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Patent Searching and Data


Title:
CARBON NANOTUBE ASSEMBLY AND METHOD FOR PRODUCING SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/157529
Kind Code:
A1
Abstract:
A carbon nanotube assembly satisfying all the following conditions (1)-(4): (1) the carbon nanotube assembly has a volume resistivity of not less than 1 × 10-4 Ω·cm but not more than 1 × 10-2 Ω·cm; (2) not less than 50% of the carbon nanotubes in the carbon nanotube assembly are double-walled carbon nanotubes; (3) the carbon nanotube assembly has a Raman G/D ratio of not less than 30 but not more than 200 at a measurement wavelength of 532 nm; and (4) the carbon nanotube assembly has a combustion peak temperature of not less than 550˚C but not more than 700˚C.  As a result, there can be obtained a double-walled carbon nanotube assembly having low volume resistivity, high quality and good dispersibility.

Inventors:
SATO, Kenichi (Toray Industries Inc., 9-1, Oe-cho, Minato-ku, Nagoya-sh, Aichi 02, 〒4558502, JP)
佐藤 謙一 (〒02 愛知県名古屋市港区大江町9番地の1 東レ株式会社 名古屋事業場内 Aichi, 〒4558502, JP)
NISHINO, Hidekazu (Toray Industries Inc., 9-1, Oe-cho, Minato-ku, Nagoya-sh, Aichi 02, 〒4558502, JP)
Application Number:
JP2009/061675
Publication Date:
December 30, 2009
Filing Date:
June 26, 2009
Export Citation:
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Assignee:
TORAY INDUSTRIES, INC. (1-1 Nihonbashi-Muromachi 2-chome, Chuo-ku Tokyo, 66, 〒1038666, JP)
東レ株式会社 (〒66 東京都中央区日本橋室町2丁目1番1号 Tokyo, 〒1038666, JP)
SATO, Kenichi (Toray Industries Inc., 9-1, Oe-cho, Minato-ku, Nagoya-sh, Aichi 02, 〒4558502, JP)
佐藤 謙一 (〒02 愛知県名古屋市港区大江町9番地の1 東レ株式会社 名古屋事業場内 Aichi, 〒4558502, JP)
International Classes:
C01B31/02; B01J23/745; H01B1/04; H01B1/24; H01B5/14; H01B13/00; C01B31/00; B01J23/745; H01B1/04; H01B1/24; H01B5/14; H01B13/00
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Claims:
以下の(1)~(4)の条件を全て満たすカーボンナノチューブ集合体;
(1)カーボンナノチューブ集合体の体積抵抗率が1×10 -4 ω・cm以上、1×10 -2 ω・cm以下;
(2)カーボンナノチューブ集合体中のカーボンナノチューブの50%以上が2層カーボンナノチューブ;
(3)カーボンナノチューブ集合体の測定波長532nmにおけるラマンG/D比が30以上、200以下;
(4)カーボンナノチューブ集合体の燃焼ピーク温度が550℃以上、700℃以下。
カーボンナノチューブ集合体中の3層以上のカーボンナノチューブが、カーボンナノチューブ全体の10%以下である請求項1に記載のカーボンナノチューブ集合体。
炭素原子に対する酸素原子の割合が4%未満である請求項1または2に記載のカーボンナノチューブ集合体。
10℃/minで昇温した時の熱重量測定における200℃から400℃の重量減少率が5%以下である請求項1から3のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブ集合体。
請求項1から4のいずれかに記載のカーボンナノチューブ集合体からなる成形体。
請求項1から4に記載のカーボンナノチューブ集合体を含む組成物。
液状の分散媒にカーボンナノチューブ集合体が分散している請求項6記載の組成物。
さらに界面活性剤、導電性高分子および非導電性高分子から選択される一種以上を含有する請求項6または7記載の組成物。
カーボンナノチューブ集合体の含有量が0.01重量%から20重量%である請求項6から8のいずれか1項に記載の組成物。
請求項6記載の組成物からなる成形体。
請求項1から4のいずれかに記載のカーボンナノチューブ集合体を含む導電層が基材上に形成された導電性複合体。
前記基材がフィルムである請求項11記載の導電性複合体。
基材が透明基材であり、かつ以下の(1)および(2)の条件を満たす請求項12記載の導電性複合体;
(1)表面抵抗が1×10 5 ω/□未満;
(2)550nmの波長の光透過率が以下の条件を満たす
  導電性複合体の透過率/透明基材の透過率>0.85。
反応器中で、原料ガスと触媒を接触させることによりカーボンナノチューブ集合体を製造する方法であって、メタンを濃度10体積%以下で含む原料ガスを線速4cm/sec以上、15cm/sec以下で流通させ、触媒と500~1200℃で接触させるカーボンナノチューブ集合体の製造方法。
前記触媒のかさ密度が0.30g/mL以上、2.00g/mL以下である請求項14に記載のカーボンナノチューブ集合体の製造方法。
メタンと触媒の接触時間が8.0×10 -2 g・min/mL以上、1.0×10 0 g・min/mL以下である請求項14または15に記載のカーボンナノチューブ集合体の製造方法。
原料ガスと触媒を接触させて得られたカーボンナノチューブ集合体をさらに気相酸化する工程を含む請求項14から16のいずれかに記載のカーボンナノチューブ集合体の製造方法。
気相酸化後のカーボンナノチューブ集合体の測定波長532nmにおけるラマンG/D比が30以上になるまで気相酸化する請求項17記載のカーボンナノチューブ集合体の製造方法。
Description:
カーボンナノチューブ集合体お びその製造方法

 本発明は、カーボンナノチューブ集合体 よびその製造方法に関する。さらに、カー ンナノチューブ集合体を含む成形体、組成 および導電性複合体にも関する。

 カーボンナノチューブは実質的にグラフ イトの1枚面を巻いて筒状にした形状を有し ており、1層に巻いたものを単層カーボンナ チューブ、多層に巻いたものを多層カーボ ナノチューブという。カーボンナノチュー は、通常、層数の少ない方が高グラファイ 構造を有し、単層カーボンナノチューブは 気伝導性や熱伝導性などの特性も高いこと 知られている。多層カーボンナノチューブ グラファイト化度が低いため、電気伝導性 熱伝導性が一般的に単層カーボンナノチュ ブにくらべて低いことも知られている。一 、多層カーボンナノチューブはグラファイ 層数が多いことから、単層カーボンナノチ ーブと比較して、耐久性が高いことが知ら ている。

 多層カーボンナノチューブの中でも、2層 カーボンナノチューブは単層カーボンナノチ ューブの特性と多層カーボンナノチューブの 両方の特性を有しているために、種々の用途 において有望な素材として注目を集めている 。近年では、化学気相成長法、プラズマ法、 パルスアーク法などで2層カーボンナノチュ ブの割合が高いカーボンナノチューブ集合 を合成できることが知られるようになって ている。

 その中で特許文献1および非特許文献1に 示された方法は、触媒化学気相成長法によ 、比較的品質が良く、純度が高い2層カーボ ナノチューブを製造している。しかしなが 、特許文献1のカーボンナノチューブは、強 固で非常に大きなバンドル構造を有している ため、1本1本のカーボンナノチューブが有し いるナノ効果を発揮できず、各種用途展開 困難であると推察される。特に樹脂や溶媒 の分散が非常に困難であるために、種々の 途への展開が限られる。また非特許文献1の カーボンナノチューブは、横型固定床反応器 を用いて合成を行っているため、触媒への原 料ガスの接触が不均一であり、高品質なカー ボンナノチューブが得られていない。

 また特許文献2には、原料ガスであるメタン を線速が9.5×10 -3 cm/sec以下で触媒と接触させることにより2層 ーボンナノチューブを合成する方法が開示 れている。比較的高品質な2層カーボンナノ ューブが得られているが、ラマンG/D比が20 度である。アモルファスカーボンが生成し 非常に高品質な2層カーボンナノチューブ集 体までは得られていないのが現状であった

特開2006-335604号公報

WO2007/074629

ケミカル フィジックス レターズ(Chemica l Physics Letters)391(2004),308-313

 本発明は、上記のような事情に鑑みなさ たものであり、非常に高導電性、高品質、 つ分散性が良好な2層カーボンナノチューブ 集合体およびその製造方法を得ることを課題 とする。

 本発明は、以下の(1)~(4)の全ての条件を満た すカーボンナノチューブ集合体である。
(1)カーボンナノチューブ集合体の体積抵抗率 が1×10 -4 ω・cm以上、1×10 -2 ω・cm以下;
(2)カーボンナノチューブ集合体中のカーボン ナノチューブの50%以上が2層カーボンナノチ ーブ;
(3)カーボンナノチューブ集合体の測定波長532 nmにおけるラマンG/D比が30以上、200以下;
(4)カーボンナノチューブ集合体の燃焼ピーク 温度が550℃以上、700℃以下。

 また本発明は、反応器中で、原料ガスと 媒を接触させることによりカーボンナノチ ーブ集合体を製造する方法であって、メタ を濃度10体積%以下で含む原料ガスを線速4cm/ sec以上、15cm/sec以下で流通させ、触媒と500~120 0℃で接触させるカーボンナノチューブ集合 の製造方法である。

 本発明によれば、体積抵抗率が低く、高 質で、かつ、分散性の良好な2層カーボンナ ノチューブ集合体が得られる。また、本発明 のカーボンナノチューブ集合体から得られる 成形体、組成物および導電性複合体は、良好 な性能を発揮する。

図1は反応管断面に均一に触媒が存在し ている状態を示す。 図2は実施例で使用した縦型流動床装置 の概略図である。 図3は実施例1で得られたカーボンナノ ューブの高分解能透過型電子顕微鏡写真で る。 図4は実施例1で得られたカーボンナノ ューブのラマン分光分析チャートである。

 本発明においてカーボンナノチューブ集 体とは、複数のカーボンナノチューブの集 体を意味する。カーボンナノチューブの存 形態は特に限定されず、それぞれが独立で あるいは束状、絡まり合うなどの形態ある はこれらの混合形態で存在していてもよい また、種々の層数および直径のカーボンナ チューブが含まれていてもよい。また、他 成分を含む組成物中、あるいは複合体中に まれる場合でも、複数のカーボンナノチュ ブが含まれていれば良い。また、カーボン ノチューブ製造法由来の不純物(例えば触媒 )を含んでも良い。

 本発明において、カーボンナノチューブ集 体は、体積抵抗率が1×10 -4 ω・cm以上、1×10 -2 ω・cm以下である。この体積抵抗率は、以下 ようにカーボンナノチューブ膜を作製し、 の膜の表面抵抗値を4端子法によって測定後 表面抵抗値とカーボンナノチューブ膜の膜 を掛けることによって算出することができ 。表面抵抗値はJISK7149準処の4端子4探針法を 用い、例えばロレスタEP MCP-T360((株)ダイアイ ンスツルメンツ社製)にて測定することが可 である。高抵抗測定の際は、例えばハイレ ターUP MCP-HT450(ダイアインスツルメンツ製、 10V、10秒)を用いて測定することが可能である 。

 カーボンナノチューブ集合体20mgをN-メチ ピロリドン16mLと混合し、超音波ホモジナイ ザーを用いて、出力20Wで超音波を20分照射し 後、エタノール10mLと混合し、内径35mmφのろ 過器を使用することによってろ取物を得る。 このろ取物をろ過器とろ取に用いたフィルタ ーごと60℃で2時間乾燥することによって、抵 抗値測定用のカーボンナノチューブ膜を作製 することができる。作製したカーボンナノチ ューブ膜の厚みは、ピンセットなどでフィル ターから剥離して測ることもできるし、カー ボンナノチューブ膜を剥離できないときは、 フィルターとカーボンナノチューブ膜を併せ た全体の厚みを測定後、フィルターのみの厚 みを全体の厚みから差し引いて算出しても良 い。ろ過用のフィルターはメンブレンフィル ター(OMNIPOREMEMBRANE FILTERS、FILTER TYPE: 1.0μm JA 、47mmφ)を好ましく使用することができる。 ィルターの孔径は、ろ液が通過するのであ ば1.0μm以下であっても構わない。フィルタ の材質は、NMPおよびエタノールに溶解しな 材質である必要があり、フッ素樹脂(PTFE)製 フィルターを使用するのが好ましい。

 本発明のカーボンナノチューブ集合体に まれるカーボンナノチューブは、50%以上が2 層カーボンナノチューブである。2層カーボ ナノチューブの含有量は、カーボンナノチ ーブ集合体を透過型電子顕微鏡で観測した に、カーボンナノチューブ集合体中に含ま る任意のカーボンナノチューブ100本中の2層 ーボンナノチューブの本数で評価する。カ ボンナノチューブ集合体を、透過型電子顕 鏡で40万倍で観察し、75nm四方の視野の中で 野面積の10%以上がカーボンナノチューブで る視野中から任意に抽出した100本のカーボ ナノチューブについて層数を評価する。一 の視野中で100本の測定ができない場合は、1 00本になるまで複数の視野から測定する。こ とき、カーボンナノチューブ1本とは視野中 で一部カーボンナノチューブが見えていれば 1本と計上し、必ずしも両端が見えている必 はない。また視野中で2本と認識されても視 外でつながって1本となっていることもあり 得るが、その場合は2本と計上する。

 通常、カーボンナノチューブは層数が少 いほどグラファイト化度が高い、つまり導 性が高く、層数が増えるほどグラファイト 度が低下する傾向がある。2層カーボンナノ チューブは層数が単層カーボンナノチューブ よりも多いため、耐久性が高い。また、2層 ーボンナノチューブは高いグラファイト化 も併せ持つため、高導電性でもある。その め、2層カーボンナノチューブの割合は多い ど好ましい。本発明のカーボンナノチュー 集合体では、上記方法で測定したときの2層 カーボンナノチューブの割合は50%以上、つま り100本中50本以上であることが必要であり、1 00本中60本以上が2層カーボンナノチューブで ることが好ましく、100本中70本以上が2層カ ボンナノチューブであることがさらに好ま い。

 カーボンナノチューブ集合体の品質は、ラ ンG/D比で評価することが可能である。ここ ラマンG/D比を評価するときは、波長532nmで マン分光分析する。G/D比は高いほど良いが 30以上であれば高品質カーボンナノチューブ 集合体と言うことができる。またG/D比は、200 以下が好ましい。G/D比は、好ましくは40以上 200以下であり、さらに好ましくは50以上、15 0以下である。また、カーボンナノチューブ 合体のような固体のラマン分光分析法は、 ンプリングによってばらつくことがある。 こで少なくとも3カ所、別の場所をラマン分 分析し、その相加平均をとるものとする。 マン分光分析法により得られるラマンスペ トルにおいて1590cm -1 付近に見られるラマンシフトは、グラファイ ト由来のGバンドと呼ばれ、1350cm -1 付近に見られるラマンシフトはアモルファス カーボンやグラファイトの欠陥に由来のDバ ドと呼ばれる。このGバンド、Dバンドの高さ の比、すなわちG/D比が高いカーボンナノチュ ーブほど、グラファイト化度が高く、高品質 であることを示している。

 本発明のカーボンナノチューブ集合体の 焼ピーク温度は、550℃以上、700℃以下であ ことが必要である。好ましくは560℃以上、6 50℃以下である。ここでいう燃焼ピーク温度 、示差熱分析装置にて測定されるものであ 。示差熱分析装置としては、例えば島津製 所製 示差熱・熱重量分析装置DTG-60Aなどを いることができる。示差熱分析装置にサン ルおよびリファレンスとしてα-アルミナを 金皿に約1~10mgずつ、それぞれ秤量したもの 設置し、空気中、10℃/分の昇温速度にて室 から900℃まで昇温することで、サンプルの 焼ピーク温度を測定することができる。燃 ピーク温度は、カーボンナノチューブの品 、直径およびバンドルの太さと相関がある 考えられる。すなわち、燃焼は酸素分子の 撃による酸化反応と考えられるので、カー ンナノチューブのグラファイト化度が低い 、あるいはカーボンナノチューブを構成す グラフェンシートに欠陥が多いと、酸素分 の攻撃を受けやすくなるため、燃焼ピーク 度が低くなる。また、直径の太いカーボン ノチューブは、通常そのグラファイト化度 低くなる傾向があるため、燃焼ピーク温度 低くなる。

 直径の細いカーボンナノチューブは、通 バンドルを形成している。1本1本は同じカ ボンナノチューブであったとしても、その ンドルが太いとバンドルの内側のカーボン ノチューブは酸素の攻撃を受けにくいため 、カーボンナノチューブ集合体の燃焼ピー 温度は上昇する。逆にバンドルが細くなる 、バンドルの内側のカーボンナノチューブ 容易に酸素の攻撃を受けやすくなるために カーボンナノチューブ集合体の燃焼ピーク 度が低下する。

 したがって、燃焼ピーク温度が700℃より いカーボンナノチューブ集合体は、品質は く、直径は細いものの、バンドルが太いも であり、バンドルの乖離が困難なため、溶 や樹脂への分散が困難となる。燃焼ピーク 度が550℃より低いカーボンナノチューブ集 体は、品質が悪い、つまりグラファイト化 が低いために、種々の用途に展開したとき 特性が向上しない。以上の点から燃焼ピー 温度は上記の範囲であることが品質および 散性の点で好ましい。

 本発明のカーボンナノチューブ集合体は カーボンナノチューブ集合体中に含まれる3 層以上のカーボンナノチューブの割合が10%以 下であることが好ましい。一般にカーボンナ ノチューブ層数が多くなるほど、耐熱性が上 がる。従ってカーボンナノチューブ集合体中 に、耐熱性が低い単層カーボンナノチューブ やアモルファスカーボンが含まれても、これ らは後に記載する気相酸化法により、選択的 に酸化して除去することが可能であり、2層 ーボンナノチューブの純度を向上すること できる。しかし、カーボンナノチューブ集 体中に3層以上のカーボンナノチューブが多 に含まれると、それを2層カーボンナノチュ ーブから選択的に除去することは困難となる 。また、3層以上の多層カーボンナノチュー が多く含まれるカーボンナノチューブ集合 は、電気伝導性等の特性が大きく低下する よってカーボンナノチューブ集合体中の3層 上の多層カーボンナノチューブの割合は10% 下が好ましい。さらに好ましくは8%以下で る。この場合の3層以上のカーボンナノチュ ブの含有量も、上記と同様に、カーボンナ チューブ集合体中の任意の100本のカーボン ノチューブ中の3層以上のカーボンナノチュ ーブの本数で評価する。

 本発明のカーボンナノチューブ集合体の炭 原子に対する酸素原子の割合は、4%(atomic%) 満であることが好ましい。炭素原子に対す 酸素原子の割合は、X線光電子分光法(XPS)の 面組成解析を用いることで測定できる。例 ば、励起X線:Monochromatic AlKα 1,2 線、X線径:1000μm、光電子脱出角度:90°(試料表 面に対する検出器の傾き)の条件を用いて測 が可能である。炭素原子に対する酸素原子 割合が4%未満であるとは、このX線光電子分 法(XPS)の表面組成解析による結果、炭素原子 に対する酸素原子の割合が4%(atomic%)未満であ ことを示しており、該カーボンナノチュー 集合体が高品質であることを示している。 素原子の割合が大きいということは、酸素 子含有官能基(C=OやC-O等)が多いということ あり、カーボンナノチューブのグラファイ 構造に欠陥が多いことを示している。逆に 素原子に対する酸素原子の割合が少ないと うことは、カーボンナノチューブに導入さ ている酸素原子含有官能基(C=OやC-O等)が少な いことを示している。炭素原子に対する酸素 原子の割合が3%(atomic%)以下であることが、さ に好ましい。

 本発明のカーボンナノチューブ集合体は 10℃/minで昇温した時の熱重量測定における2 00℃から400℃の重量減少率が5%以下であるこ が好ましい。10℃/分で昇温した時の熱重量 定(Thermogravimetry)における200℃から400℃の重 減少率は、カーボンナノチューブ集合体を 気下、熱分析することで測定が可能である 熱分析するとは、約1mgの試料を熱重量分析 置(例えば島津製作所製 示差熱・熱重量分 装置DTG-60A)に設置し、空気中、10℃/分の昇温 速度にて室温から900℃まで昇温する。その時 の200℃から400℃の間での重量減少量と200℃か ら900℃までの重量減少量を測定し、200℃から 900℃までの重量減少量に対する200℃から400℃ の間での重量減少量の割合を重量減少率とす る。

 一般に、アモルファスカーボンなどのカ ボンナノチューブ以外の炭素不純物は400℃ 下で分解するため、炭素不純物が多いほど2 00℃から400℃での重量減少率は多くなる。通 、炭素不純物の量が多いほどカーボンナノ ューブ集合体としての特性は低下する。

 発明者らは、反応器中で、原料ガスと触 を接触させることによりカーボンナノチュ ブ集合体を製造するにあたって、メタンを 度10体積%以下で含む原料ガスを線速4cm/sec以 上、15cm/sec以下で流通させ、触媒と500~1200℃ 接触させることにより、体積抵抗率が低く 高品質で、かつ、分散性の良好な2層カーボ ナノチューブ集合体が得られることを見出 、本発明に到ったものである。

 本発明においてメタンの濃度は、反応で 用する原料ガス全体に対して10体積%以下が ましい。ここで言う体積%は101325Pa(1気圧)、2 5℃にて測定されたガスの体積%で示すことが きる。従来のカーボンナノチューブ合成反 においては、メタンが難分解性ガスである とから、収率を上げるためにメタンを高濃 で流通させることが通常であった。しかし 高濃度メタンを加熱温度下、流通させると メタン自身の気相分解や触媒上での副反応 より、アモルファスカーボン等の副生物が 量に生成する。原料ガス中のメタンの濃度 10体積%以下で流通させることにより、高品 なカーボンナノチューブ集合体を得ること でき、好ましい。原料ガス中のメタンの濃 は、より好ましくは7体積%以下であり、さ に好ましくは5体積%以下である。メタンの爆 発下限は5体積%以下であるために、この範囲 あれば、反応装置に、過大な安全装置等を ける必要がないので量産化も行いやすい。 だしあまりにメタンの濃度が希薄すぎると ーボンナノチューブの生成効率が低下する め、原料ガス中のメタンの濃度は、1体積% 上が好ましい。

 原料ガス中、メタンは希釈ガスと共に反 に供する。希釈ガスとしては、特に限定さ ないが、酸素ガス以外のものが好ましく使 される。酸素は爆発の可能性があるので通 使用しないが、爆発範囲外であれば使用し も構わない。希釈ガスとしては、窒素、ア ゴン、水素、ヘリウム、ネオン等が好まし 使用される。水素は、触媒金属の活性化に 果があるので好ましい。また、アルゴンの き分子量が大きいガスはアニーリング効果 大きく、アニーリングを目的とする場合に 好ましい。これらの中でも、特に窒素およ アルゴンが好ましい。

 メタンを含む原料ガスの線速は4cm/sec以上 、15cm/sec以下である。従来のカーボンナノチ ーブ合成反応においては、メタンが難分解 ガスであることから、収率を上げるために 料ガスを低線速にて流通させることが通常 あった。しかし、原料ガスを低線速にて加 温度下、流通させると、メタン自身の気相 解や触媒上での副反応によりアモルファス ーボン等の副生物が多量に生成する。原料 スの線速を4cm/sec以上、15cm/sec以下で流通さ ることにより、高品質なカーボンナノチュ ブ集合体を得ることができ、好ましい。原 ガスの線速は、より好ましくは4cm/sec以上、 10cm/sec以下であり、さらに好ましくは4cm/sec以 上、9cm/sec以下である。15cm/secより線速が速い と、触媒が大きく舞い上がり、反応温度域( 熱帯)から外れ、高品質なカーボンナノチュ ブ集合体が得られない。

 触媒と原料ガスとを接触させる温度は、5 00~1200℃であり、より好ましくは700℃~1000℃の 範囲、さらに好ましくは750℃~950℃の範囲で る。温度が500℃よりも低いと、カーボンナ チューブ集合体の収率が悪くなる。また温 が1200℃よりも高いと、使用する反応器の材 に制約があると共に、カーボンナノチュー 同士の接合が始まり、カーボンナノチュー の形状のコントロールが困難になる。原料 スを触媒に接触させながら反応器を反応温 にしてもよいし、熱による前処理終了後、 応器を反応温度にしてから、原料ガスの供 を開始しても良い。

 カーボンナノチューブ集合体を生成させ 反応の前に、触媒に熱による前処理を行っ もよい。熱による前処理の時間および温度 、特に限定しない。熱による前処理を行う とにより、触媒をより活性な状態にできる ともある。この時、ガスを流すことも可能 ある。ガスとしては、窒素、アルゴン、水 、ヘリウム、ネオン等が好ましく使用され 。水素は、触媒金属の活性化に効果がある で好ましい。アルゴンの如き分子量が大き ガスは、アニーリング効果が大きく、アニ リングを目的とする場合には好ましい。特 窒素および/またはアルゴンが好ましい。

 熱による前処理、およびカーボンナノチ ーブ集合体を生成させる反応は、減圧もし は大気圧で行うことが好ましい。触媒と原 ガスの接触を減圧で行う場合は、真空ポン などで反応系を減圧にすることができる。

 本発明において反応方式は特に限定しな が、縦型流動床型反応器を用いて反応させ ことが好ましい。縦型流動床型反応器とは メタンが、鉛直方向(以下「縦方向」と称す る場合もある)に流通するように設置された 応器である。該反応器の一方の端部から他 の端部に向けた方向にメタンが流通し、触 層を通過する。反応器は、例えば管形状を する反応器を好ましく用いることができる なお、鉛直方向とは、鉛直方向に対して若 傾斜角度を有する方向をも含む(例えば水平 に対し90°±15°、好ましくは90°±10°)。好ま いのは鉛直方向である。メタンの供給部お び排出部は、必ずしも反応器の端部である 要はなく、メタンが前記方向に流通し、そ 流通過程で触媒層を通過すればよい。

 触媒は、縦型流動床型反応器中、反応器 水平断面方向全面に存在させた状態にあり 反応時には流動床を形成した状態とする。 のようにすることにより、触媒とメタンを 効に接触させることができる。横型反応器 場合、触媒とメタンを有効に接触させるた 、メタンの流れに対して垂直方向で反応器 断面全面に存在させた状態にするには、重 がかかる関係上、触媒を左右から挟み込む 要がある。しかし、カーボンナノチューブ 合体の生成反応の場合、反応するに従って 媒上にカーボンナノチューブ集合体が生成 て、触媒の体積が増加するので、左右から 媒を挟みこむ方法は好ましくない。また、 型で流動床を形成させることは難しい。本 明では反応器を縦型にし、反応器内にガス 透過できる台を設置して、その上に触媒を くことによって、触媒を両側から挟みこむ となく、反応器の断面方向に均一に触媒を 在させることができ、メタンを鉛直方向に 通させる際に流動床を形成させることもで る。触媒を縦型流動床反応器の水平断面方 全面に存在させた状態とは、水平断面方向 全体に触媒が広がっていて触媒底部の台が えない状態を言う。このような状態の好ま い実施態様としては、例えば、次のような 様がある。

 A.反応器内にガスが透過できる触媒を置 台(セラミックスフィルターなど)を置き、そ こに所定の厚みで触媒を充填する。この触媒 層の上下が多少凸凹してもかまわない(図1(a)) 。図1(a)は、反応器1の中に触媒を置く台2が設 置され、その上に触媒3が反応器の水平断面 向全体に存在している状態を示す概念図で る。

 B.Aと同様の触媒を置く台上に、触媒以外 物体(充填材)と触媒を混ぜて充填する。こ 触媒層は均一であることが好ましいが、上 が多少凸凹してもかまわない(図1(b))。図1(b) 反応器1の中に触媒を置く台2が設置され、 の上に触媒以外の物体と触媒の混合物4が反 器の断面方向全体に存在している状態を示 概念図である。

 C.反応器上部から触媒を噴霧などで落と 、触媒粉末がガスを介して反応器水平断面 向に均一に存在している状態(図1(c))。図1(c) 反応器1上部から噴霧した触媒5が反応器水 断面方向全体に広がった触媒状態を示す概 図である。縦型流動床反応器の一例として 上述Cのような触媒を反応器上部から噴霧な によって落とす態様や、一般に沸騰床型と われる触媒が流動する態様(上述AやBに準ず 方法)が挙げられる。

 流動床型反応器は、触媒を連続的に供給 、反応後の触媒とカーボンナノチューブ集 体を含む集合体を連続的に取り出すことに り、連続的な合成が可能であり、カーボン ノチューブ集合体を効率よく得ることがで 好ましい。

 また、流動床型反応器においては、原料 メタンと触媒が均一に効率よく接触するた にカーボンナノチューブ合成反応が均一に われ、アモルファスカーボンなどの不純物 よる触媒被覆が抑制され、触媒活性が長く くと考えられる。

 縦型反応器とは対照的に、横型反応器は 方向(水平方向)に設置された反応器内に、 英板上に置かれた触媒が設置され、該触媒 をメタンが通過して接触、反応する態様の 応装置を指す。この場合、触媒表面ではカ ボンナノチューブが生成するが、触媒内部 はメタンが到達しないためにほとんど反応 ない。これに対して、縦型反応器では触媒 体に原料のメタンが接触することが可能と るため、効率的に、多量のカーボンナノチ ーブ集合体を合成することが可能である。

 反応器は耐熱性であることが好ましく、 英製、アルミナ製等の耐熱材質からなるこ が好ましい。

 本発明における触媒は、触媒金属を含む 触媒金属の種類は、特に限定されないが、 ましくは3~12族の金属、特に好ましくは、5~1 1族の金属が用いられる。中でも、V、Mo、Mn、 Fe、Co、Ni、Pd、Pt、Rh、W、Cu等が好ましい。さ らに好ましくは、Fe、CoおよびNiであり、最も 好ましいのはFeである。ここで金属とは、0価 の状態とは限らない。反応中は0価の金属状 になっていると推定できるが、広く金属を む化合物または金属種でよい。例えば、ギ 塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、クエン アンモニウム塩、硝酸塩、硫酸塩、ハロゲ 化物塩などの有機塩または無機塩、エチレ ジアミン4酢酸錯体やアセチルアセトナート 体のような錯塩などが用いられる。また触 金属は微粒子であることが好ましい。微粒 の粒径は0.5~10nmであることが好ましい。触 金属が微粒子であると外径の細いカーボン ノチューブが生成しやすい。触媒金属は1種 だけを使用しても、2種類以上を使用しても よい。2種類以上の触媒金属を使用する場合 、Feを含むことが特に好ましい。

 触媒金属は、担体に担持された状態のもの あっても良い。ここで担体とは特に限定さ ないが、シリカ、アルミナ、マグネシア、 タニアおよびゼオライトから選ばれたもの 好ましく用いられる。この中でも特にマグ シアが好ましい。マグネシアは、市販品を 用しても良いし、合成したものを使用して 良い。マグネシアの好ましい製法としては 金属マグネシウムを空気中で加熱する、水 化マグネシウムを850℃以上に加熱する、炭 水酸化マグネシウム3MgCO 3 ・Mg(OH) 2 ・3H 2 Oを950℃以上に加熱する等の方法がある。

 担体に触媒金属を担持する方法は、特に 定されない。例えば、担持したい触媒金属 塩を溶解させた非水溶液(例えばエタノール 溶液)中または水溶液中に、担体を含浸し、 拌や超音波照射などにより充分に分散混合 た後、乾燥させる(含浸法)。さらに空気、酸 素、窒素、水素、不活性ガスおよびそれらの 混合ガスから選ばれたガス中または真空中、 高温(300~1000℃)で加熱してもよい。

 触媒金属担持量は、多いほどカーボンナ チューブの収量が上がるが、多すぎると触 金属の粒子径が大きくなり、生成するカー ンナノチューブが太くなる。触媒金属担持 が少ないと、担持される触媒金属の粒子径 小さくなり、外径の細いカーボンナノチュ ブが得られるが、収率が低くなる傾向があ 。最適な触媒金属担持量は、マグネシアの 孔容量や外表面積、担持方法によって異な が、マグネシアに対して0.1~20重量%の触媒金 属を担持することが好ましい。2種類以上の 媒金属を使用する場合、その比率は限定さ ない。

 触媒のかさ密度が0.30g/mL以上、2.00g/mL以下 であることにより、触媒とメタンとの接触効 率が良くなり、よりいっそう高品質なカーボ ンナノチューブを効率よく、多量に合成する ことが可能となる。触媒のかさ密度が0.30g/mL 満では、触媒を取り扱いづらい。また、触 のかさ密度が小さすぎると、メタンと接触 せる際に、縦型反応器中で触媒が大きく舞 上がり、触媒が反応器の均熱帯を外れるこ があり、高品質なカーボンナノチューブを ることが困難になる。また触媒のかさ密度 2.00g/mLを超えると、触媒とメタンとが均一 効率よく接触することが困難になり、やは 高品質なカーボンナノチューブを得ること 困難になる。触媒のかさ密度が大きすぎる 合、縦型反応器に触媒を設置した際、触媒 密に詰まってしまうためメタンと均一に接 ができず、高品質なカーボンナノチューブ 生成することが困難になる。触媒のかさ密 が上記の範囲であると、メタンと触媒金属 の接触効率が上がるため、均一で高品質な ーボンナノチューブを効率よく、かつ、多 に製造することが可能となる。また、触媒 かさ密度が大きすぎる場合、流動床中で触 が動きにくいために、メタンは、触媒層の も通りやすい箇所だけを通ってしまうとい 、いわゆるショートパスの問題が生じる。 媒のかさ密度が上記の範囲であると、触媒 動くことによって、固定されたショートパ ができにくい。よって触媒のかさ密度は0.30g /mL以上、2.00g/mL以下が好ましい。触媒のかさ 度は、より好ましくは0.40g/mL以上、1.70g/mL以 下であり、さらに好ましくは0.50g/mL以上、1.50 g/mL以下である。

 かさ密度とは単位かさ体積あたりの粉体 量のことである。以下にかさ密度の測定方 を示す。粉体のかさ密度は、測定時の温度 湿度に影響されることがある。ここで言う さ密度は、温度20±10℃、湿度60±10%で測定し たときの値である。50mLメスシリンダーを測 容器として用い、メスシリンダーの底を軽 叩きながら、予め定めた容積を占めるよう 粉末を加える。かさ密度の測定に際しては10 mL以上の粉末を加えることが好ましい。その 、メスシリンダーの底を床面1cmの高さから とすことを20回繰り返した後、目視にて粉 が占める容積値の変化率が±0.2mL以内である とを確認し、詰める操作を終了する。もし 積値に目視にて±0.2mL以上の変化があれば、 メスシリンダーの底を軽く叩きながら粉末を 追加し、再度メスシリンダーの底を床面1cmの 高さから落とすことを20回繰り返し、目視に 粉末が占める容積値に±0.2mL以上の変化がな いことを確認して操作を終了する。上記の方 法で詰めた一定量の粉末の重量を求めること を3回繰り返し、その平均重量を粉末が占め 容積で割った値(=重量(g)/体積(mL))を粉末のか さ密度とする。測定に供するカーボンナノチ ューブ製造用触媒は、20g±5gとする。なお、 ーボンナノチューブ製造用触媒の量が前記 に満たない場合は、評価可能な量で測定す ものとする。

 触媒のかさ密度が影響するのは、触媒を 熱温度下にメタンと接触させるときである このとき触媒の状態は、触媒調製時(反応前 )と比較してどのように変化しているか、詳 は不明である。しかし、反応前後で触媒の さ密度は大きく変化しない。そのため、触 調製時(反応前)の触媒のかさ密度を上記範囲 にすることで、高品質なカーボンナノチュー ブを得ることができる。

 メタンと触媒の接触時間は8.0×10 -2 g・min/mL以上、1.0×10 0 g・min/mL以下であることが好ましい。ここで 触時間とは反応に供した触媒量(g)をメタン 流量(mL/min)で除した値である。接触時間が長 すぎると副反応が起こり、アモルファスカー ボンが増える傾向にあるので、1.0×10 0 g・min/mL以下が好ましい。また接触時間が短 とカーボンナノチューブの製造効率が悪く り、収量が大きく減少する。このため、8.0× 10 -2 g・min/mL以上が好ましい。

 上記のような製造工程によって製造され カーボンナノチューブ集合体は、2層カーボ ンナノチューブ以外に、単層カーボンナノチ ューブやアモルファスカーボンなどの不純物 も含んでいる。以上のように生成したカーボ ンナノチューブ集合体に対して気相酸化を行 うことが好ましい。気相酸化を行うことで、 生成物中のアモルファスカーボンなどの不純 物および耐熱性の低い単層カーボンナノチュ ーブを選択的に除去することが可能となり、 2層カーボンナノチューブの純度を向上する とができる。

 気相酸化として焼成処理を行う場合、酸 温度は雰囲気ガスに影響されるため、酸素 度が高い場合には比較的低温で、酸素濃度 低い場合には比較的高温で焼成処理するこ が好ましい。大気下で焼成処理を行う場合 、カーボンナノチューブ集合体の燃焼ピー 温度±50℃の範囲内で焼成処理をすることが 好ましい。燃焼ピーク温度-50℃未満で焼成処 理を行っても、不純物や単層カーボンナノチ ューブは除去されにくく、2層カーボンナノ ューブの純度を向上させることは困難であ と考えられる。また燃焼ピーク温度+50℃超 焼成処理を行うと、2層カーボンナノチュー まで消失してしまう。よってカーボンナノ ューブ集合体の燃焼ピーク温度付近で焼成 るのが好ましい。さらに好ましくは燃焼ピ ク温度±30℃の範囲である。具体的には、焼 成処理の温度は、300~900℃の範囲で選択する とが好ましく、400~600℃がより好ましい。酸 濃度が大気よりも高い場合はこれよりも低 の温度範囲、酸素濃度が大気よりも低い場 には高めの温度範囲を選択する。

 カーボンナノチューブ集合体の燃焼ピー 温度は、示差熱分析装置により熱分析する とで測定が可能である。約1mgの試料を示差 分析装置(例えば島津製作所製 示差熱・熱 量分析装置DTG-60A)に設置し、空気中、10℃/ の昇温速度にて室温から900℃まで昇温する その時、試料の燃焼時の発熱ピーク温度を めることが可能である。

 焼成処理時間は本発明のカーボンナノチ ーブが得られる限り特に限定されない。焼 温度が低いときは焼成処理時間を長く、焼 温度が高いときは焼成時間を短くするなど て、反応条件を調整することができる。焼 処理時間は、5分から24時間が好ましく、よ 好ましくは10分から12時間、さらに好ましく は30分から5時間である。焼成は大気下で行う ことが好ましいが、酸素濃度を調節した酸素 /不活性ガス下で行っても良い。このときの 素濃度は特に限定されない。酸素0.1%~100%の 囲で適宜設定して良い。また不活性ガスは リウム、窒素、アルゴン等が用いられる。

 また、気相酸化は、酸素または酸素を含 混合気体を間欠的にカーボンナノチューブ 接触させて焼成処理を行なう方法によって 行なうことができる。酸素または酸素を含 混合気体を間欠的に接触させて焼成処理す 場合は、比較的高温で処理が可能である。 れは間欠的に酸素または酸素を含む混合気 を流すために、酸化が起きても、酸素を消 した時点ですぐに反応が停止するからであ 。大気と同等濃度の酸素下で焼成処理を行 場合は、温度範囲は、400~1200℃程度が好ま く、450~950℃程度がより好ましい。前述のよ にカーボンナノチューブの製造時には、温 が500~1200℃程度になる。したがって、カー ンナノチューブの製造後、すぐに焼成処理 する場合は、このような間欠的焼成処理を うことが好ましい。

 上記の様な気相酸化は、気相酸化後のカ ボンナノチューブ集合体の測定波長532nmに けるラマンG/D比が30以上になるまで行うこと が好ましい。通常のカーボンナノチューブ集 合体の製造方法では、このように気相酸化に よりラマンG/D比を30以上まで高めることは困 であったが、上述の製造方法により生成す カーボンナノチューブ集合体は高品質であ ために、気相酸化しても欠陥が生成するこ なく、アモルファスカーボン等の副生物を 去することが可能であるため、このように マンG/D比を30以上に向上させることが可能 ある。

 本発明のカーボンナノチューブ集合体を いることにより、非常に導電性の高いカー ンナノチューブ成形体を製造することがで る。好適には非常に導電性の高い強度的に 優れたカーボンナノチューブ成形体を製造 ることができる。

 カーボンナノチューブ成形体とは、カー ンナノチューブ集合体が、成形あるいは加 により、賦形された状態にあるものをいう また、成形あるいは加工とは、カーボンナ チューブ集合体の形状が変わる操作や工程 経過するすべての操作を示す。カーボンナ チューブ成形体の例としては、カーボンナ チューブ集合体からなる糸、チップ、ペレ ト、シート、ブロック等があげられる。こ らを組み合わせたもの、またはさらに成形 るいは加工を施した結果物もカーボンナノ ューブ成形体とする。

 カーボンナノチューブ集合体の成形方法 、特に限定されないが、例えば、溶媒中に ーボンナノチューブ集合体を分散し、分散 をろ過、乾燥することにより、カーボンナ チューブ集合体のシートを作製することが きる。またカーボンナノチューブ集合体を 散した分散液を細い口金から糸状に吐出し 、凝固浴に含浸することにより、カーボン ノチューブ集合体の糸として成形すること 可能である。

 本発明のカーボンナノチューブ集合体は カーボンナノチューブ以外の物質に混合ま は分散させることによって、非常に導電性 高い、強度に優れた、または、熱伝導性に れた組成物とすることができる。ここでい カーボンナノチューブ以外の物質とは、例 ば樹脂、金属、ガラス、液状の分散媒など あり、接着剤やセメント、石膏、セラミッ スのようなものでもよい。カーボンナノチ ーブ集合体を含む組成物とは、これらの物 にカーボンナノチューブ集合体が混合また 分散されている状態の物質全てをいう。こ でいう分散とは、カーボンナノチューブ集 体中のカーボンナノチューブが一本ずつほ れている状態でも、バンドルを組んだ状態 も、1本から様々な太さのバンドルが混ざっ ている状態でも良く、カーボンナノチューブ が上記物質中に均一に散らばっていればよい 。また、ここでいう混合されている状態とは 、カーボンナノチューブ集合体が上記物質に 不均一に散らばっている状態や、単に、固体 状のカーボンナノチューブ集合体と固体状態 の上記物質を混ぜ合わせただけの状態も含ま れる。

 上記組成物における各成分の好ましい含 量は、以下のとおりである。すなわち、カ ボンナノチューブ集合体を含有する組成物 、カーボンナノチューブを0.01重量%以上含 していることが好ましく、0.1重量%以上含有 ていることがより好ましい。含有量の上限 しては、20重量%以下であることが好ましい カーボンナノチューブの含有量が20重量%を えると、組成物の取扱いが困難になる場合 ある。カーボンナノチューブの含有量は、 り好ましくは5重量%以下、さらに好ましく 2重量%以下である。

 本発明のカーボンナノチューブ集合体を む組成物を用いることにより、非常に導電 の高い成形体を製造することができる。こ で、カーボンナノチューブ集合体を含む組 物からなる成形体とは、上記組成物の中で 、固形状のものを圧縮、裁断、粉砕、伸張 穿穴などの操作によって成形あるいは加工 れたものや、溶融後特定の形で再び固形状 したもののことである。

 上記カーボンナノチューブ以外の物質の ち、樹脂としては、本発明のカーボンナノ ューブ集合体を混合または分散できるもの あれば特に制限はなく、天然樹脂であって 合成樹脂であっても良い。また、合成樹脂 しては熱硬化性樹脂も熱可塑性樹脂も好適 使用できる。カーボンナノチューブ以外の 質が熱可塑性樹脂である組成物は、得られ 成形体の衝撃強度に優れ、かつ成形効率の いプレス成形や射出成形が可能であるため ましい。

 熱硬化性樹脂としては、特に限定されな が、例えば不飽和ポリエステル樹脂、ビニ エステル樹脂、エポキシ樹脂、シアネート ステル樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、フェ ール(レゾール型)樹脂、ユリア・メラミン 脂、熱硬化性ポリイミドや、これらの共重 体、これらの変性体、または、これらの2種 以上をブレンドした樹脂などを使用するこ ができる。また、さらに耐衝撃性向上のた に、上記熱硬化性樹脂にエラストマー、合 ゴム、天然ゴムもしくはシリコーン等の柔 成分を添加した樹脂であってもよい。

 熱可塑性樹脂としては、特に限定されな が、例えば、液晶ポリエステル、非液晶ポ エステル等のポリエステル樹脂や、ポリエ レン、ポリプロピレン、ポリブチレン等の リオレフィンや、スチレン系樹脂の他、ポ オキシメチレン、ポリアミド、ポリカーボ ート樹脂、ポリメチレンメタクリレート、 リ塩化ビニル、ポリフェニレンスルフィド 脂、ポリフェニレンエーテル、ポリアミド 脂、熱可塑性ポリイミド、ポリアミドイミ 、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポ エーテルスルホン、ポリケトン、ポリエー ルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、 リエーテルケトンケトン、ポリアリレート ポリエーテルニトリル、フェノール(ノボラ ック型など)樹脂、フェノキシ樹脂、ポリテ ラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂、 らにポリスチレン系、ポリオレフィン系、 リウレタン系、ポリエステル系、ポリアミ 系、ポリブタジエン系、ポリイソプレン系 フッ素系等の熱可塑エラストマー、これら 共重合体、変性体、およびこれらの樹脂を2 類以上ブレンドした樹脂などが挙げられる また、さらに耐衝撃性向上のために、上記 可塑性樹脂にその他のエラストマー、合成 ム、天然ゴムもしくはシリコーン等の柔軟 分を添加した樹脂であってもよい。

 樹脂としては、合成ゴム、天然ゴムもし はシリコーン等のエラストマーだけでもよ 。その他、ポリビニルアルコールに代表さ るポリアルコール系樹脂、ポリ酢酸ビニル 代表されるポリカルボン酸系樹脂、ポリア リル酸エステルなどのアクリル樹脂や、ポ アクリロニトリルも挙げられる。また、ア リル系、シリコーン系、酢酸ビニル樹脂、 ニルエーテル樹脂等のビニル系などの接着 、粘着剤も挙げることができる。

 カーボンナノチューブ以外の物質のうち 金属としては、アルミニウム、銅、銀、金 鉄、ニッケル、亜鉛、鉛、スズ、コバルト クロム、チタン、タングステンなどを単独 たは複合して使用できる。また、ガラスと ては、ソーダ石灰ガラス、鉛ガラス、ほう ガラスなどが挙げられる。

 また、本発明においては、カーボンナノ ューブ集合体は、液状の分散媒に分散させ 組成物(以後、カーボンナノチューブ分散液 とも呼ぶ)とすることができる。

 カーボンナノチューブ分散液において、 面活性剤、導電性高分子もしくは非導電性 分子等の添加剤をさらに含有させることも ましい。なぜなら、上記界面活性剤やある の高分子材料は、カーボンナノチューブの 散能や分散安定化能等を向上させるのに役 つからである。

 界面活性剤等の添加剤の含有量は、特に 定されるものではないが、好ましくは、0.1~ 50重量%、より好ましくは、0.2~30重量%である 上記添加剤とカーボンナノチューブの混合 (添加剤/カーボンナノチューブ)は、特に限 されないが、重量比で好ましくは0.1~20、よ 好ましくは0.3~10である。本発明のカーボン ノチューブ分散液は、カーボンナノチュー 、界面活性剤等の添加剤および分散媒以外 物質が含まれていてもかまわない。

 界面活性剤は、イオン性界面活性剤と非 オン性界面活性剤に分けられるが、本発明 はいずれの界面活性剤を用いることも可能 ある。イオン性界面活性剤としては、例え 以下のような界面活性剤があげられる。か る界面活性剤は単独でもしくは2種以上を混 合して用いることができる。

 イオン性界面活性剤は、陽イオン性界面 性剤、両イオン性界面活性剤および陰イオ 性界面活性剤にわけられる。陽イオン性界 活性剤としては、アルキルアミン塩、第四 アンモニウム塩などがあげられる。両イオ 性界面活性剤としては、アルキルベタイン 界面活性剤、アミンオキサイド系界面活性 がある。陰イオン性界面活性剤としては、 デシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベ ゼンスルホン酸塩、ドデシルフェニルエー ルスルホン酸塩等の芳香族スルホン酸系界 活性剤、モノソープ系アニオン性界面活性 、エーテルサルフェート系界面活性剤、フ スフェート系界面活性剤、カルボン酸系界 活性剤であり、中でも、分散能、分散安定 、高濃度化に優れることから、芳香環を含 もの、すなわち芳香族系イオン性界面活性 が好ましく、特にアルキルベンゼンスルホ 酸塩、ドデシルフェニルエーテルスルホン 塩等の芳香族系イオン性界面活性剤が好ま い。

 非イオン性界面活性剤としては、例えば 下のような界面活性剤をあげられる。かか 界面活性剤は単独でもしくは2種以上を混合 して用いることができる。

 非イオン性界面活性剤の例としては、ソ ビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ ソルビタン脂肪酸エステルなどの糖エステ 系界面活性剤、ポリオキシエチレン樹脂酸 ステル、ポリオキシエチレン脂肪酸ジエチ などの脂肪酸エステル系界面活性剤、ポリ キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ エチレンアルキルフェニルエーテル、ポリ キシエチレン・ポリプロピレングリコール どのエーテル系界面活性剤、ポリオキシア キレンオクチルフェニルエーテル、ポリオ シアルキレンノニルフェニルエーテル、ポ オキシアルキルジブチルフェニルエーテル ポリオキシアルキルスチリルフェニルエー ル、ポリオキシアルキルベンジルフェニル ーテル、ポリオキシアルキルビスフェニル ーテル、ポリオキシアルキルクミルフェニ エーテル等の芳香族系非イオン性界面活性 があげられる。中でも、分散能、分散安定 、高濃度化に優れることから、芳香族系非 オン性界面活性剤が好ましく、中でもポリ キシエチレンフェニルエーテルが好ましい

 導電性高分子もしくは非導電性高分子の 分子材料としては、例えば、ポリビニルア コール、ポリビニルピロリドン、ポリスチ ンスルホン酸アンモニウム塩、ポリスチレ スルホン酸ナトリウム塩等の水溶性ポリマ 、カルボキシメチルセルロースナトリウム (Na-CMC)、メチルセルロース、ヒドロキシエ ルセルロース、アミロース、シクロアミロ ス、キトサン等の糖類ポリマー等がある。 たポリチオフェン、ポリエチレンジオキシ オフェン、ポリイソチアナフテン、ポリア リン、ポリピロール、ポリアセチレン等の 電性ポリマーおよびそれらの誘導体も使用 きる。

 カーボンナノチューブ分散液の製造方法 は特に制限はなく、例えばカーボンナノチ ーブ集合体と添加剤、分散媒を塗装製造に 用の混合分散機(例えばボールミル、ビーズ ミル、サンドミル、ロールミル、ホモジナイ ザー、アトライター、デゾルバー、ペイント シェーカー等)を用いて混合し、分散液を製 することができる。

 特に優れた導電性を得る場合や、透明電 の導電層に利用する場合は、上記カーボン ノチューブ分散液は、塗布前に遠心分離、 ィルター濾過等によって、サイズ分画する とが好ましい。例えば、分散液を遠心分離 ることによって、未分散のカーボンナノチ ーブや、過剰量の添加剤、カーボンナノチ ーブ合成時に混入する可能性のある触媒な は沈殿するので、遠心上清を回収すれば、 散液中に分散しているカーボンナノチュー を、液の形で採取することができる。未分 のカーボンナノチューブ、不純物などは沈 物として除去することができ、それによっ 、カーボンナノチューブの再凝集を防止で 、分散液の安定性を向上することができる さらに、強力な遠心力においては、カーボ ナノチューブの太さや長さによって分離す ことができ、光透過率を向上させることが きる。

 遠心分離する際の遠心力は、100G以上の遠 心力であればよく、好ましくは、1000G以上、 り好ましくは10,000G以上である。上限として は特に制限はないが、汎用超遠心機の性能よ り200,000G以下であることが好ましい。

 また、フィルター濾過に用いるフィルタ は、0.05μmから0.2μmの間で適宜選択すること ができる。それにより、未分散のカーボンナ ノチューブや、カーボンナノチューブ合成時 に混入する可能性のある不純物等のうち比較 的サイズの大きいものを除去することができ る。

 このようにサイズ分画する場合において 、この分画される量を見越して、サイズ分 後の組成が上記範囲となるように調製する このようなサイズ分画の結果、カーボンナ チューブの長さや、層数、バンドル構造の 無などでカーボンナノチューブを分離する とができる。

 液状の分散媒としては、水系溶媒でも良 し非水系溶媒でも良い。非水系溶媒として 、炭化水素類(トルエン、キシレン等)、塩 含有炭化水素類(メチレンクロリド、クロロ ルム、クロロベンゼン等)、エーテル類(ジ キサン、テトラヒドロフラン、メチルセロ ルブ等)、エーテルアルコール(エトキシエタ ノール、メトキシエトキシエタノール等)、 ステル類(酢酸メチル、酢酸エチル等)、ケト ン類(シクロヘキサノン、メチルエチルケト 等)、アルコール類(エタノール、イソプロパ ノール、フェノール等)、低級カルボン酸(酢 等)、アミン類(トリエチルアミン、トリメ ノールアミン等)、窒素含有極性溶媒(N,N-ジ チルホルムアミド、ニトロメタン、N-メチル ピロリドン等)、硫黄化合物類(ジメチルスル キシド等)などを用いることができる。

 これらのなかでも分散媒としては、水、 ルコール、トルエン、アセトン、エーテル よびそれらを組み合わせたものから選ばれ 溶媒が好ましい。水系溶媒が必要である場 、および後述するようにバインダーを用い 場合であって、そのバインダーが無機ポリ ー系バインダーの場合には、水、アルコー 類、アミン類などの極性溶媒が好ましく使 される。また、後述するようにバインダー して常温で液状のものを用いる場合には、 れ自体を分散媒として用いることもできる

 本発明の導電性複合体は、上記のカーボ ナノチューブ集合体を含む導電層が基材上 形成されたものである。

 本発明において、導電層を形成する方法 しては、前記カーボンナノチューブ分散液 使用することが可能である。カーボンナノ ューブ分散液を公知の塗布方法、例えば吹 付け塗装、浸漬コーティング、スピンコー ィング、ナイフコーティング、キスコーテ ング、グラビアコーティング、スクリーン 刷、インクジェット印刷、パット印刷、他 種類の印刷、またはロールコーティングな を用いて、基材上に塗布する方法が利用で る。最も好ましい塗布方法は、ロールコー ィングである。また塗布は、何回行っても く、異なる2種類の塗布方法を組み合わせて も良い。分散液の分散媒が揮発性の場合は風 乾、加熱、減圧などの方法により不要な分散 媒を除去することができる。それによりカー ボンナノチューブは、3次元編目構造を形成 、基材に固定化される。その後、液中の成 である界面活性剤、導電性高分子もしくは 導電性高分子等の添加剤を適当な溶媒を用 て除去するのも好ましい。この操作により 電荷の分散が容易になり、導電層の導電性 向上する。添加剤を除去するための溶媒と ては、添加剤を溶解するものであれば特に 限はなく、水性溶媒でも非水性溶媒でもよ 。具体的には水性溶媒であれば、水やアル ール類が挙げられ、非水性溶媒であれば、 ロロホルム、アセトニトリルなどがあげら る。

 導電層の導電性を向上させたい場合は、 ーボンナノチューブ組成物中のカーボンナ チューブ量を増やすことも可能である。ま 、少ないカーボンナノチューブ量で、より 電性を向上させるためには、カーボンナノ ューブはカーボンナノチューブ組成物中に 一に分散するほど好ましく、カーボンナノ ューブのバンドルは細いほど好ましく、カ ボンナノチューブはバンドルがほぐれた1本 だけの状態で分散していることがより好まし い。バンドルの太さの調整については、前記 分散方法の分散時間や添加剤として加えた界 面活性剤、導電性高分子もしくは非導電性高 分子等の種類を変えることで調整が可能であ る。

 また、カーボンナノチューブ分散液は、 望のカーボンナノチューブ含有量よりも高 度の分散液を作製し、溶媒で薄めて所望の 度として使用することも可能である。導電 がさほど必要で無い用途は、カーボンナノ ューブの濃度を薄めて使うこともあるし、 初から濃度が薄い状態で作製しても良い。

 基材としては、特に限定されないが、基 が透明基材であると、透明導電性複合体が られるので好ましい。透明基材としては、 えばPETフィルムのようなフィルムが特に好 しい。

 ただし、基材としては、透明基材だけで く、あらゆる基材、例えば着色基材および 維なども使える。例えば、本発明のカーボ ナノチューブ分散液を、クリーンルームな の床材や壁材にコーティングすれば帯電防 床壁材として使用できるし、繊維に塗布す ば帯電防止衣服やマット、カーテンなどと て使用できる。

 本発明においては上記のように基材上に 電層を形成した後、導電層を有機または無 透明被膜を形成しうるバインダー材料でオ バーコーティングすることも好ましい。オ バーコーティングすることにより、さらな 電荷の分散や、移動に効果的である。

 また、導電性複合体は、カーボンナノチ ーブ分散液中に透明被膜を形成しうるバイ ダー材料を含有させ、基材に塗布後、必要 より加熱して、塗膜の乾燥ないし硬化を行 ても得ることができる。その際の加熱条件 、バインダー種に応じて適当に設定する。 インダーが光硬化性または放射線硬化性の 合には、加熱硬化ではなく、塗布後直ちに 膜に光または放射線を照射することにより 膜を硬化させる。放射線としては電子線、 外線、X線、ガンマー線等のイオン化性放射 線が使用でき、照射線量はバインダー種に応 じて決定する。

 上記バインダー材料としては、導電性塗 に使用されるものであれば特に制限はなく 各種の透明な有機ポリマーまたはその前駆 (以下「有機ポリマー系バインダー」と称す る場合もある)または無機ポリマーまたはそ 前駆体(以下「無機ポリマー系バインダー」 称する場合もある)が使用できる。

 有機ポリマー系バインダーは熱可塑性、 硬化性、光硬化性、あるいは放射線硬化性 いずれであってもよい。有機バインダーの としては、ポリオレフィン系(ポリエチレン 、ポリプロピレン等)、ポリアミド系(ナイロ 6、ナイロン11、ナイロン66、ナイロン6,10等) 、ポリエステル系(ポリエチレンテレフタレ ト、ポリブチレンテレフタレート等)、シリ ーン系ポリマー、ビニル系樹脂(ポリ塩化ビ ニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニ トリル、ポリアクリレート、ポリスチレン誘 導体、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコー ル等)、ポリケトン、ポリイミド、ポリカー ネート、ポリスルホン、ポリアセタール、 ッ素樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メ ニン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、 ルロース系ポリマー、蛋白質類(ゼラチン、 ゼイン等)、キチン、ポリペプチド、多糖類 、ポリヌクレオチドなど有機ポリマー、なら びにこれらのポリマーの前駆体(モノマー、 リゴマー)が挙げられる。これらは単に溶剤 蒸発により、あるいは熱硬化または光照射 しくは放射線照射による硬化により有機ポ マー系透明被膜を形成することができる。

 無機ポリマー系バインダーの例としては シリカ、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化 ルコニウム等の金属酸化物のゾル、あるい 無機ポリマーの前駆体となる加水分解性ま は熱分解性の有機リン化合物および有機ボ ン化合物、ならびに有機シラン化合物、有 チタン化合物、有機ジルコニウム化合物、 機鉛化合物、有機アルカリ土類金属化合物 どの有機金属化合物がある。加水分解性ま は熱分解性の有機金属化合物の具体的例は アルコキシドまたはその部分加水分解物、 酸塩などの低級カルボン酸塩、アセチルア トンなどの金属錯体である。

 これらの1種もしくは2種以上の無機ポリ ー系バインダーを焼成すると、酸化物また 複合酸化物からなるガラス質の無機ポリマ 系透明被膜を形成することができる。無機 リマー系透明被膜は、高硬度で耐擦過性に れ、透明性も高い。

 光または放射線硬化性の有機ポリマー系 インダーの場合には、常温で液状のバイン ーを選択することにより、溶剤を存在させ に100%反応系のバインダー、あるいはこれを 非反応性液状樹脂成分で希釈した無溶剤の組 成物とすることができる。それにより、被膜 の硬化乾燥時に溶媒の蒸発が起こらず、硬化 時間が大幅に短縮され、かつ溶媒回収操作が 不要となる。

 また、本発明の導電性複合体の導電層に 、カーボンナノチューブ以外の導電性有機 料、導電性無機材料、あるいはこれらの材 の組合せをさらに含むことができる。導電 有機材料としては、バッキーボール、カー ンブラック、フラーレン、多種カーボンナ チューブ、ならびにそれらを含む粒子を好 しく挙げることができる。

 導電性無機材料としては、アルミニウム アンチモン、ベリリウム、カドミウム、ク ム、コバルト、銅、ドープ金属酸化物、鉄 金、鉛、マンガン、マグネシウム、水銀、 属酸化物、ニッケル、白金、銀、鋼、チタ 、亜鉛、ならびにそれらを含む粒子があげ れる。好ましくは、酸化インジウムスズ、 化アンチモンスズ、およびそれらの混合物 あげられる。

 これらの導電性材料を含有させた導電性 合体は、電荷の分散、または移動に非常に 利である。また、これらカーボンナノチュ ブ以外の導電性材料を含む層とカーボンナ チューブを含む層を積層させてもよい。

 本発明のカーボンナノチューブ集合体を いてなる導電層は、優れた透明性を示すの 、基材として透明基材を用いた場合、導電 複合体は、優れた透明性を示す。

 本発明の導電性複合体の表面抵抗値は10 5 ω/□未満であることが好ましい。表面抵抗値 がこの範囲であると、EMI/RFI(電磁干渉)シール ド、低視認性、ポリマーエレクトロニクス( えば、OLEDディスプレイの透明導電層、ELラ プ、プラスチックチップ)など透明導電性コ ティングの種々の用途に有用である。本発 の導電性複合体の表面抵抗は、導電層の膜 を制御することにより、種々の用途に合わ て容易に調整可能である。例えば膜厚を厚 することにより、表面抵抗は低くなり、膜 を薄くすることにより表面抵抗は高くなる 向にある。例えば、EMI/RFIシールドの導電性 コーティングは、表面抵抗が、10 4 ω/□未満、好ましくは10 1 ~10 3 ω/□であれば一般に許容される。さらに、透 明性の低視認性コーティングは、表面抵抗が 、10 3 ω/□未満、好ましくは10 2 ω/□未満であれば一般に許容される。ポリマ ーエレクトロニクスの場合、表面抵抗値は、 通常10 4 ω/□未満、好ましくは10 -2 ~10 0 ω/□の範囲である。したがって、好ましい実 施形態では、導電性複合体の表面抵抗は約10 4 ω/□未満である。

 本発明の導電性複合体は、表面抵抗が1×10 5 ω/□未満であり、かつ、550nmの波長の光透過 が以下の条件を満たすことが好ましい
  導電性複合体の透過率/透明基材の透過率& gt;0.85
 好ましくは、表面抵抗が1×10 2 ω/□以上、5×10 4 ω/□未満である。

 以下、実施例により本発明を具体的に説 するが、下記の実施例は例示のために示す のであって、いかなる意味においても、本 明を限定的に解釈するものとして使用して ならない。

 実施例中、各種物性評価は以下の方法で った。

 [熱分析]
 約1mgの試料を示差熱・熱重量分析装置(島津 製作所製 DTG-60A)に設置し、空気中、10℃/分 昇温速度にて室温から900℃まで昇温した。 のときのDTA曲線から発熱による燃焼ピーク 度を読みとった。

 また同時に、200℃から400℃までの重量減 量と200℃から900℃までの重量減少量を測定 、200℃から900℃までの重量減少量に対する2 00℃から400℃の間での重量減少量の割合を算 した。

 [ラマン分光分析]
 共鳴ラマン分光計(ホリバ ジョバンイボン  INF-300)に粉末試料を設置し、532nmのレーザ 波長を用いて測定を行った。G/D比の測定に しては、サンプルの異なる3ヶ所について分 析を行い、その相加平均を求めた。

 [高分解能透過型電子顕微鏡分析]
 カーボンナノチューブ集合体1mgをエタノー 1mLに入れて、約15分間超音波バスを用いて 散処理を行った。分散した試料をグリッド に数滴滴下し、乾燥した。このように試料 塗布されたグリッドを透過型電子顕微鏡(日 電子社製 JEM-2100)に設置し、測定を行った 測定倍率は5万倍から50万倍である。加速電 は120kVである。

 [透明導電性フィルム作製]
 カーボンナノチューブ集合体分散液300μLに タノール/水(重量比1/1)をぬれ剤として300μL 加後、ポリエチレンテレフタレート(PET)フ ルム(東レ(株)社製(ルミラー(登録商標)U36))上 にバーコーター(No.8、塗布厚み12μm)を用いて 布し、風乾した後、蒸留水にてリンスし、6 0℃乾燥機内で2分間乾燥させ、カーボンナノ ューブ集合体を固定化した。

 [光透過率測定]
 測定サンプルを分光光度計(日立製作所 U-21 00)に装填し、波長550nmでの光透過率を測定し 。

 [表面抵抗測定]
 表面抵抗値はJIS K7149(1994年12月制定)準処の4 端子4探針法を用い、ロレスタEP MCP-T360((株) イアインスツルメンツ社製)を用いて測定し 。高抵抗測定の際は、ハイレスターUP MCP-HT 450(ダイアインスツルメンツ製、10V、10秒)を いて測定した。

 <実施例1>
 (マグネシアへの触媒金属塩の担持)
 クエン酸アンモニウム鉄(和光純薬工業社製 )2.46gをメタノール(関東化学社製)500mLに溶解 た。この溶液に、マグネシア(岩谷化学工業 製)を100g加え、室温にて60分間攪拌し、その 後エバポレーターを使用して、水浴温40℃か 60℃で減圧条件にてメタノールを除去した その後、120℃乾燥機にて2時間乾燥し、マグ シア粉末に触媒金属塩が担持された固体触 を得た。この時の触媒のかさ密度は0.58g/mL あった。

 (2層カーボンナノチューブの合成)
 図2に示した縦型反応器でカーボンナノチュ ーブを合成した。

 反応器100は内径75mm、長さは1700mmの円筒形 石英管である。中央部に石英焼結板101を具備 し、石英管下方部には、不活性ガスおよび原 料ガス供給ライン104、上部には廃ガスライン 105および、密閉型触媒供給機102および触媒投 入ライン103を具備する。さらに、反応器を任 意温度に保持できるように、反応器の円周を 取り囲む加熱器106を具備する。加熱器106には 装置内の流動状態が確認できるよう点検口107 が設けられている。

 触媒132gを取り、触媒投入ライン103を通し て、石英焼結板101上に触媒をセットした。次 いで、原料ガス供給ライン104から窒素ガスを 10.0L/分で供給開始した。反応器内を窒素ガス 雰囲気下とした後、温度を850℃に加熱した( 温時間30分)。

 850℃に到達した後、温度を保持し、原料ガ 供給ライン104の窒素流量を16.5L/分に上げ、 英焼結板上の固体触媒の流動化を開始させ 。加熱炉点検口107から流動化を確認した後 さらにメタンを0.78L/分(メタン濃度4.5体積% 線速6.5cm/sec)で反応器に供給開始した。該混 ガスを60分供給した後、窒素ガスのみの流 に切り替え、合成を終了させた。この時の タンと触媒の接触時間は1.69×10 -1 g・min/mLであった。

 加熱を停止させ室温まで放置し、反応器 ら触媒とカーボンナノチューブ集合体を含 する組成物を取り出した。得られたカーボ ナノチューブ集合体を以下の工程に供した

 得られたカーボンナノチューブ集合体を 記の方法で熱分析した。燃焼ピーク温度は4 80℃であった。

 (カーボンナノチューブ集合体の焼成、精製 処理)
 カーボンナノチューブ集合体30gを磁性皿(150 φ)に取り、大気下、450℃に加熱したマッフル 炉(ヤマト科学社製、FP41)に入れ、3時間保持 た後、自然放冷した。その後、上記のカー ンナノチューブから触媒を除去するため、 のように精製処理を行った。カーボンナノ ューブを6Nの塩酸水溶液に添加し、80℃のウ ーターバス内で1時間攪拌した。孔径1μmの ィルターを用いてろ過して回収物を得た。 の操作をさらに2回繰り返し、最後に数回水 した後、ろ過物を120℃のオーブンで一晩乾 することで、マグネシアおよび触媒金属を 去でき、カーボンナノチューブを精製する とができた。

 (カーボンナノチューブ集合体の熱分析)
 得られたカーボンナノチューブ集合体の熱 析を行った。燃焼ピーク温度は664℃であっ 。また、200℃から400℃までの重量減少量は 200℃から900℃までの重量減少量の5%である とがわかった。

 (カーボンナノチューブ集合体の高分解能透 過型電子顕微鏡分析)
 上記のようにして得たカーボンナノチュー 集合体を高分解能透過型電子顕微鏡で観察 たところ、図3に示すように、カーボンナノ チューブはきれいなグラファイト層で構成さ れており、層数が2層のカーボンナノチュー が観察された。またカーボンナノチューブ10 0本中の80%以上(85本)を2層のカーボンナノチュ ーブが占めていた。また3層以上のカーボン ノチューブは10%以下(7本)であった。

 (カーボンナノチューブ集合体の共鳴ラマン 分光分析)
 上記のようにして得たカーボンナノチュー 集合体を、ラマン分光測定した。その結果 図4に示すように、波長532nmのラマン分光分 において、G/D比は53と、グラファイト化度 高い高品質2層カーボンナノチューブである とがわかった。

 (カーボンナノチューブ集合体の体積抵抗率 測定)
 上記のようにして得たカーボンナノチュー 集合体20mgをN-メチルピロリドン16mLと混合し 、超音波ホモジナイザーを用いて20Wで20分超 波照射した後、エタノール10mLと混合し、内 径35mmφのろ過器を用いて吸引ろ過し、このろ 取物をろ過器とろ取に用いたフィルターごと 60℃で2時間、乾燥機中で乾燥した。カーボン ナノチューブ膜が形成されたフィルターを取 り外し、フィルターごと膜厚みを測定し、フ ィルターの膜厚みを差し引いたところ、カー ボンナノチューブ膜の厚みは65μmであった。 ィルターはOMNIPOREMEMBRANE FILTERS、FILTER TYPE:  1.0μm JA、47mmφを使用した。得られたカーボ ナノチューブ膜をJISK7149準処の4端子4探針法 用いてロレスタEP MCP-T360((株)ダイアインス ルメンツ社製)にて測定したところ、表面抵 抗値は0.249ω/□であった。したがって体積抵 率は1.62×10 -3 ω・cmである。

 (カーボンナノチューブ集合体の表面組成解 析)
 X線光電子分光法(XPS)にて表面組成を評価し 。使用した機器はESCALAB220iXLで、励起X線はMo nochromatic AlKα 1,2 線、X線径は1000μmである。光電子脱出角度は9 0°である。その結果、炭素原子に対する酸素 原子の割合は2.5%であった。

 (カーボンナノチューブ集合体分散液調製)
 50mLの容器に上記カーボンナノチューブ集合 体10mgおよびポリスチレンスルホン酸ナトリ ム水溶液(アルドリッチ社製、30重量%、重量 均分子量20万)100mgを量りとり、蒸留水9.93mL 加えて、超音波ホモジナイザー出力25W、20分 間で氷冷下分散処理し、カーボンナノチュー ブ集合体分散液を調製した。調製した液には 凝集体は目視では確認できず、カーボンナノ チューブ集合体はよく分散していた。得られ た液を高速遠心分離機にて10000G、15分遠心処 し、上清を得た。この時の上清のカーボン ノチューブ濃度は0.095重量%であった。

 上記で得たカーボンナノチューブ集合体分 液を用いて、前記の方法で透明導電性フィ ムを得た。得られた透明導電性フィルムの 面抵抗値は1.6×10 3 ω/□、光透過率は85%(透明導電性フィルム85%/P ETフィルム90.7%=0.94)であり、高い導電性およ 、透明性を示した。

 <実施例2>
 (マグネシアへの触媒金属塩の担持)
 実施例1と同様に行い、触媒金属塩をマグネ シアに担持した。

 (2層カーボンナノチューブの合成)
 上記触媒を用いて、反応中の窒素を11.0L/分 メタンを0.52L/分(メタン濃度4.5体積%、線速4. 3cm/sec)で流通させる以外は実施例1と同様な方 法でカーボンナノチューブを合成した。この 時のメタンと触媒の接触時間は2.54×10 -1 g・min/mLであった。得られたカーボンナノチ ーブ集合体を前記の方法で熱分析した。燃 ピーク温度は475℃であった。

 (カーボンナノチューブ集合体の焼成、精製 処理)
 実施例1と同様の操作を行った。

 (カーボンナノチューブ集合体の高分解能透 過型電子顕微鏡分析)
 上記のようにして得たカーボンナノチュー 集合体を高分解能透過型電子顕微鏡で観察 たところ、カーボンナノチューブはきれい グラファイト層で構成されており、層数が2 層のカーボンナノチューブが観察された。ま たカーボンナノチューブ100本中の73%(73本)を2 のカーボンナノチューブが占めていた。ま 3層以上のカーボンナノチューブは10%以下(2 )であった。

 (カーボンナノチューブ集合体の共鳴ラマン 分光分析)
 上記のようにして得たカーボンナノチュー 集合体を、ラマン分光測定した。その結果 波長532nmのラマン分光分析でG/D比は38と、グ ラファイト化度の高い高品質2層カーボンナ チューブであることがわかった。

 (カーボンナノチューブ集合体の体積抵抗率 測定)
 上記のようにして得たカーボンナノチュー 集合体の体積抵抗率測定を実施例1と同様に して測定した。カーボンナノチューブ膜の厚 みは71.5μm、表面抵抗値は0.383ω/□であった。 したがって体積抵抗率は2.74×10 -3 ω・cmである。

 (カーボンナノチューブ集合体分散液調製)
 実施例1と同様の操作を行いカーボンナノチ ューブ集合体の分散液を調製した。この時の 上清のカーボンナノチューブ濃度は0.090重量% であった。

 上記で得たカーボンナノチューブ集合体分 液を用いて、前記の方法で透明導電性フィ ムを得た。得られた透明導電性フィルムの 面抵抗値は1.7×10 3 ω/□、光透過率は85%(透明導電性フィルム85%/P ETフィルム90.7%=0.94)であり、高い導電性およ 透明性を示した。
<比較例1>
(マグネシアへの触媒金属塩の担持)
 実施例1と同様の操作を行い、固体触媒を得 た。

 (2層カーボンナノチューブの合成)
 反応中メタンを0.78L/分(メタン濃度100体積% 線速0.39cm/sec)で流通させ、窒素ガスを流さな いこととした以外は実施例1と同様の操作を ない、触媒とカーボンナノチューブ集合体 含有する組成物を取り出した。得られたカ ボンナノチューブ集合体を以下の工程に供 た。得られたカーボンナノチューブ集合体 前記の方法で熱分析した。燃焼ピーク温度 569℃であった。

 (カーボンナノチューブ集合体の焼成、精製 処理)
 実施例1と同様の操作を行った。

 (カーボンナノチューブ集合体の共鳴ラマン 分光分析)
 上記のようにして得たカーボンナノチュー 集合体を、ラマン分光測定した。その結果 図4に示すように、波長532nmのラマン分光分 において、ラマンG/D比は3であった。

 (カーボンナノチューブ集合体の体積抵抗率 測定)
 上記のようにして得たカーボンナノチュー 集合体の体積抵抗率測定を実施例1と同様に して測定した。カーボンナノチューブ膜の厚 みは105.5μm、表面抵抗値は53.45ω/□であった したがって体積抵抗率は5.64×10 -1 ω・cmである。

 <比較例2>
(マグネシアへの触媒金属塩の担持)
 実施例1と同様の操作を行い、固体触媒を得 た。

 (2層カーボンナノチューブの合成)
 反応中メタンを9mL/分(メタン濃度4.5体積%、 速0.11cm/sec)、窒素を200mL/分流通した以外は 施例1と同様の操作を行ない、触媒とカーボ ナノチューブ集合体を含有する組成物を取 出した。得られたカーボンナノチューブ集 体を以下の工程に供した。得られたカーボ ナノチューブ集合体を前記の方法で熱分析 た。燃焼ピーク温度は517℃であった。

 (カーボンナノチューブ集合体の焼成、精製 処理)
 実施例1と同様の操作を行った。

 (カーボンナノチューブ集合体の共鳴ラマン 分光分析)
 上記のようにして得たカーボンナノチュー 集合体を、ラマン分光測定した。その結果 図4に示すように、波長532nmのラマン分光分 において、ラマンG/D比は20であった。

 (カーボンナノチューブ集合体の体積抵抗率 測定)
 上記のようにして得たカーボンナノチュー 集合体の体積抵抗率測定を実施例1と同様に して測定した。カーボンナノチューブ膜の厚 みは65.3μm、表面抵抗値は5.89ω/□であった。 たがって体積抵抗率は3.85×10 -2 ω・cmである。

 <比較例3>
 ナノテクポート社製2層カーボンナノチュー ブのラマンG/D比(532nm)は14であった。実施例1 同様の方法でカーボンナノチューブ膜を作 したところ、カーボンナノチューブ膜の厚 は22.0μm、表面抵抗値は39.65ω/□であった。 たがって体積抵抗率は8.72×10 -2 ω・cmであった。 

 <比較例4>
 アーク放電法により製造された名城ナノカ ボン社製単層カーボンナノチューブ(単層カ ーボンナノチューブが67%であった)のラマンG/ D比(532nm)は43であった。実施例1と同様の方法 カーボンナノチューブ膜を作製したところ カーボンナノチューブ膜の厚みは62.0μm、表 面抵抗値は1.842ω/□であった。したがって体 抵抗率は1.14×10 -2 ω・cmであった。

 本発明によれば、体積抵抗率が低く、高 質で、かつ、分散性の良好な2層カーボンナ ノチューブ集合体が得られる。また、本発明 のカーボンナノチューブ集合体からえられる 成形体、組成物および導電性複合体は、良好 な性能を発揮する。

1  反応器
2  触媒を置く台
3  触媒
4  触媒以外の物体と触媒の混合物
5  触媒
100  反応器
101  石英焼結板
102  密閉型触媒供給機
103  触媒投入ライン
104  原料ガス供給ライン
105  廃ガスライン
106  加熱器
107  点検口
108  触媒