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Title:
CAPSULAR ENDOSCOPIC SYSTEM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2010/047357
Kind Code:
A1
Abstract:
The capsular endoscope (2) comprises contact sensors (30b, 30c) that detect contact with the inner wall (14a) of the large intestine (14), a magnet (27), and one or more imaging units that take images inside the large intestine (14). The specific gravity thereof is just less than the specific gravity of a liquid (15) and the endoscope floats in the liquid (15). An external magnetic field generator control unit controls a magnetic field generator (5) that generates an induced magnetic field on the magnet (27) from the outside. In addition to guiding the direction of advance of the capsular endoscope (2), namely, in the axial direction of the lumen (C1), the control unit alternately guides and stops guiding downward in the direction of gravity (G) whenever the contact sensors (30b, 30c) detect contact with the inner wall (14a), and the capsular endoscope (2) is guided away from the inner wall (14a).

Inventors:
TAKIZAWA HIRONOBU (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/068148
Publication Date:
April 29, 2010
Filing Date:
October 21, 2009
Export Citation:
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Assignee:
OLYMPUS MEDICAL SYSTEMS CORP (JP)
TAKIZAWA HIRONOBU (JP)
International Classes:
A61B1/00; A61B5/07
Domestic Patent References:
WO2007077922A12007-07-12
WO2007077768A12007-07-12
Foreign References:
JPH048343A1992-01-13
JPS55133237A1980-10-16
JP2005040400A2005-02-17
JP2007167214A2007-07-05
JP2005185544A2005-07-14
JP2006068501A2006-03-16
Other References:
See also references of EP 2338402A4
Attorney, Agent or Firm:
SAKAI, HIROAKI (JP)
Hiroaki Sakai (JP)
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Claims:
 被検体内に導入され、該被検体内で液体に浮いたあるいは液体中にあるカプセル型内視鏡を誘導するカプセル型内視鏡システムにおいて、
 前記被検体内の管腔内壁への接触を検出する接触検出部と、
 前記カプセル型内視鏡に設けられた磁石と、
 前記被検体外部から前記磁石に対して誘導磁界を発生する磁界発生装置と、
 前記管腔軸方向である前記カプセル型内視鏡の進行方向に対する誘導制御を行うとともに、前記接触検出部の検出結果をもとに、前記カプセル型内視鏡を前記管腔内壁から離隔させる誘導制御を行う磁界発生制御部と、
 を備えたことを特徴とするカプセル型内視鏡システム。
 前記磁界発生制御部は、前記接触検出部の検出結果をもとに、前記カプセル型内視鏡を重力方向上向きおよび/または重力方向下向きに繰り返し誘導制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型内視鏡システム。
 前記磁界発生制御部は、前記カプセル型内視鏡の比重値が前記液体の比重値未満近傍である場合、前記接触検出部の検出結果をもとに、前記カプセル型内視鏡を重力方向下向きへの誘導と誘導停止とを交互に行うことを特徴とする請求項2に記載のカプセル型内視鏡システム。
 前記磁界発生制御部は、前記カプセル型内視鏡の比重値が前記液体の比重値を超えた近傍の値である場合、前記接触検出部の検出結果をもとに、前記カプセル型内視鏡を重力方向上向きの誘導と誘導停止とを交互に行うことを特徴とする請求項2に記載のカプセル型内視鏡システム。
 前記磁界発生制御部は、前記接触検出部の検出結果をもとに、前記カプセル型内視鏡を水平方向に往復誘導制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型内視鏡システム。
 前記接触検出部は、前記カプセル型内視鏡の筐体外面に設けられたことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型内視鏡システム。
 前記接触検出部は、接触圧力を検出する圧力センサであることを特徴とする請求項6に記載のカプセル型内視鏡システム。
 前記接触検出部は、インピーダンスセンサであることを特徴とする請求項6に記載のカプセル型内視鏡システム。
 前記カプセル型内視鏡に設けられ前記被検体内を撮像する1以上の撮像部を備え、
 前記接触検出部は、前記撮像部による画像撮像時における調光情報または露光情報をもとに前記管腔内壁への接触を検出することを特徴とする請求項1に記載のカプセル型内視鏡システム。
 前記カプセル型内視鏡に設けられ前記被検体内を撮像する1以上の撮像部を備え、
 前記接触検出部は、前記撮像部によって取得された画像の輝度情報をもとに前記管腔内壁への接触を検出することを特徴とする請求項1に記載のカプセル型内視鏡システム。
 前記カプセル型内視鏡の重心は、該カプセル型内視鏡のほぼ中心であることを特徴とする請求項1に記載のカプセル型内視鏡システム。
 前記撮像部は、前記カプセル型内視鏡の筒状筐体軸方向の一端または両端に設けられたことを特徴とする請求項9に記載のカプセル型内視鏡システム。
 前記撮像部は、前記カプセル型内視鏡の筒状筐体軸方向の一端または両端に設けられたことを特徴とする請求項10に記載のカプセル型内視鏡システム。
 前記磁石は、磁化方向が前記カプセル型内視鏡の筒状筐体軸方向に垂直な方向になるように配置されることを特徴とする請求項1に記載のカプセル型内視鏡システム。
 前記磁石は、磁化方向が前記カプセル型内視鏡の筒状筐体軸方向に平行な方向になるように配置されることを特徴とする請求項1に記載のカプセル型内視鏡システム。
 前記磁界発生制御部は、前記カプセル型内視鏡に少なくとも180度以上の回転を与える誘導磁界を発生させる制御を行うことを特徴とする請求項15に記載のカプセル型内視鏡システム。
 被検体の体位を検出する体位検出部と、
 前記カプセル型内視鏡が位置する大腸内の部位を検出する位置検出部と、
 前記体位検出部が検出した被検体の体位および前記位置検出部が検出した部位をもとに、前記位置検出部が検出した部位が鉛直下方となるように、前記被検体の体位変換を案内する体位案内部と、
 を備えたことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型内視鏡システム。
Description:
カプセル型内視鏡システム

 この発明は、被検体内に導入され、該被 体内で液体に浮いたあるいは液体中にある プセル型内視鏡を誘導するカプセル型内視 システムに関するものである。

 近年、内視鏡分野においては、撮像機能 無線通信機能とを設けたカプセル型の被検 内導入装置(例えばカプセル型内視鏡)が提 され、このカプセル型内視鏡を用いて被検 内の画像を取得する被検体内導入システム 開発されている。カプセル型内視鏡は、被 体内を観察(検査)するために、例えば被検体 の口から飲込まれ、その後、自然排出される までの間、体腔内たとえば胃、小腸等の臓器 の内部をその蠕動運動に従って移動するとと もに、例えば0.5秒間隔で被検体内の画像を撮 像するように機能する。

 カプセル型内視鏡が被検体内を移動する 、このカプセル型内視鏡によって撮像され 画像は、被検体の体表面に配置したアンテ を介して外部の画像表示装置に受信される この画像表示装置は、カプセル型内視鏡に する無線通信機能と画像のメモリ機能とを し、被検体内のカプセル型内視鏡から受信 た画像をメモリに順次格納する。医師また 看護師は、かかる画像表示装置に蓄積され 画像、すなわち被検体の消化管内の画像を ィスプレイに表示することによって、被検 内を観察(検査)し、診断することができる

 ここで、特許文献1には、電極を介して生 体組織に局所的な電気刺激を与え、この電気 刺激された生体組織の収縮作用を利用して生 体内を移動する電気推進型のカプセル型内視 鏡が記載されている。このカプセル型内視鏡 では、カプセル型内視鏡本体に設けられた電 極と生体組織との接触状態を電気的に検出す る力覚センサを備え、この力覚センサで生体 組織と電極との接触状態を確認してから電流 を流すようにしているので、カプセル型内視 鏡の推進を安定させることができる。

特開2005-185544号公報

特開2006-68501号公報

 しかしながら、大腸のように、管腔内に が多く、管腔径が大きい複雑な管腔内でカ セル型内視鏡を推進させようとすると、カ セル型内視鏡が襞に捕まったり、進行方向 分からなくなる場合が生じ、管腔内壁を漏 なく観察しつつ、適切な推進制御を行うこ が困難であるという問題点があった。

 ここで、特許文献2に記載されているよう に、位置検出手段などでカプセル型内視鏡の 位置/姿勢情報を取得し、事前にあるいはリ ルタイムで取得した生体内の管腔情報(位置 形状等)をもとにカプセル型内視鏡を高度に 推進誘導することができるものがあるが、こ のようなシステムは、高度な推進誘導を行う ために複雑な制御を行う必要があった。

 この発明は、上記に鑑みてなされたもの あって、簡易な制御で、液体に浮いたある は液体中にあるカプセル型内視鏡によって 腔内を漏れなく観察することができるカプ ル型内視鏡システムを提供することを目的 する。

 上述した課題を解決し、目的を達成する めに、この発明にかかるカプセル型内視鏡 ステムは、被検体内に導入され、該被検体 で液体に浮いたあるいは液体中にあるカプ ル型内視鏡を誘導するカプセル型内視鏡シ テムにおいて、前記カプセル型内視鏡に設 られ前記被検体内を撮像する1以上の撮像部 と、前記被検体内の管腔内壁への接触を検出 する接触検出部と、前記カプセル型内視鏡に 設けられた磁石と、前記被検体外部から前記 磁石に対して誘導磁界を発生する磁界発生装 置と、前記管腔軸方向である前記カプセル型 内視鏡の進行方向に対する誘導制御を行うと ともに、前記接触検出部の検出結果をもとに 、前記カプセル型内視鏡を前記管腔内壁から 離隔させる誘導制御を行う磁界発生制御部と 、を備えたことを特徴とする。

 また、この発明にかかるカプセル型内視 システムは、上述した発明において、前記 界発生制御部は、前記接触検出部の検出結 をもとに、前記カプセル型内視鏡を重力方 上向きおよび/または重力方向下向きに繰り 返し誘導制御を行うことを特徴とする。

 また、この発明にかかるカプセル型内視 システムは、上述した発明において、前記 界発生制御部は、前記カプセル型内視鏡の 重値が前記液体の比重値未満近傍である場 、前記接触検出部の検出結果をもとに、前 カプセル型内視鏡を重力方向下向きへの誘 と誘導停止とを交互に行うことを特徴とす 。

 また、この発明にかかるカプセル型内視 システムは、上述した発明において、前記 界発生制御部は、前記カプセル型内視鏡の 重値が前記液体の比重値を超えた近傍の値 ある場合、前記接触検出部の検出結果をも に、前記カプセル型内視鏡を重力方向上向 の誘導と誘導停止とを交互に行うことを特 とする。

 また、この発明にかかるカプセル型内視 システムは、上述した発明において、前記 界発生制御部は、前記接触検出部の検出結 をもとに、前記カプセル型内視鏡を水平方 に往復誘導制御を行うことを特徴とする。

 また、この発明にかかるカプセル型内視 システムは、上述した発明において、前記 触検出部は、前記カプセル型内視鏡の筐体 面に設けられたことを特徴とする。

 また、この発明にかかるカプセル型内視 システムは、上述した発明において、前記 触検出部は、接触圧力を検出する圧力セン であることを特徴とする。

 また、この発明にかかるカプセル型内視 システムは、上述した発明において、前記 触検出部は、インピーダンスセンサである とを特徴とする。

 また、この発明にかかるカプセル型内視 システムは、上述した発明において、前記 プセル型内視鏡に設けられ前記被検体内を 像する1以上の撮像部を備え、前記接触検出 部は、前記撮像部による画像撮像時における 調光情報または露光情報をもとに前記管腔内 壁への接触を検出することを特徴とする。

 また、この発明にかかるカプセル型内視 システムは、上述した発明において、前記 プセル型内視鏡に設けられ前記被検体内を 像する1以上の撮像部を備え、前記接触検出 部は、前記撮像部によって取得された画像の 輝度情報をもとに前記管腔内壁への接触を検 出することを特徴とする。

 また、この発明にかかるカプセル型内視 システムは、上述した発明において、前記 プセル型内視鏡の重心は、該カプセル型内 鏡のほぼ中心であることを特徴とする。

 また、この発明にかかるカプセル型内視 システムは、上述した発明において、前記 像部は、前記カプセル型内視鏡の筒状筐体 方向の一端または両端に設けられたことを 徴とする。

 また、この発明にかかるカプセル型内視 システムは、上述した発明において、前記 石は、磁化方向が前記カプセル型内視鏡の 状筐体軸方向に垂直な方向になるように配 されることを特徴とする。

 また、この発明にかかるカプセル型内視 システムは、上述した発明において、前記 石は、磁化方向が前記カプセル型内視鏡の 状筐体軸方向に平行な方向になるように配 されることを特徴とする。

 また、この発明にかかるカプセル型内視 システムは、上述した発明において、前記 界発生制御部は、前記カプセル型内視鏡に なくとも180度以上の回転を与える誘導磁界 発生させる制御を行うことを特徴とする。

 また、この発明にかかるカプセル型内視 システムは、上述した発明において、被検 の体位を検出する体位検出部と、前記カプ ル型内視鏡が位置する大腸内の部位を検出 る位置検出部と、前記体位検出部が検出し 被検体の体位および前記位置検出部が検出 た部位をもとに、前記位置検出部が検出し 部位が鉛直下方となるように、前記被検体 体位変換を案内する体位案内部と、を備え ことを特徴とする。

 この発明によれば、被検体内に導入され 該被検体内で液体に浮いたあるいは液体中 あるカプセル型内視鏡が被検体内を1以上の 撮像部によって撮像する場合、磁界発生制御 部が、接触検出部による管腔内壁への接触を 検出結果をもとに、磁界発生装置によってカ プセル型内視鏡内に設けられた磁石に対して 誘導磁界を発生させ、たとえば重力方向上向 きあるいは重力方向下向きなどの簡易な誘導 を行って、カプセル型内視鏡を管腔内壁から 離隔させる誘導制御を行っているので、簡易 な制御でカプセル型内視鏡を進行方向に推進 できるとともに、液体に浮いたあるいは液体 中にあるカプセル型内視鏡によって管腔内を 漏れなく観察することができる。

図1は、この発明の実施の形態1である プセル型内視鏡システムの構成を示す模式 である。 図2は、カプセル型内視鏡の構成を示す 模式図である。 図3は、カプセル型内視鏡の外観構成を 示す図である。 図4は、カプセル型内視鏡の構成を示す ブロック図である。 図5は、カプセル型内視鏡の比重が液体 よりも小さい場合における磁界発生制御部に よるカプセル型内視鏡の重力方向に対する誘 導制御処理手順を示すフローチャートである 。 図6は、磁界発生制御部による誘導制御 の一例を示す模式図である。 図7は、カプセル型内視鏡の比重が液体 よりも大きい場合における磁界発生制御部に よるカプセル型内視鏡の重力方向に対する誘 導制御処理手順を示すフローチャートである 。 図8は、この発明の実施の形態2である プセル型内視鏡の構成を示すブロック図で る。 図9は、この発明の実施の形態3である プセル型内視鏡システムによるカプセル型 視鏡の誘導制御の一例を示す模式図である 図10は、大腸内の液体が少ない場合に けるカプセル型内視鏡の重力方向の誘導範 を示す横断面模式図である。 図11は、この発明の実施の形態4である カプセル型内視鏡システムによるカプセル型 内視鏡に対する水平方向の誘導範囲を示す横 断面模式図である。 図12は、この発明の実施の形態5である カプセル型内視鏡システムの構成を示す模式 図である。

 以下、図面を参照して、この発明にかか カプセル型内視鏡システムの好適な実施の 態を詳細に説明する。なお、この実施の形 によってこの発明が限定されるものではな 。

(実施の形態1)
 図1は、この発明の実施の形態1であるカプ ル型内視鏡システムの全体構成を示す模式 である。また、図2は、このカプセル型内視 システムに適用されるカプセル型内視鏡の 成を示す模式図である。さらに、図3は、図 2に示したカプセル型内視鏡の外観構成を示 図である。また、図4は、カプセル型内視鏡 機能構成を示すブロック図である。

 図1に示すように、このカプセル型内視鏡 システム11は、被検体1の内部、具体的には大 腸14内に、液体15に浮くことが可能なカプセ 型内視鏡2を経口で導入し、この大腸14内部 カプセル型内視鏡2を誘導しつつ、大腸14内 の体内画像を取得するものである。このシ テムは、被検体1の体表上に配置した複数の ンテナ3aを介して被検体1内部のカプセル型 視鏡2と無線通信を行う通信部3と、カプセ 型内視鏡2によって撮像された被検体1の体内 画像等の各種情報を表示する表示部4と、被 体1内部のカプセル型内視鏡2を誘導するため の磁界を発生する磁界発生部5と、磁界発生 5に電力を供給する電力供給部6と、磁界発生 部5を移動させる移動部7と、導入されるカプ ル型内視鏡2の種別などの各種情報を入力す る入力部8と、被検体1の体内画像等の各種情 を記憶する記憶部9と、上記各構成部を制御 する制御部10とを備える。ここで、磁界発生 5、電力供給部6、および移動部7は、磁界発 装置17を構成する。

 カプセル型内視鏡2は、被検体1の内部に 入可能な大きさに形成されたカプセル形状 医療装置である。また、カプセル型内視鏡2 、外部と無線通信を行うための無線通信機 を有する。また、カプセル型内視鏡2は、被 検体1の体内画像を撮像する撮像機能を有す 。カプセル型内視鏡2は、外部磁界の作用等 よって大腸14内を移動しつつ、大腸14内壁の 体内画像を順次撮像し、その都度、得られた 体内画像を含む画像信号を被検体1の外部に 次無線送信する。さらに、カプセル型内視 2は、大腸14内の内壁との接触を検出する接 センサ30b,30c(図2~図4参照)を有し、この接触 ンサ30b,30cが内壁と接触したか否かの接触情 を逐次、被検体1外部に無線送信する。

 通信部3は、被検体1の体表面上に配置さ た複数のアンテナ3aと接続され、これら複数 のアンテナ3aのいずれか一つを介して被検体1 内部のカプセル型内視鏡2と無線通信を行う 通信部3は、複数のアンテナ3aを介してカプ ル型内視鏡2からの無線信号および接触情報 受信し、この受信した無線信号および接触 報に対して復調処理等を行って、この無線 号に含まれる画像信号および接触情報等を 出する。通信部3は、この抽出した画像信号 および接触情報等を制御部10に送信する。

 磁界発生部5は、複数の電磁石を用いて実 現され、電力供給部6から供給される電力に って回転磁界または勾配磁界等の3次元的な 部磁界を発生させる。特に、磁界発生部5は 、少なくとも鉛直方向に対する勾配磁界を発 生させることができる。この磁界発生部5は ベッド13に載置された被検体1内部のカプセ 型内視鏡2に外部磁界を印加し、この外部磁 の作用によって、被検体1内部の磁石(永久 石)に対して磁気引力を発生させて、カプセ 型内視鏡2を所望の体内部位に誘導する。

 移動部7は、被検体1内部のカプセル型内 鏡2に磁界発生部5による外部磁界が印加され るように被検体1に対して相対的に磁界発生 5を移動するためのものである。具体的には 被検体1を載置するベッド13の載置面に対し 略平行なXY平面が設定され、移動部7は、制 部10の制御に基づいて、このXY平面内の座標 位置に磁界発生部5を移動する。この場合、 動部7は、磁界発生部5による外部磁界が形成 される3次元空間内に被検体1内部のカプセル 内視鏡2が位置するように磁界発生部5を移 する。

 入力部8は、キーボード、マウス、ジョイ スティック等の入力デバイスを用いて実現さ れ、医師または看護師等のユーザによる入力 操作に応じて制御部10に各種情報を入力する また、入力部8は、表示部4の表示結果をも に制御部10の制御を操作する操作手段として も機能する。この入力部8が制御部10に入力す る各種情報は、例えば、制御部10に対して指 する指示情報、被検体の患者情報、被検体 検査情報等であり、特にカプセル型内視鏡2 の種別(サイズ、密度など)情報が入力される

 制御部10は、被検体1の体内画像を生成す 画像処理部10aと、被検体1内部におけるカプ セル型内視鏡2の位置を算出する位置算出部10 bと、磁界発生部5に対する電力供給部6の通電 量を制御して磁界発生部5が発生する磁界強 を制御する磁界発生制御部10cを有する。

 画像処理部10aは、カプセル型内視鏡2から の無線信号から復調された画像信号を通信部 3から取得し、この取得した画像信号に対し 所定の画像処理を行って、この画像信号に 応する画像情報すなわち被検体1の体内画像 生成する。画像処理部10aによって生成され 体内画像群は、表示部4に表示され、記憶部 9に記憶される。

 位置算出部10bは、通信部3が複数のアンテ ナ3aを介してカプセル型内視鏡2からの無線信 号を順次受信した際の各アンテナの受信電界 強度(例えば複数のアンテナ3aのうちの上位3 の受信電界強度)を通信部3から取得し、この 取得した受信電界強度と複数のアンテナ3a内 各アンテナの位置情報とをもとに、三角法 に基づいて被検体1内部におけるカプセル型 内視鏡2の現在位置を算出する。制御部10は、 位置算出部10bによって算出された現在位置情 報と、この現在位置に存在するカプセル型内 視鏡2が撮像した被検体1の体内画像とを対応 けるとともに、この現在位置情報をもとに 界発生制御部10cによるカプセル型内視鏡2の 進行方向に対する誘導制御に用いる。制御部 10によって対応付けられた被検体1の体内画像 およびカプセル型内視鏡2の現在位置情報は 表示部4に表示され、記憶部9に記憶される。

 磁界発生制御部10cは、入力された誘導指 情報、現在位置情報、および接触情報など もとに磁界発生部5が発生する磁界強度を制 御し、カプセル型内視鏡2の誘導制御を行う ここで、磁界発生制御部10cは、カプセル型 視鏡2に対し、現在位置情報をもとに大腸14 管腔軸方向である進行方向(水平方向)に対す る誘導と、接触情報をもとに大腸14の管腔径 向の重力方向に対する誘導とを合成した合 誘導磁界を発生させる制御を行う。

 つぎに、図2~図4を参照して、カプセル型 視鏡2の構成について説明する。カプセル型 内視鏡2は、図2および図3に示すように、筒状 筐体20aとドーム形状筐体20b,20cとによって形 されるカプセル型筐体20を有する。カプセル 型筐体20の外面には、大腸14の内壁との接触 検出する1対の接触センサ30b,30cが設けられる 。接触センサ30b,30cは、筒状筐体20aの両端部 周方向を一周する帯状に形成され、カプセ 型筐体20に接触する内壁の圧力を検出する圧 力センサによって実現される。なお、接触セ ンサ30b,30cは、2つに限らず、1つでも、3つ以 であってもよい。要は、カプセル型内視鏡2 どのような姿勢をとっていても、大腸14の 壁との接触を確実に検出できる接触センサ あればよい。

 カプセル型筐体20内には、円筒軸C方向の 端側に設けられ、被検体1の体内画像を撮像 する2つの撮像部21b,21cと、磁化方向が径方向 なるように配置され、磁界発生部5による外 部磁界に従って引力が生じる永久磁石によっ て実現される磁石27と、電池等によって実現 れる電源28と、外部の通信部3と無線通信を う送信部29およびアンテナ29aと、カプセル 内視鏡2内の各構成部を制御する制御部26と 有する。

 カプセル型内視鏡2の比重値は、大腸14に 給される水等の液体15の比重値未満近傍の に設定される。この場合、液体15が水である 場合、カプセル型内視鏡2の比重値は、1未満 傍に設定される。また、カプセル型内視鏡2 の重心は、カプセル型筐体20のほぼ中心に設 され、大きく偏心していない。これは、カ セル型内視鏡2が、液体15中において重力方 に対して安定した姿勢を維持しないように 、磁石27とともに外部からの誘導磁界に対 て大きな抗力を発生せずに誘導されやすく るためである。

 カプセル型筐体20は、被検体1の内部に導 可能な大きさに形成されたカプセル型の筐 であり、筒状筐体20aの両端開口がドーム形 をなすドーム形状筐体20b,20cによって塞がれ 、液密状態が維持される。ドーム形状筐体20b ,20cは、所定の波長帯域の光(例えば可視光)に 対して透明な光学ドームである。一方、筒状 筐体20aは略不透明な筐体である。

 撮像部21b,21cは、被検体1の体内画像を撮 するためのものであり、LED等の照明部22b,22c 集光レンズ23b,23c等の光学系とCCDなどによっ て実現される撮像素子24b,24cとを有する。照 部22b,22cは、ドーム形状筐体20b,20c越しに被写 体(具体的には大腸14の内壁)を照明し、集光 ンズ23b,23cを有する光学系は、この照明した 写体からの反射光を集光し、撮像素子24b,24c の受光面に被写体の光学像を結像し、光電変 換された信号を制御部26に送出する。制御部2 6は、この光電変換された信号に対して所定 信号処理を施して体内画像を生成し、送信 29およびアンテナ29aを介して被検体1外部に 信する。

 送信部29は、制御部26の制御のもとに体内 画像、接触情報などを、コイル状のアンテナ によって実現されるアンテナ29aを介して無線 送信する。

 制御部26は、図4に示すように、カプセル 内視鏡2の各構成部、すなわち照明部22b,22c 撮像素子24b,24c、接触センサ30b,30c、および送 信部29を制御する。制御部26は、照明部22b,22c 発光タイミングや発光量を制御するととも 、撮像素子24b,24cの撮像タイミングや露光時 間を制御し、被写体の体内画像信号を取得し 、所定の信号処理を施して送信部29から無線 信させる制御を行う。一方、制御部26は、 触センサ30b,30cから、内壁と接触したことを す信号を受信した場合、接触した旨を示す 触情報を、送信部29を介して外部に送信す 。なお、制御部26は、カプセル型内視鏡2が 腸14に到達した時点で接触センサ30b,30cを起 するように制御してもよい。また、制御部26 は、内壁に接触した時に接触した旨を示す接 触情報を送信する制御を行ってもよいし、常 時、接触したか否かの情報を、たとえば2値 報で送信する制御を行ってもよい。

 電源28は、スイッチ回路およびボタン型 電池等を用いて実現され、スイッチ回路に ってオン状態に切り替わった際に、制御部26 の制御のもとに、上述したカプセル型内視鏡 2内の構成部に対して電力を供給する。また 制御部26は、所定時間経過や所定位置に到達 等の所定条件を満足するまで、撮像処理や接 触検知などの処理を行わない休止モードを備 えるようにしてもよい。

 ここで、図5および図6を参照して、カプ ル型内視鏡2が大腸14内で液体15内に配置され た状態における磁界発生制御部10cによる重力 方向の誘導制御処理について説明する。まず 、図5において、磁界発生制御部10cは、接触 ンサ30b,30cからの接触情報をもとに、カプセ 型内視鏡2が大腸14の内壁14aに接触したか否 を判断する(ステップS101)。なお、この最初 判断処理時では、カプセル型内視鏡2の比重 が液体15の比重に比して小さいため、液体15 大腸14内に満たされている場合、カプセル型 内視鏡2は、大腸14の重力方向G上側(鉛直上側) の内壁14aに接触していることになる。

 その後、磁界発生制御部10cは、内壁14aと 接触が検出されるまでステップS101の判断を 繰り返し、内壁14aとの接触が検出された場合 (ステップS101,Yes)、カプセル型内視鏡2を重力 向G下向きに誘導制御する(ステップS102)。そ の後、さらに内壁14aとの接触が検出されたか 否かを判断する(ステップS103)。内壁14aとの接 触が検出されない場合(ステップS103,No)、ステ ップS102に移行し、上述した重力方向G下向き の誘導制御を繰り返す。一方、内壁14aとの 触が検出された場合(ステップS103,Yes)、これ まで行っていた重力方向G下向きの誘導制御 停止し(ステップS104)、カプセル型内視鏡2の 力のみによってカプセル型内視鏡2を重力方 向G上向きに移動させる。その後、誘導処理 終了するか否かの判断を行い(ステップS105) 誘導処理を終了しない(ステップS105,No)限り ステップS101に移行して上述した重力方向Gへ の誘導処理を繰り返し、誘導処理を終了する 場合(ステップS105,Yes)、本処理を終了する。

 磁界発生制御部10cは、上述した重力方向G への誘導処理に加えて、カプセル型内視鏡2 現在位置情報をもとに、水平の進行方向A1へ の誘導制御を行う。この結果、大腸14内のカ セル型内視鏡2は、図6に示すように、重力 向G上向きにある内壁14aと重力方向G下向きに ある内壁14aとの接触を繰り返して進行方向A1 進むことになる。すなわち、カプセル型内 鏡2は、大腸14の管腔軸C1方向である進行方 A1に向かって大腸14内をジグザグに移動する とになる(図6に示す位置P1,P2,P3参照)。した って、大腸14内の内壁14aを漏れなく撮像する ことができる。また、このジグザグ進行によ って大腸14内の襞16を容易に乗り越えること できる。さらに、磁界発生制御部10cは、重 方向Gの下向きへの誘導制御と進行方向A1へ 誘導制御とを合成した誘導制御を行うのみ よいため、簡易な誘導制御を実現できると もに、重力方向Gの上向きへの誘導制御を行 ないので、消費電力の低減化が図れるとと に装置の小型化を推進することができる。

 ここで、このカプセル型内視鏡システム11 用いた大腸14の観察(診断)の全体処理につい 説明する。
1)まず、被検体1は、事前に洗腸液などの前処 置剤を飲み、大腸14内を綺麗にする。
2)その後、カプセル型内視鏡2を摂取し、蠕動 運動などによって体内を観察しながら移動す る。なお、所定の時間あるいは所定の場所に 到達するまで、観察(画像取得)を行わない休 モードに設定してもよい。
3)カプセル型内視鏡2は、所定時間経過、ある いは観察画像などによってカプセル型内視鏡 2が大腸14に到達したことを確認すると、上述 した大腸14内のジグザグ誘導制御によって、 腸14内の体内画像と接触センサ30b,30cによる 触情報とを取得し、体外に送信する。
4)なお、カプセル型内視鏡2が大腸14に到達し 頃に、大腸14内が液体15で満たされるように 、被検体1は、適宜洗腸剤などの液体15を摂取 する。
5)また、カプセル型内視鏡2が大腸14に到達し 後、被検体1は、図1に示すようにベッド13に 仰向けに寝て、大腸14がほぼ水平となるよう 姿勢をとる。
6)なお、カプセル型内視鏡2を水平方向(進行 向A1)に移動させる磁界は、カプセル型内視 2が取得している体内画像あるいは通過時間 よって、大腸14内でのおおよその位置を予 し、この予測に基づき、カプセル型内視鏡2 移動させればよい。たとえば、カプセル型 視鏡2が上行結腸にある場合、体軸上方向( 方向)にカプセル型内視鏡2を移動させる磁界 を発生させ、カプセル型内視鏡2が横行結腸 ある場合、体軸と垂直な方向にカプセル型 視鏡2を移動させる磁界を発生させ、カプセ 型内視鏡2が下行結腸にある場合、体軸下方 向にカプセル型内視鏡2を移動させる磁界を 生させればよい。あるいは、カプセル型内 鏡2に対して一定方向の水平移動を継続して い、その結果、取得される体内画像に変化 現れなかった場合、その方向にはそれ以上 まないと判断し、別の方向に水平移動を行 せることを繰り返し行うようにしてもよい

 また、位置算出部10bが算出する現在位置情 を加味し、カプセル型内視鏡2の移動方向を 判断してもよいし、以下の方向のみで判断す るようにしてもよい。カプセル型内視鏡2が 在、大腸14内のどの部位にいるかの判断は、 これまでの経過時間、カプセル型内視鏡2を 進させている方向、カプセル型内視鏡2が通 した屈曲の数、などを適宜組み合わせて行 ばよい。たとえば、
1)カプセル型内視鏡2が上行結腸にあると判断 できる場合は、
進行方向A1が体軸上方向である、および/また は屈曲(肝湾曲)を一度も通過していない、お び/または大腸14到達後の時間が短い場合で る。
2)カプセル型内視鏡2が横行結腸にあると判断 できる場合は、
進行方向A1が体軸と垂直方向である、および/ または屈曲(肝湾曲)を一度通過している、お び/または大腸14到達後の時間が10分前後で る場合である。
3)カプセル型内視鏡2が下行結腸にあると判断 できる場合は、
進行方向A1が体軸下方向である、および/また は屈曲(肝湾曲)を二度通過している、および/ または大腸14到達後の時間が20分前後である 合である。

 なお、上述した実施の形態1では、カプセ ル型内視鏡2の比重が液体15の比重よりも小さ く、液体15に浮くものであったが、カプセル 内視鏡2の比重値を液体15の比重値を越えた 傍の値にし、カプセル型内視鏡2の重力方向 Gの誘導を重力方向G上向きのみを行って大腸1 4内をジグザグに進行させてもよい。

 図7は、この実施の形態1の変形例である プセル型内視鏡システムによる重力方向の 導制御処理手順を示すフローチャートであ 。図7において、まず、磁界発生制御部10cは 接触センサ30b,30cからの接触情報をもとに、 カプセル型内視鏡2が大腸14の内壁14aに接触し たか否かを判断する(ステップS201)。なお、こ の最初の判断処理時では、カプセル型内視鏡 2の比重が液体15の比重に比して大きいため、 液体15が大腸14内に満たされている場合、カ セル型内視鏡2は、大腸14の重力方向G下側(鉛 直下側)の内壁14aに接触していることになる

 その後、磁界発生制御部10cは、内壁14aと 接触が検出されるまでステップS201の判断を 繰り返し、内壁14aとの接触が検出された場合 (ステップS201,Yes)、カプセル型内視鏡2を重力 向G上向きに誘導制御する(ステップS202)。そ の後、さらに内壁14aとの接触が検出されたか 否かを判断する(ステップS203)。内壁14aとの接 触が検出されない場合(ステップS203,No)、ステ ップS202に移行し、上述した重力方向G上向き の誘導制御を繰り返す。一方、内壁14aとの 触が検出された場合(ステップS203,Yes)、これ まで行っていた重力方向G上向きの誘導制御 停止し(ステップS204)、カプセル型内視鏡2の 力のみによってカプセル型内視鏡2を重力方 向G下向きに移動させる。その後、誘導処理 終了するか否かの判断を行い(ステップS205) 誘導処理を終了しない(ステップS205,No)限り ステップS201に移行して上述した重力方向Gへ の誘導処理を繰り返し、誘導処理を終了する 場合(ステップS205,Yes)、本処理を終了する。

 この場合にも、水平の進行方向A1への誘 制御を組み合わせることによって、カプセ 型内視鏡2は、進行方向A1に向かって大腸14内 をジグザグに移動することになる。したがっ て、大腸14内の内壁14aを漏れなく撮像するこ ができる。また、このジグザグ進行によっ 大腸14内の襞16を容易に乗り越えることがで きる。さらに、磁界発生制御部10cは、重力方 向Gの上向きへの誘導制御と進行方向A1への誘 導制御とを合成した誘導制御を行うのみでよ いため、簡易な誘導制御を実現できるととも に、重力方向Gの下向きへの誘導制御を行わ いので、消費電力の低減化が図れるととも 装置の小型化を推進することができる。

(実施の形態2)
 つぎに、この発明の実施の形態2について説 明する。上述した実施の形態1では、接触セ サ30b,30cが取得した接触情報をもとに、磁界 生制御部10cが重力方向の誘導制御を行うよ にしていたが、この実施の形態2では、撮像 部21b,21cが画像取得を行う際の調光制御や露 時間制御の制御結果情報を用いて、カプセ 型内視鏡2が内壁14aに接触したか否かを判断 、この判断結果をもとに、磁界発生制御部1 0cが重力方向の誘導制御を行うようにしてい 。

 図8は、この発明の実施の形態2であるカ セル型内視鏡システムのカプセル型内視鏡 構成を示すブロック図である。このカプセ 型内視鏡2は、制御部26に調光制御部26aと露 時間制御部26bとを有する。これら調光制御 26aと露光時間制御部26bとは、通常の撮像制 で行うものであり、制御部26がこれらの制御 結果を送信部29およびアンテナ29aを介して制 部10側に送信する点が実施の形態1と異なる

 調光制御部26aは、取得した画像情報の輝 をもとに、照明部22b,22cの発光量を調整制御 する。一方、露光時間制御部26bは、取得した 画像情報の輝度をもとに、露光時間を調整制 御する。なお、露光制御に関し、露光時間の みを制御しているのは、カプセル型内視鏡2 場合、露光用の絞り開口を固定にしている め、露光時間のみによって露光量を制御す からである。

 制御部26は、これら調光情報および/また 露光情報を制御部10側に送信し、制御部10は 、これら調光情報および/または露光情報を とにカプセル型内視鏡2が内壁14aに接触した 否かを判断する接触検出機能を有し、この 断結果を磁界発生制御部10cに送出する。接 検出機能の判断は、たとえば、調光制御値 所定値以下の発光量である場合には、内壁1 4aに近接したものと考えられるので、カプセ 型内視鏡2が内壁14aに接触したものと判断す る。また、接触検出機能は、露光時間が所定 値以下となった場合、内壁14aに近接したもの と考えられ、カプセル型内視鏡2が内壁14aに 触したものと判断する。そして、磁界発生 御部10cは、この判断結果をもとに、接触情 と同様にして、カプセル型内視鏡2の重力方 Gの誘導制御を行う。なお、この接触検出機 能は、通信部3に持たせるようにしてもよい この場合、通信部3は、接触検出結果を磁界 生制御部10cに送信することになる。

 この実施の形態2では、接触センサ30b,30c よる接触情報の取得に替えて、既存の調光 御部26aおよび/または露光時間制御部26bの制 結果である調光情報および/または露光情報 をもとに、カプセル型内視鏡2が内壁14aに接 したか否かを判断し、この判断結果をもと 重力方向の誘導制御を行うようにしている で、小型化、軽量化が要望されるカプセル 内視鏡2の一層の小型化、軽量化を促進する とができる。

 なお、上述した実施の形態2では、調光情 報および/または露光情報をもとに、カプセ 型内視鏡2が内壁14aに接触したか否かを判断 るようにしていたが、これに限らず、たと ば、取得した画像情報を解析して、カプセ 型内視鏡2が内壁14aに接触したか否かを判断 するようにしてもよい。たとえば、画像処理 部10aは、取得した画像の領域から輝度値の高 い領域と輝度値の低い領域とを求め、この各 領域の比をもとにカプセル型内視鏡2が内壁14 aに接触しているか否かを判断する。具体的 は、画像の上側領域に明るい部分がある場 、この上側が内壁14aに近接していると考え れ、この場合、カプセル型内視鏡2は、重力 向G上側の内壁14aに接触していると判断する ことができる。この場合も、接触センサ30b,30 cが不要となるので、カプセル型内視鏡2の小 軽量化を促進することができる。さらに、 のとき、カプセル型内視鏡2の撮像素子24b,24 cが撮像する画像の上下関係と、重力の上下 向とが略一致するように、カプセル型内視 2の重心を調整するようにしてもよい。この 合、撮像画像から、上下関係が一層、把握 易くなる。

(実施の形態3)
 つぎに、この発明の実施の形態3について説 明する。上述した実施の形態1,2では、いずれ も大腸14内を移動するカプセル型内視鏡2は、 長手方向の軸がほぼ水平に向いていたが、こ の実施の形態3では、磁界発生制御部10cが、 らにカプセル型内視鏡2を水平面内で回転す ように誘導制御している。

 図9は、磁界発生制御部10cによって回転誘 導制御を含めてカプセル型内視鏡2を誘導制 した場合における大腸14内の移動状態を示す 模式図である。図9に示すように、上述した 施の形態1,2と同様に、カプセル型内視鏡2は 重力方向Gの誘導制御と進行方向A1(大腸14の 腔軸C1方向)の誘導制御とを合成した誘導制 を行うことによって大腸14内をジグザグに 行する(図9に示す位置P1,P2,P3参照)。この実施 の形態3では、さらにこの誘導制御に加えて 水平面内でカプセル型内視鏡2を回転させる うにしている。この回転制御は、常時、回 させていてもよいが、間欠的に回転させる うにしてもよい。

 この場合、カプセル型内視鏡2は、ほぼ重 心がカプセル型筐体20の中心(幾何学的中心) 位置し、液体15とほぼ同じ比重で液体15中に 遊しているため、大きな誘導磁界をかけず も、容易にカプセル型内視鏡2を回転させる ことができる。なお、この実施の形態3にお るカプセル型内視鏡2は、上述した磁石27に えて、図2に示した円筒軸C方向(すなわちカ セル型筐体20の径方向に対して垂直な方向) 磁化方向とが一致するように配置された磁 37を内蔵してもよい。

 このような回転制御を含ませることによ て、カプセル型内視鏡2によって取得される 体内画像は、より漏れの少ないものとなる。

(実施の形態4)
 つぎに、この発明の実施の形態4について説 明する。上述した実施の形態1~3では、いずれ も重力方向Gの誘導制御を行うようにしてい 。ここで、図10に示すように、大腸14内の液 15が大腸内14に満たない場合(大腸14内におけ る液面15aの位置を参照)、重力方向Gの移動範 L1が大腸14の管腔径に比して小さくなる。そ こで、この実施の形態4では、磁界発生制御 10cが、重力方向Gの誘導制御に替えて、水平 向Hの誘導制御を行うようにしている。すな わち、カプセル型内視鏡2の進行方向に略直 する方向に、往復の繰り返し移動をするよ に誘導制御を行っている。この場合、図11に 示すように、重力方向Gの誘導制御を行った きと同じように、カプセル型内視鏡2の移動 囲L2を、大腸14の管腔径とほぼ同じにするこ とができる。

(実施の形態5)
 つぎに、この発明の実施の形態5について説 明する。この実施の形態5では、カプセル型 視鏡2が大腸14内で液体15に満たされるように 、被検体1の体位を変化させる案内を行うよ にしている。

 図12は、この発明の実施の形態5であるカ セル型内視鏡システムの構成を示す模式図 ある。図12に示すように、このカプセル型 視鏡システム11では、被検体1の体全体を撮 するカメラ40と、カメラ40が撮像した画像を とに被検体1の体位を検出する体位検出部10d とを有し、これらは、体位検出部として機能 する。また、体位案内部10eを有し、体位案内 部10eは、体位検出部10dが検出した被検体1の 位と、位置算出部10bが算出したカプセル型 視鏡2の位置する大腸14の部位とをもとに、 検体1の変位を誘導する案内情報を生成する この案内情報は、たとえば、音声出力部41 ら体位変換の音声ガイダンスとして音声出 される。

 体位案内部10eは、たとえば、被検体1の体 位が図12に示すようにベッド13上で仰向けに たわっている場合であって、カプセル型内 鏡2が上行結腸にある場合、被検体1の右側面 が下になるように右回りを案内する。これに よって、上行結腸には、大腸14内の液体15が まり、上行結腸に液体15が満ち、カプセル型 内視鏡2が大腸14内で大きなジグザグ進行を行 うことができる。

 ところで、この実施の形態5では、体位セ ンサとしてカメラ40を用いたが、これに限ら 、たとえば、ベッド上に配置した加重セン や温度センサをもとに体位を検出するよう してもよい。

 なお、上述した実施の形態1~5では、カプ ル型内視鏡2が2つの撮像部21b,21cを持つよう しているが、これに限らず、1つの撮像部の みを持ってもよい。

 また、上述した接触センサ30b,30cは、圧力 センサであったが、これに限らず、電気抵抗 の変化などを検出するインピーダンスセンサ であってもよい。

 さらに、上述したカプセル型内視鏡2は、 重心位置がカプセル型筐体20のほぼ中心とし いたが、これに限らず、たとえば、カプセ 型筐体20の長手方向の軸が重力方向あるい 重心方向に対して斜めに向くように、重心 置をずらしてもよい。この場合、接触セン は、重力方向Gの上側および下側の内壁14aと 接触を確実に検出できる位置に設けること 好ましい。

 また、上述した実施の形態1~5では、カプ ル型内視鏡2を経口的に摂取する場合につい て説明したが、大腸を観察することが目的で あれば、経口に限らず、経肛門的にカプセル 型内視鏡2を導入してもよい。この場合、経 摂取の場合のような大腸到達までの時間が 減できるため、検査時間を短くすることが きる。さらに、大腸の洗腸も経肛門的に行 ば(コロンハイドロセラピー)、大腸を直接的 に洗腸できるため、より確実に洗腸できる。 また、大腸内の液体が管腔の拡張に不十分で あった場合には、経肛門的に液体を追加でき るため、最適な管腔状態を容易に作り出すこ とができる。

 以上のように、この発明にかかるカプセ 型内視鏡システムは、カプセル型内視鏡を いた被検体内部の観察に有用であり、特に 簡易な制御で、液体に浮いたあるいは液体 にあるカプセル型内視鏡によって管腔内を れなく観察することができるカプセル型内 鏡システムに適している。

  1 被検体
  2 カプセル型内視鏡
  3 通信部
  3a,29a アンテナ
  4 表示部
  5 磁界発生部
  6 電力供給部
  7 移動部
  8 入力部
  9 記憶部
 10,26 制御部
 10a 画像処理部
 10b 位置算出部
 10c 磁界発生制御部
 10d 体位検出部
 10e 体位案内部
 11 カプセル型内視鏡システム
 13 ベッド
 14 大腸
 14a 内壁
 15 液体
 15a 液面
 16 襞
 17 磁界発生装置
 20 カプセル型筐体
 20a 筒状筐体
 20b,20c ドーム形状筐体
 21b,21c 撮像部
 22b,22c 照明部
 23b,23c 集光レンズ
 24b,24c 撮像素子
 26a 調光制御部
 26b 露光時間制御部
 27,37 磁石
 28 電源
 29 送信部
 30b,30c 接触センサ
 40 カメラ
 41 音声出力部