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Title:
CARBON MATERIAL FOR NEGATIVE ELECTRODE FOR LITHIUM ION RECHARGEABLE BATTERY, CARBON MATERIAL FOR NEGATIVE ELECTRODE FOR LOW CRYSTALLINE CARBON-IMPREGNATED LITHIUM ION RECHARGEABLE BATTERY, NEGATIVE ELECTRODE PLATE, AND LITHIUM ION RECHARGEABLE BATTERY
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/026380
Kind Code:
A1
Abstract:
This invention provides a carbon material for a negative electrode for a lithium ion rechargeable battery, which is less likely to evolve gas in initial charge/discharge, and can be rapidly charged and discharged, a carbon material for a negative electrode for a low crystalline carbon-impregnated lithium ion rechargeable battery, a negative electrode plate, and a lithium ion rechargeable battery. The carbon material for a negative electrode for a lithium ion rechargeable battery shows an R value, defined by the ratio between a D-band and a G-band in a Raman spectrum using an Nd : YAG laser beam having the wave length of 532 nm, of R value = (I1360/I1580) ≥ 0.2, as measured for a sample prepared by mixing and kneading a binder with a carbonaceous aggregate to prepare a composition, press molding the composition, carbonizing the molded product, graphitizing the carbonization production to prepare an artificial graphite block, and subjecting the artificial graphite block to grinding and particle size regulation. Further, the carbon material for a negative electrode for a lithium ion rechargeable battery shows property values of d(002) ≥ 0.336 nm and Lc(002) ≤ 50 nm in a crystallographic parameter calculated by the Gakushin method (gas volumetric method). The carbon material is used for the negative electrode plate for the lithium ion rechargeable battery and a lithium ion rechargeable battery using the negative electrode plate.

Inventors:
OHTA, Naoto (2181-2, Nakahime, Ohnohara-cho, Kanonji-sh, Kagawa 12, 7691612, JP)
太田 直人 (〒12 香川県観音寺市大野原町中姫2181-2 東洋炭素株式会社内 Kagawa, 7691612, JP)
HOSHI, Kazuhito (2181-2, Nakahime, Ohnohara-cho, Kanonji-sh, Kagawa 12, 7691612, JP)
星 和人 (〒12 香川県観音寺市大野原町中姫2181-2 東洋炭素株式会社内 Kagawa, 7691612, JP)
BITO, Shingo (2181-2, Nakahime, Ohnohara-cho, Kanonji-sh, Kagawa 12, 7691612, JP)
Application Number:
JP2007/063548
Publication Date:
March 06, 2008
Filing Date:
July 06, 2007
Export Citation:
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Assignee:
TOYO TANSO CO., LTD. (7-12, Takeshima 5-chome Nishiyodogawa-ku, Osaka-sh, Osaka 11, 5550011, JP)
東洋炭素株式会社 (〒11 大阪府大阪市西淀川区竹島5丁目7番12号 Osaka, 5550011, JP)
OHTA, Naoto (2181-2, Nakahime, Ohnohara-cho, Kanonji-sh, Kagawa 12, 7691612, JP)
太田 直人 (〒12 香川県観音寺市大野原町中姫2181-2 東洋炭素株式会社内 Kagawa, 7691612, JP)
HOSHI, Kazuhito (2181-2, Nakahime, Ohnohara-cho, Kanonji-sh, Kagawa 12, 7691612, JP)
星 和人 (〒12 香川県観音寺市大野原町中姫2181-2 東洋炭素株式会社内 Kagawa, 7691612, JP)
International Classes:
H01M4/58; C01B31/04
Attorney, Agent or Firm:
KAJI, Yoshiyuki et al. (SUHARA & ASSOCIATESRecruit Shin Osaka BLDG.,14-22, Nishinakajima 5-chome, Yodogawa-k, Osaka-shi Osaka 11, 5320011, JP)
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Claims:
 炭素質骨材に対してバインダーを配合・混捏した組成物より加圧成形体を得て炭素化を行い、これを黒鉛化処理して得た人造黒鉛ブロックを粉砕、粒度調整して得られた下記(1)および(2)の特性を示すリチウムイオン二次電池負極用炭素材料。
(1)波長532nmのNd:YAGレ―ザ光を用いたラマンスペクトルにおいてDバンドとGバンドの比で定義されるR値=(I 1360 /I 1580 )≧0.2。
(2)学振法にて算出される結晶学的パラメータにおいてd(002)≧0.336nm、且つLc(002)≦50nm。
 炭素質骨材100重量部に対してバインダーが50重量部以上であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池負極用炭素材料。
 前記加圧成形体が、冷間静水圧加圧法で加圧成形されたものであることを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン二次電池負極用炭素材料。
 黒鉛化触媒作用を有する化合物を含有させないものであることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池負極用炭素材料。
 77Kにおける窒素吸脱着等温線をBJH法で解析して得られるIUPAC定義のメソ孔が0.03mL/g以下であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池負極用炭素材料。
 前記炭素質骨材が、石炭系か焼コークス、石油系か焼コークス、又は、生コークスを含有するものであることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池負極用炭素材料。
 前記石炭系か焼コークスが、複数種類の石炭系か焼コークスからなることを特徴とする請求項6記載のリチウムイオン二次電池負極用炭素材料。
 前記石油系か焼コークスが、複数種類の石油系か焼コークスからなることを特徴とする請求項6記載のリチウムイオン二次電池負極用炭素材料。
 前記生コークスが、複数種類の生コークスからなることを特徴とする請求項6記載のリチウムイオン二次電池負極用炭素材料。
 前記炭素質骨材が、人造黒鉛又は天然黒鉛を含有するものであることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池負極用炭素材料。
 平均粒子径が5μm~60μmであってかつ最大粒子径が100μm以下である請求項1~3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池負極用炭素材料。
 比表面積が20m 2 /g以下である請求項1~3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池負極用炭素材料。
 請求項1に記載のリチウムイオン二次電池負極材料用炭素材料の細孔に熱可塑性樹脂を含浸・炭素化して得られたものであることを特徴とする低結晶性炭素含浸リチウムイオン二次電池負極用炭素材料。
 77Kにおける窒素吸脱着等温線をBJH法で解析して得られるIUPAC定義のメソ孔が0.029mL/g以下であることを特徴とする請求項13に記載の低結晶性炭素含浸リチウムイオン二次電池負極用炭素材料。
 下記(1)および(2)の特性を示すことを特徴とする請求項13又は14に記載の低結晶性炭素含浸リチウムイオン二次電池負極用炭素材料。
(1)波長532nmのNd:YAGレ―ザ光を用いたラマンスペクトルにおいてDバンドとGバンドの比で定義されるR値=(I 1360 /I 1580 )≧0.2。
(2)学振法にて算出される結晶学的パラメータにおいてd(002)≧0.336nm、且つLc(002)≦50nm。
 請求項1に記載のリチウムイオン二次電池負極材料用炭素材料と、樹脂バインダーとの混合物を、集電体に塗布して形成されたものであることを特徴とする負極電極板。
 請求項13に記載の低結晶性炭素含浸リチウムイオン二次電池負極材料用炭素材料と、樹脂バインダーとの混合物を、集電体に塗布して形成されたものであること特徴とする負極電極板。
 請求項16又は17に記載の負極電極板を備えていることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
Description:
リチウムイオン二次電池負極用 素材料、低結晶性炭素含浸リチウムイオン 次電池負極用炭素材料、負極電極板、及び リチウムイオン二次電池

 本発明は、リチウムイオン二次電池負極 炭素材料、低結晶性炭素含浸リチウムイオ 二次電池負極用炭素材料、負極電極板、及 、リチウムイオン二次電池に関するもので る。

 従来から、リチウムイオン二次電池負極 炭素材料や負極電極板、リチウムイオン二 電池などは、公知となっており、例えば下 特許文献1に開示されるものが挙げられる。 この特許文献1には、リチウムを含んだ正極 、炭素質材料からなる負極と、非水系リチ ムイオン導電性電解質を備えた非水電解質 次電池であって、前記負極は、主として骨 および結合材の2成分を出発原料として得ら た高密度等方性黒鉛成形体が粉砕された炭 質粉末であるものが開示されている。

特開平7-335216号公報

 前記特許文献1に開示されているように、 主として骨材および結合材の2成分からなる 料粒子を成形する場合、成形手法として冷 静水圧法を用いると、押出し成形のような1 の加圧装置のように一定方向からのみ圧力 加える場合と異なり、原料粒子に対して全 向から等方的に圧力を加えることが出来る で、成形体内の原料粒子を等方的に配向さ ることが出来る。冷間静水圧法により成形 た成形体は炭素化および黒鉛化処理を経て 密度等方性黒鉛成形体となり、これを粉砕 た炭素質粉末はリチウム二次電池負極用炭 材料として利用することが可能である。

 しかしながら、前記特許文献1に開示され ているように、高密度等方性黒鉛成形体を粉 砕して得られた炭素質粉末の結晶の層間距離 d(002)が0.34nm以下の場合、重量および体積エネ ルギー密度の大きなリチウム二次電池を得る ことが可能であるが、必ずしも急速充放電に 適さない。また、層間距離d(002)の減少に伴う 結晶構造の発達により、電解液の種類(プロ レンカーボネート等)によっては初回の充放 時にガス発生を伴う問題を内在する。

 そこで、本発明は、初回の充放電時のガ 発生が少なく、急速充放電が可能なリチウ イオン二次電池負極用炭素材料、低結晶性 素含浸リチウムイオン二次電池負極用炭素 料、負極電極板、及び、リチウムイオン二 電池を提供することを目的とする。

 本発明のリチウムイオン二次電池負極用炭 材料は、炭素質骨材に対してバインダーを 合・混捏した組成物より加圧成形体を得て 素化を行い、これを黒鉛化処理して得た人 黒鉛ブロックを粉砕、粒度調整して得られ 下記(1)および(2)の特性を示すものであるこ を特徴とする。(1)波長532nmのNd:YAGレ―ザ光 用いたラマンスペクトルにおいてDバンドとG バンドの比で定義されるR値=(I 1360 /I 1580 )≧0.2。(2)学振法にて算出される結晶学的パ メータにおいてd(002)≧0.336nm、且つLc(002)≦50n m。

 本発明のリチウムイオン二次電池負極用 素材料は、炭素質骨材100重量部に対してバ ンダーが50重量部以上であることが好まし 。

 本発明のリチウムイオン二次電池負極用 素材料においては、前記加圧成形体が、冷 静水圧加圧法で加圧成形されたものである とが好ましい。なぜなら、以下の理由によ 。押出し成形のような1軸の加圧装置では一 定方向からのみ圧力が加えられるため、原料 粒子は加圧方向に対して垂直方向に選択的に 配向する。この成形体を炭素化、黒鉛化処理 して得られる黒鉛成形体の組織は光学的に強 い異方性を示すので、これを粉砕して得られ る黒鉛粒子を用いて電極を作製した場合、結 晶子が一定方向に配向したものとなるため、 リチウムイオンの挿入・脱離が一定方向のみ に限定され、急速充放電特性が低下する。一 方、成形体の成形手法として冷間静水圧法を 用いると、原料粒子に対して全方向から等方 的に圧力を加えることができるので、成形体 内の原料粒子は等方的に配向する。この成形 体を炭素化、黒鉛化処理して得られる黒鉛成 形体の組織は光学的に等方性を示すので、こ れを粉砕して得られる黒鉛粒子を用いて電極 を作製した場合、結晶子がランダムに配向し たものとなり、リチウムイオンの挿入・脱離 が全方向から可能となり、急速充放電特性を 向上することができるからである。

 また、本発明のリチウムイオン二次電池 極用炭素材料においては、黒鉛化触媒作用 有する化合物を含有させないものであるこ が好ましい。黒鉛化触媒作用を有する化合 を含有した状態で熱処理すると、含有させ い状態で熱処理した場合と比較して得られ 炭素材料の結晶が発達しやすくなり、得ら るリチウムイオン二次電池の放電容量を向 することができるが、含有した黒鉛化触媒 用を有する化合物が負極炭素材料中に不純 として残りやすく、これを除去するための 程が新たに必要となり製造工程が煩雑とな ためである。

 また、本発明のリチウムイオン二次電池 極用炭素材料においては、77Kにおける窒素 脱着等温線をBJH法で解析して得られるIUPAC(I nternational Union of Pure and Applied Chemistry)定 のメソ孔が0.03mL/g以下であることが好ましい 。メソ孔が0.03mL/g以下であると電解液との副 応が低減する傾向があるためである。なお BJH(Barrett-Joyner-Halenda)法とは、ポア形状を円 状と仮定して、ポア表面積の積算値が、BET( Brunauer-Emmett-Teller)法によるBET比表面積に最も い値となるように解析を行う手法である。

 また、本発明のリチウムイオン二次電池 極用炭素材料においては、前記炭素質骨材 、石炭系か焼コークス、石油系か焼コーク 、又は、生コークスを含有するものである とが好ましい。これらの骨材は安定供給が 能であり、コスト面でも他の炭素質骨材と 較し安価である。なお、前記石炭系か焼コ クスにおいては、複数種類の石炭系か焼コ クスからなること、前記石油系か焼コーク においては、複数種類の石油系か焼コーク からなること、前記生コークスにおいては 複数種類の生コークスからなることが好ま い。これら複数種のコークスを用いること より、電池設計に適合した結晶構造を有す リチウムイオン二次電池負極用炭素材料を 造することが可能となるためである。

 また、本発明のリチウムイオン二次電池 極用炭素材料においては、前記炭素質骨材 、人造黒鉛又は天然黒鉛を含有するもので ることが好ましい。これにより、炭素質骨 としてあらかじめ結晶構造の発達した人造 鉛又は天然黒鉛を含有することにより、黒 化工程を簡素化できる。

 リチウムイオン二次電池負極用炭素材料 おいては、平均粒子径が5μm~60μmであってか つ最大粒子径が100μm以下であることが好まし い。

 また、本発明のリチウムイオン二次電池負 用炭素材料においては、比表面積が20m 2 /g以下であることが好ましい。比表面積が20m 2 /gよりも大きくなると電極を作製する時に多 のバインダーが必要となり均質な電極の作 が困難になるからである。

 本発明の低結晶性炭素含浸リチウムイオ 二次電池負極用炭素材料は、上述のリチウ イオン二次電池負極用炭素材料のうちいず か1つの材料の細孔に熱可塑性樹脂を含浸・ 炭素化して得られたものである。ここで、低 結晶性炭素とは、熱可塑性樹脂を炭素化した ものである。

 本発明の低結晶性炭素含浸リチウムイオ 二次電池負極用炭素材料においては、77Kに ける窒素吸脱着等温線をBJH法で解析して得 れるIUPAC定義のメソ孔が0.029mL/g以下である とが好ましい。

 本発明の低結晶性炭素含浸リチウムイオン 次電池負極用炭素材料においては、下記(1) よび(2)の特性を示すことが好ましい。(1)波 532nmのNd:YAGレ―ザ光を用いたラマンスペク ルにおいてDバンドとGバンドの比で定義され るR値=(I 1360 /I 1580 )≧0.2。(2)学振法にて算出される結晶学的パ メータにおいてd(002)≧0.336nm、且つLc(002)≦50n m。

 本発明の負極電極板は、上記リチウムイ ン二次電池負極材料用炭素材料と、樹脂バ ンダーとの混合物を、集電体に塗布して形 されたものである。別の観点として、本発 の負極電極板は、上記低結晶性炭素含浸リ ウムイオン二次電池負極材料用炭素材料と 樹脂バインダーとの混合物を、集電体に塗 して形成されたものである。

 本発明のリチウムイオン二次電池は、上 負極電極板のいずれか1つを備えているもの である。

 本発明のリチウムイオン二次電池負極用 素材料は、初回の充放電時のガス発生が少 く、急速充放電が可能である。

 本発明の低結晶性炭素含浸リチウムイオ 二次電池負極用炭素材料は、上記リチウム オン二次電池負極用炭素材料に比べてさら 初回の充放電時のガス発生が少なく、急速 放電が可能である。

 本発明の負極電極板及びリチウムイオン 次電池は、本発明のリチウムイオン二次電 負極用炭素材料又は低結晶性炭素含浸リチ ムイオン二次電池負極用炭素材料を備えて るので、上述した本発明のリチウムイオン 次電池負極用炭素材料又は低結晶性炭素含 リチウムイオン二次電池負極用炭素材料の 果を有するものとなる。

 次に、本発明の実施形態に係るリチウム オン二次電池負極用炭素材料(以下、単に負 極用炭素材料とすることがある。)について 明する。

 本実施形態のリチウムイオン二次電池負極 炭素材料は、炭素質骨材100重量部に対して インダーが50重量部以上となるように配合 混捏した組成物より加圧成形体を得て炭素 を行い、これを最終的に黒鉛化処理して得 人造黒鉛ブロックを粉砕、粒度調整して得 れたものであり、波長532nmのNd:YAGレ―ザ光を 用いたラマンスペクトル分析においてDバン とGバンドの比で定義されるR値=(I 1360 /I 1580 )が0.2以上であり、比表面積が20m 2 /g以下である。また、本実施形態のリチウム オン二次電池負極用炭素材料は、黒鉛化触 作用を有する化合物を含有していないもの ある。
 黒鉛化触媒作用を有する化合物としては、 体的に、Ti、Si、Fe、Ni、B等の金属や非金属 またはそれらの酸化物や炭化物等を例示で る。

 炭素質骨材としては、石炭系か焼コーク 、石油系か焼コークス、又は生コークス(ピ ッチコークス、石油系コークス、生ピッチコ ークス、生石油コークスなど)の粉末を用い 。これら石炭系か焼コークス、石油系か焼 ークス、生コークスは、それぞれ複数種の 炭系か焼コークス、石油系か焼コークス、 コークスからなるものであってもよい。ま 、必要に応じて、人造黒鉛、天然黒鉛、カ ボンブラック、又は、無煙炭、結晶性の炭 材料などを若干量配合して使用することも 能である。

 上述の炭素質骨材は、ジェットミル、ハ マーミル、ローラーミル、振動ミル、ピン ルなど既知の方法またはこれらを複数組み わせて粉砕処理を行う。粉砕後の平均粒子 は1~20μmが好ましい。1μmより平均粒子径が さいと収率が悪く生産性に劣り、20μmより大 きいと炭素質骨材とバインダーの均一な混練 が難しくなり均質な組織が得られなくなる。

 バインダーには、石炭系の硬ピッチ、中 ッチ、軟ピッチ、コールタールのほか石油 ッチなどピッチ系のものや合成樹脂などが 示でき、これらを複数組み合わせてもよい 該バインダーは、骨材成分100重量部に対し 50重量部以上の割合で配合する。これによ 炭素質骨材細孔内部へバインダーが含浸と 材表面の被覆が行われて微細な複合化が図 るようになる。バインダー量は好ましくは10 0重量部以下、より好ましくは70重量部以下が 好ましい。バインダー量が50重量部未満では 素質骨材細孔内部へのバインダーの含浸量 骨材表面の被覆量が少なくなり、黒鉛化後 R値が低下しやすくなり、電池にした際にガ スを発生しやすくなる。バインダー量が100重 量部を越えると焼成後の成形体に亀裂や破損 を生じるようになり生産性に劣るようになる 。

 かかる炭素質骨材とバインダーとを配合 混捏した後、粉砕機により再粉砕を行う。 用する粉砕機の種類は限定されないが、粉 後の平均粒子径は炭素質骨材の50倍以内で ることが好ましい。これより大きくなると 鉛材の組織中に大きな気孔が生成して緻密 組織とならない。

 このようにして粉砕した粉末を成形材料と て加圧成形体を得る。この際、成形方法に 公知のものが種々あるが、等方圧加圧成形 好ましくはラバープレスを用いた冷間静水 成形法を用いることが好ましい。成形圧力 特に限定されないが500kgf/cm 2 ~1500kgf/cm 2 が好ましい。500kgf/cm 2 以下であると成形体の強度が弱くなり、その 後の熱処理工程で割れて生産性に劣るという 問題があり、また、急速充放電特性の向上の 効果が薄くなる。成形圧力が1500kgf/cm 2 以上では得られるリチウムイオン二次電池負 極用炭素材料の比表面積が大きくなり、その 結果初回充放電時のクーロン効率が悪くなる 傾向にある。

 加圧成形体は非酸化性の雰囲気下の加熱 で1000℃までの温度で焼成炭素化し、更に黒 鉛化炉を用いて2000℃以上の高温度域で黒鉛 処理を行う。黒鉛化の温度は好ましくは2900 以下、より好ましくは2800℃以下がよく、290 0℃よりも高い温度ではバインダーと骨材を 合化したとしても黒鉛化が進行して容量は くなるもののd(002)が小さく、Lc(002)が大きく またR値は低くなり、そのため急速充電の際 にリチウムイオンが金属としてこの炭素材料 表面に析出しやすくなって容量劣化、サイク ル劣化、安全性低下の要因となり易い。d(002) 、Lc(002)とR値はそれぞれ0.336nm以上、50nm以下 0.2以上であることが急速充放電特性の観点 ら望ましい。

 黒鉛化された成形材料は粉砕し、粒度調 を行って目的とする負極用炭素材料とする 粉砕方法は特に規定されないが、ジェット ル、ハンマーミル、ピンミルなどの衝撃粉 方式を例示できる。

 こうして得られた粉砕後の負極用炭素材料 平均粒子径は5μm~60μm、比表面積は20m 2 /g以下である。平均粒子径が5μmより小さいと 反応比表面積が大きくなるばかりでなく、バ インダーと練り合わせてペースト状にした後 、集電体である銅箔に塗工する際に粉体がバ インダーを吸収してしまい塗布性能に難が出 る。平均粒子径が60μmより大きくかつ最大粒 径が100μmよりも大きくなると電極板が厚く り電子伝導性の点で難がある。

 このようにして、炭素質骨材とバインダー を特定配合比で複合化するとともに、黒鉛 温度を制御することにより、粉体バルクと ての結晶性と粒子表面の結晶性とを制御し 極用炭素材料が得られる。具体的には、(1) 長532nmのNd:YAGレ―ザ光を用いたラマンスペ トルにおいてDバンドとGバンドの比で定義さ れるR値=(I 1360 /I 1580 )≧0.2且つ(2)学振法にて算出される結晶学的 ラメータにおいてd(002)≧0.336nm、且つLc(002)≦ 50nmとすることにより、電解液との反応性が 制できるので、初回充電時に炭素材料表面 適切な保護膜(SEI層)が形成され、サイクル特 性、急速充放電特性に優れた負極用炭素材料 を得ることができる。また、この負極用炭素 材料をリチウムイオン二次電池用の負極とし て形成し、リチウムイオン二次電池に用いた 場合、充電の際には、ガス発生の少ないもの となる。

 本発明の実施形態に係る低結晶性炭素含 リチウムイオン二次電池負極用炭素材料は 上述のリチウムイオン二次電池負極用炭素 料の細孔に熱可塑性樹脂を含浸・炭素化し 得られたものであることを特徴とする。熱 塑性樹脂は負極用炭素材料の細孔内に含浸 れ、特にIUPAC定義のメソ孔を埋めて電解液 の反応活性を低下させることが可能である 熱可塑性樹脂としてはポリ塩化ビニル、ポ ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン どが例示できる。乾式での配合比は負極用 素材料100重量部に対し10~100重量部が好まし 。10重量部以下であると含浸量が少ないため に反応活性低下効果が小さく、100重量部以上 では熱処理後に粒子が融着・結合して再粉砕 が必要となり生産性が低下する。このように して、低結晶性炭素リチウムイオン二次電池 負極用炭素材料を得ることができる。

 次に、本発明の実施形態に係る負極電極 及びリチウムイオン二次電池について説明 る。

 本実施形態の負極電極板は、上述の負極 炭素材料と、有機系結着剤及び溶剤とを混 してペースト状の負極合剤にし、集電体に 布して一体化することで得ることができる

 有機系結着剤としてはポリフッ化ビニリ ン、ポリエチレン、ポリプロピレン、スチ ンブタジエンゴムなどが例示でき、集電体 して銅やニッケルの箔、メッシュが例示で る。溶剤としては、特に制限がなく、水や ロパノール、N-メチル-2-ピロリドン、ジメ ルホルムアミド、ジメチルアセトアミドな が挙げられる。一体化にはロールプレスな の成形法を用いることができる。

 本実施形態のリチウムイオン二次電池は リチウムを含む酸化物を正極に用い、上述 負極電極板を、セパレータを介して対向し 配置し、かつ、これらの電極を電解液に浸 することによって作製できる。

 正極材料は特に制限がないが、LiCoO 2 、LiNiO 2 、LiMn 2 O 4 などを単独、または複合あるいは混合して用 いることができる。セパレータとしては、例 えばポリエチレン、ポリプロピレンなどのポ リオレフィンを主成分とした不織布、クロス 、微孔フィルムを例示でき、電解液としては LiClO 4 、LiPF 6 、LiAsF 6 、LiBF 4 、LiSO 3 CF 3 などを支持電解質としたエチレンカーボネー ト、プロピレンカーボネートなどの環状カー ボネートとジメチルカーボネート、ジエチル カーボネート、エチルメチルカーボネートな どの鎖状カーボネートの混合物やゲル状のポ リマー電解質を使用することができる。

 本実施形態のリチウムイオン二次電池は 上述の負極用炭素材料などから形成された 極電極板を用いているので、従来の炭素粉 を負極に用いたリチウムイオン二次電池よ ガス発生の少ない充電・放電負荷特性、サ クル特性に優れたリチウムイオン二次電池 することができる。

 次に、実施例により本発明を具体的に説 する。

(実施例1)
 平均粒子径8μmに粒度調整した石油コークス 100重量部に、バインダーとして50重量部の合 ピッチタールを加えて、200℃で混練を行っ 。これを平均粒子径400μm以下に粒度調整し 後、900kgf/cm 2 の冷間静水圧でブロック状に成形し、成形体 を焼成炉に詰めて非酸化雰囲気において約100 0℃で熱処理をした後、更に2800℃で黒鉛化を った。この黒鉛化ブロックを粉砕・粒度調 して平均粒子径が24.8μmの粉体(負極用炭素 料)を得た。ここでの粒度調整は空気分級装 を用いて、最大粒子径を96.0μmにした。

 こうして得られた負極用炭素材料に、結着 としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)10重量%を 加して、これにN-メチル-2-ピロリドンを加 て混練し、厚み10μmの銅箔に塗布して、その 後135℃で5時間真空乾燥した。乾燥後、ロー プレスにより塗膜を加圧して合剤密度が1.3g/ cm 3 の負極電極板を得た。この負極電極板を用い てセパレータを介して対極にリチウム金属を 配置させた一般的な三極セルを作製した。電 解液にはLiPF6を1mol/L含むエチレンカーボネー (EC)/ジメチルカーボネート(DMC)=3/7(体積比)お よびLiPF 6 を1mol/L含むエチレンカーボネート(EC)/プロピ ンカーボネート(PC)=3/1(体積比)を用いた。

 この三極セルを用いて、充放電特性を評価 た。ガス発生の有無は、電解液としてLiPF 6 を1mol/L含むエチレンカーボネート(EC)/プロピ ンカーボネート(PC)=3/1(体積比)を用いた三極 セルの初回の充放電容量より初回クーロン効 率(=初回放電容量/初回充電容量)を求め、算 した初回クーロン効率が80%以下のものをガ 発生有り、80%よりも高いものをガス発生無 として判別した。急速充放電特性は、電解 としてLiPF 6 を1mol/L含むエチレンカーボネート(EC)/ジメチ カーボネート(DMC)=3/7(体積比)を用いた三極 ルにより評価した。初回より4サイクルまで 0.2Cで充放電を行い、5サイクル目の充電時 4Cで充電行い、電位が4mVに達するまでの充電 容量を測定した。

(実施例2)
 実施例1の石油コークス100重量部の代わりに 、石油コークス75重量及び人造黒鉛粉25重量 を用いる以外は、実施例1と同じ材料及び工 にて黒鉛化ブロックを得て、これを粉砕・ 度調整して平均粒子径が22.6μm、最大粒子径 は62.2μmにした。実施例1と同様に負極電極板 び三極セルを作製し、実施例1と同様の試験 を行った。

(実施例3)
 実施例1の石油コークス100重量部の代わりに 、生ピッチコークス100重量部を用い、バイン ダー量を60重量部とし、最終黒鉛化温度を2400 ℃とする以外は、実施例1と同様にして粉砕 粒度調整して平均粒子径が23.3μm、最大粒子 は74.0μmの粉体とした。この粉体を用いて、 負極電極板及び三極セルを作製し、実施例1 同様の試験を行った。

(実施例4)
 実施例1の石油コークス100重量部の代わりに 、ピッチコークス75重量とスート25重量部を いる以外は、実施例1と同様にして粉砕・粒 調整して平均粒子径が25.6μm、最大粒子径は 74.0μmの粉体とした。この粉体を用いて、負 電極板及び三極セルを作製し、実施例1と同 の試験を行った。

(実施例5)
 実施例1で最終黒鉛化温度を2900℃として得 れた黒鉛化ブロックを粉砕・粒度調整して られた粉体100重量部に、ポリビニルアルコ ル30重量部を乾式で混合し、これを1000℃で 成して得られた焼成物を粉砕・粒度調整し 低結晶炭素含浸・被覆した平均粒子径が27.1 m、最大粒子径は88.0μmの粉体を得た。これを 実施例1と同様に負極電極板及び三極セルを 製し、実施例1と同様の試験を行った。

(実施例6)
 実施例1の石油コークス100重量部の代わりに 、石炭系ニードルコークス100重量部を用いる 以外は、実施例1と同様の工程で平均粒子径53 .5μm、最大粒子径は88.0μmの粉体を得た。実施 例1と同じ工程にて負極電極板及び三極セル 得て、実施例1と同様の試験を行った。

(比較例1)
 実施例1で用いた平均粒子径8μmに粒度調整 た石油コークス(炭素質骨材)をそのまま黒鉛 化炉にて2800℃で熱処理を行い、この粉体を いて、負極電極板及び三極セルを作製し、 施例1と同様の試験を行った。

(比較例2)
 バインダーの部数を45重量部とする以外は 実施例1と同様、成形、焼成、黒鉛化を行っ 負極用炭素材料を得た。この負極用炭素材 からなる焼成ブロックは脆く、工程的に扱 にくいものであった。これを用いて粉砕、 度調整した後、実施例1と同様に負極電極板 及び三極セルを作製し、実施例1と同様の試 を行った。

(比較例3)
 バインダーの部数を20重量部とする以外は 実施例2と同様に成形、焼成、黒鉛化を行っ 負極用炭素材料を得た。この負極用炭素材 からなる焼成ブロックは脆く、工程的に扱 にくいものであった。これを用いて粉砕、 度調整した後、実施例1と同様に負極電極板 及び三極セルを作製し、実施例1と同様の試 を行った。

(比較例4)
 実施例5にて最終黒鉛化温度3000℃として得 れた黒鉛ブロックを粉砕、粒度調整して、 結晶性炭素の含浸・被覆処理を施すことな 粉末を得て、実施例1と同様に負極電極板及 三極セルを作製し、実施例1と同様の試験を 行った。

(比較例5)
 実施例5にて最終黒鉛化温度3000℃として得 れた黒鉛ブロックを粉砕、粒度調整して、 結晶性炭素の含浸・被覆処理を施すことな 平均粒子径4.7μmの粉体を得た。実施例1と同 工程にて負極電極板を作製したが、多量の インダーが必要となり均質な負極電極板を 製できず、電池評価を行うことができなか た。

(比較例6)
 実施例5にて最終黒鉛化温度3000℃として得 れた黒鉛ブロックを粉砕、粒度調整して、 結晶性炭素の含浸・被覆処理を施すことな 平均粒子径61.8μmの粉体を得た。実施例1と同 じ工程にて負極電極板を作製したが、粗粒が 多いために電極表面にスジが多数残り、均一 な負極電極板を作製することができず電池評 価を行うことができなかった。

 以上の実施例1~6および比較例1~6に用いた 極炭素材料の特性値と充放電試験結果とを 1に示す。

 表1から明らかなように、本発明のリチウ ムイオン二次電池負極材料用炭素材料を使用 すると、急速充電時のリチウム吸蔵量が大き く、また、電解液にプロピレンカーボネート を含有した場合でも初回充放電時のガス発生 を抑制することができる。また、本発明の低 結晶性炭素含浸リチウムイオン二次電池負極 用炭素材料は、上記リチウムイオン二次電池 負極用炭素材料に比べてさらに初回の充放電 時のガス発生が少なく、急速充放電が可能と なる。

 なお、本発明は、特許請求の範囲を逸脱 ない範囲で設計変更できるものであり、上 実施形態や実施例に限定されるものではな 。