり難くなる。
 更に、補強部を側面部に対して垂直に起立 態にした場合は、籠の内方に突き出るので えとなって側面部が内側に傾斜するのを防 することができる。

 また、上記土木用籠材の製造に、用いる線 の数を調整することにより、面の大きさ(特 に横幅)を自由に変えられるので、異なるキ トのパターンが簡単に可能となる。
 1つの側面部を構成する第1分割体、2つの側 部と底面部を構成する第2分割体、1つの側 部と上面部とを構成する第3分割体の3つの部 品よりなることにより、組み付けがし易く、 且つ側面部の螺旋撚合部を上下方向に配置す ることにより、側面部の撓みを極力、防止す ることができる。
 したがって、例えば、土木用籠材に重量の きい石材等を充填した場合であっても、土 用籠材の形状の保持性が良い。
 また、各分割部をロール状に巻き取ること できるので、搬送も容易であり、保管も場 をとらない。

 本発明の土木用籠材の組み付けキットは 複数の分割部を棒状連結具を使って連結す だけで得られるため、製造が簡単である。

 また、上記土木用籠材の組み付けキット 、面補強具を更に備えることで、より一層 度に優れる土木用籠材となる。

 以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本 明の好適な実施形態について詳細に説明す 。
 なお、図面中、同一要素には同一符号を付 こととし、重複する説明は省略する。
 また、上下左右等の位置関係は、特に断ら い限り、図面に示す位置関係に基づくもの する。
 更に、図面の寸法比率は図示の比率に限ら るものではない。

[第1実施形態]
 まず、本発明に係る土木用籠材の第1実施形 態について説明する。
 図1は、本発明の土木用籠材の第1実施形態 係る土木用籠材及びその組み付け状態を説 した斜視図である。
 図1に示すように、本実施形態に係る土木用 籠材Aは、6面よりなる箱型の形状(すなわち直 方体形状)を有しており、上面部P6、底面部P5 びすべての4つの側面部P1、P2、P4、P4が、6角 形ユニット6を有する亀甲面からなっている

 ここで亀甲面は、複数の螺旋撚合部4を有し 、該螺旋撚合部4は、合成樹脂モノフィラメ トからなる線材を、縦方向に複数配列し、 合う線材同士を複数回撚合することにより 成されている。
 その結果、単線部と螺旋撚合部とよりなる6 角形ユニット6(すなわち対向する2つの螺旋撚 合部4を有する)が形成され、それによって亀 状(すなわち6角形)の区画された空隙部Sがで きる。

 図2は、その亀甲面を更に説明するため縦方 向の一部を拡大して示す図である。
 図に示すように、亀甲面は、複数の(ここで は2本で示している)線材を上下に配列し、一 間隔毎に線材同士を相互に複数回撚合させ いくことで形成される。
 この撚合により螺旋撚合部4〔図2(b)参照〕 形成され、同時に区画された幅Lの亀甲状の 隙部Sが形成される。
 ここで亀甲面全体は、上底が螺旋部3を有す る台形状ユニット5を備えた波状線材1〔図2(a) 参照〕により作られていることが分かる。

 この撚合により生じる螺旋撚合部4は、線材 である合成樹脂モノフィラメントを複数回撚 合した状態となっているので、錆びにくいた め線材相互の摩擦が少なく、また弾性力や復 元力が大きい。
 そのため、この螺旋撚合部4を軸(一点鎖線 照)として両側の2つの波状線材1を容易に回 でき、よって折り曲げ或いは折り畳むこと 可能となる。
 一方、回動させて折り曲げ或いは折り畳ん 後、また逆回動させて元の状態に簡単に戻 ことも可能である。
 ちなみに、従来のような鋼鉄線であるとこ ような回動の自由度は殆ど生じなく、塑性 形して曲がったままになり、元の状態に戻 ない。
 また螺旋撚合部4は、複数回の撚合により生 じているので、この部分自体により強度を発 揮できる。

 さて図3は、土木用籠材Aを構成する分割体 展開図である。
 図に示すように、土木用籠材Aは、1つの側 (第1側面部P1)よりなる第1分割体D1、2つの側 部(第2側面部P2、第3側面部P3)と底面部P5とよ なる第2分割体D2、1つの側面部(第4側面部P4) 上面部P6とよりなる第3分割体D3、の3つの部 (部片)よりなる。
 なお、第1側面部~第4側面部、上面部、及び 面部はすべてが矩形であり、その内、第1側 面部P1と第4側面部P4、第2側面部2Pと第3側面部 3P、上面部P6と底面部P5は、それぞれ同一形状 である。
 これらの部品を、連結して組み付けること より土木用籠材Aの全体が箱型に形成される 。

 ところで、分割体の側面部は、並べる上で 極力、撓まない方がよい。
 上記各分割体の側面部に相当する部分にお て、土木用籠材内部に砕石等の中詰め材が まった状態では、外方向へ押す力が加わり 曲げ力が働く。
 また、施工後においては積み上げることに り上から荷重が加わり、同様に曲げ力が働 。
 すなわち側面部が上下方向に外側に撓み易 のである。
 このようなことから、図のように土木用籠 Aの側面部を構成する部分に関しては螺旋撚 合部4が上下方向に向くようにする。
 このような状態では、波状線材1が上下方向 に走っており、また螺旋撚合部の2重の線材 支えとなり強度を発揮し曲がり難いのであ 。

 これらの部品を土木用籠材として組み付け には、まず、第1分割体D1(第1側面部P1)はそ ままにし、第2分割体D2おいて側面部(第2側面 部P2、第3側面部P3)と底面部P5との境界を折り げて立体化しコの字状態にする。
 この折り曲げは、螺旋撚合部4が軸として機 能するため容易に行える。

 また、第3分割体D3においては、側面部(第4 面部P4)と上面部P6との境界を折り曲げて立体 化しL字状態にする。
 このような折り曲げは螺旋撚合部4の端(6角 の角点)から曲げる。
 なお、折り曲げの部分は、このように上下 向では螺旋撚合部の端、すなわち6角形の角 点2が曲げ易いので、このポイントで折り曲 ることが好ましい。
 また折り曲げる位置に色彩、紐等による印 付けておき、該印を目処に折り曲げると正 な寸法となる。
 なお、第1分割体D1は平板状のままである。

 次に、コの字状態の第2分割体D2に対して、 方から第1分割体D1を押し当て、隣合う面同 の衝合部分(すなわち第1分割体D1の縁部と第 2分割体D2の縁部)を連結する。
 そして第2分割体D2と第1分割体D1とを組み付 た後、第3分割体D3を上から被せるようにし 当て、これら隣合う面同士の衝合部分(すな わち第2分割体D2の縁部と第3分割体D3の縁部) 連結する。

 ここで、第2分割体D2の側面部(第2側面部P2及 び第3側面部P3)の縁と第3分割体D3の側面部P4の 縁のみを連結し、蓋となる上面部P6は連結し い。
 このような組み付けにより、上面部P6(蓋に 当する)が開閉自在となった箱型の土木用籠 材Aが得られる。
 このように土木用籠材Aが、図3に示すよう 3つ部品の分割体よりなる場合は、組み立て 容易であり、また螺旋撚合部を上下方向に 置し易いものとなる。
 次に、この土木用籠材Aに砕石等の中詰め材 を投入し、その後、上面部P6と各側面部の衝 部分を連結することで中詰め材が詰まった 木用籠材Aが得られる。
 以上の連結操作は6角形ユニットにより区画 された空隙部Sに、共通に棒状連結具15を挿入 することにより行うものであり、この連結手 法については次に詳しく述べる。

 図4は、分割体同士の連結手法を拡大して示 す説明図である。
 図4(a)は、第2分割体D2の第2側面部P2と第3分 体D3の第4側面部P4との上下方向の縁部を連結 する場合を模式的に示した図である。
 すなわち、各側面部の縁部は、6角形ユニッ トの空隙部Sが同じ方向に形成されているの 、この空隙部Sに共通に棒状連結具15を挿入 ていくことにより、上下方向の両縁部が連 される。
 ここで棒状連結具15は、長尺板や一定長さ 線材束ねて撚りを加えたもの、細円柱棒等 採用される。

 図4(b)は、第2分割体D2の第2側面部P2と第3分 体の上面部P6との水平方向の各縁部を連結す る場合を模式的に示した図である。
 すなわち、各側面部の縁部は、6角形ユニッ トの空隙部Sが直交する異なる方向に形成さ ているが、この場合も、この空隙部Sに共通 棒状連結具15を挿入していくことにより、 平方向の両縁部が連結される。

 図5は、分割体同士の別の連結方法を示す説 明図である。
 図5(a)は、第1分割体D1(すなわち第1側面部P1) 第2分割体D2の底面部P5との水平方向の縁部 連結する状態を示した図である。
 この場合は、第1分割体D1の下縁部の一部を 角に折り曲げて第2分割体D2の底面部P5の縁 の上に内側から重ね合わせる。
 重ねた部分のそれぞれの6角形ユニットの空 隙部Sに共通に棒状連結具15を挿通するにより 連結される。
 空隙部Sの向きは異なるが、当然、棒状連結 具を挿入できる。
 この重ね合わせた部分は3重になっているの で多くの線材が位置することになり、より強 度が向上する。

 図5(b)は、第1分割体D1と第2分割体D2の第2側 部P2との上下方向の縁部を連結する状態を示 した図である。
 この場合は、第1分割体(すなわち第1側面部P 1)の縁部を直角に折り曲げて第2分割体D2の第2 側面部P2の縁部の上に内側から重ね合わせる
 重ねた部分のそれぞれの6角形ユニットの空 隙部Sに共通に棒状連結具を挿入することで 縁部は連結される。
 また6角形ユニットの空隙部Sの向きは、同 向きとなっているので、容易に棒状連結具 挿入することができる。
 この重ね合わせた部分も3重になっているこ とにより、補強される。

(線材)
 ここで、亀甲面を作る線材(すなわち波状線 材1)について更に述べる。
 線材は、合成樹脂モノフィラメント(プラス チックワイヤーともいう)からなり、かかる 成樹脂としては、特に限定されないが、ポ オレフィン、ポリエステル、ポリエーテル 脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド等が げられる。
 ここで、合成樹脂モノフィラメントは延伸 れて十分強度等が担保されている。
 これらの中でも、汎用性に優れ、耐久性に れるポリエステルであることが好ましい。

 また線材は、断面の直径が2mm以上であるこ が好ましく、5mm以下であることがより好ま い。
 この場合、十分な強度が保証されると共に 安価且つ容易に土木用籠材を製造できる。

 線材の引っ張り強度は、10kg/mm 2 以上であることが好ましい。
 この場合の土木用籠材は、重量の大きな砕 等であっても、変形することなく、収容す ことができる。

 線材には、耐候性を向上させるための紫外 吸収剤や紫外線反射剤が付与されていても い。
 紫外線吸収剤や紫外線反射剤を付与する方 は、特に限定されないが、紫外線吸収剤や 外線反射剤が直接線材に練り込まれている とが好ましく、これらの効果を土木用籠材A に確実に付加することができる。
 なお、紫外線吸収剤や紫外線反射剤が練り みは、線材の成形時に原料となるポリエス ル等に紫外線吸収剤や紫外線反射剤を混合 せればよい。

(土木用籠材の利点)
 以上、説明した土木用籠材Aは、線材が合成 樹脂モノフィラメントからなるので、十分に 軽量化が図られ、組み付ける際、取り扱いが 簡単である。
 また大型であったとしても、施工が容易で る。
 また、すべての側面部が合成樹脂モノフィ メント同士の撚合で螺旋撚合部4が形成され ており、螺旋撚合部を軸として回動可能とな っているので、必要なところを折り畳み又は 折り曲げることができる。
 このように、本発明の土木用籠材Aにおいて は螺旋撚合部に動きの自由度があることから 、更に特有の作用効果が発揮される。

 図6は、施工後の土木用籠材と地盤との馴染 み性(対応性)を示す説明図である。
 本発明の土木用籠材Aは、底面部P5が地盤の 凸に沿った形に対応して変形し易い。すな ち、馴染み易いといえる。
 すなわち底面部P5に備わっている螺旋撚合 4が図6(b)のように折れ曲がることができるの で、図6(a)のように中詰め材(砕石等)の荷重に より底面部P5が地盤の凹凸に沿って変形する である。
 そのため、土木用籠材Aが、地盤に施工載置 された際、地盤に沿って滑るようなことがな く、施工後の位置安定性が増す。

 ちなみに、図7は、従来の鉄線を使った土木 用籠材と地盤との馴染み性を示す説明図であ るが、底面部P5が地盤に馴染まないため、滑 が生じ易く施工後の位置安定性が悪い。
 また土木用籠材Aは、現場では、吊り上げ操 作がなされるが、吊り上げて下ろした場合、 合成樹脂モノフィラメントからなる線材を縦 方向に複数配列して螺旋撚合部が形成されて いるので、吊り上げて一旦変形しても、元の 形に復帰することができる利点がある。

 また土木用籠材Aは、螺旋撚合部の位置で容 易に折り曲げ又は折り畳みできるため、後述 するように、面に補強部を形成することが容 易である。
 また、それぞれの面をロール状に巻き取る とができるので、搬送も容易であり、保管 便利である。
 螺旋撚合部4は、錆びるようなことが全くな く、経時後も折り曲げ又は折り畳みのし易さ が長く変わらない。

 また全側面部において波状線材1が上下方 向(縦方向)に配列され螺旋撚合部4も同様に配 列されているので、強度が発揮され、中詰め 材を充填しても、或いは施工後においても側 面部が上下方向に撓み難い。

 本発明では、面同士の連結においては、棒 連結具15を押し通して空隙部Sに挿入してい だけで、土木用籠材Aの面同士が的確に連結 される。
 そしてこの棒状連結具15が補強の役割を果 す。
 したがって、例えば、土木用籠材Aに重量の 大きい砕石等を充填した場合であっても、土 木用籠材Aの形状を十分に保持できるのであ 。
 また、棒状連結具15は、簡便に取り付けら るので、施工が簡単である。

(製造方法)
 本発明の土木用籠材Aの製造方法においては 、複数の合成樹脂モノフィラメントからなる 線材を、縦方向に複数配列し、隣合う前記線 材同士を複数回撚合することにより、折り曲 げ容易な螺旋撚合部4を有する所定大きさ分 体を複数個形成する。
 そのうちの選択された一部の分割体を螺旋 合部4の部分で折り曲げて立体化する。
 そして各分割体を箱形に組み付けるのであ 。 
 本発明の土木用籠材においては、用いる線 の数を調整することにより、製造時に、面 大きさ(特に横幅)を自由に変えられるので 異なるキットのパターンが容易に可能であ 。

 また、波状線材1の台形状のユニット5の大 さを調整することにより、6角形ユニットの6 角形の空隙部Sの大きさを変更でき、更に、 付を調整することも可能である。
 ここで空隙部Sの幅L(螺旋撚合部間の距離)は 、25~150mmであることが好ましい。
 幅Lが25mm未満であると、幅Lが上記範囲内に る場合と比較して、必要な線材(波状線材1) 数が増えるので、重量が増す傾向にあり、 Lが150mmを超えると、幅Lが上記範囲内にある 場合と比較して、内部に収容した砕石等が空 隙部Sから落石し易くなる。

[第2実施形態]
 次に、本発明に係る土木用籠材の第2実施形 態について説明する。
 図8は、本発明に係る土木用籠材の第2実施 態を示した説明図である。
 図に示すように、本実施形態に係る土木用 材Aは、側面部に敢えて別の補強機能を有し ている点で第1実施形態に係る土木用籠材Aと 相違する。
 拡大部T1に模式的に示すように、土木用籠 Aは側面部が、螺旋撚合部4にて折り畳まれ起 立した補強部21を有する。
 補強部21を側面部に対して垂直に起立状態 した場合は、籠の内方に突き出るので支え なって側面部が内側に傾斜するのを防止す ことができる。
 更にまた、内部に一旦充填した砕石等が移 しにくい利点もある。
 そして、この補強部21には、必要に応じて 拡大部T2に示すように、その空隙部Sに棒状 面補強具22が上下方向に挿通される。

 従って、この土木用籠材Aは、第1実施形態 係る土木用籠材Aよりも、より強度が優れた のとなる。
 すなわち、螺旋撚合部4で折り畳まれた補強 部21は、2重になり、その分2倍の線材が位置 ることになるので、いわゆる腰がでて強度 向上し湾曲しにくい。
 また、土木用籠材Aは、側面部が補強部21を するだけでなく、該補強部21には棒状の面 強具22が上下方向に挿通されているので、補 強部21が確実に固定され、より一層強度に優 るものとなる。
 なお、面補強具22としては、6角形ユニット6 で形成される空隙部Sに挿通せて取り付けが きるものであればよい。

[第3実施形態]
 次に、本発明に係る土木用籠材の第3実施形 態について説明する。
 図9は、本発明に係る土木用籠材の第3実施 態を示した図である。
 図に示すように、本実施形態に係る土木用 材Aは、第2の実施の形態と同じように、側 部に補強機能を有してはいるが、この補強 の形態が少し異なる。
 すなわち、拡大部T3に模式的に示すように 側面部に対して垂直に起立した補強部21を、 更に側面部に沿って重なるよう折り曲げた形 状となっている。

 また、必要に応じて、拡大部T4に示すよう 、棒状の面補強具22は、補強部21の背面を上 ら押さえ付けるようにして、側面部の空隙 Sに互い違いに挿通される。
 これにより、補強部21が側面部に沿って固 される。

 この土木用籠材Aにおいては、第2実施形態 係る土木用籠材Aと同様に、第1実施形態に係 る土木用籠材Aよりも強度に優れるものとな 。
 これに加え、補強部21が側面部に当接して るので、内方に突出せず砕石等を充填がし い。

 [第4実施形態]
 図10は、本発明に係る土木用籠材の第4実施 態を示した図である。
 図に示すように、本実施形態に係る土木用 材Aは、側面部に補強機能を有しているが、 螺旋撚合部4で折り畳まれた補強部はなく、 面部に、補強のための面補強具22を直接取り 付けている。 
 棒状の面補強具22は、拡大部T5に示すように 、側面部の空隙部Sに互い違いになるように 横方向(水平方向)に挿通され取り付けられて いる。
 このようにすることで、螺旋撚合部4を軸に した回動を積極的に阻止し、側面部の横方向 の湾曲を防止する。

 上述した各実施形態に係る土木用籠材Aにお いては、分割体と、分割体の組み付けに使用 する棒状連結具15、補強のために使用する棒 の面補強具22等の組み合わせが土木用籠材A 組み付けキットとなる。
 すなわち、土木用籠材Aの組み付けキットは 、各分割体と棒状連結具15との組み合わせ、 分割体と棒状連結具15と面補強具22との組み 合わせ、等の組み合わせパターンがある。

 以上、本発明の好適な実施形態について 明したが、本発明は上記実施形態に限定さ るものではない。

 例えば、図11は、コイル形の棒状連結具を って、組み付けた例である。
 この場合の土木用籠材Aは、図12に示すよう 、上面部を構成する第1分割体(図12a参照)、 1側面部、第2側面部、第3側面部及び第4側面 部を一体とした全側面部13を構成する第3分割 体(図12b参照)、底面部を構成する第3分割体( 12d参照)、を連結により組み付けた例で示し 。
 これら各分割体の衝合部分に共通にコイル の棒状連結具15を回転させて挿通させてい ことで、土木用籠材Aが組み付けられる。
 ここでは、各分割体とコイル形の棒状連結 15との組み合わせでキットが構成される。

 図13及び図14は、土木用籠材の側面部の分割 部の変形例を示す図である。
 図13においては、側面部を構成する各4つの 割体が全側面部23を構成している。
 これは、部品数が増えるが、小さくまとめ れるので保管が簡単である。
 これに、上面部、底面部、棒状連結具等を めて土木用籠材の組み付けキットが構成さ る。

 図14においては、3つの側面部を構成する分 体と、1つの側面部を構成する分割体とで全 側面部33を構成している。
 この場合も、これらに、上面部、底面部、 状連結具等を含めて土木用籠材の組み付け ットが構成される。
 上述した第1、第2、第3、及び第4実施形態に 係る土木用籠材においては、上面部、底面部 及びすべての側面部が、亀甲状の空隙部Sを する亀甲面からなっているが、少なくとも 面部の全部を亀甲面とするのであれば、上 部及び底面部はこのような亀甲面ではなく 格子状の網等であってもよい。

 また各実施形態における棒状連結具の空隙 Sへの挿通の仕方は、2つ飛び、或いは3つ飛 でもよく、要は安定した取り付けができれ よい。
 また、分割部同士の連結には、棒状連結具 使って行っているが、柔軟な紐やベルトに る結束を採用することも可能である。

 本発明の土木用籠材Aは、所望の栗石、割 石、コンクリート塊、砕石等を内部に収容し 、河川護岸の根固め工、河川護岸の法覆い工 、道路法面の土止め工、切り土法尻押さえ等 の用途に好適に用いられる。

図1は、本発明の土木用籠材の第1実施 態に係る土木用籠材及びその組み付け状態 説明した斜視図である。 図2は、亀甲面を説明するため上下方向 の一部を拡大して示す図であり、(a)は、波状 線材を示し、(b)は、線材同士を撚合させた状 態を示す。 図3は、第1実施形態に係る土木用籠材 各分割部を示す図であり、(a)は第1分割体を し、(b)は、第1分割体を示し、(c)は第3分割 を示し、(d)は、連結具を示す。 図4は、第1実施形態に係る分割体同士 連結方法を拡大して示す説明図であり、(a) 、図4(a)は、第2分割体の第2側面部と第3分割 の第4側面部との上下方向の縁部を連結する 場合を模式的に示した図であり、(b)は、第2 割体の第2側面部と第3分割体の上面部との水 平方向の各縁部を連結する場合を模式的に示 した図である。 図5は、第1実施形態に係る分割体同士 別の連結方法を示す説明図であり、(a)は、 1分割体D1と第2分割体D2の底面部P5との水平方 向の縁部を連結する状態を示した図であり、 (b)は、第1分割体と第2分割体の第2側面部との 上下方向の縁部を連結する状態を示した図で ある。 図6は、施工後の土木用籠材と地盤との 馴染み性を示す説明図である。 図7は、従来の鉄線を使った土木用籠材 と地盤との馴染み性を示す説明図である。 図8は、本発明に係る土木用籠材の第2 施形態を示した図である。 図9は、本発明に係る土木用籠材の第3 施形態を示した図である。 図10は、本発明に係る土木用籠材の第4 実施形態を示した図である。 図11は、螺旋状連結具を使って土木用 材を組み付けた例である。 図12は、図11の土木用籠材に係る分割 を示す図であり、(a)、(b)、(c)は、分割体を し、(d)は、コイル形の棒状連結具を示す。 図13は、他の実施形態に係る土木用籠 の全側面部の分割部を示す図である。 図14は、他の実施形態に係る土木用籠 の全側面部の別の分割部を示す図である。

符号の説明

1・・・波状線材
2・・・角点  
3・・・螺旋部
4・・・螺旋撚合部
5・・・台形状ユニット
6・・・6角形ユニット
11・・・上面部
12・・・底面部
13,23,33・・・全側面部
15・・・棒状連結具
21・・・補強部
22・・・面補強具
A・・・土木用籠材
D1、D2、D3、D4・・・分割部
P1・・・第1側面部
P2・・・第2側面部
P3・・・第3側面部
P4・・・第4側面部
P5・・・底面部
P6・・・上面部
L・・・幅
S・・・空隙部